JP4300707B2 - 温水暖房システムおよびその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は温水暖房システムおよびその制御方法に関し、より詳細には、温水暖房システムにおける通信系の改良および当該改良にともなう新たな制御方法の提案に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般家庭等で用いられる給湯器には、浴室や台所から給湯器を遠隔操作するための遠隔操作装置が設けられている。この種の遠隔操作装置と給湯器との通信にはいわゆる電源重畳信号伝送方式が採用されている。つまり、給湯器には直流電源に信号を重畳して信号の送受信を行なう電源重畳通信手段が設けられ、この電源重畳通信手段と遠隔操作装置とを二芯通信線で接続することによって、上記遠隔操作装置が給湯器から電源供給を受けるとともに、給湯器との間で遠隔制御用の制御信号の送受信を行なうように構成されている。
【0003】
その一方、最近では、給湯器から供給される温水を用いて部屋の暖房や浴室の乾燥等を行なう各種の温水端末装置(たとえば、床暖房装置や浴室暖房機や浴室乾燥機など)が提案されており、この種の温水端末装置と給湯器とを配管接続してなる温水暖房システムが存在する。
【0004】
ところで、このような温水暖房システムでは、図4に示すように、給湯器(熱源機)aには、給湯器aの遠隔操作装置bとの間で電源重畳信号伝送方式で通信を行なうための電源重畳通信手段cの他に、温水端末装置dと双方向通信を行なうための通信手段eが設けられている。つまり、この種の温水暖房システムに用いられる給湯器aは、遠隔操作装置用の通信手段(電源重畳通信手段)の他に、他の通信方式(たとえばインテリジェント通信)の通信手段eを備えており、温水端末装置dとの通信は専らこの通信手段eにより行なっている。
【0005】
そして、各温水端末装置dには、図示しないがそれぞれ独自の操作部や遠隔操作装置が設けられ、各温水端末装置dはこれらの操作部や遠隔操作装置によってその動作が制御されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の温水暖房システムでは、給湯器の遠隔操作装置と温水端末装置とが異なる通信方式を採用していることから、給湯器の遠隔操作装置と温水端末装置との間でデータの送受信が行なわれておらず、そのために以下のような種々の問題が生じていた。
【0007】
(1) すなわち、近時の浴室乾燥機では、湿度センサ(湿度検出手段)を備えて浴室内の湿度の検出が行えるタイプのものが提供されているが、従来の温水暖房システムでは、このよな湿度検出機能を備えた浴室乾燥機を温水端末装置として接続しても、給湯器の遠隔操作装置では当該湿度を表示することができなかった。また、近時の浴室乾燥機では、浴室内の湿度を設定する湿度設定手段が設けられ、この湿度設定手段で設定された湿度を目標値として乾燥運転を行うものも提案されているが、従来の温水暖房システムではこのような湿度設定手段を給湯器の遠隔操作装置から操作することができなかった。
【0008】
(2) さらに、従来の温水暖房システムでは、室内の温度を検出する温度センサ(温度検出手段)を備えた浴室暖房機や温水暖房機を温水端末装置として用いても、給湯器の遠隔操作装置からはこれらの機器で設定する暖房温度(暖房設定温度)を遠隔操作することができず、また、温度センサで得られた室内の温度を表示することもできなかった。
【0009】
