JP4276617B2 - 二サイクル内燃機関におけるシリンダ内壁面の潤滑装置 - Google Patents

二サイクル内燃機関におけるシリンダ内壁面の潤滑装置 Download PDF

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Description

本発明は,ユニフロー型又はループ型等の二サイクル内燃機関において,そのシリンダ内壁面に対する潤滑装置に関するものである。
一般に,二サイクル内燃機関には,従来から良く知られているように,シリンダ内における掃気を,そのシリンダ内壁面に開口する掃気ポートがシリンダの頂部における排気ポートに向かう掃気流にて行うようにしたいわゆるユニフロー型と,シリンダ内における掃気を,そのシリンダ内壁面に開口する掃気ポートからシリンダ内の頂部に向かったのち同じくシリンダ内壁面に開口する排気ポートに向かって流れる掃気流にて行うようにしたループ又は横断流型とが存在し,前者は,前記シリンダに対する掃気ポートを,ピストンが下死点付近まで下降動したときにおいて開くという構成であり,後者においては,シリンダに対する掃気ポート及び排気ポートの両方を,ピストンが下死点付近まで下降動したときにおいて同時に開くという構成である。
そして,この二サイクル内燃機関において,そのシリンダ内壁面に対する潤滑は,例えば,特許文献1等に記載されているように,前記シリンダ内を往復動するピストンの内部に,当該ピストンにおける冷却を兼ねて潤滑油を噴出し,この潤滑油の一部を,シリンダ内壁面に供給するか,或いは,前記シリンダ内壁面のうち前記ピストンが上死点にあるときよりも下側の部分に,潤滑油を,直接に噴射供給するかクランクケース内からはね上げて供給し,この部分に供給した潤滑油を,ピストンが下死点から上昇動するとき,その外周下端に設けたオイルリングで上方に掻き上げ,この潤滑油を,前記シリンダ内壁面のうち前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートにおける開口孔の下縁に隣接する部分,つまり,前記ピストンの往復動に伴って前記オイルリングとその外周上端のピストンリングとがオーバラップするというオーバラップストローク区間の領域において,前記オイルリングから前記ピストンリングに受け渡したのち,前記ピストンが上昇動するとき,そのピストンリングにて,前記オーバラップストローク区間の領域,つまり,前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔を越えてその上側に掻き上げることによって行うように構成している。
しかし,前記シリンダ内壁面には,そのピストンストロールの全域にわたってホーニング加工にて一様な平滑面に構成していることにより,当該シリンダ内壁面のうち前記ピストンリングとオイルリングとのオーバラップストローク区間の領域に潤滑油を保持することができずに,前記オーバラップストローク区間の領域において,オイルリングからピストンリングに受け渡される潤滑油が少ないから,前記オーバラップストローク区間の領域,つまり,前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔を越えてその上側の部分に十分な量の潤滑油を掻き上げることができずに,この部分が潤滑油不足になる。
この場合,特許文献2には,前記シリンダ内壁面のうち前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートの下縁より下側の部分の全域に,微小なディンプルを無数に設けて,この各ディンプル内に潤滑油を溜めるように構成することが記載されている。
実開平5−214918号公報 実開昭52−21354号公報
前記特許文献2に記載の構成によると,前記シリンダ内壁面のうち前記ピストンの往復動に伴ってその外周下端のオイルリングと外周上端のピストンリングとがオーバラップするというオーバラップストローク区間の領域に,前記ディンプルが無数に存在することによって,潤滑油の保油性を持たせることができて,ピストンにおけるオイルリングからピストンリングに多くの潤滑油を受け渡すことができるから,前記シリンダ内壁面のうち前記オーバラップストローク区間の領域,つまり,前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔を越えてその上側の部分に対しても潤滑油を確実に供給することができる。
しかし,その反面,前記特許文献2は,潤滑油を保持するためのディンプルを,前記したように,シリンダ内壁面のうち前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートの下縁より下側の部分の全域にわたって設けるという構成であることにより,以下に述べるように,潤滑油の消費量が増大するばかりか,排気ガスが悪化するという問題がある。
すなわち,前記ピストンが下死点に向かって下降動するときにおいて,前記各ディンプルに潤滑油が溜められ,次に,前記ピストンが下死点から上昇動するとき,前記各ディンプルに溜められた潤滑油が前記オーバラップストローク区間の領域に向かって掻き上げられることにより,前記オーバラップストローク区間の領域に向かって掻き上げられる潤滑油が必要以上に多くなる。
