JP4287405B2 - バックライトユニットおよび当該バックライトユニットを有する液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

バックライトユニットおよび当該バックライトユニットを有する液晶ディスプレイ装置 Download PDF

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Description

本発明はバックライトユニットおよび液晶ディスプレイ装置に関し、特に、液晶パネル等の背面に配置されLCD(液晶ディスプレイ)装置を構成するバックライトユニットおよび当該バックライトユニットを有する液晶ディスプレイ装置に関する。
近年、液晶テレビなどへのLCD装置の展開が本格化するにつれて、これに装備されるバックライトユニットの需要が一層拡大しつつある。
このバックライトユニットの方式としては、大別して、LCDパネルの背面に導光板を置き、その導光板の端面に蛍光ランプを配置するエッジライト方式(サイドライト方式、または導光板方式ともいう。)と、LCDパネルの背面に複数本の蛍光ランプを当該背面に並行に配列する直下方式の2種類がある。両者を比較した場合、一般的に、エッジライト方式は薄型化と発光面の輝度均一性に優れるが高輝度化の面で不利であり、一方、直下方式は高輝度化の点では優れるが薄型化の面で不利であるということができる。
そこで、高輝度化に重点が置かれる液晶テレビに用いられるLCD装置では、直下方式を採用することが多い。
直下方式のバックライトユニットについて、もう少し詳細に説明すると、直下方式は、液晶テレビ画面と同様、横長の長方形をした反射板とこれと平行に設けられた光拡散板を含む透光板との間に複数本の蛍光ランプを配し、蛍光ランプの発した光を透光板側から取り出すことにより、これと平行に設けられたLCDパネルをその背面から照射するものである。また、ユニット内への塵や埃の進入を防止するため、反射板と透光板の4辺間、すなわち蛍光ランプを囲む四方は側板等で閉塞されている(特許文献1参照)。
上記の構成からなる直下方式のバックライトユニットにおいては、蛍光ランプの形状や配置の向きによって種々のものが実用化されている。これまでに、直管型の蛍光ランプを横方向に寝かせ、縦方向に等間隔に配置したもの(以下、「直管横置タイプ」と称する。)や、直管型の蛍光ランプを縦方向に立て、横方向に等間隔に配置したもの(以下、「直管縦置タイプ」と称する。)(特許文献1参照)や、あるいは、U字状に屈曲した屈曲型の蛍光ランプを横方向に寝かせ、縦方向に等間隔に配置したもの(以下、「屈曲管横置タイプ」と称する。)(特許文献2参照)が実用化されている。
特開平2002−214605号公報 特開平7−270786号公報
ところで、液晶テレビの大型化・高輝度化に伴って、当該液晶テレビ用のLCDパネルに付設される直下方式のバックライトユニット一台当たりに備えられる蛍光ランプの本数が増加している。蛍光ランプ本数の増加に伴って、ユニット内の温度が上昇し、当該ユニット内における温度分布の不均一が一層激しくなっている。すなわち、通常、横長の画面を立てて使用される液晶テレビにおいては、ユニット内の上側ほど温度が高く、下側ほど温度が低くなる。
そのため、横置タイプのバックライトユニットにおいては、上部に配置された蛍光ランプほど輝度が高くなり、下部に配置された蛍光ランプほど輝度が低くなるといったように、蛍光ランプ間で輝度差が生じ、バックライトユニット全体において輝度むらが発生している。なお、直管縦置タイプでは、蛍光ランプ間の輝度差は生じないものの、個々の蛍光ランプにおいては、上部ほど輝度が高く下部ほど輝度が低くなり、やはり、バックライト全体において輝度むらが生じている。
本発明は、上記した課題に鑑み、従来よりも輝度むらを抑制したバックライトユニットおよび当該バックライトユニットを有する液晶ディスプレイパネルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るバックライトユニットは、外囲器と、前記外囲器内に収納され、ガラス管がその長手方向中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、当該折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有するガラスバルブの両端部に電極が設けられてなる屈曲型蛍光ランプと、前記屈曲型蛍光ランプに点灯のための電力を供給するインバータ装置とを有する直下方式のバックライトユニットであって、前記インバータ装置が前記外囲器の外部に配されていると共に、前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が下方となり、前記折り返し部が上方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とする。
また、前記折り返し部を前記外囲器内で支持する折返部支持部材と、前記折返し部と前記折返部支持部材との間に挿入された断熱部材とを有することを特徴とする。
さらに、前記折り返し部からの光を前記直線状部の延設方向へ反射する反射部材が前記断熱部材に取り付けられていることを特徴とする。
また、前記各直線状部の長手方向中央よりも対応する端部寄りの外周に、少なくとも前記外囲内を充塞する気体よりも熱伝導性の高い材質からなる放熱部材が取り付けられていることを特徴とする。
あるいは、前記各直線状部の長手方向中央よりも前記折り返し部寄りの一部を前記外囲器内で支持する直線状部支持部材と、前記各直線状部の長手方向中央よりも対応する端部よりの外周に、点灯時に前記屈曲型蛍光ランプで発生する熱の内、前記直線状部支持部材を伝って逃げる熱よりも多くの熱を逃がす放熱部材が取り付けられていることを特徴とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る液晶ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイパネルと、前記外囲器が前記液晶ディスプレイパネルの背面に配されている上記バックライトユニットとを備えたことを特徴とする。
