JP4276269B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は定着装置及び画像形成装置に関し、詳細には樹脂を含有した微粒子を媒体に定着させる泡状定着液の泡径を所望の泡径とする機構に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置などのような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。この熱定着方式は、高い定着速度及び高い定着画像品質等を提供することができるため、好適に用いられている。
しかし、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、熱定着方式においてトナーを加熱することに消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置が望まれている。即ち、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させること、又はトナーを加熱することを必要としない定着方法が望まれている。特に、トナーを全く加熱することなくトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法が低消費電力の点で理想的である。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能で、水に不溶または難溶な有機化合物が水に分散混合された水中油滴型の定着剤を、未定着のトナーが所定位置に配設された被定着物の表面から噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させた後、被定着物を乾燥させるトナーの湿式定着方法が、特許文献1に提案されている。
しかしながら、特許文献1の湿式定着方法においては、水に不溶又は難溶な有機化合物が、水に分散混合された水中油滴型の定着剤を用いているため、多量の定着剤を未定着トナーに付与した場合には、転写紙などの記録媒体(非定着物)が、定着剤の水分を吸収し、記録媒体にシワやカールが発生する。これにより、画像形成装置に必要とされる安定かつ高速な記録媒体の搬送を著しく損なうこととなる。そこで、乾燥装置を用いて、定着剤に含まれる多量の水を蒸発させることにより、記録媒体に付与された定着剤から水分を除去しようとすると、熱定着方式を用いる画像形成装置の消費電力に匹敵する電力を必要とすることとなる。
また、撥水性処理された未定着トナーを弾かない定着液として、油性溶媒に、トナーを溶解又は膨潤させる材料を溶解させた油性の定着液が従来よりいくつか提案されている。その一つとして例えば、特許文献2には、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料を成分としての脂肪族二塩基酸エステル等を希釈液(溶媒)として不揮発性のジメチルシリコーンで希釈した(溶解させた)定着液が提案されている。また、特許文献3には、静電気的方法で形成された未定着画像を、画像を乱すことなく鮮明にかつ容易に受像シート上に固着できる定着方法に用いることのできる定着用溶液として、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を有する溶剤100容量に対し、シリコーンオイル8〜120容量部を混合してなる相溶状態の未定着トナー画像の定着用溶液が提案されている。このような油性の定着液は、撥水性処理された未定着トナーとの高い親和性を有する油性溶媒を含むため、撥水性処理された未定着トナーを弾くことなく、トナーを溶解又は膨潤させ、トナーを記録媒体に定着させることができる。
特許第3,290,513号明細書 特開2004−109749号公報 特開昭59−119364号公報
しかしながら、上記いずれの特許文献も液を未定着トナー層に付与する構成であるが、図14の(a),(b)に示すように、接触付与手段として、塗布ローラ1を用いて、記録媒体2上の未定着トナー層3へ定着液を塗布する構成において、定着液を記録媒体2に微量付与するために塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも薄い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から剥離する位置で、塗布ローラ1の表面の定着液の液膜によって生じる表面張力で未定着トナー粒子が引っ張られてしまい塗布ローラ1の表面にトナー粒子がオフセットし、記録媒体2上の画像が大幅に乱れてしまう。逆に、図15に示すように、塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも十分厚い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から剥離する位置で、液量が多いため塗布ローラ1の表面の液膜による表面張力が直接トナー粒子に作用しにくくなり、ローラ側にトナーがオフセットしなくなるが、紙面に多量の定着液が塗布されるため、トナー粒子が過剰な定着液により記録媒体2上で流され画質劣化を生じたり、乾燥時間が長くなり定着応答性に問題が生じてしまう。また、紙に著しい残液感(紙を手で触れたときの湿った感触)が発生する。また、定着液が水を含有する場合、紙等のセルロースを含有する媒体への塗布量が多い場合、紙等の記録媒体が著しくカールし、画像形成装置などにおける装置内の紙等の記録媒体搬送時に紙ジャム発生の恐れがある。よって、このような定着液でローラ塗布を行う構成では、定着応答性向上、残液感低減、そしてカール防止ための紙上のトナー層への定着液微量塗布と定着ローラへのトナーオフセット防止を両立することが極めて難しい。接触塗布手段として、ダイコート手段、ブレード塗布手段またはワイヤーバー塗布手段を用いた場合も、定着液が微量になると接触塗布手段に表面張力でトナーがオフセットしてしまう。
以上のように、接触塗布手段にて、従来の定着液処方では、定着応答性を向上するための紙上のトナー層への定着液微量塗布とトナー画像を乱さず均一塗布することを両立することが極めて難しい。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能な樹脂微粒子の液状定着液を短時間で所望の大きさの泡径を有する泡状定着液を生成できる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の定着装置は樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状にして媒体上の樹脂微粒子に付与して該樹脂微粒子を媒体に定着する。そして、本発明の定着装置は、定着液に気体を巻き込んで攪拌して所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液を生成する第1の泡生成手段と、該第1の泡生成手段により生成された所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液にせん断力を加えて所望の泡径の泡状定着液を生成する第2の泡生成手段とを具備する泡状定着液生成手段と、該泡状定着液生成手段により生成された所望の泡径の泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与する泡状定着液付与手段とを有することに特徴がある。よって、短時間に所望の泡径を有する泡状定着液を生成することができる。
