しかしながら、特許文献1に開示された電子メール受信確認装置によると、たとえばその装置が受信するメールの数が多い場合には、信号音が長時間発生されることになる。そのため、たとえば公共の場所において装置の周辺に迷惑を及ぼしたり、あるいは、電力の過剰な消費につながる場合もあった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電力の消費を抑制し、また周辺に悪影響を及ぼすことなくメールの受信状況を利用者に報知することができる携帯通信端末を提供することである。
本発明の他の目的は、電力の消費を抑制し、また周辺に悪影響を及ぼすことなくメールの受信件数を利用者に報知することができる携帯通信端末の着信通知方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、携帯通信端末を、電力の消費を抑制し、また周辺に悪影響を及ぼすことなくメールの受信件数を利用者に報知することができる方法を実現するためのプログラムを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、携帯通信端末は、通信回線を介して、電子メールを受信するための受信手段と、電子メールの受信を報知するための報知手段と、受信手段により受信される電子メールの数を検出するための検出手段と、電子メールの数が複数であるか否かに基づいて、報知手段の動作を制御するための制御手段とを含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が電子メールを受信すると、検出手段は電子メールの数を検出する。ここで、電子メールとは、たとえば通信回線を介して接続された端末間で目的の相手に伝達される情報の集まりをいう。この情報には、テキストデータ、グラフィックスデータ、プログラム、動画、音声などが含まれる。制御手段は、その数が複数であるか否かに基づいて、音声出力装置、発光装置、発振装置その他の報知手段の動作を制御する。この制御には、たとえば音声出力の場合における出力時間あるいは出力される音声の切り替え、発光の場合における発光時間あるいは発光色の切り替え、発振の場合における発振時間あるいは発振の周波数の切り替えなどが含まれる。このようにすると、利用者は、受信した電子メールが1件であるか複数であるかを容易に判別することができる。
好ましくは、制御手段は、電子メールの数が1である場合に、予め定められた第1の報知の態様で電子メールの受信を報知するように、報知手段を制御するための第1の報知制御手段と、電子メールの数が2以上である場合に、第1の報知の態様と異なる態様で電子メールの受信を報知するように、報知手段を制御するための第2の報知制御手段とを含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信した電子メールの数が1である場合には、第1の報知制御手段が第1の報知の態様でその受信を報知する。受信したメールの数が2以上である場合には、第2の報知制御手段が第2の報知の態様でその受信を報知する。第1の報知の態様と第2の報知の態様とは異なるため、利用者は、受信した電子メールの数が1件であるかそれ以上であるかを容易に判別することができる。
好ましくは、受信手段は、複数の電子メールを受信する。検出手段は、複数の電子メールを受信した後に、電子メールの数を検出するための手段を含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、電子メールの受信後にそのメールの数が検出されて、その数に基づいて報知の態様が切り替えられる。これにより、電子メールの数は正確に検出されるため、電子メールの受信の報知時において、誤報知を防止することができる。
好ましくは、受信手段は、複数の電子メールを受信する。検出手段は、複数の電子メールの各々を受信するごとに、電子メールの数を検出するための手段を含む。第2の報知制御手段は、検出された電子メールの数が2である場合に、第1の報知の態様と異なる態様で電子メールの受信を報知する動作を報知手段に実行させるための手段と、報知手段3以上である場合に、報知手段による報知の動作を禁止するための手段とを含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、検出された電子メールの数が2になったときに、報知手段は、1件の電子メールを受信した場合における報知の態様と異なる態様で、その受信を報知する。3件目の電子メールが受信されたとき、報知手段は、電子メールの受信を報知しない。このようにすると、携帯通信端末は、利用者に電子メールの受信状況を迅速に報知することができる。
好ましくは、携帯通信端末はさらに、予め定められた時間に受信された電子メールの数が2であるか否かを判断するための判断手段を含む。第2の報知制御手段は、予め定められた時間に受信された電子メールの数が2である場合には、第1の報知の態様と異なる態様で報知するように、報知手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が予め定められた時間に2件の電子メールを受信すると、報知手段は、1件の電子メールの受信を報知する態様と異なる態様で、2件の電子メールの受信を報知する。したがって、利用者は、その時間内に少なくとも2件の電子メールを受信したか否かを知ることができる。なお、受信した電子メールの数を判断するタイミングは、上記のような予め定められた時間に限られず、たとえば携帯通信端末が通信回線に接続するごとに行なわれてもよい。
好ましくは、携帯通信端末は、通信回線を介して、電子メールの通信を制御する通信制御装置に接続される。携帯通信端末はさらに、通信回線を介して、通信制御装置に電子メールの数の送信要求を送信するための手段を含む。受信手段は、電子メールの数が含まれる情報を受信する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、電子メールの数の送信要求が通信制御装置に送信されると、その数を含む情報が携帯通信端末に送信される。報知手段は、この情報から検出される電子メールの数に基づいて、メールの受信を報知する。このようにすると、携帯通信端末が実際に電子メールを受信する前に、電子メールの受信が報知されるため、利用者は、2件以上の電子メールを受信したか否かを迅速に知ることができる。
好ましくは、携帯通信端末はさらに、複数の音声データを記憶するための記憶手段を含む。報知手段は、音声データに基づいて音声を出力するための音声出力手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた音声データに基づく音声を出力するように、音声出力手段を制御する。第2の報知制御手段は、予め定められた音声データと異なる音声データに基づく音声を出力するように、音声出力手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、出力される音声は、受信された電子メールの数に応じて異なるため、利用者は、電子メールを1件受信したか、あるいは、それ以上受信したかを速やかに知ることができる。
好ましくは、携帯通信端末はさらに、音声データを記憶するための記憶手段を含む。報知手段は、音声データに基づいて音声を出力するための音声出力手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた時間音声データに基づく音声を出力するように、音声出力手段を制御する。第2の報知制御手段は、予め定められた時間よりも長い時間、音声データに基づく音声を出力するように、音声出力手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が2件以上の電子メールを受信した場合、受信数に関係なく、1件の電子メールの受信時における音声出力時間よりも長い時間音声が出力されるため、音声が出力され続けることによる騒音の影響を防止することができる。なお、音声の出力に関し、第1の報知制御手段が予め定められた時間よりも長い時間出力し、第2の報知制御手段が予め定められた時間出力するものであってもよい。
好ましくは、報知手段は、光を発生するための発光手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた時間光を発生するように、発光手段を制御する。第2の報知制御手段は、予め定められた時間よりも長い時間、光を発生するように、発光手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が1件の電子メールを受信した場合と2件以上の電子メールを受信した場合とで、発光する時間が異なるため、利用者は、複数の電子メールを受信したか否かを容易に判断する事ができる。
