JP4307511B1 - 移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法 - Google Patents

移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の挙動を高い精度で計測できる移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも2方向の異なる方向から一定の時間間隔で連続的に、移動体に設けられたマーカの像の輝度を変えて多重撮影し、複数のマーカの像を取得する撮影部と、輝度が異なるマーカを基準として撮影されたマーカを撮影順に対応付け、各マーカの中心点の位置を抽出する抽出部と、移動体を再現した3次元形状モデルと、3次元形状モデル上のマーカ特徴点に対応する3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、複数のマーカの対応点の位置が抽出部で抽出されたマーカの像の位置と一致するように3次元形状モデルの位置および向きを算出して移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、設けられたマーカを少なくとも2方向の異なる方向から一定の時間間隔で連続的に多重撮影し、移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法に関し、特に、移動体の挙動を高い精度で計測できる移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法に関する。
現在、複数のカメラを移動体の経路に沿って設け、移動体を撮像して移動体の移動(運動および挙動)を計測し、移動速度および回転量等の移動情報を求める計測装置が提案されている。
このような移動体の計測装置のうち、実際にゴルファがゴルフクラブを試打した際におけるゴルフクラブヘッドの挙動、特に、打ち出し前後のゴルフクラブヘッドの打撃面の挙動を計測するものがある(特許文献1、2参照)。
特許文献1には、ゴルフスウィング中のゴルフクラブヘッドの挙動を計測する装置が開示されている。この特許文献1においては、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトの表面に設けられたマーカを、少なくとも2方向の異なる方向から連続的に撮影する撮影部と、撮影された画像中のマーカから、マーカを特徴付けるマーカ特徴点の位置を抽出する抽出部と、ゴルフクラブヘッドを再現した3次元形状モデルと、3次元形状モデル上のマーカ特徴点に対応する3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、対応点の位置が抽出部で抽出されるマーカ特徴点の3次元座標系における位置と一致するように、3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、ゴルフクラブヘッドの挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有する。
また、特許文献2は、ゴルフクラブヘッドを撮影することによってショット時のゴルフクラブヘッドの挙動を解析するゴルフクラブヘッド挙動解析装置が開示されている。
この特許文献2においては、ショット時のヘッドスピードを検出するヘッドスピード検出器と、ヘッドスピード検出器よりもスイング方向における後方側において、ゴルフクラブの通過方向と交差する方向に少なくとも2箇所でレーザ光を照射し、各々の前記レーザ光が前記ゴルフクラブの通過によって遮断されたことを検出するトリガーセンサと、トリガーセンサの検出結果を入力として、複数のレーザ光が遮断された速度および順序によりスイング速度およびスイング方向を検出し、ショットが行なわれたか否かを判断するショット判定手段と、ショット時のスイング方向の一定の領域において、ゴルフクラブに含まれるゴルフクラブヘッドを照明し得る少なくとも2つのストロボ照明具と、ショット判定手段により検出されたスイング速度に応じたタイミングで複数のストロボ照明具を順次発光させるストロボ発光設定手段と、ストロボ照明具によって照射されたゴルフクラブヘッドを領域における複数箇所で視野角の異なる方向から撮影して、撮影画面内に複数個のゴルフクラブヘッドの画像を多重撮影する少なくとも2台のカメラ装置と、カメラ装置による撮影をショット判定手段により検出されたスイング速度に応じたタイミングで行なわせるカメラ駆動手段と、カメラ装置により撮影された複数のゴルフクラブヘッド画像情報を取り込み、ショット時のゴルフクラブヘッドの挙動を求めるヘッド挙動演算手段と、ヘッド挙動演算手段による演算結果を出力する出力手段とを備えている。特許文献2では、フェイス部に少なくとも3つのマークが設けられている。
特開2005−34619号公報 特開2007−167549号公報
しかしながら、特許文献1においては、ゴルフクラブヘッドに設けたマーカを、少なくとも2方向から撮影して、マーカの特徴点を抽出することが記載されているものの、このマーカの撮影には何ら考慮されていない。このため、特許文献1では、各方向で撮影されたマーカを対応付ける際に、基準がなく、対応付けの際に間違える可能性があり、必ずしも、所定の精度でゴルフクラブヘッドの挙動を計測することができない虞がある。
また、特許文献2においても、ストロボを用いて多重撮影しているものの、撮影には何ら考慮されていない。このため、2台のカメラ装置により、撮影画面内に複数個のゴルフクラブヘッドの画像を多重撮影しても、各マークを対応つける際には、基準がなく、対応付けの際に間違える可能性がある。このため、必ずしも、所定の精度でゴルフクラブヘッドの挙動を計測することができない虞がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、移動体の挙動を高い精度で計測できる移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測装置であって、少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する撮影部と、多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する抽出部と、前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカに対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出された前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有することを特徴とする移動体の挙動計測装置を提供するものである。
本発明においては、前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変えることが好ましい。
この場合、前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×10(T≦500L/V)であることが好ましい。
また、本発明においては、前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変えることが好ましい。
