JP4318121B2 - モータ駆動用パルス出力ic - Google Patents

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Description

本発明は、入力データに応じたパターンのモータ駆動用パルスを出力するモータ駆動用パルス出力ICに関し、詳しくは、電子カムの従節駆動用モータを自律的に駆動制御可能なモータ駆動用パルス出力ICに関する。
ステッピングモータやサーボモータに代表されるパルス信号で駆動制御されるモータ(以下、単にモータという。)の普及に伴い、その駆動パルスを発生させるモータ駆動用パルス出力ICが種々提案されている。この種のモータ駆動用パルス出力ICは、制御データ(動作コマンド、目標位置データ、動作速度データなど)の入力に応じて、所定パターンのモータ駆動用パルスを出力するように構成されるため、モータを容易に制御できる。
上記のモータ駆動用パルス出力ICは、いわゆる電子カム制御システムにも適用することができる。電子カムとは、機械的なカム動作をモータの駆動制御によって再現するものであり、エンコーダ信号を取り込み、この信号に同期して予め設定されたカム形状のパルスを出力する機能を有し、そのカム形状はパソコン等で簡単に作成しカム形状データとして取り入れることができ、特に、与えられた速度指令にしたがって回転し、同時に変化回転量にも同期して多軸制御できることから工作機械分野で広く採用されている(例えば、特許文献1参照。)。以下、電子カムの概念について説明する。
図5の(A)、(B)は、電子カムの概念を示す説明図である。図5の(A)に示すように、機械カム100は、主軸101、カム102及び従節103から構成されており、カム102は、回転運動を直線運動に変える一つの手段として、1サイクル中の所望の動作カーブ(変位曲線)に対応した形状で作成され、その周上に従節103をおき、カム102を回転させることで所望の直線運動を得ることによって、主軸101の回転を機械的に従節103の変位に変換するものである。一方、電子カムは、図5の(B)に示すように、主軸回転角度(例えばエンコーダ信号)に対する従節位置(従節駆動用モータの目標位置)をデータ(電子カム形状データ)として保持し、カム形状の制御対象となる従節駆動用モータを、任意の主軸回転角度に対して、その回転角度に対応する位置まで駆動制御することにより、機械カム100と同等の従節動作を実現するものである。
図6は、従来のモータ駆動用パルス出力ICを、特許文献1の主軸回転制御回路部に採用した工作機械に適用させた例を示している。この図に示される電子カム制御システム200は、CPU201や記憶部202を備える制御ユニット203と、ステッピングモータとしての主軸駆動用モータ204及び複数の従節駆動用モータ205と、主軸の回転角度を検出するエンコーダ206と、主軸駆動用モータ204や従節駆動用モータ205の駆動パルスを出力するモータ駆動用パルス出力IC207、208と、モータ駆動用パルス出力IC207、208の出力パルスに応じて主軸駆動用モータ204や従節駆動用モータ205を駆動させる駆動回路209とを備えて構成されている。
CPU201は、まず、記憶部202に記憶される動作手順データをもとに、主軸駆動用の制御データをモータ駆動用パルス出力IC207に出力し、主軸駆動用モータ204を所定のパターンで駆動させる。主軸駆動用モータ204が駆動すると、主軸の回転角度がエンコーダ206により検出され、CPU201にフィードバックされる。エンコーダ信号を入力したCPU201は、記憶部202に記憶されるカムデータを参照して、主軸回転角度に応じた各従節駆動用モータ205の目標位置を計算し、これをモータ駆動用パルス出力IC208にデータ出力する。これにより、従節駆動用モータ205は、主軸回転に同期しながら、所定のパターンで駆動し、所定のカム形状パターンで従節を変位させる。
しかしながら、上記のように構成された電子カム制御システム200では、従節駆動用モータ205の目標位置を、CPU201が計算し、このデータに基づいて各従節駆動用モータ205をソフトウエア制御しているため、CPU201の負担が大きい。これは、制御対象の従節駆動用モータ205が多くなるほど顕著となり、ソフトウエア処理時間の遅れ等により同期制御処理が遅延するなどの問題を招来する。そのため、主軸回転に対する従節駆動用モータ205の応答性能がCPU201の処理能力に依存してしまい、処理能力の高い高価なCPUが必要になるという問題がある。