好ましくは、報知手段は、複数色の光の中の少なくとも1色の光を発生するための発光手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた第1の光を発生するように、発光手段を制御する。第2の報知制御手段は、第1の光の色と異なる色の光を発生するように、発光手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が1件の電子メールを受信した場合と2件以上の電子メールを受信した場合とで、発光する光の色が異なるため、利用者は、複数の電子メールを受信したか否かを容易に判断する事ができる。
好ましくは、報知手段は、振動を発生するための発振手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた時間、振動を発生するように、発振手段を制御する。第2の報知制御手段は、予め定められた時間よりも長い時間、振動を発生するように、発振手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が1件の電子メールを受信した場合と2件以上の電子メールを受信した場合とで、振動が発生する時間が異なるため、利用者は、複数の電子メールを受信したか否かを容易に判断する事ができる。
好ましくは、報知手段は、振動を発生するための発振手段を含む。第1の報知制御手段は、予め定められた周波数に基づいて振動を発生するように、発振手段を制御する。第2の報知制御手段は、予め定められた周波数と異なる周波数に基づいて振動を発生するように、発振手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が1件の電子メールを受信した場合と2件以上の電子メールを受信した場合とで、振動の周波数が異なる。これいにより、利用者は、そのような振動の態様に基づいて、複数の電子メールを受信したか否かを容易に判断する事ができる。
好ましくは、携帯通信端末はさらに、音声データを記憶するための記憶手段を含む。報知手段は、音声データに基づいて音声を出力するための音声出力手段を含む。第1の報知制御手段は、一度の通信接続で音声データに基づく音声を出力するように、音声出力手段を制御する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、通信回線に接続するごとに受信された電子メールの数に応じて、音声が出力される。したがって、利用者は、携帯通信端末によって未読メールを受信するごとに、受信メールの数が2以上であるか否かを容易に認識することができる。
この発明の他の局面に従うと、携帯通信端末は、通信回線を介して、送信者の情報を含む電子メールを少なくとも1つ以上受信するための受信手段と、電子メールの受信を報知するための報知手段と、報知手段による報知の動作のための報知データと、電子メールの受信の報知の態様を表わす報知制御データが対応付けられた通信相手の情報とを記憶するための記憶手段と、報知制御データに基づいて、報知データに基づく報知を実行するか否かを判断するための判断手段と、判断手段の結果に基づいて、報知データに基づく報知を実行するように、報知手段を制御するための制御手段とを含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が電子メールを受信すると、その電子メールの送信者と、通信相手の情報とに基づいて、判断手段が、報知データに基づく報知を実行するか否かを判断する。たとえば、通信相手の情報によるとその送信者が報知を必要としない通信相手である場合には、判断手段は、報知しないと判断する。また、その送信者に応じた報知データに基づく報知が必要であることが報知制御データに含まれている場合には、判断手段は、その報知データに基づいて報知すると判断する。このように、報知あるいは非報知の判断が、報知データごとに行なわれるため、同一の報知データに対応付けられた異なる通信相手から電子メールを受信した場合であっても、同じ態様で何度も報知されることはない。当然、同一の通信相手から電子メールを受信した場合も何度も報知されることはない。これにより、電力の消費を抑制しつつ、利用者に電子メールの受信を報知することができる携帯通信端末を提供することができる。
好ましくは、報知データは、少なくとも1つ以上の音声データを含む。報知制御データは、音声データに基づく報知を実行するか否かを表わすデータを含む。報知手段は、音声データに基づいて音声を出力するための音声出力手段を含む。制御手段は、判断手段が音声データに基づく報知を実行すると判断したとき、音声出力手段に音声データに基づく音声を出力させるための手段と、判断手段が音声データに基づく報知を実行しないと判断したとき、音声出力手段に音声データに基づく音声の出力を禁止するための手段とを含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、同一の音声(たとえば、通信相手に固有なメール着信音、通常のメール着信音等)が何度も出力されなくなる。このようにすると、携帯通信端末の電力の消費が抑制されるとともに、騒音の観点から、周囲への影響を最小限にしつつ、電子メールの受信を利用者に通知することができる。
好ましくは、受信手段は、複数の電子メールを受信する。判断手段は、複数の電子メールを受信した後に、複数の電子メールの各々から送信者を識別する情報を取得する。判断手段は、各送信者の情報に基づいて、記憶手段から報知制御データを読み出す。判断手段は、報知制御データが、送信者は電子メールの受信時に報知を必要とする通信相手であることを表わすとき、音声データに基づく報知を実行すると判断する。そして、判断手段は、報知制御データが、送信者は電子メールの受信時に報知を必要としない通信相手であることを表わすとき、音声データに基づく報知を実行しないと判断する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、電子メールの受信後に、電子メールの送信者に対応付けられる情報に応じて、特定の音声データに基づく音声の出力の必要性が判断される。このようにすると、同じ音声データに基づく音声の出力が避けられる。また、電子メールの受信完了後に報知の判断がなされるため、報知の態様を正確に判断する事ができる。
好ましくは、受信手段は、複数の電子メールを受信する。判断手段は、複数の電子メールの各々を受信するごとに、各電子メールから送信者の情報を取得する。判断手段は、各送信者の情報に基づいて、記憶手段から報知制御データを読み出す。判断手段は、報知制御データが、送信者は電子メールの受信時に報知を必要とする通信相手であることを表わすとき、音声データに基づく報知を実行すると判断する。そして、判断手段は、音声データに基づく音声が出力された後に、音声データに基づく報知を実行しないと判断する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、受信手段が電子メールを受信するごとに、そのメールの送信者に対応付けられた報知制御データに基づいて、音声データに基づく報知の必要性が判断される。このようにすると、報知が必要な場合には、音声出力手段は、速やかに音声を出力することができるため、電子メールの受信が速やかに報知される。
この発明の他の局面に従うと、携帯通信端末の着信通知方法は、通信回線を介して、電子メールを受信するステップと、電子メールの受信を報知するステップと、受信された電子メールの数を検出するステップと、電子メールの数が複数であるか否かに基づいて、報知の動作を制御するステップとを含む。
上記の構成を有する着信通知方法によると、携帯通信端末が電子メールを受信すると、電子メールの数が検出される。音声出力装置、発光装置、発振装置その他の報知手段の動作は、その数が複数であるか否かに基づいて制御される。この制御には、たとえば音声出力の場合における出力時間あるいは出力される音声の切り替え、発光の場合における発光時間あるいは発光色の切り替え、発振の場合における発振時間あるいは発振の周波数の切り替えなどが含まれる。このようにすると、利用者は、受信した電子メールが1件であるか複数であるかを容易に判別することができる。
この発明の他の局面に従うと、プログラムは、携帯通信端末に、電子メールの着信を通知する方法を実行させる。このプログラムは携帯通信端末に、通信回線を介して、電子メールを受信するステップと、電子メールの受信を報知するステップと、受信された電子メールの数を検出するステップと、電子メールの数が複数であるか否かに基づいて、報知の動作を制御するステップとを実行させる。
上記の構成を有するプログラムによると、携帯通信端末が電子メールを受信すると、電子メールの数が検出される。音声出力装置、発光装置、発振装置その他の報知手段の動作は、その数が複数であるか否かに基づいて制御される。この制御には、たとえば音声出力の場合における出力時間あるいは出力される音声の切り替え、発光の場合における発光時間あるいは発光色の切り替え、発振の場合における発振時間あるいは発振の周波数の切り替えなどが含まれる。これにより、携帯通信端末におけるメールの受信件数を容易に利用者に報知することができる方法を実現するためのプログラムを提供することができる。