これにより,前記オーバラップストローク区間の領域に掻き上げられた潤滑油のうち前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートに流出する潤滑油も多くなるから,潤滑油の消費量の増大,及び,排気ガスの悪化を招来することになる。
本発明は,この問題を解消することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は,
「掃気ポート及び排気ポートのうちいずれか一方又は両方におけるシリンダ内壁面への開口孔を,シリンダ内を往復動するピストンの下死点近傍において開くように構成する一方,前記シリンダ内壁面のうち前記ピストンが上死点にあるときよりも下側の部分に潤滑油を供給するように構成して成る二サイクル内燃機関において,
前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔の下縁よりも下方におけるシリンダ内壁面のうち,前記ピストンの往復動によりその外周上端のピストンリングとその外周下端のオイルリングとがオーバラップするオーバラップストローク区間の領域に,ディンプルを無数に設けて,前記領域よりも下方の部分にはディンプルを設けない構成にするか,或いは,前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔の下縁よりも下方におけるシリンダ内壁面のうち,前記オーバラップストローク区間の領域における表面粗さを,前記領域よりも下方の部分における表面粗さより粗くする。」
ことを特徴としている。
また,本発明の請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記ディンプルを設ける領域又は前記表面粗さを粗くする領域を,前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔における上縁の付近にまで拡張する。」
ことを特徴としている。
前記請求項1に記載した構成にすることにより,前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔の下縁よりも下方におけるシリンダにおける内壁面のうちオーバラップストローク区間の領域に,ディンプルを無数に設けるか,或いは,その表面粗さを粗くすることによって,前記領域に潤滑油の保油性を付与することができるから,前記ピストンが下死点から上昇動するときに,その外周下端におけるオイルリングにて前記オーバラップストローク区間の領域に向かって掻き上げた潤滑油の多くを,前記オーバラップストローク区間の領域において,前記ピストンの外周上端におけるピストンリングに確実に受け渡すことができる。
この場合,シリンダ内壁面のうち,前記無数のディンプルを設ける領域,又は表面粗さを粗くする領域を,前記したように,前記オーバラップストローク区間の領域にしていることにより,前記ピストンが下死点から上昇動するとき,その外周下端のオイルリングにて前記オーバラップストローク区間の領域に向かって掻き上げる潤滑油が,前記特許文献2に構成した場合のように,必要以上に多くなることを確実に回避できるから,前記オーバラップストローク区間の領域に掻き上げられた潤滑油のうち前記掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートに流出する潤滑油を確実に少なくできる。
要するに,本発明によると,シリンダ内壁面のうち掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートにおける開口孔よりも上側の部分を確実に潤滑することができるものでありながら,潤滑油の消費量の低減と,排気ガスの悪化防止との両方を確実に達成することができる。
また,請求項2に記載した構成によると,シリンダ内壁面のうち掃気ポート又は掃気ポート及び排気ポートにおける開口孔の間の部分を,この部分に潤滑油の保油性を持たせて確実に潤滑することができる。
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1〜図4は,第1の実施の形態を示す。
この第1の実施の形態は,ユニフロー型に適用した場合を示す。
この図において,符号1は,内部にシリンダ2を形成したシリンダブロックを,符号3は,前記シリンダブロック1の上面に,前記シリンダ2の頂部を塞ぐように締結したシリンダヘッドを各々示し,前記シリンダ2内には,ピストン4が往復動するように設けられ,このピストン4と,図示しないクランク軸とは図示しないコンロッドを介して,ピストン4の往復動によってクランク軸が回転するように連結されている。
前記シリンダブロック1には,前記ピストン4が下死点付近まで下降動したときにおいて前記シリンダ2内に開口するようにした複数個の掃気ポート5が設けられている一方,前記シリンダヘッド3には,前記シリンダ2からの排気ポート6が設けられ,この排気ポート6には,前記各掃気ポート5が開いている時期において開くようにした排気弁7が設けられている。
