JP4296386B2 - 動力車両 - Google Patents

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JP4296386B2
JP4296386B2 JP2002340635A JP2002340635A JP4296386B2 JP 4296386 B2 JP4296386 B2 JP 4296386B2 JP 2002340635 A JP2002340635 A JP 2002340635A JP 2002340635 A JP2002340635 A JP 2002340635A JP 4296386 B2 JP4296386 B2 JP 4296386B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタや乗用芝刈機等の動力車両に関し、特に動力車両のミッション構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミッションケース内に機体の進行方向を切り換えるリバーサ機構と主変速装置及び副変速装置を設けて走行駆動系を構成すると共に、機体後部あるいは機体前部に設けられるPTO軸を回転駆動させるためのPTO駆動系をミッションケース内に設けたものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10―129292号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2000−2330号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記文献1に記載されたものは、走行系の一部を構成するリバーサ機構の油圧クラッチとPTOクラッチとが側面視で前後方向に重なっているために大きなクラッチ同士の干渉を避けるためにはミッションケース内においてこれら2つのクラッチを横方向に大きく離して設けなければならず、ミッションケースの横幅が広がる欠点が生じる。
【0006】
また、上記文献2に記載されたものは、走行系とPTO系が独立した構成ではないので、走行用クラッチをOFFにして走行系を停止させると作業機までも停止してしまう不具合がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記した問題点に鑑みて提案するものであって、走行停止時であっても作業機の駆動が行え、また、ミッションケースの横幅も小さくできるミッションを得ることを目的とし、このため次のような技術的手段を講じた。
【0008】
即ち、請求項1記載の発明は、ミッションケースの上部に、同軸芯上に走行系出力軸34とPTO系出力軸32を設け、これらの2つの出力軸3234の後端部には前後に所定間隔をあけて走行出力ギヤ6)とPTO出力ギヤ90を設け、前記走行系出力ギヤ36によりリバーサ機構の油圧クラッチ41側に動力を伝達するよう構成すると共に、PTO出力ギヤ90によりPTOクラッチ25の入力ギヤ96を駆動すべく構成し、前記リバーサ機構(4)の油圧クラッチ(41)を前側に、油圧PTOクラッチ(25)を後側に位置をずらした状態でミッションケース(3)内に設け、正面から見て走行系出力軸(34)及びPTO系出力軸(32)に対するリバーサ機構(4)の油圧クラッチ軸(42)とPTOクラッチ(25)を支持する軸(101)とを左右に振り分けて設け、更に、前記リバーサ機構(4)をミッションケース(3)の前部に一体的に構成されたクラッチハウジング(29)の後部に設けたインプットメタル(35)と該インプットメタル(35)の後方に設けたリバースメタル(37)により支持し、前記PTOクラッチ(25)をリバースメタル(37)とその後側の中間メタル(91)により支持する構成とし、前記インプットメタル(35)、リバースメタル(37)及び中間メタル(91)をミッションケース(3)に対して着脱自在に設けている動力車両である
【0009】
