JP4308117B2 - 情報記録方法と装置及び情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、情報記録媒体および情報記録媒体に対して情報を記録する方法及び装置に関するものである。
近年、1枚の光記録媒体に記録できる情報量の増大と、光記録媒体に記録した情報のソフト流通や不正コピー防止技術の進展により、いわゆるセキュリティ技術として光記録媒体に対して個々の識別情報を記録することが要望されている。
この要望に対して、光記録媒体に対する識別情報として、例えば再生専用型光記録媒体のピット部に、バーコードを重ね書きした追記領域(Burst Cutting Area、以下「BCA」という)を設け、光記録媒体製造時にBCA領域に光記録媒体毎に異なる識別情報(ID)、また必要に応じて、暗号鍵や復号鍵を記録する技術が一般的に適用されている。
一方、情報信号を1回だけ記録できる情報層を備え、記録層を単数有する記録型光情報記録媒体、または情報信号を自由に書き換えできる情報層を備えた書き換え型光情報記録媒体も開発され、媒体の種類の多様性を増している(以下、記録型及び書換型も含め「単層型光ディスク」という)。さらには、ハイビジョン映像など大容量記録を可能とした、記録層を複数有する光ディスク(以下、記録型及び書換型も含め「多層型光ディスク」という)も、実用化されつつある。
これらの単層型光ディスク、多層型光ディスクでは、情報が自由に記録できるため、記録された情報の、セキュリティに対する取扱は益々重要視されている。
これに対応して、光ディスクにIDを記録する方法としては、例えば相変化型光ディスクに対して、レーザービームを用いて、アモルファス部と結晶部を交互に生成し、その反射率の違いを利用し、BCAを作成した例が、報告されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−243636号公報(第16頁、図3)
しかしながら、上記従来の構成では、通常の情報記録再生面側からレーザービームを照射して媒体識別情報を記録していたため、単層型の光ディスクの媒体識別情報の記録条件に対して、多層型光ディスクのレーザー照射側から最も離れた記録層に媒体識別情報記録を施す時の記録条件は、手前の層の影響を加味して、大きく変える必要があり、BCA作成装置が複雑なものとなる。また、有機色素など、一般的に波長依存性が大きな記録材料の場合は、記録波長の少しの変化や、色素材料の光学特性の少しの違いで記録条件が異なるため、安定記録が困難であるという課題を有していた。
さらに、特許文献1における記録媒体は、書き換え型相変化記録媒体であり、BCA加工時の記録モードは通常記録における消去時と同じであり、比較的低温度なので、加工時に記録層にダメージを与えることは少ない。これに対して、追記型相変化記録媒体のBCA加工時の記録モードは、通常記録と同じであり、高い温度が必要となる。しかも大面積のレーザースポットで記録するため、通常記録の数百倍のエネルギーを投入して記録を行う。このため非常に広い範囲で記録層上に高温部が出来るため、記録層にダメージが発生し、BCA再生時の信号品質を悪化させるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、追記型記録媒体においても、また波長依存性が大きな記録材料の場合でも、容易にまた安定して媒体識別情報記録を実現する方法、装置およびBCAパターンを形成した光ディスクの提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明の情報記録装置および方法は、記録層と光吸収層とを含む情報記録層を有する円盤状の情報記録媒体に対して、ユーザーデータの記録又は再生を行う面とは反対側の面からレーザービームを照射して媒体識別情報を記録する情報記録装置および方法である。光吸収層はレーザービームが照射される側の面と記録層の間に配置され、光吸収層をレーザービームによって加熱し、熱伝播により間接的に記録層に媒体識別情報を記録する。
本構成によって、情報記録層が一層または多層の場合でも、レーザービームが入射して媒体識別情報を記録するまでの経路が同一となるため、同一の記録条件で媒体識別情報を記録可能となる。
本構成によって、情報記録層は、光吸収層を介して間接的に記録されるため、情報記録層の熱変形を抑えて安定して媒体識別情報を記録できる。
また、本発明の情報記録方法に用いる情報記録媒体の光吸収層は、ユーザーデータの記録または再生時には反射層として機能する。
本構成によって、新たに光吸収層を設ける必要が無く、低コストで良好な媒体識別情報を記録できる
