JP4277251B2 - 環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物 - Google Patents

環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
真珠光沢調の意匠性に優れ、且つ耐レトルト性に優れた環境対応型金属缶保護用のビスフェノールAフリーのパールコート塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、化粧品用の缶等で意匠性を重視した真珠光沢を有する塗膜を形成する塗料が採用されている。近年、飲料用の缶にも真珠光沢調の意匠性が求められるようになってきたが、飲料缶の場合、内容物の殺菌の為の加圧水蒸気処理が行われるため、塗膜にはこのような処理への耐性(耐レトルト性)が求められる。この要求を満足させる為、従来の真珠光沢調塗料には、エンドクリンの疑いが持たれるビスフェノールAを原料とするエポキシ樹脂が必須成分として使用されており、また、その意匠性も充分満足できるものではなかった。
【0003】
既存の缶用塗料の多くが抱える大きな問題点の一つに上記エンドクリン問題がある。これは、「缶内面塗料にエンドクリン物質の疑いが持たれているビスフェノールAを原料とする成分が含まれている場合、硬化塗膜から当該化合物が内容物中に溶出し、これを摂取したヒトの内分泌に悪い影響を及ぼす」との学説によって社会問題化したものである。缶外面の塗膜は内容物と接触することはないが、オーブンでの焼付等製缶工程の中で外面塗料の成分が内面に付着する可能性を否定することはできない。
【0004】
こうした背景から、製缶業界では缶塗料の原料からビスフェノールAを排除しようとする方針が打ち出され、塗料メーカーではそのための技術的な検討が実施されている。従来、食品等を収容する缶の塗料には、塗膜に求められる加工性、上塗りニスの密着性、耐レトルト性等を充足させる為に最も有用な成分としてビスフェノールAを原料とするエポキシ樹脂が重用されてきた。このBPA型エポキシ樹脂を使用せずに上記塗膜性能を充足させるのは非常に困難な課題である。更に近年、意匠性を重要視した真珠光沢を有する飲料缶が求められるようになったが、これらの性能を兼ね備えた「BPAフリー型」の塗料は実在しないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、真珠光沢の意匠性を有し、且つ、上塗り艶ニスの密着性、耐レトルト性に優れるBPAフリーの環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、エンドクリンとして問題視されているビスフェノール型由来原料を含有しない、ポリエステル樹脂(A)と、硬化剤成分(B)を有するバインダー樹脂成分と、特定の表面処理を施したパール顔料(C)と特定のアクリル系ポリマー(D)の添加により、顔料の配向を制御し、意匠性を維持しつつ、上塗り艶ニスの密着性、耐レトルト性も兼ね備えた環境対応型金属缶外面パールコート用塗料が得られることを見出し、本発明に至った。
【0007】
すなわち、本発明は、ビスフェノール型由来原料を含まないポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)を有するバインダー樹脂成分、マイカを酸化チタン及び又は酸化鉄で被覆し、更にシランカップリング剤及び又はジルコニウム水酸化物で表面被覆処理を施したパール顔料(C)、及び、数平均分子量が5,000〜10,000であるイソブチルアクリレートの単独重合体(D)を含有し、該パール顔料をバインダー樹脂成分100質量部に対し、10〜30質量部含有することを特徴とする環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物を構成するバインダー成分(A)、(B)、パール顔料(C)及びイソブチルアクリレート単独重合体(D)について詳述する。
【0009】
バインダー樹脂成分の好ましい態様は、前記したポリエステル樹脂(A)が、カルボキシル基を有し、固形分酸価が20〜80(mgKOH/g)、数平均分子量が2,000〜6,000であるポリエステル樹脂(A−1)であり、硬化剤(B)が、エポキシ当量が350〜1,900(g/eq)のグリシジル基を有し、数平均分子量が2,000〜5,000であり、ビスフェノール型由来原料を含まないアクリル樹脂(B−1)である組み合わせである。
【0010】
バインダー成分の別の好ましい態様は、前記したポリエステル樹脂(A)が、数平均分子量10,000〜30,000、水酸基価5〜20(mgKOH/g)、酸価10(mgKOH/g)以下のポリエステル樹脂(A−2)であり、硬化剤(B)がアミノ樹脂(B−2)である組み合わせである。
【0011】
ポリエステル樹脂(A−1)について説明する。該ポリエステル樹脂(A−1)は、カルボキシル基を有し、固形分酸価が20〜80(mgKOH/g)、数平均分子量が2,000〜6,000であり、ビスフェノール型由来原料を含まないポリエステル樹脂が用いられる。好ましい酸価は30〜70(mgKOH/g)である。
【0012】
ポリエステル樹脂(A−1)の製造方法を説明する。該ポリエステル樹脂は、カルボキシル基を持つことが必要である。その方法としては、酸成分とアルコール成分より、目標とするカルボキシル基を持つよう、過剰の状態で反応させる方法と、逆にアルコール過剰で反応させ、得られた水酸基含有ポリエステル樹脂に無水トリメリット酸や、無水フタル酸などを付加させ、カルボキシル基含有ポリエステルを得る方法が採用できる。かかるポリエステルの製造方法については特に制限が無く、酸成分とアルコール成分のエステル化反応による周知の方法が、そのまま適用できる。原料の酸成分およびアルコール成分は、各々周知の二塩基酸、三塩基以上の多塩基酸、ならびに2価アルコール類および3価以上の多価アルコール類が利用できる。
