JP4345673B2 - 半導体レーザ - Google Patents
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Description
EDFA応用に供することのできる励起光源の発振波長は、原理的に800nm、980nm、1480nmの3種類存在する。このうち増幅器の特性から見れば980nmでの励起が、利得やノイズ特性等を考慮すると最も望ましいことが知られている。このような980nm帯の発振波長を有するレーザは、おもにGaAs基板上にInGaAsを活性層として用いることで実現されており、高出力でありながら長寿命であるという相反する要求を満たす必要がある。さらにこの近傍の波長、例えば890nmから1150nmにおいてはSHG光源等の要求もあり、その他種々の応用面においても優れた特性を有するレーザの開発が待たれている。
また、情報処理分野では高密度記録を目的として半導体レーザの短波長化が進んでいる。特に最近の青色レーザの進展は目覚しく、AlOx等の基板上に成長されたGaN系材料では、その信頼性も上昇しており、さらなる研究が続いている。更に、半導体レーザは医療分野への応用、精密加工分野への応用等がなされており、その応用範囲は拡大する傾向が見られている。
一般に、半導体レーザは、固体レーザ、ガスレーザ等と比較して、小型で軽量である事が多くの応用に際して利点となっている。しかし、その波長安定度に関しては、他のレーザ光源と比較して必ずしも優れているわけではない。例えば、端面反射が共振器構成の基礎となっている、一般のファブリペロー型半導体レーザにおいては、その発振波長は素子温度の上昇とともに長波長化するのが一般的である。これは、高温になると、半導体レーザを構成する材料のバンドギャップが縮小するからであって、基本的には構成材料固有の特性であると言える。高出力動作をさせた場合、すなわち、注入電流を増加させた場合にも、素子の発熱等によって、半導体レーザの発振波長は長波長化してしまうのが、一般的である。この様な温度/光出力/注入電流等に対する半導体レーザの波長変動は、一般には少ないことことが望まれており、これら問題の解決が待たれている。
波長変化の小さな半導体レーザを提供する試みは各種行われている。たとえばH.C.Casey,Jr.,M.B.Panish著Hetero−structure Lasers(academic press 1978)P.90−P.106に記述されているとおり、素子の活性層近傍に周期的なグレーティング構造を作り込み、これを分布反射器として使用する事で発振波長が安定化した半導体レーザ(DFBレーザ)を作製出来る事は古くから知られている。また、半導体レーザに対して外部的な共振器構造を構成し、当該半導体レーザから出射された光の中から、特定の波長を有する光を選択的に反射させ、これを素子に注入する事で波長安定化を図る事も広くなされている。しかし、前者の場合には、周期的なグレーティングを素子内部に形成する必要があり、プロセス上煩雑になる、素子が高出力動作に向かないなどの欠点があった。また後者の場合においては、外部共振器構造を構成するために光源全体が大型になってしまうため、半導体レーザ本体が小型である利点が生かされなくなるなどの問題があった。
一方、本発明者が発表したIEEE Journal of Quantum Electronics.Vol.36 No.12 December(2000)P.1454−1461によれば、980nm帯の半導体レーザにおいて、発振波長に対して透明である基板上に半導体レーザが形成されており、かつ、基板の屈折率がクラッド層のそれよりも相対的に大きい場合、すなわち、意図的に作り込まれた半導体レーザ導波路の下に、導波機能を発現する基板が存在し、レーザ導波路と基板導波路が結合している場合には、(1)基板の厚みに依存して素子の発振スペクトラム中には、素子の共振器長で決定されるファブリペローモード間隔とは無関係な強度変調が見られ(文献中の図4)、(2)通常の基板の厚み(120μm程度)であれば、その強度変調周期は2.5nm程度になり、(3)この様な状況においては素子の発振スペクトル中で最大強度を示す縦モードの電流依存性/温度依存性には階段上の特異な特性(文献中の図7と図11)が現れる。該図7に示される通り、これら特性中には、そのごく一部の領域に発振波長の電流依存性が非常に小さい領域が見られており、この特性は半導体レーザの波長安定化を図る上で示唆を与えるものである。
また、該文献ではこの波長安定化機構についても議論している。一般に半導体レーザとして作り込まれた導波路に電流を注入する事で発生する利得のスペクトルは、注入電流/光出力/温度等を上昇させると長波長側に移動する。これが通常の半導体レーザにおける波長変化の理由である。しかし、発振波長に対して透明である基板上に半導体レーザが形成されており、かつ、基板の屈折率がクラッド層のそれよりも相対的に大きい場合には、波長変化を抑制する機構が基板内で引き起こされる。導波路としての機能を発現する基板においては、誘導放出は発生しないため、注入されたキャリアは蓄積されることとなる。一般に半導体材料の屈折率はキャリア密度の上昇とともに小さくなる。この現象はプラズマ効果として知られている。このために、レーザ導波路と基板導波路との結合の結果発生する発振スペクトル中の強度変調と、この結果選択される縦モードには、電流注入によって短波長化の機構が作用することとなる。すなわち、前記IEEE Journalの図7に見られる波長安定化領域は、電流注入の結果長波長化するレーザ導波路に附随する利得スペクトルの効果と、プラズマ効果によって短波長化する基板導波路由来の効果の『均衡』によって実現された結果であると理解する事が可能である。また、温度依存性に関しても、温度上昇にともなう活性層のバンドギャップの縮小による発振波長の長波長化よりも、基板導波路の屈折率が熱的に大きくなることによる発振波長の長波長化の効果の方が小さいため、温度上昇の結果長波長化するレーザ導波路に附随する利得スペクトルの効果を抑制することが可能である。
しかしながら、上記のような系においては、図7に示されるように、電流変化に対して波長が安定化している領域は狭く、また、安定化領域の前後には非常に大きな波長変化が発生してしまうなどの問題がある。ところが、これを解決するために、基板の導波機構を制御しようとすることは困難である。これは、基板には、LD構造を作製する際のエピタキシャル結晶成長を実施するための下地としての役割の他に、半導体レーザそのものの作製プロセスを行う場合に、ウエハーそのものが破損しない様、機械的な強度を確保できる程度には厚い必要があり、また逆に、半導体レーザ端面を形成するために劈開可能な程度に薄い必要などがあり、素子全体の厚みは最終的には概略100μmから150μm程度に設定される必要があるからである。たとえ光学的に最適な基板の厚みが40μmであったとしても、この様な基板をハンドリングする事は現実的には不可能である。
発明の要約
