JP4330078B2 - 除塵装置 - Google Patents

除塵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4330078B2
JP4330078B2 JP2006238719A JP2006238719A JP4330078B2 JP 4330078 B2 JP4330078 B2 JP 4330078B2 JP 2006238719 A JP2006238719 A JP 2006238719A JP 2006238719 A JP2006238719 A JP 2006238719A JP 4330078 B2 JP4330078 B2 JP 4330078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
dust
pipe
dust removal
removal unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006238719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008055390A (ja
Inventor
真由美 大西
智宣 浅野
Original Assignee
株式会社 名古堂
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 名古堂 filed Critical 株式会社 名古堂
Priority to JP2006238719A priority Critical patent/JP4330078B2/ja
Publication of JP2008055390A publication Critical patent/JP2008055390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4330078B2 publication Critical patent/JP4330078B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Description

<構成1>
本発明は、集塵用先端部と吸引装置の中間に配置されて集塵用先端部により吸引された塵芥を除塵するフィルタ付の除塵装置に関するものであり、さらに詳しくは、以上のフィルタの夫々が独立した筺体に装着された除塵ユニットを構成し、集塵用先端部と最初の除塵ユニットが最初の接続手段によって接続され、各除塵ユニット同士が中間の接続手段によって接続され、最後の除塵ユニットと吸引装置が最後の接続手段によって接続され、またそれらの接続を解除できるように構成されており、最初の接続手段及び中間の接続手段及び最後の接続手段が、パイプ内に設けられた封止用のチューブを膨張させることによりパイプを気密的に封止する封止手段と、接続されるパイプ同士の嵌合部分に巻装され膨張させられることにより嵌合部分を周囲から押圧して接続状態を固定するための固定用のチューブを有する接続固定手段、より構成されていることを特徴とするものである。
<構成2>
また、最後の除塵ユニットに装着されたフィルタがHEPAフィルタあるいはULPAフィルタであることを特徴とする構成1に記載の除塵装置に関するものである。
<構成3>
さらに、各除塵ユニットのフィルタが、各除塵ユニットの筐体に弾性体からなる膜体を介して装着されていることを特徴とする構成1あるいは構成2に記載の除塵装置に関するものである。
<構成4>
各除塵ユニットのフィルタが、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着されていることを特徴とする構成1あるいは構成2あるいは構成3に記載の除塵装置に関するものである。
<構成5>
各除塵ユニットの筐体が透明材からなり、各除塵ユニットの接続用のパイプ及び接続手段が、封止用のチューブ及び固定用のチューブを除いて透明材からなっていることを特徴とする構成1あるいは構成2あるいは構成3あるいは構成4に記載の除塵装置に関するものである。
<構成6>
各除塵ユニットの筐体が共通の台座に除塵ユニットの固定手段によって載置固定されることにより、各除塵ユニットの間の距離が固定されていることを特徴とする構成1あるいは構成2あるいは構成3あるいは構成4あるいは構成5に記載の除塵装置に関するものである。
従来の除塵装置の基本構成の一例を図19に示す。図19の除塵装置aは、吸気口a1と排気口a2を備えた筺体cの吸気口a1の後段に1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3が設けられ、3次フィルタf3の後段に吸気用のファンfnが備えられている。このような除塵装置aの吸気口a1に集塵用先端部(図示せず)の送気パイプ(図示せず)を接続し、ファンfnを作動させると、集塵用先端部(図示せず)から塵芥を含んだ空気が送気されて吸気口a1を矢印方向に通過し、1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3により順番に濾過されて、浄化された空気が排気口a2から排気される。
除塵装置aにおいては、1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3の3枚のフィルタが用いられていることは上記のとおりであるが、このうち、1次フィルタf1はプレフィルタとも呼ばれ、粒子径が7〜13μm以上の荒い粒子を捕集する役割を有しており、捕集率は重量法で通常60〜90%程度のものが多く用いられる。なお、重量法とはフィルタの除塵性能を測定する方法の一種で、通過前の塵芥の重量を分母にとり、通過前の塵芥の重量から通過後の塵芥の重量を差し引いた値を分子にとった場合の数値を%で表示したものである。したがって、例えば、あるフィルタにおいて、通過前の塵芥の重量が100gで通過後の塵芥の重量が20gであれば、そのフィルタの除塵性能は重量法で80%であるとされる。この重量法は、プレフィルタの除塵性能の測定に良く用いられる。1次フィルタf1は、通常、不織布やグラスウール、あるいは多孔質の金属等にて構成される。
2次フィルタf2は中性能フィルタともよばれ、粒子径が1〜5μm程度の粒子を捕集する役割を有しており、捕集率は比色法で通常60〜95%程度のものが多く用いられる。なお、比色法もやはりフィルタの除塵性能を測定する方法の一種で、通過前の塵芥を通した濾紙と、通過後の塵芥を通した濾紙の汚染度を比較する方法である。すなわち、通過前の塵芥を通した濾紙と、通過後の塵芥を通した濾紙に光を透過させ、この光を光電池で受けてその電流値の比をフィルタの除塵性能とするもので、この比色法は、中性能フィルタの除塵性能の測定に良く用いられる。2次フィルタf2は、通常、不織布やグラスウール、あるいは多孔質の金属等にて構成される。
最終段に用いられる3次フィルタは、HEPAフィルタと呼ばれる高性能のもので、かつては、クリーンルーム用の機器に用いられていたが、最近では、家庭用の空気清浄機などの最終段にも用いられている。HEPAとは、High Efficiency Particulate Air Filter の略で、HEPAフィルタは、計数法で0.3μmの粒子の捕集率が99.97%以上の性能を有するものとされる。なお、計数法もやはりフィルタの除塵性能を測定する方法の一種で、対象となるフィルタの前段と後段から同量の空気を採取して、その空気中に含まれる塵芥数を検出装置と計数装置を用いて算出し、前段と後段の粒子数の比をフィルタの除塵性能とするものである。HEPAフィルタである3次フィルタf3は、不織布やグラスウールにて構成される。なお、3次フィルタf3として、HEPAフィルタの代わりに、さらに高性能のULPAフィルタを用いることもできる。ULPAとは、UltraLow Penetration Air Filter の略で、ULPAフィルタは計数法で0.15μmの粒子の捕集率が99.9995%以上の性能を有するものとされる。
基本構成が上記に紹介した除塵装置aに相当する構成の除塵装置、すなわち、最終段にHEPAフィルタあるいはULPAフィルタを設け、前段にプレフィルタや中性能フィルタを設けてHEPAフィルタあるいはULPAフィルタの性能の向上を図ることを基本構成とする除塵装置は、以下に示す特許文献中に開示されている。
特開平7‐96126号公報 特開2001‐219020号公報 特開2002‐1023号公報 特開2006‐46730号公報
従来の除塵装置aは、上記のような構成と能力を持つものであるが、これをアスベストのような環境基準の厳しい物質の除去作業における除塵装置として用いる場合には、最終段のフィルタは、必ずHEPAフィルタ以上の能力を有するものでなければならない。また、通常のアスベスト除去作業においては、1次フィルタf1の交換の目安は1日に2〜4回程度、2次フィルタF2の交換の目安は1日1回程度、3次フィルタf3(HEPAフィルタ)の交換の目安は700時間に1回程度とされる。
ここで、従来の除塵装置aの問題点を指摘すれば、次のとおりである。
