JP4333405B2 - 二次空気供給制御装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents

二次空気供給制御装置、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は二次空気供給制御装置、プログラム、記録媒体に係り、詳しくは、エンジンの排気ガスにエアポンプで圧縮した空気を供給する二次空気供給制御装置、その二次空気供給制御装置を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラム、そのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体に関するものである。
従来より、エンジン(内燃機関)から排出される高温の排気ガスに空気(二次空気)を供給し、その排気ガス中の未燃焼の一酸化炭素および炭化水素を再燃焼させることにより、排気ガスの浄化を図るようにした二次空気供給制御装置(AI:Air Injection system)が広く使用されている。
この二次空気供給制御装置には、排気負圧利用方式とエアポンプ方式とがある。
排気負圧利用方式は、エアクリーナーからインテークマニホールドへ送られる空気(フレッシュエア)を分流し、排気脈動によって発生する排気管内の負圧を利用することにより、エアクリーナからの空気をバルブを介して排気管へ導入する。
エアポンプ方式は、専用のエアポンプを設けておき、そのエアポンプで圧縮した空気をバルブを介して排気管内に吹き込む。
そして、二次空気供給制御装置では、二次空気供給系(排気負圧利用方式では前記バルブ、エアポンプ方式では前記エアポンプおよびバルブ)の異常による排気エミッションの悪化を防止するために、二次空気供給系の異常を検出することが要求される。
そこで、排気系に二次空気通路を介して二次空気を供給するエンジンの二次空気供給系の故障診断装置において、排気系へ二次空気を供給している状態または供給を停止した状態で、二次空気通路内の圧力を検出し、圧力脈動の最大値と最小値との差を算出し、算出した差を予め設定した判定値と比較し、この判定値以下のとき二次空気供給系が異常であると判定する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、排気系に二次空気通路を介して二次空気を供給するエンジンの二次空気供給系の故障診断装置において、排気系へ二次空気を供給している状態または供給を停止した状態で、二次空気通路内の圧力を検出し、圧力脈動の最大値と最小値との差を算出し、算出した差を大気圧のデータに基づいて設定した判定値と比較し、この判定値以下のとき二次空気供給系が異常であると判定する技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開平9−125946号公報(第2〜7頁 図2〜図6) 特開平9−125945号公報(第2〜9頁 図3〜図9)
特許文献1および特許文献2の技術は、排気負圧利用方式に適用したものであり、エンジンの排気脈動によって発生する排気系(排気管)内の負圧を利用し、エアクリーナーから導かれた空気をバルブを介して排気管へ導入する方式である。
そして、特許文献1および特許文献2の技術では、エンジンの運転中に二次空気通路内の圧力を検出し、その圧力脈動の最大値と最小値との差に基づいて二次空気供給系の異常判定を行っている。
ところで、特許文献1または特許文献2の技術をエアポンプ方式に適用することが考えられる。
しかし、その場合には、エンジンの運転中に二次空気通路内の圧力を検出するため、その検出した圧力値には、エンジン排気の圧力脈動がのることに加え、エンジン負荷による圧力変動が発生する。
そのため、前記圧力値の最大値と最小値との差に基づいて二次空気供給系の異常判定を行うとしても、圧力脈動および圧力変動の分だけ異常判定の精度が低下し、二次空気供給系(エアポンプおよびバルブ)の明らかな故障しか検出することができず、二次空気供給系の性能低下については検出できないという問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、以下の目的を有するものである。
(1)エンジンの排気ガスにエアポンプで圧縮した空気を供給する二次空気供給制御装置において、エアポンプまたはバルブの異常を高精度に検出可能な二次空気供給制御装置を提供する。
(2)前記(1)の二次空気供給制御装置を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを提供する。
(3)前記(1)の二次空気供給制御装置を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供する。
(請求項1:S100〜S500の処理に該当)
請求項1に記載の発明は、エンジンの排気ガスに二次空気を供給するための二次空気通路と、空気を圧縮するエアポンプと、そのエアポンプは前記二次空気通路の上流側に設けられていることと、前記二次空気通路を開放または閉鎖するためのバルブと、そのバルブは前記二次空気通路の下流側に設けられていることと、前記エアポンプおよび前記バルブを駆動制御することにより、前記エアポンプで圧縮した空気を前記二次空気通路から前記バルブを介してエンジンの排気ガスに供給する二次空気供給制御を実行する駆動制御手段とを備えた二次空気供給制御装置において、前記二次空気通路内の空気圧を検出する空気圧検出手段と、その空気圧検出手段が検出した前記二次空気通路内の空気圧に基づいて、前記エアポンプまたは前記バルブの異常を検出する異常検出手段と、エンジンが停止されてからの経過時間を計測する計時手段と、その計時手段が計測した前記経過時間が所定時間になった時点で、前記駆動制御手段および前記異常検出手段の前記動作を開始させる開始手段とを備え、前記駆動制御手段は、エンジンが停止しているときに、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態と、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが開いている第2状態とを切り替え、前記異常検出手段は、前記第1状態と前記第2状態とにおける前記二次空気通路内の空気圧の変化を検出し、その検出した空気圧の変化を、予め設定してある変化パターンと参照することにより、前記エアポンプまたは前記バルブの異常の有無を判定することを技術的特徴とする。
(請求項2:S600,S700,S800,S1100の処理に該当)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の二次空気供給制御装置において、前記駆動制御手段は、エンジンが停止しているときに、まず、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態にし、次に、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが閉じている第4状態にし、前記異常検出手段は、前記第4状態における前記二次空気通路内の空気圧と、予め設定してある第1しきい値と、その第1しきい値より大きな値に設定してある第2しきい値とを比較し、前記空気圧が第1しきい値未満の場合は前記エアポンプが使用不能であると判定し、前記空気圧が第1しきい値以上で第2しきい値未満の場合は前記エアポンプが性能低下を起こしていると判定し、前記空気圧が第2しきい値以上の場合は前記エアポンプが正常または略正常であると判定することを技術的特徴とする。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の二次空気供給制御装置において、前記第1しきい値は、正常な二次空気供給制御に必要な最低の空気圧に設定され、前記第2しきい値は、第1しきい値に所定のマージンを加えた空気圧に設定されていることを技術的特徴とする。