本発明は上記の従来技術の問題点を解決することを目的とした。具体的には、本発明は、簡便な方法で半導体レーザの発振波長の電流依存性、光出力依存性あるいは温度依存性を比較的広い電流領域/光出力領域あるいは温度領域で低減する方法を提供することを目的とした。
本発明者はかかる課題を解決する手段を鋭意検討した結果、少なくとも、基板、平均屈折率がN1cldである第一導電型クラッド層、平均屈折率がNAである活性層構造、平均屈折率がN2cldである第二導電型クラッド層を有する発振波長λ(nm)の半導体レーザであって、基板と第一導電型クラッド層の間に、第一導電型を示し平均屈折率がN1SWGである副導波路層を有し、かつ、副導波路層と基板の間には、第一導電型を示し平均屈折率がN1LILである低屈折率層を有し、かつ、これら屈折率が以下の式を全て満たすことを特徴とする半導体レーザに関する本発明によって、課題を解決しうることを見いだした。
N1cld<NA
N2cld<NA
N1cld<N1SWG
N2cld<N1SWG
N1LIL<N1SWG
かかる本発明の好ましい実施態様として、以下のようなものが例示される。まず、屈折率が以下の式を全て満たすことが好ましい。
N1LIL≦N1cld
N1LIL≦N2cld
本発明の半導体レーザの第一導電型クラッド層の厚みT1cld(nm)と第二導電型クラッド層の厚みT2cld(nm)が以下の式を満たすものが好ましい。
0.5<T1cld/λ<3.0
T1cld<T2cld
また、本発明の半導体レーザの第一導電型副導波路層の厚みT1SWG(nm)は以下の式を満たすものが好ましい。
2000(nm)<T1SWG<40000(nm)
更に、本発明の半導体レーザの第一導電型低屈折率層の厚みT1LIL(nm)は以下の式を満たすものが好ましい。
500(nm)<T1LIL<20000(nm)
一方、本発明の半導体レーザの基板の厚みTsub(nm)が以下の式を満たすことも好ましい。
75000(nm)<Tsub<135000(nm)
本発明の半導体レーザの好ましい態様として、基板が発振波長λ(nm)に対して透明であるものがあり、この場合の基板の屈折率をNsubとした際に以下の式を満たすものが望ましい。
N1LIL<Nsub
また、本発明の別の好ましい態様として、基板が発振波長λ(nm)を吸収するものがある。
本発明の半導体レーザの好ましい態様として、端面反射型の共振器構造を有する端面発光型の素子であるものが挙げられる。
本発明の半導体レーザの他の好ましい態様として、第一導電型クラッド層と活性層構造の間に屈折率がN1MWGである第一光ガイドを有し、かつ、活性層構造と第二導電型クラッド層の間に屈折率がN2MWGである第二光ガイド層を有し、これら屈折率が以下の式を全て満たすものが挙げられる。
N1cld<N1MWG<NA
N2cld<N1MWG<NA
N1cld<N2MWG<NA
N2cld<N2MWG<NA
上記半導体レーザは、特に以下の式を全て満たすことが望ましい。
N1SWG≦N1MWG
N1SWG≦N2MWG
また、以上のレーザの発振波長λ(nm)における当該基板の屈折率をNSUBとすると、以下の式の少なくとも1つの関係を満たすものが特に好ましい。
NSUB=N1SKG
NSUB=N1MWG
NSUB=N2MWG
N1SWG=N1MWG
N1SWG=N2MWG
N1MWG=N2MWG
以上の本発明の半導体レーザであって、好ましい態様として、ほかには、第二導電型クラッド層が第二導電型上側クラッド層と第二導電型下側クラッド層の二層に分かれ、第二導電型上側クラッド層と電流ブロック層とで電流注入領域を形成し、さらにコンタクト層を含むものが挙げられる。
また、以上の本発明の半導体レーザは、単一横モード動作するものが好ましい。更に、かかる本発明の半導体レーザでは、第一導電型がn型で、第二導電型がp型であるものが好ましい。
第2図は、本発明の半導体レーザの1例の概略断面図である。
第3図は、実施例の半導体レーザの発振スペクトルである。
第4図は、実施例の半導体レーザの発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性を示す図である。
第5図は、比較例1の半導体レーザの発振スペクトルである。
第6図は、比較例1の半導体レーザの発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性を示す図である。
第7図は、比較例2の半導体レーザの発振スペクトルである。
第8図は、比較例2の半導体レーザの発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性を示す図である。
図中、1は基板、2は第一導電型低屈折率層、3は第一導電型副導波路層、4は第一導電型クラッド層、5は活性層構造、6は第二導電型クラッド層、7は第二導電型コンタクト層、11は第一導電型基板、12は第一導電型バッファ層、13は第一導電型低屈折率層、14は第一導電型副導波路層、15は第一導電型クラッド層、16は第一光ガイド層、17は活性層構造、18は第二光ガイド層、19は第二導電型下側クラッド層、20は第一導電型電流ブロック層、21はキャップ層、22は第二導電型上側クラッド層、23は第二導電型コンタクト層、101は歪み量子井戸層、102はバリア層、103は歪み量子井戸層、201は基板側(第一導電型側)電極、202はエピタキシャル層側(第二導電型側)電極、である。
先ず、第1図を用いて本発明の半導体レーザの波長安定化の機構を説明する。第1図中央には本発明に不可欠な基板(1)/第一導電型低屈折率層(2)/第一導電型副導波路層(3)/第一導電型クラッド層(4)/活性層構造(5)/第二導電型クラッド層(6)が基板上に積層されており、さらに半導体レーザを構成する際に好ましく用いられる第二導電型コンタクト層(7)が具備された構成となっている。以下では基板は第一導電型であるとして説明する。また、第1図左には本発明による屈折率分布の一例を示した。一般に高屈折率の半導体材料は狭バンドギャップである傾向があり、同様の絵にバンドギャップの軸も示した。さらに第1図右には本発明で期待される光の強度分布の一例を示した。なお、第1図上には本明細書中で使用する縦方向/横方向/共振器方向という言葉の向きを明示した。
基本的に半導体レーザの縦方向の光閉じ込めは、相対的に屈折率の低い第一導電型クラッド層と第二導電型クラッド層に挟まれている活性層構造近傍に光が集中する事でなされる。ここでは、異なる導電型を有するそれぞれのクラッド層側から電子あるいは正孔が注入されることから、相対的に屈折率が高くかつバンドギャップの狭い活性層構造近傍においては効率的に光とキャリアの相互作用がなされ、利得が発生することとなる。以下においては説明の都合上、第一導電型クラッド層/活性層構造/第二導電型クラッド層とで構成される通常の半導体レーザの機能を有する部分を「レーザ導波路」と記述することとする。レーザ導波路部分は本発明においても基本的には従来の素子と同様である。