すなわち、従来の除塵装置aにては、1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3の3枚のフィルタが同一の筺体c内に近接して配置されているが、ここから、次のような問題が生じてくる。まず第1に上記3枚のフィルタが近接配置されていることから、夫々のフィルタの持つ性能が充分に発揮されない。すなわち、1枚のフィルタの前後にある程度の空間を設けることにより、該フィルタの性能は十全に発揮されるが、3枚のフィルタが近接配置されると、実際は3枚分の厚さのフィルタが1枚存在しているのと変わらなくなり、圧力損失が大きくなる。したがって圧力損失をできるだけ減少させて1枚のフィルタの性能を充分に発揮させるためには、1枚のフィルタの前後に気流が充分に運動可能な空間を設ける必要がある。また、気流が充分に運動可能な空間を設けることにより、そのフィルタを通過できない粒子がフィルタの手前に落下する率も高くなるので、フィルタに付着する粒子が減少し、フィルタの寿命が伸びる。
また、従来の除塵装置aにては、1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3の3枚のフィルタが図19のように直立した状態で設けられているものが圧倒的に多いが、このような設置方法の場合、フィルタ面に捕獲された粒子が下方に落下しにくいので、やはりフィルタの寿命が短くなってしまう。これを避けるには、フィルタ自体を水平か、水平に近い角度で設置し、フィルタの下方に気流がある程度運動できる空間を設ける必要がある。このようにすれば、フィルタにブロックされた塵芥は下方に落下するので、フィルタの目詰まりが軽減される。この効果は、捕獲塵芥の粒子径が大きい1次フィルタf1の部分で特に顕著であると考えられるが、2次フィルタf2、3次フィルタf3にてもある程度生じると考えられる。ただ、3枚のフィルタを水平に重ねると、上のフィルタでブロックされた粒子が下のフィルタ面に落下するということになるので、これを避けるためには、3枚のフィルタを夫々独立させて設置する必要が生じてくる。
さらに、従来の除塵装置aにては、3枚のフィルタf1、f2、f3に目詰まりが生じた際には、これを解消する手段がない。したがって、フィルタf1、f2、f3には塵芥が蓄積される一方になってしまう。自動的に目詰まりを解消する手段を設ければ、フィルタの寿命の延伸に効果があるものと考えられる。
さらに、1次フィルタf1、2次フィルタf2、3次フィルタf3の交換の目安となっている時間が上記のように夫々全く異なるので、1枚のフィルタを交換するたびに、フィルタが格納されている部分を露出させなければならない。これは、通常の家庭用の空気清浄機などにおいては全く問題のないことであるが、アスベストの除去作業のように、できうる限り塵芥の暴露を回避したいという状況下においては深刻な問題とならざるをえない。すなわち、アスベストの除去作業においては、1次フィルタの交換の目安は上記のように1日に2〜4回ということであるが、これは、すなわち、アスベストの微細粉末が充満するフィルタが格納された部分を1日に2〜4回空気中に暴露するということを意味する。したがって、アスベストの除去作業などのように暴露が作業員の命に係るような状況下においては、フィルタが格納された部分を露出しないですむようなフィルタの交換方法を考える必要が生じる。
したがって、本発明の課題をまとめれば、以下のとおりとなる。
<課題1>
1枚のフィルタの前後に気流が充分に運動可能な空間を設ける必要がある。
<課題2>
フィルタ自体を水平か、水平に近い角度で設置し、フィルタの下方に気流がある程度運動できる空間を設ける必要がある。
<課題3>
フィルタの目詰まりを自動的に解消する手段を設ける。
<課題4>
フィルタが格納された部分を露出しないですむようなフィルタの交換方法を考える。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、下記の解決手段を提供するものである。
<解決手段1>
集塵用先端部と吸引装置の中間に配置されて集塵用先端部により吸引された塵芥を除塵するフィルタ付の除塵装置であって、以上のフィルタを有し、以上のフィルタの夫々が独立した筺体に装着された除塵ユニットを構成し、集塵用先端部と最初の除塵ユニットが最初の接続手段によって接続され、各除塵ユニット同士が中間の接続手段によって接続され、最後の除塵ユニットと吸引装置が最後の接続手段によって接続され、またそれらの接続を解除できるように構成されており、最初の接続手段及び中間の接続手段及び最後の接続手段が、パイプ内に設けられた封止用のチューブを膨張させることによりパイプを気密的に封止する封止手段と、接続されるパイプ同士の嵌合部分に巻装され膨張させられることにより嵌合部分を周囲から押圧して接続状態を固定するための固定用のチューブを有する接続固定手段、より構成されていることを特徴とする除塵装置。
<解決手段2>
最後の除塵ユニットに装着されたフィルタがHEPAフィルタあるいはULPAフィルタであることを特徴とする解決手段1に記載の除塵装置。
<解決手段3>
各除塵ユニットのフィルタが、各除塵ユニットの筐体に弾性体からなる膜体を介して装着されていることを特徴とする解決手段1あるいは解決手段2に記載の除塵装置。
<解決手段4>
各除塵ユニットのフィルタが、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着されていることを特徴とする解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3に記載の除塵装置。
<解決手段5>
各除塵ユニットの筐体が透明材からなり、各除塵ユニットの接続用パイプ及び接続手段が、封止用のチューブ及び固定用のチューブを除いて透明材からなっていることを特徴とする解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3あるいは解決手段4に記載の除塵装置。
<解決手段6>
各除塵ユニットの筐体が共通の台座に除塵ユニットの固定手段によって載置固定されることにより、各除塵ユニットの間の距離が固定されていることを特徴とする解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3あるいは解決手段4あるいは解決手段5に記載の除塵装置。
本発明の解決手段1の発明によれば、集塵用先端部と吸引装置の中間に配置されて集塵用先端部により吸引された塵芥を除塵するフィルタ付の除塵装置であって、以上のフィルタを有し、以上のフィルタの夫々が独立した筺体に装着された除塵ユニットを構成し、集塵用先端部と最初の除塵ユニットが最初の接続手段によって接続され、各除塵ユニット同士が中間の接続手段によって接続され、最後の除塵ユニットと吸引装置が最後の接続手段によって接続され、またそれらの接続を解除できるように構成されているので、1枚のフィルタの前後に気流が充分に運動可能な空間を設けることができ、その結果としてフィルタの目詰まりが起こりにくくなり、フィルタの寿命が伸びる。また、フィルタ交換の際には、交換対象のフィルタを該フィルタの筺体ごと除塵装置全体から接続解除して分離することにより、新しいフィルタと筺体ごと交換できるので、フィルタ部分が空気中に暴露されることなく交換作業が行える。
本発明の解決手段の発明によれば、最初の接続手段及び中間の接続手段及び最後の接続手段において、パイプ内に設けられた封止用のチューブを膨張させることによりパイプを気密的に封止する封止手段が設けられているので、フィルタを筺体ごと交換する際には、封止用のチューブを膨張させることによりパイプを気密的に封止することができる。したがって、筺体内部に蓄積された塵芥が外部に暴露されることなく交換作業を行うことが可能である。また、接続されるパイプ同士の嵌合部分に巻装され膨張させられることにより嵌合部分を周囲から押圧して接続状態を固定するための固定用のチューブを有する接続固定手段が設けられているので、交換作業が終了し、パイプ同士を嵌合させた状態にて接続状態を強固に固定できる。したがって、除塵装置の作動中にパイプ同士がはずれてしまうという事態が防止される。
本発明の解決手段の発明によれば、最後の除塵ユニットに装着されたフィルタがHEPAフィルタあるいはULPAフィルタであるので、HEPAフィルタの場合には0.3μmの塵芥粒子を99.97%以上、ULPAフィルタの場合には0.15μmの塵芥粒子を99.9995%以上除去できる。すなわち、アスベストの除去作業のような高度の除塵性能を要求される作業における除塵装置としても充分に用いることのできるものである。
本発明の解決手段の発明によれば、各除塵ユニットのフィルタが、各除塵ユニットの筺体に弾性体からなる膜体を介して装着されているので、気流の通過によってフィルタが振動し、これによりフィルタに付着する塵芥の一部が払い落とされるので、フィルタの目詰まりが防止され、フィルタの寿命が伸びる。
本発明の解決手段の発明によれば、各除塵ユニットのフィルタが、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着されているので、塵芥がフィルタ面に付着しにくくなり、フィルタの目詰まりが防止され、フィルタの寿命が伸びる。なお、フィルタの設置角度を余りに水平に近づけすぎると、フィルタの上下に気流が充分に運動可能な空間を設けようとした場合に、筺体自体を大きなものとするか、あるいは接続用のパイプを、特にフィルタの上方においては筺体上面から垂直に近い角度で突設しなければならないなど、筺体の設計に無理が生じる。逆に、フィルタの設置角度を傾斜させすぎると、フィルタの目詰まり防止効果が弱くなる。したがって、フィルタの設置角度を10°〜30°の範囲内とした。
