JP4349056B2 - フッ素系界面活性剤 - Google Patents

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Description

本発明は、主に印刷材料、感光性材料、写真材料、塗料、洗浄剤、光学材料、離型剤等の各種コーティング材料や成形材料等に容易に溶解し、浸透・濡れ性、レベリング性、表面機能性等を高めるための添加剤として、好適に用いることができるフッ素系界面活性剤に関する。
フッ素系界面活性剤は、表面張力低下能力が高く、コーティング用組成物や成形用組成物等に混合することで、優れた浸透・濡れ性、レベリング性、表面機能性等を実現する添加剤であり、これまでにも各種フッ素系界面活性剤が提案されてきた。
一般に、フッ素系界面活性剤は表面張力低下機能を実現するためのパーフルオロアルキル(Rf)基と、例えば該活性剤を添加剤として使用する、コーティング用、成形材料用等の各種組成物に対する親和性に寄与する親媒性基とを同一分子内に有する化合物からなるものである。
従来のフッ素系界面活性剤であるC17SON(R)(CH)COOM(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基であり、nは1〜4の整数であり、Mは水素原子、ナトリウム、カリウム、リチウムである。)は、界面活性効果と水溶性に優れ、メッキ、各種コーティング用途に広く利用されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、近年、フッ素化された炭素数が7以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物が、細胞株を用いた試験管内試験において発ガン性に寄与すると考えられている細胞間コミュニケーションの阻害を引き起こすこと、かつこの阻害が官能基ではなくフッ素化された炭素鎖の長さにより決まり、長いもの程阻害力が高いことがわかり(例えば、非特許文献1参照。)、前記特許文献1記載の化合物からなるフッ素系界面活性剤の使用が敬遠されるようになってきた。一方、一般的にパーフルオロアルキル基の炭素数が少ない化合物からなるフッ素系界面活性剤は、十分な界面活性効果が得られていない。従って、従来から使用されているフッ素系界面活性剤と同等以上の界面活性効果を有し、一般的に安全性が高いと認識されているパーフルオロアルキル基の炭素数が短い化合物からなるフッ素系界面活性剤が強く求められている。
米国特許第2809990号明細書(第1−3頁) "International Journal of Cancer"(米国)1998, vol.78, p.491-495、(第1−3頁、第5図)
上記のような実情に鑑み、本発明の課題は、主に印刷材料、感光性材料、写真材料、塗料、洗浄剤、光学材料、離型剤等の各種コーティング材料や成形材料等に使用され、浸透・濡れ性、レベリング性、表面機能性等を高めるための添加剤として好適に用いることができ、かつ化合物中のパーフルオロアルキル基の炭素数が6以下の短い化合物からなるフッ素系界面活性剤を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記特定の構造を有するフッ素系化合物は、パーフルオロアルキル基の炭素数が6以下と短いものでありながら、該化合物を有効な界面活性成分とするフッ素系界面活性剤が、従来のフッ素系界面活性剤が有する界面活性効果を損なわないことを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させて得られるフッ素系化合物(A)からなることを特徴とするフッ素系界面活性剤を提供するものである。さらには、下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させた後、中和して得られるフッ素系化合物(A)、又は前記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)にソルビン酸エステルを反応させた後、ケン化して得られるフッ素系化合物(A)からなることを特徴とするフッ素系界面活性剤を提供するものである。
F(CF ) 2m (CH ) SH (2)
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
本発明によれば、主に印刷材料、感光性材料、写真材料、塗料、洗浄剤、光学材料、離型剤等の各種コーティング材料や成形材料等の組成物に使用され、浸透・濡れ性、レベリング性、表面機能性等を高めるための添加剤として好適に用いることができ、且つパーフルオロアルキル基の炭素数が6以下の短い化合物からなるフッ素系界面活性剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る界面活性効果としては、種々の界面活性効果、例えば、コーティング、モールディング用途における組成物の濡れ性、浸透性、はじき防止性、レベリング性、塗膜の均一性・均質性、表面改質性等が挙げられる。
