JP4272809B2 - 遮光性感光材料ロール及び遮光リーダ - Google Patents

遮光性感光材料ロール及び遮光リーダ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺状感光材料シートを巻芯の周囲に巻き付けてなる感光材料ロールの包装体、及び感光材料ロールを包装するのに好適に用いることができる遮光リーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
長尺な印画紙などの感光材料シートを巻芯の周囲に巻き付けてなる感光材料ロールの巻芯の両端部に円盤状遮光部材(遮光フランジともいう)を取り付け、そして、その外周に遮光リーダを巻き付けた感光材料ロールの包装体(以下、遮光性感光材料ロールという)であって、感光材料シートを露光させることなく明室で機械に装填することができる遮光性感光材料ロールとしては、以下に示す構成のものが知られている。
【0003】
特許第2899594号では、感光材料ロール、遮光リーダ、そしてシーリングディスク、その周縁部に切り込み部分(フラップ形状セグメント)が設けられている可撓部及びハブ形状部からなる端部キャップから構成され、感光材料ロールの周囲に遮光リーダを巻き付け、端部キャップのハブ形状部を感光材料ロールの中空コアに挿入し、フラップ形状セグメントを折り曲げて、遮光リーダと端部キャップとを固定した遮光性感光材料ロールが提案されている。しかし、この遮光性感光材料ロールは、端部キャップの可撓部の形状が複雑であり、かつ製造においても端部キャップの可撓部を折り曲げるための装置が必要となる。
【0004】
特開平11−105941号公報では、感光材料ロールの周囲に遮光リーダを巻き付けた状態で、感光材料ロールの両端面に円盤状遮光部材を取り付け、円盤状遮光部材の周辺部を折り曲げて、遮光リーダと円盤状遮光部材とを接着した遮光性感光材料ロールが提案されている。しかし、この遮光性感光材料ロールも、上記特許第2899594号に提案されている遮光性感光材料ロールと同様に、製造において、円盤状遮光部材の可撓部を折り曲げるための装置が必要となる。
【0005】
また、特開平8−62783号公報では、感光材料より幅の広い遮光リーダを引っ張りながら感光材料ロールに巻き付けることにより、遮光リーダを部分的に伸ばして、感光材料ロールの遮光フランジの外側面まで覆うように巻き付けた遮光性感光材料ロールが提案されている。この遮光性感光材料ロールは、円盤状遮光部材などを折り曲げるための装置を必要としないが、遮光リーダを感光材料ロールに巻き付ける際に、遮光リーダを局部的に引き伸ばすために遮光リーダが切れたり、感光材料ロールの幅方向に均一な張力を付与することが難しいなどの問題がある。
【0006】
このような問題に対し、本特許出願人は、長さ方向に熱収縮する長尺状熱収縮性遮光リーダを感光材料ロールに円盤状遮光部材を取り付けた状態で巻き付け、次いで、遮光リーダを加熱して収縮させることにより、遮光リーダの両端部と円盤状遮光部材の外側表面とを密着させた遮光性感光材料ロールを容易に製造することができることの発見に基づく発明について、すでに特許出願している(特願平11−50946号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
遮光性感光材料ロールは、保存状態では感光材料シートを露光させないように遮光リーダが感光材料ロールから外れにくく、また、機械に装填した後には感光材料シートを容易に取り出すことができるものであることが好ましい。しかしながら、本発明者の研究によれば、上記の長尺状熱収縮性遮光リーダを用いた遮光性感光材料ロールでは、遮光リーダを熱収縮させる際に、遮光リーダが部分的に溶融して、円盤状遮光部材の外側表面に部分的に融着し、遮光性感光材料ロールから感光材料シートを取り出しにくくなることがあることが判明した。また、部分的に融着していない状態でも、遮光リーダ両端部がシワ状となり、その部分が抵抗となって、遮光性感光材料を装填した機械のポート口にひっかかり感光材料シートが取り出しにくくなることも判明した。
【0008】