本発明の解決手段の発明によれば、各除塵ユニットの筺体が透明材からなっているので、筺体内部の状態を目視にて確認することができる。すなわち、筺体内部における塵芥の蓄積具合やフィルタの状態などの目視確認が可能である。さらに、各除塵ユニットの接続用のパイプ及び接続手段が、封止用のチューブ及び固定用のチューブを除いて透明材からなっているので、封止用のチューブ及び固定用のチューブの状態を目視で確認可能である。すなわち、封止用のチューブにおいては、収縮時に、気流の通過に支障がない程度に充分に収縮しているか否か、膨張時に、封止が完全に行われる程度に膨張しているか否かの確認を目視にて行える。また、固定用のチューブにおいては、収縮時に、接続固定手段を取り外す際に、チューブがパイプに引っ掛からない程度に充分に収縮しているか否か、膨張時に接続固定が確実になされる程度に充分に膨張しているか否かの確認を目視にて行える。さらに、封止用のチューブにおいても固定用のチューブにおいても、空気を入れて膨張させる際に、膨張の進行具合を目視で確認できるので、過度の膨張によるチューブの損傷を防ぐことができる。
本発明の解決手段の発明によれば、各除塵ユニットの筺体が共通の台座に除塵ユニットの固定手段によって載置固定されることにより、各除塵ユニットの間の距離が固定されるので、除塵作業中に各除塵ユニットの間の距離が変動して、各除塵ユニット同士の接続が不安定になることがない。また、除塵装置全体の位置を移動させたい場合には、共通の台座を移動させれば良いので、極めて便利である。なお、除塵場所のスペースの都合等により、各除塵ユニットのレイアウトを変更したい場合には、台座を用いず、各除塵ユニットを直接に床面等に載置して使用することも当然可能である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施例1の構成>
実施例1の除塵装置Aは、図18に見るように、集塵用先端部Hと吸引装置Vの中間に配置される。集塵用先端部Hは小型グラインダGの作用によりアスベストや各種塗料の塗膜を破砕し、破砕された塵芥は集塵用先端部Hの送気用のパイプPs1によって除塵装置Aに搬送される。また、吸引装置Vはコンプレッサ(図示せず)やファン(図示せず)を備えており、吸引装置Vの送気用のパイプPs2によって除塵装置Aに接続されている。
実施例1の除塵装置Aは、図1〜図3に見るように、4基の独立した除塵ユニット1〜4が共通の台座5に載置されて構成されている。除塵ユニット1は接続手段J1によって集塵用先端部Hの送気用のパイプPs1に気密的に接続されると同時に接続手段J2によって除塵ユニット2に気密的に接続され、除塵ユニット2は接続手段J2によって除塵ユニット1に気密的に接続されると同時に接続手段J3によって除塵ユニット3に気密的に接続され、除塵ユニット3は接続手段J3によって除塵ユニット2に気密的に接続されると同時に接続手段J4によって除塵ユニット4に気密的に接続され、除塵ユニット4は接続手段J4によって除塵ユニット3に気密的に接続されると同時に接続手段J5によって吸引装置Vの送気用のパイプPs2に気密的に接続されている。
除塵ユニット1〜4は、透明材からなり、素材としては、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)などを用いることができる。また、パイプPs1、Ps2、も透明材からなり、素材としては、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)などを用いることができる。さらに、図2、図3に見る、除塵ユニット1〜4を接続するためのパイプP11、P12、P21、P22、P31、P32、P41、P42も透明材からなり、素材としては、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)などを用いることができる。
除塵ユニット1は、図1〜図3、図14に見るように、筺体11と筺体11に装着されたフィルタF1から構成されている。筺体11の全体形状は、上部が屈曲された円筒形状で、筺体11は上部11aと下部11bから構成されている。上部11aは上面と側面が一体として構成され、下端部分はフランジ11cとなり、下部11bは底面と側面が一体として構成され、上端部分はフランジ11dとなり、フランジ11cとフランジ11dの中間には、フィルタF1の端部が挟着されている。フランジ11cとフランジ11dとフィルタF1の端部は一体として接着あるいは溶着されている。したがって、上部11aと下部11bはフィルタF1を挟んで一体として筺体11を構成しており、筺体11の内部空間は、以下に説明する受け口11e、11fを通じて外部空間に繋がる以外は外部空間に対して密閉されている。
筺体11の上部11aの背面上部には円筒形状の受け口11eが、上部11aと一体に突設されている。受け口11eは図14に見るように上部11aの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP12が嵌入固着される。受け口11eとパイプP12は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体11の下部11bの正面中間部には円筒形状の受け口11fが、下部11bと一体に突設されている。受け口11fは図5に見るように下部11bの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP11が嵌入固着される。受け口11fとパイプP11は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体11の下部11bの下端部分は縮径されてくびれ部11gとなっている(図3参照)。くびれ部11gは、後に説明する台座5の固定手段51のリム部51bに囲繞された凹部51aに嵌合される。
除塵ユニット2は、図1〜図3、図15に見るように、筺体21と筺体21に装着されたフィルタF2から構成されている。筺体21の全体形状は、上部が屈曲された円筒形状で、筺体21は上部21aと下部21bから構成されている。上部21aは上面と側面が一体として構成され、下端部分はフランジ21cとなり、下部21bは底面と側面が一体として構成され、上端部分はフランジ21dとなり、フランジ21cとフランジ21dの中間には、フィルタF2の端部が挟着されている。フランジ21cとフランジ21dとフィルタF2の端部は一体として接着あるいは溶着されている。したがって、上部21aと下部21bはフィルタF2を挟んで一体として筺体21を構成しており、筺体21の内部空間は、以下に説明する受け口21e、21fを通じて外部空間に繋がる以外は外部空間に対して密閉されている。
筺体21の上部21aの背面上部には円筒形状の受け口21eが、上部21aと一体に突設されている。受け口21eは図15に見るように上部21aの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP22が嵌入固着される。受け口21eとパイプP22は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体21の下部21bの正面中間部には円筒形状の受け口21fが、下部21bと一体に突設されている。受け口21fは筺体11の受け口11f(図5参照)と同様下部21bの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP21が嵌入固着される。受け口21fとパイプP21は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体21の下部21bの下端部分は縮径されてくびれ部21gとなっている(図2、図3参照)。くびれ部21gは、後に説明する台座5の固定手段52のリム部52bに囲繞された凹部52aに嵌合される。くびれ部21gは、筺体11の下部11bのくびれ部11gに比較すると(図3参照)やや長く構成されている。
除塵ユニット3は、図1〜図3、図16に見るように、筺体31と筺体31に装着されたフィルタF3から構成されている。筺体31の全体形状は、上部が屈曲された円筒形状で、筺体31は上部31aと下部31bから構成されている。上部31aは上面と側面が一体として構成され、下端部分はフランジ31cとなり、下部31bは底面と側面が一体として構成され、上端部分はフランジ31dとなり、フランジ31cとフランジ31dの中間には、フィルタF3の端部が挟着されている。フランジ31cとフランジ31dとフィルタF3の端部は一体として接着あるいは溶着されている。したがって、上部31aと下部31bはフィルタF3を挟んで一体として筺体31を構成しており、筺体31の内部空間は、以下に説明する受け口31e、31fを通じて外部空間に繋がる以外は外部空間に対して密閉されている。
