JP4273271B2 - ピラゾール化合物及びその製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬、農薬等の生理活性物質の製造中間体として有用なピラゾール化合物の新規製造法及び新規なピラゾール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】
【0003】
【化16】
〔式中、R2は水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表わす〕で表わされるピラゾール化合物は、WO97/40009に、殺虫殺ダニ活性化合物の製造中間体として有用であることが記載されている。
【0004】
5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボン酸の製造法としては、J.Heterocyclic Chem.,27,243(1990)に5−ピラゾロン化合物をビルスマイヤー反応に付した後、過マンガン酸カリで酸化する方法が記載されている。しかし、工業的な製造を考慮した場合、ビルスマイヤー反応は、リン酸を含んだ排水の処理等問題が多い。
【0005】
1−アルキル−5−ハロ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾール類は従来知られておらず、従って、その合成法も知られていない。
【0006】
5−アミノ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾールは従来知られておらず、従って、その合成法も知られていない。
【0007】
1−アルキル−5−アミノ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾール類の合成法としては、J.Chem.Res.,Synop.198(1995)に3−オキソ−4、4、4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルと、メチルヒドラジンを反応させる方法が記載されている。しかし、この方法は高価なメチルヒドラジンを使用している。
【0008】
トリフルオロ酢酸誘導体とプロピオニトリルから3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルを得る方法としては、例えば、(1)J.Chem.Res.,Synop.476(1995)には、トリフルオロ酢酸エチルとプロピオニトリルを水素化ナトリウム存在下に反応させる方法が、また、(2)特開昭62−96479及び特開昭63−264448にはトリフルオロ酢酸メチルとプロピオニトリルをリチウムジイソプロピルアミド存在下に反応させる方法が記載されている。しかし、工業的な製造を考慮した場合、水素化ナトリウムやリチウムジイソプロピルアミドの使用は経済面及び安全性の面から問題が多く、他の工業的製造法が求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下の〔1〕乃至〔5〕記載の製造法並びに〔6〕及び〔7〕記載の新規化合物に関するものである。
〔1〕 塩基としてt−ブトキシカリウムを用いて、式(1):
CF3COY
〔式中、Yはハロゲン原子、OCOCF3またはOR(RはC1〜C4のアルキル基を表わす。)を表す。〕
で表わされるトリフルオロ酢酸誘導体と、式(2):
CH3CH2CN
で表わされるプロピオニトリルを反応させることを特徴とする、式(3):
【0011】
【化17】
で表わされる化合物の製造法(以下、A工程と称する。)。
〔2〕 式(3):
【0012】
【化18】
で表される化合物と、ヒドラジンを反応させることを特徴とする、式(4):
【0013】
【化19】
で表されるピラゾール化合物の製造法(以下、B工程と称する。)。
〔3〕 式(4):
【0014】
【化20】
で表されるピラゾール化合物を、塩基の存在下でアルキル化剤と反応させ、アルキル化することを特徴とする、式(5):
【0015】
【化21】
〔式中、R1はC1〜C4アルキル基を表す。〕で表わされるピラゾール化合物の製造法(以下、C工程と称する。)。
〔4〕 式(4):
【0016】
【化22】
または式(5):
【0017】
【化23】
〔式中、R1はC1〜C4アルキル基を表す。〕で表されるピラゾール化合物を、鉱酸または有機酸の存在下亜硝酸供給源を用いてジアゾニウム塩とし、次いで触媒作用のあるハロゲン供給源の存在下、または触媒及びハロゲン供給源の存在下でジアゾ分解することを特徴とする式(7):
【0018】
【化24】
〔式中、R2は水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。〕で表されるピラゾール化合物の製造法(以下、D工程と称する。また、R2がC1〜C4アルキル基の場合はD1工程と称し、R2が水素原子の場合はD2工程と称する。)。
〔5〕 式(7):
【0019】
【化25】
〔式中、R2水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。〕で表されるピラゾール化合物を酸化することを特徴とする、式(8):
【0020】
【化26】
〔式中、R2は水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。〕で表わされるピラゾール化合物の製造法(以下、E工程と称する。)。
