JP4307511B1 - 移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、少なくとも2方向の異なる方向から一定の時間間隔で連続的に、移動体に設けられたマーカの像の輝度を変えて多重撮影し、複数のマーカの像を取得する撮影部と、輝度が異なるマーカを基準として撮影されたマーカを撮影順に対応付け、各マーカの中心点の位置を抽出する抽出部と、移動体を再現した3次元形状モデルと、3次元形状モデル上のマーカ特徴点に対応する3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、複数のマーカの対応点の位置が抽出部で抽出されたマーカの像の位置と一致するように3次元形状モデルの位置および向きを算出して移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有する。
【選択図】図2
Description
このような移動体の計測装置のうち、実際にゴルファがゴルフクラブを試打した際におけるゴルフクラブヘッドの挙動、特に、打ち出し前後のゴルフクラブヘッドの打撃面の挙動を計測するものがある(特許文献1、2参照)。
この特許文献2においては、ショット時のヘッドスピードを検出するヘッドスピード検出器と、ヘッドスピード検出器よりもスイング方向における後方側において、ゴルフクラブの通過方向と交差する方向に少なくとも2箇所でレーザ光を照射し、各々の前記レーザ光が前記ゴルフクラブの通過によって遮断されたことを検出するトリガーセンサと、トリガーセンサの検出結果を入力として、複数のレーザ光が遮断された速度および順序によりスイング速度およびスイング方向を検出し、ショットが行なわれたか否かを判断するショット判定手段と、ショット時のスイング方向の一定の領域において、ゴルフクラブに含まれるゴルフクラブヘッドを照明し得る少なくとも2つのストロボ照明具と、ショット判定手段により検出されたスイング速度に応じたタイミングで複数のストロボ照明具を順次発光させるストロボ発光設定手段と、ストロボ照明具によって照射されたゴルフクラブヘッドを領域における複数箇所で視野角の異なる方向から撮影して、撮影画面内に複数個のゴルフクラブヘッドの画像を多重撮影する少なくとも2台のカメラ装置と、カメラ装置による撮影をショット判定手段により検出されたスイング速度に応じたタイミングで行なわせるカメラ駆動手段と、カメラ装置により撮影された複数のゴルフクラブヘッド画像情報を取り込み、ショット時のゴルフクラブヘッドの挙動を求めるヘッド挙動演算手段と、ヘッド挙動演算手段による演算結果を出力する出力手段とを備えている。特許文献2では、フェイス部に少なくとも3つのマークが設けられている。
この場合、前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×103(T≦500L/V)であることが好ましい。
また、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトの表面の少なくとも3箇所以上に設けられ、前記抽出部は前記マーカの中心点をマーカ特徴点として抽出することが好ましい。
また、前記マーカは、例えば、ゴルフクラブヘッドの打撃面と接する上端面および側端面の少なくとも1つ以上の面上に設けられる。また、前記マーカは、例えば、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部に少なくとも1つ以上設けられる。
この場合、前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×103であることが好ましい。
図1は、本発明の実施家形態に係る移動体の挙動計測装置を示す模式図である。図2(a)は、本発明の実施形態の移動体の挙動計測装置の照射・撮像部を示す模式図であり、(b)は、図2(a)に示す本実施形態の移動体の挙動計測装置に用いられるコンピュータの処理構成を示すブロック図である。
照射・撮像部12aは、処理装置14の処理ユニット16に接続されている。この処理ユニット16は、後述するように照射・撮像部12aを制御するとともに、照射・撮像部12aで撮像された画像のデータを取り込み信号処理、画像処理および動作解析を行う。処理ユニット16については、後詳細に説明する。
挙動計測ユニット12は、照射・撮像部12aをケース12bに収納して、ポータブル化して運搬を容易にしている。これにより、挙動計測ユニット12を、持ち運んで、室内、屋外を問わず、所定の環境で、ゴルフボールの打ち出し前後におけるゴルフクラブヘッド54の挙動を計測することができる。
なお、本実施形態では、ゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッド54を、異なる2方向から撮影するが、本発明では、異なる3方向、4方向、・・・のように、異なる少なくとも2方向からゴルフクラブヘッド54を撮影すればよい。
照射光源20、ハーフミラー22、カメラ24、および反射ミラー26、26a、26bが、平板の基板28の表面28aに取り付けられている。