また、第1の泡生成手段は、攪拌羽を有する羽根状攪拌部材と、該羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段とを具備している。そして、駆動手段によって回転する羽根状攪拌部材で定着液を攪拌して定着液に気体を巻き込ませて大きな泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に大きな泡を生成することができる。
更に、第1の泡生成手段は、攪拌羽を有する羽根状攪拌部材と、該羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段と、定着液に気体を注入する気体注入手段とを具備している。そして、駆動手段によって回転する羽根状攪拌部材で、気体注入手段によって定着液に注入された気体を攪拌して、定着液に気体を巻き込ませて大きな泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に大きな泡を生成することができる。
また、第1の泡生成手段は、定着液と気体を混合しながら定着液に気体を巻き込むために気体が混合した定着液を通す連泡多孔質部材を具備し、当該連泡多孔質部材に気体が混合した定着液を通して大きな泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に大きな泡を生成することができる。
更に、第1の泡生成手段は、定着液中に気体を注入して定着液に気体を巻き込むようにバブリングを行うバブリング手段を具備し、当該バブリング手段を用いて定着液中に気体を注入してバブリングを行って大きな泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に大きな泡を生成することができる。
また、第2の泡生成手段は、軸回動可能な内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、軸回動する内側円筒の外面と外側円筒の内面との隙間で形成される流路に定着液を通過させて定着液にせん断力を加えて所望の泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に所望の泡径の泡状定着液を生成できる。
更に、内側円筒の外周面に溝を設け、更に当該溝は定着液の送り方向に向うらせん状をなすことにより、より一層せん断力を増しかつ泡の搬送速度を上げ、より一層短時間に所望の泡径の泡状定着液を生成できる。
また、第2の泡生成手段は、内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、内側円筒が、外側円筒に対して相対的に、かつ長手方向に振動して、内側円筒の外面と外側円筒の内面との隙間で形成される流路に定着液を通過させて定着液にせん断力を加えて所望の泡径の泡状定着液を生成する。よって、簡単な構成で、安定にかつ短時間に所望の泡径の泡状定着液を生成できる。
更に、泡状定着液生成手段は、軸回動可能な内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、軸回動する内側円筒の外面と外側円筒の内面との隙間で形成される流路に定着液を通過させて定着液にせん断力を加えながら内側円筒の回転数を可変して所望の泡径の泡状定着液を生成する。よって、一つの機構でせん断力を変えながら一連の工程で所望の泡径の泡状定着液を生成できる。
また、泡状定着液生成手段は、所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液を生成するための第1の攪拌羽を有する回転可能な第1の羽根状攪拌部材と、所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液から、所望の泡径の泡状定着液を生成するための第2の攪拌羽を有する第2の羽根状攪拌部材と、第1、第2の羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段とを具備し、駆動手段によって回転する第1,第2の羽根状攪拌部材で定着液を攪拌して定着液に気体を巻き込ませて所望の泡径の泡状定着液を生成する。よって、一つの機構でせん断力を変えながら一連の工程で所望の泡径の泡状定着液を生成できる。
更に、定着液は樹脂微粒子の少なくとも一部を溶解又は膨潤させて樹脂微粒子を軟化させる軟化剤と、水と、脂肪酸塩からなる起泡剤とを含有する。よって、泡沫安定性が飛躍的に向上し、当該大きな泡を分泡する際に、泡が消滅することなく安定して分泡化し、信頼性が向上する。
また、軟化剤は、脂肪族エステルを含むことが好ましい。そして、脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含むことが好ましい。また、飽和脂肪族エステルは、一般式のR1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下のアルキル基である。更に、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含むことが好ましい。また、脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式のR3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下のアルキル基である。更に、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含むことが好ましい。また、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式のR5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。
更に、定着液は、1価もしくは多価のアルコール類を含むことにより、セルロースを含有する紙等の媒体のカールを抑制できる。
また、別の発明としての画像形成装置は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、上記定着装置により生成された所望の泡径の泡状定着液を媒体上の未定着トナー画像に付与して未定着トナー画像を媒体に定着させる定着手段とを具備することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成装置を提供できる。

本発明は、泡状定着液を用いることで、樹脂微粒子層への接触付与時の接触付与手段への樹脂微粒子オフセット防止や、微量付与化を実現でき、更に定着液容器内の液状定着液を極めて短時間に所望の泡径を有する泡状定着液を生成可能となり、電源投入時もしくはスリープモードからの定着立ち上がり時間を飛躍的に短時間とすることができ、定着操作性を改善することができる。
はじめに、本発明の原理について概説すると、本発明は、図1に示すように、後述する泡状定着液生成手段によって定着液を泡で構成された泡状定着液14とすることで、定着液のカサ密度を低くできると共に塗布ローラ11上の定着液層を厚くすることができ、更には定着液の表面張力による影響が抑えられるため、塗布ローラ11への樹脂微粒子のオフセットを防止できることがわかった。更に、樹脂微粒子の大きさが5μm〜10μm程度の場合、微粒子層を乱すことなく泡状定着液14を樹脂微粒子層13に付与するには、泡状定着液の泡径範囲が、5μm〜50μm程度が必要であることがわかった。なお、図2に示すように、気泡22で構成された泡状定着液20は、気泡22のそれぞれを区切る液膜境界(以下、プラトー境界と称す)21から構成される。
