JP4322886B2

JP4322886B2 - Ｐｔｃロッド組立体及びこれを備える車両用のプレヒーター

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Publication number: JP4322886B2
Application number: JP2006139439A
Authority: JP
Inventors: スンホクホン
Original assignee: モディネコリア、エルエルシー
Priority date: 2005-05-20
Filing date: 2006-05-18
Publication date: 2009-09-02
Anticipated expiration: 2026-05-18
Also published as: DE102006021730A1; DE102006021730B4; JP2006327574A; CN101378924A; KR100609452B1; US20060273078A1; CN1874618A

Description

本発明はＰＴＣロッド組立体及びこれを備える車両用のプレヒーターに係り、さらに詳しくは、接触板とインシュレーターとの結合力が一層強固になり、ＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付位置を明確にできるように構成されるＰＴＣロッド組立体に係り、さらには、ＰＴＣ素子からの生成熱が外部に抜け出ることなく放熱フィン組立体にのみ満遍なく伝達可能であり、且つ、ＰＴＣロッド組立体と放熱フィン組立体との気密性を高めるように構成される車両用のプレヒーターに関する。

通常の車両には、室内の暖房や車両の前面ガラスの除湿または流氷の除去のために、エンジンからの生成熱により温められた冷却水の熱エネルギーを用いる暖房装置が取り付けられている。

かかる暖房装置においては、エンジンが始動されてから、エンジンの周りを流れる冷却水が暖房器に流入するが故に、冷却水が一応加熱されて実内が温かくなるまでは長時間かかることを余儀なくされていた。このため、始動後に暫くの間は寒い状態が続くという不都合があった。

この不都合を解消するために、ＰＴＣ（ＰｏｓｉｔｉｖｅＴｅｍｐｅｒａｔｕｒｅＣｏｅｆｆｉｃｉｅｎｔ）素子などのセラミック加熱要素を収納するための装置が提案されている（例えば、下記の特許文献１参照）。

以下、添付図面に基づき、このような構造の従来の技術を簡略に説明する。

図１は、従来のＰＴＣ素子の収納装置に適用される電極端子とインシュレーターの斜視図であり、図２は、従来のＰＴＣ素子の収納装置の断面図である。

図１及び図２に示すように、従来のＰＴＣ素子の収納装置は、電気的に絶縁性を有する材料から形成されるインシュレーター１と、インシュレーター１の内部に嵌め込まれる電極端子２と、を備えてなる。

インシュレーター１には、ＰＴＣ素子８が電極端子２に当接可能に着座される凹部３が形成され、両側端に長手方向に沿って支柱１．１が形成され、前記支柱１．１の内側面には長手方向に沿って溝１．２が形成され、電極端子２の端子ラグ２．１側はインシュレーター被覆物１．３により完全に覆われる。前記支柱１．１同士は、長手方向に沿って一定間隔をあけて列設される横棒１．４により連結され、支柱１．１及び横棒１．４の内側面には多数のスタッド４が設けられる。前記スタッド４は、ＰＴＣ素子８が凹部３に嵌め込まれたときにＰＴＣ素子８の側面に押し付けられてＰＴＣ素子８を固定する。前記インシュレーター１は、加熱装置に固定可能にインシュレーター被覆物１．３の反対側に側方に突き出る掛止具５が形成され、プロファイルチューブ１０の内部に入り込まれる。

前記ＰＴＣ素子８が接触される側の反対面には絶縁ストリップ９が取り付けられ、これにより、電極端子２とプロファイルチューブ１０との接触が防がれる。

しかしながら、上記の如き構造を有する従来のＰＴＣ素子の収納装置は、インシュレーター１と電極端子２が摩擦力により互いに結合されるため、インシュレーター１と電極端子２との結合が解放されてしまう虞があり、インシュレーターとプロファイルチューブ１０との間に埃やその他の異物が入り込んで故障が起こる可能性があるという不都合があった。

さらに、上記の如き従来のＰＴＣ素子の収納装置は、ＰＴＣ素子８が電極端子２の一側にのみ取り付け可能であるが故に、熱を満遍なく伝達できないという不都合もある。
大韓民国公開特許公報第１０−２００４−００８９５７０号

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、接触板とインシュレーターが一体に固着され、ＰＴＣ素子からの熱を満遍なく伝達可能に構成されるＰＴＣロッド組立体を提供するところにある。

