JP4287842B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4287842B2
JP4287842B2 JP2005192092A JP2005192092A JP4287842B2 JP 4287842 B2 JP4287842 B2 JP 4287842B2 JP 2005192092 A JP2005192092 A JP 2005192092A JP 2005192092 A JP2005192092 A JP 2005192092A JP 4287842 B2 JP4287842 B2 JP 4287842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
unit
observer
processing unit
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005192092A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006048903A (ja
Inventor
昭 吉川
健二 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2005192092A priority Critical patent/JP4287842B2/ja
Publication of JP2006048903A publication Critical patent/JP2006048903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4287842B2 publication Critical patent/JP4287842B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

本発明は、光ディスク装置における、光ディスクに対して信号の記録再生を行うための光ヘッドを位置制御するためのアクチュエータ制御の改良に関する。
レーザ等の光源を用いて光ディスクに対し光学的に情報の記録再生をするためには、光ビームの焦点(収束点)が光ディスクの記録面上に適切に位置するようにフォーカス制御を行うとともに、記録面上のトラックに光ビームが追従するようにトラッキング制御を行う必要がある。特に、記録密度が高くなり光ビームのスポット径が小さくなると、許容されるデフォーカス量やデトラック量も小さくなるため、より精度の高い制御が要求される。
従来の光ディスク装置では、制御性能を向上させるための1つの方法として、オブザーバの導入を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された光ディスク装置の構成を、図7にブロック図で示す。21は光ディスクであり、光ヘッド22から照射される光ビームにより、情報の記録再生が行われる。但し、図7には、光ビームに対してトラッキング制御を行うための回路のみが示され、情報信号の記録再生に関わる回路については図示が省略されている。光ヘッド22の対物レンズ(図示せず)は、光ビームが光ディスク21の記録面に対して適切に位置するように、アクチュエータコイル23を介した駆動により、位置制御される。光ディスク21からの反射光は、光ヘッド22の光検出器(図示せず)により電気信号に変換されて、情報信号が再生される。併せて、電気信号に変換された信号に基づいて、トラッキングエラー信号生成回路24によりトラッキングエラー信号が生成される。トラッキングエラー信号は、PID制御回路25に供給され、トラッキング制御に用いられる。PID制御回路25は、通常のアクチュエータ制御で用いられる構成を有し、低域補償回路25A、比例演算回路25B、位相補償回路25Cを含む。
外乱推定オブザーバ26は、トラッキングエラー信号生成回路24の出力とPID制御回路25の出力を入力として、アクチュエータコイル23に加わる外乱を推定する。PID制御回路25の出力と外乱推定オブザーバ26の出力は、加算回路27で加算されて駆動回路28に供給される。駆動回路28は、加算回路27の出力に応じてアクチュエータコイル23を駆動する。
この光ディスク装置のシステム全体は、システムコントローラ29により制御される。状態判定回路30は、システムコントローラ29が出力する動作指令とトラッキングエラー信号生成回路24が出力するトラッキングエラー信号とに基づいて、トラッキング引き込み動作の過渡時を判定する。状態判定回路30の出力に応じて、外乱推定オブザーバ26はON/OFFが切り換えられる。
