JP4331517B2

JP4331517B2 - Sewing width adjusting device for sewing machine

Info

Publication number: JP4331517B2
Application number: JP2003167272A
Authority: JP
Inventors: 数也貞末
Original assignee: Juki Corp
Current assignee: Juki Corp
Priority date: 2003-06-12
Filing date: 2003-06-12
Publication date: 2009-09-16
Anticipated expiration: 2023-06-12
Also published as: JP2005000401A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、かがり縫いを行うミシンに好適なかがり幅調整装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の縁かがり縫いミシンは、針落ち位置よりも布送り方向上流側で加工布を切断する上メス及び下メスと、下メスを保持すると共に布送り方向と直交する方向に移動可能に設けられた下メスホルダと、その先端部が針落ち位置近傍で糸と係合してかがり幅を調節する糸滑り片と、糸滑り片を保持すると共に布送り方向と直交する方向に移動可能に設けられた保持部材と、下メス及び糸滑り片の布送り方向と直交する方向における位置調節を行う調整装置とを備えている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
上述の調整装置は、回転ダイヤル式の調整部材を備えており、この調整部材には、端面カムと周面カムとが形成されている。そして、端面カムには、下メスホルダに所定方向の移動力を付与する伝達アームがそのカム面に摺接しており、周面カムには、保持部材の所定方向の移動力を付与する伝達アームがそのカム面に摺接している。
かかる構成により、回転ダイヤル式の調整部材を回転操作することで各伝達アームを介して下メスと糸滑り片とが布送り方向に直交する方向に同時に移動し、同方向におけるこれらの位置調節が行われていた。
【０００４】
【特許文献１】
特許２６２４５１０号公報（図２）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献１に開示されている調整装置は、調整部材の回転操作量に対する下メスと糸滑り片の布送り方向に直交する方向における変位量は、各カムの傾斜角度に応じて設定される。そして、上記調整装置では、同じ回転操作量に対する移動量は下メスよりも糸滑り部材の移動量の方が大きくなるように設定されていた。
しかしながら、調整部材に端面カムと周面カムとが同時に形成されているため、下メスの変位量に対して糸滑り片の変位量を自在に設定することはできなかった。
このため、例えば、切断後に収縮を生じるような種類の布にかがり縫いを行った場合には、布地のかがり幅が予定したかがり幅よりも小さくなり、糸余りを生じ、逆に、糸張力を高めた状態での縫製時には、かがり縫いされた糸長が予定したかがり幅よりも小さくなり、これらのような状態が発生しても解消することはできなかった。
【０００６】
本発明は、布送り方向に直交する方向に対して下メスと別個独立で糸滑り片の位置調整を行うことを可能とするミシンのかがり幅調整装置を提供することを、その目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明は、一例として、針落ち位置より手前側に配置され、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス（１１）及び下メス（１２）と、下メスを保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠（１０４）に支持された下メスホルダ（２０）と、針落ち位置近傍で縫製時にその先端部（４１）に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片（４０）と、下メスホルダに設けられると共に糸滑り片を支持するかがり幅調整手段（５０）とを備え、かがり幅調整手段は、下メスホルダの動作による下メスの移動とは別個独立して自らが揺動することで糸滑り片の先端部を左右方向に移動可能とし，且つ糸滑り片の先端部を布送り方向に沿って移動可能に支持する糸滑り片受け台（５１）と、この糸滑り片受け台の揺動位置を位置決めする受け台調整ツマミ（５２）とを備える、という構成を採っている。
【０００８】
上記構成からなるミシンのかがり幅調整装置は、その主要な構成が縫い針の布送り方向上流側に配設される。そして、ミシンの布送り機構により送られる加工布に対して縫い針の手前で上下動に駆動する上メスと固定状態の下メスとにより送り方向に沿って裁断を行う。ミシンは、この裁断により形成される端部に沿ってかがり縫いを行う。即ち、縫い針の上下動により形成される縫い糸のループにルーパ糸が挿通され、ミシンが備えるルーパにより、ルーパ糸は裁断による端部近傍に位置決めされた糸滑り片の先端部に掛け渡され、さらに、加工布の上面針落ち位置にてルーパ糸のループに縫い針により縫い糸が挿通される。かかる動作を繰り返し行うことでかがり縫いが実行される。なお、糸滑り片はその先端部が布送り方向に向かって延設状態で支持されるので、当該先端部に掛け渡されたルーパ糸は、布の送りに従って糸滑り片の先端部から滑り抜けるようになっている。
【０００９】
糸滑り片は、その先端部にルーパ糸が掛け渡されることで、縫い糸に張力が付与され締め付けが行われたときにも所定のかがり幅を確保する機能を有するため、その配置設定によりかがり幅が決定される。かかる糸滑り片の先端部の布送り方向に直交する方向における位置調整の動作を説明する。
まず、加工布の布送り方向に直交する方向（左右方向）における裁断位置を決定するために、下メスの左右方向における位置決めを行う。下メスホルダは左右方向に移動調整可能であるため、当該移動調整により下メスの位置を決定する。
そして、かがり幅調整手段の糸滑り片受け台を調整ツマミにより揺動せしめ、これにより、糸滑り片の先端部を左右方向に移動させて所定位置に位置決めする。
また、糸滑り片受け台に対して糸滑り片は布送り方向に沿って移動可能に支持されているが、これにより、糸滑り片の先端部を針落ち位置近傍まで布送り方向に向かって移動させた状態で、かがり縫いを可能とし、逆方向に移動させることで、糸滑り片を使用しない縫製（例えば、巻き縫い等）を可能とする。つまり、糸滑り片の使用状態と不使用状態とを切り替えるためのものである。
【００１０】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の発明と同様の構成を備えると共に、一例として、糸滑り片（４０）と糸滑り片受け台（５１）のいずれか一方に布送り方向に沿った長穴（４３，４４）を設け、他方に長穴に挿入される支持軸（５３，５１ｃ）を設ける、という構成を採っている。
上記構成では、前述した糸滑り片の使用状態と不使用状態との切り替えに際して、糸滑り片と糸滑り片受け台のいずれか一方に設けられた長穴に沿って、他方に設けられた支持軸が相対的に移動することで、糸滑り片の布送り方向に沿った移動を案内することができる。
【００１１】
なお、糸滑り片受け台が揺動可能であることから、当該揺動角度によっては長穴は正確に布送り方向に平行とはならない場合を生じるが、上述する「布送り方向に沿った」とは、長穴に沿って糸滑り片が移動した場合に、糸滑り片の先端部を、縫製にかかわる位置（使用位置）と縫製にかかわらない位置（不使用位置）との間で移動させることが可能な範囲で布送り方向に対して傾斜した状態を含むものとする。
【００１２】
請求項３記載の発明は、請求項２記載の発明と同様の構成を備えると共に、一例として、長穴（４３，４４）は糸滑り片（４０）に設けられ、支持軸（５３）は糸滑り片受け台（５１）を貫通すると共に当該糸滑り片受け台の下メスホルダ（２０）に対する揺動軸をかねている、という構成を採っている。
上記構成では、糸滑り片の切り替えに際しては、糸滑り片に設けられた長穴に支持軸が挿通された状態で当該糸滑り片が長穴に沿って移動し、また、糸滑り片の先端部の左右方向に位置調整する際には、支持軸を中心として糸滑り片受け台が揺動を行う。
なお、長穴及び支持軸を二以上設ける場合には、いずれか一つの支持軸を揺動軸とする。
【００１３】
請求項４記載の発明は、一例として、針落ち位置より手前側に配置され、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス（１１）及び下メス（１２）と、下メスを保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠（１０４）に支持された下メスホルダ（２０Ａ）と、針落ち位置近傍で縫製時にその先端部に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片（４０Ａ）と、下メスホルダに設けられると共に糸滑り片を支持するかがり幅調整手段（５０Ａ）とを備え、かがり幅調整手段は、下メスホルダの動作による下メスの移動とは別個独立して左右方向に沿って移動可能に下メスホルダに支持されると共に、糸滑り片を支持する左右位置調整腕（５１Ａ）と、左右位置調整腕に対して，その周面の左右方向の両側で摺接する偏心状態で支持された微調整カム（５３Ａ）と、微調整カムを回転させる操作レバー（５５Ａ）と、という構成を採っている。
【００１４】
上記構成からなるミシンのかがり幅調整装置は、かがり縫いの動作自体は請求項１記載の構成と同様である。
そして、糸滑り片の先端部の布送り方向に直交する方向における位置調整の際には、まず、加工布の布送り方向に直交する方向（左右方向）における裁断位置を決定するために、下メスの左右方向における位置決めを行う。下メスホルダは左右方向に移動調整可能であるため、当該移動調整により下メスの位置を決定する。
そして、かがり幅調整手段の操作レバーを操作することで微調整カムが回動する。この微調整カムは周面カムであり、偏心支持されると共にをその周面が左右方向両側で左右位置調整腕と摺接することから、操作レバーの回動方向に応じて左右位置調整腕を左右いずれかの方向に押圧し、移動させる。これにより、左右位置調整腕に支持された糸滑り片も左又は右に移動し、左右方向における位置調整が行われる。
【００１５】
請求項５記載の発明は、請求項４記載の発明と同様の構成を備えると共に、一例として、下メスホルダ（２０Ａ）に、糸滑り片（４０Ａ）の布送り方向に沿った移動を案内するガイド溝（５７Ａ）を設け、糸滑り片と左右位置調整腕（５１Ａ）のいずれか一方に布送り方向に沿った長穴（４３Ａ，４４Ａ）を設け、他方に長穴に挿入される係合凸部（５１Ａａ，５１Ａｂ）を設ける、という構成を採っている。
【００１６】
上記構成では、前述した糸滑り片の使用状態と不使用状態との切り替えに際して、糸滑り片をガイド溝に沿って移動させる。このとき、糸滑り片と左右位置調整腕のいずれか一方に設けられた長穴に沿って、他方に設けられた係合凸部が相対的に移動することで、左右位置調整腕は糸滑り片を支持した状態を維持しつつも糸滑り片の移動を許容する。
【００１７】
請求項６記載の発明は、請求項１，２，３，４又５記載の発明と同様の構成を備えると共に、一例として、糸滑り片（４０，４０Ａ）の左右方向の位置の検知を行う検知手段（６０，６０Ａ）と、検知された検知信号に基づいて位置情報を表示パネル表示する表示制御手段とを備える、という構成を採っている。
上記構成では、糸滑り片の位置が検知手段により検知され、現在位置が表示制御手段により表示パネルに表示される。
【００１８】
【発明の実施の形態】
[第一の実施形態]
（全体構成）
本発明の第一の実施形態たるミシンのかがり幅調整装置１０を図１乃至図７に基づいて説明する。図１は、ミシン１００のベッド部１０１の布送り方向における上流側端部の周辺構成を示す斜視図である。なお、以下の説明において、ミシン１００の針板１０３に沿った平面上において布送り方向に沿った方向をＹ軸方向，布送り方向に直交する方向をＸ軸方向とし、針板１０３の平面に垂直な方向をＺ軸方向とする。
【００１９】
図１に示すように、かがり幅調整装置１０は、その主な構成が縫い針１０２の針落ち位置より布送り方向手前側に配置されている。そして、かがり幅調整装置１０は、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス１１及び下メス１２と、上メス１１を保持し当該上メス１１を下メスに向かって上下動させるメス駆動機構（図示略）と、下メス１２を保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠に支持された下メスホルダ２０と、下メスホルダ２０の左右方向の位置調節を行うホルダ調整機構３０と、針落ち位置近傍で縫製時にその先端部に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片４０と、下メスホルダ２０に設けられると共に糸滑り片４０を支持するかがり幅調整手段５０と、糸滑り片４０のＸ軸方向の位置の検知を行う検知手段６０とを備えている。
以下各部を詳説する。
【００２０】
（下メスホルダ及びホルダ調整機構）
図２は下メスホルダ２０及びホルダ調整機構３０の分解斜視図であり、図３はホルダ調整機構３０の要部平面図である。
下メスホルダ２０は、略平板状のホルダ本体２１と、このホルダ本体２１の一方の平板面に垂直に固定装備された支柱２２とを備えている。