本発明のフッ素系界面活性剤は、下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させて得られるフッ素系化合物(A)を有効成分とするフッ素系界面活性剤である。さらには、下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させた後、中和して得られるフッ素系化合物(A)、又は前記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)にソルビン酸エステルを反応させた後、ケン化して得られるフッ素系化合物(A)を有効成分とするフッ素系界面活性剤である。
F(CF ) 2m (CH ) SH (2)
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
前記フッ素系化合物(A)は、その原料である前記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)によるセグメントのF(CF2)2m(CH2)nS-を有しこれは、優れた界面活性効果を得るために必要不可欠なセグメントであり、1分子中に1個のみを有する化合物からなるフッ素系界面活性剤では界面活性効果が不足し、また5個以上該基を有する化合物からなるフッ素系界面活性剤では、界面活性剤として使用される場合のコーティング材料や成形材料等の組成物との相溶性が悪くなり実用性にかけるため、同一或いは異なる2〜4個のF(CF2)2m(CH2)nS-を有する化合物であることが必須である。また、該基の鎖長は、界面活性剤として使用される場合の用途、これを添加剤として混合するコーティング材料や成形材料等の組成物の組成、目的とする界面活性効果のレベル等により適宜、選択されるものであるが、mが1であると得られるフッ素系化合物の界面活性効果が不足し、mが4以上では安全性において危惧されることになるので、2または3であることを必須とする。また、nが3以上であると実用的な界面活性効果が得られないため、0〜2の整数であることが必須である。
また前記フッ素系化合物(A)は、その原料としてソルビン酸或いはソルビン酸塩を用い、又はその原料としてソルビン酸エステルを用い、反応後ケン化することにより、その構造中に-COOM(式中、Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属である。)を有する。-COOMは親水性基であり、該基中のMはカルボン酸の水素原子、カルボン酸アミン塩のアンモニウム又はカルボン酸アルカリ金属塩のアルカリ金属を示すものであり、例えば親水性基として-COOH、-COONH4 、-COOLi、-COONa、-COOK等が挙げられる。

前記フッ素系化合物(A)としては、製造が容易で、得られるフッ素系化合物の界面活性効果と水溶性のバランスが良いことから1分子中に同一或いは異なるF(CF2)2m(CH2)nS-を2個有するものが好ましく、例えば下記一般式(1)で示すものが挙げられる。
Figure 0004349056
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数であり、同一でも異なっていても良く、pは1又は2であり、qは0〜2の整数であり、rは0又は1であり、且つp+q+r=3であり、Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属である。)
前記一般式(1)で示されるフッ素系化合物は、1種類で用いても、2種以上の混合物として用いても良い。
これらの中でも、前記一般式(1)中のnは、実用的な界面活性効果を有するフッ素系化合物が得られ、且つ製造が容易なことから、2であることが好ましい。
また、前記一般式(1)中の-COOM(式中、Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を示す。)は親水性基であり、式中Mは、例えばアンモニウムとして、アンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ(n−ブチル)アミン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、トルイジン、ピリジン等から誘導されたアンモニウムが挙げられ、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられる。これらの中でも実用的な界面活性効果を有するフッ素系化合物が得られ、且つ製造が容易なことから、式中のMがNH、リチウム、ナトリウム、カリウムであることが好ましく、リチウム、ナトリウム、カリウムであることが特に好ましい。
本発明のフッ素系界面活性剤に用いるフッ素系化合物の具体例としては、下記構造式(1−1)〜(1−16)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0004349056
Figure 0004349056
前記一般式(1)で示されるフッ素系化合物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、以下の(I)〜(III)の方法が挙げられる。
(I)下記一般式(2)
F(CF)2m(CH)SH (2)
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸又はソルビン酸塩を反応させる製造方法。
(II)下記一般式(2)
F(CF)2m(CH)SH (2)
