JP4299552B2 - コンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上に存在する位置情報を有するコンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、GPS(Global Positioning System)機能を持つモバイル端末の普及と共に、ユーザの現在地周辺に関する情報を提供する位置情報サービスに対する需要が高まりつつある。また、地上デジタル放送受信機能を搭載したモバイル端末の開発も進められている。このような背景から、近い将来、GPSによる位置情報取得機能と、地上デジタル放送受信機能、そして、通信によるインターネットアクセス機能を兼ね備えたモバイル端末が開発されるであろうことは、容易に推測できる。このようなモバイル端末が普及すると、これまでより利便性の高い位置情報サービスが提供可能となる。
【0003】
従来からある一般的な位置情報サービスとしては、GPS搭載モバイル端末からサーバへ位置情報を通知し、サーバ側においてこのモバイル端末の現在地周辺の情報を検索し、検索結果をモバイル端末へ返信するサービスが知られている。すなわち、これは、端末のユーザが明示的に情報検索の指示を出した場合に、現在地周辺の情報が取得できるサービスである。
【0004】
これに対し、ユーザが位置を移動した際に定期的に情報検索を行い、現在地周辺にユーザが所望する情報がある場合に、ユーザへ情報の存在を通知する方法がある。ここでは、この方法を通知型コンテンツ配信サービスと呼ぶことにする。
【0005】
通知型コンテンツ配信サービスの従来例としては、非特許文献1に示されている方法がある。この文献の通知型サービスは、端末とサーバとの間の通信コスト削減するための検索方式として「広域キャッシュ方式」を採用している。この広域キャッシュ方式では、端末が検索対象となる範囲よりも広範囲の位置関連情報をサーバから一括してキャッシュしておき、端末がこのキャッシュした位置関連情報を検索処理するものである。これにより、端末がサーバとの通信回数を削減することができる。
【0006】
また、特許文献1に示されている情報検索システムは、インターネット上に配置したURL検索支援サーバと通信機能を有する車載用ナビゲーション端末から構成されるものである。この情報検索システムでは、ユーザが端末画面に表示される地図から所望する情報項目(店舗や施設など)を選択すると、その情報項目がURL検索サーバに通知され、URL検索サーバは、通知された情報項目に対応するURL情報を端末に返信する。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−137737号公報、情報検索システム
【非特許文献1】
坂田一拓ほか、通知型の位置関連情報提供サービスの提案と、その実現方法、情報処理学会研究報告(2000−MBL−15) Vol.2000 No.112、p.73−80、2000年12月1日
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1に示される通知型コンテンツ配信サービスの従来方法では広範囲に分布するコンテンツ実体を一括してキャッシュするが、ユーザがキャッシュした全てのコンテンツを視聴するとは限らない。このため、受信したコンテンツが視聴されること無く破棄される可能性も高く、コンテンツ配信の効率面において改善の余地があるという課題がある。
【0009】
また、特許文献1の情報検索システムは、インターネット上にURL検索サーバを設置する必要があり、ユーザが新たなコンテンツの視聴を要求する度に、モバイル端末からURL検索サーバへ情報を通知する方式である。このため、システム構築の容易さや、サーバ負荷軽減、通信コスト削減等の面での課題を有している。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、現在地周辺に関連するコンテンツを効率的に取得することが可能なコンテンツ視聴環境を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、地理的空間内の一点を示す地点位置情報を取得し、地理的な位置と関連付けられるコンテンツである位置依存コンテンツの参照先をまとめたリストコンテンツをサーバから受信し、取得した地点位置情報を基準とした領域を関心領域として設定し、取得したリストコンテンツから、設定した関心領域に関連する位置依存コンテンツの参照先をまとめた局所領域リストコンテンツを生成するようにしたものである。
【0012】
これにより、関心領域、つまり現在地周辺に関連する位置依存コンテンツの参照先を取得でき、位置依存コンテンツを効率的に取得することができる。
【0013】
本発明のコンテンツ受信装置は、地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置であって、地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得部と、複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信部と、取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理部と、生成された局所領域リストコンテンツを表示するブラウザ部と、を具備し、前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、前記位置適応処理部は、前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成する構成を採る。
【0014】
本発明のコンテンツ受信方法は、地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置におけるコンテンツ受信方法であって、地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得ステップと、複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信ステップと、取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理ステップと、生成された局所領域リストコンテンツを表示する表示ステップと、を具備し、前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、前記位置適応処理ステップは、前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成するようにした。
【0015】
本発明のプログラムは、地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置のコンピュータに、地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得ステップと、複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信ステップと、取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理ステップと、生成された局所領域リストコンテンツを表示する表示ステップと、を実行させ、前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、前記位置適応処理ステップは、前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成するようにした。
【0016】
本発明の記憶媒体は、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0056】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システムについて、添付図面を用いて説明する。
【0057】
まず、実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システムのシステム構成図である。
【0058】
実施の形態1のコンテンツ適応配信システム100には、コンテンツ放送サーバ101、複数のコンテンツ通信サーバ102a〜102c、コンテンツ受信端末103が設けられている。
【0059】
コンテンツ放送サーバ101は、放送受信機能を有するクライアント端末に対して、一般的な放送を行うと同時に、カルーセル方式のデータ放送によるコンテンツ配信を行うことが可能な放送局である。コンテンツ放送サーバ101の放送形態は、放送衛星や通信衛星による衛星放送、地上デジタル放送、インターネット放送など任意の形態で構わない。
【0060】
コンテンツ通信サーバ102a〜102cは、インターネットプロトコルを利用して、通信機能を有するクライアント端末に対して、コンテンツを配信するサーバである。コンテンツ通信サーバ102a〜102cの具体的例としては、インターネット上のWebサーバ(HTTPサーバ)を挙げることができる。なお、コンテンツ通信サーバ102a〜102cの数は限定しない。
【0061】
コンテンツ受信端末103は、デジタル放送を受信する機能と、通信ネットワークにアクセスする機能とを有するクライアント端末である。コンテンツ受信端末103は、コンテンツ放送サーバ101からコンテンツを受信する。また、コンテンツ受信端末103は、コンテンツ通信サーバ102a〜102cから、通信ネットワーク104を介して送られてきたコンテンツを受信する。また、コンテンツ受信端末103が移動可能な端末である場合には、コンテンツ受信端末103は、GPS(Global Positioning System)等により位置情報を取得する機能も有するものとする。実施の形態1においては、コンテンツ受信端末103は、PDA(Personal Digital Assistant)やカーナビゲーションシステムなどの任意の移動端末である。
【0062】
通信ネットワーク104は、コンテンツ通信サーバ102とコンテンツ受信端末103との間で相互通信可能なネットワークであり、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、無線ネットワーク、あるいは、それらが複合したネットワークなど任意のネットワークである。ただし、コンテンツ受信端末103が移動端末である場合は、通信ネットワーク104の端末側終端は、無線ネットワークである。
【0063】
次に、コンテンツ受信端末103の内部構成を説明する。コンテンツ受信端末103は、位置依存コンテンツを効率的に表示することが可能なクライアント端末である。例えば、コンテンツ受信端末103は、GPS等によって取得した位置情報を利用して、ユーザの現在地周辺に関連するWebコンテンツを効率的に視聴することが可能である。コンテンツ受信端末103は、コンテンツ処理部105とコンテンツ表示部110から構成される。
【0064】
ここで、位置依存コンテンツとは、地理的位置情報と関連を持つコンテンツ、あるいは、地理的な配信範囲を有するコンテンツを指す。例えば、緯度・経度や住所を持つ店舗のコンテンツや、交通情報、天気予報、配信地域限定広告などのコンテンツが、これに相当する。
【0065】
コンテンツ処理部105は、コンテンツ放送サーバ101、もしくは、コンテンツ通信サーバ102から受信したコンテンツに対して、コンテンツ表示部110から受信した位置情報を参照してコンテンツ適応処理を行い、適応処理後のコンテンツをコンテンツ表示部110へ送信する。コンテンツ処理部105には、情報を受信し処理する受信処理部である通信処理部106および放送処理部107、中間キャッシュ部108、および、設定部109が含まれる。
【0066】
通信処理部106は、コンテンツ通信サーバ102から受信したコンテンツに対して、コンテンツ表示部110から受信した位置情報を参照してコンテンツ適応処理を行い、適応処理後のコンテンツをコンテンツ表示部110へ送信する。また、通信処理部106は、配信対象のコンテンツがHTMLコンテンツである場合、HTTPプロキシとしての役割を果たす。すなわち、通信処理部106は、ブラウザ部113とコンテンツ通信サーバ102との間のHTTP中継処理を行う。
【0067】
放送処理部107は、設定部109からの指示に従って、コンテンツ放送サーバ101から受信したコンテンツに対して、コンテンツ適応処理を行い、適応処理後のコンテンツをコンテンツ表示部110へ送信する。なお、放送処理部107は、コンテンツ適応処理が不要なコンテンツに関しては、受信したコンテンツをそのままコンテンツ表示部110へ送信する。
【0068】
中間キャッシュ部108は、通信処理部106および放送処理部107が受信したコンテンツが一時蓄積されるキャッシュであり、メモリやハードディスクから構成されるものである。例えば、コンテンツ適応処理の対象となるコンテンツや、放送から受信したコンテンツは、中間キャッシュ部108に一時蓄積され、所定の処理がなされた後に、コンテンツ表示部110へ送信される。
【0069】
設定部109は、コンテンツ表示部110からの制御命令に従って、通信処理部106および放送処理部107を制御する。設定部109は、通信処理部106に対して位置情報を通知し、放送処理部107に対して位置情報と放送受信のために必要な情報、例えば受信チャネルなどを通知する。なお、通信処理部106および放送処理部107に出力される位置情報の詳細は後述する。
【0070】
コンテンツ表示部110は、ユーザ操作に従って設定部109へ制御命令を出力し、コンテンツ処理部105から受信したコンテンツを表示する。コンテンツ表示部110には、位置情報取得部111、地図処理部112、ブラウザ部113、終端キャッシュ部114、制御部115、GUI部116が含まれる。
【0071】
位置情報取得部111は、GPSなどによって地理的な位置情報(緯度・経度座標値)を取得し、取得した位置情報を制御部115へ出力する。
【0072】
このように、位置情報として、広く普及しているGPSによって取得可能な緯度・経度座標データを採用することにより、既存のコンテンツ配信システムへの組み込みが容易になる。
【0073】
地図処理部112は、例えば、地図描画、地図の表示エリア変更・拡大・縮小、地図検索などの一般的な地図表示アプリケーションが有する機能を持つものである。この地図処理部は、コンテンツ受信端末103の現在地を表示する、あるいは、ユーザが任意の場所(例:目的地)を検索するために使用される。なお、コンテンツ受信端末103が地図表示機能を必要としない場合は、地図処理部112は不要な構成要素である。
【0074】
ブラウザ部113は、コンテンツ処理部105から受信したコンテンツを表示するものであり、一般的なWebブラウザ(HTMLブラウザ)と同等の機能を持つ。ただし、図1のコンテンツ配信システムが、BML(Broadcasting Markup Language)等の他のマークアップ言語で記述されたコンテンツを配信対象とする場合には、ブラウザ部113は、それらのマークアップ言語で記述されたコンテンツを表示する機能を持つものとする。また、ブラウザ部113は、コンテンツ処理部105に対してコンテンツ配信に関わるメッセージ(すなわち、HTTPメッセージ)を出力し、その応答としてHTMLコンテンツを受信する。
【0075】
終端キャッシュ部114は、ブラウザ部113が表示したコンテンツをキャッシュする機能を持つ。
【0076】
制御部115は、コンテンツ表示部110の全体制御を行う。制御部115の主な機能は、位置情報取得部111から取得した位置情報をコンテンツ処理部105の設定部109へ通知することである。また、制御部115は、ブラウザ部113に対して、任意のURLを持つコンテンツへのアクセスを指示する機能や、ブラウザ部113に対して、終端キャッシュ部114に蓄積されているコンテンツを表示することを指示する機能なども有する。
【0077】
GUI部116は、コンテンツ視聴や地図表示、地図検索に関わるユーザからの指示を取得するためのGUI(Graphical User Interface)である。GUI部116には、コンテンツ表示部110やコンテンツ処理部105をユーザが制御するためGUIも含まれる。
【0078】
図1のコンテンツ適応配信システム100は、放送と通信によってコンテンツの送受信を行い、端末側に設けたコンテンツ処理部105において位置情報に基づくコンテンツ適応処理を行う。従って、コンテンツ受信端末103は、サーバ側に位置情報を通知する必要がない。また、後述するように、図1のコンテンツ適応配信システム100では、コンテンツ放送サーバ101から配信するコンテンツに、コンテンツ通信サーバへの参照先(アクセス方法)を記述することによって、放送と通信が連携するコンテンツ配信を実現している。
【0079】
次に、コンテンツ適応配信システム100の動作概要を説明する。コンテンツ適応配信システム100は、ユーザの現在地周辺、もしくは、ユーザの目的地周辺に関連するコンテンツを配信・視聴するためのシステムである。ここでは、サーバからユーザ端末へ、ユーザの現在地周辺のコンテンツを配信する例を説明する。まず、図2を用いて、地理的空間における位置依存コンテンツの配置について説明する。図2は、実施の形態1にかかる地理的空間における位置依存コンテンツの配置および端末に提示されるコンテンツの一例を示した図である。
図2中の領域200には、3つの円形のエリア201a〜201cが設定されている。これ以降、このエリアをコンテンツエリア(もしくは、地理的コンテンツエリア)と呼ぶこととする。各エリア201a〜201cは、パラメータとして、円の中心の緯度・経度座標と半径を持つ。
【0080】
このように、位置依存コンテンツが分布する地理的空間を円領域で分割することが可能であると、駅周辺や商店街などを中心とする位置依存コンテンツの高密度分布領域を単位としてエリアとして定義し、コンテンツが存在しない地理的領域に関してはエリアを定義する必要がないので、効率良く位置依存コンテンツを管理することができる。
【0081】
また、各コンテンツエリア201a〜201c内には、それぞれ4つの店舗A1〜A4、B1〜B4、C1〜C4が存在し、各店舗は、その店舗の情報を提供するWebサイトを持つ。ただし、各店舗の地理的位置とその店舗のWebサイトの地理的位置とは、必ずしも一致しなくて良い。すなわち、図2の各店舗の位置に、その店舗のWebサイトが存在する必要は無く、Webサイトは別の場所に存在しても構わない。
【0082】
各店舗A1〜A4、B1〜B4、C1〜C4は、パラメータとして実店舗の位置情報である緯度・経度情報や住所などを持つ。また、Webサイトはインターネット経由でアクセス可能なURL(Uniform Resource Locator)を持ち、任意の端末がそのWebサイトのコンテンツを視聴可能であるものとする。
【0083】
図2に記載されているコンテンツ放送サーバ101およびコンテンツ通信サーバ102a〜102cは、放送もしくは通信によって、コンテンツ受信端末103に対して、各店舗のWebサイトに関するメタ情報(メタデータ)を配信する。なお、図2中では、コンテンツ放送サーバ101が1台、コンテンツ通信サーバ102が3台となっているが、それぞれ任意の台数だけ存在して良い。
【0084】
コンテンツ受信端末103は移動端末であり、図2中の始点Sから終点Gまでを折れ線に沿って移動すると仮定する。この際、ユーザは、コンテンツ受信端末103のブラウザ部113を利用して、インターネット上の現在地周辺の飲食店に関するコンテンツを探す。
【0085】
まず、コンテンツ視聴時におけるコンテンツ受信端末103の動作を説明する。コンテンツ受信端末103は、放送処理部107において、コンテンツ放送サーバ101からメニューコンテンツを受信し、それをコンテンツ表示部110へ出力する。ここで、メニューコンテンツとは、ユーザが視聴可能なコンテンツのカテゴリ一覧である。コンテンツ表示部110は、受信したメニューコンテンツを終端キャッシュ部115に蓄積する。そして、ブラウザ部113は、終端キャッシュ部114に蓄積されたメニューコンテンツを表示する。
【0086】
図3は、メニューコンテンツの一例を示したものである。このメニューコンテンツ300には、視聴可能なコンテンツのカテゴリとして、商業施設、公共施設、飲食店、駐車場、ガソリンスタンド、交通情報、天気予報、観光情報が提示される。ユーザは、メニューコンテンツ300から、視聴を希望するカテゴリを選択することができる。
【0087】
ユーザがメニューコンテンツ300の中から一つのカテゴリ、ここでは飲食店を選択したとすると、コンテンツ受信端末103からコンテンツ通信サーバ102へ、飲食店に関する情報が記述されたリストコンテンツを要求するメッセージが送信される。ここで、リストコンテンツとは、特定のカテゴリに属するコンテンツに関する情報(URL、位置情報など)をエリア毎にまとめた一覧リストである。
【0088】
コンテンツ受信端末103は、通信処理部106において、コンテンツ通信サーバ102から送られてくるリストコンテンツを受信し、受信したリストコンテンツにコンテンツ適応処理を行い、ブラウザ部113へ出力する。
【0089】
また、コンテンツ適応処理とは、リストコンテンツから特定エリアのリストコンテンツを生成する処理であり、位置適応フィルタリング処理とも呼ぶ。このコンテンツ適応処理を行った結果、ブラウザ部113には、ユーザの現在地周辺に限定された飲食店に関するコンテンツ一覧が表示される。
【0090】
図4は、リストコンテンツの一例を示したものである。このリストコンテンツ400は、飲食店の名称と住所を一覧表示したものであり、各飲食店のWebサイトのURLが記述されている。ユーザは、リストコンテンツ400から、視聴を希望する飲食店を選択することができる。
【0091】
ユーザがリストコンテンツ400の中から一つの飲食店を選択すると、コンテンツ受信端末103は、選択された飲食店のURLが示すWebサイトへアクセスし、コンテンツ表示部110にその飲食店のコンテンツを表示する。
【0092】
以上の説明は、放送により配信されるメニューコンテンツ300と、通信により取得するリストコンテンツ400とを順に参照していくことにより、ユーザが希望するコンテンツがあるWebサイトのURLを検索し、そのWebサイトのコンテンツを表示するまでの過程を示したものである。
【0093】
本実施の形態1のコンテンツ適応配信システム100では、ユーザの現在地に適応したリストコンテンツを提供する。すなわち、ユーザの位置移動に連動して、ユーザに提示するリストコンテンツを自動的に更新することができる。