(3) また、近時の給湯器では、遠隔操作装置は、給湯器の点検時などにおいて給湯器の状況をモニタするための動作モード(メンテナンスモニタモード)を備えたものが提案されており、遠隔操作装置の動作モードをこのメンテナンスモニタモードに変更することにより、該遠隔操作装置から給湯器の各種状況をモニタすることができるが、従来の温水暖房システムでは、給湯器の遠隔操作装置と温水端末装置とが通信を行わないため、このようなメンテナンスモニタ機能を用いて温水端末装置の状況を確認することはできなかった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、給湯器の遠隔操作装置と温水端末装置との間においてデータの送受信を行なわせることにより、温水端末装置で得られた情報を給湯器の遠隔操作装置に反映させ得る温水暖房システムを提供することにある。また、同様に、給湯器の遠隔操作装置で得られる情報を温水端末装置に反映させることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる温水暖房システムは、熱源機と、この熱源機から温水の供給を受けて室内の暖房や乾燥を行う温水端末装置と、上記熱源機の遠隔操作装置とからなる温水暖房システムであって、上記熱源機に、温水端末装置との間でデータを双方向で送受信する通信手段と、遠隔操作装置に対する電源供給とデータの送受信とを行う電源重畳通信手段とが備えられたものにおいて、上記熱源機が、上記通信手段と上記電源重畳通信手段とを接続する通信接続手段と、該通信接続手段を介して上記温水端末装置と熱源機の遠隔操作装置との間で送受信されるデータを記憶する記憶手段とを備えている
【0012】
そして、この温水暖房システムでは、上記通信接続手段は、熱源機に接続された複数の温水端末装置のそれぞれを識別して温水端末装置と遠隔操作装置との通信を制御する通信制御手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
つまり、この温水暖房システムでは、熱源機に設けられた通信接続手段により、温水端末装置で得られた情報が熱源機の遠隔操作装置で報知される。また、その一方、熱源機の遠隔操作装置で得られた情報が温水端末装置の制御に反映される。そして、これら通信の際に温水端末装置と遠隔操作装置との間で送受信されるデータが熱源機の記憶手段に記憶され、後述する制御に供される。また、熱源機に複数の温水端末が接続される場合には、これらの通信は通信制御手段により制御される。
【0014】
そして、本発明の温水暖房システムの制御方法は、上述した本発明の温水暖房システムの存在を前提として、該温水暖房システムに以下のような制御構成を備えさせることを特徴とする。
【0015】
第一の制御方法は、上記温水端末装置は、該温水端末装置が備える検出手段の検出データを定期的に熱源機に送信し、上記熱源機は、この検出データを上記記憶手段に記憶させるとともに、温水端末装置から新たな検出データが送信されると、この新たな検出データを先に記憶手段に記憶させておいた検出データと比較して検出データが変更されているかを判断し、検出データが変更されている場合には変更後の新たな検出データを熱源機の遠隔操作装置に送信し、上記熱源機の遠隔操作装置は、上記熱源機から送信される検出データを報知することを特徴とする。
【0016】
そして、第二の制御方法は、上記遠隔操作装置は、操作により得られた操作データを熱源機に送信し、上記熱源機は、この操作データを上記記憶手段に記憶させるとともに、遠隔操作装置から新たな操作データが送信されると、この新たな操作データを先に記憶手段に記憶させておいた操作データと比較して操作データが変更されているかを判断し、操作データが変更されている場合には変更後の新たな操作データを温水端末装置に送信し、上記温水端末装置は、上記熱源機から送信される操作データに基づいて運転することを特徴とする。
【0017】
そして、第三の制御方法は、上記温水端末装置は、該装置で設定できる設定要素の設定可能範囲を示す設定可能範囲データを熱源機に送信し、上記熱源機は、この設定可能範囲データを上記熱源機の遠隔操作装置に送信し、上記熱源機の遠隔操作装置は、上記設定可能範囲データに基づいて遠隔操作装置で設定可能な範囲を報知して、この範囲で設定入力操作を受け付けることを特徴とする。なお、ここで設定要素とは、上記温水端末装置において設定可能な事項を意味し、たとえば温水端末装置が温水暖房機である場合には暖房設定温度を、また温水乾燥機である場合には当該乾燥機で設定される室内の湿度を意味する。