外乱推定オブザーバ26は、例えば、図8に示すように構成される。外乱推定オブザーバ26の一方の入力としては、PID制御回路25の入力電圧(Vi)を、V→X変換回路31に入力する。他方の入力としては、PID制御回路25が出力する電圧(Vo)をV→F変換回路32に入力する。V→X変換回路31は、PID制御回路の入力電圧(Vi)をアクチュエータ23の変位量(X)に変換する。V→F変換回路32は、PID制御回路25の出力電圧(Vo)をアクチュエータ23の駆動力(F)に変換する。変位量(X)及び駆動力(F)は、推定処理回路33に入力されて推定外乱が出力され、F→V変換回路34に供給される。F→V変換回路34は、V→F変換回路32の逆変換を行い、アクチュエータの駆動力(F)をPID制御回路25が出力する電圧値に変換する。
推定処理回路33におけるMnは、アクチュエータ23により支持されるレンズ質量のノミナル値であり、sはラプラス演算子である。g1及びg2は外乱推定オブザーバの特性を決める定数である。また、(1/Mn・1/s・1/s)は、2次共振系のアクチュエータのモデルを示している。
この光ディスク装置において、トラッキング制御中は、PID制御回路25と外乱推定オブザーバ26の両方が動作する。そして、外乱推定オブザーバ26がPID制御回路25の入力及び出力を用いてアクチュエータ23に加わる外乱を推定することで、PID制御回路25による駆動信号を的確に補正することができ、外乱を効率的に抑制することができる。
以上のように構成された従来の光ディスク装置について、そのトラッキング引き込み動作を、図9の波形図を参照して説明する。(a)は、システムコントローラ29から出力されるシステム制御コマンド(以下コマンドと記す)を示す。TrOFFはトラッキングOFF、TrONはトラッキングONのコマンドである。(b)は、状態判定回路30による判定結果の出力を示す。(c)はトラッキングエラー信号、(d)はPID制御回路25における積分値、(e)は外乱推定オブザーバ26の積分値、(f)は駆動回路28から出力される駆動信号である。各波形は(b)の状態判定の出力に示されるように、タイミングt1以前はトラッキングOFFの状態、t1からt2の期間はトラッキング引き込み動作の過渡状態、t2以降はトラッキング動作が安定した定常制御の状態を示す。
トラッキングOFFの状態において、システムコントローラ29からトラッキングONのコマンド(a)が出力されると、PID制御回路25はその時に入力されているトラッキングエラー信号(c)から制御信号を作成し、トラッキング引き込み動作の制御を行う。これによって、アクチュエータコイル23は駆動回路28からの駆動信号(f)により駆動され、それまで正弦波状に出力されていたトラッキングエラー信号(c)の振幅が小さくなり引き込み動作が行われる。このとき状態判定回路30は、コマンド(a)とトラッキングエラー信号(c)の動きから、引き込み動作中であると判定し、外乱推定オブザーバ26は(e)に示すようにOFFのままにされる。
トラッキングエラー信号(c)がセンター値で安定し、オフトラック量が所定範囲内に収まったことを検出すると、状態判定回路30は、トラッキング動作が定常状態に入ったものと判定し、外乱推定オブザーバ26を起動させる。従って、外乱推定オブザーバ26は、処理開始時からゼロクロス点近傍のトラッキングエラー信号(c)を用いて外乱推定を行うことになる。
トラッキング引き込み動作がスタートした当初は、トラッキングエラー信号(c)は大きく変動しており、アクチュエータ23の動きを正確に示しているとは言えないことから、その時点でのトラッキングエラー信号(c)を用いることは、外乱推定の精度を落とすことになる。一方、トラッキング動作が安定したゼロクロス点近傍のトラッキングエラー信号(c)は、アクチュエータ23の動きを忠実に示しており、より正確な外乱推定処理を行うことが可能となる。従って、上述のように外乱推定オブザーバ26をOFFさせることにより、引き込み動作時においては、外乱推定オブザーバ26が不安定要素となることがなくなり、また、定常制御状態では外乱推定を用いた制御を追加することで、動作の安定性が向上する。
以上のように、状態判定回路30がコマンド及びトラッキングエラー信号から制御状態を判定し、引き込み動作から定常状態に移行したことを検出して外乱推定オブザーバ26を起動させることにより、外乱推定オブザーバ26は起動時から正確な情報で外乱推定を行うことができ、誤差の大きい外乱推定により制御が不安定になることを未然に防ぐことが可能となる。
特開2003−141754号公報(第3頁、図7)
しかし、上述のような光ディスク装置は、引き込み動作の安定性を改善することはできるが、焦点位置を複数の記録面の間で移動させるモード移行時のように、ゲイン交点が大きく変動する場合には制御が不安定になる。また、定常状態において外部から加わる振動などによりエラー信号が大きく変動し、エラー信号とアクチュエータコイルの位置の相関がなくなった場合には、外乱等の推定を誤り制御を不安定にする。
