JP4299654B2 - ケーブル架設工法、並びにそれに用いる結束バンド及びケーブルセット - Google Patents

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Description

本発明は、電柱間にケーブルを架設する際のケーブルの架設工法、並びにそれに用いる結束バンド、金車及びケーブルセットに関するものである。
従来、例えば、送配電線工事を行う際の作業停電を回避又は極小化するべく仮設設備を設け、電力供給ルートを一時的に切り替える所謂バイパス工法による工事を行う場合において、電柱間にケーブル(バイパスケーブル)を架設する工法として、図8に示すような工法が採用されている。すなわち、まず図8(a)において、複数の(ここでは3本)の電柱81〜83における両端の電柱81、83の所定の高さ位置にバンド(吊線バンド)84aを、中間の電柱82の同高さ位置にサポート金具84bを取り付けた後、吊線(例えばメッセンジャーワイヤ)85を張設し、この吊線85の両端にある電柱81、83に導入ローラ86を設置する。そして、複数の金車(移動金車又は吊り金車)87を当該吊線85の片側(例えば電柱81側)に吊り下げ、これら各金車87を所定長の連結ロープ95(図9参照)によって連結するとともに、ケーブル束88に対する引線(延線ロープ又は牽引ロープ)89を取り付ける。
次に、図8(b)において、ドラム90からそれぞれケーブルを繰り出して集合させたケーブル束88(この場合、ケーブル束88は3本のケーブルが集合されてなる)を、金車87が吊り下げられている位置まで持ち上げ、図10に示すように、各金車87内にケーブル束88を収める、すなわち、各金車87のフレーム96を開閉して当該フレーム96とローラ97とからなる空間部(リング部)に3本のケーブル束88を通す。そして、ケーブル束88の各ケーブル端部に設けられたコネクタ91と当該ケーブル束88の先端部(先頭)にある金車87とを所定のロープ92を用いて連結する。図8(c)において、引線89によって、電柱81側にあるケーブル束88を金車87とともに電柱83側へ引き寄せ(各金車87は、連結ロープ95により、略等間隔となって引っ張られる方に順に移動していく)、図8(d)において、連結ロープ95及びケーブル束88を各電柱に固定することによって電柱81、83間にケーブル束88を架設する。なお、この後、ケーブル束88の両端のコネクタ91それぞれを仮設開閉器(図略)あるいは中間接続筒(図略)等を介して、バイパス区間の両端部において本線とその一端が接続された各高圧バイパスケーブル用リード線(図略)等と接続し、当該本線のバイパス区間をホットプラー部(図略)等によって切り離して停電させる。このように、電柱間に吊線を張り、その吊線に金車を吊り下げ、各金車が連結ロープで連結された状態でケーブルが架設(延線)されるといった工法は、例えば特許文献1に示されている。
なお、本線の工事が終了し、図8(d)に示す架設した状態からケーブル束88を撤去する場合には、上記図8(c)、(b)、(a)の順に作業を行う。その際、ケーブル束88の各ケーブルは、それぞれに対応するドラム90によって巻き取られる。
特開2000−102124号公報
しかしながら、上記従来技術では、ケーブル架設作業において当該ケーブルを全ての金車内に収めるのに手間がかかってしまい、また、架設したケーブルの撤去時においても、全ての金車からケーブルを外す作業に手間がかかってしまっていた。しかも、送電線工事の都度、同じように金車へのケーブルの脱着作業を繰り返し行わなければならなかった。
また、作業中に各金車間の連結ロープが絡まったり、金車内に通された各ケーブルの位置が互いにずれてしまう(例えばケーブルが引き線によって引かれる際、3本のケーブルのうちの1本のケーブルが他のケーブルに対して滑って引き出されてしまう)ことがあり、よって、当該連結ロープが絡まった状態から元の絡まっていない状態に戻したり、互いに位置がずれたケーブルを揃えたりするといった無駄な時間を要することになる。
さらに、ケーブルの撤収時におけるケーブルの巻き取りを行う際、各ドラムに対して少なくとも1人の作業者が必要となり、ひいては人件費が嵩むといった問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、上記金車へのケーブルの脱着作業、あるいは作業中の連結ロープの絡みやケーブルのずれを元の状態に戻すといった作業を行うことなく、作業効率の向上、ひいては、当該作業効率の向上あるいは人員削減等によるコスト低減を図ることのできるケーブル架設工法、並びにそれに用いる結束バンド、金車及びケーブルセットを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、電柱間に吊線を架設し、長手方向に所定間隔を置いて配置される掛止部付結束バンドによって複数本のケーブルが一束化された一束化ケーブルと、前記吊線に沿って移動自在とするローラ部と前記結束バンドに設けられた掛止部と係合するフック部とを備える金車とを準備し、架設された前記吊線に沿って、前記一束化ケーブルを一方の電柱から他方の電柱へ延線する際に、当該一方の電柱において、金車のフック部に前記掛止部を掛止するとともに、前記吊線に前記ローラ部を吊り下げつつ、前記一束化ケーブルを延線するケーブル架設工法であって、前記結束バンドは、巻付始端部と、この巻付始端部に連なる帯状の巻付部とを備え、前記複数本のケーブルの一束化は、帯状に形成された前記結束バンドの巻付始端部をケーブルの間に挟み込み、前記巻付部を前記複数本のケーブルからなるケーブル束の外周に巻き付けて締着することによる一束化であることを特徴とするケーブル架設工法である。
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載のケーブル架設工法において、前記複数本のケーブルの一束化は、結束バンドの表裏面に脱着可能な係合部を設け、前記結束バンドをケーブル束に巻き付けたときに表側の係合部と裏側の係合部とを互いに接合させて、当該結束バンドの巻装状態を脱着可能に保持することによる一束化であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2記載のケーブル架設工法において、前記一束化ケーブルを、予め前記複数の結束バンドが取り付けられた状態で所定のドラムに巻き付けておき、ケーブル架設を行うにあたり、前記ドラムから当該一束化ケーブルを繰り出して延線することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル架設工法において、前記複数本のケーブルの一束化は、前記結束バンドの掛止部に少なくとも2つの吊輪を設け、一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置するように前記結束バンドを前記ケーブル束に巻き付けることによる一束化であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、上記請求項1から4のいずれか1項に記載のケーブル架設工法において、前記吊輪は、それぞれ吊架時における吊架長さが異なる2つの吊輪とし、架設すべき一束化ケーブルの所要地上高に応じていずれかの吊輪を選択し、当該選択された吊輪を金車のフック部に掛止することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、複数本のケーブルからなるケーブル束に巻き付けることによって当該ケーブル束を締着する結束バンドであって、前記ケーブル束に巻き付けられる帯状の主巻付部と、前記ケーブル束に巻き付けられた状態の主巻付部に対してさらに巻き付けるべく当該主巻付部の一端側に設けられた帯状の補助巻付部と、前記主巻付部及び補助巻付部の表裏面に設けられ、前記主巻付部及び補助巻付部をケーブル束に巻き付けたときに表側と裏側とが互いに接合することにより、当該主巻付部及び補助巻付部の巻装状態を脱着可能に保持する係合部と、前記主巻付部に設けられ、主巻付部がケーブル束に巻装された状態において吊架可能とする掛止部とを備えることを特徴とするケーブル架設用の結束バンドである。