【0018】
そして、第四の制御方法は、上記給湯器の遠隔操作装置は、温水端末装置を特定して温水端末装置に情報の出力を要求する情報出力要求信号を上記熱源機に送信し、上記熱源機は、この遠隔操作装置からの情報出力要求に基づき、特定された温水端末装置に対して情報出力要求を行い、この情報出力要求に応じて温水端末装置から情報が入力されると、この入力された情報を上記記憶手段に記憶するとともに、給湯器の遠隔操作装置に対して情報の取得完了を示す情報取得完了信号を送信し、給湯器の遠隔操作装置は、この情報取得完了信号の受信後に上記記憶手段との通信により温水端末装置の情報を報知することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る温水暖房システムとその制御方法の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明に係る温水暖房システムの通信系の概略構成を示すブロック図である。本発明に係る温水暖房システム1は、図示のように、熱源を構成する給湯器(熱源機)2と、該給湯器2の遠隔操作装置(図示例では浴室用3a,と台所用3bの2台)3と、上記給湯器2から温水の供給を受けて室内の暖房や乾燥を行う温水端末装置4(図示例では浴室暖房機と浴室乾燥機とを一体化した浴室暖房乾燥機4aと、床暖房装置4b,4cの2台)とを主要部として構成される。
【0021】
上記給湯器2には、上述したように、その通信系として、電源重畳信号伝送方式により遠隔操作装置3と通信を行なう電源重畳通信手段5と、この電源重畳通信手段5とは異なる通信方式によって温水端末装置4と双方向通信を行なう通信手段6とが設けられている。そして、上記電源重畳通信手段5と遠隔操作装置3との間には電源に信号を重畳して伝送するための二芯通信線L1 が、また上記通信手段6と温水端末装置4との間には双方向通信用の通信線L2 がそれぞれ接続されている。
【0022】
そしてさらに本発明に示す温水暖房システム1では、給湯器2に上記電源重畳通信手段5と通信手段6とを接続する通信接続手段7が設けられている。この通信接続手段7は、電源重畳通信手段5と通信手段6とのインターフェースを構成するものであって、この通信接続手段7が設けられたことにより、上記遠隔操作装置3から電源重畳通信手段5に対して送信されたデータがプロトコル変換等されて通信手段6にも供給される一方、上記温水端末装置4から通信手段6に対して送信されたデータが上記同様にプロトコル変換等されて電源重畳手段5にも供給される。つまり、この通信接続手段7を介することにより、上記遠隔操作装置3と温水端末装置4との間でデータの送受信が可能とされている。
【0023】
そして、この通信接続手段7には、遠隔操作装置3と温水端末装置4との間で通信されるデータ等を記憶する記憶手段71と、遠隔操作装置3と温水端末装置4との間の通信を制御する通信制御手段72とが備えられる。具体的には、上記記憶手段71は、後述するデータの送受信制御においてデータを一時的に記憶するための記憶装置で構成される。また、上記通信制御手段72は、図示のように、給湯器2に複数の温水端末装置4a〜4cが接続されている場合に、個々の温水端末装置4を識別して遠隔操作装置との間の通信制御を行う。
【0024】
より詳細には、たとえばこの通信制御手段72は、上記通信手段6と各温水端末装置4a〜4cとを接続する接続端子(図示せず)を識別することにより各温水端末4a〜4cを識別して通信の制御を行う。具体的には、たとえば浴室暖房乾燥機4aからデータから送信されたデータを受信すると、このデータに浴室暖房乾燥機4aからのデータであることを示すデータを付加して遠隔操作装置3に送信し、また、遠隔操作装置3から浴室暖房乾燥機4aを特定するデータが付加されたデータを受信すると、当該データを浴室暖房乾燥機4aに向けて送信する。さらに、各温水端末装置4a〜4cからデータが送信されると、どの温水端末装置4から送信されたかを識別して、各装置毎にデータを選別して記憶手段71に記憶させる。この通信制御手段72は、給湯器2が制御中枢として備えるマイクロコンピュータ(図示せず)によって構成される。