本発明に係るバックライトユニットによれば、使用される状態において、両電極が下方となり折り返し部が上方となる姿勢で屈曲型蛍光ランプが外囲器内に収納されているので、主な熱源である電極から発生する熱は、ガラスバルブ内上方へと対流し、専ら、ガラスバルブ内に通常封入されている希ガスの加熱に費やされることとなる。その結果、ユニット内を充塞している気体(空気)が、従来のバックライトユニットほど加熱されなくなり、当該ユニット内の温度上昇が抑制されることとなって、ユニット内の温度上昇に伴う、上下方向の温度分布むらが低減される。したがって、当該温度分布むらに起因するバックライトユニットにおける輝度むらが抑制されることとなる。
また、無用な熱源となるインバータ装置を外囲器の外部に配することとしたので、これを外囲器の内部に配した場合に生じる当該外囲器内における温度むらに起因するバックライトユニット全体の輝度むらを避けることができる。
本発明に係る液晶ディスプレイ装置によれば、上記バックライトユニットの外囲器が液晶ディスプレイパネルの背面に配されているので、当該液晶ディスプレイパネル上に輝度むらの少ない画像が形成される。
図1は、実施の形態に係る直下方式のバックライトユニット2の概略構成を示す平面図であり、図2(a)は、図1におけるA・A線断面図である。なお、図1は、後述する透光板12と当該透光板12が取り付けられる取付枠22を除いた状態を示している。バックライトユニット2は、LCD(液晶ディスプレイ)パネル(不図示)の背面に配されて用いられ、液晶テレビの表示部となるLCD装置を構成するものである。
図1と図2(a)を参照しながら、バックライトユニット2の構成を説明する。
当該バックライトユニット2は、扁平な箱体の外囲器4内に屈曲型冷陰極蛍光ランプ6(以下、単に「蛍光ランプ6」という。)が複数本収納されて構成されている。バックライトユニット2は、液晶テレビ等の構成ユニットとして使用される際には、図1に示すX軸方向を水平方向としY軸方向を垂直方向とする状態となる。ここで、本明細書において、X軸方向を横方向もしくは左右方向、Y軸方向を縦方向もしくは上下方向として説明する。
外囲器4は、基本的に、横長の長方形をした反射板8と当該反射板8を囲む側板10と前記反射板8と平行に設けられた透光板12とからなる。ここで、平面視で長方形枠に見える側板10の当該長方形の各辺に対応する部分を、図1に示すようにそれぞれ、上辺部14、下辺部16、左辺部18、右辺部20と称することとする。透光板12は、側板10に取り付けられた取付枠22に嵌めこまれている。取付枠22は不透光材料で形成されており、蛍光ランプ6から発せられた光は図1において二点鎖線で囲んだ、透光板12のみが存在する領域から取り出されることとなる。
透光板12は、反射板8側(蛍光ランプ6側)から順に、光拡散板24、光拡散シート26、およびレンズシート28が積層されてなるものである。
また、反射板8には、補強のための金属板30が貼着されている。
側板10の下辺部16の側壁からユニット内側に向けて立設された一対のリブ16A、16Bが横方向に所定の間隔で配されている。リブ16A、16Bは蛍光ランプ6をその端部で支持するためのものであるが、これについては後述する。
続いて、蛍光ランプ6の概略構成について説明する。
蛍光ランプ6は、ガラスバルブ32を有する。ガラスバルブ32は、円形断面を有するガラス管が中ほどで折り返されて形成された折り返し部34と、当該折り返し部34の両側から平行に延設されてなる直線状部36、38とを有し、当該直線状部36、38端部が気密封止されてなるものである。
ガラスバルブ32は、図1に示すように「コ」字状の屈曲形状をしている。なお、ガラスバルブ32は、硬質のホウケイ酸ガラスからなる。
ガラスバルブ32の端部は、図2(a)に示すように、リード線40で気密封止されている。
ガラスバルブ32内面には、蛍光体膜42が形成されている。蛍光体膜42は、赤色発光の[Y2O3:Eu3+]、緑色発光の[LaPO4:Ce3+,Tb3+]および青色発光の[BaMg2Al16O27:Eu2+]といった3種類の希土類蛍光体を含む。なお、演色性を向上させるために、これらの蛍光体に換えて高色純度蛍光体を用いることとしても構わない。この場合に、緑色蛍光体を高色純度のものに換えるのが、演色性の向上に最も効果がある。高色純度の緑色蛍光体としては、例えば、[BaMg2Al16O27:Eu2+,Mn2+]、[Ce(Mg,Zn)Al11O19:Eu2+,Mn2+]、[CeMgAl11O19:Tb3+,Mn2+]の中から選択できる。さらに演色性を向上させるためには、赤色蛍光体を高色純度のものに換えればよい。高色純度の赤色蛍光体としては、例えば、[Y(P,V)O4:Eu3+]、[Y2O2S:Eu3+]のいずれかを選択できる。また、青色蛍光体も高色純度のものに換えても構わない。高色純度の青色蛍光体としては、例えば、[CaMgSi2O8:Eu2+]を用いることができる。
また、ガラスバルブ32の内部には、約3mgの水銀(不図示)と、92%のネオン(Ne)と残部がアルゴン(Ar)とクリプトン(Kr)とからなる混合ガスが封入されている。混合ガスを構成する希ガスの種類および混合比等についてはこれに限るものではなく、後で詳述する範囲から選択可能である。
リード線40は、タングステンからなる内部リード線40Aとニッケルからなる外部リード線40Bの継線であり、ガラスバルブ32は、内部リード線40A部分で気密封止されている。内部リード線40A、外部リード線40Bは、共に円形断面を有している。
ガラスバルブ32の端部に支持された内部リード線40Aのガラスバルブ32内部側端部には、電極44がレーザ溶接等によって接合されている。電極44は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、ニオブ棒を加工したものである。電極44として、ホロー型の電極を採用したのは、ランプ点灯時の放電によって生じる電極におけるスパッタリングの抑制に有効であるからである(詳細は、特開2002−289138号公報等を参照。)。