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸又はソルビン酸塩を反応させた後、中和する製造方法。
(III)下記一般式(2)
F(CF)2m(CH)SH (2)
(式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸エステルを反応させた後、ケン化する製造方法。
まず(I)の製造方法について詳細に説明する。
前記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)としては界面活性効果の高い化合物が得られる点から前記一般式(2)中のnが2であるものが好ましく、例えば、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルチオール、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルチオールが挙げられる。
ここで用いるソルビン酸とは、下記構造式で示されるものである。
Figure 0004349056
また、ソルビン酸塩としては、例えば、アミン塩としてアンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ(n−ブチル)アミン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、トルイジン、ピリジン等から誘導されたアミン塩が挙げられ、アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられ、これらの中でも実用的な界面活性効果を有するフッ素系化合物が得られ、且つ、特に製造が容易なことから、アンモニアから誘導されるアミン塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
具体的には、下記構造式(4−1)〜(4−4)で示されるものが挙げられる。
Figure 0004349056
この反応におけるパーフルオロアルキルチオール(B)の使用量は、ソルビン酸又はソルビン酸塩1モルに対し1.5〜7.0モル、好ましくは、1.9〜4.0モルである。また、この反応を促進するために塩基を使用することが好ましく、塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、ソルビン酸を用いる場合は、ソルビン酸1モルに対し1.1〜3.0モル、好ましくは1.1〜2.0モルであり、またソルビン酸塩を用いる場合は、ソルビン酸塩1モルに対し0.1〜1.0モル、好ましくは0.1〜0.5モルである。この反応は、無溶媒又は有機溶媒中で反応させることができるが、反応操作が容易であり、且つ操作の安全性が高いことから有機溶媒中で反応させる方法が好ましい。
前記溶媒としては、ソルビン酸又はソルビン酸塩及びパーフルオロアルキルチオール(B)に対して不活性であり、且つ両者を溶解できるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、パラジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの中でも、溶解性が良好なことから、ケトン類、ニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが特に好ましい。また、これらの溶媒は1種類で用いてもよいし、2種以上を混合して使用しても良い。更に、これらの溶媒は水との混合溶媒としても使用可能である。
この反応の反応条件は、特に制限はないが、反応が速やかに進行する点から、ソルビン酸又はソルビン酸塩単独、又はこれを前記溶媒に希釈したものを、パーフルオロアルキルチオール(B)と前記塩基の混合物、又はこの混合物を前記溶媒に希釈したものの中に滴下させる方法が好ましい。反応温度にも制限はないが、通常5〜120℃であり、用いる溶媒の種類によって適宜選択できる。反応時間にも制限はなく、通常0.5〜10時間であり、好ましくは、1〜5時間である。反応雰囲気にも制限はないが、ソルビン酸又はソルビン酸塩及び生成物の酸化を抑制するため窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下が好ましい。
次に、(II)の製造方法について述べる。
パーフルオロアルキルチオール(B)にソルビン酸又はソルビン酸塩を反応させる方法は、前述の(I)の製造方法と同じである。この反応で得られた生成物を中和することによって、前記一般式(1)で示されるフッ素系化合物を得ることができる。
前記中和反応時に用いる中和剤としては、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属、塩化リチウム等のハロゲン化アルカリ金属、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン類等が挙げられる。これら中和剤の使用量は中和を行う前の化合物1モルに対し、1〜5モル、好ましくは1〜2.5モルである。
前記中和反応時の反応条件としては、特に限定されるものではないが、例えば、反応溶媒としては、水単独、あるいは水とメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類との混合溶媒等が挙げられる。また、反応温度としては5〜50℃、特に10〜30℃であることが好ましい。反応雰囲気にも制限はないが、生成物の酸化を抑制するため窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下が好ましい。