ところで、定着装置として、液状定着液の封入した容器を交換消耗品とする場合、容器内の液状定着液を上記の所望の泡径範囲を有する泡状定着液を生成させる方法として、代表的な攪拌方法である羽根状撹拌子による回転攪拌などで、空気を巻き込みながら撹拌すると、所望の5μm〜50μm程度の泡径とするには数分の時間を要することがわかった。数分の時間を要していては、定着装置や画像形成装置として、電源投入時やスリープモードからの立上り時間がかかりすぎ、使用操作性の観点で大きな不具合となる。操作性に優れた定着装置や画像形成装置とするためには、液状から、所望の泡径の泡状にするのに要する時間は、数秒以下の時間とすることが必須である。単なる撹拌において、所望の泡径とするのに数分の時間を必要とするのは、泡が容易には5μm〜50μmという微小な泡になりにくいためである。
一方、一般的に0.5mm〜1mm程度の大きな泡の場合、単なる撹拌等により比較的容易に泡を生成可能であり、大きな泡の生成には数秒以下の時間(0.1秒もかからない)で生成することができる。そこで、この所望の泡径よりも大きな泡であって、目視で観察できる程度の大きさの泡の生成が容易、かつすばやく得ることができる点に着目し、大きな泡から素早く5μm〜50μm程度の微小な泡を生成する方法を鋭意検討した結果、大きな泡にせん断力を加えることで大きな泡を分泡すると、上記のような液状態から微小な泡を起泡させる方法に比べ、極めて素早く所望の大きさの微小な泡が生成できることがわかった。本発明は、この結果を基にしている。
図3は本発明の泡状定着液生成方法の概念を示す概略図である。同図の(a)に示すように、所望の泡径よりも大きな泡を分泡して泡を小さくしながら所望の径の泡を生成するのである。その工程としては、同図の(b)に示すように、大きな泡にせん断力を加えると、容易に割れて2つ以上の小さな泡へと分泡する。その小さな泡に更なるせん断力を加えると、それぞれの小さな泡が容易に割れてそれぞれ2つ以上の微小な泡へと分泡する。この一連の工程を繰り返すことで、大きな泡を短時間に所望の微小な泡へ変えることができる。このようにすることで、液を単なる攪拌で5μm〜50μm程度の泡状定着液にすることに比べ、極めて短時間で同様の泡状定着液を生成できる。
なお、所望の泡径(ここでの泡径とは泡の直径をさすものとする)よりも大きな泡径は、容易に素早く生成することを考慮すると、所望の径より2倍から20倍は大きいことが望ましい。所望の泡径範囲が5μm〜50μm程度とすると、所望の泡径の最大泡径は50μmであり、大きな泡は、100μm〜1mm程度とすることが望ましい。ただし、更に大きい2mm〜3mm程度の泡径であってもよい。
しかし、大きな泡は、2つ以上に分泡できるのは大きな泡が***されて、2つ以上に分かれるからであり、泡が割れたときに消滅してしまっては不具合となる。即ち、泡は、泡沫安定性に優れる必要がある。このため、定着液には、水と起泡性に優れる脂肪酸塩を含有することが必要である。また、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミドのごとく泡沫安定性に優れる増泡剤を含有することが望ましい。
ここで、大きな泡を生成し、その後当該大きな泡を分泡し微小な処方の泡を生成する方法の一つとして、一つの泡生成手段において、大きな泡を生成する第1の工程とその後微小な泡へ分泡する第2の工程を有する方法について以下に説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。同図に示す本実施の形態の泡状定着液生成手段30によれば、定着液容器31内の液状定着液32を搬送ポンプ33等の搬送手段を用いて羽根状攪拌子34にて液を攪拌する攪拌部35へ搬送する。羽根状攪拌子34の回転は100〜500rpm程度に低くし、空気を巻き込みながら攪拌して大きな泡を生成させる。大きな泡が生成後、羽根状攪拌子34の回転数を3000〜5000回転に上げることで、大きな泡を分泡し、所望の泡径を有する泡状定着液を生成することができる。また、大きな泡を生成する形状の羽根状攪拌子と別に大きな泡を分泡するための形状の羽根状攪拌子を取り替えて所望の泡径を有する泡状定着液を生成する方法もある。更に、後述する定着液にせん断力を加えるための、閉じた二重円筒構造をなす泡状定着液生成手段を用いて、内側円筒を回転する回転数を所定の回転数として大きな泡を生成した後回転数を上げて大きな泡に更に大きなせん断力を加えて分泡して所望の泡径を有する泡状定着液を生成する方法もある。
しかし、第1の実施の形態の泡状定着液生成手段30によれば、大きな泡の生成工程と分泡工程が1つの手段であるため、泡状定着液の生成がバッチ処理となり、補給にタイムラグが発生する恐れがある、そこで、所望の泡径を生成する別の方法として、大きな泡を生成する手段と当該大きな泡を分泡する手段を個別に設け、泡状定着液を逐次生成できるようにし、補給のタイムラグをなくす方法が望ましい。
図5は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における大きな泡生成部の構成を示す概略図である。同図に示す大きな泡生成部40−1によれば、定着液容器41内の液状定着液42を搬送ポンプ43等の液輸送手段を用いて気体・液体混合部44へ供給する。気体・液体混合部44には、空気口44−1が設けられ、液の流れとともに、空気口44−1に負圧が発生し、空気口44−1から気体が気体・液体混合部44の内部に導入され、液状定着液と気体が混合し、更に微小孔シート44−2を通過することで、泡径のそろった大きな泡を生成させることができる。なお、微小孔シート44−2の孔径は30μm〜100μm程度が望ましい。また、図5の微小孔シート44−2に限らず、連泡構造の多孔質部材であればよく、孔径30μm〜100μm程度を有する焼結セラミックス板や不織布や発泡樹脂シートであってもよい。
図6は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における別の大きな泡生成部の構成を示す概略図である。同図において、図5と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す別の大きな泡生成部40−1によれば、定着液容器41内の液状定着液42を搬送ポンプ43等の液輸送手段を用いて気体・液体攪拌部45へ供給する。そして、気体・液体攪拌部45では液状定着液と空気口45−1からの気体を羽根状攪拌子45−2で攪拌しながら、液状定着液に気泡を巻き込みながら大きな泡を生成させる。
図7は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における別の大きな泡生成部の構成を示す概略図である。同図において、図5と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す別の大きな泡生成部40−1によれば、搬送ポンプ43等の搬送手段より供給された液状定着液に空気供給ポンプ46等で空気ハブリング部47においてバブリングを行い、大きな泡を生成する。
次に、図5〜図7に示す大きな泡生成部により生成された大きな泡から2つ以上に分泡化して所望の微小な泡を生成するための微小な泡生成部について以下に説明する。この微小な泡生成部は、上述したように、大きな泡にせん断力を加え、大きな泡から2つ以上の分泡化を促進させて所望の微小な泡を生成するようにするものである。
図8は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における微小な泡生成部の構成を示す概略図である。図8の(a)に示す微小な泡生成部40−2は、閉じた二重円筒構造で、内側円筒48が回転可能な構成とし、外側円筒49の一部に設けられた大きな泡の注入口から大きな泡状定着液を供給し、回転する内側円筒48と外側円筒49の隙間、つまりこの隙間が流路となって通過する大きな泡状定着液は、回転する内側円筒48と外側円筒49によって発生するせん断力を受ける。このせん断力により、大きな泡状定着液は微小な泡へと変化し、外側円筒49の一部に設けられた微小な泡の排出口より、所望の微小な泡径を有する泡状定着液を得ることができる。