【0025】
なお、上記給湯器2は、上記通信接続手段7が設けられたこと以外は、従来の給湯器の構成と同様であるので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0026】
一方、遠隔操作装置3は、給湯器2を遠隔操作するためのリモートコントローラであって、その具体的な構成は従来より周知であるのでここではその詳細な説明は省略するが、本実施形態では、少なくとも給湯器2から送信されたデータを視認または聴取可能に報知する報知手段として表示部31を備えて構成される。この表示部31は、文字や図形を任意に表示可能な表示装置で構成され、具体的には、たとえば液晶表示パネルやドットマトリクス蛍光表示管などの表示装置が好適に採用される。なお、図2および図3は、この遠隔操作装置3の外観構成の一例を示す説明図であり、図中の符号32はこの遠隔操作装置3の操作スイッチを示している。
【0027】
上記温水端末装置4は、給湯器2から温水の供給を受けて室内の暖房や乾燥を行う装置であって、本実施形態では、この温水端末装置4として、上述したように温水暖房機と温水乾燥機とを一体化してなる浴室暖房乾燥機4aと、床暖房装置4b,4cとが設けられている。
【0028】
図において符号41で示すのは、浴室暖房乾燥機4aで乾燥運転を行なう際にその運転時間や乾燥時の目標湿度を設定する操作部であり、また、符号42は浴室暖房乾燥機4aで乾燥運転を行なう際に浴室内の湿度を検出する湿度センサ(検出手段)を示しており、符号43は浴室暖房乾燥機4aで暖房運転を行なう際に浴室温度を検出する温度センサ(検出手段)を示している。また、符号44で示すのは床暖房装置4b,4cで暖房設定温度等の設定を行う操作部を、また、符号45は室温を検出する温度センサ(検出手段)を示している。
【0029】
そして、本発明では、このように給湯器2の遠隔操作装置3と温水端末装置4との間でデータの送受信が可能に構成されたことにより、本発明の温水暖房システムでは、給湯器2とその遠隔操作装置3および温水端末装置4とを以下のように制御することが可能となる。以下のその制御例について説明する。
【0030】
A.温水暖房システムの制御例1
まず、第一の制御例として、温水端末装置4の検出手段(浴室暖房乾燥機4aの湿度センサ42,温度センサ43や、床暖房装置4b,4cの温度センサ45)の検出データを遠隔操作装置3で報知する制御構成を示す。
【0031】
すなわち、温水端末装置4は、その運転が開始されると(説明の便宜上、以下の説明では浴室暖房乾燥機4aが暖房運転中の場合を説明する)、温度センサ43で検出される温度検出データ(検出データ)を、通信線L2 を介して給湯器2の通信手段6に対して定期的に送信する。この温度検出データの送信周期は任意に設定可能である。
【0032】
給湯器2は、この温度検出データを受信すると、まず最初に受信した温度検出データを上記記憶手段71に記憶させるとともに、上記通信接続手段7から電源重畳通信手段5に伝送し、電源重畳通信手段5から二芯通信線L1 を介して給湯器2の遠隔操作装置3に送信する。この温度検出データの送信に当たっては、上記通信制御手段72において当該データの発信元が特定され、当該発信元を示すデータを付加して遠隔操作装置3に送信される。
【0033】
遠隔操作装置3は、給湯器2から送信された温度検出データを受信すると、この受信した温度検出データに付加されたデータから当該データの発信元を特定し、当該発信元とともに検出された浴室の温度を表示部31に表示させる。図2はこの時の表示例を示しており、図示例では浴室暖房乾燥機4aが「端末1」として表示され、浴室温度が「温度/25℃」として表示されている。なお、図2において「設定/30℃」として表示されているのは暖房設定温度であり、この設定操作等については後述する。
