JP4353597B2 - ロングノーズ型ツールホルダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ロングノーズ型ツールホルダに関し、特に、小径エンドミル・ドリル加工に使用されるロングノーズ型ツールホルダに関するものである。
【0002 】
【従来の技術】
小径のエンドミル・ドリルによる深彫り加工に適したツールホルダとして、工作機械の主軸に装着されるシャンク部を有するホルダ本体に小径の工具保持体(コレット)が取り付けられ、工具保持体にエンドミル・ドリル等の工具(刃物)が装着されるスリム・ロング型のツールホルダが知られている。
【0003 】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなスリム・ロング型のツールホルダは、エンドミル・ドリル用の通常のツールホルダに比べて深部のエンドミル・ドリル加工を行うことができるが、しかし、工具保持体の軸長が長くなると、工具保持体の剛性不足が生じ、高剛性の精度がよい切削が行えなくなり、軸長は200mm程度が限界で、深彫りに限度がある。
【0004 】
このため、高精度を要する金型等の幅狭の深溝部分等の加工は、従来一般に、エンドミル・ドリル加工に依らず、放電加工により行われており、金型加工の生産性を低下させることになっている。
【0005 】
また、大型の金型の自由曲面加工する工作機械では、主軸軸受の限界周速度から主軸回転数の高速化に限界があり、ツールホルダが工作機械の主軸によって回転駆動されるものでは、工具の回転数は主軸回転数により決まるから、工具を高速回転せることができず、高効率の高性能な切削加工を行うことができない。
【0006 】
この発明は、上述の如き問題点に着目してなされたものであり、従来より知られているスリム・ロング型のツールホルダより深い部分の小径工具による切削加工を高剛性をもって精度よく行うことができ、しかも高速回転によって小径工具による切削加工を高効率、高性能で行うことができるロングノーズ型のツールホルダを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、工作機械の主軸あるいはラム、主軸頭に対する取付部と、中空形状のロングノーズ部とを有するホルダ本体と、前記ホルダ本体に内蔵されたモータと、前記モータと駆動連結され、前記ロングノーズ部内を軸線方向に延在する工具回転軸と、前記ロングノーズ部に装着されて前記工具回転軸を回転可能に支持する空気静圧軸受と、前記工具回転軸の先端部に装着され、工具を固定保持する工具保持体とを有し、前記工具回転軸は、ストレート軸部とテーパ軸部とを具備し、前記ストレート軸部が空気静圧軸受によって前記ロングノーズ部に回転可能に支持されており、前記ロングノーズ部より突出した前記テーパ軸部の先細の先端に前記工具保持体によって工具が取り付けられるように構成されているロングノーズ型ツールホルダである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロングノーズ型ツールホルダにおいて、前記工具保持体は、横断面形状が略三角形状である工具保持孔を具備することにより筒状をなしており、前記工具保持孔の各頂点部分を前記工具保持体の外側より内側に向けて押圧することにより、前記工具保持体を弾性変形させて前記工具保持孔の横断面形状を略円形にし、この状態で前記工具保持孔に工具を挿入し、この挿入後に前記押圧を解除し、この解除による復元力によって前記工具保持体が前記工具を固定保持するように構成されているロングノーズ型ツールホルダである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のロングノーズ型ツールホルダにおいて、前記モータは、前記取付部に内蔵されており、前記ロングノーズ部は前記取付部から突出しており、前記モータのロータ軸と前記工具回転軸とは、カップリング部材によって駆動連結されているロングノーズ型ツールホルダである。
【0012 】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1、図2はこの発明によるロングノーズ型ツールホルダの一つの実施の形態を示している。
【0013 】