ここで、前記移動物体は、ゴルフクラブであって、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトの表面の少なくとも3箇所以上に設けられていることが好ましい。
また、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドまたはゴルフクラブシャフトの表面の少なくとも3箇所以上に設けられ、前記抽出部は前記マーカの中心点をマーカ特徴点として抽出することが好ましい。
また、前記マーカは、例えば、ゴルフクラブヘッドの打撃面と接する上端面および側端面の少なくとも1つ以上の面上に設けられる。また、前記マーカは、例えば、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部に少なくとも1つ以上設けられる。
また、本発明においては、算出した前記3次元形状モデルの位置および向きの時系列データから、前記打撃面のゴルフボールの打点位置の特定、この打点位置でのヘッドスピードの算出およびゴルフクラブヘッドの実効ロフト角度の算出の少なくとも1つ以上を行う解析部を有することが好ましい。
本発明の第2の態様は、移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測方法であって、少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する工程と、多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する工程と、前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカ特徴点に対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置が予め記憶保存されており、前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出される前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する工程とを有することを特徴とする移動体の挙動計測方法を提供するものである。
本発明においては、前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変えることが好ましい。
この場合、前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×10であることが好ましい。
また、本発明においては、前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変えることが好ましい。
本発明によれば、移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影し、多重撮影する際、所定の撮影タイミングにおいて、マーカの像の輝度を変えて撮影する撮影部と、多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの中心点の位置を抽出する抽出部とを設けることにより、同じタイミングで撮影されたマークの像を特定することができる。これにより、各方向で撮影されたマークの像同士を対応付けることができ、移動体の挙動計測の精度を高くすることができる。例えば、ゴルフクラブヘッドにおいては、ゴルフボールの打ち出し直前の極めて重要な打撃面の位置と向きを正確に計測することができる。
以下、本発明の移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施家形態に係る移動体の挙動計測装置を示す模式図である。図2(a)は、本発明の実施形態の移動体の挙動計測装置の照射・撮像部を示す模式図であり、(b)は、図2(a)に示す本実施形態の移動体の挙動計測装置に用いられるコンピュータの処理構成を示すブロック図である。
図1に示す移動体の挙動計測システム(以下、計測システムという)10は、ゴルファ40がゴルフクラブ50aを把持し打撃方向aに向かってゴルフボールbを打ち出すゴルフスウィング時の、ゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッドの挙動を計測する装置である。
本実施形態のシステム10においては、ゴルフクラブヘッド54の挙動を計測する挙動計測ユニット12と、挙動計測ユニット12の制御および挙動計測ユニット12で得られた画像データなどを画像処理する機能を備える処理装置14とを有する。
照射・撮像部12aは、処理装置14の処理ユニット16に接続されている。この処理ユニット16は、後述するように照射・撮像部12aを制御するとともに、照射・撮像部12aで撮像された画像のデータを取り込み信号処理、画像処理および動作解析を行う。処理ユニット16については、後詳細に説明する。
挙動計測ユニット12は、異なる2方向からゴルフクラブヘッド54を撮像する照射・撮像部12aを備え、照射・撮像部12aは、この照射・撮像部12aによる撮像範囲に透明な部材が設けられたケース12b内に収納されており、地面にケース12bが設置されている。
挙動計測ユニット12は、照射・撮像部12aをケース12bに収納して、ポータブル化して運搬を容易にしている。これにより、挙動計測ユニット12を、持ち運んで、室内、屋外を問わず、所定の環境で、ゴルフボールの打ち出し前後におけるゴルフクラブヘッド54の挙動を計測することができる。
なお、本実施形態では、ゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッド54を、異なる2方向から撮影するが、本発明では、異なる3方向、4方向、・・・のように、異なる少なくとも2方向からゴルフクラブヘッド54を撮影すればよい。
図2(a)に示すように、照射・撮像部12aは計測対象を照射する照射光源20と、境界面に入射した光を透過および反射させる性質を持つハーフミラー22と、カメラ24と、全反射を行う全反射面を有し、前記全反射面の反射方向(角度)および位置等の調整機能を有する反射ミラー26、26a、26bとを有する。
照射光源20、ハーフミラー22、カメラ24、および反射ミラー26、26a、26bが、平板の基板28の表面28aに取り付けられている。
ここで、図3(a)は、ウッド系のゴルフクラブヘッドに設けられるマーカの配置位置の一例を示す模式図であり、(b)は、アイアン系のゴルフクラブヘッドに設けられるマーカの配置位置の一例を示す模式図であり、(c)は、マーカの例を示す模式図である。
例えば、図3(a)に示すように、ゴルフクラブシャフト52と、ゴルフクラブヘッド54とを有するウッド系のゴルフクラブ50aにおいては、このゴルフクラブヘッド54のクラウン54aに、マーカ60a〜60cが正三角形の頂点を成すように配置されている。
また、図3(b)に示すように、ゴルフクラブシャフト52と、ゴルフクラブヘッド56とを有するアイアン系のゴルフクラブヘッド50bにおいては、このゴルフクラブヘッド56の打撃面76aと接するゴルフクラブヘッド56の上端面56bおよびホーゼル部58にマーカ60a〜60cが設けられている。