蛍光ランプ6の両端部には、それぞれシリコンゴムからなるブッシュ46がはめ込まれている。図2(a)の断面図に示すように、リード線40には、電源回路ユニットであるインバータ装置204(図2(a)では不図示、図25参照)から配線された被覆電線48が接続される。接続は、被覆電線48の導線48Aを外部リード線40Bに絡めた状態で半田50によって接合する形でなされる。被覆電線48は、反射板8と金属板30にまたがって開設された連通孔60を介して、ユニット外へ導出されている。
蛍光ランプ6に装着した状態のブッシュ46の斜視図を図2(b)に示す。図2(b)に示すように、ブッシュ46の外周面には、複数のリブ46Aが突設されている。蛍光ランプ46の両端部は、このブッシュ46を介して外囲器4に取付られる。すなわち、図1に示すように、上記した一対のリブ16A、16Bの間に、当該ブッシュ46を圧入して取付られる。このとき、ブッシュ46は少し弾性変形し、その復元力でもってしっかりと固定されることとなる。また取付られた状態で、ブッシュ46が、リブ16A、16B、下辺部16、および反射板8と接触するのはリブ46Aの頂部だけである。なお、上記の例では、リブ46Aを複数個(本例では、6個)設けたが、リブ46Aの個数は、これに限らず、任意であり、少なくとも1個有れば構わない。このリブ46Aを設けた理由については後述する。
折り返し部34側は、図1.図2(a)に示すように、上辺部14に取り付けられた折返部支持部材62によって支持される。なお、折返部支持部材62はPET樹脂で形成されている。折返部支持部材62は、図2(a)に示すように、「C」字断面部を有し、当該C字断面部分に円形断面のガラスバルブ32(折り返し部34)がはめ込まれる。この際、C字断面部分の弾性変形によって、折り返し部34がしっかりと支持されることとなる。
また、支持部材62と折り返し部34との間には、反射シート64、断熱シート66が挿入されている。反射シート64は、折り返し部34からの光を直線状部36、38の延設方向、すなわち、下方へ反射する反射部材の機能を発揮する。これにより、取付枠22の存在によって直接的には取り出すことのできない折り返し部34からの光を間接的にユニット外へ取り出すことが可能となるので、当該ユニットの輝度の向上に寄与することとなる。また、断熱シート66は、折り返し部34と折返部支持部材62との間にあって、文字通り断熱材の役割を果たしている。なお断熱材として用いる材質は、テフロン(登録商標)が考えられるが、これに限らず、ユニット内を充塞する気体、すなわち空気よりも熱伝導性の低い材質であればよい。当該断熱材(断熱シート66)を設けた理由については後述する。なお、断熱シート66と反射シート64は、折返部支持部材62に一体的に貼着されている。
上記のように、屈曲型の蛍光ランプ6を、電極44が下方に折り返し部34が上方になるように立てて構成したバックライトユニット2(以下このタイプを「屈曲管縦置タイプ」と称する。)では、ユニット全体における輝度むら(透光板12の板面上での輝度むら)が従来のユニットよりも改善されたものとなった。
従来のバックライトユニットにおいて輝度むらの発生する理由、および本実施の形態に係るバックライトユニットにおいて輝度むらが改善される理由について、図3、図4を参照しながら説明する。
図3(a)、(b)は、いずれも横置タイプのバックライトユニットを示している。蛍光ランプのおいて、プラズマと電極から熱は発生する。そして、電極の方がプラズマよりも温度が高くなる。電極で発生した熱は、当然上方へ放散される。横置タイプにおいては、電極で発生した熱は、図中、3本の矢印で示すようにガラスバルブの厚みを介して直ぐにガラスバルブ外へと放散され、ユニット内の空気を加熱することとなる。すなわち、電極で発生した熱は、専らユニット内の空気の加熱に用いられることとなり、これが原因で、ユニット内温度が過度に昇温すると共に、既述したようにユニット内温度の不均一をもたらす。その結果、上下方向に配置位置を異にする蛍光ランプ間で輝度差が生じ、ユニット全体での輝度むらが発生するのである。なお、詳細なデータは省略するが、図3(b)に示す屈曲管横置タイプにおいては、蛍光ランプ間のみならず、1本の蛍光ランプにおいての、上方の直線状部と下方の直線状部との間で輝度差の生じることを、本願発明者が見出している。
図4(a)に示す直管縦置タイプの場合、下側の電極で発生する熱の大半は、そのまま、ガラスバルブ内を上昇し、専ら、封入ガスおよびガラスバルブの加熱に用いられるものの、上側の電極で発生する熱は、やはり、直ぐにガラスバルブ外に放散され、専らユニット内の空気を加熱することとなる。その結果、上記した横置タイプ同様、ユニット内温度の不均一がもたらされ、各蛍光ランプにおいて上下方向で輝度差が生じ、ユニット全体での輝度むらが発生するのである。
これらに対し、図4(b)に示す屈曲管縦置タイプにおいては、電極で発生した熱は、両方ともガラスバルブ内を上昇し、専ら封入ガスおよびガラスバルブの加熱に用いられることとなる。すなわち、直管横置タイプ、屈曲管横置タイプ、直管縦置タイプといった従来のいずれのタイプよりも、ユニット内温度の上昇を抑制できることとなり、ユニット内温度の不均一が低減される。その結果、蛍光ランプ間はもとより、1本の蛍光ランプにおける輝度差が低減されることとなって、ユニット全体での輝度むらが従来よりも抑制されることとなるのである。
屈曲管縦置タイプにおいて、蛍光ランプ1本における輝度差の少ないことを本願発明者は実験(第1の実験とする)により確認した。また、当該実験とは別個に、ユニット内に収納しない状態、すなわち十分広い空間に屈曲型冷陰極蛍光ランプを縦向きにおいて、当該蛍光ランプのガラスバルブ表面の温度を測定する実験(第2の実験とする)を行った。
先ず、第2の実験から紹介する。
図5に第2の実験のモデルを示す。図5に示すように、屈曲型冷陰極蛍光ランプの折り返し部に糸を掛けて縦に吊るして点灯し、<1>〜<17>の各測定箇所における温度を測定した。各測定箇所の位置を図6に示す。
なお、図6における測定位置は、ガラスバルブの下方端からY軸方向に測定した距離[mm]である。また、当該実験は、周囲温度を25±1℃に設定して実施した。
