JP4292681B2 - Flush toilet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体を検出したときに、洗浄水の供給を自動的に実行する水洗便器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の水洗便器として、たとえば、特開平8-218468号公報の技術が知られている。この従来の技術は、便器本体の前面部の中央に、人体検知センサを配置し、人体検知センサが使用者の接近を検出すると人体検知信号を出力し、この信号に基づき、バルブの開閉駆動で洗浄動作を実行するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような水洗便器の人体検知センサは、便器本体の前面中央の位置からドア側に向けた領域を検出するものであるために、ドアの開閉を人と誤って検出したり、また、使用者が便座に座った場合に検出領域に入らず、誤った洗浄動作を実行するという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決するためになされたものであり、ドアの開閉を誤って人体の検出と誤認しないで、使用者を的確に検出する人体検知手段を備えた水洗便器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる課題を解決するため、本発明は、
給水源から供給される洗浄水を受ける水洗便器において、
汚物を受けるためのボール部を有する便器本体と、
上記便器本体の正面かつ左右対称中心から、左右方向へ離れた位置で上記便器本体に設けられ人体を検出したとき、人体検知信号を出力する人体検知手段と、
上記給水源から供給された洗浄水を上記ボール部へ供給および停止するバルブと、上記人体検知手段から出力される人体検知信号に基づいて洗浄水を上記ボール部内に供給するように上記バルブを制御する洗浄水制御手段と、を有する洗浄水供給手段と、
洗浄開始の指令を、人の操作により上記洗浄水制御手段へ出力する操作手段と、
上記人体検知手段により人体を検出したときに、上記操作手段による洗浄動作を促す報知手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明にかかる水洗便器では、便器本体の正面に人が近接すると、人体検知手段から検出信号が出力され、この検出信号に基づいて、水洗便器またはトイレ室に関連する制御が実行可能となる。また、本発明の人体検知手段は、便器本体の正面かつ左右対称中心から左右方向へ離れた位置に設けられている。この位置に設けられた人体検知手段の検出領域は、便器本体の正面に立った場合や便座に座った場合などのように、水洗便器を用便のために使用する際に確実に人の存在する領域となるので、誤った検出を生じない。
【0007】
本発明として、人体検知手段からの検出信号を制御するために、給水源から供給された洗浄水をボール部へ供給および停止するバルブと、上記人体検知手段から出力される人体検知信号に基づいて、洗浄水をボール部内に供給するように上記バルブを制御する洗浄水制御手段と、を有する洗浄水供給手段を備えて構成している。これにより、洗浄水供給手段は、バルブを電気的に駆動制御して洗浄水をボール部内に供給することにより、ボール部の汚物の排出や洗浄を実行することができる。
【0008】
また、人体検知手段の好適な態様として、赤外線投光素子と、該赤外線投光素子からの反射光を受けて上記人体検知信号を出力する赤外線受光素子と、を備えて構成することができる。
【0009】
人体検知手段のさらに好適な態様として、便器本体の外壁に対してシールした状態にて上記赤外線投光素子および赤外線受光素子を保持するカバーを備えて構成することができる。このカバーは、便器本体の周囲のように水が付着しやすい箇所に対して人体検知手段をシールして故障を防止することができる。また、人体検知手段は、赤外線投光素子および赤外線受光素子の検出領域側を覆う透光性保護部材を備えることにより、便器本体と比べて機械的強度の小さい部分を保護して、その損傷を防止することができる。
【0010】
さらに、人体検知手段は、便器本体への配線の取り回しにおいて、洗浄水制御手段に着脱可能なコネクタを介して接続することが好ましく、これにより、人体検知手段が故障した場合であっても、交換や修理が容易である。また、人体検知手段とコネクタとを接続する接続線は、便器本体の裏面側に着脱可能に配設することが好ましく、これにより、一層、人体検知手段の交換が容易になる。
【0011】
洗浄水制御手段が洗浄開始を行なう手段として、人体検知による自動洗浄手段のほかに、人の操作による操作ボタンを並設した場合には、上記洗浄水制御手段は、人体検知手段からの検出信号が出力されていない場合であっても、上記操作手段による操作開始の指令により洗浄動作を開始するように構成することができる。この構成により、人が自動洗浄であると認識しておらず、洗浄動作が行われないと認識した場合であっても、人の動作が優先するから、違和感を生じない。
【0012】
また、本発明の洗浄水制御手段は、人体検知手段により人体を検出したときに、操作手段による洗浄動作を促す報知手段を備えている。人体検知手段が人の使用を検出した場合に、報知手段により報知するので、使用者の操作手段による洗浄動作を促すことができる。ここで、報知手段は、ランプなどを点滅させる発光手段や、音で人に知らせる音響手段により構成することができる。
【0013】
他の態様は、第1の発明にかかる水洗便器を設置したトイレ装置において、上記便器本体の正面をトイレ室のドアに向けて、該便器本体を設置することを特徴とする。
【0014】
他の態様によれば、便器本体の正面をトイレ室のドアに向けて、便器本体を設置したトイレ装置において、ドアの開閉を人体の検出と誤認しないで、所望の洗浄動作を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0016】
図1は本実施例にかかる水洗便器10を示す斜視図、図2は水洗便器10の正面図である。水洗便器10は、便器本体20と別体の洗浄水タンクを備えない、いわゆる水道直結型であり、リム洗浄およびジェット洗浄を行なうタイプである。また、水洗便器10は、その上部が低く抑えられたシンプルなデザインとなったローシルエットタイプである。図3は水洗便器10の縦方向断面図、図4は便器本体20などを示す断面図である。図3に示すように、水洗便器10は、便座12および便蓋14を載置した陶器製の便器本体20と、便器本体20と一体に形成したトラップ排水管30と、トラップ排水管30に接続された樹脂製の排水ソケット50と、便器本体20の後部に収納されたバルブユニット60とを備えている。
【0017】
次に、水洗便器10の各部の構成について説明する。水洗便器10は、図4に示すように陶器製の便器本体20にボール部22を備えている。このボール部22の周壁は、水洗便器10の非洗浄時でも溜水RWと接する覆水面22aと、水洗便器10の非洗浄時には溜水RWと接しない露出面22bから形成されている。また、ボール部22の前壁の裏面側には、滞留室24が形成されている。この滞留室24は、後述するジェット洗浄時に噴出する洗浄水を貯めるためのスペースである。
【0018】
また、ボール部22の底部には、汚物落し込み凹部23が形成され、この奥壁部にトラップ排水管30の入口31を開設している。また、図3に示すように、汚物落し込み凹部23の前壁部には、トラップ排水管30の入口31に臨ませてジェットノズル25が対向して配置されている。ジェットノズル25には、バルブユニット60に接続されたジェット用連結管27が接続されている。このジェット用連結管27にバルブユニット60を通じて洗浄水が供給されると、洗浄水は、ジェットノズル25から吐水され、ボール部22の汚物をトラップ排水管30へ排出してボール部22を洗浄する、いわゆるジェット洗浄が実施される。
【0019】
図4に示すように、ボール部22の上開口周縁には、洗浄水をボール部22の内壁面に沿って吐水するためのリム通水路28が設けられている。リム通水路28の上流側は、リム用連結管(図示省略)を介してバルブユニット60に接続され、また、リム通水路28の下部には、複数個のリム水出孔28aが形成されている。このリム用連結管29にバルブユニット60を通じて洗浄水が供給されると、洗浄水は、複数のリム水出孔28aから吐水され、ボール部22の内壁面を洗浄するいわゆるリム洗浄が実施される。また、リム通水路28の前方下端には、滞留室24に接続されるリム接続孔28bが接続されている。このリム接続孔28bは、ジェットノズル25から吐水されたときにイジェクタ効果によって滞留室24内の洗浄水を巻き込めるように大気と連通するとともに、リム通水路28から供給される洗浄水を滞留室24に供給するための孔である。
【0020】
また、トラップ排水管30は、前述のようにその入口31がボール部22の底部分に設けた汚物落し込み凹部23に開口されており、この入口31からボール部22の裏面に沿って便器本体20の後方に向かって斜め上向きに延びる上昇路32と、上昇路32上端から下方に向かってほぼ垂直に延びる下降路33とを備えている。下降路33は、便器設置個所において床面から立ち上げ設置された排水管Poに排水ソケット50を介して接続される。
【0021】
図5は排水ソケット50の便器本体20に対する配置関係を説明する説明図である。図4および図5に示すように、排水ソケット50は、樹脂製の管体から構成され、つまり下降路33の下端に接続される入水側接続管51と、水平接続管52と、排水側接続管53とを備え、これらを接続することにより構成されている。入水側接続管51は、下降路33の下端を受ける受け部51aと、受け部51aにつながる連通管51bと、連通管51bの下部に形成されかつ床面に支持するための脚部51cとを一体に形成している。また、入水側接続管51の連通管51bの下流側端部には、水平接続管52の嵌合端52aが外嵌接続している。この水平接続管52の他端は、排水側接続管53に接続されている。排水側接続管53は、その下端に床面に固定するための脚部53aを有しており、排出口53bにて下水管につながる排水管Poに接続されている。
上記排水ソケット50では、水平接続管52の長さを調節することにより、異なったラフィンに対応することができる。ここで、ラフィンとは、トイレ室の便器背面壁から排水管Poの中心までの距離をいい、トイレ室の施工条件に応じて適宜変更される。このように異なったラフィンの位置に対して、水平接続管52をラフィン位置にあわせて適当な長さに切断し、または水平接続管52を使用せずに入水側接続管51と排水側接続管53だけで排水側接続管53の位置を変更することができ、これにより種々のラフィンの位置に対応することができる。
【0022】
図3に戻り、便器本体20の後部には、カバー41により閉じられる収納室40が設けられている。収納室40には、バルブユニット60が収納されている。図6はカバー41を外した状態における便器本体20の平面図である。バルブユニット60は、ボール部22内にリム洗浄およびジェット洗浄を行なうための洗浄水の供給を制御する弁機構であり、図7に示す給水系統となっている。
【0023】