請求項7記載の発明は、上記請求項6記載の結束バンドにおいて、前記主巻付部の、ケーブル束への巻き付け始端が、ケーブル間に挟み込まれる巻付始端部とされていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、上記請求項6又は7記載の結束バンドにおいて、前記補助巻付部は、主巻付部における前記一端側の辺に対する両端側の位置に設けられた2つの帯状体からなるものであり、前記2つの帯状体は、前記巻装状態の主巻付部における前記両端側の外周面に沿って巻き付けられるものであることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、上記請求項6〜8のいずれか1項に記載の結束バンドにおいて、前記掛止部は、少なくとも2つの吊輪を備え、各吊輪は、結束バンドがケーブル束に巻装された状態において一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、上記請求項9記載の結束バンドにおいて、前記吊輪は、2つの吊輪からなり、それぞれ吊架時における吊架長さが異なるものであることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、上記請求項9又は10記載の結束バンドにおいて、前記吊輪は、変形自在であり、かつ保形性を有するものであることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、上記請求項6〜11のいずれか1項に記載の結束バンドにおいて、前記係合部は、雌雄の面ファスナーからなることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項6から12のいずれか1項に記載された結束バンドを複数個備え、各結束バンドが、複数本のケーブルからなるケーブル束に長手方向に所定間隔で取り付けられてなり、前記ケーブル束は、前記結束バンドの巻き付けにより締着一束化されたものであることを特徴とするケーブル架設用のケーブルセットである。
請求項14記載の発明は、上記請求項13記載のケーブルセットにおいて、前記結束バンドによる締着一束化は、結束バンドの巻付始端部がケーブル間に挟み込み、この巻付始端部に連なる帯状の巻付部を前記複数本のケーブルからなるケーブル束の外周に巻き付けることによる締着一束化であることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項13又は14記載のケーブルセットにおいて、前記ケーブル束の両端にコネクタが取り付けられていることを特徴とするケーブル架設用のケーブルセットである。
請求項16記載の発明は、上記請求項13から15のいずれか1項に記載のケーブルセットにおいて、前記締着一束化されたケーブル束が所定のドラムに巻き付けられてなることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、電柱間に吊線が架設され、長手方向に所定間隔を置いて配置される掛止部付結束バンドによって複数本のケーブルが一束化された一束化ケーブルと、吊線に沿って移動自在とするローラ部と結束バンドの掛止部と係合するフック部とを備える金車とが準備され、一束化ケーブルを吊線に沿って一方の電柱から他方の電柱へ延線する際に、当該一方の電柱において、金車のフック部に結束バンドの掛止部が掛止されるとともに、吊線に金車のローラ部が吊り下げられつつ、一束化ケーブルが延線される。
このように、複数本のケーブルを金車内に収めるといった作業を行うことなく、ケーブルが一束化された状態で金車のフック部に結束バンドの掛止部を掛止し、かつ当該金車のローラ部を吊線に吊り下げつつ延線することができるため、ケーブル架設時の作業効率を向上することができる。また、一束化ケーブルが引っ張られると金車も同時に引っ張られて移動する構成であるため、金車間を連結する連結ロープ等が不要となり、当該連結ロープ等を接続するなどの手間が省けることによる作業効率の向上、ひいてはコスト低減を図ることができる。
また、前記結束バンドは、巻付始端部と、この巻付始端部に連なる帯状の巻付部とを備え、前記複数本のケーブルの一束化は、帯状に形成された前記結束バンドの巻付始端部をケーブルの間に挟み込み、前記巻付部を前記複数本のケーブルからなるケーブル束の外周に巻き付けて締着することによる一束化である。よって、結束バンドをケーブル束に対して確実に固定することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、係合部によって巻装状態が脱着可能に保持される構成であるため、ケーブル束に対する結束バンドの取り付け作業を容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、ケーブル架設時において、複数の結束バンドが取り付けられた状態で所定のドラムに巻き付けられた一束化ケーブルが、当該ドラムから繰り出されつつ、金車のフック部に結束バンドの掛止部が掛止される。このように、結束バンドが取り付けられた状態で一束化ケーブルをドラムに巻き付けておき、ケーブル架設時において、一束化ケーブルをそのままドラムから繰り出して使用することで、現場でケーブルに結束バンドを取り付けて一束化ケーブルにする手間を省くことができ、あるいは、ケーブル撤去時において、ケーブル束から結束バンドを取り外す手間を省くことができ、ひいては作業効率を向上することができる。
請求項4記載の発明によれば、複数本のケーブルの一束化は、結束バンドの掛止部に少なくとも2つの吊輪を設け、一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置するように結束バンドをケーブル束に巻き付けることによる一束化である。このように、結束バンドの掛止部に少なくとも2つの吊輪(複数の吊輪)が設けられているため、結束バンド(ケーブル束)の金車への掛け易さ、すなわち、取付作業性を向上することができる。
請求項5記載の発明によれば、一束化ケーブルを電柱間に延線する場合の当該一束化ケーブルの所要地上高に応じ、結束バンド毎に、吊架時の長さが異なる2つの吊輪のうちのいずれかが選択され、当該選択された吊輪が金車のフック部に掛止される。よって、長さの異なる2種類の吊輪を選択的に使用することができ、必要に応じて一束化ケーブルの地上高を変えることができることから、当該一束化ケーブルの所要地上高を適宜確保できるようになる。
請求項6記載の発明によれば、主巻付部、補助巻付部によりケーブル束に巻き付けられ、係合部によって巻装状態が脱着可能に保持される構成であるため、ケーブル束に対する結束バンドの取り付け作業を容易に行うことができ、また、ケーブル束に取り付けられた結束バンドの掛止部を単に掛止することによって当該ケーブル束を吊架できるため、ケーブル架設時の作業効率を向上することができる。また、巻装状態の主巻付部に対して補助巻付部をさらに巻き付けて取り付ける構成であるため、結束バンドをケーブル束に確実に固定することができる。さらに、係合部によって脱着可能に保持される構成であるため、別のケーブル束に対して当該結束バンドを使い回しすることができ、ケーブル架設に要する付属品のコスト低減を図ることができる。