【0034】
そして、浴室暖房乾燥機4aから新たに次の温度検出値データ(新たな検出データ)が送信され、このデータが給湯器2で受信されると、該給湯器2は、この新たなデータと上記記憶手段71に記憶しておいたデータとを比較して、温度検出値が変化しているか否かを判断する。そして、この判断において温度検出値が変化していると判断されると、この新たな温度検出データが記憶手段71に記憶される(データが更新される)とともに、発信元を特定するデータと共に新たな温度検出データが上記通信接続手段7から電源重畳通信手段5に伝送され、電源重畳通信手段5から二芯通信線L1 を介して給湯器2の遠隔操作装置3に送信される。なお、上記判断の結果、データが変化していないと判断された場合は、上記記憶手段71でデータの更新は行われず、また遠隔操作装置3に対しての送信も行われない。
【0035】
給湯器2の遠隔操作装置3では、給湯器2からの温度検出データを受信すると、上述した場合と同様に、その発信元と新たに受信したデータに基づいて浴室温度の表示を行う(図2参照)。つまり、上記温度検出データに基づき変更後の浴室温度を表示する。
【0036】
これにより、ユーザは浴室を離れていても給湯器2の遠隔操作装置3の近傍にさえ居れば、表示部31の表示から常に最新の浴室温度を知覚することができ、一々浴室に赴かなくとも浴室内の温度を把握することができる。
【0037】
なお、この制御例1では、浴室暖房乾燥機4aが暖房運転をしている場合について説明したが、浴室暖房乾燥機4aが乾燥運転をする場合には、上記温度検出データに代えて湿度センサ42で検出される湿度検出データ(検出データ)が定期的に送信され、遠隔操作装置3の表示部31には浴室の湿度が表示される。また、床暖房装置4b,4cのいずれかが運転する場合には、床暖房装置4b,4cから温度検出データの送信が行われ、遠隔操作装置3の表示部31には、「端末2」または「端末3」の表示とともに室内温度が表示される。さらに、2以上の温水端末装置4が同時に運転する場合には、遠隔操作装置3の表示部31には動作中の温水端末装置4についての情報が交互に表示される。
【0038】
また、この第1の制御例はその応用として、上述した場合と反対に、操作部32の操作により遠隔操作装置3が得た操作データを給湯器2に送信させ、この操作データを給湯器2の記憶手段71に記憶させるとともに、給湯器2に対して遠隔操作装置3から新たな操作データが送信された場合に、上記給湯器2においてこの新たな操作データを先に記憶手段71に記憶させておいた操作データと比較させて操作データが変更されているかを判断し、操作データが変更されている場合には変更後の新たな操作データを温水端末装置4に送信させて、温水端末装置4をこの新たな操作データに基づいて運転させることもできる。温水暖房システム1をこのように構成することにより、温水端末装置4を常に最新の設定で運転させることが可能となる。
【0039】
B.温水暖房システムの制御例2
次に、第二の制御例として、給湯器2の遠隔操作装置3から温水端末装置4を遠隔操作する制御構成について説明する(なお、ここでも説明の便宜上、浴室暖房乾燥機4aが暖房運転中の場合について説明する)。
【0040】
この場合、まず浴室暖房乾燥機4aから、当該暖房乾燥機4aで暖房設定温度(設定要素)として設定可能な温度の範囲、つまり設定可能範囲(たとえば暖房設定温度として設定可能な温度の最大値と最低値)についてのデータ(設定可能範囲データ)が給湯器2を介して遠隔操作装置3に送信される。なお、この設定可能範囲データは浴室暖房乾燥機4aの機種毎に設定されるデータであり、このデータは各浴室暖房乾燥機4aの制御部(図示せず)に記憶されている。
【0041】