請求項2記載の発明は、ミッションケース(3)の上部の油圧シリンダケース(114)内に、作業機(23)の昇降用の左右のリフトアーム(24)のリフトクランク(112)を組み込み、該リフトクランク(112)に嵌合するリフトシャフト(116)の左右両端部にスプライン溝(116a)を設け、前記左右のリフトアーム(24)を該スプライン溝(116a)に嵌合装着し、更にリフトシャフト(116)の左右方向中間にスプライン(116b)を刻設し、該スプライン(116b)の切り上がり部にスプライン(116b)より外径が大きい肩部(117)を形成し、前記左右方向中間のスプライン(116b)に前記リフトクランク(112)を左右方向から嵌合し、該リフトクランク(112)は前記リフトシャフト(116)に形成された肩部(117)に当たって肩部(117)側には移動しない構成であり、また、前記油圧シリンダケース(114)の左右方向中央内側壁のリフトシャフト(116)の肩部(117)とは反対側に、下方に突出してリフトクランク(112)が当接する段部(118)を形成し油圧シリンダケース(114)内に前記リフトクランク(112)を作動させるための油圧シリンダ(122)を組み込み、該油圧シリンダ(122)の油圧ピストン(123)とリフトクランク(112)との間にピストンロッド(124)を介装した請求項1記載の動力車両である
【0011】
請求項1記載の構成において、エンジンの回転動力をミッション側に伝達すると、走行出力ギヤ36から取り出された動力がリバーサ機構の油圧クラッチ41側に伝達され、走行系が駆動される。そして、リバーサ機構の油圧クラッチ41を前進側あるいは後進側に切り換えることによって機体は前後進する。
一方、走行系出力軸(34)と同心状に設けられたPTO系出力軸(32)後端のPTO出力ギヤ(90)から回転動力を取り出し、これをPTOクラッチ(25)の入力ギヤ(96)に伝達することにより、PTOクラッチ(25)側に動力が伝達されることになる。そして、PTOクラッチ(25)をON,OFFすることによって動力はPTO系の変速装置を経てPTO軸に伝達あるいは遮断されることになり、機体前部または機体後部に連結された作業機を駆動することができるものである。
この場合において、前記リバーサ機構(4)の油圧クラッチ(41)とPTOクラッチ(25)とが前後方向に位置がずれ、しかもこれらが正面から見て左右に振り分けられているので、ミッションケース(3)内の横幅をあまり取らずに、左右バランスよく両クラッチをミッションケース(3)内に組み込むことができる。
【0012】
更に、前記リバーサ機構(4)をミッションケース(3)の前部に一体的に構成されたクラッチハウジング(29)の後部に設けたインプットメタル(35)と該インプットメタル(35)の後方に設けたリバースメタル(37)により支持し、前記PTOクラッチ(25)をリバースメタル(37)とその後側の中間メタル(91)により支持する構成とし、前記インプットメタル(35)、リバースメタル(37)及び中間メタル(91)はミッションケース(3)に対して着脱自在に設けていることで、リバーサ機構(4)やPTOクラッチ(25)をサブ組して、後からこれらをミッションケース(3)内に組み入れることができ、組立が容易になるほかミッションケース(3)単体の加工も容易になり、ミッション全体としての製造コストを大きく引き下げることが可能になる
【0013】
また、油圧昇降機構(110)を構成するリフトアーム(24)部分の支持構成について、リフトアーム(24)のリフトクランク(112)をミッションケース(3)上部の油圧シリンダケース(114)内に組み込んだときにこれが左右方向にずれないように確実に位置決めすることが必要となる。従来は、リフトクランク(112)を油圧シリンダケース(114)に組み付ける際にリフトシャフト(116)にリフトクランク(112)を嵌合させ、リフトクランク(112)の両側をC型止め輪等で固定していたが、ケース内の狭い空間部でこのC型止め輪を差し込まなければならず、作業が煩雑で困難を極めていた。
しかし、請求項2記載の構成により、リフトクランク(112)はリフトシャフト(116)に形成された肩部(117)に当たって肩部(117)側には移動せず、また、油圧シリンダケース(114)の左右方向中央内側壁のリフトシャフト(116)の肩部(117)とは反対側に、下方に突出してリフトクランク(112)が当接する段部(118)を形成しているため、リフトシャフト(116)の肩部(117)とは反対側への移動も阻止されることで、リフトクランク(112)の支持構造が改良された。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいて、この発明の実施の形態を説明する。まず、構成から説明すると、従来周知のトラクタ1は機体の前部にエンジン2を搭載し、このエンジン2の回転動力をミッションケース3内の前後進切換装置(以下「リバーサ機構」と呼ぶ)4と走行変速装置5に伝え、走行変速装置5内で適宜減速された回転動力を後輪デフ装置6を介して後輪8に伝える。
【0015】
後輪デフ装置6の前で分岐させた動力は前輪駆動軸9を介して前輪10に伝達される。
【0016】