従って、本発明の目的は、保存状態では遮光リーダが感光材料ロールから外れにくく、また、機械に装填した後には容易に感光材料シートを取り出すことができる遮光性感光材料ロールを提供することにある。また、本発明は、そのような遮光性感光材料ロールを製造するのに有利に用いることができる感光材料ロール包装用遮光リーダを提供することもその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長尺状感光材料シートが巻芯の周囲に巻き付けられてなる感光材料ロール、該感光材料ロールの巻芯の両端部のそれぞれに取り付けられた、感光材料ロールの半径と略同一の半径を有する円盤状遮光部材、そして該感光材料ロールの長尺状感光材料シートの先端部に接合されている、長さが該円盤状遮光部材の円周よりも長く、幅が該長尺状感光材料シートの幅と略同一の長尺遮光シートの両側部に、それぞれ幅方向に張り出すように、両側端部に沿って、長さが該円盤状遮光部材の円周よりも長く、長さ方向に沿って引裂き可能で、100℃において長さ方向の熱収縮率が5〜30%の範囲にあり、幅方向の熱収縮率が長さ方向の熱収縮率よりも1%以上小さい値を示す熱収縮性遮光フィルム製細片が付設されてなる遮光リーダを含み、かつ該熱収縮性遮光フィルム製細片の張り出し部が円盤状遮光部材の外周縁部を超えて外側表面に主として長さ方向に熱収縮した状態で融着していることを特徴とする遮光性感光材料ロールにある。
【0010】
本発明の遮光性感光材料ロールの好ましい態様を下記に示す。
【0011】
(1)巻芯が中空であり、かつ円盤状遮光部材がその中心部分の表面にリング状突起を有していて、そのリング状突起が中空巻芯の内壁に接触するように、巻芯内部にはめ込まれている。
【0012】
(2)遮光リーダの先端部に接着テープが取り付けられていて、遮光リーダの先端部と該遮光リーダの一周回前の外側表面とが該粘着テープにより封止されている。
【0013】
(3)引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が長さ方向に沿って0.1〜0.5Nのエルメンドルフ引裂強さを示すものである。
【0014】
(4)引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が、遮光リーダの巻き出し時に、遮光シートの側端部に平行な方向もしくは側端部から遠ざかる方向に引裂かれる特性をもつものである。
【0016】
)引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が、熱収縮性フィルムとその両側表面のそれぞれに積層された実質的に熱収縮性を示さない熱可塑性遮光性フィルムとからなるものである。
【0017】
)長尺遮光シートが実質的に熱収縮性を示さないシート材料からなるものである。
【0018】
本発明はまた、長尺遮光シートの両側部に、それぞれ幅方向に張り出すように、両側端部に沿って、長さ方向に沿って引裂き可能で、100℃において長さ方向の熱収縮率が5〜30%の範囲にあり、幅方向の熱収縮率が長さ方向の熱収縮率よりも1%以上小さい値を示す熱収縮性遮光フィルム製細片が付設されてなる遮光リーダにもある。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の遮光性感光材料ロールの一例の分解斜視図を示す。本発明の遮光性感光材料ロールは、長尺状感光材料シート3を巻芯2の周囲に巻き付けてなる感光材料ロール1、感光材料ロールの巻芯2の両端部に取り付けられ、感光材料ロールの両端面に照射する光を遮光する一対の円盤状遮光部材4、感光材料ロール1の長尺状感光材料シート3の先端に接合され、感光材料ロールの外周に巻き付けられて、感光材料ロールの外周面に照射する光を遮光する遮光リーダ5、及び遮光リーダと感光材料ロールとを接合する粘着テープ8b、遮光リーダの先端部に取り付けられ、遮光リーダを封止する接着テープ8aから構成される。
【0020】
本発明の遮光性感光材料ロールは、遮光リーダ5が、長尺状遮光シート6の両側部に、それぞれ幅方向に突き出すように両側端部に沿って、長さ方向に引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片7が付設されてなるものであることに主な特徴がある。
【0021】
遮光シート6は、長さが円盤状遮光部材の円周よりも長く、好ましくは円盤状遮光部材の円周の二倍よりも短く、幅が長尺状感光材料シートの幅と略同一であるシートである。熱収縮性遮光フィルム製細片7は、長さが円盤状遮光部材の円周よりも長く、遮光シートよりも短いフィルムである。なお、熱収縮性遮光フィルム製細片7は、遮光性シート6の感光材料ロールと接しない側の表面に付設されていることが好ましい。
【0022】
遮光シート6は、熱収縮性をほとんどあるいは全く示さないものであることが好ましく、公知の遮光性感光材料ロール用遮光リーダを使用することができる。具体的な遮光シート6の例としては、カーボンブラックなどの顔料を混入させた低密度ポリエチレンシートなどの遮光性プラスチックシートなどが挙げられる。
【0023】