ここで、回転する内側円筒48の回転数と内側円筒48の長手方向の長さにより液搬送速度は決定される。外側円筒49の内径をd1(mm)、円筒長さがL(mm)とし、内側円筒48の外径をd2(mm)とし、回転数をR(rpm)とすると、微小な泡を生成するための液搬送速度V(mm/秒)は、
V=L×π×(d1−d2)/4/(1000/R)
の式で決まることがわかった。
例えば、d1が10mm、d2が8mm、Lが50mm、回転数Rが1000rpmとすると、液搬送速度は、約1400mm/秒(1.4cc/秒)となる。A4の紙を定着するために必要な泡状定着液が3ccであるとすると、液状定着液から必要量の3ccの泡状定着液を生成するのに要する時間は約2秒ですみ、極めて素早く、所望の微小な泡径を有する泡状定着液を生成することが可能となる。
また、図8の(b)に示す微小な泡生成部40−2は、内側円筒48の表面にらせん状の溝48−1を設けて、回転する内側円筒48と外側円筒49の隙間である流路内での液搬送性をよくした構成である。なお、らせん状の溝48−1のピッチや溝の幅は、定着液の液粘度や微小な泡状定着液の定常流粘性により設計値として決定される。
更に、図8の(c)に示す微小な泡生成部40−2は、せん断力を加える別の構成で、内側円筒48を外側円筒49の長手方向に並行に振動させる構成である。なお、振動の振幅及び周波数は、概ね、0.5mmから1mm程度の振幅で、50Hzから100Hz程度の周波数が望ましい。
図9は本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。同図に示すように、本実施の形態の泡状定着液生成手段40は、図5〜図7にそれぞれ示す大きな泡生成部40−1と、図8の(a)〜(c)にそれぞれ示す微小な泡生成部40−2を組み合わせたものであり、液状定着液を極めて短時間に5μm〜50μm程度の微小な泡径を有する泡状定着液を生成させることができる。
次に、本発明の定着装置における定着液付与手段について説明する。図10は本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。ここで、本発明における樹脂微粒子はトナー粒子である。同図に示す定着液付与手段50は、上述した泡状定着液生成手段40によって生成された所望の微小な泡の泡状定着液を樹脂微粒子層(トナー粒子層)へ付与するための塗布ローラ51と、その対峙する位置に加圧ローラ53を設け、更に塗布ローラ面に液膜厚制御用ブレード52を圧接し、所望の微小な泡の泡状定着液の膜厚を制御し、よって泡状定着液の最適な膜厚の制御を行っている。同図の(b)に示すように、塗布ローラ51上には泡状定着液の層が液膜厚制御用ブレード52を通して形成されており、泡状定着液の気泡の大きさ及び加圧力並びに未定着トナーの層厚に応じた最適化した定着液層の膜厚となる。同図に示す定着液付与手段50によって付与された泡状定着液を用いることにより、樹脂微粒子は塗布ローラ上にオフセットしない。仮に、泡状の定着液は、樹脂微粒子の層及び記録媒体に厚く付与されたとしても、泡状の定着液のかさ密度が極めて低いため、所定の泡沫時間経過後に含有している気泡が破泡することで、軟化剤を含有した液体の樹脂微粒子の層への微量付与とすることができる。所望の微小な泡の泡状定着液は、上記のごとく、大きな泡を生成する大きな泡生成部40−1と大きな泡をせん断力で分泡して微小な泡を生成する微小な泡生成部40−2とを含んで構成されている泡状定着液生成手段40で生成され、液供給口より液膜厚制御用ブレード52と塗布ローラ51の間に滴下される。
なお、泡状の定着液のかさ密度としては、0.01g/cm3〜0.1g/cm3程度の範囲が望ましい。更に、定着液は、紙等の記録媒体上のトナー等の樹脂微粒子の層への塗布時に泡状となっていればよく、保存容器内で泡状である必要はない。保存容器中では気泡を含有しない液体で、容器から液を供給する時点や、樹脂微粒子の層へ付与するまでの液搬送経路で泡状にする手段を設ける構成が望ましい。これは、保存容器では液体で、容器から液を取り出した後に泡状とする構成のほうが、容器の小型化ができるという大きな利点を有するためである。
このような構成を有する定着液付与手段50では、媒体として紙を用い、未定着トナーが付着した紙を搬送しながら塗布ローラ51にて、泡状定着液を未定着トナー表面に付与する。液膜厚制御用ブレード52はカウンター方向やテイリング方向のどちらでも良い。また、塗布ローラ51と液膜厚制御用ブレード52とのギャップを制御するスペーサを設けていても良い。
また、定着液密閉容器から液状定着液を泡化する機構に搬送する手段としては搬送ポンプを用いている。搬送ポンプとしては、ギヤポンプ、ベローズポンプ等があるが、チューブポンプが望ましい。ギヤポンプ等ごとく定着液中で振動機構や回転機構があると、ポンプ内で液が起泡し、液に圧縮性が出て、搬送能力が低下する恐れがある。また、上記の機構部品等が定着液を汚染したり、逆に機構部品を劣化させる恐れがある。一方、チューブポンプはチューブを変形させながらチューブ内の液を押し出す機構であるため、定着液と接する部材はチューブだけであり、定着液に対し耐液性を有する部材を用いることで、液の汚染やポンプ系部品の劣化がない。また、チューブを変形させるだけなので、液が起泡せず、搬送能力の低下を防止できる。
また、図11に示すように、液膜厚制御用のワイヤーバー54によって塗布ローラ上の泡状の定着液の厚みを制御し、泡状定着液は、上記のように、大きな泡を生成する大きな泡生成部40−1と大きな泡をせん断力で分泡して微小な泡を生成する微小な泡生成部40−2を含んで構成する泡状定着液生成手段40で生成し、液供給口より、液膜厚制御用のワイヤーバー54と塗布ローラ51の間に滴下する。ワイヤーバー54を膜制御手段として用いることで、液膜厚制御用ブレードに比べ、塗布ローラ面の軸方向の泡状定着液膜均一性が向上する。
更に、図12に示すように、図11に示す塗布ローラに代わりに、塗布ベルトを用いて記録媒体上の未定着トナーに塗布する方法もある。上記のように、大きな泡を生成する大きな泡生成部40−1と大きな泡をせん断力で分泡して微小な泡を生成する微小な泡生成部40−2を含んで構成する泡状定着液生成手段40で生成し、液供給口より所望の泡径を有する泡状定着液を供給する。そして、液膜厚制御用ブレード52と塗布ベルト55のギャップを調整し、塗布ベルト55上の泡状定着液の膜厚を制御し、泡状定着液の最適膜厚の制御を行っている。なお、塗布ベルトとしては、例えばシームレスニッケルベルトやシームレスPETファイルなどの基体にPFAのような離型性フッ素樹脂をコートした部材を用いる。
次に、定着液の液処方について説明する。泡状の定着液は、上述したように、軟化剤を含有した液体中に気泡を含有した構成である。基材としては水を用いる。軟化剤を含有した液体は、気泡を安定に含有し、なるべく均一な気泡の大きさからなる気泡層を構成する泡状とするため、起泡剤及び増泡剤を有することが望ましい。また、ある程度粘度が高いほうが、気泡が安定して液体中に分散するため、増粘剤を含有することが望ましい。
また、起泡剤としては、脂肪酸塩が望ましい。脂肪酸塩は界面活性を有するため、水を含有する定着液の表面張力を下げ、定着液を発泡しやすくするとともに、泡表面で脂肪酸塩が層状ラメラ構造をとるため泡壁(プラトー境界)が他の界面活性剤よりも強くなり、泡沫安定性が極めて高くなるまた、脂肪酸塩の起泡性を効果的にするため、定着液には水を含有することが望ましい。脂肪酸としては、大気中での長期安定性の観点から酸化に強い飽和脂肪酸が望ましい。但し、飽和脂肪酸塩を含有する定着液に若干の不飽和脂肪酸塩を含有することで脂肪酸塩の水に対する溶解・分散性を助け、5℃〜15℃までの低気温において、優れた起泡性を有することができ、広い環境温度範囲において定着を安定可能とし、また、定着液長期放置中の脂肪酸塩の定着液中分離を防止することができる。