次に、(III)の製造方法について述べる。
これは前述の(I)において、ソルビン酸又はソルビン酸塩の代わりにソルビン酸エステルを用い、更に反応促進のために塩基を使用する場合は、ソルビン酸エステル1モルに対し、塩基を0.1〜1.0モル、好ましくは0.1〜0.5モル用いる以外は(I)の手法と同様にして生成物を得た後、ケン化反応を行うことによって前記一般式(1)で示されるフッ素系化合物を得る方法である。
ここで用いるソルビン酸エステルのエステル基としては炭素数1〜7のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましく、例えば、下記構造式(5−1)〜(5−7)で示されるものが挙げられる。
Figure 0004349056
前記ケン化反応時のケン化剤としては、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属、塩化リチウム等のハロゲン化アルカリ金属、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン類等が挙げられる。これらケン化剤の使用量はケン化を行う前の化合物1モルに対し、1〜5モル、好ましくは1〜2.5モルである。
前記ケン化反応時の反応条件としては、特に限定されるものではないが、例えば、反応溶媒として、水単独、あるいは水とメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類との混合溶媒等が挙げられる。また、反応温度は、10℃〜還流温度、特に40〜90℃であることが好ましい。反応雰囲気にも制限はないが、生成物の酸化を抑制するため窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下が好ましい。
また、一分子内に異なる2種のF(CF)2m(CH)S−基を有する前記一般式(1)で示される化合物を製造する方法としては、パーフルオロアルキルチオール(B)として予め2種以上を混合したものを使用し、前述の(I)〜(III)のいずれかの方法と同様にして反応させる方法が挙げられる。
前述の(I)〜(III)の製造方法により得られた前記一般式(1)で示されるフッ素系化合物は、用途、目的によっては、未精製で用いることも出来るが、蒸留、溶媒による洗浄、再結晶、各種クロマトグラフィー、吸着剤等により、精製することも可能である。
前述の3通りの製造方法のうち、ソルビン酸又はソルビン酸塩は有機溶剤に対する溶解性が低くパーフルオロアルキルチオールとの反応による操作性が低くなり収率低下を伴うので、効率よくフッ素系化合物を得る方法としては、(III)のソルビン酸エステルを用いる方法が好ましい
本発明のフッ素系界面活性剤は、従来使用されてきたフッ素系界面活性剤と比較し、パーフルオロアルキル基の鎖長が短いものの、水及び/または有機溶媒への溶解性、並びに界面活性効果はほぼ同等であり、用途として特に制限されることはなく、広く使用することができる。また、本発明のフッ素系界面活性剤は、前述のフッ素系化合物を単独で用いても良いが2種類以上のフッ素系化合物を同時に用いても構わない。
本発明のフッ素系界面活性剤を添加剤として使用する組成物としては、例えば、印刷材料、感光性材料、写真材料、塗料、洗浄剤、光学材料、離型剤等の各種コーティング材料や成形材料等が挙げられる。
前記組成物の形態としては、例えば、該フッ素系界面活性剤を1種又は2種以上の溶媒に混合したもの、該フッ素系界面活性剤を、溶剤を必須成分として含有し、溶質として高分子化合物、低分子有機化合物、無機化合物等の1種類以上の化合物と、必要に応じて、後述する各種添加剤から構成されたものに混合したもの等が挙げられる。
前記溶剤としては、水及び/又は各種有機溶剤が挙げられ、例えば、メタノール、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、n−ブタノ−ル、iso−ブタノ−ル、tert−ブタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトン等の親水性のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の極性溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の親水性のセロソルブ類、エチレングリコール、プロピレングリコ−ル等の親水性のグリコ−ル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶剤は、1種類であっても2種類以上の混合溶剤系であっても良い。尚、ここでいう溶剤とは、系中で分散媒として働いているものも溶剤と称する。
前記溶質としては、水及び/又は前記有機溶剤に溶解或いは分散するものが好ましく、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース、キチン、キトサン等の天然高分子等、ゼラチン等が挙げられる。これらの溶質は、1種類のみを用いても2種類以上を同時に用いても良い。