図7において、バルブユニット60は、トイレ室に施工されている水道管PwにニップルPnと給水フレキシブル管Pfを介して接続されており、給水フレキシブル管Pfに接続される止水機能付き分岐接続管61と、止水栓62と、定流量弁63と、自閉弁64と、切替弁70と、切替弁70から分岐したバキュームブレーカ78Aおよびバキュームブレーカ78Bとを備えている。バキュームブレーカ78Aおよびバキュームブレーカ78Bには、リム用連結管29を介してリム通水路28およびジェット用連結管27を介してジェットノズル25にそれぞれ接続されている。自閉弁64および切替弁70は、電子制御回路80により洗浄開始および洗浄水の吐水先を切り替えるために出力される制御信号を受けて駆動制御される。
【0024】
給水フレキシブル管Pfは、その上流側が給水源としての水道管PwにニップルPnを介して接続され、下流側が止水機能付き分岐接続管61の流入口61aに接続されている。止水機能付き分岐接続管61の一方の流出口61bは、止水栓62に接続され、他方の流出口61cは、温水洗浄便座に洗浄水を供給する便座側給水管に接続可能になっている。このように、分岐接続管61は、ボール部22への洗浄水の供給のほかに水洗便器10の内側スペースを有効に利用して配管接続を行なうことにより、温水洗浄便座側への配管接続を容易にしている。
【0025】
次に、バルブユニット60の構成および動作について説明する。図8はバルブユニット60を示す断面図、図9は図8のA−A線に沿った断面図である。図9に示すようにバルブユニット60は、定流量弁63、自閉弁64、切替弁70、およびバキュームブレーカ78A,78Bを一体に組み付けて構成されている。
【0026】
まず、定流量弁63について説明する。図10は定流量弁を示し、図10(A)は低水圧の状態、図10(B)は図10(A)より高い水圧が加わっている状態をそれぞれ示す。
【0027】
図10において、定流量弁63は、流路63aを有するケーシング本体63bと、ケーシング本体63b内に支持され通路63cを有するピストンガイド63dと、ピストンガイド63dに摺動自在に支持されたピストン63eと、円錐型の螺旋状のスプリング63fと、スプリング63fに発生した振動を抑制するよう装着された防振ゴム63gと、を備えている。ピストン63eの上流側の端部には、スプリング63fを支持するスプリング支持端63hが形成されている。このスプリング支持端63hは、外周端を円弧面63iとしている。
【0028】
定流量弁63にて水圧の加わっていない状態にて、洗浄水が流入すると、スプリング63fは、その洗浄水の勢い(流動圧)に起因する力を受けて撓み、スプリング間の隙間、即ち洗浄水の通路面積を変化させる。この際の撓み程度は、流れ込む洗浄水の勢いにより異なり、つまり流動圧が低ければ撓み量も小さく通路面積が広くなり(図10(A)の状態)、一方、流動圧が高ければ、スプリング63fは大きく撓んで通路面積を狭くなる(図10(B)の状態)。よって、この定流量弁63によれば、給水圧力が変動しても、その圧力変動に関係なくスプリング63fを通過して流出する洗浄水の流量を一定にできる。
【0029】
また、この定流量弁63では、ピストン63e端部のスプリング支持端63hに円弧面63iを形成してスムーズの流れを確保しているので、特に低給水圧時の圧力損失を抑制でき定流量化の信頼性が高まる。
【0030】
次に、自閉弁64および切替弁70について説明する。自閉弁64および切替弁70は、ステッピングモータを有する操作ユニット73により駆動され、自閉作動並びにこれと同期した分配作動を行うよう構成されている。
【0031】
図11は自閉弁64の付近を拡大して示す断面図である。図11において、自閉弁64は、一次側と二次側の差圧を利用して自閉作動を行うよう、以下の構成を備える。すなわち、自閉弁64は、定流量弁63に接続された一次側給水路66aと、メインケース65内の二次側通水路66bとを備え、この給水路と通水路の間に、ダイヤフラム弁67と、ダイヤフラム弁67を駆動するためのパイロット弁68とを有する。
【0032】
一次側給水路66aは、メインケース65において、当該ケースの内壁部分を環状に下方に***させて形成した給水弁座66cを取り囲むよう形成されている。よって、一次側給水路66aから流れ込んだ一次側洗浄水は、給水弁座66cの周囲において、ダイヤフラム弁67に下方向きに一次側圧力をかける。
【0033】
次に、ダイヤフラム弁67について説明する。ダイヤフラム弁67は、給水弁座66cに対して、1次側と2次側の圧力バランスで付勢力を受けることにより着離する弁であり、ダイヤフラム67aを備えている。ダイヤフラム67aは、メインケース65の下端開口部にわたってメインケース65と下部ケース65bとで挟持され、背面のダイヤフラムサポート67bと上面のリテーナ67cで挟持・補強され、上記一次側圧力を上面に受け、背圧室66dの圧力を下面に受けるように配設されている。なお、上記ダイヤフラムサポート67bは、上下動ガイド68cと下端で係合して一体とされており、ダイヤフラム67aと共に上下動するように構成されている。
【0034】
ダイヤフラム弁67は、ダイヤフラム67a、ダイヤフラムサポート67bおよびリテーナ67cを貫通形成したブリード穴68aを有する。ブリード穴68aは、上記のように閉弁状態にあるときでも一次側給水路66aと背圧室66dとの圧力均衡を図るべく、一次側給水路66aと背圧室66dとを連通して、一次側給水路66aの側から背圧室66dに常時、洗浄水を通過させる穴である。なお、ブリード穴68aには、水中に混在する異物によるゴミ詰まりを防止するためのクリーニングピン68bが挿入されている。
【0035】
次に、パイロット弁68について説明する。パイロット弁68は、ダイヤフラム弁67の開弁動作を起こさせるものであり、パイロット弁体69aと、ダイヤフラムサポート67bの中央貫通孔の周囲を***させて形成されたパイロット弁座69bと、パイロット弁体69aに上方への付勢力を加えるスプリング69cとを有する。パイロット弁体69aは、上記の付勢力によりパイロット弁座69bに当接状態(着座状態)とされたときに、二次側通水路66bと背圧室66dとの間を閉鎖する。この状態が、パイロット弁68の閉弁状態(止水状態)であり、通常この状態を採っている。なお、パイロット弁座69bの内部、すなわちダイヤフラムサポート67bの中央貫通孔がパイロット流路69dとなっている。
【0036】
次に、パイロット弁68によりダイヤフラム弁67が開閉される動作について説明する。パイロット弁68が閉弁状態にあるときから、操作ユニット73の駆動によりスプリング69cの付勢力に抗して傾き、パイロット弁座69bから離れると、パイロット流路69dを介して背圧室66dと二次側通水路66bとが連通する。このとき、背圧室66d内は一次側給水路66aと同圧で二次側通水路66bよりその圧力が高いので、背圧室66d内の水は、パイロット流路69dを経て二次側通水路66bの側に排出される。これにより、ダイヤフラム67aは、その両面から受ける圧力の均衡が崩れて、下向きに移動する。このため、ダイヤフラム弁67は、給水弁座66cから離れた開弁状態となり、一次側給水路66aから洗浄水を、二次側通水路66bの側へ流入させる。
【0037】
一方、パイロット弁体69aは、操作ユニット73の駆動により、傾いた状態から正立状態に復帰すると、パイロット弁座69bを閉じる方向へ向かう。すなわち、背圧室66dは、ブリード穴68aを介して、一次側給水路66aから洗浄水を流入させることにより満たされる。これにより、背圧室66dの圧力は、一次側給水路66aの一次側給水圧力に等しくなり、ダイヤフラム67aが給水弁座66cに当接着座して、ダイヤフラム弁67は止水状態となり、自閉弁64での止水(自閉止水)がなされる。
【0038】
次に、切替弁70の構成および動作について説明する。切替弁70は、自閉弁64による上記の自閉止水時の閉弁動作に同期して洗浄水の供給先を分配すべく、以下の構成を有する。
【0039】
図9に示すように、切替弁70は、自閉弁64の下流側に位置するようこの自閉弁64と一体的に形成され、上記したダイヤフラム弁67から洗浄水を、リム側ポート72bおよびジェット側ポート72cに分配するように構成されている。
【0040】
切替弁70は、メインケース65内に区画形成されかつ二次側通水路66bに連通する洗浄水分配室72aを有する。洗浄水分配室72aは、円柱形状で中空とされており、その内周壁面(分配室内周壁面)に、それぞれ上方に延びるリム側ポート72b、ジェット側ポート72cを備えている。各出力ポートの分配室内周壁面における開口面積は、リム側ポート72bの側が狭く、ジェット側ポート72cの側が広くされている。よって、各出力ポートが順次開放されると、異なる流量で洗浄水が各出力ポートに流れ込むことになる。上記リム側ポート72bは、リム用連結管29に接続され、一方、ジェット側ポート72cは、ジェット用連結管27に接続されている。
【0041】
図8に示すように、切替弁70は、洗浄水分配室72aの内部に回転ドラム74bを有する。回転ドラム74bは、洗浄水分配室72aに正逆回転自在に軸支された回転シャフト74cと一体的に形成され、回転シャフト74cと共に回転する。回転シャフト74cは、横蓋71でその一端が軸支されている。
【0042】
図9に示すように、回転シャフト74cは、洗浄水分配室72aの内部においてカム部材74dを有し、このカム部材74dは回転シャフト74cと一体に正逆回転する。カム部材74dは、その回転に伴ってパイロット弁体69aのシャフト部と接触し当該弁体を回転に同期して傾けることにより、自閉弁64における開弁動作を起動する。
【0043】
次に、図8の操作ユニット73について説明する。操作ユニット73は、自閉弁64の自閉止水とこれに同期した切替弁70の洗浄水分配供給を、自動的に実行させたり、手動で実行させたりするために、以下の構成を有する。
【0044】
操作ユニット73は、メインケース65の側方上端側に設けられ、回転シャフト74cの駆動源として、アクチュエータ74a(ステッピングモータ等)と、ギヤボックス74eと、手動レバー77を有する。アクチュエータ74aおよび手動レバー77は、ギヤボックス74eを介して回転シャフト74cに接続されている。
【0045】
ギヤボックス74eは、アクチュエータ74aにより回転する出力ギヤ74fと、当該ギヤと縁切り可能に組み合わされ回転シャフト74cに回転駆動力を伝える入力ギヤ74gと、この両ギヤを縁切りするためのスプリング74hと、縁切り状態にある両ギヤの接続時に通電励磁される電磁ソレノイド74iとを有する。回転シャフト74cは、ゼンマイバネ74jと接続されており、電磁ソレノイド74iの通電を解除したとき、すなわちギヤが縁切り状態のときにゼンマイバネ74jの付勢力を受けて図9に示す初期状態の位置に強制的に戻るようにされている。
【0046】
このような操作ユニット73の構成により、電磁ソレノイド74iを通電励磁して出力ギヤ74fと入力ギヤ74gを接続状態とするとともに、アクチュエータ74aを正逆回転制御すると、ギヤボックス74eの各ギヤを介して回転シャフト74cを時計方向または反時計方向へ回転する。
【0047】