(請求項4:S600〜S1000,S1200〜S1400の処理に該当)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、前記駆動制御手段は、エンジンが停止しているときに、まず、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態にし、次に、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが閉じている第4状態にし、続いて、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが開いている第5状態にし、前記異常検出手段は、前記第4状態および前記第5状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化を検出し、前記各状態における空気圧の時間変化に基づいて前記バルブの性能低下を判定することを技術的特徴とする。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の二次空気供給制御装置において、前記異常検出手段は、前記第4状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化に基づいて、前記バルブが正常または略正常に閉じるかどうかを判定し、前記第5状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化に基づいて、前記バルブが正常または略正常に開くかどうかを判定することを技術的特徴とする。
請求項6:S1500の処理に該当)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、前記異常検出手段の検出結果を記憶する記憶手段を備えたことを技術的特徴とする。
請求項7:S1600の処理に該当)
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、前記異常検出手段の検出結果を表示する表示手段を備えたことを技術的特徴とする。
請求項8:S1700の処理に該当)
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、前記異常検出手段が前記エアポンプまたは前記バルブの少なくともいずれかの異常を検出した場合には、前記駆動手段による二次空気供給制御の実行を禁止する禁止手段を備えたことを技術的特徴とする。
請求項9
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを提供するものである。
請求項10
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
(請求項1)
請求項1に記載の発明では、エンジンが停止しているときに、第1状態と第2状態とにおける二次空気通路内の空気圧の変化を異常検出手段が検出している。エンジンが停止している場合、空気圧検出手段が検出した二次空気通路内の空気圧には、エンジンの排気ガスの圧力脈動がのらず、エンジンの負荷による圧力変動も発生しないため、その空気圧は一定値になる。従って、異常検出手段は、第1状態と第2状態とにおける二次空気通路内の空気圧の変化を正確に検出可能であり、その空気圧の変化に基づいて、エアポンプまたはバルブの異常を高精度に検出できる。
そして、請求項1に記載の発明によれば、エンジンが停止されてからの所定時間が経過すると、開始手段により駆動制御手段および異常検出手段の前記動作が開始される。つまり、エアポンプおよびバルブの異常検出動作は自動的に開始されるため、異常検出動作に際して運転者が何らかの操作を行う必要が無い。尚、前記所定時間は、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。また、二次空気供給制御装置の出荷時や検査点検時に、前記所定時間を自由に設定変更できるようにしてもよい。
(請求項2)
請求項2に記載の発明では、エンジンが停止しているときに、第4状態における二次空気通路内の空気圧に基づいてバルブの異常を異常検出手段が検出している。エンジンが停止している場合、空気圧検出手段が検出した二次空気通路内の空気圧には、エンジンの排気ガスの圧力脈動がのらず、エンジンの負荷による圧力変動も発生しないため、その空気圧は一定値になる。従って、異常検出手段は、第4状態における二次空気通路内の空気圧を正確に検出可能であり、その空気圧に基づいて、エアポンプの性能低下を高精度に検出できる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、第1しきい値および第2しきい値を最適に設定できる。尚、前記所定のマージンは、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(請求項4)
請求項4に記載の発明では、エンジンが停止しているときに、第4状態および第5状態における二次空気通路内の空気圧の時間変化を異常検出手段が検出している。エンジンが停止している場合、空気圧検出手段が検出した二次空気通路内の空気圧には、エンジンの排気ガスの圧力脈動がのらず、エンジンの負荷による圧力変動も発生しないため、第4状態および第5状態における二次空気通路内の空気圧の時間変化にも前記圧力脈動および圧力変動に起因する変動が生じない。従って、異常検出手段は、第4状態および第5状態における二次空気通路内の空気圧の時間変化を正確に検出可能であり、その空気圧の時間変化に基づいて、バルブの性能低下を高精度に検出できる。
(請求項5)
請求項5に記載の発明によれば、バルブによる二次空気通路の開放と閉鎖とが正常に行うことが可能かどうかを、バルブの開と閉の両方についてそれぞれ正確に検出できる。
請求項6
請求項6に記載の発明によれば、異常検出手段の検出結果が記憶手段に記憶されるため、その記憶手段に記憶されている異常検出手段の検出結果を検証すれば、エアポンプおよびバルブの異常を正確に把握可能であり、二次空気供給制御装置のメインテナンスを的確に図ることができる。
請求項7
請求項7に記載の発明によれば、異常検出手段の検出結果が表示手段に表示されるため、その表示手段の表示によりエアポンプおよびバルブの異常を認知可能であり、修理工場へ点検修理を依頼するなどの方策をとることができる。
請求項8
請求項8に記載の発明によれば、異常検出手段がエアポンプまたはバルブの少なくともいずれかの異常を検出した場合には、駆動手段による二次空気供給制御の実行が禁止手段によって禁止される。すなわち、エアポンプまたはバルブの少なくともいずれかが異常な場合には、二次空気供給制御が正常に実行できないため、無理に二次空気供給制御を実行すると、他の制御(例えば、エンジンの燃料噴射制御など)に悪影響を与えるおそれがある。そこで、請求項9に記載の発明では、二次空気供給制御の実行を禁止することにより、他の制御に悪影響を与えるのを防止してフェールセーフを実現できる。
請求項9、請求項10
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを提供できる。
また、請求項10に記載の発明によれば、請求項9のプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供できる。
このプログラムは、例えば、ROMやバックアップRAMをコンピュータで読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMまたはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いることができる。
この他、前記プログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を備えた外部記録装置(外部記憶装置)に記録(記憶)しておき、当該プログラムを必要に応じて外部記録装置からコンピュータシステムにロードして用いるようにしてもよい。
(用語の説明)
尚、上述した[課題を解決するための手段]に記載した構成要素と、後述する[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材との対応関係は以下のようになっている。
「駆動制御手段」は、エンジン制御用電子制御装置(ECU)28およびマイクロコンピュータ50が実行するS300,S600,S700,S900の処理に該当する。
「空気圧検出手段」は、圧力センサ24およびマイクロコンピュータ50が実行するS200,S400,S800,S1000の処理に該当する。
「異常検出手段」は、マイクロコンピュータ50が実行するS500,S1100,S1400の処理に該当する。
請求項1の「第1状態」は、マイクロコンピュータ50が実行するS200の処理における状態に該当する。
請求項2または請求項4の「第1状態」は、マイクロコンピュータ50が実行するS600の処理における状態に該当する。
「第2状態」は、マイクロコンピュータ50が実行するS300の処理における状態に該当する。
「第4状態」は、マイクロコンピュータ50が実行するS700の処理における状態に該当する。
「第5状態」は、マイクロコンピュータ50が実行するS900の処理における状態に該当する。
「第1しきい値」は、圧力値Ptaに該当する。
