JP4276960B2 - 複数の成形品の成形方法及びその成形装置 - Google Patents

複数の成形品の成形方法及びその成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の成形品を同時に成形する成形品の成形方法及びその成形装置に関する。
従来より、例えば、内装材本体と小物部品とからなる内装材を成形する場合、内装材本体と小物部品とをそれぞれ専用に射出圧縮成形する成形型を設けて、各成形型における溶融樹脂の供給のためのゲートは同じ樹脂供給源に接続し、両成形型でそれぞれ内装材本体及び小物部品を同時に射出圧縮成形するようにした内装材の成形方法及びその成形装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記成形方法及びその成形装置により、複数の内装材を同時に成形することができる。
特開平9−169038号公報
しかしながら、上記従来の内装材の成形方法及びその成形装置では、各成形型間で溶融樹脂の供給バランスが崩れ、均一な成形圧力をかけることができない傾向がある。このため、供給樹脂量が必要容量よりも少ないと、特に複雑な形状の樹脂成形品において欠肉が生じやすい。一方、必要容量よりも多いときには、スライド型を設けたときに、溶融樹脂の圧力に押し負けてスライド構造が正常に働かない場合がある。また、一方の成形型のみ供給樹脂量が多いと、可動型が傾いて樹脂の流れに悪影響を及ぼす場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各成形面を形成する可動型の構成に工夫を加えることにより、各成形面間で溶融樹脂に均一な成形圧力をかけて、安定した品質の成形品を成形することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、可動型に複数の分割型を設け、その分割型を個別に可動可能に保持するようにした。
具体的には、第1の発明では、複数の成形面を有する固定型と、該固定型の各成形面に嵌合可能な成形面を有し、該成形面に所定の圧力が負荷されたときに負荷調整手段によって個別に移動可能に保持された複数の分割型を有し、上記固定型に対して接離可能な可動型とからなり、樹脂供給手段に連通する溶融樹脂供給用ゲートが上記固定型の各成形面に開口した、形状が相異なる複数の成形品を成形する成形型を備え
上記負荷調整手段は、上記各分割型の成形面の形状に対応したシリンダー面積を有する液圧シリンダーであり、
上記各シリンダーの、液体が供給されたときにピストンロッドを対応する分割型が固定型に接近するように押し出す側には、液体供給管が接続され、該液体供給管には、液体の逆流防止機能及び圧力調整機能を有する油圧回路が個別に設けられ、
上記各シリンダーの上記ピストンロッドを押し戻す側には、シリンダー内の液体を排出する液体排出管が接続されている成形装置を用意し
記成形型を型開きした状態で、上記液体供給管に液体を供給することにより、予め可動型の各分割型を、上記成形型の型締め時に予め設定した樹脂供給量に対する成形面の位置となる基準位置よりも固定型側に所定量突出するようにセットし
記成形型の可動型を固定型に接近させて上記各分割型の成形面と固定型の各成形面とを嵌合させながら、上記樹脂供給手段により上記各成形面のゲートから溶融樹脂を供給し
上記各可動型を上記固定型に向かって接近させている間及び型締めの間、上記液体供給管に液体を供給し続け、上記溶融樹脂の供給量に対応させて上記可動型の各分割型が押し戻されるようにして、複数の成形品を同時に成形する。
上記の構成によると、各成形面毎に溶融樹脂の供給量が不均一になったとしても、予め設定した樹脂量よりも多くの溶融樹脂が供給された成形面では、分割型が基準位置よりも押し戻される一方、予め設定した樹脂量よりも少ない溶融樹脂が供給された成形面では、元々分割型が基準位置よりも押し出されているので、分割型は若干押し戻される。このようにして、各成形面間での成形圧力が均一に保たれるので、成形面の形状、供給樹脂の温度等の影響を受けず、可動型の傾きを防ぐことができ、安定した品質の樹脂成形品を成形することができる。また、スライド型を使用する場合には、成形面で必要以上に圧力が発生しないので、スライド構造を正常に機能させることができる。