請求項7記載の発明によれば、主巻付部の、ケーブル束への巻き付け始端が、ケーブル
間に挟み込まれる巻付始端部とされているため、すなわち、主巻付部がケーブル束に巻き付けられるときに当該主巻付部の巻付始端部がケーブル間に挟み込まれるため、結束バンドをケーブル束に対してより確実に固定することができる。
請求項8記載の発明によれば、2つの帯状体が巻装状態の主巻付部における両端側の外
周面に沿って巻き付けられるため、結束バンドが、巻き付け方向に回転したりケーブル束の長手方向に移動したりするといったことを防止でき、よって、結束バンドをケーブル束により確実に固定することができる。
請求項9記載の発明によれば、掛止部には、少なくとも2つの吊輪を備え、各吊輪は、結束バンドがケーブル束に巻装された状態において一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置するため、結束バンドの金車への取付作業性を向上することができる。
請求項10記載の発明によれば、2つの吊輪は、それぞれ吊架時において吊架長さが異なるものであるため、これら長さの異なる2種類の吊輪を選択的に使用することができ、必要に応じてケーブル束の地上高を変えることができる。
請求項11記載の発明によれば、吊輪は、可撓性を有する伸縮性の乏しい織布であるため、結束バンドをケーブル束に取り付けた状態でドラムに巻き付けることが容易となる(結束バンドが取り付けられたケーブル束のドラムによる巻取性が向上する)。
請求項12記載の発明によれば、係合部は、雌雄の面ファスナーからなるため、主巻付部及び補助巻付部の巻装時の脱着を容易に行うことができる。
請求項1記載の発明によれば、ケーブルセットは、請求項6から12のいずれか1項に記載された結束バンドを複数個備え、各結束バンドが、複数本のケーブルからなるケーブル束に長手方向に所定間隔で取り付けられてなり、前記ケーブル束は、前記結束バンドの巻き付けにより締着一束化されたものであるため、このケーブルセットを用いれば、例えばケーブル架設現場において、金車に吊架するためのケーブルの準備作業が簡略化され、また、吊線にケーブルを吊架する際に、金車に対して結束バンドの掛止部を単に掛止することにより当該ケーブル束(ケーブルセット)を吊架することができるため、ひいてはケーブル架設における作業効率を向上することができる。また、このケーブルセットを別のケーブル架設工事においても使い回しすることができ、ケーブル架設に要する付属部品のコスト低減を図ることができる。
請求項1記載の発明によれば、各結束バンドが、請求項6から12のいずれか1項に記載された結束バンドを複数個備え、複数本のケーブルからなるケーブル束に長手方向に所定間隔で取り付けられてなり、ケーブル束は、結束バンドの巻き付けにより締着一束化されたものであるため、ケーブル束に対して結束バンドをより確実に固定することができる。
請求項1記載の発明によれば、ケーブル束の両端にコネクタが取り付けられているため、線路接続が容易となる。
請求項1記載の発明によれば、ケーブルセットは、結束バンドによって締着一束化されたケーブル束が所定のドラムに巻き付けられてなるものであるため、(3本の)ケーブルを巻き付けておくためのドラムが1つで済み、当該ケーブルセットの運搬が容易となり、かつドラムからのケーブルセットの繰り出しが容易に行えるようになる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るケーブル架設工法の一例を示す概略図である。図1(a)において、複数の電柱(ここでは、3本の電柱P1〜P3)間に、ロープ等の吊線3を架設する。吊線3を架設する場合、当該吊線3の一端部を掴むための掴線装置21、吊線3に所定の張力を持たせるための張線装置22、及び電柱間において吊線3を支持するためのサポート金具23等を用いて吊線3を固定する。そして、両端の電柱P1、P3にケーブルを導入するための導入ローラ24を設置する。
次に、図1(b)において、長手方向に所定間隔を置いて配置される掛止部付の結束バンド1によって複数本(ここでは3本)のケーブル(ケーブル束4)が一束化された一束化ケーブルと、吊線3に沿って移動自在とするローラ部201と結束バンド1の掛止部と係合するフック部203とを備える複数の金車2とを準備する。この際、一束化ケーブルは、ドラム6に巻き付けられた状態でケーブル架設作業現場に搬入されてくる。また、電柱間において一束化ケーブルを牽引するためのロープ等の引線7を準備する。この引線7は、本線との接続を行うためのケーブル束4の端部に取り付けられたコネクタ5に接続される。
ところで、結束バンド1をケーブル束4に取り付ける場合、結束バンド1の一端側がケーブル間に挟み込まれた状態(ケーブル束4を構成するケーブルは軽く撚られており、当該ケーブルの撚り溝間に挟まれた状態)でケーブル束4に巻き付けられて当該ケーブル束4が締着され、これにより、ケーブル束4に対して結束バンド1がずれないように確実に固定されている。
また、結束バンド1の掛止部は、当該結束バンド1がケーブル束に巻装された状態において相対的な位置となる少なくとも2つの吊輪を備えている。このように1つの結束バンド1に対して吊輪が複数設けられていることにより、一束化ケーブルの金車2への取り付け(結束バンド1における掛止部の金車2のフック部203への掛止)作業の効率(取付作業性)が向上する。さらに、これら吊輪は、それぞれ吊架時において長さ(吊架長さ)が異なるものとなっているため、金車2に掛止する際に、必要なケーブル束4の地上からの高さ(地上高)に対応させて当該2種類の吊輪を選択的に使用することができる。例えば、地上高を高くとる必要がある場合には、吊架時における長さが短い吊輪を金車2のフック部203に掛止し、特に地上高を考慮する必要がない場合には、いずれかの吊輪を任意に用いて(フック部203に掛止し易い側にある吊輪を用いて)掛止する。
なお、上述のようにケーブル束4の長手方向に所定間隔を置いて掛止部付の結束バンド1が取り付けられ、かつケーブル束4の両端部(ケーブル束4の各ケーブルの両端部)に
コネクタ5が設けられた上記一束化ケーブルのことをケーブルセット(ケーブルセット1
0)という。
図1(c)において、ケーブルセット10を吊線3に沿って電柱P1から電柱P3へ延線する。この際、ドラム6からケーブルセット10を繰り出しながら導入ローラ24を介して、電柱P1において、ケーブルセット10の先頭(延線時の進行方向の先頭)側から順に、金車2のフック部203に結束バンド1の掛止部を掛止するとともに、吊線3に金車2のローラ部201を吊り下げつつ延線する。具体的には、作業員が電柱P1上へ昇り、導入ローラ24を経由して延線されてくるケーブルセット10の傍らに待機し、順次通過してゆく結束バンド1の掛止部に金車2のフック部203を引っ掛け、さらに、ローラ部201を吊線3に載置する態様で、延線が行われる。この場合、電柱P3側から、引線7によってケーブルセット10を牽引することで上記延線が行われ、かかるケーブルセット10の延線により、結束バンド1に掛止結合された金車2も、各結束バンド1の掛止部にて牽引される形で、吊線3上を電柱P3に向けて進行する。
そして、図1(d)において、ケーブルセット10の先頭側が電柱P3に到達し、電柱P1、P3間にケーブルセット10が掛け渡される。その後、この掛け渡されたケーブルセット10を本線に接続するべく、ケーブルセット10の両端のコネクタ5を、例えば、電柱等に取り付けられた仮設開閉器(図略)あるいは中間接続筒(図略)等を介して、バイパス区間の両端部においてそれぞれ一端が本線と接続された各高圧バイパスケーブル用リード線(図略)等と接続する。ただし、符号31、32に示すように、ケーブルセット10の先頭側又は末尾側に取り付けられている結束バンド1は、電柱P1、P3間における金車2によるケーブルセット10の吊架に使用されなくてもよい。この場合、ケーブルセット10の先頭側の金車2は、電柱P3に到達したときに、結束バンド1及び吊線3から取り外されてもよいし、あるいはフック部203を吊線3に引っ掛けた状態で(吊線3上を金車2がローラ205によって移動しないような状態で)吊線3に吊架しておいてもよい。