「第2しきい値」は、圧力値Ptaに該当する。
「計時手段」は、イグニッションスイッチ36、ソークタイマIC60、外部発振素子68、マイクロコンピュータ50に該当する。
「開始手段」は、電磁式リレー30、車載バッテリ32、内部電源IC42、リレー制御IC44、ソークタイマIC60およびECU28が実行するS100の処理に該当する。
「記憶手段」は、RAM56に該当する。
「表示手段」は、警告ランプ26に該当する。
「プログラム」は、エンジン制御用電子制御装置(ECU)28が実行する図3および図4に示すフローチャートの処理に該当する。
「記録媒体」は、ROM54に該当する。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。
[実施形態の主要構成]
図1は、本実施形態の二次空気供給制御装置10の概略構成を示すブロック図である。
二次空気供給制御装置10は、自動車のエンジン(内燃機関)12、排気管14、触媒コンバータ16、二次空気通路18、エアポンプ(AP:Air Pomp)20、エアスイッチングバルブ(ASV:Air Switching Valve)22、圧力センサ24、警告ランプ26、エンジン制御用電子制御装置(ECU)28、電磁式リレー30、車載バッテリ32、ヒューズ34、イグニッションスイッチ36などから構成され、自動車に搭載されている。
尚、警告ランプ26はインスツルメンタルパネル(図示略)に取り付けられている。
エンジン12は、吸入した空気に燃料噴射装置12aが最適な量の燃料を噴射して空気と燃料との混合気を生成し、その混合気をシリンダ内で圧縮した後に、点火プラグ(図示略)を用いて点火して爆発させる。その爆発に伴って発生する排気ガスは、排気管14から触媒コンバータ16を通って外部へ排出される。
尚、触媒コンバータ16内には三元触媒が収容されている。
排気管14における触媒コンバータ16の上流側(エンジン12のエクゾーストマニホールドと触媒コンバータ16との間)には、二次空気通路18が連結されている。二次空気通路18の上流側にはエアポンプ20が設けられており、二次空気通路18の下流側にはバルブ22が設けられている。
バルブ22は、ECU28の駆動制御に従って二次空気通路18を開放または閉鎖する。
二次空気通路18におけるエアポンプ20とバルブ22との間には、二次空気通路18内の空気圧を検出するための圧力センサ24が設けられている。
そして、エアポンプ20によって圧縮された空気は二次空気通路18からバルブ22を通って排気管14内に吹き込まれる。
その結果、排気管14内において、エンジン12から排出される高温の排気ガスに、エアポンプ20によって圧縮された空気(二次空気)が供給され、その排気ガス中の未燃焼の一酸化炭素および炭化水素が再燃焼される。このとき、エアポンプ20からバルブ22を介して供給される空気量を最適化することにより、触媒コンバータ16内の三元触媒に流入する流入空燃比を一定にして三元触媒による排気ガスの浄化率を向上させることができる。
ECU28は、圧力センサ24の検出した二次空気通路18内の空気圧に基づいて、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)を駆動制御することにより、前記のようにエアポンプ20からバルブ22を介して供給される空気量を最適化して排気ガスの浄化を図る二次空気供給制御を実行する。
また、ECU28は、燃料噴射装置12aの燃料噴射を最適に制御することにより、エンジン12の回転を制御する。
そして、ECU28は、圧力センサ24の検出した二次空気通路18内の空気圧に基づいて、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の異常を検出するための異常検出動作を実行する。
[ECUの内部構成]
図2は、本実施形態のECU28内部の概略構成を示すブロック図である。
ECU28には、内部電源IC(Integrated Circuit)42、リレー制御IC44、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略称する)50、ソークタイマIC60などが内蔵されており、外部接続端子+B,MREL,IGSWが設けられている。尚、車載バッテリ32のマイナス端子とECU28は共通接地されている。
電磁式リレー30は、各接点30a,30b、アーマチュア30c、電磁石コイル30dから構成されている。そして、電磁式リレー30は、電磁石コイル30dが通電されると、アーマチュア30cが各接点30a,30bを接続するようになっている。
外部接続端子+Bは電磁式リレー30の接点30aに接続されている。電磁式リレー30の接点30bは、ヒューズ34を介して車載バッテリ32のプラス端子およびイグニッションスイッチ36の接点36aに接続されている。
外部接続端子MRELは電磁式リレー30の電磁石コイル30dを介して接地されている。
外部接続端子IGSWはイグニッションスイッチ36の接点36bに接続されている。
電磁式リレー30の各接点30a,30bが接続されると、車載バッテリ32の直流電圧が外部接続端子+Bを介して内部電源IC42に印加される。
すると、内部電源IC42は、車載バッテリ32の直流電圧(+12V)を降圧して内部電源電圧Vcc(+5V)を生成し、その内部電源電圧Vccをマイコン50へ供給する。
リレー制御IC44およびソークタイマIC60には、車載バッテリ32からではなく、電池などの専用電源(図示略)から電源電圧Vosが供給されている。そのため、電磁式リレー30の動作に関係なく、各IC44,60は常時動作可能になっている。
マイコン50には、中央演算処理装置(CPU)52、読み取り専用の記憶装置(ROM)54、読み書き可能な記憶装置(RAM)56、入出力装置(I/O)58などが内蔵されている。
I/O58は、燃料噴射装置12a、エアポンプ20、バルブ22、圧力センサ24、警告ランプ26、イグニッションスイッチ36に接続されている。そして、マイコン50の生成した制御信号がI/O58から被制御装置(燃料噴射装置12a、エアポンプ20、バルブ22、警告ランプ26)に出力されると共に、圧力センサ24およびイグニッションスイッチ36の検出信号がI/O58からマイコン50に入力される。
ソークタイマIC60には、タイマ部62、通信インターフェース(I/F)64、OR回路66が内蔵されている。そして、タイマ部62には、外部発振素子(水晶発振子またはセラミック発振子)68が外付けされている。
タイマ部62は、外部発振素子68の生成したクロック信号に基づいて時間を計測し、その計測した時間が所定時間になると駆動信号DSaを生成して出力する。
通信I/F64は、マイコン50のI/O58に接続され、マイコン50との間で制御信号CSを送受信する。
OR回路66は、マイコン50のI/O58およびタイマ部62に接続され、マイコン50からの駆動信号DSbとタイマ部62からの駆動信号DSaとのOR論理をとって出力信号を生成し、その出力信号をリレー制御IC44へ出力する。
リレー制御IC44にはOR回路が内蔵されている。リレー制御IC44内のOR回路は、外部接続端子IGSWに印加された信号とOR回路66の出力信号とのOR論理をとって出力信号を生成し、その出力信号を外部接続端子MRELへ出力する。
運転者がイグニッションスイッチ36をオン操作すると、イグニッションスイッチ36の各接点36a,36bが接続され、車載バッテリ32の直流電圧がECU28の外部接続端子IGSWを介してリレー制御IC44に印加される。
すると、車載バッテリ32→接点36a→接点36b→外部接続端子IGSW→リレー制御IC44内のOR回路→ECU28の外部接続端子MREL→電磁式リレー30の電磁石コイル30d→接地の経路で電流が流れ、電磁石コイル30dが通電される。
そのため、電磁式リレー30のアーマチュア30cが各接点30a,30bを接続させ(すなわち、電磁式リレー30がオン動作し)、車載バッテリ32の直流電圧がECU28の外部接続端子+Bを介して内部電源IC42に印加される。
その結果、内部電源IC42が生成した内部電源電圧Vccがマイコン50へ供給され、マイコン50に電源が投入されてマイコン50が起動される。
すると、マイコン50によってエンジン12が始動され、燃料噴射装置12aの燃料噴射が制御されてエンジン12の回転が制御される。また、マイコン50によって二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)が駆動制御されて二次空気供給制御が実行される。