一方、本発明の特徴の1つは第一導電型クラッド層の第一導電型基板側に意図的に第一導電型副導波路層が配置されていることにある。この第一導電型副導波路層は、相対的に屈折率の低い第一導電型クラッド層さらに第一導電型低屈折率層に挟まれていることから、導波機能を有する層となる。さらに、第一導電型低屈折率層/第一導電型副導波路層/第一導電型クラッド層とも全て同じ導電型のため、副導波路層は、活性層の様に利得を有する導波路とはならずに、受動的な機能を有する導波路となる。以下においては説明の都合上、第一導電型低屈折率層/第一導電型副導波路層/第一導電型クラッド層で構成される受動的導波路部分を「副導波路」と記述することとする。
この副導波路は前記のIEEE Journalで本発明者が明らかにした基板の導波路としての機能を、制御可能なように、意図的にエピタキシャル成長する層構造として独立させたものであると理解することが可能である。よって、本発明における半導体レーザの波長安定化は、電流注入による利得スペクトルの長波長化を、第一導電型副導波層の屈折率が小さくなるプラズマ効果よって抑制するものである。また、温度依存性に関しても、温度上昇にともなう活性層のバンドギャップの縮小による発振波長の長波長化よりも、第一導電型副導波路層の屈折率が熱的に大きくなることによる発振波長の長波長化の効果の方が小さいため、レーザ導波路で発生する利得スペクトルの長波長化を抑制することが可能である。
さらに、本発明ではエピタキシャル成長する第一導電型副導波路層の厚みを変えることで、前記IEEE Journal中の図7に見られた波長が安定化している電流注入領域の幅を変化させることが可能である。また、温度依存性においては、前記IEEE Journal中の図11にみられた温度依存性の比較的小さな領域を拡大することが可能である。
具体的には、副導波路層の厚みと素子の発振スペクトル中に見られる強度変調の周期とは反比例の関係があるため、例えば本発明を適応して、第一導電型副導波路層の厚みを20μmに設定し、前記論文中と同様の980nm帯半導体レーザを試作したと想定すると、その強度変調周期は15nm程度となる事が期待出来る。この結果、前記IEEE Journal中の図4に見られる様な、発振スペクトル中で強度変調の結果生み出されているいくつかの縦モードの中で、最大強度を示す縦モードは、例え半導体レーザの利得スペクトルが注入電流とともに長波長側にシフトしたとしても、容易には隣接する縦モードに移らなくなる。このため、素子の発振波長は、例えば120μm程度の厚い基板導波路の効果で安定化している場合よりも、より広い電流幅で安定化すると期待出来る。また、第一導電型副導波路層の厚みを適切に選択する事によって、実質的な強度変調周期を半導体レーザの利得スペクトルの広がりよりも広く設定することも可能である。この場合には、素子の発振スペクトル中には強度変調の結果選択された1つの縦モードだけが表れることとなり、強度変調周期は、見かけ上は観測されなくなる。これは、非常に単色性に優れた半導体レーザの作製が可能となることを意味している。
更に、本発明の特徴は、基板から受動的導波機能を独立させることで、基板と発振波長の相対的な関係には依存せずに、前記IEEE Journalの図7に見られる様な波長安定化領域を、広い電流注入領域で作り出すことが可能となる点である。このためには、副導波路層中を伝播する光が第一導電型基板中に漏れ出す量を十分に抑制することが重要であって、第1図に示される様に第一導電型基板と第一導電型副導波路層の間に配置される第一導電型低屈折率層は、互いに結合したレーザ導波路と副導波路を、基板とは光学的に結合しないようにするために重要な役割を有している。
もし、本発明によらなければ、前記IEEE Journal中の図7あるいは図11の様な特性は、基板が発振波長に対して透明であって、かつ、基板の屈折率がクラッド層のそれよりも相対的に高い場合、すなわち、意図的に作り込まれた半導体レーザ導波路の下に、導波機能を発現する基板が存在し、レーザ導波路と基板導波路が結合している様な特異な状況がなければ発現しない。例えば、GaAs基板上に形成され比較的薄いクラッド層とInGaAs活性層を有する980nm帯半導体レーザなどはこの例である。しかし、本発明によれば、基板のバンドギャップが素子の発振波長よりも小さく、基板が発振波長に対して吸収体となっているようなGaAs基板上に形成されたAlGaAs活性層を有する半導体レーザであっても、あるいは基板そのものは発振波長に対して透明であってクラッド層としての機能を発現するInP基板上のInGaAsP活性層を有する半導体レーザであっても、波長の電流依存性/光出力依存性/温度依存性等が小さい素子を実現することが可能である。また、レーザ導波路と副導波路間の結合の度合いは第一導電型クラッド層の厚み、レーザ導波路と副導波路の相対的な屈折率の大小関係などによって調整が可能であって、意図的に作り込まれたこれら2つの導波路を適切に結合させることで、波長の電流依存性/光出力依存性/温度依存性等が小さい素子を実現することが可能である。
次に、半導体レーザの1例として、第2図に概略断面図を示した様に、屈折率導波構造を有し、基板と異なる導電型を有する第二導電型クラッド層が第二導電型上側クラッド層と第二導電型下側クラッド層の二層に分かれ、第二導電型上側クラッド層と電流ブロック層とで電流注入領域を形成し、さらに電極との接触抵抗を下げるためのコンタクト層を有する単一横モード動作可能な素子を用いて本発明を詳細に説明する。なお、以下に示す例においては第一導電型をn型、第二導電型をp型であるとして記述する。各層の極性に関しては、本発明を制限するものではなく、また各々の層の一部がアンドープであり、一部が第一導電型あるいは第二導電型であってもかまわない。また、特別な断りが無い場合には、各層の屈折率は素子の発振発振における屈折率であるとし、さらにある機能を発現する層が複数の層から構成されている場合、また、超格子構造等をとっている場合には、その層の屈折率はこれを構成する各層の屈折率と厚みの積の総和を、厚みの総和で除した平均として与えられるものとする。本発明は特に単一横モード動作する半導体レーザにおいて顕著にその効果を発揮するものである。これは、単一横モード動作する素子の発振スペクトルの単色性が、横モード制御機能を有しない素子と比較して格段に優れているためである。
第一導電型基板(11)としては、所望の発振波長、格子整合性、意図的に活性層等に導入される歪、ガイド層等に用いられる活性層の歪み補償等の点から、GaAs、InP、GaNの単結晶基板などが使用される。
基板はいわゆるジャスト基板だけではなく、エピタキシャル成長の際の結晶性を向上させる観点から、いわゆるオフ基板(miss−oriented substrate)の使用も可能である。オフ基板は、ステップフローモードでの結晶成長を促進する効果を有しており、広く使用されている。オフ基板は0.5〜2度程度の傾斜を持つものが広く用いられるが、量子井戸構造を構成する材料系によっては傾斜を10度前後にすることもある。なお、基板には、MBEあるいはMOCVD等の結晶成長技術を利用して半導体レーザを製造するために、あらかじめ化学エッチングや熱処理等を施しておいてもよい。
