JP4335957B1 - 大型光学板 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々のカメラ、望遠鏡、人間の目などの撮像光学系に付加することで、焦点深度や、対象物を見る際の被写界深度を伸ばす大型光学板を提供する。
【解決手段】この大型光学板は、入射する光波について撮像光学系である第1光学系の前に配置する第2光学系である。そのサイズは、第1光学系の入射開口径よりも大きくとり、光学板の一部分を透過した光束がこの開口に入射した後結像される構成とする。この光学板は、その厚さの変化あるいは透過光の波面の曲率が光学板内の基点からの距離に比例して、または距離の3次の冪関数に比例して、大きくなるものである。その厚みの限度は、上記の構成で第1光学系の前に第2光学系を設けた場合の焦点深度が、第1光学系のみの場合に比べて大きくなる特性を示す範囲を限度として決定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、種々のカメラ、望遠鏡、人間の目などの撮像光学系に付加することで、上記撮像光学系の焦点深度を伸ばし、対象物を見る際の被写界深度を伸ばすことができる大型光学板に関している。
一般に、撮像光学系では入射光は撮像面のそれぞれの点に集光されるが、対象物までの距離によって結像位置がその撮像面の前後にシフトする。しかし、レンズの焦点深度は限られているので、ぼけのない画像を得るためには対象物までの距離に合わせて撮像光学系のレンズと撮像面間の距離を調整する必要がある。
焦点深度を伸ばす方法として、例えば、開口を絞る(つまり開口径を小さくする)という方法は古くから知られている。しかし、この方法では、入射光量が減少し分解能が低下する、という不利な効果がある。
特許文献1(特開2004−77914号公報)には、焦点深度を伸ばして一つの固定焦点で広範囲の距離の対象物を撮像する技術が開示されている。この技術は、撮像光学系の前に負の球面収差を持つレンズ系あるいは等価機能を有する光学板を付けて焦点深度を深くするものである。例えば光学板の場合、それを透過した光の波面の曲率を中心から周辺に行くほど大きし、その結果、撮像光学系の結像の波面の曲率が、周辺ほど小さくなる歪んだ球面になるようにすることにより、その焦点深度を伸ばす、というものである。
一般に、撮像光学系の焦点深度を深くすることにより、対象物を見る場合の被写界深度を伸ばすことができる。例えば、メガネは撮像光学系の開口より大きな光学板の範疇に含まれるが、撮像光学系である目の被写界深度を伸ばすために、遠近両用レンズを基本とした累進型のメガネが各種提案されている。この技術は、光学板内部の遠近に対応する場所で多焦点的なレンズ機能をもたせるものであり、光学板内部の位置を変えて見ることにより、少ない目の負担で広範囲の遠近対象物を見られるようにしたものである。しかし、遠近両用レンズを用いた累進型のメガネでは、光学板内の位置を変えて見ない限り光学板内の同じ場所では視線方向に対して、被写界深度を伸ばすことはできない。
これに対し、本発明の光学板では、撮像光学系(目を含む一般の撮像光学系)の開口を通して光学板内の何処の場所で見ても、ほぼ均一に焦点深度を伸ばすことができる。光学板の大きさは、通常のメガネサイズに留まらず、例えば、車、電車、汽車、あるいは飛行機などのフロントガラスに付けて使用できる程度の大型のサイズでもよい。これは、従来の概念に無い新しい種類の光学板である。
特開2004−77914号公報 T. Aruga, Applied Optics, Vol. 36, 3762-3768 (1997) 有賀 規, レーザー研究、Vol. 32, 352-356 (2004)
光学板で、その何処の場所を通して見てもほぼ同様に撮像光学系の焦点深度を伸ばすことができるものを提供する。
本発明の大型光学板を使用することにより、撮像光学系の焦点深度を伸ばし、同様に、対象物を見る際の被写界深度を伸ばすことができる。
