JP4299421B2 - セラミック回路基板の製造方法 - Google Patents

セラミック回路基板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック基板に金属回路板を活性金属ロウ材により接合したセラミック回路基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パワーモジュール用基板やスイッチングモジュール用基板等の回路基板として、セラミック基板上に銀−銅合金にチタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加した活性金属ロウ材を介して銅等から成る金属回路板を直接接合させたセラミック回路基板が用いられている。
【0003】
かかるセラミック回路基板は、一般に酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体、ムライト質焼結体等の電気絶縁性のセラミックス材料から成っており、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、具体的には以下の方法によって製作される。
【0004】
即ち、
(1)まず、銀−銅合金にチタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加した活性金属粉末に有機溶剤、溶媒を添加混合してロウ材ペーストを作製する。
(2)次に、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合して泥漿状と成すとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術を採用して複数のセラミックグリーンシートを得た後、所定寸法に形成し、次に前記セラミックグリーンシートを必要に応じて上下に積層するとともに還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成し、セラミックグリーンシートを焼結一体化させて酸化アルミニウム質焼結体から成るセラミック基板を形成する。
(3)次に、前記セラミック基板上に前記ロウ材ペーストを間に挟んで銅等から成る金属回路板を載置させる。
(4)そして最後に、前記セラミック基板と金属回路板との間に配されているロウ材ペーストを非酸化性雰囲気中で約900℃の温度に加熱し、セラミック基板に活性金属粉末を介して銀−銅合金から成るロウ材を接合させるとともに該ロウ材を金属回路板に接合させることによってセラミック回路基板が製作される。
【0005】
なお、前記ロウ材および金属回路板の露出表面には酸化腐食を有効に防止すると同時に金属回路板に半導体素子等の電子部品を接着固定する半田等の接着材との接合を強固にするため、ニッケル等の金属がメッキ法等の技術を用いることによって被着されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のセラミック回路基板の製造方法においては、セラミック基板への金属回路板の接合はセラミック基板上にロウ材ペーストを挟んで銅等から成る所定パターンの金属回路板を載置させた後、これを還元雰囲気中、約900℃の温度に加熱することによって行われており、前記ロウ材ペーストは液相線温度以上の温度で加熱されることから、大きく熔け広がり、この熔け広がったロウ材ペーストによって隣接する金属回路板間が電気的に短絡するという欠点を有していた。
【0007】
そこで上記欠点を解消するためにロウ材ペーストの厚みを、例えば、10μm未満に薄くすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、ロウ材ペーストの厚みを薄くすると、セラミック基板上に金属回路板を取着する際、セラミック基板と金属回路板との間に発生する両者の熱膨張係数の相違に起因する応力を前記ロウ材が有効に吸収することができなくなり、その結果、前記応力によってセラミック基板にクラックや割れが発生するという欠点が誘発されてしまう。
【0009】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的はセラミック基板上に金属回路板を、隣接する金属回路板間に電気的短絡を発生することなく、またセラミック基板に割れ等を発生することなく強固に接着させることができるセラミック回路基板の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミック回路基板の製造方法は、
(1)銀粉末と銅粉末および/または銀−銅合金粉末から成るロウ材粉末と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種より成る活性金属粉末とから成る活性金属ロウ材と、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る凝集体とを含有するロウ材ペーストを作製する工程と、
(2)セラミック基板上に前記ロウ材ペーストを間に挟んで金属回路板を載置させる工程と、
(3)前記セラミック基板と金属回路板との間に配されているロウ材ペーストを非酸化性雰囲気中で加熱し、セラミック基板に活性金属粉末を介して凝集体を含有する銀−銅合金から成るロウ材を接合させるとともに該ロウ材を金属回路板に接合させる工程と、
