JP4303350B2 - レーザ発振装置、露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

レーザ発振装置、露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波によりレーザガスを励起し、発生したプラズマ光を共振させてレーザ光を発生させるレーザ発振装置に関し、特にレーザガス励起用の電磁波としてマイクロ波を用いたレーザ発振装置、これを備えた露光装置及びデバイスの製造方法に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
近時では、紫外領域で発振する唯一の高出力レーザとして、いわゆるエキシマレーザが注目されており、電子産業や化学産業、エネルギー産業等において、具体的には金属、樹脂、ガラス、セラミックス、半導体等の加工や化学反応等に応用が期待されている。
【0003】
エキシマレーザ発振装置の機能原理について説明する。先ず、レーザチャンバ内に充填されたAr,Kr,Ne,F2 等のレーザガスを電子ビーム照射や放電等により励起状態にする。このとき、励起されたF原子は基底状態の不活性Kr,Ar原子と結合して励起状態でのみ存在する分子であるKrF* ,ArF* を生成する。この分子がエキシマと呼ばれるものである。エキシマは不安定であり、直ちに紫外光を放出して基底状態に落ちる。このエキシマから放出された紫外光を利用して一対の反射鏡で構成される光共振器内で位相の揃った光として増幅し、レーザ光として取り出すものがエキシマレーザ発振装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
エキシマレーザ発光の際には、上記に示した電子ビーム照射や放電の他にレーザガスの励起源としてはマイクロ波も用いられる。マイクロ波とは、発振周波数が数百MHz〜数十GHzの電磁波である。この場合、導波管から導波管壁に形成された間隙(スロット)を介してマイクロ波をレーザ管内に導入し、これによりレーザ管内のレーザガスをプラズマ状態に励起する。
【0005】
ここで、仮にスロットから放出されるマイクロ波の強度分布が均一であったとしても、レーザ光の共振器長を満たすだけの長い空間にマイクロ波を供給するには、例えば共振器長軸方向に沿って複数のスロットを配置したスロットアレイ構造を形成する必要がある。この構造を図9に示す。導波管壁201に複数の微小間隙(スロット)202が等間隔に形成されており、この微小間隙(スロット)202からマイクロ波が放出される。図9において、便宜上レーザ管内を放出空間として略記する。
【0006】
このスロットアレイ構造を採用した場合、隣接するスロット202間の領域(図9中、楕円形の斜線部で示す。)は必然的にマイクロ波の非照射領域となる。従って、マイクロ波により放出空間に存するレーザガスを励起する際にも非照射領域の存在に起因してマイクロ波強度にムラが生じ、全体として不均一な分布のプラズマ放電が発生することになる。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、レーザ管の長手方向にわたり全体的に均一なプラズマ放電を実現し、エネルギー損失を極力抑えた均一なレーザ発光を可能とするとともに、構造設計が極めて容易なレーザ発振装置や、このレーザ発振装置を備えた高性能の露光装置、この露光装置を用いた高品質なデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のレーザ発振装置は、マイクロ波によりレーザガスを励起し、発生したプラズマ光を共振させてレーザ光を発生させるレーザ発振装置であって、一対の部屋からなり、前記各部屋内に前記レーザガスが供給される導波管が設けられており、前記導波管は、長手方向に渡ってスリット状に形成された空隙を有し、前記各部屋が前記空隙で連通するように構成されており、前記一対の部屋は、一方が他方に対してその長手方向の端部の長手方向の位置が前記導波管内におけるマイクロ波の定在波の1/4波長に相当する距離だけシフトとしており、一方の前記部屋内でマイクロ波を発生させ、前記空隙を通じて他方の前記部屋にマイクロ波を伝播させることにより、前記空隙が形成された長手方向全域に渡って連続的に前記プラズマ光を発生させる。
【0021】
本発明のレーザ発振装置の一態様は、前記レーザガスを、Kr,Ar,Neから選ばれた少なくとも1種の不活性ガス、又は前記少なくとも1種の不活性ガスとF2 ガスとの混合ガスとするエキシマレーザ発振装置である。