なお、上述のように、ケーブルセット10(ケーブル束4の各ケーブル)の両端部にはコネクタ5が取り付けられているが、このようにコネクタ5を備えることにより、線路接続(例えばバイパスの際の上記仮設開閉器や中間接続筒を介しての高圧バイパスケーブル用リード線への接続)が容易に行えるようになる。
また、ケーブルセット10は、ドラム6に巻き付けられた状態となっているため、(3本の)ケーブルを巻き付けておくためのドラムが1つで済み、当該ケーブルセット10の運搬(持ち運び)が容易になるとともに、図1(b)に示す場合のように、ドラムからのケーブルセット10の繰り出し作業を容易に行うことができる。
また、ケーブル架設後、本線の工事が終了し、当該架設した状態からケーブルを撤去する場合には、ケーブルセット10を本線から切り離し(コネクタ5を上記仮設開閉器や中間接続筒から外すことによって高圧バイパスケーブル用リード線と切り離し)、その後、金車2のフック部203から結束バンド1の掛止部を外すとともに、金車2を吊線3から取り外しつつドラム6によって当該ケーブルセット10を一端から巻き取っていく。この際、一束化されたケーブルセット10のままの状態で、すなわち、ケーブルセット10から各結束バンド1を取り外して各ケーブルに分離させることなく、当該ケーブルセット10をドラム6に巻き付けることができるため、上記分離された各ケーブル用のドラム6を用意する必要がなく、1つのドラム6によって巻き取ることができる。これにより、巻き取り時(ケーブル撤去時)において、ドラム毎に要していた作業員の数を減らすことができ(ここでは、3人から1人にすることができる)、これに応じて作業員の全体人数を減らすことができ、ひいてはコスト低減(工費節減)を図ることができる。
また、ドラム6には、(3本のケーブルからなる)ケーブルセット10が巻き付けられて総重量が大きくなる(重たくなる)ことから、重量低減を図るべく当該ドラム6は例えば樹脂製であることが好ましい。ドラム6が樹脂製であることは、騒音防止あるいはコスト的な観点からも好ましい。また、ドラム6は、つば径及び巻き幅が、所定長のケーブルセット10を巻き付けるのに十分な大きさを有したものとなっている。
図2、3は、本発明に係る結束バンドの一例を示すものである。図2(a)は、結束バンドの構成を示す表面側平面図、図2(b)は、同・裏面側平面図、図3は、同・側面断面図を示している。図2、3に示すように、結束バンド1は、上面視略帯状をしており、複数本のケーブルからなるケーブル束4に巻き付けることによって当該ケーブル束4を締着するものである。なお、結束バンド1をケーブル束4に巻装した場合に、外面となる側を結束バンド1の表面、内面となる側を裏面としている。
結束バンド1は、主巻付部101、補助巻付部102、係合部103及び掛止部104を備えている。主巻付部101(ベルト本体)は、結束バンド1の所謂本体部であり、後述する補助巻付部102によって巻き付ける前段階においてケーブル束4に巻き付けられる帯状のものである。
補助巻付部102は、ケーブル束4に巻き付けられた状態(巻装状態)の主巻付部101に対してさらに上巻き付けするべく当該主巻付部101の端部E1側に設けられたものであり、主巻付部101における上記一端側の辺に対する両端側の位置(端部E1における掛止部104を挟んだ両端部の位置)に設けられた2つの帯(細帯)状体からなるものである。
係合部103は、巻装状態の主巻付部101及び補助巻付部102を脱着可能に保持するためのものであり、ナイロン等の素材からなる可撓性を有する、例えばマジックテープ(登録商標)等の所謂面ファスナーからなる。係合部103は、雄(オス)面ファスナー107、108と、雌(メス)面ファスナー109、110とからなり、これら雌雄の面ファスナーによって結束バンド1がケーブル束に脱着可能に巻装される。
雌雄の面ファスナーは、それぞれ結束バンド1の裏表面において当該脱着可能となる位置に設けられている。例えば、雄面ファスナー107、108は、図2(b)に示すように結束バンド1における例えば裏面に設けられており、雄面ファスナー107は、補助巻付部102の先端部(補助巻付部102における端部E1と反対側の端部)に、例えば当該補助巻付部102の帯幅で設けられ、雄面ファスナー108は、主巻付部101における、掛止部104が設けられている側の中央部C1から端部E1に亘る例えば全面に設けられている。雌面ファスナー109、110は、図2(a)に示すように結束バンド1の例えば表面に設けられており、雌面ファスナー109は、補助巻付部102の基端部(補助巻付部102における上記先端部と反対側の端部)に、当該補助巻付部102の例えば帯幅で設けられ、雌面ファスナー110は、主巻付部101における、掛止部104が設けられていない側の中央部C1から端部E2に亘る例えば全面に設けられている。
掛止部104は、主巻付部101がケーブル束4に巻装された状態において吊架可能とするもの、すなわち、後述する金車2のフック部203に掛止するためのものである。掛止部104は、主巻付部101の表面側における補助巻付部102寄りの略中央部(主巻付部101の幅方向の略中央位置)に設けられており、帯状の紐体が環状にされてなる2つの吊輪105、106(吊りベルト)を備えている。掛止部104は、結束バンド1がケーブル束に巻装された状態においてこの2つの吊輪105、106がそれぞれ相対的な位置となるように主巻付部101に設けられている。
上記吊輪105、106は、それぞれ長さ(サイズ)が異なる、すなわち、それぞれ吊架時における長さ(吊り下げ長さ)が異なるものとなっている。ここでは、例えば吊輪105は吊輪106よりも長くなっており、吊輪106よりも吊輪105を用いた方が吊架時の長さが大きくなる構成となっている。
吊輪105、106の付け根近傍の内面(裏面)側には、補強部111が設けられている。補強部111における吊輪105、106と反対側の端部側は主巻付部101に取り付けられており、この補強部111によって、掛止部104(吊輪105、106)が主巻付部101に対してより確実に固定されるように(掛止部104が主巻付部101から取れないように)補強される。
なお、主巻付部101、補助巻付部102及び掛止部104は、ナイロン等の素材からなる可撓性を有した(ただし、伸縮性は無い(又は僅か))織布からなっている。
また、補助巻付部102は主巻付部101に、各面ファスナーは主巻付部101又は補助巻付部102に、掛止部104は主巻付部101にそれぞれ縫着されることによって接合されている。ただし、当該縫着ではなく、例えば接着剤等によって接合されたり、あるいは熱によって溶着されることによって接合されていてもよい。また、結束バンド1は、主巻付部101や補助巻付部102といった各部が接合されてなるものでなくともよく、例えば各部が一体に形成されたものであってもよい。
また、吊輪105、106は、変形自在であり、かつ保形性を有するもの、すなわち、ドラム6への巻き付け時に、ケーブルに押圧された場合に自在に変形し(これにより上記ケーブルセット10のドラム6による巻取性が向上する)、この押圧力が解けると直ちに元の状態に復帰するものであることが好ましい。また、吊輪105、106は、上記保形性により、輪の方向が結束バンド1の巻き方向(巻回方向)に配向されていることが好ましい。
