JP4315641B2 - フィルター装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造ガス用の濾過などに採用しうる精密濾過のために好適に採用しうるフィルター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フィルター装置は、通常、被処理流体を導入させる導入口と、該導入口に通じ処理した流体を排出させる排出口とを設けたハウジングの内部に、フィルター部材を収納し固定しているが、特に半導体製造ガス用などのような超高純度の濾過を必要とするフィルター装置では、これに用いるフィルター部材は0.01μm以上の微細粒子を10- 10 個以下とする精度で捕する品質が必要であって、しかもそれに適合する空孔特性のフィルター部材であっても、フィルター装置全体としては、ハウジングへ装着する際の取付けを確実かつ効率よく行うことが不可欠となり、その適否はフィルター装置としての性能、品質及び生産性において大きな影響を及ぼす。
【0003】
このために、本発明者はシート状の濾材をハウジング内の取付け面間で押圧しメカニカルシールする方法を特許2813274号公報により、及びロウ付け、拡散接合など直接加熱によって両者を一体的に結合することを、特許3215501号公報、特開平8−132226号公報などにより提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のメカニカルシール法で用いるフィルター部材が、通常、シート状の平板濾材であって、その有効濾過面積はその開口面積に制約され、従って多量処理するものではハウジング自体の径が大きくなりフィルター装置が大型化する。
【0005】
また、後者の直接加熱法は、主として、筒状、乃至カップ状のフィルター部材即ち濾材の場合に採用されるが、
ア)濾材を直接高温状態に加熱する為、濾材が着色したり、酸化するなど耐食性が低下するとともに、これら部分を再生する為の後処理が必要になること。
イ)ロウ付け法では、溶融したロウ材が毛細管現象によって浸透し、濾材の有効空孔を閉塞して濾過面積を減少させること。
ウ)半導体用のプロセスガスが被処理流体のとき、場合によっては、ロウ材乃至溶接材に悪影響を及ぼすものがあり、フィルター装置の使用が制限される場合があること。
エ)部品点数を増やすことが多くこのとき部材間の微小隙間やデッドスペースによって、滞留が生じること。
などの解決すべき課題がある。
【0006】
本発明は、生産工程の短縮化によるコストダウン、あるいはリーク発生など欠陥のない確実なフィルター部材の装着を可能とし、前記課題を解決しうるフィルター装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する為に、本願請求項1に係る発明は、容器片からなるハウジングと、被処理流体を濾過処理するフィルター部材と、多孔質の通気性部とからなるフィルター装置において、前記容器片は、互いに接合することにより前記フィルター部材を装着する軸方向にのびる内腔を形成しかつ該内腔の軸方向で対向する対向面に一方、他方の導孔を設け、かつ前記フィルター部材は、底部の周縁で立ち上がり開口側の端面を有する周壁部を設けたカップ状をなし、かつ前記底部及び前記周壁部は濾過機能を発揮する濾過部であるとともに、前記開口側の端面を1つの対向面に位置させて該対向面に設けられた一方の導孔と、内腔の内周面と前記フィルター部材の周壁部との間で形成される環状流路とを連通させ、かつ前記底部端面を他の対向面に位置させるとともに、該底部端面と、他の対向面との間に、底部端面の全体と当接しかつ前記濾過部よりも粗大な流路を有する多孔質の通気性部を介在させることにより、他方の導孔と内腔の内周面と前記フィルター部材の周壁部との間で形成される前記環状流路とを連通させ、少なくとも前記底部端面を通る濾過流体を前記通気性部を介して他方の導孔に通過させるように前記フィルター部材を前記内腔内に配置し、前記容器片の前記接合を加熱結合により行うことによる冷却に伴う収縮によって、フィルター部材を前記対向面間で強圧して被処理流体のリークを防止することを特徴とするフィルター装置である。
【0008】
このように、請求項1に係る発明においては、カップ状のフィルター部材を用いつつフィルター部材に熱作用を殆ど及ぼすことなくハウジングの内腔に装着でき、フィルター耐久性、フィルター精度、取付作業性を向上させうる。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記フィルター部材が、開口側の端面と前記対向面との間にガスケットを介在させること、請求項3に係る発明は、前記フィルター部材が、微細な濾過層と、該濾過層を支持する支持層との複合構造体からなることをそれぞれ特徴事項としている。