また、基板は活性層構造により規定される発振波長の光を吸収する場合であっても、基板が透明である場合であっても、本発明を任意に適応することが可能である。これは後述する第一導電型低屈折率層によって基板の光学的特性を考慮する必要がなくなるからである。このため、基板の最終的な厚みは半導体レーザ構造を作製する場合の機械的強度が十分確保され、かつ劈開性等も損なわれない範囲で設定が可能であって、好ましくは75〜135μm、好ましくは95〜125μmとする。
バッファ層(12)は、基板が第一導電型である場合は、同様に第一導電型を示すことが望ましく、バルク結晶の不完全性を緩和し、結晶軸を同一にしたエピタキシャル薄膜の形成を容易にするために設けることが好ましい。第一導電型バッファ層は、第一導電型基板と同一の化合物で構成するのが好ましく、基板がGaAsである場合は通常はGaAsが使用される。この場合にはバッファ層は光学的には基板と同じ様に取り扱うことが可能である。しかし、超格子層をバッファ層に使用することも広く行われており、同一の化合物で形成されない場合もある。また、バッファ層は、その所望の発光波長、デバイス全体の構造から、適宜、基板と異なった材料が選ばれる場合もある。また、この様な基板とは異なる構造あるいは材料で構成されたバッファ層によって、第一導電型低屈折率層の機能を実現する事も可能である。この場合には発振波長に対するバッファ層の屈折率Nbufは、第一導電型低屈折率層の屈折率N1LILと同等に扱えば良い。
第一導電型低屈折率層(13)は基板と第一導電型副導波路層との間に配置され、副導波路層中への光の閉じ込めを実現し、かつ、互いに光学的に結合したレーザ導波路(この場合には、第一導電型クラッド層/第一光ガイド層/活性層構造/第二光ガイド層/第二導電型クラッド層で構成される)と副導波路(第一導電型低屈折率層/第一導電型副導波路層/第一導電型クラッド層で構成される)を、第一導電型基板と光学的に結合しない様にするために重要な役割を有している。これら目的のために第一導電型低屈折率層の発振波長に対する屈折率N1LILは、副導波路の屈折率N1SWGに対して
N1LIL<N1SWG
を満たす必要がある。また、第一導電型クラッド層の屈折率をN1cld、第二導電型クラッド層の屈折率をN2cldとした場合には、
N1LIL≦N1cld
N1LIL≦N2cld
を満たす事が望ましい。特に
N1LIL=N1cld=N2cld
である場合は素子作製等が容易になり最も望ましい。なお、ここで述べられる様に第二導電型クラッド層が下側クラッド層と上側クラッド層に別れている場合においては、第二導電型クラッド層の屈折率N2cldはそれぞれの層の屈折率と厚みの積の総和を、厚みの総和で除した平均として与えられる。さらに、第一導電型基板が発振波長に対して透明であり、その屈折率をNsubとした場合には、
N1LIL<Nsub
を満たすことが望ましい。
第一導電型低屈折率層の厚みは、副導波路層中への光の閉じ込めを実現し、かつ、互いに光学的に結合したレーザ導波路と副導波路を、第一導電型基板と光学的に結合しない様に適宜選択が可能である。しかし、その厚みT1LIL(nm)は
500(nm)<T1LIL<20000(nm)
であることが望ましい。極端に薄い低屈折率層は上記機能を達成できないが、不必要に厚い場合には素子の直列抵抗成分が増えるため望ましくない。これら第一導電型低屈折率層は単層の低屈折率層でも良いが、発振波長と比較して十分に薄い層構造を積層した超格子構造等をとることも可能である。
第一導電型副導波路層(14)は、第一導電型低屈折率層と第一導電型クラッド層との間に位置し、第一導電型クラッド層から適度にしみ出した光を導波する機能を有している。この機能を実現するために、第一導電型副導波路層の屈折率N1SWGは、第一導電型低屈折率層の屈折率N1LIL、第一導電型クラッド層の屈折率N1cldとの間で
N1LIL<N1SWG
N1cld<N1SWG
でなければならない。また、レーザ導波路を構成する第二導電型クラッド層の屈折率N2cldとの間で
N2cld<N1SWG
でなければならない。
第一導電型副導波路層の厚みは、素子の電流変化に対して発振波長を安定化させたい領域の広さ、素子の発振波長、第一導電型副導波路層そのものの材料等によって適宜選択することが可能である。一般にはレーザ導波路と副導波路の結合の結果、発振スペクトル中に見られる強度変調の周期は、第一導電型副導波路層の厚みに反比例する事から、一般のファブリペロー型共振器を有する半導体レーザにおいては、第一導電型副導波路層の厚みT1SWG(nm)は
2000(nm)<T1SWG<40000(nm)
を満たすことが望ましい。また、この点からも明らかな様に副導波路層中を伝播するモードは、素子の発振波長から考えて、比較的次数の高い高次モードとなることが多い。
また、第一導電型副導波路層においても、その全体または一部を超格子等で構成することが可能である。さらに第一導電型副導波路層の一部、または全部をアンドープとする事も原理的には可能である。
第一導電型クラッド層(15)はレーザ導波路と副導波路を構成する要素であるのと同時に、これら2つの導波路の結合を調整する役割を有している。レーザ導波路を構成するためには、第一導電型クラッド層の屈折率N1cldは活性層構造の平均の屈折率NAとの間で
N1cld<NA
を満たす必要がある。また、副導波路を構成するために第一導電型副導波路層の屈折率N1SWGに対して
N1cld<N1SWG
でなければならない。
更に、第一導電型クラッド層の厚みT1cld(nm)は、レーザ導波路と副導波路の相対的な関係において、2つの導波路が結合する様に適宜選択が可能であって、強い結合を実現するためにはその厚みを薄く、弱い結合を実現するためにはその厚みを厚くすれば良い。この観点では、発振波長λ(nm)で規格化した厚みT1cld/λは
0.5<T1cld/λ<3.0
を満たすことが望ましい。
なお、第一導電型クラッド層はその一部をアンドープとする事も可能であり、また、層内でドーピングレベルを変化させることも可能である。第一導電型クラッド層と第二導電型クラッド層などは、レーザ導波路における種々の光閉じ込めを実現するために単一の層で構成される必要はなく、複数の層で構成されてもかまわない。また、第一導電型クラッド層は、その一部が超格子構造などを有していてもかまわない。
本発明における活性層構造とは、単層のバルク活性層、単層の量子井戸活性層、あるいは、2つの量子井戸活性層がバリア層で分離された二重量子井戸構造、さらには3つ以上の量子井戸活性層がバリア層で分離された多重量子井戸構造等を指し示している。一般に量子井戸層を有する活性層構造には光ガイド層が用いられるが、本明細書中では光ガイド層は活性層構造の概念には含まないものとする。
活性層構造(17)は第一導電型クラッド層、第二導電型クラッド層とともにレーザ導波路を構成する必要があることから、活性層構造の平均屈折率NAは第一導電型クラッド層の屈折率N1cld、第二導電型クラッド層の屈折率N2cldとの間で以下の関係を満足しなければならない。
N1cld<NA
N2cld<NA
