JP4299581B2 - 金属シール - Google Patents

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JP4299581B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属シールに関する。
【0002】
【従来の技術】
真空、又は内圧外圧の固定フランジ用のシールとしては、従来、ゴムや樹脂等の様々な材料が使用されてきた。特に、高真空・高圧の内圧又は外圧用、高温・低温、及び、腐食性流体への適用等の過酷な条件下では、金属シールが用いられる場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この金属シールには次のような問題がある。即ち、従来の金属シールは一般に締付力が高く、そのため、相手部材(シール取付部材)としてのフランジ等の肉厚を増加せねばならず、装置の重量増加及び容積(スペース)増加等の問題が発生する。
また、従来、横断面楕円形や円形の金属シールが使用されていた(図示省略)が、相互に平行な一対の平坦面の間に、このような楕円形や円形の金属シールを圧接状に装着した場合、平坦面との圧接シール部分で、局部的に塑性変形を生じ、平坦面───つまりフランジ等の相手部材───に損傷を与え、フランジ等の相手部材の再使用(繰返し使用)に関して問題を生じていた。また、保守・点検等の解体時に、高いメンテナンスコストとメンテナンス時間を要していた。
【0004】
上述の横断面楕円形や円形の金属シールが相手部材の平坦面に損傷を与える理由は、この金属シールの剛性高さの故に、ほとんど弾性変形することができず、一対の平坦面が相互に接近しようとする方向の締付力をそのまま受けて、局部的に塑性変形(圧潰)を受けるためである。
要するに、従来の金属シールでは作成が容易で、締付力が小さく、かつ、弾性的復元量が大きく、相手部材(平坦面)を局部的に圧潰せず(損傷を与えない)という全ての条件を満足させ得るものが知られていなかった。
【0005】
そこで、本発明者等は、図6に例示するような横断面形状の金属シール30を、特願2002−211097にて提案した。即ち、この金属シール30は、相互に平行な第1平坦面部31と第2平坦面部32の間に介装され、全体が環状であり、横断面矩形状の中間基部33と、第1平坦面部31に当接する内径寄りの半円形の第1接触凸部36と、第2平坦面部32に当接する外径寄りの半円形の第2接触凸部37とを、有し、そして、装着圧縮状態(使用状態)では、相互に接近する第1・第2平坦面部31・32から受ける押圧力F1 ,F2 によって、中間基部33を中心に捩れ弾性変形を生じ、その捩れ弾性変形に伴う弾性的反発力により、第1接触凸部36は第1平坦面部31に圧着・圧接し、かつ、第2接触凸部37は第2平坦面部32に圧着・圧接して、密封(シール)作用をなさしめるものである。
【0006】
この図6のように、締付力(矢印F1 ,F2 参照)が小さく、復元性に優れた金属シールを提案したのであったが、流体圧力P…が高い使用条件───例えば10MPa以上の圧力───では、図6(B)の矢印Z方向に、第2接触凸部37が第2平坦面部32から浮上り、矢印G方向に流体洩れ(ブローバイ)を発生する虞のあることが、その後の本発明者等の試作実験等の検討の結果判明した。
即ち、図6(B)に示す如く、金属シール30に高圧の流体圧力Pが作用すると、比較的小さな締付力(押圧力)F1 ,F2 にて捩れ弾性変形中の金属シール30は、図6(B)に示した実線から2点鎖線のように、簡単に矢印Z方向に浮上る現象を生じ、矢印G方向へ流体洩れ(ブローバイ)を発生する。
【0007】
本発明の目的は、(金属シールでありながら)締付力が小さく、復元性に優れ、相手部材としてのフランジ等の肉厚を薄くでき、装置の軽量化とコンパクト化を図り、しかも、高圧作用時に、ブローバイ等の流体洩れを有効に防止できて、優れた密封(シール)性を発揮する金属シールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、相互に平行な第1接触平坦面部と第2接触平坦面部の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部と、上記第1接触平坦面部に当接する内径寄りの第1接触凸部と、上記第2接触平坦面部に当接する外径寄りの第2接触凸部と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部から受ける押圧力によって上記中間基部を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、内径側圧力作用時に上記第1接触平坦面部に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第1補助突起を外径寄りに有する。