【0094】
次に、図2を参照しながら、コンテンツ受信端末103の位置移動に伴って、どのようにリストコンテンツが更新されるのかを説明する。
【0095】
図2中の3つのエリア201a〜201cは、コンテンツの提供範囲(配信範囲)を示すコンテンツエリアである。すなわち、コンテンツ受信端末103がエリア201a〜201c内に存在するときに限り、コンテンツ通信サーバ102は、そのエリア201a〜201cに関するリストコンテンツをコンテンツ受信端末103に配信する。
【0096】
まず、コンテンツ受信端末103のユーザが、始点Sにおいて、コンテンツ放送サーバより受信したメニューコンテンツ202から飲食店を選択すると、コンテンツ受信端末103のブラウザ部には、飲食店に関するリストコンテンツが表示される。
【0097】
始点Sは、コンテンツを含む3つのエリア201a〜201cの外側である。これは、ユーザの現在地周辺には視聴可能なコンテンツは存在しないことを意味する。従って、コンテンツ受信端末103のブラウザ部113には、飲食店情報が空欄になされたリストコンテンツ203xが表示される。
【0098】
次に、ユーザが移動経路に沿って移動し、エリア201aに入ると、エリア201aには、4軒の飲食店A1〜A4が存在するので、コンテンツ受信端末103のブラウザ部には、エリア201a内の飲食店A1〜A4が列挙されたリストコンテンツ203aが表示される。
【0099】
さらに、ユーザが移動経路に沿って移動してエリア201bに入ると、ブラウザ部113には、エリア201b内の飲食店B1〜B4が列挙されたリストコンテンツ203bが表示される。
【0100】
このように、コンテンツ受信端末103の位置移動と共に、リストコンテンツ400が自動的に更新される。これにより、ユーザは効率的に現在地周辺のコンテンツを選択し、そのコンテンツを視聴することができる。これ以降、コンテンツ受信端末の現在地を、ユーザの関心地点(POI:Point Of Interest)と呼ぶこととする。
【0101】
上述した例では、コンテンツ受信端末103の現在地を示す点、すなわち、POIがエリア(=円)の内部である場合に、コンテンツ受信端末103のブラウザ部113にリストコンテンツが表示される。しかし、“点”と“円”との比較によって位置依存コンテンツの有無を判定する方式では、図5や図6に示すような状況において、ユーザ利便性が低下する。
【0102】
次に、図5に示す状況において、コンテンツ受信端末103が受信するリストコンテンツについて説明する。
【0103】
コンテンツ受信端末103が、コンテンツ通過点Paにいる場合には、POIがエリア201aの内部に含まれるので、コンテンツ受信端末103には、リストコンテンツ203aが表示される。
【0104】
また、コンテンツ受信端末103が通過点Pcにいる場合には、POIがエリア201bの内部に含まれるので、コンテンツ受信端末103には、リストコンテンツ203bが表示される。
【0105】
また、コンテンツ受信端末103が通過点Pbにいる場合には、POIはエリア外に存在ので、コンテンツ受信端末103には、空欄のリストコンテンツ203xが表示される。
【0106】
このように、コンテンツ受信端末103が通過点Pbにいる場合には、通過点Paや通過点Pcと距離的に近いにもかかわらず、通過点Pbの周辺には位置依存コンテンツが存在しないことになってしまう。
【0107】
次に、図6に示す状況において、コンテンツ受信端末103が受信するリストコンテンツについて説明する。
【0108】
図6に示すように、コンテンツ受信端末103が、コンテンツエリアを横切らず、コンテンツエリアの近傍を通過する場合には、コンテンツ受信端末103の近くにコンテンツエリアが存在していても、コンテンツ受信端末103のユーザに、リストコンテンツが提供されることが無い。
【0109】
そこで、実施の形態1においては、図5および図6で示した問題を解消するために、コンテンツ受信端末103の現在地を“点”で表現するのではなく、“円”で表現する。
【0110】
この円は、ユーザの関心領域(ROI:Region Of Interest)を表し、円の中心がコンテンツ受信端末103の現在地に相当する。すなわち、ROIとコンテンツエリアが重なった場合に、そのコンテンツエリア内の位置依存コンテンツを、コンテンツ受信端末103のユーザに提示するコンテンツの候補とする。
【0111】
このように、実施の形態1のコンテンツ適応配信システム100では、コンテンツ提供者側が設定するコンテンツの提供範囲を示すコンテンツエリアと、ユーザが設定する関心領域(ROI)とを組み合わせることによって、コンテンツ受信端末103の周辺に存在する位置依存コンテンツの情報を提供する。
【0112】
また、このように、任意地点を中心とする円領域を設定してコンテンツを検索することにより、移動中のユーザが現在地周辺情報を容易に取得することができる。
【0113】
次に、ROIを設定した場合のリストコンテンツの提供方法を図7および図8を用いて説明する。図7は、コンテンツエリアとROIの設定の一例を示した図である。
【0114】
矩形エリア700は、位置依存コンテンツが分布するエリアであり、その内部に7つのコンテンツエリア701a〜707gを設定する。
【0115】
コンテンツエリア701a〜707gは、その中に位置依存コンテンツを有する。
【0116】
コンテンツ受信端末103は、始点Sから終点Gへ折れ線上を移動する。本実施の形態では、移動中のコンテンツ受信端末103の現在地を中心にROIを設定する。ROIの半径は任意の値で良く、コンテンツ受信端末103の移動速度やユーザの活動意欲などを基準にして設定する。また、ROIの半径は、動的に変更するものとしても良い。
【0117】
図8は、メニューコンテンツとリストコンテンツの一例を示す図である。図中、801で示すものは、メニューコンテンツである。また、802a〜802gで示すものは、図7中の7つのコンテンツエリア701a〜707gに対応するリストコンテンツである。この例では、各エリア内には、それぞれ4つの飲食店が存在するものと仮定している。
【0118】
図7において、コンテンツ受信端末103が通過点Paに存在する場合、ROIの中心はエリア701aの内部に含まれる。このような場合は、コンテンツ受信端末103には、エリア701aに属する位置依存コンテンツのリストが提供される。
【0119】
これに対し、図7において、コンテンツ受信端末103が通過点Pbに存在する場合、ROIの中心は、どのエリアにも属さない。しかし、ROIは、エリア702dおよびエリア702gに重なっている。このような場合は、エリア702dおよびエリア702gのリストコンテンツが、コンテンツ受信端末103に提供されるリストコンテンツの候補となる。
【0120】
引き続いて、コンテンツ受信端末103に提示するコンテンツ抽出領域の設定方式を、図9〜図14を参照しながら説明する。
【0121】
図9は、リストコンテンツ生成を目的とするコンテンツ抽出領域の設定方式を示した図である。この図で提示している方式1〜方式6について、順に説明する。
【0122】
図9に示す方式1は、コンテンツ受信端末103の現在地に対応するPOIが含まれるコンテンツエリアを選択する方式である。この方式は、特定のコンテンツエリア内にPOIが存在する場合に、そのコンテンツエリアに関する局所領域リストコンテンツを生成するものである。従って、近隣にコンテンツエリアが存在しても、POIがコンテンツエリアの外部である場合には、コンテンツ受信端末103に提示する局所領域リストコンテンツは空欄になる。
【0123】
図9に示す方式2は、コンテンツ受信端末103のROIに重なるコンテンツエリアを選択する方式である。この方式は、ユーザの関心領域(ROI)を示す円と重なるコンテンツエリアを選択するものである。選択されるコンテンツエリアは1つとは限らず、複数個のコンテンツエリアが選択される場合もあり得る。この場合には、選択された全てのコンテンツエリアに属する位置依存コンテンツを列挙したリストコンテンツを生成する。
【0124】
図10は、図9の方式2に関して、移動中のコンテンツ受信端末103に提示されるリストコンテンツの一例を説明するための図である。なお、図10のコンテンツエリアの配置は図7と同じであり、図10の各コンテンツエリアのリストコンテンツは図8で示したものと同じである(方式3〜方式6の説明においても同様)。
【0125】
コンテンツ受信端末103が地点C0(1)に存在する場合、コンテンツ受信端末103のROIは、コンテンツエリア701aとのみ重なる。よって、コンテンツ受信端末103には、エリア701aに対応するコンテンツのリストであるリストコンテンツ901が提示される。
【0126】
また、コンテンツ受信端末103が地点C0(2)に存在する場合、コンテンツ受信端末103のROIはコンテンツエリア701dおよび701gと重なる。よって、コンテンツ受信端末103には、2つのコンテンツエリア701d、701gのリストコンテンツを足し合わせたリストコンテンツ902が提示される。
【0127】
このように、ROI(関心領域)に重なるコンテンツエリア701d、701gに含まれる位置依存コンテンツを選択することにより、局所領域限定のリストコンテンツ902生成に関わる演算処理を簡素にすることができる。
【0128】
図9の方式3は、ROIとコンテンツエリアの重複部分のみをコンテンツ抽出領域とする方式である。この方式は、ユーザの関心領域(ROI)を示す円と重なるコンテンツエリアを対象とし、両者の重複部分に存在する位置依存コンテンツを抽出するものである。
【0129】
方式3により選択されるコンテンツエリアは1つとは限らず、複数個のコンテンツエリアが選択される場合もあり得る。そのような場合には、選択された全てのコンテンツエリアに関して、重複部分の領域に含まれる位置依存コンテンツのみから構成されるリストコンテンツが生成される。このようなリストコンテンツをROI対応リストコンテンツと呼ぶ。
【0130】
図11は、図9の方式3に関して、移動中のコンテンツ受信端末103に提示されるリストコンテンツの一例を説明するための図である。
【0131】
コンテンツ受信端末103が地点C0(1)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701aに包含されるので、コンテンツ受信端末103には、ROIとコンテンツエリア701aの重複部分に対応するリストコンテンツ1001が提示される。この例においては、重複部分には、飲食店A2および飲食店A3が存在していると仮定している。
【0132】
コンテンツ受信端末103が地点C0(2)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701dおよび701gと重なる。よって、コンテンツ受信端末103には、2つのコンテンツエリアに関して、(図中の斜線で示した)重複部分に含まれる位置依存コンテンツのみから構成されるリストコンテンツ1002が提示される。この例においては、エリア701dについては飲食店D4が、エリア701gについては飲食店G3が、重複部分の領域に存在すると仮定している。
【0133】
このように、コンテンツ位置情報が、ROI(関心領域)とROIに重なるコンテンツエリア701d、701gとの重なる領域(図中の斜線で示した重複部分)に含まれる位置依存コンテンツから構成される局所領域リストコンテンツ1002を生成するので、ユーザに対して利便性の高い情報を提供することができる。
【0134】
図9の方式4は、ROIに重なり、かつ、移動方向に存在するコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域として選択する方式である。この方式では、ユーザの関心領域(ROI)を示す円と重なるコンテンツエリアのうち、コンテンツ受信端末103の移動方向に存在するコンテンツエリアを選択する。移動方向の定義については後述する。
【0135】
方式4では、移動方向の定義の仕方によっては、選択されるコンテンツエリアは1つとは限らず、複数個のコンテンツエリアが選択される場合もあり得る。そのような場合には、選択された全てのコンテンツエリアに属する位置依存コンテンツを列挙したリストコンテンツを生成する。
【0136】
図12は、図9の方式4に関して、移動中のコンテンツ受信端末103に提示されるリストコンテンツの一例を説明する図である。
【0137】
コンテンツ受信端末103が地点C0(1)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701aとのみ重なる。よって、コンテンツ受信端末103には、リストコンテンツ1101が提示される。
【0138】
コンテンツ受信端末103が地点C0(2)に存在する場合は、ROIはコンテンツエリア701dおよび701gと重なるが、移動方向にあるコンテンツエリア701gのみをリストコンテンツ生成の対象エリアとする。従って、コンテンツ受信端末103には、エリア701gに含まれるコンテンツのリストであるリストコンテンツ1102が提示される。
【0139】
このように、移動方向にあるコンテンツエリア701gのみをリストコンテンツ生成の対象エリアとして局所領域リストコンテンツ1102を生成することにより、高速移動中のユーザに対して、端末の移動方向から外れた位置関する情報が排除された、利便性が高い情報を提供することができる。
【0140】
図9の方式5は、移動方向に存在するコンテンツエリアを対象とし、ROIとコンテンツエリアの重複部分のみをコンテンツ抽出領域として設定する方式である。この方式では、ユーザの関心領域(ROI)を示す円と重なるコンテンツエリアのうち、移動方向にあるものを対象とし、両者の重複部分をコンテンツ抽出領域とする。移動方向の定義については後述する。
【0141】
移動方向の定義の仕方によっては、選択されるコンテンツエリアは1つとは限らず、複数個のコンテンツエリアが選択される場合もあり得る。そのような場合には、選択された全てのコンテンツエリアに関して、重複部分の領域に含まれる位置依存コンテンツのみから構成されるROI対応リストコンテンツを生成する。
【0142】
図13は、図9の方式5に関して、移動中のコンテンツ受信端末103に提示されるリストコンテンツの一例を説明するための図である。
【0143】
コンテンツ受信端末103が地点C0(1)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701aに包含されるので、コンテンツ受信端末103には、ROIとコンテンツエリア701aの重複部分に対応するリストコンテンツ1201が提示される。この例においては、重複部分には、飲食店A2および飲食店A3が存在していると仮定している。
【0144】
また、コンテンツ受信端末103が地点C0(2)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701dおよび701gと重なるが、移動方向にあるコンテンツエリア701gのみをリストコンテンツ生成の対象エリアとする。コンテンツ受信端末103には、図中の斜線で示したROIとコンテンツエリア701gが重複する部分に含まれる位置依存コンテンツのみから構成されるリストコンテンツ1202が提示される。この例においては、エリア701gについては飲食店G3が、重複部分の領域に存在すると仮定している。
【0145】
図9の方式6は、図9の方式5をベースとし、ROIとコンテンツエリアの重複部分が狭い場合について改良を加えた方式である。
【0146】
図14は、図9の方式6に関して、移動中のコンテンツ受信端末103に提示されるリストコンテンツの一例を説明するための図である。この方式では、基本的には方式5と同じであり、ユーザの関心領域(ROI)を示す円と重なるコンテンツエリアのうち、移動方向にあるものを対象とし、両者の重複部分のみを抽出する。ただし、ROIとコンテンツエリアとが重なる部分の面積が小さい場合、具体的には、ROIの中心がコンテンツエリアの外部に存在する場合には、ROIの中心とコンテンツエリアの中心とを結ぶ直線を半径とする同心円ROIex(=拡張関心領域)を設定し、ROIexとコンテンツエリアとの重複部分をリストコンテンツ生成の対象範囲とする。
【0147】
コンテンツ受信端末103が地点C0(1)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701aに包含されるので、コンテンツ受信端末103には、ROIとコンテンツエリア701aの重複部分に対応するリストコンテンツ1301が提示される。この例においては、重複部分には、飲食店A2および飲食店A3が存在していると仮定している。
【0148】
コンテンツ受信端末103が地点C0(2)に存在する場合、ROIはコンテンツエリア701dおよび701gと重なるが、移動方向にあるコンテンツエリア701gのみをリストコンテンツ生成の対象エリアとする。コンテンツ受信端末103には、図中の斜線で示したROIexとコンテンツエリア701gが重複する部分に含まれる位置依存コンテンツのみから構成されるリストコンテンツ1302が提示される。この例においては、飲食店G1およびG3が、重複部分の領域に存在すると仮定している。
【0149】
このようにすることによって、ROIとコンテンツエリアの重複部分の面積が小さい場合にも、コンテンツ受信端末103に提供するリストコンテンツが空欄になる状況を抑えることができる。
【0150】
次に、図15を参照しながら、通信処理部106による、ROIとコンテンツエリアの重なりの判定方法について説明する。
【0151】
図15は、図7の一部を拡大し、ROIを設定した図である。ROIの中心はc0、半径はr0である。エリア701eの中心はc5、半径はr5である。エリア701gの中心はc7、半径はr7である。c0とc5との間の距離はL5であり、c0とc7との間の距離はL7である。
【0152】
L5は(r0+r5)より大きいので、ROIとエリア701eは重なっていない。一方、L7は(r0+r7)より小さいので、ROIとエリア701gは重なっている。
【0153】
すなわち、c0と各コンテンツエリアの中心cxとの間の距離Lxを算出し、ROIの半径r0と各コンテンツエリアの半径rxの和とLxを比較すると、ROIとコンテンツエリアの重なりを判別できる。
【0154】
次に、図16を参照しながら、通信処理部106による、コンテンツ受信端末103の移動方向にあるコンテンツエリアの決定方法を説明する。
【0155】
c0(x)は、ROIの中心c0の移動履歴を表す。直前の位置c0(x−1)から現在地c0(x)へ向かうベクトルを移動方向ベクトルとする。また、ROIの中心c0からコンテンツエリアの中心へ向かうベクトルをエリア方向ベクトルとする。
【0156】
各コンテンツエリアに関して、エリア方向ベクトルを算出し、エリア方向ベクトルと移動方向ベクトルの内積から2つのベクトルがなす角度(エリア角度と呼ぶ)を求める。
【0157】
そして、最も小さいエリア角度のコンテンツエリアが、移動方向にあるコンテンツエリアと定義する。
【0158】
このように、関心領域と重なるコンテンツエリアに関して、端末の移動方向に最も近接する唯一のコンテンツエリアを選択することができるので、指向性がある厳選されたコンテンツ情報を提供することができる。
【0159】
また、簡単に移動方向ベクトルから移動方向を算出でき、移動方向のコンテンツエリア(指向性エリア)を選択することができる。
【0160】
また、エリア方向ベクトルと移動方向ベクトルの成す角が最も小さい角度のコンテンツエリアを移動方向にあるコンテンツエリア(指向性エリア)として選択することにより、関心領域と重なるコンテンツエリアに関して、端末の移動方向に最も近接する唯一のコンテンツエリアを選択するので、指向性がある厳選されたコンテンツ情報を提供することができる。
【0161】
なお、最も小さいエリア角度のコンテンツエリアを探索すること処理を省略し、所定の閾値より小さいエリア角度を持つコンテンツエリアを、移動方向にあるコンテンツエリアと定義してもよい。このときは、移動方向にあるコンテンツエリアが複数個になることもある。閾値となる角度は、例えば、30度や45度(鋭角とする)を設定する。
【0162】
このように、2つのベクトルが成す角度の閾値判定によって、移動方向に存在するコンテンツエリアを決定するので、端末の移動方向にあり、ユーザにとって有意な情報を選択するための演算処理を簡素にすることができる。
【0163】
図16においては、エリア701eのエリア角度はarg05であり、エリア701gのエリア角度はarg07である。例えば、両者のうち、閾値の角度より小さいものがarg07のみである場合、エリア701gが移動方向にあるコンテンツエリアと定義される。
【0164】
次に、図17を参照しながら、通信処理部106による、ROIとコンテンツエリアの重複部分に存在する位置依存コンテンツの抽出方法を説明する。
【0165】
エリア701dの中には、4つの位置依存コンテンツD1〜D4が存在し、それぞれ位置情報(緯度・経度座標値)を有している。また、エリア701gの中には、4つの位置依存コンテンツG1〜G4が存在し、それぞれ位置情報(緯度・経度座標値)を有している。
【0166】
図17において、ROIは、エリア701dおよびエリア701gと重なっている。
【0167】
ROIの中心c0から各位置依存コンテンツ(D1〜D4、G1〜G4)までの距離を計算し、その距離とROIの半径r0との大小関係から、ROIとコンテンツエリアの重複部分に存在するか否かを判定する。
【0168】
ここでは、図17において、位置依存コンテンツD3とG3に着目して説明する。
【0169】
ROIの中心c0からD3までの距離L4Cは、ROIの半径r0よりも大きい。従って、エリア701dはROIと重なっているが、D3は位置依存コンテンツ抽出の対象外である。
【0170】
一方、ROIの中心c0からG3までの距離L7Cは、ROIの半径r0よりも小さい。従って、G3は位置依存コンテンツ抽出の対象となる。
【0171】
次に、図18を参照しながら、図9で提示した「リストコンテンツ生成のためのコンテンツ抽出領域の設定方式」の方式6の補足説明を行う。
【0172】
図18において、ROIはエリア701d、701e、701gと重なっている。各エリアに関して(図16で示した)エリア角度を算出し、閾値との比較によってエリア701gのみが移動方向にあるコンテンツエリアであると決定されたと仮定する。
【0173】