更に、飽和脂肪酸塩に用いる脂肪酸としては、炭素数12、14、16及び18の飽和脂肪酸、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が適する。炭素数が11以下の飽和脂肪酸塩は臭気が大きくなり、当該定着液を用いるオフィス・家庭で用いる画像形成機器に適さない。また、炭素数19以上の飽和脂肪酸塩は、水に対する溶解性が低下し、定着液の放置安定性を著しく低下させてしまう。これらの飽和脂肪酸による飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。
また、不飽和脂肪酸塩を用いてもよく、炭素数18で2重結合数が1から3の不飽和脂肪酸が望ましい。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が適する。2重結合が4以上では反応性が強いため、定着液の放置安定性が劣ってしまう。これらの不飽和飽和脂肪酸による不飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。また、上記飽和脂肪酸塩と不飽和脂肪酸塩を混合して起泡剤として用いても構わない。
更に、上記飽和脂肪酸塩又は不飽和脂肪酸塩において、当該定着液の起泡剤として用いる場合、ナトリウム塩、カリウム塩もしくはアミン塩であることが望ましい。定着装置に電源を投入後、素早く定着可能な状態にすることは定着装置の商品価値として重要な要素である。定着装置において定着可能な状態とするためには、定着液が適切な泡状となっていることが必須であるが、上記の脂肪酸塩は素早く起泡することで、電源投入後定着可能な状態を短時間でつくることができる。特に、アミン塩とすることで、定着液にせん断力を加えたときに最も短時間で起泡し、泡状定着液を容易に作製することが可能であり、定着装置への電源投入後の定着可能な状態を最も短時間でつくることができる。
また、オフセット防止のためには泡状定着液付与手段での泡状の定着液層の厚みは樹脂微粒子層の厚みより厚いことが望ましい。また、気泡が樹脂微粒子へ付着しやすくするためには樹脂微粒子よりも大きいことが望ましい。樹脂微粒子がトナー粒子の場合、乾式電子写真方式ではトナー粒子は、4〜10μm程度の大きさであり、紙媒体上の未定着トナー層は10〜30μm程度であることから、泡状定着液付与手段での泡状定着液の厚みは、10μm〜30μm以上が望ましく、泡径は、5μm〜50μm程度が望ましい。
更に、樹脂微粒子を溶解又は膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる溶解性又は膨潤性に優れている。
また、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
更に、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点及び低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭及び刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解又は膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
また、上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
また、上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。例えば、導電性部材を含有した樹脂微粒子でもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面及び曲面を有する立体物でもよい。例えば、紙のごとき媒体に透明樹脂微粒子を均一に定着させ紙面を保護する(所謂、ニスコート)用途においても、本発明は適用できる。
また、上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、及び液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
更に、泡状となった定着液は、好ましくは、撥水性処理されたトナーの粒子に対して、十分な親和性を有することが望ましい。ここで、親和性とは、液体が固体に接触したときに、固体の表面に対する液体の拡張濡れの程度を意味する。すなわち、泡状となった定着液は、撥水性処理されたトナーに対して十分な濡れ性を示すことが好ましい。疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子で撥水性処理されたトナーの表面は、疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンの表面に存在するメチル基によって覆われており、おおよそ20mN/m程度の表面エネルギーを有する。現実には撥水性処理されたトナーの表面の全面が疎水性微粒子によって完全に覆われてはいないため、撥水性処理されたトナーの表面エネルギーは、おおよそ、20〜30mN/mであると推測される。よって、撥水性トナーに対して親和性を有する(十分な濡れ性を有する)ためには、泡状となった定着液の表面張力は、20〜30mN/mであることが好ましい。
また、水性溶媒を用いる場合、界面活性剤を添加することで、表面張力を20〜30mN/mとすることが好ましい。また、水性溶媒の場合、単価もしくは多価アルコールを含有していることが望ましい。これらの材料は、泡状の定着液における気泡の安定性を高め、破泡しにくくする利点を有する。例えばセタノールなどの単価アルコールや、グリセンリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどの多価アルコールが望ましい。また、これらの単価又は多価のアルコール類を含有することで紙等の媒体のカール防止に効果を有する。
更に、定着液中に浸透性改善や紙等媒体のカール防止のために油性成分を含有してO/WエマルジョンやW/Oエマルジョンを形成する構成も望ましく、その場合、具体的な分散剤としては、ソルビタンモノオレエートやソルビタンモノステレートやソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステルやショ糖ラウリン酸エステルやショ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステルなどが望ましい。
なお、定着中での軟化剤を溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させるため方法としては、例えば、回転羽根によるホモミキサーやホモジナイザーのような機械的に攪拌する手段、及び超音波ホモジナイザーのような振動を与える手段が挙げられる。いずれにしても、強いせん断応力を定着液中の軟化剤に加えることで溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させる。