【0022】
本発明の露光装置は、照明光を発する光源である前記レーザ発振装置と、所定パターンの形成されたレチクルに前記レーザ発振装置からの照明光を照射する第1光学系と、前記レチクルを介した照明光を被照射面に照射する第2光学系とを備え、前記被照射面に前記レチクルの所定パターンを投影し露光を行う。
【0023】
本発明のデバイスの製造方法は、被照射面に感光材料を塗布する工程と、前記露光装置を用いて、前記感光材料が塗布された前記被照射面に所定パターンの露光を行う工程と、前記所定パターンの露光が行われた前記感光材料を現像する工程とを備える。
【0024】
本発明のデバイスの製造方法の一態様においては、前記被照射面をウェハ面とし、当該ウェハ面に半導体素子を形成する。
【0025】
【作用】
本発明のレーザ発振装置においては、電磁波の放射源とプラズマ発光部(スリット状の空隙)が各々別個に規定され、独立に設計可能とされている。従って、例えば放射源と発光部とを所定距離離間するように設計することで、放射源から放出された電磁波は発光部の近傍では波面が平坦化され、全体として平面波近似となる。従って、発光部ではほぼ均一の平面波とされた電磁波によりレーザガスが励起されるため、長手方向にわたって均一なプラズマ放電が可能となってレーザ発光の均一化が実現する。
【0026】
本発明のレーザ発振装置においては、長手方向(レーザ光の発生方向)に沿ってスリット状に形成された空隙を介して上下に一対の部屋からなる導波管が設けられ、前記空隙が電磁波の放射源及びプラズマ発光部の各機能を併せ持つ。この場合、一方の部屋内で電磁波(マイクロ波)を発生させると、この電磁波は当該一方の部屋内で定在波の状態で存在し、これに倣って定在波の腹に相当する部位で特に明るい発光量でプラズマ放電がなされる。このとき、プラズマ密度が低くなる部位、即ち定在波の節に相当する部位において、電磁波が空隙を通って他方の部屋内に透過進入する。この他方の部屋の構造を前記定在波の分布に対して反転するように設計すると、一方の部屋からの電磁波の透過部位で最大の密度となるようにプラズマ放電がなされる。即ちこの場合、他方の部屋からのプラズマ放電は、その高密度部位が一方の部屋におけるプラズマ放電の低密度部位を補間するように自己整合的に生成されることになり、空隙全域(長手方向全域)に渡って連続的にプラズマ光が発生し、レーザ発光の均一化を図ることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。本実施形態では、いわゆるエキシマレーザ光を発するエキシマレーザ発振装置を例示する。
【0029】
本発明は、レーザ発振を行なうためのプラズマ放電機構を主な構成要素としているため、エキシマレーザ発振装置の構成を説明するに先立って、このプラズマ放電機構の基本構成について説明する。
図1は、本実施形態のプラズマ放電機構の基本構成を示す模式図である。
【0030】
このプラズマ放電機構は、電磁波、ここではマイクロ波の放射部位となる放射源22を備えたマイクロ波発生手段21と、マイクロ波発生手段21上で放射源22を覆う遮蔽壁を有する遮蔽構造11とを備えて構成されている。マイクロ波発生手段21としては主に導波管が用いられ、遮蔽構造11にはその上面に長手方向に沿ってスリット状の空隙3が形成されている。
【0031】
そして、マイクロ波発生手段21の外部、即ち少なくとも遮蔽構造11内を含む領域にレーザ光を発生させる際の原料となるレーザガスを供給し、マイクロ波発生手段21の放射源22からマイクロ波を放出させることにより、放射源22の前方(上方)に位置する空隙3に電界集中が生じ、当該空隙3でプラズマ放電が発生する。
【0032】
この場合、放射源22と発光部となる空隙3とを所定距離離間するように設計することで、放射源22が所定ピッチで形成されたスロット形状である場合でも、放射源22から放出されたマイクロ波は空隙3の近傍では波面が平坦化され、全体として平面波近似となる。従って、空隙3ではほぼ均一の平面波とされたマイクロ波によりレーザガスが励起されるため、空隙3の長手方向にわたって均一なプラズマ放電が可能となってレーザ発光の均一化が実現する。
【0033】