【0013】
更に、大豆油、ヤシ油、ヒマシ油、サフラワ油、又はこれらの脂肪酸を一部使用することもできる。本発明に用いられるポリエステル樹脂(A−1)の酸成分として代表的なものを挙げれば、テレフタル酸、イソフタル酸、(無水)フタル酸、(無水)トリメリット酸、安息香酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、(無水)マレイン酸、フマル酸などがある。
【0014】
アルコール成分として代表的なものを挙げれば、(ジ)エチレングリコール、(ジ)プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、2メチル1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等がある。
【0015】
モノエポキシ化合物、例えばバーサティック酸グリシジルエステル、α−オレフィンオキサイド等もアルコール成分の一部として使用できる。
【0016】
アクリル樹脂(B−1)としては、エポキシ当量が350〜1,900(g/eq)のグリシジル基を有し、数平均分子量が2,000〜5,000であり、ビスフェノール型由来原料を含まないアクリル樹脂が用いられる。好ましいエポキシ当量は470〜950(g/eq)である。
【0017】
アクリル樹脂(B−1)の製造方法について説明する。アクリル樹脂(B−1)は、グリシジル基を持つことが必要であり、グリシジル基の導入方法としては、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレートと、他の単量体モノマーを共重合させる方法が用いられる。アクリル樹脂を得る方法としては特に制限はなく、通常のラジカル重合法が好適である。その他使用できる単量体の例を挙げれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジブチルフマレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等がある。尚、カルボキシル基含有ビニルモノマーのようなラジカル共重合時にエポキシ基と反応するモノマーも少量であれば使用可能であるが、使用しない方が望ましい。
【0018】
ポリエステル樹脂(A−1)とアクリル樹脂(B−1)の配合比は、(A−1)/(B−1)が40〜90/60〜10の質量比であることが好ましい。より好ましくは50〜70/50〜30である。この系は、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A−1)とグリシジル基含有アクリル樹脂(B−1)の酸−エポキシ反応により硬化反応する系である。
【0019】
バインダー成分の別の好ましい態様として、前記したポリエステル樹脂(A)が、数平均分子量10,000〜30,000、水酸基価5〜20(mgKOH/g)、酸価10(mgKOH/g)以下のポリエステル樹脂(A−2)であり、硬化剤(B)がアミノ樹脂(B−2)である組み合わせについて説明する。
【0020】
バインダー樹脂の成分として、用いられるポリエステル樹脂(A−2)は、一般的な多塩基酸と多価アルコールの重縮合反応(エステル化反応)により合成することができる。この反応は常圧下、減圧下の何れで行ってもよく、又、分子量の調節は多塩基酸と多価アルコールの配合比によって行うことができる。合成に使用できる二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等の芳香族二塩基酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸、及び、(無水)コハク酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸等の脂肪族二塩基酸が挙げられる。又、多塩基酸としては、(無水)トリメリット酸、トリメシン酸、(無水)ピロメリット酸等が挙げられる。
【0021】
合成に際しては、生成樹脂の分岐度、分子量を制御するために多塩基酸の量を調整し、皮膜の硬度と可撓性を勘案して、二塩基酸の種を適宜選択すれば良い。
【0022】
合成に使用できる二価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−ブチル−2−エチル−1.3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1.3−プロパンジオール2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族二価アルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等の脂環族二価アルコール、及びバーサティック酸グリシジル、ε−カプロラクトン等の二価アルコール相当化合物が挙げられる。又、多価アルコールとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0023】
合成に際しては、生成樹脂の分岐度、分子量を制御するために多価アルコールの量を調整し、皮膜の硬度と可撓性を勘案して、二価アルコールの種を適宜選択すれば良い。
【0024】
本発明に使用されるポリエステル樹脂(A−2)の数平均分子量は、10,000〜30,000の範囲にあることが好ましい。数平均分子量が10,000未満の場合は塗膜性能(硬度、加工性、耐レトルト性)を十分発揮出来ない場合があり、又、30,000を超える場合には、アミノ樹脂との相溶性の低下、塗料粘度の上昇を招来する可能性がある。また、水酸基価は5〜20(mgKOH/g)、酸価は10(mgKOH/g)以下である。