前記添加剤としては、例えば、シラン系、チタン系、ジルコ−アルミネート系等のカップリング剤、更にフッ素原子含有アルコキシシラン化合物、フッ素原子含有チタンアシレ−ト化合物、フッ素原子含有アルコキシジルコニウム化合物等のフッ素系カップリング剤、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ガラスフィラー等の無機粉末・充填材、高級脂肪酸、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリエチレン、アクリルビーズ、カーボン等の有機微粉末、感光剤、増感剤、耐光性向上剤、耐候性向上剤、耐熱性向上剤、導電剤、酸化防止剤、防錆剤、レオロジーコントロール剤、増粘剤、沈降防止剤、消泡剤、防臭剤等の各種充填剤が挙げられる。これらの添加剤は、1種類のみを用いても2種類以上を同時に用いても良い。
また、本発明のフッ素系界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、その他のフッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、炭化水素系界面活性剤等の種々の界面活性剤を自由な組み合わせで併用して前述の各種組成物に適用することもできる。その混合割合としては、特に制限されるものではなく、目的とする界面活性効果のレベル、適応する前述の各種組成物との相溶性等に応じて適宜選択されるものであるが、本発明のフッ素系化合物(A)からなるフッ素系界面活性剤とその他の界面活性剤との重量比として、(フッ素系界面活性剤)/(その他の界面活性剤)が1/99〜99/1であることが好ましく、安定した充分な界面活性効果が得られる点から、前記重量比として80/20〜10/90であることが特に好ましく、50/50〜20/80であることが最も好ましい。
一般に、フッ素系界面活性剤は炭化水素系界面活性剤と併用することにより、界面活性剤を添加した組成物が接触する材料(例えば、塗布される場合、ガラス、鋼板やプラスチックフィルム、成形される場合には金型)に対する界面張力を低下させる働きが増し、さらには経済的な観点からも有効である。
前記炭化水素系界面活性剤としては、1分子中に親水性基と親油性基とを有する炭化水素系化合物からなり、通常、主に親水性基のイオン性により、アニオン、カチオン、ノニオン、ベタインタイプに分類される。本発明のフッ素系界面活性剤と併用することができる炭化水素系界面活性剤としては、何れのタイプも制限なく使用することができる。代表的なアニオン系界面活性剤としては、スルホン塩、リン酸塩、カルボン酸塩等が挙げられ、具体的には、花王株式会社製エマールシリーズ、ペレックスシリーズ等が例示される。また、カチオン系界面活性剤としては、オキソニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩が挙げられ、具体的には花王株式会社製アセタミンシリーズ、コータミンシリーズが例示される。またノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ、具体的には、花王株式会社製エマルゲンシリーズ、レオドールシリーズ等が例示される。またベタイン系界面活性剤として、アミノ酸塩、アミンオキシド等が挙げられ、具体的には、花王株式会社製アンヒトールシリーズ等が例示される。
前述の本発明のフッ素系界面活性剤を含む組成物は、種々の加工方法を適用することにより、優れた浸透・濡れ性およびレベリング性等が得られる。加工方法としては特に制限されるものではなく、例えば、グラビアコーター、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコーター、スピンコーター、バーコーター、刷毛塗り、デイッピング塗布、スプレー塗布、静電塗装、スクリーン印刷等のコーティング方法・装置、インクジェット法、射出、押し出し、中空、圧縮、反応、真空、FRP、熱、ロールシート、カレンダー、2軸延伸フィルム、積層、回転等の各種成形方法、各種金型、スタンパを用いた射出成形等が挙げられる。
また、前述の組成物の用途にも制限はなく、例えば、工業用および家庭用等の接着剤、耐擦傷性、滑り性、非粘着性、撥水撥油性、ガスバリア性、耐熱性、耐光性、耐候性、生理活性、耐水性、防湿性、防汚性、潤滑性等の表面機能性保護膜形成材料、衣料、家具、靴、雑貨等の繊維、人工皮革、合成皮革不織布等の処理剤、紙、フィルム、カード等の各種コーティング剤、自動車、建材、家電、医用材料、OA機器、電気・電子機器、光学部材、電線・配線材料、各種工業用部品等の成形材料、グリース、各種封止材料、離型剤、防錆剤、防曇剤、防霧剤、ブロッキング防止剤、PS版等の帯電防止剤、LCD、LSI、有機EL、プラズマディスプレイ製造用各種フォトレジスト等の感光性材料、LSI製造用反射防止膜剤、LCD、LSI、有機EL、プラズマディスプレイ製造用洗浄剤、エッチング剤、剥離剤、現像液、乳剤等の写真材料、自動車、航空機、船舶、建材、家電用等の塗料、染料、洗浄剤、フロアポリッシュ、泡消火薬剤、メッキ浴ミスト防止剤、レンズシート、光ファイバ等の光学材料、又は有機化学反応用分散媒等に好適に用いることができる。
次に本発明をより詳細に説明するために、実施例、試験例及び比較試験例を掲げる。
実施例1