この発明の他の局面に従うと、携帯通信端末の着信通知方法は、通信回線を介して、送信者の情報を含む電子メールを少なくとも1つ以上受信するステップと、電子メールの受信を報知するステップと、報知の動作のための報知データと、電子メールの受信の報知の態様を表わす報知制御データが対応付けられた通信相手の情報とを予め準備するステップと、報知制御データに基づいて、報知データに基づく報知を実行するか否かを判断するステップと、判断ステップの結果に基づいて、報知データに基づく報知を実行するように、報知ステップを制御するステップとを含む。
上記の構成を有する着信通信方法によると、携帯通信端末が電子メールを受信すると、報知データに基づく報知を実行するか否かが、その電子メールの送信者と、通信相手の情報とに基づいて判断される。たとえば、通信相手の情報によるとその送信者が報知を必要としない通信相手である場合には、電子メールの受信を報知しないと判断される。また、その送信者に応じた報知データに基づく報知が必要であることが報知制御データに含まれている場合には、その報知データに基づいて報知すると判断される。このように、報知あるいは非報知の判断が、報知データごとに行なわれるため、同一の報知データに対応付けられた異なる通信相手から電子メールを受信した場合であっても、同じ態様で何度も報知されることはない。これにより、電力の消費を抑制しつつ、利用者に電子メールの受信を報知することができる携帯通信端末の着信通知方法を提供することができる。
この発明のさらに他の局面に従うと、プログラムは、携帯通信端末に、電子メールの着信を通知する方法を実行させる。このプログラムは携帯通信端末に、通信回線を介して、送信者の情報を含む電子メールを少なくとも1つ以上受信するステップと、電子メールの受信を報知するステップと、報知の動作のための報知データと、電子メールの受信の報知の態様を表わす報知制御データが対応付けられた通信相手の情報とを予め準備するステップと、報知制御データに基づいて、報知データに基づく報知を実行するか否かを判断するステップと、判断ステップの結果に基づいて、報知データに基づく報知を実行するように、報知ステップを制御するステップとを実行させる。
上記の構成を有するプログラムによると、携帯通信端末における電子メールの受信時に、報知あるいは非報知の判断が、報知データごとに行なわれる。そのため、同一の報知データに対応付けられた異なる通信相手から電子メールを受信した場合であっても、同じ態様で何度も報知されることはない。これにより、電力の消費を抑制しつつ、利用者に電子メールの受信を報知することができる携帯通信端末の着信通知方法を実現するためのプログラムを提供することができる。
本発明に係る携帯通信端末によると、電子メールを1件受信した場合と、2件以上受信した場合とで、受信の報知が切り替えられるため、利用者は、電子メールを1件受信したかあるいはそれ以上受信したかを容易に知ることができる。
本発明に係る携帯通信端末によると、複数の電子メールが受信された場合には、電子メールの受信件数に関わらず、受信の報知が、予め定められた報知の態様によって行なわれる。したがって、多数の電子メールを受信した場合に、報知の動作が続くことが防止されるため、携帯通信端末の電力の消費が抑制され、また、周囲への影響も最小限に抑えられる。
本発明に係る携帯通信端末によると、同一の音声による報知を要求する複数の通信相手から電子メールを受信した場合に、同一の音声が何度も出力されなくなる。これにより、電源の消費を抑制しつつ、少なくとも係る音声の報知が対応付けられた通信相手からの受信を報知することができる。
本発明に係る着信通知方法によると、携帯通信端末は、電子メールを1件受信した場合と、2件以上受信した場合とで、受信の報知を切り替える。これにより、利用者は、電子メールを1件受信したかあるいはそれ以上受信したかを容易に知ることができる。
本発明に係る着信通知方法によると、携帯通信端末は、同一の音声による報知を要求する複数の通信相手から電子メールを受信した場合に、同一の音声を何度も出力しない。これにより、電源の消費を抑制しつつ、少なくとも係る音声の報知が対応付けられた通信相手からの受信を報知することができる。
本発明に係るプログラムによると、そのプログラムを実行する携帯通信端末は、電子メールを1件受信した場合と、2件以上受信した場合とで、受信の報知を切り替える。これにより、利用者は、電子メールを1件受信したかあるいはそれ以上受信したかを容易に知ることができる。
さらに、本発明に係るプログラムによると、そのプログラムを実行する携帯通信端末は、同一の音声による報知を要求する複数の通信相手から電子メールを受信した場合に、同一の音声を何度も出力しない。これにより、電源の消費を抑制しつつ、少なくとも係る音声の報知が対応付けられた通信相手からの受信を報知することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の本発明の第1の実施の形態に係る携帯通信端末について説明する。この携帯通信端末は、たとえば携帯電話であるが、これに限られず、通信機能を有する端末であればよい。
図1を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100について説明する。図1は、携帯電話100の構成を表わすブロック図である。
図1に示すように、携帯電話100は、制御部110と、アンテナ112と、通信制御部114と、表示部116と、操作部118と、マイク120と、スピーカ122と、音量調節部126と、バイブレータ128と、RAM(Random Access Memory)130と、ROM(Read Only Memory)140と、ライト142とを含む。
アンテナ112によって受信された信号は、通信制御部114を介して制御部110に入力される。この信号には、通話信号に加えて、電子メールのデータも含まれる。また、電子メールとは、たとえば通信回線を介して接続された端末間で目的の相手に伝達される情報の集まりをいう。この情報には、テキストデータ、グラフィックスデータ、プログラム、動画、音声などが含まれる。
制御部110は、映像表示するための信号表示部116に出力する。表示部116は、入力される信号に基づいて映像を表示する。この表示部116は、たとえば液晶モニタである。
制御部110は、通信制御部114から入力される音声信号に基づいて、予め定められた処理を実行して音声調節部126に音声信号を出力する。音量調節部126は、入力される信号を予め定められた設定、あるいは操作部118を介して入力される設定に基づいて変換し、スピーカ122に出力する。なお、携帯電話100は、スピーカ122に加えて他のスピーカを備えていてもよい。たとえば、受話用のスピーカと着信音の出力用のスピーカとが異なっていてもよい。
携帯電話100の利用者がマイク120に対して発した音声は、制御部110に入力される。制御部110は、予め定められた変換処理を実行して通信制御部114に音声信号を出力する。通信制御部114は、制御部110からの信号に基づいて送信処理を実行する。この送信処理によって生成される信号は、アンテナ112を介して送信される。
制御部110は、通信制御部114から着信信号を受信すると、予め定められた設定に基づいて、バイブレータ128を振動させるための信号を出力する。バイブレータ128は、その信号に基づいて振動し、携帯電話100の利用者は、電話の着信などを知ることができる。
ライト142は、制御部110から出力される信号に基づいて、予め設定された色の光を発する。ライト142は、制御部110から点滅の指令が出力された場合には、予め設定された間隔毎に、点滅する。
RAM130は、たとえばフラッシュメモリである。RAM130は、上記の各設定を記憶するための各種設定記憶領域132と、携帯電話100の通信相手の情報を記憶するためのメモリダイヤル記憶領域134と、ライト142の発光条件その他の各種のデータを記憶するための各種データ記憶領域136とを含む。これらの領域に格納されるデータは、操作部118を介して入力される設定に基づいて利用者が任意に変更することができる。
なお、RAM130に確保される記憶領域の態様は、図1に示したものに限られない。携帯電話100の動作に応じてRAM130に一時的に格納されるデータの構造については、後述する。
ROM140は、予め作成された携帯電話100の基本的な動作条件を制御するプログラム、あるいは初期データなどを記憶する。なお、ROM140に記憶されるデータは、RAM130に予め記憶されていてもよい。また、ROM140は、EPROM(Erasable and Programmable ROM)その他のデータの消去あるいは書き込みが可能なROMであってもよい。この場合、携帯電話100の動作の制御に必要なデータあるいはソフトウェアを逐次更新することができる。