次に、切替弁70の動作について説明する。図12はアクチュエータ74aとしてステッピングモータおよび電磁ソレノイド74iにより駆動されるクラッチのタイミングチャートである。図12を参照して切替弁70の動作について説明する。切替弁70は、初期状態、つまり回転ドラム74bやカム部材74dが図9に示す初期状態にあるとする。この状態から、洗浄開始指令が出力されると、操作ユニット73は、電磁ソレノイド74iを励磁するとともに、アクチュエータ74aを駆動する(図12の時間TA)。アクチュエータ74aの駆動により、時計方向に回転シャフト74cが回転すると、カム部材74dは、パイロット弁体69aを傾けて、ダイヤフラム弁67を開弁させる。このとき、回転ドラム74bは、回転シャフト74cと共に時計回転するものの、回転開始当初は、ジェット側ポート72cを閉鎖したままである。よって、洗浄水は、一次側給水路66aから、ダイヤフラム弁67、二次側通水路66bを経て、洗浄水分配室72aに流れ込み、さらにリム側ポート72b、リム用連結管29を経て、リム通水路28から吐出される。これにより、リム洗浄が実施される。
【0048】
さらに、回転シャフト74cが回転を継続すると(時間TB)、パイロット弁体69aは、カム部材74dの押圧により傾いた状態を維持する。これにより、洗浄水が洗浄水分配室72aに引き続き流入する。この回転継続の間において、回転ドラム74bは、リム側ポート72bを閉鎖してジェット側ポート72cを開放する。よって、洗浄水は、一次側給水路66aから、ダイヤフラム弁67、二次側通水路66b、洗浄水分配室72a、ジェット側ポート72cを通過してジェットノズル25から吐出される。これにより、ジェット洗浄が実施される。
【0049】
さらに、回転ドラム74bが反時計方向へ回転して(時間TC)、ジェット側ポート72cを閉じるとともに、リム側ポート72bを開くことにより、後リム洗浄が実行される。そして、さらに、回転シャフト74cが反時計方向に逆回転し(時間TD)、上記の初期状態に復帰すると、パイロット弁体69aは、カム部材74dから開放されて正立姿勢をとるので、ダイヤフラム弁67は、上記したようにして開弁状態から閉弁状態となり、自閉弁64が自閉止水される。そして、操作ユニット73は、アクチュエータ74aの逆回転制御終了後に、アクチュエータ74aを停止するとともに電磁ソレノイド74iの通電励磁を停止する。これにより、便器洗浄の自動実行のための制御が終了する。
【0050】
次に、手動レバー77の構成および動作について説明する。手動レバー77は、便器本体の上側部であって操作部と反対側に設けられている。手動レバー77は、便器本体の側部に配置され、一端でフレキシブル性のあるハンドルと一体的に形成され、他端で回転シャフト74cの軸芯と垂直かつ接続方向に係合してリンクされている。手動レバー77を軸線方向に引っ張って回動させたときに、回転シャフト74cをゼンマイバネ74jの付勢力に抗して、直接回転駆動して上記のパイロット弁68を開弁し、一方、手動レバー77の操作力が解放されると、それ以降、手動レバー77と回転シャフト74cは、ゼンマイバネ74jにより初期状態の位置に復帰するように構成されている。
【0051】
上記手動レバー77の構成により、停電のために便器洗浄の自動実行が行えない場合において、手動レバー77を使用者により手動操作することができる。すなわち、使用者は、手動レバー77を、軸線方向に引くと、回転シャフト74cが回転し、カム部材74dによりパイロット弁体69aを傾けてダイヤフラム弁67が開く。これにより、ジェット洗浄が実施される。ついで、使用者は、手動レバー77を離すと、ゼンマイバネ74jにより初期の状態に復帰する。このように、手動レバー77の操作により回転シャフト74cは回転するので、停電時であっても、手動にて支障なく、便器洗浄を実行できる。
【0052】
なお、上記手動レバー77は、ジェット洗浄前のリム洗浄を実施していないが、以下の構成により最初のリム洗浄を実施できるようにしてもよい。すなわち、手動レバー77の各洗浄位置に節度感を有するように構成することにより、使用者が洗浄位置を確認しつつリム洗浄、ジェット洗浄および後リム洗浄を順次実行することができる。
【0053】
次に、バキュームブレーカ78A,78Bについて説明する。バキュームブレーカ78A,78Bは、切替弁70の下流側に配置されている。図13はバキュームブレーカ78A,78Bの付近を拡大する断面図である。図13において、バキュームブレーカ78A,78Bは、リム側ポート72bおよびジェット側ポート72cと、ジェット用連結管27およびリム用連結管29との間にそれぞれ介在し、洗浄水の供給時に各ポート間を連通し、非供給時には各ポート間を大気開放して洗浄水の逆流を防止するように以下の構成を有する。なお、バキュームブレーカ78A,78Bは、同じ構成を有するので、以下の説明にあっては、適宜一方の弁(バキュームブレーカ78A)の構成についての説明に止めることとする。
【0054】
バキュームブレーカ78Aは、それぞれ上下動する弁体78Aaと、この弁体の上下に位置する上流側弁座78Abおよび下流側弁座78Acを有する。バキュームブレーカ78Aでは、弁体78Aaが、リム側ポート72bに流入した洗浄水圧力並びに自身の浮力により浮沈し、自閉弁64が開弁状態(洗浄水吐水状態)でリム側ポート72bに洗浄水が流入すれば、下流側弁座78Acにその下方から当接着座する。この場合、下流側弁座78Acには、弁体78Aa周縁上端のゴムシールが当接着座し、当接箇所のシール性が確保されている。これにより、リム側ポート72bと大気側との連通を断絶すると共に、リム側ポート72bからリム用連結管29への洗浄水流入を可能とする。
【0055】
また、弁体78Aaは、自閉弁64が閉弁状態にあり、かつリム側ポート72bに洗浄水が流入していないときは、自重にて上流側弁座78Abにその上方から着座する。この場合、弁体78Aaは、上流側弁座78Abに対して粗い面接触となっているので、その間隙からジェット側ポート72cへの大気導入を図る。
【0056】
上記した各出力ポートへの洗浄水流入がなされているときに、リム側ポート72bあるいはジェット用連結管27に負圧が発生すると、弁体78Aaは、この負圧により上流側弁座78Abに着座する。これにより、バキュームブレーカ78Aは、リム側ポート72bへの大気導入を図り、いわゆる負圧破壊を実施する。この弁構成・機能は、バキュームブレーカ78Bでも同様である。
【0057】
上記水洗便器10において、水道管Pwに直結されるバルブユニット60および電子制御回路80は、ボール部22と一体の便器本体20の収納室40に収納されているので、バルブユニット60を別体に設置する場合と比べて、便器本体20の周囲やトイレ室の壁面に、バルブユニットを設置するためのスペースが不要となるうえに、水洗便器10自体もコンパクトにすることができる。さらに、このようにバルブユニット60の便器本体20への組み込み作業は、工場の出荷の際に予め行なうことができ、よって、梱包作業や搬送作業が容易になるだけでなく、バルブユニット60を水洗便器10と別体にトイレ室に施工する必要がなく、施工作業性にも優れている。
【0058】
しかも、バルブユニット60は、水道管Pwの給水圧が低圧から高圧までの広い範囲にわたって定流量特性を示すように、定流量弁63が低圧側まで定流量特性を有するとともに、バルブユニット60のトータルの圧損を低減することにより、低圧側でも所定範囲の給水圧を確保している。これにより、以下の効果がある。すなわち、従来では、止水栓の下流側に、減圧作用のある絞り弁を用いて、給水圧が高い場合に所定範囲の給水圧とする構成をとっているが、このような絞り弁は低圧下の場合の水圧低下をもたらすために低圧箇所の現場では取り外すなどの作業を行なっている。しかし、本実施の形態によれば、広範囲の圧力下で定流量を確保できる高性能の定流量弁を使用しているために、広範囲の給水圧に対応することができ、よって、給水圧が低い場合に特別な作業も必要でなく、施工作業などを簡略化できる。
【0059】
図14はバルブユニット60を駆動制御するための電子制御回路80を示すブロック図である。電子制御回路80は、マイクロコンピュータからなる中央制御部80aを備えており、その入力端子に、ディップスイッチDSW、操作スイッチ91、2台のリモートコントローラ92,92、人体検知センサ100などが接続されており、また、出力端子に、バルブユニット60を駆動するバルブユニット駆動部82が接続されている。
【0060】
上記中央制御部80aは、演算処理部と、記憶部と、入/出力部とを備えている。記憶部は、制御プログラムおよび処理に必要なデータなどを記憶している。記憶部に記憶されるデータとしては、例えばディップスイッチDSWで設定されるデータや、洗浄行程のシーケンスを示すプログラムがある。なお、これらのデータやプログラムについては後述する。
【0061】
また、電子制御回路80には、外部の商用電源からDC変換器83を介して、24Vがバルブユニット駆動部82に給電され、5Vが中央制御部80aに給電されている。この電子制御回路80への給電は、端子台93にコネクタを接続することにより行なう。端子台93は、複数のコネクタをワンタッチの差込みで接続可能なものであり、電子制御回路80への給電のためのコネクタの他に、他の電気機器に接続される予備のコネクタを備えている。予備のコネクタは、たとえば、温水洗浄便座などへの給電のために利用することができ、これにより、温水洗浄便座に別途、外周りからの配線を省略し配線を容易にすることができる。
【0062】
次に、バルブユニット60を駆動して洗浄開始を起動する手段として、操作スイッチ91、リモートコントローラ92および人体検知センサ100について説明する。
【0063】
図1に示すように、操作スイッチ91は、便器本体20の上側部に突設された操作部90に支持されている。すなわち、操作部90は、便器本体20の側部から突設された保持体90aを備え、この保持体90aに操作スイッチ91が操作面を上面にしかつ前方が低くなるよう傾斜をもたせて保持されている。操作スイッチ91は、点灯・点滅表示可能なランプを内蔵している。また、この操作部90の上面およびその周囲は、耐熱性樹脂により形成されており、たばこの火などで損傷しないように保護機能を付加している。
【0064】
図14に戻り、リモートコントローラ92,92は、水洗便器10の両側のトイレ室側壁にそれぞれ取り付けられており、壁内を配線されて電子制御回路80とワイヤで接続されている。このようにリモートコントローラ92,92を複数箇所に設置することにより、お年寄りや体の不自由な方でも操作を容易にすることができる。また、リモートコントローラ92,92をワイヤで接続することにより電池式のような電池切れによる操作不能を防止できる。
【0065】
さらに、図1に示すように、人体検知センサ100は、便器本体20の正面の左右対称中心から、左方向へ離れた位置に装着されている。人体検知センサ100は、発光素子と受光素子とから構成された赤外線反射型のセンサであり、つまり水洗便器10の使用者が用便のために近接したり便座12に着座したりする場合に、その旨を出力することにより人体を検知するセンサである。
【0066】
これらの操作スイッチ91などの洗浄起動手段は、入/出力部を介して演算処理部に入力されて、ここで演算処理されて制御信号をバルブユニット駆動部82などに送ることにより、バルブユニット60を制御する。