マーカは、例えば、ゴルフボールを打撃する打撃面と接するゴルフクラブヘッドの上端面および側端面の少なくとも1つの面上に設けられ、また、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部に設けられる。更には、マーカは、ゴルフクラブヘッドに少なくとも3箇所以上に設けられ、これらのマーカが三角形の頂点を成し、1つの直線上に載らないように配置位置が設定される。
カメラ24で撮影した際、マーカ60a、60b、60cの像が常時識別できるように、例えば、マーカ60a、60b、60cは、照射光源20の照射光を照射方向に反射する再帰反射機能を有する構成となっている。マーカ60a、60b、60cは、例えば、公知の再帰反射シートを所定の形状に切り取ったものである。
本実施形態においては、後述するようにマーカの位置を求めるため、例えば、マーカから求めたマーカ特徴点を用いる。このマーカ特徴点は、マーカを特徴づける点である。
例えば、図3(c)に示すように、マーカ60a〜60cが円形形状を成す場合、その円形形状の中心点をマーカ特徴点61a〜61cとし、後述する画像処理部32においてその位置が抽出される。
なお、本発明では、図3(c)に示す本実施形態の円形状のマーカ60a、60b、60cの形態のほかに、例えば、正三角形、または正方形などの正多角形等とすることができる。この場合、抽出されるマーカ特徴点の位置は各正多角形の場合、マーカの中心点(重心点)とすることができる。
また、各マーカの形状は同一にする必要は無く、前述の形状のものを自在に組み合せることもできる。この場合も各マーカの各マーカ特徴点は、例えば、マーカの中心点(重心点)である。
照射・撮像部12aの照射光源20は、連続光を射出することができるとともに、所定のタイミングで光量を増加または減少することができるものである。照射光源20は、平板の基板28の表面28aに設けられ、ハーフミラー22を介してゴルフクラブヘッド54のマーカ60a〜60cに照射するように配されている。
ハーフミラー22は、平板状であり、一方の側より入射した光を出射(反射および透過)する境界面を有する。ここで、ハーフミラー22は、基板28の表面28aに対して垂直に立設され、照射光源20の射出する光の光路がハーフミラー22の境界面に略45(°)の入射角を成して入射する方向に境界面が向けられている。
カメラ24は、レンズ等の受光部を有し、この受光部へ入射した像の撮像を行うものである。カメラ24の視線軸は、照射光源20のハーフミラー22へ射出した光が透過する位置に向き、ハーフミラー22を透過してゴルフクラブヘッド54(図2(a)では図示せず)のマーカ60a〜60cに照射する照射光の光路と略90(°)の角度を成すように、基板28の表面28aに設けられている。
図2(a)に示すように、照射・撮像部12aにおいては、照射光源20がハーフミラー22の境界面に向けて連続光を射出する。この射出された光はハーフミラー22を透過し、ハーフミラー22の境界面上の位置Aを透過する透過光が出射される。この出射された透過光はゴルフクラブヘッド54(図2(a)では図示せず)に設けられたマーカ60a〜60cに照射されると共に、このマーカ60a〜60cからの反射光(以下、マーカ反射光1という)がハーフミラー22に戻るように反射ミラー26aおよび26bが設けられている。この反射ミラー26aおよび26bは、マーカ反射光1がハーフミラー22の境界面に入射するように、その反射面の方向及び位置が調整されている。
マーカ反射光1は、照射光と逆向きに進み、照射光と光路が一致した反射光であるので、ハーフミラー22の境界面からマーカ60a〜60cへ照射される光がハーフミラー22の境界面と成す出射角度と、マーカ反射光1がハーフミラー22の境界面へ入射する入射角度とは略一致する。こうして、ハーフミラー22に入射した反射光は、カメラ24へ向けて反射され、カメラ24のレンズ等の受光部に入射する。
一方、図2(a)に示すように、照射・撮像部12aが出射した光のうちハーフミラー22で反射した光が反射ミラー26の全反射面に入射し、ここで、全反射された光は、ゴルフクラブヘッド54に設けられたマーカ60a〜60cに照射光として照射する。
このときのマーカ60a〜60cからの反射光(以下、マーカ反射光2とする)は、反射ミラー26から全反射されて再帰反射マーカに照射する照射光の光路と重なり、反射ミラー26の全反射面に向かう。そして、反射ミラー26の全反射面において、マーカ反射光2はハーフミラー22方向へ向けて反射される。ハーフミラー22では、ハーフミラー22から射出して反射ミラー26に向かう光の反射角度(射出角)と、マーカ反射光2がハーフミラー22に入射する入射角度は略同一である。
さらに、ハーフミラー22を透過したマーカ反射光2はハーフミラー22で反射されたマーカ反射光1とともにカメラ24のレンズ等の受光部に入射する。
したがって、異なる2方向から反射した照射光の光路と略一致したマーカ60a〜60cからの2つの反射光による反射マーカの像がカメラ24で撮像される。
この場合、マーカ反射光2による像とマーカ反射光1による像が異なる位置で撮像されるように、反射ミラー26の位置および向きが調整される。
こうして、1つのカメラで移動物体の反射マーカの像をステレオ画像として撮像することができる。2つの像の取り込み方は、例えば、画像の上下方向で二分割等として取り込む。
反射ミラー26a、26bをマーカ反射光1の光路に設けることにより、マーカ反射光1がマーカ60a〜60cからハーフミラー22に至る光路を長くして、マーカ反射光2の光路に揃えることができる。つまり、図2(a)に示す構成とすることにより、マーカ反射光1,2のカメラ24までの光路長を略揃えることができる。
このように光路長を近づけることにより、カメラ24は、マーカの2つの像についてピントを合わせて撮像することができる。
この場合、2つの異なる方向から照射する光がハーフミラー22の境界面から出射するときのそれぞれの出射角度は、マーカから反射した2つの反射光(マーカ反射光1、2)がハーフミラー22の境界面に入射するときの対応する反射光の入射角度と略一致する。したがって、ゴルフクラブヘッド54に設けられたマーカ60a〜60cの2つの反射光の像をそれぞれ高いコントラストで撮像できる。
なお、光路に反射ミラーを設ける場合、マーカからの2つの反射光がカメラ24に至るまでの光路には、ハーフミラー22における反射を含めて、反射回数がいずれも奇数回、あるいはいずれも偶数回となるように反射ミラー26a、26b、・・・が設けられていることが好ましい。2つの反射光における反射の回数を偶数あるいは奇数に揃えることで、カメラ24で撮像する2つの反射光の像を正像あるいは虚像の一方に揃えることができ、撮像された画像内でマーカ60a〜60cが移動する方向(上下または左右等)を統一することができる。
この場合、マーカ反射光1の光路に設けられる反射鏡が反射ミラー26a、26bの2枚であるため、マーカ反射光1の反射は反射ミラー26b、反射ミラー26a、ハーフミラー22の順に計3回行われ、マーカ反射光2の反射はミラー26で1回行われる。つまり、2つの反射光(マーカ反射光1、2)がマーカ60a〜60cからカメラまでの光路で反射される回数は奇数回になっている。