また、本発明の情報記録方法は、照射するレーザービームが、光吸収層に対してデフォーカス状態であり、また、本発明の情報記録装置は、デフォーカス状態を実現するフォーカス制御手段を備えている。
本構成によって、光が適度に分散し、記録層に急激な温度変化を与えないので、記録層や基板に物理的なダメージを与えることが少ない。
デフォーカス量は、少なすぎると効果が少なく、大きすぎると大きなレーザーパワーが必要となるため、デフォーカスの範囲は、焦点深度のプラスマイナス2倍から10倍が好ましい。
また、本発明の情報記録方法に用いる情報記録媒体は記録層が、相変化型記録材料から成ることが好ましい。
本構成によって、結晶状態とアモルファス状態の反射率の違いを利用した、良好な媒体識別情報を記録できる。情報記録層が追記型相変化記録材料から成り、媒体識別情報は、情報記録層の非晶質相を結晶相に変更することで記録されることを特徴とする。この場合に情報記録層が高温状態になるが、情報記録層は、光吸収層を介して間接的に記録されるため、情報記録層の熱変形を抑えて安定して媒体識別情報を記録できる。
また、本発明の情報記録方法に用いる情報記録媒体は記録層が、有機色素型記録材料から成ることが好ましい。
本構成によって、有機色素記録材料は光吸収層の発熱を受けた熱記録となり、色素材料特有の微妙な光吸収特性の影響を受けないため、安定した記録ができる。
また、本発明の情報記録装置は、ディスク取付部に、ディスクへの光ピックアップからの媒体識別情報記録用レーザービーム入射側とは反対側の内周部で中心位置を補正する芯出し機構を設けている。
本構成によって、安全性を考慮して下向きレーザーのピックアップを使用した場合、芯出しはピックアップとは反対の面側で行えるため、ディスク取り付けにエアー吸着などを利用した、効率が良く量産に適した情報記録装置を実現できる。
本発明の情報記録方法によれば、ユーザーデータの記録または再生を行う面とは反対側の面からレーザービームを照射して媒体識別情報を記録するため、単層型の光ディスク、多層型光ディスクにかかわらず、また波長依存性が大きな記録材料の場合でも、容易にまた安定してBCAパターンを形成することができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では情報記録層が追記型相変化記録材料からなる場合を説明しているが、情報記録層が書換型相変化記録材料や有機色素型記録材料から成る場合でも同様に説明できる。
〈実施の形態〉
図1は、本発明の実施の形態における情報記録方法に用いた情報記録層単層型の光ディスク5の断面図である。
図1において、11aは手前側誘電体層、11cは奥側誘電体層、11bは記録層、11dは反射層であり、1は基板であり、2はカバー層である。トラッキング用の溝を有した厚さ1.1mmのポリカーボネート製透明な基板1上に、真空スパッタ法によりAl合金による反射層11dを40nm、ZnS−SiO2による奥側誘電体層11cを30nm、Te−O−Pdによる記録層11bを20nm、ZnS−SiO2による手前側誘電体層11aを40nm順次成膜し、さらに図示していない接着材により厚さ0.1mmのポリカーボネート製の透明なカバー層2を接着することにより、単層型光ディスク5を作成した。
反射層11dは、光吸収層としても機能する。本実施の形態では媒体識別情報記録レーザービーム4は、基板1側から照射し、ユーザーデータ記録はカバー層2側からレーザービームを照射して行う。
図2は、本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる情報記録層二層型の光ディスク6の断面図である。
図2において、12aは二層目手前側誘電体層、12cは二層目奥側誘電体層、12bは二層目記録層、12dは二層目反射層であり、1は基板であり、3は中間層、2bはカバー層である。透明な基板1上に、単層光ディスクと同様に、真空スパッタ法により反射層11d、奥側誘電体層11c、記録層11b、手前側誘電体層11aを順次成膜して、その後、紫外線硬化樹脂による中間層3を25μm設け、さらに真空スパッタ法によりAl合金による二層目反射層12dを10nm、ZnS−SiO2による二層目奥側誘電体層12cを15nm、Te−O−Pdによる二層目記録層12bを10nm、ZnS−SiO2による二層目手前側誘電体層12aを20nm順次成膜して、図示していない接着材により厚さ0.075mmのポリカーボネート製の透明なカバー層2bを接着することにより、二層型光ディスク6を作成した。本実施の形態では媒体識別情報記録レーザービーム4は、基板1側から照射し、ユーザーデータ記録はカバー層2側からレーザービームを照射して行う。