実験結果を図7に示す。
図7に示すように、電極の位置(<1>、<17>)はともかく、直線状部(<2>〜<8>、<10>〜<16>)において温度はほぼ一定となっていて、輝度差はあまり生じないことがわかる。これは、ユニット内のように閉塞された空間における点灯ではないので当然のことである。なお、折り返し部(<9>)における温度が他のどの箇所よりも低くなっていることがわかる。
次に、第1の実験結果を図8に示す。
第1の実験も第2の実験と同じ蛍光ランプを、ユニット内で同様にして糸で吊り下げて実施した。図8から、直線状部(<2>〜<8>、<10>〜<16>)では、第2の実験の場合よりも、温度が約10℃上昇していることがわかる。これは、屈曲管縦置タイプがいくらユニット内温度を上昇させないといっても問題となる輝度むらが発生しない程度には上昇するからである。しかしながら、直線状部(<2>〜<8>、<10>〜<16>)においては、上下方向にほとんど温度差は生じておらず、輝度差が生じないことがわかる。また、ユニット内の上下方向の温度に不均一が生じないといっても、やはり、ユニット内の最上部付近には、若干熱がこもる。その影響で折り返し部(<9>)は、他の箇所よりも約10℃高めの約20℃上昇している。その結果、電極位置(<1>、<17>)を除く、残りの全ての箇所(<2>〜<16>)の温度がほぼ均一になっている。
第2の実験のような条件で点灯させると、折り返し部(<9>)の位置に最冷点が現れ(図7)、当該最冷点温度が適正温度よりも低すぎるため十分な水銀蒸気圧が得られなくなる。ところが、第1の実験からわかるように、ユニット内に配置した場合には、折り返し部(<9>)の温度が他の直線状部(<2>〜<8>、<10>〜<16>)と同程度になるので、この点が改善されることとなる。
ところで、従来の屈曲管横置タイプのバックライトユニットにおいては、折り返し部を図2に示すのと同様な方法で支持している。しかしながら、従来の方法をそのまま採用したのでは、当該折り返し部の熱が支持部材を介して奪われ、当該折り返し部の温度が低下し、この部分が最冷点となってしまって、適切な水銀蒸気圧が得られなくなってしまう。そこで、上記した実施の形態においては、折返部支持部材62とガラスバルブ32との間に断熱部材(断熱シート66(図2))を挿入し、折り返し部の温度が低下しないようにしたのである。
また、ブッシュ46(図2)にリブ46Aを形成した理由は以下の通りである。すなわち、屈曲管縦置タイプにおいては、他のどのタイプのものよりも電極で発生した熱がユニット内空間に放散されないことによる上記の効果に加えて、当該熱で封入ガスを加熱して水銀蒸気圧を適正圧に高めるといった効果も奏する。すなわち、電極で発生する熱を、封入ガスの加熱に積極的に利用し、もって少ない電力で適正な水銀蒸気圧を得ることとしているのである。そのため、ブッシュ46にリブ46Aを設けて、ブッシュ46と側板10(下辺部16)および下辺部16に設けたリブ16A、16Bとの接触面積を低減し、もって、電極からの熱が外囲器4へと逃げる量を低減することとしているのである。これにより、電極で発生する熱の封入ガスを加熱するのに利用される率が向上することとなる。
また、仮に、蛍光体膜を構成する蛍光体に前記高色純度蛍光体を用いた場合であっても、蛍光ランプへの投入電力を大幅に増やすことなく、所望の輝度を得ることが可能となる。高色純度蛍光体は、色度図内におけるNTSC三角(NTSC triangle)を広げるといった利点を有するものの、他の種類の蛍光体と比べて輝度は低くなる。したがって、高色純度蛍光体を用いて、他の種類の蛍光体の場合と同等の輝度を得ようとすると蛍光ランプへの投入電力を相応に増やす必要があるのであるが、本実施の形態によれば、上述したように、少ない電力でもって、適正な水銀蒸気圧が得られる関係上、蛍光ランプへの投入電力を大幅に増やすことなく、所望の輝度を得ることができるのである。
なお、ここまで、バックライトユニット2と蛍光ランプ6のサイズ等には言及しなかったが、本発明に係るバックライトユニットは、14〜52インチサイズの液晶テレビの構成ユニットとして好適に使用され、その場合にユニット内に収納される蛍光ランプの本数は、アスペクト比4:3においては6〜20本、アスペクト比16:9においては6〜23本の範囲となる。また、図1に示す蛍光ランプの全長L1は130〜600mm、折り返し部の長さW1(すなわち、直線状部36と直線状部38の間隔)の好ましい範囲は15〜35mmである。下限を15mmとしたのは、これよりも短くなると、製造の際にガラス管を安定して折り返すことが困難になるからである。上限を35mmとしたのは、35mmを超えると、ガラスバルブ32内において折り返し部の中央部に集まる水銀の直線状部への拡散性が低下し、これが原因で、蛍光ランプ6の直線状部における輝度が低下してしまうからである。すなわち、W1=15〜35mmが、ガラス管を安定して折り返すことができ、かつ、輝度の低下を招来しない好適な範囲である。
また、本発明に係る実施の形態の形態は上記したものに限らず、例えば、以下のような変形例も考えられる。
(変形例1)
図9(a)に示すのは、変形例1に係るバックライトユニット70の平面図の一部である。また、図9(b)は、図9(a)におけるB・B線に沿った拡大断面図である。
変形例1に係るバックライトユニット70は、放熱部材72を追加した以外は上記実施の形態1のバックライトユニット2と基本的に同じ構成である。したがって、共通部分には、バックライトユニット2と同様の符号を付してその説明は省略し、放熱部材72を中心に説明する。
放熱部材72は、蛍光ランプ6で発生する熱の一部を当該蛍光ランプ6から効果的に放熱させる文字通りの放熱部材として機能すると共に、図9(b)に示すように、蛍光ランプ6をユニット内で支持する支持部材として機能する。
放熱部材72は、白色のPET樹脂で形成されており、透光板12(図2(a)参照)側に開放したC字断面を有し、当該C字断面の内周でガラスバルブ32外周と面接触する形で取り付けられている。放熱部材72は、ガラスバルブ32との接触表面から熱を奪って、対応するガラスバルブ32部分を冷却する作用を有する。放熱部材72は、最冷点を安定して電極近傍に形成し、当該電極近傍における水銀の分布密度を上げ、もって電極の寿命、ひいては蛍光ランプの寿命を延ばす目的で取り付けられるものである。
