JP4346914B2 - 固定子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機や発電機等の回転電機に使用される固定子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機や発電機等の回転電機に使用される固定子として、環状に配置される複数のティース鉄心と、隣合うティース鉄心間に設けられる複数のコアバック鉄心とを備え、これらのティース鉄心の側面に固定子巻線を巻きつけて形成される固定子が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−236149号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ティース鉄心やコアバック鉄心の位置決めが適切に行われていないと、前記ティース鉄心やコアバック鉄心の外周面に外周保持リングを圧入する場合等に、ティース鉄心やコアバック鉄心の位置がずれてしまい、成形精度が悪化する虞があるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ティース鉄心またはコアバック鉄心の位置決め精度を高めることができ、成形精度を向上することができる固定子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載した発明は、所定円周上に所定間隔で配置される複数のティース鉄心(例えば、後述する実施の形態におけるティース鉄心11)と、前記ティース鉄心間の外周側から前記ティース鉄心の背面側にかけて設けられる複数のL字状のコアバック鉄心(例えば、後述する実施の形態におけるコアバック鉄心12)とを備え、前記コアバック鉄心には、ティース鉄心より外側の一方の側面に第1の係合部(例えば、後述する実施の形態における係合用凹部18)が設けられるとともに、他方の側面に前記第1の係合部と係合する第2の係合部(例えば、後述する実施の形態における係合用凸部19)が設けられ、前記ティース鉄心の側面と、該側面に接する前記コアバック鉄心の側面とには、互いに係合する第3の係合部(例えば、後述する実施の形態における係合用凹部20、係合用凸部21)が設けられ、前記第1および第2の係合部は、コアバック鉄心の一方の側面に設けられる係合凹部と、他方の側面に設けられる係合凸部とからなり、前記第3の係合部は、前記係合凸部より突出幅の小さい係合凸部と、これに対向してティース鉄心に設けられる係合凹部とからなり、前記コアバック鉄心の両側面は、両側面に沿って前記所定円周の径方向内側に延びる線(例えば、後述する実施の形態における接線S1、S2)の交差点(例えば、後述する実施の形態における交差点O’)が前記所定円周の中心点(例えば、後述する実施の形態における中心点O)と異なる位置になるように形成されることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、前記ティース鉄心間の外周側から前記ティース鉄心の背面側にかけて前記L字状のコアバック鉄心を設ける際に、前記ティース鉄心の側面と、該側面に接する前記コアバック鉄心の側面とを第3の係合部にて係合させるとともに、前記コアバック鉄心同士を、それぞれの側面に設けられた第1の係合部と第2の係合部とにより係合させることにより、ティース鉄心およびコアバック鉄心の位置決め精度を高めることができ、成形精度を向上することができる。
【0009】
また、前記第1の係合部や第2の係合部、第3の係合部をそれぞれ略同一形状に形成することができるため、製造工程を容易化することができる。
さらに、所定円周上に所定間隔で配置される複数のティース鉄心にコアバック鉄心を組み付ける際に、コアバック鉄心を前記円周の径方向に対して傾斜した方向から挿入することができるため、既に組み付けられたコアバック鉄心が挿入の際の障害とならず、コアバック鉄心を円滑に装着することができる。
【0010】
請求項に記載した発明は、請求項に記載のものであって、前記ティース鉄心の背面に、その幅より小さい突出部(例えば、後述する実施の形態における突出部22)を設け、この突出部と嵌合する嵌合凹部(例えば、後述する実施の形態における嵌合凹部23)を前記コアバック鉄心の内周側に設けることを特徴とする固定子である。
【0011】