すなわち、定常状態での制御の安定性を確保するために導入しているオブザーバ処理が、外乱振動が加わった場合やモード移行時に、逆に制御を不安定にすることがあった。
本発明は、モード移行時や外乱が加わった場合における、オブザーバ処理に起因する制御の不安定性を回避することを可能にした光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の光ディスク装置は、光ディスクの記録面に光ビームを集光させて光スポットを形成し、その反射光を検出する光ヘッドと、前記光スポットを前記記録面に直交する方向あるいは前記光ディスクの半径方向に移動させる移動部と、前記光ヘッドの出力信号に基づき、前記光スポットが前記記録面に対して所定の状態になるように前記移動部の位置を制御する位置制御部と、前記移動部に関する状態を推定するオブザーバ処理部と、前記位置制御部の出力と前記オブザーバ処理部の出力を加算する加算部とを備え、前記加算部の出力に基づいて前記移動部を駆動する。
上記課題を解決するため、本発明の光ディスク装置は、前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御するON/OFF制御部と、前記オブザーバ処理部の出力の高周波成分を低減するとともに、前記オブザーバ処理部がOFFの時にはその最終値を保持する低域通過フィルタと、前記オブザーバ処理部のON/OFFの状態に応じて、前記オブザーバ処理部の出力と前記低域通過フィルタの出力を切り換えて出力する切換部とを更に備え、前記加算部に対して、前記オブザーバ処理部がONのときにはその出力が供給され、前記オブザーバ処理部がOFFのときには前記低域通過フィルタの出力が供給されることを特徴とする。
上記構成によれば、動作中のオブザーバ処理部をOFFしたときに外乱等の推定値の瞬時値がホールドされることがなく、外乱等の推定値のDCレベルに近い値が出力されるので、移動部が大きく振られることがなく動作の安定性を確保することができる。
本発明の光ディスク装置において好ましくは、前記低域通過フィルタの遮断周波数は、前記オブザーバ処理部の制御帯域よりも低く設定される。
また、本発明の光ディスク装置は、前記位置制御部による位置制御のループゲインが変動する状態への移行を管理する状態管理部を更に備え、前記ON/OFF制御部は、前記状態管理部の出力により前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御し、前記状態管理部は、前記位置制御のループゲインが変動する状態への移行前に前記オブザーバ処理部をOFFにするとともに、ループゲインが安定した状態に移行後に前記オブザーバ処理部をONにする構成とすることができる。
この構成によれば、位置制御のループゲインが変動する前にオブザーバ処理をOFFすることにより、ループゲイン変動時に十分な位相余裕を確保し、制御を安定に保つことができる。
また、本発明の光ディスク装置は、少なくとも前記光ヘッドの出力に基づいてその時の前記移動部の位置の制御状態を検出する状態判別部を更に備え、前記ON/OFF制御部は、前記状態判別部の出力に応じて前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御し、前記状態判別部は、前記光ヘッドの出力が所定範囲から外れた場合に、前記オブザーバ処理部をOFFにする出力を前記ON/OFF制御部に供給する構成とすることができる。
この構成によれば、フォーカス制御がはずれて反射光量が少なくなり、オブザーバ処理部が正常に動作していないと判断される場合にオブザーバ処理部をOFFし、オブザーバ処理部が推定する外乱等により逆に制御が不安定となることを抑制することができる。
本発明の光ディスク装置において、前記位置制御部は、前記光ヘッドの最適位置からのずれ量を検出する位置誤差検出部と、前記位置誤差検出部の出力に対して少なくとも位相補償を行うPIDフィルタ処理部とを備え、前記オブザーバ処理部は、前記PIDフィルタ処理部の入力と出力から外乱等を推定するように構成することができる。
以下、本発明の実施の形態における光ディスク装置について、図面を参照して具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。光ディスク1は、第1記録面1a、及び第2記録面1bを有する2層ディスクである。光ヘッド2から照射される光ビームにより、光ディスク1に対する情報の記録再生が行われる。但し図1では、フォーカス制御に関わる回路のみが図示され、情報信号の記録再生に直接関わる回路等については図示が省略されている。