放熱部材72は、上記の目的で取り付けられるものであるので、図9に示す取付位置(ガラスバルブ32端からY軸方向の距離)L2は、ランプ全長L1に対し、中央よりも電極寄りの位置(L2≦(L1)/2))が好ましく、より好ましくは、L2≦(L1)/3)の範囲であり、さらに好ましくは、電極の上端から50mm以内の位置である。
なお、放熱部材は、上記したように放熱を主目的とするものであるので、放熱部材72のように支持部材として兼用するものでなくても構わない。例えば、図9(c)に示すように、放熱部材72から脚部72Aを除いたものを放熱部材74としても構わない。
また、材質もPET樹脂に限らず、例えば半透明のシリコンであってもよい。要は、ユニット内を充塞する気体(空気)よりも熱伝導性の高い材質であればよいのである。
(変形例2)
図10に示すのは、変形例2に係るバックライトユニット80の平面図の一部である。変形例2に係るバックライトユニット80は、折返部支持部材62(図9)に代えて一対の支持部材82A、82Bからなる直線状部支持部材82を有する以外は、変形例1と基本的に同じ構成である。したがって、共通部分の説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
上記したように、バックライトユニット80は、折り返し部34側の支持を直線状部36、38にて行うこととした。こうすることにより、折り返し部34を支持する場合と比較して、蛍光ランプ6の左右方向の位置決め精度を向上させることができる。支持部材82A、82Bは両方とも同様の形状をしており、図10においてC・C線に沿って切断した拡大断面図は、図9(b)に示した放熱部材72の場合と同様になる。直線状部支持部材82は、放熱部材72と同じ白色のPET樹脂で形成されている。ここで、直線状部支持部材82は、蛍光ランプ6の上部を支持する目的で設けられるものであるので、ランプ全長L1に対し、中央よりも折り返し部34寄りの位置(L3≦(L1)/2)が好ましい。
また、直線状部支持部材82を介しても蛍光ランプ6からの熱が逃げることとなるので、この部分に対応する箇所で最冷点が発生しないようにする必要がある。そのため、本変形例2においては、支持部材82A、82Bの上下方向の長さL4(Y軸方向の長さ)を放熱部材72の上下方向の長さ(Y軸方向の長さ)L5よりも短くしている。すなわち、両部材間でガラスバルブ32との接触面積に差を設けることにより、点灯時に蛍光ランプ6で発生する熱の内、前記直線状部支持部材82を伝って逃げる熱よりも放熱部材72から伝って逃げる熱の方が多くなるようにしたのである。なお、上記は、同じ材質(PET樹脂)で両部材を形成した例であるが、同じ形状とした場合には、熱伝導性の異なる材質で両部材を形成することとしてもよい。例えば、直線状部支持部材82をアクリル樹脂で形成し、放熱部材72をこれよりも熱伝導性の高い半透明のシリコンで形成することとしてもよい。
(封入ガスについて)
本願発明者は、ガラスバルブ内に封入する混合ガスの組成等を工夫することによって、従来の冷陰極蛍光ランプよりもランプ効率および始動電圧の点で改善されたものを開発した。開発に至った経緯と合わせて、以下に説明する。
冷陰極蛍光ランプのガラスバルブ内には、上述したように希ガスと微量の水銀が封入されている。希ガスは放電開始電圧を下げることを主目的として封入され、従来、封入する希ガスはアルゴン単体が基本であった。
ところが、バックライトユニットを含むLCD装置のさらなるコンパクト化が進められる中で、冷陰極蛍光ランプを駆動する電源ユニットにおける小型化の要請の下、放電開始電圧のさらなる低減が求められるようになった。この要請に応えるため、封入する希ガスとしてネオンとアルゴンを主体とする冷陰極蛍光ランプが開発された。
本願発明者も、封入するネオンとアルゴンのモル比を変化させた場合の始動電圧特性について実験を行った。その実験結果を図11(a)に示す。図11(a)は、横軸にネオン(Ne)とアルゴン(Ar)のモル比[%]を、縦軸に始動電圧をとった特性図である。なお、本図は、単に希ガスの混合比に対する始動電圧の変化の傾向を示すに止まり、絶対的な値等を示すものではない。
図11(a)からわかるように、アルゴン単体(100%)から、ネオンの比率を上げていくと(アルゴンの比率を下げていくと)、始動電圧は徐々に低下していくことが分かる。図11(a)から、始動電圧のみを改善するのであれば、ネオン単体(100%)に近い比率にすればよいことがわかる。
しかしながら、ネオン単体若しくはこれに近い比率では、ランプ効率が低下してしまうことが実験により確認されている。図11(b)は、ネオンとアルゴンの混合比とランプ効率との関係を示す特性図である。図11(b)からわかるように、アルゴンの比率を少なくしていくと徐々にランプ効率が上昇するものの、アルゴン3〜10%(ネオン90〜97%)付近を頂点としてその後は低下してしまうことが分かる。これは、ネオン90〜97%−アルゴン3〜10%の混合比の場合に、ガラスバルブ表面温度(Ts)が、最適な水銀蒸気圧を得られる60℃になるからである。
そこで、ネオン90〜97%−アルゴン3〜10%が、アルゴン単体の場合よりも、始動電圧が改善され、ランプ効率も向上する最適な混合比とされている。
ところで、液晶テレビの大型化・高輝度化に伴って、当該液晶テレビ用のLCDパネルに付設される直下方式のバックライトユニット一台当たりに備えられる冷陰極蛍光ランプの本数も増加していることは既述した通りである。冷陰極蛍光ランプ本数の増加に伴って、ユニット内の温度も上昇し、最適な水銀蒸気圧が得られる60℃を超えて70℃近くまで上昇している。その結果、ランプ効率が低下し、必要な輝度が得られなくなっている。
ユニット内温度の上昇に起因するランプ効率の低下に対しては、アルゴン比率を5%よりも上げて、ガラスバルブ表面温度を下げ、ユニット内の温度を60℃付近まで下げることが考えられるが、そうすると、図11(a)からわかるように、始動電圧が上がってしまう。この場合、液晶テレビが用いられる温度環境下においても、特に、水銀蒸気圧が低くなる低温時(0℃程度)における始動電圧が問題になる。