熱収縮性遮光フィルム製細片7の熱収縮率は、フィルムの長さ方向の熱収縮率が幅方向より相対的に大きい。100℃における熱収縮性遮光フィルム製細片の長さ方向の熱収縮率は、5%以上、好ましくは10%以上であり、幅方向の収縮率よりも絶対的な差として1%以上大きい。なお、本発明における熱収縮性遮光フィルム製細片の熱収縮率は、JIS Z 1709−1976(収縮包装用フィルム)に規定されている方法に準じて測定した値である。
【0024】
熱収縮性遮光フィルム製細片7は、長さ方向におけるエンメルドルフ引裂荷重が、0.1〜0.5Nの範囲内にあることが好ましい。長さ方向におけるエンメルドルフ引裂荷重が、0.5より大きくなると熱収縮性遮光フィルム製細片が引裂きにくくなり、また、エンメルドルフ引裂荷重が、0.1Nより小さくなると、遮光性感光材料ロールの輸送時に、熱収縮性遮光フィルム製細片が引裂けてしまうことがある。なお、本発明における熱収縮性遮光フィルム製細片のエンメルドルフ引裂荷重は、JIS K 7128−2:1998(プラスチック−フィルム及びシートの引裂き強さ試験方法−第2部)に規定されている方法に準じて測定した値である。
【0025】
熱収縮性遮光フィルム製細片の例としては、長さ方向に大きな熱収縮性を有し、かつ長さ方向に引裂き可能な透明あるいは半透明の熱収縮性フィルム(シュリンクフィルム)に、熱収縮性をほとんどあるいは全く示さない遮光性フィルムを貼り合わせた積層フィルムを挙げることができるが、これに限定されるものではない。この積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片に使用できるシュリンクフィルムとしては、例えば、ファンシーラップ(商品名、グンゼ(株)製)のグレードがTHS、TNS、TAS、TBS、TRSであるものを挙げることができる。また、積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片に使用できる遮光性フィルムとしては、例えば、カーボンブラックなどの顔料を混入させた低密度ポリエチレンフィルムなどのフィルムを挙げることができる。
【0026】
積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片の層構成としては、熱収縮性フィルムの両側表面のそれぞれに遮光性フィルムを積層した構成、熱収縮性フィルムの一方の表面に遮光性フィルムを積層した構成、遮光性フィルムの両側表面のそれぞれに熱収縮性フィルムを積層した構成を挙げることができる。これらの層構成の中でも、熱収縮性フィルムの両側表面のそれぞれに遮光性フィルムを積層した構成が好ましい。
【0027】
熱収縮性遮光フィルム製細片の厚みは100μm以下、特に60〜90μmの範囲内にあることが好ましい。積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片の場合、熱収縮性フィルムの厚みは20〜40μmの範囲内にあることが好ましい。遮光性フィルムの厚みは20〜40μmの範囲内にあることが好ましく、熱収縮性フィルムの厚みよりも1μm以上厚いことがより好ましい。
【0028】
積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片は、熱収縮性フィルムと遮光性フィルムとの貼り合わせ強度が大きいほど切り裂き性が良好になる。熱収縮性フィルムと遮光性フィルムとの貼り合わせ強度は、15mm幅で1.5N以上であることが好ましい。なお、この貼り合わせ強度は、JIS Z 0237に規定されている方法に準じて測定した値である。
【0029】
積層型の熱収縮性遮光フィルム製細片の製造方法(熱収縮性フィルムと遮光性フィルムとを貼り合わせる方法)に、特別な制限はなく、押し出しラミネート法、ドライラミネート法(溶剤型接着剤、非溶剤型接着剤のいずれの接着剤も使用可能)を採用することができる。
【0030】
本発明の遮光性感光材料ロールにおいて巻芯2は、中空状の紙管あるいはプラスチック管を用いることができる。また、円盤状遮光部材4は、遮光性を有し、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片をその表面に融着させる際に変形し難いものであれば、その材質などには特には制限はない。円盤状遮光部材4には、通常、中心部分の表面にリング状突起が設けられているフランジ形状のものが用いられる。円盤状遮光部材4は、リング状突起とフランジ部分とが一体となっていなくともよい。図1に示すように、リング4bにキャップ4aをはみ込み、キャップ4aのフランジ部分内側とリング4bの外側表面とを接着固定することにより形成してもよい。巻芯2と円盤状遮光部材4との取り付けは、円盤状遮光部材4のキャップ4aを中空巻芯の内壁に接触するように、巻芯内部にはめ込むことにより行うことが好ましく、リング状突起部と巻芯の内壁とは、接着剤により接着されていることがさらに好ましい。