ここで、結束バンド1のケーブル束4への巻き付けについて説明する。
図6は、結束バンド1のケーブル束4への巻き付け状態の一例を概略的に示す図であり、(a)は、同・正面図、(b)は同・側面断面図を示している。図6に示すように、複数本からなるケーブル束4(ここでは、ケーブル61〜63の3本からなるケーブル束4)に結束バンド1を巻き付ける際、主巻付部101における巻付始端部(上記図2、3に示す端部E2、及び主巻付部101における端部E2側の所定部位)を、符号64に示すようにケーブル61、62間、あるいはケーブル62、63間に挟み込んだ状態で巻き付け始める。そして、ケーブル束4に対し、符号Aに示す矢印方向に、主巻付部101、補助巻付部102の順に巻き付けていく。この場合、まず主巻付部101の表面にある雌面ファスナー110に、裏面にある雄面ファスナー108が係合するように当該主巻付部101を巻装する。次に、補助巻付部102の表面にある雌面ファスナー109に、裏面の雄面ファスナー107が係合するように、当該巻装状態の主巻付部101に対してさらに補助巻付部102を巻き付ける。この場合、符号65に示すように、巻装状態の主巻付部101(符号66に示す)に対し、当該主巻付部101におけるケーブル束4の長手方向(以降、ケーブル長手方向という)の両端側の外周面に沿って補助巻付部102が巻き付けられた状態となる。
ところで、上述のように、結束バンド1による巻き始めに主巻付部101の端部をケーブル間に挟み込むことにより、巻き始めにおける巻き付けが容易に行えるようになるとともに、ケーブルと主巻付部101との間の摩擦力によって、結束バンド1が巻き付け方向に回転したり、ケーブル長手方向に移動することが防止される。また、ケーブル束4に対する巻装状態の主巻付部101の上から更に補助巻付部102を巻き付けることによっても、同様に、結束バンド1が巻き付け方向に回転したり、ケーブル長手方向に移動することが防止され、結束バンド1をケーブル束4に、より確実に固定することができるようになる。
また、主巻付部101を巻装した後、さらに補助巻付部102によって巻装する、すなわち、2段階で巻装する構成であるため、ケーブル束4に対する結束バンド1の巻き付けの調整を容易に行うことができる。さらに、補助巻付部102は、主巻付部101のケーブル長手方向の両端部に設けられた2つの帯状体からなるため、上記巻き付けの調整を、当該2つの補助巻付部102によって別々に行うことができる。
なお、符号67、68は、掛止部104の吊輪105、106を示している。このよう
に、吊輪105、106は、ケーブル束4に巻装された状態において相対的な位置となるように、すなわち、一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置するように主巻付部101に設けられている。また、吊輪105、106は、当該吊輪の輪の配向方向が、結束バンド1の巻き方向となるように主巻付部101に設けられている。
図4、5は、本発明に係る金車の一例を示すものである。図4は、金車の構成を示す一部断面側面図である。図5(a)は、同・一部断面上面図、図5(b)は、同・一部断面正面図を示している。図4、5に示すように、金車2は、側面視略J字状であり、ケーブル架設時の吊線に移動可能に吊架させるとともに、上記結束バンド1の掛止部(吊輪10
5又は106)を掛止するためのものである。金車2は、ローラ部201(吊りローラ)
、本体部202(主フレーム)、フック部203及び開閉部204を備えている。
ローラ部201は、金車2を、ケーブル架設を行う場合の吊線に沿って移動させるためのものであり、移動方向に直列に配置された2つのローラ205と、当該ローラ205を、軸206によって回転自在に軸支するローラフレーム207とから構成されている。ただし、ローラ205には、円弧状の溝(凹部)が形成されており、この溝部に吊線が嵌入される。
本体部202は、金車2の所謂本体フレームであり、ボルト・ナットからなる軸211によってローラ部201に揺動可能に軸支され、当該ローラ部201の一側面(側面S1)において上下方向に延在するものである。本体部202は、幅方向の両端部が符号212に示すように外側(ローラ部201と反対側)に向けて折り曲げられた形状となっており、これにより強度が高められている。
また、本体部202の上部は、略コ字状に下向きに折り返されたような形状となっており、本体部202は、当該コ字状部がローラ部201の上方向から被せられた状態で、コ字状部及びローラフレーム207に対して上記軸211が嵌挿されてローラ部201に軸支されている。なお、本体部202は、ローラ部201に対し、軸211を支点として符号Bに示す矢印方向に揺動可能となっている。
フック部203は、上記結束バンド1の掛止部104等を掛止するための側面視略U字状となっている所謂フックである。フック部203の一端(端部221)は、本体部202の下部に溶接等の方法によって固定されている。
開閉部204は、フック部203の開口部222(開口部222近傍の内側)に設けられ、当該フック部203に掛止されたもの(例えば結束バンド1の吊輪105又は106)が外れないようにするための、すなわち、フック外れを防止するための所謂安全装置である。開閉部204は、当該開閉部204の基端が、軸231によってフック部203(フック部203における、本体部202への固定位置側の略逆U字状に形成された端部)に揺動可能に軸支されることによって開口部222の内側(符号Cに示す矢印方向)に向けて開閉可能に取り付けられている。
ただし、開閉部204は、当該開閉部204の長手方向と垂直な方向の断面形状が略コ字状であり、上記当該コ字における開口部側がフック部203の内側に向けられるようにしてフック部203に取り付けられている。また、開閉部204は、開閉動作を行わない場合、バネ体232等による付勢力によって閉じた状態となっており、この閉じた状態において、開閉部204の先端は、フック部203の先端223から所定長さ分だけ内側に入った位置(接点224)でフック部203と当接している。
ところで、フック部203は、上記付勢力によって開閉部204が閉じた状態となっている場合に、フック部203における先端223及び接点224間の辺(フック部203の先端部付近の内壁部)と、開閉部204の背部233とによって略V字状の谷部241が形成される。結束バンド1の吊輪105又は106をフック部203に掛止する際、この谷部241に吊輪105又は106が置かれると(開閉部204の背部233に乗せられると)、ケーブル束及び結束バンド1(ケーブルセット10)の自重によって、自動的に(開閉部204を閉じた状態にする付勢力に打ち勝って)開閉部204が開き、吊輪105又は106がフック部203の内側に入る(底部に落ち込む)ことによってフック部203に掛止される(後述する図7(b)参照)。なお、吊輪105又は106がフック部203の内側に入った後(掛止された後)、開閉部204は再び閉じた状態となる。
また、本体部202は、外側(符号213に示す向き)に向けて凸状となるように湾曲しており、また、ローラフレーム207は、当該ローラフレーム207の下辺208の高さ位置がローラ205の下端部209の高さ位置より高くなるように形成(設置)されている。これらによって、ケーブル架設作業において、金車2が吊線に沿ってスムーズに移動できるようになる、すなわち、金車2が吊線に沿って移動する際の障害物(例えば電柱P2等に取り付けられたサポート金具23)に当接するのを防止できる。