本願発明者は、ランプ効率および始動電圧(特に、低温における始動電圧)の両方について、封入希ガスをネオン・アルゴン主体とした蛍光ランプよりも改善された冷陰極蛍光ランプ、を開発すべく種々の実験を行った。
図12(a)は、実験に供した冷陰極蛍光ランプ100(以下、単に「ランプ100」という。)の概略構成を示す縦断面図である。なお、直管型のランプで実験は実施したが、当該実験結果は、屈曲型のランプに適用できるものである。
ランプ100は、円形断面を有するガラス管の両端部がリード線102、104で気密封止されてなるガラスバルブ106を有する。ガラスバルブ106は、硬質のホウケイ酸ガラスからなり、その全長は450mm、外径は4.0mm、内径は3.0mmである。
ガラスバルブ106内面には、蛍光体膜108が形成されている。蛍光体膜108は、赤色発光の[Y2O3:Eu3+]、緑色発光の[LaPO4:Ce3+,Tb3+]および青色発光の[BaMg2Al16O27:Eu2+]といった3種類の希土類蛍光体を含む。
また、ガラスバルブ106の内部には、約3mgの水銀(不図示)と、複数種の希ガスからなる混合ガスが封入されている。混合ガスを構成する希ガスの種類および混合比等については、後で詳述する。
リード線102、104は、それぞれ、タングステンからなる内部リード線102A、104Aとニッケルからなる外部リード線102B、104Bの継線であり、ガラス管は両端部共、内部リード線102A、104A部分で気密封止されている。内部リード線102A、104A、外部リード線102B、104Bは、共に円形断面を有しており、内部リード線102A、104Aの線径は1mm、全長は3mmで、外部リード線102B、104Bの線径は0.8mm、全長は10mmである。
ガラスバルブ106の端部に支持された内部リード線102A、104Aのガラスバルブ106内部側端部には、それぞれ、電極110、112がレーザ溶接等によって接合されている。電極110、112は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、ニオブ棒を加工したものである。
電極110、112は同じ形状をしており、図12(b)に示す各部の寸法は、電極長L6=5.2mm、外径p1=2.7mm、肉厚t=0.2mm、(内径p2=2.3mm)である。電極110、112は、ガラスバルブ(ガラス管)106の管軸にその中心が合うように設けられているので、上記した寸法関係から、電極110、112外周とガラスバルブ106内周との間隙の間隔は約0.15mmとなる。このように、電極外周とガラスバルブ内周との間の間隙を0.15mmといった狭い間隔に設定することにより、ランプ電流が上記間隙に流れ込まないようにしている。換言すると、ランプ点灯時に、ホロー型をした電極110、112の内面(円筒部内周面と底面)でのみ放電が発生するようにしている。
本願発明者は、上記の構成からなる冷陰極蛍光ランプにおいて、ガラスバルブに封入する混合ガスの構成を、[ネオン(Ne)+アルゴン(Ar)+クリプトン(Kr)]、[ネオン(Ne)+クリプトン(Kr)]としたもの各々について、[ネオン(Ne)+アルゴン(Ar)]とした従来のものとの始動電圧等に関する比較実験を行った。以下、混合ガスの構成別に、実験条件および実験結果を記す。
[1]ネオン(Ne)+アルゴン(Ar)+クリプトン(Kr)
ネオン+アルゴン+クリプトンの混合ガス(以下、「タイプB」とする。)と、従来の混合ガス、すなわち、ネオン95%・アルゴン5%(以下、「タイプA」とする)の場合について、始動電圧の比較実験を実施した。なお、本明細書において、混合ガスの混合比率(%)はモル比で表している。タイプBについては、上記3種類の希ガスからなる混合ガスの混合比率の異なるものを5種類作成した。当該5種類についてはB−1,B−2,…,B−5のように連番を付して区別する。なお、具体的な混合比率については後述する。
タイプA、タイプB−1〜B−5共に、封入ガス圧を40Torr(5320Pa)、50Torr(6650Pa)、60Torr(7980Pa)としたものを各5本ずつ製作し、周囲温度0℃における始動電圧と周囲温度25℃における始動電圧を測定した。
測定結果を図13〜図18に示す。
上記図13〜図18に基づき、周囲温度0℃における実験結果を示すグラフを図19に示す。また、タイプB−1〜B−5における混合ガスの混合比率を図19のグラフ左上にも示す。なお、上記5本の測定結果(No.1〜5)全てをグラフにプロットすると煩雑になるため、図19では5本の測定結果の相加平均を代表値としてプロットしている。
図19からわかるように、周囲温度0℃の環境下では、いずれのガス圧においても、タイプBのランプがタイプAのランプよりも始動電圧が低いことがわかる。すなわち、従来のランプであるタイプAの混合ガスにクリプトンを加えて、ネオン・アルゴン・クリプトンからなる3種混合ガスとすることにより、低温時(0℃時)の始動電圧を下げることに成功したのである。
図20は、上記図13〜図18に基づき、周囲温度25℃の環境下における実験結果を示すグラフである。
図20から分かるように、ガス圧60TorrにおいてタイプB−1のランプの始動電圧がタイプAのランプの始動電圧よりも低くなっている以外は、全体的にタイプBの始動電圧はタイプAの始動電圧と比べて同等かそれ以上となっている。しかしながら、Bタイプの始動電圧の最高値は、ガス圧60TorrにおけるタイプB−5の約1250Vである。この1250Vの値は、周囲温度0℃におけるタイプAの最低の始動電圧約1300Vよりも低い値である(図19参照)。すなわち、タイプBの混合ガスを用いることにより、始動電圧に関し、液晶ディスプレイ装置が用いられる温度環境の最も厳しい条件下での改善が図られることとなり、その結果、電源回路の小型化を実現できることとなる。
[2]ネオン(Ne)+クリプトン(Kr)
混合ガスの構成をネオン95%・クリプトン5%(以下、「タイプC」とする。)としたランプを製作し、上記タイプAのランプとの比較実験を行った。実験の条件等は、上記したタイプBの場合と同様である。