【0025】
上記重縮合反応で得られたポリエステル樹脂は、溶剤に溶解した溶液の形態で塗料調製に供される。この溶剤にはポリエステル樹脂を溶解することが可能なもので、沸点範囲が100〜250℃の範囲にあるものであれば特に制限なく使用することができる。このような溶剤として、キシレン、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸エトキシエチル、蟻酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系、ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール等のアルコール系、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種溶剤を例示することができる。ポリエステル樹脂溶液の固形分濃度は、30〜60質量%が適当である。
【0026】
本発明に於いて、前記ポリエステル樹脂(A−2)と組み合わせて用いるアミノ樹脂(B−2)は、上記ポリエステル樹脂との加熱乾燥時の架橋反応により強靱な塗膜を形成せしめる、所謂、硬化剤としての機能を有するものである。これには従来公知のメラミン−ホルムアルデヒド−低級アルコール付加縮合反応生成物(アルキルエーテル化メラミン樹脂)、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド−低級アルコール付加縮合反応生成物(アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂)、或いはメラミン−ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド−低級アルコール付加縮合反応生成物(アルキルエーテル化メラミン、ベンゾグアナミン共縮合樹脂)を使用することができる。
【0027】
上記アミノ樹脂は、合成の際の各原料の配合比や合成条件(反応温度、反応時間、系のpH)の選択により、結合ホルムアルデヒド量、縮合度、アルキルエーテル化度を変動させることができるが、本発明に於いては、縮合度の著しく大きいものやアルキルエーテル化度の著しく低いものは、ポリエステル樹脂との相溶性を損なうので好ましくない。
【0028】
本発明のバインダー成分となるポリエステル樹脂(A−2)とアミノ樹脂(B−2)との配合比率は、(A−2)/(B−2)が質量基準で50/90〜50/10の範囲にあることが好ましい。(A−2)の比率が90を超える場合には、硬化不足となり塗膜硬度や耐レトルト性が不充分となる。又、(A−2)の比率が50未満の場合には、硬化過多となって塗膜の加工性が不充分となる。
【0029】
本発明に用いられる、塗膜に真珠調光沢を付与する為の顔料は、マイカを酸化チタン及び又は酸化鉄で被覆し、更にシランカップリング剤及び又はジルコニウム水酸化物で表面被覆処理を施したパール顔料(C)である。
【0030】
パール顔料(C)のバインダー樹脂成分100質量部に対する配合量は、10〜30部の範囲である。30部を越えると塗膜の耐レトルト性が低下し、10部を下回ると意匠性を充分に発現しにくい。パール顔料(C)の平均粒径分布は、5〜30μmの範囲であることが好ましい。この場合平均粒径分布とは、85質量%以上が上記粒径範囲に有ることを意味する。本発明に用いることの出来る市販のパール顔料(C)としては、メルクジャパン社製IRIODIN、日本光研社製PEARL-GLAZE等がある。
【0031】
本発明に用いられるアクリル系ポリマーは、数平均分子量が5,000〜10,000の範囲にある、イソブチルアクリレートの単独重合体(D)であって、上塗り艶ニスの密着性を低下させることなく、扁平な形状のパール顔料を形成塗膜内に平面状に配向させる機能を有するものである。このアクリル系ポリマーは、イソブチルアクリレート単量体及びその重合体が可溶な有機溶剤中で、過酸化物或いはアゾ化合物等の重合開始剤を用いて当該単量体をラジカル重合せしめることによって得ることができる。
【0032】
分子量は、重合条件(単量体濃度、重合開始剤濃度、重合温度)の選択によって好ましい範囲で調整することが可能である。パール顔料100質量部に対する相応しい配合量は、1〜10部であり、より好ましくは、2〜5部である
【0033】
本発明の缶外面用パールコート塗料組成物では、キシレン、ソルベッソ100(エクソン社製)、ソルベッソ150(エクソン社製)等の芳香族炭化水素、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エトキシエチル、酢酸ブトキシエチル、メチルイソブチルケトン、イソホロン等、公知の溶剤が用いられる。
【0034】
本発明の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物には、必要に応じて、消泡剤、レベリング剤、スポット塗装性付与剤、滑剤等、その他の任意の添加剤を用いることが出来る。
【0035】
本発明の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物は以下の方法で製造することが出来る。パール顔料(C)の沈降防止機能及び体質顔料機能を持つ沈降性硫酸バリウムをバインダー樹脂成分であるポリエステル樹脂(A)で練肉し、顔料ベースを調製する。次いで、このベースに、前記ポリエステル樹脂(A)、硬化剤成分(B)、パール顔料(C)、イソブチルアクリレートの単独重合体(D)を加えて分散攪拌機で撹拌・混合する。パール顔料(C)は練肉せず撹拌のみで分散させるのが望ましい。