【0067】
また、図14に示すディップスイッチDSWは、それぞれ4ビットの2つのスイッチSW1およびスイッチSW2から構成されている。図15はスイッチSW1により設定される設定値を説明する説明図、図16はスイッチSW2により設定される設定値を説明する説明図である。スイッチSW1は、自動洗浄や、洗浄パターンや流量などを調節するためのものである。スイッチSW1は、1番目の1ビットで自動洗浄の有無を設定し、2番目の1ビットで大洗浄/小洗浄の切替時間を120秒と90秒とに選択設定できるスイッチである。自動洗浄の設定は、人体検知センサ100からの検出信号に基づいて洗浄開始を実行するか否かの設定である。大洗浄/小洗浄の切替時間の設定は、人体検知センサ100が人体を検出してから、大洗浄か小洗浄かを判別するための設定であり、つまり、120秒以上経過したときに大洗浄と判定するか、90秒以上経過したときに大洗浄と判定するかの判定時間の設定である。
【0068】
また、スイッチSW1は、3番目および4番目の2ビット分の組み合わせにより、4組の大洗浄と小洗浄との洗浄水量を設定している。すなわち、大洗浄8リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄6リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄10リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄8リットル/小洗浄8リットルの4組の洗浄パターンを設定可能になっている。
【0069】
図16において、スイッチSW2は、4ビットのスイッチのオン/オフの組み合わせにより、洗浄水量のパターンを設定している。すなわち、バルブユニット60は、その製造上の機差を生じるが、機差が大きい状態を許容して洗浄行程を行なうと、リム洗浄、ジェット洗浄、後リム洗浄における洗浄水量が目標とする値と異なる。これを解消するために、工場出荷時の段階で、スイッチSW2により切替弁70を駆動するタイミングを調節可能にしている。このような工場出荷時の段階で微調整を行なうことにより、水洗便器10をトイレ室に施工する前に既に水量調節がされているので、施工作業に熟練性を必要とせず、その作業工程を簡略化することができる。
【0070】
次に、水洗便器10における洗浄行程の一連の動作について図17とともに説明する。図17は洗浄行程を説明するタイミングチャートである。
【0071】
いま、電子制御回路80の中央制御部80aが、人体検知センサ100などの検出信号に基づいて、便器洗浄の開始条件が成立したと判定すると、自閉弁64を開き、さらに切替弁70に洗浄水の供給先をリム用連結管29に切り替えるように指令する。これにより、自閉弁64を通過した洗浄水はリム用連結管29を経てリム通水路28に導かれ、リム洗浄が開始される。つまり、供給洗浄水は、リム通水路28のリム水出孔28aからボール部22の内壁面に沿って吐水され、ボール部22の内壁面を洗浄する。このとき、図17の実線で示すように、洗浄水量は、時点t0から時点t1で表わされる。
【0072】
上記リム洗浄の終了後に、中央制御部80aは、切替弁70により洗浄水の供給先をジェット用連結管27に切り替える。これにより、自閉弁64を通過した洗浄水は、ジェット用連結管27を経てジェットノズル25に送られ、このジェットノズル25から吐出される。このようなジェット洗浄により、以下のようにして汚物が排出される。すなわち、図3に示すように、ジェットノズル25は、トラップ排水管30の入口31に向けて配設されている。このため、上記のように切替弁70により洗浄水の供給先がジェット用連結管27に切り替えられると、ジェットノズル25からは、一次側の圧力(水道水の給水圧)とほぼ同等の高い水圧で洗浄水が高速に流れ出る。これにより、滞留室24に貯留されている洗浄水もトラップ排水管30に向けて引き込まれることにより、多量の洗浄水がトラップ排水管30に流れ込む。そして、上昇路32の水位が上昇し、上昇路32から下降路33にかけての屈曲した部分が満水状態になると、この洗浄水とボール部22の溜水との間の圧力差により下方向への引き込み力が生じる。この引き込み力により、上昇路32内に充満した洗浄水並びにボール部22内の洗浄水が、汚物とともに一気に排水ソケット50を通じて排水管Pに導かれる。こうしてサイホン作用が誘発され、ボール部22内の洗浄水(汚水)および汚物は、速やかに排水通路を通じて外部へ排出される。このとき、図17の実線で示すように、洗浄水量は、時点t1から時点t2で表わされる。
【0073】
上記ジェット洗浄の終了後に、中央制御部80aは、切替弁70により洗浄水の供給先をリム用連結管29に再度切り替える。これにより、洗浄水は再びリム通水路28に導かれ、後リム洗浄が開始される。このとき、リム水出孔28aから流れ出た洗浄水は、ボール部22の底および滞留室24に溜水として溜置かれ、次の洗浄のために待機する。このとき、図17の実線で示すように、洗浄水量は、時点t2から時点t3で表わされる。
【0074】
図17に説明した洗浄行程における通水時間は、水洗便器10の設置個所、使用者の好みや、法律や条例などにより適宜変更を求められる場合がある。例えば、マンションなどのように、洗浄水量を多く必要とする場合、条例により洗浄水量が10リットル以上必要とする場合や8リットル以下とする場合、大洗浄と小洗浄とで洗浄水量を変更して節水化を図りたい場合などがある。こうした設定作業は、図15のスイッチSW1の3番目および4番目の2ビットの設定値を切り替えることにより行なう。この場合において、節水化を図るときに、図17の1点鎖線Ws2で示すように、標準モード(実線で示すWs1)から、単に洗浄水量を低下するのではなく、大洗浄の場合にジェット洗浄の時間を時点t2から時点t2aへ変更することで長くして汚物の排出を優先した節水モードをとることができる。また、波線Ws3で示す小洗浄の場合のようにジェット洗浄の時間を時点t2から時点t2bに変更することで短くして後リム洗浄、つまり封水を優先するモードをとることができる。これにより、汚物を流すのに必要な洗浄水量の適切な条件を維持しつつ洗浄水量を調節し、節水化を実現することができる。
【0075】
図18は便器本体を水平方向に切断した断面図、図19は人体検知センサ100を縦方向に切断した断面図、図20は人体検知センサ100の組付前の状態を示す断面図である。図18において、人体検知センサ100は、便器本体の正面の左右対称中心から、左方向へ離れた位置に装着されている。
【0076】
図19において、人体検知センサ100は、検出部111と、この検出部111を便器本体に組み付けるための取付体112とを備えている。検出部111は、ケーシング111a内に、発光素子111bと、受光素子111cとを内蔵し、ハーネス111dで給電および信号出力をしている。このケーシング111aの前面には、パッキン114が装着され、このパッキン114の凹所114aにガラス板115が保持されている。ガラス板115は、タバコの火などからの損傷を防止するための耐熱ガラスから形成されている。ケーシング111aの外周フランジは、タッピンネジ117により化粧プレート116に固定されている。化粧プレート116は、開口116aを有し、この開口116aの内側にガラス板115を密着した状態で保持している。
【0077】
図20において、取付体112は、便器本体の裏面側に配置される固定プレート119と、便器本体の表面側に配置される固定プレート120を備えている。固定プレート119は、取付穴119aを有し、その取付穴119aに向けて湾曲した弾性係止片119bが突設している。弾性係止片119bは、ケーシング111aの外壁を挟持するものである。また、固定プレート120は、ケーシング111aを挿入するための開口120aを有し、その上下端の脚部120bでネジ121により固定プレート119に所定間隔を保った状態で固定されている。また、固定プレート120の両面には、防水パッキン118a,118bが装着されている。防水パッキン118aは、便器本体に、防水パッキン118bは、化粧プレート116との間をシールしている。
【0078】
次に、人体検知センサ100の便器本体への組付作業について説明する。まず、検出部111の前面にパッキン114を合わせて、さらにパッキン114の凹所114aにガラス板115を嵌合する。次に、ガラス板115を化粧プレート116の開口116aに位置合わせし、タッピンネジ117で検出部111を化粧プレート116に固定する。これにより、検出部111を化粧プレート116およびガラス板115とともにユニット化する。ユニット化した検出部111を便器本体に取り付けるには、取付体112を用いて行なう。まず、固定プレート120の端縁の両面に防水パッキン118a,118bを貼り付け、続いて、固定プレート119を便器本体の便器センサ固定穴100bの内側から、また、固定プレート120を便器センサ固定穴100bの外側からを挟み込むように配置し、ネジ121で締め付ける。これにより、取付体112が便器本体に取り付けられる。続いて、検出部111を固定プレート119の取付穴119aに挿入して弾性係止片119bでケーシング111aの外壁を挟持することにより、取付体112に検出部111が固定される。
【0079】
上記人体検知センサ100によれば、化粧プレート116が便器本体の外壁に対してシールした状態にて、発光素子111bおよび受光素子111cをカバーするので、便器本体の周囲のように水が付着しやすい箇所に対して発光素子111bおよび11cをシールして故障を防止することができる。また、ガラス板115が発光素子111bおよび受光素子111cを覆っているので、便器本体と比べて機械的強度の小さい部分を保護して、その損傷を防止することができる。
【0080】
図21は人体検知センサ100を取り付けた状態を便器本体の内側から見た説明図である。図21において、検出部111は、ハーネス111dおよび中継ハーネスCdを介して電子制御部ECUへ接続されている。すなわち、便器本体の内側袴部に、固定用マジックテープTp1を3カ所(図示では1カ所)貼り付け、さらに、中継ハーネスCdを固定用マジックテープTP2で挟んで固定する。その後、検出部111のハーネス111dをコネクタCn1で中継ハーネスCdに接続する。これにより、検出部111が電子制御部ECUに接続される。
【0081】
上記実施例において、検出部111に接続する中継ハーネスCdは、便器本体の裏面側に、固定用マジックテープTp1の手前でたるませて、便器本体の窓(図示省略)から外部で引き出せるように配置するとともに、中継ハーネスCdのコネクタCn1で接続しているので、人体検知センサ100の交換が容易になる。また、中継ハーネスCdの他端側は、電子制御部ECUに着脱可能なコネクタCn2を介して接続しているので、人体検知センサ100が故障した場合であっても、交換や修理が容易である。
【0082】
図22は人体検知センサ100による検知領域を説明する説明図である。図22において、便器本体の正面には、ドアDrが取り付けられており、2点鎖線に示すように開閉する。一方、便器本体に取り付けられた人体検知センサ100は、その発光素子111bの半値角θが30゜であり、人が便座に座った場合や小便のために人が水洗便器の前に立った場合に、その左足FRの付近を検知するように検知領域DAが設定されている。