から成ることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明のセラミック回路基板の製造方法は、前記凝集体が活性金属ロウ材に対して3乃至20重量%含有されていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、本発明のセラミック回路基板の製造方法は、前記凝集体の平均径が10乃至100μmの平均径であること特徴とするものである。
【0013】
本発明のセラミック回路基板の製造方法によれば、セラミック基板への金属回路板の接合は、セラミック基板上に融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る平均径が10乃至100μmの凝集体を活性金属ロウ材に対して3乃至20重量%含有したロウ材ペーストを挟んで銅等から成る所定パターンの金属回路板を載置させた後、これを還元雰囲気中、約900℃の温度に加熱することによって行われることから、前記ロウ材ペーストがロウ材の液相線温度以上の温度で加熱されたとしても、前記凝集体がセラミック基板と金属回路板との間でスペーサの役目を果たして前記ロウ材ペーストが大きく熔け広がることはなく、その結果、隣接する金属回路板間に電気的な短絡が発生するのが有効に防止される。
【0014】
また同時に、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合させた凝集体によって金属回路板とセラミック基板との間に所定厚みのスペースが確保され、該スペースに所定量のロウ材が介在することから金属回路板とセラミック基板の熱膨張係数の相違によって発生する応力は前記ロウ材に吸収され、セラミック基板にクラックや割れ等が発生するのを有効に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の製造方法によって作製した配線基板の一実施例を示す断面図であり、1はセラミック基板、2はロウ材層、3は金属回路板である。
【0016】
前記セラミック基板1は酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体等の電気絶縁材料からなり、その上面に金属回路板3が活性金属ロウ材層2を介してロウ付けされている。
【0017】
前記セラミック基板1はその上面にロウ付けされる金属回路板3を支持する支持部材として作用する。
【0018】
また前記セラミック基板1の上面にロウ付けされている金属回路板3は銅等の金属材料から成り、セラミック回路基板に実装される半導体素子等に電気信号や電力を供給する作用をなす。
【0019】
更に前記セラミック基板1の上面に金属回路板3をロウ付けするロウ材は活性金属ロウ材からなり、ロウ材自身が活性を有していることからセラミック基板1上に直接取着することになる。
【0020】
かくして上述のセラミック回路基板によれば、セラミック基板1上面の金属回路板3に半田等の接着材を介して半導体素子等の電子部品を電気的に接続させるとともに金属回路板3を外部電気回路に接続すれば半導体素子等の電子部品は金属回路板3を介して外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0021】
次に上記セラミック回路基板の製造方法について説明する。
(1)先ず、セラミック基板1を製作する。
前記セラミック基板1は酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体等の電気絶縁材料からなり、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに該泥漿物を従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後、前記セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し、約1600℃の高温で焼成することによって製作される。
(2)次に、金属回路板3を製作する。
前記金属回路板3は銅等の金属材料から成り、例えば、銅等のインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すことによって、厚さが500μmの所定パターンに形状される。
【0022】
なお、前記金属回路板3はこれを無酸素銅で形成しておくと、該無酸素銅はロウ付けの際に銅の表面が銅中に存在する酸素により酸化されることなく活性金属ロウ材との濡れ性が良好となり、セラミック基板1へのロウ材層2を介しての接合が強固となる。従って、前記金属回路板3はこれを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。
(3)次に、活性金属ロウ材ペーストを製作する。
前記活性金属ロウ材ペーストは、銀粉末と銅粉末および/または銀−銅合金粉末から成るロウ材粉末と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種より成る活性金属粉末とから成る活性金属ロウ材に、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る平均径が10乃至100μmの凝集体2aを3乃至20重量%と適当な有機溶剤、溶媒を添加混合し、混練することによって製作される。