このようにして、携帯電話100における処理は、各ハードウェア、および制御部110あるいは通信制御部114により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、RAM130あるいはROM140に予め記憶されている場合がある。あるいは、メモリカード(図示しない)その他の記録媒体に格納されて流通し、メモリカードリーダ(図示しない)によりその記録媒体から読み取られて、RAM130に一旦格納される場合もある。そのソフトウェアは、ROM140あるいはRAM130から読み出されて、制御部110によって実行される。図1に示した携帯電話100のハードウェア自体は、通信機能を有するコンピュータとして一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、RAM130、ROM140、あるいはメモリカードその他の記録媒体に記録されたソフトウェアであるともいえる。
図2を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の構成についてさらに説明する。図2は、携帯電話100の具体的な構成の一例を表わす概略図である。
図2に示すように、携帯電話100は、たとえば第1の筐体150と第2の筐体160とを含む折り畳み可能な構成を有する。なお、携帯電話100の構成は、図2に示した態様に限られず、折り畳み可能でない構成であってもよいし、あるいは、複数の筐体が分離可能な構成であってもよい。
図3を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図3は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえば携帯電話100の利用者が予め定められた未読メールの受信処理の実行を指示した場合、あるいは基地局、中継局その他の情報通信サービスの提供者が有する通信制御装置(図示しない)がメールを受信し、携帯電話100がその受信を検知し、そして未読メールを受信する場合に実行される。
ステップS302にて、制御部110は、未読メールを全件受信する。この処理は、たとえば利用者が携帯電話100を介して通信回線に接続した場合に、未読メールの受信を指示した時に実行される。
ステップS304にて、制御部110は、受信したメール数をRAM130の所定のデータ領域に格納する。このメール数は、たとえば各メールの通信電文の先頭部分あるい末尾に格納されている所定の制御コードの数を読み取ることにより、検出される。なお、その他の方法によって、メールの数が検出されてもよい。
ステップS306にて、制御部110は、メール着信音の設定がONであるか否かを判断する。この判断は、たとえばRAM130のデータ領域に格納されたメール着信音の設定フラグの状態を読出して行なわれる。メール着信音の設定がONである場合には(ステップS306にてYES)、処理はステップS308に移される。そうでない場合には(ステップS306にてNO)、処理はステップS330に移される。
ステップS308にて、制御部110は、受信したメールの数が1件であるか否かを判断する。受信したメール数が1件である場合には(ステップS308にてYES)、処理はステップS310に移される。そうでない場合には(ステップS308にてNO)、処理はステップS320に移される。
ステップS310にて、制御部110は、RAM130における設定に基づいて、着信音を1回鳴動する信号を音量調節部126に出力する。その結果、スピーカ122は、着信音を1回だけ鳴動する。
ステップS320にて、制御部110は、RAM130に格納されている設定に基づいて、着信音を2回鳴動するための信号を音量調節部126に出力する。その結果、スピーカ122は、着信音を2回だけ鳴動する。
ステップS330にて、制御部110は、音量調節部126に着信音の鳴動のための信号の出力を禁止する。その結果、スピーカ122は、いずれの着信音も鳴動しない。
以上のような構造及びフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について説明する。以下では、携帯電話100が未読メールを10件受信した場合について説明する。なお、メールの受信件数は、10件に限られない。
利用者が、携帯電話100の操作部118を介して予め定められた未読メールの受信処理の実行を指示すると、携帯電話100が接続される基地局(図示しない)から、未読メールの送信が開始される。携帯電話100が未読メールの受信を完了すると(ステップS302)、その数が検出され、RAM130の所定のデータ領域に格納される(ステップS304)。
携帯電話100のメール着信音の設定がONである場合(ステップS306にてYES)、受信された未読メールの数が2件以上であるため(ステップS308にてNO)、携帯電話100は、着信音を2回鳴動する。これにより、利用者は、少なくとも2件以上のメールを受信したことを認識することができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話100は、複数の未読メールを受信した場合でも、受信した数の着信音を鳴動させない。したがって、着信音が長時間鳴動しつづけることによる電力の消費、あるいは公共の場所における周囲への影響が抑制される。
なお、本実施の形態において、メールの受信を報知する態様は、音声の出力に限られない。たとえば、受信したメールの数ごとに予め定められた周波数を有する振動を発してもよいし、特定の色を有する光を発光してもよい。あるいは、光の点滅する速度をメールの受信数に応じて予め設定してもよい。このようにしても、携帯電話100がメールを受信したか否か、および複数のメールを受信したか否かを、利用者に報知することができる。これにより、電力の消費を抑制し、また周辺に悪影響を及ぼすことなくメールの受信状況を利用者に報知することができる携帯通信端末を提供することができる。
<第1の実施の形態 第1の変形例>
以下、本実施の形態の第1の変形例について説明する。本変形例に係る携帯電話は、複数のメールの受信中に、各メールを受信する度に、着信音を鳴動させるか否かを判断する機能を有する点で、前述の第1の実施の形態と異なる。なお、本変形例に係る携帯電話100のハードウェア構成は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらの機能も同じである。したがって、それらについての説明はここでは繰り返さない。
図4を参照して、本変形例に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図4は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の実施の形態における処理と同一の処理には、同一のステップ番号を付し、それらについての説明は、ここでは繰り返さない。
ステップS402にて、制御部110は、メールの受信を検知する。ステップS404にて、制御部110は、メール受信カウンタを初期化する。これにより、そのカウンタの値は、「0」に設定される。なお、このカウンタは、この処理が実行されるときに一時的に生成されるデータ領域である。この領域は、この処理中のデータを一時的に格納する。
ステップS406にて、制御部110は、メール受信カウンタの値を「1」だけカウントアップする。
ステップS408にて、制御部110は、メール受信カウンタの値が「1」であるか否かを判断する。そのカウンタの値が「1」である場合には(ステップS408にてYES)、処理はステップS310に移される。そうでない場合には(ステップS408にてNO)、処理はステップS412に移される。
ステップS412にて、制御部110は、メール受信カウンタの値が「2」であるか否かを判断する。そのカウンタの値が「2」である場合には(ステップS412にてYES)、処理はステップS310に移される。そうでない場合には(ステップS412にてNO)、処理はステップS330に移される。
ステップS420にて、制御部110は、メールをさらに受信しているか否かを判断する。この判断は、たとえば携帯電話100がメールの送信が終了したことを表わすコードを検出したか否かに基づいて行なわれる。メールをさらに受信している場合には(ステップS420にてYES)、処理はステップS406に戻される。そうでない場合には(ステップS420にてNO)、処理は終了する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について説明する。以下では、携帯電話100が10件のメールを受信する場合について説明する。
利用者が携帯電話100に対して予め定められた操作を実行することにより、未読メールの送信要求を基地局(図示しない)に送信すると、基地局は携帯電話100に未読メールの送信を開始する。
携帯電話100がメールの受信を検知すると(ステップS402)、メール着信音の設定がONである場合には(ステップS306にてYES)、メール受信カウンタが初期化される(ステップS404)。