【0010】
また請求項4に係る発明は、前記フィルター部材が、前記周壁部の内周面又は外周面に軸方向に沿ってのびることにより濾過面積を増大する凹凸部を形成したこと、及び請求項5に係る発明は、前記通気性部が、金属粉末の焼結体からなることを特徴としている。
【0011】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明のフィルター装置1の一実施の形態を例示し、フィルター装置1は、被処理流体を濾過処理するフィルター部材2と、ハウジング3と、通気性部6とを具え、又このハウジング3は、互いに接合することにより前記フィルター部材2を装着する軸方向にのびる内腔4を形成する容器片8,9からなる。また、この容器片8,9は、前記内腔4の軸心と直角にハウジング3を長手方向にインロー嵌合部10を有して分割することにより形成される。なお、ハウジング3は、より多数個の容器片にも分割できる。
【0012】
前記フィルター部材2は、底部11に、その周縁で立ち上がることにより一端が開口し、開口側の端面を有する周壁部12を設けたカップ状をなす。これにより、前記フィルター部材2は、該周壁部12に囲まれてなる空間を有する。また、本形態では、周壁部12は円筒状をなすとともに、底部11,周壁部12は、ともに濾過機能を発揮する濾過部2fとして形成され、これにより濾過面積の増大を図っている。
【0013】
さらにフィルター部材2は、例えば図2、3に示すように、前記周壁部12の外周面を、該フィルター部材2の軸方向に沿ってのびる山状部16aと谷状部16bとを周方向に交互に繰り返すウエーブ状の凹凸面16cとし、これにより濾過面積の増大と装置組立て時の熱収縮に対する長手方向の耐圧強度の向上を図っている。なお、内周面を凹凸面とすることも、軸方向に連続する凹凸に代えて、半球状などの突起状とすることもできる。
【0014】
又このフィルター部材2は、本発明者が国際公開W093/06912号公報において提案した、比較的粗大な空孔の支持体15を、予め調整した微細粒子懸濁液中に浸漬して減圧吸引することにより、この支持体15の外表面に微細粒子の微細な濾過層16を積層し、かつ支持体15は、底板部15Bと周壁部15Aとを有するカップ体であることにより、前記微細な濾過層(以下単に微細層と言うことがある)16は、前記底板部15B外面に形成される底微細層16Bと、周壁部15Aの外周面側面微細層16Aとからなる。
【0015】
又フィルター部材2が、半導体プロセスガス濾過用である本形態の場合には、前記支持体15は、例えば、外径21mm、内径14mm,長さ33mmの有底カップ状のステンレス鋼粉末焼結体とすることができ、かつ周壁部12の外周面の前記凹凸面16cは幅5mm,深さ5mmとしている。しかしながら、フィルター部材2の形状、寸法は外径が6〜30mm,内径が2〜28mm,長さが5〜60mm程度の範囲で用途、求められる性能に応じて形状、寸法とともに自在に設定しうる。
【0016】
又前記支持体15は、フィルター部材2において補強材として機能するとともに前記微細層16を支持してフィルター部材2を構成する多孔体であり、前記のようにカップ状としている。この底板部15Bと周壁部15Aとはともに多孔性焼結体からなり、図1〜3に示す形態では底板部15Bと周壁部15Aとはとも一体のカップ状成形体として形成されている。
【0017】
なおこの底板部15Bと周壁部15Aとは、図4に示すように、別体として成形したのち、電子ビーム溶接などの適宜の固着手段により一体化することによっても形成しうる。
【0018】
さらに支持体15は、微細層16のように濾過のために微細空孔とする必要はないことから、例えばステンレス鋼、ニッケルなどの通常の金属アトマイズ粉末(例えば直径10〜100μm程度)を焼結した金属焼結体が用いられ、比較的大きな空孔(空孔精度10〜30μm程度)と、高い圧力に耐えうる十分な厚さとを有し、かつ空孔率を20〜80%程度に成形したものが好ましく、このように、比較的粗大な空孔と通気性を備えるとともに、機械的外圧にも耐え得る強度とするのがよい。このような金属粉末の焼結体では、該フィルター部材2を強圧する場合においても変形や破断の発生がなく好ましい。
【0019】
前記微細層16は、実質的に濾過機能を発揮する部分であって、前記支持体15よりも空孔径を小とするため、使用する粉状体を微細としている。またこのフィルター装置1が半導体製造用のプロセスガスなどの精密濾過用として使用される場合にあっては、0.01μm以上、より好ましくは0.003μm以上の大きさを対象とする微小パーティクルを10- 10 個以下乃至それ以下とする精度を具えるために、使用する粉状体を選択する。粉状体として、微小な金属粒子、金属短繊維、又はその混合体などを用いうる。このような 前記フィルター部材2の微細層16は、単体では濾過圧に耐え得ないが前記支持体15で支持させることにより精密な濾過層として採用しうることとなる。
【0020】
なお前記凹凸面16cも、周方向に隣り合う前記幅、即ち周方向ピッチPを、前記山状部16a間の谷状部16bの谷底からの山頂までの***高さHの2〜4倍とするのがよく、例えば、***高さHが過大、即ち周方向ピッチPが相対的に過小である場合には、谷底まで微細層16により被覆することが困難となる。また好ましくは、周方向ピッチPを例えば0.5〜10mm(好ましくは1〜8mm程度、さらに好ましくは4〜6mm程度)とし、かつ***高さHも例えば0.5〜6mm程度(好ましくは1〜3mm程度)とするのがよく、フィルタの使用目的に応じて、また必要となる濾過精度、濾過効率により適当な範囲を設定する。
【0021】
前記金属粒子としては例えば5μm以下、好ましくは3μm以下程度の直径の粉状体を使用するのがよく、またたとえばステンレス鋼SUS316Lなど耐食性に優れた材料が好ましい。また微細層16は、厚さ0.5mm、濾過精度0.3μm,空孔率51%の特性とした、ステンレス鋼短繊維(繊維径3μm,アスペクト比1〜10)によって成形している。したがって、この微細層16は単体では濾過圧に耐え得ない非常に薄いものであり、濾過時の圧力損失を小さくすることができる。
【0022】
前記金属短繊維としては、アスペクト比(L/d)を2〜20程度とする。アスペクト比の平均値が2〜20の金属短繊維を含む粉状体により形成した焼結体では、各短繊維の絡み付きが大きくバインダーの使用を必要とせず保形でき、形成される空孔も立体的な三次元空孔となって空孔率を高くすることができる。更に金属短繊維の直径を例えば1〜3μm程度の太さとするのがよい。またこうした金属短繊維としては、例えば特公昭63−63645号が開示する結晶調整化熱処理によりえられる切断端部にダレ発生が無いものが好適に使用できる。
【0023】
前記金属短繊維を用いるときには、例えば微細層16の平均厚さは0.05〜1mm程度とし、かつ前記のように、粉状体を分散させた懸濁液中に、前記支持体15を浸漬して、例えば0.2〜1kg/cm2 程度の適当な負圧力で約1〜15秒、例えば5秒間程度吸引することにより、前記短繊維の微細層16を積層成形し、かかる成型品を焼結炉内で温度1050℃程度の無酸化雰囲気中での焼結を行ない、例えば金属短繊維を三次元的にランダム配向し、0.003μmのパーティクルを10- 11 個の精度で濾過でき、しかも圧力損失を低減した多孔性焼結品であるフィルター部材2を形成する。
【0024】
なおフィルター部材2は、外周面を凹凸面16cとしない場合の他、周壁部12として非円筒状、円錐形、角錘形など、種々な形状のものとして形成でき、かつ前記複合構造の濾材を内外逆形態に構成することによって、支持体15の内側に微細層16を形成することもできる。さらに、2層体の他、1層からなる濾材を用いることもできるが、ハウジング3への装着時に作用する押圧力に耐える耐圧強度必要であるから、濾材の全体厚さ厚くなるため、濾過特性低下を考慮することが必要となる。
【0025】
前記ハウジング3は、前記のように、長さ方向と直角に前記内腔4をインロー嵌合部10を有して分割しかつ互いに例えば突き合わせ溶接により接合することにより前記フィルター部材2を装着する内腔4を形成する容器片8,9からなる。又フィルター装置1は本形態では、例えば製造ラインにおいてパイプに組込むインライン型であって、前記容器片8,9は、接合されることにより前記内腔4を形成するカップ状の主凹部8a、9aと、該主凹部8a、9aからそれぞれ反対外向きにのびかつ接続用の案内部、ネジ部を設けた突出部8b,9bとを同芯に具える。しかも突出部8b,9bの外端には、前記内腔4に導通する一方、他方の導孔8c,9cを中心線上に開口している。
【0026】
又前記主凹部8a、9aは、前記内腔4に臨み、かつ前記軸方向で互いに対向する1つ対向面8d,及び他の対向面9dを具え、三角形のヌスミ部8e,9eを介して、該1つの対向面8dには、前記一方の導孔8c,他の対向面9dには、他方の導孔9cがその中心に開口している。なお、内腔4の内周面4aには両側に段差4b,4cを介して短い小径部を形成し、かつ少なくとも、内腔4を含む流路面には鏡面仕上げが施される。
【0027】
前記通気性部6は、一方の容器片9の前記他の対向面9dに当接できかつ内腔4の前記段差4cの外側の小径部において嵌着する外径と、嵌着により前記段差4cよりも内方にこえてはみ出すはみ出し部6Aを形成しうる厚さとを具える。
【0028】
この通気性部6は、前記フィルター部材2の微細層16の接合に伴う変形、濾過性能の低下を抑制するものであり、前記他の対向面9dとフィルター部材2の底部11外表面の全面との間に介在して、フィルター部材2を緩衝し、これにより、被処理流体が底部11外表面をも通過できる。このため、通気性部6は、例えば金属粉末焼結体からなり、かつ前記底部11の外表面が接触する厚さ2〜10mm程度の成形体であって、その空孔は前記濾過部2fよりも空孔径を粗とし、特に金属粉末焼結体では、軟質としてある程度の変形に順応させるとともに、成形空孔はその全面に亙って極めて均一とし、前記フィルター部材2との接触部でも滞留などが発生することなく、円滑な濾過処理を可能とする。
【0029】
通気性部6として、フィルター部材2の底部11に予め拡散結合などにより固着させておくこともできる。なお前記フィルター部材2での支持体15の内周に微細層16を形成したときには、この支持体15を通気性部6として機能させ、部品点数を削減させることもできる。
【0030】
このような、フィルター部材2と、ハウジング3,即ち容器片8,9、通気性部6とは、図1に示すように、主凹部9aを上向きとした容器片9の前記他の対向面9dに通気性部6を載置し、かつフィルター部材2を、その底部11の外周面を通気性部6上に当接させて設置する。
【0031】
さらに本形態では、フィルター部材2の開口側の端面と、容器8の1つの対向面8dとの間にリング状のガスケット部材7を介在させて、容器片8を載置する。このガスケット部材7により、端面と1つの対向面8dとの間の、前記濾過部2fを通らない被処理流体のリーク発生を防止する。なお、リーク洩れがないときには不要となる。用いるガスケット部材7としては例えば微細空孔の多孔体や、ハウジング組立時の押圧によって延性変形する軟質金属材料などが用いられる。また、例えば、図5に示すように前記微細層16を延長してフィルター部材2の開口側の端面を覆う覆部16dを形成するか、又は図6に示すように、1つの対向面8dをテーパー状に形成して前記微細層16に部分的に強圧しリーク漏れを低下することも考えられる。
【0032】
こうして配置された各部材は、各容器片8,9をインロー嵌合させ容器片8,9を押圧しつつ、好ましくは押し縮め後においても小スキマ(0.05〜0.20mm)を保持してスキマを突き合わせ溶接する。溶接方法としては、例えば電子ビーム溶接などあまり溶融加熱部が広がらない方法が好ましい。
【0033】
このようなインロー嵌合によってずれを防ぐとともに、押圧しつつ熱溶着することにより、冷却時の熱収縮によって、前記フィルター部材2及び通気性部6を強圧させ、フィルター部材2をハウジング3に強固に取付けできる。
る。
【0034】
このように組み立てることにより、前記ハウジング3は、フィルター部材2の開口側に位置する容器片8の1つの対向面8dに設けられる前記一方の導孔8cは該フィルター部材2の開口に通じる流路R1を形成する。つまり、前記フィルター部材2の開口側の端面を前記1つの対向面8dに位置させて該対向面8dに設けられた一方の導孔8cと前記フィルター部材2の周壁部12が囲む空間とを連通させることとなる。またフィルター部材2の前記周壁部12の濾過部2fの外周面は、前記内腔4の内周面4aとの間で、環状流路R2を形成しうる。さらにフィルター部材2の前記通気性部6側に位置する他の容器片9の他の対向面9dに設けられる他方の導孔9cは、前記通気性部6で開口する流路R3を構成する。つまり、前記フィルター部材2の底部端面を他の対向面9dに位置させるとともに、該底部端面と、他の対向面9dとの間に、底部端面の全体と当接しかつ前記濾過部2fよりも粗大な流路を有する多孔質の通気性部6を介在させることにより、少なくとも前記底部端面を通る濾過流体を前記通気性部6を介して他方の導孔9cに連通させることになる。さらに前記のように通気性部6には、はみ出し部6Aを有し、このはみ出し部6Aが前記環状流路R2に露出することにより、前記環状流路R2は、前記流路R3に通気性部6を介して連通している。
【0035】
従って、流路R1の被処理流体は濾過部2fで濾過されて環状流路R2に流れ前記のように通気性部6をへて流路R3に流出する。なおフィルター部材2の底部11を流れる流体は直接通気性部6を介して流路R3に流れる。
【0036】
前記通気性部6は、ハウジング溶接時の熱収縮による押圧に対しても緩衝材として機能でき、濾材自体の空孔閉塞や破損などの問題を改善できる。しかも、溶接熱はフィルター部材2には直接影響しない離れた部分とすることにより、その熱によるフィルター部材2の損傷、影響を受けることを防ぎ、商品寿命を向上できるとともに、ロウ材を用いず、溶接材も内部には実質的に侵入しないため、半導体プロセスガスの濾過のために用いるときにも、部材腐食のおそれを低減でき、処理流体が残留したり滞留するなどの問題も解消できる。又構造簡単でなることから、生産性を高めコストを削減する。なお、ガスケット部材7を併用することも、省略することもできる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるフィルター装置は、フィルター部材がハウジングに、直接加熱されることなく強固に固着するものであり、前記課題を解決しうる。
【0038】
さらに通気性部は、ハウジング溶接時の熱収縮による押圧に対しても緩衝材として機能でき、濾材自体の空孔閉塞や破損などの問題を改善できるとともに、溶接熱はフィルター部材には直接影響しない離れた部分とすることができて、熱によるフィルター部材の損傷、影響を受けることを防ぎ、商品寿命を向上できる。またロウ材を用いず、溶接材も内部には実質的に侵入しないため、半導体プロセスガスの濾過のために用いるときにも、部材腐食のおそれを低減でき、処理流体の残留、滞留などの問題も解消できる。又構造簡単でなることから、生産性を高めコストを削減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を例示するフィルター装置の部分断面図である。
【図2】フィルター部材を例示する一部断面側面図である。
【図3】その側面図である。
【図4】フィルター部材の他の例を示す一部断面図である。
【図5】フィルター部材のさらに他の例を示す断面図である。
【図6】フィルター部材の開口端とハウジングの当接の別の形態を例示する断面図である。
【符号の説明】
2 フィルター部材
2f 濾過部
3 ハウジング
4 内腔
4a 内周面
6 通気性部
6A はみ出し部
7 ガスケット部材
8,9 容器片
8a,9a 主凹部
8b,9b 突出部
8c,9c 導孔
10 インロー嵌合部
11 底部
12 周壁部
16a 山状部
16b 谷状部

Claims (5)

  1. 容器片からなるハウジングと、被処理流体を濾過処理するフィルター部材と、多孔質の通気性部とからなるフィルター装置において、
    前記容器片は、互いに接合することにより前記フィルター部材を装着する軸方向にのびる内腔を形成しかつ該内腔の軸方向で対向する対向面に一方、他方の導孔を設け、かつ
    前記フィルター部材は、底部の周縁で立ち上がり開口側の端面を有する周壁部を設けたカップ状をなし、かつ前記底部及び前記周壁部は濾過機能を発揮する濾過部であるとともに、
    前記開口側の端面を1つの対向面に位置させて該対向面に設けられた一方の導孔と、内腔の内周面と前記フィルター部材の周壁部との間で形成される環状流路とを連通させ、
    かつ前記底部端面を他の対向面に位置させるとともに、該底部端面と、他の対向面との間に、底部端面の全体と当接しかつ前記濾過部よりも粗大な流路を有する多孔質の通気性部を介在させることにより、他方の導孔と前記環状流路とを連通させ、少なくとも前記底部端面を通る濾過流体を前記通気性部を介して他方の導孔に通過させるように前記フィルター部材を前記内腔内に配置し、
    前記容器片の前記接合を加熱結合により行うことによる冷却に伴う収縮によって、フィルター部材を前記対向面間で強圧して被処理流体のリークを防止することを特徴とするフィルター装置。
  2. 前記フィルター部材は、開口側の端面と前記1つの対向面との間にガスケットを介在させることを特徴とする請求項1記載のフィルター装置。
  3. 前記フィルター部材は、微細な濾過層と、該濾過層を支持する支持層との複合構造体からなることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルター装置。
  4. 前記フィルター部材は、前記周壁部の内周面又は外周面に軸方向に沿ってのびることにより濾過面積を増大する凹凸部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルター装置。
  5. 前記通気性部は、金属粉末の焼結体からなることを特徴とする請求項1〜4のいづれかに記載のフィルター装置。
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