なお、このプラズマ放電機構は、放射源22の近傍ではなくスリット状の空隙3の部位でプラズマ励起することを目的としているため、放射源22がいわゆる幅狭のスロット形状のものとすればここで電界集中が起こり、発火してしまう。従ってこれを防止するために、放射源22における電界集中を抑止する、即ち放射源22のスロット幅を大きくすることが必要となる。このことから、放射源22の形状は、スロット形状というよりはむしろ正方形に近い長方形や、楕円形状等が好ましく、このような形状の複数の微小空隙が長手方向に並列したアレイ状とすることが好適である。
【0034】
本実施形態のエキシマレーザ発振装置は、上述のプラズマ放電機構を構成要素として備えたものであり、図2は、本実施形態のエキシマレーザ発振装置の主要構成を示す模式図である。具体的には、遮蔽構造11が一対の部屋11a,11bからなり、各部屋11a,11bが板状部材11cで仕切られており、この板状部材11cに形成されたスリット形状の空隙3で連通するように構成されている。
【0035】
このエキシマレーザ発振装置は、図2(a)(概略断面図),図2(b)(図2(a)中の一点鎖線A−A’に沿った概略断面図)に示すように、エキシマレーザガスの励起による発光を共振させてレーザ光を発するレーザ管2と、レーザ管2内のエキシマレーザガスを励起してプラズマ状態とするための導波管1と、導波管1を冷却するために、冷却水導入出口9を有する冷却容器7とを備えて構成されている。上述したプラズマ放電機構に対応して、導波管1がマイクロ波発生手段21に相当する。
【0036】
エキシマレーザ光を発生させる際の原料となるエキシマレーザガスは、Kr,Ar,Neから選ばれた1種以上の不活性ガス、又は前記1種以上の不活性ガスとF2 ガスとの混合気体である。これらのうち、使用したい波長により適宜ガス種を選択し組み合わせればよい。例えば、248nmの波長のレーザ光を発生させたい場合には、Kr/Ne/F2 とし、193nmの波長の場合にはAr/Ne/F2 、157nmの波長の場合にはNe/F2 とすればよい。
【0037】
レーザ管2は、板状部材11cで仕切られて部屋11a,11bが形成されてなる遮蔽構造11と、エキシマレーザガスの管内への導入部となるレーザガス導入出口8と、各端部にそれぞれ反射構造体5,6が設けられている。これら反射構造体5,6によりプラズマ放電による光の位相が揃えられてレーザ光が発生する。
【0038】
導波管1は、マイクロ波をガス供給路構造11内のレーザガスへ供給するための手段であり、図2(a)に明示するように、複数のスロット4が形成されている。このスロット4は、上述したように正方形に近い長方形又は楕円形状等の電界集中のより少ないものであることが好ましい。導波管1から数百MHz〜数十GHzの周波数のマイクロ波が導入されると、このマイクロ波が導波管1内を伝播しながら、スロット4から導波管1の外部へ放出される。放出されたマイクロ波は、レーザ管内へ導入される。そして、導入されたマイクロ波によりレーザ管2内のエキシマレーザガスが励起され、板状部材11cに設けられたスリット形状の空隙3で電界集中が生じてプラズマ放電が発生する。そして、このプラズマ光の位相が揃えられて共振し、エキシマレーザ光が発生することになる。
【0039】
本実施形態によれば、上述のプラズマ発生機構を備えているため、レーザ管2の長手方向にわたり全体的に均一なマイクロ波の放射を実現し、エネルギー損失を極力抑えた均一なレーザ発光が可能となる。また、マイクロ波の放射源であるスロット4とプラズマ発光部となる空隙3が各々別個に規定され、独立に設計可能とされているため、極めて容易且つ正確に所望の構造設計を行なうことができる。
【0040】
また、マイクロ波の放射源としては、スロットアレイに限定されるものではなく、共振器長手方向に均一な供給を可能とするものであれば、いわゆるラッパ管等を用いても同様の効果が得られる。
【0041】
−変形例−
ここで、本実施形態の変形例について説明する。なお、実施形態に対応する構成部材等については同符号を記して説明を省略する。
【0042】
この変形例では、図(図2(a)と同様の断面図)に示すように、導波管1を遮蔽構造11の一方の部屋11b側のみならず、他方の部屋11a側にも設ける。
【0043】
このように、遮蔽構造11の各部屋に対応した一対の導波管1を設けることにより、スリット状の空隙3における電界集中をより均一に行なうことが可能となり、従ってレーザ発光をより均一に行なうことができる。
【0044】