運転者がイグニッションスイッチ36をオフ操作すると、イグニッションスイッチ36の各接点36a,36bの接続が解除され、前記した車載バッテリ32から電磁式リレー30の電磁石コイル30dへ流れる電流が切断されて電磁石コイル30dが非通電になる。
そのため、電磁式リレー30のアーマチュア30cが各接点30a,30bの接続を解除させ(すなわち、電磁式リレー30がオフ動作し)、前記した車載バッテリ32から内部電源IC42への電源供給が停止される。
その結果、内部電源IC42による内部電源電圧Vccの生成が停止され、内部電源電圧Vccのマイコン50への供給も停止されてマイコン50の動作が停止される。
すると、マイコン50によるエンジン12の駆動制御が停止され、エンジン12の回転が停止される。また、マイコン50による二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の駆動制御も停止され、エアポンプ20が停止(オフ)されると共にバルブ22が閉じられる。
[異常検出動作]
図3および図4は、本実施形態においてECU28が実行する二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の異常検出動作の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、イグニッションスイッチ36がオフ操作されてエンジン12の運転が停止されている状態で二次空気供給系の異常検出動作が行われる。
まず、ステップ100の処理において、運転者がイグニッションスイッチ36をオフ操作してエンジン12の運転を停止させてから所定時間T(例えば、数時間)が経過すると、ソークタイマIC60によってマイコン50が起動される。
すなわち、運転者がイグニッションスイッチ36をオフ操作してエンジン12の運転を停止させると、イグニッションスイッチ36がオフ操作されたことを表す信号がイグニッションスイッチ36からマイコン50へ出力される。
すると、前記したように内部電源電圧Vccの供給が停止されてマイコン50の動作が停止される前に、マイコン50は、イグニッションスイッチ36からの信号に基づいて、ソークタイマICのタイマ部62に計時動作を開始させるための制御信号CSを生成し、その制御信号CSをI/O58からソークタイマICの通信I/F64を介してタイマ部62へ送信する。
タイマ部62は、制御信号CSを入力すると時間の計測を開始し、その計測した時間が所定時間Tになった時点で駆動信号DSaを生成して出力する。
その駆動信号DSaは、ソークタイマICのOR回路66→リレー制御IC44内のOR回路→ECU28の外部接続端子MREL→電磁式リレー30の電磁石コイル30d→接地の経路で出力され、電磁石コイル30dを通電させる。
すると、電磁式リレー30のアーマチュア30cが各接点30a,30bを接続させ(すなわち、電磁式リレー30がオン動作し)、車載バッテリ32の直流電圧がECU28の外部接続端子+Bを介して内部電源IC42に印加される。
その結果、内部電源IC42が生成した内部電源電圧Vccがマイコン50へ供給され、マイコン50に電源が投入されてマイコン50が起動される。
マイコン50が起動すると、CPU52は、ROM54に記憶(記録)されているコンピュータプログラムをロードし、そのコンピュータプログラムに従って各種演算処理を実行することにより、エンジン12を始動させず停止させたままで以下の各ステップの処理を実行する。
尚、図面および以下の説明ではステップを「S」と記載する。
ところで、前記コンピュータプログラムを、マイコン50に内蔵したROM54ではなく、マイコン50に内蔵した図示しないバックアップRAMや、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を備えた図示しない外部記録装置(外部記憶装置)に記録(記憶)しておき、当該コンピュータプログラムを必要に応じてバックアップRAMや外部記録装置からCPU52にロードして用いるようにしてもよい。
ちなみに、コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、半導体メモリ(スマートメディア,メモリスティックなど)、ハードディスク、FD(Floppy Disk)、データカード(ICカード(IC:Integrated Circuit),磁気カードなど)、光ディスク(CD−ROM,DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、相変化ディスク、磁気テープなどがある。尚、前記記録媒体の具体例の名称には登録商標が含まれる。
マイコン50は、まず、エアポンプ20が停止(オフ)すると共にバルブ22が閉じている状態(第1状態)で、圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S200)。
次に、マイコン50は、二次空気供給系の強制駆動を実行し、エアポンプ20を動作(オン)させると共にバルブ22を開かせ(第2状態:S300)、そのときの圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S400)。
図5は、本実施形態において、エアポンプ20の動作・停止(オン・オフ)およびバルブ22の開閉に伴う二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフである。
マイコン50は、S200およびS400の各処理で検出した二次空気通路18内の空気圧をRAM56から読み出し、その検出した空気圧の変化パターンを図5に示す空気圧の時間変化と参照することにより、図6に示すように二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の故障を判定する(S500)。
すなわち、図5に示すように、エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が開いている状態(パターンA)では、二次空気通路18内の空気圧は正の圧力値P1になる。
また、エアポンプ20が停止(オフ)している状態(パターンB)では、バルブ22の開閉に関係なく、二次空気通路18内の空気圧はゼロになる。
また、エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が閉じている状態(パターンC)では、二次空気通路18内の空気圧は正の圧力値P2になる。
尚、パターンCの圧力値P2はパターンAの圧力値P1より大きいが(P2>P1>0)、その理由は、パターンCではバルブ22が閉じているためエアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22とエアポンプ20との間の二次空気通路18内に溜まるのに対して、パターンAではバルブ22が開いているためエアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22を通って排気管14へ抜けるためである。
そのため、図6に示すように、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)が共に正常な場合には、S200の処理(エアポンプ20が停止(オフ)すると共にバルブ22が閉じている状態)でパターンB、S400の処理(エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が開いている状態)でパターンAになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンB→Aになる。
また、エアポンプ20が正常で、マイコン50の駆動制御に関係なくバルブ22が開いたままになる故障(開固着)を起こしている場合にも、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンB→Aになる。
また、エアポンプ20が正常で、マイコン50の駆動制御に関係なくバルブ22が閉じたままになる故障(閉固着)を起こしている場合には、S200の処理でパターンB、S400の処理でパターンCになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンB→Cになる。
