JP4282782B2 - 周波数可変フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のコンデンサによる静電容量を変化させて同調周波数を変化させる周波数可変フィルタに関し、特に、高速に同調周波数を切り換えることが要求される周波数ホッピング方式の無線通信機に用いて好適な周波数可変フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、周波数ホッピング方式の無線通信機においては200〜400MHzの高周波数帯での同調が行える周波数可変フィルタが用いられており、このような高速の周波数可変フィルタではPINダイオードなどのスイッチ素子から成るスイッチング手段により同調容量を切り換えて同調周波数を変更している。
【0003】
図4には、このような周波数可変フィルタの回路構成の一例を示してある。周波数可変フィルタは、主同調回路1と静電容量可変回路2とを有しており、静電容量可変回路2において、各バイアス電圧VBを+/−に切り換えてPINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nを選択的にON/OFFさせることにより、静電容量(コンデンサ)C11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nの一方の電極を選択的に接地させ/チョークコイルLCに接続させてコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nによる容量を変化させることにより、これらコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nの他方の電極に接続された主同調回路1の同調周波数を変化させるものである。
【0004】
なお、本例では、主同調回路1はコンデンサC0とコイルL0とを並列接続した共振器から構成されている。
また、静電容量可変回路2は、コンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nとチョークコイルLCをバイアス電圧VBに直列接続して、その中間点をPINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nを介して接地させた5つの回路部3、4、5、6、7から構成されており、各回路部3、4、5、6、7を選択的にON/OFFさせることにより同調周波数を32通りに変更することができるようになっている。なお、Cは接地との間に設けられたコンデンサである。
【0005】
図5には上記のような回路構成を有する周波数可変フィルタの構造例を示してある。
同図において、11は外部導体、12は内部導体、13は基板、14は上部カバー、15は下部カバー、16は結合窓、17は入出力整合ループ、18は入出力コネクタである。そして、図4に示した主同調回路1は上端が開放した円筒状の内部導体12に同軸共振器で構成されており、また、静電容量可変回路2は基板13上に設けられて内部導体12の開放端に接続される。
【0006】
ここで、図6には従来の周波数可変フィルタにおける基板13上に設けられた静電容量可変回路部分の構造を示してある。
基板13の中央には外縁形状が四角形の環状導電部20が設けられており、当該導電部20が内部導体12の開放端に接続されている。基板13の上の導電部20の周囲には静電容量可変回路3、4、5、6、7が設けられており、各静電容量可変回路3、4、5、6、7には、静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nを成すセラミックコンデンサ素子21、チョークコイルLCを成すコイル素子22、PINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nを成すダイオード素子23、コンデンサCを成すコンデンサ素子24、バイアス電圧VBが印加されるバイアス電極25、接地電極26、接続電極27が設けられている。
【0007】
すなわち、各静電容量可変回路3、4、5、6、7において、セラミックコンデンサ素子21の一方の電極が環状導電部20に接続され、セラミックコンデンサ素子21の他方の電極が接続電極27を介してコイル素子22の一端及びPINダイオード素子23の一端に接続され、コイル素子22の他端及びコンデンサ素子24の一端がバイアス電極25に接続され、PINダイオード素子23の他端及びコンデンサ素子24の他端が接地電極26に接続されている。