図18では、ROIとエリア701gが重なる部分は極わずかであり、その領域に位置依存コンテンツは含まれていない。このように、ROIとコンテンツエリアの重なり部分が小さい場合にも、ROI周辺の位置依存コンテンツを検知できるように、以下のような処理を行う。
【0174】
ROIとコンテンツエリアが重なるが、ROIの中心がコンテンツエリアの外部に存在する場合、ROIの中心とコンテンツエリアの中心とを結ぶ直線を半径とする同心円ROIex(拡張関心領域)を設定する。
【0175】
ROIexとコンテンツエリアとの重複部分をリストコンテンツ生成の対象範囲とする。
【0176】
図18においては、ROIとエリア701gとの重なり部分を対象とする場合には、位置依存コンテンツG3のみがリストコンテンツに登録されるが、ROIexとエリア701gとの重なり部分を対象とする場合には、位置依存コンテンツG1およびG3がリストコンテンツに登録される。
【0177】
このように、ROIex(拡張関心領域)を設定して局所領域リストコンテンツ1302を生成するので、ROI(関心領域)とコンテンツエリア701Gの重複部分が少ない場合などに情報量が少ない局所領域リストコンテンツがユーザに提示されることを抑制することができる。
【0178】
なお、ROIの中心c0がコンテンツエリアの内部に含まれる場合には、ROIexは設定せず、ROIとコンテンツエリアの重なり部分をリストコンテンツ生成の対象範囲とする。
【0179】
次に、実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信方法について詳細に説明する。
【0180】
まず、実施の形態1にかかるコンテンツについて図19〜図25を用いて説明する。これらのコンテンツは、XML準拠の記述言語で記述した、位置条件記述の一例、および、リストコンテンツの記述の一例である。以降、実施の形態1で提示する記述言語を、仮にCAML(Contents Adaptation Markup Language)と呼ぶことにする。
【0181】
CAMLは、位置情報に関する条件を記述するためのマークアップ言語である。CAMLは、CAMLによる位置条件記述とHTMLコンテンツを組み合わせた複合コンテンツ(以降、CAMLコンテンツと呼ぶ)から、コンテンツ受信端末103の位置条件に適応したHTMLコンテンツを生成するために使用される。
【0182】
なお、CAMLと組み合わせるコンテンツは、HTMLコンテンツではなく、コンテンツ受信端末103が表示可能な任意のコンテンツ、例えばBMLコンテンツなどでも良い。
【0183】
ここでは、CAMLの言語仕様としては、caml要素とlocation要素のみを規定する。以下、caml要素とlocation要素について説明する。
【0184】
caml要素は、CAMLのルート要素であり、必ず記述する必要がある要素である。caml要素は、属性は持たず、その内容にはテキストデータと位置条件を記述するlocation要素のみを含むことができる。
【0185】
location要素は、属性と属性値の組み合わせによって、位置条件を記述する要素である。location要素は、caml要素の子要素となり得る。また、location要素の内容には、テキストデータのみを含むことができる。
【0186】
図19は、実施の形態1におけるエリア内コンテンツ情報の記述方法の例を示したものである。ここでは、3種類の記述方法を提示している。まず、図19の第一の記述例1910について説明する。
【0187】
図19の記述例1910においては、location開始タグ1911は、4つの属性、すなわち、type属性1911a、center属性1911b、radius属性1911c、unit属性1911dを持つ。
【0188】
type属性1911aは、位置情報の記述方式を示すものである。図19の記述例1910では、その位置情報がcircle、すなわち、円領域であることを示している。
【0189】
実施の形態1では、location開始タグ1911によって、地理的な円形領域を定義できればよいので、type属性1911aとしてはcircleのみを定義する。しかし、type属性1911aとして、circle以外にも、矩形や多角形などや、郵便番号や住所などを定義しても良い。
【0190】
type属性1911aがcircleである場合、location開始タグ1911は、さらにcenter属性1911bとradius属性1911cとunit属性1911dとを持つ。
【0191】
center属性1911bは円領域の中心の緯度・経度座標を、radius属性1911cは円領域の半径を、unit属性1911dは円領域の半径の単位を表わす。すなわち、これらの3つの属性によって、円領域の具体的なパラメータを規定している。
【0192】
図19の記述例1910において、location要素開始タグ<location>1911とlocation終了タグ</location>1912に囲まれた部分1913は、コンテンツの一覧に相当する部分であり、この例ではHTMLによって記述されている。
【0193】
次に、図19の第二の記述例1920について説明する。この例では、location開始タグ1921は、属性としてtype属性1921のみを持つ。このtype属性1921は、(記述例1910と同様に)位置情報の記述方式を示すものである。記述例1920では、その位置情報がcircle、すなわち、円領域であることを示している。
【0194】
記述例1920では、type属性1921が示す円領域のパラメータを、図中1923に示すように、location要素の3種類の子要素によって記述している。
【0195】
geodetic−system要素1925は、緯度・経度座標の表記方法を示す。center要素1926は、円領域の中心位置座標を示すものであり、子要素としてlatitude要素およびlongitude要素を持ち、これらによって緯度および経度座標値を記述している。そして、radius要素1927は、円領域の半径を示すものであり、unit属性によって半径の単位を規定している。
【0196】
また、図19の記述例1920において、location要素開始タグ<location>1921とlocation終了タグ</location>1929に囲まれた部分1928は、コンテンツの一覧に相当する部分であり、この例ではHTMLによって記述されている。
【0197】
次に、図19の第三の記述例1930について説明する。この第三の記述例1930では、location要素1933a、1933bがlocation開始タグ1931とlocation終了タグ1932に囲まれるという二重構造(入れ子構造)になっている。
【0198】
外側のlocation開始タグ1931は、type属性1931aがcircleであり、center属性1931bとradius属性1931cとunit属性1931dとを属性として持つ。この外側のlocation開始タグ1931は、コンテンツエリアを定義するものに相当するので、エリア定義情報とも呼ぶ。
【0199】
内側のlocation要素1933aは、type属性1934aとposition属性1934bを持つ。
【0200】
type属性1934aは、その位置情報がspot、すなわち、地点であることを示している。position属性1934bは、spotの緯度・経度座標値を示す。そして、location開始タグ1934とlocation終了タグ1935との間には、position属性が示す位置情報に対応するコンテンツのリンク情報1936がHTMLのアンカー要素によって記述されている。内側のlocation開始タグ1934は、コンテンツに関連する地理的位置を定義するものであるので、地理的位置情報とも呼ぶ。これに対し、コンテンツのリンク情報1936は、ネットワークにおける位置情報であるので、ネットワーク位置情報とも呼ぶ。
【0201】
位置条件の記述方法は、図19で示した例以外にも様々なバリエーションがある。実施の形態1では、これ以降、CAMLコンテンツの位置条件を記述例1910もしくは記述例1930で示した方法によって記述するものとする。
【0202】
引き続いて、図20のコンテンツについて説明する。図20のCAMLコンテンツ2000は、図19の第一の記述例1910に基づいて記述したリストコンテンツの一例であり、location要素によって、7つの円領域が定義されている。このCAMLコンテンツ2000は、図7で示すような位置依存コンテンツが散在する矩形エリア700を想定し、その矩形エリア内に7つのコンテンツエリア701a〜701gを設定して、コンテンツエリア毎に位置依存コンテンツのリンク先情報を列挙したものである。
【0203】
CAMLコンテンツ2000の詳細を説明する。CAMLコンテンツ2000は、location開始タグとlocation終了タグとで囲まれた、7つのlocation要素2003a〜2003gを持つ(図23ではコンテンツの一部のみ記載している)。これらのlocation要素2003a〜2003gを、エリア内コンテンツ情報とも呼ぶ。
【0204】
ここで、location要素2003aに着目する。location要素2003aは、location開始タグ2006とlocation終了タグ2008とで囲まれており、その中には、エリア内コンテンツ一覧リスト2007aが記述されている。
【0205】
ここで、エリア内コンテンツ一覧リストとは、地理的に同一エリアに属する位置依存コンテンツのリンク情報(URLやURI)を列挙したものであり、これらはHTMLのアンカー要素によって記述されている。location開始タグ2006には、属性によって円領域の中心位置座標と半径が規定されている。すなわち、location開始タグの属性によって定義される円領域は、エリア内コンテンツ一覧リスト2007aに列挙した位置依存コンテンツが存在するエリアを意味する。
【0206】
location要素2003a以外のlocation要素2003b〜2003gも同様の構造をしており、location開始タグとlocation終了タグとの間に、location開始タグの属性で定義される円領域内に存在する位置依存コンテンツのリンク情報の一覧2007b〜2007gが記述されている。
【0207】
図20中の2002と2004に相当する部分は、HTMLコンテンツを構成する一部分である。さらに、7つのlocation要素2003a〜2003g、および、HTML部分の2002と2004は、caml開始タグ2001とcaml終了タグ2005によって囲われている。
【0208】
これ以降、図20のようなコンテンツエリア毎に位置依存コンテンツの一覧を記述したコンテンツをCAMLリストコンテンツと呼ぶこととする。
【0209】
CAMLリストコンテンツ2000は、位置条件に適応したHTMLリストコンテンツ(=局所領域リストコンテンツ)を生成するためのコンテンツであり、caml要素の中には、予めHTMLコンテンツの構成要素が記述されている。すなわち、CAMLリストコンテンツ自体は直接ブラウザに表示されることはなく、CAMLリストコンテンツから生成されたHTMLリストコンテンツがブラウザに表示される。
【0210】
コンテンツ受信端末103のコンテンツ処理部105は、図20のようなCAMLリストコンテンツを受信した場合、次のような処理を行う。(1)現在地(あるいは検索対象地点)を示す位置情報を取得する。(2)取得した位置情報とlocation開始タグ2006a〜2006gの属性で規定される位置条件との比較を行い、その位置情報がその位置条件が示す領域に含まれるlocation要素を選択する。(3)選択されたlocation要素に含まれるエリア内コンテンツ一覧リストとHTML部分のみを抽出して、(すなわち、CAMLのタグは全て削除して、)ブラウザ部113で表示可能なHTMLリストコンテンツを生成する。
【0211】
コンテンツ受信端末103の中で、CAMLコンテンツ2000からHTMLコンテンツを生成する役割を果たすのは、コンテンツ処理部105である。コンテンツ処理部105内の通信処理部106および放送処理部107は、CAMLを解析するCAML解析器を内包し、設定部109から通知される位置情報を参照して、CAMLコンテンツに対して位置適応処理を行う。
【0212】
CAML解析器は、HTMLに関連する要素をテキストデータと解釈する。また、コンテンツ処理部105における位置適応処理では、CAMLコンテンツ中のCAMLのタグは全て取り除かれる。従って、コンテンツ処理部105から出力されるコンテンツは、HTMLコンテンツとなる。
【0213】
図21および図22は、図20のCAMLリストコンテンツ2000に対し位置適応処理を行うことによって生成される、コンテンツ受信端末103の現在地に関連するエリア内コンテンツ一覧リストから構成されるHTMLリストコンテンツの一例を示す図である。
【0214】
ここで、図20のCAMLリストコンテンツから、図9の方式1に従ってコンテンツ抽出領域を設定して、局所領域リストコンテンツを生成すると仮定し、コンテンツ受信端末103の現在地(=POI)が、location要素2003aに記述された円領域に含まれる場合を考える。
【0215】
このとき、コンテンツ処理部105(より具体的には、通信処理部106)は、図20のCAMLコンテンツ2000に対して次のような位置適応処理を行い、図21に示すようなHTMLコンテンツ2100を生成する。
【0216】
具体的には、コンテンツ処理部105は、各location要素に関して、location開始タグの属性で定義される円領域の内側にPOIが含まれるものを検出し、それ以外のlocation要素を削除する。すなわち、コンテンツ処理部105は、location要素2003b〜2003gを削除し、location要素2003aのみを残す。
【0217】
図20のCAMLコンテンツ2000から、caml開始タグ2001、および、caml終了タグ2005を削除する。
【0218】
そして、コンテンツ処理部105は、location要素2003aの開始タグと終了タグを削除し、エリア内コンテンツ一覧リスト2007aを残す。
【0219】
上記のような処理の結果、HTMLで記述されたテキストデータ2002および2004と、エリア内コンテンツ一覧リスト2007aから構成されるHTMLコンテンツ2100が生成される。
【0220】
同様に、図20のCAMLリストコンテンツから、図9の方式2に従ってコンテンツ抽出領域を設定して、局所領域リストコンテンツを生成すると仮定し、コンテンツ受信端末103の現在地を中心として設定したROIが、location要素2003dおよび2003gで定義される円領域(=コンテンツエリア)と重なる場合を考える。
【0221】
このとき、コンテンツ処理部105は、図20のCAMLコンテンツ2000に対して次のような位置適応処理を行い、図22に示すようなHTMLコンテンツ2200を生成する。
【0222】
具体的には、コンテンツ処理部105は、各location要素に関して、location開始タグの属性が示す円領域とコンテンツ受信端末103の位置を中心とするROIとが重なるものを残し(エリア選択処理)、ROIと重ならないものを削除する(不選択情報削除処理)。すなわち、コンテンツ処理部105は、location要素2003dと2003gを残し、location要素2003a〜2003c、2003e、2003fを削除する。
【0223】
次に、コンテンツ処理部105は、location要素2003aの開始タグと終了タグを削除し(付加情報削除処理)、エリア内コンテンツ一覧リスト2007dを残す。
【0224】
次に、コンテンツ処理部105は、location要素2003gの開始タグと終了タグを削除し(付加情報削除処理)、エリア内コンテンツ一覧リスト2007gを残す。
【0225】
次に、コンテンツ処理部105は、図20のCAMLコンテンツ2000から、caml開始タグ2001、および、caml終了タグ2005を削除する(付加情報削除処理)。
【0226】
上記のような処理の結果、HTMLで記述されたテキストデータ2002および2004と、エリア内コンテンツ一覧リスト2007dおよび2007gから構成されるHTMLコンテンツ2200が生成される。
【0227】
図20で示したCAMLリストコンテンツ2000は、location要素が入れ子になっていない単純な構造をしている。このコンテンツは、図9で提示したコンテンツ抽出領域の設定方式のうち、方式1、方式2、方式4に適した構造をしていると言える。すなわち、局所領域リストコンテンツ生成においては、CAMLコンテンツに含まれる各location要素の属性で定義されるコンテンツエリアと、POIもしくはROIが重なるか否かを判別する処理を実行すれば良い。
【0228】
なお、図9の方式4に従ってコンテンツ抽出領域を設定し、図20のCAMLリストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する場合には、ROIと重なるコンテンツエリアを選択する際に、コンテンツ受信端末103の移動方向の考慮することになる。
【0229】
次にCAMLリストコンテンツの別の例を示す。図23のCAMLリストコンテンツは、図19の第三の記述例1930に基づいて記述したリストコンテンツの一例である。このCAMLリストコンテンツは、図9で提示したコンテンツ抽出領域の設定方式のうち、方式3、方式5、および、方式6に適した構造になっている。
【0230】
図23のCAMLコンテンツ2300は、図7に対応させてlocation要素によって7つの円領域が定義されている(図23はコンテンツ記述の一部を省略して記述している)。
【0231】
すなわち、このCAMLリストコンテンツ2300は、図20のCAMLリストコンテンツと同様に、位置依存コンテンツが散在する矩形エリア700を想定し、その矩形エリア内に7つのコンテンツエリア701a〜701gを設定して、コンテンツエリア毎に位置依存コンテンツを列挙したものである。
【0232】
また、図23のCAMLリストコンテンツ2300は、location要素が入れ子構造になっている。すなわち、外側のlocation開始タグによってエリアを定義し、内側のlocation開始タグによって、エリア内に含まれる各位置依存コンテンツの位置情報(緯度・経度座標)を記述している。
【0233】
図23のCAMLリストコンテンツに含まれる7つの外側のlocation要素2303a〜2303gを、エリア内コンテンツ情報と呼び、それらのlocation開始タグの属性で定義されるエリアに関する情報をエリア定義情報と呼ぶ。このエリア定義情報では、コンテンツが分布する地理的空間の形状(円や矩形、多角形など)を定義する。
【0234】
また、図23のCAMLリストコンテンツの内側のlocation要素、すなわち、エリア内コンテンツ情報に含まれるlocation要素を、コンテンツ位置情報と呼び、それらのlocation要素の属性で定義される位置情報を地理的位置情報と呼ぶ。ここで、地理的位置情報とは、コンテンツに関連する地理的空間における位置を定義する情報(緯度・経度座標や住所など)である。また、位置依存コンテンツのリンク情報をHTMLのアンカー要素で記述したものをネットワーク位置情報と呼ぶ。すなわち、コンテンツ位置情報は、ネットワーク位置情報に、地理的位置情報を付加したものである。
【0235】
図23のCAMLコンテンツの記述内容について説明を加える。
【0236】
例えば、図23の2303aは、図7のコンテンツエリア701aに対応する部分であり、location開始タグ2306の属性によって、コンテンツエリア701aの円領域を定義している。また、図23の2303d、2303eは、図7のコンテンツエリア701d、701eに対応する部分である。
【0237】
コンテンツエリア701aの中には、飲食店A1〜A4の位置依存コンテンツが存在し、入れ子構造の内側に、4つの位置依存コンテンツに対応するlocation要素が列挙されている。
【0238】
location要素2307a1を例に取ると、これは飲食店A1に対応するものであり、location開始タグ2309の属性によって、飲食店A1の所在(緯度・経度座標値)を定義している。
【0239】
ここで、図23のCAMLリストコンテンツから、図9の方式2に従ってコンテンツ抽出領域を設定して、局所領域リストコンテンツを生成すると仮定し、コンテンツ受信端末103の位置を中心とするROIが、location要素2303aで定義された円領域およびlocation要素2303dで定義された円領域に重なる場合を考える。
【0240】
このとき、コンテンツ処理部105は、図23のCAMLコンテンツに対して次のような位置適応処理を行い、図24に示すようなHTMLコンテンツを生成する。
【0241】
コンテンツ処理部105は、外側の、すなわち、第一階層の各location要素に関して、location開始タグの属性が示す円領域とコンテンツ受信端末103の位置を中心とするROIとが重なるものを残し(エリア選択処理)、ROIと重ならないものを削除する(不選択情報削除処理)。すなわち、location要素2303aと2303dを残し、その他のlocation要素を削除する。
【0242】
次に、コンテンツ処理部105は、location要素2303aの内側に位置する、第二階層の各location要素に関しては、location開始タグの属性で定義された位置条件は判定対象とせず、location開始タグとlocation終了タグに囲まれた部分の全てを残す(方式2は、ROIとコンテンツエリアの重なりのみをHTMLリストコンテンツ生成のために使用する方式であるため)。すなわち、コンテンツ処理部105は、location開始タグおよびlocation終了タグを削除し(付加情報削除処理)、位置依存コンテンツへのリンク情報のみを残す。
【0243】
そして、コンテンツ処理部105は、caml開始タグ2301、および、caml終了タグ2305を削除する(付加情報削除処理)。
【0244】
上記のような処理の結果、HTMLで記述されたテキストデータ2302および2304と、位置依存コンテンツへのリンク情報2310a1、2310a2、2310d1、2310d2から構成されるHTMLコンテンツ2400が生成される。
【0245】
次に、図23のCAMLリストコンテンツから、図9の方式3に従ってコンテンツ抽出領域を設定して、局所領域リストコンテンツを生成すると仮定し、コンテンツ受信端末103の位置を中心とするROIが、location要素2303aで定義された円領域およびlocation要素2303dで定義された円領域に重なる場合を考える。
【0246】