【0009】
また、相互に平行な第1接触平坦面部と第2接触平坦面部の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部と、上記第1接触平坦面部に当接する内径寄りの第1接触凸部と、上記第2接触平坦面部に当接する外径寄りの第2接触凸部と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部から受ける押圧力によって上記中間基部を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、圧力作用時に上記第1・第2接触平坦面部に各々当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第1・第2補助突起を外径寄り・内径寄りに有する。
【0010】
また、相互に平行な第1接触平坦面部と第2接触平坦面部の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部と、上記第1接触平坦面部に当接する内径寄りの第1接触凸部と、上記第2接触平坦面部に当接する外径寄りの第2接触凸部と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部から受ける押圧力によって上記中間基部を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、外径側圧力作用時に上記第2接触平坦面部に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第2補助突起を内径寄りに有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
図1及び図2は、本発明に係る金属シール(メタルシール)Sの実施の一形態を示し、図1は自由状態(未装着状態)の断面正面図であり、図2は使用状態───装着圧縮状態───を示す要部断面説明図である。
【0012】
この金属シールSは、ステンレス鋼やばね用鋼やその他の金属から成り、切削や研削等の機械加工にて作製される。
この金属シールSは、相互に平行な第1接触平坦面部1と第2接触平坦面部2の間に介装されるものであって、全体が円形,楕円,長円,略矩形等の環状である。横断面形状について説明すれば、略矩形(長方形)の中間基部3と、略半円形の第1接触凸部11と第2接触凸部12と、から成る。第1接触凸部11は中間基部3の内径寄りに、第2接触凸部12は中間基部3の外径寄りに、夫々配設される。
装着状態で、内径寄りの第1接触凸部11は第1接触平坦面部1に当接し、外径寄りの第2接触凸部12は第2接触平坦面部2に当接する。
【0013】
図1の右半分、及び、図2に於て、2点鎖線によって、中間基部3と、第1・第2接触凸部11,12との境界線を示す。図示省略したが、装着未圧縮状態では、この中間基部3の(図の)上下の長辺側端面5,6は、フランジ等の取付部材(相手部材)7,8の前記第1・第2接触平坦面1,2と、平行状態である。なお、図示省略するが、上下の長辺側端面5,6の一方又は両方を、第1・第2接触平坦面1,2と平行でない状態(傾斜状)としても良い場合がある。その後、取付部材(相手部材)7,8が相互に接近してゆけば、図2に示した装着圧縮状態となる。図2の装着圧縮状態にて、第1・第2平坦面部1,2から受ける押圧力F1 ,F2 によって中間基部3を中心に捩れ弾性変形を生じる。
【0014】
そして、21は小三角形状の第1補助突起であり、中間基部3の(図の上方の)端面5の外径寄りに配設されて、図2のように流体圧力Pによる圧力が作用した時(圧力作用時)に、この外径寄りの第1補助突起21は第1接触平坦面部1に当接し、過大捩れ弾性変形を防ぐ。
また、22は小三角形状の第2補助突起であり、中間基部3の(図の下方の)端面6の内径寄りに配設されて、図2のように圧力作用時に、この第2補助突起22は第2接触平坦面部2に当接し、過大捩れ弾性変形を、同時に防ぐ作用をなしている。流体圧力Pが高いときに、上記第1補助突起21・第2補助突起22による過大捩れ弾性変形防止効果は特に発揮される。しかしながら、流体圧力Pが低圧のとき(又は真空)であっても、金属シールS自体がクリープ現象で変形することを、上記第1・第2補助突起21, 22が防止できる。
【0015】
横断面に於て、中間基部3の一端面5の内径寄りには第1接触凸部11が、外径寄りには第1補助突起21が、夫々突出状に、配設され、第1補助突起21の高さ寸法(突出寸法)H21は、第1接触凸部11の高さ寸法(突出寸法)H11よりも小さく設定されている。つまり、H21<H11とする。