支柱２２がミシンの機枠１０４に設けられた貫通穴にＸ軸方向に沿って挿通され、ホルダ本体２１はその平板面がＸ−Ｚ平面に沿った状態で支持される。なお、支軸２２を介してホルダ本体２１は、機枠１０４に対してＸ軸方向に沿って移動可能に支持された状態となっている。
また、支柱２２のホルダ本体２１と反対側の端部近傍には、Ｅリング２６が装備され、当該Ｅリング２６をストッパとして支柱２２を挿通させた状態でコイルバネ２７が装備されている。このコイルバネ２７は、Ｅリング２６と機枠１０４と間で押圧力を生じ、ホルダ本体２１及び支柱２２を常時，図３における左方に押圧している。
【００２１】
ホルダ本体２１は、支柱２２とは反対側の平面に下メス１２を装着しガイドするガイド溝２３が形成されており、当該ガイド溝２３に装着された下メス１２は、ピン２４により係止される。
また、ホルダ本体２１には、後述するホルダ調整機構３０の入力軸３２が挿通される挿通穴２５がその平板面を貫通した状態で形成されている。
なお、このホルダ本体２１の上端部に、糸滑り片４０及びかがり幅調整手段５０が装備されるが、図２ではその図示を省略している。
【００２２】
ホルダ調整機構３０は、下メスホルダ２０のＸ軸方向位置調整のための回転力を入力される入力用ツマミ３１と、入力用ツマミをその一端部で固定支持する入力軸３２と、入力軸３２が挿通されるスリーブ３３と、入力軸の他端部近傍に固定支持される主動歯車３４と、入力軸３２の他端部を回転自在に支持するブラケット３５と、下メスホルダ２０の支柱２２が挿通されると共に主動歯車３４と噛合する従動歯車３６と、従動歯車３６と一体形成された端面カム３７と、支柱２２の先端部近傍に装備され，端面カム３７に対する従節として機能する受けネジ３８と、従動歯車３６の回転に一定の抵抗力を付与する板バネ３９とを備えている。
【００２３】
入力軸３２は、その一端部に入力用ツマミ３１が固定装備され、他端部はブラケット３５に設けられた貫通穴に挿通された状態でＥリング３２ａにより抜けないように止められている。
また、入力軸３２の他端部近傍にはピン３２ｂの挿入穴３２ｃが設けられている。そして、その一方で、主動歯車３４には、その中心部に入力軸３２が挿通される挿通穴とピン３２ｂの両端部が嵌合される嵌合溝とが形成されている。従って、ピン３２ｂを装備した状態で入力軸３２を主動歯車３４に挿通させると、ピン３２ｂがキーとして機能し、入力軸３２と主動歯車３４とを一体的に回転させることができる。
【００２４】
さらに、入力軸３２はスリーブ３３に挿入された状態で当該スリーブ３３を介してホルダ本体２１に設けられた挿通穴２５及び機枠１０４に設けられた貫通穴に挿通されている。そして、スリーブ３３と主動歯車３４との間において、コイルバネ３２ｄとワッシャー３２ｅとが設けられ、主動歯車３４がブラケット３５側に押圧されると共にその押圧力により主動歯車３４の位置の保持を行っている。
【００２５】
従動歯車３６はその中心穴に、下メスホルダ２０の支柱２２が挿通された状態で支持されている。従動歯車３６は、支柱２２に対して回転自在であると共に支柱の中心線方向に沿って移動可能な状態で支持されている。
また、従動歯車３６の一方の端面には一体的に端面カム３７が形成されている。前述したように、支柱２２はコイルバネ２７によりブラケット３５側に押圧されているので、支柱２２に固定装備された従節として機能する受けネジ３８が端面カム３７に圧接することとなる。従動歯車３６は受けネジ３８を介して受ける加圧力によりブラケット３５に圧接し、その位置を維持している。即ち、これにより、主動歯車３４と従動歯車３６とが横並びとなり、噛合状態を形成する。
また、従動歯車３６がブラケット３５に当接した位置にある状態に置いて、当該ブラケット３５に支持された板バネ３９の先端部が従動歯車３６の外周に所定の加圧力をもって圧接している。これにより、従動歯車３６は、所定以上のトルクが付与されない限り回転停止状態を維持する。
【００２６】
上記構成によりホルダ調整機構３０は、入力用ツマミ３１により入力軸３２に回転力を付与すると、主動歯車３４が回転する。これに伴い従動歯車３６が板バネ３９の加圧力に抗して逆回転し、端面カム３７も回転する。従って、端面カム３７の中心軸方向高さに応じて受けネジ３８を介して下メスホルダ２０がＸ軸方向に沿って移動する。従って、入力用ツマミ３１を必要量回転操作することで下メスホルダ２０及び下メス１２のＸ軸方向における位置調整を行うことができる。
【００２７】
（糸滑り片）
図４は糸滑り片４０及びかがり幅調整手段５０の分解斜視図であり、図５（Ａ）は糸滑り片４０及び後述する糸滑り片受け台５１の平面図であり、図６は糸滑り片４０の位置変化を示す説明図である。
糸滑り片４０は、図４，５に示すように、後述するかがり幅調整手段５０の糸滑り片受け台５１と共に下メスホルダ２０のホルダ本体２１の上面に揺動可能に支持装備されている。この糸滑り片４０は、全体的には略長尺平板状であり、その先端部４１は先細形状に形成されている。
そして、糸滑り片４０は、その長手方向がＹ軸方向と略平行となるように配設されている。また、糸滑り片４０は、自らの長手方向に沿って移動することで、その先端部４１が針落ち位置の近傍となる使用位置とその位置から後退した不使用位置とに切り替えることが可能となるようにかがり幅調整手段５０に支持されている。なお、糸滑り片４０の使用位置と不使用位置とを切り替える操作を入力するための切替ツマミ４２が糸滑り片４０の長手方向中間部からＸ軸方向に沿うようにして延設されている。
【００２８】
また、糸滑り片４０は、その使用位置と不使用位置とを切り替えるための移動を行うために、その長手方向中間部と基端部にそれぞれ自らの長手方向に沿った貫通長穴４３，４４が形成されている。即ち、後述するかがり幅調整手段５０の糸滑り片受け台５１は、糸滑り片４０をこれらの長穴４３，４４を介して支持することで、糸滑り片４０の各長穴４３，４４に沿った移動を可能とし、使用位置と不使用位置の切替を行う（図６（Ａ）参照）。
【００２９】
なお、糸滑り片４０の長手方向中間部にはその下面側に突出した二つの凸状部４５，４６が形成されている。その一方で、下メスホルダ２１の上面であって、各突状部に対応する位置には二つの上方に突出した突起部４８ａ，４８ｂを備える位置決め板４８が設けられている。これら凸状部４５，４６と突起部４８ａ，４８ｂとは互いに係合する。即ち、糸滑り片４０を不使用位置にすると、凸状部４５，４６の間に突起部４８ａが入り込んで、糸滑り片４０を半固定状態とし、糸滑り片４０を使用位置にすると、凸状部４５，４６の間に突起部４８ｂが入り込んで、糸滑り片４０を半固定状態とする。なお、半固定状態としても、糸滑り片４０の切替ツマミ４２に対してより大きな外力を付与することで脱することができる。つまり、これらの構成により、糸滑り片４０を使用位置と不使用位置とに位置決めし保持することができる。なお、糸滑り片４０は後述する糸滑り片受け台５１によりＸ軸方向に沿って揺動することから、位置決め板４８は、Ｘ軸方向について幾分幅を持って形成されている。
【００３０】
糸滑り片４０は、上記構造により、縁かがり縫いを行うに際し、糸滑り片４０を使用位置とした状態で、加工布の下面側から上面側まで繰り出された糸が、糸滑り片４０の先端部４１のＸ軸方向における一側端側（図５（Ａ）における右側）に掛け渡され、これにより、縁かがり縫いにおいて糸のかがり幅を確保する。
【００３１】
（かがり幅調整手段）
図５（Ｂ）はかがり幅調整手段５０の要部断面図である。図４，５，６によりかがり幅調整手段５０を説明する。
かがり幅調整手段５０は、下メスホルダ２０のホルダ本体２１の上面に揺動可能に設けられると共に自らの揺動により糸滑り片４０の先端部４１をＸ軸方向に移動可能とし，且つ糸滑り片４０の先端部４１を略Ｙ軸方向に沿って移動可能に支持する糸滑り片受け台５１と、この糸滑り片受け台５１の揺動角度を調整し位置決めする受け台調整ツマミ５２とを備えている。
【００３２】
糸滑り片受け台５１は、略長尺平板状であり、その長手方向がその長手方向がＹ軸方向と略平行となるように下メスホルダ２１の上面に配設されている。この糸滑り片受け台５１は、その一端部近傍には貫通穴５１ａが形成され、当該貫通穴５１ａを介して支持軸としてのピン部材５３により下メスホルダ２１に揺動自在に連結されている。また、糸滑り片受け台５１の他端部には、その平板面に対して垂直下方に延設された受け台調整ツマミ５２との連結部５１ｂが形成されている。さらに、糸滑り片受け第５１の長手方向中間部には、その平板面に対して垂直上方に向かって突出する支持軸としての係合突起５１ｃが設けられている。
【００３３】
ピン部材５３は、糸滑り片４０の長穴４３と糸滑り片受け台５１の貫通穴５１ａとに同時に挿通された状態で下メスホルダ２１に設けられた受け穴２１ａに挿入され、めくらネジ５３ａにより固定されている。これにより、糸滑り片受け台５１は、ピン部材５３を中心として下メスホルダ２１の上面において揺動を可能としている。
さらに、糸滑り片受け台５１の係合突起５１ｃは、糸滑り片４０の長穴４４に挿通された状態でその上端部にワッシャー５４を介してＥリング５５が装着されている。これにより、糸滑り片受け台５１に対して糸滑り片４０は連結され、糸滑り片４０と糸滑り片受け台５１の各々の長手方向が一致した状態となる。
また、各長穴４３，４４の長さの範囲で糸滑り片受け台５１上で糸滑り片４０はその長手方向に沿って移動可能となり、前述したように、使用位置と不使用位置との切替が可能となる。
【００３４】
受け台調整ツマミ５２は、図５（Ｂ）に示すように、ネジ部の一端部には回転操作可能な操作部が設けられ、他端部にはネジ部より小径なピン状部が形成されている。そして、この受け台調整ツマミ５２は、そのネジ部が、ホルダ本体２１をＸ軸方向に沿って貫通したネジ穴２１ｂに螺合し、ピン状部が糸滑り片受け台５１の連結部５１ｂに設けられた貫通穴に挿通され、Ｅリングにより回転可能に連結される。
これにより、受け台調整ツマミ５２の操作部を回転操作することで、ネジ部の作用により当該受け台調整ツマミ５２がＸ軸方向に沿って移動し、これに伴って、糸滑り片受け台５１が図５（Ａ）に示すように、ピン部材５３を中心に揺動動作を行う。従って、受け台調整ツマミ５２の操作により、糸滑り片受け台５１に支持された糸滑り片４０の先端部４１をＸ軸方向に沿って位置決め調整することが可能となる（図６（Ｂ）参照）。
【００３５】
（検知手段）
図７（Ａ）は検知手段６０の斜視図であり、図７（Ｂ）は正面図である。
前述した糸滑り片受け台５１の針落ち位置から遠方となる端部の上面には、Ｘ軸方向における糸滑り片４０の先端位置検出用のゲージＧが表示されている。このゲージＧは、Ｘ軸方向に均一間隔で沿って並んだ複数のバー表示であり、各バーの表示は糸滑り片受け台５１の上面とは光反射率が異なる塗料で形成されている。
【００３６】
検知手段６０は、ゲージＧに向けられたＬＥＤ等の光源６１と、その反射光を検出するフォトダイオード等の光検出素子６２とを備えている。そして、かがり幅調整手段５０により糸滑り片４０の位置調整が行われる際のゲージＧの各バー表示の通過による反射光の光強度変化を光検出素子６２により検出する。
【００３７】
光検出素子６２は、図示しないミシン全体の制御を行う表示制御手段としての演算制御回路に検出信号を出力する。ミシンの演算制御回路では、光検出素子６２の検出信号をデジタル化し、検出データとしてメモリに記憶する。さらに、検出データを演算処理して、光強度の変化から糸滑り片４０の位置調整の際に通過したゲージＧのバー表示数を認識し、さらに通過数に応じた糸滑り片４０の先端部４１の移動変化量を算出する。そして、算出結果をミシンが備える操作入力用の表示パネルに表示する。
なお、表示制御手段及び表示パネルとしてミシンの演算制御回路及び表示パネルを利用する例を示したが、かがり幅調整装置１０が別個の表示制御手段及び表示パネルを備える構成としても良い。
【００３８】
（動作説明）
上記構成からなるミシンのかがり幅調整装置１０は、ミシンの縁かがり縫いの縫製に際して、予め糸滑り片４０の切替ツマミ４２を操作して先端部４１を使用位置にセットする。
かかる状態で縫製動作に従って送られる加工布に対して縫い針１０２の手前で上下動に駆動する上メス１１と下メスホルダ２１に支持された下メス１２とによりＹ軸方向に沿って裁断を行う。一方、ミシンは、この裁断により形成されるＹ軸方向に沿った端部に沿ってかがり縫いを行う。即ち、縫い針１０２の上下動により形成される縫い糸のループに図示しないルーパ糸が挿通され、図示しないルーパにより、加工布の裁断端部近傍に位置決めされた糸滑り片４０の先端部４１に掛け渡され、さらに、加工布の上面針落ち位置にてルーパ糸のループに縫い針１０２により縫い糸が挿通される。また、糸滑り片４０の先端部４１に掛け渡されたルーパ糸は、布送り動作に伴い、その先端部側から抜けて解放される。かかる動作を繰り返し行うことでかがり縫いが実行される。
【００３９】
下メス１２のＸ軸方向における位置調整を行う際には、ホルダ調整機構３０の入力用ツマミ３１を回転操作し、下メスホルダ２０のホルダ本体２１をＸ軸方向に移動させ、所定位置に位置決めする。
また、かがり幅を変更調整する必要が生じた場合には、かがり幅調整手段５０の受け台調整ツマミ５２を回転操作する。これにより、糸滑り片受け台５１がピン部材５３を中心に揺動し、これに伴い、糸滑り片４０の先端部４１がＸ軸方向に移動する。そして、先端部４１が所定の位置で受け台調整ツマミ５２の回転操作を停止することで位置決めが行われる。
このとき、検知手段６０では、ゲージＧのバー表示の通過により検出光強度の変化をミシンの演算制御回路に出力し、当該演算制御回路はその出力から糸滑り片４０の先端部の現在位置を算出し、表示パネルに表示する。
【００４０】
また、巻き縫い等の縫製を行うために、糸滑り片４０を使用しない場合には、切替ツマミ４２に操作を加えて、その先端部４１を縫い針１０２から離間する方向に移動させる。その後は、上述と同様にして縫製が行われる。
