JP4340142B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に燃料電池システムの発電制御に関するものである。
燃料電池を安定的に発電させるために、従来、燃料電池のセル電圧(単セルの電圧)を検出し、セル電圧に応じて発電電流を制限して、燃料電池システムの発電制御を行っていた。このような制御を行うものとしては、特許文献1において、燃料電池の温度とセル電圧とを測定し、温度Tと電圧変化量ΔVとをパラメータとした最大許容電流マップによって「最大電流閾値」を設定し、発電電流がこの閾値を超えたときに、燃料電池から取り出す発電電流の制限を行う技術が知られている。
特開平7−272736号公報(段落番号0025、図5等参照)
ところで、燃料電池の起動直後などは発電状態が不安定なので、セル電圧が低下しやすい。前記従来の技術では、このようにセル電圧が低下した場合、発電電流を制限するため、起動直後において、急峻かつ頻繁に発電電流の取出に制限がかかり、充分な電力を燃料電池から得ることができなくなる。車両の場合についていえば、急激なヘジテーション(スロットルバルブ開き始めのもたつき発進)、加速不足、最高速不足等の走行フィーリングが劣るという問題が生じる。
本発明は、前記従来の問題点に鑑み、燃料電池が不安定時の電流特性を改善するようにした燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係る燃料電池システムは、反応ガスを反応させて発電を行う燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、前記燃料電池のセル電圧を検出する電圧検出手段と、前記燃料電池が起動直後であることを判定する起動直後判定手段と、前記燃料電池の各セル電圧のばらつきが所定値より大きいこと、または、前記燃料電池の温度が不安定状態であると判定するための所定温度以下であることをもって、前記燃料電池の発電状態が不安定であると判定する発電状態判定手段と、前記セル電圧に対して前記燃料電池から取り出すことが可能な発電電流を制限する閾値を示す電流制限閾値マップを用いて前記燃料電池から取り出す発電電流を制限する電流制限手段とを備え、前記電流制限閾値マップは、発電状態が安定時に用いる安定時用の電流制限閾値マップと発電状態が不安定時に用いる不安定時用の電流制限閾値マップとを有してなり、前記不安定時用の電流制限閾値マップは、前記安定時用の電流制限閾値マップよりも、前記セル電圧に対する発電電流を制限する閾値がより高く設定されており、前記起動直後判定手段によって燃料電池が起動直後であると判定されたとき、前記発電状態判定手段が前記燃料電池の発電状態を判定し、前記発電状態判定手段によって燃料電池の発電状態が不安定であると判定された場合、前記電流制限手段は、前記安定時用の電流制限閾値マップから前記不安定時用の電流制限閾値マップに持ち替えて、安定時よりも、前記発電電流の制限する値を高く設定することを特徴とする。
請求項に記載の発明に係る燃料電池システムは、
起動直後判定手段は、燃料電池の温度が起動直後であると判断するための所定温度以下、または、燃料電池が起動してから所定時間内であることをもって、燃料電池が起動直後であることを判定することを特徴とする
請求項1に記載の発明によれば、燃料電池の発電状態が不安定時には、電流制限を安定時よりも高く設定するので、発電電流の取出制限が緩和され、安定時に比べて燃料電池からより多くの電力を取り出すことができる。これにより、例えば車両を駆動する場合、急激なヘジテーションや加速不足等を改善して、走行フィーリングを向上させることができる。
また、請求項に記載の発明によれば、燃料電池の各セル電圧のばらつきが所定値より大きい、または、燃料電池の温度が所定温度以下であることをもって、燃料電池の発電状態が不安定であると判定するため、不安定の検知が容易に行える。
さらに、請求項に記載の発明によれば、燃料電池が起動直後において、燃料電池の発電状態を判定し、電流制限を緩和するようにしたので、起動直後により多くの電力を燃料電池から取り出すことができるとともに、燃料電池の発熱を増し、暖機を促進させることができる。
請求項に記載の発明によれば、燃料電池の温度が所定温度以下または、燃料電池が起動してから所定時間内であることをもって、燃料電池が起動直後であることを判定するため、判定が容易に行える。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの構成を示す図である。