携帯電話100が1件目のメールを受信した時、メール受信カウンタの値は「1」に設定されるため(ステップS406、ステップS408にてYES)、予め設定された着信音が1回鳴動する(ステップS310)。
携帯電話100が2件目のメールを受信すると(ステップS420にてYES)、メール受信カウンタの値は「2」に設定される(ステップS406、ステップS408にてNO)。この場合(ステップS412にてYES)、その着信音が再び鳴動する(ステップS310)。
携帯電話100が3件目以降のメールを受信すると(ステップS420にてYES)、メール受信カウンタの値は「3」以上になるため(ステップS408にてNO、ステップS412にてNO)、着信音は鳴動しない(ステップS330)。
以上のようにして、本変形例に係る携帯電話100は、メールを受信する場合に、2件目のメールを受信するまで、予め設定された着信音を鳴動する。3件目以降のメールを受信した場合には、着信音は鳴動しない。これにより、携帯電話100が1件のメールを受信したこと、あるいは2件以上のメールを受信したことが、利用者に通知される。このようにすると、利用者は、メールの受信状況を容易に認識することができる。また、メールの受信ごとに鳴動の有無が判断されるため、最後のメールの受信が完了する前に、利用者はメールの受信状況を知ることができる。
<第1の実施の形態 第2の変形例>
以下、本実施の形態の第2の変形例について説明する。本変形例に係る携帯電話100は、基地局に未読メールの数の送信要求を送信し、その要求に応じて返信された未読メールの数に基づいて、着信音の鳴動の態様を判断する機能を有する点で、前述の実施の形態と異なる。なお、本変形例に係る携帯電話100のハードウェア構成は、第1の実施の形態と同じである。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
図5を参照して、本変形例に係る携帯電話100が通信するネットワークについて説明する。図5は、携帯電話100と、上記の送信要求の送信先である通信制御装置600とを含む通信ネットワークを表わす図である。
図5に示すように、携帯電話100は、通信回線を介して中継局510に接続される。中継局510は、ネットワーク550を介して通信制御装置600に接続される。なお、ネットワーク550に接続される各通信装置の構成は、図5に示される態様に限られない。複数の中継局が通信制御装置600に接続されてもよいし、複数の携帯電話が特定の中継局に接続可能であってもよい。
図5において、携帯電話100からの未受信メールの数の送信要求は、中継局510とネットワーク550とを介して通信制御装置600に伝送される。また、通信制御装置600からの通信情報は、ネットワーク550を介して中継局510に伝送される。中継局510は、携帯電話100にその通信情報を送信する。なお、この通信の処理の詳細は、後述する。
図6を参照して、本変形例に係る通信制御装置600の構成について説明する。図6は、通信制御装置600のハードウェア構成を表わすブロック図である。
通信制御装置600は、CPU(Central Processing Unit)610と、RAM620と、データバスを介してCPU610にそれぞれ接続された、固定ディスク630と、CD−ROM(Compact Disk - Read Only Memory)駆動装置650と、通信IF(Interface)660とを含む。CD−ROM駆動装置650には、CD−ROM652が装着される。
CPU610は、RAM620あるいは固定ディスク630に記憶されているプログラムに基づいて、予め定められた処理を実行する。この処理の詳細は、後述する。CPU610は、通信IF660を介して、ネットワークに接続された他の通信装置とデータを通信する。
このようにして、通信制御装置600における処理は、各ハードウェアおよびCPU610により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、RAM620あるいは固定ディスク630に予め記憶されている場合がある。あるいは、CD−ROM652その他の記録媒体に格納されて流通し、CD−ROM駆動装置650によりその記録媒体から読取られて、固定ディスク630に一旦格納される場合もある。そのソフトウェアは、固定ディスク630から読み出されて、CPU610によって実行される。図6に示した通信制御装置600のハードウェア自体は、コンピュータとして一般的なものである。したがって、本変形例に係る通信制御装置600を実現するために最も本質的な部分は、RAM620、固定ディスク630、あるいはCD−ROM652その他の記録媒体に記録されたソフトウェアであるともいえる。なお、通信制御装置600を実現するコンピュータの各ハードウェアの動作は周知であるので、ここではその説明は繰り返さない。
図7を参照して、本変形例に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図7は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の実施の形態における処理と同一の処理には、同一のステップ番号を付し、それらについての説明は、ここでは繰り返さない。
ステップS702にて、制御部110は、利用者による操作に基づいて、未受信メールの数の送信要求を通信制御装置600に送信する。ステップS704にて、制御部110は、通信制御装置600から、未受信メールの数を含む情報を受信する。ステップS706にて、制御部110は、未受信メールの数をRAM130の各種データ領域136に確保された領域に格納する。
図8を参照して、本変形例に係る通信制御装置600の制御構造について説明する。図8は、通信制御装置600のCPU610が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえば携帯電話100その他の通信端末から、各通信端末に対応付けられたメールアドレスに送信された電子メールのうち未受信のメールの数を送信する要求を受信した場合に、実行される。
ステップS802にて、通信制御装置600のCPU610は、未受信メールの数の送信要求を含む情報を受信する。ステップS804にて、CPU610は、その情報のヘッダ情報に基づいて、送信要求の送信者を特定する。これにより、送信要求は携帯電話100から送信されたことが認識される。
ステップS806にて、CPU610は、固定ディスク630から、携帯電話100に対して送信されたメールの中から、携帯電話100に転送されていないメール、すなわち携帯電話100にとっての未受信メールの数を算出する。この算出は、たとえば携帯電話100のメールアドレスに送信されたメールのそれぞれに対応付けられるフラグをカウントすることにより行なわれる。ここで、フラグは、携帯電話100への転送の状態(たとえば、転送済みであるか、未転送であるか)を表わす。
ステップS808にて、CPU610は、携帯電話100に、未受信メールの数と通信制御情報とを含む情報を送信する。
以上のような構造及びフローチャートに基づく、本変形例に係る携帯電話100の動作について、図7および図8を参照しつつ説明する。以下の説明では、携帯電話100の未受信メールが10件である場合について説明する。
携帯電話100の利用者が、予め定められた操作を実行すると、未受信メールの数の送信要求を含む情報が通信制御装置600に送信される(ステップS702)。通信制御装置600がその情報を受信すると(ステップS802)、その情報の送信者は携帯電話100であることが特定される(ステップS804)。通信制御装置600は携帯電話100の未受信メールの数を算出し(ステップS806)、その数を含む情報を携帯電話100に送信する(ステップS808)。
携帯電話100が通信制御装置600からその情報を受信すると(ステップS704)、未受信メールの数が、その情報から取得され、RAM130の所定のデータ領域に格納される(ステップS706)。携帯電話100の着信音の設定がONである場合(ステップS306にてYES)、受信したメールの数は10件であるため(ステップS308にてNO)、予め設定された着信音が2回鳴動する(ステップS320)。
以上のようにして、本変形例に係る携帯電話100は、利用者の操作に基づいて、通信制御装置600その他の携帯電話100の通信を制御する装置に、未受信メールの数を要求する情報を送信する。その装置が携帯電話100に対するメールの中の未受信メールの数を携帯電話100に送信すると、携帯電話100は、その数に基づいて、未受信メールの受信状態を通知する音声を発する。
