JP4320586B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排出ガスに含まれるパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタを備える排ガス浄化装置に関する。
近年、ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(粒子状物質、PM)の環境への影響が大きな問題となっている。この対策として、従来より、セラミック多孔質体からなるディーゼルパティキュレートフィルタ(以下DPFと称する)が知られ、これを排気管の途中に設置して、DPFの多孔質の隔壁にパティキュレートを捕集することが行なわれている。DPFは、捕集したパティキュレートを定期的に燃焼除去することで再生される。
DPFの再生は、一般に、DPFの前後差圧を基にパティキュレート堆積量(以下PM堆積量と称する)を算出し、PM堆積量が予め決められた所定量以上となった時に昇温手段を作動させて、DPFをパティキュレートが燃焼する温度以上に昇温させることにより行なわれる。ただし、エンジンの運転条件によっては、排気温度がパティキュレートの自然燃焼が可能な高温となる場合があり、効率よくDPFの再生を行なうには、昇温手段を運転条件に応じて作動させることが望ましい。この従来技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
特開2000−170521号公報
特許文献1には、PM堆積量が所定値に到達した場合に、エンジンの運転条件に応じて昇温手段を選択してDPFを再生するための昇温を実施する方法が提案されている。エンジンの運転状態 (負荷状態)は、例えば、エンジン回転数と出力トルクによって複数の領域に区分されており、各領域毎に異なる再生操作を行ない、または自然燃焼が可能な領域等では特別な操作を実施しないことで、燃料消費量の増大を抑制しながら、DPFの再生操作を適切に行なうことを可能にしている。
しかしながら、特許文献1の方法は、エンジン低回転、低負荷領域では、パティキュレート燃焼温度までDPFを昇温することが困難であるとして、たとえ再生が必要なPM堆積量に到達していても昇温を実施しない。すなわち特許文献1の方法では、再生が必要なPM堆積量を越えた時に低回転、低負荷領域であれば再生操作は行なわれず、再生中に低回転、低負荷領域になった場合には再生操作を中止する。ところが、この状態で、アイドル運転あるいは渋滞走行などのエンジン低回転、低負荷運転が長時間にわたって行なわれると、DPF上に許容値を越える多量のパティキュレートが堆積するおそれがある。
ここで、DPF上に堆積可能なパティキュレートの許容量は、通常、
(1)DPF上にパティキュレートが堆積して排気圧が増加するのに伴うエンジン出力低下
(2)多量のパティキュレートが一気に燃焼した場合の反応熱によるDPFおよび触媒の劣化・破損
を防ぐ観点から決定される。従って、特許文献1の方法により許容量を越えるパティキュレートが堆積した場合には、
(1)エンジン出力低下を招く
(2)その後、エンジン中・高負荷運転に移行した場合に多量のパティキュレートが一気に燃焼し、DPFおよび触媒の劣化・破損が生じるおそれがある、
という問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気浄化装置において、DPF上に許容量を越える多量のパティキュレートが堆積するのを防止し、内燃機関の出力低下や、多量のパティキュレートが一気に燃焼することによるDPFおよび触媒の劣化・破損を防止して、安全かつ高性能な装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に設置されて排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、内燃機関の運転条件を検出する運転条件検出手段と、上記パティキュレートフィルタに堆積するパティキュレート量を検出するPM堆積量検出手段と、上記パティキュレートフィルタを昇温する昇温手段と、上記運転条件検出手段と上記PM堆積量検出手段の検出結果に基づき上記昇温手段を操作する昇温制御手段を備える。上記昇温制御手段は、上記パティキュレートフィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越え、かつ所定の運転条件の時に、上記パティキュレートフィルタへのパティキュレートの堆積を抑制するための操作を行なうPM堆積抑制手段を有している。