〔6〕 式(4):
【0021】
【化27】
で表わされるピラゾール化合物。
〔7〕 式(7):
【0022】
【化28】
〔式中、R2は水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。〕で表されるピラゾール化合物。
【0023】
なお、式(3):
【0024】
【化29】
で表される化合物と式(6):
R1−NHNH2
〔式中、R1はC1〜C4アルキル基を表す。〕で表わされるアルキルヒドラジンを反応させることにより式(5):
【0025】
【化30】
〔式中、R1はC1〜C4アルキル基を表す。〕のピラゾール化合物を製造する方法を、以下、F工程と称する。
【0026】
各工程の関係は、式
【0027】
【化31】
として表すことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明では、上記A工程〜F工程を複数連続して実施してもよく、例えば、A工程→B工程(A工程を実施後、次いでB工程を実施することを意味する。以下、同様に記載する。)、B工程→C工程、A工程→B工程→C工程、A工程→F工程、C工程→D1工程、B工程→C工程→D1工程、A工程→B工程→C工程→D1工程、F工程→D1工程、A工程→F工程→D1工程、B工程→D2工程、A工程→B工程→D2工程、D工程→E工程、C工程→D1工程→E工程、B工程→C工程→D1工程→E工程、A工程→B工程→C工程→D1工程→E工程、F工程→D1工程→E工程、A工程→F工程→D1工程→E工程、B工程→D2工程→E工程及びA工程→B工程→D2工程→E工程が挙げられる。
【0029】
式(1)、(5)、(6)、(7)及び(8)におけるR、R1、R2、X及びYの例を説明する。
R、R1及びR2の定義におけるC1〜C4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基があげられる。
X及びYの定義におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子があげられる。
【0030】
(A工程)
A工程における式(3)の化合物は、は式
【0031】
【化32】
で表わされる互変異性形で存在しうる。
また、式(3)の化合物は式
【0032】
【化33】
で表わされる水和物としても存在する。
【0033】
A工程における式(2)のプロピオニトリルの使用量は、式(1)のトリフルオロ酢酸誘導体1モルに対して、通常0.5〜10モル、好ましくは0.9〜5モルを用いる。
反応に用いるt−ブトキシカリウムの使用量は、式(1)のトリフルオロ酢酸誘導体1モルに対して、通常0.5〜5モル、好ましくは1〜3モルを用いる。
【0034】
A工程は、反応に不活性な溶媒中で行うことができ、溶媒としてはベンゼン及びトルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン及び1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、 t−ブタノール、ジメチルスルホキシド、スルホラン並びにこれらの混合溶媒等が挙げられる。
反応温度は、通常−30℃〜150℃、好ましくは0℃から100℃の範囲で行う。
反応終了後は、反応液を塩酸等で酸性にした後、適当な有機溶媒で抽出することで、目的物を得ることができる。また必要に応じて反応溶媒を減圧留去等で除去後に同様の操作を行い、目的物を得ることもできる。また、この物は、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の精製法によって精製することができる。
【0035】
(B工程)
B工程における無置換ヒドラジンは、水和物、水溶液及び塩酸塩や硫酸塩のような無機塩の形でも使用できる。
無置換ヒドラジンの使用量は、基質1モルに対して通常0.5〜10モル、好ましくは0.8〜5モルの範囲で使用できる。
反応温度は通常−10〜200℃、好ましくは10〜150℃の範囲で行われる。
【0036】
(C工程)
C工程におけるアルキル化剤としては、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化プロピル、臭化プロピル、ヨウ化プロピル、塩化イソプロピル、臭化イソプロピル、ヨウ化イソプロピル、
塩化ブチル、臭化ブチル、ヨウ化ブチル、塩化イソブチル、臭化イソブチル、ヨウ化イソブチル、塩化sec−ブチル、臭化sec−ブチル及びヨウ化sec−ブチル等のハロゲン化アルキル類、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、炭酸ジメチル及びギ酸メチル等のエステル類が挙げられる。
アルキル化剤の使用量は基質1モルに対して、通常、0.5〜20の範囲、好ましくは0.5〜5モルの範囲が良い。
【0037】
C工程における塩基としては水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、金属リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム等の無機塩基並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、t−ブトキシカリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ブチルリチウム及びリチウムジイソプロピルアミド等の有機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は基質1モルに対して、通常0.5〜20モルの範囲が良い。
C工程における反応温度は、通常−10〜200℃の範囲が採用される。
【0038】
(F工程)
F工程における式(6)のアルキルヒドラジンは、水溶液及び塩酸塩や硫酸塩のような無機塩の形でも使用できる。
式(6)のアルキルヒドラジンの使用量は、基質1モルに対して通常0.5〜10モル、好ましくは0.8〜5モルの範囲で使用できる。
反応温度は通常−10〜200℃、好ましくは10〜150℃の範囲で行われる。
【0039】
(B、C及びF工程)
B工程、C工程及びF工程における反応は、無溶媒でも可能であるが、溶媒も使用できる。溶媒としては、ヘキサン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素類、塩化メチレン及び1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及び3,4−ジクロロトルエン等のハロゲン置換芳香族炭化水素類、アニソール及び1,2−ジメトキシベンゼン等のアルコキシ置換芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、ブタノール及びアミルアルコール等のアルコール類並びにN,N−ジメチルホルムアミド及びアセトニトリル等の非プロトン極性溶媒が挙げられる。上記溶媒の2種以上を混合または分散しても使用できる。また、場合によっては水との2層系で反応を行うこともできる。
【0040】
反応終了後は必要に応じて溶媒を減圧留去後、反応混合物中に水を加え、有機溶媒で抽出することで目的物を得ることができる。また、この物は、再結晶及びカラムクロマトグラフィー等の精製法によって精製することができる。
【0041】
(D工程)
D工程は式(4)または式(5)のアミノピラゾール化合物をジアゾニウム塩に誘導するジアゾ化工程、及び生成したジアゾニウム塩を分解して式(7)のピラゾール化合物を得る分解工程からなっている。
【0042】
【化34】
〔式中、R2は水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。〕
ジアゾ化工程で用いられる酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸等の鉱酸並びに酢酸等の有機酸を用いることができるが、鉱酸を用いるのが好ましい。またこれらの混合物を用いてもよい。
【0043】
ジアゾ化工程の温度は通常−30〜50℃、好ましくは−10℃〜室温の範囲で行われる。
【0044】
亜硝酸供給源としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム及び亜硝酸カルシウム等の亜硝酸塩、塩化ニトロシル、三二酸化窒素及び一酸化窒素等の無機化合物、亜硝酸アミル、亜硝酸t−ブチル及び亜硝酸メチル等の亜硝酸エステルを用いることができるが、亜硝酸塩を用いるのが好ましい。
【0045】
亜硝酸供給源の使用量は、基質1モルに対して0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの範囲が良い。
【0046】
分解工程では塩化銅、酢酸銅、銅粉及び硫酸銅と食塩との混合物等の銅系触媒並びに二酸化イオウをジアゾ分解触媒として用いて分解を行う。ジアゾ分解触媒として塩化銅のようなハロゲン供給源を用いない場合は、塩酸、臭化水素酸及びヨウ化カリウム等のハロゲン供給源を添加するか、ジアゾニウム塩の合成時に塩酸及び臭化水素酸、HBF4等の存在下で行う。
【0047】
分解工程の温度は通常−30〜80℃、ジアゾニウムテトラフルオロボラートの熱分解(Schiemann反応)の場合は室温〜200℃の範囲で行われる。
【0048】
(E工程)
E工程における酸化方法としては、1)過マンガン酸カリウム、2)活性二酸化マンガン、3)二クロム酸塩、4)酸化クロム(VI)、5)酸化鉛(IV)、6)硝酸酸化及び7)触媒存在下での酸素酸化等が挙げられる。以下にそれぞれについて、詳しく述べる。
【0049】
1)過マンガン酸カリウムの使用量は、式(7)のピラゾール1モルに対して、通常0.5〜10モル、好ましくは1.0〜5モルの範囲が良い。
反応温度は室温〜150℃、好ましくは50℃〜120℃の範囲が良い。
反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、水が一般的であるが反応に対して安定なものであれば用いることができる。例としてアセトン、酢酸及びピリジンなどが挙げられる。また、それらと水との混合溶媒を用いることもできる。
反応は中性条件以外に、塩酸及び硫酸等の鉱酸並びに酢酸を添加した酸性条件や、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の無機塩基並びにピリジン等の有機塩基を添加した塩基性条件下でも行うことができる。
【0050】
2)活性二酸化マンガンの使用量は、式(7)のピラゾール1モルに対して、通常1〜30モル、好ましくは2〜20モルの範囲が良い。
反応温度は0℃〜150℃、好ましくは室温〜120℃の範囲が良い。
反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、反応に対して安定なものであれば用いることができる。一般的にはヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素及び1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及び3,4−ジクロロトルエン等のハロゲン置換芳香族炭化水素類、アニソール及び1,2−ジメトキシベンゼン等のアルコキシ置換芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類及び酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド並びに硫酸等が挙げられる。上記溶媒の2種以上を混合または分散しても使用できる。
【0051】
3)二クロム酸塩としては、二クロム酸カリウム(K2Cr2O7)と二クロム酸ナトリウム(Na2Cr2O7)が挙げられる。
二クロム酸塩の使用量は、式(7)のピラゾール1モルに対して、通常0.8〜10モル、好ましくは1〜5モルの範囲が良い。
反応温度は0℃〜300℃の範囲が良い。
反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、反応に対して安定なものであれば用いることができる。一般的には、水、硫酸及び酢酸等が用いられる。上記溶媒の2種以上を混合または分散しても使用できる。濃硫酸を使用する場合、用いる量は、二クロム酸塩に対して通常1〜10モル倍、好ましくは1〜6モル倍の範囲が良い。
【0052】
4)酸化クロム(VI)の使用量は、式(7)のピラゾール1モルに対して、通常0.8〜10モルの範囲が良い。
反応温度は0℃〜150℃の範囲が良い。
反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、反応に対して安定なものであれば用いることができる。一般的には、水、硫酸、酢酸及び無水酢酸等が用いられる。上記溶媒の2種以上を混合または分散しても使用できる。
【0053】
5)酸化鉛(IV)の使用量は、式(7)のピラゾール1モルに対して、通常0.8〜20モルの範囲が良い。
反応温度は0℃〜300℃の範囲が良い。反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、反応に対して安定なものであれば用いることができる。一般的には、水及び酢酸等の低級脂肪酸が用いられる。上記溶媒の2種以上を混合または分散しても使用できる。また、水を溶媒として用いる場合、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム等を添加して反応をおこなうこともできる。
【0054】
6)硝酸酸化では、通常希硝酸あるいは濃硝酸の形で、溶媒も兼ねて反応が行われる。希硝酸あるいは濃硝酸の使用量は、式(7)のピラゾール1重量部に対して、通常1〜30重量部の範囲が良い。
反応温度は0℃〜300℃の範囲が良い。反応は加圧条件下で行うこともできる。圧力の範囲としては、常圧〜50MPaが良い。
【0055】
7)触媒存在下での酸素酸化に使用される金属化合物触媒としては、ギ酸コバルト、酢酸コバルト、オクチル酸コバルト及びナフテン酸コバルト等の有機酸コバルト塩、コバルトアセチルアセトナト等のキレート化合物、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト及び炭酸コバルト等のコバルト塩、ギ酸マンガン、酢酸マンガン、オクチル酸マンガン及びナフテン酸マンガン等の有機酸マンガン塩、マンガンアセチルアセトナト等のキレート化合物、塩化マンガン、臭化マンガン、ヨウ化マンガン及び炭酸マンガン等のマンガン塩、ギ酸セリウム、酢酸セリウム、オクチル酸セリウム及びナフテン酸セリウム等の有機酸セリウム塩、セリウムアセチルアセトナト等のキレート化合物、塩化セリウム、臭化セリウム、ヨウ化セリウム、炭酸セリウム等のセリウム塩、ギ酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム及びナフテン酸ジルコニウム等の有機酸ジルコニウム塩、ジルコニウムアセチルアセトナト等のキレート化合物並びに塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ヨウ化ジルコニウム及び炭酸ジルコニウム等のジルコニウム塩等が挙げられ、これらの化合物が単独に、または組み合せて触媒として使用されるが、反応性、経済性等を考慮すると、コバルトおよび/またはマンガンの化合物を用いることが好ましい。
【0056】
またもう一方の触媒成分である臭素化合物としては、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭素、臭化水素、四臭化炭素、ブロモホルム、二臭化エチレン、臭化メチル及び臭化エチル等の無機、有機の臭素化合物を用いることができる。汎用性、経済性及び反応性等を考慮すると臭化ナトリウム、臭化カリウム及び臭化アンモニウム等の塩類または臭化水素を用いることが好ましい。また前述の金属成分との塩として、臭化コバルト、臭化マンガン及び臭化セリウム等を用いることも好ましい。
これら金属および臭素の触媒としての使用量は、式(7)のピラゾール化合物に対して、各々0.001〜20モル%の範囲で選択するが、特に0.01〜10モル%が好ましい。実際にはこの濃度範囲の中で、最適な反応活性が得られるように、各成分の触媒組成を調整することが、経済的にも好ましい。
例えば、ピラゾール化合物に対して、酢酸コバルト0.5〜5モル%、酢酸マンガン0.01〜1モル%、臭化ナトリウム0.5〜10モル%である触媒組成、酢酸セリウム0.5〜5モル%、酢酸マンガン0.01〜1モル%、臭化ナトリウム0.5〜10モル%である触媒組成及び臭化コバルト0.5〜5モル%、臭化マンガン0.01〜1モル%である触媒組成等は、極めて優れた反応の活性と選択性を有している。
【0057】
また、前記の金属触媒及び臭素化合物を用いない系として、t−BuOK/DMSOを使用するものがある。
反応に用いる酸素含有ガスとしては、純酸素ガスでも、純酸素または空気を反応に不活性なガスで希釈した酸素含有ガスのいずれも用いることができる。
反応に不活性な希釈ガスとしては、窒素、アルゴン及び炭酸ガス等が挙げられるが、汎用性から窒素ガスを用いることが好ましく、一般には空気または空気に酸素または窒素を添加して、所望の酸素ガス濃度としたものを用いることが好ましい。
【0058】
反応中のガス全圧としては、通常常圧〜20Mpa、操作性、安全性等を考慮すると常圧〜10Mpaの範囲から選択することが好ましい。また酸素ガス分圧としては、0.01〜10Mpaの範囲で選択するが、一般には常圧〜5Mpaが好ましい。
反応温度は80〜300℃、生産性、安全性等を考慮すると、100〜250℃で行なうことが好ましい。
反応は、無溶媒でも可能であるが、操作性、安全性の点から、溶媒を用いて希釈条件下で行なうことが好ましい。
溶媒としては、反応に対して安定であるものであれば、用いることができるが、一般には酢酸、プロピオン酸及び酪酸等の低級脂肪酸類、特に酢酸が好ましい。
【0059】
なお、上記A〜Fの各工程毎に目的物を精製、単離せずに、任意の一連の工程を連続して実施することもできる。
【0060】
【実施例】
以下、実施例をあげ本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】
(A工程)
実施例1)
t−ブトキシカリウム86.73gを乾燥THF500mlに溶解し、充分に窒素置換した後、50℃に加熱した中に、トリフルオロ酢酸エチル50.0g、プロピオニトリル21.30g及び乾燥THF50mlの混合溶液を1.5時間で滴下した。同じ温度を保ちながらさらに5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に、35%塩酸70ml及び水500mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液704.43gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが37.05g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸エチルを基準にして収率70%であった。
この抽出液を減圧溶媒留去した後、減圧蒸留を行い、71.5〜75.5℃/
20mmHgの留分25.55g(GC分析値95.4%)及び76〜80℃/20mmHgの留分11.13g(GC分析値90.0%)を得た。
【0062】
実施例2)
t−ブトキシカリウム8.67gを乾燥THF50mlに溶解し、充分に窒素置換した後、50℃に加熱した中に、トリフルオロ酢酸メチル4.51g、プロピオニトリル4.26g及び乾燥THF5mlの混合溶液を1.5時間で滴下した。同じ温度を保ちながらさらに5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に、35%塩酸5ml及び水100mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが3.67g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸メチルを基準にして収率69%であった。
【0063】
実施例3)
t−ブトキシカリウム5.13gを乾燥トルエン100mlに溶解し、充分に窒素置換した後、50℃に加熱した中に、トリフルオロ酢酸エチル5g、プロピオニトリル4.26g及び乾燥トルエン5mlの混合溶液を1時間で滴下した。同じ温度を保ちながらさらに5時間撹拌した後、反応液に35%塩酸5ml及び水100mlを加え酸性にした後、有機層を分離した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが2.55g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸エチルを基準にして収率48%であった。
【0064】
実施例4)
t−ブトキシカリウム8.67gをt−ブタノール50mlに溶解し、充分に窒素置換した後、プロピオニトリル2.13gを加えた。 上記の混合液を50℃に加熱した中に、トリフルオロ酢酸エチル5g及びt−ブタノール5mlの混合溶液を1時間で滴下した。同じ温度を保ちながらさらに5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に35%塩酸7ml及び水100mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが3.57g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸エチルを基準にして収率67%であった。
【0065】
実施例5)
t−ブトキシカリウム8.67gを乾燥THF50mlに溶解し、充分に窒素置換した後、室温でトリフルオロ酢酸エチル5g、プロピオニトリル2.13g及び乾燥THF5mlの混合溶液を1時間で滴下した。その後、室温で3日間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に、35%塩酸5ml及び水100mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが3.27g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸エチルを基準にして収率62%であった。
【0066】
実施例6)
乾燥THF25mlにトリフルオロ酢酸クロリド4.73gを室温で吹き込み、溶解させたところに、プロピオニトリル2.13gを加えた。 t−ブトキシカリウム8.67gを乾燥THF30mlに溶解した中に上記の混合液を、30℃以下になるように冷却しながら2時間で滴下した。室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に、1N塩酸水溶液70mlと水30mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが5.24g含まれていた。これはトリフルオロ酢酸クロリドを基準にして収率97%であった。
【0067】
実施例7)
t−ブトキシカリウム8.67gを乾燥THF30mlに溶解し、充分に窒素置換した後、室温で無水トリフルオロ酢酸7.39g、プロピオニトリル2.13g及び乾燥THF25mlの混合溶液を2時間で滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。溶媒留去後の反応液に、35%塩酸7ml及び水100mlを加え酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで2回抽出後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、目的の3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリルが1.06g含まれていた。これは無水トリフルオロ酢酸を基準にして収率20%であった。
【0068】
(B工程)
実施例8)
3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリル5.0g(0.0331mol)をエタノール50mlに溶解した中に、ヒドラジン水和物1.99gを加え、加熱還流下で4時間反応させた。室温にもどした後、水を加え、減圧で溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出した後、水層から酢酸エチルで抽出し、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、析出した黄色結晶をイソプロピルエーテルとn−ヘキサンの混合溶媒で洗浄することにより、目的の5−アミノ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾールを収率83%で得た。このものは、融点125℃
の結晶で、60MHzの1H−NMR(測定溶媒:CDCl3、内部標準物質:TMS)を測定したところ、δ1.98にメチル基、δ4.0〜δ4.5付近にアミノ基のシグナルが観測された。
【0069】
(C工程)
実施例9)
5−アミノ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾール0.5g(3.03mmol)をTHF5mlに溶解した中に、t−ブトキシカリウム0.37gを室温で加え、5分間撹拌した。混合溶液中に、ヨウ化メチル0.52gを室温で加えた後、同じ温度で一晩撹拌した。反応液を水に注いだ後、クロロホルムで抽出した。水層からクロロホルムで抽出した後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的の5−アミノ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールが49%の収率で得られていた。
【0070】
実施例10)
5−アミノ−3−トリフルオロメチル−4−メチルピラゾール0.5g(3.03mmol)をTHF5mlに溶解した中に、60%水素化ナトリウム0.13gを室温で加え、15分間撹拌した。混合溶液中に、ジメチル硫酸0.46gを室温で加えた後、同じ温度で一晩撹拌した。反応液を水に注いだ後、クロロホルムで抽出した。水層からクロロホルムで抽出した後、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的の5−アミノ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールが39%の収率で得られていた。
【0071】
(F工程)
実施例11)
3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブタンニトリル20.0g(0.1325mol)をエタノール200mlに溶解した中に、98%メチルヒドラジン7.70gを加え、加熱還流下で4時間反応させた。室温にもどした後、水を加え、減圧で溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出した後、水層から酢酸エチルで抽出し、先の有機層と合わせて水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、析出した結晶をn−ヘキサンで洗浄することにより、目的の5−アミノ−1,4−ジメチルー3−トリフルオロメチルピラゾールを収率82%で得た。このものは、融点70.7℃の白色結晶であった。
【0072】
(D工程)
実施例12)
5−アミノ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール5.0g(0.0279mol)を35%塩酸水溶液25mlに溶解した中に、亜硝酸ナトリウム2.5gを水5mlに溶解した液を、10℃以下で滴下した。同じ温度で30分撹拌後、尿素0.33gを加え、過剰の亜硝酸ナトリウムを分解した。その後、スラリー状態のジアゾニウム液を、SO2ガス0.9gを1、2−ジクロルエタン40mlに溶解した中に10℃以下で分注した。室温まで徐々に昇温した後、1時間撹拌した。反応液を水で希釈後、1、2−ジクロルエタンで抽出した。水層から1、2−ジクロルエタンで2回抽出し、先の有機層と合わせ、水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的の5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールが85%の収率で得られていた。溶媒を減圧留去した後、減圧蒸留を行った。105〜106℃/80mmHgの留分が、目的の5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールであった。60MHzの1H−NMR(測定溶媒:CDCl3、内部標準物質:TMS)を測定したところ、δ2.10とδ3.83にメチル基のシグナルが観測された。
【0073】
実施例13)
5−アミノ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール1.0g(5.59mmol)を35%塩酸水溶液5mlに溶解した中に、亜硝酸ナトリウム0.5gを水3mlに溶解した液を、10℃以下で滴下した。同じ温度で30分撹拌した。塩化第一銅0.55gを35%塩酸水溶液3mlと1,2−ジクロルエタン8mlに溶解した中に、先のスラリー状態のジアゾニウム液を30〜35℃で分注した。同じ温度で1時間撹拌後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。水層から酢酸エチルで抽出し、先の有機層と合わせ、水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、抽出液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的の5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールが59%の収率で得られていた。
【0074】
(E工程)
実施例14)
内容量100mlのチタン製オートクレーブに、5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール1.99g(10mmol)、酢酸コバルト・2水塩63.9mg(3.0mol%)、酢酸セリウム・1水塩25.1mg(0.75mol%)、臭化ナトリウム61.7mg(6.0mol%)及び酢酸40mlを仕込み、空気を2Mpa圧入し、撹拌しながら昇温して、温度175℃に達した時点で純酸素により、全圧を3.5Mpaに調整した。その後、圧力を保つように酸素を供給し、合計6時間反応を行なった。冷却後、反応液を取り出して、高速液体クロマトグラフィーで分析を行なった結果、原料の5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールの転化率は96.7%であり、生成物として5−クロル−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボン酸が95.5%の収率で得られていた。
【0075】
実施例15)
内容量100mlのチタン製オートクレーブを用いて、臭化ナトリウム61.7mg(6.0mol%)の代わりに臭化水素酸(47%)103.3mg(6.0mol%)を用いた以外は、実施例14)と全く同様に反応を行なった。高速液体クロマトグラフィーでの分析の結果、原料の5−クロル−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチルピラゾールの転化率は99.1%であり、生成物として5−クロル−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボン酸が97.0%の収率で得られていた。
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