このようにすると、携帯電話100の利用者は、未受信メールを実際に受信する前に、未受信メールの数が1件であるか、あるいは2件以上であるかを知ることができる。その結果、着信音が未受信メールの数に応じて鳴動しないため、電力の消費が抑えられ、また周辺への悪影響が防止される。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る携帯電話100は、携帯電話100が基地局に接続して電子メールを全て受信したときに、着信音の鳴動の態様を判断する機能を有する。なお、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成は、第1の実施の形態と同じである。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
図9を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について説明する。図9は、携帯電話100のRAM130が記憶するデータを説明するための図である。
図9に示すように、携帯電話100が発することのできる音声を識別するデータは、データ領域D910に格納される。各音声に対応付けられる具体的な音声パターンを特定するデータは、データ領域D920に格納される。
携帯電話100の通話相手を識別するデータは、データ領域D930に格納される。各通話相手に対応付けられる音声を特定するデータは、データ領域D940に格納される。
各着信音を識別するデータは、データ領域D950に格納される。各着信音に対応付けられる具体的な音声データのファイル名は、データ領域D960に格納される。
このようなデータ構造を有する携帯電話100において、制御部110は、処理の実行中に予め設定された条件が成立すると該当するデータを各データ領域から読出して、それに基づいて鳴動処理を実行する。なお、RAM130におけるデータ構造は、図9に示したものに限られず、他の態様であってもよい。
図10を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造についてさらに説明する。図10は、RAM130が記憶するデータを説明するための図である。
図10に示すように、メールの受信に応じて検出された送信者を特定するためのデータは、データ領域D1010に格納される。各送信者に対応付けられる音声パターンを特定するためのデータは、データ領域D1020に格納される。これらの領域は、たとえばメールの受信ごとに、一時的に確保される。
携帯電話100が鳴動する音声パターンを特定するためのデータは、データ領域D1030に格納される。登録された音声パターンの要因を表わす情報は、データ領域D1040に格納される。データ領域D1030およびD1040を含むテーブルは、たとえば後述する処理が実行される場合に、一時的に生成される。以下の説明では、このようなテーブルを鳴動用テーブルと称す。鳴動の対象となる着信音は、データ領域D1030に示すように、パターン2、パターン3、パターン1、およびパターン5である。
図11を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図11は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の各実施の形態における処理と同一の処理には、同一のステップ番号を付し、それらについての説明は、ここでは繰り返さない。
ステップS1106にて、制御部110は、受信したメールのテーブルをRAM130に作成する。ステップS1107にて、制御部110は、通常メール着信音フラグを初期して、「0」をセットする。ステップS1108にて、制御部110は、配信確認音フラグを初期化して、「0」をセットする。
ステップS1110にて、制御部110は、該当メールにメールコールが設定されているか否かを判断する。ここでメールコールとは、通信相手ごとに予め対応付けられた呼出音をいう。このような呼出音は、特定の通信相手からの着信に応答して鳴動するように、呼出音の音声データと通信相手を識別するデータとが対応付けられている。メールコールが設定されている場合には(ステップS1110にてYES)、処理はステップS1112に移される。そうでない場合には(ステップS1110にてNO)、処理はステップS1120に移される。
ステップS1112にて、制御部110は、そのメールに対応付けられる着信音が鳴動用テーブルに登録されている着信音であるか否かを判断する。そのメールの着信音が鳴動用テーブルに登録されている着信音である場合には(ステップS1112にてYES)、処理はステップS1130に移される。そうでない場合には(ステップS1112にてNO)、処理はステップS1114に移される。
ステップS1114にて、制御部110は、鳴動用テーブルに該当着信音を登録する。すなわち、その着信音を識別するデータが、そのテーブルの所定の領域に格納される。
ステップS1120にて、制御部110は、受信したメールが配信確認音を鳴らす必要のあるメールであるか否かを判断する。そのメールが配信確認音を鳴らす必要のあるメールである場合には(ステップS1120にてYES)、処理はステップS1122に移される。そうでない場合には(ステップS1120にてNO)、処理はステップS1124に移される。
ステップS1122にて、制御部110は、配信確認音フラグを「1」に設定する。また、制御部110は、その着信音を識別するデータをRAM130に予め確保されたデータ領域に格納する。このデータは、たとえば、配信確認音を後に鳴動する場合に、鳴動すべき着信音を特定するために使用される。
ステップS1124にて、制御部110は、受信したメールが通常のメール着信音を鳴らすメールであるか否かを判断する。そのメールが通常のメール着信音を鳴らすメールである場合には(ステップS1124にてYES)、処理はステップS1126に移される。そうでない場合には(ステップS1124にてNO)、処理はステップS1130に移される。
ステップS1126にて、制御部110は、通常メール着信音フラグを「1」に設定する。また、制御部110は、その着信音を識別するデータをRAM130に予め確保されたデータ領域に格納する。このデータは、たとえば、通常メール着信音を後に鳴動する場合に、鳴動すべき着信音を特定するために使用される。
ステップS1130にて、制御部110は、すべてのメールに対する処理が終了したか否かを判断する。この判断は、たとえば各メールの処理の進捗を表わすフラグを参照し、その全てのフラグが処理の完了を表わす値になっているか否かに基づいて行なわれる。すべてのメールに対する処理が終了した場合には(ステップS1130にてYES)、処理はステップS1140に移される。そうでない場合には(ステップS1130にてNO)、処理はステップS1132に移される。
ステップS1132にて、制御部110は、受信メールが格納されているテーブルから、次の処理の対象となるメールのデータをRAM130の領域に読み出して、セットする。
ステップS1140にて、制御部110は、通常メールの着信音フラグの値が「1」であるか否かを判断する。その値が「1」である場合には(ステップS1140にてYES)、処理はステップS1142に移される。そうでない場合には(ステップS1140にてNO)、処理はステップS1150に移される。
ステップS1142にて、制御部110は、通常メール着信音と同じ着信音が鳴動用テーブルに登録されているか否かを判断する。同じ着信音が鳴動用テーブルに登録されている場合には(ステップS1142にてYES)、処理はステップS1150に移される。そうでない場合には(ステップS1142にてNO)、処理はステップS1144に移される。
ステップS1144にて、制御部110は、通常メール着信音を、RAM130の鳴動用テーブルに登録する。
ステップS1150にて、制御部110は、配信確認音フラグの値が「1」であるか否かを判断する。その値が「1」に設定されている場合には(ステップS1150にてYES)、処理はステップS1152に移される。そうでない場合には(ステップS1150にてNO)、処理はステップS1156に移される。
ステップS1152にて、制御部110は、配信確認音と同じ着信音が鳴動用テーブルに登録されているか否かを判断する。その着信音が鳴動用テーブルに登録されている場合には(ステップS1152にてYES)、処理はステップS1156に移される。そうでない場合には(ステップS1152にてNO)、処理はステップS1154に移される。
ステップS1154にて、制御部110は、鳴動用テーブルに配信確認音を登録する。すなわち、配信確認音を識別するデータがそのテーブルの所定の領域に格納される。
ステップS1156にて、制御部110は、鳴動用テーブルに格納されているデータに基づいて、着信音を鳴動させる。たとえば、そのテーブルに格納されている配信確認音を識別するデータが順次読み出され、そのデータに対応する音声データがROM140から読み出されて、音量調節部126を介して、スピーカ122から出力される。
ステップS1160にて、制御部110は、着信音の鳴動のための信号の出力を停止する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について説明する。