このとき、コンテンツ処理部105は、図23のCAMLコンテンツに対して次のような位置適応処理を行い、図25に示すようなHTMLコンテンツを生成する。
【0247】
コンテンツ処理部105は、外側の、すなわち、第一階層の各location要素に関して、location開始タグの属性が示す円領域とコンテンツ受信端末103の位置を中心とするROIとが重なるものを残し(エリア選択処理)、ROIと重ならないものを削除する(不選択情報削除処理)。すなわち、location要素2303aと2303dを残し、その他のlocation要素を削除する。
【0248】
次に、コンテンツ処理部105は、location要素2303aの内側に位置する、第二階層の各location要素に関して、location開始タグの属性が示す地点がROIの内部に含まれるものを残し(コンテンツ位置情報選択処理)、ROIの外側に位置するものを削除する(不選択情報削除処理)。
【0249】
ここでは、コンテンツエリア701aに関しては、飲食店A1がROIの内部に存在するものと仮定する。すなわち、コンテンツ処理部105は、location要素2307a1のみを残し、それ以外のlocation要素を削除する。
【0250】
また、コンテンツエリア701dに関しては、飲食店D2がROIの内部に存在するものと仮定する。このとき、コンテンツ処理部105は、location要素2307d2のみを残し、それ以外のlocation要素を削除する。
【0251】
次に、コンテンツ処理部105は、第二階層のlocation要素の開始タグと終了タグを削除する(付加情報削除処理)。すなわち、コンテンツ処理部105は、location要素2307a1に関しては、location開始タグ2309、location終了タグ2311を削除して、位置依存コンテンツへのリンク情報2310a1を残す。同様に、location要素2307d2に関しては、コンテンツ処理部105は、location開始タグ(図中に対応する番号なし)とlocation終了タグ(図中に対応する番号なし)を削除して、位置依存コンテンツへのリンク情報2310d2を残す。
【0252】
次に、コンテンツ処理部105は、caml開始タグ2301、および、caml終了タグ2305を削除する(付加情報削除処理)。
【0253】
上記のような処理の結果、HTMLで記述されたテキストデータ2302および2304と、位置依存コンテンツへのリンク情報2310a1、2310d2から構成されるHTMLコンテンツ2500が生成される。
【0254】
図23で示したCAMLリストコンテンツ2300は、location要素が入れ子構造(二重構造)になっており、個々の位置依存コンテンツ毎に位置情報が定義されている。従って、コンテンツエリア単位を基準としてHTMLリストコンテンツを生成するだけでなく、コンテンツ受信端末103を中心とするROIを基準としてHTMLリストコンテンツを生成することができる。すなわち、このコンテンツは、図9で提示したコンテンツ抽出領域の設定方式のうち、方式3、方式5、方式6に適した構造をしていると言える。ただし、図23のCAMLリストコンテンツに対して、図9の方式1、方式2、方式4を適用して、局所領域リストコンテンツを生成することも可能である。
【0255】
なお、図23のリストコンテンツから図9の方式5に従ってコンテンツ抽出領域を設定し、HTMLリストコンテンツを生成する場合には、ROIと重なるコンテンツエリアを選択する際に、コンテンツ受信端末103の移動方向の考慮することになる。また、図23のリストコンテンツから図9の方式6に従ってHTMLリストコンテンツを生成する場合には、ROIと重なるコンテンツエリアを選択する際に、コンテンツ受信端末103の移動方向の考慮することに加え、ROIを拡張したROIexを適用することになる。
【0256】
次に、実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システム100のコンテンツ適応配信処理について図26を用いて説明する。図26は、実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システム100のコンテンツ適応配信のシーケンス図である。この図は、1台のコンテンツ放送サーバ101と2台のコンテンツ通信サーバ102a、102b、そして、1台のコンテンツ受信端末103との間の通信手順の一例を示したものである。
【0257】
ここでは、GPSおよび通信機能を有するコンテンツ受信端末103を所持するユーザが、図2の位置Sを初期位置として移動経路に沿って移動する最中に現在地周辺のコンテンツ視聴を希望すると仮定する。また、リストコンテンツ生成のためのコンテンツ抽出領域の設定方式は、図9の方式1とする。
【0258】
コンテンツ表示部110の制御部115は、位置情報取得部111から取得した位置情報をコンテンツ処理部105の設定部109に通知する。ここで位置情報とは、コンテンツ受信端末103の現在地を示す緯度・経度座標値である。また、ROIを設定する場合には、ROIの半径も併せて通知する。
【0259】
設定部109は、制御部115から位置情報の通知を受信すると、制御部115へ応答を返す(ステップS2601、以下ステップSを単にSという)。なお、設定部109と制御部115との間の通信には、HTTPを一部拡張したプロトコルを用いる。
【0260】
次に、制御部115は、メニューコンテンツを取得するために、設定部109へ放送受信要求を通知する(S2602)。この放送受信要求には放送受信のために必要な情報(例えば、受信チャネル、番組情報など)が含まれている。
【0261】
コンテンツ処理部105の放送処理部107は、設定部109の指示に従い、コンテンツ放送サーバ101からメニューコンテンツを受信する(S2603)。このメニューコンテンツの配信は、カルーセル方式のデータ放送によって行われる。したがって、放送処理部107は、データ放送の繰り返し周期を考慮して、メニューコンテンツを構成する複数のコンテンツを受信し、受信したコンテンツを中間キャッシュ部108に一時蓄積する。なお、図26のシーケンスにおいては、このメニューコンテンツは、HTMLコンテンツであるとする。
【0262】
放送処理部107は、一時蓄積したメニューコンテンツの所在を示すURLを制御部115へ配信する(S2604)。
【0263】
制御部115は、ブラウザ部113に対して、S2604で取得したURLが示すメニューコンテンツを取得するように指示する。ブラウザ部113は、コンテンツ処理部105へメニューコンテンツを要求するHTTPのGETメッセージを送信する(S2605)。
【0264】
コンテンツ処理部105は、放送から受信し、蓄積済みのメニューコンテンツをブラウザ部113へ送信する。図1のコンテンツ処理部105は放送受信機能を有するが、コンテンツ表示部110は放送受信機能を持たない。S2602からS2606までの処理は、放送によって配信されるメニューコンテンツを、通信によって、コンテンツ表示部110へ配信するための処理である。
【0265】
ブラウザ部113には、図3に示すようなメニューコンテンツ300が表示されている(S2607)。ここでは、このメニューコンテンツ300の中から、ユーザが、配信希望のコンテンツカテゴリとして「飲食店」を選択すると仮定する(S2608)。
【0266】
ユーザがカテゴリを選択すると、ブラウザ部113は、選択されたカテゴリに対応するリストコンテンツを取得するために、HTTPによって、設定部109に対してリストコンテンツ取得要求を通知する(S2609)。
【0267】
設定部109は、ブラウザ部113から受信したコンテンツ取得要求を解析し、通信処理部106に対してリストコンテンツの取得を指示する。通信処理部106は、コンテンツ通信サーバ102aへHTTPメッセージを送信し、その応答としてリストコンテンツを受信する(S2610)。なお、新たなCAMLコンテンツの取得を行わない限り、取得済みのCAMLコンテンツは、中間キャッシュ部108に保存される。
【0268】
次に、通信処理部106は、S2601において取得した位置情報を参照して、受信したCAMLコンテンツに対して位置適応処理を行う(S2611)。
【0269】
この時点においては、ユーザは図2の始点Sに位置すると仮定する。S2611の位置適応処理では、始点Sに相当する位置情報と位置条件とを比較する位置条件判定処理を通して、CAMLコンテンツからHTMLコンテンツを生成する。始点Sは図2の3つのエリア外であるので、当ステップにおいて生成されるコンテンツは、リストが空欄であるHTMLコンテンツ(図2の203x)となる。
【0270】
また、S2609において、通信処理部106は、CAMLリストコンテンツから全てのlocation開始タグを抽出し、これを位置条件リストとして保存する。位置条件リストの詳細については後述する。
【0271】
次に、通信処理部106は、S2609のリストコンテンツ取得要求の応答として、S2611において生成したHTMLリストコンテンツをブラウザ部113へ返す(S2612)。
【0272】
ブラウザ部113は、通信処理部106から受信したHTMLリストコンテンツを表示する(S2613)。ただし、この時点では、コンテンツ受信端末103はコンテンツエリアの外側にいるので、図2の203xのような空欄の飲食店リストが表示される。
【0273】
制御部115は、ユーザの位置移動の状況に関わらず、位置情報取得部111から定期的に位置情報を取得し、その位置情報を設定部109へ通知する(S2614)。
【0274】
次に、設定部109は、新たに受信した位置情報を通信処理部106へ通知する。通信処理部106は、新たな位置情報を参照して位置判定処理を行う(S2615)。この位置判定処理では、CAMLコンテンツを解析するのではなく、位置情報とS2611において保存した位置条件リストとの比較を行う。この処理では、位置条件判定の結果の変化によって、コンテンツ受信端末103が属するコンテンツエリアの変化を検知する。
【0275】
次に、設定部109は、S2614の位置情報通知の応答として、通信処理部106で実行した位置判定処理の判定結果を制御部115へ返す(S2616)。この判定結果は、位置適応処理の結果として生成されるHTMLリストコンテンツに変化があったことを示す「CHANGE」、もしくは、変化がないことを示す「NOT_CHANGE」のいずれかである。この時点では、コンテンツ受信端末103が図2の地点Paに位置すると仮定すると、当ステップにおける位置の判定結果は、S2611における位置の判定結果と同じになる。従って、判定結果は「NOT_CHANGE」である。制御部115は、位置判定結果が「NOT_CHANGE」である場合は何もしない。
【0276】
制御部115は、前述のように、設定部109への位置情報を定期的に通知する(S2617)。この段階では、コンテンツ受信端末103は、まだ、エリア401aには達していないものとする。
【0277】
位置情報は、設定部109を介して通信処理部106へ送信される。通信処理部106は、位置情報を取得する度に、S2615と同様の位置判定処理を行う(S2618)。
【0278】
設定部109は、S2616と同様に、通信処理部106における位置判定結果を制御部115へ返す(S2619)。当ステップにおける判定結果は、S2616と同様に「NOT_CHANGE」である。
【0279】
次に、制御部115は、設定部109へ新たな位置情報を通知する(S2620)。当ステップでは、コンテンツ受信端末103は、エリア201a内の地点Pbに位置するものとする。
【0280】
設定部109は通信処理部106へ位置情報を通知し、通信処理部106は位置判定処理を行う(S2621)。このとき、コンテンツ受信端末103はエリア201aの内部に位置するので、判定結果は「CHANGE」となる。
【0281】
設定部109は、S2617の位置情報通知の応答として、制御部115へ位置判定結果「CHANGE」を返す(S2622)。これは、コンテンツ表示部110に対して、新たなHTMLリストコンテンツが存在することを通知するメッセージである。
【0282】
位置判定結果として「CHANGE」を受信した制御部115は、リストコンテンツが更新されたことをユーザに通知するための表示処理、および、ユーザからのリストコンテンツ更新要求を受け付けるための表示処理を行う。すなわち、コンテンツ表示部110は、ユーザに対して、新たなリストコンテンツが存在することだけを通知し、ユーザからの指示がない限り、新たなリストコンテンツは表示せずに現状の状態を維持する。この理由は、ユーザが、他のコンテンツを視聴している可能性があり、ユーザが新たなリストコンテンツの視聴を希望しているか否かを判断できないためである。ここでは、ユーザは、GUI部116を操作して、リストコンテンツの更新を指示するものとする(S2623)。
【0283】
次に、制御部115は、ブラウザ部113に対し、リストコンテンツを再取得するように指示する。そして、ブラウザ部113は、制御部115から指定されたリストコンテンツを取得するHTTPメッセージを設定部109へ通知する(S2624)。このリストコンテンツ取得要求は、S2609におけるリストコンテンツ取得要求と同じメッセージである。
【0284】
設定部109は、ブラウザ部113から受信したHTTPメッセージを解析し、通信処理部106に対してリストコンテンツの取得を指示する。通信処理部106は、指定されたCAMLリストコンテンツのURLと、S2609において中間キャッシュ部108に保存したCAMLコンテンツのURLとを比較する。二つのコンテンツが一致しない場合は、コンテンツ通信サーバ102aへコンテンツ取得のためのHTTPメッセージを送信する。ここでは、二つのコンテンツが同一であると仮定する。この場合は、リストコンテンツは、既に中間キャッシュ部108に保存されているので、コンテンツ通信サーバ102aへHTTPメッセージを送信せず、保存されているCAMLコンテンツに対して、S2611と同様の位置適応処理を行う(S2625)。このとき、コンテンツ受信端末103はエリア201aの内部に位置するので、位置適応処理によって、コンテンツエリア201aに対応するHTMLリストコンテンツが生成される。
【0285】
通信処理部106は、S2624のHTTPメッセージの応答として、生成したHTMLリストコンテンツをブラウザ部113へ返す(S2626)。
【0286】
そして、ブラウザ部113の画面には、図2のリストコンテンツ203aのような飲食店リストが表示される(S2627)。
【0287】
ここで、ユーザが、画面に表示されている飲食店リストの中から「飲食店A1」を選択すると仮定する。(S2628)。
【0288】
ブラウザ部113は、設定部109へ「飲食店A1」のコンテンツを要求するHTTPメッセージを通知する(S2629)。
【0289】
これに対して、設定部109は、ブラウザ部113から受信したHTTPメッセージを解析し、通信処理部106に対してコンテンツの取得を指示する。通信処理部106は、HTTPメッセージをコンテンツ通信サーバ102bへ転送する。コンテンツ通信サーバ102bは、要求されたコンテンツを通信処理部106へ返す(S2630)。
【0290】
通信処理部106は、S2629のHTTPメッセージの応答として、S2630で取得したHTMLコンテンツをブラウザ部113へ返す(S2631)。
【0291】
ブラウザ部113は、通信処理部106から受信したコンテンツを表示する(S2632)。
【0292】
なお、図26のシーケンスは、図4のエリア201aに入るまでを示したものであるが、エリア201aを通過して、エリア201b、エリア201cに至ったときも、S2614〜S2632の一連の処理が繰り返される。以上のようなシーケンスによって、ユーザは現在地周辺に関連するコンテンツを視聴することができる。
【0293】
以上のように、実施の形態1のコンテンツ適応配信システム100は、コンテンツカテゴリを列挙したメニューコンテンツの放送による配信と、位置依存コンテンツの一覧リストの通信による配信とを組み合わせることによって、端末位置に適応したコンテンツ配信を実現している。
【0294】
次に、図1のコンテンツ受信端末103に含まれるコンテンツ処理部105に着目して、コンテンツ適応配信の処理過程を説明する。
【0295】
コンテンツ処理部105は、コンテンツ表示部110からのメッセージを受信し、このメッセージに応じて、位置情報処理やコンテンツ配信処理を行う。このコンテンツ表示部110とコンテンツ処理部105との間のメッセージは、HTTPを基本とするプロトコルを用いる。ただし、位置情報の通知、および、放送受信のパラメータ通知に関しては、HTTPを拡張したメッセージを用いる。
【0296】
ブラウザ部113は、設定部109に対して一般的なHTTPメッセージを送信する。以下に、その一例を示す。
【0297】
(フォーマット)“GET” コンテンツのURL
(例1)GET http://www.xx.com/list.caml
(例2)GET http://www.yy.co.jp/restaurantA1.html
制御部115は、設定部109に対して位置情報を通知する拡張HTTPメッセージを送信する。この位置情報通知メッセージの仕様は以下の通りである。
【0298】
(フォーマット)“POSITION” 緯度,経度
(例)POSITION N35.37.44.10,E139.41.23.150
また、コンテンツ受信端末103の位置情報としてROIを通知する場合には、次のようなフォーマットのメッセージを送信する。
【0299】
(フォーマット)“ROI” 緯度,経度,半径(メートル)
(例)ROI N35.37.44.10,E139.41.23.150, 500
ここで、ROIの半径は、ユーザの関心領域の広さ、あるいは、コンテンツの探索領域を示すパラメータであり、任意の値を設定すればよい。例えば、コンテンツ受信端末103の速度に応じて、動的に変更することも可能である。なお、図1のコンテンツ適応配信システムにおいては、制御部115がROIの半径を設定する。
【0300】
位置情報を受信した設定部109は、制御部115へ応答メッセージを返す。この応答メッセージは、位置判定結果の変化を伝えるものであり、「CHANGE」もしくは「NOT_CHANGE」である。
【0301】
(フォーマット)“CHANGE”リストコンテンツのURL
(例)CHANGE http://xxx.xxx.com
(フォーマット)“NOT_CHANGE”
(例)NOT_CHANGE
応答メッセージとして「CHANGE」を送信する場合、リストコンテンツのURLも送信する。コンテンツ表示部110は、リストコンテンツを更新する場合には、「CHANGE」メッセージに含まれる「リストコンテンツのURL」にアクセスする。
【0302】
次に、放送受信のためのパラメータ通知について説明する。
【0303】
実施の形態1のコンテンツ放送サーバ101は、ただ一つのコンテンツを配信するのではなく、複数チャンネルに異なるコンテンツを配信するものとする。したがって、放送処理部107が、コンテンツ放送サーバ101からコンテンツを受信する場合には、受信チャンネルを選択する。このために、制御部115から設定部109へ放送受信のためにパラメータ、すなわち、受信チャンネルを通知する必要がある。
【0304】
この受信チャンネルの通知のためには、位置情報の通知と同様に、HTTPを拡張したプロトコルを使用する。この受信チャンネル通知メッセージの仕様は、以下の通りである。
【0305】
(フォーマット)“BRecv”“CID=”受信チャネル
(例)BRecv CID=0x01
ここで、最初の文字列“BRecv”は放送受信命令であり、CIDは受信チャネルを特定する識別子である。
【0306】
なお、ここではHTTPを拡張したメッセージを用いることとしたが、位置情報の通知、および、放送受信のためのパラメータ通知ができるのであれば、任意のプロトコル、任意のメッセージフォーマットを採用しても構わない。
【0307】
次に、コンテンツ処理部105のメッセージ処理手順について図27を用いて説明する。図27は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105におけるメッセージ処理手順を示す流れ図である。図27で示すメッセージ処理は、設定部109がコンテンツ表示部110から通知されるメッセージを処理するものであり、メッセージの種別によって、位置情報処理、もしくは、コンテンツ配信処理を実行する。
【0308】
設定部109は、コンテンツ表示部110からのメッセージ受信を待つ(S2701)。S2701において、設定部109がメッセージを受信した場合は、次のステップに移行する。なお、コンテンツ表示部110からのメッセージは、HTTPメッセージのGET命令、もしくは、位置情報を通知する拡張HTTPメッセージ、放送受信を要求する拡張HTTPメッセージのいずれかである。
【0309】
次に、設定部109は受信したメッセージを解析し、そのメッセージが位置情報を通知するメッセージであるか否かを判定する(S2702)。メッセージが位置情報を通知するメッセージである場合は、設定部109は、位置情報を通信処理部106へ通知し、S2703へ移行する。それ以外のメッセージ、すなわち、HTTPメッセージのGET命令である場合は、設定部109は、S2704へ移行する。なお、ここでは、放送から受信するメニューコンテンツは、HTMLで記述されており、放送処理部107へは位置情報を通知しないものとしている。メニューコンテンツが、位置適応処理可能なCAMLコンテンツである場合は、通信処理部106もしくは放送処理部107のいずれかに通知することになる。
【0310】
S2703においては、通信処理部106が位置情報処理を実行する。この処理が終わると次のS2707へ移行する。ここで、位置情報処理とは、コンテンツ表示部110から通知される位置情報に対する処理である。位置情報処理の詳細は後述する。
【0311】
S2704においては、設定部109が受信メッセージを解析し、そのメッセージがコンテンツの配信を要求するもの(HTTP GETメッセージもしくは放送受信を要求する拡張HTTPメッセージ)であるか否かを判定する。受信したメッセージがコンテンツ配信要求である場合は、設定部109は、S2705において、コンテンツ配信処理を実行した後に、S2707へ移行する。一方、受信したメッセージがコンテンツ配信要求以外の不正なメッセージであった場合は、S2706へ移行し、適切なエラー処理を実行する。
【0312】