また、活性層構造はバルク活性層であるよりは、量子井戸活性層を含む構造である場合の方が素子の高出力化等に適しており望ましい。特に基板がGaAsである場合においては、AlGaAs量子井戸層、InGaP量子井戸層、InGaAs歪み量子井戸層、InAlGaAs歪み量子井戸層等を有する構造である事が望ましい。特にInGaAs、InAlGaAs等の圧縮性の応力を内在させた歪み量子井層活性層においては、素子のしきい値電流の低下等が期待でき非常に望ましい。第2図にはInGaAsで構成された2つの歪み量子井戸層(101、103)が、バリア層(102)によって分離されている状態が例示されている。また、基板がInPである場合においては、InGaAsP量子井戸層、InAlGaAs量子井戸層を有する構造であることが望ましい。
活性層構造の導電型は任意に設定できるが、特に量子井戸活性層を含む構造である場合は、量子井戸層がアンドープであり、バリア層に第一導電型を示すSiを含む部分が存在する場合が望ましい。この様な場合においてはバリア層にドープされたSiから電子が量子井戸層に供給され素子の利得スペクトルが広帯域化するなどの効果があるため望ましい。
活性層構造の構成、これを構成する各層の厚みなどは任意に設定出来る。活性層構造中に量子井戸層を用いた場合においては、その両側に第一光ガイド層(16)と第二光ガイド層(18)を用いる事が望ましい。この様な場合においては、第一光ガイド層と第二光ガイド層は第一導電型クラッド層/活性層構造/第二導電型クラッド層とともにレーザ導波路を構成することとなり、このために、第一光ガイド層の屈折率をN1MWG、第二光ガイド層の屈折率をN2MWGとすると
N1cld<N1MWG<NA
N2cld<N1MWG<NA
N1cld<N2MWG<NA
N2cld<N2MWG<NA
を満たすことが望ましい。また、これら第一光ガイド層と第二光ガイド層の屈折率は第一導電型副導波路層の屈折率との間で
N1SWG≦N1MWG
N1SWG≦N2MWG
を満たすことが望ましい。さらに、第一光ガイド層と第二光ガイド層の屈折率は同じであることが導波路の対称性から望ましく、第一導電型副導波路層との関係においてもそれぞれの屈折率は同じであることが望まれる。また、基板がGaAsであってInGaAs歪み量子井戸活性層が使用された場合などにおいては、第一光ガイド層、第二光ガイド層ともGaAsで構成されることが望ましい。これらのことから
NSUB=N1SWG
NSUB=N1MWG
NSUB=N2MWG
N1SWG=N1MWG
N1SWG=N2MWG
N1MWG=N2MWG
の少なくとも1つの関係を満たすことが望ましく、
N1SWG=N1MWG=N2MWG
であることがより望ましい。さらには、
NSUB=N1SWG=N1MWG=N2MWG
である場合は、素子作製等が容易になり最も望ましい。
第一光ガイド層と第二光ガイド層の厚みは任意に設定でき、レーザ導波路への光閉じ込めの状態を考慮して適宜決定される。これら光ガイド層は単一の層でなく、超格子等の構造を有し複数の層から構成されてもかまわない。また、光ガイド層の屈折率は、適切な範囲でその層内で変化させても構わない。さらに、光ガイド層の導電型は任意に設定可能であるが、第一導電型を示すSiを含む部分が存在する場合が望ましい。この様な場合においては第一光ガイド層かつ/または第二光ガイド層にドープされたSiから電子が量子井戸層に供給され素子の利得スペクトルが広帯域化するなどの効果があるため望ましい。
第2図に例示される様に、横モード制御を必要とする素子を作製する場合、あるいは活性層構造への電流注入路を限定した素子を作製する場合には、第二導電型クラッド層を下側クラッド層と上側クラッド層の二層構成とし、上側クラッド層と電流ブロック層によって電流注入領域を形成する事が望ましい。電流、温度に対して発振波長を安定化させる本発明の手法は、特にファブリペロー型の共振器を有し、単一横モード発振している様な素子に対して効果的である。
第二導電型下側クラッド層(19)と第二導電型上側クラッド層(22)は、第一導電型クラッド層/第一光ガイド層/活性層構造/第二光ガイド層と共にレーザ導波路を構成する。このために、第二導電型クラッド層の屈折率N2cldは活性層構造の平均屈折率NAとの間で
N2cld<NA
を満たす必要がある。ここで述べられる様に第二導電型クラッド層が下側クラッド層と上側クラッド層に別れている場合においては、第二導電型クラッド層の屈折率N2cldはそれぞれの層の屈折率と厚みの積の総和を、厚みの総和で除した平均として与えられる。
更に、第二導電型クラッド層の厚み、すなわち、下側クラッド層と上側クラッド層の厚みの和T2cld(nm)は、適宜選択が可能であるが、第二導電型クラッド層においては、その上に形成されるコンタクト層などへの光のしみ出しを極力押さえることが望まれるために、第一導電型クラッド層の厚みT1cld(nm)とは
T1cld<T2cld
であることが望ましい。またその屈折率においては対称性の観点から第一導電型クラッド層の屈折率N1cldと、第二導電型クラッド層の屈折率N2cldは
N1cld=N2cld
であることが望ましい。
第二導電型クラッド層はその一部をアンドープとする事も可能であり、また、層内でドーピングレベルを変化させることも可能である。
第一導電型クラッド層/第二導電型クラッド層などは、レーザ導波路における種々の光閉じ込めを実現するために単一の層で構成される必要はなく、複数の層で構成されてもかまない。また、第二導電型クラッド層は、その一部が超格子構造などを有していてもかまわない。
第一導電型電流ブロック層(20)は、文字通り電流をブロックして実質的に電流注入領域を制限する機能と、その相対的な屈折率等を第二導電型クラッド層に対して適切に設定することで、横方向の光閉じ込めを実現する機能の2つの機能を有している。
前者の目的のために、その導電型は第1導電型クラッド層と同一かあるいはアンドープとすることが好ましい。
後者の目的に照らして、第2図の様な素子構造で単一横モード動作を実現する1つの方法は、電流ブロック層の屈折率を第二導電型上側クラッド層の屈折率よりも小さく設定し横方向における導波構造を素子中に作り込む事である。例えば第二導電型上側クラッド層をAlxGa1−xAsで構成し、電流ブロック層をAlzGa1−zAsで構成した場合には、X<Zとすることで横方向の光閉じ込めが実現可能である。この場合には、主に電流ブロック層と第二導電型上側クラッド層の屈折率差によって規定される横方向の有効屈折率差は10−3のオーダであることが望ましい。また、単一横モード動作させるための方法としては電流ブロック層を素子の発振波長を吸収する材料で構成し、ロスガイド型の素子とすることも可能である。
加えて、単一横モード動作させるための重要な要件は電流注入領域の幅に相当する第2図中のWの幅を適切に制御することである。本発明を単一横モード動作する素子に適応させる場合には、Wの幅は1.5μmから3.5μm程度であることが望ましい。
電流ブロック層の上にはキャップ層(21)が用いられる事が望ましい。キャップ層は素子作製上電流ブロック層を保護し、また第二導電型上側クラッド層/コンタクト層を成長させる時に、これを容易にする様な材料が選択される。キャップ層の導電型は基本的には第一導電型であっても、第二導電型であってもかまわない。