この発明によれば、前記ティース鉄心の背面に設けられた突出部に、前記コアバック鉄心の内周側に設けられた嵌合凹部を嵌合させることで、ティース鉄心とコアバック鉄心の締結力をさらに強めることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における固定子を図面と共に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における固定子の要部を示す概略平面図である。図2は図1に示した固定子の全体を示す概略平面図である。
本実施の形態による固定子10は、所定円周上に所定間隔で放射状に配置された複数のティース鉄心11と、隣合うティース鉄心11、11間に配置されたコアバック鉄心12とを備えている。
【0045】
ティース鉄心11は、固定子10の中心軸線(図2の紙面に直交する方向)と平行な方向に所定の厚さを有しており、固定子巻線13が巻装される内周側の巻線部と、コアバック鉄心12が挿入される外周側の継鉄部とを備えて構成されている。また、ティース鉄心11の端部には周方向の外側に向かって突出する係止部17が設けられている。
【0046】
コアバック鉄心12は、略L字状に形成され、ティース鉄心11、11間の外周側から前記ティース鉄心11の背面側にかけて設けられる。前記コアバック鉄心12は、矢印Aのように、ティース鉄心11の径方向外側からティース鉄心11、11間に挿入配置され、その基端側をティース鉄心11、11間に挟み込まれるようにして固定される。コアバック鉄心12の厚さは、例えばティース鉄心11の厚さと同等に形成されている。
【0047】
前記コアバック鉄心12には、ティース鉄心11より外側の一方の側面に係合用凹部18を、他方の側面に前記係合用凹部18と係合する係合用凸部19とが設けられている。また、前記コアバック鉄心12の他方の側面には、ティース鉄心11の外周側側面に設けられた係合用凹部21に係合する係合用凸部20が設けられている。
【0048】
このようにすると、前記ティース鉄心11、11間の外周側から前記ティース鉄心11の背面側にかけて前記コアバック鉄心12を設ける際に、前記ティース鉄心11の側面と、該側面に接する前記コアバック鉄心12の側面とを前記係合用凹部21、係合用凸部20にて係合させるとともに、前記隣合うコアバック鉄心12、12同士を、それぞれの側面に設けられた係合用凹部18と係合用凸部19とにより係合させることができる。これにより、ティース鉄心11およびコアバック鉄心12の位置決め精度を高めることができ、成形精度を向上することができる。また、各係合用凹部18、21や係合用凸部19、20をそれぞれ略同一形状に形成することができるため、製造工程を容易化することができる。
【0049】
また、前記コアバック鉄心11の両側面は、それぞれの接線S1、S2の交差点O’が前記所定円周の中心点Oと異なる位置になるように形成されている。このため、前記ティース鉄心11にコアバック鉄心12を組み付ける際に、コアバック鉄心12を前記円周の径方向に対して傾斜した方向から挿入することができるため、既に組み付けられたコアバック鉄心12が挿入の際の障害とならず、コアバック鉄心12を円滑に装着することができる。
【0050】
また、前記ティース鉄心11、11間にコアバック鉄心12を挿入する前に、各ティース鉄心11側面の巻線部に固定子巻線13が巻き付けられる。図2に示したように、ティース固定治具29に固定されたティース鉄心11の巻線部間に、巻線機に設けられたノズル(図示せず)によって、固定子巻線13が巻装される。前記巻線機は、各周回毎に同じ相の固定子巻線13が同じティース鉄心11間に巻装されるように設定されている。例えば、3相モータの場合には、U相、V相、W相に対応して、複数本の固定子巻線13を同時に束ねた状態で供給するように構成され、それぞれの固定子巻線13が各ティース鉄心11に巻装される。
【0051】
このように、1つのノズルから複数本の固定子巻線13を供給し、かつ、複数のノズルを所定間隔をあけて同時にティース鉄心11、11間を周回させて固定子巻線13を巻装させるので、固定子巻線13の装着に要する時間の短縮が可能であると共に、占積率を向上させることができる。
【0052】
図3は図1の固定子の変形例とその製造方法を示す説明図である。同図に示したように、前記ティース鉄心11の背面には、その幅より小さい突出部22を設け、この突出部22と嵌合する嵌合凹部23を前記コアバック鉄心12の内周側に設けている。このようにすると、前記突出部22に前記嵌合凹部23を嵌合させることで、ティース鉄心11とコアバック鉄心12の締結力をさらに強めることができる。
【0053】