(4)次に、前記セラミック基板1上面に前記活性金属ロウ材ペーストを従来周知のスクリーン印刷技法を用いて、例えば、30乃至50μmの厚さで所定パターに印刷塗布するとともに該所定パターに印刷塗布された活性金属ロウ材ペースト上に前記金属回路板3を載置する。
【0023】
そして最後に、前記セラミック基板1と金属回路板3との間に配されている活性金属ロウ材ペーストを、前記金属回路板3に50乃至100gの荷重をかけながら水素ガス雰囲気や水素・窒素ガス雰囲気の非酸化性雰囲気中で、900℃に加熱し、前記活性金属ロウ材ペーストの有機溶剤や溶媒を気散させるとともにロウ材を溶融せしめセラミック基板1の上面と金属回路板3の下面とに接合させることによって、セラミック基板1の上面に金属回路板が取着されることとなる。この場合、活性金属ロウ材ペーストの中には、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る凝集体2aが添加されていることからセラミック基板1と金属回路板3との間に所定厚みのスペースが確保されてロウ材が大きく熔け広がることはなく、その結果、隣接する金属回路板間に電気的な短絡が発生するのが有効に防止される。また同時に、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合させた凝集体2aによって金属回路板3とセラミック基板1との間に所定厚みのスペースが確保され、該スペースに所定量のロウ材が介在することから金属回路板3とセラミック基板1の熱膨張係数の相違によって発生する応力は前記ロウ材に吸収され、セラミック基板1にクラックや割れ等が発生するすることはない。
【0024】
なお、前記活性金属ロウ材の銀粉末と銅粉末および/または銀−銅合金粉末から成るロウ材粉末は前記セラミック基板1と金属回路板3とを接合する作用をなし、例えば、共晶合金から成る場合は銀と銅がそれぞれ72重量%と28重量%含有されている共晶合金で形成されている。
【0025】
また、前記ロウ材粉末の粒径は1μm未満となるとロウ材粉末の比表面積が大きくなってロウ材粉末表面に形成される酸化皮膜中に多くの酸素が存在し、該酸素によって活性金属ロウ材のセラミック基板1や金属回路板3に対する濡れ性が低下して、前記セラミック基板1と金属回路板3との接合強度が低下してしまう危険性がある。従って、前記ロウ材粉末はその粒径を1μm以上としておくことが好ましい。
【0026】
更に前記チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種より成る活性金属粉末はロウ材をセラミック基板1に強固に接着する作用をなし、活性金属粉末が2重量%未満となると活性金属の絶対量が不足してロウ材をセラミック基板1に強固に接着させることができなくなる危険性があり、また5重量%を超えると活性金属とセラミック基板1との間に脆弱な反応層が厚く形成され、結果的にロウ材とセラミック基板1との接着強度が低下してしまう危険性がある。従って、前記活性金属の添加量は2乃至5重量%の範囲にしておくことが好ましい。
【0027】
また更に、前記凝集体2aはタングステン、モリブデン、マンガン等の融点が1200℃以上の高融点金属の粉末から形成されており、例えば、高融点金属粉末がモリブデンの場合であれば還元雰囲気中で約2000℃の温度に加熱し、約5分間保持することにより、粉体同士を点接合で接合した後、室温まで徐冷し、所定の径に分級することによって製作される。
【0028】
前記高融点金属はその融点が1200℃とロウ材の液相線温度よりも充分に高い融点を有することから、ロウ材が液相温度以上の温度に加熱され場合でも凝集体2aは溶融することなく前記セラミック基板1と金属回路板3との間に所定厚みのスペーサを確実に確保することができる。
【0029】
前記凝集体2aはまたその径が10μm未満となるとセラミック基板1と金属回路板3との間の所定厚みのスペースを確保するのが困難となり、また100μmを超えると活性金属ロウ材ペーストをセラミック基板1上面に従来周知のスクリーン印刷法等の印刷技術を用いて印刷塗布する際、凝集体2aがスクリーンのメッシュに引っかかって所定のパターンに印刷塗布するのが困難となる。従って、前記凝集体2aはその径を10乃至100μmの範囲に、より好適には20乃至50μmの範囲にしておくことが好ましい。
【0030】
更に、前記凝集体2aを形成するタングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末はその径が1μm未満となると比表面積が大きくなって、高融点金属粉末表面に形成される酸化皮膜中に多くの酸素が存在し、該酸素によって活性金属ロウ材のセラミック基板1や金属回路板3に対する濡れ性が低下して、前記セラミック基板1と金属回路板3との接合強度が低下してしまう危険性があり、また6μmを超えると高融点金属粉末間の接合点が少なくて凝集体2aの機械的強度が弱くなり、セラミック基板1に金属回路板3をロウ付けする際に凝集体2aの高融点金属粉末間にばらけが発生してセラミック基板1と金属回路板3との間に所定厚みのスペースを確保することが困難となってしまう。従って、前記凝集体2aを形成する各高融点金属粉末はその径を1乃至6μmの範囲としておくことが好ましい。
【0031】
また更に、前記凝集体2aのロウ材への添加量は3重量%未満となると、前記セラミック基板1と金属回路板3との間に所定厚みのスペースを確保するのが困難となり、また20重量%を超えるとセラミック基板1及び金属回路板3に対するロウ材の接合面積が狭くなってセラミック基板1への金属回路板3のロウ付け強度が低下してしまう傾向にある。従って、前記凝集体2aのロウ材への添加量は3乃至20重量%の範囲としておくことが好ましい。
【0032】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例ではセラミック基板1がアルミニウム質焼結体で形成された例を示したが、電子部品が多量の熱を発し、この熱を効率良く除去したい場合にはセラミック基板1を熱伝導率の高い窒化アルミニウム質焼結体や窒化珪素質焼結体で形成すれば良く、金属回路板3に高速で電気信号を伝播させたい場合にはセラミック基板1を誘電率の低いムライト質焼結体で形成すれば良い。
【0033】
また前記金属回路板3の表面にニッケルから成る、良導電性で、かつ耐蝕性及びロウ材との濡れ性が良好な金属をメッキ法により被着させておくと、金属回路板3と外部電気回路との電気的接続を良好と成すとともに金属回路板3に半導体素子等の電子部品を強固に接着させることができる。
【0034】
更に前記ニッケルメッキ層は燐を8〜15重量%含有させたニッケル−燐のアモルファス合金としておくとニッケル層の表面酸化を良好に防止することができ、前記ニッケルメッキ層に含有される燐(P)が8重量%未満となるとニッケルメッキ層は酸化しやすいニッケル−燐の多結晶構造と成って金属回路板3に半導体素子等の電子部品を半田等の接着材を介して強固に電気的に接続することができず、また15重量%を超えるとニッケルメッキ層を形成する際、燐が単独に、また優先的に析出してニッケル−燐のアモルファス合金を形成することができなくなる。従って、前記ニッケルメッキ層の内部に含有される燐の量は8〜15重量%の範囲に特定され、好適には10〜15重量%の範囲がよい。
【0035】
また更に、前記金属回路板3の表面に被着されるニッケルメッキ層は、その厚みが1.5μm未満の場合、金属回路板3の表面をニッケルメッキ層で完全に被覆することができず、金属回路板3の酸化腐蝕を有効に防止することができなくなり、また3μmを超えるとニッケルメッキ層の内部に内在する内在応力が大きくなってセラミック基板1に反りや割れ等が発生してしまう。特にセラミック基板1の厚さが700μm以下の薄いものになった場合にはこのセラミック基板1の反りや割れ等が顕著となってしまう。従って、前記金属回路板3の表面に被着されるニッケルメッキ層は、はその厚みを1.5μm乃至3μmの範囲としておくことが好ましい。
【0036】
【発明の効果】
本発明のセラミック回路基板の製造方法によれば、セラミック基板への金属回路板の接合は、セラミック基板上に融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る平均径が10乃至100μmの凝集体を活性金属ロウ材に対して3乃至20重量%含有したロウ材ペーストを挟んで銅等から成る所定パターンの金属回路板を載置させた後、これを還元雰囲気中、約900℃の温度に加熱することによって行われることから、前記ロウ材ペーストがロウ材の液相線温度以上の温度で加熱されたとしても、前記凝集体がセラミック基板と金属回路板との間でスペーサの役目を果たして前記ロウ材ペーストが大きく熔け広がることはなく、その結果、隣接する金属回路板間に電気的な短絡が発生するのが有効に防止される。
【0037】
また同時に、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合させた凝集体によって金属回路板とセラミック基板との間に所定厚みのスペースが確保され、該スペースに所定量のロウ材が介在することから金属回路板とセラミック基板の熱膨張係数の相違によって発生する応力は前記ロウ材に吸収され、セラミック基板にクラックや割れ等が発生するのを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製作されたセラミック回路基板の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・セラミック基板
2・・・・ロウ材層
2a・・・凝集体
3・・・・金属回路板

Claims (3)

  1. (1)銀粉末と銅粉末および/または銀−銅合金粉末から成るロウ材粉末と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種より成る活性金属粉末とから成る活性金属ロウ材と、融点が1200℃以上の高融点金属粉末を点接合で接合して成る凝集体とを含有するロウ材ペーストを作製する工程と、
    (2)セラミック基板上に前記ロウ材ペーストを間に挟んで金属回路板を載置させる工程と、
    (3)前記セラミック基板と金属回路板との間に配されているロウ材ペーストを非酸化性雰囲気中で加熱し、セラミック基板に活性金属粉末を介して凝集体を含有する銀−銅合金から成るロウ材を接合させるとともに該ロウ材を金属回路板に接合させる工程と、
    から成るセラミック回路基板の製造方法。
  2. 前記凝集体が活性金属ロウ材に対して3乃至20重量%含有されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック回路基板の製造方法。
  3. 前記凝集体の平均径が10乃至100μmの平均径であること特徴とする請求項1に記載のセラミック回路基板の製造方法。
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