本発明の大型光学板は、入射する光波について撮像光学系である第1光学系の前に配置する第2光学系である。その第2光学系のサイズは、第1光学系の入射開口径よりも大きくとる。この第2光学系と、第1光学系とは、第2光学系である光学板内の透過光の一部分が第1光学系の開口に入射して予め決められた撮像面に結像する構成である。前記の第2光学系である光学板は、その厚さの変化あるいは透過光の波面の曲率が光学板内の基点からの距離に比例して線形に大きくなるものである。その際、第1光学系の前に第2光学系を設けた場合の焦点深度が、第1光学系のみの場合に比べて大きくなる特性を示す範囲を限度として上記光学板の厚さを決定する。
より具体的には、上記の第2光学系である光学板の厚さの変化は、上記の基点からの距離の3次の冪関数に概略比例するようにする。
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明においては、同じ機能あるいは類似の機能をもった装置に、特別な理由がない場合には、同じ符号を用いるものとする。
[発明の原理]
本発明は、撮像光学系の開口より大きな光学板を撮像光学系の前に置いて用いることにより、撮像光学系の焦点深度を深くするものである。例えば、図1に示すように撮像光学系1の前に、その開口より大きな光学板2を配置し、入射光3が光学板2を通過後に撮像される構成とする。光学板2の一部分を通過した透過光4は撮像光学系のレンズ5により撮像面6に結像する。この光学板2によって、撮像光学系1の焦点深度を深くすることができる。このように焦点深度を深くすることにより対象物を見た場合の被写界深度を伸ばすことができる。つまり、光学板の厚さの変化あるいは表面形状の曲率が光学板内の基点からの距離に比例して線形に大きくなるという特性を持たせることで、撮像光学系の結像光の波面の曲率が変化し、その結果、焦点深度が深くなる、という原理である。波面に注目すると、光学板の特性により、光学板透過後の波面の曲率が基点からある方向に行くほど大きくなるので、次の撮像光学系で結像光の波面の曲率はその方向に沿って小さくなり、光学板無しの結像光本来の球面の波面に比べて歪んだ球面となる。
次に、本発明の原理について数式などを用いて物理的に説明する。
一般の面の形状を考える。基本軸(光学系の場合は光軸)に直交するように面が存在するとし、基本軸をzとする。面の形状を曲線で表し、z軸に直行するある方向、例えばr方向、に沿って連続している曲線のz方向変化を曲線形状の関数としてZ(r)と定義する。曲線上のある点の接線方向の距離をsとし、線素をdsとすると、
ds={1+(dZ/dr)21/2dr、
であり、曲線のz方向の変化が十分小さい場合((dZ/dr)2《1)は、dsが近似的にdrと等しくなり、ds≒dr、となる。
また、曲線の接線のr方向に対する傾き角をθとすると、rを変数とした傾き角θ(r)はZ(r)の微分として、次のように表される。
Figure 0004335957
ここで、曲線の曲率をCとすると、曲率はC=dθ/dsで定義さる。上記の条件ではds≒drであるので、rを変数とした曲率C(r)は近似的に次式で表される。
Figure 0004335957
数1と数2より、曲率C(r)はZ(r)を用いて、次の様になる。
Figure 0004335957
即ち、曲線のz方向の変化が十分小さい場合、曲率C(r)は曲線の形状Z(r)の2階微分で表される。数1と数2で表されるように、接線の傾き角θは形状Zの微分であり、曲率Cはθの微分である、故である。
面の形状は、上記のような曲線の形状として扱うことができる。本発明の光学板は、その厚さの変化が光学板内の基点からの距離に比例して線形に大きくなるものである。これは、同等なことであるが、透過光の波面の曲率が光学板内の基点からの距離に比例して線形に大きくなるものでもある。この条件を満たす波面の形状を、数3を基に考えると、面形状Z(r)が、例えば、3次関数になっていればよい。何故ならば、3次関数の2階微分は1次関数になるので、曲率C(r)はrの1次関数となり線形に変化するからである。
簡単に扱うため、光学板は軸対称とし、また、その有効半径をaとする。ρ=r/aとするとき、上記の3次関数の面形状は、次の様になる。
Figure 0004335957