そこで、電子カム形状データ及び主軸回転角度情報の入力に応じて、従節駆動用モータを自律的に駆動制御可能なモータ駆動用パルス出力ICの開発が提案される。しかしながら、このようなモータ駆動用パルス出力ICを用いた電子カム制御システムでは、主軸の回転スタートと同時に従節駆動用モータの駆動制御がスタートするため、様々な不都合が想定される。
例えば、主軸回転スタート直後は、加速動作によって主軸回転速度が不安定になるため、主軸の回転スタートと同時に従節駆動用モータの駆動制御をスタートさせると、電子カム動作にムラが発生するという問題がある。また、主軸の回転スタートと同時に従節駆動用モータの駆動制御をスタートさせると、主軸により動作される部材と、従節駆動用モータにより動作される部材とが干渉し、電子カム動作をスタートできないというケースも想定される。

特開2003−58211号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、主軸回転に応じて従節駆動用モータを所定のカム形状パターンで駆動制御するものでありながら、従節駆動用モータをCPUからの指令によらず自律的に駆動制御することにより、CPUの負担を軽減でき、しかも、従節駆動用モータの駆動制御を任意の主軸回転角度からスタートさせることができるモータ駆動用パルス出力ICの提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明のモータ駆動用パルス出力ICは、CPUからの制御データが入力されるCPUインタフェース回路と、主軸モータ用の駆動パルスを出力する電子カム主軸制御回路と、従節モータ用の駆動パルスを出力する電子カム従節制御回路と、モータ駆動パルスが入力される入出力ラインインタフェース回路とを備え、該入出力ラインインタフェース回路に実装されるモータに、入力データに応じたパターンのモータ駆動用パルスを出力するモータ駆動用パルス出力ICであって、前記電子カム従節制御回路は、電子カムの形状データを記憶するカムデータ記憶部と、電子カムの主軸回転角度又は主軸回転位置を入力し、これを主軸情報として管理する主軸情報管理部と、電子カムの形状データ及び主軸情報をもとに、適用するカム半径の計算を行うと共に、このカム半径に対応するモータ目標位置の計算を行うカム半径・モータ目標位置計算部と、前記入出力ラインインタフェース回路に実装される電子カムの従節駆動用モータに対して、前記モータ目標位置まで動作させるためのモータ駆動用パルスを出力するモータ駆動用パルス出力部とを備え、前記入出力ラインインタフェース回路を介して電子カムの主軸情報を取り込むことで、前記従節駆動用モータをCPUからの指令によらず自律的に駆動制御すべく構成され、更に、前記電子カム従節制御回路には、前記従節駆動用モータの駆動制御がスタートされるべき主軸回転角度情報を保持するスタート角度保持回路と、該スタート角度保持回路の保持角度と、前記入出力ラインインタフェース回路を介して主軸情報として取り込みした現在の主軸回転角度を比較し、これらが一致したとき前記電子カム従節制御回路に対してモータ駆動制御のスタートを指示するスタート判定回路とを備えることを特徴とする。
本発明におけるモータ駆動用パルス出力ICは、主軸回転角度に応じて従節駆動用モータを所定のカム形状パターンで駆動制御するものでありながら、電子カム従節制御回路自身が、スタート判定回路によるモータ駆動制御のスタート指示を受けて、従節駆動用モータをCPUからの指令によらなくとも自律的に駆動制御することが可能になる。これにより、主軸回転に対する従節駆動用モータの応答性能がCPUの処理能力に依存しないだけでなく、ICによる高速処理によって従節駆動用モータの応答性能を飛躍的に高めることができる。しかも、従節駆動用モータの駆動制御を任意の主軸回転角度からスタートさせることができるので、スタート時における電子カムの動作ムラや動作不良を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示するモータ駆動用パルス出力ICを図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICを適用した電子カム制御システムのブロック図である。この図に示すように、電子カム制御システム1は、電子カムの主軸を駆動させる主軸駆動用モータ10Aと、電子カムの従節を駆動させる複数の従節駆動用モータ10Bと、主軸駆動用モータ10A及び従節駆動用モータ10Bの駆動パルスを出力するモータ駆動用パルス出力IC20と、該モータ駆動用パルス出力IC20に制御データを入力するCPU30と、主軸の回転角度又は回転位置を検出するエンコーダ40と、モータ駆動用パルス出力IC20の出力パルスに応じて、主軸駆動用モータ10Aや従節駆動用モータ10Bを動作させる駆動回路50とを備えて構成されている。