光ヘッド2に設けられた対物レンズ3は、アクチュエータ4により駆動され光ディスク1上に光スポットを形成する。光ヘッド2には収差調節器5が設けられており、収差調節器駆動回路6により駆動されて、情報を読み取ろうとする記録面で球面収差が発生しないように光学系を調節する。収差調節器駆動回路6は、システムコントローラ7からのコマンドにより動作する。フォーカス誤差検出回路8は、対物レンズ4の焦点位置と光ディスク1の第1記録面1a、あるいは第2記録面1bとのずれ量を示すフォーカス誤差信号を出力する。フォーカス誤差信号はPID制御回路9に供給され、PIDフィルタ処理が行われて、その出力は加算回路10に供給される。PID制御回路9は、図7に示したものと同様、通常のアクチュエータ制御で用いられる構成を有し、図示しないが、低域補償回路、比例演算回路、位相補償回路を含む。
外乱推定オブザーバ11は、フォーカス誤差検出回路8の出力とPID制御回路9の出力を入力として、アクチュエータ4に加わる外乱を推定する。具体的な構成については図示を省略するが、例えば、図8に示した従来例の外乱推定オブザーバ26と同様の構成を用いることができる。LPF(低域通過フィルタ)12は、外乱推定オブザーバ11が出力する推定外乱の高域成分を低減した信号を出力するものであり、その遮断周波数は、ディスク1の回転周波数の数倍の周波数、例えば、100Hzに設定する。第1の切換回路13は、システムコントローラ7の指示に応じて、推定外乱とLPF12の出力を切り換えて加算回路10に出力する。
ジャンプ信号発生回路14は、システムコントローラ7の指示に応じて、対物レンズ3の焦点位置を他の記録面へ移動させるためのジャンプ信号を出力する。第2の切換回路15は、システムコントローラ7の指示に応じて、ジャンプ信号発生回路14が出力するジャンプ信号と、加算回路10の出力を切り換えて駆動回路16に送る。駆動回路16の出力信号によりアクチュエータ4が駆動され、光ディスク1上の光スポットが所定の状態に制御される。また、システムコントローラ7から、対物レンズ3の焦点位置を他の記録面へ移動させるコマンドが出力されるとき、外乱推定オブザーバ11はOFFにされ、シャンプ終了後の制御では外乱推定オブザーバ11がONにされる。すなわち、システムコントローラ7により、外乱推定オブザーバ11のON/OFFが制御される。なお、後述するように、対物レンズ3の焦点位置を他の記録面へ移動させることにより、焦点位置制御のループゲインが変動する。すなわち、システムコントローラ7は、位置制御のループゲインが変動する状態への移行に関する状態管理の機能も有する。
以上のように構成された光ディスク装置について、図2〜図4を参照してその動作を説明する。図2は、対物レンズ3の焦点位置が、第1記録面1aにある状態から第2記録面1bに移動する場合の動作を説明する波形図である。
(a)は、システムコントローラ7から出力されるコマンドを示す。図中、タイミングt1以前は、対物レンズ3の焦点位置が第1記録面1aにある状態、t3以降は第2記録面1bにある状態を示す。t1からt2の期間は準備期間、t2からt3はジャンプ期間である。(b)はフォーカス誤差信号、(c)はPID制御回路9からのPID制御出力、(d)は低域補償出力、(e)は外乱推定オブザーバ11の出力、(f)はLPF12の出力、(g)は駆動回路16から出力される駆動信号である。
対物レンズ3の焦点位置が第1記録面1a上にあり、第1記録面1aのデータを読み取っている状態において、外乱推定オブザーバ11はPID制御回路9の入力信号および出力信号から外乱推定を行っている。LPF12は、その推定外乱の高域成分を低減し外乱のDC成分を抽出している。但し、加算回路10には、外乱推定オブザーバ11の出力が供給されている。この状態からタイミングt1において、システムコントローラ7から、焦点位置を第1記録面1a上から第2記録面1b上に移動する指令が出力されると、外乱推定オブザーバ11はOFFにされ(e)、第1の切換回路13の出力は、外乱推定オブザーバ11の出力からLPF12の出力(f)に切換えられる。そして、収差調節器駆動回路6により収差調節器5を駆動して、焦点の移動先である第2記録面1bで球面収差が発生しないように調節が行われる。
その後、t2において、第2の切換回路15からは、加算回路10の出力に換えてジャンプ信号発生回路14が生成するジャンプ信号が出力され、焦点位置が第2記録面1b上に移動する。シャンプ終了後の制御では外乱推定オブザーバ11がONにされ(e)、第1の切換回路13の出力は、外乱推定オブザーバ11の出力に切換えられる。