給湯器2は、この設定可能範囲データを受信すると、このデータを上記通信接続手段7を介して給湯器2の遠隔操作装置3に送信する。その際、上記通信制御手段72は、この設定可能範囲データがどの端末から送信されたかを特定して、当該発信元を示すデータを付加するのは上記制御例1の場合と同様である。
【0042】
給湯器2の遠隔操作装置3はこの設定可能範囲データを受信すると、このデータから、給湯器2に接続された浴室暖房乾燥機4aにおいて暖房設定温度として設定可能な温度が明らかになるので、この温度範囲を報知するとともに、この範囲で浴室暖房乾燥機4aに対する暖房設定温度の設定入力操作を受け付ける。ここで、上記温度範囲の報知は表示部31に設定可能な範囲を表示する明示的な報知であってもよいが、当該範囲を超えた暖房設定温度の設定操作の受け付けを拒否するといった黙示的な報知であってもよい。
【0043】
このようにして浴室暖房乾燥機4aで暖房設定温度として設定可能な範囲が遠隔操作装置3にデータとして取得されるので、遠隔操作装置3に予め浴室暖房乾燥機4aを遠隔操作するためのプログラムを記憶させておくことにより、ユーザは遠隔操作装置3の所定操作によって浴室暖房乾燥機4aの暖房運転を遠隔操作することが可能となる。また、これにより、ユーザは浴室を離れていても一々浴室に赴かなくとも浴室の暖房を制御可能となる。
【0044】
なお、この第二の制御例では、浴室暖房乾燥機4aの暖房運転を遠隔操作する場合について説明したが、浴室暖房乾燥機4aの乾燥運転を遠隔操作する場合には、暖房設定温度の設定可能範囲に代えて乾燥運転で設定可能な湿度の設置範囲を浴室暖房乾燥機4aから送信させれば良く、また、また、床暖房装置4b,4cのいずれかを遠隔操作する場合には、各床暖房装置4b,4cで設定可能な暖房前提温度のデータを送信するようにすればよい。
【0045】
C.温水暖房システムの制御例3
次に、第三の制御例について説明する。この第三の制御例では、給湯器2の遠隔操作装置3のメンテナンスモニタモードを用いて温水端末装置4の動作状況等をモニタする制御構成について説明する。
【0046】
すなわち、この場合、まず遠隔操作装置3の所定操作により遠隔操作装置3の動作モードをメンテナンスモニタモードに移行させる。そして、遠隔操作装置3がメンテナンスモニタモードに移行すると、ユーザは操作スイッチ32の所定操作により動作状況等の確認を希望する温水端末装置4を特定する。なお、この時に特定される温水端末装置4は一台であってもよいが、複数の温水端末装置4を特定してもよい。
【0047】
このようにしてモニタを希望する温水端末装置4が特定されると、遠隔操作装置3は、特定された温水端末装置4に対する情報の出力要求を示す信号(情報出力要求信号)を給湯器2に対して送信する。この情報出力要求信号には、当該信号の送信先を特定するデータ、つまり、上記通信制御手段7で識別可能なデータが付加される。
【0048】
給湯器2は、遠隔操作装置3からの情報出力要求信号を受信すると、この信号に基づき、特定された温水端末装置4に対して情報出力要求を行う。ここで、この情報出力要求は、複数の温水端末装置4が特定されている場合、これらの端末に対して順次連続して行われ、この要求を受信した温水端末装置4は要求された情報を適宜給湯器2に対して返信する。
【0049】
このようにして情報出力要求に応じた情報(返答情報)が温水端末装置4から入力されると、給湯器2では、上記通信制御手段72によってこの返答情報を温水端末装置4毎に分類して上記記憶手段31に記憶する。そして、上記情報出力要求に応じて全ての温水端末装置4から上記返答情報を受信すると、給湯器2は遠隔操作装置3に対して情報の取得完了を示す情報取得完了信号を出力する。なお、この情報取得完了信号が出力される迄は、上記遠隔操作装置3は表示部31に「通信中」等の表示が行われ、また上記情報取得完了信号の受信後には「通信完了」等の表示が行われる。
【0050】