また、同図に示したように、各ティース鉄心11の間隔を外周方向に拡径した状態で、ティース鉄心11、11間に固定子巻線13を巻装するとともに、コアバック鉄心12を挿入し、その後、矢印Aのように、各ティース鉄心11の間隔を縮径してティース鉄心11とコアバック鉄心12とを締結させる。このようにすれば、コアバック鉄心12や固定子巻線13の挿入や巻装を行うのに十分な間隔を確保することができる。
【0054】
図4は固定子の他の変形例とその製造方法を示す説明図である。同図に示したように、ティース鉄心11、11間に最後に装着されるコアバック鉄心14の形状が前記コアバック鉄心12と異なっており、前記係合用凸部19、20の代わりに、これら凸部19、20と同一形状の嵌合凹部24、25を備えている。また、前記コアバック鉄心14に隣合うコアバック鉄心15も、前記係合用凸部19の代わりに嵌合用凹部28を備えている。このようにすると、前記コアバック鉄心14を挿入する際に凸部が他のコアバック鉄心12、15と干渉することなく、円滑に挿入することができる。また、前記コアバック鉄心14の凹部18、24、25と、隣合うコアバック鉄心12やティース鉄心11の凹部18、28とにより形成される穴部にリベット26、27を設けることで、コアバック鉄心14と他のコアバック鉄心12、15との締結力を保持することができる。
【0055】
図5は図3の固定子の他の製造方法を示す工程図である。同図に示したように、各ティース鉄心11をその径方向内側で固定治具29にて保持させた状態で、各コアバック鉄心12を順次挿入していく。そして、最後のコアバック鉄心12を挿入する際に、前記固定治具29を矢印Pに示すように楕円形状に変形させて、最後のコアバック鉄心12の挿入スペースを拡げた状態で該コアバック鉄心12を挿入する。このようにすると、各コアバック鉄心12を各ティース鉄心11に挿入する際に、精度よく位置決めを行うことができる。なお、これらの上述した固定子の製造方法は、以下に示す実施の形態の固定子にも適用することができる。
【0056】
図6は本発明の第2の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。同図に示したように、ティース鉄心31の背面には、その幅より小さい傾斜した突出部37を備え、該突出部37には係合用凹部35を備えている。また、前記コアバック鉄心32は、前実施の形態と同様に略L字状に形成され、前記ティース鉄心31外側の一方の側面には係合用凸部34が設けられるとともに、他方の側面には前記係合用凸部34に係合する係合用凹部35と前記係合用凹部35に係合する係合用凸部36とが設けられている。また、前記コアバック鉄心32の内周側には前記突出部37と係合する係合用凹部38が設けられている。
【0057】
図7は図6に示す固定子の製造方法を示す工程図である。同図に示したように、各ティース鉄心31に固定子巻線13が巻装された状態で、矢印Bのように径方向に対して所定角度θで傾斜した方向から各コアバック鉄心12を挿入することができる。また、前記ティース鉄心31の前記突出部37、係合用凹部35と、前記コアバック鉄心32の前記係合用凹部38、係合用凸部36とを係合させるとともに、前記コアバック鉄心32、32同士を、それぞれの側面に設けられた係合用凸部34、係合用凹部33とにより係合させる。また、前記突出部37は傾斜しているため、前記突出部37に前記係合用凹部38を介して係合したコアバック鉄心32の径方向の移動が抑制され、これにより位置決め精度をさらに高めることができ、成形精度をさらに向上することができる。
【0058】
図8は本発明の第3の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。図8に示す固定子の製造方法を示す工程図である。これらの図に示したように、ティース鉄心41には、その背面に、その幅より小さい傾斜した突出部47を備えている。前記突出部47は、径方向rに対して所定角度θ2だけ傾斜している。また、コアバック鉄心42は、上述の実施の形態と同様に略L字状に形成され、その内周面42には前記突出部47と嵌合する嵌合凹部48を備えている。
このようにすると、図9に示したように、前記コアバック鉄心42と前記ティース鉄心41とが係合された状態では、前記ティース鉄心41の傾斜した突出部47に前記コアバック鉄心42の嵌合凹部48が嵌合しているため、コアバック鉄心42の径方向への移動を抑制することができる。
【0059】
また、前記コアバック鉄心42の一方の側面49は、前記所定円周の径方向rに対して所定角度θ2傾斜してなるとともに、他方の側面50が、前記一方の側面49に接する部位を前記所定角度θ2で切り欠いた切り欠き部51を有している。