図21に実験結果を示す。
図13および図21に基づき、周囲温度0℃における始動電圧の測定結果のグラフを図22に、周囲温度25℃における始動電圧の測定結果のグラフを図23にそれぞれ示す。なお、図22、図23では、5本の測定結果(No.1〜5)を全てプロットしている。
図22、図23から、タイプCのランプの始動電圧はタイプAのランプの始動電圧よりも、いずれの条件下(周囲温度、ガス圧)においても下回っており、始動電圧が改善されていることが分かる。すなわち、混合ガスにアルゴンを用いずに、ネオンとクリプトンの2種混合ガスとすることにより、始動電圧を下げることに成功したのである。
[3]ランプ効率
本願発明者は、また、周囲温度(℃)に対する上記タイプAと、タイプB、Cのランプのランプ効率(lm/W)を調べた。周囲温度とランプ効率の詳細なデータは省略し、両者の関係の傾向のみを図24に示す。
図24は、横軸に周囲温度、縦軸にランプ効率をとったグラフであり、図中、破線がタイプAのランプを実線がタイプB、Cを示している。
タイプAおよびタイプB、C共に、ある最適温度でランプ効率が最高となっている。この最適温度が、タイプAでは約60℃であるのに対しタイプB、Cでは、これよりも10℃前後高くなることが確認されている。しかも、ランプ効率の最高値もタイプB、CはタイプAよりも若干高くなっている。
LCD装置の大型化の下で一層の多灯化が進む直下方式のバックライトユニットにおいては、点灯時のユニット内温度が約70℃まで上昇する。したがって、タイプAでは、ランプ効率の最高値が得られない。これに対し、タイプB、Cでは、最高に昇温した際のユニット内温度付近で最高のランプ効率が得られることができる。
以上説明したように、実施の形態に係る冷陰極蛍光ランプによれば、アルゴンとネオン主体の混合ガスが封入されてなる従来の冷陰極蛍光ランプよりも、0℃およびこの付近における始動電圧を下げることが可能となるので、電源ユニット等の小型化が可能となる。さらに、冷陰極蛍光ランプが設置されるユニット内の温度環境において、最高のランプ効率が得られることとなる。
次に、上記バックライトユニット2(図1、図2)を、液晶ディスプレイ装置の一例として示す液晶テレビに用いた例を示す。
図25は、当該液晶テレビ200を、その前面の一部を切り欠いた状態で示す図である。図25に示す液晶テレビ200は、例えば、32インチサイズの液晶テレビであり、液晶ディスプレイパネル202およびバックライトユニット2等を備える。なお、図25中、インバータ装置204は前記バックライトユニット2の構成要素の一つである。
液晶ディスプレイパネル202は、カラーフィルター基板、液晶、TFT基板等からなり、外部からの画像信号に基づき、駆動モジュール(不図示)で駆動されて、カラー画像を形成する。
バックライトユニット2は、前記液晶ディスプレイパネル202の背面に設けられ、背面から液晶ディスプレイパネル202を照射する。図25に示すように、使用される状態においてバックライトユニット202を構成する扁平な箱体をした外囲器4が起立した状態となる。起立した状態で使用される外囲器4内において、言うまでもなく、各蛍光ランプ6(図1)は、電極44が下方に折り返し部34が上方となる姿勢で収納されている。
インバータ装置204は、バックライトユニット2を構成する各蛍光ランプ6(図1)に高周波の電力を供給して、当該各蛍光ランプ6を点灯させるものである。インバータ装置204は、液晶テレビ200の筐体206内であって、外囲器4の外に配されている。液晶テレビ200の動作時、すなわち、バックライトユニット2における各蛍光ランプ6の点灯時には、インバータ装置204は相当な温度で発熱する熱源となる。このような熱源を外囲器4の内部に設置すると、外囲器4内における温度むらが一層はげしくなり、ひいては、バックライトユニット2全体の輝度むらがはげしくなる。そこで、バックライトユニット2においては、外囲器4内における無用な熱源をできるだけ排除すべく、インバータ装置204を外囲器4の外に配することとしたのである。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限られないことは言うまでもなく、例えば、以下のような形態とすることも可能である。
(1)上記実施の形態では、各蛍光ランプ6を直線状部が左右方向に並ぶように配したが、これに限らず、図1において、直線状部が紙面に垂直な方向に並ぶように配することとしてもよい。
(2)上記実施の形態では、冷陰極蛍光ランプの電極(冷陰極)として有底筒状のホロー型電極を用いたが、電極の形状はこれに限らない。低電流で点灯させる場合には、特に、ホロー型電極を使用する必要はない。例えば、円柱状のものや、短冊状をした板状のものを用いてもよい。また、材質もニオブに限らず、例えば、ニッケル、モリブデン、タンタルを用いても構わない。なお、環境問題から水銀使用量の規制が進む中、ニオブ、モリブデン、タンタルを電極の材質に採用すると、ニッケルを採用した場合よりも電極の消耗が抑制されるため、少ない水銀量でもってランプ寿命を延ばすことができる。
本発明に係るバックライトユニットは、例えば、液晶ディスプレイ装置用として利用可能であり、本発明に係る液晶ディスプレイ装置は、例えば、液晶テレビとして利用可能である。