一方,前記ピストン4の外周には,その上端に二本のピストンリング8が,その下端には二本のオイルリング9が各々設けられ,図2に示すように,前記ピストンリング8を,ピストン4が下死点にあるとき前記掃気ポート5の開口孔よりも下側に位置する一方,前記オイルリング9を,ピストン4が上死点にあるとき前記掃気ポート5の開口孔よりも下側に位置することにより,前記ピストンリング8と,前記オイルリング9とが,前記シリンダ2におけるシリンダ内壁面2aのうち,前記各掃気ポート5における開口孔の下縁に隣接する部分において,シリンダ2における軸線2bの方向に沿って適宜距離のストローク区間Wだけオーバラップするように構成されている。
また,前記シリンダ内壁面2aには,前記ピストン4が上死点にあるときにおいて,このピストン4よりも下側の部分に対して潤滑油が供給されるもので,この潤滑油の供給は,前記特許文献1に記載されているように,前記ピストンの内部に,当該ピストンにおける冷却及びピストンの潤滑を兼ねて潤滑油を噴出することによって行う(クランク軸から,当該クランク軸とピストンにおけるピストンピンとを連結するコンロッドに設けたオイル通を介して前記ピストンピンの部分に供給したのち,ピストンの内部に噴出するという構成)か,或いは,潤滑油を,図示しないノズルにて直接に噴射するか,若しくは,クランクケース内からはね上げることで行うように構成されている。
そして,前記シリンダ内壁面2aのうち,前記オーバラップストローク区間Wの領域には,図3及び図4に示すように,微小なディンプル10を,適宜ピッチの間隔で無数に設けて,前記オーバラップストローク区間Wの領域よりも下方の部分には,前記ディンプル10を設けない構成にする。
この構成において,前記シリンダ内壁面2aのうちオーバラップストローク区間Wの領域に,ディンプル10を無数に設けることによって,潤滑油の保油性を付与することができるから,前記ピストン4が下死点から上昇動するとき,その外周上端のオイルリング9にて前記オーバラップストローク区間Wの領域に向かって掻き上げた潤滑油の多くを,前記オーバラップストローク区間Wの領域において,前記ピストンの外周上端におけるピストンリング8に確実に受け渡すことができる。
この場合,前記シリンダ2における内壁面2aのうち,前記ディンプル10を無数に設ける領域を,前記したように,前記オーバラップストローク区間Wの領域にして,この領域よりも下方の部分には前記ディンプル10を設けない構成にしていることにより,前記ピストン4が下死点から上昇動するとき,その外周下端のオイルリング9にて前記オーバラップストローク区間Wの領域に向かって掻き上げる潤滑油が,前記特許文献2に構成した場合(潤滑油を溜めるディンプルを,シリンダの内壁面のうち前記掃気ポートの開口孔における下縁より下側の部分の全域にわたって設ける場合)のように,必要以上に多くなることを確実に回避できる。
なお,前記シリンダ内壁面2aのうち一部の領域にディンプル10を無数に設けることは,例えば,以下に述べる方法によって達成できる。
この方法は,先ず,前記シリンダ内壁面2aの全体を,その内径寸法が所定の内径寸法より適宜寸法(後述する仕上げホーニングする分)だけ小さくするように,粗くホーニング加工し,次いで,前記内壁面2aのうち前記オーバラップストローク区間Wの領域の部分に,レーザ光線を,前記シリンダ2の軸線2bの回りに回転し,且つ,軸線2bの方向に移動しながら間欠的に照射するというレーザ加工を行うことにより,無数のディンプル10を設け,次いで,前記内壁面2aの全体を,その内径寸法が所定の内径寸法になるように,仕上げホーニング加工することによって行うという方法である。
この場合,本発明者の実験によると,前記ディンプル10における円周方向の長さ寸法Lを0.6〜4.0mmに,幅寸法Sを0.03〜0.08mmに,深さ寸法Tを0.005〜0.05mmにして,円周方向に沿っての各ディンプル10間の隙間寸法Rを0.5〜2.0mmにする一方,前記各ディンプル10における軸線2bに沿ってのピッチ間隔Pを1.0mmにすることが好ましく,最も好ましいのは,L=1.0mm,S=0.05〜0.06mm,T=0.01〜0.02mm,R=1.0mm,P=1.0mmであった。
また,前記各ディンプル10は,図3に示すように,上段の各ディンプル10と,下段の各ディンプル10とを,円周方向に半ピッチだけずらせるという千鳥配列にすることにより,当該ディンプル10による保油性を一層促進できる。
なお,前記した実施の形態は,前記シリンダ2における内壁面2aのうち前記オーバラップストローク区間Wの領域の部分に,ディンプル10を無数に設ける場合であったが,これに代えて,前記シリンダ2の内壁面2aのうち,前記オーバラップストローク区間Wの領域における表面粗さを,前記シリンダ2の内壁面2aのうち前記オーバラップストローク区間Wの領域よりも下方の部分における表面粗さより粗くするという構成にすることができる。