【0036】
本発明の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物は例えば、以下の手順で金属表面に塗工される。金属板として、電気錫メッキ鋼板(ブリキ、ET板メッキ量28mg/m)上に、本発明の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物を、好ましくは乾燥膜厚3〜10μm、より好ましくは4〜9μmで、乾燥条件170〜200℃−10分程度で塗工することが出来る。更に、印刷インキ及び上塗り艶ニスを施しても良い。また、金属板上に形成された公知のサイズ塗料の塗膜上に本発明の塗料組成物を適用することも可能である。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。特に指定のない限り、実施例中の、部、%は質量部、質量%を表す。
【0038】
〔ポリエステル樹脂(A−1)の合成〕
3リットルのフラスコに、ネオペンチルアルコール445部、トリメチロールプロパン12部を仕込み加熱溶解した。更に、イソフタル酸277部、テレフタル酸101部、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸255部、アジピン酸60部、チタンブトキサイド0.5部を仕込み、5時間かけて240℃まで徐々に昇温した。240℃で2時間ホールドした後、この温度で5〜20mmHg減圧下反応を行った。この後、ソルベッソ150を700部加え溶解し、180℃に保った。無水トリメリット酸73部を加え、1時間ホールドした後、冷却したブチセロソルブ370部を加え、不揮発分50.1%、酸価41mgKOH/g、数平均分子量3,000の目的ポリエステル樹脂(a−1)を得た。
【0039】
〔アクリル樹脂(B−1)の合成〕
3リットルのフラスコにソルベッソ150 650部およびブチセロソルブ250部を仕込み120℃に昇温した。次に、スチレン50部、メチルアクリレート385部、エチルアクリレート365部およびグリシジルメタアクリレート200部からなるモノマー混合物と、ソルベッソ150を50部、ブチルセロソルブ50部、パーブチルOを40部およびパーブチルZ、10部からなる触媒混合物を、各々5時間で滴下した。滴下後、更に4時間ホールドしてエポキシ当量790g/eq,不揮発分50%、数平均分子量2,500のアクリル樹脂(b−1)を得た。
【0040】
〔ポリエステル樹脂(A−2)の合成〕
攪拌機、精溜管、コンデンサー、デカンター、窒素導入管、温度計を具備した3リットルの反応容器に、1,6−ヘキサンジオール218.3部、ネオペンチルグリコール182.0部、トリメチロールプロパン20.1部、アジピン酸131.4部、イソフタル酸464.8部、及びジブチルスズオキサイド1.0部をこの順序で仕込み、140℃まで加温してアルコール成分を融解させ、攪拌を開始した。同温度より、縮合水を系外に溜去しながら、5時間を要して240℃まで昇温した。同温度で更に4時間反応せしめ、酸価が13.6であることを確認した後、系の減圧操作を行った。240℃、10mmHgの条件下で2時間反応せしめ、酸価が0.6であることを確認して180℃まで冷却した。反応生成物にソルベッソ100を928部加えて溶解させ、さらにエチレングリコールモノブチルエーテル397部で希釈して、固形分40.0%のポリエステル樹脂溶液(a−2)を得た。ポリエステル樹脂の水酸基価は8,数平均分子量は15,000であった。
【0041】
〔イソブチルアクリレート単独重合体(D−1)の合成〕
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管を具備した容量1リットルの4ツ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル150部、ソルベッソ100(エクソン社製)150部を仕込み、100℃まで昇温した。同温度を保持しつつ、滴下ロートからアクリル酸イソブチル300部とt−ブチルパーオキシベンゾエイト6.0部との混合溶液を3時間に亘って連続滴下した。滴下終了1時間後にジ−t−ブチルパーオキサイド0.9部を添加し、更に2時間同温度で反応を行った。生成したポリマー溶液の不揮発分は50.1%、粘度は(ガードナー)T−Uであり、ポリマーの分子量は6600(GPC数平均)であった。これを、エチレングリコールモノブチルエーテルで希釈し、不揮発分10%のイソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を得た。
【0042】
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管を具備した容量1リットルの4ツ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル150部、ソルベッソ100(エクソン社製)150部を仕込み、100℃まで昇温した。同温度を保持しつつ、滴下ロートからアクリル酸ノルマルブチル300部とt−ブチル パーオキシベンゾエイト6.0部との混合溶液を3時間に亘って連続滴下した。滴下終了1時間後にジ−t−ブチルパーオキサイド0.9部を添加し、更に2時間同温度で反応を行った。生成したポリマー溶液の不揮発分は50.2%、粘度は(ガードナー)T−Uであり、ポリマーの分子量は6600(GPC数平均)であった。これを、エチレングリコールモノブチルエーテルで希釈し、不揮発分10%のノルマルブチルアクリレート重合体を得た。
【0043】
〔上塗り艶ニス〕