このようにすると、図9に示すように、前記コアバック鉄心42を前記ティース鉄心41、41間に設ける際に、所定角度θ2傾斜した方向から矢印Dのように挿入することで、前記一方の側面49を、既に挿入された隣合うコアバック鉄心42の切り欠き部51と接触させて、前記切り欠き部51に沿って移動させることで、コアバック鉄心42を円滑に挿入することができる。
【0060】
さらに、前記コアバック鉄心42には、その内周面に、その側面49側から内側に延出する延出部52が形成されている。また、前記ティース鉄心41には、前記延出部52に係合する段部53が形成されている。前記コアバック鉄心42の一方の側面49には係合用凸部44が、他方の側面50には該凸部44に係合する係合用凹部43と、前記ティース鉄心41の側面に設けられた係合用凹部46に係合する係合用凸部45とが設けられている。
【0061】
このようにすると、ティース鉄心41、41間にコアバック鉄心42が挿入された状態で、前記段部53と前記延出部52、前記係合用凹部43と前記係合用凸部44、前記係合用凸部45と前記係合用凹部46とがそれぞれ係合することで、ティース鉄心41とコアバック鉄心42との締結力やコアバック鉄心42、42同士の締結力をさらに強めることができるため、位置決め精度をさらに高めることができ、成形精度をさらに向上することができる。
【0062】
図10は図8に示す固定子の変形例を示す説明図である。同図に示したように、前記ティース鉄心41およびコアバック鉄心42には、所定円周の軸方向(紙面に直交する方向)に突出するカシメ部54〜57がそれぞれ設けられている。このようにすると、前記ティース鉄心41、41間にコアバック鉄心42を挿入した状態で、それぞれの鉄心41、42に設けた前記カシメ部54〜57にてカシメ処理を行うことで、それぞれの鉄心41、42の締結力を高めることができる。
【0063】
そして、前記ティース鉄心41のカシメ部54、55は、前記ティース鉄心41の幅方向の中心で、かつ、該カシメ部54、55の長手方向が前記ティース鉄心41の径方向と平行になるように形成されている。また、前記コアバック鉄心42のカシメ部56、57は、該カシメ部56、57の長手方向が前記所定円周の円周方向と平行になるように形成されている。このようにすると、前記カシメ部54〜57にてカシメ処理を行った場合でも、前記ティース鉄心41や前記コアバック鉄心42で発生する磁場への影響を抑制することができるため、固定子としての性能を良好な状態に維持することができる。
【0064】
図11は図8に示す固定子の変形例を示す説明図である。同図に示したように、前記ティース鉄心41は所定円周の径方向(矢印S)に磁化容易な方向性珪素鋼板を用い、前記コアバック鉄心42は円周方向(矢印T)に磁化容易な方向性珪素鋼板を用いている。このようにすると、前記固定子を使用する回転電機を作動させる場合に、前記ティース鉄心41やコアバック鉄心42で発生する磁場を強めるように、それぞれの鉄心41、42に用いられる方向性珪素鋼板が磁化されるため、固定子の性能を向上させることができる。
【0065】
図12は本発明の第4の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。また、図13は図12に示す固定子の製造方法を示す工程図である。これらの図に示したように、ティース鉄心61の背面に、その幅よりも小さい外方に延出する延出部63と、該延出部63の幅よりも大きい球状部64とを設けている。
【0066】
コアバック鉄心62は、その内径方向に突出した略凸状に形成され、隣合うティース鉄心61、61の側面外周側と、これらの鉄心61、61の背面の中途部に亘って係合する段部67、68を備えている。また、コアバック鉄心62の側面には、前記球状部64と係合する弧状凹部65、66を備えている。
【0067】
このようにすると、図13に示したように、各コアバック鉄心62を前記円周方向の径方向に沿って挿入することができるため、挿入の際に他のコアバック鉄心62が障害とならず、円滑に挿入することができる。また、径方向に沿って挿入するため、コアバック鉄心62の内周面に固定子巻線13が接する場合であっても、固定子巻線13に対する保護を高めることができる。
【0068】
また、前記ティース鉄心61の球状部64に前記コアバック鉄心62の弧状凹部65,66を係合させることで、前記ティース鉄心61やコアバック鉄心62の径方向への移動を抑制することができる。さらに、前記コアバック鉄心62に備えた段部67、68により、前記ティース鉄心61の背面および側面に亘って係合して、ティース鉄心61とコアバック鉄心62との締結力を高めることができるため、ティース鉄心61およびコアバック鉄心62の位置決め精度をさらに高めることができ、成形精度をさらに向上することができる。