i)ビスパーフルオロ体の合成
攪拌装置、滴下管、塩化カルシウム管および温度計を付した200mlのフラスコに3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロへキサンチオール35.0g、ジメチルホルムアミド30mlおよびナトリウムメトキシド1.0gを仕込み、更に滴下管にソルビン酸メチルエステル6.3gを予めジメチルホルムアミド10gに溶解したものを入れた。フラスコ内を25℃に保ち、10分間攪拌したのち、ソルビン酸メチルエステルのジメチルホルムアミド溶液を20分かけて滴下した。さらに25℃で4時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウムを50ml加えた。反応液を酢酸エチルを用いて抽出を2回繰り返した後、有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。固形分を濾別した後、減圧下で溶媒を留去し、更に減圧蒸留を続け、留分としてビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルスルファニル)ヘキサノイックアシッドメチルエステル[ビスパーフルオロ体(1−i)]28.9gを得た。
ii)ケン化反応
還流冷却器および温度計を付した200mlのフラスコに、i)で得られたビスパーフルオロ体(1−i)28.9g、水酸化リチウム・1水和物2.1gおよびイオン交換水60mlを仕込み、フラスコ内を85℃に保ち4時間攪拌することでケン化反応を行った。撹拌終了後、反応液にイソプロパノール40gを加え、さらに30分加熱還流した後、蒸留によって溶媒を留去した後、残った固体を送風乾燥機で乾燥することにより、フッ素系化合物(a1)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルスルファニル)ヘキサノイックアシッドリチウム塩]26.0gを得た。
実施例2
実施例1−iiにおいて、水酸化リチウム・1水和物2.1gの代わりに水酸化ナトリウム2.0gを用いた以外は実施例1と同様にして、フッ素系化合物(a2)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルスルファニル)ヘキサノイックアシッドナトリウム塩]26.3gを得た。
実施例3
i)ビスパーフルオロ体の合成
還流冷却器、滴下管、温度計および塩化カルシウム管を付した200mlのフラスコに3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロへキサンチオール35.0g、ジメチルホルムアミド30mlおよびナトリウムメトキシド1.0gを仕込み、更に滴下管にソルビン酸ナトリウム6.7gを予めジメチルホルムアミド10gに溶解したものを入れた。フラスコ内を25℃に保ち、10分間攪拌した。これにソルビン酸ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液を20分かけて滴下し、更に25℃で1時間、さらに80℃まで昇温して3時間、加熱攪拌した。終了後、25℃まで冷却し、2規定塩酸150mlを加え、反応液を酢酸エチルを用いて抽出を2回繰り返した後、有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。固形分を濾別した後、減圧下で溶媒を留去し、ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルスルファニル)ヘキサノイックアシッド[ビスパーフルオロ体(3−i)]36.0gを得た。
ii)’中和反応
攪拌装置、還流冷却器および温度計を付した200mlのフラスコに、i)で得られたビスパーフルオロ体(3−i)27.0g、水酸化カリウム4.5g、イソプロパノール40gおよびイオン交換水60mlを仕込み、25℃で1時間攪拌することで中和反応を行った。撹拌終了後、減圧下で溶媒を留去し、残った固体を強制乾燥することにより、フッ素系化合物(a3)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッドカリウム塩]27.2gを得た。
実施例4
i)ビスパーフルオロ体の合成
実施例1−iにおいて3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロへキサンチオール35.0gの代わりに、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルチオール47.5gを用いた以外は実施例1−iと同様にして、ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッドメチルエステル[ビスパーフルオロ体(4−i)]35.4gを得た。
ii)ケン化反応
実施例1−iiにおいて、ビスパーフルオロ体(1−i)28.9gの代わりにビスパーフルオロ体(4−i)35.4gを用いた以外は実施例1−iiと同様にして、フッ素系化合物(a4)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッドリチウム塩]35.0gを得た。
実施例5