なお、容量可変用のセラミックコンデンサ素子21やPINダイオード素子23の数は、必要とされる静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nやPINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nに応じて、各静電容量可変回路3、4、5、6、7で異なっている。
【0008】
なお、従来の周波数可変フィルタとしては、特開平8−23214号公報に記載されたものが知られている。この周波数可変フィルタの構成は、図5及び図6に示す構成に準えれば、環状導電部20を星形形状とするとともに、容量可変用のコンデンサ素子21を外部導体11に貫通させて固定し、導電部20の星形先端部と貫通コンデンサ素子21との間に宙に浮いた状態でPINダイオード素子23を介装させて直列回路を構成したものである。
また、特公平7−44370号公報には、共振回路を構成するコンデンサを複数本の溝を形成した櫛形の誘電体ブロックから構成し、溝の深さや幅で容量を調整することが可能な高周波フィルタが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示した従来の周波数可変フィルタにあっては次のような問題点があった。
この周波数可変フィルタにあっては、静電容量可変回路3、4、5、6、7を外縁形状が四角形の環状導電部20を中心として基板13上に配設しているため、基板13上の当該四角の四隅部分に無駄な余白スペースが生じてしまい、基板面の有効利用が果たされないことか基板13の面積を小型化することが困難で、携帯通信機等の小型の通信機に用いるために周波数可変フィルタを小型化しなければならないと言う要求に応えることが困難であった。
【0010】
また、高速同調が要求される例えば100W以上の大電力を扱う通信機では、図4中のa点には1000V以上の高周波電圧が印加され、b点には静電容量C11〜C1nとPINダイオードD11〜D1nが有するOFF容量との比で定まる高周波電圧が印加される。
したがって、フィルタに優れた伝送特性(低損失、高選択度)を要求するためには、静電容量可変回路3、4、5、6、7には高いQ値が要求されるが、静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nとしてセラミックコンデンサ素子21を用いている従来の周波数可変フィルタにあっては、Q値は精々1000程度であるため、当該要求を満足させることには限界があった。
【0011】
また、例えば周波数ホッピング方式のように多数の同調周波数が要求される通信機では、多数の静電容量可変回路3、4、5、6、7を設けて、それぞれのPINダイオード素子23をONさせたときの同調周波数が所定値となるように調整する。
すなわち、同調周波数を決定する要因となるセラミックコンデンサ素子21の容量を変更する調整作業を行うこととなるが、多数のセラミックコンデンサ素子21を取り外して取り付けるという煩雑な交換作業をしなければならず、所定の同調周波数を得ることは容易ではなかった。
【0012】
なお、特開平8−23214号公報に記載された従来の周波数可変フィルタにあっては、コンデンサ素子21が円環状に配設される構造ではあるが、基板面を有効利用する配置構造ではなく、また、上記の他の問題点を解決するものではなかった。
また、特公平7−44370号公報に記載された従来の高周波フィルタにあっては、コンデンサ素子の形状や配設構造が全く異なっており、また、静電容量の調整はコンデンサの溝の深さや幅で調整すると言う煩雑且つ容易ではない作業が必要であった。
【0013】
本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、基板面積を有効利用して複数の静電容量可変回路を配設することにより、周波数可変フィルタの小型化や、それを用いた通信機の小型化を可能にすることを目的とする。
また、本発明は、高いQ値が得られる静電容量可変回路として、周波数可変フィルタの伝送特性(低損失、高選択度)及びそれを用いた通信機の性能を向上させることを目的とする。
また、本発明は、周波数可変フィルタの同調周波数調整作業を容易化することを目的とする。
なお、本発明のその他の目的は、以下の説明において明らかなところである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では、コンデンサとスイッチング手段とを備えた複数の静電容量可変回路を有し、コンデンサをスイッチング手段により短絡/開放することにより、当該コンデンサによる静電容量を変化させて同調周波数を変化させる周波数可変フィルタにおいて、コンデンサの一方の電極が接続される主同調回路を中心として、静電容量可変回路を基板上に放射円環状に配設し、これにより、各静電容量可変回路間に余白スペースが形成されないような回路配置を基板上で行う。また、このように放射円環状の配置構造とすることにより、各静電容量可変回路が主同調回路に対して等距離に配置され、回路抵抗などの要因を均等化して、フィルタの性能を安定化することができる。