燃料電池システム6は、燃料電池1、全セル電圧監視部2、制御部3、発電電流検出部4および電流制限部5を備えている。
燃料電池1は、固体高分子電解質膜をアノード側電極(燃料極)とカソード側電極(酸素極)とにより両側から挟み込んで形成された膜電極構造体を導電性のセパレータで区切った単セルを多数積層して構成されている。この燃料電池1のアノード側電極には、燃料ガスとしての水素が供給される水素供給口1aと、アノード側電極内の水素等を排出する燃料排出口1bとが設けられており、カソード側電極には、酸化剤ガスとしての空気が供給される空気供給口1cと、カソード側電極内の空気等を排出する空気排出口1dとが設けられている。さらに、外部から供給される冷却媒体が循環する媒体流路を形成する冷媒流入口1e及び冷媒流出口1fが設けられている。
燃料電池1の水素供給口1aを介してアノード側電極に水素が供給され、空気供給口1cを介してカソード側電極に空気が供給されると、アノード側電極で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソード側電極まで移動し、カソード側電極で酸素と電気化学反応を起こして、多数の単セルそれぞれが発電する。発電電流は、発電電流検出部4、電流制限部5を経て負荷へ出力される。
発電電流検出部4は、負荷へ流れる電流すなわち燃料電池1の発電電流の電流値を検出して、制御部3に出力する。
電流制限部5は制御部3の制御を受けて負荷へ流れる電流を制限する。例えば制御部3で発電電流が閾値以上になったと判定した場合、閾値を超えないように発電電流を制限する。
全セル電圧監視部2は、燃料電池1の発電によって各単セルそれぞれに発生するセル電圧を検出し、制御部3に出力する。
制御部3は、全セル電圧監視部2から入力された各セル電圧のうち、電圧値が最も小さいセル電圧を抽出し、その電圧値に基づいて、燃料電池の発電電流の制御を行う。すなわち、制御部3は、発電電流検出部4によって検出された電流値をチェックし、電流値が設定された閾値以上であると判定した場合、電流制限部5を制御して発電電流を制限させる。制御部3には、セル電圧に対応した電流制限閾値マップが備えられる。電流制限閾値マップは、燃料電池1の発電状態に応じて、安定時用の電流制限閾値マップと不安定時用の電流制限閾値マップとが用意されている。なお、安定時用の電流制限閾値マップに対して、不安定時用の電流制限閾値マップは、電流の制限を緩めるようになっている。
制御部3にタイマが備えられ、制御部3にイグニッションスイッチがオンになった信号が入力されると、タイマが起動され、制御部3は、タイマ時間をチェックして所定時間内である場合、燃料電池1が起動直後であると判定する。起動直後の場合、さらに、全セル電圧監視部2からの各セル電圧について、電圧のばらつきを検出する。電圧のばらつきが所定値以上または、燃料電池1の温度が所定温度以下の場合、燃料電池1の発電状態が不安定であると判定し、不安定時用の電流制限閾値マップを用いて発電電流を制限する。それ以外の場合は、燃料電池1の発電状態が安定であるとして、安定時用の電流制限閾値マップを用いて発電電流を制限する。したがって、電流制限閾値マップを持ち替えることによって、発電状態が不安定のとき、燃料電池1の発電電流の制限を緩和することができる。
次に、前記制御部3における燃料電池の電流制限について説明する。図2は、電流制限の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1にて、燃料電池1が起動直後であるか否かの判定を行う。起動直後であることの判定については、前記イグニッションスイッチがオンになってからの時間による判定以外に、例えば、燃料電池1の温度として、燃料電池1の空気排出口1dより空気とともに排出される水の温度(以下、水温という)、及び、燃料排出口1bより排出される水素の温度(以下、ガス温度という)を温度センサによって検知し、これらの温度(いずれか一方の温度でも良い)がある所定温度よりも低いことを検知することで判定することもできる。ステップS1で、燃料電池1が起動直後であると判定した場合は、ステップS2へ進み、起動直後でないと判定した場合にはステップS4へ進む。
ステップS2においては、制御部3は、全セル電圧監視部2によって検出された各セル電圧が安定しているか否かを判定する。
各セル電圧が安定の場合、燃料電池1の発電状態が安定であるものとしてステップS4へ進み、安定時用の電流制限閾値マップを選択決定する。
各セル電圧が不安定の場合、発電状態が不安定であるものとして、ステップS3で、不安定時用の電流制限閾値マップを選択決定する。