また、上記の構成によると、液体供給管に液体を流し続けていても、油圧回路の圧力調整機能によって、各シリンダー内で必要以上に圧力がかからないようにしてシリンダーが破損するのを防ぐことができると共に、各シリンダー内を一定圧力に保つことができる。この各シリンダーによって、分割型毎に成形面内の溶融樹脂にかかる圧力を調整することができるので、成形面間で形状(投影面積、深さ等)の違いが顕著であっても、溶融樹脂が予め設定した樹脂量よりも多く供給された成形面では、シリンダーのピストンが押されてシリンダー内の圧力が油圧回路の圧力調整機能の設定圧よりも高くなり、シリンダー内のピストンロッドを押し出す側(ピストンヘッド側)の油が上記設定圧と等しくなるまで油圧回路の圧力調整機能を介して排出され、分割型が基準位置よりも押し戻される。一方、溶融樹脂が予め設定した樹脂量よりも少ない量供給された成形面においても、元々分割型が基準位置よりも押し出されているので、シリンダー内の油が少量排出されて分割型が若干押し戻される。このようにして、各成形面毎に十分に圧力をかけることができ、成形品の品質のバラツキを防ぐことができる。
第2の発明では、上記成形型の固定型及び可動型が接近する前に、固定型及び可動型の各分割型の成形面間に、上記成形品の少なくとも一部に設けられる表皮材をセットし、上記固定型及び可動型の接近による成形面同士の嵌合により成形品を成形すると同時に上記表皮材と成形品とを一体に貼り合わせる。
上記の構成によると、表皮材が成形品に貼り付けられるときに、溶融樹脂量が予め設定した樹脂量量よりも多くなっても分割型が押し戻されるので、表皮材を必要以上に圧迫することはない。このため、表皮材が加圧されすぎて痛むことはない。
第3の発明では、上記表皮材は発泡層を備えている。すなわち、表皮材の発泡層は、圧力に弱くて熱変形もし易いが、本願発明では、分割型を押し戻して表皮材にかかる圧力を弱めるので、表皮材を痛めることはない。
第4の発明では、上記成形品は自動車のドアトリム上側の加飾用パネルである。この構成によると、自動車のドアトリム上側の加飾用パネルを複数個同時に成形するときに、本願発明の作用効果が発揮される。
第5の発明では、複数の成形面を有する固定型と、該固定型の各成形面に嵌合可能な成形面を有し、該成形面に所定の圧力が負荷されたときに負荷調整手段によって個別に移動可能に保持された複数の分割型を有し、上記固定型に対して接離可能な可動型と、上記固定型の各成形面に開口された溶融樹脂供給用ゲートとを有し、形状が相異なる複数の成形品を成形する成形型と
記溶融樹脂供給用ゲートに溶融樹脂を供給する樹脂供給手段とを備え
上記負荷調整手段は、上記各分割型の成形面の形状に対応したシリンダー面積を有する液圧シリンダーであり、
上記各シリンダーの、液体が供給されたときにピストンロッドを対応する分割型が固定型に接近するように押し出す側には、液体供給管が接続され、該液体供給管には、液体の逆流防止機能及び圧力調整機能を有する油圧回路が個別に設けられ、
上記各シリンダーの上記ピストンロッドを押し戻す側には、シリンダー内の液体を排出する液体排出管が接続され、
記可動型の各分割型は、上記成形型を型開きした状態で、上記液体供給管に液体を供給することにより、予め上記成形型の型締め時に予め設定した樹脂供給量に対する成形面の位置となる基準位置よりも固定型側に所定量突出するようにセットされ、上記成形型の可動型が固定型に接近して上記各成形面同士を嵌合させながら、上記樹脂供給手段により各成形面のゲートから溶融樹脂が供給されたときに、該溶融樹脂の供給量に対応して押し戻されるように、上記各可動型を上記固定型に向かって接近させている間及び型締めの間、上記液体供給管への液体の供給が続けられて、複数の成形品が同時に成形されるように構成されている。
上記の構成においても、上記第1の発明と同一の作用効果が得られ、安定した品質の成形品を成形する成形品の成形装置が得られる。