【００４１】
（第一の実施形態の効果）
上述したかがり幅調整装置１０は、下メスホルダ２０に支持された糸滑り片受け台５１の揺動により糸滑り片４０のＸ軸方向における位置調整を可能とすることから、下メス１２を下メスホルダ２０によりＸ軸方向に沿って位置調整した場合であっても、これとは別個独立に糸滑り片受け台５１の揺動により糸滑り片４０の先端部４１を位置決めすることが可能となる。従って、糸に付与する張力が大きい場合や、加工布が裁断後収縮する場合等のように、かがり幅を個別に各種の状態に応じて設定する必要が生じた場合であっても、それに対応する位置に糸滑り片４０の先端部４１を位置決めすることができ、適切なかがり幅で縫製を可能とし、縫製品質の向上を図ることが可能となる。
【００４２】
（その他）
糸滑り片受け台５１は、糸滑り片４０を、長穴と突起との構成により連結支持しているが、特にこれに限定されるものではなく、糸滑り片４０を略Ｙ軸方向に沿って移動可能に支持する構成であっても良い。例えば、糸滑り片受け台５１と一体的に形成された折り曲げ片により糸滑り片４０をスライド移動可能に保持する構成としても良い。
【００４３】
[第二の実施形態]
（全体構成）
本発明の第二の実施形態たるミシンのかがり幅調整装置１０Ａを図８乃至図１０に基づいて説明する。図８は、かがり幅調整装置１０Ａの分解斜視図である。このかがり幅調整装置１０Ａの説明において前述したかがり幅調整装置１０と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明は省略するものとする。また、このかがり幅調整装置１０Ａは、前述したかがり幅調整装置１０を装備したミシン１００と同一のミシンに搭載されるものとする。従って、かがり幅調整装置１０Ａにおけるかがり幅調整装置１０と同一又は対応する構成についてのミシン１００内における配置は前述のかがり幅調整装置１０とほぼ同一となる。
また、以下の説明において、ミシン１００の針板１０３に沿った平面上において布送り方向に沿った方向をＹ軸方向，布送り方向に直交する方向をＸ軸方向とし、針板１０３の上面に垂直な方向をＺ軸方向とする。
【００４４】
かがり幅調整装置１０Ａは、その主な構成が縫い針１０２（図１参照）の針落ち位置より布送り方向手前側に配置されている。そして、かがり幅調整装置１０Ａは、図８に示すように、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス１１（図１参照）及び下メス１２と、上メス１１を保持し当該上メス１１を下メスに向かって上下動させるメス駆動機構（図示略）と、下メス１２を保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠に支持された下メスホルダ２０Ａと、下メスホルダ２０Ａの左右方向の位置調節を行うホルダ調整機構３０と、針落ち位置近傍で縫製時にその先端部に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片４０Ａと、下メスホルダ２０Ａに設けられると共に糸滑り片４０Ａを支持するかがり幅調整手段５０Ａと、糸滑り片４０ＡのＸ軸方向の位置の検知を行う検知手段６０Ａとを備えている。
以下各部を詳説する。
【００４５】
（下メスホルダ）
下メスホルダ２０Ａは、略平板状のホルダ本体２１Ａと、このホルダ本体２１Ａの一方の平板面に垂直に固定装備された支柱２２とを備えている。
上記ホルダ本体２１Ａは、主に、その上端部に糸滑り片４０ＡのＹ軸方向への移動を案内する後述するガイド溝部５７Ａが設けられている点と、後述するかがり幅調整手段５０Ａの微調整カム５３Ａを支持するアーム部５３Ａａ，５３Ａａを備える点が異なり、その他の点については前述したホルダ本体２１と同様である。
【００４６】
（糸滑り片）
糸滑り片４０Ａは、図８に示すように、後述するかがり幅調整手段５０Ａの左右位置調整腕５１ＡによりＸ軸方向に移動可能に支持されると共にホルダ本体２１Ａに設けられたガイド溝部５７ＡによりＹ軸方向に移動可能に支持されている。この糸滑り片４０Ａは、全体的には略長尺平板状であり、その先端部４１Ａは先細形状に形成されている。そして、糸滑り片４０Ａは、その長手方向がＹ軸方向と略平行となるように下メスホルダ２０Ａのホルダ本体２１Ａの上部に配置されている。
また、糸滑り片４０Ａは、自らの長手方向（Ｙ軸方向）に沿って移動することで、その先端部４１が針落ち位置の近傍となる使用位置とその位置から後退した不使用位置とに切り替えることが可能となるようにかがり幅調整手段５０Ａに支持されている。なお、糸滑り片４０Ａの使用位置と不使用位置とを切り替える操作を入力するための切替ツマミ４２Ａが、糸滑り片４０Ａの長手方向中間部からＸ軸方向に沿うようにして延設されている。図中の符号４２Ａａは切替ツマミ４２Ａのキャップである。
【００４７】
また、糸滑り片４０Ａは、その使用位置と不使用位置とを切り替えるための移動を行うために、その長手方向中間部と縫い針１０２から遠方となる端部にそれぞれ自らの長手方向に沿った貫通長穴４３Ａ，４４Ａが形成されている。これは、後述する左右位置調整腕５１Ａにより糸滑り片４０Ａを支持すると共に当該左右位置調整腕５１Ａに対するＹ軸方向の移動を許容するためのものである。
【００４８】
なお、糸滑り片４０Ａの長手方向中間部にはその下面側に突出した二つの凸状部４５Ａ，４６Ａが形成されているが、これは前述した糸滑り片４０の凸状部４５，４６と同様に、使用位置と不使用位置とに糸滑り片４０Ａを保持するためのものである。これら凸状部４５Ａ，４６Ａと係合して糸滑り片４０Ａを位置決めさせるための位置決め板４８Ａはホルダ本体２１Ａの平面部に装備されている。この位置決め板４８Ａは、前述した位置決め板４８と配置が異なる点を除き、位置決め用の突起部を二つ備える点等は同じである。
【００４９】
（かがり幅調整手段）
図９はかがり幅調整手段５０Ａの正面図である。図８，９によりかがり幅調整手段５０Ａを説明する。
かがり幅調整手段５０Ａは、下メスホルダ２０Ａのホルダ本体２１Ａに対して左右方向に沿って移動可能に支持されると共に糸滑り片４０Ａを支持する左右位置調整腕５１Ａと、ホルダ本体２１Ａの平板面の下部において左右位置調整腕５１Ａを支持する支持軸５２Ａと、左右位置調整腕５１Ａに対してＸ軸方向に沿った各方向に加圧力を付与する微調整カム５３Ａと、微調整カム５３Ａの回転支軸５４Ａと、回転支軸５４Ａを介して微調整カム５３Ａを回転させる操作レバー５５Ａと、この操作レバー５５Ａの操作位置を保持する板バネ５６Ａと、ホルダ本体２１Ａの上部に一体的に形成され，糸滑り片４０ＡのＹ軸方向に沿った移動を案内するガイド溝部５７Ａとを備えている。
【００５０】
ガイド溝部５７Ａは、ホルダ本体２１Ａの上端部に当該ホルダ本体２１Ａと一体的に形成されている。このガイド溝部５７Ａは溝がＹ軸方向に沿って形成され、溝幅は、糸滑り片４０Ａの滑動を妨げない範囲で当該糸滑り片４０Ａの厚さとほぼ等しく設定されている。また、溝底部には、ホルダ本体２１Ａの裏面に貫通する開口部５７Ａａが形成されている。即ち、このガイド溝部５７Ａは、その内側に糸滑り片４０Ａを挿入させた状態で且つ切替ツマミ４２Ａを開口部５７Ａａを介してホルダ本体２１Ａの裏面側に突出させた状態で支持する。これにより、糸滑り片４０ＡをＹ軸方向に沿ってガイドする。なお、開口部５７Ａａは、糸滑り片４０Ａの使用時と不使用時との切替移動を許容する幅に設定されている。
【００５１】
糸滑り片受け台５１Ａは、その上部において糸滑り片４０Ａを載置状態で支持すると共に、その下部において支持軸５２Ａにより支持される。なお、上部及び下部とは、ホルダ本体２１Ａに支持された状態での姿勢における上部と下部をいう。
左右位置調整腕５１Ａの上部は、前述した糸滑り片４０Ａの長穴４４Ａに挿入されるボス部５１Ａａと、長穴４３Ａに挿入される舌片部５１Ａｂとを備え、これらはいずれも上方に向かって突出した形状を呈している。従って、これらボス部５１Ａａ及び舌片部５１Ａｂを各長穴４４Ａ，４３Ａに下方から挿入した状態で左右位置調整腕５１Ａは糸滑り片４０Ａを載置支持することとなる。また、この左右位置調整腕５１Ａ自らがＸ軸方向に沿って移動することで糸滑り片４０Ａの先端部４１ＡのＸ軸方向における位置調整を行う構造のため、ボス部５１Ａａ及び舌片部５１ＡｂのＸ軸方向における幅と各長穴４４Ａ，４３ＡのＸ軸方向における幅とはそれぞれほぼＸ軸方向について隙間を生じない寸法に設定されている。このため、左右位置調整腕５１ＡがＸ軸方向に移動すると、全く同じ移動量で糸滑り片４０Ａを移動させることができる。また、各長穴４４Ａ，４３ＡはＹ軸方向についてボス部５１Ａａ及び舌片部５１ＡｂのＹ軸方向幅よりも十分に長く設定されているので、前述した糸滑り片４０Ａの使用位置と不使用位置との切替動作におけるＹ軸方向の移動に際しては、ボス部５１Ａａ及び舌片部５１Ａｂの存在は全く支障を来さない構造となっている。
【００５２】
左右位置調整腕５１Ａの下部は、ホルダ本体２１Ａに支持された状態においていずれもＹ−Ｚ平面に平行となり且つＸ軸方向に沿って並ぶ一対の対向壁部５１Ａｃ，５１Ａｄを備えている。そして、これら一対の対向壁部５１Ａｃ，５１Ａｄにはいずれも支持軸５２Ａを挿通する貫通穴５１Ａｅ，５１Ａｆが設けられている。一方、支持軸５２Ａは、丸棒状であってＸ軸方向に沿った状態でホルダ本体２１Ａの平板面上に立設されている。従って、左右位置調整腕５１Ａは、貫通穴５１Ａｅ，５１Ａｆに同時に支持軸５２Ａが挿入されて支持された状態において、当該支持軸５２Ａに沿って移動することで、Ｘ軸方向に自在に移動することができる。なお、左右位置調整腕５１Ａには、支持軸５２Ａを中心に回動動作を生じないように、ホルダ本体２１Ａに設けられたストッパピン５２Ａａが挿入される係止穴５１Ａｇが形成されている。
【００５３】
微調整カム５３Ａは、断面形状が正円である周面カムであり、その中心線から偏心した位置に回転支軸５４Ａの挿通穴が設けられている。そして、その周面の外部直径は、前述した左右位置調整腕５１Ａの一対の対向壁部５１Ａｃ，５１Ａｄの内側間隔とほぼ等しく設定されている。また、その中心線方向中間部は他の周面部と比して小径に設定され、くびれた形状となっている。
【００５４】
一方、回転支軸５４Ａは、ホルダ本体２１Ａの平板面下部に立設された一対のアーム部アーム部５３Ａａ，５３Ａａにより、Ｙ軸方向に平行な状態で回転可能を支持される。この回転支軸５４Ａは、各アーム部５３Ａａ，５３Ａａ間で微調整カム５３Ａの支持を行う。
そして、回転支軸５４Ａはキーとして機能する連動ピン５４Ａａを備え、微調整カム５３Ａの挿通穴の内側には連動ピン５４Ａａの両端部が嵌合する溝が設けられているので、回転支軸５４Ａと微調整カム５３Ａとは、連動して回転を行うこととなる。
【００５５】
さらに、回転支軸５４Ａの一端部には、操作レバー５５Ａが固定連結されている。この操作レバー５５Ａは、その先端部が回転支軸５４Ａを中心とする円の半径方向に延設され、基端部は回転支軸５４Ａを中心とする歯車形状に形成されている。この歯車形状の外周には、板バネ５６Ａの先端部が一定の押圧力をもって圧接しており、所定値以上のトルクが加わらない限り操作レバー５５Ａ及び回転支軸５４Ａが回動しないように規制している。
【００５６】
そして、微調整カム５３Ａは、図９に示すように、左右位置調整腕５１Ａの一対の対向壁部５１Ａｃ，５１Ａｄの内面に周面を接した状態でなお且つホルダ本体２１Ａの各アーム部５３Ａａ，５３Ａａ間において回転支軸５４Ａにより軸支される。このとき、微調整カム５３Ａの小径部が、支持軸５２Ａとカム周面との接触を避ける配置となる。
これらの構成により、操作レバー５５Ａに回転操作を加えると、微調整カム５３Ａが回転する。このとき、微調整カム５３Ａは偏心しているので、その周面は左右位置調整腕５１Ａの対向壁部５１Ａｃ，５１Ａｄのいずれかに圧接し、左右位置調整腕５１Ａを支持軸５２Ａに沿って移動せしめることとなる。従って、左右位置調整腕５１Ａを介して糸滑り片４０ＡをＸ軸方向に移動させ、位置決めすることが可能となる。また、所望の位置に糸滑り片４０Ａを位置決め後は、板バネ５６Ａがその位置を維持することとなる。
【００５７】
（検知手段）
図１０は検知手段６０Ａの分解斜視図である（図８，９では図示略）。かかる図に示すように、検知手段６０Ａはいわゆるエンコーダであり、かがり幅調整手段５０Ａの回転支軸５４Ａに設けられた回転角度検出板６１Ａと、この回転角度検出板６１Ａ介して回転支軸の回転角度量を検出する角度センサ６２Ａとを備えている。
回転角度検出板６１Ａは止めネジにより回転支軸５４Ａと共に回転するように固定装備される。この回転角度検出板６１Ａは、円板状であり、放射状且つ均一角度で無数のスリット状開口部が形成されている。角度センサ６２Ａは、ＬＥＤ等の光源と当該光源からの出射光を検出するフォトダイオード等の光検出素子（いずれも図示略）とを互いに向かい合わせて配置し、その隙間に回転角度検出板６１Ａを介挿する配置としている。
かかる構成により、かがり幅調整手段５０Ａの操作レバー５５Ａを操作して回転支軸５４Ａを回転させると、回転角度検出板６１Ａも回転し、回転角度に応じた個数のスリット状開口部が光源と光検出素子との間を通過する。従って、光検出素子の出力に基づいて通過したスリット状開口部の個体数を求めることで角度変化を認識することができる。
【００５８】
検知手段６０Ａは、前述した検知手段６０の場合と同様に、角度センサ６２Ａの検出信号を、図示しないミシンの演算制御回路に出力する。ミシンの演算制御回路では、角度センサ６２Ａの検出信号をデジタル化し、検出データとしてメモリに記憶する。さらに、検出データを演算処理して、光強度の変化からスリット状開口部の通過数を求め、糸滑り片４０Ａの先端部４１の移動変化量を算出する。そして、算出結果をミシンが備える操作入力用の表示パネルに表示する。