なお、ハーフミラー22の代わりに境界面において双方向に入射した光を反射および透過させる光学部材であれば、例えば、ハーフプリズムや各種ビームスプリッター等を用いることができる。ここで、境界面における反射率の比は特に限定されないが、略1対1とすることが好ましい。
なお、照射光源20は、連続光を射出することができるとともに、所定のタイミングで光量を増加または減少することができるものであれば、特に限定されるものではない。照射光源20としては、例えば、撮像中に連続光を照射することができる水銀蛍光ランプ、キセノン蛍光ランプ、LED等と、カメラ24の撮像中、所定のタイミングで間欠的に光を射出するストロボ光源等とを組み合せたものを用いることができる。これにより、カメラ24は、マーカ60a〜60cの反射光による像の多重露光による撮像を行うことができる。
また、ゴルフクラブヘッド54のマーカ60a〜60cを撮像する場合、カメラ24には、例えば、2000分の1秒の時間間隔で撮影する高速度ビデオカメラあるいは高速シャッタカメラが用いられる。この場合、カメラ24は、一定の時間間隔でマーカ60a〜60cの反射光による像の多重露光による撮像を行うことができる。もちろん、計測対象であるゴルフクラブヘッド54の移動速度等に応じ、高速度ビデオカメラ・高速シャッタカメラの撮像速度を自在に設定することができる。
図2(b)に示す処理装置14は、コンピュータにより構成されており、モニタ18a、処理ユニット16、および操作手段18bを有する。
モニタ18aは、後述するように照射・撮像部12aで多重撮影された画像(撮影画像)、信号処理された画像、図6(a)、(b)に示すようなマーカの移動の時間履歴、3次元形状モデル、あるいは3次元形状モデルを用いて表したゴルフクラブヘッドの挙動等を表示し、さらに、画像に施す処理の条件を設定するための入力画面や各部分で求めた結果を表示する。
操作系18bは、マウスやキーボードであって、画像に施す処理の条件の設定やモニタ18aに表示する表示画面の設定等の各種入力設定に用いられる。
処理ユニット16は、ゴルフスイング中のゴルフクラブヘッド54の画像データから、各マーカ60a、60b、60cの各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置を特定し、この特定した位置を、それぞれ用いてゴルフクラブヘッド54の挙動を算出するものである。
処理ユニット16(CPU38)は、一定間隔、すなわち、同じタイミングで所定の時間間隔で、連続的に撮影するようにカメラ24を制御するとともに、カメラ24の撮影タイミングに合わせて、光量を増加または減少させるなどして照射光源20(ストロボ光源)による光量を変化させるものである。
例えば、処理ユニット16(CPU38)は、多重撮影する際に、少なくとも1回、ある撮影タイミングにおける露光時間を他の撮影時の露光時間よりも長くするか、または短くして、撮影画像におけるマーカの像の輝度を変える。
また、例えば、処理ユニット16(CPU38)は、多重撮影する際に、少なくとも1回、ある撮影タイミングにおいて、照射光源20による光の強度を高くするか、または低くして、マーカ60a〜60cをカメラ24に撮影させ、マーカ60a〜60cの像の輝度を変える。
処理ユニット16は、信号処理部30、画像処理部32、解析部34、出力部36、CPU38およびメモリ39を有し、モニタ18aおよび操作手段18bと接続されている。
処理ユニット16において、信号処理部30、画像処理部32、解析部34および出力部36は、プログラムを実効することで機能する部分であるが、本発明では、これらの部分は、回路等のハードウェアで構成されたものであってもよい。
信号処理部30は、画像内の各マーカ60a、60b、60cの像からマーカ特徴点61a、61b、61cがそれぞれ抽出できるように、例えば、各マーカ60a、60b、60cの部分のデータ値のみがそれ以外の部分のデータ値と区別されるように、所定の処理条件で画像データの明度補正、コントラスト補正を行い、さらに、所定の階調数の階調処理を行う部分である。
画像処理部32は、ゴルフスイング中のゴルフクラブヘッド54の画像データからマーカ特徴点61a、61b、61cの位置を特定し、この特定した位置を用いてゴルフクラブヘッド54の挙動を算出する部分である。画像処理部32は、各マーカ60a、60b、60cの各マーカ特徴点61a、61b、61cを特定して3次元座標系における位置を抽出する抽出部32aと、抽出された各マーカ特徴点の3次元座標位置を用いて、ゴルフクラブヘッド54の位置と向きの時系列データを算出する算出部32bとを有する。
抽出部32aは、所定の階調数の階調処理がされた画像の中から各マーカ60a、60b、60cの像の部分を識別してその位置を抽出する。
照射・撮像部12aで撮影された、同時刻における異なる方向から撮影された各マーカ60a、60b、60cの像について、各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標をそれぞれ求め、この求められた各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標を用いてゴルフクラブヘッド54が通過する空間を定めた3次元座標系における位置座標を求め、各マーカ特徴点61a、61b、61cの3次元座標系における位置を抽出するように構成される。
そして、後述するように、多重撮影する際に、少なくとも1度、ある撮影タイミングにおいて、輝度を高くして各マーカ60a、60b、60cを撮影している。多重撮影されたマーカの像のうち、この輝度が高いマーカの像を基準として、2方向で撮影されたそれぞれの各マーカ60a、60b、60cの像の対応付けを行う。このようにして、同時刻にカメラ24で撮影された各マーカ60a、60b、60cの像を特定する。
次に、同時刻にカメラ24で撮影された、同時刻における異なる方向から撮影された画像内における各マーカ60a、60b、60cの像について各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標をそれぞれ求める。この求められた各マーカ特徴点61a、61b、61cの位置座標を、マーカ60a、60b、60cの位置座標として、これを用いてゴルフクラブヘッド54が通過する空間を定めた3次元座標系における位置座標を求め、各マーカ特徴点61a、61b、61cの3次元座標系における位置を抽出するように構成される。
照射・撮像部12aの撮影方向が既知となっているので、これらの照射・撮像部12aによって撮影される画像における2次元位置座標の情報を求めることで、ゴルフクラブヘッド54が通過する空間を表した所定の3次元座標系における位置(3次元位置座標)を求めることができる。
各マーカ60a、60b、60cの像が、所定の時間間隔、例えば、2000分の1秒の時間間隔で撮影される場合、2000分の1秒毎の各マーカ60a、60b、60cの像の各マーカ特徴点(マーカの中心点)の3次元位置座標の時系列データを求めることができる。勿論、各マーカ60a、60b、60cは、ゴルフクラブヘッド54のクラウン54aの3箇所に設けられているので、3つのマーカ特徴点61a〜61cの3次元位置座標が求められる。