【0069】
図14は図12に示す固定子の変形例を示す説明図である。同図に示したように、前記ティース鉄心61の球状部64を一方の側面側(この場合は図の左側)に突出するように形成してもよい。この場合であっても、図12に示した固定子と同様の作用効果を得ることができる。
【0070】
図15は本発明の第5の実施の形態における固定子の要部とその製造工程を示す説明図である。同図に示したように、コアバック鉄心72の側面は、前記ティース鉄心71の径方向の中心線(この場合は所定円周の径方向)に対し、所定の角度に傾斜した傾斜部73、74を有している。これらの傾斜部73,74のうち、一方の傾斜部73は、コアバック鉄心72の内方に湾曲するように傾斜してなり、他方の傾斜部74は、コアバック鉄心72の外方に湾曲するように傾斜してなる。また、前記傾斜部74は前記傾斜部73よりも、前記中心線からの傾斜角度を大きくなるように形成している。
【0071】
ティース鉄心71は、その両側面に湾曲部76、77を備えている。これら湾曲部76、77は、前記コアバック鉄心72の傾斜部73、74に接する部位を前記傾斜部73、74に対応した形状に湾曲した部位である。また、ティース鉄心71は、前記コアバック鉄心72の傾斜部73側の側面と内周側端面とに当接して係合する段部75を備えている。
【0072】
このようにすると、前記中心線に対して傾斜した方向(矢印I)からコアバック鉄心72を前記ティース鉄心71、71間に挿入することができるため、コアバック鉄心72の挿入を円滑に行うことができる。また、前記ティース鉄心71、71の外周側の側面は段部75を有しているため、挿入されたコアバック鉄心72の内周側端面および側面と当接し係合することで、前記コアバック鉄心72はティース鉄心71から矢印Jのように力を受け、ティース鉄心71の径方向の移動を抑制することができる。また、前記ティース鉄心71、71間にコアバック鉄心72を挿入した状態で、コアバック鉄心72の傾斜部74がティース鉄心71の湾曲部76に突き当てられ、矢印Kのようにティース鉄心71に力を及ぼすため、コアバック鉄心72の径方向の移動を抑制することができる。
【0073】
また、前記ティース鉄心71の湾曲部76、77と前記コアバック鉄心72の傾斜部74、73とがそれぞれ係合することにより、ティース鉄心71とコアバック鉄心72との締結力を高めることができる。よって、ティース鉄心71およびコアバック鉄心72の位置決め精度をさらに高めることができ、成形精度をさらに向上することができる。
【0074】
図16は本発明の第6の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。同図に示したように、ティース鉄心81の周方向の幅Aと、コアバック鉄心82の径方向の幅Bと、前記ティース鉄心81の径方向の幅Cとを、それぞれの寸法比A:B:Cが1:1.5〜1.7:2.5〜3.5となるように設定している。
まず、前記コアバック鉄心の径方向の幅Bの前記ティース鉄心の周方向の幅Aに対する寸法比を1.5〜1.7とすることで、前記ティース鉄心や前記コアバック鉄心における磁束の流れを滑らかにすることができる。
【0075】
次に、前記ティース鉄心81の径方向の幅Cの周方向の幅Aに対する寸法比について図17を用いて説明する。図17はティース鉄心81の周方向の幅Aに対するティース鉄心81の径方向の幅Cの比についての、出力トルクとコイルエンド高さの関係を示すグラフである。ティース鉄心81は所定円周上に所定間隔で配置されるため、この寸法比が大きくなると(すなわちティース鉄心81が長尺になると)、隣合うティース鉄心81、81の内周側の間隔が狭くなり、ティース鉄心81、81間に形成されるスロットの領域が小さくなる。したがって、同図の線Nに示したように、この寸法比を上限(3.5)以内に抑えることで、ティース鉄心81、81間に形成されるスロットの幅を十分に確保できるため、前記ティース鉄心81、81間に巻装される固定子巻線が、ティース鉄心81やコアバック鉄心82の端面から突出する厚さ(コイルエンド)を低減することができる。また、同図の線Mに示したように、前記寸法比を下限(2.5)以上に設定することで、前記固定子を使用する回転電機における出力(トルク)の効率を高めることができる。
【0076】