利用者が携帯電話100を操作して通信回線に接続し、予め定められた未読メールの受信処理を実行すると、携帯電話100は、未読メールを全件受信する(ステップS302)。携帯電話100のメール着信音の設定がONである場合には(ステップS304にてYES)、受信メールの処理のための領域がRAM130に確保される(ステップS1106、図10におけるデータ領域D1010)。各メールにメールコールが設定されている場合に(ステップS1110にてYES)、着信音が鳴動用テーブルに登録されていないとき(ステップS1112にてNO)、その着信音は鳴動用テーブルに登録される(ステップS1114、図10におけるデータ領域D1030)。
全ての受信メールについて着信音の鳴動の有無の判断が終了すると(ステップS1130にてYES)、通常メール着信音フラグが「1」であり(ステップS1140にてYES)、その着信音が鳴動用テーブルに登録されていない場合には(ステップS1142にてNO)、その着信音が鳴動用テーブルに登録される(ステップS1144)。
また、配信確認音フラグが「1」であり(ステップS1152にてYES)、その確認音が鳴動用テーブルに登録されていない場合には(ステップS1152にてNO)、配信確認音も鳴動用テーブルに登録される(ステップS1154)。その後、携帯電話100は、各鳴動用テーブルに登録された着信音の音声パターンに基づいて、それぞれ鳴動する(ステップS1156)。
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話100は、利用者が通信回線に接続して、未読メールを受信したときに、各メールの送信者の情報に基づいて、着信音を鳴動するか否かを判断する。このとき、一度鳴動すると判断された着信音は、さらに鳴動されることはない。このようにすると、同じ着信音が対応付けられた複数の電子メールを受信した場合であっても、着信音は1回だけ鳴動する。したがって、同じ着信音が鳴動しつづけることによる周囲への影響あるいは電力の消費を防止することができる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る携帯電話は、メールの受信時に、各メールについて着信音を鳴動するか否かを判断する機能を有する点で、前述の各実施の形態と異なる。なお、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成は、前述の各実施の形態に係る携帯電話の構成と同じである。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
図12を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について説明する。図12は、携帯電話100のRAM130に格納されるデータを概念的に説明するための図である。
携帯電話100が着信を受けた通信相手を特定するためのデータは、RAM130に一時的に確保されたデータ領域D1210に格納される。各通信相手に対応付けられる着信音を特定するためのデータは、データ領域D1220に格納される。
携帯電話100が実際に鳴動した着信音を特定するデータは、データ領域D1230に格納される。各着信音が鳴動した要因を説明するためのデータは、データ領域D1240に格納される。なお、データ領域D1230およびデータ領域1240の構成を有するテーブルは、以下の説明では、鳴動結果テーブルと称す。
図12において、たとえばデータレコードR1250のデータは、鳴動結果テーブルに格納される。データレコードR1252のデータは、通常メール着信音フラグを「1」に設定する。このフラグは、制御部110が実行する処理において、参照されるデータである。この処理については、後述する。データレコードR1254のデータは、同様に通常メール着信音フラグを「1」に設定する。
データレコードR1256のデータは、配信確認音フラグを「1」に設定する。このフラグも、制御部110が実行する処理において、参照されるデータである。
データレコードR1258のデータは、通常メール着信音フラグを「1」に設定する。データレコードR1260のデータは、鳴動結果テーブルに格納される。データレコードR1262のデータは、通常メール着信音フラグを「1」に設定する。データレコードR1264のデータは、同様に通常メール着信音フラグを「1」に設定する。
このようにして、データ領域D1220における着信音を表わすデータは、データ領域D1230およびD1240を含む鳴動結果テーブルにおいて更新される。これにより、同一の着信音が2回以上鳴動することが防止される。
図13を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図13は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の各実施の形態と同一の処理には同一のステップ番号を付し、それらについての説明は、ここでは繰り返さない。
ステップS1308にて、制御部110は、通信制御部114を介して、メールを受信する。
ステップS1310にて制御部110は、該当メールで鳴らすべき着信音が鳴動結果テーブルに登録されているか否かを判断する。その着信音がテーブルに登録されている場合には(ステップS1310にてYES)、処理はステップS1316に移される。そうでない場合には(ステップS1310にてNO)、処理はステップS1312に移される。
ステップS1312にて、制御部110は、該当する着信音を鳴動させる。ステップS1314にて、制御部110は、鳴動結果テーブルに該当着信音を登録する。この登録は、すなわち、この処理が実行されたときに一時的にRAM130に確保されるデータ領域にデータが格納されることにより行なわれる。
ステップS1316にて、制御部110は、すべてのメールを受信したか否かを判断する。すべてのメールを受信した場合には(ステップS1316にてYES)、処理は終了する。そうでない場合には(ステップS1316にてNO)、処理はステップS1318に移される。
ステップS1318にて、制御部110は、他のメールすなわち次のメールを、通信制御部114を介して受信する。ステップS1320にて、制御部110は、着信音を鳴動することなく、メールを全件受信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について説明する。ここでは、携帯電話100のメール着信音の設定がONである場合について、図12に示したデータに基づいて説明する。
携帯電話100がメールの受信を検知すると(ステップS402)、メール着信音の設定がONであるため(ステップS306にてYES)、最初のメールを受信する(ステップS1308)。そのメールの送信者(Aさん)について鳴動すべき着信音が鳴動結果テーブルに登録されていないため(ステップS1310にてNO)、その着信音(パターン2)が鳴動される(図9におけるデータ領域D940)。その着信音を識別するデータ(たとえば着信音のパターン名称)は、鳴動結果テーブルに格納される(ステップS1314、図12におけるデータ領域D1230)。
携帯電話100がすべての未受信メールを受信していないと判断すると(ステップS1316にてNO)、次のメールが受信される(ステップS1318)。そのメールの送信者(図12のデータレコードR1252におけるメールアドレス「aaa@xxx.ne.jp」)について鳴動すべき着信音が鳴動結果テーブルに登録されていないため(ステップ1310にてNO)、その着信音(パターン1)が鳴動され(ステップS1312)、着信音の識別データが鳴動結果テーブルに格納される(ステップS1314、図12におけるデータ領域D1230)。
その後、携帯電話100がメールアドレス「bbb@yyy.ne.jp」からのメールを受信すると、この送信者に対応付けられる着信音(パターン1)は鳴動結果テーブルに既に登録されているため(ステップS1310にてYES)、同じ着信音は鳴動されない。
以上のようにして、携帯電話100は、メールを受信するごとにメールの送信者に対応付けられる着信音が鳴動済みであるか否かを判断して、鳴動済みの着信音は再度鳴動されない。この場合、図12のデータ領域D1230に示すように、10件の受信メールについて4種類の着信音、すなわちパターン2、パターン1、パターン5、およびパターン3が鳴動される。携帯電話100は、利用者に複数のメールの受信を通知する際に、同じ着信音を何度も鳴動しない。これにより、携帯電話100のバッテリの消費が抑えられ、また周囲への影響が最小限に抑制される。
<第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る携帯電話100は、各メールを受信するごとに、どのような着信音を鳴動するかを判断する機能を有する点で、前述の第3の実施の形態に係る携帯電話と異なる。