【0083】
このように便器本体に配置された人体検知センサ100の検出動作について図23を用いて概略する。図23は人体検知センサ100による検出信号を示すタイミングチャートであり、縦軸に受光素子111cからの信号レベルVsを示す。時点t0から時点t1までトイレ室内は無人であり、時点t1にてドアが開き、時点t2から人が着座とし、このとき、信号レベルVsは、VGL→Vs1→Vs2であると仮定する。この場合において、信号レベルVsは、VGLをバックグランドレベルとすると、その偏差ΔVsは、時点t1から時点t2がΔVs1(=Vs1−VGL)であり、時点t2を越えると、ΔVs2(=Vs2−VGL)となる。そして、ΔVsが閾値Avと比較され、これを越えたときに、人体検知と判定される。すなわち、ΔVs1では、閾値Avを越えないので、人体検知と判定されないが、ΔVs2が閾値Avを越えると、人体検知と判定される。
【0084】
一方、従来の技術で説明したように、図22の便器本体の中央に人体検知センサが配置されているとすると、ドアDrとの距離Lxが、正面左側に配置された人体検知センサ100より近くなり、その信号レベルVsが図23のVs3のように上昇し、Vs2に近くなるので、誤った検出を生じやすい。しかし、人体検知センサ100は、便器本体の正面かつ左右対称中心から左方向へ離れた位置に設けられているので、ドアDrとの距離がLxより遠く、信号レベルVsが大きくならず、しかも検知領域DAが、便器本体の正面に立った場合や便座に座った場合などのように、水洗便器を用便のために使用する際に確実に人の存在する領域となるので、誤った検出を生じない。
【0085】
次に、水洗便器の洗浄動作処理について説明する。図24は洗浄動作処理を説明するフローチャートである。本処理は、1秒ごとに繰り返し処理にて実行される。まず、ステップS100にて、人体検知センサ100に基づいて洗浄動作を開始する条件が成立しているか否かの判定が実行される。この処理は、図25に示す他のルーチンにより実行され、条件が成立していると、フラグFswが1にセットされる。この処理については後述する。ステップS100にて、洗浄動作の開始条件が成立していると判定された場合には、ステップS120からステップS140までの処理にて、洗浄動作が実行される。
【0086】
すなわち、ステップS120、ステップS122、ステップS124にて、洗浄タイマTWSのセット、禁止タイマTPHのセットおよび掃除タイマTCLのリセットがそれぞれ実行される。続くステップS126にて、オンタイマTONが所定時間(120秒)以上であるかの判定が実行される。ここで、オンタイマTONは、図25で示すルーチンにて人体検知センサ100が人体を検出していたオン時間を計測するタイマである。このオンタイマTONが所定時間(120秒)以上の場合にはステップS130にて大洗浄が実行され、一方、所定時間未満の場合にはステップS132にて小洗浄が実行される。すなわち、人体検知センサ100の検出時間の長短により大洗浄または小洗浄のいずれかが選択される。大洗浄および小洗浄の処理動作は、予め定められたシーケンスに基づき、先リム洗浄、ジェット洗浄、さらに、後リム洗浄が実行される。
【0087】
続くステップS134にて、洗浄タイマTWSが減算されて、さらにステップS136にて、洗浄の終了条件を満たしているか否かが判定される。ここで、洗浄の終了条件は、後リム洗浄が終了したか否かにより判定される。そして、ステップS136にて洗浄動作が終了したと判定されたとき、フラグFWSがリセットされるとともに(ステップS137)、オンタイマTONおよびオフタイマTOFFがそれぞれリセットされる(ステップS138、ステップS140)。
【0088】
ここで、図25に示す洗浄動作の開始条件のルーチンについて説明する。まず、ステップS101にて、人体検知センサ100から検出信号Vsが読み込まれ、続くステップS102にて、人体検知センサ100のグランドレベルGLと検出信号Vsとの差、つまり信号レベルΔVsが演算され、その後、ステップS103にて、信号レベルΔVsが所定値Avを越えたか否かが判定される。ステップS103にて、肯定判定、つまり人体の検出と判定した場合には、ステップS104へ進み、オンタイマTONがインクリメントされ、さらにステップS106にてオフタイマTOFFがリセットされる。そして、繰り返し処理にて、人体検知センサ100からの検出信号がある間、オンタイマTONのインクリメントが継続される。
【0089】
一方、ステップS103にて人体を検出していないと判定された場合には、ステップS108へ進み、オフタイマTOFFが所定値(3秒)以下であるかが判定される。ステップS108にて、オフタイマTOFFが3秒以下であると判定されると、ステップS110へ進み、オンタイマTONが1だけインクリメントされるとともに、ステップS112にて、オフタイマTOFFがインクリメントされる。すなわち、人体検知センサ100が人体を検出した後に、わずかな時間、人体が検出されない場合、たとえば、便座上の座り直しの場合を用便の終了と判定しないために、オフタイマTOFFの処理が実行される。
【0090】
そして、ステップS108にて、オフタイマTOFFが3秒以上であると判定されると、ステップS114にて、フラグFWSにて洗浄中であるか否かが判定され、さらにステップS116にてオンタイマTONが0でない場合、つまり人体の検出があった場合には、ステップS118へ進み、フラグFWS、つまり人体検出したことを意味するフラグをセットする。
【0091】
図24に戻り、ステップS100にて、人体検出条件を満たしていないと判定された場合には、ステップS142へ進み、禁止時間中か否かが判定される。禁止時間(1秒)以内であると判定されると、ステップS144で禁止タイマTPHが減算される。禁止タイマTPHは、洗浄動作を禁止するためのタイマである。すなわち、洗浄処理が開始されてから、禁止時間にあるときには、洗浄動作を実行しないで、重複した洗浄動作処理を繰り返すのを防止している。
【0092】
ステップS142にて禁止時間中でないと判定されると、ステップS146にて、洗浄スイッチが押し下げられたか否かが判定され、肯定判定されると、ステップS120へ進み、洗浄動作が実行される。すなわち、人体検知センサ100により人体検出がされていない場合であっても、人の操作による洗浄スイッチの押し下げが優先されて、洗浄動作が実行される。
【0093】
ステップS142にて洗浄スイッチが押されていないと判定されると、ステップS148にて、洗浄動作中か否かが判定され、洗浄動作中であると判定された場合には、ステップS134へ進み、洗浄動作が終了条件を満たすまで継続される。一方、ステップS148にて洗浄動作中でないと判定された場合には、ステップS150の掃除処理へ移行する。
【0094】
図26はステップS150の掃除処理を説明するフローチャートである。図26において、ステップS151からステップS162までの処理は、水洗便器やトイレ室の掃除のための処理、つまり、人が用便のために使用していないにもかかわらず、人体検知センサ100の検出信号に基づいて便器洗浄が実行されるのを防止するための処理である。
【0095】
ステップS151にて、掃除スイッチがオン操作されたか否かの判定が実行される。掃除スイッチのオン操作の判定は、たとえば、洗浄スイッチが3秒以上オンされたことを条件とする。ステップS151にて、掃除スイッチがオンされたと判定された場合に、掃除モードフラグFclがセットされ、ステップS152に移行し、初期リム洗浄が実行される。初期リム洗浄は、リム水路から洗浄水を吐出させることにより、ボール部の表面を濡らして清掃を容易にする。続くステップS154にて、掃除タイマTCLがセットされる。掃除タイマTCLは、洗浄便器などに要する時間を予め設定して、その時間だけ便器洗浄の動作を停止するタイマである。続くステップS156にて、掃除モードであるか否かの判定が実行される。このステップS156では、ステップS151にて掃除モードであるフラグがセットされているから、ステップS158へ移行する。そして、ステップS158では、掃除タイマTCLを減算し、続くステップS160にて、掃除モードが終了した否かが判定される。掃除モードの終了は、洗浄スイッチが押されたか否か、および掃除タイマTCLの設定時間が経過したかにより判定される。ステップS160にて、掃除モードが終了していないと判定された場合には、ステップSからステップSの人体検出処理を経ないで、最初の処理に戻す。そして、繰り返し処理にて、ステップS150、ステップS156を経てステップS158で減算しつつステップS160で掃除モードが終了したと判定された場合には、ステップS162にて掃除モードフラグFclをリセットし、掃除モードを終了する。
【0096】
このように、掃除モードが設定された場合に、掃除する人を検出しないように人体検出処理を行わないで、無駄な洗浄動作を回避している。
【0097】
図27は図23のグランドレベルGLを更新する処理を説明するフローチャートである。ステップS190にて、人体検出信号の信号レベルVsが読み込まれ、続くステップS192にて、信号レベルVsとグランドレベルGLとの偏差が所定値La以上であるかが判定される。ステップS192にて、所定値La以上であると判定されると、ステップS199にてカウンタCGLがリセットされた後に本処理を終了し、一方、所定値La以下であると判定されるとステップS194にてカウンタCGLがインクリメントされる。続くステップS196にてカウンタCGLが所定値C0(15分)を越えると、ステップS198へ進み、信号レベルVsがグランドレベルVGLに設定される。
【0098】
すなわち、信号レベルVsが所定時間以上、たとえば、15分以上変わらないと判定されると、グランドレベルVGLが変更される。これにより、トイレ室の環境の変化に対応して、正確な人体検出を行なうことができる。
【0099】
また、図24のステップS146にて、人体検知センサ100が人体を検知していない場合であっても、操作スイッチによる操作開始の指令により洗浄動作を開始するように構成したので、人が自動洗浄であると認識しておらず、洗浄動作が行われないと認識した場合であっても、人の動作が優先するから、違和感を生じない。
【0100】
また、本実施例は、人体検知センサ100により人体を検出したときに、操作手段による洗浄動作を促す報知手段を備える。人体検知センサ100が人の使用を検出した場合に、報知手段により報知するので、使用者の操作手段による洗浄動作を促すことができる。報知手段の好適な態様として、ランプなどを点滅させる発光手段や、音で人に知らせる音響手段により構成することができる。
【0101】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0102】
(1) 洗浄水の給水圧を検出する圧力センサを備え、洗浄水制御手段は、上記圧力センサからの検出信号に基づいて、洗浄水の給水圧を所定範囲内に制御するように構成することができる。この構成により、水道源の水圧が変動しても、所定の洗浄水の供給量で洗浄を行なうことができる。
【0103】