図3は、焦点が第1記録面1aにある状態で外乱推定オブザーバ11を停止することなく、収差調節器5を駆動して第2記録面1bで球面収差が発生しないように調整した場合のフォーカス制御開ループ特性の変化を示す特性図である。(a)はゲイン特性、(b)は位相特性を示す。(a)における線A1は、対物レンズ3の焦点及び収差調節器5を、第1記録面1aに合わせた状態におけるゲイン特性を示す。A2は、対物レンズ3の焦点が第1記録面1aにある状態で、収差調節器5を第2記録面1bに合わせた状態におけるゲイン特性を示す。この特性図から、フォーカス誤差検出回路8が出力するフォーカス誤差の検出ゲインが1/5程度と大きく低下することにより、フォーカス制御の位相余裕が45度から0度に変化して、フォーカス制御が成り立たなくなることが判る。
これに対して図4は、焦点が第1記録面1aにある状態で外乱推定オブザーバ11を停止してから、収差調節器5を駆動し第2記録面1bで球面収差が発生しないように調整しせた場合の、フォーカス制御開ループ特性の変化を示す特性図である。(a)における線A1は図3(a)の線A1と同様であり、B2は、対物レンズ3の焦点が第1記録面1aにある状態で、外乱推定オブザーバ11を停止し、収差調節器5を第2記録面1bに合わせた状態におけるゲイン特性を示す。また、(b)における線P1は、図3(b)に示した線P1と同じ位相特性を示し、線P2は、図4(a)に対応する位相特性を示す。この特性図からは、フォーカス誤差検出回路8が出力するフォーカス誤差の検出ゲインが1/5程度と大きく低下した場合でも、外乱推定オブザーバ11を停止することにより、フォーカス制御の位相余裕の低下を45度から25度までに抑えることができ、フォーカス制御の安定性を確保できることが判る。
以上のように本実施の形態によれば、定常制御状態では外乱推定オブザーバ11の出力をLPF12に通して高域成分を低減しておき、焦点位置を他の記録面にジャンプする前に外乱推定オブザーバ11をOFFにして、その出力の代わりにLPF12がホールドした最終値を用いる。その後、収差調節器5をジャンプ先の記録面に設定することにより、一連のジャンプ動作の処理中にフォーカス制御の位相余裕が無くなり制御が外れてしまうことが回避され、常に安定したジャンプ動作を行うことができる。
なお、上記の構成においては、外乱推定オブザーバ11による外乱の推定がPID制御回路9の入力と出力を用いて行われることで、それらをひとつのフィルタで構成することが可能であると共に、LPF12も同フィルタと一体化が可能であり、極めて簡単な構成で高い制御安定性を実現できる。また、フィルタをソフトウェアで構成した場合はハードウェアの追加が全く必要ないと共に、LPF12の処理が高速性を要求されるものではないので、PID制御回路9への影響もほとんどなく、構成が容易である。
また、上記の構成ではオブザーバを外乱推定に用いているが、速度推定等に用いた場合であっても本実施の形態の思想を適用可能であり、上述の構成に限定されるものではない。またPID制御回路9は、必ずしも、低域補償回路、比例演算回路、位相補償回路を含む構成である場合でなくとも、本実施の形態の構成を適用して効果を得ることができる。すなわち、少なくとも位相補償回路を含む場合であれば、本実施の形態の構成は効果的である。
さらに、上記の構成ではLPF12の遮断周波数の設定をディスク回転周波数の数倍に設定しているが、ドライブやディスクの仕様によっては、ディスク回転周波数よりも低く設定した方が安定する場合や、外乱推定オブザーバの制御帯域近くに上げた方がよい場合もあり、本実施の形態の仕様に限定されるものではない。少なくとも、外乱推定オブザーバの制御帯域よりも低く設定することにより、実用上の効果を十分に得ることが可能である。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図5において、実施の形態1に示した例と同じ構成要素については、同一の参照番号を付して説明の繰り返しを省略する。この光ディスク装置には、反射光量検出回路17、及びON/OFF制御回路18が設けられており、その点が、実施の形態1とは相違する。反射光量検出回路17は、光ディスク1から反射し、光ヘッド2で検出された光の量に比例した信号を出力する。ON/OFF制御回路18は、反射光量検出回路17が出力する反射光量信号のレベルを監視しており、その値が制御はずれ状態であると判断できる基準レベルよりも低くなると、外乱推定オブザーバ11をOFFにする信号を出力する。基準レベルは、通常の制御動作において処理可能な反射光量の下限値に基づき、適宜設定すればよい。
すなわちON/OFF制御回路18は、光ヘッド2の出力に基づいて、その時の光ヘッド2の位置の制御状態を検出し状態判別を行う機能を有する。光ヘッド2の位置の制御状態は、フォーカス誤差検出回路8が出力するフォーカス誤差信号を参照して判別するように構成することもできる。