なお、本発明は上述した実施の形態や変形例のみに限られるものではなく、例えば、上述した実施の形態や変形例を組み合わせてもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、前記ティース鉄心の側面と、前記コアバック鉄心の側面とを第3の係合部にて係合させるとともに、前記コアバック鉄心同士を、第1の係合部と第2の係合部とにより係合させることにより、ティース鉄心およびコアバック鉄心の位置決め精度を高めることができ、成形精度を向上することができる。
【0078】
また、前記第1の係合部や第2の係合部、第3の係合部のそれぞれを略同一形状に形成することができるため、製造工程を容易化することができる。
さらに、前記ティース鉄心にコアバック鉄心を組み付ける際に、コアバック鉄心を円滑に装着することができる。
請求項に記載した発明によれば、前記ティース鉄心の背面に設けられた突出部に、前記コアバック鉄心の内周側に設けられた嵌合凹部を嵌合させることで、ティース鉄心とコアバック鉄心の締結力をさらに強めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。
【図2】 図1に示した固定子の全体を示す概略平面図である。
【図3】 図1の固定子の変形例とその製造方法を示す説明図である。
【図4】 図1の固定子の他の変形例とその製造方法を示す説明図である。
【図5】 図3の固定子の他の製造方法を示す工程図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。
【図7】 図6に示す固定子の製造方法を示す工程図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。
【図9】 図8に示す固定子の製造方法を示す工程図である。
【図10】 図8に示す固定子の変形例を示す説明図である。
【図11】 図8に示す固定子の変形例を示す説明図である。
【図12】 本発明の第4の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。
【図13】 図12に示す固定子の製造方法を示す工程図である。
【図14】 図12に示す固定子の変形例を示す説明図である。
【図15】 本発明の第5の実施の形態における固定子の要部とその製造工程を示す説明図である。
【図16】 本発明の第6の実施の形態における固定子の要部を示す平面図である。
【図17】 ティース鉄心の周方向の幅に対するティース鉄心の径方向の幅の比についての、出力トルクとコイルエンド高さの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 固定子
11、31、41、61、71、81 ティース鉄心
12、32、42、62、72、82 コアバック鉄心
13 固定子巻線
18 係合用凹部(第1の係合部)
19 係合用凸部(第2の係合部)
20 係合用凹部(第3の係合部)
21 係合用凸部(第3の係合部)
33 係合用凹部(第2の係合部)
34 係合用凸部(第1の係合部)
37 突出部
38 係合用凹部(第3の係合部)
47 段部(突出部)
48 嵌合凹部(凹部)
49、50 コアバック鉄心の側面
51 切り欠き部
52、63 延出部
53、67、68、75 段部
64 球状部(延出端部)
65、66 弧状凹部(凹部)
73、74 傾斜部

Claims (2)

  1. 所定円周上に所定間隔で配置される複数のティース鉄心と、前記ティース鉄心間の外周側から前記ティース鉄心の背面側にかけて設けられる複数のL字状のコアバック鉄心とを備え、
    前記コアバック鉄心には、ティース鉄心より外側の一方の側面に第1の係合部が設けられるとともに、他方の側面に前記第1の係合部と係合する第2の係合部が設けられ、
    前記ティース鉄心の側面と、該側面に接する前記コアバック鉄心の側面とには、互いに係合する第3の係合部が設けられ
    前記第1および第2の係合部は、コアバック鉄心の一方の側面に設けられる係合凹部と、他方の側面に設けられる係合凸部とからなり、
    前記第3の係合部は、前記係合凸部より突出幅の小さい係合凸部と、これに対向してティース鉄心に設けられる係合凹部とからなり、
    前記コアバック鉄心の両側面は、両側面に沿って前記所定円周の径方向内側に延びる線の交差点が前記所定円周の中心点と異なる位置になるように形成されることを特徴とする固定子。
  2. 前記ティース鉄心の背面に、その幅より小さい突出部を設け、この突出部と嵌合する嵌合凹部を前記コアバック鉄心の内周側に設けることを特徴とする請求項1に記載の固定子。
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