なお、表示制御手段及び表示パネルとしてミシンの演算制御回路及び表示パネルを利用する例を示したが、かがり幅調整装置１０Ａが別個の表示制御手段及び表示パネルを備える構成としても良い。
【００５９】
（動作説明）
上記構成からなるミシンのかがり幅調整装置１０Ａは、ミシンの縁かがり縫いの縫製に際して、予め糸滑り片４０Ａの切替ツマミ４２Ａを操作して先端部４１Ａを使用位置にセットする。これにより、かがり幅調整装置１０と同様にしてかがり縫い縫製が行われる。
【００６０】
また、下メス１２のＸ軸方向における位置調整を行う際には、ホルダ調整機構３０の入力用ツマミ３１を回転操作し、下メスホルダ２０Ａのホルダ本体２１ＡをＸ軸方向に移動させ、所定位置に位置決めする。
また、かがり幅を変更調整する必要が生じた場合には、かがり幅調整手段５０Ａの操作レバー５５Ａを回転操作する。これにより、左右位置調整腕５１ＡがＸ軸方向に沿って移動し、これに伴い、糸滑り片４０Ａの先端部４１ＡがＸ軸方向に移動する。そして、先端部４１Ａが所定の位置で操作レバー５５Ａの回転操作を停止することで位置決めが行われる。
このとき、検知手段６０Ａでは、角度センサ６２Ａの検出信号をミシンの演算制御回路に出力し、ミシンの演算制御回路は、回転角度検出板６１Ａのスリット状開口部の通過数を求めると共に糸滑り片４０Ａの先端部の現在位置を算出し、表示パネルに表示する。
【００６１】
また、巻き縫い等の縫製を行うために、糸滑り片４０Ａを使用しない場合には、切替ツマミ４２Ａに操作を加えて、その先端部４１Ａを縫い針１０２から離間する方向に移動させる。その後は、上述と同様にして縫製が行われる。
【００６２】
（第二の実施形態の効果）
上述したかがり幅調整装置１０Ａは、下メスホルダ２０Ａに支持された左右位置調整腕５１ＡのＸ軸方向の移動により糸滑り片４０ＡのＸ軸方向における位置調整を可能とすることから、下メス１２を下メスホルダ２０ＡによりＸ軸方向に沿って位置調整した場合であっても、これとは別個独立に糸滑り片４０Ａの先端部４１ＡをＸ軸方向について位置決めすることが可能となる。従って、かがり幅調整装置１０と同様に各種の縫製に対応する位置に糸滑り片４０Ａの先端部４１Ａを位置決めすることができ、適切なかがり幅で縫製を可能とし、縫製品質の向上を図ることが可能となる。
【００６３】
（その他）
左右位置調整腕５１Ａは、糸滑り片４０Ａを、長穴と突起との構成により連結支持しているが、特にこれに限定されるものではなく、糸滑り片４０Ａを略Ｙ軸方向に沿って移動可能に支持する構成であっても良い。例えば、左右位置調整腕５１Ａと一体的に形成された折り曲げ片により糸滑り片４０Ａをスライド移動可能に保持する構成としても良い。
【００６４】
【発明の効果】
請求項１記載の発明は、下メスホルダに支持された糸滑り片受け台の揺動により糸滑り片の左右方向における位置調整を可能とすることから、下メスを下メスホルダにより左右方向に位置調整した場合であっても、これとは別個独立に糸滑り片受け台の揺動により糸滑り片先端部を位置決めすることが可能となる。従って、糸に付与する張力が大きい場合や、加工布が裁断後収縮する場合等のように、かがり幅を個別に各種の状態に応じて設定する必要が生じた場合であっても、それに対応することが可能となる。このため、適切なかがり幅で縫製を可能とし、縫製品質の向上を図ることが可能となる。
【００６５】
請求項２記載の発明は、糸滑り片と糸滑り片受け台のいずれか一方に設けられた長穴と他方に設けられた支持軸との構成により、糸滑り片の使用状態と不使用状態とを切替可能とする機能を実現するため、当該機能の実現のための部品点数の増加や構造の複雑化等を回避し、生産性の向上を図ることが可能となる。
【００６６】
請求項３記載の発明は、糸滑り片の位置の切替における支持軸を糸滑り片受け台の揺動軸と共用することで、部品点数の軽減を図り、装置の生産性の向上を図ることが可能である。
【００６７】
請求項４記載の発明は、下メスホルダに左右方向に移動可能に支持された左右位置調整腕が糸滑り片を支持し、左右位置調整腕自体は微調整カムの回動操作により左右方向の位置調整が可能なため、下メスホルダと別個独立に糸滑り片の位置調整を行うことが可能となる。従って、糸に付与する張力が大きい場合や、加工布が裁断後収縮する場合等のように、かがり幅を個別に各種の状態に応じて設定する必要が生じた場合であっても、それに対応することが可能となる。このため、適切なかがり幅で縫製を可能とし、縫製品質の向上を図ることが可能となる。
【００６８】
請求項５記載の発明は、下メスホルダに、糸滑り片のガイド溝を設け、糸滑り片又は左右位置調整腕の一方に長穴を設け、他方に係合凸部を設けているので、左右位置調整腕が糸滑り片を支持した状態を維持しつつも、糸滑り片を使用時の位置塗布使用時の位置とに切り替えることが可能となる。これにより、種々の縫製方法に対応することが可能となる。
【００６９】
請求項６記載の発明は、検知手段により検知された糸滑り片の現在位置が表示パネルに表示されるので、ミシンの使用者は、その表示からかがり幅の設定状態を認識することが可能となる。従って、糸滑り片を直接観察してその位置を確認する必要がなくなり、操作性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】ミシンのベッド部の布送り方向における上流側端部の周辺構成を示す斜視図である。
【図２】下メスホルダ及びホルダ調整機構の分解斜視図である。
【図３】ホルダ調整機構の要部平面図である。
【図４】糸滑り片及びかがり幅調整手段の分解斜視図である。
【図５】図５（Ａ）は糸滑り片及び後述する糸滑り片受け台の平面図であり、図５（Ｂ）はかがり幅調整手段の要部断面図である。
【図６】図６（Ａ）は糸滑り片の使用位置と不使用位置の切替動作説明図であり、図６（Ｂ）は糸滑り片のかがり幅調整動作説明図である。
【図７】図７（Ａ）は検知手段の斜視図であり、図７（Ｂ）は正面図である。
【図８】第二の実施形態たるかがり幅調整装置の分解斜視図である。
【図９】図８に開示したかがり幅調整手段の正面図である。
【図１０】図８に開示したかがり幅調整装置の検知手段の分解斜視図である。
【符号の説明】
１０，１０Ａかがり幅調整装置
１１上メス
１２下メス
２０，２０Ａ下メスホルダ
４０，４０Ａ糸滑り片
４１，４１Ａ先端部
４３，４３Ａ，４４，４４Ａ長穴
５０，５０Ａかがり幅調整手段
５１糸滑り片受け台
５１Ａ左右位置調整腕
５１ｃ係合突起（支持軸）
５１Ａａボス部（係合突起）
５１Ａｂ舌片部（係合突起）
５２受け台調整ツマミ
５３ピン部材（支持軸，揺動軸）
５３Ａ微調整カム
５５Ａ操作レバー
５７Ａガイド溝部
６０，６０Ａ検知手段
１０４機枠[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an overlock width adjusting device suitable for a sewing machine that performs overlock sewing.
[0002]
[Prior art]
The conventional edge stitch sewing machine is provided so that it can move in the direction perpendicular to the cloth feed direction while holding the lower knife and the upper knife and lower knife for cutting the work cloth upstream of the needle drop position. A lower knife holder, a thread sliding piece whose tip is engaged with a thread in the vicinity of the needle drop position to adjust the overhang width, a thread sliding piece that holds the thread sliding piece and is movable in a direction perpendicular to the cloth feed direction. A holding member and an adjusting device that adjusts the position of the lower knife and the thread sliding piece in a direction orthogonal to the cloth feeding direction (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
The adjustment device described above includes a rotary dial type adjustment member, and an end face cam and a peripheral surface cam are formed on the adjustment member. A transmission arm that applies a moving force in a predetermined direction to the lower knife holder is in sliding contact with the cam surface of the end face cam, and a transmission arm that applies a moving force of the holding member in a predetermined direction is provided on the circumferential cam. It is in sliding contact with the cam surface.
With this configuration, by rotating the rotary dial type adjustment member, the lower knife and the thread sliding piece simultaneously move in the direction perpendicular to the cloth feeding direction via each transmission arm, and the position adjustment in the same direction can be performed. It was done.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2624510 (FIG. 2)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the adjusting device disclosed in Patent Document 1, the displacement amount in the direction perpendicular to the cloth feeding direction of the lower knife and the thread sliding piece with respect to the rotational operation amount of the adjusting member is set according to the inclination angle of each cam. And in the said adjustment apparatus, the movement amount with respect to the same rotation operation amount was set so that the movement amount of the thread | sliding member might become larger than the lower knife.
However, since the end face cam and the circumferential cam are formed at the same time on the adjustment member, the displacement amount of the thread sliding piece cannot be freely set with respect to the displacement amount of the lower knife.
For this reason, for example, when over-stitching is performed on a type of fabric that shrinks after cutting, the over-width of the fabric becomes smaller than the planned over-width, resulting in a yarn surplus, and conversely, the yarn tension is reduced. At the time of sewing in the raised state, the length of the thread that is over-locked is smaller than the planned over-width, and even if such a situation occurs, it cannot be resolved.