さらに、本発明は、ＰＴＣ素子からの生成熱が外部に抜け出ることなく放熱フィン組立体にのみ満遍なく伝達可能であり、且つ、ＰＴＣロッド組立体と放熱フィン組立体との気密性を高めるように構成される車両用のプレヒーターを提供するところにある。

上記の如き問題点を解消するために、本発明に係るＰＴＣロッド組立体は、ＰＴＣ素子を備える車両用のプレヒーターのＰＴＣロッド組立体において、チャンネル状に形成される下側のＰＴＣロッドと、２以上の貫通孔が一定の間隔だけ離れて形成される接触板と、前記貫通孔を貫通する貫通突起が前記接触板の一部を取り囲むように係合され、前記接触板の側面の一部を露出させる１以上の第１の着座部と第２の着座部が設けられるインシュレーターと、前記接触板と当接するように前記第１の着座部に位置するＰＴＣ素子と、前記接触板と当接するように前記第２の着座部に位置する伝熱ブロックと、前記下側のＰＴＣロッドの開放部を覆うように係合される上側のＰＴＣロッドと、を備えてなる。

前記接触板とインシュレーターは、２重射出工程を通じて一体に製作される。また、前記インシュレーターは、貫通孔を貫通する貫通突起が形成されて前記接触板の一方の側面に取り付けられる第１のインシュレーターと、前記貫通孔を貫通する貫通突起に係合される係合口が形成されて前記接触板の他方の側面に取り付けられる第２のインシュレーターと、を備えてなっても良い。

インシュレーターはＰＴＣロッドの外部に露出され、且つ、ＰＴＣロッドの両端を閉塞するようにガイド部が両端部にそれぞれ形成される。このとき、ガイド部は、横断面がＰＴＣロッドの横断面と同じ形状に形成されることが好ましい。

また、第１の着座部は、第２の着座部よりも広幅に形成され、支持棒は、接触板の幅方向の両端に相対するように対をなして形成されてもよい。第１の着座部と第２の着座部は、側壁に１以上の離隔突起が形成されてもよい。

接触板は、一方の端部にガイド部の外側に突き出ると共に、ステップ状に折り曲げられるターミナルが形成される。このとき、ターミナルは、接触板の端部が２つ折りになるように折り畳まれていてもよい。

ハウジングは、一側がハウジングの内部に嵌め込まれ、ハウジングの内部に嵌め込まれる上側のＰＴＣロッドまたは下側のＰＴＣロッドの一端と当接される折り曲げ板を備えてなるハウジング端子をさらに備える。

本発明に係る車両用のプレヒーターは、上記の如き構造を有する多数のＰＴＣロッド組立体と、ＰＴＣロッド組立体の両面に当接するように取り付けられる１以上の放熱フィン組立体と、最外郭に位置する放熱フィン組立体の外側面にそれぞれ取り付けられる一対のフレームと、ＰＴＣロッド組立体と放熱フィン組立体とフレームとの組立体の両終端部に取り付けられる第１のハウジング及び第２のハウジングと、を備えてなる。

最外側に位置するＰＴＣロッド組立体は、車両用のプレヒーターの内側に向かう面にＰＴＣ素子が取り付けられるように構成され、途中に位置するＰＴＣロッド組立体は、ＰＴＣ素子と伝熱ブロックが両面に交互に取り付けられるように構成される。

このとき、ＰＴＣロッド組立体は、ハウジングから一定の間隔だけ離れた個所にＰＴＣ素子が取り付けられるように構成されることが好ましい。

また、ＰＴＣロッド組立体は、ＰＴＣ素子が取り付けられた側には放熱フィン組立体が側方に２以上積層されるように取り付けられ、ＰＴＣ素子が取り付けられていない側には一つの放熱フィン組立体が取り付けられる。

フレームは、放熱フィン組立体との接触面の長手方向に沿って長く形成される補強溝が放熱フィン組立体との接触面に設けられ、放熱フィン組立体との接触面の中段が放熱フィン組立体に向かって突き出るように斜めに形成される。

さらに、本発明に係るフレームは、陰極端子として働くように構成されてもよい。

本発明に係るＰＴＣロッド組立体によれば、接触板とインシュレーターとの結合力が強固になり、ＰＴＣロッドの内部に異物が流入せず、しかも、ターミナルの強度も高くなるというメリットがある。