【0015】
また、本発明では、前記スイッチング手段として前記コンデンサの他方の電極を基準電圧又は接地電圧へ切り換え接続するPINダイオードを用い、同調周波数の高速切り換えを実現する。
また、本発明では、前記コンデンサは、一方の電極が平板状の金属板から構成され、他方の電極が前記一方の電極の両面に間隙をもって対向する断面コ字状の金属板から構成されており、両電極間の間隙の大きさにより静電容量が調整し得るようになっている。
【0016】
また、本発明では、前記平板状電極が高インピーダンス側の電極として用い、前記コ字状電極が低インピーダンス側の電極として用い、このように低インピーダンス側電極によって高インピーダンス側電極を内包することにより、静電容量回路を構成しているスイッチング手段等の他の回路要素との干渉や、隣接する他の静電容量可変回路のコンデンサとの干渉を回避している。
また、本発明では、前記コンデンサは基板面に対して電極を略直角に立てて設けられ、これにより、基板の上方から電極間の間隙の大きさを容易に目視確認できるようにし、また、この電極間の間隙を工具等によって容易に調整して同調周波数を調整できるようにしている。
【0017】
また、本発明では、前記複数のコンデンサの平板状電極は円環状の導電部材に取り付けられて主同調回路に接続されており、これら平板状電極を円環状導電部材の外縁部に放射状に設けられている複数の切欠溝にそれぞれ嵌め込んで固定することにより、組立時の位置決めを容易化し、上記の調整作業に際しての取付強度を確保している。
また、本発明では、上記のような周波数可変フィルタを用いることにより、比較的高い電圧においても優れたフィルタ伝送特性(低損失、高選択度)を実現し、高性能な周波数ホッピング方式の無線通信機を提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る周波数可変フィルタの一実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本例の周波数可変フィルタは図4に示したのと同様な回路構成であり、また、基板13上の静電容量可変回路2及び環状導電部20の構造を除いて、その他の構造は図5に示したのと同様である。したがって、説明を簡潔且つ明確にするため、図4及び図5も適宜参照するものとし、重複する説明は割愛する。
【0019】
図1には、図6に示した従来例に対応して、本例の周波数可変フィルタにおける基板13上に設けられた静電容量可変回路2の構造を示してある。
本例の周波数可変フィルタでは、基板13の中央には外縁形状が円形の環状導電部材30が設けられており、当該円環状導電部材30が内部導体12の開放端に接続されている。基板13の上の円環状導電部材30の周囲には、円環状導電部材30を中心として、複数の静電容量可変回路3、4、5、6、7が円環状に設けられている。
【0020】
本例の各静電容量可変回路3、4、5、6、7には、静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nを成す金属板コンデンサ素子31、チョークコイルLCを成すコイル素子32、PINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nを成すダイオード素子33、コンデンサCを成すコンデンサ素子34、バイアス電圧VBが印加されるバイアス電極35、接地電極36、接続電極37が設けられている。
すなわち、各静電容量可変回路3、4、5、6、7において、金属板コンデンサ素子31の一方の平板状の電極38が円環状導電部材30に接続され、金属板コンデンサ素子31の他方のコ字状の電極39が接続電極37を介してコイル素子32の一端及びPINダイオード素子33の一端に接続され、コイル素子32の他端及びコンデンサ素子34の一端がバイアス電極35に接続され、PINダイオード素子33の他端及びコンデンサ素子34の他端が接地電極36に接続されている。
【0021】
なお、容量可変用の金属板コンデンサ素子31やPINダイオード素子33の数は、必要とされる静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nやPINダイオードD11〜D1n、D21〜D2n、D31〜D3n、D41〜D4n、D51〜D5nに応じて、各静電容量可変回路3、4、5、6、7で異なっている。