筺体31の上部31aの背面上部には円筒形状の受け口31eが、上部31aと一体に突設されている。受け口31eは図16に見るように上部31aの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP32が嵌入固着される。受け口31eとパイプP32は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体31の下部31bの正面中間部には円筒形状の受け口31fが、下部31bと一体に突設されている。受け口31fは筺体11の受け口11f(図5参照)と同様下部31bの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP31が嵌入固着される。受け口31fとパイプP31は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体31の下部31bの下端部分は縮径されてくびれ部31gとなっている(図2、図3参照)。くびれ部31gは、後に説明する台座5の固定手段53のリム部53bに囲繞された凹部53aに嵌合される。くびれ部21gは、筺体11の下部11bのくびれ部11gに比較すると(図3参照)やや長く、筺体21の下部21bのくびれ部21gと同様に構成されている。
除塵ユニット4は、図1〜図3、図17に見るように、筺体41と筺体41に装着されたフィルタF4から構成されている。筺体41の全体形状は、上部が屈曲された円筒形状で、筺体41は上部41aと下部41bから構成されている。上部41aは上面と側面が一体として構成され、下端部分はフランジ41cとなり、下部41bは底面と側面が一体として構成され、上端部分はフランジ41dとなり、フランジ41cとフランジ41dの中間には、フィルタF4の端部が挟着されている。フランジ41cとフランジ41dとフィルタF4の端部は一体として接着あるいは溶着されている。したがって、上部41aと下部41bはフィルタF4を挟んで一体として筺体41を構成しており、筺体41の内部空間は、以下に説明する受け口41e、41fを通じて外部空間に繋がる以外は外部空間に対して密閉されている。
筺体41の上部41aの背面上部には円筒形状の受け口41eが、上部41aと一体に突設されている。受け口41eは図17に見るように上部41aの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP42が嵌入固着される。受け口41eとパイプP42は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体41の下部41bの正面中間部には円筒形状の受け口41fが、下部41bと一体に突設されている。受け口41fは筺体11の受け口11f(図5参照)と同様下部41bの一部を曲折して構成したもので、接続用のパイプP41が嵌入固着される。受け口41fとパイプP41は接着または溶着により脱嵌不能に固着されている。
筺体41の下部41bの下端部分は縮径されてくびれ部41gとなっている(図2、図3参照)。くびれ部41gは、後に説明する台座5の固定手段54のリム部54bに囲繞された凹部54aに嵌合される。くびれ部41gは、筺体11の下部11bのくびれ部11gに比較すると(図3参照)やや長く、筺体21の下部21bのくびれ部21g及び筺体31の下部31bのくびれ部31gと同様に構成されている。
次に、接続手段J1〜J5の構成について説明する。接続手段J1は送気用のパイプPs1と筺体11の受け口11fに嵌合固着されている接続用のパイプP11を嵌脱自在に接続するための構成であって(図1〜図3、図5参照)、送気用のパイプPs1の端部と接続用のパイプP11の端部と接続固定手段X1から構成されている(図3、図5参照)。
接続手段J2は筺体11の受け口11eに嵌合固着されている接続用のパイプP12と筺体21の受け口21fに嵌合固着されている接続用のパイプP21を嵌脱自在に接続するための構成であって(図1〜図3、図10参照)、接続用のパイプP12の端部と接続用のパイプP21の端部と接続固定手段X2から構成されている(図3、図10参照)。
接続手段J3は筺体21の受け口21eに嵌合固着されている接続用のパイプP22と筺体31の受け口31fに嵌合固着されている接続用のパイプP31を嵌脱自在に接続するための構成であって(図1〜図3、図11参照)、接続用のパイプP22の端部と接続用のパイプP31の端部と接続固定手段X3から構成されている(図3、図11参照)。
接続手段J4は筺体31の受け口31eに嵌合固着されている接続用のパイプP32と筺体41の受け口41fに嵌合固着されている接続用のパイプP41を嵌脱自在に接続するための構成であって(図1〜図3、図12参照)、接続用のパイプP32の端部と接続用のパイプP41の端部と接続固定手段X4から構成されている(図3、図12参照)。
接続手段J5は筺体41の受け口41eに嵌合固着されている接続用のパイプP42と送気用のパイプPs2を嵌脱自在に接続するための構成であって(図1〜図3、図13参照)、接続用のパイプP42の端部と送気用のパイプPs2の端部と接続固定手段X5から構成されている(図3、図13参照)。
接続手段J1〜J5においては、接続手段J1、J5はパイプ同士を水平に接続するために用いられ、接続手段J2〜J4は、パイプ同士を垂直に接続するために用いられているという差はあるものの、その細部の構成はすべて同一であるため、以下には接続手段J1を代表としてとりあげて、その詳細な構成を説明する。
接続手段J1は、図5に見るように、送気用のパイプPs1の端部と、接続用のパイプP11の端部と、接続固定手段X1から構成されている。送気用のパイプPs1の端部には、封止手段S11が設けられており、接続用のパイプP11の端部には、封止手段S12が設けられているが、封止手段S11と封止手段S12は構成が同一であるので、代表として封止手段S11の説明のみを行う。
封止手段S11は、パイプPs1の端部の上部に突設されたニップルN11と、ニップルN11内部からパイプPs1内部にかけて設けられたチューブT11、及び逆止弁B11から構成されている。ニップルN11は透明材から成り、逆止弁B11とチューブT11は不透明材から成っている。特にチューブT11は、透明材から成るパイプPs1を透過して視認しやすいように高彩度の色彩が付されている。
チューブT11はその上部の空気取入口T11aがニップルN11内部及びパイプPs1の端部の一部に接着により固着されており、チューブT11の空気取入口T11aに逆止弁B11が装着されている。なお、図5にてはチューブT11から空気が抜かれて収縮した状態を表しており、膨張した状態は二点鎖線で表示されている。パイプPs1は端部においてやや縮径されているが、チューブT11が膨張状態になった際に当接する部分は僅かに拡径されている。
逆止弁B11は、スプリングb3の上端部に側面視が杯状の弁体b1が固着され、ニップルN11の内部に水平に固着されたリング状のシールゴムb2の孔b21に弁体b1の下部が貫設されている。スプリングb3の下端部は、ニップルN11の内部に僅かに突設された凸部b4に支承された状態で落下が防止され、下方に拡径されている弁体b1の下部はシールゴムb2の孔b21に当接して上昇を防止されているので、スプリングb3は上方に付勢された状態となり、弁体B11の下部がシールゴムb2の孔b21に強く押圧されて、チューブT11の気密が確保されている。なお、前述のようにパイプP11の端部に設けられた封止手段S12の構成は封止手段S11の構成と同一であるので、封止手段S12の構成については詳しい説明を省略するが、チューブT12はチューブT11に、ニップルN12はニップルN11に、逆止弁B12は逆止弁B11に、夫々対応する構成である。
パイプPs1の端部とパイプP11の端部は、パイプPs1の端部に設けられた凸部v1とパイプP11の端部に設けられた凹部c1が係合することにより嵌合接続されるが、この嵌合状態をさらに確実に固定するために接続固定手段X1が設けられている。接続固定手段X1は、パイプPs1の端部とパイプP11の端部の嵌合部分FX1を囲繞するチューブT13が内設された透明材から成る環状体であって、本体X11の上部にニップルN13が突設され、ニップルN13内部にはチューブT11の空気取入口T13aが固着され、さらに空気入れ口T13aの内部には逆止弁B13が設けられている。逆止弁B13の構成は、逆止弁B11の構成と同一であるので、説明は省略するが、弁体b5は弁体b1に、シールゴムb6はシールゴムb2に、シールゴムb6の孔b61はシールゴムb2の孔b21に、スプリングb7はスプリングb3に、凸部b8は凸部b4に、夫々対応する構成である。
図5は、チューブT13内部に空気が充満してチューブT13が膨張した状態を示しており、チューブT13がパイプPs1の端部とパイプP11の端部の嵌合部分FX1を押圧することによりパイプPs1の端部とパイプP11の端部の嵌合状態は確実に固定されている。また、本体X11の端部X11aがパイプPs1の凸部v2とパイプP11の凸部v3にわずかに係合されることにより、接続固定手段X1の位置決めがなされている。さらに、チューブT13がパッキンの役割を果たすので、パイプPs1の端部とパイプP11の端部の接続は気密的に固定されている。なお、矢印d0は気流の流れの方向を表している。
接続手段J1〜J5は、前述のようにその構成は同一であるので、接続手段J2〜J5に関する説明は省略する。なお、図10のT21、T22、T23、図11のT31、T32、T33、図12のT41、T42、T43、図13のT51、T52、T53はチューブである。