第二導電型上側クラッド層の上には、電極との接触抵抗率を下げるため等の目的で、第二導電型コンタクト層(23)を設けるのが好ましい。コンタクト層は、通常、GaAs材料にて構成される。この層は、通常電極との接触抵抗率を低くするためにキャリア濃度を他の層より高くする。コンタクト層の厚みは適宜選択される。
半導体レーザを構成する各層の厚さは、それぞれの層の機能を効果的に奏する範囲内で適宜選択される。なお、本構造を作製する場合には、その厚みに応じて適切な結晶成長法も選択する事が可能である。素子全体はMBE法、MOCVD法で作製可能であるが、特に、副導波路層などを作製する際に適切な厚みが10μmを超える場合などには、選択的にこの様な層をLPE法などで作製する事も可能である。
第2図に示す半導体レーザにはさらにエピタキシャル層側電極(202)が形成される。これは第二導電型コンタクト層表面に例えばTi/Pt/Auを順次に蒸着した後、合金化処理することによって形成可能である。
一般に、ここまでに記した工程では350μm程度の厚膜を有する基板を用いて半導体レーザの作製プロセスを実施可能であるが、基板側電極形成前に、第一導電型基板で半導体レーザが作製されていない面は、ポリッシング等により適当な厚み分が除去される。本発明においては、素子全体の厚みを機械的強度が十分確保され、かつ劈開性等も損なわれない程度とすることが可能である。
ポリッシング工程の後には、基板側電極(201)を形成する。これは第一導電型基板の表面に形成され、n型電極の場合、例えばAuGe/Ni/Auを基板表面に順に蒸着した後、合金化処理することによって形成される。
製造した半導体ウエハーには、光の出射面である端面を形成する。本発明では光の出射は端面出射とは限らないが、端面出射型のデバイスに好適に用いられる。端面は半導体レーザの場合には共振器を構成する鏡となる。端面は、好ましくは劈開により形成される。劈開は広く用いられる方法であり、劈開によって形成される端面は使用する基板の方位によって異なる。例えば、好適に利用されるnominally(100)と結晶学的に等価な面をもつ基板を使用して端面発光型レーザ等の素子を形成する際には、(110)もしくはこれと結晶学的に等価な面が共振器を形成する面となる。一方、オフ基板を使用するときには、傾斜させた方向と共振器方向の関係によっては端面が共振器方向と90度にならない場合もある。例えば(100)基板から、(1−10)方向に向けて角度を2度傾けた基板を使用した場合には端面も2度傾くことになる。
本発明では、露出した半導体端面上に、誘電体、または誘電体および半導体の組合せからなるコーティング層を形成するのが好ましい。コーティング層は、主に半導体レーザからの光の取り出し効率を上げる目的と、端面を保護するという2つの目的のために形成する。素子を高出力動作させるためには、発振波長に対して低反射率(反射率10%以下)のコーティング層を前端面に施し、発振波長に対して高反射率(例えば80%以上)のコーティング層を後端面に施す非対称コーティングを行うのが望ましい。
コーティング層には、さまざまな材料を用いることができる。例えば、AlOx、TiOx、SiOx、SiNx、SiおよびZnSからなる群から選ばれる1種または2種以上の組合せを用いることが好ましい。低反射率のコーティング層としてはAlOx、TiOx、SiOx等が、また高反射率のコーティング層としてはAlOx/Siの多層膜、TiOx/SiOxの多層膜等が用いられる。それぞれの膜厚を調節することによって、所望の反射率を実現することができる。しかし、一般に低反射率のコーティング層とするAlOx、TiOx、SiOx等の膜厚は、その波長λでの屈折率の実数部分をnとしてλ/4n近傍になるように調整するのが一般的である。また、高反射多層膜の場合も、膜を構成する各材料がλ/4n近傍になるように調整するのが一般的である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、濃度、厚さ、操作手順等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下の実施例に示す具体例に制限されるものではない。
キャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型GaAs基板(11)(980nmにおける屈折率3.5252で厚みが350μm)の(100)面上に、第一導電型バッファ層(12)として、厚さ0.5μmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5252);第一導電型低屈折率層(13)として、厚さ2.0μmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型Al0.5Ga0.5As層(980nmにおける屈折率3.2512);第一導電型副導波路層(14)の一部として、厚さ3.0μmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5252)を、MBE法にてエピタキシャル成長した。
次いで、このエピタキシャル成長した面上に、LPE法にて第一導電型副導波路層(14)の一部として、厚さ約40μmでキャリア濃度5×1017cm−3のSiドープn型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5252)を結晶成長した。
第一導電型副導波路層(14)の厚みを確定し、その表面を平坦化するために、LPE法にて結晶成長した表面をメカノケミカルポリッシングにて除去し、MBE法で成長した第一導電型副導波路層とLPE法で成長した第一導電型副導波路層部分の厚みの和が29μmになるようにした。
次いで、MBE法にて、この表面にさらに以下の層をエピタキシャル成長した。第一導電型副導波路層の一部として、結晶成長のバッファを兼ねて、厚さ1.0μmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5252)を結晶成長し、第一導電型副導波路層の最終的な厚みを30.0μmとした。
この上に、第一導電型クラッド層(15)として厚さ1.35μmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型Al0.35Ga0.65As層(980nmにおける屈折率3.3346);
第一光ガイド層(16)として厚さ35nmでキャリア濃度8×1017cm−3のSiドープn型GaAs(980nmにおける屈折率3.5252);
活性層構造(17)として、厚さ6nmのアンドープIn0.16Ga0.84As歪量子井戸層(101)、厚さ8nmのSiドープn型のGaAsバリア層(102)、厚さ6nmのアンドープIn0.16Ga0.84As歪量子井戸層(103);
第二光ガイド層(18)として厚さ35nmでキャリア濃度8×1017cm−3のSiドープn型GaAs(980nmにおける屈折率3.5252);