ここでコンテンツ配信処理とは、指定されたコンテンツをサーバから受信し、受信したコンテンツをコンテンツ表示部110へ配信する処理である。このコンテンツ配信処理では、必要に応じて、コンテンツ適応処理を実行する。コンテンツ配信処理の詳細は後述する。
【0313】
そして、最後のS2707では処理終了判定を行う。すなわち、メッセージ処理を終了する指示がない限り、S2701のメッセージ受信待ちループへ戻り、メッセージ処理を継続する。
【0314】
このように、コンテンツ処理部105は、コンテンツ表示部110から通知されるメッセージの種別によって、位置情報処理、もしくは、コンテンツ配信処理を繰り返し実行する。
【0315】
次に、コンテンツ処理部105におけるコンテンツ配信処理について図28を用いて説明する。図28は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105におけるコンテンツ配信処理を示す流れ図である。
【0316】
図28のコンテンツ配信処理では、コンテンツ処理部105がコンテンツの種別に応じた配信中継処理を行う。コンテンツ処理部105は、位置適応処理が可能なCAMLコンテンツの場合は、サーバから取得したCAMLコンテンツに対して位置適応処理(=位置適応フィルタリング処理)を実行した後に、コンテンツ表示部110へ送信する。これに対し、コンテンツの種類が一般のHTMLコンテンツや画像ファイルなどである場合は、コンテンツ処理部105は、サーバから受信したコンテンツを、そのままコンテンツ表示部110へ送信する。
【0317】
まず、設定部109は、コンテンツ表示部110から受信したメッセージの解析を行う。(S2801)。
【0318】
次のS2802〜S2804では、設定部109が、受信メッセージの種別に応じて実行すべき処理の振り分けを行う。
【0319】
S2802では、設定部109は、放送受信を要求するメッセージ(実施の形態1では、メニューコンテンツを要求するメッセージに相当)を抽出し、放送処理部107に対して、S2806のデータ放送処理の実行を指示する。
【0320】
S2803では、設定部109は、一般コンテンツの取得を要求するメッセージを抽出し、通信処理部106に対して、S2808の一般HTTP処理の実行を指示する。ここで、一般コンテンツとは、HTMLファイルや画像ファイルなど、一般的なHTMLコンテンツを構成するデータファイルを指し、それらは拡張子で判別できるものとする。
【0321】
S2804では、設定部109は、リストコンテンツの取得を要求するメッセージを抽出し、通信処理部106に対して、S2805の適応HTTP処理の実行を指示する。なお、リストコンテンツは適応処理が可能なCAMLコンテンツであり、ファイル拡張子によって識別できるものとする。
【0322】
設定部109の処理振り分けによって、コンテンツ種別に応じて、データ放送処理(S2806)、一般HTTP処理(S2808)、適応HTTP処理(S2805)のいずれかが実行される。
【0323】
また、コンテンツ種別が不正なメッセージはS2804において抽出され、設定部109がS2809の適切なエラー処理を実行する。
【0324】
このように、コンテンツ処理部105が、図28のコンテンツ配信処理を実行すると、ブラウザ部113には、設定部109が受信したメッセージに対応するコンテンツが表示される。
【0325】
次に、図28のS2806に相当するデータ放送処理について説明する。図29は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105の放送処理部107におけるデータ放送処理を示す流れ図である。
【0326】
データ放送処理においては、放送処理部107が、コンテンツ放送サーバ101から受信したコンテンツを一時蓄積し、一時蓄積したコンテンツを指すURLをコンテンツ表示部110に通知する。
【0327】
まず、放送処理部107は、コンテンツ表示部110から受信したメッセージから放送受信パラメータを取得する(S2901)。
【0328】
次のS2902〜S2904では、放送処理部107がカルーセルデータ放送を受信し、指定されたチャネルに含まれるコンテンツを中間キャッシュ部108に蓄積する。カルーセルデータ放送は、データファイルを周期的に繰り返し配信するものであり、データファイルの先頭から受信・蓄積処理が開始されるとは限らない。そこで、放送処理部107は、データ放送のフォーマット仕様に従って、所定単位毎にデータを受信し(S2902)、受信データを連結しながら一時蓄積する処理(S2903)を、コンテンツ全体を受信するまで繰り返す(S2904)。
【0329】
S2904においてデータ受信が完了すると、次の処理のS2905へ移行する。ただし、データ受信が正しく実行されなかった場合には、S2907のエラー処理を行って、データ放送処理を終了する。
【0330】
次のS2905とS2906では、蓄積済みコンテンツのURL通知処理を行う。放送処理部107は、放送受信命令に対する応答メッセージを生成する(S2905)。この応答メッセージには、中間キャッシュ部108に蓄積したコンテンツのURLを記述する。設定部109は、後に実行される単位HTTP処理のために、このURLを記憶しておく。そして、放送処理部107は、生成した応答メッセージを、拡張HTTPによって制御部115へ送信する(S2906)。
【0331】
以上のようなS2901〜S2907の処理を実行することによって、データ放送から受信したコンテンツのURLが、コンテンツ処理部105からコンテンツ受信部110へ通知される。なお、中間キャッシュ部108に蓄積されたコンテンツ(=放送コンテンツ)は、一般HTTP処理によって、コンテンツ表示部に配信される。
【0332】
次に、図28のS2808に相当する一般HHTP処理について説明する。図30は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105の通信処理部106における一般HHTP処理を示す流れ図である。
【0333】
この流れ図は、唯一のステップS3001のみで構成される。S3001では、通信処理部106が、単位HTTP処理の並行実行を行う。一般HTTP処理は、通信処理部106が、HTMLコンテンツを構成するデータファイル(HTMLファイル、GIFファイル、JPEGファイルなど)をHTTPによってコンテンツ通信サーバ102から取得し、取得したデータファイルをHTTPによってブラウザ部113へ配信するものである。
【0334】
この一般HTTP処理は、ブラウザ部113からコンテンツ取得要求メッセージが送信されてくる度に実行されるが、コンテンツ取得要求メッセージを受信した順番に完了する必要はない。そこで、通信処理部106は、コンテンツ取得要求メッセージを受信すると、そのメッセージのみを扱う単位HTTP処理を起動する。これは、短時間に複数個のコンテンツ取得要求メッセージを受信した場合には、複数個の単位HTTP処理が平行して実行される状況になることを意味する。そして、個々の単位HTTP処理は、ブラウザ部113への一つのコンテンツ配信すると処理完了となる。
【0335】
次に、図30のS3001に相当する単位HHTP処理について説明する。図31は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105の通信処理部106における単位HTTP処理を示す流れ図である。この単位HTTP処理では、ブラウザ部113から送信されてくるHTTP GET命令(コンテンツ取得要求)に従って、HTTP通信の中継処理、もしくは、キャッシュコンテンツの配信処理を実行する。
【0336】
S3101では、通信処理部106は、受信したHTTP GET命令を解析して実行すべき処理を決定する。具体的には、通信処理部106は、GET命令に含まれているURL文字列と、図29のデータ放送受信処理のS2905において、記憶したURL文字列とを比較する。二つのURLが一致する場合は、通信処理部106は、既に中間キャッシュ部108に蓄積されている(放送から受信した)コンテンツを送信すればよいのでS3107へ移行する。これに対し、二つのURL文字列が一致しない場合は、通信処理部106は、コンテンツ通信サーバ102からコンテンツを取得する必要があるのでS3102へ移行する。
【0337】
S3102〜S3104では、通信処理部106が、HTTP GET命令の中継転送を行う。
【0338】
通信処理部106は、受信したコンテンツ取得要求メッセージを参照して、コンテンツ通信サーバ102へ送信するメッセージを生成する(S3102)。このメッセージは、サーバに対してコンテンツ取得を要求するHTTP GETメッセージである。次のS3103では、通信処理部106は、生成したメッセージを適切なコンテンツ通信サーバ102へ送信する(S3103)。
【0339】
S3104では、通信処理部106は、サーバに送信したHTTP GET命令に対する応答を待ち、応答を受信したら次のS3105に移行する。ここで、不正なメッセージを受信する、あるいは、所定時間が経過しても応答がない場合には、S3110において適切なエラー処理を行い、単位HTTP処理を完了する。
【0340】
S3105およびS3106では、通信処理部106が、HTTP通信の中継転送を行う。通信処理部106は、コンテンツ通信サーバ102から受信したメッセージから応答メッセージを生成し(S3105)、生成した応答メッセージをブラウザ部113へ送信する(S3106)。
【0341】
これに対し、S3107〜S3109では、放送処理部107がキャッシュコンテンツの配信処理を実行する。放送処理部107は、コンテンツ放送サーバ101より受信したコンテンツを中間キャッシュ部108から読み出して(S3107)、このコンテンツを含む応答メッセージを生成し(S3108)、生成した応答メッセージをブラウザ部113へ送信する(S3109)。
【0342】
以上のように、実施の形態1における単位HTTP処理では、HTTP GET命令に含まれるURLに応じて、HTTP通信の中継処理、もしくは、キャッシュコンテンツの配信処理を行う。
【0343】
次に、図28のS2805に相当する適応HHTP処理について説明する。図32は、実施の形態1にかかるコンテンツ処理部105の通信処理部106における適応HTTP処理を示す流れ図である。
【0344】
適応HTTP処理では、通信処理部106は、一般HTTP処理と同様の処理を行う際に、コンテンツの適応処理、すなわち、CAMLコンテンツからHTMLコンテンツを生成する処理を実行する。
【0345】
まず、S3201では、通信処理部106は、取得すべきCAMLコンテンツのファイル名(あるいはURL)が、前回取得したCAMLコンテンツのファイル名と一致するかをチェックする。通信処理部106は、以前に取得した最新のCAMLコンテンツを中間キャッシュ部108にキャッシュしている。このキャッシュされているCAMLコンテンツと、これから取得するCAMLコンテンツが同一のものである場合は、中間キャッシュ部108にキャッシュされているCAMLコンテンツを利用できるので、通信処理部106は、S3202からS3205までの処理をスキップしてS3206へ移行する。一方、CAMLコンテンツがキャッシュされていない場合は、通信処理部106は、次のS3202へ移行する。
【0346】
S3202では、通信処理部106は、受信したコンテンツ取得要求メッセージを参照して、コンテンツ通信サーバ102へ送信するメッセージを生成する。このメッセージは、サーバに対してコンテンツ取得を要求するHTTP GETメッセージである。
【0347】
次のステップS3203では、通信処理部106は、生成したメッセージをコンテンツ通信サーバ102へ送信する。
【0348】
S3204では、通信処理部106は、サーバに送信したメッセージに対する応答を待ち、応答を受信したら次のステップS3205に移る。ここで、不正なメッセージを受信する、あるいは、所定時間が経過しても応答がない場合には、S3209において適切なエラー処理を行い、適応HTTP処理を完了する。
【0349】
S3205では、通信処理部106は、位置条件リストの生成処理を行う。位置条件リストとは、CAMLで記述されたリストコンテンツ中のlocation開始タグのみを抽出したリストであり、位置条件判定処理において使用される。位置条件リスト生成処理の詳細については後述する。当ステップの処理が終了すると次のステップS3206へ移行する。
【0350】
S3206では、通信処理部106は、位置適応コンテンツ処理を実行する。位置適応コンテンツ処理とは、事前に与えられた位置情報に基づいて、(コンテンツ通信サーバ102から取得した、あるいは、中間キャッシュ部108から読み出した)CAMLコンテンツからHTMLコンテンツを生成する処理である。位置適応コンテンツ処理の詳細については後述する。当ステップの処理が終了すると次のステップS3207へ移行する。
【0351】
S3207では、通信処理部106は、コンテンツ表示部110のブラウザ部113へ送信するメッセージを生成する。このメッセージは、コンテンツ取得要求メッセージ(HTTP GETメッセージ)に対する応答メッセージであり、その中にはCAMLコンテンツから生成したHTMLコンテンツが含まれる。
【0352】
S3208では、通信処理部106は、S3207において生成したメッセージをブラウザ部113へ送信する。
【0353】
以上のように、適応HTTP処理では、コンテンツ表示部110とコンテンツ通信サーバ102の間で送受信されるHTTP GETメッセージと、それに対する応答を中継転送する際に、コンテンツ適応処理を実行する。
【0354】
次に、図32のS3205で実行される位置条件リスト生成処理手順について図33を用いて説明する。図33は、実施の形態1にかかる位置条件リスト生成処理手順を示す流れ図である。この位置条件リストは、CAMLで記述されたリストコンテンツから抽出したlocation開始タグとそれらの階層関係を記憶したリストであり、位置条件判定処理において使用される。次に、位置条件リスト生成処理手順について具体的に説明する。
【0355】
まず、通信処理部106は、階層レベルLを1にセットする(S3301)。この階層レベルLは、入れ子構造になっているlocation要素を解析するために使用するものである。
【0356】
次のS3302とS3303から構成される処理ループにおいて、通信処理部106は、CAMLリストコンテンツを1行ずつ読み込み、caml開始タグを検出する。caml開始タグを検出したら次のステップS3304へ移行する。また、当ステップにおいて、リストコンテンツの最終行に達した場合や、リストコンテンツとしての文法的な誤りを検出した場合は、S3315へ移行し、適切なエラー処理の行って、位置条件リスト生成処理を完了する。
【0357】
次のS3304とS3305から構成される処理ループは、caml開始タグとcaml終了タグにはさまれ、かつ、locationタグ(開始タグと終了タグを指す)ではないテキスト行を読み飛ばすための処理である。S3304では、通信処理部106は、読み込まれている一行分のテキストが、locationタグを検出する。locationタグではない場合は、通信処理部106は、S3305へ移行して、CAMLリストコンテンツの次の行を読み込み、locationタグの検出を繰り返す。一方、S3304にてlocationタグを検出した場合はS3306へ移行する。また、当ステップにおいて、リストコンテンツの最終行に達した場合や、リストコンテンツとしての文法的な誤りを検出した場合は、S3315のエラー処理へ移行する。
【0358】
S3306では、通信処理部106は、S3304で検出されたlocationタグがlocation開始タグであるか否かを確認する。location開始タグである場合はS3307に移行し、location開始タグではない場合はS3309へ移行する。
【0359】
S3306においてlocation開始タグが検出された場合、通信処理部106は、location開始タグとその階層レベルLを位置条件リストに登録し(S3307)、階層レベルLに1を加算して(S3308)、S3309に移行する。位置条件リストのフォーマットについては後述する。S3306〜S3308の処理は、一つのlocation要素の解析を開始するにあたり、そのlocation要素が有する位置条件と階層レベルを記録する処理である。
【0360】
S3309では、通信処理部106は、S3304で検出されたlocationタグがlocation終了タグであるか否かを確認する。location終了タグである場合は、次のS3310において階層レベルLから1を減算する。location終了タグではない場合は、S3310を実行せず、S3311へ移行する。S309およびS3310の処理は、一つのlocation要素の解析が完了したことを記録する処理である。
【0361】
S3311では、通信処理部106は、CAMLコンテンツから次の1行分のテキストを読み込む。
【0362】
S3312では、通信処理部106は、階層レベルLのチェックを行う。階層レベルLが1より小さい場合は、CAMLコンテンツのlocation要素の入れ子構造に不備があると判断し、S3315のエラー処理へ移行する。階層レベルLが1以上の場合は、S3313へ移行する。
【0363】
S3313では、通信処理部106は、S3311で読み込んだテキストがcaml終了タグであるか否かを確認する。caml終了タグである場合はS3314へ移行し、caml終了タグではない場合はS3304に戻って、S3304〜S3313の一連の処理を繰り返す。また、S3313において、リストコンテンツの最終行に達した場合や、リストコンテンツとしての文法的な誤りを検出した場合は、S3315のエラー処理へ移行する。
【0364】
S3314では、通信処理部106は、位置条件リストを生成したCAMLリストコンテンツのファイル名(あるいはURL)を記録し、位置条件リスト生成処理を終了する。
【0365】
以上のように、通信処理部106が、図33の位置条件リスト生成処理を実行すると、図34に示す位置条件リスト3400や、図35に示す位置条件リスト3500が生成される。
【0366】
前述のように、この位置条件リスト3400や3500は、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation開始タグに記述されている情報をベースとして生成したリストである。これらの位置条件リストは、位置情報処理の高速化のために使用するものである。
【0367】
このように、位置条件リストを利用してコンテンツフィルタリング処理の結果の変化の有無を検知する手段を設けることにより、移動中のコンテンツ受信端末103が定期的に現在地周辺のコンテンツを検索する場合に要する演算処理量を削減し、コンテンツ検索処理時のユーザへの応答速度を向上することができる。
【0368】
図34の位置条件リスト3400について説明する。この位置条件リスト3400は、図20に示すCAMLリストコンテンツから生成したものに相当する。
【0369】
位置条件リスト3400は、リストコンテンツの参照先の記述行3401とlocation情報の記述行3402a〜3402gから構成される。
【0370】
リストコンテンツ参照先の記述行3401は、位置条件リスト3400に対応するCAMLリストコンテンツのファイル名(もしくはURL)を記録するフィールドである。
【0371】
location情報の記述行3402a〜3402gには、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation要素に対応する情報を記述する。各location情報の記述行は、階層レベルLの記述列3403、位置条件の記述列3404、位置条件判定結果の記述列3405から構成される。
【0372】
階層レベルLの記述列3403には、location要素が入れ子構造になっているCAMLコンテンツにおける、抽出したlocation要素の階層レベルを記述する。図20のCAMLリストコンテンツは、入れ子構造になっていないので、位置条件リスト3400の階層レベルLはすべて“1”である。
【0373】
位置条件の記述列3404には、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation要素を記述する。位置条件リスト3400では、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation開始タグをそのまま記録しているが、location開始タグの属性として記述されているエリア定義情報(円の中心位置座標と半径)を記録することにしても良い。
【0374】
位置条件判定結果の記述列3405には、位置適応コンテンツ処理(図32のS3206)を実行した際の位置条件判定結果が記録される。位置条件リスト3400では、位置条件判定結果を「+」と「−」で示している。ここで、「+」は位置情報が位置条件に合致したこと意味し、「−」は位置情報が位置条件に合致しなかったことを意味する。
【0375】
図34の例では、location情報の記述行3402dおよび3402gの位置条件判定結果が「+」である。これは、位置適応コンテンツ処理を実行した時点では、コンテンツ受信端末103を中心とするROIは、コンテンツエリア701dおよび701dと重なっていたことを示している。なお、図32のS3205の位置条件リスト生成時においては、位置条件判定結果の記述列3405は全て「−」とする。
【0376】
次に、図35の位置条件リスト3500について説明する。この位置条件リスト3500は、図23に示すCAMLリストコンテンツ2300に対して、図9の方式3を適用した際に生成される位置条件リストの一例である。
【0377】
位置条件リスト3500は、位置条件リスト3400と同様に、リストコンテンツの参照先の記述行3501とlocation情報の記述行3502a〜3502gから構成され、各location情報の記述行は、階層レベルLの記述列3503、位置条件の記述列3504、位置条件判定結果の記述列3505を持つ。
【0378】
CAMLリストコンテンツ2300は、二階層の入れ子構造になっている。従って、location情報の記述行3502a〜3502gは、第一階層に対応するlocation情報と第二階層のlocation情報に対応する行が記載されており、階層レベルLの記述列3503には、各location情報の階層レベルLが記録されている。
【0379】
位置条件判定結果の記述列3505には、図34と同様に、位置適応コンテンツ処理(図32のS3206)を実行した際の位置条件判定結果が記録される。
【0380】