なお、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成は、前述の各実施の形態に係る携帯電話の構成と同一である。それらの機能も同じである。したがって、それらについての説明はここでは繰り返さない。
図14を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について説明する。図14は、携帯電話100のRAM130が記憶するデータを説明するための図である。
携帯電話100が着信を受けた通信相手を特定するためのデータは、データ領域D1410に格納される。各通信相手に対応付けられる着信音のパターンを特定するためのデータは、データ領域D1420に格納される。携帯電話100が鳴動する着信音を特定するためのデータは、データ領域D1430に格納される。それぞれの着信音の鳴動の要因は、データ領域D1440に格納される。
また、その他の着信音を識別するデータは、データ領域D1470に格納される。その格納されたデータの属性を表わすデータは、データ領域D1480に格納される。この属性は、たとえば着信音の登録の原因であるメールの送信者のアドレス、あるいは着信音に予め対応付けられているデータである。このデータには、たとえば着信音がどのような場合に鳴動されるかを示すデータ(たとえば、通信レポートの受信時等)が含まれる。
図15を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御工程について説明する。図15は、携帯電話100の制御部110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の各実施の形態と同一の処理には同一のステップ番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
ステップS1508にて、制御部110は、メールを受信する。ステップS1510にて、制御部110は、該当メールで鳴らすべき着信音が鳴動結果テーブルに登録されているか否かを判断する。その着信音が鳴動結果テーブルに登録されている場合には(ステップS1510にてYES)、処理はステップS1130に移される。そうでない場合には(ステップS1510にてNO)、処理はステップS1512に移される。
ステップS1512にて、制御部110は、受信したメールが配信確認音を鳴らすべきメールであるか否かを判断する。そのメールが配信確認音を鳴らすべきメールである場合には(ステップS1512にてYES)、処理はステップS1122に移される。そうでない場合には(ステップS1512にてNO)、処理はステップS1516に移される。
ステップS1516にて、制御部110は、受信したメールが通常のメール着信音を鳴らすべきメールであるか否かを判断する。そのメールがメール着信音を鳴らすべきメールである場合には(ステップS1516にてYES)、処理はステップS1126に移される。そうでない場合には(ステップS1516にてNO)、処理はステップS1520に移される。
ステップS1520にて、制御部110は、予め記憶されているデータを読み出して、該当着信音を鳴動させる。ステップS1522にて、制御部110は、鳴動結果テーブルに該当着信音を登録する。
ステップS1534にて、制御部110は、通常メール着信音と同じ着信音が鳴動結果テーブルに登録されているか否かを判断する。同じ着信音が鳴動結果テーブルに登録されている場合には(ステップS1534にてYES)、処理はステップS1050に移される。そうでない場合には(ステップS1534にてNO)、処理はステップS1536に移される。
ステップS1536にて、制御部110は、予め設定された制御信号を出力して通常メール着信音をスピーカ122に鳴動させる。
ステップS1542にて、制御部110は、配信確認音と同じ着信音が鳴動結果テーブルに登録されているか否かを判断する。同じ着信音がそのテーブルに登録されている場合には(ステップS1542にてYES)、処理は終了する。そうでない場合には(ステップS1542にてNO)、処理はステップS1544に移される。
ステップS1544にて、制御部110は、予め設定された配信確認音をスピーカ122に鳴動させる。ステップS1550にて、制御部110は、着信音を鳴動することなくすべてのメールを受信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について説明する。なお、前述の各実施の形態における動作と同じ動作の説明はここでは繰り返さない。以下では、図14のデータ領域D1410に示す送信者からメールを受信する場合について説明する。
携帯電話100は、「Aさん」からメールを受信する(データレコードR1452、ステップS1508)。そのメールの送信者について鳴動すべき着信音が鳴動結果テーブルに登録されていない場合(ステップS1510にてNO)、そのメールは、メールコールを鳴動すべき送信者からのメールであるため(ステップS1512にてNO、ステップS1516にてNO)、その送信者に対応付けられた着信音(パターン2)を鳴動する(ステップS1520)。その着信音を識別するデータは鳴動結果テーブルに登録される(図14におけるデータレコードR1460)。
携帯電話100が全てのメールを受信していないため(ステップS1130にてNO)、次のメールが受信される(ステップS1508)。次のメールの送信者は「aaa@xxx.ne.jp」である(データレコードR1454)。この送信者はパターン1の着信音が対応付けられている。その着信音は鳴動結果テーブルに未登録であり(ステップS1510にてNO)、このメールは配信確認音を鳴動すべきメールではなく、通常のメール着信音を鳴動すべきメールである(ステップS1512にてNO、ステップS1516にてYES)。したがって、通常メール着信音フラグが「1」に設定され(ステップS1126)、着信音の識別データ「パターン1」は、RAM130の予め定められたデータ領域に格納される。
その後、携帯電話100はさらに、メールの受信動作を繰り返す。送信者「bbb@yyy.ne.jp」からのメールを受信した場合(データレコードR1455)、この送信者に対応付けられる着信音パターン1は、既に鳴動結果テーブルに記録されているため(データレコードR1460)、鳴動されない。携帯電話100が通信レポート(データレコードR1456)を受信した場合、その着信音パターン5は、RAM130のデータ領域に格納される。携帯電話100がBさんからのメールを受信すると(データレコードR1458)、Bさんに対応付けられる着信音パターン3が鳴動され、鳴動結果テーブルに登録される。
その後、携帯電話100は、全てのメールの受信を完了する(ステップS1130にてYES)。RAM130のデータ領域における通常メール着信音フラグが「1」に設定されており(ステップS1140にてYES)、通常メール着信音と同じ着信音(パターン1)が鳴動結果テーブルに登録されていないため(データ領域D1430、ステップS1534にてNO)、通常メール着信音が、パターン1に対応する音声データに基づいて鳴動される(ステップS1536)。
また、配信確認音フラグが「1」に設定されており(ステップS1050にてYES)、配信確認音と同じ着信音(パターン5)が鳴動結果テーブルに登録されていないため(データ領域D1430、ステップS1542にてNO)、配信確認音が、パターン5に対応する音声データに基づいて鳴動される(ステップS1544)。
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話100は、複数のメールの受信時に、送信者に対応付けられる音声データに基づいて鳴動すべき着信音を1度鳴動する。その後、通常のメール着信音を鳴動し、さらに必要があれば配信確認音を鳴動する。その結果、携帯電話100は、着信音が個別に設定された通信相手からのメールを受信した場合に、利用者は、その受信を最初に知ることができる。その後、利用者はその他のメールの受信あるいは配信を知ることができる。
このようにすると、利用者に通知すべき情報の受信が最初に行なわれるため、利用者は、着信音に基づいてどの通信相手からメールを受信したかを速やか認識することができる。また、一度鳴動された着信音は再度鳴動されないため、携帯電話100は、同じ着信音が何度も鳴動されることによる騒音あるいはバッテリの浪費を防止することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 携帯電話、110 制御部、112 アンテナ、114 通信制御部、116 表示部、118 操作部、120 マイク、122 スピーカ、126 音量調節部、128 バイブレータ、130 RAM、140 ROM、142 ライト、150 第1の筐体、160 第2の筐体、510 中継局、550 ネットワーク、600 通信制御装置、610 CPU、620 RAM、630 固定ディスク、650 CD−ROM駆動装置、652 CD−ROM、660 通信IF。