なお、金車2は、ローラ部201、本体部202、フック部203及び開閉部204の各部が接合されたものとなっているが、それに限らず、例えば本体部202とフック部203、本体部202とローラ部201(ローラフレーム207)、あるいはローラ部20
1(ローラフレーム207)と本体部202とフック部203とが一体に形成されてなる
ものであってもよい。
また、金車2は、ケーブル架設時の作業性あるいは地上高を考慮して、コンパクト化(例えば、金車2の全高(金車2の長手方向の全長)は例えば約230mm)が図られたものであってもよく、この結果、総重量が低減されたものとなっていてもよい。
ここで、図7(a)、(b)に、金車2によって結束バンド1が吊架された状態の一例を示す。(a)は、同・正面図、(b)は、同・側面断面図を示している。図7に示すように、ケーブル架設時には、金車2のフック部203に、ケーブル束4に巻装された状態の結束バンド1の掛止部104(吊輪105又は106)が掛止されるとともに、電柱間に架線された吊線3上に、ローラ部201(ローラ205)が掛止されることによって金車2が吊架される。この場合、吊線3に吊架される各金車2間の距離は、ケーブル束4に対する結束バンド1の取り付け間隔(例えば約3m)に対応している。
ケーブル束4に結束バンド1が巻装されて固定されているため、図7(a)に示すように、ケーブルセット10が引線7による牽引等によって例えば符号Xに示す矢印方向に引っ張られると、各結束バンド1を介して金車2も引っ張られ、結果としてケーブルセット10及び金車2が一体となって同方向に吊線3に沿って移動していく。このように、ケーブル束4に固定された結束バンド1のみによって、金車2とともにケーブルセット10を移動させることができるため、上記図9に示される各金車を連結するための連結ロープ95、あるいは上記図8(b)に示されるような先頭の金車87とケーブル束88の先端(コネクタ91)とを接続するロープ92が不要となり、これらロープ費を節約できるとともに、これらロープを取り付ける手間が省ける、あるいはこれらロープを取り付けることによる例えばロープ同士が絡むといったことがなくなり、ひいては作業性が向上する。
金車2においては、本体部202にフック部203が固定された構造となっているため、金車2が、ローラ205によって吊線3に吊架されている場合、鉛直方向を軸としてフック部203が回転するといったことがなく、フック部203に結束バンド1の吊輪105、106が掛け易く、ひいては作業性が向上する。また、ローラ部201には2つのローラ205が備えられているため、ローラ部201が吊線3に沿って(の上を)走行する際、当該吊線3から脱輪する可能性が低くなり、走行安定性が向上する。
以上のとおり、本発明のケーブル架設工法によれば、電柱(例えば電柱P1、P3)間に吊線3が架設され、長手方向に所定間隔を置いて配置される掛止部付の結束バンド1によって複数本のケーブルが一束化された一束化ケーブルと、吊線3に沿って移動自在とす
るローラ部201と結束バンド1の掛止部104と係合するフック部203とを備える金車2とが準備され、一束化ケーブルを吊線3に沿って一方の電柱P1から他方の電柱P3へ延線する際に、一方の電柱P1において、金車2のフック部203に結束バンド1の掛止部104が掛止されるとともに、吊線3に金車2のローラ部201が吊り下げられつつ、一束化ケーブルが延線される。このように、複数本のケーブルを金車内に収める(図10参照)といった作業を行うことなく、ケーブルが一束化された状態で金車2のフック部203に結束バンド1の掛止部104を掛止し、かつ当該金車2のローラ部201を吊線3に吊り下げつつ延線することができるため、ケーブル架設時の作業効率(作業性)を向上することができる。また、引線7等により一束化ケーブルが引っ張られて移動すると、金車2もこの一束化ケーブルの移動に伴って移動する構成であるため、各金車間を連結する連結ロープ95(図9参照)等が不要となり、当該連結ロープ95等を接続するなどの手間が省けることによる作業効率の向上、ひいてはコスト低減を図ることができる。
また、結束バンド1を複数本のケーブルからなるケーブル束4に巻き付ける際、結束バンド1の一端側をケーブル間に挟み込んだ状態で、当該結束バンド1をケーブル束4に巻き付けて締着するため、結束バンド1をケーブル束に対して確実に固定することができる。
また、ケーブル架設時において、複数の結束バンド1が取り付けられた状態でドラム6に巻き付けられた一束化ケーブルが当該ドラム6から繰り出されつつ、金車2のフック部203に結束バンド1の掛止部104が掛止される。このように、結束バンド1が取り付けられた状態で一束化ケーブルをドラム6に巻き付けておき、ケーブル架設時において、一束化ケーブルをそのままドラム6から繰り出して使用することで、作業現場でケーブルに結束バンド1を取り付けて一束化ケーブルにする手間を省くことができ、あるいは、ケーブル撤去時において、ケーブル束から結束バンド1を取り外す手間を省くことができ、ひいては作業効率を向上することができる。
また、結束バンド1の掛止部104には、ケーブル束4に巻装された状態において相対的な位置となる少なくとも2つの吊輪105、106(複数の吊輪)が備えられているため、結束バンド1(ケーブル束4)の金車2への掛け易さ、すなわち、取付作業性を向上することができる。
また、上記吊輪105、106は、それぞれ吊架時における吊架長さが異なり、一束化ケーブルを電柱間に延線する場合の当該一束化ケーブルの所要地上高に応じ、結束バンド1毎に、これら2つの吊輪105、106のうちのいずれかが選択され、当該選択された吊輪が金車2のフック部203に掛止される。このように、長さの異なる吊輪を選択的に使用することができ、必要に応じて一束化ケーブルの地上高を変えることができることから、当該一束化ケーブルの所要地上高を適宜確保できるようになる。
また、本発明の結束バンド1によれば、当該結束バンド1には、ケーブル束4に巻き付けられる帯状の主巻付部101と、ケーブル束4に巻き付けられた状態の主巻付部101に対してさらに巻き付ける(上巻き付けする)べく当該主巻付部101の一端側に設けられた帯状の補助巻付部102と、主巻付部101及び補助巻付部102をケーブル束4に巻き付けた後、当該巻装状態を脱着可能に保持する係合部103と、主巻付部101に設けられ、主巻付部101がケーブル束4に巻装された状態において吊架可能とする掛止部104とが備えられている。このように、主巻付部101、補助巻付部102によってケーブル束4に巻き付け、係合部103によって保持する構成であるため、ケーブル束4に対する結束バンド1の取り付け作業を容易に行うことができ、また、ケーブル束4に取り付けられた結束バンド1の掛止部104を単に掛止することにより当該ケーブル束4を吊架することができるため、ケーブル架設における作業効率を向上することができる。
また、巻装状態の主巻付部101に対して補助巻付部102をさらに巻き付けて取り付ける構成であるため、結束バンド1をケーブル束4に確実に固定することができる。さらに、係合部103によって脱着可能に保持される構成であるため、別のケーブル束4に対して当該結束バンド1を使い回しすることができ、ケーブル架設に要する付属品のコスト低減を図ることができる。
また、主巻付部101の、ケーブル束4への巻き付け始端が、ケーブル間に挟み込まれる巻付始端部とされているため、すなわち、主巻付部101がケーブル束4に巻き付けられる際に当該主巻付部101の巻付始端部がケーブル間に挟み込まれるため、結束バンド1をケーブル束4に対してより確実に固定することができる。
また、補助巻付部102における2つの帯状体が、巻装状態の主巻付部101における両端側の外周面に沿って巻き付けられるため、結束バンド1が、巻き付け方向に回転したりケーブル束4の長手方向に移動したりするといったことを防止でき、よって、結束バンド1を、ケーブル束4により確実に固定することができる。