ここで、Aは3次関数の係数であり、定数である。また、変数rを用いると数4は、Z(r)=A(r/a)3、と表される。
面形状が変数rの3次関数である数4を基に曲率を考えると、上述のように曲率は面形状の2階微分であるので、曲率はZ(ρ)の2階微分として、次式のように1次関数になる。
Figure 0004335957
光学板内で、撮像光学系の口径に相当する部分の動径変化量を、
Δρ=ρ1−ρ2
とし、Δρでの曲率の変化量を、
ΔC(ρ)=C(ρ1)−C(ρ2)、
とする。このとき、数5より、
ΔC(ρ)=C(ρ1)−C(ρ2)=6A(ρ1−ρ2)=6AΔρ、
となるので、部分的な曲率の変化量は、次の様になる。
Figure 0004335957
従って、数5のように曲率C(ρ)がρの1次関数の場合は、曲率が半径方向に対して線形に変化するので、曲率の変化量はρによって変わらず何処の部分でも等しくなる。数6はこのことを意味している。このことは、1次関数の微分が定数になることからも理解できる。また、光学板を透過した光の波面の曲率が変化すると、撮像光学系の結像光の波面の曲率も変化する。この効果は光学板の何処の場所でも同様である。その結果、光学板の何処の場所を通して見てもほぼ同様に撮像光学系の焦点深度を伸ばすことができる。
撮像光学系の結像光の波面の曲率を変えて焦点深度を深くする、という原理は、ΔCを撮像光学系のレンズに入射する光の波面の曲率の変化量、fをレンズの焦点距離、Δfを入射光の波面の曲率の変化によって生ずる焦点のシフト量、とするとき、既によく知られた次式に基づいている。
Figure 0004335957
数7と類似の数式が、特許文献1の数21にも示されている。部分的な波面の曲率の変化による焦点のシフト量は、焦点深度延伸に相当し、焦点のシフト量が大きいほど焦点深度は深くなる。また、ΔCは数6に示す様に、係数Aに比例して変化するので、焦点深度はAの値を変えることによって自由に調整できる。
本発明の光学板では、透過した光の位相を光学板の通過位置に応じて変化させることにより、波面の曲率を変化させる。通常は撮像光学系の口径に対して対象物までの距離は十分大きいので、入射光の波面は近似的に平面である。波面は、光の等位相面であるので、入射光が光学板を透過した後、波面の曲率を光学板内の基点からの距離が大きくなるほど大きくさせるためには、この距離が大きくなるほど光学板の厚さを大きくすれば良い。
次に、一様な媒質の光学板の厚さが大きくなるほど透過光の位相は遅れることを、数式を用いて説明する。
ρの値に従って変化する光学板の厚さ(幾何学的な長さ)を関数でw(ρ)と表し、w(ρ)に対応する透過光の光路長(光学的長さ)をS(ρ)とし、nを光学板の材料の屈折率とするとき、一般に次式が成立することが知られている。
Figure 0004335957
また、波数をk(=2π/λ,λは波長)とし、位相をζとすると、位相の遅れは次式で与えられる。
Figure 0004335957
このように、光学板による透過光の位相の遅れは、光路長に比例する。
ここで、数8に於いて(n−1)は定数であるので、S(ρ)、w(ρ)の形状は係数を除いて等価になる。つまり、関数w(ρ)が3次関数ならば、S(ρ)も3次関数になる。即ち、光学板の面形状を3次関数にすると、透過光の波面の曲率も3次関数になる。
光学板の面形状を3次関数にした状態を簡単に扱うため、光学板を軸対称とし、数4の場合と同様に光学板内の基点(軸対称の場合は中心)からの距離を動径変数ρで表し、光学板の厚さの変化をw(ρ)とする。w(0)は基点(中心)での厚みである。光学板の一方の面を平面とし、他方の面を変化させて厚さを変える場合は、w(ρ)は光学板の表面の形状を表す関数となり、数4のZ(ρ)と等価となる。従って、光学板の表面の形状w(ρ)は数4と同様に、次式で表すことができる。
Figure 0004335957
この場合、面形状は凹面となり、w(ρ)はρでの凹面の底からの高さを与える関数となる。係数Aはw(1)と等しく、光学板の端ρ=1での底面からの高さである。Aの値が大きいほど焦点深度を深くすることができるので、以下、Aを光学板の度数とも呼ぶことにする。
本発明では、図1に示すように撮像光学系1の前に、その開口より大きな光学板2を配置するが、例えば撮像光学系として目を想定する場合は、メガネのみならず車や電車などのフロントガラスに取り付けても使用できる機能を有するので、その大きさは、目の開口径(瞳の大きさ)よりはるかに大きくなる。実際に本発明を応用する際、光学板の設計・製造は数10に従って実行する。その際、形状は決まっているので、光学板の度数として定義している数10の係数A、即ち凹面の中心(底)に対する凹面の端の高さを定めればよい。撮像光学系のレンズの開口と同じ大きさの光学板を付けて使用する場合に比較して、本発明光学板のサイズは十分大きくなるので、係数Aの値の設定が重要である。
ここで、係数Aの値の設定に関して、試作した種々の本発明光学板の実験結果から、光学板の大きさを変えた場合に同じ焦点深度を得るための経験則として、「光学板の大きさをある値からm倍にした場合、光学板の度数である数式10でのAの値をm倍に定めればよい」、ということが分かっている。さらに、本発明では光学板の1部分を通して撮像レンズの開口で見るので、撮像レンズの開口は光学板の厚さが基点から増加している傾斜部分と重なることになるが、この場合、「撮像レンズの開口に対してm倍の大きさの軸対称の光学板では、光学板の直径が撮像レンズの開口径と同じ場合に対して、Aの値を2m倍にすればよい」、という経験則も得られている。
この経験則に関して、即ち、光学板の直径を元の直径のm倍にし、しかも、そのm倍の直径をもつ光学板の度数Aをm倍にした場合(つまり、数4で、aとAがm倍の場合)については、以下のように説明することができる。
まず、大きさの異なる二つの光学板に対して、同じ開口径の撮像カメラを使用するものとする。上記の説明から、上記曲率の変化は異なり同じ開口をもった二つの光学板で焦点深度延伸効果が等しくなるためには、波面の開口内での曲率の積分、即ち、曲線の接線の傾き角が二つの光学板で等しくなっていればよい。これは、数7において、部分的な波面の曲率の変化による焦点のシフト量Δfが、焦点深度延伸に相当するが、このシフト量Δfの開口のあらゆる点からの寄与によって焦点深度延伸効果の全体が決まるためである。
さらに、数2からも明らかなように、曲率Cの積分は傾き角θである。曲率Cが1次関数の場合は、傾き角θは2次関数になる。また、数1からも明らかなように、曲率が小さい場合、傾き角θは曲線の形状Zの微分である。
曲線の形状Zがρの3次関数という本発明光学板の条件では、ρの関数と見た場合、aとAを同時にm倍にすることで、上記関数θ(ρ)を元の関数と同じにすることができる。つまり、サイズの異なる二つの光学板に対してZを半径rの3次関数として各々、A(r/a)3、mA(r/ma)3、とし、ρをそれぞれ、r/a、r/ma、とする。このとき傾き角θは双方とも、θ(r)=θ(ρ)=(3A/a)ρ2 で、同じである。
また、撮像光学系のレンズは軸対称とするが、これに対して、撮像で撮像レンズの開口を透過する光が透過する光学板の領域内では、中心部以外は形状が軸対称でない。これは即ち、撮像レンズの開口内で作用する光学板領域の形状は、撮像レンズの中心が光学板の基点(軸対称の場合は中心)と一致した場合を除いて、軸対称でないからである。この場合は、大きな光学板に対するAの設定条件を数学的に正確に導入するのは困難である。しかし、上記のようにAを設定することは、発明者の経験では、種々の実験結果と良く合致している。
本発明光学板の実例及び計算機シミュレーションの結果を示す。撮像光学系への応用例として、最初に、(1)通常の撮像カメラの前に置く光学板の例とその計算機シミュレーションの結果を示し、次に、(2)人間の目で見る場合のメガネやさらに大きなサイズの光学板の例とその計算機シミュレーションの結果を示す。いずれも、計算機シミュレーションの結果は、ほぼ実験結果と一致している。