(2) 洗浄水制御手段が洗浄開始を起動するための手段としては、洗浄開始の指令を、人の操作による操作ボタンや、人体検知センサなどの各種の手段をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかる水洗便器10を示す斜視図である。
【図2】水洗便器10の正面図である。
【図3】水洗便器10の縦方向断面図である。
【図4】便器本体20などを示す断面図である。
【図5】排水ソケット50の便器本体20に対する配置関係を説明する説明図である。
【図6】カバーを外した状態における便器本体20の平面図である。
【図7】水洗便器の給水系統を説明するブロック図である。
【図8】バルブユニット60を示す断面図である。
【図9】図8のA−A線に沿った断面図である。
【図10】定流量弁の動作を説明する説明図である。
【図11】自閉弁64の付近を拡大して示す断面図である。
【図12】切替弁の動作を説明するタイミングチャートである。
【図13】バキュームブレーカ78A,78Bの付近を拡大して示す断面図である。
【図14】バルブユニット60を駆動制御するための電子制御回路80を示すブロック図である。
【図15】図14のスイッチSW1により設定される設定値を説明する説明図である。
【図16】図14のスイッチSW2により設定される設定値を説明する説明図である。
【図17】洗浄行程を説明するタイミングチャートである。
【図18】便器本体を水平方向に切断した断面図である。
【図19】人体検知センサ100を縦方向に切断した断面図である。
【図20】人体検知センサ100の組付前の状態を示す断面図である。
【図21】人体検知センサ100を取り付けた状態を便器本体の内側から見た説明図である。
【図22】人体検知センサ100による検知領域を説明する説明図である。
【図23】人体検知センサ100による検出信号を示すタイミングチャートである。
【図24】洗浄動作処理を説明するフローチャートである。
【図25】人体検知処理を説明するフローチャートである。
【図26】掃除処理を説明するフローチャートである。
【図27】図23のグランドレベルを更新する処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10...水洗便器
12...便座
14...便蓋
20...便器本体
22...ボール部
22a...覆水面
22b...露出面
23...凹部
24...滞留室
25...ジェットノズル
27...ジェット用連結管
28...リム通水路
28a...リム水出孔
28b...リム接続孔
29...リム用連結管
30...トラップ排水管
31...入口
32...上昇路
33...下降路
40...収納室
41...カバー
50...排水ソケット
51a...受け部
51b...連通管
51c...脚部
51...入水側接続管
52...水平接続管
52a...嵌合端
53...排水側接続管
53a...脚部
53b...排出口
60...バルブユニット
61a...流入口
61b,61c...流出口
61...分岐接続管
62...止水栓
63...定流量弁
63a...流路
63b...ケーシング本体
63c...通路
63d...ピストンガイド
63e...ピストン
63f...スプリング
63g...防振ゴム
63h...スプリング支持端
63i...円弧面
64...自閉弁
65...メインケース
65b...下部ケース
66a...一次側給水路
66b...二次側通水路
66c...給水弁座
66d...背圧室
67...ダイヤフラム弁
67a...ダイヤフラム
67b...ダイヤフラムサポート
67c...リテーナ
68...パイロット弁
68a...ブリード穴
68b...クリーニングピン
68c...上下動ガイド
69a...パイロット弁体
69b...パイロット弁座
69c...スプリング
69d...パイロット流路
70...切替弁
71...横蓋
72a...洗浄水分配室
72b...リム側ポート
72c...ジェット側ポート
73...操作ユニット
74a...アクチュエータ
74b...回転ドラム
74c...回転シャフト
74d...カム部材
74e...ギヤボックス
74f...出力ギヤ
74g...入力ギヤ
74h...スプリング
74i...電磁ソレノイド
74j...ゼンマイバネ
77...手動レバー
78A,78B...バキュームブレーカ
78Aa...弁体
78Ab...上流側弁座
78Ac...下流側弁座
80...電子制御回路
80a...中央制御部
82...バルブユニット駆動部
82...DC変換器
90...操作部
90a...保持体
91...操作スイッチ
92...リモートコントローラ
93...端子台
100...人体検知センサ
100b...便器センサ固定穴
111...検出部
111a...ケーシング
111b...発光素子
111c...受光素子
111d...ハーネス
112...取付体
114...パッキン
114a...凹所
115...ガラス板
116...化粧プレート
116a...開口
117...タッピンネジ
118a,118b...防水パッキン
119...固定プレート
119a...取付穴
119b...弾性係止片
120...固定プレート
120a...開口
120b...脚部
121...ネジ
RW...溜水
Po...排水管
Pw...水道管
Pn...ニップル
Pf...給水フレキシブル管
DSW...ディップスイッチ
SW1...スイッチ
SW2...スイッチ
P...排水管
Cd...中継ハーネス
ECU...電子制御部
Tp1,TP2...固定用マジックテープ
Cn1,Cn2...コネクタ
Dr...ドア[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a water washing system that automatically supplies washing water when a human body is detected.Toilet bowlAbout.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of flush toilet, for example, a technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 8-218468 is known. In this conventional technique, a human body detection sensor is arranged in the center of the front surface of the toilet body, and when the human body detection sensor detects the approach of a user, a human body detection signal is output. The cleaning operation is executed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the human body detection sensor of such a flush toilet detects a region from the front center position of the toilet bowl body toward the door side, the door opening / closing is mistakenly detected as a person, There is a problem that when the user sits on the toilet seat, the user does not enter the detection area and performs an erroneous cleaning operation.
[0004]
The present invention has been made to solve the above-described problems of the prior art, and is a water-washing device equipped with human body detection means for accurately detecting a user without erroneously detecting the opening and closing of a door as a human body.Toilet bowlThe purpose is to provide.
[0005]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
To solve this problem,The present inventionIs
In flush toilets that receive wash water supplied from a water supply source,
A toilet body having a ball portion for receiving filth,
A human body detecting means for outputting a human body detection signal when detecting a human body provided in the toilet body at a position away from the front and left / right symmetrical center of the toilet body in the left-right direction;
A valve that supplies and stops the cleaning water supplied from the water supply source to the ball unit, and the valve is controlled to supply cleaning water into the ball unit based on a human body detection signal output from the human body detection means. Cleaning water control means for performing cleaning water supply means,
Operation means for outputting a washing start command to the washing water control means by a human operation,
A notification means for prompting a cleaning operation by the operation means when the human body is detected by the human body detection means;
It is provided with.