ステップS5において、決定された電流制限閾値マップに基づいて燃料電池1の電流制限を行う。
不安定時用の電流制限閾値マップは、安定時用の電流制限閾値マップよりも電流制限を緩和するようにしていることから、不安定時には、安定時に比べてより多くの出力電力を取り出すことができる。
図3は、セル電圧の不安定を判定する流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、燃料電池の温度として、燃料電池1の水温、ガス温度が、それぞれ予め設定された第1閾値以下であるか否かを判定する。水温、ガス温度がそれぞれ第1閾値を超えた場合は、燃料電池1が過熱状態にあり、ステップS4へ進む。これによって、安定時用の電流制限閾値マップに基づく電流制限が行われるため、電流制限が緩和されず、燃料電池1に余分な発熱が生じない。
水温、ガス温度がそれぞれ第1閾値以下の場合、ステップS22において、第2閾値以上か否かを判定する。それぞれが第2閾値以上の場合、ステップS23へ進む。
ステップS23においては、燃料電池1の全セル電圧のばらつきが所定値以内か否かを判定する。セル電圧のばらつきが所定値以内の場合は、発電状態が安定であるものとして、ステップS4へ進み、安定時用の電流制限閾値マップに基づく電流制限を行う。
セル電圧のばらつきが所定値より大きい場合は、ステップS3へ進み、発電状態が不安定であるものとして、不安定時用の電流制限閾値マップに基づく電流制限を行う。
ステップS22において、水温、ガス温度がそれぞれ第2閾値より低い場合、暖機が完了していないため、発電状態が不安定であるものとして、ステップS3へ進み、不安定時用の電流制限閾値マップに基づく電流制限を行う。
このように、暖機が完了していないとき、またはセル電圧のばらつきが所定値を超えたとき、不安定時用の電流制限閾値マップに基づく電流制限を行うため、発電電流の制限が緩和され、より多くの電力を取り出すことができる。
図4は、電流制限閾値マップを示す図である。
図4において、縦軸には、燃料電池1における発電可能電流の上限値をとり、横軸には、燃料電池1の各単セルの最低セル電圧をとっている。また、燃料電池1の起動前の最低セル電圧は例えばV1であり、起動直後には最低セル電圧がV4まで急激に低下するものとする。
図4において、点線で示す12は、安定時用の電流制限閾値マップであり、発電状態が安定であると判定された場合、この電流制限閾値マップ12にしたがって電流制限が行われる。つまり、制御部3は、最低セル電圧がV1からV2に低下したことが検知されるまでの間は、燃料電池1から取り出す発電電流の制限は行わないが、最低セル電圧が前記V2よりも低くなったことを検知すると、電流制限閾値マップ12にしたがって電流制限を行うようになる。
一方、実線で示す11は、起動直後の不安定時用の電流制限閾値マップであり、安定時用の電流制限閾値マップ12に対して、不安定時用の電流制限閾値マップ11では、制限を開始するセル電圧がV3であり、安定時のV2より小さくなっているとともに、カーブが緩やかになっている。不安定時は、この不安定時用の電流制限閾値マップ11にしたがって電流制限が行われる。つまり、起動直後の不安定時には、制御部3は、全セル電圧監視部2にて最低セル電圧がV1からV3に低下したことを検知するまでの間は、燃料電池1から取り出す発電電流の制限は行わないが、最低セル電圧がV3よりも低くなったことを検知すると、不安定時用の電流制限閾値マップ11にしたがって電流制限を行うようになる。したがって、安定時用の電流制限閾値マップ12から不安定時用の電流制限閾値マップ11に持ち替えられることにより、燃料電池1から取り出す発電電流の制限が緩和されることになる。
ここで、起動直後の不安定時であるとして、前記電流制限閾値マップ11にしたがって電流制限を行う場合について説明する。
燃料電池1の起動直後の不安定時に、アクセルペダルの踏み込みによって負荷への発電電流が多く取り出されるようになり、セル電圧が図4に示すV1からV4まで低下するが、前記セル電圧がV3まで低下したことが検知されると、制御部3は、その時点から電流制限閾値マップ11にしたがって電流制限部5を制御して電流制限をかけるようになる。そして、セル電圧がV3からV4まで急激に低下すると、制御部3は、発電可能電流の上限値がI1からI2まで小さくなった値により電流制限を行うようになる。これを、起動直後の不安定時においても安定時の電流制限閾値マップ12にしたがって電流制限を行っていたとすると、発電可能電流の上限値は前記I2よりもさらに小さいI3の値となる。