以上説明したように、上記第1及び第5の発明では、上記成形型の可動型を固定型に接近させて可動型の各分割型の成形面と固定型の各成形面とを嵌合させるときに、溶融樹脂の供給量に対応させて分割型を押し戻すようにして成形面にかかる圧力を調整している。このため、各成形面間での成形圧力が均一に保たれて安定した品質の成形品を成形することができる。また、成形型を型締めしている間にも、液体供給管に液体を供給し続け、油圧回路によってシリンダー内の液体の逆流を防止するとともに圧力を調整している。このため、シリンダーが破損するのを防ぎながら各成形面の溶融樹脂を十分に加圧して品質のバラツキを防ぐことができる。
上記第2の発明では、上記成形品を成形すると同時に上記表皮材と成形品とを一体に貼り合わせている。また、上記第3の発明では、さらに、上記表皮材に発泡層を設けている。これらの発明によると、溶融樹脂が適切に加圧されるので、表皮材が加圧されすぎて痛むことはなく、本発明の作用効果が顕著に発揮される。
上記第4の発明では、上記成形品を自動車のドアトリム上側の加飾用パネルとしたことにより、加飾用パネルを同時に複数個成形するときに、本願発明の作用効果が発揮される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
−成形装置の構成−
図1は本発明の実施形態にかかる成形品の成形装置1を示し、この成形装置1は、図2に示す成形品としてのドアトリム2上部の加飾用パネル3を複数個同時に成形するものである。加飾用パネル3は例えばPP(ポリプロピレン樹脂)等の樹脂製のもので、ドアトリム2の上端部を構成し、その表面には、加飾用の表皮材4が一体に貼り付けられている。
上記表皮材4は、例えば、別工程において、アクリル系樹脂を最外層とし、その下層を木目模様や大理石模様が記載されたシートとし、最下層をTPO(ポリオレフィン系軟質樹脂)の層として形成されたものである。なお、表皮材4は、PVC(塩化ビニル樹脂)を最外層とし、その下層にPP発泡層を有するものでもよい。
上記成形装置1は、その成形型10によって複数の(本実施形態では4つ)異なる形状の加飾用パネル3を同時に成形できるようになっている。同時に成形される加飾用パネル3は異なる形状であるから、顕著に本実施形態の効果が発揮される。
上記成形型10は、下定盤11に設置された固定型としての下型12と、この下型12の上方に昇降可能に、つまり下型12に対して接離可能に配設され、上面が上定盤21に取付固定された可動型としての上型22とからなる。
上記下型12の上面には4つの下型成形面13が形成されている。この下型成形面13には溶融樹脂5を供給するためのゲート14が開口されている。これらゲート14はそれぞれ溶融樹脂5を供給するための溶融樹脂供給通路(ホットランナー)を構成する分岐通路15の下流端に設けられ、分岐通路15の上流端は成形型10の下型12内で集合通路16に集合され、この集合通路16は下型12の側面からその外側に延びた後、上流端が樹脂供給手段としての樹脂射出装置(図示せず)に接続されている。そして、図示しないが、例えば分岐通路15には樹脂供給及び停止用の開閉弁が配置されており、上記樹脂射出装置によって計量され、樹脂材料をヒーターで加熱溶融した溶融樹脂5を集合通路16及び各分岐通路15を経て下型12のゲート14に圧送して、その各ゲート14から下型成形面13に吐出させるようにしている。
一方、上記上型22には、下型12の各下型成形面13に嵌合可能な分割型成形面23を有する4つの分割型24が負荷調整手段としてのシリンダー25によって上記上定盤21に個別に吊り下げた状態で保持されている。また、上型22の各分割型24の成形面23は、別工程で予め成形した表皮材4をセットできるように構成されている。
したがって、上型22が下降移動により下型12へ接近して各下型成形面13と各分割型成形面23とがそれぞれ嵌合したときに、所定の型クリアランスを有するように各両成形面13,23間に加飾用パネル3を加圧成形するための密閉空間からなる成形用キャビティ31(図4に示す)が形成されるようになっている。なお、本成形装置1は、上型22と下型12の位置は、成形型10の製品外に当て面を設け、上型22と下型12の相対位置を決定付ける構造を併設する。