[0006]
In the flush toilet according to the present invention, when a person approaches the front of the toilet body, a detection signal is output from the human body detection means, and control related to the flush toilet or the toilet room can be executed based on this detection signal. Moreover, the human body detection means of the present invention is provided at a position away from the front of the toilet body and from the left / right symmetrical center in the left / right direction. The detection area of the human body detection means provided at this position ensures that there is no human presence when the flush toilet is used for toilets, such as when standing in front of the toilet body or sitting on the toilet seat. Therefore, no erroneous detection occurs.
[0007]
The present inventionIn order to control the detection signal from the human body detection means, the cleaning water supplied from the water supply source is supplied to the ball portion and stopped, and the cleaning is performed based on the human body detection signal output from the human body detection means. And a cleaning water supply means for controlling the valve so as to supply water into the ball portion.is doing.Accordingly, the cleaning water supply means can discharge and clean the dirt from the ball portion by electrically driving and controlling the valve to supply the cleaning water into the ball portion.
[0008]
Moreover, as a suitable aspect of a human body detection means, an infrared light projecting element and an infrared light receiving element that receives reflected light from the infrared light projecting element and outputs the human body detection signal can be configured.
[0009]
As a further preferred aspect of the human body detection means, a cover for holding the infrared light projecting element and the infrared light receiving element in a state sealed to the outer wall of the toilet body can be provided. This cover can prevent a failure by sealing the human body detecting means against a place where water is likely to adhere, such as around the toilet body. In addition, the human body detection means includes a translucent protective member that covers the detection region side of the infrared light projecting element and the infrared light receiving element, thereby protecting the portion having a lower mechanical strength than the toilet body and damaging the damage. Can be prevented.
[0010]
Furthermore, the human body detecting means is preferably connected via a connector that can be attached to and detached from the washing water control means in routing the wiring to the toilet bowl body, so that even if the human body detecting means breaks down, replacement is possible. And repair is easy. Moreover, it is preferable that the connecting line for connecting the human body detecting means and the connector is detachably disposed on the back surface side of the toilet body, thereby further facilitating the replacement of the human body detecting means.
[0011]
In addition to the automatic cleaning means based on human body detection, the cleaning water control means uses a detection signal from the human body detection means in the case where operation buttons by human operation are arranged in parallel as means for starting cleaning. Even when the signal is not output, the cleaning operation can be started by the operation start command by the operation means. With this configuration, even if the person does not recognize the automatic cleaning and recognizes that the cleaning operation is not performed, the person's operation is given priority, so no sense of incongruity is generated.
[0012]
Also,Of the present inventionWash water control meansIsWhen a human body is detected by the human body detection means, a notification means for prompting a cleaning operation by the operation means is provided.ing. When the human body detection means detects the use of a person, the notification means notifies the user, so that a cleaning operation by the user's operation means can be promoted.Here, notification meansIsIt can be constituted by a light emitting means for blinking a lamp or the like, or an acoustic means for notifying a person by sound.
[0013]
Other aspects are:In the toilet apparatus provided with the flush toilet according to the first invention, the toilet body is installed with the front of the toilet body facing the door of the toilet room.
[0014]
Other aspectsAccording to the above, in the toilet apparatus in which the toilet body is installed with the front surface of the toilet body facing the door of the toilet room, a desired washing operation can be obtained without misidentifying the opening and closing of the door as detection of a human body.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to further clarify the configuration and operation of the present invention described above, preferred embodiments of the present invention will be described below.
[0016]
FIG. 1 is a perspective view showing a
[0017]
Next, the structure of each part of the
[0018]
In addition, a
[0019]
As shown in FIG. 4, a
[0020]
Further, as described above, the
[0021]
FIG. 5 is an explanatory view illustrating the positional relationship of the
In the
[0022]
Returning to FIG. 3, a
[0023]
In FIG. 7, the
[0024]
The upstream side of the water supply flexible pipe Pf is connected to a water pipe Pw as a water supply source via a nipple Pn, and the downstream side is connected to an
[0025]
Next, the configuration and operation of the
[0026]
First, the
[0027]
In FIG. 10, a
[0028]
When washing water flows in with no water pressure applied by the
[0029]
Moreover, in this
[0030]
Next, the self-closing
[0031]
FIG. 11 is an enlarged sectional view showing the vicinity of the self-closing
[0032]
In the
[0033]
Next, the
[0034]
The
[0035]
Next, the
[0036]
Next, the operation of opening / closing the
[0037]
On the other hand, when the
[0038]
Next, the configuration and operation of the switching
[0039]
As shown in FIG. 9, the switching
[0040]
The switching
[0041]
As shown in FIG. 8, the switching
[0042]
As shown in FIG. 9, the
[0043]
Next, the
[0044]
The
[0045]
The
[0046]
With such a configuration of the
[0047]
Next, the operation of the switching
[0048]
Further, when the
[0049]
Further, the
[0050]
Next, the configuration and operation of the
[0051]
With the configuration of the
[0052]
The
[0053]
Next, the
[0054]
The
[0055]
Further, when the self-closing
[0056]
When a negative pressure is generated in the
[0057]
In the
[0058]
Moreover, the
[0059]
FIG. 14 is a block diagram showing an
[0060]
The
[0061]
In addition, 24V is supplied to the
[0062]
Next, the
[0063]
As shown in FIG. 1, the
[0064]
Returning to FIG. 14, the
[0065]
Furthermore, as shown in FIG. 1, the human
[0066]
The cleaning activation means such as the
[0067]
Further, the dip switch DSW shown in FIG. 14 includes two switches SW1 and SW2 each having 4 bits. FIG. 15 is an explanatory diagram for explaining a set value set by the switch SW1, and FIG. 16 is an explanatory diagram for explaining a set value set by the switch SW2. The switch SW1 is for adjusting automatic cleaning, a cleaning pattern, a flow rate, and the like. The switch SW1 is a switch that can set the presence / absence of automatic cleaning with the first 1 bit, and can select and set the switching time of the large cleaning / small cleaning between 120 seconds and 90 seconds with the second 1 bit. The automatic cleaning setting is a setting for whether or not to start cleaning based on a detection signal from the human
[0068]
Further, the switch SW1 sets the amount of cleaning water for the four sets of large cleaning and small cleaning by the combination of the third and fourth two bits. That is, four washing patterns of large washing 8 liters / small washing 6 liters, large washing 6 liters / small washing 6 liters,
[0069]
In FIG. 16, the switch SW2 sets a pattern of the amount of cleaning water by a combination of on / off of a 4-bit switch. That is, the
[0070]
Next, a series of operations of the washing process in the
[0071]
When the
[0072]
After completion of the rim cleaning, the
[0073]
After the jet cleaning is completed, the
[0074]
The water passage time in the washing process described in FIG. 17 may be appropriately changed depending on the installation location of the
[0075]
18 is a cross-sectional view of the toilet main body cut in the horizontal direction, FIG. 19 is a cross-sectional view of the human
[0076]
In FIG. 19, the human
[0077]
In FIG. 20, the
[0078]
Next, assembly work of the human
[0079]
According to the human
[0080]
FIG. 21 is an explanatory view of the state where the human
[0081]
In the above embodiment, the relay harness Cd connected to the
[0082]
FIG. 22 is an explanatory diagram for explaining a detection area by the human
[0083]
The detection operation of the human
[0084]
On the other hand, as described in the related art, if the human body detection sensor is disposed in the center of the toilet body in FIG. 22, the distance Lx to the door Dr is closer to the human
[0085]
Next, the washing operation process of the flush toilet will be described. FIG. 24 is a flowchart for explaining the cleaning operation process. This process is executed repeatedly every second. First, in step S100, it is determined whether or not a condition for starting a cleaning operation is established based on the human
[0086]
That is, in step S120, step S122, and step S124, the cleaning timer TWS is set, the prohibition timer TPH is set, and the cleaning timer TCL is reset. In subsequent step S126, it is determined whether or not the on-timer TON is equal to or longer than a predetermined time (120 seconds). Here, the on-timer TON is a timer that measures the on-time during which the human
[0087]
In the following step S134, the cleaning timer TWS is subtracted, and further in step S136, it is determined whether or not the cleaning end condition is satisfied. Here, the end condition of the cleaning is determined by whether or not the rear rim cleaning is completed. When it is determined in step S136 that the cleaning operation has been completed, the flag FWS is reset (step S137), and the on-timer TON and the off-timer TOFF are reset (steps S138 and S140).
[0088]
Here, the routine of the cleaning operation start condition shown in FIG. 25 will be described. First, in step S101, the detection signal Vs is read from the human
[0089]
On the other hand, if it is determined in step S103 that no human body has been detected, the process proceeds to step S108, where it is determined whether the off timer TOFF is equal to or less than a predetermined value (3 seconds). If it is determined in step S108 that the off timer TOFF is 3 seconds or less, the process proceeds to step S110, the on timer TON is incremented by 1, and the off timer TOFF is incremented in step S112. That is, when a human body is not detected for a short period of time after the human
[0090]
If it is determined in step S108 that the off-timer TOFF is 3 seconds or more, it is determined in step S114 whether or not the cleaning is being performed by the flag FWS, and the on-timer TON is set to 0 in step S116. If not, that is, if a human body is detected, the process proceeds to step S118, and a flag FWS, that is, a flag indicating that a human body is detected is set.
[0091]
Returning to FIG. 24, if it is determined in step S100 that the human body detection condition is not satisfied, the process proceeds to step S142, and it is determined whether or not the prohibition time is in effect. If it is determined that it is within the prohibited time (1 second), the prohibited timer TPH is subtracted in step S144. The prohibit timer TPH is a timer for prohibiting the cleaning operation. That is, when it is in the prohibition time after the cleaning process is started, the cleaning operation is not executed and the repeated cleaning operation process is prevented from being repeated.