また、マイコン50の駆動制御に関係なくエアポンプ20が動作したままになる故障(オン異常)を起こし、バルブ22が正常な場合には、S200の処理でパターンC、S400の処理でパターンAになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンC→Aになる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が開固着を起こしている場合には、S200およびS400の各処理で共にパターンAになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンA→Aになる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が閉固着を起こしている場合には、S200およびS400の各処理で共にパターンCになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンC→Cになる。
また、マイコン50の駆動制御に関係なくエアポンプ20が停止したままになる故障(オフ異常)を起こしている場合には、バルブ22の正常・異常に関係なく、S200およびS400の各処理で共にパターンBになり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターンB→Bになる。
従って、S500の処理において、マイコン50は、二次空気通路18内の空気圧の変化パターンに基づいて、エアポンプ20が正常でバルブ22が正常または開固着の場合(パターンB→A)、エアポンプ20が正常でバルブ22が閉固着の場合(パターンB→C)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が正常な場合(パターンC→A)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が開固着の場合(パターンA→A)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が閉固着の場合(パターンC→C)、エアポンプ20がオフ異常の場合(パターンB→B)をそれぞれ区別して判定する。
次に、マイコン50は、エアポンプ20を停止(オフ)させると共にバルブ22を閉じさせる(第1状態:S600)。
そして、マイコン50は、エアポンプ20のみの強制駆動を実行し、バルブ22を閉じさせたまま、エアポンプ20を動作(オン)させ(第4状態:S700)、そのときの圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S800)。
続いて、マイコン50は、エアポンプ20を停止(オフ)させると共にバルブ22を開かせ(第5状態:S900)、そのときの圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S1000)。
そして、マイコン50は、S800の処理で検出した二次空気通路18内の空気圧をRAM56から読み出し、その検出した空気圧を図5に示す空気圧の時間変化と参照することにより、エアポンプ20の性能低下の有無を判定する(S1100)。
すなわち、図5に示すように、エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が閉じている状態(パターンC)では、二次空気通路18内の空気圧は正の圧力値P2になるはずである。
しかし、エアポンプ20の性能が低下すると、その性能低下の度合いに応じてエアポンプ20で圧縮される空気の圧力が低くなる。
そこで、二次空気通路18内の空気圧を変化させた場合に二次空気供給制御が正常に行われるかどうかを調べる実験を行うことにより、正常な二次空気供給制御に必要な最低の圧力値(第1しきい値)Ptaと、その圧力値Ptaに十分なマージンを加えた圧力値(第2しきい値)Ptbとを求めておく。尚、前記マージンは、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
そして、二次空気通路18内の空気圧がゼロ以上で圧力値Pta未満の領域γ、当該空気圧が圧力値Pta以上で圧力値Ptb未満の領域β、当該空気圧が圧力値Ptb以上で圧力値P2以下の領域αをそれぞれ設定し、その設定した各領域α〜γをROM54に記憶させておく。
S1100の処理において、マイコン50は、ROM54に記憶してある各領域α〜γを参照し、S800の処理で検出した二次空気通路18内の空気圧が領域γ内にある場合にはエアポンプ20が使用不能であると判定し、当該空気圧が領域β内にある場合にはエアポンプ20が性能低下を起こしていると判定し、当該空気圧が領域α内にある場合にはエアポンプ20が正常または略正常であると判定する。
次に、マイコン50は、S800の処理で検出した二次空気通路18内の空気圧をRAM56から読み出し、その空気圧の時間変化を求めることにより、空気圧の時間変化の立ち上がり勾配を算出し、その空気圧の時間変化の立ち上がり勾配をRAM56に記憶させる(S1200)。
続いて、マイコン50は、S1000の処理で検出した二次空気通路18内の空気圧をRAM56から読み出し、その空気圧の時間変化を求めることにより、空気圧の時間変化の立ち下がり勾配を算出し、その空気圧の時間変化の立ち下がり勾配をRAM56に記憶させる(S1300)。
尚、マイコン50は、S800およびS1000の各処理において、一定のサンプリング時間(例えば4msec)毎に圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込むことにより、サンプリング時間毎の空気圧を検出しているため、サンプリング時間を1単位として空気圧の時間変化を算出できる。
そして、マイコン50は、S1200およびS1300の各処理で求めた空気圧の時間変化の立ち上がり勾配および立ち下がり勾配をRAM56から読み出し、その各勾配に基づいて、バルブ22の性能低下の有無を判定する(S1400)。
図7(A)は、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)が共に正常な場合において、S600〜S1000の各処理中における二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフである。
図7(B)は、エアポンプ20が正常で、バルブ22が性能低下を起こしている場合において、S600〜S1000の各処理中における二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフである。
バルブ22が正常で完全に閉じる場合には、S700の処理でバルブ22を閉じさせたままエアポンプ20を動作(オン)させたとき、エアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22から漏れないため、図7(A)に示すように、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち上がり勾配が急峻になる。
それに対して、バルブ22が性能低下を起こして完全には閉じない場合には、S700の処理でバルブ22を閉じさせたままエアポンプ20を動作(オン)させたとき、エアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22から漏れるため、図7(B)に示すように、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち上がり勾配が緩やかになる。
また、バルブ22が正常で完全に開く場合には、S900の処理でバルブ22を開くと共にエアポンプ20を停止(オフ)させたとき、エアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22を通過して速やかに排気管14内に排出されるため、図7(A)に示すように、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち下がり勾配が急峻になる。
それに対して、バルブ22が性能低下を起こして完全には開かない場合には、S900の処理でバルブ22を開かせると共にエアポンプ20を停止(オフ)させたとき、エアポンプ20で圧縮された空気がバルブ22を通過しにくいため、図7(B)に示すように、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち下がり勾配が緩やかになる。
そこで、バルブ22が正常で完全に閉じる場合において、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち上がり勾配を調べる実験を行い、その空気圧の時間変化の立ち上がり勾配に十分なマージンを加えて設定した第1規格値をROM54に記憶させておく。