トラクタ1の前後方向中央にはメータパネル12とステアリングポスト14が設けられ、ステアリングポスト14にはステアリングハンドル15が回動自在に支持されている。ステアリングポスト14の横側部(進行方向左側)には前後方向に沿うガイド溝16が設けられ、このガイド溝16内にリバースレバー18のアーム18aが挿通支持され、このリバースレバー18を前後方向に操作すると前記リバーサ機構4が切り換えられ、機体を前進あるいは後進させることができる。操縦席19、後輪8の外周を覆うフェンダー20、油圧操作レバー21、PTO操作レバー22なども設けられている。油圧操作レバー21を前後方向に操作すると機体後部のリフトアーム24が昇降回動し、ロータリ耕耘装置のような作業機23を昇降させることができる。PTO操作レバー22を操作すると後述する油圧PTOクラッチ25をON,OFFして機体後部において後向きに軸架されたPTO軸28を回転若しくは停止させる。
【0017】
次に図2に基づいてミッション構造を詳細に説明する。
ミッションケース3とクラッチハウジング29とは一体的に構成されており、前側のクラッチハウジング29内には乾式単板のメインクラッチ30が収容されている。このメインクラッチ30は走行系の動力のみをON,OFFするために設けられたものであり、PTO系についてはPTOクラッチ25でのみON,OFFできる。このため、エンジン2のフライホイル2aとPTO出力軸32とはスプライン嵌合により一体化されており、エンジン2が回転し続けている限り、このPTO系出力軸32も常時回転するようになっている。
【0018】
このPTO系出力軸32の外側には筒状の走行系出力軸34が回転自在に遊嵌され、両軸32,34は相互に干渉しない状態で同軸芯上に設けられている。
【0019】
クラッチハウジング29の後部に設けられたインプットメタル35の後方から突出する走行系出力軸34部には走行出力ギヤ36が設けられ、この走行出力ギヤ36は、インプットメタル35とリバースメタル37との間に軸支されたカウンタ軸39上の大径ギヤ40と常時噛み合う。この大径ギヤ40は更にリバーサ機構4の一部を構成する油圧クラッチ軸42上に遊嵌されたギヤ44と常時噛み合っている。一方、カウンタ軸39後部の小径ギヤ45はバックアイドル軸46上のギヤ47を経由して油圧クラッチ軸42上に遊嵌されているギヤ48に常時噛み合っている。
【0020】
油圧クラッチ軸42にスプライン嵌合されて、この軸42と一体的に回転する円筒状クラッチケース50の前後にはピストン51,52が設けられ、クラッチケース50内に収納されている複数個の摩擦板53,54を前後押圧することによってクラッチが繋がる構成としている。すなわち、ギヤ44及びギヤ48に夫々設けられたボス部44a,48aには回転は不能で前後移動のみ可能な状態で支持された摩擦板53,54が設けられ、これら摩擦板53,54はクラッチケース50に対しても回転は不能で前後方向のみ移動可能な状態で係止され、摩擦板同士がピストン51,52の押圧作用を受けて圧着されるとクラッチが繋がるようにしている。
【0021】
この実施例においては前側のクラッチが前進クラッチ42Fを構成し、後側のクラッチが後進クラッチ42Rを構成する。従って、ステアリングポスト14部に設けられたリバースレバー18をオペレータが前側に押すと前側クラッチ42Fが繋がって機体は前進し、反対にリバースレバー18を後方に引くと後側クラッチ42Rが繋がって機体は後進するように構成している。
【0022】
また、走行系油圧クラッチ軸42にはカップリング59を介して主変速軸60が連結され、この主変速軸60上にはシンクロメッシュ式の主変速装置5aが設けられ、この主変速装置5aを構成する4枚の変速ギヤ62,63,64,65が回転自在に遊嵌支持されている。
【0023】
主変速軸60に対向させて設けられたカウンタ軸67上には前側から順次径が大きくなるギヤ68,69,70,71が設けられ、ギヤ62とギヤ68が常時噛み合い、ギヤ63とギヤ69が常時噛み合い、ギヤ64とギヤ70が常時噛み合い、ギヤ65とギヤ71が常時噛み合うように構成している。
【0024】
主変速軸60上のスライダ73を前側に移動させるとスライダ73の内側に設けた歯部がギヤ62の歯部62aに係合し、主変速軸60の回転動力はスライダ73、ギヤ62、カウンタ軸67上のギヤ68を介してカウンタ軸67に主変速の「4速」として伝達される。
【0025】
スライダ73を後側に移動させると、ギヤ63と主変速軸60とが一体となり、ギヤ63、スライダ73、ギヤ69を順次介して主変速の「3速」がカウンタ軸67に伝達される。
【0026】