以上説明したように、第1の実施形態及びその変形例のエキシマレーザ発振装置によれば、空隙3そのものをレーザ発光(プラズマ励起)空間として用いることができるため、空隙周辺に励起空間を限定する絶縁物の配置が必要なく、構造設計が極めて容易であり、レーザ管2の長手方向にわたり全体的に均一なマイクロ波の放射を実現し、エネルギー損失を極力抑えた均一なレーザ発光が可能となる。
【0045】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態では、第1の実施形態に類似するエキシマレーザ発振装置を例示するが、そのプラズマ発生機構が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態に対応する構成部材等については同符号を記して説明を省略する。
【0046】
このエキシマレーザ発振装置は、図4(a)(概略断面図),図4(b)(図4(a)中の一点鎖線A−A’に沿った概略断面図)に示すように、板状部材1cを介した上下に導波管1a,1bが設けられている。そして、板状部材1cにはスリット状の空隙3が形成されており、この空隙3により導波管1a,1bが連通している。
【0047】
本件のエキシマレーザ発振装置の主要な特徴は、導波管1a,1bがレーザ管を兼ねており、第1の実施形態における導波管1及び遮蔽構造11に相当することである。この場合、導波管1a,1bの双方にレーザガスが導入されるが、マイクロ波が外部から直接導入されるのは導波管1bであり、導波管1aには後述するように導波管1bから間接的にマイクロ波が導入される。なお、レーザガスの流動方向は、空隙3に直交するように導波管1aから導波管1bへ向かう方向とされている。
【0048】
以下、本件のエキシマレーザ発振装置によるプラズマ励起原理について説明する。図5(a)〜図5(c)は、プラズマ発生を時系列に沿って説明する概略断面図である。
【0049】
先ず、図5(a)に示すように、導波管1の一方の部屋1b内にマイクロ波を生成し導入する。ここで、マイクロ波が部屋1b内を伝播することにより、導波管壁には電流が流れる。マイクロ波は、部屋1bの長手方向距離で規定された伝播空間内で定在波として存在し、この定在波に起因して導波管壁の前記電流も定在波の形態を採る。但し、マイクロ波の定在波の形態は立体的で複雑であるため、図面では、一般的な分布定数線路の定在波を指標として考察するのが便宜に利する。
【0050】
このとき、図示の如く定在波の腹に相当するプラズマ励起の高密度部位で特に明るく発光する。このとき、プラズマ励起の低密度部位、即ち定在波の節に相当する部位では殆ど発光はなく、マイクロ波がこの部位を通って導波管1の他方の部屋1a内に透過進入する。
【0051】
続いて、図5(b)に示すように、他方の部屋1a内にもレーザガスが導入されているため、部屋1a内に導入されたマイクロ波は当該透過部位が腹となるように部屋1a内で定在波の状態で存在する。
【0052】
その結果、図5(c)に示すように、部屋1a内において、部屋1bからのマイクロ波の透過部位で最大の密度となるようにプラズマ放電がなされる。即ちこの場合、他方の部屋1aからのプラズマ放電は、その高密度部位が一方の部屋1bにおけるプラズマ放電の低密度部位を補間するように自己整合的に生成されることになり、空隙3の全域(長手方向全域)に渡って連続的にプラズマ光が発生することになる。これにより、レーザ発光の均一化を図ることが可能となる。
【0053】
なお、図5の各図に示すように、一方の部屋1bに対して他方の部屋1aはその端部が所定距離dだけシフトするように設けられている。具体的にはdをマイクロ波の管内波長の例えば1/4の値とする。これにより、図5(b),(c)のように部屋1aと部屋1bで各定在波が1/4波長ずれることを補間し、更に確実に空隙3の全域に渡った連続的なプラズマ光が実現することになる。
【0054】
以上説明したように、第2の実施形態のエキシマレーザ発振装置によれば、空隙3そのものをレーザ発光(プラズマ励起)空間として用いることができるため、空隙周辺に励起空間を限定する絶縁物の配置が必要なく、構造設計が極めて容易であり、導波管1(スリット状の空隙3)の長手方向にわたり全体的に均一なプラズマ発光を実現し、エネルギー損失を極力抑えた均一なレーザ発光が可能となる。
【0055】
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態では、第1の実施形態(変形例)及び第2の実施形態で述べたエキシマレーザ発振装置をレーザ光源として有する露光装置(ステッパー)を例示する。図6は、このステッパーの主要構成を示す模式図である。