図3は、本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる情報記録層四層型の光ディスク7の断面図である。
図3において、13aは二層目手前側誘電体層、13cは二層目奥側誘電体層、13bは二層目記録層、14aは三層目手前側誘電体層、14cは三層目奥側誘電体層、14bは三層目記録層、15aは四層目手前側誘電体層、15cは四層目奥側誘電体層、15bは四層目記録層、1は基板であり、3b、3c、3dは中間層、2cはカバー層である。透明な基板1上に、単層光ディスクと同様に、真空スパッタ法により反射層11d、奥側誘電体層11c、記録層11b、手前側誘電体層11aを順次成膜して、その後、紫外線硬化樹脂による中間層3bを15μm設け、さらに真空スパッタ法によりZnS−SiO2による二層目奥側誘電体層13cを10nm、Te−O−Pdによる二層目記録層13bを15nm、ZnS−SiO2による二層目手前側誘電体層13aを20nm順次成膜し、その後、紫外線硬化樹脂による中間層3cを15μm設けて、さらに真空スパッタ法によりZnS−SiO2による三層目奥側誘電体層14cを5nm、Te−O−Pdによる三層目記録層14bを10nm、ZnS−SiO2による三層目手前側誘電体層14aを15nm順次成膜し、その後、紫外線硬化樹脂による中間層3dを15μm設け、さらに真空スパッタ法によりZnS−SiO2による四層目奥側誘電体層15cを5nm、Te−O−Pdによる四層目記録層15bを10nm、ZnS−SiO2による四層目手前側誘電体層15aを15nm順次成膜し、図示していない接着材により厚さ0.06mmのポリカーボネート製の透明なカバー層2cを接着することにより、四層型光ディスク7を作成した。
本実施の形態では媒体識別情報記録レーザービーム4は、基板1側から照射し、ユーザーデータ記録はカバー層2側からレーザービームを照射して行う。
図4は、本発明の実施の形態における情報記録方法に用いた塗布型の光ディスク8の断面図である。
図4において、16bは記録層、16dは反射層であり、1bは塗布型用基板であり、2dはダミー基板である。トラッキング用の溝を有した厚さ0.6mmのポリカーボネート製透明な塗布型用基板1b上に、スピンコート方式によって、アゾ系有機色素を平均100nm塗布し、真空スパッタ法によりAl合金による反射層16dを60nm成膜して、さらに図示していない接着材により厚さ0.6mmのポリカーボネート製の透明なダミー基板2dを接着することにより、塗布型光ディスク8を作成した。本実施の形態では媒体識別情報記録レーザービーム4は、ダミー基板2d側から照射し、ユーザーデータ記録は塗布型用基板1b側からレーザービームを照射して行う。
図5は、本発明の実施の形態における情報記録方法の一例を示す図である。ただし、わかりやすくするために、一部の構成要素を省略している。
媒体識別情報は、ディスク1枚ごとの固有の製造番号に相当する信号であり、ディスクのリードイン領域の一部にバーコード状の信号として記録される。図5において、単層型光ディスク5および二層型光ディスク6に対する媒体識別情報記録レーザービームの入射側は、ユーザーデータ記録時と反対の、基板1側である。この構成により、二層型光ディスク6では、媒体識別情報は一層目記録層11bに記録されるが、二層目記録層12bなどの影響を受けない。したがって、二層型光ディスク6では、単層型光ディスク5と同じ記録条件で媒体識別情報記録が可能となる。
図12は、比較のため、従来の情報記録方法の一例を示した図である。
図12において、単層型光ディスク105および二層型光ディスク106に対する媒体識別情報記録レーザービームの入射側は、ユーザーデータ記録時と同じ、カバー層102、102b側である。二層型光ディスク106では、媒体識別情報は一層目記録相111bに記録されるが、二層目記録層112bなどの影響を受ける。したがって、二層型光ディスク106では、単層型光ディスク105の記録条件とは別の媒体識別情報記録条件を設定する必要がある。
図6は、本発明の実施の形態における記録メカニズムの説明図である。
図6において、(b)は従来の媒体識別情報記録方法であり、レーザービーム121aは直接記録層111bに焦点を合わせ、加熱するため、記録層111bは熱ダメージを受け、記録マーク122aは変形したものとなる。(a)は本発明の記録方法の特徴である間接加熱記録を説明している。媒体識別情報記録レーザービーム21bは、まず光吸収層である反射層11dを加熱し、熱伝導や熱輻射によって記録層11bを加熱する。この方式の長所は、記録層に急激な温度変化を与えないので、記録層や基板に物理的なダメージを与えることが少ない点があげられる。さらに、媒体識別情報記録レーザービーム21bの反射層11d上のビームスポットを広げる等を行い、パワー密度を下げることにより、さらにこの長所を伸ばすことが出来る。