上記各シリンダー25は、油圧シリンダーよりなり、分割型24の分割型成形面23の形状に対応したシリンダー面積を有していて、上記各シリンダー25の、液体が供給されたときにピストンロッド25aを対応する分割型24が下型12に接近するように押し出す側に接続された液体供給管26には、液体の逆流防止機能及び圧力調整機能を有する油圧回路27が設けられている。この油圧回路27を介し、各シリンダー25の液体供給管26は上流側油圧配管29に接続されている。また、上記各シリンダー25のピストンロッド25aを押し戻す側には、該ピストンロッド25aが押し出されるときにシリンダー内の液体を排出する液体排出管28が接続され、この液体排出管28は下流側油圧配管30に接続されている。このことで、上記シリンダー25内を油圧回路27に設定された圧力以上にならないように保つことができる。そして、上記各上型22を上記下型12に向かって接近させているとき及び型締め時にも、上記上流側油圧配管29から各油圧回路27を通してシリンダー25に液体を供給するように構成されている。
すなわち、上記各分割型24は、予め溶融樹脂5と接触する前(成形型10の上型22を下型12に接近させる前)に、上記各シリンダー25に液体を供給し、ピストンロッド25aが延びきった状態にセットされる。このとき、図4に示すように、各分割型成形面23毎に決められた予め設定した樹脂供給量(所定の厚さの加飾用パネル3を形成するように設定された狙い通りの樹脂供給量)に対する成形面23の基準位置h0よりも下型12側に突出量h1だけ突出した状態で保持されるように、シリンダーの最大ストロークが設定されている。この突出量h1としては、各分割型24毎に基準位置h0よりも下型12側に0.5mm以上2.0mm以下の範囲で溶融樹脂5の供給量のバラツキを見込んで最適の値が予め設定されている。
また、上記成形型10の上型22が取付固定されている上定盤21は、上下方向のシリンダー軸心を有する図外の昇降シリンダーに駆動連結されており、この昇降シリンダーの伸縮作動により上型22を昇降させて成形型10での加圧成形を行うようになっている。
そして、上記成形型10の上型22を昇降シリンダーの伸長作動により下降移動させて各分割型24の分割型成形面23を対応する下型12の下型成形面13に接近させ、各成形面13,23同士が嵌合する直前に、つまり成形面13,23同士が嵌合しないで両成形面13,23間にキャビティが形成されていない状態で、樹脂射出装置により下型12のゲート14から溶融樹脂5を供給し、その後、各シリンダー25を押し戻しながら各成形面13,23同士を嵌合させて型締めすることにより、各成形面13,23間の溶融樹脂5に最適な圧力を加えながら加飾用パネル3をそれぞれ同時に成形するようにしている。
−成形方法−
次に、上記構成の成形装置1を用いて加飾用パネル3を成形する方法について説明する。まず、作動開始時には、成形装置1における昇降シリンダーが収縮作動し、成形型10の上型22が上昇している。
次いで、上型22の各分割型24の成形面23に別工程で予め成形した表皮材4をセットする。
次に、上流側油圧配管29に液体を供給し、各分割型24のシリンダー25におけるピストンロッド25aを最大ストロークに予めセットする。このときに、各分割型24は、その成形面23の基準位置h0よりも下型12側に突出量h1だけ成形面23を突出させた状態で保持される。この後も上流側油圧配管29に液体を供給し続け、この供給された液体は油圧回路27により設定圧に保持される。
次いで、昇降シリンダーの伸長作動により上型22を下降移動させて下型12に接近させる。
次に、成形型10の各成形面13,23同士が嵌合する直前に、樹脂射出装置により溶融された溶融樹脂5を下型12の集合通路16及び各分岐通路15を経て下型12のゲート14に圧送して該ゲート14から溶融樹脂5を供給する。
次いで、上型22がさらに下降移動して各成形面13,23同士が嵌合すると、各成形面13,23間に形成されるキャビティ内の表皮材4の下側に上記供給溶融樹脂5が閉じ込められる。