【0056】
このステッパーは、所望のパターンが描かれたレチクル101に照明光を照射するための光学系111と、レチクル101を介した照明光が入射して当該レチクル101のパターンをウェハ102の表面に縮小投影するための投影光学系112と、ウェハ102が載置固定されるウェハチャック113と、ウェハチャック113が固定されるウェハステージ114とを有して構成されている。
なお、レチクルとしては、図示の如く透過型のもの(レチクル101)のみならず、反射型のものも適用可能である。
【0057】
光学系111は、照明光としての高輝度のエキシマレーザー光を発する光源である第1の実施形態のエキシマレーザ発振装置121と、光源121からの照明光を所望の光束形状に変換するビーム形状変換手段122と、複数のシリンドリカルレンズや微小レンズを2次元的に配置されてなるオプティカルインテグレータ123と、不図示の切替手段により任意の絞りに切替可能とされ、オプティカルインテグレータ123により形成された2次光源の位置近傍に配置された絞り部材124と、絞り部材124を通過した照明光を集光するコンデンサーレンズ125と、例えば4枚の可変ブレードにより構成され、レチクル101の共役面に配置されてレチクル101の表面での照明範囲を任意に決定するブラインド127と、ブラインド127で所定形状に決定された照明光をレチクル101の表面に投影するための結像レンズ128と、結像レンズ128からの照明光をレチクル101の方向へ反射させる折り曲げミラー129とを有して構成されている。
【0058】
以上のように構成されたステッパーを用い、レチクル101のパターンをウェハ102の表面に縮小投影する動作について説明する。
【0059】
先ず、光源121から発した照明光は、ビーム形状変換手段122で所定形状に変換された後、オプティカルインテグレータ123に指向される。このとき、その射出面近傍に複数の2次光源が形成される。この2次光源からの照明光が、絞り部材124を介してコンデンサーレンズ125で集光され、ブラインド127で所定形状に決定された後に結像レンズ128を介して折り曲げミラー129で反射してレチクル101に入射する。続いて、レチクル101のパターンを通過して投影光学系122に入射する。そして、投影光学系122を通過して前記パターンが所定寸法に縮小されてウェハ102の表面に投影され、露光が施される。
【0060】
本実施形態のステッパーによれば、レーザ光源として第1及び第2の実施形態のエキシマレーザ発振装置を用いるので、高出力且つ均一なエキシマレーザ光の比較的長時間の発光が可能となり、ウェハ102に対する露光を迅速且つ正確な露光量で行なうことができる。
【0061】
次に、図6を用いて説明した投影露光装置を利用した半導体装置(半導体デバイス)の製造方法の一例を説明する。
【0062】
図7は、半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製造工程のフローを示す。先ず、ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウェハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と称され、上記の如く用意したマスクとウェハを用いて、フォトリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と称され、ステップ4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンプリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージンク工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0063】
図8は上記ウェハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に気相反応を用いて導電膜や絶縁膜を形成する。ステップ13(PVD)ではウェハ上に導電膜や絶縁膜をスパッタリングや蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した投影露光装置によってマスクの回路パターンをウェハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが終了して不要となったレジストを除去する。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0064】