また、金属板コンデンサ素子31の静電容量を設定するため、平板状電極38とコ字状電極39との間隙は所定の大きさに調整されるが、本例では、コ字状電極39の大きさを設定して平板状電極38とコ字状電極39とのオーバーラップ量にも変化をもたせている。
【0022】
図2には金属板コンデンサ素子31を詳しく示してあり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
金属板コンデンサ31は、金属板をコの字型に折り曲げ成形してコ字状電極39とし、このコ字状電極39内に間隙をもって平板状の金属電極38を挿入した構成となっている。すなわち、金属板コンデンサ素子31は、平板電極38とコ字状電極39との間隙の大きさによって定まる静電容量を有している。
【0023】
また、これら金属板コンデンサ31は図1に示すように、その電極板38、39が基板13上に略直角に立てて設けられており、これら電極38、39間の間隙がどの程度あるかを基板13の上方から目視できるようになっている。
また、本例のフィルタ回路構成では、平板状電極38が高インピーダンス側(円環状導電部材30)に接続され、コ字状電極39が低インピーダンス側(接続電極37)に接続されており、金属板コンデンサ素子31は低インピーダンス側電極によって高インピーダンス側電極が内包された構造となっている。
【0024】
上記のように本発明に係る周波数可変フィルタでは、主同調回路1に接続される円環状導電部材30を中心として、複数の静電容量可変回路3、4、5、6、7が基板13上に円環状に設けられており、これによって、各静電容量可変回路3、4、5、6、7が互いの間にあまり無駄な余白スペースを生ずることなく基板13上に配設されている。
【0025】
また、上記のように本発明に係る周波数可変フィルタでは、静電可変容量用のコンデンサC11〜C1n、C21〜C2n、C31〜C3n、C41〜C4n、C51〜C5nとして、従来のセラミックコンデンサ素子に変えて、金属電極間の間隙を静電容量とした金属板コンデンサ素子31を用いているため、静電容量可変回路3、4、5、6、7で高いQ値を実現してフィルタ伝送特性(低損失、高選択度)が向上されている。
【0026】
また、上記のように本発明に係る周波数可変フィルタでは、平板状電極38を高インピーダンス側電極として用い、コ字状電極39を低インピーダンス側電極として用いており、このように低インピーダンス側電極39によって高インピーダンス側電極38を内包することにより、静電容量回路を構成しているPINダイオード素子33等の他の回路要素との干渉や、隣接する他の静電容量可変回路の金属板コンデンサ31との干渉を回避されている。
【0027】
図3には平板状電極38と円環状導電部材30とを示してあり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
円環状部材30の外縁部には放射状に複数の切欠溝に30aが設けられており、金属板コンデンサ31の各平板状電極38は切欠溝30aに嵌め込んでハンダ付けされて、円環状導電部材30の外縁に導電性を有して強固に固定されている。
このように本発明に係る周波数可変フィルタでは、平板状電極38を切欠溝30aを用いて円環状導電部材30に取り付けているため、装置の組立作業においては各平板状電極38の位置決めが容易で、精度良い組立が行える。
【0028】
上記構成の周波数可変フィルタは、従来の周波数可変フィルタと同様に、各静電容量可変回路部3、4、5、6、7において、各バイアス電圧VBを+/−に切り換えてPINダイオード素子33を選択的にON/OFFさせることにより、金属板コンデンサ31による容量を変化させ、主同調回路1の同調周波数を変化させる。
上記のような金属板コンデンサ31ではQ値が3000〜5000程度得られ、精々Q値が1000程度である従来のセラミックコンデンサを用いた場合に較べて優れたフィルタ伝送特性(低損失、高選択度)が得られた。したがって、ホッピング周波数に対応して周波数可変フィルタにより同調周波数を切り換える周波数ホッピング方式の無線通信機に用いることにより、当該無線機の性能を向上させることができる。
【0029】
ここで、各静電容量可変回路部3、4、5、6、7に対する同調周波数の調整は、従来では、セラミックコンデンサ素子の容量誤差を利用して、容量の異なるセラミックコンデンサ素子へ取り替えると言う煩雑な作業を行って、PINダイオード素子の容量誤差を補って同調周波数が所定値となるように調整していた。
【0030】
これに対して、本発明に係る周波数可変フィルタでは、コ字状電極39の一対電極板の間隔を工具等によって調整して、コ字状電極39と平板状電極38との間隙の大きさを調整することにより、金属板コンデンサ31の静電容量を調整して同調周波数が所定値となるように容易に調整することができる。したがって、従来のように、セラミックコンデンサ素子の容量誤差を予め管理して、容量の異なるセラミックコンデンサ素子を多数用意する必要はなく、また、コンデンサ素子の取り替えと言う煩雑な作業を行う必要はない。更に、金属板コンデンサ31は基板13面に対して電極を略直角に立てて設けられているため、電極間の間隙の大きさの確認や、電極間への工具の差し込みが容易に行える。更に、平板電極38が切欠溝30aにより強固に固定されているため、電極間に工具を差し込んで作業をしても、金属板コンデンサ31が簡単に壊れてしまうことはない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、静電容量可変回路を設ける基板面積を有効に利用して複数の静電容量可変回路を配設することにより、周波数可変フィルタの小型化、更には、それを用いた通信機の小型化を可能にすることができる。
また、本発明によると、金属板コンデンサを用いることにより高いQ値が得られる静電容量可変回路を実現し、周波数可変フィルタの伝送特性(低損失、高選択度)及びそれを用いた通信機の性能を向上させることができる。
【0032】
また、金属板フィルタを基板面に立てて設けたことにより、周波数可変フィルタの同調周波数調整作業が容易化できる。
また、円環状導電部材の切欠溝に金属板コンデンサの平板状電極を嵌め込み固定することにより、コンデンサの取付強度を確保することができ、また、円環状導電部材と平板状電極とをサブアッセンブリすることにより、フィルタ装置の組立作業が容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る周波数可変フィルタの静電容量可変回路部分を示す平面図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係るコンデンサを示す図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るコンデンサの電極取付部分を示す図である。
【図4】 周波数可変フィルタの回路構成の一例を示す図である。
【図5】 周波数可変フィルタの構成の一例を示す図である。
【図6】 従来の周波数可変フィルタの静電容量可変回路部分を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・主同調回路、 2・・・静電容量可変回路、
3、4、5、6、7・・・静電容量可変回路部、 13・・・基板、
30・・・円環状導電部材、 30a・・・切欠溝、
31・・・金属板コンデンサ素子、 32・・・コイル素子、
33・・・PINダイオード素子、 35・・・バイアス電極、
36・・・接地電極、 38・・・平板状電極、 39・・・コ字状電極、

Claims (2)

  1. 主となる同調回路と、コンデンサ及びスイッチング手段をそれぞれ備えた複数の静電容量可変回路とを有し、前記各静電容量可変回路のコンデンサの一方の電極を前記同調回路に接続し、他方の電極を前記各静電容量可変回路のスイッチング手段により選択的に接地することにより、前記同調回路の同調周波数を変化させる周波数可変フィルタにおいて、
    前記同調回路に接続される円環状の導電部と前記各静電容量可変回路とが設けられる基板を備え、
    前記各静電容量可変回路は、前記導電部を中心として前記基板上に放射円環状に配設され、それぞれのコンデンサの一方の電極が前記導電部に取り付けられて前記同調回路に接続され、
    前記コンデンサは、前記導電部に取り付けられる一方の電極が平板状の金属板から構成され、他方の電極が前記一方の電極の両面に間隙をもって対向する断面コ字状の金属板から構成され、
    前記コンデンサの両電極は、コ字状を成す前記他方の電極がその開放方向を前記導電部の中心方向に向くように前記基板面に対して略直角に立てて設けられていることを特徴とする周波数可変フィルタ。
  2. 請求項1に記載の周波数可変フィルタにおいて、
    前記複数のコンデンサの平板状を成す一方の電極は、前記導電部の外縁部に放射状に設けられている複数の切欠溝にそれぞれ嵌め込んで固定されていることを特徴とする周波数可変フィルタ。
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