例えば、図3(a)に示すように、ゴルフクラブシャフト52と、ゴルフクラブヘッド54とを有するウッド系のゴルフクラブ50aにおいては、このゴルフクラブヘッド54のクラウン54aに、マーカ60a〜60cが正三角形の頂点を成すように配置されている。
また、図3(b)に示すように、ゴルフクラブシャフト52と、ゴルフクラブヘッド56とを有するアイアン系のゴルフクラブヘッド50bにおいては、このゴルフクラブヘッド56の打撃面76aと接するゴルフクラブヘッド56の上端面56bおよびホーゼル部58にマーカ60a〜60cが設けられている。
例えば、図3(c)に示すように、マーカ60a〜60cが円形形状を成す場合、その円形形状の中心点をマーカ特徴点61a〜61cとし、後述する画像処理部32においてその位置が抽出される。
また、各マーカの形状は同一にする必要は無く、前述の形状のものを自在に組み合せることもできる。この場合も各マーカの各マーカ特徴点は、例えば、マーカの中心点(重心点)である。
このときのマーカ60a〜60cからの反射光(以下、マーカ反射光2とする)は、反射ミラー26から全反射されて再帰反射マーカに照射する照射光の光路と重なり、反射ミラー26の全反射面に向かう。そして、反射ミラー26の全反射面において、マーカ反射光2はハーフミラー22方向へ向けて反射される。ハーフミラー22では、ハーフミラー22から射出して反射ミラー26に向かう光の反射角度(射出角)と、マーカ反射光2がハーフミラー22に入射する入射角度は略同一である。
さらに、ハーフミラー22を透過したマーカ反射光2はハーフミラー22で反射されたマーカ反射光1とともにカメラ24のレンズ等の受光部に入射する。
したがって、異なる2方向から反射した照射光の光路と略一致したマーカ60a〜60cからの2つの反射光による反射マーカの像がカメラ24で撮像される。
こうして、1つのカメラで移動物体の反射マーカの像をステレオ画像として撮像することができる。2つの像の取り込み方は、例えば、画像の上下方向で二分割等として取り込む。
このように光路長を近づけることにより、カメラ24は、マーカの2つの像についてピントを合わせて撮像することができる。
この場合、マーカ反射光1の光路に設けられる反射鏡が反射ミラー26a、26bの2枚であるため、マーカ反射光1の反射は反射ミラー26b、反射ミラー26a、ハーフミラー22の順に計3回行われ、マーカ反射光2の反射はミラー26で1回行われる。つまり、2つの反射光(マーカ反射光1、2)がマーカ60a〜60cからカメラまでの光路で反射される回数は奇数回になっている。
操作系18bは、マウスやキーボードであって、画像に施す処理の条件の設定やモニタ18aに表示する表示画面の設定等の各種入力設定に用いられる。
例えば、処理ユニット16(CPU38)は、多重撮影する際に、少なくとも1回、ある撮影タイミングにおける露光時間を他の撮影時の露光時間よりも長くするか、または短くして、撮影画像におけるマーカの像の輝度を変える。
また、例えば、処理ユニット16(CPU38)は、多重撮影する際に、少なくとも1回、ある撮影タイミングにおいて、照射光源20による光の強度を高くするか、または低くして、マーカ60a〜60cをカメラ24に撮影させ、マーカ60a〜60cの像の輝度を変える。
処理ユニット16において、信号処理部30、画像処理部32、解析部34および出力部36は、プログラムを実効することで機能する部分であるが、本発明では、これらの部分は、回路等のハードウェアで構成されたものであってもよい。
照射・撮像部12aで撮影された、同時刻における異なる方向から撮影された各マーカ60a、60b、60cの像について、各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標をそれぞれ求め、この求められた各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標を用いてゴルフクラブヘッド54が通過する空間を定めた3次元座標系における位置座標を求め、各マーカ特徴点61a、61b、61cの3次元座標系における位置を抽出するように構成される。
そして、後述するように、多重撮影する際に、少なくとも1度、ある撮影タイミングにおいて、輝度を高くして各マーカ60a、60b、60cを撮影している。多重撮影されたマーカの像のうち、この輝度が高いマーカの像を基準として、2方向で撮影されたそれぞれの各マーカ60a、60b、60cの像の対応付けを行う。このようにして、同時刻にカメラ24で撮影された各マーカ60a、60b、60cの像を特定する。
照射・撮像部12aの撮影方向が既知となっているので、これらの照射・撮像部12aによって撮影される画像における2次元位置座標の情報を求めることで、ゴルフクラブヘッド54が通過する空間を表した所定の3次元座標系における位置(3次元位置座標)を求めることができる。