また、本発明に係る車両用のプレヒーターによれば、ＰＴＣロッドからの生成熱が外部に抜け出ることなく内部に満遍なく伝達され、フレームの間に位置する各部品の結合力が向上可能であり、しかも、ＰＴＣロッド組立体と放熱フィン組立体との気密性が高くなるというメリットもある。

以下、添付した図面に基づき、本発明に係るＰＴＣロッド組立体及びこれを備える車両用のプレヒーターの実施の形態について詳述する。

図３は、本発明に係るＰＴＣロッド組立体の分解斜視図であり、図４ないし図６は、本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板のターミナルの製造過程を順次に示す斜視図である。

図３ないし図６に示すように、本発明に係るＰＴＣロッド組立体１０は、チャンネル状に形成される下側のＰＴＣロッド１００と、一方の端部にステップ状に折り曲げられたターミナル２１０が設けられ、２以上の貫通孔２２０が一定の間隔をあけて形成されて下側のＰＴＣロッド１００の内部に位置する接触板２００と、貫通孔２２０を貫通して接触板２００の一部を取り囲むように形成され、接触板２００の一方の側面の一部が露出されるように第１の着座部３１０が多数形成され、他方の側面の一部が露出されるように第２の着座部（図示せず）が多数形成されるインシュレーター３００と、接触板２００と当接するように第１の着座部３１０に嵌め込まれるＰＴＣ素子４００と、接触板２００と当接するように第２の着座部に嵌め込まれる伝熱ブロック５００と、下側のＰＴＣロッド１００の開放部を覆うように取り付けられる上側のＰＴＣロッド６００と、を備えてなる。

インシュレーター３００は、接触板２００がＰＴＣロッド１００、６００に当接することを防ぐためのものであり、接触板２００の外側面に設けられる支持棒３４０を備え、接触板２００の外側面の一部を取り囲むように取り付けられる。接触板２００とインシュレーター３００との結合構造は、図７ないし図１０を参照して後述する。

さらに、インシュレーター３００の両端部には、内側面がＰＴＣロッド１００、６００の端部の外側面に押し付けられることにより、ＰＴＣロッド１００、６００の両端を閉塞するガイド部３３０がそれぞれ形成される。このとき、ガイド部３３０は、横断面がＰＴＣロッド１００、６００の横断面と同じ形状に形成される。このため、上側のＰＴＣロッド６００及び下側のＰＴＣロッド１００の内部空間はガイド部３３０により塞がるため、ＰＴＣ素子４００に埃やその他の異物の接触により火災が起こることがない。

接触板２００は、一方の端部にガイド部３３０の外側に突き出るターミナル２１０が形成される。このとき、ターミナル２１０はステップ状に折り曲げられていてもよい。ターミナル２１０が形成される側の接触板２００の端部は、中段よりも広幅に形成され、両端が２つ折になっている。こうして形成されるターミナル２１０は、厚さが接触板２００の中段の２倍となるため、強度が高くなり、これにより、一層安定的に電流の伝達のためのコネクターやハウジングに組み付け可能になるというメリットがある。

図７は、本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板とインシュレーターの側面図であり、図８は、図７におけるＡ−Ａ線に沿って切り取った接触板とインシュレーターの断面図であり、図９は、図７におけるＢ−Ｂ線に沿って切り取った接触板とインシュレーターの断面図である。

図７ないし図９に示すように、本発明に係るインシュレーター３００は、射出方式により接触板２００に取り付けられ、接触板２００の外側面に設けられる支持棒３４０を備えて接触板２００の外側面の一部を取り囲むように形成される。このため、本発明に係るインシュレーター３００は、貫通口２２０の個所の支持棒３４０が破損しない限り、接触板２００との結合が解放されないため、接触板２００の外側面との摩擦力によってのみ結合位置が固定されていた従来のインシュレーターに比べて、接触板２００との結合力が著しく強固になる。このとき、インシュレーター３００は、接触板２００の製造とは別に行われる射出を通じて製作されてもよく、２重射出方式により接触板２００と同時に製作されても良い。

また、インシュレーター３００は、ＰＴＣ素子４００と伝熱ブロック５００の取付位置が互いに変わらないように、第１の着座部３１０と第２の着座部３２０の幅が異なるように形成されてもよい。この実施の形態においては、第１の着座部３１０が第２の着座部３２０よりも広幅に形成されているが、ユーザーの選択に応じて、第２の着座部３２０が第１の着座部３１０よりも広幅に形成されても良い。このとき、ＰＴＣ素子４００の一方の全面が接触板２００に当接するように、第１の着座部３１０は接触板２００と同幅に形成される。なお、第２の着座部３１０もまた接触板２００と同幅に形成されてもよい。

さらに、インシュレーター３００は射出を通じて製作されるため、第１の着座部３１０が単なる四角形状に形成されると、射出工程の特性から、第１の着座部３１０の各隅部が直角に形成されない場合が頻繁に起こる。このように第１の着座部３１０の隅部が直角に形成されなかった場合、ＰＴＣ素子４００が接触板２００に密着できなくなるため、伝熱機能が落ちてしまう。

このため、上記の如き問題点を解消するために、本発明に係る第１の着座部３１０は四角形状に形成され、各隅部にはエッジ溝３１２が形成される。このようにしてエッジ溝３１２が形成されると、たとえ第１の着座部３１０の隅部において僅かな寸法の誤差が生じるとしても、ＰＴＣ素子４００は完璧に接触板２００に密着可能になる。

さらに、第２の着座部３１０もまた第１の着座部３１０と同様、各隅部部にエッジ溝が形成されて、伝熱ブロック５００と接触板２００との密着性を高めることができる。

図１０は、接触板に着脱自在に形成されるインシュレーターの分解断面図である。

接触板２００を取り囲むように取り付けられるインシュレーター３００は、図１０に示すように、貫通孔２２０を貫通する貫通突起３０８が形成されて接触板２００の一方の側面に取り付けられる第１のインシュレーター３０６と、貫通孔２２０を貫通した貫通突起３０８に係合される係合口３０４が形成されて接触板２００の他方の側面に取り付けられる第２のインシュレーター３０２と、を備えてなる。

このような構成を有するインシュレーター３００は、破損せずとも接触板２００との係合が解除可能になるため、メンテナンスが容易になるというメリットがある。

図１１は、支持棒が対をなして形成された本発明に係るＰＴＣ組立体のインシュレーター斜視図であり、図１２は、インシュレーターと接触板にそれぞれガイド部が設けられた本発明に係るＰＴＣ組立体のインシュレーター斜視図である。

図１１に示すように、支持棒３４０は、接触板２００の幅方向の両端に相対するように対をなして形成されても良い。

このようにして支持棒３４０が相対して対をなして形成されると、ＰＴＣ素子４００は、各隅部が支持棒３４０の側壁に密着されて取り付けられる。このとき、接触板２００に形成される貫通口２２０は、各支持棒３４０の形成個所にそれぞれ設けられる必要がある。

また、インシュレーター３００に設けられるガイド部３３０は、図１２に示すように、平板状に形成され、接触板２００に向かって突き出るように貫通突起３９８が形成可能である。さらに、接触板２００は、ガイド部３３０と対応する個所に補助ガイド部２１２が設けられる。このとき、貫通突起３９８と対応する個所の接触板２００と補助ガイド部２１２には、貫通突起３９８が係合可能な貫通孔３０４が形成され、貫通突起３９８が貫通孔３０４に係止されることにより、ガイド部３３０と補助ガイド部２１２は係合される。

さらに、ガイド部３３０と補助ガイド部２１２は互いに係合されたとき、ＰＴＣロッドの両端を閉塞するように形成される。

図１３は、本発明に係る車両用のプレヒーターの分解斜視図であり、図１４ないし図１６は、本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる各ＰＴＣロッド組立体へのＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付位置を示す分解図である。

本発明に係る車両用のプレヒーターは、図１３に示すように、長手方向に平行に並ぶ多数のＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃと、各ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃの両面に当接するように取り付けられる放熱フィン組立体２０と、放熱フィン組立体２０の間に介装される陰極端子３０と、最外郭に位置する放熱フィン組立体２０の外側面にそれぞれ取り付けられる一対のフレーム４０、５０と、ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃと放熱フィン組立体２０と陰極端子３０とフレーム４０、５０との組立体の両終端部に取り付けられる第１のハウジング６０及び第２のハウジング７０と、を備えてなる。放熱フィン組立体２０の内部に組み込まれたＰＴＣ端子からの生成熱は、放熱フィン組立体２０に伝わって放熱フィン組立体２０を通過する空気を加熱する。

このような構成を有する車両用のプレヒーターは、ＰＴＣ素子からの生成熱が外部に抜け出ることなく、内側に配列された放熱フィン組立体２０にのみ伝わるように構成されなければ、効率が高くならないため、途中に位置するＰＴＣロッド組立体１０Ａは、図１４に示すように、左右側に万遍無く伝熱可能にＰＴＣ素子４００Ａと伝熱ブロック５００Ａが両面に交互に取り付けられるように構成され、外側に位置するＰＴＣロッド組立体１０Ｂ、１０Ｃは、図１５及び図１６に示すように、車両用のプレヒーターの内側に向かう面にＰＴＣ素子４００Ｂ、４００Ｃが取り付けられ、車両用のプレヒーターの外側に向かう面に伝熱ブロック５００Ｂ、５００Ｃが取り付けられるように構成される。

しかしながら、各ＰＴＣ素子４００と伝熱ブロック５００の取付位置はこれに限定されるものではなく、ユーザーの選択に応じて自由に変更可能である。

さらに、各ＰＴＣ素子４００Ａ〜４００Ｃは、ハウジング６０、７０を介して外部に熱が放出されないように、ハウジング６０、７０から一定の間隔をあけて形成されることが好ましい。

また、放熱フィン組立体２０へと伝わった熱は、フレーム４０、５０に伝わってはいけないため、フレーム４０、５０は、放熱フィン組立体２０との接触面積が狭まるように放熱フィン組立体２０との接触面に長手方向に沿って長く形成される補強溝４２、５２が設けられる。このようにして補強溝４２、５２が形成されると、放熱フィン組立体２０とフレーム４０、５０との接触面積が狭まり、その結果、伝熱率が下がる。このとき、補強溝４２、５２の内部には空気が満たされるため、放熱フィン組立体２０の熱が空気に乗ってフレーム４０、５０に伝わるとはいえ、空気は熱伝達率が極めて低い物質であるため、空気に乗って伝わる熱の量は極めて少量であると言える。

ＰＴＣ素子からの生成熱により加熱されたＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃと放熱フィン組立体２０は嵩張って左右の外側に取り付けられたフレーム４０、５０を外側に押し出し、これにより、フレーム４０、５０は両端がハウジング６０、７０に係止されているため、中段部が外側に突き出るように撓むことができる。このようにフレーム４０、５０が撓むと、フレーム４０、５０の間に位置する各部品間の結合が緩むことがあるという問題点がある。

このため、本発明に係るフレーム４０、５０は、放熱フィン組立体２０との接触面の中段が放熱フィン組立体２０に向かって突き出るように斜めに形成される。このようにして中段部が内側に傾斜するフレーム４０、５０は、真っ直ぐに形成されていた従来のフレームに比べて、たとえＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃと放熱フィン組立体２０の膨張によって圧力を受けるとしても、撓みの度合いが著しく減る。さらに、本発明に係るフレーム４０、５０には、上述した補強溝４２、５２が撓むことを防ぐ心張り棒の役割を果たすため、外力による変形がほとんど起こらないという効果がある。

さらに、この実施の形態においては、放熱フィン組立体２０の間に別の陰極端子３０が介装されているが、本発明に係る車両用のプレヒーターは、フレーム４０、５０が陰極端子として働くように構成されても良い。このようにフレーム４０、５０が陰極端子として働くと、車両用のプレヒーターの内部構成が簡単になるだけではなく、製造コストを節減できるというメリットがある。

ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃの両側面には、放熱フィン組立体２０が取り付けられるが、伝熱ブロックが取り付けられた側よりも、ＰＴＣ素子が取り付けられた側における生成熱量が遥かに大であるため、ＰＴＣ素子が取り付けられた側には、放熱フィン組立体２０が側方に多数積層されるように取り付けられ、ＰＴＣ素子が取り付けられていない側にはＰＴＣ素子が取り付けられた側に固着された放熱フィン組立体２０よりも少数の放熱フィン組立体２０が取り付けられる。この実施の形態においては、ＰＴＣ素子が取り付けられた側に２つの放熱フィン組立体２０が固着され、伝熱ブロックが取り付けられた側に一つの放熱フィン組立体２０が固着されているが、ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃの側面に固着される放熱フィン組立体２０の数はこれに限定されることなく、ユーザーの選択に応じて種々に変更可能である。

図１７は、本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる第１のハウジングとＰＴＣロッド組立体との結合図である。

本発明に係る車両用のプレヒーターの各ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃは、ＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付位置が異なるため、第１のハウジング６０への取り付け位置が変わる場合、効率が低下したり故障したりするなどの種々の問題が生じうる。

このような問題が起こることを抑えるために、各ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃのターミナル２１０Ａ〜２１０Ｃは、折曲の高さが異なるように形成され、第１のハウジング６０は、各ターミナル２１０Ａ〜２１０Ｃが取り付けられる結合端子６１〜６３と各ガイド部３３０Ａ〜３３０Ｃを取り付けるための着座溝６４〜６６との距離が各ターミナル２１０Ａ〜２１０Ｃの屈曲の高さに合わせて形成される。このため、各ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃは指定された位置にのみ取り付け可能であるため、ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃを組み立てるときに混同を生じることがない。

このとき、各ＰＴＣロッド組立体１０Ａ〜１０Ｃは、ガイド部３３０Ａ〜３３０Ｃがハウジング６０の内部に完全に嵌め込まれる。

本発明に係るＰＴＣロッド組立体付き車両用のプレヒーターは、従来のプレヒーターと比較したとき、各部の構造だけが異なり、基本的な動作は同様であるため、これについての詳細な説明を省く。

図１８は、本発明に係るプレヒーターに適用されるハウジングの断面斜視図であり、図１９は、ハウジング端子の結合構造を示すハウジングの断面図である。

図１８及び図１９に示すように、本発明に係る第１のハウジング６０は、一方が第１のハウジング６０の内部に嵌め込まれ、第１のハウジング６０の内部に嵌め込まれる上側のＰＴＣロッド６００若しくは下側のＰＴＣロッド１００の一端と当接する折曲げ板６８を備えてなるハウジング端子６７を備える。このようにしてＰＴＣロッド１００、６００と当接するハウジング端子６７が設けられると、ＰＴＣロッド１００、６００の全体が陰極端子として働くため、陰極端子を別設する必要がなくなるというメリットがある。

このとき、第１のハウジング６０に嵌め込まれる個所のハウジング端子６７には、ハウジング端子６７がハウジング６０の外側に突き出ないように第１のハウジング６０に押し付けられる係止突起６９が形成される。このとき、係止突起６９の端部は尖端状に形成され、ハウジング端子６７の引き出し方向に斜めに形成することが好ましい。

以上、本発明を好適な実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明の範囲は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって解釈されなければならない。なお、当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲によりクレームするような本発明の要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更実施が可能であることを理解すべきである。

従来のＰＴＣ素子の収納装置に適用される接触板とインシュレーターの斜視図である。従来のＰＴＣ素子の収納装置の断面図である。本発明に係るＰＴＣロッド組立体の分解斜視図である。本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板のターミナルの製造過程を順次に示す斜視図である。本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板のターミナルの製造過程を順次に示す斜視図である。本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板のターミナルの製造過程を順次に示す斜視図である。本発明に係るＰＴＣロッド組立体に組み付けられる接触板とインシュレーターの側面図である。図７におけるＡ−Ａ線に沿って切り取った接触板とインシュレーターの断面図である。図７におけるＢ−Ｂ線に沿って切り取った接触板とインシュレーターの断面図である。接触板に着脱可能に形成されるインシュレーターの分解断面図である。支持棒が対をなして形成された本発明に係るＰＴＣ組立体のインシュレーターの斜視図である。インシュレーターと接触板にそれぞれガイド部が設けられた本発明に係るＰＴＣ組立体のインシュレーター斜視図である。本発明に係る車両用のプレヒーターの分解斜視図である。本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる各ＰＴＣロッド組立体へのＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付け位置を示す分解図である。本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる各ＰＴＣロッド組立体へのＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付け位置を示す分解図である。本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる各ＰＴＣロッド組立体へのＰＴＣ素子と伝熱ブロックの取付け位置を示す分解図である。本発明に係る車両用のプレヒーターに取り付けられる第１のハウジングとＰＴＣロッド組立体との結合図である。本発明に係るプレヒーターに適用されるハウジングの断面斜視図である。ハウジング端子の結合構造を示すハウジングの断面図である。

符号の説明

１０：ＰＴＣロッド組立体
２０：放熱フィン組立体
３０：陰極端子
４０、５０：フレーム
６０：第１のハウジング
７０：第２のハウジング
１００：下側のＰＴＣロッド
２００：接触板
２１０：ターミナル
３００：インシュレーター
３１０：第１の着座部
３２０：第２の着座部
４００：ＰＴＣ素子
５００：伝熱ブロック
６００：上側のＰＴＣロッド

Claims

ＰＴＣ素子を有する車両用のプレヒーターのＰＴＣロッド組立体において、
チャンネル状に形成される下側のＰＴＣロッドと、
２以上の貫通孔が一定の間隔だけ離れて形成される接触板と、
前記接触板の一部を取り囲むように係合され、前記接触板の側面の一部を露出させる１以上の第１の着座部と第２の着座部が設けられるインシュレーターと、
前記接触板と当接するように前記第１の着座部に位置するＰＴＣ素子と、
前記接触板と当接するように前記第２の着座部に位置する伝熱ブロックと、
前記下側のＰＴＣロッドの開放部を覆うように係合される上側のＰＴＣロッドと、を備えてなり、
前記インシュレーターは、
貫通突起が形成されて前記接触板の一方の側面に係合される第１のインシュレーターと、
前記貫通孔を貫通する前記貫通突起に係合される係合口が形成されて前記接触板の他方の側面に取り付けられる第２のインシュレーターと、を備えてなることを特徴とするＰＴＣロッド組立体。
前記インシュレーターは、
ＰＴＣロッドの両端を閉塞するガイド部が両端部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項１に記載のＰＴＣロッド組立体。
ＰＴＣ素子を有する車両用のプレヒーターのＰＴＣロッド組立体において、
チャンネル状に形成される下側のＰＴＣロッドと、
２以上の貫通孔が一定の間隔だけ離れて形成される接触板と、
前記接触板の一部を取り囲むように係合され、前記接触板の側面の一部を露出させる１以上の第１の着座部と第２の着座部が設けられるインシュレーターと、
前記接触板と当接するように前記第１の着座部に位置するＰＴＣ素子と、
前記接触板と当接するように前記第２の着座部に位置する伝熱ブロックと、
前記下側のＰＴＣロッドの開放部を覆うように係合される上側のＰＴＣロッドと、を備えてなり、
前記インシュレーターは、貫通突起が形成されるガイド部が両端部に設けられ、
前記接触板は、前記ガイド部と対応する個所に補助ガイド部が設けられ、
前記貫通突起と対応する個所に貫通孔が形成され、
前記ガイド部と前記補助ガイド部は、前記ＰＴＣロッドの両端を閉塞するように形成されることを特徴とするＰＴＣロッド組立体。
前記第１のインシュレーターは、前記接触板の幅方向の両端に相対するように対をなして形成される支持棒を有し、前記支持棒に前記貫通突起が形成されることを特徴とする請求項１に記載のＰＴＣロッド組立体。
前記接触板は、一方の端部に前記ガイド部の外側に突出されてステップ状に折り曲げられるターミナルが形成されることを特徴とする請求項２または３に記載のＰＴＣロッド組立体。
請求項１〜５のいずれかに記載の構造を有して列設される多数のＰＴＣロッド組立体と、
前記ＰＴＣロッド組立体の両面に当接するように取り付けられる１以上の放熱フィン組立体と、
最外郭に位置する放熱フィン組立体の外側面にそれぞれ取り付けられる一対のフレームと、
前記ＰＴＣロッド組立体と前記放熱フィン組立体と前記フレームとの組立体の両終端部に取り付けられる第１のハウジング及び第２のハウジングと、
前記ハウジングの内部に組み込まれて陰極端子として働くハウジング端子と、を備えてなることを特徴とする車両用のプレヒーター。
少なくとも１以上のＰＴＣロッド組立体は、前記ＰＴＣ素子と伝熱ブロックが両面に交互に取り付けられることを特徴とする請求項６に記載の車両用のプレヒーター。
前記ハウジング端子には、前記ＰＴＣロッドの一端と当接する折り曲げ板が設けられることを特徴とする請求項６に記載の車両用のプレヒーター。