[0092]
If it is determined in step S142 that the prohibition time is not in effect, it is determined in step S146 whether or not the cleaning switch has been depressed. If an affirmative determination is made, the process proceeds to step S120 and a cleaning operation is performed. That is, even when the human
[0093]
If it is determined in step S142 that the cleaning switch has not been pressed, it is determined in step S148 whether or not the cleaning operation is being performed. If it is determined that the cleaning operation is being performed, the process proceeds to step S134. The cleaning operation is continued until the end condition is satisfied. On the other hand, if it is determined in step S148 that the cleaning operation is not being performed, the process proceeds to the cleaning process in step S150.
[0094]
FIG. 26 is a flowchart for explaining the cleaning process in step S150. In FIG. 26, the process from step S151 to step S162 is a process for cleaning a flush toilet or a toilet room, that is, detection by the human
[0095]
In step S151, it is determined whether or not the cleaning switch has been turned on. The determination of the ON operation of the cleaning switch is made on condition that the cleaning switch is turned ON for 3 seconds or more, for example. If it is determined in step S151 that the cleaning switch has been turned on, the cleaning mode flag Fcl is set, the process proceeds to step S152, and initial rim cleaning is executed. In the initial rim cleaning, the surface of the ball portion is wetted by discharging the cleaning water from the rim water channel to facilitate cleaning. In the following step S154, the cleaning timer TCL is set. The cleaning timer TCL is a timer that presets the time required for the toilet bowl and stops the toilet cleaning operation for that time. In subsequent step S156, it is determined whether or not the cleaning mode is set. In step S156, since the flag indicating the cleaning mode is set in step S151, the process proceeds to step S158. In step S158, the cleaning timer TCL is subtracted, and in subsequent step S160, it is determined whether or not the cleaning mode has ended. The end of the cleaning mode is determined by whether or not the cleaning switch is pressed and whether or not the set time of the cleaning timer TCL has elapsed. If it is determined in step S160 that the cleaning mode has not ended, the process returns from step S to step S without going through the human body detection process in step S. If it is determined that the cleaning mode has been completed in step S160 while subtracting in step S158 through steps S150 and S156, the cleaning mode flag Fcl is reset in step S162. Exit.
[0096]
In this way, when the cleaning mode is set, useless cleaning operation is avoided without performing human body detection processing so as not to detect a person to be cleaned.
[0097]
FIG. 27 is a flowchart for explaining the process of updating the ground level GL of FIG. In step S190, the signal level Vs of the human body detection signal is read, and in subsequent step S192, it is determined whether the deviation between the signal level Vs and the ground level GL is equal to or greater than a predetermined value La. If it is determined in step S192 that the value is equal to or greater than the predetermined value La, the process ends after the counter CGL is reset in step S199. On the other hand, if it is determined that the value is equal to or smaller than the predetermined value La, the process proceeds to step S194. Counter CGL is incremented. When the counter CGL exceeds the predetermined value C0 (15 minutes) in the subsequent step S196, the process proceeds to step S198, where the signal level Vs is set to the ground level VGL.
[0098]
That is, if it is determined that the signal level Vs does not change for a predetermined time or more, for example, 15 minutes or more, the ground level VGL is changed. Thus, accurate human body detection can be performed in response to changes in the environment of the toilet room.
[0099]
Further, in step S146 of FIG. 24, even when the human
[0100]
Also,This exampleWhen a human body is detected by the human
[0101]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and can be implemented in various modes without departing from the gist thereof. For example, the following modifications are possible.
[0102]
(1) It is provided with a pressure sensor for detecting the feed water pressure of the wash water, and the wash water control means is configured to control the feed water pressure of the wash water within a predetermined range based on the detection signal from the pressure sensor. Can do. With this configuration, even if the water pressure of the water source fluctuates, cleaning can be performed with a predetermined supply amount of cleaning water.
[0103]
(2) As means for starting the cleaning start by the cleaning water control means, various means such as an operation button by a human operation and a human body detection sensor can be used as a cleaning start command.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a
FIG. 2 is a front view of the
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of the
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a toilet
FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining an arrangement relationship of the
FIG. 6 is a plan view of the
FIG. 7 is a block diagram illustrating a water supply system of a flush toilet.
8 is a cross-sectional view showing the
9 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 10 is an explanatory diagram for explaining the operation of a constant flow valve.
11 is an enlarged sectional view showing the vicinity of a self-closing
FIG. 12 is a timing chart for explaining the operation of the switching valve.
FIG. 13 is an enlarged sectional view showing the vicinity of
14 is a block diagram showing an
15 is an explanatory diagram illustrating setting values set by a switch SW1 in FIG.
16 is an explanatory diagram illustrating setting values set by a switch SW2 in FIG.
FIG. 17 is a timing chart illustrating a cleaning process.
FIG. 18 is a cross-sectional view of the toilet main body cut in the horizontal direction.
FIG. 19 is a cross-sectional view of the human
20 is a cross-sectional view showing a state before assembly of the human
FIG. 21 is an explanatory view of the state where the human
FIG. 22 is an explanatory diagram for explaining a detection area by the human
23 is a timing chart showing detection signals from the human
FIG. 24 is a flowchart illustrating a cleaning operation process.
FIG. 25 is a flowchart illustrating human body detection processing.
FIG. 26 is a flowchart illustrating a cleaning process.
27 is a flowchart illustrating processing for updating the ground level in FIG. 23. FIG.
[Explanation of symbols]
10. Flush toilet
12. Toilet seat
14. Toilet lid
20 ... toilet body
22 ... Ball
22a ... Covered water surface
22b ... exposed surface
23 ... recess
24 ... Residence room
25 ... Jet nozzle
27 ... Connecting pipe for jet
28 ... Rim waterway
28a ... Rim water outlet
28b ... Rim connection hole
29 ... Rim connection pipe
30 ... Trap drain pipe
31 ... Entrance
32 ... Ascending road
33 ... descending road
40 ... Storage room
41 ... Cover
50 ... Drain socket
51a ... receiving part
51b ... Communication pipe
51c ... Leg
51 ... Inlet connection pipe
52 ... Horizontal connection pipe
52a ... mating end
53 ... Drain side connection pipe
53a ... Leg
53b ... Discharge port
60 ... Valve unit
61a ... Inlet
61b, 61c ... Outlet
61 ... Branch connection pipe
62 ... Water stop cock
63 ... Constant flow valve
63a ... flow path
63b ... Casing body
63c ... passage
63d ... Piston guide
63e ... Piston
63f ... Spring
63g ... anti-vibration rubber
63h ... Spring support end
63i ... Circular arc surface
64. Self-closing valve
65 ... Main case
65b ... Lower case
66a ... Primary water supply channel
66b ... Secondary side waterway
66c ... Water supply valve seat
66d ... back pressure chamber
67 ... Diaphragm valve
67a ... Diaphragm
67b ... Diaphragm support
67c ... Retainer
68 ... Pilot valve
68a ... Bleed hole
68b ... Cleaning pin
68c ... Vertical movement guide
69a ... Pilot valve disc
69b ... Pilot valve seat
69c ... Spring
69d ... Pilot flow path
70 ... Switch valve
71 ... Horizontal lid
72a ... Wash water distribution chamber
72b ... Rim port
72c ... Jet side port
73 ... Operation unit
74a ... Actuator
74b ... Rotating drum
74c ... Rotating shaft
74d ... cam member
74e ... Gearbox
74f ... Output gear
74g ... Input gear
74h ... spring
74i ... Electromagnetic solenoid
74j ... spring spring
77 ... Manual lever
78A, 78B ... Vacuum breaker
78Aa ... Valve
78Ab ... Upstream valve seat
78Ac ... Downstream valve seat
80 ... Electronic control circuit
80a ... Central control unit
82 ... Valve unit drive
82 ... DC converter
90 ... Operation part
90a ... Retainer
91. Operation switch
92 ... Remote controller
93 ... Terminal block
100 ... Human body detection sensor
100b ... Toilet sensor fixing hole
111 ... Detector
111a ... casing
111b ... Light emitting device
111c ... Light receiving element
111d ... harness
112 ... Mounting body
114 ... Packing
114a ... recess
115 ... Glass plate
116 ... makeup plate
116a ... opening
117 ... Tapping screw
118a, 118b ... waterproof packing
119 ... Fixed plate
119a ... Mounting hole
119b ... Elastic locking piece
120 ... fixed plate
120a ... opening
120b ... Leg
121 ... screw
RW ... Reservoir
Po ... drain pipe
Pw ... Water pipe
Pn ... Nipple
Pf ... Water supply flexible pipe
DSW DIP switch
SW1 switch
SW2 ... switch
P ... Drain pipe
Cd ... Relay harness
ECU ... Electronic control unit
Tp1, TP2 ... Velcro for fixing
Cn1, Cn2 ... Connector
Dr ... Door
Claims (3)
汚物を受けるためのボール部を有する便器本体と、
上記便器本体の正面かつ左右対称中心から、左右方向へ離れた位置で上記便器本体に設けられ人体を検出したとき、人体検知信号を出力する人体検知手段と、
上記給水源から供給された洗浄水を上記ボール部へ供給および停止するバルブと、上記人体検知手段から出力される人体検知信号に基づいて洗浄水を上記ボール部内に供給するように上記バルブを制御する洗浄水制御手段と、を有する洗浄水供給手段と、
洗浄開始の指令を、人の操作により上記洗浄水制御手段へ出力する操作手段と、
上記人体検知手段により人体を検出したときに、上記操作手段による洗浄動作を促す報知手段と、
を備えたことを特徴とする水洗便器。In flush toilets that receive wash water supplied from a water supply source,
A toilet body having a ball portion for receiving filth,
A human body detecting means for outputting a human body detection signal when detecting a human body provided in the toilet body at a position away from the front and left / right symmetrical center of the toilet body in the left-right direction;
A valve that supplies and stops the cleaning water supplied from the water supply source to the ball unit, and the valve is controlled to supply cleaning water into the ball unit based on a human body detection signal output from the human body detection means. Cleaning water control means for performing cleaning water supply means,
Operation means for outputting a washing start command to the washing water control means by a human operation,
A notification means for prompting a cleaning operation by the operation means when the human body is detected by the human body detection means;
A flush toilet characterized by comprising.
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