このロングノーズ型ツールホルダは、本体ハウジング10とロングノーズ部材20との組立体によるホルダ本体100を有している。本体ハウジング10は、工作機械の主軸200に対する取付部として、テーパシャンク部11を有しており、内部に高周波励磁により高速回転する高周波モータ12を内蔵している。
【0014 】
ロングノーズ部材20は、本体ハウジング10に固定されており、中心部に中空部21を貫通形成された細径のスリーブ状をなしている。ロングノーズ部材20の中空部21には、主軸200より充分小径の中実軸材による工具回転軸30が配置されている。
【0015 】
工具回転軸30は、ロングノーズ部材20に配置されたラジアル空気静圧軸受22、23により回転可能に支持されるストレート軸部31と、ストレート軸部31の基部側に設けられてロングノーズ部材20に配置されたスラスト空気静圧軸受24により回転可能に支持されるスラスト面部32と、ストレート軸部31の先端側に設けられたテーパ軸部33と、テーパ軸部33の先端に設けられた極小径ストレート軸部34とで構成されている。
【0016 】
工具回転軸30は基端側にてカップリング部材13によって高周波モータ12のロータ軸14に駆動連結され、高周波モータ12によって直結駆動される。
【0017 】
工具回転軸30の先端の極小径ストレート軸部34には、筒状の工具保持体35の基端部側が焼き嵌め等により、同心状態で、固定装着されている。工具保持体35は、先端側より筒内に、直径が2〜5mm程度の小径のエンドミル・ドリル等の小径工具40のシャンク部41を挿入され、焼き嵌めにより小径工具40を同心状態で固定保持している。
【0018 】
上述の構成によるロングノーズ型ツールホルダは、工具回転軸30のストレート軸部31、スラスト面部32をラジアル空気静圧軸受22、23、スラスト空気静圧軸受24によってロングノーズ部材20より回転可能に支持され、ロングノーズ部材20より突出したテーパ軸部33の先端の極小径ストレート軸部34に小径工具30を取り付けられるから、軸受部に支障を与えることなく工具回転軸22を高周波モータ12によって高速回転駆動して小径工具30によって深細溝部等の切削加工を高剛性をもって精度よく行うことができるようになる。
【0019 】
空気静圧軸受は、機械的な接触部分がないから、発熱が少なく、同径の回転軸を転がり軸受により支持した場合に比して3〜5倍程度の高速回転が可能になり、また回転軸の振れ量を一般的な工作機械用精密軸受による場合に比して1/10以下に抑えることができるから、工具回転軸30の軸長を延ばしても必要な軸振れ精度を確保することができる。
【0020 】
また、工具保持体35は、焼き嵌めによって工具回転軸30のテーパ部先端に固定され、焼き嵌めによって小径工具40を保持しているから、工具保持体35が工具回転軸30の先端側の外径を大きく拡大することがなく、このことも、深い部分の小径工具30による切削加工を可能にしている。
【0021 】
また、小径工具40は、工作機械の主軸モータとは別の高周波モータ12により回転駆動されるから、工作機械の主軸駆動では不可能な高速回転によって小径工具40による切削加工を高効率、高性能で行うことができる。
【0022 】
上述のようなことから、従来は放電加工により加工していた部分も、効率よく、高精度に切削加工することができるようになり、金型等の加工時間の短縮と加工費の削減を行うことができる。
【0023 】
小径工具40の取り付けは、工具保持体35による焼き嵌め式の固定以外に、図3(a)〜(c)に示されているように、弾性変形式の工具保持体36によって行うこともできる。工具保持体36は、図3(a)に示されているように、自由状態では、横断面形状が略三角形状の工具保持孔37を有し、工具保持孔37の各頂点部分を外側より押圧することによって工具保持体36を弾性変形させて工具保持孔37を、図3(b)に示されているように、略円形の横断面形状の孔にし、この状態で工具保持孔(筒内)37に小径工具40を挿入し、この後に、押圧力を解除する。これにより工具保持体36の弾性変形が解除されて工具保持体36が元の形状に戻ろうとし、弾性変形による復元力よって小径工具40が固定保持される。
【0024 】
なお、上述の実施の形態では、ロングノーズ型ツールホルダは主軸200に取り付ける構造になっているが、ロングノーズ型ツールホルダは、図4に示されているように、ホルダ本体100の本体ハウジング10の構造変更により、工作機械のラム210あるいは主軸頭等に取り付けることもできる。
【0025 】