実施の形態に係るバックライトユニット(透光板等を除いた状態)の平面図である。 (a)は、図1におけるA・A線断面図であり、(b)は、冷陰極蛍光ランプに装着した状態のブッシュを示すの斜視図である。 (a)、(b)共に、従来の蛍光ランプ横置タイプのバックライトユニットを示す図である。 (a)は、従来の直管縦置タイプのバックライトユニットを示す図であり、(b)は本実施の形態に係る屈曲管縦置タイプのバックライトユニットを示す図である。 ガラスバルブの表面温度測定実験の実験モデルを示す図である。 上記実験モデルにおける、温度測定位置を示す図である。 上記実験モデルをユニット内に収納しない状態で点灯させた際の温度測定結果を示す図である。 上記実験モデルをユニット内に収納した状態で点灯させた際の温度測定結果を示す図である。 変形例1に係るバックライトユニットの一部を示す図である。 変形例2に係るバックライトユニットの一部を示す図である。 アルゴンとネオン主体の混合ガスが封入されてなる冷陰極蛍光ランプにおいて、アルゴンとネオンの混合比率を変化させた場合の、(a)は始動電圧の特性図であり、(b)はランプ効率の特性図である。 実験に供した冷陰極蛍光ランプを示す縦断面図である。 ネオンガスとアルゴンガスが所定の割合で混合されてなる混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、当該混合ガスの圧力を変化させた際の、周囲温度0℃における始動電圧と周囲温度25℃における始動電圧を測定した結果を示す図である。 ネオンガス、アルゴンガス、およびクリプトンガスが所定の割合で混合されてなる混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、当該混合ガスの圧力を変化させた際の、周囲温度0℃における始動電圧と周囲温度25℃における始動電圧を測定した結果を示す図である。 ネオンガス、アルゴンガス、およびクリプトンガスが所定の割合で混合されてなる混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、当該混合ガスの圧力を変化させた際の、周囲温度0℃における始動電圧と周囲温度25℃における始動電圧を測定した結果を示す図である。 図15に示すものとは異なる割合の混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、図15と同じ項目の測定結果を示す図である。 図15に示すものとは異なる割合の混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、図15と同じ項目の測定結果を示す図である。 図15に示すものとは異なる割合の混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、図15と同じ項目の測定結果を示す図である。 周囲温度0℃における、混合希ガスの種類および混合比が変化した場合の始動電圧の特性図である。 周囲温度25℃における、混合希ガスの種類および混合比が変化した場合の始動電圧の特性図である。 ネオンガスとクリプトンが所定の割合で混合されてなる混合ガスが封入された冷陰極蛍光ランプにおいて、当該混合ガスの圧力を変化させた際の、周囲温度0℃における始動電圧と周囲温度25℃における始動電圧を測定した結果を示す図である。 周囲温度0℃における、混合希ガスの種類および混合比が変化した場合の始動電圧の特性図である。 周囲温度25℃における、混合希ガスの種類および混合比が変化した場合の始動電圧の特性図である。 周囲温度に対するランプ効率の変化を示す特性図である。 上記実施の形態に係るバックライトユニットを使用した液晶テレビの概略構成を示す図である。
符号の説明
2、70、80 バックライトユニット
4 外囲器
6 屈曲型冷陰極蛍光ランプ
32 ガラスバルブ
34 折り返し部
36、38 直線状部
44 電極
62 折返部支持部材
64 反射シート
66 テフロン(登録商標)シート
72、74 放熱部材
82 直線状部支持部材
200 液晶テレビ
202 液晶ディスプレイパネル
204 インバータ装置

Claims (6)

  1. 外囲器と、
    前記外囲器内に収納され、ガラス管がその長手方向中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、当該折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有するガラスバルブの両端部に電極が設けられてなる屈曲型蛍光ランプと、
    前記屈曲型蛍光ランプに点灯のための電力を供給するインバータ装置とを有する直下方式のバックライトユニットであって、
    前記インバータ装置が前記外囲器の外部に配されていると共に、前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が下方となり、前記折り返し部が上方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とするバックライトユニット。
  2. 前記折り返し部を前記外囲器内で支持する折返部支持部材と、
    前記折返し部と前記折返部支持部材との間に挿入された断熱部材と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のバックライトユニット。
  3. 前記折り返し部からの光を前記直線状部の延設方向へ反射する反射部材が前記断熱部材に取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のバックライトユニット。
  4. 前記各直線状部の長手方向中央よりも対応する端部寄りの外周に、少なくとも前記外囲内を充塞する気体よりも熱伝導性の高い材質からなる放熱部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  5. 前記各直線状部の長手方向中央よりも前記折り返し部寄りの一部を前記外囲器内で支持する直線状部支持部材と、
    前記各直線状部の長手方向中央よりも対応する端部よりの外周に、点灯時に前記屈曲型蛍光ランプで発生する熱の内、前記直線状部支持部材を伝って逃げる熱よりも多くの熱を逃がす放熱部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のバックライトユニット。
  6. 液晶ディスプレイパネルと、
    前記外囲器が前記液晶ディスプレイパネルの背面に配されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニットとを備えたことを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
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