第二導電型下側クラッド層(19)として厚さ0.1μmでキャリア濃度1×1018cm−3のBeドープp型Al0.35Ga0.65As層(980nmにおける屈折率3.3346);
第一導電型電流ブロック層(20)として厚さ0.5μmでキャリア濃度5×1017cm−3のn型Al0.39Ga0.61As層(980nmにおける屈折率3.3069);
キャップ層(21)として厚さ10nmでキャリア濃度1×1018cm−3のSiドープn型GaAs層を順次積層した。
最上層の電流注入領域部分を除く部分に窒化シリコンのマスクを設けた。このとき、窒化シリコンマスクの開口部の幅は1.5μmとした。ついで硫酸(98重量%)、過酸化水素(30重量%水溶液)および水を体積比で1:1:5で混合した混合液を用いて、25℃でキャップ層(21)と第一導電型電流ブロック層(20)のエッチングを27秒間、第二導電型下側クラッド層(19)に到達するまで行った。次いでHF(49%)とNH4F(40%)を1:6で混合した混合液に2分30秒浸漬して窒化シリコン層を除去した。
その後、MOCVD法にて第二導電型上側クラッド層(22)として、キャリア濃度1×1018cm−3のZnドープp型Al0.35Ga0.65As層(980nmにおける屈折率3.3346)を埋め込み部分(電流注入領域部分)の厚さが2.5μmになるように成長させ、さらに、電極との接触を保つための第二導電型コンタクト層(23)として、キャリア濃度6×1018cm−3のZnドープp型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5252)を厚さ3.5μmになるように成長させた。
電流注入領域の幅W(第二導電型下側クラッド層との界面における第二導電型上側クラッド層の幅)は2.2μmであった。また、第一導電型電流ブロック層(20)と第二導電型上側クラッド層(22)の屈折率の差、およびWの幅は、導波モードが基本モードのみになるように設計した。
次に、エピタキシャル層側電極(202)であるp側電極としてTi/Pt/Auを蒸着させ400℃で合金化を5分間行って電極構造を完成させた。
次に、素子全体の厚みが約120μm(第一光ガイド層/活性層構造/第二光ガイド層/キャップ層等の極端な薄層を除いて考えると、基板の厚みは、概略80μm)になるように、第一導電型基板のエピタキシャル層が無い面をポリッシングした。
さらに、基板側電極(201)であるn側電極としてAuGeNi/Auを蒸着させ400℃で合金化を5分間行って半導体ウエハーを完成させた。
続いて、大気中で、共振器長700μmのレーザバーの状態に劈開して(110)面を露出させた。次いで、AlOx膜を発振波長980nmにおいて前端面の反射率が2.5%になるように真空中で165nm製膜し、コーティング層を形成した。
さらに後端面側の処理を行うために、一度レーザバーを真空層から取り出した。後端面側には、厚さ170nmのAlOx層/厚さ60nmのアモルファスSi層/厚さ170nmのAlOx層/厚さ60nmのアモルファスSi層の4層からなるコーティング層を形成し、反射率92%の後端面を作製した。
作製された半導体レーザの発振スペクトル特性を25度の環境で82.3mA、148.3mA、221.2mA、301.3mAにおいて調べた。第3図は221.2mA電流を注入した時の素子の発振スペクトルであり、非常に安定な縦モード発振が確認された。これは、レーザ導波路と、厚み30μmの副導波路が結合した結果、計算上は約10nmと見積もられる強度変調周期とレーザの利得スペクトルの関係から、選択的に1つの縦モードが観測されたものと考えられる。第4図は上記電流範囲において、発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性をプロットしたものである。図中黒丸が実験結果である。82.3mAから301.3mAまで電流を増加させると、発振波長には短波長化の傾向がみられた。しかし、その変動は約1.5nmと極端に小さかった。
(比較例1)
MBE法で作製した第一導電型低屈折率層(13)、また、MBE法とLPE法で作製した第一導電型副導波路層(14)を作り込まずに、基板に対してMBE法を用いてキャップ層(21)までを連続成長し、かつ第一導電型クラッド層(15)と第二導電型クラッド層(22)を1.5μmとした以外は実施例1と同様に半導体レーザを作製した。
作製された半導体レーザの発振スペクトル特性を25度の環境で82.5mAから302.5mAまで2.5mA電流間隔で詳細に調べた。第5図は195mA電流を注入した時の素子の発振スペクトルであり、約2.9nm間隔で発振スペクトルに重畳した強度変調の影響が確認された。これは、レーザ導波路と、導波機能を発現する厚み約112μmの基板が結合した結果であると考えられる。第6図は上記電流範囲において、発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性をプロットしたものである。図中白三角が実験結果である。82.5mAから302.5mAまで電流を増加させると、発振波長には階段上の特異な特性が観測された。また、この電流範囲の最大値(987.2nm)と最小値(980.9nm)の差は6.3nmで、その変動は大きかった。
(比較例2)
MBE法で作製した第一導電型低屈折率層(13)、また、MBE法とLPE法で作製した第一導電型副導波路層(14)を作り込まずに、基板に対してMBE法を用いてキャップ層(21)までを連続成長し、かつ第一導電型クラッド層(15)と第二導電型クラッド層(22)を2.5μmとした以外は実施例1と同様に半導体レーザを作製した。
作製された半導体レーザの発振スペクトル特性を25度の環境で82.5mAから302.5mAまで2.5mA電流間隔で詳細に調べた。第7図は192.5mA電流を注入した時の素子の発振スペクトルであり、強度変調の影響は確認されなかった。これは、第一導電型クラッド層が十分に厚いために、レーザ導波路と導波機能を有する基板とが結合しなかったためであると考えられる。第8図は上記電流範囲において、発振スペクトル中で最大強度を示した縦モードの波長の電流依存性をプロットしたものである。図中白丸が実験結果である。82.5mAから302.5mAまで電流を増加させると、発振波長には全体的に単調増加の傾向が見られた。また、この電流範囲の最大値(989.4nm)と最小値(982.9nm)の差は6.5nmで、その変動は大きかった。
本発明によって、簡便な方法で作製可能であって、かつ、電流/光出力/温度等の変化に対して安定な発振波長を有する半導体レーザが実現可能である。
Claims (22)
- 少なくとも、基板、平均屈折率がN1cldである第一導電型クラッド層、平均屈折率がNAである活性層構造、平均屈折率がN2cldである第二導電型クラッド層を有する発振波長λ(nm)の半導体レーザであって、
基板と第一導電型クラッド層の間に、第一導電型を示し平均屈折率がN1SWGである副導波路層を有し、かつ、
副導波路層と基板の間には、第一導電型を示し平均屈折率がN1LILである低屈折率層を有し、かつ、
これら屈折率が以下の式を全て満たし、かつ、