図35において、第一階層のlocation情報に関しては、コンテンツ受信端末103を中心とするROIとlocation要素の属性で定義されるコンテンツエリアが重なる場合には位置条件判定結果を「+」とし、両者が重ならない場合には位置条件判定結果を「−」とする。
【0381】
これに対し、第二階層のlocation情報に関しては、図9で示したコンテンツ抽出領域の設定方式(方式2〜方式6)によって、位置条件判定結果の記述列3505に記録する情報が異なる。
【0382】
コンテンツ抽出領域の設定方式が、図9の方式2もしくは方式4である場合、ROIと重なるコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域とするので、第二階層のlocation情報は評価せず、第二階層の位置条件判定結果は、第一階層の位置条件判定結果と同じとする。そして、コンテンツ抽出領域の設定方式が、図9の方式3、方式5もしくは方式6である場合は、ROIとコンテンツエリアの重なる部分のみをコンテンツ抽出領域とするので、第二階層のlocation情報、すなわち、各位置依存コンテンツの位置情報がROIの内部に含まれるときは位置条件判定結果を「+」とし、含まれないときは位置条件判定結果を「−」とする。
【0383】
図35の位置条件リスト3500は、location情報の記述行3502dおよび3502gの第一階層の位置条件判定結果が「+」となっている。これは、コンテンツエリア701dおよび701gがROIに重なっていることを示す。また、第二階層の位置条件判定結果が「+」となっているlocation情報の記述行は、その行に対応する位置依存コンテンツがROI内に含まれていることを示している。
【0384】
次に、図32のS3206で実行される位置適応コンテンツ処理手順について図36および図37を用いて説明する。図36、および図37は、実施の形態1にかかる通信処理部106で実行される位置適応コンテンツ処理の手順を示す流れ図である。
【0385】
この位置適応コンテンツ処理では、最新の位置情報を参照して、CAMLリストコンテンツから(位置に依存する)HTMLリストコンテンツを生成する。以下、実施の形態1にかかる位置適応コンテンツ処理手順について具体的に説明する。
【0386】
まず、通信処理部106は、S3601とS3602から構成される処理ループにおいて、CAMLリストコンテンツを1行ずつ読み込み、caml開始タグを検出する。caml開始タグを検出したら次のステップS3603へ移行する。なお、caml開始タグより前には、原則としてテキスト行は存在しないものとする。caml開始タグより前にテキスト行が存在する場合は、それらの行はコメント行であるとみなして、処理対象外とする。
【0387】
S3603〜S3606では、通信処理部106は、位置適応コンテンツ処理で使用する各種変数の設定を行う。
【0388】
S3603では、通信処理部106は、解析階層レベルALの値を0に設定する。解析階層レベルALは、CAMLコンテンツの構造解析において、location要素の階層を記憶するための変数である。解析階層レベルAL=0は、location要素の外側のテキストを解析中であることを示し、location開始タグを検知するとALに1が加算され、llocation終了タグを検知するとALから1が減算される。
【0389】
S3604では、通信処理部106は、出力階層レベルWLの値を0に設定する。出力階層レベルWLは、テキスト出力対象となっているlocation要素の階層を示すための変数である。
【0390】
S3605では、通信処理部106は、位置判定フラグJ−flagの値をONに設定する。位置判定フラグJ−flagは、位置判定結果を記録するためのフラグであり、J−flag=ONは位置判定結果が“合致”であることを、J−flag=OFFは位置判定結果が“非合致”であることを示す。
【0391】
S3606では、通信処理部106は、type属性checkフラグT−flagをONもしくはOFFに設定する。type属性checkフラグT−flagは、図9で示したコンテンツ抽出領域の設定方式に応じて設定するフラグである。
【0392】
コンテンツ抽出領域の設定方式が図9の方式1、方式2、方式4である場合は、通信処理部106は、T−flag=OFFに設定する。これは、type属性がspotであるlocation要素、すなわち、第二階層のlocation要素に関しては、位置条件判定処理を行わず、無条件で位置条件判定を“合致”とすることを意味する。
【0393】
これは、方式1ではPOIとコンテンツエリアの重なりのみを判定し、方式2、方式4では、ROIとコンテンツエリアの重なりのみを判定するためである。
【0394】
一方、コンテンツ抽出領域の設定方式が図9の方式3、方式5、方式6である場合は、T−flag=ONに設定する。これは、type属性がspotであるlocation要素、すなわち、第二階層のlocation要素に関しても、位置条件判定処理を行うことを意味する。
【0395】
これは、方式3、方式5、方式6では、ROIとコンテンツエリアの重なりを判定した後に、さらに位置依存コンテンツがROIの内部に含まれることを確認するためである。
【0396】
次のS3607では、通信処理部106は、読み込まれているテキストが、location開始タグであるか否かを判定する。通信処理部106は、読み込まれているテキストが、location開始タグである場合はS3608へ移行し、新たなlocation要素の解析を開始するので、解析階層レベルALに1を加算する。一方、読み込まれているテキストがlocation開始タグではない場合は、通信処理部106は、S3617へ移行する。
【0397】
次のS3609〜S3614は、location要素の属性として記述された位置条件の判定処理に関わるステップである。
【0398】
S3609では、通信処理部106は、S3607において検出したlocation開始タグが位置条件判定の対象となるか否かを判定する。type属性checkフラグT−flagがONであり、かつ、location開始タグのtype属性がspotである場合は、通信処理部106は、S3615へ移行し、それ以外の場合はS3610へ移行する。
【0399】
S3615へ以降する条件は、コンテンツ抽出領域の設定方式が図9の方式1、方式2、方式4のいずれかであり、かつ、第二階層のlocation要素を解析中である場合に相当する。
【0400】
S3615およびS3616の処理は、コンテンツ抽出領域の設定方式が図9の方式2もしくは方式4であり、かつ、第二階層のlocation要素を処理する場合に実行される。S3615において、位置判定フラグJ−flagの値がONであると検知された場合は、通信処理部106は、S3616において出力階層レベルWLに解析階層レベルALの値を代入する。
【0401】
位置判定フラグJ−flagの値がONであることは、第一階層のlocation開始タグの位置条件判定結果が“合致”となったことを意味するので、第二階層のlocation要素内のテキスト行は出力対象になるので、WL=ALとする。
【0402】
S3610〜S3614では、通信処理部106は、location要素の属性で定義される位置条件を評価する。
【0403】
S3610では、通信処理部106は、位置判定フラグJ−flagの値を確認する。J−flagがONである場合は、通信処理部106は、S3611の位置条件判定処理を実行する。これに対し、J−flagがOFFである場合は、現在解析中のlocation要素の上位階層にあたるlocation要素において位置条件判定が“非合致”と判定されたことを意味するので、現在解析中のlocation要素は出力対象から除外される。従って、J−flag=OFFのときは、通信処理部106は、S3611〜S3614をスキップしてS3621へ移行する。
【0404】
S3611では、通信処理部106は、location要素の属性で定義される位置条件とROIとを参照して位置条件判定処理を行う。位置条件判定処理の詳細は後述する。なお、位置条件判定処理の結果は、“合致”もしくは“非合致”である。
【0405】
S3612〜S3614では、通信処理部106は、位置条件判定結果に基づく変数設定を行う。S3612では位置条件判定の結果を確認する。位置条件判定結果が“合致”である場合は、現在解析中のlocation要素の内部に含まれるテキスト行を出力対象とするために、通信処理部106は、S3613において出力階層レベルWLに解析階層レベルALの値を代入する。
【0406】
一方、位置条件判定結果が“非合致”である場合は、通信処理部106は、S3614において、位置判定フラグJ−flagをOFFとして、位置条件判定結果が非合致となったことを記録する。
【0407】
S3607において、読み込まれているテキストがlocation開始タグではないと判定された場合、通信処理部106は、S3617〜S3620の処理を実行する。これは、location終了タグに関わる処理を行うステップである。
【0408】
S3617では、通信処理部106は、読み込まれているテキストがlocation終了タグであるか否かを判定する。location終了タグではない場合は、通信処理部106は、S3618〜S3620はスキップしてS3621へ移行する。location終了タグである場合は、通信処理部106は、S3618へ移行する。
【0409】
location終了タグを検出したことは、一つのlocation要素の解析を完了したことを意味する。そこで、S3618では、通信処理部106は、解析階層レベルALから1を減算する。
【0410】
S3619では、通信処理部106は、出力階層レベルWLが解析階層レベルALと等しいか否かを判定する。両者が等しい場合、location終了タグの後ろに続くテキスト行が、位置条件判定済みのlocation要素の内部に位置することを意味する。そこで、S3620において、通信処理部106は、位置判定フラグJ−flagをONに設定する。
【0411】
S3621〜S3625の処理ループは、CAMLコンテンツから抽出したテキスト行をファイルに出力して、HTMLコンテンツを生成する処理である。すなわち、S3621〜S3625の処理によって、通信処理部106は、出力対象と判定されたテキスト行をファイルに出力する。
【0412】
S3621では、通信処理部106は、CAMLリストコンテンツから次の1行分のテキストを読み込む。ここで読み込むテキスト行は、caml開始タグ、もしくは、location開始/終了タグに続く次の行である。
【0413】
S3622では、通信処理部106は、読み込んだテキスト行の種別を確認する。読み込んだテキスト行がCAMLのタグである場合は、S3623およびS3624をスキップして、S3625に移行する。読み込んだテキスト行がCAMLのタグではない場合は、通信処理部106は、S3623へ移行する。
【0414】
S3623では、通信処理部106は、出力階層レベルWLの値を確認する。出力階層レベルWLの値が解析階層レベルALの値と等しいとき、S3621で読み込んだテキスト行が出力対象であること意味するので、通信処理部106は、S3624において、そのテキスト行をファイルに出力する。
【0415】
一方、出力階層レベルWLの値が解析階層レベルALの値と異なるときは、S3621で読み込んだテキスト行は出力対象ではないことを意味するので、通信処理部106は、ファイルに出力せずに読み捨てる。
【0416】
そして、通信処理部106は、S3625において、CAMLのタグ、すなわち、caml開始/終了タグ、もしくは、location開始/終了タグが検出されるまで、S3621〜S3625の処理を繰り返す。
【0417】
最後のS3626では、読み込まれているテキスト行がcaml終了タグであるか否かを確認する。読み込まれているテキスト行がcaml終了タグではない場合は、CAMLリストコンテンツの解析が完了していないことを意味するので、通信処理部106は、S3407に戻り、一連の処理を繰り返す。読み込まれているテキスト行がcaml終了タグである場合は、位置適応コンテンツ処理を終了する。
【0418】
このように、図36および図37の位置適応コンテンツ処理によって、CAMLリストコンテンツから、コンテンツ受信端末の現在地に適応したHTMLリストコンテンツが生成される。
【0419】
次に、図27のS2703で実行される位置情報処理手順について図38を用いて説明する。図38は、実施の形態1にかかる位置情報処理手順を示す流れ図である。
【0420】
この位置情報処理では、コンテンツ表示部110から通知される位置情報を取得し、リスト更新判定処理を実行する。以下、実施の形態1にかかる位置情報処理について具体的に説明する。
【0421】
S3801では、通信処理部106は、最新の位置情報、すなわち、コンテンツ受信端末103の現在地の緯度・経度座標(、および、ROIの半径)を取得する。
【0422】
S3802では、S3801において取得した位置情報を位置情報履歴に記録する。この位置情報利履歴は、コンテンツ受信端末103の移動方向を算出するために使用される。
【0423】
次のS3803では、既に位置条件リストが生成されているか否かを確認する。位置条件リストが存在しない場合、これは、中間キャッシュ部108に位置情報処理の対象となるCAMLコンテンツがキャッシュされていないことを意味するので、位置情報処理を終了する。
【0424】
一方、位置条件リストが存在する場合、これは、既に一回以上、図32の適応HTTP処理が実行されていることを意味する。この状態で新たな位置情報の通知を受けた場合には、S3804において、位置条件リストを利用したリスト更新判定処理を行い、位置情報処理を終了する。
【0425】
引き続いて、図38のS3804において実行されるリスト更新判定処理手順について図39を用いて説明する。このリスト更新判定処理では、最新の位置情報と位置条件リスト(3400もしくは3500)に記録されている位置条件との比較を行う。図39は、実施の形態1にかかるリスト更新判定処理手順を示す流れ図である。
【0426】
S3901〜S3903で構成される処理ループでは、最新の位置情報(POIもしくはROI)と作成済みの位置条件リストに記載されているすべての位置条件とを比較し、位置条件判定結果を更新するという一連の処理を行う。
【0427】
通信処理部106は、位置条件リストから位置条件を読み込み(S3901)、その位置条件と最新の位置情報との位置条件判定処理を行う(S3902)。このような処理を位置条件リストに記載されているすべての位置条件について実行するまで繰り返す(S3903)。全ての位置条件判定処理が完了すると、位置条件リストの判定結果が更新される。位置条件判定処理の内容は、コンテンツ抽出領域の設定方式によって異なる。位置条件判定処理の詳細に関しては後述する。
【0428】
次のステップ3904では、位置条件リストの判定結果に変化の有無に応じて処理が分岐する。判定結果に変化がある場合は、通信処理部106は、S3905において「判定結果に変化あり」を伝える“CHANGE”メッセージを生成し、そのメッセージをS3907においてコンテンツ表示部110の制御部115へ送信する。この“CHANGE”メッセージは、コンテンツ表示部110に対して、新たなリストコンテンツを生成可能であることを伝えるものである。
【0429】
一方、判定結果に変化がない場合は、通信処理部106は、S3906において「判定結果に変化なし」を意味する“NOT_CHANGE”メッセージを生成し、そのメッセージをS3907においてコンテンツ表示部110の制御部115へ送信する。この“NOT_CHANGE”メッセージは、コンテンツ表示部110に対して、更新すべきリストコンテンツが存在しないことを伝えるものである。
【0430】
以上のように、図38および図39で示す位置情報処理では、通信処理部106は、位置情報通知を受ける度にCAMLリストコンテンツ全体を解析するのではなく、位置条件リストを利用して効率的なリスト更新判定処理を実行する。
【0431】
次に、図37のS3611で実行される位置条件判定処理手順について図40〜図44を用いて説明する。前述のように、位置条件判定処理の内容は、コンテンツ抽出領域の設定方式によって異なる。コンテンツ抽出領域の設定方式の方式1〜方式6に関して、個別に位置条件判定処理手順を説明する。
【0432】
図40は、実施の形態1にかかる、コンテンツ抽出領域の設定方式の方式1に対応する位置条件判定処理の手順を示す流れ図である。
【0433】
この位置条件判定処理では、通信処理部106は、最新の位置情報が、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation開始タグの位置条件に合致するか否かを判定する。より具体的には、通信処理部106は、位置条件判定では、位置情報が示す「点」が、位置条件が示す「円」領域に含まれるか否かを判定する。判定結果は、円領域に含まれる場合は位置条件に「合致する」とし、円領域に含まれない場合は位置条件に「合致しない」とする。
【0434】
S4001では、通信処理部106は、最新の位置情報、すなわち、コンテンツ受信端末103の現在地の座標C0を取得する。次のS4002では、通信処理部106は、location要素の属性で定義された位置条件、すなわち、円形のコンテンツエリアの中心位置座標Cxと半径rxを読み込む。
【0435】
S4003では、通信処理部106は、現在地C0と円の中心Cxとの間の距離Lを算出する。S4004では、通信処理部106は、距離Lと半径rxの比較を行い、Lがrx以下の場合はS4005へ移行し、Lがrxより大きい場合はS4006へ移行する。
【0436】
S4005に移行した場合は、通信処理部106は、コンテンツ受信端末103の現在地C0が、Cxを中心とする半径rxの円の内部(境界を含む)に存在すると判断し、S4007において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件合致”意味する「+」を記録する。
【0437】
一方、S4006に移行した場合は、通信処理部106は、コンテンツ受信端末103の現在地C0が、Cxを中心とする半径rxの円の外部に存在すると判断し、S4007において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件非合致”を意味する「−」を記録する。
【0438】
以上のように、図40の位置条件判定処理をCAMLリストコンテンツに含まれる全てのlocation情報に関して実行すると、位置条件リストに位置条件判定結果が記録されていく。
【0439】
図41は、実施の形態1にかかる、コンテンツ抽出領域の設定方式の方式2に対応する位置条件判定処理の手順を示す流れ図である。
【0440】
この位置条件判定処理では、通信処理部106は、最新の位置情報が、CAMLリストコンテンツから抽出したlocation開始タグの位置条件に合致するか否かを判定する。より具体的には、通信処理部106は、位置条件判定では、位置情報が示す「円」が、位置条件が示す「円」に重なるか否かを判定する。判定結果は、二つの円が重なる場合は位置条件に「合致する」とし、二つの円が重ならない場合は位置条件に「合致しない」とする。
【0441】
S4101では、通信処理部106は、最新の位置情報、すなわち、コンテンツ受信端末103の現在地の座標C0とROIの半径r0を取得する。次のS4102では、通信処理部106は、location要素の属性で定義された位置条件、すなわち、円形のコンテンツエリアの中心位置座標Cxと半径rxを読み込む。
【0442】
S4103では、通信処理部106は、現在地C0と円の中心Cxとの間の距離Lを算出する。S4104では、通信処理部106は、距離Lと、半径r0と半径rxの和との比較を行い、Lが(r0+rx)より小さい場合はS4105へ移行し、Lが(r0+rx)以上の場合はS4106へ移行する。
【0443】
S4105に移行した場合は、通信処理部106は、ROIとコンテンツエリアが重なると判断し、S4107において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件合致”意味する「+」を記録する。
【0444】
一方、S4106に移行した場合は、通信処理部106は、ROIとコンテンツエリアが重ならないと判断し、S4107において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件非合致”を意味する「−」を記録する。
【0445】
以上のように、図41の位置条件判定処理をCAMLリストコンテンツに含まれる全てのlocation情報に関して実行すると、位置条件リストに位置条件判定結果が記録されていく。
【0446】
次に、コンテンツ抽出領域の設定方式のとして図9の方式3を適用する場合の位置条件判定処理を説明する。この位置条件判定処理は、二段階の判定処理に分割される。
【0447】
第一段階の位置条件判定処理は、通信処理部106が、第一階層のlocation要素の位置条件を対象とし、ROIが示す「円」が、コンテンツエリアを示す「円」に重なるか否かを判定する。これは、通信処理部106が、図41で示した位置条件判定処理手順に従って実行する。
【0448】
第二段階の位置条件判定では、通信処理部106が、第二階層のlocation要素の位置条件を対象とし、ROIと重なるコンテンツエリアに関して、コンテンツエリアに含まれる位置依存コンテンツの位置座標が、ROIの内部に含まれるか否かを判定する。第二段階の位置条件判定の判定結果は、位置依存コンテンツがROI内部に含まれる場合は位置条件に「合致する」とし、位置依存コンテンツがROI内部に含まれない場合は位置条件に「合致しない」とする。
【0449】
図42は、第二段階の位置条件判定処理の手順を示す流れ図である(コンテンツ抽出領域の設定方式は図9の方式3)。
【0450】
S4201では、通信処理部106は、ROIの中心座標C0とROIの半径r0を取得する。次のS4202では、通信処理部106は、コンテンツエリアに含まれる位置依存コンテンツの座標Syを読み込む。
【0451】
S4203では、通信処理部106は、C0とSyとの間の距離L2を算出する。S4204では、通信処理部106は、距離L2と半径r0との比較を行い、L2がr0より小さい場合はS4205へ移行し、Lがr0以上の場合はS4206へ移行する。
【0452】