以上のように構成された光ディスク装置について、図6を参照して説明する。図6は、光ディスク装置に外部から振動が加わり、制御が不安定になった場合の動作を説明する波形図である。(a)は、反射光量検出回路17が出力する反射光量信号を示し、他の波形図は図2の場合と同様である。
図6において、タイミングt1までは、フォーカス制御が安定に動作している状態を示す。t1で外部から強い振動が加わると、FE信号(b)が大きく振れてフォーカス制御が外れる。フォーカス制御が外れると、フォーカス誤差検出回路8が出力するFE信号(b)はセンター値となり、反射光量検出回路17が出力する反射光量信号(a)は減衰する。ただし、実際の回路においてFE信号は何らかのオフセットを持っており、完全にゼロにはならない。そのため、外乱推定オブザーバ11が動作を続けると、その出力は(e)に破線で示すように上昇を続け、従って、(g)に示す駆動信号も破線で示すように上昇を続ける。これをそのまま放置すると、対物レンズ3は光ディスク1に近づき、最悪の場合は対物レンズ3が光ディスク1に衝突する。
しかし、本実施の形態では、反射光量信号の減衰によりそのレベルが基準レベルよりも低くなると、ON/OFF制御回路18が外乱推定オブザーバ11にOFF信号を出力し、外乱推定処理を停止させる。これにより、外乱推定オブザーバ11の出力は上昇を続けることはなくなるが、OFF時に外乱推定オブザーバ11の出力が大きな振幅で変動している場合がある。このような場合でも、図6に示すように、第1の切換回路13により、外乱推定オブザーバ11の出力からその低域成分を低減したLPF12の出力に切り換えて加算回路10に供給することで、(g)に示すように、駆動信号が一点鎖線のように大きく乱れることはなく、実線のようにPID制御回路9の出力の変動分のみとなる。従って、対物レンズ3が光ディスク1に接近し衝突することは回避される。
以上のように本実施の形態によれば、反射光量検出回路17の出力が基準レベルよりも低くなった場合に、外乱推定オブザーバ11の推定動作を停止させ、外乱推定オブザーバ11の出力に代えてLPF12の出力を供給することにより、外部からの振動等によりフォーカス制御が外れた場合でも、駆動信号が混乱することによる弊害を回避することができる。
なお、以上の構成においては、外乱推定オブザーバ11による外乱の推定がPID制御回路9の入力と出力を用いて行われることで、それらをひとつのフィルタで構成することが可能であると共に、LPF12も同フィルタと一体化が可能であり、極めて簡単な構成で高い制御安定性を実現できる。また、フィルタをソフトウェアで構成した場合はハードウェアの追加が全く必要ないと共に、LPF12の処理が高速性を要求されるものではないので、PID制御回路9への影響もほとんどなく、構成が容易である。
また、上記の構成ではオブザーバを外乱推定に用いているが、速度推定等に用いた場合であっても本実施の形態の思想を適用可能であり、上述の構成に限定されるものではない。
さらに、以上の実施の形態では、フォーカス制御の場合を例として説明しているが、トラッキング制御においても、上記と同様に本発明の思想を適用可能であり、以上の実施の形態に限定されるものではない。
以上の実施の形態では、ON/OFF制御回路18は、反射光量検出回路17の出力に基づいて、その時の光ヘッド2の位置の制御状態を検出し状態判別を行なったが、光ヘッド2の位置の制御状態は、フォーカス誤差検出回路8が出力するフォーカス誤差信号を参照して判別するように構成することもできる。このとき、基準レベルは、通常の制御動作において検出されるフォーカス誤差信号の上限値および下限値に基づき、適宜設定すればよい。さらに図5に示すようにON/OFF制御回路18は、反射光量検出回路17の出力とフォーカス誤差検出回路8が出力するフォーカス誤差信号の両方を参照して光ヘッド2の位置の制御状態を判別することもできる。
また、以上の実施の形態においては、図1および図5に示したように、PID制御回路9、外乱推定オブザーバ11、LPF12、第1の切換回路13、第2の切換回路15、ON/OFF制御回路18、ジャンプ信号発生回路14などを、回路として構成した例を示した。しかし、これらの構成全体を、DSPなどのプロセッサを用いたソフトウェアで実現することも可能であり、実施の形態の構成に限定されるものではない。
本発明によれば、モード移行時や外乱が加わった場合における、オブザーバ処理に起因する制御の不安定性を回避することが可能になり、高記録密度の光ディスク装置の動作安定化に有用である。