したがって、起動直後の不安定時には、前記電流制限閾値マップ11に持ち替えることにより、図4の左側に「対策前」、「対策後」として矢印の長さで示すように、「対策後」においてはその変動幅も制限量も小さくなる。つまり、起動直後の不安定時には、前記のように、安定時の電流制限閾値マップ12から、不安定時の電流制限閾値マップ11に持ち替えることにより、燃料電池1から取り出す発電電流が、I2とI3の差分だけ緩和されたことになる。なお、「対策前」とは、起動時の不安定時においても電流制限閾値マップ12にしたがって電流制限を行った場合をいい、「対策後」とは、起動直後の不安定であるとの判定により、電流制限閾値マップ11に持ち替え、これにしたがって電流制限を行った場合をいう。
前記のように、負荷偏差が大きくなって、発電電圧が急激に低下する起動直後の不安定時には、安定時の電流制限閾値マップ12から、セル電圧が低いときでも発電可能電流の上限値が大きな値となる電流制限閾値マップ11に持ち替えることにより、急峻かつ頻繁に発電電流の取出に制限がかかるといったことがなくなり、急激なヘジテーション、加速不足、最高速低下等の走行フィーリングを向上させることができる。
燃料電池のセル電圧が低くなるのは、例えば次の場合がある。
1)生成水が溜まる等して、水素や空気の流れが悪くなっている状況で、燃料電池から多くの電流を取り出そうとした場合。
2)暖機が充分に行われていない状況で、燃料電池から多くの電流を取り出そうとした場合。
前記のように、本実施の形態では、電流制限を緩和することによって、起動直後であっても、燃料電池1の電気化学的反応が促進されて自己発熱が盛んになり(水温、ガス温度の上昇が促進され)、短時間で暖機完了状態にさせることができる。よって、燃料電池1及び燃料電池システム6を早期に安定状態にもっていくことができる。
なお、燃料電池1の起動直後には前記のように電流制限を緩和させるようにしているので、起動直後は、安定時における電流制限閾値マップ12にしたがって電流制限を行った場合に比べて、燃料電池1に負担をかけることになるが、電流制限閾値マップ12はそもそも十分に安全を見込んだマップであるので、電流制限閾値マップ11に持ち替えたとしても、燃料電池1を損傷することはない。
図5は、燃料電池1の起動直後にアクセルペダルが踏み込まれて全開発進がなされた場合のタイムチャートであり、(a)は時間経過に伴う水温の変化を、(b)は時間経過に伴う燃料電池1より取出可能な発電電流の変化を、(c)は時間経過に伴う車速の変化を、それぞれ示している。
まず、図5(b)において、実線14は、電流制限を緩和した「対策後」(本実施形態)において燃料電池1から取出可能な発電電流の状態を、点線15は、電流制限を緩和しない「対策前」の取出可能な発電電流の状態を、それぞれ示すものである。
例えば、時刻t1に電流制限がかかるようになったとすると、「対策前」にあっては、図4に示したように発電可能電流の上限値(I3)が小さいので、「対策後」のもの(I2)に比べてその変動幅及び制限量のいずれも大きく、電流制限が急峻かつ頻繁にかかり、点線15に示すように、発電電流が最大値(Max電流)に達するまでにかなりの時間を要する(時刻t1〜t5)。
一方、電流制限を緩和した「対策後」においては、図4に示したように発電可能電流の上限値(I2)が大きいため、時刻t1後は取出可能な発電電流は一時的に少し小さくなるものの、その後は徐々に大きくなっていき、時刻t3に発電電流が最大値(I1)に達することになる。よって、「対策後」にあっては、時刻t3と時刻t5との差の時間分、早期に、燃料電池1より取出可能な発電電流を最大値にすることができる。
次に、図5(a)において、太実線16は、電流制限を緩和した「対策後」の水温の変化を、太点線17は、電流制限を緩和しない「対策前」の水温の変化を、それぞれ示すものである。また、細実線18は、電流制限を緩和した「対策後」のガス温度の変化を、細点線19は、電流制限を緩和しない「対策前」のガス温度の変化を、それぞれ示すものである。
この図から明らかなように、電流制限を緩和した「対策後」には、「対策前」に比べて発電を多くできる環境下にあるので、水温、ガス温度ともにその上昇が促進されることになる。したがって、「対策前」にあっては時刻t4で暖機が完了していたものが、「対策後」には時刻t2で暖機が完了することになる。
次に、図5(c)において、実線20は、電流制限が緩和された「対策後」の車速の状態を、点線21は、電流制限が緩和されない「対策前」の車速の状態を、それぞれ示すものである。