S4205に移行した場合は、通信処理部106は、位置依存コンテンツがROI内部に含まれると判断し、S4207において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件合致”意味する「+」を記録する。
【0453】
一方、S4206に移行した場合は、通信処理部106は、位置依存コンテンツがROI内部に含まれないと判断し、S4207において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件非合致”を意味する「−」を記録する。
【0454】
以上のように、図42の位置条件判定処理をCAMLリストコンテンツに含まれる全ての第二階層のlocation情報に関して実行すると、位置条件リストに位置条件判定結果が記録されていく。
【0455】
図43は、実施の形態1にかかる、コンテンツ抽出領域の設定方式の方式4に対応する位置条件判定処理の手順を示す流れ図である。これは、図41の流れ図を基本として、さらに、コンテンツ受信端末103の移動方向を考慮したコンテンツエリアの選択を行う位置条件判定処理となっている。具体的には、図43のS4305〜S4308のステップが追加されている。
【0456】
S4301では、通信処理部106は、ROIの中心座標C0と半径r0を取得する。次のS4302では、通信処理部106は、location要素の属性で定義された位置条件、すなわち、円形のコンテンツエリアの中心位置座標Cxと半径rxを読み込む。
【0457】
S4303では、通信処理部106は、現在地C0と円の中心Cxとの間の距離Lを算出する。S4304では、通信処理部106は、距離Lと、半径r0と半径rxの和との比較を行い、Lが(r0+rx)より小さい場合はS4305へ移行し、Lが(r0+rx)以上の場合はS4310へ移行する。
【0458】
通信処理部106は、S4305では、コンテンツ受信端末103の移動履歴から移動方向ベクトルを、S4306では、ROIからコンテンツエリアの中心へ向かうベクトルである、エリア方向ベクトルを算出し、S4307において、エリア方向ベクトルと移動方向ベクトルがなす角度θを算出する。
【0459】
S4308では、通信処理部106は、角度θと所定の閾値θth(鋭角とする)とを比較し、θがθthより小さい場合はS4309へ、θがθth以上である場合はS4310へ移行する。
【0460】
S4309に移行した場合は、通信処理部106は、ROIとコンテンツエリアが重なり、かつ、移動方向にあるコンテンツエリアであると判断し、S4311において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件合致”意味する「+」を記録する。
【0461】
一方、S4310に移行した場合は、通信処理部106は、ROIとコンテンツエリアが重ならない、もしくは、移動方向にはないコンテンツエリアであると判断し、S4311において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件非合致”を意味する「−」を記録する。
【0462】
以上のように、図43の位置条件判定処理をCAMLリストコンテンツに含まれる全てのlocation情報に関して実行すると、位置条件リストに位置条件判定結果が記録されていく。
【0463】
次に、コンテンツ抽出領域の設定方式のとして図9の方式5もしくは方式6を適用する場合の位置条件判定処理を説明する。この位置条件判定処理は、二段階の判定処理に分割される。
【0464】
第一段階の位置条件判定処理は、通信処理部106が、第一階層のlocation要素の位置条件を対象とし、ROIとコンテンツエリアの重なっており、かつ、コンテンツ受信端末103の移動方向に存在するコンテンツエリアを選択する処理である。これは、図43で示した位置条件判定処理手順に従って実行する。
【0465】
第二段階の位置条件判定では、通信処理部106が、第二階層のlocation要素の位置条件を対象とし、第一段階の位置条件判定で選択されたコンテンツエリアに関して、コンテンツエリアに含まれる位置依存コンテンツの位置座標が、ROIの内部に含まれるか否かを判定する。第二段階の位置条件判定の判定結果は、位置依存コンテンツがROI内部に含まれる場合は位置条件に「合致する」とし、位置依存コンテンツがROI内部に含まれない場合は位置条件に「合致しない」とする。
【0466】
図44は、第二段階の位置条件判定処理の手順を示す流れ図である(コンテンツ抽出領域の設定方式は図9の方式5もしくは方式6)。
【0467】
S4401では、通信処理部106は、ROIの中心座標C0とROIの半径r0を取得する。通信処理部106は、次のS4402では、コンテンツエリアの中心座標Cxと半径rxを、S4403では、コンテンツエリアに含まれる位置依存コンテンツの座標Syを読み込む。
【0468】
S4404では、通信処理部106は、C0とCxとの間の距離Lと、C0とSyとの間の距離L2を算出する。次のS4405の処理は、通信処理部106は、コンテンツ抽出領域の設定方式によって異なる。
【0469】
方式5の場合は、通信処理部106は、距離L2と半径r0との比較を行い、L2がr0より小さい場合はS4406へ移行し、L2がr0以上である場合はS44407へ移行する。これは、位置依存コンテンツがROIの内部に存在するか否かを判定する処理である。
【0470】
一方、方式6の場合は、通信処理部106は、距離L2と距離Lとの比較を行い、L2がLより小さい場合はS4406へ移行し、L2がL以上である場合はS4407へ移行する。これは、位置依存コンテンツがROIex(図17参照)の内部に存在するかいなかを判定する処理である。
【0471】
S4406に移行した場合は、通信処理部106は、位置依存コンテンツがROIもしくはROIexの内部に含まれると判断し、S4408において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件合致”意味する「+」を記録する。
【0472】
一方、S4407に移行した場合は、通信処理部106は、位置依存コンテンツがROIもしくはROIexの内部に含まれないと判断し、S4408において、位置条件リストの判定結果の記述列に、“位置条件非合致”を意味する「−」を記録する。
【0473】
以上のように、図44の位置条件判定処理をCAMLリストコンテンツに含まれる全ての第二階層のlocation情報に関して実行すると、位置条件リストに位置条件判定結果が記録されていく。
【0474】
以上説明したように、実施の形態1によれば、エリア毎に位置依存コンテンツが分類されているリストコンテンツをコンテンツ通信サーバ102から受信し、コンテンツ通信サーバ102へ位置情報を通知すること無く、関心領域、つまり現在位置周辺に関わるコンテンツの局所領域リストコンテンツを生成することができる。この結果、コンテンツ通信サーバ102にかかる負荷やデータ通信量を抑制すると同時に、ユーザに対する情報提示までの応答速度を向上することができる。よって、コンテンツ受信端末103に対して、現在地周辺に関連するコンテンツを効率的に取得することが可能なコンテンツ視聴環境を提供できる。
【0475】
また、実施の形態1によれば、局所領域リストコンテンツは、位置依存コンテンツのリンク先(取得先)のネットワーク位置情報(アドレス情報)と位置依存コンテンツの内容に関連する地理的位置情報とが対応付けられているので、地理的位置情報に基づくコンテンツ検索を容易に実現することができる。さらに、ネットワーク位置情報は、インターネットにおいて一般的に使用されているURLであるので、インターネットを利用した既存のコンテンツ配信システムへの組み込みが容易になる。さらに、また、局所領域リストコンテンツは、HTMLコンテンツを生成できるように、HTMLで記述されたコンテンツにXML準拠の記述言語によって地理的な位置情報を付加したフォーマットとなっているので、XML文書を扱う他の情報システムや、HTMLおよびHTTPに基づくWebシステムとの親和性が高い。
【0476】
なお、コンテンツ処理部105またはコンテンツ表示部110の行う処理をプログラムにし、汎用のコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶し、このプルグラムを汎用のコンピュータが実行する形態であっても良い。
【0477】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、コンテンツが分布する地理的空間を矩形メッシュ分割する場合の、コンテンツ適応配信システムである。
【0478】
実施の形態2における、コンテンツ適応配信システムのシステム構成、CAMLコンテンツの基本的なフォーマット、位置適応処理のアルゴリズムは、実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0479】
実施の形態1と比較して、実施の形態2は、コンテンツエリアの設定方法が異なる。実施の形態1では、コンテンツエリアとして、互いに重ならない円形エリアを設定する。これに対して、実施の形態2では、コンテンツの地理的分布空間を矩形状にメッシュ分割することによってコンテンツエリアを設定する。
【0480】
実施の形態1で示した円形のコンテンツエリアは、地理的空間において、駅周辺や商店街などを中心にして位置依存コンテンツの高密度分布領域が形成される場合に、効率よくコンテンツを管理することができる方法である。
【0481】
一方、実施の形態2で示す矩形メッシュ状のコンテンツエリアは、地理的空間において、位置依存コンテンツが広く分散している場合に適した方法である。すなわち、位置依存コンテンツが分布する地理的空間をメッシュ状に分割することが可能であると、広範囲領域に亘って分布する位置依存コンテンツを地理的条件によって分類することができるので、効率良く位置依存コンテンツを管理することができる。また、各(地理的)コンテンツエリアが接しているので、ユーザに対して、シームレスなコンテンツ情報を提供することができる。
【0482】
図45は、実施の形態2における、コンテンツエリアと関心領域ROIの設定の一例を示したものである。広域矩形エリア4500は、位置依存コンテンツが分布する地理的空間であり、正方形をメッシュ単位として縦方向に3分割、横方向に4分割されている。すなわち、この例では、広域矩形エリア4500の中に、12個のコンテンツエリアが設定されている。
【0483】
ここで、コンテンツ受信端末103が、図中の始点Sと終点Gを結ぶ折れ線上を移動すると仮定する。図中のPOI(関心地点)は、コンテンツ受信端末103の現在地である。コンテンツ受信端末103が、現在地周辺の位置依存コンテンツを検索する場合には、POIを中心として所定の半径のROI(関心領域)が設定され、ROIと重なるコンテンツエリアのエリア内コンテンツ情報から、コンテンツ受信端末103の現在地に適応した局所領域リストコンテンツが生成される。
【0484】
コンテンツ受信端末103に配信されるCAMLリストコンテンツは、コンテンツエリアに関するエリア内コンテンツ情報を列挙したものであり、基本的には、実施の形態1で提示した図23と同じフォーマットをしている。異なる点は、コンテンツエリアの形状を定義する部分のみである。
【0485】
図46は、実施の形態2における、エリア内コンテンツ情報の記述例を示したものである。ここでは、3種類の記述方法を提示している。まず、図46の第一の記述例4610について説明する。
【0486】
図46の記述例4610のlocation開始タグ4611は、type属性4611aを持つ。type属性4611aは、位置情報の記述方式を示すものである。図46の記述例4610では、その位置情報がsquare、すなわち、正方形領域であることを示している。
【0487】
type属性4611aがsquareである場合、location開始タグ4611は、さらにorigin属性4611bとlength属性4611cとunit属性4611dとを持つ。
【0488】
それぞれ、origin属性4611bは正方形領域の基準点の緯度・経度座標値を、length属性4611cは正方形の一辺の長さを、unit属性4611dは長さの単位を表わす。すなわち、これらの3つの属性によって、正方形領域の具体的なパラメータを規定している。この例のorigin属性では、正方形領域の基準点をleft−top、すなわち、左上の頂点と定義している。基準点は、右上の頂点(right−top)、あるいは、対角線の交点(center)などに定めることも可能である。
【0489】
図46の記述例4610において、location要素開始タグ<location>4611とlocation終了タグ</location>4612に囲まれた部分4613は、エリア内のコンテンツのリンク情報一覧であり、これはHTMLのアンカー要素によって記述されている。
【0490】
図46の第二の記述例4620は、location開始タグ4621は、属性としてtype属性のみを持ち、location要素の3種類の子要素4625〜4627によって、正方形領域の具体的なパラメータを定義している。この例の基本構造は、図19の第二の記述例と同じであるので、説明を省略する。
【0491】
次に、図46の第三の記述例4630について説明する。この第三の記述例4630では、location要素4633aおよび4633bとがlocation開始タグ4631とlocation終了タグ4632とに囲まれているという二重構造(入れ子構造)になっている。
【0492】
外側のlocation開始タグ4631は、第一の記述例4610と同じであり、コンテンツエリアの形状を定義するもの(=エリア定義情報)である。
【0493】
内側のlocation開始タグ4634は、type属性4634aとposition属性4634bを持つ。type属性4634aは、その位置情報がspot、すなわち、地点であることを示している。position属性は、spotの緯度・経度座標値を示す。そして、location開始タグ4634とlocation終了タグ4635との間には、position属性が示す位置情報に対応するコンテンツのリンク情報4636がHTMLのアンカー要素によって記述されている。
【0494】
なお、内側のlocation開始タグ4634は、コンテンツに関連する地理的位置を定義する地理的位置情報であり、コンテンツのリンク情報4636は、ネットワークにおける位置情報であるネットワーク位置情報である。
【0495】
位置条件の記述方法は、図46で示した例以外にも様々なバリエーションがある。実施の形態2では、CAMLコンテンツの位置条件を記述例4630で示した方法によって記述する。
【0496】
図47は、実施の形態2におけるCAMLリストコンテンツの一例である。このCAMLリストコンテンツの基本構造は、実施の形態1で提示した図23のCAMLリストコンテンツと同じであるので、詳細な説明は省略する。図23と図47のCAMLリストコンテンツの違いは、外側のlocation開始タグ、すなわち、エリア定義情報のみである。
【0497】
図47のCAMLリストコンテンツでは、3つのコンテンツエリアが定義されており、各コンテンツエリアは、2つのコンテンツへのリンク情報を有している。
【0498】
なお、図47において、4703a〜4703cは「エリア内コンテンツ情報」であり、4706a〜4706cは「エリア定義情報」であり、4707a1〜4707c1および4707a2〜4707c2は「コンテンツ位置情報」であり、4709a1〜4709c1および4709a2〜4709c2は「地理的位置情報」であり、4710a1〜4710c1および4710a2〜4710c2は「ネットワーク位置情報」である。
【0499】
例えば、コンテンツ抽出領域の設定方式として、図9の方式3を適用すると仮定して、図47のCAMLリストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する場合には、次に示す手順で、コンテンツ処理部105は、ROIによる位置適応フィルタリング処理を実行する。
【0500】
(1)エリア選択処理:エリア定義情報とROIを比較し、地理的空間において、ROIと重なるエリア内コンテンツ情報を選択する処理。
【0501】
(2)コンテンツ位置情報選択処理:エリア選択処理において選択されたエリア内コンテンツ情報に関して、地理的位置情報とROIとを比較し、ROIの内部に含まれる地理的位置情報を有するコンテンツ位置情報を選択する処理。
【0502】
(3)不選択情報削除処理:エリア選択処理において選択されなかったエリア内コンテンツ情報、および、コンテンツ位置情報選択処理において選択されなかったコンテンツ位置情報をCAMLリストコンテンツから削除する処理。
【0503】
(4)付加情報削除処理:エリア選択処理において選択されたエリア内コンテンツ情報からエリア定義情報を削除し、コンテンツ位置情報選択処理において選択されたコンテンツ位置情報から地理的位置情報を削除する処理。
【0504】
コンテンツ処理部105は、上記の(1)〜(4)の処理を実行すると、ROI内に含まれる位置依存コンテンツのリンク情報のみから構成されるHTMLコンテンツを生成する。
【0505】
なお、上記の位置適応フィルタリング処理の説明においては、CAMLリストコンテンツから不要な部分を削除することによってHTMLコンテンツを生成するとしているが、CAMLコンテンツから必要な部分を抽出することによってHTMLコンテンツを生成することも可能である。
【0506】
実施の形態1で提示した図36の位置適応コンテンツ処理の流れ図は、CAMLコンテンツを上から1行ずつシーケンシャルに解析し、CAMLリストコンテンツから必要な部分を抽出してHTMLリストコンテンツを生成する過程を示したものである。実施の形態2で提示した図47のCAMLリストコンテンツに対して、コンテンツ処理部105が図36の位置適応コンテンツ処理を実行すると、HTMLリストコンテンツが生成される。
【0507】
すなわち、コンテンツ処理部105が、上述の4つの処理(エリア選択処理、コンテンツ位置情報選択処理、不選択情報削除処理、付加情報削除処理)を実行することと、図36の位置適応コンテンツ処理を実行することは同義である。
【0508】
次に、図48〜図50を参照しながら、実施の形態2におけるコンテンツ抽出領域の設定方式に関して補足を加える。
【0509】
図48は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式1を適用する場合の、POIとコンテンツ抽出領域の関係を示した図である。(図中にはROIも示しているが、)方式1では、コンテンツ処理部105は、POIを含むコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域とする。
【0510】
図49は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式2を適用する場合の、ROIとコンテンツ抽出領域の関係を示した図である。方式2では、コンテンツ処理部105は、ROIと重なる全てのコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域とする。
【0511】
図50は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式3を適用する場合の、ROIとコンテンツ抽出領域の関係を示したものである。方式3では、コンテンツ処理部105は、ROIとコンテンツエリアの重複部分のみをコンテンツ抽出領域とするので、コンテンツ抽出領域はROIと同一領域になる。
【0512】
ここでは、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式1〜方式3のみを提示したが、実施の形態1と同様に、実施の形態2においても、図9の方式4〜方式6も適用することができる。
【0513】
また、実施の形態1ではコンテンツエリアは円形であるのに対し、実施の形態2ではコンテンツエリアは矩形である。従って、実施の形態1と実施の形態2では、ROIとコンテンツエリアの重複判定(=エリア選択処理)のアルゴリズムが異なる。これは、実施の形態2における位置条件判定処理が、実施の形態1の図40〜図44で提示したアルゴリズムとは異なることを意味する。しかしながら、実施の形態2におけるROIと矩形領域の重複判定は、簡易な幾何演算によって実行できる。
【0514】
また、実施の形態2では、コンテンツエリアの形状を正方形と定義する例を提示したが、縦・横の辺の長さが異なる矩形としても良い。この場合は、location要素の属性によって、矩形の縦・横の辺の長さを定義できるようにする。
【0515】
以上説明したように、実施の形態2のコンテンツ適応配信システムは、位置依存コンテンツが分布する地理的空間をメッシュ状に分割するので、位置依存コンテンツが広域に亘って分布する場合に適したコンテンツ管理を行うことができる。
【0516】
また、実施の形態2によれば、位置依存コンテンツが分布する地理的空間を矩形エリアでメッシュ分割するので、簡潔な演算処理によって、関心領域と重なる矩形エリアを算出することができる。
【0517】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、コンテンツが分布する地理的空間を正六角形メッシュ分割する場合の、コンテンツ適応配信システムである。
【0518】
実施の形態3における、コンテンツ適応配信システムのシステム構成、CAMLコンテンツの基本的なフォーマット、位置適応処理のアルゴリズムは、実施の形態1と同じである。また、実施の形態2と比較して、実施の形態3は、メッシュ分割の基準単位が正方形ではなく、正六角形であること以外は同じである。従って、実施の形態3においては、実施の形態2との差分部分のみを説明する。
【0519】
前述のように、実施の形態2と比較して、実施の形態3は、コンテンツエリアのメッシュ分割方法が異なる。実施の形態2では、コンテンツの地理的分布空間を正方形状にメッシュ分割することによってコンテンツエリアを設定する。これに対して、実施の形態3では、コンテンツの地理的分布空間を正六角形状にメッシュ分割することによってコンテンツエリアを設定する。
【0520】
図51は、実施の形態3における、コンテンツエリアと関心領域ROIの設定の一例を示した図である。
【0521】
広域矩形エリア5100は、位置依存コンテンツが分布する地理的空間であり、正六角形をメッシュ単位として分割されている。
【0522】