[0006]
An object of the present invention is to provide an over-width adjusting device for a sewing machine that can adjust the position of a thread sliding piece independently of a lower knife in a direction perpendicular to the cloth feeding direction.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As an example, the invention described in claim 1 includes an upper knife (11) and a lower knife (12) which are arranged on the front side of the needle drop position and cut the edge of the work cloth sent to the needle drop position, and the lower knife. The lower knife holder (20) supported by the machine frame (104) of the sewing machine that can be held and adjusted to move in the left-right direction perpendicular to the cloth feed direction, and thread at the tip (41) when sewing near the needle drop position A thread sliding piece (40) for setting the overhanging width by being stretched, and overlock width adjusting means (50) provided on the lower knife holder and supporting the thread sliding piece, Independent of the movement of the lower knife by the movement of the lower knife holder A yarn sliding piece pedestal (51) for allowing the tip of the yarn sliding piece to move in the left-right direction by swinging itself and supporting the tip of the yarn sliding piece so as to be movable along the cloth feeding direction; A structure is provided that includes a cradle adjustment knob (52) for positioning the swing position of the yarn sliding piece cradle.
[0008]
The main configuration of the sewing machine width adjusting device having the above-described configuration is disposed upstream of the sewing needle in the cloth feeding direction. Then, the work cloth fed by the cloth feed mechanism of the sewing machine is cut along the feed direction by the upper knife that is driven to move up and down before the sewing needle and the lower knife in the fixed state. The sewing machine performs over stitching along the end formed by this cutting. That is, the looper thread is inserted through the loop of the sewing thread formed by the vertical movement of the sewing needle. Further, the sewing thread is inserted into the loop of the looper thread by the sewing needle at the upper needle drop position of the work cloth. Overlock stitching is performed by repeating such operations. Since the tip of the yarn sliding piece is supported in a state of extending in the cloth feeding direction, the looper yarn stretched over the tip slides out of the tip of the yarn sliding piece according to the cloth feed. It is like that.
[0009]
The thread sliding piece has a function of securing a predetermined overburden width even when the sewing thread is tensioned and tightened by looping the looper thread over its tip, so the overhang width depends on the arrangement setting. Is determined. The operation of position adjustment in the direction orthogonal to the cloth feeding direction of the tip of the yarn sliding piece will be described.
First, in order to determine the cutting position in the direction (left-right direction) orthogonal to the cloth feed direction of the work cloth, the lower knife is positioned in the left-right direction. Since the lower knife holder can be moved and adjusted in the left-right direction, the position of the lower knife is determined by the movement adjustment.
Then, the yarn sliding piece receiving base of the overhang width adjusting means is swung by the adjusting knob, and thereby the tip portion of the yarn sliding piece is moved in the left-right direction and positioned at a predetermined position.
Further, the yarn sliding piece is supported so as to be movable along the cloth feeding direction with respect to the yarn sliding piece cradle. Thereby, the tip of the yarn sliding piece is moved to the vicinity of the needle drop position toward the cloth feeding direction. In the state where it has been moved, it is possible to perform over stitching, and by moving it in the opposite direction, it is possible to perform sewing without using a thread sliding piece (for example, winding sewing). That is, it is for switching between the use state and the non-use state of the yarn sliding piece.
[0010]
The invention described in claim 2 has the same configuration as that of the invention described in claim 1, and, as an example, either one of the yarn sliding piece (40) and the yarn sliding piece receiving base (51) along the cloth feeding direction. The long holes (43, 44) are provided, and the support shafts (53, 51c) inserted into the long holes are provided on the other side.
In the above configuration, when switching between the use state and the non-use state of the above-described yarn sliding piece, the support provided on the other side along the elongated hole provided on either the yarn sliding piece or the yarn sliding piece receiving base. The movement of the yarn sliding piece along the cloth feeding direction can be guided by the relative movement of the shaft.
[0011]
In addition, since the thread sliding piece cradle can swing, depending on the swing angle, the elongated hole may not be accurately parallel to the cloth feeding direction. Means that when the thread sliding piece moves along the elongated hole, the tip of the thread sliding piece is moved between a position related to sewing (use position) and a position not related to sewing (non-use position). Including the state inclined with respect to the cloth feeding direction to the extent possible.
[0012]
The invention described in claim 3 has the same configuration as that of the invention described in claim 2, and as an example, the elongated holes (43, 44) are provided in the thread sliding piece (40), and the support shaft (53) is the thread. A configuration is adopted in which the sliding piece receiving base (51) is penetrated and the swinging shaft for the lower knife holder (20) of the yarn sliding piece receiving base is also used.
In the above configuration, when the thread sliding piece is switched, the thread sliding piece moves along the long hole in a state where the support shaft is inserted into the long hole provided in the yarn sliding piece, and the tip of the yarn sliding piece When the position is adjusted in the left-right direction, the yarn sliding piece cradle swings around the support shaft.
When two or more elongated holes and support shafts are provided, any one of the support shafts is used as a swing shaft.
[0013]
As an example, the invention described in claim 4 includes an upper knife (11) and a lower knife (12), which are arranged on the front side from the needle drop position and cut the edge of the work cloth sent to the needle drop position, and the lower knife. The lower knife holder (20A) supported by the machine frame (104) of the sewing machine so that it can be held and adjusted in the left-right direction perpendicular to the cloth feed direction, and a thread is passed around the tip of the needle drop position in the vicinity of the needle drop position. A thread sliding piece (40A) for setting the overburden width, and a overburden width adjusting means (50A) that is provided in the lower knife holder and supports the thread sliding piece, Independent of the movement of the lower knife by the movement of the lower knife holder Can move along the horizontal direction To the lower knife holder A left and right position adjustment arm (51A) that supports the thread sliding piece and a fine adjustment cam (53A) that is supported in an eccentric state in sliding contact with the left and right position adjustment arm on both sides in the left and right direction. ) And an operation lever (55A) for rotating the fine adjustment cam.
[0014]
The over-width adjusting device for a sewing machine having the above-described configuration is the same as the above-described configuration of over-lock stitching operation itself.
When adjusting the position of the tip of the yarn sliding piece in the direction perpendicular to the cloth feeding direction, first, in order to determine the cutting position in the direction (left-right direction) perpendicular to the cloth feeding direction of the work cloth, Position the knife in the left-right direction. Since the lower knife holder can be moved and adjusted in the left-right direction, the position of the lower knife is determined by the movement adjustment.
The fine adjustment cam is rotated by operating the operation lever of the overburden width adjusting means. This fine adjustment cam is a circumferential cam, and while the circumferential surface is slidably contacted with the left / right position adjustment arm on both sides in the left / right direction, the left / right position adjustment arm is moved to the left / right according to the turning direction of the operation lever. Press and move in either direction. As a result, the thread sliding piece supported by the left / right position adjusting arm also moves to the left or right, and the position adjustment in the left / right direction is performed.
[0015]
The invention according to claim 5 has the same configuration as that of the invention according to claim 4, and as an example, guides for guiding the movement of the yarn sliding piece (40A) along the cloth feeding direction to the lower knife holder (20A). A groove (57A) is provided, one of the thread sliding piece and the left / right position adjustment arm (51A) is provided with a long hole (43A, 44A) along the cloth feed direction, and the other is an engagement protrusion inserted into the long hole. The part (51Aa, 51Ab) is provided.
[0016]
In the above configuration, the thread sliding piece is moved along the guide groove when switching between the use state and the non-use state of the yarn sliding piece described above. At this time, the engagement protrusion provided on the other side relatively moves along the elongated hole provided on one of the thread sliding piece and the left / right position adjusting arm, so that the left / right position adjusting arm The movement of the thread sliding piece is allowed while maintaining the state where the piece is supported.
[0017]
The invention described in claim 6 has the same configuration as that of the invention described in claim 1, 2, 3, 4 or 5, and as an example, detects the position of the thread sliding piece (40, 40A) in the left-right direction. A configuration is adopted in which the detection means (60, 60A) and the display control means for displaying the position information on the display panel based on the detected detection signal are provided.
In the above configuration, the position of the yarn sliding piece is detected by the detecting means, and the current position is displayed on the display panel by the display control means.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First embodiment]
(overall structure)
A sewing machine width adjusting device 10 according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view illustrating a peripheral configuration of an upstream end portion in the cloth feeding direction of the bed portion 101 of the sewing machine 100. In the following description, the direction along the cloth feeding direction on the plane along the needle plate 103 of the sewing machine 100 is defined as the Y-axis direction, and the direction orthogonal to the cloth feeding direction is defined as the X-axis direction. The vertical direction is taken as the Z-axis direction.
[0019]
As shown in FIG. 1, the over-width adjusting device 10 is mainly disposed on the front side in the cloth feeding direction from the needle drop position of the sewing needle 102. The overburden width adjusting device 10 holds the upper knife 11 and the lower knife 12 that cut the edge of the work cloth sent to the needle drop position, and moves the upper knife 11 up and down toward the lower knife while holding the upper knife 11. A knife driving mechanism (not shown), a lower knife 12 that holds the lower knife 12, and is supported by a machine frame of the sewing machine so as to be movable and adjustable in the horizontal direction orthogonal to the cloth feed direction, and the horizontal position of the lower knife holder 20 A holder adjusting mechanism 30 that performs adjustment; a thread sliding piece 40 that sets the overhang width by threading the tip of the needle adjusting position when sewing is performed in the vicinity of the needle drop position; and a thread sliding piece 40 that is provided on the lower knife holder 20 and A supported over-width adjusting means 50 and a detecting means 60 for detecting the position of the yarn sliding piece 40 in the X-axis direction are provided.
Each part is described in detail below.
[0020]
(Lower knife holder and holder adjustment mechanism)
FIG. 2 is an exploded perspective view of the lower knife holder 20 and the holder adjustment mechanism 30, and FIG. 3 is a plan view of the main part of the holder adjustment mechanism 30.
The lower knife holder 20 is provided with a substantially flat holder main body 21 and a support column 22 fixedly mounted on one flat surface of the holder main body 21 perpendicularly.
The support column 22 is inserted through a through-hole provided in the machine frame 104 of the sewing machine along the X-axis direction, and the holder body 21 is supported in a state where the flat plate surface is along the XZ plane. The holder main body 21 is supported by the machine frame 104 so as to be movable along the X-axis direction via the support shaft 22.
Further, an E ring 26 is provided near the end of the support 22 opposite to the holder main body 21, and a coil spring 27 is provided with the support 22 inserted through the E ring 26 as a stopper. The coil spring 27 generates a pressing force between the E-ring 26 and the machine casing 104, and always presses the holder main body 21 and the support column 22 leftward in FIG.
[0021]
The holder main body 21 is formed with a guide groove 23 for mounting and guiding the lower knife 12 on a plane opposite to the column 22, and the lower knife 12 attached to the guide groove 23 is locked by a pin 24. The
In addition, the holder body 21 is formed with an insertion hole 25 through which an input shaft 32 of a holder adjusting mechanism 30 described later is inserted so as to penetrate the flat plate surface.
The upper end portion of the holder body 21 is equipped with a thread sliding piece 40 and an overhang width adjusting means 50, which are not shown in FIG.
[0022]
The holder adjustment mechanism 30 includes an input knob 31 to which a rotational force for adjusting the position of the lower knife holder 20 in the X-axis direction is input, an input shaft 32 that fixes and supports the input knob at one end thereof, and the input shaft 32 includes The sleeve 33 to be inserted, the main driving gear 34 fixedly supported near the other end of the input shaft, the bracket 35 for rotatably supporting the other end of the input shaft 32, and the support 22 of the lower knife holder 20 are inserted. A driven gear 36 that meshes with the driven gear 34, an end face cam 37 that is formed integrally with the driven gear 36, a receiving screw 38 that is provided in the vicinity of the distal end portion of the column 22 and functions as a follower for the end face cam 37; And a leaf spring 39 that applies a certain resistance force to the rotation of the driven gear 36.
[0023]
The input shaft 32 is fixedly equipped with an input knob 31 at one end portion thereof, and the other end portion is stopped by an E-ring 32a in a state where the input shaft 32 is inserted into a through hole provided in the bracket 35.
Further, an insertion hole 32c for a pin 32b is provided in the vicinity of the other end of the input shaft 32. On the other hand, the main driving gear 34 is formed with an insertion hole through which the input shaft 32 is inserted and a fitting groove into which both ends of the pin 32b are fitted. Therefore, when the input shaft 32 is inserted through the main driving gear 34 with the pin 32b installed, the pin 32b functions as a key, and the input shaft 32 and the main driving gear 34 can be rotated integrally.
[0024]
Further, the input shaft 32 is inserted into the insertion hole 25 provided in the holder main body 21 and the through hole provided in the machine frame 104 through the sleeve 33 in a state of being inserted into the sleeve 33. A coil spring 32d and a washer 32e are provided between the sleeve 33 and the main driving gear 34. The main driving gear 34 is pressed toward the bracket 35 and the position of the main driving gear 34 is held by the pressing force. .