この製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易且つ確実に高い歩止まりをもって製造することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、レーザ発光方向の長手方向にわたり全体的に均一なプラズマ励起が実現され、エネルギー損失を極力抑えた均一なレーザ発光が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態によるプラズマ放電機構の基本構成を示す模式図である。
【図2】第1の実施形態によるエキシマレーザ発振装置の主要構成を示す模式図である。
【図3】第1の実施形態によるエキシマレーザ発振装置の変形例の主要構成を示す模式図である。
【図4】第2の実施形態によるエキシマレーザ発振装置の主要構成を示す模式図である。
【図5】第2の実施形態によるエキシマレーザ発振装置を用いたプラズマ励起原理を時系列的に説明するための模式図である。
【図6】第3の実施形態のステッパーを示す模式図である。
【図7】第3の実施形態のステッパーを用いた半導体デバイスの製造工程のフロー図である。
【図8】図7におけるウェハプロセスを詳細に示すフロー図である。
【図9】従来の導波管の具体的な様子を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 導波管
1a,1b 部屋
1c 板状部材
2 レーザ管
3 スリット状の空隙
4 スロット
5,6 反射構造体
7 冷却容器
8 レーザガス導入出口
9 冷却水導入出口
11 遮蔽構造
11a,11b 部屋
11c 板状部材
21 マイクロ波発生手段
22 放射源
101 レチクル
102 ウェハ
111 光学系
112 投影光学系
113 ウェハチャック
114 ウェハステージ
121 エキシマレーザ発振装置
122 ビーム形状変換手段
123 オプティカルインテグレータ
124 絞り部材
125 コンデンサーレンズ
127 ブラインド
128 結像レンズ
129 折り曲げミラー

Claims (5)

  1. マイクロ波によりレーザガスを励起し、発生したプラズマ光を共振させてレーザ光を発生させるレーザ発振装置であって、一対の部屋からなり、前記各部屋内に前記レーザガスが供給される導波管が設けられており、
    前記導波管は、長手方向に渡ってスリット状に形成された空隙を有し、前記各部屋が前記空隙で連通するように構成されており、
    前記一対の部屋は、一方が他方に対してその長手方向の端部の長手方向の位置が前記導波管内におけるマイクロ波の定在波の1/4波長に相当する距離だけシフトしており、
    一方の前記部屋内でマイクロ波を発生させ、前記空隙を通じて他方の前記部屋にマイクロ波を伝播させることにより、前記空隙が形成された長手方向全域に渡って連続的に前記プラズマ光を発生させることを特徴とするレーザ発振装置。
  2. 前記レーザガスを、Kr,Ar,Neから選ばれた少なくとも1種の不活性ガス、又は前記少なくとも1種の不活性ガスとF2ガスとの混合ガスとするエキシマレーザ発振装置であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振装置。
  3. 照明光を発する光源である請求項1又は2に記載のレーザ発振装置と、
    所定パターンの形成されたレチクルに前記レーザ発振装置からの照明光を照射する第1光学系と、
    前記レチクルを介した照明光を被照射面に照射する第2光学系とを備え、
    前記被照射面に前記レチクルの所定パターンを投影し露光を行うことを特徴とする露光装置。
  4. 被照射面に感光材料を塗布する工程と、
    請求項3に記載の露光装置を用いて、前記感光材料が塗布された前記被照射面に所定パターンの露光を行う工程と、
    前記所定パターンの露光が行われた前記感光材料を現像する工程とを備えることを特徴とするデバイスの製造方法。
  5. 前記被照射面をウェハ面とし、当該ウェハ面に半導体素子を形成することを特徴とする請求項4に記載のデバイスの製造方法。
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