また、バルブ22が正常で完全に開く場合において、二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち下がり勾配を調べる実験を行い、その空気圧の時間変化の立ち下がり勾配に十分なマージンを加えて設定した第2規格値をROM54に記憶させておく。
S1400の処理において、マイコン50は、ROM54に記憶してある第1規格値を参照し、S1200の処理で算出した二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち上がり勾配が第1規格値内にある場合には、バルブ22が正常または略正常に閉じると判定する。
また、S1400の処理において、マイコン50は、ROM54に記憶してある第2規格値を参照し、S1300の処理で算出した二次空気通路18内の空気圧の時間変化の立ち下がり勾配が第2規格値内にある場合には、バルブ22が正常または略正常に開くと判定する。
次に、マイコン50は、S500,S1100,S1400の各処理の判定結果をダイアグコードに変換し、各処理の判定結果およびダイアグコードをRAM56に記憶させる(S1500)。
続いて、マイコン50は、S500,S1100,S1400の各処理の判定結果に基づいて、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でないと判定した場合には、I/O58を介して警告ランプ26に制御信号を出力し、警告ランプ26を点灯させる(S1600)。
そして、マイコン50は、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でないと判定した場合には、二次空気供給制御の実行を禁止する(S1700)。
その後、マイコン50の動作が停止される(S1800)。
すなわち、マイコン50は、ソークタイマICのタイマ部62に駆動信号DSaの生成を停止させるための制御信号CSを生成し、その制御信号CSをソークタイマICの通信I/F64を介してタイマ部62へ送信する。
すると、タイマ部62は駆動信号DSaの生成を停止し、電磁石コイル30dが非通電になる。そのため、電磁式リレー30のアーマチュア30cが各接点30a,30bの接続を解除させ(すなわち、電磁式リレー30がオフ動作し)、前記した車載バッテリ32から内部電源IC42への電源供給が停止される。
その結果、内部電源IC42による内部電源電圧Vccの生成が停止され、内部電源電圧Vccのマイコン50への供給も停止されてマイコン50の動作が停止される。
[実施形態の作用・効果]
以上詳述した本実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
[1]S100の処理において、イグニッションスイッチ36がオフ操作されてエンジン12の運転を停止されてから所定時間Tが経過すると、ソークタイマIC60によってマイコン50が自動的に起動される。
そして、異常検出動作のS200〜S1700の各処理が終了すると、S1800の処理において、マイコン50が自らの動作を停止させる。
つまり、異常検出動作は自動的に開始されて終了されるため、異常検出動作に際して運転者が何らかの操作を行う必要が無い。
尚、所定時間Tは、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。また、自動車の出荷時や検査点検時に、所定時間Tを自由に設定変更できるようにしてもよい。
[2]S1500の処理において、S500,S1100,S1400の各処理の判定結果がダイアグコードに変換され、各処理の判定結果およびダイアグコードがRAM56に記憶される。
そのため、RAM56に記憶されている判定結果を検証すれば、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の現在の状態を正確に把握可能であり、二次空気供給制御装置10のメインテナンスを的確に図ることができる。
また、RAM56に記憶されているダイアグコードの履歴を検証すれば、二次空気供給系の過去の状態の推移を正確に把握可能であり、二次空気供給制御装置10のメインテナンス性を高めることができる。
[3]S1600の処理において、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でないと判定された場合には、警告ランプ26が点灯される。
そのため、自動車の運転者は、警告ランプ26の点灯を見ることにより、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でないことを認知可能であり、修理工場へ点検修理を依頼するなどの方策をとることができる。
[4]S1700の処理において、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でないと判定された場合には、二次空気供給制御の実行が禁止される。
すなわち、エアポンプ20またはバルブ22の少なくともいずれかが正常または略正常でない場合には、二次空気供給制御が正常に実行できないため、無理に二次空気供給制御を実行すると、他の制御(例えば、燃料噴射装置12aの燃料噴射制御)に悪影響を与えるおそれがある。
そこで、S1700の処理で二次空気供給制御の実行を禁止することにより、他の制御に悪影響を与えるのを防止してフェールセーフを実現できる。
[5]本実施形態では、イグニッションスイッチ36がオフ操作されてエンジン12の運転が停止されている状態で、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の異常検出動作(S200〜S1800)が行われる。
そのため、図5および図7に示すように、圧力センサ24が検出した二次空気通路18内の空気圧には、排気管14内の排気ガスの圧力脈動がのらず、エンジン12の負荷による圧力変動も発生しないため、その空気圧は一定値になる。
従って、本実施形態によれば、S500,S1100,S1400の各処理において、二次空気供給系の異常を高精度に検出可能であり、二次空気供給系の明らかな故障だけでなく性能低下についても検出できる。
図8は、従来技術のECU28内部の概略構成を示すブロック図である。
尚、図8において、図2に示した上記実施形態と同一構成部材については符号を等しくしてある。図8に示す従来技術において、図2に示した上記実施形態と異なるのは、ソークタイマIC60が省かれ、マイコン50の生成した駆動信号DSbがリレー制御IC44に直接出力されている点と、イグニッションスイッチ36の検出信号がマイコン50に出力されていない点である。
図9は、従来技術においてECU28が実行する二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の異常検出動作の流れを示すフローチャートである。尚、図9では、二次空気供給系の故障判定後の処理については省略してある。
従来技術では、イグニッションスイッチ36がオン操作されてエンジン12が運転中に二次空気供給制御が実行されている状態で二次空気供給系の異常検出動作が行われる。
マイコン50は、エアポンプ20を動作(オン)させると共にバルブ22を開かせ(S2100)、そのときの圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S2200)。
次に、マイコン50は、エアポンプ20を停止(オフ)させると共にバルブ22を閉じさせ(S2300)、そのときの圧力センサ24の検出信号をI/O58を介して取り込み、二次空気通路18内の空気圧を検出し、その検出結果をRAM56に記憶させる(S2400)。
図10は、従来技術において、エアポンプ20の動作・停止(オン・オフ)およびバルブ22の開閉に伴う二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフである。
マイコン50は、S2200およびS2400の各処理で検出した二次空気通路18内の空気圧をRAM56から読み出し、その検出した空気圧の変化パターンを図10に示す空気圧の時間変化と参照することにより、図11に示すように二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の故障を判定する(S2500)。
すなわち、図10に示すように、エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が開いている状態(パターン「ア」)において、二次空気通路18内の空気圧には、排気管14内の排気ガスの圧力脈動がのることに加え、エンジン12の負荷による圧力変動が発生する。そのため、二次空気通路18内の空気圧は、正の圧力値P1を中心値として、圧力脈動および圧力変動の分だけプラスマイナスに変動する。
また、エアポンプ20が停止(オフ)すると共にバルブ22が開いている状態(パターン「イ」)では、二次空気通路18内の空気圧は、負の圧力値P3を中心値として、圧力脈動および圧力変動の分だけプラスマイナスに変動する。
尚、圧力値P3が負の値をとるのは、排気管14内に排気ガスが流れることにより、開いたバルブ22によって排気管14と連通された二次空気通路18内に負圧が発生するためである。
また、エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が閉じている状態(パターン「ウ」)では、上記実施形態の図5に示すパターンCと同様に、二次空気通路18内の空気圧は正の圧力値P2になる。
また、エアポンプ20が停止(オフ)すると共にバルブ22が閉じている状態(パターン「エ」)では、二次空気通路18内の空気圧はゼロになる。
そのため、図11に示すように、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)が共に正常な場合には、S2200の処理(エアポンプ20が動作(オン)すると共にバルブ22が開いている状態)でパターン「ア」、S2400の処理(エアポンプ20が停止(オフ)すると共にバルブ22が閉じている状態)でパターン「エ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ア」→「エ」になる。
また、エアポンプ20が正常で、バルブ22が開固着を起こしている場合には、S2200の処理でパターン「ア」、S2400の処理でパターン「イ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ア」→「イ」になる。
また、エアポンプ20が正常で、バルブ22が閉固着を起こしている場合には、S2200の処理でパターン「ウ」、S2400の処理でパターン「エ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ウ」→「エ」になる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が正常な場合には、S2200の処理でパターン「ア」、S2400の処理でパターン「ウ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ア」→「ウ」になる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が開固着を起こしている場合には、S2200およびS2400の各処理で共にパターン「ア」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ア」→「ア」になる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が閉固着を起こしている場合には、S2200およびS2400の各処理で共にパターン「ウ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「ウ」→「ウ」になる。
また、エアポンプ20がオフ異常を起こし、バルブ22が正常な場合には、S2200の処理でパターン「イ」、S2400の処理でパターン「エ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「イ」→「エ」になる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が開固着を起こしている場合には、S2200およびS2400の各処理で共にパターン「イ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「イ」→「イ」になる。
また、エアポンプ20がオン異常を起こし、バルブ22が閉固着を起こしている場合には、S2200およびS2400の各処理で共にパターン「エ」になり、二次空気通路18内の空気圧変化はパターン「エ」→「エ」になる。
従って、S2500の処理において、マイコン50は、二次空気通路18内の空気圧の変化パターンに基づいて、エアポンプ20が正常でバルブ22が正常な場合(パターン「ア」→「エ」)、エアポンプ20が正常でバルブ22が開固着の場合(パターン「ア」→「イ」)、エアポンプ20が正常でバルブ22が閉固着の場合(パターン「ウ」→「エ」)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が正常な場合(パターン「ア」→「ウ」)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が開固着の場合(パターン「ア」→「ア」)、エアポンプ20がオン異常でバルブ22が閉固着の場合(パターン「ウ」→「ウ」)、エアポンプ20がオフ異常でバルブ22が正常な場合(パターン「イ」→「エ」)、エアポンプ20がオフ異常でバルブ22が開固着の場合(パターン「イ」→「イ」)、エアポンプ20がオフ異常でバルブ22が閉固着の場合(パターン「エ」→「エ」)をそれぞれ区別して判定する。
このように、従来技術では図10に示すように、二次空気通路18内の空気圧の時間変化のパターン「ア」「イ」について、二次空気通路18内の空気圧には、エンジン排気の圧力脈動がのることに加え、エンジン負荷による圧力変動が発生する。
そのため、各圧力値P1〜P3に大差がない場合には、各パターン「ア」〜「エ」を正確に区別することが難しく、S2500の処理において、マイコン50が二次空気通路18内の空気圧の変化パターンを誤判定するおそれがある。
従って、従来技術では、圧力脈動およひ圧力変動の分だけ、S2500の処理における異常判定の精度が低下し、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の明らかな故障しか検出できない。
それに対して、上記実施形態では、図5に示すように、二次空気通路18内の空気圧が一定で変動しないため、S500の処理において二次空気供給系の異常を高精度に検出できる。
また、従来技術では、圧力脈動およひ圧力変動があるため、上記実施形態のS1100の処理に相当する処理を行ったとしてもエアポンプ20の性能低下を正確に判定することはできない。
そして、従来技術では、圧力脈動およひ圧力変動があるため、上記実施形態のS1200およびS1300の処理に相当する処理を行ったとしても空気圧の時間変化の立ち上がり勾配および立ち下がり勾配を正確に検出することができず、その結果、上記実施形態のS1400の処理に相当する処理を行ったとしてもバルブ22の性能低下を正確に判定することはできない。
それに対して、上記実施形態では、図5に示すように、二次空気通路18内の空気圧が一定で変動しないため、当該空気圧を正確に検出可能であり、S1100の処理においてエアポンプ20の性能低下を正確に判定できる。
また、上記実施形態では、図7に示すように、二次空気通路18内の空気圧に圧力脈動およひ圧力変動に起因する変動が生じないため、当該空気圧の時間変化の立ち上がり勾配および立ち下がり勾配を正確に検出可能であり、S1400の処理においてバルブ22の性能低下を正確に判定できる。
[別の実施形態]
ところで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
(1)図3および図4に示すフローチャートにおいて、S800の処理の次にS1100の処理を行ってもよい。また、S800の処理の次にS1200の処理を行い、S1000の処理の次にS1300の処理を行ってもよい。そして、S100〜S800の処理を行った後に、S1100→S600→S700→S800→S1200→S900→S1000→S1300→S1400の順番で各処理を行ってもよい。
(2)上記実施形態では、S1200の処理で空気圧の時間変化の立ち上がり勾配を算出し、S1300の処理で空気圧の時間変化の立ち下がり勾配を算出し、S1400の処理で各勾配に基づいてバルブ22の性能低下の有無を判定している。
しかし、二次空気通路18内の空気圧が図7に示すように直線的に時間変化せず曲線的(例えば、指数関数的)に変化する場合には、S1200の処理で空気圧の時間変化の度合いを算出し、S1300の処理で空気圧の時間変化の度合いを算出し、S1400の処理で各度合いに基づいてバルブ22の性能低下の有無を判定すればよい。
(3)上記実施形態のS1600の処理では警告ランプ26を点灯させているが、二次空気供給系(エアポンプ20およびバルブ22)の異常表示は、視覚的表示方法または聴覚的表示方法の少なくともいずれかを用いればよい。