[0025]
The driven gear 36 is supported in a state where the support 22 of the lower knife holder 20 is inserted into the center hole thereof. The driven gear 36 is supported so as to be rotatable with respect to the column 22 and movable along the center line direction of the column.
An end face cam 37 is integrally formed on one end face of the driven gear 36. As described above, since the support post 22 is pressed toward the bracket 35 by the coil spring 27, the receiving screw 38 functioning as a follower fixedly mounted on the support post 22 comes into pressure contact with the end face cam 37. The driven gear 36 is in pressure contact with the bracket 35 by the applied pressure received through the receiving screw 38 and maintains its position. That is, as a result, the main driving gear 34 and the driven gear 36 are arranged side by side to form a meshing state.
Further, with the driven gear 36 in a position in contact with the bracket 35, the distal end portion of the leaf spring 39 supported by the bracket 35 is in pressure contact with the outer periphery of the driven gear 36 with a predetermined pressure. As a result, the driven gear 36 maintains the rotation stop state unless a predetermined torque or more is applied.
[0026]
With the above configuration, when the holder adjusting mechanism 30 applies a rotational force to the input shaft 32 by the input knob 31, the main driving gear 34 rotates. Accordingly, the driven gear 36 rotates reversely against the pressure applied by the leaf spring 39, and the end face cam 37 also rotates. Accordingly, the lower knife holder 20 moves along the X-axis direction via the receiving screw 38 according to the height of the end cam 37 in the central axis direction. Therefore, the position adjustment of the lower knife holder 20 and the lower knife 12 in the X-axis direction can be performed by rotating the input knob 31 by a necessary amount.
[0027]
(Thread sliding piece)
4 is an exploded perspective view of the yarn sliding piece 40 and the over-width adjusting means 50. FIG. 5A is a plan view of the yarn sliding piece 40 and a yarn sliding piece receiving base 51 described later. FIG. It is explanatory drawing which shows the position change of the piece.
4 and 5, the thread sliding piece 40 is swingably supported on the upper surface of the holder main body 21 of the lower knife holder 20 together with the thread sliding piece receiving base 51 of the overhang width adjusting means 50 described later. The thread sliding piece 40 has a substantially long flat plate shape as a whole, and a tip end portion 41 is formed in a tapered shape.
The yarn sliding piece 40 is disposed so that its longitudinal direction is substantially parallel to the Y-axis direction. In addition, the yarn sliding piece 40 can be switched along a longitudinal direction of the thread sliding piece 40 between a use position where the tip 41 is in the vicinity of the needle drop position and a non-use position retracted from the position. The overhang width adjusting means 50 is supported so as to be. Note that a switching knob 42 for inputting an operation for switching between the use position and the non-use position of the thread sliding piece 40 extends from the longitudinal intermediate portion of the thread sliding piece 40 along the X-axis direction.
[0028]
In addition, the thread sliding piece 40 has a through long hole 43, 44 along its longitudinal direction at its middle in the longitudinal direction and at its proximal end in order to move to switch between its use position and non-use position. Is formed. That is, the yarn sliding piece pedestal 51 of the warp width adjusting means 50 to be described later supports the yarn sliding piece 40 through these elongated holes 43 and 44, so that each elongated hole 43 and 44 of the yarn sliding piece 40 is supported. The use position and the non-use position are switched (see FIG. 6A).
[0029]
In addition, two convex portions 45 and 46 projecting to the lower surface side are formed in the longitudinal direction intermediate portion of the yarn sliding piece 40. On the other hand, on the upper surface of the lower knife holder 21, a positioning plate 48 including two upward projecting portions 48a and 48b is provided at a position corresponding to each projecting portion. The convex portions 45 and 46 and the protrusions 48a and 48b engage with each other. That is, when the thread sliding piece 40 is set to the non-use position, the projection 48a enters between the convex portions 45 and 46, the thread sliding piece 40 is set in a semi-fixed state, and when the thread sliding piece 40 is set to the use position, The protruding portion 48b enters between the shape portions 45 and 46, and the yarn sliding piece 40 is in a semi-fixed state. Even in the semi-fixed state, it can be detached by applying a larger external force to the switching knob 42 of the yarn sliding piece 40. That is, with these configurations, the yarn sliding piece 40 can be positioned and held at the use position and the non-use position. Since the yarn sliding piece 40 swings along the X-axis direction by a yarn sliding piece receiving base 51 described later, the positioning plate 48 is formed with a certain width in the X-axis direction.
[0030]
With the above structure, the thread sliding piece 40 has a thread fed from the lower surface side to the upper surface side of the work cloth in the state where the thread sliding piece 40 is in the use position when performing edge stitching. It spans on one side end side (right side in FIG. 5A) of the portion 41 in the X-axis direction, and thereby secures the overhang width of the thread in edge oversewing.
[0031]
(Overhead adjustment means)
FIG. 5B is a cross-sectional view of the main part of the overburden width adjusting means 50. The overhang width adjusting means 50 will be described with reference to FIGS.
The overburden width adjusting means 50 is provided on the upper surface of the holder body 21 of the lower knife holder 20 so as to be swingable, and allows the tip 41 of the yarn sliding piece 40 to move in the X-axis direction by its own swinging. A thread sliding piece receiving base 51 that supports the tip 41 of the 40 so as to be movable along the substantially Y-axis direction, and a receiving base adjustment knob 52 that adjusts and positions the swing angle of the thread sliding piece receiving base 51. ing.
[0032]
The thread sliding piece pedestal 51 has a substantially long flat plate shape, and is disposed on the upper surface of the lower knife holder 21 such that the longitudinal direction thereof is substantially parallel to the Y-axis direction. The thread sliding piece pedestal 51 has a through hole 51a in the vicinity of one end thereof, and is swingably connected to the lower knife holder 21 by a pin member 53 as a support shaft through the through hole 51a. Further, the other end portion of the yarn sliding piece receiving base 51 is formed with a connecting portion 51b with a receiving base adjusting knob 52 extending vertically downward with respect to the flat plate surface. Furthermore, an engagement protrusion 51c as a support shaft that protrudes vertically upward with respect to the flat plate surface is provided at the middle portion in the longitudinal direction of the yarn sliding piece receiver 51st.
[0033]
The pin member 53 is inserted into the receiving hole 21a provided in the lower knife holder 21 while being inserted into the elongated hole 43 of the yarn sliding piece 40 and the through hole 51a of the yarn sliding piece receiving base 51 at the same time, and is inserted by the blind screw 53a. It is fixed. Thereby, the thread sliding piece receiving base 51 can swing on the upper surface of the lower knife holder 21 around the pin member 53.
Further, the engagement protrusion 51 c of the yarn sliding piece receiving base 51 is fitted with an E-ring 55 through a washer 54 at its upper end while being inserted into the elongated hole 44 of the yarn sliding piece 40. As a result, the yarn sliding piece 40 is connected to the yarn sliding piece receiving base 51, and the longitudinal directions of the yarn sliding piece 40 and the yarn sliding piece receiving base 51 coincide with each other.
Further, the yarn sliding piece 40 can move along the longitudinal direction on the yarn sliding piece receiving base 51 within the range of the length of each of the long holes 43, 44. As described above, the use position and the non-use position are Switching is possible.
[0034]
As shown in FIG. 5B, the cradle adjustment knob 52 is provided with an operation portion that can be rotated at one end of the screw portion, and a pin-like portion having a smaller diameter than the screw portion is formed at the other end portion. ing. The pedestal adjusting knob 52 has a screw portion screwed into a screw hole 21 b penetrating the holder main body 21 along the X-axis direction, and a pin-like portion is connected to the connecting portion 51 b of the yarn sliding piece pedestal 51. It is inserted through the provided through hole and is rotatably connected by an E-ring.
Thereby, by rotating the operation part of the cradle adjustment knob 52, the cradle adjustment knob 52 is moved along the X-axis direction by the action of the screw part. As shown in FIG. 5A, the rocking operation is performed around the pin member 53. Therefore, by operating the cradle adjustment knob 52, it is possible to position and adjust the tip 41 of the yarn sliding piece 40 supported by the yarn sliding piece cradle 51 along the X-axis direction (FIG. 6B). reference).
[0035]
(Detection means)
FIG. 7A is a perspective view of the detection means 60, and FIG. 7B is a front view.
A gauge G for detecting the tip position of the yarn sliding piece 40 in the X-axis direction is displayed on the upper surface of the end portion far from the needle drop position of the yarn sliding piece receiving base 51 described above. The gauge G is a plurality of bar displays arranged at uniform intervals in the X-axis direction, and the display of each bar is formed of a paint having a light reflectance different from that of the upper surface of the yarn sliding piece receiving base 51.
[0036]
The detection means 60 includes a light source 61 such as an LED directed to the gauge G and a light detection element 62 such as a photodiode for detecting the reflected light. Then, the light detection element 62 detects the change in the light intensity of the reflected light due to the passage of each bar display of the gauge G when the position of the yarn sliding piece 40 is adjusted by the overburden width adjusting means 50.
[0037]
The light detection element 62 outputs a detection signal to an arithmetic control circuit as display control means for controlling the entire sewing machine (not shown). In the operation control circuit of the sewing machine, the detection signal of the light detection element 62 is digitized and stored in the memory as detection data. Further, the detection data is subjected to calculation processing, the bar display number of the gauge G that is passed when adjusting the position of the yarn sliding piece 40 is recognized from the change in light intensity, and the tip of the yarn sliding piece 40 according to the passing number is further recognized. 41 is calculated. Then, the calculation result is displayed on a display panel for operation input provided in the sewing machine.
In addition, although the example which uses the calculation control circuit and display panel of a sewing machine as a display control means and a display panel was shown, it is good also as a structure with which the overburden width adjusting apparatus 10 is provided with a separate display control means and a display panel.
[0038]
(Description of operation)
The sewing machine width adjusting device 10 having the above-described configuration operates the switching knob 42 of the thread sliding piece 40 in advance to set the front end portion 41 at the use position when sewing the sewing machine at the edge of the sewing machine.
In this state, the work cloth fed in accordance with the sewing operation is cut along the Y-axis direction by the upper knife 11 that is driven to move up and down before the sewing needle 102 and the lower knife 12 supported by the lower knife holder 21. On the other hand, the sewing machine performs over stitching along an end portion along the Y-axis direction formed by this cutting. That is, a looper thread (not shown) is inserted through a loop of the sewing thread formed by the vertical movement of the sewing needle 102, and is hung on the tip 41 of the thread sliding piece 40 positioned near the cut end of the work cloth by the looper (not shown). Further, the sewing thread is inserted by the sewing needle 102 into the loop of the looper thread at the upper needle drop position of the work cloth. Further, the looper yarn hung on the tip 41 of the yarn sliding piece 40 is released from the tip side and released along with the cloth feeding operation. Overlock stitching is performed by repeating such operations.
[0039]
When adjusting the position of the lower knife 12 in the X-axis direction, the input knob 31 of the holder adjustment mechanism 30 is rotated, and the holder body 21 of the lower knife holder 20 is moved in the X-axis direction to be positioned at a predetermined position. .
Further, when it is necessary to change and adjust the overburden width, the cradle adjustment knob 52 of the overburden width adjusting means 50 is rotated. As a result, the yarn sliding piece receiving base 51 swings around the pin member 53, and accordingly, the tip 41 of the yarn sliding piece 40 moves in the X-axis direction. Then, positioning is performed when the tip portion 41 stops the rotation operation of the cradle adjustment knob 52 at a predetermined position.
At this time, the detection means 60 outputs the change in detected light intensity to the arithmetic control circuit of the sewing machine by passing the bar display of the gauge G, and the arithmetic control circuit determines the current position of the tip of the yarn sliding piece 40 from the output. Calculate and display on the display panel.
[0040]
When the thread sliding piece 40 is not used for sewing such as winding sewing, the switching knob 42 is operated to move the tip end portion 41 away from the sewing needle 102. Thereafter, sewing is performed in the same manner as described above.
[0041]
(Effect of the first embodiment)
The above-described warp width adjusting device 10 can adjust the position of the thread sliding piece 40 in the X-axis direction by swinging the thread sliding piece receiving base 51 supported by the lower knife holder 20. Even when the position is adjusted along the X-axis direction by 20, the tip end portion 41 of the yarn sliding piece 40 can be positioned by swinging the yarn sliding piece receiving base 51 independently of this. Therefore, even when the tension applied to the yarn is large or when the work cloth shrinks after cutting, it is necessary to set the overburden width individually according to various conditions. The tip end portion 41 of the thread sliding piece 40 can be positioned at the position where the sewing is performed, and sewing can be performed with an appropriate overhang width, and the quality of the sewing product can be improved.
[0042]
(Other)
The yarn sliding piece receiving base 51 supports and supports the yarn sliding piece 40 by the configuration of the long hole and the protrusion, but is not particularly limited thereto, and the yarn sliding piece 40 is substantially along the Y-axis direction. And may be configured to be movable. For example, the yarn sliding piece 40 may be slidably held by a bent piece formed integrally with the yarn sliding piece receiving base 51.