図7は、本発明の実施の形態におけるデフォーカス記録の説明図である。
図7において、(b)は反射層11dに対してフォーカスが合っている状態であり、23は媒体識別情報記録レーザービーム、24は反射層加熱部、25は焦点深度である。また、(a)は手前側にデフォーカスしている状態で、26aは、マイナス側デフォーカス量である。(c)は奥側にデフォーカスしている状態で、26bはプラス側デフォーカス量である。反射層加熱部24は、フォーカスが合っている状態(b)において、非常に絞れているが、デフォーカス状態(a)、(c)では拡がり、パワー密度が下がっているため更に安定して、記録層11b上に媒体識別情報を記録できる。デフォーカス量は、少な過ぎれば効果が少なく、また多過ぎれば記録パワーが増大する。
一般的に焦点深度Δsは、以下の数1の通りである。
Figure 0004308117
図8は、本実施の形態におけるデフォーカス量の効果を示した特性図である。サンプルは二層を用い、レーザー入射側はユーザーデータ記録側と反対の面としている。
図8から、デフォーカスを付加しない場合(デフォーカス0)、変調度minは0.73であるが、デフォーカスを付加すると、変調度minは、改善される。しかし、デフォーカス量が±10×Δsを越えると、エネルギーが過度に分散するため、記録に必要な温度上昇が得られず、変調度を確保できなくなっていく。本結果より、特に良好な特性を示すデフォーカス量は、±2〜10×Δsであった。
その他、パワー密度を下げる方法として、レンズのNAを下げる、あるいは、レンズに意図的に収差を与えるなどを行っても、同様の効果を得ることが出来る。
ただし、ビームスポットの大きさ(幅)は、最小記録マークの大きさ(幅)より小さくする必要がある。熱伝播によって間接的に記録層に記録する方式であるために、記録マークがビームスポットに対して大きめになる傾向を解決するためである。
また、本発明の記録方法では、光吸収層を加熱して、間接的に記録するため、記録層の記録材料の光吸収特性を無視できるという特長がある。そのため、有機色素を使った記録層において、記録する波長で吸収の有無にかかわらず、熱記録によって記録が可能となる。
図9は、本発明の実施の形態における情報記録方法の一例を説明する図である。
図9において、31はレーザービームの集光スポットであり、32は集光スポットの径方向の長さ、33はディスク1回転当りの光ピックアップの移動量である。本実施の形態においては、ディスクの径方向に長いレーザー集光スポット31を用いて、アモルファス状態から結晶状態に移行させることにより記録を行い、ディスク1回転あたり光ピックアップ移動量33ずつ記録を継ぎ足しながら、BCAパターンを完成させてゆく。
図10は、媒体識別情報の再生信号を示した図である。
図10において、41は未記録出力、42は未記録出力41を1としたときの記録深さを示す変調度max、43は変調度minであり、検出ピックアップは、ユーザーデータ記録再生用のものを用いる。再生信号の品質は、変調度max42および変調度min43の値が大きく、また変調度max42と変調度min43の差が小さいほど良好である。
図1から図4における単層型光ディスク5、二層型光ディスク6、四層型光ディスク7、塗布型光ディスク8を用いて、媒体識別情報を記録し、再生した時の信号品質を表したものが、表1である。
記録に使用したレーザーは波長810nmであり、集光スポットの径方向長さは48μm、周方向のNAは0.5、ディスク1回転あたりの半径方向移動量は6μm、記録マークの周方向の長さは17μm、線速約6m/secで実施した。また、再生ピックアップのレーザー波長は405nmであり、NAは0.85である。また再生パワーは0.35mWである。
Figure 0004308117
表1において、No.1はユーザーデータ記録側と反対の面(Back)より、デフォーカスをとらずに媒体識別情報記録を行った結果であり、No.2は、No.1と比較して記録用集光レンズと光ディスクの相対的距離を5×Δs離して(デフォーカス)記録を行った結果、No.3は逆に5×Δs近づけて(デフォーカス)記録を行った結果、そして、No.4は従来例であり、ユーザーデータ記録側(Front)より媒体識別情報記録を行った結果を表している。