図4に示すように、タイミングα1、α2、α3およびα5では露光時間がT1であり、タイミングα4だけ、露光時間がTaである。これにより、図4に示すように、タイミングα1、α2、α3およびα5では、マーカの像の輝度はL1であり、タイミングα4では、輝度L1よりも高い輝度Laのマーカの像を得ることができる。この露光時間Taは、露光時間T1の所定の倍であり、例えば、露光時間T1が8μ秒のとき、露光時間Taは48μ秒である。
マーカの特徴点を精度よく抽出するためにマーカの像が伸びたりする等の悪影響がない、許容される露光時間Tの間の移動体の移動距離Mは、マーカの移動方向の長さL(mm)の50%以内、すなわち、M≦0.5Lであり、T×V×10−3≦0.5Lである。
許容される露光時間Tの間の移動体の移動距離Mは、より好ましくは、マーカの移動方向の長さL(mm)の20%以内、すなわち、M≦0.2Lであり、T×V×10−3≦0.2Lである。これらのことから、輝度を高くするための許容される露光時間Tは、T≦0.5L/V×103(T≦500L/V)であり、より好ましくは、T≦0.2L/V×103(T≦200L/V)である。
本実施形態において、3つのマーカ60a〜60cが設けられたゴルフクラブヘッド54を撮像した場合、図5に示すように、異なる2方向からのマーカの像が上下方向に2等分割して撮像された画像が得られる。
図5において、縦方向に並ぶ6つの点群は、3つのマーカ60a〜60cの像を異なる2方向から見て得られた6つの像であり、上から3つは、一方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第1の群G1であり、下から3つは、他方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第2の群G2である。ゴルフクラブヘッド54の移動方向は、図中右から左であることが知られている。
第1の群G1および第2の群G2、共に、各マーカ60a〜60cの像を表わす点は、ゴルフクラブヘッド54の移動により、位置および相互の位置関係が変化していることがわかる。
本実施形態では、輝度が高いマーカ60a〜60cの像のグループg1、g2が同じタイミングで記録されたものである。このグループg1、g2が基準となって、第1の群G1および第2の群G2における各マーカ60a〜60cの像が対応付けられる。
具体的には、メモリ39に予めゴルフクラブヘッドの3次元形状モデルのデータ(CADデータ)と、上記マーカ特徴点の配置位置に対応する、3次元形状モデル上の対応点の位置の情報とが記憶されており、このデータと情報を呼び出し、3次元形状モデル上の対応点の、上記3次元座標系における位置座標が、抽出部32aで抽出されたマーカ特徴点の3次元位置座標と一致するように、3次元形状モデルの位置および向きを算出し、この位置と向きをゴルフクラブヘッドの位置および向きとして、ゴルフクラブヘッドの位置および向きの時系列データを算出するように構成される。
図6(a)中、所定の位置を原点として、ゴルフボールの打ち出し方向をX方向、この方向に直交し、地面に平行な方向をY方向、地面に鉛直な方向をZ方向として表したXYZ座標系である。点εはゴルフボールの打ち出し位置である。
ゴルフクラブヘッドのヘッドスピードは通常30〜50(m/秒)であるため、2000分の1秒の時間間隔δで、ゴルフクラブヘッドは、1.5〜2.5(cm)移動する。図6(a)中、3つのマーカを表す3つのプロット群M1、M2〜M10は、2000分の1秒の時間間隔で撮影されたマーカから抽出される3つのマーカ特徴点の位置を示す。
さらには、マーカを表す3つの各プロット群M1、M2〜M10にゴルフクラブヘッドを対応させて、図6(b)に示すように、ゴルフクラブヘッドの移動を連続的に表示することにより、ゴルフクラブヘッドの位置およびフェースの向きの変化を知ることができる。
本実施形態においては、例えば、ゴルフクラブヘッド54のフェース面54b(打撃面)のゴルフボールの打点位置を例えば、±0.5(mm)以内の精度で特定することができる。また、この打点位置でのヘッドスピードを算出することができ、ヘッドスピードの変化を例えば、±0.5(m/秒)以内の精度で算出することができる。
メモリ39は、上述した画像データ、CADデータ、各部分で算出された算出結果を記憶保持する部分である。
ゴルフクラブヘッド54を所定のアドレス状態、すなわち、設計されたライ角となるように配置し、この状態で照射・撮像部12aで静止時の画像が撮影され、処理ユニット16の抽出部32aでゴルフクラブヘッド54の3つのマーカ60a、60b、60cの配置位置の情報が正確に求められる。この配置位置の情報は、CADデータによって構成される3次元形状モデル上の対応点としてメモリ39に記憶される。配置位置の情報とは、例えば、ゴルフクラブヘッド54の重心G位置を原点とした3次元位置座標である。
なお、ゴルフクラブヘッド54上の3つのマーカ60a、60b、60cの配置位置の情報は、挙動計測ユニット12とは別のレーザ光を用いた3次元形状測定器を使ってより正確に取得して処理ユニット16のメモリ39に予め記憶しておいてもよい。
まず、ゴルファ40が、マーカ60a、60b、60cが設けられたゴルフクラブ50を把持してゴルフスイングが行われ、このゴルフスイング中のゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッド54が照射・撮像部12aで撮影される。
照射・撮像部12aで撮影された画像の画像データは、信号処理部30で、所定の処理が行われ、デジタル画像データとして画像処理部32に供給される。
次に、マーカ60a、60b、60cの像のマーカ特徴点の位置がXYZ座標系における3次元位置座標として抽出される。
また、3次元形状モデルを用いてゴルフクラブヘッドの位置と向きをモニタ18aに表示することができるので、従来見られなかった種々の方向からのゴルフクラブヘッドの挙動を再現して表示することができる。また、ゴルファは、自分のゴルフスウィングによるゴルフクラブヘッドの挙動を種々の方向から動画として視覚的に見ることができるので、自分のゴルフスウィングの特徴を容易に理解することができる。
図7に示すように、タイミングα1〜α3、α5では光の強度Enで撮影し、タイミングα4のときだけ、光の強度Enよりも高い光の強度Eaで撮影する。これにより、図7に示すように、タイミングα4において、高い輝度La(>L1)のマーカの像を撮影することができる。この場合、露光時間を長くしていないため、マーカの像が長くなるなどの不具合が生じない。
このように、撮影時の光の強度を高くしてタイミングα4におけるマーカの像の輝度を高くしても、本実施家形態と同様の効果を得ることができる。
なお、撮影時の光の強度を高くする方法としては、例えば、光の強度が高いストロボを更に追加し、処理ユニット16(CPU38)により、タイミングα4のときに、追加したストロボを点灯させる方法がある。
これにより、ゴルフクラブヘッド(移動体)の移動方向が分からない場合でも、マーカの各輝度L2〜L4に基づいて、移動方向を特定できるため、2方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像について対応付けることができる。
段階的に各マーカ60a〜60cの像の輝度を高くする場合においても、上述のように、各マーカ60a〜60cの像の輝度を高くするための露光時間Tは、T≦0.5L/V×103(T≦500L/V)を満たす必要があり、T≦0.2L/V×103(T≦200L/V)を満たすことがより好ましい。
この場合、図9に示すように、タイミングα1、α2では、光の強度Enで撮影し、タイミングα3のとき、光の強度Enよりも高い光の強度E2で撮影し、タイミングα4のとき、光の強度E2よりも高い光の強度E3で撮影タイミングα5のとき、光の強度E3よりも高い光の強度E4で撮影する。これにより、図9に示すように、タイミングα3におけるマーカの像の輝度L2が、タイミングα1、α2のマーカの像の輝度L1よりも高くなり、タイミングα4、タイミングα5とマーカの像の輝度L3、L4と順次、段階的にマーカの像の輝度が高くなる。この場合においても、露光時間を長くしていないため、マーカの像が長くなるなどの不具合が生じない。
なお、撮影時の光の強度を高くする方法としては、例えば、光の強度を段階的に変えることができるストロボを照射光源20に更に追加し、処理ユニット16(CPU38)により、タイミングα3〜α5で、追加したストロボを点灯させ、段階的に撮影時の光の強度E2〜E4とする方法がある。
この場合、計測対象とする移動体数(人数)、人体に設けられた反射マーカの数、照射光源・カメラの数および配置位置等や移動体計測装置の装置構成・処理内容等は適宜設定される。ここで、照射光源の発光波長は、撮像時の室内照明等の影響を考慮し、780(nm)以上の赤外帯域を含み、カメラやハーフミラー・反射ミラー・反射マーカもこの発光波長に対応したものを用いることが好ましい。さらに、計測・解析の用途および条件によっては照射光源が射出する光に可視光または紫外光を用いてもよく、これに対応した照射光源およびカメラ・ハーフミラー・反射マーカを用いることもできる。また、カメラの種類も計測・解析の用途・対象等により自在に選択することができる。
また、この2台のカメラを用いた挙動計測ユニットにおいては、本実施形態のように、1画像に、各方向の画像をまとめ記録してもよく、別々の画像としても記録してもよい。本発明においては、多重撮影する際に、マーカの像の輝度を変えているため、別々に記録する場合であっても、各画像に記録されたマーカの像を対応付けることができ、本実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合においても、撮影する方向は、2方向に限定されるものではない。
12 挙動計測ユニット
12a 照射・撮像部
12b ケース
14 処理装置
16 処理ユニット
18a モニタ
18b 操作手段
20 照射光源
22 ハーフミラー
24 カメラ
26、26a、26b 反射ミラー
30 信号処理部
32 画像処理部
34 解析部
36 出力部
38 CPU
39 メモリ
60a〜60c マーカ
61a〜61c マーカ特徴点
Claims (11)
- 移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測装置であって、