本明細書の図で表示されている集光ビームの強度は、長さの単位としてメートル(m)を用いて計算された単位平方メートル当たりのエネルギー密度を示す数値であり、入射光の強度を1とした時の相対強度である。また、対象物の距離は無限大(∞)として計算する。集光ビームの強度は、非特許文献1(T. Aruga, Applied Optics, Vol. 36, 3762-3768 (1997))あるいは非特許文献2(有賀 規, レーザー研究、Vol. 32, 352-356 (2004))に記載された数式によるフレネル積分及びこれらを非軸対称用に改良した数式によって計算する。
撮像光学系の前に本発明の光学板を置く例として、撮像カメラ及び目の二つの応用例を示す。
撮像カメラの例として、レンズの焦点距離7.5cm、有効開口径2.5cm(F3)、の場合を考える。ここでは、有効開口径は焦点距離をF値で割った値として定義している。同様に、目としては、水晶体レンズの焦点距離24mm、平均的な瞳の口径として有効開口径3mm(F8)、の場合を考える。
光学板を設定する場合のパラメータとして、光学板のサイズ、度数A、材料の屈折率、が必要である。度数Aに関しては、上述の経験則に従って定める。簡単に扱うため、軸対称の光学板を考えることにする。ここでは、撮像光学系の開口径に等しい直径の光学板を付けた場合を基準状態として考える。過去の理論解析や実験から、画質をほとんど劣化させないで焦点深度を深くできる光学板の度数は、撮像カメラの場合は5μm程度、目の場合は4μm程度、であることが分かっている。そこで、撮像カメラの場合は直径2.5cmで度数Aは5μm、目の場合は直径3mmで度数Aは4μm、を光学板の基準状態として以後扱うことにする。
利用する光学板の直径を、撮像カメラの場合、例えば、有効開口径2.5cmの4倍の10cm、10倍の25cmとすると、度数Aは、上記の経験則より、各々、40μm(5μm×2×10/2.5)、100μm(5μm×2×25/2.5)、となる。目の場合も同様に、例えば、有効開口径(瞳の口径)3mm(=0.3cm)の10倍の直径3cm、100倍の直径30cmの光学板を付けるとすると、度数Aは、各々、80μm(4μm×2×3/0.3)、800μm(4μm×2×30/0.3)、となる。これらのうち、2番目の例の値、つまり撮像カメラの場合は直径10cm、目の場合は直径3cm、を例として選び、光学板を付けない場合などと比較して、計算機シミュレーションの結果を以下に示す。
先ず、撮像カメラの利用例として、図2(a)には光学板を付けない場合について、焦点深度を示すための集光ビーム中心強度の光軸方向分布、図2(b)には焦点深度の中心付近の集光ビーム断面プロファイル、を示す。波長は中心波長0.6μmを仮定し、光学板の屈折率は、標準的な値として1.5を仮定している。
図3には、比較のため、撮像カメラの有効開口径と等しい直径2.5cm、度数5μmの光学板を付けた場合の、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)焦点深度の中心付近の集光ビーム断面プロファイル、を示す。図3を図2と比較すると、光学板を付けることによって焦点深度が深くなることが分かる。図2(a)、図3(a)ともに、光軸方向強度分布の表示領域は500μmである。光学板を付けた場合は、副作用として焦点領域が前方(つまり光学板から離れる方向)へシフトする。
図4には、撮像カメラの有効開口径2.5cmの4倍の直径10cmの撮像カメラ用光学板の例として、度数Aを40μmとした場合の面形状を示した。面形状を3次関数にしているのが本発明の重要な特徴である。光学板の片面を平面とした場合は、他方の面はこのような凹面の形状になる。
図5には、直径10cm、度数40μmの光学板(図4の場合と同じ)を有効開口径2.5cmの撮像カメラの前に設置し、光学板を通して見た場合の集光ビーム中心強度の光軸方向分布を示した。撮像カメラの中心を軸対称の光学板の中心から半径の約1/3、2/3の距離の、図5(a)1.6cm、図5(b)3.2cm、の位置に置いた場合を示して比較している。強度分布の表示領域は、図2、図3と同様、500μmである。