従来例において、単層、二層および四層で記録パワーが異なっている。また、変調度minが約0.4と小さく、変調度maxとの差が大きい。これに対して本発明の実施例において、単層、二層および四層の記録パワーは同じである。変調度minは0.6以上であり、従来例と比べて変調度maxとの差が小さい。塗布型においても、変調度の差は小さかった。デフォーカスを付加したNo.2、No.3においては、さらに変調度minと変調度maxの差が縮小し、安定した媒体識別情報記録が実現できている。
このように本発明の実施例において、光ディスクに対する媒体識別情報記録レーザービームを、ユーザーデータ記録時と反対の基板側から照射する。この構成により、多層型光ディスクでも二層目以降の記録層などの影響を受けないので、単層型光ディスクと同じ記録条件で媒体識別情報記録が可能となる。また、反射層を介して記録層を記録することになり、急激な温度付加による記録層の変形を緩和し、安定した記録が可能となる。さらには、レーザービームを記録層に対して、ある範囲内でデフォーカスさせることで、急激な温度付加を緩和する効果があり、さらに安定した記録が可能である。また、有機色素記録材料は光吸収層の発熱を受けた熱記録となっているため、色素の光吸収特性の影響を受けないので、良好に媒体識別情報を記録できる。
図11は、本発明の情報記録装置を示した断面図である。
図11において、51は媒体識別情報記録光ピックアップ、52はターンテーブル、53は芯出し機構、54はモーターであり55はフォーカス制御手段である。光ディスク5はユーザーデータ記録面側を、図示していない方法で、ターンテーブル52に固定され、モーター54によって所定の速度で回転する。媒体識別情報の記録は光ピックアップ51から、光ディスク5の反射層側へレーザービームが照射され、実施される。そして、図示していないフィード手段により光ピックアップ51は移動し、記録部が半径方向に広がり、BCAが完成する。また、本発明の情報記録装置は、媒体識別情報記録レーザービーム入射側とは反対側の内周部で中心位置を補正する芯出し機構53を設けているため、安全性を考慮して下向きレーザーの光ピックアップ51を使用した場合、芯出しは光ピックアップを行う面と反対の面側で行うことができ、エアー吸着を用いて光ディスク5をターンテーブル52に固定するなど、量産性に優れた情報記録装置を実現できる。さらに、本発明の情報記録装置は、フォーカス制御手段55を有し、焦点深度の±10倍以上まで、自由にデフォーカス量を設定できる構造となっており、記録レーザースポットのパワー密度を調整し、記録時の急激な熱変化による記録層や基板の変形を抑えることが出来るため、良好で安定した媒体識別情報記録が可能となる。
前記実施の形態は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本発明にかかる情報記録方法は、容易にまた安定した媒体識別情報の記録ができるため、光ディスクのBCA記録等として有用である。また光テープ、光カード等の用途にも応用できる。
本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる情報記録層単層型の光ディスクの断面図。 本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる情報記録層二層型の光ディスクの断面図。 本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる情報記録層四層型の光ディスクの断面図。 本発明の実施の形態における情報記録方法に用いる塗布型の光ディスクの断面図。 本発明の実施の形態における情報記録方法の一例を示す図。 (a)本発明の実施の形態における記録メカニズムの説明図であり、(b)は従来技術の説明図。 本発明の実施の形態におけるデフォーカス記録の説明図。 本発明の実施の形態におけるデフォーカス量の効果を示す特性図。 本発明の実施の形態における情報記録方法の一例を説明する図。 媒体識別情報の再生信号を示した図。 本発明の情報記録装置を示した断面図。 従来の情報記録方法の一例を示した図。
符号の説明
1 基板
1b 塗布型用基板
2、2b、2c カバー層
2d ダミー基板
3、3b、3c、3d 中間層
4 媒体識別情報記録レーザービーム
5 単層型光ディスク
6 二層型光ディスク
7 四層型光ディスク
8 塗布型光ディスク
11a 手前側誘電体層
11b 記録層
11c 奥側誘電体層
11d 反射層
12a 二層目手前側誘電体層
12b 二層目記録層
12c 二層目奥側誘電体層
12d 二層目反射層
13a 四層二層目手前側誘電体層
13b 四層二層目記録層
13c 四層二層目奥側誘電体層
14a 四層三層目手前側誘電体層
14b 四層三層目記録層
14c 四層三層目奥側誘電体層
15a 四層四層目手前側誘電体層
15b 四層四層目記録層
15c 四層四層目奥側誘電体層