他方、中間基部3の他端面6の外径寄りには第2接触凸部12が、内径寄りには第2補助突起22が、夫々突出状に、配設され、第2補助突起22の高さ寸法(突出寸法)H22は、第2接触凸部12の高さ寸法(突出寸法)H12よりも小さく設定されている。つまり、H22<H12とする。
【0016】
このように、断面矩形状の中間基部3に対し、内径側と外径側に相互に(ラジアル方向に)位置をずらせて、かつ、軸心L方向に相反する方向に、第1接触凸部11と第2接触凸部12を突設している。かつ、第1補助突起21と第2補助突起22は、同時に、断面矩形状の中間基部3に対し、内径側と外径側に相互に(ラジアル方向に)位置をずらせて、かつ、軸心L方向に相反する方向に、突設する。しかも、断面矩形状の中間基部3の(内周面を成す)短辺9と略半円形の第1接触凸部11とは(段差のない)連続状であり、かつ、断面小三角形状の第2補助突起22は上記短辺9から折曲線状に連続形成されており、(段差がなく、)断面矩形状の中間基部3の角部に配設されている場合を示している。
【0017】
さらに、断面矩形状の中間基部3の(外周面を成す)他の短辺10と略半円形の第2接触凸部12とは(段差のない)連続状であり、かつ、断面小三角形状の第1補助突起21は上記短辺10から折曲線状に連続形成されており、(段差がなく、)断面矩形状の中間基部3の角部に配設されている。このように、第1補助突起21と第2補助突起22とは、中間基部3の重心点に関して点対称位置にあるといえる。また、前述の第1接触凸部11と第2接触凸部12とは、上記重心点に関して点対称位置にあるといえる。
【0018】
なお、図1と図2の実施の形態に於て、第1・第2補助突起21, 22の位置を、短辺9又は短辺10と折曲線状に連続する角位置とせず、中角基部3の上記角位置から、僅かに内側に移転させて、端面5,6から、突出状に設けるも、自由である(図示省略)。
【0019】
そして、図1に示した自由状態の金属シールSを、第1・第2接触平坦面部1,2の間に装着して、この第1・第2接触平坦面部1,2を相互に接近させて、図2に示す装着圧縮状態に近づけてゆけば、一対の第1・第2接触平坦面部1,2から受ける押圧力F1 ,F2 によって、この金属シールSは中間基部3(の重心)を中心として、回転して(倒れて)捩れ弾性変形を生ずる。そして、第1・第2補助突起21, 22を、夫々、第1・第2接触平坦面部1,2に軽く接触させるように、この第1・第2接触平坦面部1,2の相互間隔寸法Cを予め設定しておく。この図2に示した捩れ弾性変形の状態は、一対の第1・第2接触平坦面部1,2が相互に分離すれば、図1に示した元の状態───自由状態姿勢───に復元する。
【0020】
そして、図2に於て、矢印Pで示したように、内径側圧力作用時に、第1接触平坦面1に第1補助突起21が当接すると同時に、第2接触平坦面部2に第2補助突起22が当接し、過大捩れ弾性変形を防ぎ、第2接触凸部12が第2接触平坦面部2から遊離し(浮き上り)、図6(B)で既に述べた矢印G方向の流体洩れ(ブローバイ)を防止できる。
【0021】
要するに本発明に係る金属シールSでは、相手部材(取付部材)7,8の押圧力F1 ,F2 を、巧妙に、中間基部3を中心に回転する───倒れる───捩れ弾性変形によって、柔軟に受け止め、かつ、第1・第2補助突起21, 22を、夫々、相手部材(取付部材)7,8に軽く接触させて(図6に矢印Gで示した)流体洩れ・ブローバイを防止し、金属シールSと第1・第2接触平坦面部1,2との接触面圧(当接面圧)を常に小さく保って、金属シールS及び第1・第2接触平坦面部1,2が局部的に塑性変形したり、損傷を受けることを、有効に防止できる。
【0022】
ところで、図1と図2に示した実施の形態のものは、外径側圧力作用時にも有効であり、いわゆる内圧用と外圧用の両方に使用できる形状である。つまり、図2に於て、外径側から圧力流体が作用すれば、第2補助突起22と第2接触平坦面部2との当接によって、金属シールS全体の捩りは阻止され、第1接触凸部11と第1接触平坦面部1との分離が防がれて、そこからの流体洩れが防止できる。
【0023】
次に、図3に示す他の実施の形態について説明する。この図3は既述の実施の形態を示す図2に代わる装着圧縮状態の断面図である。この図3に示した金属シールSは、図2と図1に示した金属シールSの第2補助突起22を省略した構成であって、それ以外は同一符号は同様の構成であるので重複説明を省略する。
この図3の金属シールSは、内径側圧力作用時に、第1接触平坦面部1に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ第1補助突起21のみを外径寄りに有する形状である。即ち、内径側に圧力(矢印P参照)が作用した際に、図6(B)のように、矢印Z方向に第2接触凸部37───図3の第2接触凸部12───が浮き上ることを防ぎ、矢印G方向への流体洩れを防止する内圧用である。
【0024】