以上に於ては、この発明を特定の実施の形態について詳細に説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、この発明の範囲内にて種々の実施の形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、この発明によるロングノーズ型ツールホルダによれば、主軸より小径の工具回転軸を空気静圧軸受により支持し、主軸モータとは別の内蔵モータによって工具回転軸を回転駆動しているから、主軸モータでは不可能な高速切削が可能になる。また、工具回転軸が細長軸であっても空気静圧軸受によってロングノーズ部材より回転可能に支持されているから、高い支持剛性が得られ、深い部分の小径工具による切削加工を高剛性をもって精度よく行うことができるようになる。
【0026 】
また、この発明によるロングノーズ型ツールホルダによれば、工具保持体は焼き嵌めによって工具を固定保持しているから、工具保持体が工具回転軸の先端側の外径を大きく拡大することがなく、深い部分の小径工具による切削加工が可能になる。
【0027 】
また、この発明によるロングノーズ型ツールホルダによれば、工具保持体は弾性変形による復元力によって工具を固定保持しているから、工具保持体が工具回転軸の先端側の外径を大きく拡大することがなく、狭くて深い部分の小径工具による切削加工が可能になる。
【0028 】
また、この発明によるロングノーズ型ツールホルダによれば、工具はホルダ本体内蔵の高周波モータにより回転駆動されるから、高速回転によって小径工具による切削加工を高効率、高性能で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるロングノーズ型ツールホルダの一つの実施の形態を示す断面図である。
【図2】この発明によるロングノーズ型ツールホルダの先端部分の拡大断面図である。
【図3】(a)〜(c)はこの発明によるロングノーズ型ツールホルダの弾性変形式の工具保持体の工具保持工程を示す拡大断面図である。
【図4】この発明によるロングノーズ型ツールホルダの他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 本体ハウジング
11 テーパシャンク部
12 高周波モータ
20 ロングノーズ部材
22、23 ラジアル空気静圧軸受
24 スラスト空気静圧軸受
30 工具回転軸
31 ストレート軸部
33 テーパ軸部
40 小径工具
100 本体ホルダ
200 主軸
210 ラム
Claims (3)
- 工作機械の主軸あるいはラム、主軸頭に対する取付部と、中空形状のロングノーズ部とを有するホルダ本体と、
前記ホルダ本体に内蔵されたモータと、
前記モータと駆動連結され、前記ロングノーズ部内を軸線方向に延在する工具回転軸と、
前記ロングノーズ部に装着されて前記工具回転軸を回転可能に支持する空気静圧軸受と、
前記工具回転軸の先端部に装着され、工具を固定保持する工具保持体と、
を有し、
前記工具回転軸は、ストレート軸部とテーパ軸部とを具備し、前記ストレート軸部が空気静圧軸受によって前記ロングノーズ部に回転可能に支持されており、前記ロングノーズ部より突出した前記テーパ軸部の先細の先端に前記工具保持体によって工具が取り付けられるように構成されていることを特徴とするロングノーズ型ツールホルダ。 - 請求項1に記載のロングノーズ型ツールホルダにおいて、
前記工具保持体は、横断面形状が略三角形状である工具保持孔を具備することにより筒状をなしており、前記工具保持孔の各頂点部分を前記工具保持体の外側より内側に向けて押圧することにより、前記工具保持体を弾性変形させて前記工具保持孔の横断面形状を略円形にし、この状態で前記工具保持孔に工具を挿入し、この挿入後に前記押圧を解除し、この解除による復元力によって前記工具保持体が前記工具を固定保持するように構成されていることを特徴とするロングノーズ型ツールホルダ。 - 請求項1または請求項2に記載のロングノーズ型ツールホルダにおいて、
前記モータは、前記取付部に内蔵されており、前記ロングノーズ部は前記取付部から突出しており、前記モータのロータ軸と前記工具回転軸とは、カップリング部材によって駆動連結されていることを特徴とするロングノーズ型ツールホルダ。
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