ここで、コンテンツ受信端末103が、図中の始点Sと終点Gを結ぶ折れ線上を移動すると仮定する。図中のPOI(関心地点)は、コンテンツ受信端末103の現在地である。コンテンツ受信端末103が、現在地周辺の位置依存コンテンツを検索する場合には、POIを中心として所定の半径のROI(関心領域)を設定され、ROIと重なるコンテンツエリアのエリア内コンテンツ情報から、コンテンツ受信端末103の現在地に適応した局所領域リストコンテンツが生成される。
【0523】
コンテンツ受信端末103に配信されるCAMLリストコンテンツは、コンテンツ分布空間に存在する全てのコンテンツエリアに関して、エリア内コンテンツ情報を列挙したものであり、基本的には、実施の形態1で提示した図23と同じフォーマットをしている。異なる点は、コンテンツエリアの形状を定義する部分のみである。
【0524】
図52は、実施の形態3における、エリア内コンテンツ情報の例を示したものである。図52に示すエリア内コンテンツ情報5210〜5230は、基本的に、実施の形態2で提示した図46のエリア内コンテンツ情報4610〜4630と同じである。
【0525】
また、実施の形態3で提示するリストコンテンツは、図52の第三の記述例に従う。
【0526】
図53は、実施の形態3におけるCAMLリストコンテンツの一例である。このCAMLリストコンテンツの基本構造は、実施の形態2で提示した図47のCAMLリストコンテンツと同じである。このCAMLリストコンテンツのエリア定義情報、すなわち、入れ子構造になっている外側のlocation開始タグ5306a〜5306cにおいて、属性によって正六角形をした単位メッシュの中心位置座標と、一辺の長さと、長さの単位を定義している。
【0527】
例えば、コンテンツ抽出領域の設定方式として、図9の方式3を適用すると仮定して、図53のCAMLリストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する場合には、コンテンツ処理部105は、実施の形態2と同様に、エリア選択情報、コンテンツ位置情報選択処理、不選択情報削除処理、付加情報削除処理から構成される位置適応フィルタリング処理を実行する。
【0528】
次に、図54〜図56を参照しながら、実施の形態3におけるコンテンツ抽出領域の設定方式に関して補足を加える。
【0529】
図54は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式1を適用する場合の、POIとコンテンツ抽出領域の関係を示したものである。(図中にはROIも示しているが、)方式1では、コンテンツ処理部105は、POIを含むコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域とする。
【0530】
図55は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式2を適用する場合の、ROIとコンテンツ抽出領域の関係を示したものである。方式2では、コンテンツ処理部105は、ROIと重なる全てのコンテンツエリアをコンテンツ抽出領域とする。
【0531】
図56は、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式3を適用する場合の、ROIとコンテンツ抽出領域の関係を示したものである。方式3では、コンテンツ処理部105は、ROIとコンテンツエリアの重複部分のみをコンテンツ抽出領域とするので、コンテンツ抽出領域はROIと同一領域になる。
【0532】
ここでは、コンテンツ抽出領域の設定方式として図9の方式1〜方式3のみを提示したが、実施の形態1と同様に、実施の形態2においても、図9の方式4〜方式6も適用することができる。
【0533】
また、実施の形態1ではコンテンツエリアは円形であるのに対し、実施の形態3ではコンテンツエリアは正六角形である。従って、実施の形態1と実施の形態3では、ROIとコンテンツエリアの重複判定(=エリア選択処理)のアルゴリズムが異なる。これは、実施の形態3における位置条件判定処理が、実施の形態1の図40〜図44で提示したアルゴリズムとは異なることを意味する。しかしながら、実施の形態3におけるROIと矩形領域の重複判定は、簡易な幾何演算によって実行できる。
【0534】
また、実施の形態3では、コンテンツエリアの形状を正六角形と定義する例を提示したが、コンテンツの分布空間のメッシュ分割するのであれば任意の形状でも構わない。この場合は、location要素の属性が異なってくる。
【0535】
さらには、コンテンツエリアの形状は、矩形や正六角形に限らず任意の形状で良く、同一形状である必要も無い。例えば、都道府県や市町村を単位としてエリアを設置する、あるいは、郵便番号の区分によってエリアを設定しても構わない。ただし、この場合は、システム構成によっては、住所と緯度・経度座標を相互変換するデータベース、郵便番号と緯度・経度座標を相互変換するデータベースが必要となる。
【0536】
以上説明したように、実施の形態3のコンテンツ適応配信システムは、位置依存コンテンツが分布する地理的空間を、矩形エリアと比較して隣接エリアとの連続性が高い正六角形エリアでメッシュ分割するので、位置移動中に連続的にコンテンツ検索を実行する場合に、エリア境界におけるコンテンツ検索結果の不連続性を軽減することができる。
【0537】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、関心領域、つまり現在地周辺に関連する位置依存コンテンツを効率的に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信システムのシステム構成図
【図2】実施の形態1にかかる地理的空間における位置依存コンテンツの配置および端末に提示されるコンテンツの一例を示す図
【図3】実施の形態1にかかるメニューコンテンツの一例を示す図
【図4】実施の形態1にかかるリストコンテンツの一例を示す図
【図5】実施の形態1にかかるPOIに基づくリストコンテンツ生成に関わる課題を示す第1の図
【図6】実施の形態1にかかるPOIに基づくリストコンテンツ生成に関わる課題を示す第2の図
【図7】実施の形態1にかかるROIの概念を示す図
【図8】実施の形態1にかかるメニューコンテンツおよび局所領域リストコンテンツの一例を示す図
【図9】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する図
【図10】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第1の図
【図11】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第2の図
【図12】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第3の図
【図13】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第4の図
【図14】実施の形態1にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第5の図
【図15】実施の形態1にかかるROIとコンテンツエリアとの関係を示す図
【図16】実施の形態1にかかるコンテンツ受信端末の移動方向の定義を説明する図
【図17】実施の形態1にかかるROIと位置依存コンテンツの位置関係を説明する図
【図18】実施の形態1にかかるROIexの設定方法を説明する図
【図19】実施の形態1にかかるXMLによる位置情報記述の一例を示した図
【図20】実施の形態1にかかるXMLによるリストコンテンツの記述の一例を示す第1の図
【図21】実施の形態1にかかるXMLリストコンテンツから生成されるにHTMLリストコンテンツの記述の一例を示した第1の図
【図22】実施の形態1にかかるXMLリストコンテンツから生成されるにHTMLリストコンテンツの記述の一例を示した第2の図
【図23】実施の形態1にかかるXMLによるリストコンテンツの記述の一例を示す第2の図
【図24】実施の形態1にかかるXMLリストコンテンツから生成されるにHTMLリストコンテンツの記述の一例を示した第3の図
【図25】実施の形態1にかかるXMLリストコンテンツから生成されるにHTMLリストコンテンツの記述の一例を示した第4の図
【図26】実施の形態1にかかるコンテンツ適応配信のシーケンス図
【図27】実施の形態1にかかるメッセージ処理手順を示す流れ図
【図28】実施の形態1にかかるコンテンツ配信処理手順を示す流れ図
【図29】実施の形態1にかかるデータ放送処理手順を示す流れ図
【図30】実施の形態1にかかる一般HTTP処理手順を示す流れ図
【図31】実施の形態1にかかる単位HTTP処理手順を示す流れ図
【図32】実施の形態1にかかる適応HTTP処理手順を示す流れ図
【図33】実施の形態1にかかる位置条件リスト生成手順を示す流れ図
【図34】実施の形態1にかかる位置条件リストの一例を示す第1の図
【図35】実施の形態1にかかる位置条件リストの一例を示す第2の図
【図36】実施の形態1にかかる位置適応コンテンツ処理手順を示す第1の流れ図
【図37】実施の形態1にかかる位置適応コンテンツ処理手順を示す第2の流れ図
【図38】実施の形態1にかかる位置情報処理手順を示す流れ図
【図39】実施の形態1にかかるリスト更新判定処理手順を示す流れ図
【図40】実施の形態1にかかる位置条件判定処理手順を示す第1の流れ図
【図41】実施の形態1にかかる位置条件判定処理手順を示す第2の流れ図
【図42】実施の形態1にかかる位置条件判定処理手順を示す第3の流れ図
【図43】実施の形態1にかかる位置条件判定処理手順を示す第4の流れ図
【図44】実施の形態1にかかる位置条件判定処理手順を示す第5の流れ図
【図45】実施の形態2にかかるコンテンツエリアの設定方式を説明する図
【図46】実施の形態2にかかるXMLによる位置情報記述の一例を示した図
【図47】実施の形態2にかかるXMLによるリストコンテンツの記述の一例を示す図
【図48】実施の形態2にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第1の図
【図49】実施の形態2にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第2の図
【図50】実施の形態2にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第3の図
【図51】実施の形態3にかかるコンテンツエリアの設定方式を説明する図
【図52】実施の形態3にかかるXMLによる位置情報記述の一例を示した図
【図53】実施の形態3にかかるXMLによるリストコンテンツの記述の一例を示す図
【図54】実施の形態3にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第1の図
【図55】実施の形態3にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第2の図
【図56】実施の形態3にかかるコンテンツ抽出領域の設定方式を説明する第3の図
【符号の説明】
100 コンテンツ適応配信システム
101 コンテンツ放送サーバ
102、102a〜102c コンテンツ通信サーバ
103 コンテンツ受信端末
104 通信ネットワーク
105 コンテンツ処理部
106 通信処理部
107 放送処理部
108 中間キャッシュ部
109 設定部
110 コンテンツ表示部
111 位置情報取得部
112 地図処理部
113 ブラウザ部
114 終端キャッシュ部
115 制御部
116 GUI部

Claims (19)

  1. 地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置であって、
    地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得部と、
    複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信部と、
    取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理部と、
    生成された局所領域リストコンテンツを表示するブラウザ部と、を具備し、
    前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、
    前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、
    前記位置適応処理部は、
    前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、
    前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、
    前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成することを特徴とするコンテンツ受信装置。
  2. 前記複数のコンテンツエリアは、互いに重ならない円領域であり、前記複数のエリア関連情報はそれぞれ、対応するコンテンツエリアの地理的範囲を、前記円領域の中心位置座標および半径の長さによって示すことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  3. 前記複数のコンテンツエリアはそれぞれ位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間をメッシュ分割してなるメッシュ単位領域であり、前記複数のエリア関連情報はそれぞれ、対応するコンテンツエリアの地理的範囲を、前記メッシュ単位領域の代表点の位置座標および形状を示すパラメータによって示すことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  4. 前記メッシュ単位領域は矩形であり、前記形状を示すパラメータは、前記矩形を形成する頂点の位置座標および辺の長さを含むことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ受信装置。
  5. 前記メッシュ単位領域は正六角形であり、前記形状を示すパラメータは、前記正六角形の外接円の中心位置座標および半径の長さを含むことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ受信装置。
  6. 前記位置適応処理部は、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツのうち、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲と関心領域の地理的範囲との重複部分に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを抽出することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  7. 前記位置適応処理部は、関心領域から関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアへのエリア方向ベクトルを求め、コンテンツ受信装置の移動方向ベクトルを求め、求められたエリア方向ベクトルと移動方向ベクトルとの成す角を求め、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアのうち、移動方向にあるコンテンツエリアを、求められた角に基づいて選択することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  8. 前記位置情報取得部は、コンテンツ受信装置の現在地を示す地点位置情報を取得し、
    前記位置適応処理部は、取得された地点位置情報に示された現在地の履歴に基づいて、移動方向ベクトルを求めることを特徴とする請求項7記載のコンテンツ受信装置。
  9. 前記位置適応処理部は、取得された最新の地点位置情報に示された現在地から関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアの中心位置座標へと向かうエリア方向ベクトルを求めることを特徴とする請求項7記載のコンテンツ受信装置。
  10. 前記位置適応処理部は、算出された角が所定の角度より小さいコンテンツエリアを、または、算出された角が最も小さいコンテンツエリアを、移動方向にあるコンテンツエリアとして選択することを特徴とする請求項7記載のコンテンツ受信装置。
  11. 前記位置適応処理部は、選択されたコンテンツエリアの中心に関心領域の外周が接するまで関心領域を拡張して関心領域と相似形状を有する拡張関心領域を設定し、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲と設定された拡張関心領域の地理的範囲との重複部分に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを抽出することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  12. 前記位置適応処理部は、前記リストコンテンツを最初に取得した際に、前記リストコンテンツに示された地理的範囲および地理的位置を記憶する位置条件リストを生成し、新たな地点位置情報を取得する度に、新たな関心領域と生成された位置条件リストに記憶されている地理的範囲および地理的位置とを比較し、比較の結果に基づいて局所領域リストコンテンツの記述内容の変化の有無を判定することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  13. 関心領域は、取得された地点位置情報に示された地点を中心とする円領域であることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  14. ネットワーク位置は、URLであることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  15. 地理的位置は、緯度・経度座標であることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  16. 前記リストコンテンツにおいて、ネットワーク位置はHTMLのアンカー要素で記述され
    前記位置適応処理部は、HTMLで記述された局所領域リストコンテンツを生成し、
    前記ブラウザ部は、HTMLで記述されたコンテンツを表示可能なWebブラウザ機能を有することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ受信装置。
  17. 地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置におけるコンテンツ受信方法であって、
    地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信ステップと、
    取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理ステップと、
    生成された局所領域リストコンテンツを表示する表示ステップと、を具備し、
    前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、
    前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、
    前記位置適応処理ステップは、
    前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、
    前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、
    前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成することを特徴とするコンテンツ受信方法。
  18. 地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ受信装置のコンピュータに、
    地点を示す地点位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    複数の位置依存コンテンツのリストであるリストコンテンツをサーバから受信するコンテンツ受信ステップと、
    取得された地点位置情報に示された地点を包含する関心領域の地理的範囲に基づいて、前記リストコンテンツから局所領域リストコンテンツを生成する位置適応処理ステップと、
    生成された局所領域リストコンテンツを表示する表示ステップと、を実行させ、
    前記リストコンテンツは、エリア関連情報層とコンテンツ関連情報層とを含み、前記エリア関連情報層は、位置依存コンテンツに関連する地理的位置が分布する地理的空間を分割してなる複数のコンテンツエリアの地理的範囲をそれぞれ示す複数のエリア関連情報を有し、前記コンテンツ関連情報層は、前記複数の位置依存コンテンツのネットワーク位置および地理的位置をそれぞれ示す複数のコンテンツ関連情報を有し、
    前記リストコンテンツは、同じコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を同じエリア関連情報に内包させ、異なるコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツについてのコンテンツ関連情報を異なるエリア関連情報に内包させた入れ子構造を有し、
    前記位置適応処理ステップは、
    前記エリア関連情報層に示された地理的範囲に基づいて、関心領域の地理的範囲と重なる地理的範囲を有するコンテンツエリアを前記複数のコンテンツエリアから選択し、
    前記コンテンツ関連情報層に示された地理的位置に基づいて、選択されたコンテンツエリアの地理的範囲に含まれる地理的位置と関連付けられた位置依存コンテンツを前記複数の位置依存コンテンツから抽出し、
    前記コンテンツ関連情報層に示されたネットワーク位置に基づいて、抽出された位置依存コンテンツのネットワーク位置の情報を含む局所領域リストコンテンツを生成することを特徴とするプログラム。
  19. 請求項18記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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