次に、図4に示す別の実施の形態について説明する。この図4は既述の図2に代わる装着圧縮状態の断面図であり、この図4のものは、図2と図1に示した金属シールSの第1補助突起21を省略した構成であって、それ以外は同一符号は同様の構成であるので、重複説明を省略する。
この図4の金属シールSは、外径側圧力作用時に、第2接触平坦面部2に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ第2補助突起22のみを内径寄りに有する形状である。即ち、外径側に圧力(矢印P参照)が作用した際に、第1接触凸部11が第1接触平坦面部1から浮き上ることを防ぎ、その接触部(密封部)から、流体が内径方向へ洩れる(ブローバイする)ことを、防止する。つまり、外圧用の金属シールを示す。
【0025】
図5の実線は比較例を示す断面図であって、点線は本発明の図1の場合を比較のために付記した断面図である。即ち、本発明の金属シールSのように第1・第2補助突起21, 22を設けない場合で、図2で述べたと同様の浮き上り防止及び流体洩れ防止作用を得るには、中間基部の厚さ寸法Tを実線のように増加せねばならない。このように大きな厚さ寸法Tでは、図2で示した押圧力F1 ,F2 が、極端に増大する。つまり、低締付力という本発明に係る金属シールSの利点が無くなることが分かる。言い換えれば、この図5から、本発明に係る金属シールSは、低締付力───押圧力F1 ,F2 が小さい───という利点を、そのまま残しつつ、図6(B)で述べた浮上り及び流体洩れを、防止している、優れた金属シールであるといえる。
【0026】
なお、本発明に係る金属シールSでは、補助突起21, 22によって、取付部材7,8の相互間隔寸法Cの調整が可能となり、余剰な変形を抑えることができ、クリープ変形(捩り変形)を減少乃至防止できる。つまり、補助突起21, 22が無い場合には、金属シールが大きい締付力で捩り変形の状態を長期間保つと、永久変形───クリープ変形───を発生してしまうが、本発明では、このような永久変形を防止できる。
【0027】
このように、本発明に係る金属シールSは、高圧環境下でも十分なシール性(密封性)を、長期間、安定して発揮できる。また、相手部材(取付部材)7,8に、過大捩り防止のために金属シールSの一部に当接する段差加工等も、不要である。
また、自由状態で、中間基部3が第1・第2接触平坦面部1,2と傾斜方向として、大きな回転(捩り)を可能としたり、また、端面5,6を凸曲面状、若しくは、凹曲面状とすることも可能である。また、第1・第2接触凸部11, 12を多角形状とすることも自由である。
【0028】
上述の図示の実施の形態によれば、横断面形状が直線部が多く、切削加工も容易かつ安価でありメタルOリングでは加工が難しく高価であるような小さなサイズにも、十分対応できる。本金属シールSは横断面形状がブロック型でズングリしているにかかわらず、倒れ(回転)による捩れ弾性変形等を複合的に行わせて、低締付力にて十分な密封性(シール性能)を発揮する。このような低締付力を活用して、従来のゴム製Oリングに代わるシール材として、高温や低温やプラズマ照射やオゾン雰囲気等の従来のOリングでは適用できない過酷な条件下での適用が可能となる。
なお、材質としてSUS316L ダブルメルトは、カーボンなどの不純物が少なく、清浄度が要求される半導体製造装置として好適である。
【0029】
本金属シールSの表面について説明すると、 (i) 銀、金、銅、すず等のメッキ、 (ii) PTFE、FEP等の各種樹脂被覆(コーティング)、(iii) 各種ゴム材料の被覆(コーティング)、 (iv) 超研磨仕上げ、 (v) 切削又は研削加工又はプレス加工のまま、のいずれとするも自由である。また、被密封流体としては、上記表面被覆の有無及び材質にもよるが、真空、各種ガス(CO2 ,H2 ,O2 ,NH3 ,H2 O等)、各種液体(H2 O,H2 SO4 ,HCl等)のものに適用できる。いずれにせよ、本金属シールSは、低締付力、及び、大きな弾性的復元量、取扱いの容易性、小部品点数、製作の容易性と安価である点で、優れたシールである。従って、装着される相手部材(フランジ等)7,8がセラミックのように脆い材質やアルミニウム等の軟らかい材質のものにも適用可能であり、また、半導体製造装置のようにプラズマやオゾン等が照射される部位にも適用でき、低温から高温までの広い温度領域にも対応できる。そして、潰しが利いて、広いセット高さ(符号C参照)の範囲で十分なシール性(密封性)を発揮するので、装着される相手部材(フランジ等)7,8の寸法精度や公差が粗くとも適用でき、深い溝でも浅い溝でも、共通の金属シールSで対応可能となる場合もある。さらに、上下反転使用によって、長寿命化も図ることが容易である。
【0030】