そして、遠隔操作装置3において上記情報取得完了信号が受信されると、その後は該遠隔操作装置3のメンテナンスモニタ機能に基づき、操作部32の所定操作により先に特定した範囲内で温水端末装置4の選択やモニタを希望する項目の選択が可能となる。つまり、遠隔操作装置3は給湯器2の記憶手段71との通信によって記憶手段71に記憶されたデータを読み出すことによりメンテナンスモニタ機能を実現する。
【0051】
図3はこのメンテナンスモニタ機能の表示例を示しており、図示例では浴室暖房乾燥機4aが「端末1」として表示され、該浴室暖房乾燥機4aについて5番目の項目を表示(具体的には「項目5/0365」との表示)している場合が示されている。なお、項目の内容や表示内容は、モニタする機器やモニタする内容によって相違することはもちろんである。
【0052】
このように、第三の制御例では、温水端末装置4の各種情報が、一旦給湯器2の記憶手段71に記憶され、遠隔操作装置3はこの記憶手段71との通信によって必要な情報を読み出すことができるので、給湯器2の遠隔操作装置3において温水端末装置4の状況をモニタすることが可能となる。
【0053】
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0054】
たとえば、上述した実施形態では、給湯器2に浴室用と台所用の2台の遠隔操作装置3a,3bが接続され、また、温水端末装置4として浴室暖房乾燥機4aおよび床暖房装置4bとが接続された場合を示したが、遠隔操作装置3の設置台数や温水端末装置4の設置台数・機種等は適宜変更可能である。
【0055】
また、上述した実施形態では、給湯器2の遠隔操作装置3は報知手段として表示部31のみを備える構成を示したが、音声メッセージを出力する音響出力部を備えさせ、この音響出力部から音声メッセージを用いて温度や湿度を報知するように構成することも可能である。
【0056】
また、上述した実施形態では、遠隔操作装置3の表示部31における温水端末装置4の表示が「端末1」,「端末2」などとされていたが、「温水暖房乾燥機」,「床暖房装置」など温水端末装置4の名称を直接表示するように構成することも可能である。また、上述した実施形態で示した表示部31の表示例は、本発明の実施に当たっての一例を示したに過ぎず、表示態様は適宜変更可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る温水暖房システムでは、熱源機に通信手段と電源重畳通信手段とを接続する通信接続手段と、データを記憶する記憶手段とが備えられ、この通信接続手段および記憶手段を介して温水端末装置と遠隔操作装置との間でのデータの伝送が行なわれるから、温水端末装置で得られた情報を遠隔操作装置において報知することができ、また、遠隔操作装置で入力された情報を温水端末装置に反映させることができる。
【0058】
そのため、温水暖房システムにおいて、たとえば温水端末装置の動作状況などを熱源機の遠隔操作装置で報知する制御構成や、また熱源機の遠隔操作装置で得た情報に基づいて温水端末装置を制御する制御構成を採用することが可能となる。
【0059】
さらに、遠隔操作装置と温水端末装置との間で送受信されるデータを一旦記憶手段に記憶させることができ、しかも、通信制御手段により複数の温水端末装置との間の通信を制御できるので、複数の温水端末装置に情報の出力を要求し、この要求に応じて得られた情報を上記記憶手段に記憶させることにより、遠隔操作装置はこの記憶手段と通信することで温水端末装置についての必要な情報を適宜読み出すことができ、給湯器の遠隔操作装置において温水端末装置の状況をモニタすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温水暖房システムの通信系の概略構成を示す説明図である。
【図2】同温水暖房システムにおける給湯器の遠隔操作装置の外観構成の一例、特に表示部の表示態様の一例を示す説明図である。
【図3】同温水暖房システムにおける給湯器の遠隔操作装置の外観構成の一例、特に表示部の表示態様の一例を示す説明図である。