台座5は、図4に見るように、平面形状がくびれのある長円形状であり、上面には円形の固定手段51、52、53、54が設けられ、底面には8個のキャスタcsが設けられている。なお、平面形状に見るくびれの部分は、作業者(図示せず)が除塵ユニット1〜5(図1、図2参照)の交換時に除塵ユニット1〜5にアプローチし易いように設けられているものである。
固定手段51は、図4、図3に見るように、円環状のリム部51bに囲繞されて凹部51aが構成されており、凹部51aには、図3に見るように、除塵ユニット1の筺体11の下部11bのくびれ部11gが隙間なく嵌合される。
固定手段52〜54は同一の構成であるので、代表として固定手段52の説明を詳しく行い、固定手段53、54の説明は省略する。固定手段52は、図3、図4に見るように、円環状のリム部52bに囲繞されて凹部52aが構成されており、凹部52aには、図3に見るように、除塵ユニット2の筺体21の下部21bのくびれ部21gの下部が隙間なく嵌合される。
リム部52bには均等の間隔で長孔523、526、529が穿設されており、長孔523には支持板521が、長孔526には支持板524が、長孔529には支持板527が、夫々リム部52bの半径方向に貫設されている。また、台座5の上面には、支持板521の下端に沿って溝522が、支持板524の下端に沿って溝525が、支持板527の下端に沿って溝528が、夫々リム部52bの半径方向に刻設されており、支持板521は溝522を、支持板524は溝525を、支持板527は溝528を、夫々リム部52bの半径方向に摺動できるように構成されている。
支持板521、524、527は同形で、リム部52bの半径遠心方向に高さが増加し、リム部52bの中心から最遠端にて凸部521a、524a、527aを構成している。また、凹部52a内部には3個のスプリングs、s、sが均等間隔にて配設されており、図3に見るように、除塵ユニット2の筺体21の底面は、3個のスプリングs、s、s上に載置され、支持板521、524、527の上面に支承されている。このときスプリングs、s、sは僅かに圧縮された状態にある。
次に、実施例1の除塵装置Aの除塵ユニット1〜4の夫々に装着されているフィルタF1〜F4の構成について説明する。除塵ユニット1に装着されているフィルタF1(図14参照)はプレフィルタで、不織布やグラスウール、あるいは多孔質の金属等で造ることができ、捕集率は重量法で40〜95%程度のものを用いることができる。ただし、後の段階のフィルタF2〜F4、特に最終段階のフィルタF4の寿命を伸ばすことを考えると、フィルタF1は70〜95%程度の捕集率を有するものを用いるのが望ましい。すなわち、最終段階に用いられるフィルタF4はHEPAフィルタで、高価なものであるので、その前段階にてできるだけ除塵を行い、フィルタF4にかかる負担を軽くして寿命を伸ばすという観点から、プレフィルタであるフィルタF1の段階にて高捕集率のものを用いて除塵効率を高めるという考え方である。したがって、10μm程度以上の荒い粒子は、このフィルタF1にてその殆どを除塵できることが望ましい。
フィルタF1は、図14に見るように、除塵ユニット1の筺体11の上部11aの下端に形成されるフランジ11cと下部11bの上端に形成されるフランジ11dの間に挟着固定されている。さらに詳しくは、円板状のフィルタF1の本体F1aの周囲に合成樹脂製あるいは金属製のリング状の枠F1bが接着あるいは溶着され、さらに枠F1bにリング状の弾性体膜F1cが上下から枠F1bを挟み込むようにして接着あるいは溶着され、弾性体膜F1cの周端部がフランジ11cとフランジ11d間に挟着固定されている。なお、弾性体膜F1cは、フランジ11cとフランジ11dに接着あるいは溶着により固着されているので、弾性体膜F1cは、フランジ11c及びフランジ11dと一体となっている。したがって、本体F1aと枠F1bと弾性体膜F1cはすべてが一体としてフィルタF1を構成し、さらにフィルタF1は筺体11と一体として構成されている。また、フィルタF1は、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着され得るが、実施例1の除塵装置AにおいてはフィルタF1は、水平面に対して20°の角度をもって装着されている。
枠F1bの素材としては、合成樹脂としてはスチレン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)など、金属としては軽量という点からアルミやアルミ合金を用いることができる。弾性体膜F1cの素材としては、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴム等を用いることができるが、中でもウレタンゴムは硬さの割に弾性が良く、熱可塑性のあるものは溶着が可能である点から、弾性体膜F1cの素材としてふさわしいものであるといい得る。
除塵ユニット2に装着されているフィルタF2(図15参照)は中性能フィルタで、不織布やグラスウール、あるいは多孔質の金属等で造ることができ、捕集率は比色法で60〜95%程度のものを用いることができる。ただし、やはり後の段階のフィルタF3とF4、特に最終段階のフィルタF4の寿命を伸ばすことを考えると、フィルタF2は80〜95%程度の捕集率を有するものを用いるのが望ましい。すなわち、このフィルタF2の段階にて、粒子径が1〜10μm程度の粒子はその殆どを除塵しておくという考え方である。
フィルタF2は、図15に見るように、除塵ユニット2の筺体21の上部21aの下端に形成されるフランジ21cと下部21bの上端に形成されるフランジ21dの間に挟着固定されている。さらに詳しくは、円板状のフィルタF2の本体F2aの周囲に合成樹脂製あるいは金属製のリング状の枠F2bが接着あるいは溶着され、さらに枠F2bにリング状の弾性体膜F2cが上下から枠F2bを挟み込むようにして接着あるいは溶着され、弾性体膜F2cの周端部がフランジ21cとフランジ21d間に挟着固定されている。なお、弾性体膜F2cは、フランジ21cとフランジ21dに接着あるいは溶着により固着されているので、弾性体膜F2cは、フランジ21c及びフランジ21dと一体となっている。したがって、本体F2aと枠F2bと弾性体膜F2cはすべてが一体としてフィルタF2を構成し、さらにフィルタF2は筺体21と一体として構成されている。また、フィルタF2は、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着され得るが、実施例1の除塵装置AにおいてはフィルタF2は、水平面に対して20°の角度をもって装着されている。なお、枠F2bの素材及び弾性体膜F2cの素材については、フィルタF1の枠F1bの素材及び弾性体膜F1cの素材と同様である。
除塵ユニット3に装着されているフィルタF3(図16参照)は準HEPAフィルタ、すなわち、HEPAフィルタに準ずる性能のフィルタで、不織布やグラスウールで造ることができ、計数法で0.3μmの粒子の捕集率が99・5%程度のものを用いることができる。これにより、粒子径が0・3〜1μm程度の粒子の殆どが除塵されるので、後段のフィルタF4(HEPAフィルタ)にかかる負担は非常に小さなものとなる。アスベストのように環境基準の厳しい物質の除塵にあたっては、準HEPAフィルタとHEPAフィルタの2段構えの除塵は非常に効果的であると考えられる。
フィルタF3は、図16に見るように、除塵ユニット3の筺体31の上部31aの下端に形成されるフランジ31cと下部31bの上端に形成されるフランジ31dの間に挟着固定されている。さらに詳しくは、円板状のフィルタF3の本体F3aの周囲に合成樹脂製あるいは金属製のリング状の枠F3bが接着あるいは溶着され、さらに枠F3bにリング状の弾性体膜F3cが上下から枠F3bを挟み込むようにして接着あるいは溶着され、弾性体膜F3cの周端部がフランジ31cとフランジ31d間に挟着固定されている。なお、弾性体膜F3cは、フランジ31cとフランジ31dに接着あるいは溶着により固着されているので、弾性体膜F3cは、フランジ31c及びフランジ31dと一体となっている。したがって、本体F3aと枠F3bと弾性体膜F3cはすべてが一体としてフィルタF3を構成し、さらにフィルタF3は筺体31と一体として構成されている。また、フィルタF3は、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着され得るが、実施例1の除塵装置AにおいてはフィルタF3は、水平面に対して20°の角度をもって装着されている。なお、枠F3bの素材及び弾性体膜F3cの素材については、フィルタF1の枠F1bの素材及び弾性体膜F1cの素材と同様である。
除塵ユニット4に装着されているフィルタF4(図17参照)はHEPAフィルタで、不織布やグラスウールで造ることができ、計数法で0.3μmの粒子の捕集率が99・97%以上のものを用いることができる。これにより、粒子径が0・3μm程度の粒子がほぼ完全に除塵されるので、アスベストのように環境基準の厳しい物質の除塵における基準値も満たすことができる。なお、このフィルタF4には、計数法で0.15μmの粒子の捕集率が99・9995%以上の性能を有するULPAフィルタを用いても良い。