また、トナーの定着装置は、本発明における定着液をトナーに供給した後、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって溶解又は膨潤したトナーを加圧する、一対の平滑化ローラ(ハードローラ)を有してもよい。一対の平滑化ローラ(ハードローラ)によって、溶解又は膨潤したトナーを加圧することによって、溶解又は膨潤したトナーの層の表面を平滑化して、トナーに光沢を付与することが可能となる。更に、記録媒体内へ溶解又は膨潤したトナーを押し込むことによって、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
別の発明の一実施の形態例に係る画像形成装置において、上述した本発明による画像形成方法を用いて、樹脂を含む樹脂含有微粒子の画像を記録媒体に形成する。よって、この別の発明の一実施の形態例の画像形成装置によれば、それぞれ、上述したように、より効率的にトナーを記録媒体に定着させることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
図13は別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は複写機又はプリンタであってもよい。図13の(a)はカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置全体の概略図であり、図13の(b)は図13の(a)の画像形成装置の1つの画像形成ユニットの構成を示す図である。図13の(a),(b)に示す画像形成装置60はトナー像担持体として中間転写ベルト61を有する。この中間転写ベルト61は、3つの支持ローラ62〜64に張架されており、図中の矢印Aの方向に回転する。この中間転写ベルト61に対しては、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット65〜68が配列されている。これら画像形成ユニットの上方には、図示していない露光装置が配置されている。例えば、画像形成装置が複写機である場合には、スキャナで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、各感光体ドラム上に静電潜像を書き込むための各露光L1〜L4が露光装置により照射される。中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ64に対向する位置には、二次転写装置69が設けられている。二次転写装置69は、2つの支持ローラ70,71の間に張架された二次転写ベルト72で構成されている。なお、二次転写装置69としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いてもよい。また、中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ62に対向する位置には、ベルトクリーニング装置73が配置されている。ベルトクリーニング装置73は、中間転写ベルト61上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録媒体としての記録紙74は、一対の給紙ローラ75で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録紙74に転写する際に、二次転写ベルト72を中間転写ベルト61に押し当てることによって、トナー像の転写を行う。トナー像が転写された記録紙74は、二次転写ベルト72によって搬送され、記録紙74に転写された未定着のトナー像は、図示していない露光装置からの画像情報に基づいて泡状の定着液の膜厚を制御する本発明の定着装置によって定着される。すなわち、記録紙74に転写された未定着のトナー像には、図示していない露光装置からの画像情報、例えばカラー画像又は黒ベタ画像に基づいて泡状の定着液層の膜厚が制御されたトナーの定着装置から供給される本発明における泡状の定着液が付与され、泡状の定着液に含まれる、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって、未定着のトナー像を、記録紙74に定着させる。
次に、画像形成ユニットについて説明する。図13の(b)に示すように、画像形成ユニット65〜68には、感光体ドラム76の周辺に、帯電装置77、現像装置78、クリーニング装置79及び除電装置80が配置されている。また、中間転写ベルト61を介して、感光体ドラム76に対向する位置に、一次転写装置81が設けられている。また、帯電装置77は、帯電ローラを採用した接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置77は、帯電ローラを感光体ドラム76に接触させて、感光体ドラム76に電圧を印加することにより、感光体ドラム76の表面を一様に帯電する。この帯電装置77としては、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。また、現像装置78は、現像剤中のトナーを感光体ドラム76上の静電潜像に付着させ、静電潜像を可視化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、これらの樹脂材料は、本発明における定着液により溶解又は膨潤する。なお、現像装置78は、図示しない攪拌部及び現像部を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が、一定であるように制御されている。更に、一次転写装置81は、感光体ドラム76上で可視化されたトナーを中間転写ベルト61に転写する。ここでは、一次転写装置81としては、転写ローラを採用しており、転写ローラを、中間転写ベルト61を挟んで感光体ドラム76に押し当てている。一次転写装置81としては、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。また、クリーニング装置79は、感光体ドラム76上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置79としては、感光体ドラム76に押し当てられる先端を備えたブレードを用いることができる。ここで、クリーニング装置79によって回収されたトナーは、図示しない回収スクリュー及びトナーリサイクル装置によって、現像装置78に回収され、再利用される。更に、除電装置80は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム76の表面電位を初期化する。
次に、本発明における定着液及び定着の具体例について説明する。
本発明における以下の具体例では、樹脂含有微粒子としてトナーを用い、以下の製造方法の一例により作製した。
[具体例1]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 65wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。上記成分比にて、まずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次ぎに、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図5を基に作製した。
上記の液状の定着液容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための微小孔シート:#400のステンレス製メッシュシート(開口部約40μm)
◇微小な泡生成部
図8の(a)を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。
外側円筒の内径d1:10mm、長さL:120mm、内側円筒の外径d2:8mm、長さ100mmとした。回転数Rは、1000rpm〜2000rpmの範囲で可変とした。
◇定着液付与手段