【図4】従来の温水暖房装置における通信系の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 温水暖房システム
2 給湯器(熱源機)
3 遠隔操作装置
3a 浴室用遠隔操作装置
3b 台所用遠隔操作装置
4 温水端末装置
4a 浴室暖房乾燥機
4b,4c 床暖房装置
5 電源重畳通信手段
6 通信手段
7 通信接続手段
31 表示部
32 音響出力部
71 記憶手段
72 通信制御手段
Claims (6)
- 熱源機と、この熱源機から温水の供給を受けて室内の暖房や乾燥を行う温水端末装置と、前記熱源機の遠隔操作装置とからなる温水暖房システムであって、前記熱源機に、温水端末装置との間でデータを双方向で送受信する通信手段と、遠隔操作装置に対する電源供給とデータの送受信とを行う電源重畳通信手段とが備えられたものにおいて、
前記熱源機が、前記通信手段と前記電源重畳通信手段とを接続する通信接続手段と、該通信接続手段を介して前記温水端末装置と熱源機の遠隔操作装置との間で送受信されるデータを記憶する記憶手段とを備えている
ことを特徴とする温水暖房システム。 - 前記通信接続手段は、熱源機に接続された複数の温水端末装置のそれぞれを識別して温水端末装置と遠隔操作装置との通信を制御する通信制御手段を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の温水暖房システム。 - 請求項1に記載の温水暖房システムの制御方法であって、
前記温水端末装置は、該温水端末装置が備える検出手段の検出データを定期的に熱源機に送信し、
前記熱源機は、この検出データを前記記憶手段に記憶させるとともに、温水端末装置から新たな検出データが送信されると、この新たな検出データを先に記憶手段に記憶させておいた検出データと比較して検出データが変更されているかを判断し、検出データが変更されている場合には変更後の新たな検出データを熱源機の遠隔操作装置に送信し、
前記熱源機の遠隔操作装置は、前記熱源機から送信される検出データを報知する
ことを特徴とする温水暖房システムの制御方法。 - 請求項1に記載の温水暖房システムの制御方法であって、前記遠隔操作装置は、操作により得られた操作データを熱源機に送信し、
前記熱源機は、この操作データを前記記憶手段に記憶させるとともに、遠隔操作装置から新たな操作データが送信されると、この新たな操作データを先に記憶手段に記憶させておいた操作データと比較して操作データが変更されているかを判断し、操作データが変更されている場合には変更後の新たな操作データを温水端末装置に送信し、
前記温水端末装置は、前記熱源機から送信される操作データに基づいて運転する
ことを特徴とする温水暖房システムの制御方法。 - 請求項1に記載の温水暖房システムの制御方法であって、前記温水端末装置は、該装置で設定できる設定要素の設定可能範囲を示す設定可能範囲データを熱源機に送信し、
前記熱源機は、この設定可能範囲データを前記熱源機の遠隔操作装置に送信し、
前記熱源機の遠隔操作装置は、前記設定可能範囲データに基づいて遠隔操作装置で設定可能な範囲を報知して、この範囲で設定入力操作を受け付ける
ことを特徴とする温水暖房システムの制御方法。 - 請求項1に記載の温水暖房システムの制御方法であって、
前記給湯器の遠隔操作装置は、温水端末装置を特定して温水端末装置に情報の出力を要求する情報出力要求信号を前記熱源機に送信し、
前記熱源機は、この遠隔操作装置からの情報出力要求に基づき、特定された温水端末装置に対して情報出力要求を行い、この情報出力要求に応じて温水端末装置から情報が入力されると、この入力された情報を前記記憶手段に記憶するとともに、給湯器の遠隔操作装置に対して情報の取得完了を示す情報取得完了信号を送信し、
給湯器の遠隔操作装置は、この情報取得完了信号の受信後に前記記憶手段との通信により温水端末装置の情報を報知する
ことを特徴とする温水暖房システムの制御方法
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