また、掛止部104の吊輪105、106は、変形自在であり、かつ保形性を有するものであるため、結束バンド1をケーブル束4に取り付けた状態でドラム6に巻き付けることが容易となる(結束バンド1が取り付けられたケーブル束4のドラム6による巻取性が向上する)。
また、係合部103は、雌雄の面ファスナーからなるため、主巻付部101及び補助巻付部102の巻装時の脱着を容易に行うことができる。
また、本発明の金車2によれば、当該金車2には、ケーブル架設を行う場合の吊線3に沿って移動するべく2つのローラ205が直列にローラフレーム207に回転自在に軸支されてなるローラ部201と、このローラ部201に揺動可能に軸支され、当該ローラ部201の一側面(図4の符号S1に示す)において上下方向に延在する本体部202と、一端が本体部202の下部に固定され、ローラ部201側に延在する略U字状のフック部203と、フック部203の開口部222に設けられ、基端がフック部203における本体部202側の位置に揺動可能に軸支されることにより開口部222の内側に向けて開閉可能に構成され、かつバネ体232等による付勢力によって閉じた状態となる開閉部204とが備えられている。
このように、本体部202がローラ部201に揺動可能に設けられていること、及びローラ部201が直列に2つのローラ205を備えることにより、金車2が吊線3に沿って安定して移動することができ、また、フック部203が本体部202に固定されているため、当該フック部203への吊輪105(又は106)の掛止を容易に行うことができ、ひいてはケーブル架設における作業効率を向上することができる。さらに、フック部203に開閉部204が設けられているため、フック部203に掛止された吊輪105(又は106)のフック外れを確実に防止することができるとともに、吊線3からローラ205(ローラ部201)が外れた(脱輪した)場合、この金車2は、フック部203から吊輪105(又は106)が外れることなく、結束バンド1(ケーブルセット10)により吊架された状態となるため、金車2の地上等への落下を防止することができる。
また、開閉部204が付勢力によって閉じた状態となっている場合に、フック部203の他端部(の内側の部分;内壁部)と開閉部204(の背部233)とによって谷部241が形成されているため、フック部203に吊輪105(又は106)を掛止する際に当該谷部241に吊輪105(又は106)を置く(載置する)と、掛止するもの、すなわち、吊輪を含むケーブルセット10の自重によって開閉部204が(開閉部204を閉じようとする付勢力に打ち勝って)自動的に開くとともに、吊輪105(又は106)がフック部203に嵌り込んで(落ち込んで)掛止されるといった掛止方法をとることができるため、ひいてはケーブル架設における作業効率を向上することができる。
また、本発明のケーブルセット10によれば、当該ケーブルセット10は、ケーブル架設を行う場合の吊線3に取り付けられた金車2のフック部203に掛止するための掛止部104を備えた複数の結束バンド1が、複数本のケーブルからなるケーブル束4に長手方向に所定間隔で取り付けられており、結束バンド1によって巻き付けられてケーブル束4が締着されて一束化されたものであるため、このケーブルセット10を用いれば、例えばケーブル架設現場において、金車2に吊架するためのケーブルの準備作業が簡略化され、また、吊線3にケーブルを吊架する際、金車2に対して結束バンド1の掛止部104を単に掛止することにより当該ケーブルセット10を吊架することができるため、ひいてはケーブル架設における作業効率を向上することができる。また、このケーブルセット10を別のケーブル架設工事においても使い回しすることができ、ケーブル架設に要する付属部品のコスト低減を図ることができる。
また、ケーブルセット10は、結束バンド1の巻き付け始端(巻付始端部)がケーブル間に挟み込まれた状態で、当該結束バンド1がケーブル束4上に巻き付けられることにより締着一束化されているため、ケーブル束4に対して結束バンド1をより確実に固定することができる。
また、ケーブルセット10(ケーブル束4における各ケーブル)は、その両端にコネクタ5が取り付けられているため、このコネクタ5を用いることにより線路接続が容易に行える。
また、ケーブルセット10は、結束バンド1によって締着一束化されたケーブル束4がドラム6に巻き付けられてなるものであるため、(3本の)ケーブルを巻き付けておくためのドラムが1つで済み、当該ケーブルセット10の運搬が容易に行え、かつドラムからのケーブルセット10の繰り出し作業が容易に行えるようになる。なお、本発明は以下の態様をとることができる。
(A)図1(c)に示すように、ケーブル束4を引線7によって牽引することにより電柱間を移動させて延線する構成ではなく(引線7を用いずに)、ケーブル束4を電柱P1側から押し出すことによってP3側に移動させて延線する構成であってもよい。
(B)ケーブル架設を行う際に、必ずしもドラム6に巻き付けられた状態のケーブルセット10を準備せずともよく、ドラム6に巻き付けられていない、例えば折り畳まれた状態のケーブルセット10を準備してもよい。
(C)上記実施形態においては、補助巻付部102は、主巻付部101における一端側の辺に対する両端側の位置に設けられた2つの帯状体からなるものであるが、これら2つの帯状体における主巻付部101側と反対側の端部(端部近傍)が、例えば補助巻付部102と同様の帯状体によって互いに連結された構造(補助巻付部102が略コ字状)となっていてもよい。これにより、補助巻付部102を巻装状体の主巻付部101に巻き付ける際に、2つの帯状体を(別々に巻き付けるのではなく)同時に巻き付けることができるようになり、作業効率が向上する。
(D)結束バンド1の吊輪は、紐体からなるものでなくともよく、例えばプラスチック材やゴム材等からなるリング状(真円や楕円等の円形状、あるいは三角形や四角形といった多角形形状)のものであってもよい。この場合、吊架時における吊架長さ(例えばリングの直径)が異なっていてもよい。
(E)結束バンド1(の各部)は、ケーブル束4に巻き付ける際にケーブルを傷付けることなく、また、ケーブル束4に取り付けたままの状態で容易にドラム6に巻き付けることができる素材であれば、織布に限らず、いずれの素材であってもよい。
(F)結束バンド1における吊輪の個数は2つでなくともよく、例えば1つあるいは、3つ以上であってもよい。なお、吊輪が3つ以上となる場合、結束バンド1がケーブル束4に巻装された状態において相対的な位置、すなわち、例えば吊輪が3つの場合、当該3つの吊輪が互いに中心角120度間隔で離れた位置となるように結束バンド1(掛止部104)に設けられていてもよい。この場合、各吊輪の長さについては、それぞれが異なる長さであってもよいし、同じ長さであってもよい。
(G)上記実施形態では、例えば図1(d)に示すように、電柱間に1つのケーブルセット10を用いて延線しているが、電柱間の距離が長く(延線する電柱の数が多く)、1つのケーブルセット10だけでは延線できない場合には、複数のケーブルセット10を準備し、これらケーブルセット10を(両端にあるコネクタ5によって)互いに接続することによって延長しつつ当該電柱間に延線する構成であってもよい。