後側のスライダ74を前方に移動させるとギヤ64と主変速軸60とが一体となり、ギヤ64、ギヤ70を介して減速された主変速「2速」の回転がカウンタ軸67に伝達される。また、スライダ74を後方へ移動させるとギヤ65と主変速軸60が一体となり、ギヤ65、ギヤ71を介して減速された主変速の「1速」の回転動力がカウンタ軸67に伝達される。また、これら主変速装置5aの後部には副変速装置5bが設けられ、副変速装置5bで更に減速された回転動力がドライブピニオン軸79に伝達されるように構成している。
【0027】
以上が走行系動力の伝達経路であり、次にPTO系について説明する。
【0028】
PTO系出力軸32の後端に設けたPTO出力ギヤ90はリバースメタル37と中間メタル91の間に軸支されたPTOアイドル軸93と一体のギヤ94を介してPTOクラッチ25の入力ギヤ96と噛み合う。この実施例ではPTO出力ギヤ90の回転をギヤ94を介して入力ギヤ96に伝達したが、ギヤ96を介さずに直接、入力ギヤ96に動力伝達するように構成してもよい。
【0029】
PTO入力ギヤ96のボス部96aとクラッチドラム98との間には複数個の摩擦板99が介装されており、PTOクラッチ25のクラッチドラム98内のピストン100を作動させて摩擦板99を圧着することによってPTOクラッチ25がONの状態に切り換わる。クラッチドラム98はPTO駆動軸101と一体的に構成されており、従って、PTOクラッチ25がONとなってPTOクラッチ25が繋がるとエンジン2側の動力がPTO駆動軸101、PTO変速装置102を経てPTO軸28に伝達され、作業機23を駆動するように構成している。
【0030】
なお、図4は走行系とPTO系の正面から見た各軸の位置関係を説明したものである。
【0031】
ミッションケース3の一番上で同軸芯上に走行系出力軸34とPTO系出力軸32が設けられ、その下方にリバーサ機構4のカウンター軸39が設けられている。更にその下方左側にPTOクラッチ25を支えるPTO駆動軸101が設けられ、この軸101と左右方向において反対側にリバーサ機構4の油圧クラッチ軸42が支持されている。この油圧クラッチ軸42の上方にはリバーサのバックアイドル軸46が支持されている。
【0032】
このように、走行系の油圧クラッチ41とPTO系の油圧PTOクラッチ25とが前後にずれた状態でしかも左右方向に軸芯がずれた状態で支持されているので、ミッションケース3の横幅が大きくならずコンパクトに収めることができる。
【0033】
また、この実施例においては、図5に示すようにリバーサ機構4はクラッチハウジング29に設けたインプットメタル35とリバースメタル37にて支持し、PTOクラッチ25部分はリバースメタル37と後側の中間メタル91とで支持する構成とし、これらインプットメタル35やリバースメタル37、及び中間メタル91といった各壁はミッションケース3に対して着脱自在であり、加工されたミッションケース3に後から取り付ける構成としているので、リバーサ機構4やPTOクラッチ25部や主変速装置5aをサブ組して、後からこれらをミッションケース3内に組み入れることができ、組立が容易になるほかミッションケース3単体の加工も容易になり、ミッション全体としての製造コストを大きく引き下げることが可能になるものである。
【0034】
最後に図6、図7に基づいて油圧昇降機構110を構成するリフトアーム24部分の支持構成について説明する。
リフトアーム24のリフトクランク112ミッションケース3上部の油圧シリンダケース114内に組み込んだときにこれが左右方向にずれないように確実に位置決めすることが必要となる。従来は、リフトクランク112を油圧シリンダケース114に組み付ける際にリフトシャフト116にリフトクランク112を嵌合させ、リフトクランク112の両側をC型止め輪等で固定していたが、ケース内の狭い空間部でこのC型止め輪を差し込まなければならず、作業が煩雑で困難を極めていた。そこで、改良したものがここで説明するリフトクランク112の支持構造である。
【0035】
リフトシャフト116の左右両側部にはスプライン溝116aが設けられており、ここに左右のリフトアーム24,24が横から嵌合装着される。
【0036】
リフトシャフト116の左右方向中間にもスプライン116bが刻設されており、スプライン116bの切り上がり部(図では左側)にはスプライン116より外径が大きい肩部117が形成されている。中央のスプライン116b部にリフトクランク112が横から嵌合され、このリフトクランク112はリフトシャフト116の肩部117に当たってそれ以上は外側(図では左側)に向かって移動しないようになっている。
【0037】
また、このリフトクランク112の右側への移動を阻止すべく油圧シリンダケース114の中央内側壁には下方に突出する段部118を形成している。この段部18がリフトクランク112の外側(図7では右側)に当接してこれの右方向への移動を阻止する。同図において、符号119はブッシュ、120はオイルシール、121はリフトアーム24の抜けを防ぐC型止め輪である。
【0038】
リフトクランク112の組み付けにあたっては、まず、リフトクランク112を油圧シリンダケース114の中に取り込み、リフトシャフト116を図7において左側から差込み、リフトクランク112に形成したスプライン溝とリフトシャフト116に形成したスプライン116bとを対応させて両者を嵌合一体化させる。この状態で油圧シリンダケース114から突出しているリフトシャフト116の両端にリフトアーム24,24を差込み、C型止め輪121,121を装着する。そして、油圧シリンダケース114をミッションケース3に載せてボルト等で固定する。
【0039】
油圧シリンダケース114内には油圧シリンダ122が組み込まれており、油圧ピストン123とリフトクランク112との間にピストンロッド124を介装する。この油圧シリンダ122内に作動油が供給されると、ピストン123、ピストンロッド124を介してリフトクランク112は回動し、リフトアーム24,24を上動させて作業機を吊り上げる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ミッションケースの上部に、同軸芯上に走行系出力軸34とPTO系出力軸32を設け、これらの2つの出力軸3234の後端部には前後に所定間隔をあけて走行出力ギヤ36とPTO出力ギヤ90を設け、前記走行系出力ギヤ36によりリバーサ機構の油圧クラッチ41側に動力を伝達するよう構成すると共に、PTO出力ギヤ36によりPTOクラッチ25の入力ギヤ96を駆動すべく構成したものであるから、構成を複雑にすることなく走行系およびPTO系の油圧クラッチをミッションケース内にコンパクトに収めることができる。
た、前記リバーサ機構の油圧クラッチ41を前側に、油圧PTOクラッチ25を後側に位置をずらした状態でミッションケース内に組み込んだものであるから、ミッションケースの横幅を広げることなく走行系とPTO系のクラッチ機構を簡潔に設けることができ、夫々の軸配置も容易になる。
【0041】
に、正面から見て走行系出力軸34及びPTO系出力軸32に対するリバーサ機構の油圧クラッチ軸42とPTOクラッチ25を支持する軸101とを左右に振り分けて設けたので、最低地上高も十分確保できると共に、左右バランスも良好となる。
更に、前記リバーサ機構(4)をミッションケース(3)の前部に一体的に構成されたクラッチハウジング(29)の後部に設けたインプットメタル(35)と該インプットメタル(35)の後方に設けたリバースメタル(37)により支持し、前記PTOクラッチ(25)をリバースメタル(37)とその後側の中間メタル(91)により支持する構成とし、前記インプットメタル(35)、リバースメタル(37)及び中間メタル(91)はミッションケース(3)に対して着脱自在に設けていることで、リバーサ機構(4)やPTOクラッチ(25)をサブ組して、後からこれらをミッションケース(3)内に組み入れることができ、組立が容易になるほかミッションケース(3)単体の加工も容易になり、ミッション全体としての製造コストを大きく引き下げることが可能になる。
【0042】
また、油圧昇降機構(110)を構成するリフトアーム(24)部分の支持構成について、従来は、リフトクランク(112)を油圧シリンダケース(114)に組み付ける際にリフトシャフト(116)にリフトクランク(112)を嵌合させ、リフトクランク(112)の両側をC型止め輪等で固定していたが、ケース内の狭い空間部でこのC型止め輪を差し込まなければならず、作業が煩雑で困難を極めていた。しかし、請求項2記載の構成によってリフトクランク(112)はリフトシャフト(116)に形成された肩部(117)及び油圧シリンダケース(114)の左右方向中央内側壁に形成された段部(118)により移動が阻止されるように、リフトクランク(112)の支持構造が改良された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のトラクタと作業機の側面図である。
【図2】 図1のミッションの側断面図である。
【図3】 図1の動力伝達線図である。
【図4】 図1のミッションの正面断面図である。
【図5】 図1のミッションの側面断面図である。
【図6】 図1の油圧シリンダケース部の側面断面図である。
【図7】 図1の油圧シリンダケース部の正面断面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 エンジン
2a フライホイル 3 ミッションケース
4 リバーサ機構 5 走行変速装置
5a 主変速装置 5b 副変速装置
6 後輪デフ装置 8 後輪
9 前輪駆動軸 10 前輪
12 メータパネル 14 ステアリングポスト
15 ステアリングハンドル 16 ガイド溝
18 リバースレバー 18a アーム
19 操縦席 20 フェンダー
21 油圧操作レバー 22 PTO操作レバー
23 作業機 24 リフトアーム
25 PTOクラッチ 28 PTO軸
29 クラッチハウジング 30 メインクラッチ
32 PTO系出力軸 34 走行系出力軸
35 インプットメタル 36 走行系出力ギヤ
37 リバースメタル 39 カウンタ軸
40 大径ギヤ 41 油圧クラッチ
42 油圧クラッチ軸 42F 前進クラッチ
42R 後進クラッチ 44 ギヤ
44a ボス部 45 小径ギヤ
46 アイドル軸 47 ギヤ
48 ギヤ 50 円筒状クラッチケース
51、52 ピストン 53、54摩擦板
59 カップリング 60 主変速軸
62、63、64、65 変速ギヤ
62a 歯部 67 カウンタ軸
68、69、70、71 ギヤ 73、74 スライダ
79 ドライブピニオン軸 90 PTO系出力ギヤ
91 中間メタル 93 PTOアイドル軸
94 ギヤ 96 入力ギヤ
96a ボス部 98 クラッチドラム
99 摩擦板 100 ピストン
101 PTO駆動軸 102 PTO変速装置
110 油圧昇降機構 112 リフトクランク
114 油圧シリンダケース 116 リフトシャフト
116a スプライン溝 116b スプライン
117 肩部 118 段部
119 ブッシュ 120 オイルシール
121 C型止め輪 122 油圧シリンダ
123 油圧ピストン 124 ピストンロッド

Claims (2)

  1. ミッションケースの上部に、同軸芯上に走行系出力軸34とPTO系出力軸32を設け、これらの2つの出力軸3234の後端部には前後に所定間隔をあけて走行出力ギヤ6)とPTO出力ギヤ90を設け、前記走行系出力ギヤ36によりリバーサ機構の油圧クラッチ41側に動力を伝達するよう構成すると共に、PTO出力ギヤ90によりPTOクラッチ25の入力ギヤ96を駆動すべく構成し、
    前記リバーサ機構(4)の油圧クラッチ(41)を前側に、油圧PTOクラッチ(25)を後側に位置をずらした状態でミッションケース(3)内に設け、
    正面から見て走行系出力軸(34)及びPTO系出力軸(32)に対するリバーサ機構(4)の油圧クラッチ軸(42)とPTOクラッチ(25)を支持する軸(101)とを左右に振り分けて設け、
    更に、前記リバーサ機構(4)をミッションケース(3)の前部に一体的に構成されたクラッチハウジング(29)の後部に設けたインプットメタル(35)と該インプットメタル(35)の後方に設けたリバースメタル(37)により支持し、
    前記PTOクラッチ(25)をリバースメタル(37)とその後側の中間メタル(91)により支持する構成とし、
    前記インプットメタル(35)、リバースメタル(37)及び中間メタル(91)をミッションケース(3)に対して着脱自在に設けていることを特徴とする動力車両。
  2. ミッションケース(3)の上部の油圧シリンダケース(114)内に、作業機(23)の昇降用の左右のリフトアーム(24)のリフトクランク(112)を組み込み、該リフトクランク(112)に嵌合するリフトシャフト(116)の左右両端部にスプライン溝(116a)を設け、前記左右のリフトアーム(24)を該スプライン溝(116a)に嵌合装着し、
    更にリフトシャフト(116)の左右方向中間にスプライン(116b)を刻設し、該スプライン(116b)の切り上がり部にスプライン(116b)より外径が大きい肩部(117)を形成し、
    前記左右方向中間のスプライン(116b)に前記リフトクランク(112)を左右方向から嵌合し、該リフトクランク(112)は前記リフトシャフト(116)に形成された肩部(117)に当たって肩部(117)側には移動しない構成であり、
    また、前記油圧シリンダケース(114)の左右方向中央内側壁のリフトシャフト(116)の肩部(117)とは反対側に、下方に突出してリフトクランク(112)が当接する段部(118)を形成し
    油圧シリンダケース(114)内に前記リフトクランク(112)を作動させるための油圧シリンダ(122)を組み込み、該油圧シリンダ(122)の油圧ピストン(123)とリフトクランク(112)との間にピストンロッド(124)を介装したことを特徴とする請求項1記載の動力車両。
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