数平均分子量10,000,水酸基価18、酸価0.5の直鎖型ポリエステル樹脂(不揮発分50.5%)及び数平均分子量1,000,水酸基価127、酸価4.6の分岐型ポリエステル樹脂(不揮発分50.1%)を各30部、ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂(不揮発分60%)及びブチルエーテル化メラミン樹脂(不揮発分60%)を各16.7部、ソルベッソ#100/ブチルセロソルブ=5/5の混合溶剤6.1部、p−トルエンスルフォン酸(25%ブタノール溶液)0.5部を配合してポリエステル系上塗り艶ニスを得た。
【0044】
(実施例1)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)を70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を9.8部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を2.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料をブリキ板(スズメッキ量28mg/m)上に焼き付け乾燥後の膜厚が約7μmになるように塗装し、170℃10分間焼き付けを行った。ベースコート上に更に、ポリエステル系の上塗り艶ニスを乾燥膜厚約5μmとなるよう塗装して、塗装金属板を得た。
【0045】
(実施例2)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3を添加、表面処理を施したパール顔料(c−2)(メルクジャパン社製IRIODIN 289WNT、平均粒径分布10〜125μm)を9.8部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を2.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0046】
(比較例1)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を9.8部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0047】
(比較例2)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を3.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を1.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分53%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0048】
(比較例3)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を18部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を3.0部、ソルベソ100を4.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0049】
(比較例4)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−3)(メルクジャパン社製IRIODIN 221、平均粒径分布5〜25μm、表面未処理品)を9.8部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を2.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0050】
(比較例5)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−1)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース18.8部に対し、ポリエステル樹脂(a−1)を41.3部、BPAフリーのアクリル樹脂(b−1)を29.3部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を9.8部、ノルマルブチルアクリレート重合体を2.0部配合し混合撹拌、200メッシュで濾過した後、不揮発分60%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面用パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0051】
(実施例3)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、アミノ樹脂、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を7.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を1.5部、ソルベソ100を22.0部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0052】
(実施例4)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、アミノ樹脂、マイコート106(三井サイテック社製、NV77%)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−2)(メルクジャパン社製IRIODIN 289WNT、平均粒径分布10〜125μm)を7.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を1.5部、ソルベソ100を22部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0053】