また、第1・第2接触凸部11,12を、図示の実施の形態のように、半円形乃至半楕円形とすれば、中間基部3を中心に回転して(倒れて)、捩れ弾性変形する場合、第1・第2接触凸部11, 12は、広いセット高さの範囲で、常に安定して第1・第2平坦面部1,2に接触しつつ、全体にゆっくりと姿勢を変化させるので、優れた密封性能(シール性能)を備える。そして、反対側の端面5,6に突設した補助突起22, 21によって、流体圧力Pが高い環境下でもブローバイ等の流体洩れが防止できて、高圧環境下でも優れた密封性能(シール性能)を確保できる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成により次のような著大な効果を奏する。
(請求項1,2,3によれば、)装着圧縮状態にて全体に捩れ弾性変形を生ずるように構成したので、低締付力で使用でき、取付部材(フランジ等)7,8が脆い材質や軟らかい材質にも適用できる。
また、金属Oリングでは制作が困難な外形寸法が10mm未満の小型のシールとしても、比較的安価に制作可能なため、実用上優れた金属シールである。また、平坦面1,2の損傷も減少できる。
しかも、このような多くの利点を有しながら、高圧環境下でもブローバイ等の流体洩れを、補助突起21及び/又は補助突起22によって、防止できる。さらに、補助突起21及び/又は補助突起22によって、高圧、及び、低圧(真空)に於て長期使用期間後もクリープ変形を起こさず、長期間、優れた密封性能を維持できる。
(請求項2によれば、)内圧用と外圧用に兼用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示す自由状態の断面正面図である。
【図2】 作用説明を兼ねた要部断面図である。
【図3】 他の実施の形態を示す要部断面図である。
【図4】 別の実施の形態を示す要部断面図である。
【図5】 比較例と本発明の実施の形態とを比較対照して説明する断面図である。
【図6】 本発明者等が既に出願した発明に係る金属シールを説明する要部断面図である。
【符号の説明】
1 第1接触平坦面部
2 第2接触平坦面部
3 中間基部
11 第1接触凸部
12 第2接触凸部
21 第1補助突起
22 第2補助突起
S 金属シール

Claims (3)

  1. 相互に平行な第1接触平坦面部(1)と第2接触平坦面部(2)の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部(3)と、上記第1接触平坦面部(1)に当接する内径寄りの第1接触凸部(11)と、上記第2接触平坦面部(2)に当接する外径寄りの第2接触凸部(12)と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部(1)(2)から受ける押圧力によって上記中間基部(3)を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、内径側圧力作用時に上記第1接触平坦面部(1)に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第1補助突起(21)を外径寄りに有することを特徴とする金属シール。
  2. 相互に平行な第1接触平坦面部(1)と第2接触平坦面部(2)の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部(3)と、上記第1接触平坦面部(1)に当接する内径寄りの第1接触凸部(11)と、上記第2接触平坦面部(2)に当接する外径寄りの第2接触凸部(12)と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部(1)(2)から受ける押圧力によって上記中間基部(3)を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、圧力作用時に上記第1・第2接触平坦面部(1)(2)に各々当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第1・第2補助突起(21)(22)を外径寄り・内径寄りに有することを特徴とする金属シール。
  3. 相互に平行な第1接触平坦面部(1)と第2接触平坦面部(2)の間に介装される全体が環状の金属シールに於て、中間基部(3)と、上記第1接触平坦面部(1)に当接する内径寄りの第1接触凸部(11)と、上記第2接触平坦面部(2)に当接する外径寄りの第2接触凸部(12)と、を備え、装着圧縮状態にて、上記第1・第2平坦面部(1)(2)から受ける押圧力によって上記中間基部(3)を中心に捩れ弾性変形を生ずるように構成され、かつ、外径側圧力作用時に上記第2接触平坦面部(2)に当接して過大捩れ弾性変形を防ぐ横断面小三角形状の第2補助突起(22)を内径寄りに有することを特徴とする金属シール。
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