図5を図2と比較すると、光学板によって焦点深度が深くなることが分かる。さらに、図5で(a)と(b)を比較すると、強度分布では(b)の方がピーク値は小さくなり、その分、一見幅が広くなっているように思えるが、同じ強度レベル、例えば1.75×1010程度のレベルでは幅がほぼ等しくなっている(振動状の部分は平滑化した曲線で考える)。このことから、ここでは示さないが実験でも実証されているように、光学板内でカメラレンズの位置を変えて見てもほぼ同様の焦点深度延伸効果が得られる、ことが分かる。また、この強度レベルで図3(a)の場合と比較すると、焦点深度がほぼ同程度に延伸されていることが分かる。さらに、図5を図3(カメラの開口径と同じ直径の光学板を付けた場合)と比較すると、焦点領域の前方へのシフト量が小さく、光学板の副作用が小さいことが分かる。
図6に、光学板を付けた場合で、その光学板の面に垂直な方向の集光ビーム断面プロファイルの例を示す。この例は、図5(a)の場合の焦点深度の中央付近の断面プロファイルである。表示幅は図2(b)、図3(b)、の場合と同様50μmである。撮像カメラの開口内に入る光学板の部分の面形状は非軸対称のため、集光ビーム断面プロファイルも非対称となる。軸対称の場合は図2、図3のようにベッセル関数により主ローブの周辺にサイドローブが生成される断面プロファイルとなるのに対して、非軸対称の場合は図6のように主ローブのみの単調減少の断面プロファイルになるのが特徴である。また、図6のように主ローブの幅が光学板を付けない時と同程度であるので、高い分解能が保持されることが理解できる。さらに、光学板の面形状変化の傾斜部分を通して見ることから、ティルト(tilt)効果が生じて、光学板の副作用として集光ビームの中心が横にシフトすることも図6から分かる。
次に、メガネ用光学板の利用例を示す。比較のため、図7には目に光学板を付けない場合について、(a)焦点深度を示すための集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)焦点深度の中心付近の集光ビーム断面プロファイル、を示す。波長は目の感度の中心波長0.55μmを仮定し、光学板の屈折率は、標準的な値として1.5を仮定している。
図8には、目の有効開口径と同じ直径3mm、度数4μmの光学板を目の前に付けた場合の、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)焦点深度の中心付近の集光ビーム断面プロファイル、を示す。図8を図7と比較すると、光学板を付けることによって焦点深度が深くなることが分かる。図7(a)と図8(a)とに示す光軸方向強度分布の表示領域は200μmである。光学板を付けた場合は、副作用として焦点領域が前方へシフトする。
図9には、目の有効開口径3mmの10倍の直径30mmのメガネ用光学板の例として、度数Aを80μmとした場合の面形状を示す。面形状を3次関数にしているのが本発明の重要な特徴である。光学板の片面を平面とした場合は、他方の面はこのような凹面の形状になる。
図10には、直径30mm、度数80μmの光学板(図9の場合と同じ)を目の前に付けて、光学板を通して見た場合の集光ビーム中心強度の光軸方向分布を示す。目の中心を軸対称の光学板の中心から半径の約1/3、2/3の距離の、(a)5mm、(b)10mm、の位置に置いた場合を、比較している。光軸方向強度分布の表示領域は、図7(a)、図8(a)と同様、200μmである。
図10を図7と比較すると、光学板によって焦点深度が深くなることが分かる。さらに、図10で(a)と(b)とを比較すると、強度分布では(b)の方がピーク値は小さくなり、一見、その分幅が広くなっているように見えるが、同じ強度レベル、例えば0.75×1010程度のレベルでは、幅がほぼ等しくなっている。このことから、ここでは示さないが実験でも実証されているように、光学板内でカメラレンズの位置を変えて見てもほぼ同様の焦点深度延伸効果が得られる、ことが分かる。また、この強度レベルで図8(a)の場合と比較すると、焦点深度がほぼ同程度に延伸されていることが分かる。さらに、図10を図8(目の開口径と同じ直径の光学板を付けた場合)と比較すると、上述の撮像カメラの場合と同様、焦点領域の前方へのシフト量が小さく、光学板の副作用が小さいことが分かる。