その後、上型22のさらなる下降移動により、下型と上型の間に若干のクリアランスを残して成形型10を型締めする。このとき、各成形面13,23毎に溶融樹脂5の供給量が不均一になったとしても、溶融樹脂5が予め設定した樹脂量以上に供給された成形面23では、溶融樹脂5の樹脂圧力に負けてシリンダー25内の液体が油圧回路27を介して下流側油圧配管30に排出され、ピストンロッドが押し戻されて分割型24の成形面23が基準位置h0よりも例えば、0.5mm以上1.0mm以下の範囲まで押し戻される(図4にh2で示す)。一方、予め設定した樹脂量よりも少ない量の溶融樹脂5が供給された成形面23では、元々分割型24が基準位置h0よりも突出量h1だけ押し出されているので、シリンダー25にかかる力は同等となり、シリンダー25内から少量の液体が排出されて分割型24は若干押し戻されるにとどまる。そのときの成形面23の位置は基準位置h0よりも若干下側となる。このようにして、各成形面13,23間での成形圧力を均一に保って加圧し、表皮材4を加飾用パネル3に一体に貼り合わせるようにして4つの加飾用パネル3を同時に成形する。
しかる後、上記型締め状態で所定時間冷却して溶融樹脂5を硬化させた後、昇降シリンダーの収縮作動により上型22をそれぞれ上昇移動させて成形型10を型開きし、上記成形された4つの加飾用パネル3をそれぞれ成形型10から取り出す。
−実施形態の効果−
上記成形型10の上型22を下型12に接近させて上型22の各分割型24の成形面23と下型12の各成形面13とを嵌合させるときに、溶融樹脂5の供給量に対応させて分割型24を押し戻すようにして成形面13,23にかかる圧力を調整している。このため、各成形面13,23間での成形圧力が均一に保たれて安定した品質の加飾用パネル3を成形することができる。
また、成形型10を型締めしている間にも、上流側油圧配管29に液体を供給し続け、油圧回路27によってシリンダー25内の液体の逆流を防止するとともに圧力を調整している。このため、シリンダー25が破損するのを防ぎながら各成形面13,23の溶融樹脂5を十分に加圧して品質のバラツキを防ぐことができる。
さらに、上記加飾用パネル3を成形すると同時に上記表皮材4を加飾用パネル3に一体に貼り合わせているが、本実施形態によると、溶融樹脂5が適切に加圧されて表皮材4が加圧されすぎて痛むことはないので、本発明の作用効果が顕著に発揮される。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、従来と同様に、溶融樹脂5に十分な圧力を加えるために上型22と下型12の間に上型22と下型12の相対位置を決定付ける構造を設けているが、この上型22と下型12の相対位置を決定付ける構造は必ずしも設けなくてもよい。シリンダー25の突出量h1や油圧回路27の圧力調整により、溶融樹脂5の供給量のバラツキに対応できるので、上型22と下型12の相対位置を決定付ける構造がなくても溶融樹脂5に十分に圧力を加えることができる
た、上記実施形態では、自動車用ドアトリム2の加飾用パネル3を同時に複数個成形する場合を説明しているが、本発明は、加飾用パネル3以外の成形品を複数成形する場合や、表皮材4を一部にのみ有する成形品及び表皮材4を全く有さない成形品を複数個同時に成形する場合にも適用することができる。
さらに、上記実施形態では、負荷調整手段として油圧シリンダーを使用しているが、水圧により作動するシリンダーを使用してもよい。
また、上型を固定型とし、下型を可動型としても上記実施形態と同じ作用効果が得られる。
以上説明したように、本発明は、複数の成形品を同時に成形する成形品の成形方法及びその成形装置について有用である。
本発明の実施形態にかかる成形品の成形装置の一部を切断して示す側面図である。 加飾用パネルが設けられたドアトリムの側面図である。 型締め時の図1相当図である。 分割型成形面の位置関係を示す説明図である。
1 成形装置
3 加飾用パネル(成形品)
4 表皮材
5 溶融樹脂
10 成形型
12 下型(固定型)
13 下型成形面
14 ゲート
22 上型(可動型)
23 分割型成形面
24 分割型
25 シリンダー(負荷調整手段)
26 液体供給管
28 液体排出管
27 油圧回路(逆流防止機能及び圧力調整機能付)
29 上流側油圧配管
30 下流側油圧配管
h0 基準位置

Claims (5)