モータ10A、10Bは、ステッピングモータ、サーボーモータなどのパルス駆動モータである。本実施形態で採用されるステッピングモータは、駆動パルスの周波数に比例する速度で回転し、その回転量が駆動パルス数に比例するという特性を備える。
CPU30は、例えば、16ビットのデータ入出力端子及び4ビットのアドレス出力端子を備える。データ入出力端子は、モータ駆動用パルス出力IC20との間で制御データの入出力を行い、また、アドレス出力端子は、制御データの書き込み先指定や読み込み先指定に使用される。CPU30が出力する制御データには、動作コマンド、レジスタ制御コマンド、レジスタ書き込みデータなどがある。
動作コマンドは、モータ10A、10Bの動作を指定するコマンドであり、スタートコマンド、停止コマンド、速度変更コマンドなどが含まれる。レジスタ書き込みデータは、モータ10A、10Bの動作条件を指定するデータであり、目標位置データ、初期速度データ、目標速度データ、加速レートデータ、減速レートデータ、減速開始位置データなどの主軸制御用データや、カム形状データ、スタート角度データなどの従節制御用データが含まれる。これらのレジスタ書き込みデータをモータ駆動用パルス出力IC20に書き込む際には、レジスタ制御コマンドによって書き込み先のレジスタが指定される。
図1に示すように、モータ駆動用パルス出力IC20は、CPUインタフェース回路21、入出力ラインインタフェース回路22、電子カム主軸制御回路23、電子カム従節制御回路24、主軸回転角度管理回路25、スタート角度保持回路26及びスタート判定回路27を備える。特に、本実施形態のモータ駆動用パルス出力IC20は、複数の電子カム従節制御回路24を備えると共に、電子カム従節制御回路24毎に、スタート角度保持回路26及びスタート判定回路27が設けられている。
CPUインタフェース回路21は、CPU30が出力した動作コマンド、レジスタ制御コマンドなどを格納するコマンド格納部や、CPU30が出力したレジスタ書き込みデータなどを一時的に格納する入出力バッファを備えており、入出力バッファに格納されたレジスタ書き込みデータは、レジスタ制御コマンドに基づいて、所定のレジスタに書き込まれる。また、入出力バッファに格納された動作コマンドは、モータ停止時であれば、直ちに各制御回路23、24へ送られ、モータ動作中であれば、次動作用として待機する。
入出力ラインインタフェース回路22は、各制御回路23、24から出力される駆動パルスをモータ10A、10B(駆動回路50)に出力する出力回路や、エンコーダ40の信号を入力する入力回路を備える。なお、サーボーモータ等のように動作の監視を要するモータを用いる場合には、特許文献1に開示された如くセットされたエンコーダにより、その動作結果(位置データ)を各駆動回路50へフィードバック出力するようにする。
図2は、本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICの電子カム主軸制御回路を示すブロック図である。この図に示すように、電子カム主軸制御回路23は、データ記憶部23a、コントロール部23b、モータ駆動用パルス出力部23c、カウンタ部23dなどを備える。
データ記憶部23aは、目標位置データ、初期速度データ、動作速度データ、加速レートデータ、減速レートデータ、減速開始位置データなどのモータ動作パラメータを記憶保持する各種のレジスタを備える。各レジスタには、モータ動作完了時(一つの動作ブロック完了時)にFIFO動作(ファーストイン・ファーストアウト動作)する第一プリレジスタ及び第二プリレジスタが接続されており、各プリレジスタに、次動作、次々動作のデータを予め書き込むことができる。これにより、動作条件が異なる複数の位置決め動作を連続的に実行することが可能になる。
コントロール部23bは、動作コマンド、レジスタ値、カウンタ値などに基づいて、モータ駆動用パルス出力部23cにモータ駆動パルスの出力を指示する部分である。モータ駆動用パルス出力部23cは、コントロール部23bからの指示に従い、各種パラメータに応じた速度、移動量のモータ駆動パルスを発生させ、これを入出力ラインインタフェース回路22に出力する部分である。カウンタ部23dは、モータ駆動用パルス出力部23cが出力するモータ駆動パルス、或いは、エンコーダ40のモータ回転検出パルスをカウントする部分である。
図3は、本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICの電子カム従節制御回路を示すブロック図である。この図に示すように、電子カム従節制御回路24は、カムデータ記憶部24a、主軸情報管理部24b、コントロール部24c、カム半径・モータ目標位置計算部24d、モータ駆動用パルス出力部24eなどを備える。