16b 塗布型記録層
16d 反射層
21a、21b 媒体識別情報記録レーザービーム
22a、22b 記録マーク
23 媒体識別情報記録レーザービーム
24 反射層加熱部
25 焦点深度
26a マイナス側デフォーカス量
26b プラス側デフォーカス量
31 集光スポット
32 集光スポット径方向長さ
33 光ピックアップの移動量(ディスク1回転あたり)
41 未記録出力
42 変調度max
43 変調度min
51 媒体識別情報記録用光ピックアップ
52 ターンテーブル
53 芯出し機構
54 モーター
55 フォーカス制御手段

Claims (15)

  1. 記録層と光吸収層とを含む情報記録層を有する円盤状の情報記録媒体に対して、ユーザーデータの記録又は再生を行う面とは反対側の面からレーザービームを照射して媒体識別情報を記録する情報記録方法であって、
    前記光吸収層は前記レーザービームが照射される側の面と前記記録層の間に配置され、前記光吸収層を前記レーザービームによって加熱し、熱伝播により間接的に前記記録層に前記媒体識別情報を記録することを特徴とする、情報記録方法。
  2. 前記情報記録層が複数あることを特徴とする、請求項1に記載の情報記録方法。
  3. 前記情報記録媒体の前記光吸収層が、前記ユーザーデータの記録または再生時には反射層として機能することを特徴とする、請求項に記載の情報記録方法。
  4. 照射するレーザービームが、前記光吸収層に対してデフォーカスであることを特徴とする、請求項から請求項のいずれかに記載の情報記録方法。
  5. デフォーカスの範囲を、焦点深度の2倍から10倍とすることを特徴とする、請求項に記載の情報記録方法。
  6. 記録層が、相変化型記録材料から成っていることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれかに記載の情報記録方法。
  7. 記録層が、追記型相変化記録材料から成り、
    前記媒体識別情報は、前記録層の非晶質相を結晶相に変更することで記録される、請求項に記載の情報記録方法。
  8. 記録層が、有機色素型記録材料から成っていることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれかに記載の情報記録方法。
  9. 円盤状の基板に記録層と光吸収層とを含む情報記録層を形成する情報記録層形成工程と、
    ユーザーデータの記録または再生を行う面とは反対側の面からレーザービームを前記情報記録層に照射して媒体識別情報を記録する識別情報記録工程と、
    を備えている情報記録媒体の製造方法であって、
    前記レーザービームが照射される側の面と前記記録層との間に前記光吸収層を形成する光吸収層形成工程をさらに備え、
    前記識別情報記録工程では、前記光吸収層を前記レーザービームによって加熱し、熱伝播により間接的に前記記録層に前記媒体識別情報を記録することを特徴とする、情報記録媒体の製造方法。
  10. 前記情報記録層形成工程では、前記情報記録層を複数形成することを特徴とする、請求項に記載の情報記録媒体の製造方法。
  11. 前記情報記録媒体の前記光吸収層が、前記ユーザーデータの記録または再生時には反射層として機能することを特徴とする、請求項に記載の情報記録媒体の製造方法。
  12. 記録層と光吸収層とを含む情報記録層を有する円盤状の情報記録媒体に対して、ユーザーデータの記録または再生を行う面とは反対側の面からレーザービームを照射して媒体識別情報を記録するための光ピックアップを備えた情報記録装置であって、
    前記光吸収層は前記レーザービームが照射される側の面と前記記録層の間に配置され、前記光吸収層を前記レーザービームによって加熱し、熱伝播により間接的に前記記録層に前記媒体識別情報を記録することを特徴とする、情報記録装置。
  13. ディスク取付部に、前記光ピックアップからの光入射側とは反対側の内周部でディスク中心位置を補正する芯出し機構をさらに備えたことを特徴とする、請求項12に記載の情報記録装置。
  14. 前記情報記録媒体に対する、前記光ピックアップのフォーカスの相対位置を制御する、フォーカス制御手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項12または請求項13に記載の情報記録装置。
  15. 前記フォーカス制御手段のフォーカス位置が焦点深度の2倍から10倍の、少なくとも1点を含むことを特徴とする、請求項14に記載の情報記録装置。
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