すなわち,前記シリンダ2における内壁面2aのうち,前記オーバラップストローク区間Wの領域における表面粗さを,この領域よりも下方における部分より粗くすることにより,前記オーバラップストローク区間Wの領域に,潤滑油の保油性を持たせることができる一方,ピストン4における外周下端のオイルリング9にて前記オーバラップストローク区間Wの領域に向かって掻き上げる潤滑油が必要以上に多くなることを確実に回避できるから,前記と同様の効果を得ることできる。
この場合,実験によると,前記シリンダ2における内壁面2aの全体は,通常,JISB0601規格の十点平均粗さRzで,1〜3μmになるように仕上げホーニングするようにしていることから,前記オーバラップストローク区間Wの領域を,JISB0671規格において,
Rk+Rpk・・・・・・・・0.5μm以下
Rk・・・・・・・・・・・・0.2〜0.4μm
Rpk・・・・・・・・・・・0.1〜0.3μm
Rvk・・・・・・・・・・・2〜7μm
Mr1・・・・・・・・・・・9〜12%
Mr2・・・・・・・・・・・82〜88%
A2・・・・・・・・・・・・0.54〜1.26
の粗い表面粗さにすることが好ましいのであった。
前記シリンダ内壁面2aのうち前記オーバラップストローク区間Wの領域における表面粗さを粗くすることは,例えば,前記シリンダ内壁面2aの全体を,粗くホーニング加工し,次いで,前記オーバラップストローク区間Wの領域の部分を,その他の部分をマスキングした状態でサンドブラスト又は薬品によるエッチング処理等を施すことによって表面粗さを粗くする加工を施したのち,前記シリンダ内壁面2aの全体を,仕上げホーニング加工することで達成できる。
また,前記したようにディンプル10を無数に設ける領域,又は表面粗さを粗くする領域を,シリンダ2における下端側に向かって拡張することにより,前記ピストン4が下死点から上昇動するときにおいて前記オーバラップストローク区間Wの領域に向かって掻き上げる潤滑油を多くすることができるが,下端側に向かう拡張が或る限度を越えると,前記オーバラップストローク区間Wの領域への潤滑油の掻き上げが過剰になって,潤滑油の消費量の増大等を招来するから,前記下端側への拡張は,前記ピストン4が下死点に位置しているときにおいて,当該ピストン4における高さ寸法の略中程部を越えない範囲にとどめておくべきである。
次に,図5は,第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は,前記無数のディンプル10を設ける領域,又は表面粗さを粗くする領域を,前記シリンダ内壁面2aのうち前記各掃気ポート5の開口孔における上縁の付近にまで拡張したものであり,このように構成することにより,前記シリンダ内壁面2aのうち各掃気ポート5における開口孔の間の部分を,この部分に潤滑油の保油性を持たせて確実に潤滑することができる。
なお,前記各実施の形態は,シリンダ2に対して掃気ポート5のみを設けたユニフロー型の二サイクル内燃機関の場合であったが,本発明は,これに限らず,シリンダに対して掃気ポートに加えて排気ポートを設けて成るループ又は横断流型の二サイクル内燃機関にも適用できることはいうまでもない。
第1の実施の形態を示す縦断正面図である。 第1の実施の形態にピストンの動きを加えたときの縦断正面図である。 図1の要部拡大図である。 図3のIV−IV視断面図である。 第2の実施の形態を示す縦断正面図である。
符号の説明
1 シリンダブロック
2 シリンダ
2a シリンダ内壁面
2b シリンダの軸線
3 シリンダヘッド
4 ピストン
5 掃気ポート
8 ピストンリング
9 オイルリング
10 ディンプル
W オーバラップストローク区間

Claims (2)

  1. 掃気ポート及び排気ポートのうちいずれか一方又は両方におけるシリンダ内壁面への開口孔を,シリンダ内を往復動するピストンの下死点近傍において開くように構成する一方,前記シリンダ内壁面のうち前記ピストンが上死点にあるときよりも下側の部分に潤滑油を供給するように構成して成る二サイクル内燃機関において,
    前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔の下縁よりも下方におけるシリンダ内壁面のうち,前記ピストンの往復動によりその外周上端のピストンリングとその外周下端のオイルリングとがオーバラップするオーバラップストローク区間の領域に,ディンプルを無数に設けて,前記領域よりも下方の部分にはディンプルを設けない構成にするか,或いは,前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔の下縁よりも下方におけるシリンダ内壁面のうち,前記オーバラップストローク区間の領域における表面粗さを,前記領域よりも下方の部分における表面粗さより粗くすることを特徴とする二サイクル内燃機関におけるシリンダ内壁面の潤滑装置。
  2. 前記請求項1の記載において,前記ディンプルを設ける領域又は前記表面粗さを粗くする領域を,前記掃気ポートの開口孔又は掃気ポート及び排気ポートの開口孔における上縁の付近にまで拡張することを特徴とする二サイクル内燃機関におけるシリンダ内壁面の潤滑装置。
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