本実施形態においては、照射・撮像部12aを用いて、2方向から撮影しており、各方向から得られた各マーカ60a〜60cの像について各マーカ特徴点61a〜61cから3次元位置座標が求められる。このため、各方向における各マーカ60a〜60cの像は、同じタイミングで撮影されたものとは対応している必要がある。しかしながら、多重露光(多重撮影)する場合、スイングに対する撮影位置などの測定条件によっては、1画面内に、各方向で同数のマーカ60a〜60cの像が記録されないこともある。このため、基準点がない場合には、各方向における各マーカ60a〜60cの像が、同じタイミングで撮影されたものとの対応がずれる虞がある。本実施形態においては、所定の時間間隔で撮影される場合、所定のタイミングのときだけ、マーカを高い輝度で撮影する。これは、例えば、露光時間を長くすることによりなされる。
図4に示すように、例えば、タイミングα〜αで、1画面に、マーカを多重撮影する場合を例にして、説明する。ここで、各タイミングα〜αは、露光時間の中心であり、各露光時間の中心(各タイミングα〜α)と中心(各タイミングα〜α)との時間間隔δは一定である。本実施形態においては、各タイミングα〜αの時間間隔δは、1/2000秒、すなわち、500μ秒である。
図4に示すように、タイミングα、α、αおよびαでは露光時間がTであり、タイミングαだけ、露光時間がTである。これにより、図4に示すように、タイミングα、α、αおよびαでは、マーカの像の輝度はLであり、タイミングαでは、輝度Lよりも高い輝度Lのマーカの像を得ることができる。この露光時間Tは、露光時間Tの所定の倍であり、例えば、露光時間Tが8μ秒のとき、露光時間Tは48μ秒である。
なお、本実施形態においては、移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、露光時間Tの間の移動体の移動距離Mは、M=T×V×10−3(mm)で表わされる。
マーカの特徴点を精度よく抽出するためにマーカの像が伸びたりする等の悪影響がない、許容される露光時間Tの間の移動体の移動距離Mは、マーカの移動方向の長さL(mm)の50%以内、すなわち、M≦0.5Lであり、T×V×10−3≦0.5Lである。
許容される露光時間Tの間の移動体の移動距離Mは、より好ましくは、マーカの移動方向の長さL(mm)の20%以内、すなわち、M≦0.2Lであり、T×V×10−3≦0.2Lである。これらのことから、輝度を高くするための許容される露光時間Tは、T≦0.5L/V×10(T≦500L/V)であり、より好ましくは、T≦0.2L/V×10(T≦200L/V)である。
図4に示すように、タイミングαでは、高い輝度Lのマーカの像が得られるため、タイミングα〜αにおいて、各方向から撮影されたマーカの像の対応付の基準となる。これにより、2方向から撮影されたマーカの像について、各タイミングα〜αの対応付けができる。
本実施形態において、3つのマーカ60a〜60cが設けられたゴルフクラブヘッド54を撮像した場合、図5に示すように、異なる2方向からのマーカの像が上下方向に2等分割して撮像された画像が得られる。
図5において、縦方向に並ぶ6つの点群は、3つのマーカ60a〜60cの像を異なる2方向から見て得られた6つの像であり、上から3つは、一方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第1の群Gであり、下から3つは、他方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第2の群Gである。ゴルフクラブヘッド54の移動方向は、図中右から左であることが知られている。
第1の群Gおよび第2の群G、共に、各マーカ60a〜60cの像を表わす点は、ゴルフクラブヘッド54の移動により、位置および相互の位置関係が変化していることがわかる。
本実施形態においては、上述のように、多重撮影する場合、ある撮影タイミングでは、マーカの像の輝度が変わるように撮影しており、図5に示すように、第1の群Gおよび第2の群G共に、輝度が高いマーカ60a〜60cの像(図5では濃い色で示す)のグループg、gが得られる。
本実施形態では、輝度が高いマーカ60a〜60cの像のグループg、gが同じタイミングで記録されたものである。このグループg、gが基準となって、第1の群Gおよび第2の群Gにおける各マーカ60a〜60cの像が対応付けられる。
算出部32bは、抽出部32aで求められた3次元位置座標からゴルフクラブモデルの位置および向きを時系列データとして算出する部分である。
具体的には、メモリ39に予めゴルフクラブヘッドの3次元形状モデルのデータ(CADデータ)と、上記マーカ特徴点の配置位置に対応する、3次元形状モデル上の対応点の位置の情報とが記憶されており、このデータと情報を呼び出し、3次元形状モデル上の対応点の、上記3次元座標系における位置座標が、抽出部32aで抽出されたマーカ特徴点の3次元位置座標と一致するように、3次元形状モデルの位置および向きを算出し、この位置と向きをゴルフクラブヘッドの位置および向きとして、ゴルフクラブヘッドの位置および向きの時系列データを算出するように構成される。
図6(a)は、マーカ特徴点の3次元位置座標から定まる、2000分の1秒の時間間隔のマーカの移動の時間履歴を示す模式図であり、(b)は、図6(a)に示すマーカの移動の時間履歴に基づく、ゴルフクラブヘッドの挙動を示す模式図である。
図6(a)中、所定の位置を原点として、ゴルフボールの打ち出し方向をX方向、この方向に直交し、地面に平行な方向をY方向、地面に鉛直な方向をZ方向として表したXYZ座標系である。点εはゴルフボールの打ち出し位置である。
ゴルフクラブヘッドのヘッドスピードは通常30〜50(m/秒)であるため、2000分の1秒の時間間隔δで、ゴルフクラブヘッドは、1.5〜2.5(cm)移動する。図6(a)中、3つのマーカを表す3つのプロット群M1、M2〜M10は、2000分の1秒の時間間隔で撮影されたマーカから抽出される3つのマーカ特徴点の位置を示す。
さらには、マーカを表す3つの各プロット群M1、M2〜M10にゴルフクラブヘッドを対応させて、図6(b)に示すように、ゴルフクラブヘッドの移動を連続的に表示することにより、ゴルフクラブヘッドの位置およびフェースの向きの変化を知ることができる。
解析部34は、算出されたゴルフクラブヘッド54の位置と向きの時系列データ、すなわち、マーカ60a〜60cの時系列データを用いて、ゴルフクラブヘッド54の打撃面上におけるゴルフボールの打点位置の特定、この打点位置でのヘッドスピード、ゴルフクラブヘッド54の上下方向および左右方向のそれぞれにおける進入角度、ライ角、ダイナミックロフト角などの算出を行う部分である。例えば、マーカ60bの時系列データを用いて、ヘッドスピードが算出される。
本実施形態においては、例えば、ゴルフクラブヘッド54のフェース面54b(打撃面)のゴルフボールの打点位置を例えば、±0.5(mm)以内の精度で特定することができる。また、この打点位置でのヘッドスピードを算出することができ、ヘッドスピードの変化を例えば、±0.5(m/秒)以内の精度で算出することができる。
