JP4281587B2 - クロロプレンゴムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、クロロプレンゴムの製造方法に関するものである。詳しくは乳化重合において1バッチあたりの生産量を増加させ、かつ従来とほぼ同等の重合時間にて重合が可能であることから、生産性に優れるクロロプレンゴムの製造方法に関するものである。
クロロプレンゴムは、各種合成ゴムの中でも各物性のバランスが良好であるため幅広い用途に使用されている。
クロロプレンゴムの主な製造方法としては、乳化重合によるバッチ重合が挙げられる。クロロプレンはモノマー中に2個の二重結合を有しており、高転化率まで重合を行うと架橋しゲル状ポリマーとなるため、一般的なグレードでは約70%の転化率にて重合を停止し、ゲル化を抑制している。従って次工程にて未反応モノマーを除去する必要があるだけでなく、バッチあたりの生産量が不十分であり、改善が求められていた。
これに対し、乳化重合の媒体である水を減量し、単量体仕込量を増大することによる生産量増加が試みられたが、ラテックス粘度の上昇により重合熱を除去しきれず、重合器内のラテックスを設定温度に保つためには重合速度の低減が必要となり、生産量は増加するものの生産時間が延びてしまい、結果として生産性が低下してしまった。
また、クロロプレンのモノマーとポリマーの比重差から、重合進行に伴い系内の比重が上昇し液体積が減少する。例えば、重合開始時に重合器容積を完全に満たしていても、重合終了時には重合器内に空間が生じるため、バッチあたりの生産量向上の余地があると考えられていた。
さらに、重合途中に反応媒体と単量体混合物の一部を添加する重合方法により、重合進行に伴い拡大する重合器空間の利用が提案されている(特許文献1参照)。しかし、単量体混合物と共に反応媒体を追加するため生産性の向上が十分でなかった。
従って、通常の重合方法とほぼ同等の速度にて重合が可能で、かつ同じ転化率で重合を停止した際のバッチあたりの生産量が増加する生産性の改善された製造方法が要望されていた。
特開平8−109210号公報
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、乳化重合において、バッチあたりの生産量を増加させ、かつ通常の重合方法とほぼ同等の速度にて重合が可能な、生産性の優れるクロロプレンゴムの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、クロロプレンあるいはクロロプレンと共重合可能なコモノマーの乳化重合において、重合途中よりクロロプレンと連鎖移動剤および必要によりコモノマーの混合物を添加しながら重合を継続することにより、生産性に優れ、かつ通常重合品と同等の品質を有するクロロプレンゴムが得られることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、クロロプレンゴムの乳化重合において、重合開始時の単量体混合物に対する重合転化率が15〜60%の時点で、2−クロロ−1,3−ブタジエンおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物、または2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物を添加するものであり、かつ、重合途中に添加する当該単量体混合物は、重合開始時の単量体混合物100重量部に対し、2〜20重量部であり、0.02〜2重量部/分の速度で添加することを特徴とするクロロプレンゴムの製造方法に関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の方法は、クロロプレンゴムの乳化重合において、重合開始時の単量体混合物に対する重合転化率が15〜60%の時点で、2−クロロ−1,3−ブタジエンおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物、または2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物を添加して重合を行うものである。
重合開始時の単量体混合物に対する重合転化率15%未満から添加を開始すると、ラテックス粘度の上昇が大きく、重合熱の除去が困難となるため、重合を設定温度に保つためには重合速度の低減が必要となり生産性が低下する。また、重合進行より拡大する重合器内の空間が低転化率では小さいため、生産量増加が十分でなく好ましくない。一方、重合転化率60%を超えて添加を開始すると、重合停止までの時間が短いため、十分な生産量増加のためには単量体混合物の添加速度を大きくする必要があり、急激な単量体増加に伴い増加する重合熱の除去が困難となるため、重合を設定温度に保つには重合速度の低減が必要となり生産性が低下するため好ましくない。また、得られるラテックスの安定性が損なわれる。
重合途中で添加する単量体混合物は、2−クロロ−1,3−ブタジエンおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物、または2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物である。
重合途中で添加する単量体混合物では、得られるクロロプレンゴムの分子量を調整するために連鎖移動剤が必要であるが、連鎖移動剤としては、一般のラジカル重合に用いられる化合物であれば、特に限定するものではなく、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、キサントゲンスルフィド類、ヨウ化ベンジル、ヨードホルム等が挙げられ、単独または2種以上で使用される。連鎖移動剤の量としては、分子量調整のため一般のラジカル重合で使用される量であれば特に限定するものではないが、得られる重合体の分子量を目的通りにし、さらに、得られる重合体が架橋したポリマー構造となるのを防止し、クロロプレンゴムとしての加工成型を可能とするために、0.1〜1重量部であることが好ましく、0.15〜0.3重量部がさらに好ましい。
また、重合途中で添加する単量体混合物には、得られるクロロプレンゴムの性能を改質するために、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーを含有してもよい。2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーとしては、ラジカル重合可能な単量体であれば特に限定するものではなく、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン等のモノビニル化合物、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和基含有カルボン酸類、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の不飽和基含有カルボン酸エステル類、イソプレン、1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン等の共役ジエン化合物等が挙げられ、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンが2−クロロ−1,3−ブタジエンとの共重合が容易であり、得られるクロロプレンゴムの改質効果が大きいために特に好ましい。
2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物においては、2−クロロ−1,3−ブタジエンと、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーとの割合は、共重合可能な量比であれば特に限定するものではないが、クロロプレンゴムとしての特性を維持するために,重量比で25/75〜99/1が好ましく、クロロプレンゴムの特徴を強く発揮させるために、80/20〜99/1がさらに好ましい。
本発明の方法は、重合開始時の単量体混合物100重量部に対し、2〜20重量部の単量体混合物を0.02〜2重量部/分の速度で重合途中に添加するものである。
単量体混合物の添加量が2重量部未満の場合には、生産量増加が十分でなく好ましくない。一方、20重量部を超える場合には、重合進行に伴い拡大する重合器の空間だけでは不十分であるため、重合開始時の仕込量を低減し重合器空間を確保する必要があり、生産性向上の面から効率的ではない。なお、生産性向上の効率が最も優れるために、好ましくは、5〜15重量部である。
単量体混合物の添加速度が0.02重量部/分未満の場合には、添加される単量体混合物が少量であるため生産量増加が十分でなく好ましくない。一方、2重量部/分を超えると、急激な単量体増加に伴い増加する重合熱の除去が困難となるため、重合を設定温度に保つためには重合速度の低減が必要となり生産性が低下するため好ましくない。また、得られるラテックスの安定性が損なわれる。なお、重合速度制御を容易とするために、好ましくは、0.05〜2重量部/分である。
本発明のクロロプレンゴムの乳化重合において、重合開始時の単量体混合物は、2−クロロ−1,3−ブタジエンおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物、または2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物であり、これらは、先に例示したものが適用できる。なお、重合途中で添加したコモノマーや連鎖移動剤と、重合開始時のコモノマーや連鎖移動剤とは異なっていても良い。
2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる重合開始時の単量体混合物においては、2−クロロ−1,3−ブタジエンと、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーとの割合は、共重合可能な量比であれば特に限定するものではないが、得られる共重合体中のクロロプレン組成比を保持してクロロプレンゴムとしての特性を維持するために、重量比で70/30〜99/1が好ましく、クロロプレンゴムとしての特性を強く発揮させるために80/20〜99/1がさらに好ましい。
本発明の方法では、重合開始時に単量体混合物を乳化分散剤水溶液とともに混合し、エマルジョンを形成させ、これに重合開始剤を添加することにより重合を進行させる。乳化分散剤としては、一般に乳化重合に用いられる界面活性剤であれば、特に限定するものではなく、カルボン酸塩型、スルホン酸塩型、硫酸塩型等のアニオン型乳化剤及びノニオン型乳化剤等が用いられ、具体的には、不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、ロジン酸のアルカリ金属塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル等が挙げられ、単独または2種以上の併用が可能である。各乳化分散剤の添加量はその種類により最適範囲は異なるが、乳化重合を安定に実施できる範囲として、初期仕込みモノマー100重量部に対して0.1〜15重量部が好ましく、0.1〜10重量部が特に好ましい。重合開始剤としては、フリーラジカル生成物質であれぱ、特に限定するものではなく、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸化物、過酸化水素、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の無機又は有機過酸化物等が挙げられ、これら単独または上記化合物と硫酸第一鉄、ハイドロサルファイトナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、有機アミン等の還元性物質を併用したレドックス系が使用される。
本発明の方法は、重合進行に伴うラテックス比重上昇により生成する重合器の空間を利用し、重合途中より単量体混合物を追加する。従って、重合開始前に導入される単量体混合物が多いほど、重合により生成する空間が大きくなり、多量の単量体混合物の追加が可能となる。ただし、重合開始時点で既に重合器に空間が存在するのでは生産性の面からは効率が悪いので、重合器が全て満たされた状態から重合を開始する。この点、特許文献1のように重合開始時の単量体混合物の仕込み量が少ない方法では、重合進行に伴い生成する空間が少なく、また単量体混合物とともに乳化剤水溶液をともに添加しているため、添加可能な単量体混合物の量が少なく、生産性向上が十分でない。
本発明の方法における重合を停止する重合転化率は、クロロプレンゴムが得られる範囲内であれば、特に限定するものではないが、生産性を維持しつつ、得られるクロロプレンゴムの流動性を保持して加工性を維持するため、重合開始時の単量体および重合途中に添加した単量体の総和に対して60〜85%が好ましく、62〜75%が特に好ましい。ここで、重合を停止する際に添加する重合停止剤としては、ラジカルを捕捉する化合物であれば特に限定するものではなく、例えば、フェノチアジン、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ハイドロキノン、4−メトキシハイドロキノン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等のラジカル禁止剤等が挙げられ、単独または2種以上が使用される。
本発明の方法における重合温度は0〜60℃の範囲で行うことができ、好ましくは5〜50℃の範囲である。
本発明の生産性に優れるクロロプレンゴムの製造方法により得られるクロロプレンゴムは通常の重合方法により得られるクロロプレンゴムと同等の品質を有している。従って通常知られているクロロプレンゴムと同様に、ロール、ニーダー又はバンバリー等の混練機によって加硫剤、加硫促進剤、補強剤、充填剤、可塑剤、老化防止剤等と混合し、コンパウンドを作成することができ、さらに目的に応じた形状に成型後、加硫することにより、通常の重合方法により得られるクロロプレンゴムと同等の性能を持つ加硫物を得ることができる。
本発明の重合方法は、重合途中に単量体混合物を添加するためバッチあたりの生産量が増加し、かつ急激な重合熱増加やラテックス粘度上昇を回避することにより、通常の重合方法とほぼ同等の重合速度にて重合が可能であるため、クロロプレンゴムの生産性向上が達成されることが明らかである。さらに得られるクロロプレンゴムの品質は従来の重合方法により得られるクロロプレンゴムと同等である。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例中のクロロプレンゴムのムーニー粘度は、JIS K6388(1995年度版)に従い測定、評価した。加硫物特性の硬さは、JIS K6253(1997年度版)に従い、測定した。加硫物特性の破断伸び,破断強度,100%応力は、JIS K6251(1993年度版)に従いダンベル状3号型の試験片を用い、引張り速度500mm/分にて評価した。
なお、以下の記述で重量部とは重合開始前に重合器に仕込む全単量体を100重量部とする重量比を表す。
参考例1
以下は、従来の重合方法によりクロロプレンゴムを製造した参考例1である。
表1に示す重合処方に従い、2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.200重量部を10Lの攪拌機付きオートクレーブに仕込み、ロジン酸カリウム3.5重量部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物0.7重量部、水酸化ナトリウム0.25重量部、蒸留水90重量部からなる乳化液をそれに添加し、充分に窒素置換した後、撹拌により乳化させた。3wt%ハイドロサルファイトナトリウム水溶液を添加し、重合器内が40℃一定となるようにジャケット温度を制御しながら、0.2wt%過硫酸カリウム水溶液の連続滴下により重合を開始した。
全単量体に対する転化率が65%となった時点で、フェノチアジン0.02重量部をトルエンに溶解しドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液にて乳化したものおよびN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.05重量部の混合物を停止剤として添加し重合を終了させた。重合時間は240分、生産量は全単量体100重量部の転化率65%から65重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.27重量部/分と算出された。
減圧スチームストリッピング法により残存する未反応単量体を除去し、得られたラテックスの凍結凝固によりポリマーを析出させ、水洗、熱風乾燥することによりクロロプレンゴムを得た。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表1に示す。
得られたクロロプレンゴムを表2に示す配合に従い3.6Lバンバリーで混練を行い、コンパウンドを作成した。そのコンパウンドを160℃にて20分間プレス加硫することにより加硫ゴムシートを得た。加硫物の常態物性を測定した。加硫物の特性値を表1に示す。
Figure 0004281587
Figure 0004281587
参考例2
以下は、従来の重合方法によりクロロプレンゴムを製造した参考例2である。
表1に示す重合処方に従い、2−クロロ−1,3−ブタジエン93重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン7重量部、n−ドデシルメルカプタン0.222重量部に変更した以外は参考例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分、生産量は全単量体100重量部の転化率65%から65重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.27重量部/分と算出された。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表1に示す。
得られたクロロプレンゴムを参考例1と同様の方法にて評価した。加硫物の特性値を表1に示す。
実施例1
表3に示す重合処方に従い、2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.211重量部を10Lの攪拌機付きオートクレーブに仕込み、ロジン酸カリウム3.5重量部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物0.7重量部、水酸化ナトリウム0.25重量部、蒸留水90重量部からなる乳化液をそれに添加し、充分に窒素置換した後、撹拌により乳化させた。3wt%ハイドロサルファイトナトリウム水溶液を添加し、重合器内が40℃一定となるようにジャケット温度を制御しながら、0.2wt%過硫酸カリウム水溶液の連続滴下により重合を開始した。
重合転化率が40%に達した時点より、2−クロロ−1,3−ブタジエン11重量部、n−ドデシルメルカプタン0.022重量部の混合物を0.11重量部/分の速度で重合器に添加しながら重合を継続した。
単量体混合物の添加が終了しても重合を継続し、全単量体に対する転化率が65%となった時点で、フェノチアジン0.02重量部をトルエンに溶解しドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液にて乳化したものおよびN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.05重量部の混合物を停止剤として添加し重合を終了させた。重合時間は240分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.30重量部/分と算出され、参考例1の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも11%向上しており、参考例1と比較して生産性が非常に優れていることが明らかである。
減圧スチームストリッピング法により残存する未反応単量体を除去し、得られたラテックスの凍結凝固によりポリマーを析出させ、水洗、熱風乾燥することによりクロロプレンゴムを得た。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを表2に示す配合に従い3.6Lバンバリーで混練を行い、コンパウンドを作成した。そのコンパウンドを160℃にて20分間プレス加硫することにより加硫ゴムシートを得た。加硫物の常態物性を測定したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
Figure 0004281587
実施例2
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン93重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン7重量部、n−ドデシルメルカプタン0.234重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン10.2重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン0.8重量部、n−ドデシルメルカプタン0.024重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.30重量部/分と算出され、参考例2の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも11%向上しており、参考例2と比較して生産性が非常に優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例3
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン97重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.227重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン10重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1重量部、n−ドデシルメルカプタン0.024重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.30重量部/分と算出され、参考例2の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも11%向上しており、参考例2と比較して生産性が非常に優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例4
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.205重量部に、単量体混合物の添加開始転化率を25%、添加速度を0.07重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.30重量部/分と算出され、参考例1の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも11%向上しており、参考例1と比較して生産性が非常に優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例5
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.225重量部に、単量体混合物の添加開始転化率を50%、添加速度を0.28重量部/分、重合温度を45℃に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は230分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.31重量部/分と算出され、参考例1の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも15%向上しており、参考例1と比較して生産性が非常に優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例6
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン97重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.224重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン6重量部、n−ドデシルメルカプタン0.011重量部に変更し、単量体混合物の添加速度を0.05重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分、生産量は全単量体106重量部の転化率65%から68.9重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.29重量部/分と算出され、参考例2の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも7.4%向上しており、参考例2と比較して生産性が優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例7
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン95重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン5重量部、n−ドデシルメルカプタン0.252重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン10.4重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン0.6重量部、n−ドデシルメルカプタン0.024重量部に変更し、単量体混合物の添加開始転化率を50%、添加速度を0.73重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は245分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.29重量部/分と算出され、参考例2の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも7.4%向上しており、参考例2と比較して生産性が優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
実施例8
表3に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン97重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.235重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン11重量部、n−ドデシルメルカプタン0.023重量部に変更し、単量体混合物の添加開始転化率を50%、添加速度を1.83重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は245分、生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.29重量部/分と算出され、参考例2の時間当りの生産量0.27重量部/分よりも7.4%向上しており、参考例2と比較して生産性が優れていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表3に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表3に示す。
比較例1
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.204重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン1重量部、n−ドデシルメルカプタン0.002重量部に変更し、単量体混合物の添加開始転化率を10%、添加速度を0.06重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。単量体混合物の添加開始転化率が低いため、重合進行に伴い拡大する重合器の空間が十分でなく、添加可能な単量体が少なかった。重合時間は240分、生産量は全単量体101重量部の転化率65%から65.7重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.27重量部/分と算出され、参考例1の時間当りの生産量と同等であり、本発明の重合方法に比べ生産性が劣っていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表4に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表4に示す。
Figure 0004281587
比較例2
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.221重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン10重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1重量部、n−ドデシルメルカプタン0.023重量部に変更し、単量体混合物の添加開始転化率を63%、添加速度を2.20重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。単量体の添加開始転化率が高く、重合停止転化率に達するまでの時間が短いため、添加速度を非常に高く設定せざるを得なかった。それにより急激な単量体増加に伴い重合熱が著しく増加したため、重合器内ラテックスを設定温度に保つには一時的に重合速度を低減し、重合熱を抑制する必要があった。よって重合時間が275分と長くなった。生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部、両者の商として時間当りの生産量は0.26重量部/分と算出され、本発明の重合方法に比べ生産性が劣っていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表4に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例2により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表4に示す。
比較例3
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン93重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン7重量部、n−ドデシルメルカプタン0.234重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン23.3重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.7重量部、n−ドデシルメルカプタン0.056重量部に変更し、単量体混合物の添加速度を0.25重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行ったが、重合進行に伴い拡大する重合器の空間相当量以上に単量体を添加しようとしたため、重合器よりラテックスが溢れ出し、設定した単量体全量を添加することが出来ず、重合を中止した。
比較例4
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.204重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン1重量部、n−ドデシルメルカプタン0.001重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。重合時間は240分であり、重合途中に添加した単量体混合物量が少ないため、生産量は全単量体101重量%の転化率65%から65.7重量部と算出した。両者の商として時間当りの生産量は0.27重量部/分と算出され、参考例1の時間当りの生産量と同等であり、本発明の重合方法に比べ生産性が劣っていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表4に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表4に示す。
比較例5
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン100重量部、n−ドデシルメルカプタン0.216重量部に変更し、重合途中より添加する単量体混合物の添加速度を2.20重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行い、クロロプレンゴムを得た。単量体の添加速度が非常に高く、急激な単量体増加に伴い重合熱が著しく増加したため、重合器内ラテックスを設定温度に保つには一時的に重合速度を低減し、重合熱を抑制する必要があった。よって重合時間が280分と長くなった。生産量は全単量体111重量部の転化率65%から72.2重量部、両者の商として時間当りの生産量は0.26重量部/分と算出され、本発明の重合方法に比べ生産性が劣っていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表4に示す。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表4に示す。
比較例6
表4に示す重合処方に従い、重合開始前の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン93重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン7重量部、n−ドデシルメルカプタン0.234重量部に、重合途中より添加する単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン6重量部、n−ドデシルメルカプタン0.003重量部に変更し、単量体混合物の添加開始転化率を25%、添加速度を0.01重量部/分に変更した以外は実施例1と同様の方法にて重合を行ったが、単量体添加速度が低いため重合停止転化率65%に到達しても未添加の単量体が多く残っていたため、重合を中止した。
比較例7
本比較例においては重合開始時に重合器に仕込む単量体が少なく、これまでの実施例及び比較例と同様に重合開始時に仕込んだ単量体を100重量部とする記述では重合途中より添加する単量体混合物を始めとするそれ以外の成分の重量比が大きくなり、状況を把握し難い。従って重合開始時および重合中に添加した単量体の総量を100重量部とした重量比を重量部として記載した。また本発明の実施例と生産性を比較するため、実施例1において重合開始時に仕込んだ単量体量を100重量部とした重量比を併記した。
表5に示す重合処方に従い、重合開始時の単量体混合物を2−クロロ−1,3−ブタジエン8.7重量部(実施例1における重合開始時の単量体量を100重量部とした重量比では9.1重量部、以下同様に表記する)、n−ドデシルメルカプタン0.020重量部(0.021重量部)に、乳化液をロジン酸カリウム0.52重量部(0.55重量部)、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物0.098重量部(0.10重量部)、水酸化ナトリウム0.084重量部(0.09重量部)、蒸留水61重量部(64重量部)に変更し、実施例1と同様に重合を開始した。転化率が15%に達した時点から、2−クロロ−1,3−ブタジエン91.3重量部(95.9重量部)、n−ドデシルメルカプタン0.235重量部(0.247重量部)からなる単量体混合物と、ロジン酸カリウム2.09重量部(2.19重量部)、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物0.388重量部(0.41重量部)、水酸化ナトリウム0.445重量部(0.47重量部)、蒸留水19重量部(20重量部)からなる乳化液とを予め混合し乳化させておいたエマルジョンを、単量体当たり0.46重量部/分(0.48重量部/分)の速度にて添加しつつ重合を継続し、実施例1と同様に重合を停止した。重合開始時及び途中添加を合わせた単量体の総量は実施例1の重合開始時の仕込み単量体総量に対して105重量部となり、重合途中に単量体混合物とともに乳化液を追加したため、実施例1の単量体総量111重量部ほど多くすることはできなかった。生産量は105重量部の転化率65%から68.3重量部と算出した。また重合初期に仕込む単量体及び乳化液が少ないため重合器の熱伝導性能が低下し、重合途中より添加した単量体の重合熱除去が困難となった。重合器内ラテックスを設定温度に保つには重合速度の低減が必要となり、重合時間は250分となった。生産量と重合時間の商である時間当りの生産量は0.27重量部/分と算出され、本発明の重合方法に比べ生産性が劣っていることが明らかである。
得られたクロロプレンゴムの原料ゴムムーニー粘度を表5に示す。連鎖移動剤を多く使用したため本発明の各実施例よりも小さな値となったが、クロロプレンゴムの範疇であり、連鎖移動剤の減量により調整可能と判断した。
得られたクロロプレンゴムを実施例1と同様の方法にて評価したところ、参考例1により得られたクロロプレンゴムと何ら変わらない物性を有していた。加硫物の特性値を表5に示す。
Figure 0004281587

Claims (3)

  1. クロロプレンゴムの乳化重合において、重合開始時の単量体混合物に対する重合転化率が15〜60%の時点で、2−クロロ−1,3−ブタジエンおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物、または2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物を添加するものであり、かつ、重合途中に添加する当該単量体混合物は、重合開始時の単量体混合物100重量部に対し、2〜20重量部であり、0.02〜2重量部/分の速度で添加することを特徴とするクロロプレンゴムの製造方法。
  2. 重合途中に添加する2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーおよび連鎖移動剤からなる単量体混合物における、2−クロロ−1,3−ブタジエンと、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な少なくとも1種のコモノマーとの割合が重量比で25/75〜99/1であることを特徴とする請求項1記載のクロロプレンゴムの製造方法。
  3. 全単量体に対する重合転化率が60〜85%にて重合を停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロプレンゴムの製造方法。
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