[0043]
[Second Embodiment]
(overall structure)
A sewing machine width adjusting device 10A according to a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 8 is an exploded perspective view of the overhang width adjusting device 10A. In the description of the edge width adjusting device 10A, the same components as those of the edge width adjusting device 10 described above are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted. Further, it is assumed that the overburden width adjusting device 10A is mounted on the same sewing machine as the sewing machine 100 equipped with the overburden width adjusting device 10 described above. Therefore, the arrangement in the sewing machine 100 with respect to the configuration that is the same as or corresponds to the width adjustment device 10 in the width adjustment device 10 </ b> A is substantially the same as the above-described width adjustment device 10.
In the following description, the direction along the cloth feed direction on the plane along the needle plate 103 of the sewing machine 100 is defined as the Y-axis direction, and the direction orthogonal to the cloth feed direction is defined as the X-axis direction. The vertical direction is taken as the Z-axis direction.
[0044]
The main configuration of the over-width adjusting device 10A is arranged on the front side in the cloth feeding direction from the needle drop position of the sewing needle 102 (see FIG. 1). Then, as shown in FIG. 8, the overburden width adjusting device 10 </ b> A holds an upper knife 11 (see FIG. 1) and a lower knife 12 that cut the edge of the work cloth sent to the needle drop position, and holds the upper knife 11. A knife drive mechanism (not shown) that moves the upper knife 11 up and down toward the lower knife, and a lower holding the lower knife 12 and supported by the machine frame of the sewing machine so as to be movable and adjustable in the left-right direction perpendicular to the cloth feed direction. A knife holder 20A, a holder adjusting mechanism 30 that adjusts the position of the lower knife holder 20A in the left-right direction, a thread sliding piece 40A that sets the overburden width by threading over the tip of the needle drop position in the vicinity of the needle drop position, The webbing width adjusting unit 50A is provided on the lower knife holder 20A and supports the yarn sliding piece 40A, and the detecting unit 60A detects the position of the yarn sliding piece 40A in the X-axis direction.
Each part is described in detail below.
[0045]
(Lower knife holder)
The lower knife holder 20A includes a substantially flat holder main body 21A and a support column 22 fixedly mounted on one flat surface of the holder main body 21A.
The holder main body 21A is mainly provided with a guide groove portion 57A (described later) for guiding the movement of the yarn sliding piece 40A in the Y-axis direction at the upper end portion thereof, and fine adjustment of a bend width adjusting means 50A (described later). The difference is that arm portions 53Aa and 53Aa for supporting the cam 53A are provided, and the other points are the same as those of the holder main body 21 described above.
[0046]
(Thread sliding piece)
As shown in FIG. 8, the yarn sliding piece 40A is supported by a left and right position adjusting arm 51A of a bend width adjusting means 50A, which will be described later, so as to be movable in the X-axis direction, and Y by a guide groove 57A provided in the holder main body 21A. It is supported so as to be movable in the axial direction. The thread sliding piece 40A has a substantially long flat plate shape as a whole, and its tip end portion 41A is formed in a tapered shape. The yarn sliding piece 40A is arranged on the upper part of the holder main body 21A of the lower knife holder 20A so that the longitudinal direction thereof is substantially parallel to the Y-axis direction.
Further, the yarn sliding piece 40A moves along its own longitudinal direction (Y-axis direction), so that the tip portion 41 becomes a use position in the vicinity of the needle drop position and a non-use position retracted from the position. It is supported by the overhang width adjusting means 50A so that it can be switched. Note that a switching knob 42A for inputting an operation for switching between the use position and the non-use position of the thread sliding piece 40A extends from the longitudinal intermediate portion of the thread sliding piece 40A along the X-axis direction. . Reference numeral 42Aa in the figure denotes a cap of the switching knob 42A.
[0047]
In addition, the thread sliding piece 40A is moved along its longitudinal direction at its longitudinal intermediate portion and the end remote from the sewing needle 102 in order to move to switch between its use position and non-use position. Through long holes 43A and 44A are formed. This is for supporting the yarn sliding piece 40A by a left / right position adjusting arm 51A described later and allowing movement in the Y-axis direction with respect to the left / right position adjusting arm 51A.
[0048]
In addition, two convex portions 45A and 46A projecting on the lower surface side are formed in the middle portion in the longitudinal direction of the yarn sliding piece 40A. This is different from the convex portions 45 and 46 of the yarn sliding piece 40 described above. Similarly, the thread sliding piece 40A is held at the use position and the non-use position. A positioning plate 48A for engaging the convex portions 45A and 46A to position the yarn sliding piece 40A is provided on the flat surface of the holder body 21A. The positioning plate 48A is the same in that it has two positioning projections, except that the positioning plate 48A is different from the positioning plate 48 described above.
[0049]
(Overhead adjustment means)
FIG. 9 is a front view of the overburden width adjusting means 50A. The overhang width adjusting means 50A will be described with reference to FIGS.
The overburden width adjusting means 50A is supported so as to be movable in the left-right direction with respect to the holder main body 21A of the lower knife holder 20A, and also includes a left-right position adjusting arm 51A for supporting the thread sliding piece 40A, A support shaft 52A that supports the left / right position adjustment arm 51A in the lower part, a fine adjustment cam 53A that applies pressure to the left / right position adjustment arm 51A in each direction along the X-axis direction, and a rotational support of the fine adjustment cam 53A The shaft 54A, the operation lever 55A for rotating the fine adjustment cam 53A via the rotation support shaft 54A, the leaf spring 56A for holding the operation position of the operation lever 55A, and the upper portion of the holder main body 21A are integrally formed. And a guide groove portion 57A for guiding the movement of the yarn sliding piece 40A along the Y-axis direction.
[0050]
The guide groove 57A is formed integrally with the holder main body 21A at the upper end of the holder main body 21A. The guide groove portion 57A has a groove formed along the Y-axis direction, and the groove width is set to be substantially equal to the thickness of the yarn sliding piece 40A as long as the sliding of the yarn sliding piece 40A is not hindered. In addition, an opening 57Aa penetrating the back surface of the holder main body 21A is formed at the bottom of the groove. That is, the guide groove portion 57A supports the yarn sliding piece 40A inserted therein and supports the switching knob 42A in a state protruding from the back surface side of the holder main body 21A through the opening portion 57Aa. Thereby, the yarn sliding piece 40A is guided along the Y-axis direction. The opening 57Aa is set to a width that allows switching movement between when the yarn sliding piece 40A is used and when it is not used.
[0051]
The yarn sliding piece cradle 51A supports the yarn sliding piece 40A in the mounted state at the upper part thereof, and is supported by the support shaft 52A at the lower part thereof. The upper part and the lower part refer to an upper part and a lower part in a posture supported by the holder main body 21A.
The upper portion of the left / right position adjusting arm 51A includes a boss portion 51Aa inserted into the elongated hole 44A of the above-described thread sliding piece 40A and a tongue piece portion 51Ab inserted into the elongated hole 43A, all of which face upward. It has a protruding shape. Accordingly, the left / right position adjustment arm 51A places and supports the yarn sliding piece 40A in a state where the boss portion 51Aa and the tongue piece portion 51Ab are inserted into the long holes 44A and 43A from below. Further, since the left / right position adjustment arm 51A itself moves along the X-axis direction to adjust the position of the tip 41A of the yarn sliding piece 40A in the X-axis direction, the boss 51Aa and the tongue piece 51Ab The width in the X-axis direction and the width in the X-axis direction of each of the long holes 44A and 43A are set to dimensions that do not cause a gap in the X-axis direction. For this reason, when the left / right position adjustment arm 51A moves in the X-axis direction, the yarn sliding piece 40A can be moved with exactly the same amount of movement. Further, since each of the long holes 44A and 43A is set sufficiently longer than the width in the Y-axis direction of the boss portion 51Aa and the tongue piece portion 51Ab in the Y-axis direction, the use position and the non-use position of the thread sliding piece 40A described above. When moving in the Y-axis direction during the switching operation, the presence of the boss portion 51Aa and the tongue piece portion 51Ab has a structure that does not hinder at all.
[0052]
The lower portion of the left / right position adjustment arm 51A includes a pair of opposing wall portions 51Ac and 51Ad that are both parallel to the YZ plane and aligned along the X-axis direction while being supported by the holder body 21A. The pair of opposing wall portions 51Ac and 51Ad are provided with through holes 51Ae and 51Af through which the support shaft 52A is inserted. On the other hand, the support shaft 52A has a round bar shape and is erected on the flat plate surface of the holder main body 21A in a state along the X-axis direction. Accordingly, the left / right position adjustment arm 51A moves freely in the X-axis direction by moving along the support shaft 52A in a state where the support shaft 52A is inserted and supported simultaneously in the through holes 51Ae and 51Af. Can do. The left and right position adjusting arm 51A is formed with a locking hole 51Ag into which a stopper pin 52Aa provided in the holder main body 21A is inserted so as not to rotate around the support shaft 52A.
[0053]
The fine adjustment cam 53A is a circumferential cam whose cross-sectional shape is a perfect circle, and an insertion hole for the rotation support shaft 54A is provided at a position eccentric from the center line. The outer diameter of the peripheral surface is set to be approximately equal to the inner distance between the pair of opposing wall portions 51Ac and 51Ad of the left and right position adjustment arm 51A described above. In addition, the central portion in the center line direction is set to have a smaller diameter than other peripheral surface portions, and has a constricted shape.
[0054]
On the other hand, the rotation support shaft 54A is supported to be rotatable in a state parallel to the Y-axis direction by a pair of arm portion arm portions 53Aa and 53Aa erected on the lower surface of the flat plate surface of the holder main body 21A. The rotation support shaft 54A supports the fine adjustment cam 53A between the arm portions 53Aa and 53Aa.
The rotation support shaft 54A is provided with an interlocking pin 54Aa that functions as a key, and a groove in which both ends of the interlocking pin 54Aa are fitted is provided inside the insertion hole of the fine adjustment cam 53A. And the fine adjustment cam 53A rotate in conjunction with each other.
[0055]
Further, an operation lever 55A is fixedly connected to one end of the rotation support shaft 54A. The operation lever 55A has a distal end portion extending in the radial direction of a circle centered on the rotation support shaft 54A, and a base end portion formed in a gear shape centering on the rotation support shaft 54A. The distal end of the leaf spring 56A is pressed against the outer periphery of the gear shape with a constant pressing force, and the operation lever 55A and the rotation support shaft 54A are restricted from rotating unless a torque exceeding a predetermined value is applied. ing.
[0056]
Then, as shown in FIG. 9, the fine adjustment cam 53A is in a state in which the circumferential surface is in contact with the inner surfaces of the pair of opposing wall portions 51Ac and 51Ad of the left and right position adjustment arm 51A, and each arm portion 53Aa, 53Aa is supported by a rotation support shaft 54A. At this time, the small diameter portion of the fine adjustment cam 53A is arranged to avoid contact between the support shaft 52A and the cam peripheral surface.
With these configurations, when a rotation operation is applied to the operation lever 55A, the fine adjustment cam 53A rotates. At this time, since the fine adjustment cam 53A is eccentric, the circumferential surface thereof is pressed against either of the opposing wall portions 51Ac, 51Ad of the left / right position adjustment arm 51A, and the left / right position adjustment arm 51A is moved along the support shaft 52A. It will be. Therefore, the yarn sliding piece 40A can be moved and positioned in the X-axis direction via the left / right position adjusting arm 51A. Further, after positioning the yarn sliding piece 40A at a desired position, the leaf spring 56A maintains the position.
[0057]
(Detection means)
FIG. 10 is an exploded perspective view of the detection means 60A (not shown in FIGS. 8 and 9). As shown in this figure, the detection means 60A is a so-called encoder, and a rotation angle detection plate 61A provided on the rotation support shaft 54A of the overburden width adjustment means 50A, and the rotation of the rotation support shaft via the rotation angle detection plate 61A. And an angle sensor 62A for detecting an angle amount.
The rotation angle detection plate 61A is fixedly installed so as to rotate together with the rotation support shaft 54A by a set screw. The rotation angle detection plate 61A has a disk shape, and has numerous slit-like openings that are radial and have a uniform angle. In the angle sensor 62A, a light source such as an LED and a light detection element (not shown) such as a photodiode for detecting light emitted from the light source are arranged facing each other, and a rotation angle detection plate 61A is disposed in the gap. It is arranged to be inserted.
With this configuration, when the rotation support shaft 54A is rotated by operating the operation lever 55A of the overburden width adjusting means 50A, the rotation angle detection plate 61A is also rotated, and the number of slit-shaped openings corresponding to the rotation angle includes the light source and the light. Passes between detection elements. Therefore, the angle change can be recognized by obtaining the number of slit-shaped openings that have passed based on the output of the light detection element.