ゴルフスイング中のゴルフクラブヘッド54は、概略円軌道を描いて移動し、この時ゴルフクラブヘッド54の重心G点に遠心力が作用する。一方、ゴルフクラブヘッド54はゴルフクラブシャフト52に支持されているが、ゴルフクラブシャフト52による支持位置とゴルフクラブヘッド54の重心点の位置は一致していないため、ゴルフクラブヘッド54の重心G点に作用する遠心力によってゴルフクラブヘッド54にモーメントが作用する。ゴルフクラブヘッド54の実効ロフト角度(ダイナミックロフト角)とは、このモーメントによってゴルフクラブヘッド54のフェース面54a(打撃面)の向きが変化した時のロフト角度をいう。勿論、実効ロフト角度の他、ゴルフクラブヘッド54の上下方向および左右方向の進入角度も測定できるため、打ち出し直前の打撃面が開いているか、閉じているか等の打撃面の向き、およびゴルフボールに対する位置も知ることができる。
出力部36は、上記算出されたゴルフボールbの打点位置、打点位置でのヘッドスピード、ゴルフクラブヘッド54の上下方向および左右方向のそれぞれにおける進入角度、ライ角、ダイナミックロフト角等の算出結果をプリンタ等の図示されない外部機器に出力するように指示するものである。
CPU38は、処理ユニット16の各機能を管理し制御する部分である。さらにCUP38は、一定間隔、すなわち、同じタイミングで所定の時間間隔で、連続的に撮影するようにカメラ24を制御するとともに、カメラ24の撮影タイミングに合わせて、光量を増加または減少させるなどして照射光源20(ストロボ光源)による光量を変化させるものである。
メモリ39は、上述した画像データ、CADデータ、各部分で算出された算出結果を記憶保持する部分である。
本実施形態においては、ゴルフクラブヘッド54のクラウン54aに、マーカ特徴点として中心点が抽出される円形形状を成したマーカ60a、60b、60cが少なくとも2箇所以上設けられている。
ゴルフクラブヘッド54を所定のアドレス状態、すなわち、設計されたライ角となるように配置し、この状態で照射・撮像部12aで静止時の画像が撮影され、処理ユニット16の抽出部32aでゴルフクラブヘッド54の3つのマーカ60a、60b、60cの配置位置の情報が正確に求められる。この配置位置の情報は、CADデータによって構成される3次元形状モデル上の対応点としてメモリ39に記憶される。配置位置の情報とは、例えば、ゴルフクラブヘッド54の重心G位置を原点とした3次元位置座標である。
なお、ゴルフクラブヘッド54上の3つのマーカ60a、60b、60cの配置位置の情報は、挙動計測ユニット12とは別のレーザ光を用いた3次元形状測定器を使ってより正確に取得して処理ユニット16のメモリ39に予め記憶しておいてもよい。
次に、本実施形態のシステム10によるゴルフクラブヘッドの挙動計測方法について説明する。
まず、ゴルファ40が、マーカ60a、60b、60cが設けられたゴルフクラブ50を把持してゴルフスイングが行われ、このゴルフスイング中のゴルフボールbの打ち出し前後のゴルフクラブヘッド54が照射・撮像部12aで撮影される。
照射・撮像部12aで撮影された画像の画像データは、信号処理部30で、所定の処理が行われ、デジタル画像データとして画像処理部32に供給される。
画像処理部32においては、抽出部32aで、ゴルフスウィング中のゴルフクラブヘッド54について多重撮影し、一方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第1の群Gと、他方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像の第2の群Gとが1画面に撮影された画像の画像データから、同じタイミングで記録された輝度が高いマーカ60a〜60cの像のグループg、gを用いて、第1の群Gおよび第2の群Gにおける各マーカ60a〜60cの像を対応付ける。この場合、ゴルフクラブヘッド54の移動方向が分かっているため、第1の群Gおよび第2の群Gにおける各マーカ60a〜60cの像のうち、対応するものが1つ特定できれば、容易に対応付けることができる。
次に、マーカ60a、60b、60cの像のマーカ特徴点の位置がXYZ座標系における3次元位置座標として抽出される。
次に、ゴルフクラブヘッド54を再現した3次元形状モデル上の3つのマーカ60a、60b、60cの像のマーカ特徴点の配置位置に対応した3つの対応点の上記XYZ座標系における3次元位置座標が、いずれもマーカ特徴点の3次元位置座標に一致するように、3次元形状モデルの位置と向きの時系列データが算出される。この時系列データが、ゴルフクラブモデルの位置および向きの時系列データとされる。
算出された時系列データから、ゴルフクラブヘッド54のフェース面54a(打撃面)のゴルフボールの打点位置、打点位置でのヘッドスピード、ゴルフクラブヘッド54の上下方向および左右方向のそれぞれにおける進入角度、ライ角、ダイナミックロフト角ヘッドスピード、ゴルフクラブヘッド54の進入角度、ライ角、ダイナミックロフト角の算出の少なくとも1つ以上がオペレータの指示によって行われる。これにより、ゴルフクラブヘッド54の挙動計測することができる。この場合、モニタ18aに、図6(a)、(b)に示すようなマーカの移動の時間履歴、3次元形状モデルを用いて表したゴルフクラブヘッドの挙動が表示される。なお、ゴルフクラブヘッド54の挙動からゴルファのゴルフスウィングを分類してもよい。
このように、システム10では、ゴルフクラブヘッドを再現したCADデータで構成される3次元形状モデルおよびこのモデル上のマーカ特徴点の配置位置に対応した対応点の位置の情報を用いて、3次元形状モデル上の対応点の3次元座標系における位置座標が、計測されたマーカから抽出されるマーカ特徴点の3次元位置座標に一致するように3次元形状モデルの位置と向きを算出するため、ヘッドスピードを算出することができる。
また、3次元形状モデルを用いてゴルフクラブヘッドの位置と向きをモニタ18aに表示することができるので、従来見られなかった種々の方向からのゴルフクラブヘッドの挙動を再現して表示することができる。また、ゴルファは、自分のゴルフスウィングによるゴルフクラブヘッドの挙動を種々の方向から動画として視覚的に見ることができるので、自分のゴルフスウィングの特徴を容易に理解することができる。
このように、ゴルフクラブヘッドに設けられた種々のマーカを2以上の方向より撮影した画像中からマーカ特徴点を3つ以上抽出し、ゴルフクラブヘッドを再現した3次元形状モデル上の対応点の位置が抽出されたマーカ特徴点の位置と一致するように、3次元形状モデルの位置および向きを算出する。これにより、ゴルフクラブヘッドの挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出し、ゴルフスウィングの挙動計測を正確に行うことができる。
本実施形態においては、各露光時間の中心(タイミングα〜α)間の時間間隔を一定、すなわち、タイミングα〜α間の時間間隔δを一定にして、露光時間だけを長くすることにより、マーカの像の輝度を高くしたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、露光時間をタイミングα〜αで同じにし、あるタイミングだけ、撮影時の光の強度を高くしてもよい。