図11には、光学板を付けた場合で光学板の面に垂直な方向の集光ビーム断面プロファイルの例を示した。この例は、図10(a)に示す場合の焦点深度中央付近の断面プロファイルである。表示幅は図7(b)、図8(b)、の場合と同様100μmである。目の開口内に入る光学板の部分の面形状は非軸対称のため、集光ビーム断面プロファイルも非対称となる。(1)軸対称の場合は、図7、図8のようにベッセル関数により主ローブの周辺にサイドローブが生成される断面プロファイルとなるのに対して、(2)非軸対称の場合は、図11のように主ローブのみの単調減少の断面プロファイルになるのが特徴である。また、図11のように主ローブの幅が光学板を付けない時と同程度であるので、高い分解能が保持されることが理解できる。さらに、上述の撮像カメラの場合と同様、光学板の面形状変化の傾斜部分を通して見ることから、ティルト(tilt)効果が生じて、光学板の副作用として集光ビームの中心が横に少しシフトすることも図11から分かる。
本発明の光学板を製造する際、光学板の度数Aを適度な値に設定する必要がある。度数Aを大きくすると、焦点深度は深くなるが画像のコントラストが悪くなり、画質が劣化する。即ち、焦点深度と画質は二律背反の関係にある。従って、利用者の目的に合った最適な状態を得るためには、光学板の度数Aを適度な値に設定することが望まれる。
上記の原理の説明での数式や実施例では、簡単に扱うために、軸対称の光学板を扱った。しかし、本発明の光学板の特徴である3次関数の形状は軸対称である必要はなく、半径方向に代わって、光軸に直交する1軸方向に対して3次関数であっても本発明の原理は同様に成立する。この場合、上記の定義で用いた光学板内の基点は、中心に代えて端に設定してもよい。
本発明の光学板は撮像光学系の開口より十分大きくしても使用できるが、光学板のサイズが大きくなるほど、光学板内の基点(あるいは中心)に近い領域での厚みあるいは形状の変化がより小さくなるので、精度上、そのような面形状の加工が困難になり、効果が劣化する。この場合の対応として、基点で動径変数ρを0とする代わりに適度に大きな値にして、例えば基点でのρの値を0.1として、ρ=0.1〜1.0で、形状を定める方法が良い。
上記の、本発明の光学板は、大型で何処の部分で見てもほぼ同様に焦点深度が深くなる、という機能を有することが特徴である。この特徴は他の面でも利用できる。
例えば、広視野の撮像カメラの場合は、レンズの開口径は有効開口径(F値/焦点距離)よりはるかに大きくなる。広視野カメラで軸対称の光学板を使用した場合は、広視野に相当する大きな入射角の光線に対して光学板の度数が等価的に大きくなり、結果として視野角によって対象物の画質が変化してしまう、ということが起こる。
しかし、この問題は、本発明の光学板を用いることで解決することができる。この解決には、例えば、適度に大きな直径の軸対称の光学板を製造し、中心と端の間の領域で必要な開口径だけを切り取って使用すればよい。この場合、切り取った光軸から外れた(つまり、オフアクシス(off-axis)の)開口径内では何処の位置で見てもほぼ同様に焦点深度が深くなる。
本発明の光学板を、目の前に置く光学板として利用する場合には、焦点深度を伸ばすことができる機能に加えて、他の技術では得られない利便性を得ることができる。それは、メガネの場合でも、車や電車のフロントガラスなどに付けて利用する場合でも、目が良い裸眼の人のみならず、遠視、近視、乱視、遠近両用、などのメガネで目が矯正されている人にも、本発明の光学板を使用して効果が得られるということである。上記のようなメガネに利用する場合、既に使用している矯正メガネに連ねて使用しても、メガネレンズの面形状に本発明の光学板の面形状を重畳した面形状としても、よい。
本発明の光学板は撮像光学系の光軸に対して直交している必要はなく、傾いた状態で置いてもかまわない。車や電車のフロントガラスなどに付けて利用する場合には、光学板が観察者から見て、斜めに設置される事が多い。これは、光軸に対して光学板を斜めに設置することになるが、数8に基いて光学板が光軸に垂直な場合の光路長と同じになるように、光軸に対する光学板の角度に応じて上記度数Aを設定することが望ましい。