[0058]
As in the case of the detection means 60 described above, the detection means 60A outputs the detection signal of the angle sensor 62A to a calculation control circuit of a sewing machine (not shown). In the calculation control circuit of the sewing machine, the detection signal of the angle sensor 62A is digitized and stored in the memory as detection data. Further, the detection data is subjected to arithmetic processing, the number of passages of the slit-shaped opening is obtained from the change in light intensity, and the movement change amount of the tip 41 of the yarn sliding piece 40A is calculated. Then, the calculation result is displayed on a display panel for operation input provided in the sewing machine.
In addition, although the example which uses the calculation control circuit and display panel of a sewing machine as a display control means and a display panel was shown, it is good also as a structure with which the overburden width adjusting device 10A is equipped with a separate display control means and a display panel.
[0059]
(Description of operation)
The sewing machine width adjusting device 10A having the above-described configuration operates the switching knob 42A of the thread sliding piece 40A in advance to set the front end portion 41A at the use position when sewing the edge sewing of the sewing machine. Accordingly, the overlock sewing is performed in the same manner as the overlock width adjusting device 10.
[0060]
When adjusting the position of the lower knife 12 in the X-axis direction, the input knob 31 of the holder adjusting mechanism 30 is rotated to move the holder main body 21A of the lower knife holder 20A in the X-axis direction to a predetermined position. Position.
Further, when it becomes necessary to change and adjust the overburden width, the operation lever 55A of the overburden width adjusting means 50A is rotated. Thereby, the left-right position adjustment arm 51A moves along the X-axis direction, and accordingly, the tip end portion 41A of the yarn sliding piece 40A moves in the X-axis direction. Positioning is performed by stopping the rotation operation of the operation lever 55A at a predetermined position by the distal end portion 41A.
At this time, the detection means 60A outputs the detection signal of the angle sensor 62A to the arithmetic operation control circuit of the sewing machine, and the arithmetic operation control circuit of the sewing machine obtains the number of passages through the slit-like opening of the rotation angle detection plate 61A and the yarn sliding piece. The current position of the 40A tip is calculated and displayed on the display panel.
[0061]
When the thread sliding piece 40A is not used for sewing such as winding sewing, the switching knob 42A is operated to move the tip 41A away from the sewing needle 102. Thereafter, sewing is performed in the same manner as described above.
[0062]
(Effect of the second embodiment)
The above-described warp width adjusting device 10A can adjust the position of the thread sliding piece 40A in the X-axis direction by moving the left-right position adjusting arm 51A supported by the lower knife holder 20A in the X-axis direction. Even when the position is adjusted along the X-axis direction by the lower knife holder 20A, the tip 41A of the thread sliding piece 40A can be positioned in the X-axis direction independently of this. Accordingly, the tip end portion 41A of the thread sliding piece 40A can be positioned at a position corresponding to various types of sewing as with the over-width adjusting device 10, and sewing can be performed with an appropriate over-width and the quality of the sewing product can be improved. Is possible.
[0063]
(Other)
The left / right position adjustment arm 51A supports the thread sliding piece 40A by the configuration of the elongated hole and the protrusion, but is not particularly limited thereto, and the thread sliding piece 40A is substantially along the Y-axis direction. The structure supported so that a movement is possible may be sufficient. For example, the yarn sliding piece 40A may be slidably held by a bent piece formed integrally with the left / right position adjusting arm 51A.
[0064]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, since the position of the thread sliding piece in the left-right direction can be adjusted by swinging the thread sliding piece support supported by the lower knife holder, the position of the lower knife is adjusted in the left-right direction by the lower knife holder. Even in this case, the tip of the yarn sliding piece can be positioned by swinging the yarn sliding piece cradle independently of this. Therefore, even when the tension applied to the yarn is large or when the work cloth shrinks after cutting, it is necessary to set the overburden width individually according to various conditions. It becomes possible to do. For this reason, it is possible to perform sewing with an appropriate overhang width and to improve the quality of the sewing product.
[0065]
According to the second aspect of the present invention, the use state and the non-use state of the thread sliding piece are configured by the configuration of the elongated hole provided in one of the yarn sliding piece and the yarn sliding piece cradle and the support shaft provided in the other. Therefore, it is possible to improve the productivity by avoiding an increase in the number of parts and a complicated structure for realizing the function.
[0066]
The invention according to claim 3 can reduce the number of parts and improve the productivity of the apparatus by sharing the support shaft for switching the position of the yarn sliding piece with the swing shaft of the yarn sliding piece receiving base. Is possible.
[0067]
According to a fourth aspect of the present invention, the left / right position adjustment arm supported by the lower knife holder so as to be movable in the left / right direction supports the thread sliding piece, and the left / right position adjustment arm itself is positioned in the left / right direction by rotating the fine adjustment cam. Since the adjustment is possible, the position of the thread sliding piece can be adjusted independently of the lower knife holder. Therefore, even when the tension applied to the yarn is large or when the work cloth shrinks after cutting, it is necessary to set the overburden width individually according to various conditions. It becomes possible to do. For this reason, it is possible to perform sewing with an appropriate overhang width and to improve the quality of the sewing product.
[0068]
According to the fifth aspect of the present invention, the lower knife holder is provided with the guide groove for the thread sliding piece, the elongated hole is provided in one of the thread sliding piece or the left and right position adjusting arm, and the engagement convex portion is provided in the other. While maintaining the state where the position adjusting arm supports the thread sliding piece, it is possible to switch the thread sliding piece to the position when using the position application when using the thread sliding piece. Thereby, it becomes possible to respond to various sewing methods.
[0069]
In the invention according to claim 6, since the current position of the thread sliding piece detected by the detecting means is displayed on the display panel, the user of the sewing machine can recognize the setting state of the overburden width from the display. Become. Therefore, there is no need to directly observe the yarn sliding piece and confirm its position, and it becomes possible to improve the operability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a peripheral configuration of an upstream end portion in a cloth feeding direction of a bed portion of a sewing machine.
FIG. 2 is an exploded perspective view of a lower knife holder and a holder adjustment mechanism.
FIG. 3 is a plan view of a main part of a holder adjusting mechanism.
FIG. 4 is an exploded perspective view of the yarn sliding piece and the overhang width adjusting means.
FIG. 5 (A) is a plan view of a yarn sliding piece and a yarn sliding piece receiving base (to be described later), and FIG. 5 (B) is a cross-sectional view of the main part of the overhang width adjusting means.
FIG. 6A is an explanatory diagram of the switching operation between the use position and the non-use position of the yarn sliding piece, and FIG. 6B is an explanatory diagram of an operation for adjusting the overhang width of the yarn sliding piece.
FIG. 7A is a perspective view of a detection means, and FIG. 7B is a front view.
FIG. 8 is an exploded perspective view of a rolling width adjusting device according to a second embodiment.
FIG. 9 is a front view of the overburden width adjusting means disclosed in FIG. 8;
FIG. 10 is an exploded perspective view of the detecting means of the overhang width adjusting device disclosed in FIG. 8;
[Explanation of symbols]
10,10A Overhead width adjusting device
11 Upper knife
12 Lower knife
20, 20A Lower knife holder
40, 40A yarn sliding piece
41, 41A Tip
43, 43A, 44, 44A slot
50, 50A Overhead width adjusting means
51 Yarn-sliding cradle
51A Left / right position adjustment arm
51c Engagement protrusion (support shaft)
51Aa Boss (engagement protrusion)
51Ab Tongue piece (engagement protrusion)
52 cradle adjustment knob
53 Pin member (support shaft, swing shaft)
53A Fine adjustment cam
55A Control lever
57A Guide groove
60,60A detection means
104 Airframe

Claims

針落ち位置より手前側に配置され、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス及び下メスと、
前記下メスを保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠に支持された下メスホルダと、
前記針落ち位置近傍で縫製時にその先端部に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片と、
前記下メスホルダに設けられると共に前記糸滑り片を支持するかがり幅調整手段とを備え、
前記かがり幅調整手段は、
前記下メスホルダの動作による前記下メスの移動とは別個独立して自らが揺動することで前記糸滑り片の先端部を前記左右方向に移動可能とし、且つ前記糸滑り片の先端部を前記布送り方向に沿って移動可能に支持する糸滑り片受け台と、
この糸滑り片受け台の揺動位置を位置決めする受け台調整ツマミと、
を備えることを特徴とするミシンのかがり幅調整装置。An upper knife and a lower knife arranged on the front side from the needle drop position and cutting the edge of the work cloth sent to the needle drop position;
A lower knife holder that holds the lower knife and is supported by the machine frame of the sewing machine so as to be movable and adjustable in the left-right direction perpendicular to the cloth feeding direction;
A thread sliding piece that sets the overburden width by threading the tip of the needle drop position in the vicinity of the needle drop position;
A bevel width adjusting means provided on the lower knife holder and supporting the thread sliding piece;
The overburden width adjusting means includes:
The tip of the yarn sliding piece can be moved in the left-right direction by swinging independently of the movement of the lower knife by the operation of the lower knife holder , and the tip of the yarn sliding piece can be moved A yarn sliding piece support that is movably supported along the cloth feeding direction;
A cradle adjustment knob for positioning the swing position of the yarn sliding piece cradle;
An apparatus for adjusting the width of a sewing machine over the sewing machine.

前記糸滑り片と糸滑り片受け台のいずれか一方に前記布送り方向に沿った長穴を設け、他方に前記長穴に挿入される支持軸を設けたことを特徴とする請求項１記載のミシンのかがり幅調整装置。 2. A long hole along the cloth feeding direction is provided in one of the yarn sliding piece and the yarn sliding piece cradle, and a support shaft to be inserted into the long hole is provided on the other. Adjustable width adjustment device for sewing machines.

前記長穴は前記糸滑り片に設けられ、前記支持軸は前記糸滑り片受け台を貫通すると共に当該糸滑り片受け台の前記下メスホルダに対する揺動軸をかねていることを特徴とする請求項２記載のミシンのかがり幅調整装置。 The long hole is provided in the thread sliding piece, and the support shaft penetrates the thread sliding piece pedestal and also serves as a swinging shaft for the lower knife holder of the thread sliding piece pedestal. 2. Overhead adjustment device for sewing machine according to 2.

針落ち位置より手前側に配置され、針落ち位置に送られる加工布の縁を切断する上メス及び下メスと、
前記下メスを保持し、布送り方向と直交する左右方向へ移動調整可能にミシンの機枠に支持された下メスホルダと、
前記針落ち位置近傍で縫製時にその先端部に糸が掛け渡されることでかがり幅を設定する糸滑り片と、
前記下メスホルダに設けられると共に前記糸滑り片を支持するかがり幅調整手段とを備え、
前記かがり幅調整手段は、
前記下メスホルダの動作による前記下メスの移動とは別個独立して前記左右方向に沿って移動可能に前記下メスホルダに支持されると共に、前記糸滑り片を支持する左右位置調整腕と、
前記左右位置調整腕に対して、その周面の前記左右方向の両側で摺接する偏心状態で支持された微調整カムと、
前記微調整カムを回転させる操作レバーと、
を備えることを特徴とするミシンのかがり幅調整装置。An upper knife and a lower knife arranged on the front side from the needle drop position and cutting the edge of the work cloth sent to the needle drop position;
A lower knife holder that holds the lower knife and is supported by the machine frame of the sewing machine so as to be movable and adjustable in the left-right direction perpendicular to the cloth feeding direction;
A thread sliding piece that sets the overburden width by threading the tip of the needle drop position in the vicinity of the needle drop position;
A bevel width adjusting means provided on the lower knife holder and supporting the thread sliding piece;
The overburden width adjusting means includes:
A left and right position adjusting arm that is supported by the lower knife holder so as to be movable along the left and right direction independently of the movement of the lower knife by the operation of the lower knife holder, and that supports the thread sliding piece;
A fine adjustment cam supported in an eccentric state in sliding contact with both sides of the left and right direction of the peripheral surface with respect to the left and right position adjustment arm;
An operation lever for rotating the fine adjustment cam;
An apparatus for adjusting the width of a sewing machine over the sewing machine.

前記下メスホルダに、前記糸滑り片の前記布送り方向に沿った移動を案内するガイド溝を設け、
前記糸滑り片と左右位置調整腕のいずれか一方に前記布送り方向に沿った長穴を設け、他方に前記長穴に挿入される係合凸部を設けたことを特徴とする請求項４記載のミシンのかがり幅調整装置。The lower knife holder is provided with a guide groove for guiding the movement of the yarn sliding piece along the cloth feeding direction,
5. An elongated hole along the cloth feeding direction is provided in one of the thread sliding piece and the left / right position adjusting arm, and an engaging convex portion to be inserted into the elongated hole is provided in the other. The above-mentioned sewing machine width adjusting device.

前記糸滑り片の前記左右方向の位置の検知を行う検知手段と、
前記検知された検知信号に基づいて位置情報を表示パネル表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする請求項１，２，３，４又は５記載のミシンのかがり幅調整装置。Detecting means for detecting the position in the left-right direction of the yarn sliding piece;
6. The apparatus according to claim 1, further comprising display control means for displaying position information on a display panel based on the detected detection signal.