(比較例6)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を7.0部、ソルベソ100を22.0部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0054】
(比較例7)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を2.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を0.5部、ソルベソ100を15.5部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0055】
(比較例8)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を12.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を2.0部、ソルベソ100を27.5部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0056】
(比較例9)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(C)(メルクジャパン社製IRIODIN 221、平均粒径分布5〜25μm、表面未処理品)を7.0部、イソブチルアクリレート単独重合体(d−1)を1.5部、ソルベソ100を22.0部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0057】
(比較例10)
BPAフリーのポリエステル樹脂(a−2)70部に沈降性硫酸バリウム30部を配合し、ロールミルで練肉し、沈降性硫酸バリウム濃度30%のベースを得た。沈降性硫酸バリウムベース16.7部に対し、ポリエステル樹脂(a−2)を41.0部、マイコート106(三井サイテック社製)12.5部を添加、表面処理を施したパール顔料(c−1)(メルクジャパン社製IRIODIN 221WNT、平均粒径5〜25μm)を7.0部、ノルマルブチルアクリレート重合体を1.5部、ソルベソ100を22.0部配合し混合撹拌、200メッシュの金網で濾過することによって、不揮発分42%、粘度120秒(25℃、フォードカップNo.4)の缶外面パールコート塗料組成物を得た。得られた塗料組成物を用いて実施例1と同様の条件で塗装金属板を得た。
【0058】
(評価方法)
外観の意匠性は、目視評価で行った。耐レトルト性は、塗装金属板を125℃で30分間スチーム処理を施した後の、外観の変化(塗膜の白濁)を目視で評価した。また上塗り艶ニスの密着性は、125℃で30分間スチーム処理後の塗装板の碁盤目剥離試験を行い、剥離発生の有無を目視で判定した。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004277251
【0060】
結果が示すように、BPAフリーの特定のバインダー樹脂成分に対し、表面処理を施したパール顔料とイソブチルアクリレート単独重合体を所定の配合で適宜組み合わせることにより、意匠性、耐レトルト性、上塗り艶ニスの密着性を兼ね備える、ベースコートに主に用いるパールコート塗料組成物を得ることが出来る。
【0061】
【発明の効果】
本発明により、真珠光沢の意匠性を有し、且つ、上塗り艶ニスの密着性、耐レトルト性に優れる環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物を提供することが出来る。

Claims (4)

  1. ビスフェノール型由来原料を含まないポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)を有するバインダー樹脂成分、マイカを酸化チタン及び又は酸化鉄で被覆し、更にシランカップリング剤及び又はジルコニウム水酸化物で表面被覆処理を施したパール顔料(C)、及び、数平均分子量が5,000〜10,000であるイソブチルアクリレートの単独重合体(D)を含有し、該パール顔料をバインダー樹脂成分100質量部に対し、10〜30質量部含有することを特徴とする環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物。
  2. 前記したポリエステル樹脂(A)が、カルボキシル基を有し、固形分酸価が20〜80(mgKOH/g)、数平均分子量が2,000〜6,000であるポリエステル樹脂であり、硬化剤(B)が、エポキシ当量が350〜1,900(g/eq)のグリシジル基を有し、数平均分子量が2,000〜5,000であり、ビスフェノール型由来原料を含まないアクリル樹脂である請求項1に記載の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物。
  3. 前記したポリエステル樹脂(A)が、数平均分子量10,000〜30,000、水酸基価5〜20(mgKOH/g)、酸価10(mgKOH/g)以下のポリエステル樹脂であり、硬化剤(B)がアミノ樹脂である請求項1に記載の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物。
  4. パール顔料(C)の平均粒径が5〜30μmの範囲である請求項1〜3の何れかに記載の環境対応型金属缶外面パールコート塗料組成物。
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