また、光学板のサイズが大きくなると度数を大きくする必要があることから、光学板の中心に近い領域での焦点深度延伸効果の劣化と端に近い領域での画質の劣化が増加し、応用できる光学板のサイズには限度があるので、工夫が必要である。上記の様に、フロントガラスなどに使用する場合や、建物等の窓ガラスに用いる場合は、ガラス1枚について、複数の光学板領域を設けることもできる。例えば、行列状に並べた構成にすることによって、本発明の光学板の大型化がより容易になる。
最近立体画像表示技術が進歩してきているが、本発明の光学板の技術は立体画像を見る場合の目の筋肉疲労の低減にも効果が期待できる。光学板の何処を通して見てもほぼ同様に被写界深度が延伸される効果があることから、立体映画用のメガネ型の光学板のみならず、3次元画像用のPCやDVD機器のディスプレイ面に光学板を付けることも、新たな応用として期待できる。
本発明大型光学板の利用概念図である。 撮像カメラによる(光学板を付けない)集光ビームの例で、有効開口径2.5cm、焦点距離7.5cmを仮定し、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)集光ビーム断面プロファイル、を示す図である。 撮像カメラの有効開口径と同じ直径の光学板を用いて得られる集光ビームの例で、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)集光ビーム断面プロファイル、を示す図である。 撮像カメラの前に置く本発明光学板の面形状の例を示す図である。 撮像カメラの前に本発明光学板を置いて光学板を通して見た場合の集光ビーム中心強度の光軸方向分布の例で、直径10cmの光学板を仮定し、(a)カメラの中心位置が光学板の中心から1.6cmの距離の場合、(b)カメラの中心位置が光学板の中心から3.2cmの距離の場合、を示す図である。 撮像カメラの前に本発明光学板を置いて光学板を通して見た場合の集光ビーム断面プロファイルの例を示す図で、直径10cmの光学板を仮定している。 目による(光学板を付けない)集光ビームの例で、有効開口径(瞳口径)3mm、焦点距離24mmを仮定し、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)集光ビーム断面プロファイル、を示す図である。 目の有効開口径と同じ直径の光学板を用いて得られる集光ビームの例で、(a)集光ビーム中心強度の光軸方向分布、(b)集光ビーム断面プロファイル、を示す図である。 目の前に置くメガネ用の本発明光学板の面形状の例を示す図である。 目の前に本発明光学板を置いて光学板を通して見た場合の集光ビーム中心強度の光軸方向分布の例で、直径30mmの光学板を仮定し、(a)目の中心位置が光学板の中心から5mmの距離の場合、(b)目の中心位置が光学板の中心から10mmの距離の場合、を示す図である。 目の前に本発明光学板を置いて光学板を通して見た場合の集光ビーム断面プロファイルの例を示す図で、直径30mmの光学板を仮定している。
符号の説明
1 撮像光学系
2 大型光学板
3 入射光
4 透過光
5 結像レンズ
6 撮像面

Claims (1)

  1. 入射する光波について撮像光学系である第1光学系の前に配置する第2光学系であって、
    第2光学系は光学板であり、そのサイズは、第1光学系の入射開口径よりも大きく、
    上記の第2光学系と、第1光学系とは、第2光学系である光学板内の透過光の一部分が第1光学系の開口に入射して予め決められた撮像面に結像する構成であり、
    光学板である上記の第2光学系は、その厚さの変化が光学板内の基点からの距離の3次の冪関数に概略比例して軸対称に上記厚さが増加する特性を持ち、
    上記光学板内の基点が第1光学系の光軸とずれた構成であり、上記光学板の厚さの変化は、上記第1光学系の前に第2光学系を設けた場合の焦点深度が、第1光学系のみの場合に比べて大きくなる特性を示す範囲を限度とすることを特徴とする第2光学系である大型光学板。
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