視覚的表示方法には、例えば、警告ランプ26以外に、インストルメントパネルにディスプレイを設けておき、そのディスプレイにメッセージ文を表示する方法がある。また、聴覚的表示方法には、例えば、警告ブザーを鳴動させる方法がある。
また、ディスプレイにメッセージ文を表示する場合には、二次空気供給系の異常表示だけでなく正常時にもその旨を表示するようにしてもよく、S500,S1100,S1400の各処理の判定結果について具体的に表示するようにしてもよい。
本発明を具体化した一実施形態の二次空気供給制御装置10の概略構成を示すブロック図。 二次空気供給制御装置10のエンジン制御用電子制御装置(ECU)28内部の概略構成を示すブロック図。 一実施形態のECU28が実行するエアポンプ20およびバルブ22の異常検出動作の流れを示すフローチャート。 一実施形態において、ECU28が実行するエアポンプ20およびバルブ22の異常検出動作の流れを示すフローチャート。 一実施形態において、エアポンプ20の動作・停止(オン・オフ)およびバルブ22の開閉に伴う二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフ。 一実施形態において、エアポンプ20およびバルブ22の故障判定を説明するための図表。 図7(A)は、エアポンプ20およびバルブ22が共に正常な場合において、S600〜S1000の各処理中における二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフ。図7(B)は、エアポンプ20が正常で、バルブ22が性能低下を起こしている場合において、S600〜S1000の各処理中における二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフ。 従来技術のECU28内部の概略構成を示すブロック図。 従来技術において、ECU28が実行するエアポンプ20およびバルブ22の異常検出動作の流れを示すフローチャート。 従来技術において、エアポンプ20の動作・停止(オン・オフ)およびバルブ22の開閉に伴う二次空気通路18内の空気圧の時間変化を示すグラフ。 従来技術において、エアポンプ20およびバルブ22の故障判定を説明するための図表。
符号の説明
10…二次空気供給制御装置
12…エンジン
14…排気管
16…触媒コンバータ
18…二次空気通路
20…エアポンプ
22…エアスイッチングバルブ
24…圧力センサ
26…警告ランプ
28…エンジン制御用電子制御装置(ECU)
30…電磁式リレー
32…車載バッテリ
36…イグニッションスイッチ
42…内部電源IC
44…リレー制御IC
50…マイクロコンピュータ
52…CPU
54…ROM
56…RAM
58…I/O
60…ソークタイマIC
68…外部発振素子

Claims (10)

  1. エンジンの排気ガスに二次空気を供給するための二次空気通路と、
    空気を圧縮するエアポンプと、そのエアポンプは前記二次空気通路の上流側に設けられていることと、
    前記二次空気通路を開放または閉鎖するためのバルブと、そのバルブは前記二次空気通路の下流側に設けられていることと、
    前記エアポンプおよび前記バルブを駆動制御することにより、前記エアポンプで圧縮した空気を前記二次空気通路から前記バルブを介してエンジンの排気ガスに供給する二次空気供給制御を実行する駆動制御手段と
    を備えた二次空気供給制御装置において、
    前記二次空気通路内の空気圧を検出する空気圧検出手段と、
    その空気圧検出手段が検出した前記二次空気通路内の空気圧に基づいて、前記エアポンプまたは前記バルブの異常を検出する異常検出手段と
    エンジンが停止されてからの経過時間を計測する計時手段と、
    その計時手段が計測した前記経過時間が所定時間になった時点で、前記駆動制御手段および前記異常検出手段の前記動作を開始させる開始手段と
    を備え、
    前記駆動制御手段は、
    エンジンが停止しているときに、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態と、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが開いている第2状態とを切り替え、
    前記異常検出手段は、
    前記第1状態と前記第2状態とにおける前記二次空気通路内の空気圧の変化を検出し、その検出した空気圧の変化を、予め設定してある変化パターンと参照することにより、前記エアポンプまたは前記バルブの異常の有無を判定することを特徴とする二次空気供給制御装置。
  2. 請求項1に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記駆動制御手段は、
    エンジンが停止しているときに、まず、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態にし、次に、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが閉じている第4状態にし、
    前記異常検出手段は、
    前記第4状態における前記二次空気通路内の空気圧と、予め設定してある第1しきい値と、その第1しきい値より大きな値に設定してある第2しきい値とを比較し、前記空気圧が第1しきい値未満の場合は前記エアポンプが使用不能であると判定し、前記空気圧が第1しきい値以上で第2しきい値未満の場合は前記エアポンプが性能低下を起こしていると判定し、前記空気圧が第2しきい値以上の場合は前記エアポンプが正常または略正常であると判定することを特徴とする二次空気供給制御装置。
  3. 請求項2に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記第1しきい値は、正常な二次空気供給制御に必要な最低の空気圧に設定され、
    前記第2しきい値は、第1しきい値に所定のマージンを加えた空気圧に設定されていることを特徴とする二次空気供給制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記駆動制御手段は、
    エンジンが停止しているときに、まず、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが閉じている第1状態にし、次に、前記エアポンプが動作すると共に前記バルブが閉じている第4状態にし、続いて、前記エアポンプが停止すると共に前記バルブが開いている第5状態にし、
    前記異常検出手段は、
    前記第4状態および前記第5状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化を検出し、前記各状態における空気圧の時間変化に基づいて前記バルブの性能低下を判定することを特徴とする二次空気供給制御装置。
  5. 請求項4に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記異常検出手段は、
    前記第4状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化に基づいて、前記バルブが正常または略正常に閉じるかどうかを判定し、
    前記第5状態における前記二次空気通路内の空気圧の時間変化に基づいて、前記バルブが正常または略正常に開くかどうかを判定することを特徴とする二次空気供給制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記異常検出手段の検出結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする二次空気供給制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記異常検出手段の検出結果を表示する表示手段を備えたことを特徴とする二次空気供給制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置において、
    前記異常検出手段が前記エアポンプまたは前記バルブの少なくともいずれかの異常を検出した場合には、前記駆動手段による二次空気供給制御の実行を禁止する禁止手段を備えたことを特徴とする二次空気供給制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次空気供給制御装置における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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