本発明に係るケーブル架設工法の一例を示す概略図であり、(a)は、電柱間における吊線の架設に関する説明図、(b)は、ケーブルセット及び金車等の準備に関する説明図、(c)は、電柱間におけるケーブルセットの延線に関する説明図、(d)は、電柱間に掛け渡されたケーブルセットに関する説明図である。 本発明に係る結束バンドの一例を示す図であり、(a)は、結束バンドの構成を示す表面側平面図、(b)は、同・裏面側平面図である。 図2に示す結束バンドの側面断面図である。 本発明に係る金車の一例であり、金車の構成を示す一部断面側面図である。 図4に示す金車の図であり、(a)は、同・一部断面上面図、(b)は、同・一部断面正面図である。 結束バンドのケーブル束への巻き付け状態の一例を概略的に示す図であり、(a)は、同・正面図、(b)は同・側面断面図である。 金車によって結束バンドが吊架された状態の一例を示す図であり、(a)は、同・正面図、(b)は、同・側面断面図である。 従来のケーブル架設工法を示す概略図であり、(a)は、電柱間における吊線の架設に関する説明図、(b)は、ケーブル及び金車等の準備に関する説明図、(c)は、電柱間におけるケーブルの延線に関する説明図、(d)は、電柱間に掛け渡されたケーブルに関する説明図である。 従来のケーブル架設工法に関する説明図である。 従来のケーブル架設工法に関する説明図である。
符号の説明
1 結束バンド
101 主巻付部
102 補助巻付部
103 係合部
104 掛止部
105、106 吊輪
107、108 雄面ファスナー
109、110 雌面ファスナー
111 補強部
2 金車
201 ローラ部
202 本体部
203 フック部
204 開閉部
205 ローラ
206、211、231 軸
207 ローラフレーム(ローラ支持体)
222 開口部
224 接点
232 バネ体
241 谷部
3 吊線
4 ケーブル束
5 コネクタ
6 ドラム
7 引線
10 ケーブルセット
21 掴線装置
22 張線装置
23 サポート金具
24 導入ローラ
61〜63 ケーブル
C1 中央部
E1、E2 端部
P1〜P3 電柱

Claims (16)

  1. 電柱間に吊線を架設し、
    長手方向に所定間隔を置いて配置される掛止部付結束バンドによって複数本のケーブルが一束化された一束化ケーブルと、前記吊線に沿って移動自在とするローラ部と前記結束バンドに設けられた掛止部と係合するフック部とを備える金車とを準備し、
    架設された前記吊線に沿って、前記一束化ケーブルを一方の電柱から他方の電柱へ延線する際に、当該一方の電柱において、金車のフック部に前記掛止部を掛止するとともに、前記吊線に前記ローラ部を吊り下げつつ、前記一束化ケーブルを延線するケーブル架設工法であって、
    前記結束バンドは、巻付始端部と、この巻付始端部に連なる帯状の巻付部とを備え、前記複数本のケーブルの一束化は、帯状に形成された前記結束バンドの巻付始端部をケーブルの間に挟み込み、前記巻付部を前記複数本のケーブルからなるケーブル束の外周に巻き付けて締着することによる一束化である
    ことを特徴とするケーブル架設工法。
  2. 前記複数本のケーブルの一束化は、結束バンドの表裏面に脱着可能な係合部を設け、前記結束バンドをケーブル束に巻き付けたときに表側の係合部と裏側の係合部とを互いに接合させて、当該結束バンドの巻装状態を脱着可能に保持することによる一束化である
    ことを特徴とする請求項1記載のケーブル架設工法。
  3. 前記一束化ケーブルを、予め前記複数の結束バンドが取り付けられた状態で所定のドラムに巻き付けておき、ケーブル架設を行うにあたり、前記ドラムから当該一束化ケーブルを繰り出して延線する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のケーブル架設工法。
  4. 前記複数本のケーブルの一束化は、前記結束バンドの掛止部に少なくとも2つの吊輪を設け、一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置するように前記結束バンドを前記ケーブル束に巻き付けることによる一束化である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のケーブル架設工法。
  5. 前記吊輪は、それぞれ吊架時における吊架長さが異なる2つの吊輪とし、架設すべき一束化ケーブルの所要地上高に応じていずれかの吊輪を選択し、当該選択された吊輪を金車のフック部に掛止する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のケーブル架設工法。
  6. 複数本のケーブルからなるケーブル束に巻き付けることによって当該ケーブル束を締着する結束バンドであって、
    前記ケーブル束に巻き付けられる帯状の主巻付部と、
    前記ケーブル束に巻き付けられた状態の主巻付部に対してさらに巻き付けるべく当該主巻付部の一端側に設けられた帯状の補助巻付部と、
    前記主巻付部及び補助巻付部の表裏面に設けられ、前記主巻付部及び補助巻付部をケーブル束に巻き付けたときに表側と裏側とが互いに接合することにより、当該主巻付部及び補助巻付部の巻装状態を脱着可能に保持する係合部と、
    前記主巻付部に設けられ、主巻付部がケーブル束に巻装された状態において吊架可能とする掛止部とを備える
    ことを特徴とするケーブル架設用の結束バンド。
  7. 前記主巻付部の、ケーブル束への巻付始端部が、ケーブル間に挟み込まれる巻付始端部とされている
    ことを特徴とする請求項6記載の結束バンド。
  8. 前記補助巻付部は、主巻付部における前記一端側の辺に対する両端側の位置に設けられた2つの帯状体からなるものであり、
    前記2つの帯状体は、前記巻装状態の主巻付部における前記両端側の外周面に沿って巻き付けられるものである
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の結束バンド。
  9. 前記掛止部は、少なくとも2つの吊輪を備え、各吊輪は、結束バンドがケーブル束に巻装された状態において一方の吊輪が上側に位置するときに他方の吊輪は下側に位置する
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の結束バンド。
  10. 前記吊輪は、2つの吊輪からなり、それぞれ吊架時における吊架長さが異なるものである
    ことを特徴とする請求項9記載の結束バンド。
  11. 前記吊輪は、可撓性を有する伸縮性の乏しい織布である
    ことを特徴とする請求項9又は10記載の結束バンド。
  12. 前記係合部は、雌雄の面ファスナーからなる
    ことを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載の結束バンド。
  13. 請求項6から12のいずれか1項に記載された結束バンドを複数個備え、
    各結束バンドが、複数本のケーブルからなるケーブル束に長手方向に所定間隔で取り付けられてなり、
    前記ケーブル束は、前記結束バンドの巻き付けにより締着一束化されたものである
    ことを特徴とするケーブル架設用のケーブルセット。
  14. 前記結束バンドによる締着一束化は、結束バンドの巻付始端部がケーブル間に挟み込み、この巻付始端部に連なる帯状の巻付部を前記複数本のケーブルからなるケーブル束の外周に巻き付けることによる締着一束化である
    ことを特徴とする請求項13記載のケーブルセット。
  15. 前記ケーブル束の両端にコネクタが取り付けられている
    ことを特徴とする請求項13又は14記載のケーブルセット。
  16. 前記締着一束化されたケーブル束が所定のドラムに巻き付けられてなる
    ことを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のケーブルセット。
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