フィルタF4は、図17に見るように、除塵ユニット4の筺体41の上部41aの下端に形成されるフランジ41cと下部41bの上端に形成されるフランジ41dの間に挟着固定されている。さらに詳しくは、円板状のフィルタF4の本体F4aの周囲に合成樹脂製あるいは金属製のリング状の枠F4bが接着あるいは溶着され、さらに枠F4bにリング状の弾性体膜F4cが上下から枠F4bを挟み込むようにして接着あるいは溶着され、弾性体膜F4cの周端部がフランジ41cとフランジ41d間に挟着固定されている。なお、弾性体膜F4cは、フランジ41cとフランジ41dに接着あるいは溶着により固着されているので、弾性体膜F4cは、フランジ41c及びフランジ41dと一体となっている。したがって、本体F4aと枠F4bと弾性体膜F4cはすべてが一体としてフィルタF4を構成し、さらにフィルタF4は筺体41と一体として構成されている。また、フィルタF4は、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着され得るが、実施例1の除塵装置AにおいてはフィルタF4は、水平面に対して20°の角度をもって装着されている。なお、枠F4bの素材及び弾性体膜F4cの素材については、フィルタF1の枠F1bの素材及び弾性体膜F1cの素材と同様である。
以上には、フィルタF1をプレフィルタ、フィルタF2を中性能フィルタ、フィルタF3を準HEPAフィルタ、フィルタF4をHEPAフィルタあるいはULPAフィルタとする例を述べたが、これは、除塵すべき塵芥粒子の殆どが100μm以下程度の場合のフィルタ構成である。したがって、塵芥粒子が100μm以上のものが多い場合、さらに1mm以上のものも混在しているような場合には、フィルタ構成を若干変更する必要がある。その1例として、フィルタF1を重量法で20〜50%程度の捕集率のプレフィルタとし、フィルタF2を重量法で70〜95%程度の捕集率のプレフィルタとし、フィルタF3を比色法で80〜95%程度の捕集率の中性能フィルタとし、フィルタF4を計数法で0.3μmの粒子を99・97%以上捕集できるHEPAフィルタとするという組み合わせが挙げられる。このように、フィルタF1〜フィルタF4の組み合わせは、除塵すべき物質の性質や粒度分布、関連法規に合わせて自由に選択できるし、フィルタの数の増減も無論自由である。ただ、除塵すべき物質が環境基準が厳しいアスベストのようなものである場合には、フィルタF4には必ずHEPAフィルタあるいはULPAフィルタを用いなければならない。
<実施例1の作用>
実施例1の除塵装置Aは、図18に見るように、除塵ユニット1〜4を直列接続した状態にて台座5に載置し、除塵ユニット1に集塵用先端部Hの送気用のパイプPs1を接続し、除塵ユニット4に吸引装置Vの送気用のパイプPs2を接続して用いる。この状態にて吸引装置Vを作動させれば、小型グラインダGを有する集塵用先端部Hから吸引された塵芥は送気用のパイプPs1を経て除塵ユニット1に吸引されてフィルタF1にて除塵され、さらに除塵ユニット2に吸引されてフィルタF2にて除塵され、さらに除塵ユニット3に吸引されてフィルタF3にて除塵され、最後に除塵ユニット4に吸引されてフィルタF4にて除塵され、このようにして除塵された気流は吸引装置Vに吸引される。
この際、パイプPs1、除塵ユニット1〜4、パイプPs2は気流が円滑に流通するように接続されるが、この接続は、パイプPs1、除塵ユニット1〜4、パイプPs2以外には一切の気流が洩れないように接続手段J1〜J5により気密的に行われる。接続手段J1〜J5は構成、作用共同一であるので、図5にて、接続手段J1の作用を説明する。図5に示すように、パイプPs1の端部の凸部v1とパイプP11の端部の凹部c1が嵌合された状態で、接続固定手段X1が嵌合部分FX1を囲繞し、接続固定手段X1のチューブT13が膨張状態で嵌合部分FX1を周囲から強く押圧しているので、嵌合部分FX1にてパイプPs1の端部とパイプP11の端部は接続固定された状態にある。このとき、チューブT13がパッキンの役割も果たすので、パイプPs1の端部とパイプP11の端部は気密的に接続されている。また、パイプPs1の端部にある封止手段S11のチューブT11と、パイプP11の端部にある封止手段S12のチューブT12は共に収縮状態にあるので、パイプPs1からパイプP11に、気流は自由に流通できる状態にある(図5の方向d0)。
なお、接続固定手段X1のチューブT13を膨張させる手段としては、市販の足踏みポンプ等のポンプ装置(図示せず)を用いることができる。すなわち、足踏みポンプ等のポンプ装置(図示せず)のホース(図示せず)をニップルN13に連結して給気することによりチューブT13を膨張させ、チューブT13が充分にパイプPs1とパイプP11の嵌合部分FX1を押圧する状態となった段階で給気を中止してホース(図示せず)を外す。チューブT13内の空気は逆止弁B13の作用により、排気されず、チューブT13は膨張状態で嵌合部分FX1を押圧したままで固定される。
なお、チューブT13の膨張状態は、パイプPs1、パイプP11、接続固定手段X1の本体X11が透明材から成り、さらにチューブT13に高彩度の色彩が付されているので、目視で確認可能である。したがって、チューブT13の膨張不足で固定状態が不安定となったり、逆にチューブT13を膨張させすぎて損傷するという事態を防止することができる。なお、チューブT13への給気には、吸引装置V(図18参照)から排気される気流を用いることも可能であるが、チューブT13の容積が小さいことから、機械的手段ではなく、膨張状態を確認しながら給気できる足踏みポンプ(図示せず)等がふさわしい。また、パイプPs1、パイプP11が透明材からなり、チューブT11、T12に高彩度の色彩が付されているので、チューブT11、T12の収縮状態が目視で確認でき、パイプPs1、パイプP11に気流の流通の障害がないことが確認できる。接続手段J2〜J5も同様の作用を果たすので、パイプPs1、除塵ユニット1〜4、パイプPs2は気流が円滑に流通し、しかも気密的に接続される。
上記の状態で、実施例1の除塵装置Aを用いた除塵作業が進められるが、作業の進行につれ、フィルタF1〜F4の除塵作用によって、除塵ユニット1〜4内には除塵された塵芥が蓄積される。フィルタF1〜F4の交換は、塵芥の物性や粒度分布、あるいは関係法規によって夫々決められてくるので、定められた交換時間に達すれば交換が行われるわけであるが、除塵ユニット1〜4の筺体11〜41がすべて透明材から成るので、随時除塵ユニット1〜4の塵芥の蓄積状態を目視し、除塵性能が低下するほどに塵芥の蓄積が進行していると判断される場合には、交換時間に達していなくても交換することが可能である。この他、フィルタF1〜F4の状態も目視できるので、フィルタF1〜F4のいずれかになんらかの障害が認められた時点で即交換することも可能である。
フィルタF1〜F4の交換は、夫々のフィルタごとに可能であり、その交換は除塵ユニットごと行われる。例えば、フィルタF1の交換が必要となった場合には、まず、集塵用先端部H(図18参照)の小型グラインダGのスイッチを切り、次に、吸引装置V(図18参照)の稼動を停止させる。これにより、集塵用先端部HのパイプPs1から除塵ユニット1〜4、吸引装置VのパイプPs2を流れていた気流は停止される。次に、接続手段J1(図5参照)の封止手段S11のチューブT11と封止手段S12のチューブT12に給気してチューブT11とチューブT12を膨張させることによりパイプPs1の端部とパイプP11の端部を気密的に封止し、さらに接続手段J2の封止手段S21のチューブT21と封止手段S22のチューブT22(図10参照)に給気してチューブT21とチューブT22を膨張させることによりパイプP12の端部とパイプP21の端部を気密的に封止する。これにより、除塵ユニット1は、集塵用先端部HのパイプPs1からも、除塵ユニット2〜4からも気密的に分離され、独立した状態となる。
次に、接続手段J1の接続固定手段X1を解除する。すなわち、接続固定手段X1のチューブT13から空気を抜いてチューブT13を収縮させることによりチューブT13の押圧状態を解除する(図6参照)。チューブT13から空気を抜くには、弁体b5を指で押し下げる。これにより、スプリングb7が圧縮され、弁体b5とシールゴムb6の孔b61の間に間隙が生じて、チューブT13内の空気がここから抜け、チューブT13は収縮する。これにより、チューブT13の押圧状態は解除されて接続固定手段X1が可動状態となるので、パイプPs1の端部とパイプP11の端部の嵌合部分FX1から固定手段X1を図6の矢印d1方向にずらし、さらに図7の矢印d2方向にパイプPs1を移動させてパイプPs1の端部とパイプP11の端部の嵌合状態を解除する。このようにして、パイプPs1の端部をパイプP11の端部から脱嵌すると図8の状態となる。最後に接続固定手段X1を図8の矢印d3方向に動かして接続固定手段X1をパイプPs1の端部から取り外す。
接続固定手段X1が水平移動する場合(図6〜図8)、接続固定手段X1の本体X11の端部X11aがパイプPs1の端部の凸部v2とパイプP11の凸部v3にほんの僅かにひっかかるが、接続固定手段X1の本体X11もパイプPs1もパイプP11も合成樹脂製であり、僅かの弾性を有しているので、端部X11aが凸部v2、v3を越える際には僅かに本体X11、パイプPs1、パイプP11が変形し、固定手段X1の水平移動が可能となる。