少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、所定の撮影タイミングにおいて、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する撮影部と、
多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する抽出部と、
前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカに対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、
前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出された前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有し、
前記移動物体は、ゴルフボールを打ち出すゴルフスウィング時のゴルフクラブヘッドであって、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドに少なくとも3箇所以上に設けられていることを特徴とする移動体の挙動計測装置。 - 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項1に記載の移動体の挙動計測装置。
- 前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、
前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×103である請求項2に記載の移動体の挙動計測装置。 - 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項1に記載の移動体の挙動計測装置。
- 前記マーカは、ゴルフクラブヘッドの打撃面と接する上端面および側端面の少なくとも1つ以上の面上に設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
- 前記マーカは、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部に少なくとも1つ以上設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
- さらに、算出した前記3次元形状モデルの位置および向きの時系列データから、前記打撃面のゴルフボールの打点位置の特定、この打点位置でのヘッドスピードの算出およびゴルフクラブヘッドの実効ロフト角度の算出の少なくとも1つ以上を行う解析部を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
- 移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測方法であって、
少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、所定の撮影タイミングにおいて、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する工程と、
多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する工程と、
前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカ特徴点に対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置が予め記憶保存されており、
前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出される前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する工程とを有し、
前記移動物体は、ゴルフボールを打ち出すゴルフスウィング時のゴルフクラブヘッドであって、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドに少なくとも3箇所以上に設けられていることを特徴とする移動体の挙動計測方法。 - 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項8に記載の移動体の挙動計測方法。
- 前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、
前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×103である請求項9に記載の移動体の挙動計測方法。 - 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項8に記載の移動体の挙動計測方法。
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