カムデータ記憶部24aは、電子カムの形状データを記憶保持するレジスタを備える。電子カムの形状データは、主軸回転角度に対する従節駆動用モータ10Bの目標位置(カム半径)を示すものである。例えば、図5の(B)に示すカム動作(従節動作)を行う場合は、カム形状の変化点となる5点(A〜E)のデータ(主軸回転角度データと、それに対応するカム半径データで1点分)がカムデータ記憶部24aに書き込まれる。
主軸情報管理部24bは、主軸回転角度又は主軸回転位置を入力し、これを主軸情報として管理する部分である。本実施形態では、エンコーダ40の検出パルスを主軸情報として入力するが、電子カム主軸制御回路23のカウンタ部23dにおいてカウントされる主軸駆動用モータ10Aの駆動パルスカウント値を主軸情報として入力するようにしてもよい。この様にすると、エンコーダ40のパルス信号と主軸モータ駆動用パルス信号の何れの信号も主軸情報として用いることができ、従節駆動用モータ10Bを動作させるために設けられるような場合に、単に回転するだけのエンコーダ40や駆動回路50を含む主軸駆動用モータ10Aそのものを、必要に応じて不要とすることが可能となる。また、コントロール部24cは、動作コマンドに応じて、カムデータ記憶部24aや主軸情報管理部24bからデータ(電子カム形状データや主軸情報)を読み出し、これらのデータをカム半径・モータ目標位置計算部24dに出力する部分である。
カム半径・モータ目標位置計算部24dは、電子カムの形状データ及び主軸情報をもとに、適用するカム半径の計算を行うと共に、このカム半径に対応する従節駆動用モータ10Bの目標位置計算を行う部分である。ここで計算されたモータ目標位置をモータ駆動用パルス出力部24eに出力すると、従節駆動用モータ10Bを目標位置まで動作させるためのモータ駆動用パルスがモータ駆動用パルス出力部24eから出力される。これにより、従節駆動用モータ10Bは、主軸回転に同期しながら、所定のカム形状パターンで駆動制御される。
主軸回転角度管理回路25は、主軸回転角度を管理する部分である。本実施形態では、エンコーダ40の検出パルスを主軸回転角度情報として入力するが、電子カム主軸制御回路23のカウンタ部23dにおいてカウントされる主軸駆動用モータ10Aの駆動パルスカウント値を主軸回転角度情報として入力するようにしてもよい。スタート角度保持回路26は、電子カム従節制御回路24毎に設けられ、従節駆動用モータ10Bの駆動制御がスタートされるべき主軸回転角度情報を保持する。この主軸回転角度情報は、CPUインタフェース回路21を介してCPU30から書き込まれる。スタート判定回路27は、電子カム従節制御回路24毎に設けられ、スタート角度保持回路26の保持角度と現在の主軸回転角度を比較し、これらが一致したとき電子カム従節制御回路24に対してモータ駆動制御のスタートを指示する。これにより、各従節駆動用モータ10Bの駆動制御を任意の主軸回転角度からスタートさせることができ、その結果、スタート時における電子カムの動作ムラや動作不良を防止することが可能になる。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、電子カム制御を行う場合、まず、主軸駆動用モータ10Aの動作パラメータ及び各従節駆動用モータ10Bのカムデータを、CPU30からモータ駆動用パルス出力IC20に送る。このとき、主軸駆動用モータ10Aの動作パラメータは、電子カム主軸制御回路23のデータ記憶部23aに記憶され、各従節駆動用モータ10Bのカムデータは、電子カム従節制御回路24のカムデータ記憶部24aに記憶される。その後、CPU30からモータ駆動用パルス出力IC20にスタートコマンドを送ると、電子カム主軸制御回路23が動作パラメータに応じたモータ駆動パルスを出力し、主軸駆動用モータ10Aを動作させる。
一方、電子カム従節制御回路24は、エンコーダ40の検出パルスにより主軸回転角度を認識すると共に、この主軸回転角度と記憶したカムデータをもとに、カム半径及びモータ目標位置の計算を行い、モータ目標位置に対応するモータ駆動パルスを出力する。これにより、従節駆動用モータ10Bは、速度指令により与えられる主軸回転に同期し、かつ回転量変化に追随しながら、所定のカムパターンに応じた従節動作を実行することになる。
なお、モータ10Aが実装されない仮想主軸として構成された場合には、電子カム主軸制御回路23からのモータ駆動パルスを、エンコーダ40のパルスカウント信号に相当する仮想化された主軸信号として代用し、これを主軸情報として取り込むことで主軸回転角度を認識することができる。
上記の電子カム制御によれば、主軸駆動用モータ10Aの駆動制御がスタートするのと同時に従節駆動用モータ10Bの駆動制御がスタートすることになるが、本発明のモータ駆動用パルス出力IC20によれば、従節駆動用モータ10Bの駆動制御がスタートされるべき主軸回転角度を任意に設定することができる。このような電子カム制御を行う場合は、従節駆動用モータ10Bの駆動制御がスタートされるべき主軸回転角度データを、予めCPU30からモータ駆動用パルス出力IC20に送り、スタート角度保持回路26に保持させる。そして、主軸駆動用モータ10Aの駆動をスタートさせると、スタート判定回路27が、スタート角度保持回路26の保持角度と現在の主軸回転角度を比較し、これらが一致したとき電子カム従節制御回路24に対してモータ駆動制御のスタートを指示する。これにより、各従節駆動用モータ10Bの駆動制御を任意の主軸回転角度からスタートさせることが可能になる。
例えば、図4に示すように、本発明のモータ駆動用パルス出力IC20による電子カム制御システムを、機械式カムの研磨作業システムに適用した場合について考えてみる。このような作業システムは、研磨したい機械式カムを主軸駆動用モータ10Aで回転させ、その表面形状に合わせて直線的に変位する砥石を従節駆動用モータ10Bで位置制御すれば実現できる(図4(A)及び(B)参照。)。ここで、従節駆動用モータ10Bのスタートタイミングについて検討すると、そのスタートは、主軸が一定速度になってからが好ましい。これは、主軸をサーボオン状態で停止させたり、加減速動作を行うときの速度変動が、砥石側の動作ムラにつながる場合が考えられるからである。このようなケースで、図4(B)の状態を主軸原点(動作開始初期状態)と仮定し、この状態から主軸を一定速度まで回転させようとすると、砥石はまだ動作しないので、研磨対象の回転が砥石によって妨げられてしまう。この場合は、図4(C)に示すように主軸原点を調整すれば解決する。つまり、研磨対象の最もでっぱった凸状部分を頂点(原点)とすれば、初期の主軸回転で研磨対象と砥石がぶつかることはなくなる。
一方、図4(D)及び(E)に示すように、研磨対象に頂点が複数存在し、これらを複数の砥石で同時に研磨処理する場合、原点管理のみでは研磨作業が不可能となる。そこで、砥石を位置制御する従節駆動用モータ10Bのスタートタイミングを、主軸原点ではなく、主軸角度で管理する。例えば、図4(F)に示すように、一定速度で回転している主軸に対し、これが0°になった瞬間に一方の砥石の位置制御をスタートし、90°まで回転した時点で他方の砥石の位置制御をスタートさせる。ただし、0゜、90゜は、それぞれ研磨対象の頂点がくる角度とする。このような仕組みによれば、同一主軸上に存在する形状の異なる研磨対象の処理を極めて容易に同時実行することが可能になる。
以上のように本発明のモータ駆動用パルス出力IC20によれば、主軸回転角度に応じて従節駆動用モータ10Bを所定のカム形状パターンで駆動制御するものでありながら、エンコーダ40の主軸回転角度データを実装の主軸回転角度情報とし、或いは、電子カム主軸制御回路23からの主軸モータ10A用の駆動パルスを仮想の主軸回転角度情報として入力ラインインターフェース回路22へ出力し、これをスタート判定回路27が認識するハードウエア構成により行うことができ、CPU30でカム半径やモータ目標位置の計算を行うことなく、電子カム従節制御回路24自身が、実装/仮想の何れにおいても、スタート判定回路27によるモータ駆動制御のスタート指示を受けて、従節駆動用モータ10BをCPUからの指令によらなくとも自律的に駆動制御することができる。その結果、主軸回転に対する従節駆動用モータ10Bの応答性能がCPU30の処理能力に依存しなくなり、ICによる高速処理によって従節駆動用モータ10Bの応答性能を飛躍的に高めることができるだけでなく、CPUによるソフトウエア処理時間の遅れ等を生じることもないので、処理能力の高い高価なCPUを不要にして、電子カム制御システムのコストダウンを図ることができる。
しかも、モータ駆動用パルス出力IC20は、従節駆動用モータ10Bの駆動制御を任意の主軸回転角度からスタートさせることができるので、スタート時における電子カムの動作ムラや動作不良を防止できる。また、電子カム従節制御回路24を複数備えると共に、各電子カム従節制御回路24毎に、スタート角度保持回路26及びスタート判定回路27が設けられるので、各従節駆動用モータ10Bの駆動制御がスタートされる主軸回転角度を個別に管理することができる。