このようにして、パイプPs1の端部とパイプP11の端部が完全に分離されれば、図9に見るようにパイプPs1の端部に蓋CP1を被着し(方向d4)、パイプP11の端部に蓋CP2を被着する(方向d5)。蓋CP1の裏面には弾性体からなるシール材CP1aが貼着され、蓋CP1の内側面の凸部v4がパイプPs1の凹部c2に嵌着された状態にて、シール材CP1aがパイプPs1の端面に圧着されるので、パイプPs1は外気から完全に切断された気密状態となる。これにより、チューブT11が自然収縮又は損傷等により収縮することがあっても、パイプPs1内部の塵芥が外部に漏れ出すことがなくなる。また、チューブT11とパイプPs1の端面の間に残留する僅かの塵芥も外部空間に漏れ出すことがない。また、蓋CP2は蓋CP1と左右対称の構成で、パイプP11の端部に被着されたとき、シール材CP2aはパイプP11の端面に圧着され、蓋CP2の内側面の凸部v5がパイプP11の凹部c3に嵌着され、パイプP11も外気から完全に切断された気密状態となり、チューブT12が自然収縮又は損傷等により収縮することがあっても、パイプP11内部の塵芥が外部に漏れ出すことがなくなる。
上記と同様のプロセスにて接続固定手段X2(図1〜図3、図10参照)も解除し、パイプP21の端部をパイプP12の端部から脱嵌する。図示はしないが、接続手段J2のパイプP12の端部にも蓋CP2と同様の構成の蓋が被着され、パイプP21の端部にも蓋CP1と同様の構成の蓋が被着される。これにより、除塵ユニット1の内部空間の遮断と封止は完全なものとなる。
なお、接続固定手段X2を解除する際には、パイプP12の端部とパイプP21の端部は上下に嵌合されているので(図10参照)、除塵ユニット2の位置を相対的に除塵ユニット1より下げる必要があるが、この作業は以下のように行われる(パイプPs1と除塵ユニット1の分離は既に完了していると前提)。まず、チューブT21、T22を膨張させてパイプP12の端部とパイプP21の端部を封止し、しかるのち接続固定手段X2を解除する。この状態で、除塵ユニット1全体を上方に持ち上げることにより、パイプP12の端部とパイプP21の端部の嵌合が外れて除塵ユニット1は除塵ユニット2から分離される。これにより、除塵ユニット1は集塵用先端部H(図18参照)のパイプPs1と除塵ユニット2〜4から機構的にも分離独立させられるので、除塵ユニット1を台座5の凹部51a(図3参照)から脱嵌して廃棄し、新たな除塵ユニット1を台座5の凹部51aに嵌着する。
しかる後、接続手段J2によりパイプP12とパイプP21を嵌合接続し、接続固定手段X2のチューブT23を膨張させて接続状態を固定し、さらにチューブT21、チューブT22を収縮させて、除塵ユニット2と新たな除塵ユニット1の通気を確保する。また、接続手段J1によりパイプPs1とパイプP11を嵌合接続し、接続固定手段X1のチューブT13を膨張させて接続状態を固定し、さらにチューブT11、チューブT12を収縮させて、集塵用先端部H(図18参照)のパイプPs1と新たな除塵ユニット1の通気を確保する。これにより、除塵ユニット1の交換は完了するので、吸引装置V(図18参照)を稼動させ、集塵用先端部Hの小型グラインダGのスイッチを入れて、作業を再開すればよい。
このように、除塵ユニット1の交換の際には、まず、パイプPs1の端部とパイプP11の端部を封止し、接続固定手段X1を解除してパイプPs1とパイプP11を分離する。次に、パイプP12の端部とパイプP21の端部を封止し、接続固定手段X2を解除してパイプP12とパイプP21を分離する。この際、除塵ユニット1を上方に持ち上げれば、自然にパイプP12とパイプP21は分離されるが、除塵ユニット2あるいは除塵ユニット3あるいは除塵ユニット4を交換したい場合には、除塵ユニット2あるいは除塵ユニット3あるいは除塵ユニット4の位置を、使用時より下に下げる必要が生じる。
図1〜図4にて、除塵ユニット2あるいは除塵ユニット3あるいは除塵ユニット4の位置を使用時より下に下げるための方法を説明するが、その方法は除塵ユニット2〜4において同一であるので、代表として除塵ユニット2を使用時より下に下げるための構成を説明する。
構成の項にて述べたとおり、除塵ユニット2は、使用時においては、台座5の固定手段52の支持板521、524、527とスプリングs、s、s上に載置された状態であるが、除塵ユニット2の位置を使用時より下に下げる必要が生じた場合には、支持板521を溝522にそって遠心方向に摺動させ、支持板524を溝525にそって遠心方向に摺動させ、支持板527を溝528にそって遠心方向に摺動させる。支持板521、524、527は求心方向に高さが減じるように構成されているので、除塵ユニット2の筺体21の下部21bの底面は支持板521、524、527とスプリングs、s、sに載置された状態から、スプリングs、s、sのみに載置された状態となる。したがって、支持板521、524、527を遠心方向最遠部にまで摺動させた状態で、除塵ユニット2を下方に押し下げれば、スプリングs、s、sが圧縮されて、除塵ユニット2の位置は使用時より低くなる。除塵ユニット2はスプリングs、s、sに載置されているので、除塵ユニット2の降下具合は除塵ユニット2を下方に押し下げる力の入れ方によりコントロール可能となる。除塵ユニット3、4を使用時より下に下げる方法も、全く同様である。
本発明は、多方面に亘って活用可能な除塵装置を開示するものであるが、特に、本願出願人の出願による「アスベスト除去具」(特願2006−155825)を集塵用先端部として組み合わせた場合、アスベストの除去作業において、顕著な効果を発揮するものである。すなわち、上記アスベスト除去具は、アスベスト面を小型グラインダの作用によって粉砕すると同時に粉砕されたアスベスト塵芥を吸引するものであり、上記アスベスト除去具の送気用のホースを本発明の集塵装置に接続し、コンプレッサ等の強力な吸引装置のホースを本発明の集塵装置に接続して吸引することにより、作業室内部へのアスベスト塵芥の飛散を殆ど生じない、理想的なアスベスト除去作業が可能となるものである。これにより、除去後の清掃作業が極めて楽になり、また作業員に及ぼす危険性が激減され、作業員の負担感もはるかに軽減される。また、最後の除塵ユニットのフィルタにHEPAフィルタを用いた場合には、除去されたアスベスト塵芥はその99、97%までが本発明の除塵装置の複数の除塵ユニット内に蓄積されるが、複数の除塵ユニットはその夫々を完全に密封された状態で簡単に交換できるので、交換の際にアスベスト塵芥が漏出するおそれがなく、安全かつ快適な除去作業が行えるものである。このように、本発明は、これから全国で本格化することが予想されるアスベストの除去作業において、まさに画期的な技術内容を開示するものに他ならない。
本発明の実施例1の除塵装置の平面図である。 本発明の実施例1の除塵装置の左側面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明の実施例1の除塵装置の台座の平面図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の接続手段の一例の断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の最初の除塵ユニットのフィルタの断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の2番目の除塵ユニットのフィルタの断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の3番目の除塵ユニットのフィルタの断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の最後の除塵ユニットのフィルタの断面構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の除塵装置の作用を説明する説明図である。 従来の除塵装置の構成を説明する説明図である。
符号の説明
1 除塵ユニット
11 筺体
11a 上部
11b 下部
11c フランジ
11d フランジ
11e 受け口
11f 受け口
11g くびれ部
2 除塵ユニット
21 筺体
21a 上部
21b 下部
21c フランジ
21d フランジ
21e 受け口
21f 受け口
21g くびれ部
3 除塵ユニット
31 筺体
31a 上部
31b 下部
31c フランジ
31d フランジ
31e 受け口
31f 受け口
31g くびれ部
4 除塵ユニット
41 筺体
41a 上部
41b 下部
41c フランジ
41d フランジ
41e 受け口
41f 受け口
41g くびれ部
5 台座
51 固定手段
51a 凹部
51b リム部
52 固定手段
52a 凹部
52b リム部
521 支持板
521a 凸部
522 溝
523 長孔
524 支持板
524a 凸部
525 溝
526 長孔
527 支持板
527a 凸部
528 溝
529 長孔
53 固定手段
53a 凹部
53b リム部
54 固定手段
54a 凹部
54b リム部
A 除塵装置
B11 逆止弁
B12 逆止弁
B13 逆止弁
CP1 蓋
CP1a シール材
CP2 蓋
CP2a シール材
F1 フィルタ
F1a 本体
F1b 枠
F1c 弾性体膜
F2 フィルタ
F2a 本体
F2b 枠
F2c 弾性体膜
F3 フィルタ
F3a 本体
F3b 枠
F3c 弾性体膜
F4 フィルタ
F4a 本体
F4b 枠
F4c 弾性体膜
FX1 嵌合部分