上記PM堆積量検出手段の検出結果により、上記パティキュレートフィルタの再生が必要となった時点で、再生のための昇温が困難な低速運転条件に移行した場合、従来は再生その他の処置を施さなかったために、PM堆積量がさらに増加し、その後再生を実施した場合に上記パティキュレートフィルタ温度が非常に高くなるおそれがあった。これに対し、本発明では、上記所定の運転条件となった時に上記PM堆積抑制手段を作動させ、パティキュレートの堆積を抑制するための操作を行なうので、PM堆積量はほとんど増加しない。よって、その後再生可能となった時に上記昇温制御手段による昇温操作を行なって、安全に上記パティキュレートフィルタを再生することができ、機関性能の低下や触媒劣化等を防止できる。
このため、請求項1の装置では、上記昇温制御手段は、上記パティキュレート堆積量が所定値を越えた時に、内燃機関の出力トルクが第1所定値以上の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施せず、出力トルクが第1所定値未満かつ、第1所定値より小さい第2所定値以上の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施し、出力トルクが第2所定値未満の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施せずに上記PM堆積抑制手段による操作を行なう。
具体的には、内燃機関の出力トルクを基に運転状態に応じた操作を行う。例えば、出力トルクが第1所定値以上の高負荷運転条件ではパティキュレートの自然燃焼が可能であるため、上記昇温手段を作動させる必要がない。また、出力トルクが第1所定値未満で第2所定値以上の中負荷運転条件では通常の昇温操作を実施して、上記パティキュレートフィルタを再生することができる。低速低負荷運転条件では、上記昇温手段により通常の再生温度まで昇温することが困難であるので、出力トルクが第2所定値未満の時には、上記PM堆積抑制手段を作動させることで上記効果が得られる。
請求項の装置では、上記昇温制御手段における第1所定値および第2所定値を、内燃機関の回転速度に応じて決定する。
第1所定値は排気温度が高温であるためフィルタ上のパティキュレートが自然燃焼可能な領域と、排気温度昇温により再生可能な領域の境界値、第2所定値はたとえ排気温度昇温しても再生困難な領域と、排気温度昇温により再生可能な領域の境界値となるが、これらの値は内燃機関の回転速度と相関があるため、これを考慮して第1所定値および第2所定値を設定することで、より効果的な昇温制御を行うことができる。
請求項の装置では、上記昇温制御手段は、上記パティキュレート堆積量が所定値を越え、かつ内燃機関の出力トルクが第2所定値未満である時に、その運転条件を所定時間継続したかどうかを判定する判定手段を有し、該判定手段が肯定判定された時にのみ、上記PM堆積抑制手段による操作を実施する。
低速低負荷運転条件におけるPM排出量は比較的少なく、また、上記PM堆積抑制手段による操作を実施すると排気エミッションが悪化するおそれがあることから、好ましくは、出力トルクが第2所定値未満の運転条件となってから所定時間経過した場合のみ上記PM堆積抑制手段による操作を行うとよい。
請求項の装置では、上記PM堆積抑制手段は、内燃機関から排出されるパティキュレート量を減少させる操作を行なう。
具体的には、内燃機関からのPM排出量を減少させるような操作を行なうことで、パティキュレートフィルタの堆積量が増加しないようにすることができる。
請求項の装置では、上記PM堆積抑制手段は、EGR量を設定値より減量する、吸気量に対する噴射量の上限ガード値を低減する、燃料噴射圧力を増加する、および、燃料噴射時期を進角する、のうちから選ばれるいずれかの操作を行なって内燃機関から排出されるパティキュレート量を低減する。
内燃機関からのPM排出量は、EGR量、燃料噴射量、燃料噴射圧力、燃料噴射時期等と相関があり、これらの設定値を変更することでPM排出量を減少させることができる。
請求項の装置では、上記PM堆積抑制手段は、上記パティキュレートフィルタを上記昇温手段による昇温時の温度よりも低い温度まで昇温させることで上記パティキュレートの堆積量の増加を抑制する手段を有する。
好ましくは、上記EGR量や燃料噴射量、燃料噴射圧力の増減といった操作に加えて、上記パティキュレートフィルタを通常の再生温度より低い温度に昇温してパティキュレート徐々に燃焼させると、パティキュレートの堆積をさらに抑制できる。これにより、PM堆積量が許容量を越えるのを防止し、より安全で信頼性の高い装置を実現できる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はディーゼルエンジンの排気浄化装置の全体構成を示すもので、ディーゼルエンジン1の排気通路には、排気管2a、2b間に、表面に酸化触媒を担持したディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、酸化触媒付DPFと称する)3が設置されている。酸化触媒付DPF3は、例えば、コーディエライト等の耐熱性セラミックスをハニカム構造に成形して、ガス流路となる多数のセルを入口側または出口側が互い違いとなるように目封じしてなり、セル壁表面には、Pt等の酸化触媒が塗布されている。エンジン1から排出された排気ガスは、酸化触媒付DPF3の多孔性の隔壁を通過しながら下流へ流れ、その間にパティキュレートが捕集されて次第に堆積する。なお、酸化触媒は再生温度を低くして安定した燃焼を行うために担持されるもので、酸化触媒を担持しない構成とすることも可能である。
酸化触媒付DPF3の下流側の排気管2bには、酸化触媒付DPF3の温度を知るために排気温センサ41が設置される。排気温センサ41はECU6に接続されており、酸化触媒付DPF3の出ガス温度を検出して、ECU6に出力する。また、エンジン1の吸気管11には、エアフローメータ(吸気量センサ)42が設置してあり、吸気量を検出して、ECU6に出力するようになっている。エンジン1の吸気管11は、EGRバルブ7を備えたEGR通路71によって、酸化触媒付DPF3の上流側の排気管2aと連通している。EGRバルブ7の駆動はECU6にて制御される。
排気管2a、2bには、酸化触媒付DPF3に捕集され堆積したパティキュレートの量(PM堆積量)を知るために、酸化触媒付DPF3の前後差圧を検出する差圧センサ5が接続される。差圧センサ5の一端側は酸化触媒付DPF3上流の排気管2aに、他端側は酸化触媒付DPF3下流の排気管2bにそれぞれ圧力導入管51、52を介して接続されており、酸化触媒付DPF3の前後差圧に応じた信号をECU6に出力する。
ECU6には、さらに、アクセル開度センサ61や回転数センサ62といった各種センサが接続されている。ECU6は、これらセンサからの検出信号を基に運転状態に応じた最適な燃料噴射量、噴射時期、噴射圧等を算出して、エンジン1への燃料噴射を制御する。また、EGRバルブ7の弁開度を調節することで、吸気に還流する排気量(EGR量)を制御している。
また、ECU6は、酸化触媒付DPF3の再生を制御し、PM堆積量が許容範囲を越えないようにする。このため、本実施の形態において、ECU6は、エンジン回転数とアクセル開度(あるいはトルク、燃料噴射量等)といったエンジン1の運転条件を検出するとともに(運転条件検出手段)、酸化触媒付DPF3の前後差圧と酸化触媒付DPF3を通過する排気流量からPM堆積量を算出する、あるいはエンジン運転履歴をもとにエンジン1からのPM排出量を積算して酸化触媒付DPF3へのPM堆積量を算出する(PM堆積量検出手段)。そして、これら運転条件検出手段およびPM堆積量検出手段の検出結果に基づいて、酸化触媒付DPF3を昇温するDPF昇温手段を操作する(DPF昇温制御手段)。DPF昇温手段としては、ポスト噴射、燃料噴射時期遅角、吸気絞りのいずれか1つまたは2つ以上の手段を組み合わせることができる。
本発明の特徴部分である昇温制御手段について次に説明する。昇温制御手段は、酸化触媒付DPF3へのPM堆積量が所定値を越えた時に、エンジン1の運転条件に応じてDPF昇温手段を操作し、DPF昇温手段による昇温操作が困難な運転条件の時には、酸化触媒付DPF3へのパティキュレートの堆積を抑制する操作を行なう(PM堆積抑制手段)。具体的には、図2に示すように、エンジン回転数と出力トルクから、エンジン1の運転領域をA、B、Cの3領域に分けている。領域Aと領域Bの境界値の出力トルクを第1所定値、領域Bと領域Cの境界値の出力トルクを第2所定値とし、これら第1所定値、第2所定値はエンジン回転数に応じて決定される。各領域での操作はそれぞれ以下のようになる。
(1)領域Aは出力トルクが第1所定値以上の高負荷領域で、この運転条件では、排気温度が高温(例えば500℃以上)で酸化触媒付DPF3上のパティキュレートが自然に燃焼するため、特別な昇温操作はしない。
(2)領域Bは出力トルクが第1所定値未満かつ、第1所定値より小さい第2所定値以上の中負荷領域で、この運転条件では、酸化触媒付DPF3上に堆積したパティキュレートを燃焼させて酸化触媒付DPF3を再生するために昇温手段を操作する。
(3)領域Cは出力トルクが第2所定値未満の低速低負荷領域で、この運転条件では、昇温手段を操作しても、燃費の大幅な悪化なしではパティキュレートを燃焼除去するのに十分な温度(例えば500℃以上)まで酸化触媒付DPF3を昇温することが困難なため、領域Bと同じ昇温手段の操作はしない。
ただし、(3)の運転条件において領域Cの状態が長時間維持された結果、所定値を越えて堆積した多量のパティキュレートが、その後、例えば領域Aに移行した時に一気に燃焼する可能性がある。この場合、酸化触媒付DPF3の基材および触媒の許容限界を越えた高温(例えば800℃以上)となり、酸化触媒付DPF3あるいは触媒が劣化・破損するおそれがある。そこで、本発明では、これを回避するために、酸化触媒付DPF3に堆積したパティキュレートを極力増やさないためにPM堆積抑制手段による操作を実施する。
PM堆積抑制手段は、具体的には、領域Cではエンジン1から排出されるパティキュレート量(PM排出量)を極力減らして、新たなパティキュレートが酸化触媒付DPF3へ堆積するのを抑制する。その結果、エンジン運転条件が変化して領域AあるいはBになった場合に、安全に酸化触媒付DPF3上に堆積したパティキュレートを燃焼させることができる。より具体的には、
1)EGR量を設定値より減量してエンジン1から排出されるパティキュレートを低減する。あるいは、
2)パティキュレート排出抑制のために設けられている吸気量に対する噴射量の上限ガード値を低減する。これにより、特に車両の加速時など、燃料量に対して吸気量が不足する場合においても、酸素不足によるエンジン1でのパティキュレート発生を効果的に防止できる。その結果、低速での加減速を繰り返す渋滞走行においても酸化触媒付DPF3に堆積するパティキュレートを低減できる。なおこのガード値の低減量は車両の加速性能(ドライバビリティー)を損なわない範囲に設定する。
上記1)、2)の操作の他にも、燃料噴射圧力を増加する、あるいは、燃料噴射時期を進角するといった操作を行なうこともできる。また、エンジン1から排出されるパティキュレート量を低減するための上記操作に加えて、さらに、酸化触媒付DPF3上のパティキュレートを徐々に燃焼させることで、パティキュレート量が増加するのを抑制する操作を行なうこともできる。具体的には、燃費が大きく悪化しない範囲内で昇温手段を操作し、例えば、酸化触媒付DPF3の温度を、領域Bにおける操作よりも低い温度(例えば400℃)となるように昇温するとよい。この場合、燃費悪化は抑制しながら、しかも酸化触媒付DPF3上のパティキュレートは燃焼除去に至らないまでも徐々に燃焼するため、許容量を越えた多量のパティキュレートが堆積するのを回避できる。その結果、エンジン運転条件が変化して領域Aあるいは領域Bになった場合に、安全に酸化触媒付DPF3上に堆積したパティキュレートを燃焼させることができる。
なお、上記操作により、条件によってはエンジンエミッション等が若干悪化する場合がある。また領域Cにおけるエンジン1からのPM排出量は比較的少ないため急激に多量のパティキュレートが酸化触媒付DPF3へ堆積することはない。従って、領域Cとなってもすぐに特別な操作はせず、まず、その状態が所定時間継続するかどうかを判断するのがよい(判定手段)。そして、領域Cの状態が長時間にわたって継続する場合のみ操作を実施するようにすることで、上記不具合を回避できる。
次に、このECU6による酸化触媒付DPF3の再生のための制御ルーチンを、図3に示すフローチャートを用いて説明する。本ルーチンはECU6において所定の周期で実行され、ステップ101では、まず、酸化触媒付DPF3に堆積しているPM堆積量を算出する。酸化触媒付DPF3上に堆積したパティキュレート量は、例えば、差圧センサ5で検出される酸化触媒付DPF3前後の差圧から算出することができる。これは、所定量の排気が酸化触媒付DPF3を通過する時に生じる差圧が、酸化触媒付DPF3に堆積したパティキュレート量に相関があることを利用するもので、これらの関係は予め実験等により求められマップデータとしてECU6のメモリに記憶されている。排気の量は、例えば、エアフローメータ42で検出される吸気量、排気温センサ41で検出される酸化触媒付DPF3の温度(DPF温度)等から算出される。
あるいは、酸化触媒付DPF3上に堆積したパティキュレート量を、エンジン1の運転履歴を基に算出することができる。例えば、エンジン回転数および出力トルクから単位時間あたりにエンジン1から排出されるパティキュレート量を求め、これに酸化触媒付DPF3におけるパティキュレート捕集効率を乗じたものを積算することで、酸化触媒付DPF3へのPM堆積量を算出可能である。
ステップ102では、ステップ101で算出した酸化触媒付DPF3へのPM堆積量が、パティキュレートを燃焼除去して酸化触媒付DPF3を再生する必要がある所定値に到達したか否か(PM堆積量>所定値か否か)を判定する。この所定値は、通常、酸化触媒付DPF3上へパティキュレートが堆積して排気圧が増加するのに伴うエンジン出力低下、および堆積した多量のパティキュレートが一気に燃焼した場合の反応熱によるフィルタ基材および触媒の劣化・破損を防ぐ観点から予め決定されている。ステップ102が否定判定された場合には、まだ再生は必要ないと判断して本制御ルーチンを一旦終了する。
ステップ102が肯定判定された場合には、ステップ103へ進んで、エンジン回転数とアクセル開度を、アクセル開度センサ61と回転数センサ62の出力から読み込む。ステップ104では、ステップ103で読み込んだエンジン回転数とアクセル開度からエンジン出力トルクを求め、図2に基づき現在のエンジン運転条件を求める。以下、領域がA、B、Cのいずれであるかにより異なる操作を実行する。なお、領域Aでは、エンジン1が高負荷運転条件であるため、排気温度が高く酸化触媒付DPF3上のパティキュレートが自然に燃焼するため特別な操作をすることなく本制御ルーチンを終了する。
エンジン運転条件が図2の領域B(中負荷運転条件)の場合、ステップ105へ進み、酸化触媒付DPF3を再生するための昇温操作を実施する。DPF昇温手段としては、上述したポスト噴射、燃料噴射時期遅角、吸気絞りといった手段が挙げられ、これらの1つまたは2つ以上を組み合わせて、排気を高温とし、さらに未燃HCを酸化触媒上で酸化反応させることで、酸化触媒付DPF3の温度を高温(例えば500℃以上)に昇温する。これにより、酸化触媒付DPF3に堆積したパティキュレートを燃焼除去して、捕集能力を回復させることができる。
エンジン運転条件が図2の領域C(低速低負荷運転条件)の場合、ステップ106へ進み、領域Cにおける運転が所定時間継続したか否かを判定する。後述するステップ107の操作をすると、条件によってはエンジンエミッション等が若干悪化する場合がある。また領域Cにおけるエンジン1からのPM排出量は比較的少ないため、急激に多量のパティキュレートが酸化触媒付DPF3へ堆積することはない。従って、領域Cとなってもすぐに特別な操作はせず、その状態が長時間にわたって継続する場合のみ、ステップ107の操作を実施する。所定時間は例えば30分に設定する。ステップ106が否定判定された場合には本制御ルーチンを一旦終了する。
ステップ106が肯定判定された場合には、ステップ107へ進んで酸化触媒付DPF3上へのPM堆積量増加を抑制するための操作を実施する。このための操作例を以下に列挙する。
(第1例)
図4に示すように、図1のEGR通路71から吸気に還流されるEGR量が所定値を越えるとPM排出量は急増する。そこで、EGR量をW2(従来の設定値)からPM排出量が比較的少ないW1へ減量することでエンジン1から排出されるパティキュレートの量を抑制する。
(第2例)
図5に示すように、燃料噴射量が所定値を越えるとPM排出量は急増する。そこで、燃料噴射量の上限値をX2からX1へ減量することでエンジン1から排出されるパティキュレートの量を抑制する。上述したように、燃料量に対して吸気量が不足すると、酸素不足によりパティキュレートが発生しやすくなるが、これを効果的に防止できる。
(第3例)
図6に示すように、燃料噴射圧力が高くなるほどPM排出量は低減する。そこで、燃料噴射圧力をY2からY1へ増加することでエンジン1から排出されるパティキュレートの量を抑制する。
(第4例)
図7に示すように、燃料噴射時期を遅角させるとPM排出量は増加する。そこで、燃料噴射時期をZ2からZ1へ進角することで、エンジン1から排出されるパティキュレートの量を抑制する。
(第5例)
上記第1例から第4例の操作に加え、図8に示すように、領域Bにおける昇温設定値T2(例えば500℃)より低い設定値T1(例えば400℃)まで酸化触媒付DPF3を昇温する操作を行なうこともできる。ここではDPF昇温手段としてポスト噴射を採用しており、パティキュレートを徐々に燃焼させることで、酸化触媒付DPF3へのPM堆積量の増加をさらに抑制する。これにより、温度T2まで昇温する場合に比べて燃料消費量を小さくすることができ(M2→M1)、燃費悪化を抑制しながらPM堆積量の抑制効果を高めることができる。
図9は、車両走行時における本発明の効果を表すタイムチャートであり、図のように酸化触媒付DPF3再生が必要なPM堆積量m0に到達した状態で、低速運転(領域C)に移行した場合、PM堆積抑制手段を持たない従来技術では、領域Cで運転される間は、酸化触媒付DPF3の再生あるいはその他の処置をしないため、PM堆積量がさらに増加する。その後、運転条件が中速運転(領域B)に移行して、再生を実施した場合にはDPF温度が非常に高くなり、耐熱限界T0を越えてしまう。
これに対し本発明では、領域Cで運転される場合に、エンジン1からのPM排出量を低減し、あるいは酸化触媒付DPF3上のパティキュレートを徐々に燃焼させるため、PM堆積量はほとんど増加しない。従って、その後の領域Bでの走行時に、DPF温度が耐熱限界T0を越えることがなく、安全に酸化触媒付DPF3を再生することができる。
本発明の第1の実施の形態における内燃機関の排気浄化装置の全体概略構成図である。 エンジン回転数と出力トルクを両軸とした図において、エンジン運転領域毎に酸化触媒付DPF再生のために異なる操作を行うことを説明するための図である。 本発明によるECUの作動を示すフローチャート図である。 エンジン運転領域Cにおいて、EGR量とPM排出量との関係を示す図である。 エンジン運転領域Cにおいて、燃料噴射量上限値とPM排出量との関係を示す図である。 エンジン運転領域Cにおいて、燃料噴射圧力とPM排出量との関係を示す図である。 エンジン運転領域Cにおいて、燃料噴射時期とPM排出量との関係を示す図である。 エンジン運転領域Cにおいて、ポスト噴射量と燃料消費量および酸化触媒付DPF温度との関係を示す図である。 車両走行時における本発明の効果を表すタイムチャート図である。
符号の説明
1 内燃機関
11 吸気管
2a、2b 排気管
3 酸化触媒付DPF(パティキュレートフィルタ)
41 排気温センサ
42 エアフローメータ
5 差圧センサ
6 ECU
61 回転数センサ
62 アクセル開度センサ
7 EGRバルブ
71 EGR通路



Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に設置されて排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、内燃機関の運転条件を検出する運転条件検出手段と、上記パティキュレートフィルタに堆積するパティキュレート量を検出するPM堆積量検出手段と、上記パティキュレートフィルタを昇温する昇温手段と、上記運転条件検出手段と上記PM堆積量検出手段の検出結果に基づき上記昇温手段を操作する昇温制御手段を備え、上記昇温制御手段は、上記パティキュレートフィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越えた時に、内燃機関の出力トルクが第1所定値以上の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施せず、出力トルクが第1所定値未満かつ、第1所定値より小さい第2所定値以上の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施し、出力トルクが第2所定値未満の場合は上記昇温手段による昇温操作を実施せずに、上記パティキュレートフィルタへのパティキュレートの堆積を抑制するための操作を行なうPM堆積抑制手段を作動させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 上記昇温制御手段における第1所定値および第2所定値は、内燃機関の回転速度に応じて決定される請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 上記昇温制御手段は、上記パティキュレート堆積量が所定値を越え、かつ内燃機関の出力トルクが第2所定値未満である時に、その運転条件が所定時間継続されたかどうかを判定する判定手段を有し、該判定手段が肯定判定された時にのみ、上記PM堆積抑制手段による操作を実施する請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 上記PM堆積抑制手段は、内燃機関から排出されるパティキュレート量を減少させる操作を行なう請求項1ないし3のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 上記PM堆積抑制手段は、EGR量を設定値より減量する、吸気量に対する噴射量の上限ガード値を低減する、燃料噴射圧力を増加する、または燃料噴射時期を進角する操作を行なって内燃機関から排出されるパティキュレート量を低減する請求項のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 上記PM堆積抑制手段は、上記パティキュレートフィルタを上記昇温手段による昇温時の温度よりも低い温度まで昇温させることで上記パティキュレートの堆積量の増加を抑制する手段を有する請求項1ないしいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
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