また、モータ駆動用パルス出力IC20は、主軸駆動用モータ10Aを駆動制御する電子カム主軸制御回路23を備えるため、電子カム主軸制御回路を別に設ける場合に比べて、電子カム制御システムのコストダウンや省配線が可能になる。
本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICを適用した電子カム制御システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICの電子カム主軸制御回路を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るモータ駆動用パルス出力ICの電子カム従節制御回路を示すブロック図である。 (A)〜(F)は本発明の作用説明図である。 (A)は機械カムの説明図、(B)は電子カムのカムデータを示す説明図である。 電子カム制御システムの従来例を示すブロック図である。
符号の説明
1 電子カム制御システム
10A 主軸駆動用モータ
10B 従節駆動用モータ
20 モータ駆動用パルス出力IC
21 インタフェース回路
22 入出力ラインインタフェース回路
23 電子カム主軸制御回路
23a データ記憶部
23b コントロール部
23c モータ駆動用パルス出力部
23d カウンタ部
24 電子カム従節制御回路
24a カムデータ記憶部
24b 主軸情報管理部
24c コントロール部
24d カム半径・モータ目標位置計算部
24e モータ駆動用パルス出力部
25 主軸回転角度管理回路
26 スタート角度保持回路
27 スタート判定回路
30 CPU
40 エンコーダ
50 駆動回路
100 機械カム
101 主軸
102 カム
103 従節
200 電子カム制御システム
201 CPU
202 記憶部
203 制御ユニット
204 主軸駆動用モータ
205 従節駆動用モータ
206 エンコーダ
207、208 モータ駆動用パルス出力IC
209 駆動回路

Claims (3)

  1. CPUからの制御データが入力されるCPUインタフェース回路と、主軸モータ用の駆動パルスを出力する電子カム主軸制御回路と、従節モータ用の駆動パルスを出力する電子カム従節制御回路と、モータ駆動パルスが入力される入出力ラインインタフェース回路とを備え、該入出力ラインインタフェース回路に実装されるモータに、入力データに応じたパターンのモータ駆動用パルスを出力するモータ駆動用パルス出力ICであって、
    前記電子カム従節制御回路は、
    電子カムの形状データを記憶するカムデータ記憶部と、
    電子カムの主軸回転角度又は主軸回転位置を入力し、これを主軸情報として管理する主軸情報管理部と、
    電子カムの形状データ及び主軸情報をもとに、適用するカム半径の計算を行うと共に、このカム半径に対応するモータ目標位置の計算を行うカム半径・モータ目標位置計算部と、
    前記入出力ラインインタフェース回路に実装される電子カムの従節駆動用モータに対して、前記モータ目標位置まで動作させるためのモータ駆動用パルスを出力するモータ駆動用パルス出力部とを備え、
    前記入出力ラインインタフェース回路を介して電子カムの主軸情報を取り込むことで、前記従節駆動用モータをCPUからの指令によらず自律的に駆動制御すべく構成され、
    更に、前記電子カム従節制御回路には、前記従節駆動用モータの駆動制御がスタートされるべき主軸回転角度情報を保持するスタート角度保持回路と、該スタート角度保持回路の保持角度と、前記入出力ラインインタフェース回路を介して主軸情報として取り込みした現在の主軸回転角度を比較し、これらが一致したとき前記電子カム従節制御回路に対してモータ駆動制御のスタートを指示するスタート判定回路とを備えることを特徴とするモータ駆動用パルス出力IC
  2. 請求項1記載のモータ駆動用パルス出力ICおいて、前記電子カム従節制御回路を複数備えると共に、各電子カム従節制御回路毎に、前記スタート角度保持回路及び前記スタート判定回路が設けられることを特徴とするモータ駆動用パルス出力IC
  3. 請求項1又2記載のモータ駆動用パルス出力ICにおいて、前記現在の主軸回転角度は、前記入出力ラインインタフェース回路に実装される主軸モータからの検出パルスと、前記電子カム主軸制御回路からの仮想の主軸モータ用の駆動パルスの何れかを主軸情報として取り込むことで主軸回転角度を認識することを特徴とするモータ駆動用パルス出力IC
JP2005013795A 2005-01-21 2005-01-21 モータ駆動用パルス出力ic Expired - Fee Related JP4318121B2 (ja)

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