図10を基に作製した。上記の微小な泡を生成する微小な泡生成部を用い、泡状の定着液を作成し液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ製ローラ(φ30mm)
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:SUS製シート
紙搬送速度:150mm/s
加圧ローラと塗布ローラ間の加重:片側10N
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する大きな泡生成部と泡を微小にする微小な泡生成部に定着液を通過させると、液排出口から1秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給することができた。
[具体例2]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 65wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図6を基に作製した。
上記の液状の定着液容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための撹拌羽根:直径10mm、6枚の羽根(1mm×3mm)を100rpmで回転させた。
◇微小な泡生成部
図8の(a)を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒の内径d1:10mm、長さL:120mm、内側円筒の外径d2:8mm、長さ100mmとした。回転数Rは、1000rpm〜2000rpmの範囲で可変とした。
◇定着液付与手段
図10を基に作製した。上記の微小な泡を生成する微小な泡生成部を用い、泡状の定着液を作成して液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ製ローラ(φ30mm)
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:SUS製シート
紙搬送速度:150mm/s
加圧ローラと塗布ローラ間の加重:片側10N
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する大きな泡生成部と泡を微小にする微小な泡生成部に定着液を通過させると、液排出口から3秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給することができた。
[具体例3]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 65wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。 上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図7を基に作製した。
上記の液状の定着液容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための空気バブリング部:エアーポンプより、圧力0.01Paにてエアーを注入した。
◇微小な泡生成部
図8の(a)を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒の内径d1:10mm、長さL:120mm、内側円筒の外径d2:8mm、長さ100mmとした。回転数Rは、1000rpm〜2000rpmの範囲で可変とした。
◇定着液付与手段
図10を基に作製した。上記の微小な泡を生成する微小な泡生成部を用い、泡状の定着液を作成し液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ製ローラ(φ30mm)
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:SUS製シート
紙搬送速度:150mm/s
加圧ローラと塗布ローラ間の加重:片側10N
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する大きな泡生成部と泡を微小にする微小な泡生成部に定着液を通過させると、液排出口から2秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給することができた。
[具体例4]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 65wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。 上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇泡状定着液生成手段
図4を基に作製した。
上記の液状の定着液容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
泡を作るための撹拌羽根:直径10mm、6枚の羽根(1mm×3mm)
大きな泡を生成する工程:上記の羽根で500rpm 2秒攪拌
大きな泡を分泡する工程:上記の羽根で、4000rpm 2秒攪拌
◇定着液付与手段
図10を基に作製した。上記の微小な泡を生成する泡状定着液生成手段を用い、泡状の定着液を作成し液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ製ローラ(φ30mm)
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:SUS製シート
紙搬送速度:150mm/s
加圧ローラと塗布ローラ間の加重:片側10N
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する工程と大きな泡を分泡する工程を行うと、液排出口から5秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給することができた。
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の原理における定着液付与後の樹脂含有微粒子の定着の様子を示す概略断面図である。 泡状定着液の構成を示す概略断面図である。 本発明の原理における大きな泡から所望の微小な泡を生成する工程の様子を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における大きな泡生成部の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における別の大きな泡生成部の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における別の大きな泡生成部の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段における微小な泡生成部の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。 別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。 従来の定着装置の構成を示す概略断面図である。 従来の定着装置の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
30,40;泡状定着液生成手段、31,41;定着液容器、
32,42;液状定着液、33,43;搬送ポンプ、
34,45−2;羽根状攪拌子、35;攪拌部、
40−1;大きな泡生成部、40−2;微小な泡生成部、
44;気体・液体混合部、44−1,45−1;空気口、
44−2;微小孔シート、45;気体・液体攪拌部、