G 小型グラインダ
H 集塵用先端部
J1 接続手段
J2 接続手段
J3 接続手段
J4 接続手段
J5 接続手段
N11 ニップル
N12 ニップル
N13 ニップル
P11 パイプ
P12 パイプ
P21 パイプ
P22 パイプ
P31 パイプ
P32 パイプ
P41 パイプ
P42 パイプ
Ps1 パイプ
Ps2 パイプ
S11 封止手段
S12 封止手段
S21 封止手段
S22 封止手段
T11 チューブ
T11a 空気取入口
T12 チューブ
T13 チューブ
T13a 空気取入口
T21 チューブ
T22 チューブ
T23 チューブ
T31 チューブ
T32 チューブ
T33 チューブ
T41 チューブ
T42 チューブ
T43 チューブ
T51 チューブ
T52 チューブ
T53 チューブ
V 吸引装置
X1 接続固定手段
X11 本体
X11a 端部
X2 接続固定手段
X3 接続固定手段
X4 接続固定手段
X5 接続固定手段
a 除塵装置
a1 吸気口
a2 排気口
b1 弁体
b2 シールゴム
b21 孔
b3 スプリング
b4 凸部
b5 弁体
b6 シールゴム
b61 孔
b7 スプリング
b8 凸部
c 筺体
c1 凹部
c2 凹部
c3 凹部
cs キャスタ
d0 方向
d1 方向
d2 方向
d3 方向
d4 方向
d5 方向
f1 1次フィルタ
f2 2次フィルタ
f3 3次フィルタ
fn ファン
v1 凸部
v2 凸部
v3 凸部
v4 凸部
v5 凸部

Claims (6)

  1. 集塵用先端部と吸引装置の中間に配置されて集塵用先端部により吸引された塵芥を除塵するフィルタ付の除塵装置であって、以上のフィルタを有し、以上のフィルタの夫々が独立した筺体に装着された除塵ユニットを構成し、集塵用先端部と最初の除塵ユニットが最初の接続手段によって接続され、各除塵ユニット同士が中間の接続手段によって接続され、最後の除塵ユニットと吸引装置が最後の接続手段によって接続され、またそれらの接続を解除できるように構成されており、最初の接続手段及び中間の接続手段及び最後の接続手段が、パイプ内に設けられた封止用のチューブを膨張させることによりパイプを気密的に封止する封止手段と、接続されるパイプ同士の嵌合部分に巻装され膨張させられることにより嵌合部分を周囲から押圧して接続状態を固定するための固定用のチューブを有する接続固定手段、より構成されていることを特徴とする除塵装置。
  2. 最後の除塵ユニットに装着されたフィルタがHEPAフィルタあるいはULPAフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の除塵装置。
  3. 各除塵ユニットのフィルタが、各除塵ユニットの筐体に弾性体からなる膜体を介して装着されていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の除塵装置。
  4. 各除塵ユニットのフィルタが、水平面に対して10°〜30°の角度をもって装着されていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3に記載の除塵装置。
  5. 各除塵ユニットの筐体が透明材からなり、各除塵ユニットの接続用のパイプ及び接続手段が、封止用のチューブ及び固定用のチューブを除いて透明材からなっていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3あるいは請求項4に記載の除塵装置。
  6. 各除塵ユニットの筐体が共通の台座に除塵ユニットの固定手段によって載置固定されることにより、各除塵ユニットの間の距離が固定されていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3あるいは請求項4あるいは請求項5に記載の除塵装置。
JP2006238719A 2006-09-04 2006-09-04 除塵装置 Expired - Fee Related JP4330078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006238719A JP4330078B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 除塵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006238719A JP4330078B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 除塵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008055390A JP2008055390A (ja) 2008-03-13
JP4330078B2 true JP4330078B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=39238770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006238719A Expired - Fee Related JP4330078B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 除塵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4330078B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009273995A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Tokyo Electric Power Co Inc:The アスベスト粉塵の除塵方法および除塵装置
JP2010227750A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Jfe Engineering Corp 排ガス処理装置
JP2010255612A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Shinwa Corp ガスタービン吸気用フィルタユニット
CN114345024B (zh) * 2021-12-14 2023-05-09 江苏欧能机械制造有限公司 一种脉冲布袋除尘器的全自动卸灰密封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008055390A (ja) 2008-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10888721B2 (en) Breath responsive powered air purifying respirator
JP4330078B2 (ja) 除塵装置
CN201755193U (zh) 手持式清洁***
CN209491154U (zh) 一种方便使用的环保吸尘装置
KR20190023212A (ko) 공기청정기
US7833308B2 (en) Filter assembly with multiple inlets and multiple filter members
WO1996015840A1 (en) Filtered exhaust wand for removing laser smoke
CN110027827A (zh) 处理站及清洁***
KR101329755B1 (ko) 천장형 공기조화기
CN102217912B (zh) 手持式清洁***
GB2470109A (en) A vacuum cleaner filter arrangement
JP4753734B2 (ja) 除塵機
JP2013094735A (ja) ダスト回収装置、集塵機、ダスト回収方法
KR20120012131A (ko) 보조망이 구비된 집진기용 카트리지필터
US20130192467A1 (en) Two stage dust collection trailer with hepa filtration
JP2016087774A (ja) 集塵装置
JP2001174586A (ja) 放射性ダストの捕集方法および捕集装置
KR20150076478A (ko) 집진기
US7008468B2 (en) HEPA vacuum recovery system
KR100655178B1 (ko) 집진기용 필터 구조
US20140048106A1 (en) Portable hospital cleaning apparatus
WO2008065404A3 (en) Vacuum cleaner filter assembly
US7048773B2 (en) Universal vacuum filter cartridge
CN210892093U (zh) 一种手术室送风天花
CN211753162U (zh) 一种车间异味去除装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090610

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees