JP4278907B2 - マスタシリンダおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のブレーキ装置等にブレーキ液を供給するマスタシリンダおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マスタシリンダは、有底筒状のシリンダ部材と、該シリンダ部材内に挿入されて該シリンダ部材内に圧力室を形成するピストンとを有しており、ピストンがブレーキペダルの踏み込みに応じて圧力室の容積を減少させることによって、圧力室からブレーキ液をブレーキ装置に供給するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなマスタシリンダにおいては、例えば圧力室にブレーキ液を補給するため、ブレーキ液を貯留するリザーバと圧力室とを連通させるポートがシリンダ部材に形成されているが、円滑に液補給を行うためにはこのポートの液通路断面積を確保する必要がある。このようなポートは、従来、穴あけ加工により形成され断面形状が円形状となっているため、このような断面円形状のポートにおいて液通路断面積を確保するには、径を大きくすることになるが、他の部品との関係等から、単に径を大きくしても液通路断面積を確保するのには限界があった。また、シリンダ部材の円周方向に複数の穴をあけることで液通路断面積を確保することを考えたが、このようにすると、複数回の穴あけ加工が必要であり、加工工数が増え、コスト増になってしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができ、その上でポートの液通路断面積を確保可能なマスタシリンダおよびその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載のマスタシリンダは、リザーバを取り付けるボス部を有する有底筒状のシリンダ部材と、該シリンダ部材内に挿入されて該シリンダ部材内に圧力室を形成するピストンとを有し、前記シリンダ部材には、前記圧力室とリザーバとを連通させるためのポートが、一端側がシリンダ部材の内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口し前記ボス部の内周側に連通して前記シリンダ部材の軸直交方向に形成されているものであって、前記ポートが前記シリンダ部材の鋳造時に前記ボス部の内周面と同時に前記シリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなすとともに、前記シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなして形成されてなることを特徴としている。
【0006】
このように、ポートがシリンダ部材の鋳造時に形成されてなるため、ポートを穴あけ加工で形成する必要がなくなる。また、ポートは鋳造時に形成されることから円形状以外の断面形状に容易にすることができる。
ポートがシリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなしているため、ポートの液通路断面積を確保することができる。
【0008】
また、ポートは、シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなしているため、シリンダ部材の内周面を加工する際の切削工具の進行に対し鈍角となり、その結果、ポート側へのバリの突出を防止できる。したがって、バリ取り作業が不要となり、この点でも、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができる。
【0009】
本発明の請求項記載のマスタシリンダの製造方法は、リザーバを取り付けるボス部を有する有底筒状のシリンダ部材と、該シリンダ部材内に挿入されて該シリンダ部材内に圧力室を形成するピストンとを有し、前記シリンダ部材には、前記圧力室とリザーバとを連通させるためのポートが、一端側がシリンダ部材の内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口し前記ボス部の内周側に連通して前記シリンダ部材の軸直交方向に形成されているマスタシリンダの製造方法において、前記シリンダ部材は、該シリンダ部材の外側を形成する形成穴を有する第1型と、該第1型の形成穴に対して軸直交方向に進退可能に設けられる第2型と、前記の形成穴に対して軸方向に進退可能に設けられる中子とを用いて鋳造され、前記第2型は、前記ボス部の内周面と前記シリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなすとともに、前記シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなす前記ポートとを形成するための突起部を有していることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態のマスタシリンダおよびその製造方法を図面を参照して説明する。
【0012】
図1中、符号1は、本実施形態のマスタシリンダを示すもので、マスタシリンダ1は、図示せぬ負圧式倍力装置を介して導入されるブレーキペダルの入力に応じた力でブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ本体11と、マスタシリンダ本体11に設けられた一対のボス部12,13に取り付けられてこのマスタシリンダ本体11に対しブレーキ液を給排するリザーバ14とを有している。
【0013】
マスタシリンダ本体11は、横方向に沿う有底筒状のシリンダ部材15と、該シリンダ部材15の開口15c側(図における右側)に摺動可能に設けられたプライマリピストン16と、シリンダ部材15のプライマリピストン16より底部15a側(図における左側)に摺動自在に設けられたセカンダリピストン17とを有している。
【0014】
シリンダ部材15は、底部15aと筒部15bとを有しており、その結果、横方向に沿って段付穴部20が形成された有底筒状をなしている。なお、リザーバ14を取り付けるための一対のボス部12,13は、互いに筒部15bの円周方向における位置を一致させた状態で軸線方向における位置をずらして筒部15bに形成されている。
【0015】
マスタシリンダ本体11は、このシリンダ部材15の段付穴部20内に、底部15a側から順次略円筒状の第1部材22、第2部材23および第3部材24と、第3部材24の底部15aに対し反対側に該第3部材24を覆うように設けられる第4部材25と、該第4部材25の底部15aに対し反対側に設けられるとともにシリンダ部材15の開口15c側に螺合されて第1部材22〜第4部材25をシリンダ部材15に保持する第5部材26とを有している。
【0016】
第1部材22および第2部材23の内側に、上記セカンダリピストン17が摺動可能に嵌合されている。セカンダリピストン17は軸栓方向に穴部30が形成された有底円筒状をなしており、この穴部30をシリンダ部材15の底部15aに対向させるようにしてシリンダ部材15、第1部材22および第2部材23に対し摺動可能となるように嵌合されている。
【0017】
ここで、シリンダ部材15の底部15a側とセカンダリピストン17の底部15a側すなわち穴部30側とで囲まれた部分が、セカンダリ側液圧室32となっている。
【0018】
シリンダ部材15の円筒部15bの底部15a側には、一端側が円筒部15bの内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口しボス部12の内周側に連通するポート33が軸直交方向に形成されており、また、第1部材22には、一端側が第1部材22の径方向における内周面に開口するとともに他端側が外周面すなわちシリンダ部材15側に開口するポート34が軸直交方向に形成されていて、これらポート33およびポート34はリザーバ14に常時連通している。そして、セカンダリピストン17には、上記ポート34とセカンダリ側液圧室32とを連通可能なポート35が軸直交方向に形成されている。
【0019】
第1部材22とシリンダ部材15との間には、ポート35すなわちセカンダリ側液圧室32とポート34との連通を遮断可能なカップシール36が設けられている。このカップシール36はセカンダリ側液圧室32の液圧がリザーバ14側の液圧以上の場合にこれらの連通を遮断するもので、セカンダリ側液圧室32の液圧がリザーバ14側の液圧より低い場合にはこれらを連通させ液補給を可能とする。
【0020】
セカンダリピストン17の穴部30とシリンダ部材15の底部15aとの間には、図示せぬブレーキペダル側(図1における右側)から入力がない初期状態(このときの各部の位置を初期位置と以下称す)でこれらの間隔を決めるセカンダリピストンスプリング38が設けられている。この初期位置にあるとき、セカンダリピストン17は、ポート35をポート34に連通させており、その結果、セカンダリ側液圧室32をリザーバ14に連通させている。
【0021】
この状態からセカンダリピストン17がシリンダ部材15の底部15a側に移動すると、セカンダリ側液圧室32の液圧がリザーバ14側の液圧以上の状態においては、該セカンダリピストン17はカップシール36でそのポート35のポート34との連通が遮断され、その結果、セカンダリ側液圧室32とリザーバ14との連通が遮断されることになり、これにより、さらにセカンダリピストン17が底部15a側に移動することでセカンダリ側液圧室32から図示せぬブレーキ装置にブレーキ液を供給する。
【0022】
第2部材23と第3部材24の内側には、上記プライマリピストン16が摺動可能に嵌合されている。プライマリピストン16は一端側に、セカンダリピストン17に対向配置される穴部43が形成されるとともに他端側にも負圧式倍力装置のロッドが挿入される穴部44が形成されている。
【0023】
セカンダリピストン17の底部15aに対し反対側と、プライマリピストン16の底部15a側すなわち穴部43側と第2部材23とで囲まれた部分が、プライマリ側液圧室45となっている。
【0024】
シリンダ部材15の円筒部15bの開口15c側には、一端側が円筒部15bの内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口してボス部13の内周側に連通するポート47が軸直交方向に形成されており、また、第2部材23には、一端側が第2部材23の径方向における内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口するポート48が軸直交方向に形成されていて、さらに、第3部材24には、一端側が第3部材24の径方向における内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口するポート49が軸直交方向に形成されている。これらポート47、ポート48およびポート49はリザーバ14に常時連通している。そして、プライマリピストン16には、上記ポート49とプライマリ側液圧室45とを連通可能なポート50が軸直交方向に形成されている。なお、ポート47が設けられた部分のシリンダ部材15の内周側は、段状に凹んだ凹部51とされている。
【0025】
第2部材23と第3部材24との間には、プライマリ側液圧室45およびポート50とポート49との連通を遮断するカップシール53が設けられている。このカップシール53はプライマリ側液圧室45の液圧がリザーバ14側の液圧以上の場合にこれらの連通を遮断するもので、プライマリ側液圧室45の液圧がリザーバ14側の液圧より低い場合にはこれらを連通させ液補給を可能とする。
【0026】
セカンダリピストン17とプライマリピストン16との間には、図示せぬブレーキペダル側(図1における右側)から入力がない初期状態でこれらの間隔を決めるプライマリ初期位置決機構55が設けられている。このプライマリ初期位置決機構55は、セカンダリピストン17に当接する当接部材56と、プライマリピストン16側に延出するように該当接部材56に固定された軸部材57と、該軸部材57を所定の範囲で移動可能に保持するとともにプライマリピストン16の穴部43の底に当接する当接部材58と、当接部材56,58同士を相反方向に付勢するプライマリピストンスプリング59とを有している。
【0027】
プライマリ初期位置決機構55がプライマリピストンスプリング59の付勢力で当接部材56,58同士を軸部材57で規定される最も離れた位置に位置させるとき、プライマリピストン16は、初期位置に配置され、このとき、ポート50をポート49に連通させており、プライマリ側液圧室45をリザーバ14に連通させている。
【0028】
初期状態から底部15a側に移動すると、プライマリ側液圧室45の液圧がリザーバ14の液圧以上の場合に、プライマリピストン16は、そのポート50がカップシール53で閉塞されてポート49との連通が遮断され、プライマリ側液圧室45とリザーバ14との連通を遮断することになり、この状態からプライマリピストン16がさらに底部15a側に移動すると、プライマリ側液圧室45からブレーキ装置にブレーキ液を供給する。
【0029】
そして、本実施形態においては、シリンダ部材15の筒部15bに軸直交方向に貫通形成されるポート33,47がともにシリンダ部材15の鋳造時に形成される。すなわち、シリンダ部材15が鋳造される際には、図2および図3に示すように、互いに当接することでシリンダ部材15の外側を形成する形成穴71を形成する一対の第1型70と、当接状態にあるこれら第1型70で形成される形成穴71に対し軸直交方向に進退可能に設けられた第2型72と、第1型70の形成穴71に対し軸方向に進退可能に設けられた中子73とを有しており、第2型72には、ポート33とボス部12の内周面とを形成するための突起部75と、ポート47とボス部13の内周面とを形成するための突起部76とが形成されており、これら突起部75,76は、中子73に当接可能となっている。なお、突起部76が当接する中子73の部分には凹部51を形成するための凸部77が形成されている。
【0030】
突起部75のポート33を形成するための先端部75aと突起部76のポート47を形成するための先端部76aは、ともに形成穴71における円周方向の長さが軸線方向の長さよりも長い形状をなしており、しかも、突起部75のポート33を形成するため先端部75aは、シリンダ部材15の底部15a側ほど幅が狭い断面台形状をなしている。すなわち、先端部75aは、底部15a側ほど互いに近接するように鏡面対象をなして傾斜する一対の傾斜面を有している。また、凸部77は、底部15aに対し反対側の部分が、底部15aに対し反対側ほど幅が広い当脚台形状をなしており、しかも、半径方向における外側ほど幅が狭くなる当脚台形状をなしている。すなわち、凸部77の底部15aに対し反対側の部分には、底部15a側ほど互いに近接し、しかも、半径方向における外側ほど互いに近接するように傾斜する一対の傾斜面を有している。
【0031】
以上の結果、ポート33,47は、鋳造時において、図4〜図6に示すように、シリンダ部材15の円周方向に長い長穴形状をなすことになり、しかも、ポート33は、シリンダ部材15の底部15a側ほど幅が狭い断面当脚台形状をなすことになる。すなわち、ポート33は、底部15a側ほど互いに近接するように鏡面対象をなして傾斜する一対の傾斜面33aを有している。また、凹部51の底部15aに対し反対側の部分は、底部15aに対し反対側ほど幅が広い当脚台形状をなすとともに、半径方向における外側ほど幅が狭くなる当脚台形状をなすことになる。すなわち、凹部51の底部15aに対し反対側の部分には、底部15a側ほど互いに近接し、しかも、半径方向における外側ほど互いに近接するように傾斜する一対の傾斜面51aが形成されている。
【0032】
そして、第1型70同士を合わせて形成穴71を形成するとともに、中子73を形成穴71の所定位置まで進入させ、さらに、第2型72を中子73に当接する所定位置まで進入させる。そして、この状態で、これら一対の第1型70、第2型72および中子73で画成されるキャビティ78に例えばアルミニウム合金等の金属を流し込み、その後、第2型72および中子73を引き抜くとともに一対の第1型70を分離することで、シリンダ部材15の切削加工前の鋳物が形成される。このように鋳造時に上記形状のポート33,47が形成される。
【0033】
このようなシリンダ部材15の鋳物に対して段付穴部20が切削加工されることになる。この段付穴部20の切削加工は、シリンダ部材15を切削工具に対し相対回転させながら切削工具を開口15c側から底部15aに向けて移動させることにより行われることになるが、この時に、凹部51の開口15c側は開口15c側ほど幅が広い台形状をなしているため、切削工具が段付穴部20を切削加工している状態から凹部51の空間に抜ける際に、切削工具の進行方向に対し凹部51の切削位置が鈍角をなすことになり、その結果、凹部51の方向にバリを生じにくい。
【0034】
同様に、切削加工時に、ポート33は、その開口15c側は開口15c側ほど幅が広い台形状をなしているため、図7に示すように、切削工具Cが段付穴部20の内面を切削加工している状態から、ポート33の空間に抜ける際に、切削工具Cの進行方向に対しポート33の切削位置が鈍角をなすことになり、その結果、ポート33の方向に突出するバリを生じにくい。
【0035】
以上に述べた本実施形態のマスタシリンダ1によれば、ポート33,47がシリンダ部材15の鋳造時に形成されるため、ポート33,47を穴あけ加工で形成する必要がなくなる。また、ポート33,47は鋳造時に形成されることから円形状以外の断面形状にすることが容易にできる。
【0036】
したがって、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができるとともに、シリンダ部材15の円周方向に長い長穴形状にすることができるためポート33,47の液通路断面積を確保することができる。
【0037】
また、ポート33は、シリンダ部材15の底部15a側ほど幅が狭い断面台形状をなしているため、シリンダ部材15の段付穴部20の内周面を加工する際の切削工具Cの進行に対し鈍角となり、その結果、ポート33側へのバリの突出を防止できる。したがって、バリ取り作業が不要となり、この点でも、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載のマスタシリンダによれば、ポートがシリンダ部材の鋳造時に形成されるため、ポートを穴あけ加工で形成する必要がなくなる。また、ポートは鋳造時に形成されることから円形状以外の断面形状に容易に形成することができる。
【0039】
したがって、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができ、例えばシリンダ部材の円周方向に長い長穴形状にすることができてポートの液通路断面積を確保可能となる。
【0040】
また、ポートがシリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなしているため、ポートの液通路断面積を確保することができる。
【0041】
また、ポートは、シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなしているため、シリンダ部材の内周面を加工する際の切削工具の進行に対し鈍角となり、その結果、ポート側へのバリの突出を防止できる。したがって、バリ取り作業が不要となり、この点でも、加工工数を減らすことでコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のマスタシリンダの構成を示す側断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を鋳造する鋳造金型を示す側断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を鋳造する鋳造金型を示す図2におけるA―A断面図である。
【図4】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を示す側断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を示す断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を示す開口側から見た図である。
【図7】 本発明の一実施形態のマスタシリンダのシリンダ部材を切削加工する際の一状態を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ
15 シリンダ部材
15a 底部
16,17 ピストン
32,45 圧力室
33,47 ポート

Claims (2)

  1. リザーバを取り付けるボス部を有する有底筒状のシリンダ部材と、該シリンダ部材内に挿入されて該シリンダ部材内に圧力室を形成するピストンとを有し、前記シリンダ部材には、前記圧力室とリザーバとを連通させるためのポートが、一端側がシリンダ部材の内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口し前記ボス部の内周側に連通して前記シリンダ部材の軸直交方向に形成されているマスタシリンダにおいて、
    前記ポートが前記シリンダ部材の鋳造時に前記ボス部の内周面と同時に前記シリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなすとともに、前記シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなして形成されてなることを特徴とするマスタシリンダ。
  2. リザーバを取り付けるボス部を有する有底筒状のシリンダ部材と、該シリンダ部材内に挿入されて該シリンダ部材内に圧力室を形成するピストンとを有し、前記シリンダ部材には、前記圧力室とリザーバとを連通させるためのポートが、一端側がシリンダ部材の内周面に開口するとともに他端側が外周面に開口し前記ボス部の内周側に連通して前記シリンダ部材の軸直交方向に形成されているマスタシリンダの製造方法において、
    前記シリンダ部材は、該シリンダ部材の外側を形成する形成穴を有する第1型と、該第1型の形成穴に対して軸直交方向に進退可能に設けられる第2型と、前記の形成穴に対して軸方向に進退可能に設けられる中子とを用いて鋳造され、前記第2型は、前記ボス部の内周面と前記シリンダ部材の円周方向に長い長穴形状をなすとともに、前記シリンダ部材の底部側ほど幅が狭い断面台形状をなす前記ポートとを形成するための突起部を有していることを特徴とするマスタシリンダの製造方法。
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