46;空気供給ポンプ、47;空気ハブリング部、48;内側円筒、
48−1;溝、49;外側円筒、50;定着液付与手段、
51;塗布ローラ、52;液膜厚制御用ブレード、53;加圧ローラ、
54;ワイヤーバー、55;塗布ベルト、60;画像形成装置。

Claims (21)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状にして媒体上の樹脂微粒子に付与して該樹脂微粒子を媒体に定着する定着装置において、
    前記定着液に気体を巻き込んで攪拌して所望の泡径より大きい泡径の泡状定着液を生成する第1の泡生成手段と、該第1の泡生成手段により生成された所望の泡径より大きい泡径の前記泡状定着液にせん断力を加えて所望の泡径の前記泡状定着液を生成する第2の泡生成手段とを具備する泡状定着液生成手段と、
    該泡状定着液生成手段により生成された所望の泡径の前記泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与する泡状定着液付与手段と
    を有することを特徴とする定着装置
  2. 前記第1の泡生成手段は、攪拌羽を有する羽根状攪拌部材と、該羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段とを具備し、該駆動手段によって回転する前記羽根状攪拌部材で前記定着液を攪拌して前記定着液に気体を巻き込ませることを特徴とする請求項1記載の定着装置
  3. 前記第1の泡生成手段は、攪拌羽を有する羽根状攪拌部材と、該羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段と、前記定着液に気体を注入する気体注入手段とを具備し、前記駆動手段によって回転する前記羽根状攪拌部材で前記気体注入手段によって前記定着液に注入された気体を攪拌して前記定着液に気体を巻き込ませることを特徴とする請求項1記載の定着装置
  4. 前記第1の泡生成手段は、前記定着液と気体を混合しながら前記定着液に気体を巻き込むために気体が混合した前記定着液を通す連泡多孔質部材を具備することを特徴とする請求項記載の定着装置。
  5. 前記第1の泡生成手段は、前記定着液中に気体を注入して前記定着液に気体を巻き込むようにバブリングを行うバブリング手段を具備することを特徴とする請求項記載の定着装置
  6. 前記第2の泡生成手段は、軸回動可能な内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、軸回動する前記内側円筒の外面と前記外側円筒の内面との隙間で形成される流路に前記定着液を通過させて前記定着液にせん断力を加えて所望の泡径の前記泡状定着液を生成することを特徴とする請求項記載の定着装置
  7. 前記内側円筒の外周面に溝を設けることを特徴とする請求項記載の定着装置
  8. 前記溝は前記定着液の送り方向に向うらせん状をなすことを特徴とする請求項7記載の定着装置
  9. 前記第2の泡生成手段は、内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、前記内側円筒が、前記外側円筒に対して相対的に、かつ長手方向に振動して、前記内側円筒の外面と前記外側円筒の内面との隙間で形成される流路に前記定着液を通過させて前記定着液にせん断力を加えて所望の泡径の前記泡状定着液を生成することを特徴とする請求項記載の定着装置
  10. 前記泡状定着液生成手段は、軸回動可能な内側円筒と、該内側円筒を収納した外側円筒とを有して閉じた二重円筒構造をなし、軸回動する前記内側円筒の外面と前記外側円筒の内面との隙間で形成される流路に前記定着液を通過させて前記定着液にせん断力を加えながら前記内側円筒の回転数を可変して所望の泡径の前記泡状定着液を生成することを特徴とする請求項記載の定着装置。
  11. 前記泡状定着液生成手段は、所望の泡径より大きい泡径の前記泡状定着液を生成するための第1の攪拌羽を有する回転可能な第1の羽根状攪拌部材と、所望の泡径より大きい泡径の前記泡状定着液から、所望の泡径の前記泡状定着液を生成するための第2の攪拌羽を有する第2の羽根状攪拌部材と、前記第1、第2の羽根状攪拌部材を回転させる駆動手段とを具備し、該駆動手段によって回転する前記第1,第2の羽根状攪拌部材で前記定着液を攪拌して前記定着液に気体を巻き込ませて所望の泡径の前記泡状定着液を生成することを特徴とする請求項記載の定着装置
  12. 前記定着液は、前記樹脂微粒子の少なくとも一部を溶解又は膨潤させて前記樹脂微粒子を軟化させる軟化剤と、水と、脂肪酸塩からなる起泡剤とを含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の定着装置
  13. 前記軟化剤は、脂肪族エステルを含むことを特徴とする請求項12記載の定着装置
  14. 前記脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含むことを特徴とする請求項13記載の定着装置
  15. 前記飽和脂肪族エステルは、一般式
    R1COOR2
    で表される化合物を含み、
    R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、
    R2は、炭素数が1以上6以下のアルキル基であることを特徴とする請求項14記載の定着装置
  16. 前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含むことを特徴とする請求項13記載の定着装置
  17. 前記脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式
    R3(COOR4)
    で表される化合物を含み、
    R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、
    R4は、炭素数が3以上5以下のアルキル基であることを特徴とする請求項16記載の定着装置
  18. 前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含むことを特徴とする請求項13記載の定着装置
  19. 前記脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式
    R5(COOR6−O−R7)
    で表される化合物を含み、
    R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、
    R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、
    R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基であることを特徴とする請求項18記載の定着装置。
  20. 前記定着液は、1価もしくは多価のアルコール類を含むことを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の定着装置
  21. 樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、
    請求項1〜20のいずれか1項に記載の定着装置により、生成された所望の泡径の泡状定着液を媒体上の未定着トナー画像に付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させる定着手段と
    を具備することを特徴とする画像形成装置
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