本発明の実施の形態1における光ディスク装置要部の概略構成を示すブロック図 同光ディスク装置において焦点位置を複数の記録面間での移動する場合の動作を説明する波形図 同光ディスク装置において外乱推定オブザーバ11をOFFにすることなく収差調節器6を駆動した場合のフォーカス制御特性を示す開ループ制御特性図 同光ディスク装置において外乱推定オブザーバ11をOFFにして収差調節器6を駆動した場合のフォーカス制御特性を示す開ループ制御特性図 本発明の実施の形態2における光ディスク装置要部の概略構成を示すブロック図 同光ディスク装置において外部から振動が加わった場合の動作を説明する波形図 従来例における光ディスク装置要部の概略構成を示すブロック図 図7の光ディスク装置における外乱推定オブザーバの構成例を示すブロック図 図7の光ディスク装置の動作を説明する波形図
符号の説明
1、21 光ディスク
1a 第1記録面
1b 第2記録面
2、22 光ヘッド
3 対物レンズ
4、23 アクチュエータ
5 収差調節器
6 収差調節器駆動回路
7、29 システムコントローラ
8 フォーカス誤差検出回路
9、25 PID制御回路
10、27 加算回路
11、26 外乱推定オブザーバ
12 LPF
13 第1の切換回路
14 ジャンプ信号発生回路
15 第2の切換回路
16、28 駆動回路
17 反射光量検出回路
18 ON/OFF制御回路
24 トラッキングエラー信号生成回路
30 状態判定回路
31 V→X変換回路
32 V→F変換回路
33 推定処理回路
34 F→V変換回路

Claims (5)

  1. 光ディスクの記録面に光ビームを集光させて光スポットを形成し、その反射光を検出する光ヘッドと、
    前記光スポットを前記記録面に直交する方向あるいは前記光ディスクの半径方向に移動させる移動部と、
    前記光ヘッドの出力信号に基づき、前記光スポットが前記記録面に対して所定の状態になるように前記移動部の位置を制御する位置制御部と、
    前記移動部に関する状態を推定するオブザーバ処理部と、
    前記位置制御部の出力と前記オブザーバ処理部の出力を加算する加算部とを備え、
    前記加算部の出力に基づいて前記移動部を駆動する光ディスク装置において、
    前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御するON/OFF制御部と、
    前記オブザーバ処理部の出力の高周波成分を低減するとともに、前記オブザーバ処理部がOFFの時にはその最終値を保持する低域通過フィルタと、
    前記オブザーバ処理部のON/OFFの状態に応じて、前記オブザーバ処理部の出力と前記低域通過フィルタの出力を切り換えて出力する切換部とを更に備え、
    前記加算部に対して、前記オブザーバ処理部がONのときにはその出力が供給され、前記オブザーバ処理部がOFFのときには前記低域通過フィルタの出力が供給されることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記低域通過フィルタの遮断周波数は、前記オブザーバ処理部の制御帯域よりも低く設定された請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記位置制御部による位置制御のループゲインが変動する状態への移行を管理する状態管理部を更に備え、
    前記ON/OFF制御部は、前記状態管理部の出力により前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御し、
    前記状態管理部は、前記位置制御のループゲインが変動する状態への移行前に前記オブザーバ処理部をOFFにするとともに、ループゲインが安定した状態に移行後に前記オブザーバ処理部をONにする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 少なくとも前記光ヘッドの出力に基づいてその時の前記移動部の位置の制御状態を検出する状態判別部を更に備え、
    前記ON/OFF制御部は、前記状態判別部の出力に応じて前記オブザーバ処理部のON/OFFを制御し、
    前記状態判別部は、前記光ヘッドの出力が所定範囲から外れた場合に、前記オブザーバ処理部をOFFにする出力を前記ON/OFF制御部に供給する請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 前記位置制御部は、前記光ヘッドの最適位置からのずれ量を検出する位置誤差検出部と、前記位置誤差検出部の出力に対して少なくとも位相補償を行うPIDフィルタ処理部とを備え、
    前記オブザーバ処理部は、前記PIDフィルタ処理部の入力と出力から外乱等を推定するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
JP2005192092A 2004-07-05 2005-06-30 光ディスク装置 Expired - Fee Related JP4287842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005192092A JP4287842B2 (ja) 2004-07-05 2005-06-30 光ディスク装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004198455 2004-07-05
JP2005192092A JP4287842B2 (ja) 2004-07-05 2005-06-30 光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006048903A JP2006048903A (ja) 2006-02-16
JP4287842B2 true JP4287842B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=36027248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005192092A Expired - Fee Related JP4287842B2 (ja) 2004-07-05 2005-06-30 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4287842B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4411428B2 (ja) 2006-03-31 2010-02-10 東芝ストレージデバイス株式会社 ヘッド位置制御方法、ヘッド位置制御装置およびディスク装置
KR100712558B1 (ko) * 2006-07-05 2007-04-27 삼성전자주식회사 외란 보상 판단 장치 및 방법과 이를 이용한 디스크드라이브

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006048903A (ja) 2006-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070008836A1 (en) Optical disk device
JPH0950632A (ja) ピックアップ制御方法及び装置並びにディスク装置
KR101120782B1 (ko) 광디스크 장치
JP4287842B2 (ja) 光ディスク装置
JP4987265B2 (ja) 周回メモリ、及びディスク装置
JPH0652563A (ja) 光ディスク装置の制御方式
US7061835B2 (en) Method and apparatus for focus control of lens for reading multilayer optical medium
JPH1011768A (ja) 光ディスク装置とその制御方法
JP3946949B2 (ja) 光ディスク装置及びその調整方法
JP3843656B2 (ja) 光ディスク装置
JP4247679B2 (ja) サーボ制御装置及び制御方法
JPH10275343A (ja) ディスクプレーヤにおけるシーク方法及び装置
JP2005038582A (ja) 情報記録再生装置及び情報記録再生方法
JP4573329B2 (ja) 光ディスク装置
KR19980068254A (ko) 대물렌즈의 위치 제어방법과 그에 적합한 장치 및 이를 이용한 트랙킹 서보장치
WO2017183575A1 (ja) 光ピックアップ制御装置、及び光ピックアップ制御方法
JP2557587Y2 (ja) 光ディスクプレーヤ
JP2000215469A (ja) 光ディスク駆動装置
JP2011028805A (ja) 光ディスク装置
JP2006172525A (ja) 光ディスク装置
WO2009118859A1 (ja) 情報記録再生装置及び方法
JP2001273649A (ja) サーボ制御システム及び光ディスク装置
JP2002190120A (ja) フォーカス移動装置およびフォーカス移動方法
JP2006216170A (ja) ディスク装置及びその制御方法
JPH10269583A (ja) フォーカスサーボ装置及びトラッキングサーボ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090305

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090327

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees