JP4302623B2 - 光コネクタ、光送受信装置 - Google Patents
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ここで用いられる光コネクタのフェルールとしては、周知の単心(例えばMU形、SC形)光フェルール、多心(例えばMT形、MINI−MT形)光フェルールが用いられており、いずれのフェルールを用いた光トランシーバも既に規格化されている。しかしながら、近時、光電複合回路、光電気混載基板の要求が高まるにつれ、このような基板方向を光軸とする接続方式の光トランシーバは、光コネクタの取付位置に各種制約があるため、光接続経路や回路基板設計の自由度が制限されてしまい、さらに、基板の小型化ができないという問題が生じている。
また、基板に形成された光導波路と、基板上に設置した光電変換素子とを光接続する光接続構造においては、前記光導波路の中心軸線に対して30〜60度傾斜させた鏡面を光導波路に対面する位置に設け、この鏡面によって、光導波路の入出射光の光軸を光電変換素子に向ける技術が提案されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、光ファイバ先端に組み立てる光コネクタについては、回路基板と平行に導かれる光ファイバと表面実装型光トランシーバの光素子との光接続を実現する実用的な構造のものは、これまで提供されていない状況にある。また、この光コネクタとしては、光ファイバの入出射光の光軸方向を光素子に向ける光軸変更を精度良く実現できること、光コネクタと配線パターン等との干渉回避のための小型化、といった要求に応え得る適切な構造が求められる。
請求項1記載の発明は、光ファイバの先端部に取り付けられ、基板上に直接または間接的に実装した光入出端に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体を有し、前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面と、前記コネクタ本体の側面に開口する光ファイバ挿入用開口部を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面を有する光軸変更用凹所とを具備し、前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成され、前記光軸変更用凹所には、該光軸変更用凹所の前記装着面に開口する凹所開口部からの距離が互いに異なる複数の前記光軸変更用反射面が、前記凹所開口部から遠いものほど前記装着面に対する傾斜角度が大きくかつ前記壁部寄りとなるように位置をずらして形成されており、位置決め部によって位置決めされる光ファイバは、該光ファイバを位置決めする位置決め部の段の装着面からの距離が遠いものほど、対面される光軸変更用反射面が前記凹所開口部から遠い所に位置するものになっていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、光ファイバの先端部に取り付けられ、基板上に直接または間接的に実装した光入出端に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体を有し、前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面と、前記コネクタ本体の側面に開口する光ファイバ挿入用開口部を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面を有する光軸変更用凹所とを具備し、前記光軸変更用反射面は、前記光軸変更用凹所の該光軸変更用凹所を介して前記位置決め部が形成されている壁部と対面する内面に前記装着面に対して傾斜して形成されており、前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光コネクタにおいて、多段に設けられた位置決め部の段の内の1以上が、位置決めする光ファイバの光軸の前記装着面に対する傾斜角度が同じ位置決め部を複数横並びに配列した構造になっていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の光コネクタにおいて、前記光ファイバ保持用中空部に多心光ファイバテープ心線が収納され、1本の多心光ファイバテープ心線の端末に口出しされた複数本の裸光ファイバが、一つの段を構成する複数の位置決め部に位置決めされていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタにおいて、前記コネクタ本体の光軸変更用凹所のコネクタ幅方向両側にはそれぞれ、前記基板側にあけた位置決め用ピン穴に嵌合する位置決めピン、あるいは、基板側に突設された位置決めピンが嵌合される位置決め用ピン穴が設けられていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、基板に実装された光入出端と、光ファイバの先端に取り付けられ、前記基板上に前記光入出端に対面させて設置されることで、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタとを有することを特徴とする光送受信装置を提供する。
特に、本発明では、コネクタ本体に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成した各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部を、位置決めする光ファイバを前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成した構成によって、光コネクタに取り付けられる全ての光ファイバの先端を装着面の近くに集中的に配置(詳細には、光軸変更用凹所の装着面における開口部である凹所開口部に接近させて集中配置すること)することができる。これにより、光軸変更用反射面を介して当該光ファイバと光入出端との間を接続する光路の光路長が無用に長くなることを防止できることから、低損失を実現できる、といった利点がある。また、光路長の短縮は、隣り合う光路間の混信防止に有利であることから、混信によるノイズ低減(あるいはノイズ発生の回避)を実現できる。したがい、光コネクタに取り付けられた複数の光ファイバと光入出端との間に光軸変更用反射面経由で形成される各光路が狭い領域に高密度に存在する場合でも、ノイズの少ない良好な通信品質の確保等を実現できるといった利点がある。
また、位置決め部と光軸変更用反射面とがブロック状のコネクタ本体に設けられているので、容易に小形化を実現でき、また、回路基板(基板の一例)に形成されている配線パターン等との干渉回避も容易である。特に、装着面からの距離が異なるように段積み状態にした複数本の光ファイバを光入出端に対して一括して光接続できる構成は、基板上の光コネクタの設置数の減少に極めて有利であり、基板や、回路基板における配線パターンの設計自由度を向上できるといった利点がある。
図1は本発明に係る光コネクタ1のコネクタ本体2を裏返して見た斜視図、図2は同平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図3においてコネクタ本体2の位置決め用ピン穴14に位置決めピン13を嵌め込んだ状態のB−B断面図であり2つの位置決め段の光ファイバ穴を示す図、図5は図3においてコネクタ本体2の位置決め用ピン穴14に位置決めピン13を嵌め込んだ状態のC−C断面図であり2つの位置決め段の誘い溝を模式的に示す図、図6は図2においてコネクタ本体2に光ファィバテープ心線を挿入した状態の図、図7は上記のコネクタ本体2を用いて構成した光コネクタ1の使用状態で示した断面図、図8は図7の要部拡大図である。
光トランシーバ4は例えば、光素子5(光電変換機能を有する素子)がマウント41上に形成されたチップ状又はアレイ状の小片である。光トランシーバにおいて、発光素子または受光素子は、光信号が出射し又は入射する光入出端である。
なお、回路基板は、本発明に係る基板の一例として機能するものである。回路基板との記載箇所は、本発明に係る「基板」と読み替えることが可能である。本発明に係る基板は、光トランシーバ4等の光入出端が実装される部材のことを指し、回路基板に限定されるものではなく、例えば、台状の小片等であっても良い。この点、前記マウント41も、本発明に係る基板として機能し得る。また、本発明に係る光入出端としては、発光素子または受光素子である光素子に限定されず、例えば、回路基板に引き込んで固定した光ファイバの端末等であっても良い。
コネクタ本体2の図1、図3、図4、図5における上面が光トランシーバ4に対面する装着面2aとなり、図7、図8のように、光コネクタ1は装着面2aをマウント41に接合させるようにして光トランシーバ4に装着される。このコネクタ本体2は、光トランシーバ4とほぼ同じか、若干小さい程度のサイズであり、トランシーバ本体4から外側に大きく張り出すことが無く、小型化できるためスペースを占めない。
図示例の光コネクタ1では、2段の位置決め段9A、9Bの内、装着面2aに近い側の位置決め段9A(以下、第1位置決め段とも言う)の光ファイバ穴9は装着面2aに平行に延在しており、この第1位置決め段9Aよりも装着面2aから遠い第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9は、光ファイバ保持用中空部8側から光軸変更用凹所11側に行くにしたがって装着面2aからの距離が近くなるように装着面2aに対して傾斜されている。
コネクタ本体2に多段に形成される位置決め段の内、全ての位置決め段の光ファイバ穴9、あるいは、装着面2aに最も近い段を除く各位置決め段の光ファイバ穴9は、位置決めする裸光ファイバ3aを、前記光軸変更用凹所11から光ファイバ保持用中空部8側に行くにしたがって前記装着面2aからの距離が増大するように傾斜支持できるように、装着面2aに対して傾斜させて形成される。装着面2aに最も近い位置決め段の光ファイバ穴9は装着面2aと平行(光ファイバ穴9の傾斜角度α1が0度)であってもよく、この場合は、装着面2aに最も近い位置決め段を除く各位置決め段の光ファイバ穴9を、光ファイバ(裸光ファイバ3a)を装着面2aに対して傾斜支持できるように傾斜させて形成する。ここで、光ファイバ穴9の傾斜角度は、装着面2aから遠い位置決め段の光ファイバ穴9ほど大きくなるようにする。
図8に例示したように、この実施形態の光コネクタ1では、第1位置決め段9Aの光ファイバ穴9は装着面2aに平行であるため傾斜角度α1が0度であり、第1位置決め段9Aに比べて装着面2aから遠い位置決め段9Bの方が光ファイバ穴9の前記装着面2aに対する傾斜角度が大きく、各位置決め段9A、9Bの光ファイバ穴9の傾斜角度α1、α2について、α1<α2の関係が成り立っている。
上述のように、装着面2aから遠い位置決め段の光ファイバ穴9ほど光ファイバ穴9の傾斜角度が大きい構成であれば、各位置決め段の光ファイバ穴9によって支持される光ファイバ3(詳細には裸光ファイバ3a)の先端を、装着面2aから近いところに集中的に配置することができる。
誘い溝12は、V溝が好適であるが(図5ではV溝を例示)、これに限らず、例えば丸溝(断面半円状の溝)やU溝等であっても良い。
なお、第1反射面10aと第2反射面10bとの間には、反射面として機能しない部分が存在していても良い。但し、第2反射面10bが、第1反射面10aの装着面2aとは逆側(凹所開口部11aから遠い側)の端部から、装着面2aから見て光軸変更用凹所11の奥側(装着面2aから窪んだ形状の光軸変更用凹所11の奥行き方向奥側)に向かって延出するように形成されている構成であれば、光軸変更用反射面10を形成する光軸変更用凹所11の傾斜壁面の形成精度(樹脂成形による成形精度及び/又は加工精度)や、この傾斜壁面に形成される複数の反射面10a、10bの形成精度の確保も容易であるといった利点がある。
また、光トランシーバ4側の位置決め用ピン穴としては、マウント41に穿設したものに限定されず、例えば、光トランシーバ4が基板6に埋め込むようにして実装されている場合には基板6自体に位置決め用ピン穴を穿設したり、基板6上に実装したマウント41の周囲に、基板6上に突設された台状の突部や基板6上に固定された台状部材等によって、光コネクタ1が当接される受け座が設けられている場合は、この受け座に位置決め用ピン穴を穿設することも可能である。
なお、光軸変更用反射面10は、光軸変更用凹所11の傾斜壁面に金属蒸着等により形成することができるが、成膜済みのチップを傾斜壁面に組み込む構成とすることもでき、その他、反射面を形成する手段は任意である。
第1反射面10aの傾斜角度は裸光ファイバ3aの光軸方向に対して45°の傾斜角が適切であるが、必ずしも45°に限定されない。要するに、光ファイバ3から出射した光が光素子5に入るような反射、またはその逆の経路の反射が可能な角度であればよい。
このように、本発明のコネクク1は、光ファイバ穴9と光軸変更用反射面10とがブロック状の一体部品(コネクタ本体2)上に設けられており、光ファイバ3の光軸と光軸変更用反射面10との相互位置関係が高精度に固定されているので光ファイバ3の各裸光ファイバ3aと光素子5との間の光接続の損失を低減することができる。
なお、光軸変更用反射面の数は、位置決め段に対応させるため、位置決め段の数が多くなれば光軸変更用反射面の数も多くする。
また、実施形態では、回路基板6にモジュール化した光トランシーバ4を実装した場合であるが、回路基板6上に光トランシーバ機能を実現するための光素子および各種デバイス、部品を設けた場合にも適用できる。この場合には、光コネクタ1を保持する固定手段を回路基板6上に直接設けて、光コネクタ1を回路基板6上の光素子に対面させる。
裸光ファイバを位置決めするための位置決め部としては、コネクタ本体の構成部材に貫通させて穿設した光ファイバ穴(丸孔等、断面形状には限定は無い)に限定されず、各種構成が採用可能である。例えば、コネクタ本体を複数の部材によって組み立てた組み立て品とし、コネクタ本体の構成部材の内、隣り合う対を構成する部材の間に挿入される光ファイバ(裸光ファイバ)を、前記隣り合う対を構成する部材の一方又は両方に形成しておいた位置決め溝によって高精度に位置決め(調心)する構成等も採用可能である。また、位置決め部における光ファイバ穴や位置決め溝といった光ファイバの調心手段が形成されている部材と、光ファイバ保持用中空部から前記調心手段に光ファイバ(裸光ファイバ)を導く誘導手段(誘い溝等)が形成されている部材とが別々になっている構成も採用可能である。
また、図2などにおいて、幅方向の一端側に位置する1または複数の光ファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を送信用、他端側に位置する1または複数の光ファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を受信用とし、さらに、幅方向の中央部に位置する1または複数のファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を使用しない構成としてもよい。この場合、中央部に使用しないファイバが存在する分、幅方向一端側に位置する光ファイバと光入出端(光素子5)との間の光路と、幅方向他端側に位置する光ファイバと光入出端(光素子5)との間の光路との間の距離が大きくなるため、散乱光による混信等の問題をより低減できる。
一方、本明細書における「ピン穴(位置決め用ピン穴)」は、位置決めピンが嵌合される部分の総称であり、丸棒ピンに対応する丸孔であるピン穴に限定されるものでは無い。位置決めピンが嵌合されることで、この位置決めピンを高精度に位置決めして、基板と光コネクタとの間を位置決めする機能を果たすものであれば、これを、本発明に係るピン穴と称することができる。
Claims (6)
- 光ファイバ(3)の先端部に取り付けられ、基板(6、41)上に直接または間接的に実装した光入出端(5)に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、
前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体(2)を有し、
前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面(6a、41a)に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面(2a)と、前記コネクタ本体の側面(2b)に開口する光ファイバ挿入用開口部(8a)を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部(8)と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部(9)と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面(10,10a、10b)を有する光軸変更用凹所(11)とを具備し、
前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部(7)に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、
各段(9A、9B)の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成され、前記光軸変更用凹所には、該光軸変更用凹所の前記装着面に開口する凹所開口部(11a)からの距離が互いに異なる複数の前記光軸変更用反射面が、前記凹所開口部から遠いものほど前記装着面に対する傾斜角度が大きくかつ前記壁部寄りとなるように位置をずらして形成されており、位置決め部によって位置決めされる光ファイバは、該光ファイバを位置決めする位置決め部の段の装着面からの距離が遠いものほど、対面される光軸変更用反射面が前記凹所開口部から遠い所に位置するものになっていることを特徴とする光コネクタ(1)。 - 光ファイバ(3)の先端部に取り付けられ、基板(6、41)上に直接または間接的に実装した光入出端(5)に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、
前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体(2)を有し、
前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面(6a、41a)に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面(2a)と、前記コネクタ本体の側面(2b)に開口する光ファイバ挿入用開口部(8a)を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部(8)と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部(9)と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面(10,10a、10b)を有する光軸変更用凹所(11)とを具備し、
前記光軸変更用反射面は、前記光軸変更用凹所の該光軸変更用凹所を介して前記位置決め部が形成されている壁部(7)と対面する内面に前記装着面に対して傾斜して形成されており、
前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部(7)に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、
各段(9A、9B)の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成されていることを特徴とする光コネクタ(1)。 - 多段に設けられた位置決め部の段の内の1以上が、位置決めする光ファイバの光軸の前記装着面に対する傾斜角度が同じ位置決め部を複数横並びに配列した構造になっていることを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタ。
- 前記光ファイバ保持用中空部に多心光ファイバテープ心線が収納され、1本の多心光ファイバテープ心線の端末に口出しされた複数本の裸光ファイバが、一つの段を構成する複数の位置決め部に位置決めされていることを特徴とする請求項3記載の光コネクタ。
- 前記コネクタ本体の光軸変更用凹所のコネクタ幅方向両側にはそれぞれ、前記基板側にあけた位置決め用ピン穴(4a)に嵌合する位置決めピン(13)、あるいは、基板側に突設された位置決めピンが嵌合される位置決め用ピン穴(14)が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタ。
- 基板(6、41)に実装された光入出端と、光ファイバの先端に取り付けられ、前記基板上に前記光入出端(5)に対面させて設置されることで、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタとを有することを特徴とする光送受信装置。
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