図7に示すように、タイミングα〜α、αでは光の強度Enで撮影し、タイミングαのときだけ、光の強度Enよりも高い光の強度Eで撮影する。これにより、図7に示すように、タイミングαにおいて、高い輝度L(>L)のマーカの像を撮影することができる。この場合、露光時間を長くしていないため、マーカの像が長くなるなどの不具合が生じない。
このように、撮影時の光の強度を高くしてタイミングαにおけるマーカの像の輝度を高くしても、本実施家形態と同様の効果を得ることができる。
なお、撮影時の光の強度を高くする方法としては、例えば、光の強度が高いストロボを更に追加し、処理ユニット16(CPU38)により、タイミングαのときに、追加したストロボを点灯させる方法がある。
また、本実施形態においては、撮影するタイミングのうち、あるタイミングにおいてマーカの像の輝度が高くなるようにしたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、所定のタイミング以降、順次露光時間を長くし、マーカの像の輝度を段階的に高くしてもよい。
この場合、図8に示すように、タイミングα〜αのうち、タイミングα、αについては、露光時間Tで撮影を行い、それ以降のタイミングα〜αでは、露光時間Tよりも順次、露光時間T〜Tを長くする。これにより、図8に示すように、タイミングα〜αでは、露光時間Tで撮影が行われたマーカの像の輝度Lよりも、マーカの像の輝度L〜Lが順次、段階的に高くなる。
これにより、ゴルフクラブヘッド(移動体)の移動方向が分からない場合でも、マーカの各輝度L〜Lに基づいて、移動方向を特定できるため、2方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像について対応付けることができる。
このように、段階的に輝度を高くすることにより、ゴルフクラブヘッドの移動を追跡することができる。このため、ゴルフクラブヘッドの移動方向が分からない場合でも、2方向から撮影された各マーカ60a〜60cの像について確実に対応付けることができ、高い精度で、ゴルフクラブヘッドの挙動を計測することができる。
段階的に各マーカ60a〜60cの像の輝度を高くする場合においても、上述のように、各マーカ60a〜60cの像の輝度を高くするための露光時間Tは、T≦0.5L/V×10(T≦500L/V)を満たす必要があり、T≦0.2L/V×10(T≦200L/V)を満たすことがより好ましい。
なお、マーカの像の輝度を段階的に高くする場合、露光時間を段階的に長くする方法としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、タイミングα〜α間の時間間隔δを一定、かつ露光時間をタイミングα〜αによらず一定にし、タイミングα〜αで、撮影時の光の強度を段階的に高くしてもよい。
この場合、図9に示すように、タイミングα、αでは、光の強度Enで撮影し、タイミングαのとき、光の強度Enよりも高い光の強度Eで撮影し、タイミングαのとき、光の強度Eよりも高い光の強度Eで撮影タイミングαのとき、光の強度Eよりも高い光の強度Eで撮影する。これにより、図9に示すように、タイミングαにおけるマーカの像の輝度Lが、タイミングα、αのマーカの像の輝度Lよりも高くなり、タイミングα、タイミングαとマーカの像の輝度L、Lと順次、段階的にマーカの像の輝度が高くなる。この場合においても、露光時間を長くしていないため、マーカの像が長くなるなどの不具合が生じない。
なお、撮影時の光の強度を高くする方法としては、例えば、光の強度を段階的に変えることができるストロボを照射光源20に更に追加し、処理ユニット16(CPU38)により、タイミングα〜αで、追加したストロボを点灯させ、段階的に撮影時の光の強度E〜Eとする方法がある。
なお、本実施形態においては、マーカが設けられたゴルフクラブヘッドの挙動計測装置を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、ゴルフボール、野球のボール、テニスボール等、人間・動物・各種機械・物品等とした移動情報の計測にも、本発明は適用することができる。
また、本発明は、例えば、人間の動作を取り込むモーションキャプチャーにも適用することもできる。この場合、マーカは人体の表面(皮膚、衣服等)に設けられ、人体各部、例えば、顔面・腕・胴・脚・各関節等の動作を詳細に計測・解析・記録・出力等することができる。
この場合、計測対象とする移動体数(人数)、人体に設けられた反射マーカの数、照射光源・カメラの数および配置位置等や移動体計測装置の装置構成・処理内容等は適宜設定される。ここで、照射光源の発光波長は、撮像時の室内照明等の影響を考慮し、780(nm)以上の赤外帯域を含み、カメラやハーフミラー・反射ミラー・反射マーカもこの発光波長に対応したものを用いることが好ましい。さらに、計測・解析の用途および条件によっては照射光源が射出する光に可視光または紫外光を用いてもよく、これに対応した照射光源およびカメラ・ハーフミラー・反射マーカを用いることもできる。また、カメラの種類も計測・解析の用途・対象等により自在に選択することができる。
本発明を用いたモーションキャプチャーは、例えば、医療(リハビリ)・娯楽(ビデオゲーム・映画)・スポーツ(フォーム解析)・遠隔装置制御等に適用することができる。これらのうち、スポーツ(フォーム解析)に適用した場合、例えば、図1に示すゴルファ40の人体の表面各所に反射マーカを取り付けまたはゴルファ40が反射マーカの設けられた衣類・帽子・グラブ等を着用等し、ゴルファ40がゴルフクラブ50aを把持してゴルフスウィングを行う際、各反射マーカの反射光の像を撮像し、ゴルファ40のゴルフスウィングのフォーム(人体の挙動)を処理装置14で解析・記録・出力等することができる。
なお、本実施形態においては、2方向の画像を1台のカメラ24で取得する構成とし、複数のマーカの像を1つの画像として取得するものを例にして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、2台のカメラを用いて、2方向の各方向の画像を取得するようにしてもよい。この場合、挙動計測ユニット、例えば、2台のカメラと、例えば、ストロボ、あるいは赤外線投光器等の照射光源と、各カメラおよび各照射光源を制御する制御ユニットと、各カメラで撮影された画像の画像データを取り込み信号処理および画像処理を行うコンピュータとにより構成することができる。
また、この2台のカメラを用いた挙動計測ユニットにおいては、本実施形態のように、1画像に、各方向の画像をまとめ記録してもよく、別々の画像としても記録してもよい。本発明においては、多重撮影する際に、マーカの像の輝度を変えているため、別々に記録する場合であっても、各画像に記録されたマーカの像を対応付けることができ、本実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合においても、撮影する方向は、2方向に限定されるものではない。