  1. 複数の成形面を有する固定型と、該固定型の各成形面に嵌合可能な成形面を有し、該成形面に所定の圧力が負荷されたときに負荷調整手段によって個別に移動可能に保持された複数の分割型を有し、上記固定型に対して接離可能な可動型とからなり、樹脂供給手段に連通する溶融樹脂供給用ゲートが上記固定型の各成形面に開口した、形状が相異なる複数の成形品を成形する成形型を備え
    上記負荷調整手段は、上記各分割型の成形面の形状に対応したシリンダー面積を有する液圧シリンダーであり、
    上記各シリンダーの、液体が供給されたときにピストンロッドを対応する分割型が固定型に接近するように押し出す側には、液体供給管が接続され、該液体供給管には、液体の逆流防止機能及び圧力調整機能を有する油圧回路が個別に設けられ、
    上記各シリンダーの上記ピストンロッドを押し戻す側には、シリンダー内の液体を排出する液体排出管が接続されている成形装置を用意し、
    上記成形型を型開きした状態で、上記液体供給管に液体を供給することにより、予め可動型の各分割型を、上記成形型の型締め時に予め設定した樹脂供給量に対する成形面の位置となる基準位置よりも固定型側に所定量突出するようにセットし、
    上記成形型の可動型を固定型に接近させて上記各分割型の成形面と固定型の各成形面とを嵌合させながら、上記樹脂供給手段により上記各成形面のゲートから溶融樹脂を供給し、
    上記各可動型を上記固定型に向かって接近させている間及び型締めの間、上記液体供給管に液体を供給し続け、上記溶融樹脂の供給量に対応させて上記可動型の各分割型が押し戻されるようにして、複数の成形品を同時に成形することを特徴とする成形品の成形方法。
  2. 請求項1の成形品の成形方法において、
    上記成形型の固定型及び可動型が接近する前に、固定型及び可動型の各分割型の成形面間に、上記成形品の少なくとも一部に設けられる表皮材をセットし、
    上記固定型及び可動型の接近による成形面同士の嵌合により成形品を成形すると同時に上記表皮材と成形品とを一体に貼り合わせることを特徴とする成形品の成形方法。
  3. 請求項2の成形品の成形方法において、
    上記表皮材は発泡層を備えていることを特徴とする成形品の成形方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つの成形品の成形方法において、
    上記成形品は自動車のドアトリム上側の加飾用パネルであることを特徴とする成形品の成形方法。
  5. 複数の成形面を有する固定型と、該固定型の各成形面に嵌合可能な成形面を有し、該成形面に所定の圧力が負荷されたときに負荷調整手段によって個別に移動可能に保持された複数の分割型を有し、上記固定型に対して接離可能な可動型と、上記固定型の各成形面に開口された溶融樹脂供給用ゲートとを有し、形状が相異なる複数の成形品を成形する成形型と、
    上記溶融樹脂供給用ゲートに溶融樹脂を供給する樹脂供給手段とを備え、
    上記負荷調整手段は、上記各分割型の成形面の形状に対応したシリンダー面積を有する液圧シリンダーであり、
    上記各シリンダーの、液体が供給されたときにピストンロッドを対応する分割型が固定型に接近するように押し出す側には、液体供給管が接続され、該液体供給管には、液体の逆流防止機能及び圧力調整機能を有する油圧回路が個別に設けられ、
    上記各シリンダーの上記ピストンロッドを押し戻す側には、シリンダー内の液体を排出する液体排出管が接続され、
    上記可動型の各分割型は、上記成形型を型開きした状態で、上記液体供給管に液体を供給することにより、予め上記成形型の型締め時に予め設定した樹脂供給量に対する成形面の位置となる基準位置よりも固定型側に所定量突出するようにセットされ、上記成形型の可動型が固定型に接近して上記各成形面同士を嵌合させながら、上記樹脂供給手段により各成形面のゲートから溶融樹脂が供給されたときに、該溶融樹脂の供給量に対応して押し戻されるように、上記各可動型を上記固定型に向かって接近させている間及び型締めの間、上記液体供給管への液体の供給が続けられて、複数の成形品が同時に成形されるように構成されていることを特徴とする成形品の成形装置。
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