実施例1−iiにおいて、ビスパーフルオロ体(1−i)28.9gの代わりにビスパーフルオロ体(4−i)35.4gを用い、水酸化リチウム・1水和物2.1gの代わりに水酸化ナトリウム2.0gを用いた以外は実施例1と同様にして、フッ素系化合物(a5)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッドナトリウム塩]37.0gを得た。
実施例6
i)ビスパーフルオロ体の合成
攪拌装置、滴下管、塩化カルシウム管および温度計を付した200mlのフラスコに3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルチオール35.0g、ジメチルホルアミド30mlおよびナトリウムメチラート5.0gを仕込み、滴下管にソルビン酸5.6gを入れた。フラスコ内を25℃に保ち10分間攪拌した後、ソルビン酸を20分かけて滴下し、更に25℃で1時間、80℃で3時間攪拌した。撹拌終了後、室温まで冷却し、2規定の塩酸150mlを加えた。反応液を酢酸エチルを用いて抽出を2回繰り返した後、有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。固形分を濾別した後、減圧下で溶媒を留去し、更に減圧蒸留を続け、留分としてビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッド[ビスパーフルオロ体(6−i)]27.0gを得た。
ii)’中和反応
攪拌装置、還流冷却器および温度計を付した200mlのフラスコに、iで得られたビスパーフルオロ体(6−i)27.0g、水酸化カリウム4.5g、イソプロパノール40gおよびイオン交換水60mlを仕込み、25℃で1時間攪拌することで中和反応を行った。撹拌終了後、減圧下で溶媒を留去し、残った固体を強制乾燥することにより、フッ素系化合物(a6)[ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルスルファニル)ヘキサノイックアシッドカリウム塩]27.2gを得た。
試験例1〜6および比較試験例1
実施例1〜6で得られたフッ素系化合物(a1)〜(a6)からなるフッ素系界面活性剤の表面張力(イオン交換水溶液)を以下の方法で測定し試験例1〜6として表1に示す。
試験方法
表面張力:自動表面張力計CBPV−Z(協和界面化学株式会社製)を用いて、ウィルヘルミー白金プレート法にて、20℃における各濃度(イオン交換水溶液、重量%)での表面張力を測定した。(単位:mN/m)
また、比較試験例1として、大日本インキ化学工業株式会社製のメガファックF−120[C17SON(CHCHCH)CHCOOK]の表面張力を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004349056
本発明のフッ素系化合物からなるフッ素系界面活性剤を用いた試験例1〜6では、化合物中のパーフルオロアルキル基の炭素数が6以下と短いものでありながら、従来使用されてきた炭素数8のパーフルオロアルキル基を持つ化合物からなる比較例1のフッ素系界面活性剤と、表面張力低下作用がほぼ同様の性能であることを確認した。
試験例7〜8、および比較試験例2〜3
実施例1で得られたフッ素系化合物(a1)及び従来品のメガファックF−120を用いて、メタノール(試験例7、比較試験例2)、及びイオン交換水/メタノール=1/1(重量比)混合溶媒(試験例8、比較試験例3)における表面張力を測定した。これらの結果を表2に示す。
Figure 0004349056
本発明のフッ素系化合物からなるフッ素界面活性剤は、水のみならず、親水性有機溶剤に対しても従来品とほぼ同様の界面活性効果を発現しうることを確認した。
試験例9、10
実施例1で得られたフッ素系化合物(a1)を用いて、炭化水素系界面活性剤との併用効果を確認した。フッ素系化合物(a1)と炭化水素系界面活性剤(ポリオキシエチレンオレイルエーテル:花王株式会社製エマルゲン430)との混合物の0.001重量%水溶液における表面張力を測定し、試験例9、10として結果を表3に示す。
Figure 0004349056
本発明のフッ素系化合物からなるフッ素系界面活性剤は、その他の界面活性剤との併用においても優れた界面活性効果を発現することを確認した。

Claims (3)

  1. 下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させて得られるフッ素系化合物(A)からなることを特徴とするフッ素系界面活性剤。
    F(CF)2m(CH)SH (2)
    (式中、mは2又は3であり、nは0〜2の整数である。)
  2. 下記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)に、ソルビン酸或いはソルビン酸塩を反応させた後、中和して得られるフッ素系化合物(A)、又は前記一般式(2)で示されるパーフルオロアルキルチオール(B)にソルビン酸エステルを反応させた後、ケン化して得られるフッ素系化合物(A)からなることを特徴とするフッ素系界面活性剤。
    F(CF)2m(CH)SH (2)
    (式中、m、nは前記と同じである。)
  3. 前記一般式(2)中のnが2である請求項又は記載のフッ素系界面活性剤。
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