電流制限が緩和された「対策後」においては、前記のように発電可能電流の上限値が大きくなり、電流制限が緩和されるので、図示のように時刻t1後も、車速は落ちることなく徐々に増していくことになる。よって、急激なヘジテーション、加速不足、最高速低下等の走行フィーリングが向上することになる。
前記したように本実施形態によれば、起動直後の不安定時には、電流制限閾値マップ11に持ち替えて電流制限を安定時より緩和するので、発電電流の取出制限が緩和され、燃料電池からより多くの電力を取り出すことができる。よって、前記のように車両に燃料電池システム6を搭載した場合、急激なヘジテーションや加速不足等を改善して、走行フィーリングを向上させることができる。また、起動直後の不安定時に電流制限を緩和するので、起動直後も燃料電池1からより多くの電流を取り出すことができ、これにより燃料電池の自己発熱が増して暖機が促進され、燃料電池1及び燃料電池システム6を早期に安定状態にもっていくことができる。
前記実施形態では、電流制限部と発電電流検出部とを1箇所、燃料電池の直近に設けて、燃料電池から取り出す電流(発電電流)を電流の供給側で制限することとしたが、各負荷で消費される電力(各負荷に供給される電流)を検出する手段と、各負荷が消費する電力を制限する手段とを設け、各負荷で消費される電力を負荷側で制限するようにしてもよい。
本発明に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 電流制限の流れを示すフローチャートである。 セル電圧の不安定を判定する流れを示すフローチャートである。 電流制限閾値マップを示す図である。 (a)は、時間経過に伴う水温の変化を示す図であり、(b)は、時間経過に伴う燃料電池より取出可能な発電電流の変化を示す図であり、(c)は、時間経過に伴う車速の変化を示す図である。
符号の説明
1 燃料電池
1a 水素供給口
1b 燃料排出口
1c 空気供給口
1d 空気排出口
1e 冷媒流入口
1f 冷媒流出口
2 全セル電圧監視部
3 制御部
4 電流制限部
5 発電電流検出部
6 燃料電池システム
11 電流制限閾値マップ
12 電流制限閾値マップ
13 電流制限閾値マップ
t1 時刻
t2 時刻
t3 時刻

Claims (2)

  1. 反応ガスを反応させて発電を行う燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池のセル電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記燃料電池が起動直後であることを判定する起動直後判定手段と、
    前記燃料電池の各セル電圧のばらつきが所定値より大きいこと、または、前記燃料電池の温度が不安定状態であると判定するための所定温度以下であることをもって、前記燃料電池の発電状態が不安定であると判定する発電状態判定手段と、
    前記セル電圧に対して前記燃料電池から取り出すことが可能な発電電流を制限する閾値を示す電流制限閾値マップを用いて前記燃料電池から取り出す発電電流を制限する電流制限手段とを備え、
    前記電流制限閾値マップは、発電状態が安定時に用いる安定時用の電流制限閾値マップと発電状態が不安定時に用いる不安定時用の電流制限閾値マップとを有してなり、
    前記不安定時用の電流制限閾値マップは、
    前記安定時用の電流制限閾値マップよりも、前記セル電圧に対する発電電流を制限する閾値がより高く設定されており、
    前記起動直後判定手段によって燃料電池が起動直後であると判定されたとき、
    前記発電状態判定手段が前記燃料電池の発電状態を判定し、
    前記発電状態判定手段によって燃料電池の発電状態が不安定であると判定された場合、
    前記電流制限手段は、前記安定時用の電流制限閾値マップから前記不安定時用の電流制限閾値マップに持ち替えて、安定時よりも、前記発電電流の制限する値を高く設定することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記起動直後判定手段は、前記燃料電池の温度が起動直後であると判定するための所定温度以下、または、前記燃料電池が起動してから所定時間内であることをもって、前記燃料電池が起動直後であることを判定することを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
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