以上、本発明の移動体の挙動計測装置および移動体の挙動計測方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の実施家形態に係る移動体の挙動計測装置を示す模式図である。 (a)は、本発明の実施形態の移動体の挙動計測装置の照射・撮像部を示す模式図であり、(b)は、図2(a)に示す本実施形態の移動体の挙動計測装置に用いられるコンピュータの処理構成を示すブロック図である。 (a)は、ウッド系のゴルフクラブヘッドに設けられるマーカの配置位置の一例を示す模式図であり、(b)は、アイアン系のゴルフクラブヘッドに設けられるマーカの配置位置の一例を示す模式図であり、(c)は、マーカの例を示す模式図である。 各タイミングにおける露光時間を示すグラフであり、各タイミングにおけるマーカの像の輝度を示す。 本発明の実施形態の計測装置を用いて撮像した画像の一例を示す模式図である。 (a)は、本発明の計測装置において得られる、マーカの移動の時間履歴の一例を示す模式的斜視図であり、(b)は、図6(a)に示すマーカの移動の時間履歴に基づく、ゴルフクラブヘッドの挙動を示す模式図である。 各タイミングにおける撮影時の光の強度を示すグラフであり、各タイミングにおけるマーカの像の輝度を示す。 各タイミングにおける露光時間を示すグラフであり、各タイミングにおけるマーカの像の輝度を示す。 各タイミングにおける撮影時の光の強度を示すグラフであり、各タイミングにおけるマーカの像の輝度を示す。
符号の説明
10 挙動計測システム(計測システム)
12 挙動計測ユニット
12a 照射・撮像部
12b ケース
14 処理装置
16 処理ユニット
18a モニタ
18b 操作手段
20 照射光源
22 ハーフミラー
24 カメラ
26、26a、26b 反射ミラー
30 信号処理部
32 画像処理部
34 解析部
36 出力部
38 CPU
39 メモリ
60a〜60c マーカ
61a〜61c マーカ特徴点

Claims (11)

  1. 移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測装置であって、
    少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、所定の撮影タイミングにおいて、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する撮影部と、
    多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する抽出部と、
    前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカに対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置を記憶保存するデータ記憶部と、
    前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出された前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する算出部とを有し、
    前記移動物体は、ゴルフボールを打ち出すゴルフスウィング時のゴルフクラブヘッドであって、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドに少なくとも3箇所以上に設けられていることを特徴とする移動体の挙動計測装置。
  2. 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項1に記載の移動体の挙動計測装置。
  3. 前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、
    前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×10である請求項2に記載の移動体の挙動計測装置。
  4. 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項1に記載の移動体の挙動計測装置。
  5. 前記マーカは、ゴルフクラブヘッドの打撃面と接する上端面および側端面の少なくとも1つ以上の面上に設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
  6. 前記マーカは、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部に少なくとも1つ以上設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
  7. さらに、算出した前記3次元形状モデルの位置および向きの時系列データから、前記打撃面のゴルフボールの打点位置の特定、この打点位置でのヘッドスピードの算出およびゴルフクラブヘッドの実効ロフト角度の算出の少なくとも1つ以上を行う解析部を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動体の挙動計測装置。
  8. 移動体の挙動を計測する移動体の挙動計測方法であって、
    少なくとも2方向の異なる方向から、前記移動体に設けられた複数のマーカを一定の時間間隔で連続的に多重撮影することにより、少なくとも2方向の異なる方向から見た複数のマーカの像を取得するとともに、前記多重撮影する際、所定の撮影タイミングにおいて、前記マーカの像の輝度を変えて撮影する工程と、
    多重撮影した画像の複数のマーカの像のうち、輝度を変えて撮影したマーカの像を検出し、前記検出されたマーカの像を基準として、撮影されたマーカの像同士を撮影順に対応付け、各対応付けたマーカの像について、多重撮影した画像の各マーカの像の中心点の位置を抽出する工程と、
    前記移動体を再現した3次元形状モデルと、前記3次元形状モデル上の前記マーカ特徴点に対応する前記3次元形状モデル上の対応点の位置が予め記憶保存されており、
    前記複数のマーカについて前記対応点の位置が、前記抽出部で抽出される前記マーカの像の位置と一致するように、前記3次元形状モデルの位置および向きを算出することで、移動体の挙動を再現した3次元形状モデルの位置および向きの時系列データを算出する工程とを有し、
    前記移動物体は、ゴルフボールを打ち出すゴルフスウィング時のゴルフクラブヘッドであって、前記マーカは、ゴルフクラブヘッドに少なくとも3箇所以上に設けられていることを特徴とする移動体の挙動計測方法。
  9. 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における露光時間を、少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項に記載の移動体の挙動計測方法。
  10. 前記撮影時における露光時間を少なくとも1回、他の撮影時より短くまたは長くする場合、
    前記移動体の速度をV(m/s)とし、露光時間をT(μs)とし、前記マーカの移動方向の長さをL(mm)とするとき、前記露光時間Tは、T≦0.5L/V×10である請求項に記載の移動体の挙動計測方法。
  11. 前記撮影部が連続的に多重撮影するとき、前記撮影部は前記撮影時における光の強度を、少なくとも1回、他の撮影時より高くまたは低くすることにより、撮影される前記マーカの像の輝度を変える請求項に記載の移動体の挙動計測方法。
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