注入電流を増加したときに、前記活性層構造の利得スペクトルの長波長化を、前記副導波路層の屈折率が小さくなるプラズマ効果により抑制することを特徴とする半導体レーザ。
N1cld<NA
N2cld<NA
N1cld<N1SWG
N2cld<N1SWG
N1LIL<N1SWG - 少なくとも、基板、平均屈折率がN 1cld である第一導電型クラッド層、平均屈折率がN A である活性層構造、平均屈折率がN 2cld である第二導電型クラッド層を有する発振波長λ(nm)の半導体レーザであって、
基板と第一導電型クラッド層の間に、第一導電型を示し平均屈折率がN 1SWG である副導波路層を有し、かつ、
副導波路層と基板の間には、第一導電型を示し平均屈折率がN 1LIL である低屈折率層を有し、かつ、
これら屈折率が以下の式を全て満たし、かつ、
温度を上昇したときに、前記活性層構造のバンドギャップの縮小による発振波長の長波長化よりも、前記副導波路層の屈折率が熱的に大きくなることによる発振波長の長波長化の効果の方が小さいために、前記活性層構造で発生する利得スペクトルの長波長化を抑制することを特徴とする半導体レーザ。
N 1cld <N A
N 2cld <N A
N 1cld <N 1SWG
N 2cld <N 1SWG
N 1LIL <N 1SWG - 請求項1又は2に記載の半導体レーザであって、屈折率が以下の式を全て満たすことを特徴とする半導体レーザ。
N1LIL≦N1cld
N1LIL≦N2cld - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型クラッド層の厚みT1cld(nm)が以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
0.5<T1cld/λ<3.0 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型クラッド層の厚みT1cld(nm)と第二導電型クラッド層の厚みT2cld(nm)が以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
T1cld<T2cld - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型副導波路層の厚みT1SWG(nm)が以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
2000(nm)<T1SWG<40000(nm) - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型低屈折率層の厚みT1LIL(nm)が以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
500(nm)<T1LIL<20000(nm) - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、当該基板が発振波長λ(nm)に対して透明であることを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項8記載の半導体レーザであって、基板の屈折率をNsubとした際に以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
N1LIL<Nsub - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、当該基板が発振波長λ(nm)を吸収することを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、当該基板の厚みTsub(nm)が以下の式を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
75000(nm)<Tsub<135000(nm) - 請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、端面反射型の共振器構造を有する端面発光型の素子である事を特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、基板/第一導電型低屈折率層/第一導電型副導波路層/第一導電型クラッド層/第二導電型クラッド層のいずれか、もしくは全てがGaとAsを含む化合物からなる事を特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、活性層構造がInとGaとAsを含む歪み量子井戸層を含むことを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、活性層構造がAlとGaとAsを含む量子井戸層を含む事を特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型クラッド層と活性層構造の間に屈折率がN1MWGである第一光ガイドを有し、かつ、活性層構造と第二導電型クラッド層の間に屈折率がN2MWGである第二光ガイド層を有し、これら屈折率が以下の式を全て満たすことを特徴とする半導体レーザ。
N1cld<N1MWG<NA
N2cld<N1MWG<NA
N1cld<N2MWG<NA
N2cld<N2MWG<NA - 請求項16記載の半導体レーザであって以下の式を全て満たすことを特徴とする半導体レーザ。
N1SWG≦N1MWG
N1SWG≦N2MWG - 請求項16又は17に記載の半導体レーザであって、レーザの発振波長λ(nm)における当該基板の屈折率をNSUBとすると、以下の式の少なくとも1つの関係を満たすことを特徴とする半導体レーザ。
NSUB=N1SWG
NSUB=N1MWG
NSUB=N2MWG
N1SWG=N1MWG
N1SWG=N2MWG
N1MWG=N2MWG - 請求項16〜18のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一光ガイド層と第二光ガイド層の少なくとも一方がGaとAsを含むことを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第二導電型クラッド層が第二導電型上側クラッド層と第二導電型下側クラッド層の二層に分かれ、第二導電型上側クラッド層と電流ブロック層とで電流注入領域を形成し、さらにコンタクト層を含むことを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜20のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、単一横モード動作することを特徴とする半導体レーザ。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載の半導体レーザであって、第一導電型がn型で、第二導電型がp型であることを特徴とする半導体レーザ。
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