【0031】
従来より、遮光性感光材料ロールの遮光リーダの表面には、長尺感光材料シートの感光材料(写真乳剤)の品種、製品番号(ロットナンバー)などを示す識別記号が外観から一目でわかるように付されている。本発明の遮光性感光材料ロールにおいても従来と同様に、遮光リーダの表面には、長尺感光材料シートの識別記号が付されていることが好ましい。さらに、本発明の遮光性感光材料ロールでは、遮光性感光材料ロールの使用後(すわなち、長尺感光材料シートを巻き出した後)においても、長尺感光材料シートの感光材料の品種、製品番号がわかるように、円盤状遮光部材あるいは巻芯にも識別記号を付しておくことが好ましい。円盤状遮光部材あるいは巻芯に識別記号を付する方法には、特別な制限はない。具体的には、レーベルに識別記号を印字して貼り付ける方法、インクジェットプリンタ、感圧・感熱プリンタ、レーザマーカなどの印刷機で直接、識別記号を印字する方法を挙げることができる。
【0032】
本発明の遮光性感光材料ロールにおいて遮光リーダと感光材料ロールとを接合する粘着テープ8b、遮光リーダの先端部に取り付けられ、遮光リーダを封止する接着テープ8aには特に制限はなく、一般に市販されている粘着テープを使用することができる。
【0033】
図2に、本発明の遮光性感光材料ロールの一例の製造工程図を示す。本発明の遮光性感光材料ロールは例えば下記の工程により製造することができる。
【0034】
(1)感光材料ロール1の巻芯2の両端部のそれぞれに円盤状遮光部材4を取り付け、長尺状感光材料シート3の先端に、遮光リーダ5の先端部を取り付ける工程(第一工程)。
(2)遮光リーダ5を、感光材料ロール1の周囲に巻き付けながら、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片7の表面に熱風を吹き付けて、熱収縮性遮光フィルム製細片7を収縮させて、円盤状遮光部材4の外側表面に熱収縮性遮光フィルム製細片を接触(密着)させる工程(第二工程)。
(3)遮光リーダの巻き終わりの先端部と遮光リーダの一周回前の外側表面とを接着テープ8aにより封止する工程(第三工程)。
(4)上記第二工程により、円盤状遮光部材の外側表面に接触(密着)している熱収縮性遮光フィルム製細片7の表面にヒータ9を押し当てて、円盤状遮光部材4の外側表面に熱収縮性遮光フィルム製細片を融着させる工程(第四工程)。
【0035】
図3に、上記の工程により製造された本発明の遮光性感光材料ロールの部分断面図を示す。本発明の遮光性感光材料ロールは、円盤状遮光部材4の内側表面が長尺状感光材料シート3の両側端面に接触して、長尺状感光材料シート3の両端を遮光し、遮光リーダ5の遮光シート6が感光材料シートの周りに巻き付けられ、長尺状感光材料シート3の外周面を、熱収縮性遮光フィルム製細片7が遮光シート6と円盤状遮光部材4との隙間を遮光する。そして、遮光リーダ5の熱収縮性遮光フィルム製細片7が、円盤状遮光部材4の外側表面に融着しているので、遮光リーダが感光材料ロールから外れにくくなる。
【0036】
図4の(a)〜(c)に、本発明の遮光性感光材料ロールから感光材料シートを巻き出す操作を表した概略図を示す。以下、図を参照しながら本発明の遮光性感光材料ロールから感光材料シートを取り出す操作を説明する。遮光性感光材料ロールの遮光リーダ5を矢印方向に引っ張ることにより、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片7の遮光シート6に融着している部分と円盤状遮光部材4に密着している部分との間に亀裂が生じる(図4(a)参照)。なお、この亀裂を生じ易くするために、熱収縮性遮光フィルム製細片の先端部側に予め切り込みを設けておくことが好ましい。さらに遮光リーダを引っ張ると、遮光リーダの亀裂が伸びて、遮光リーダが遮光性感光材料ロールから引裂かれる(図4(b)参照)。そして、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム細片7が完全に引裂れた状態で、遮光リーダを引っ張ると長尺感光材料シート3を取り出すことができる(図4(c)参照)。
【0037】
遮光性感光材料ロールから熱収縮性遮光フィルム製細片の引裂きにより、遮光リーダの巻き出しを行う場合、熱収縮性遮光フィルム製細片を、遮光シートの側端部に平行な方向もしくは側端部から遠ざかる方向に引裂くことが好ましい。このように熱収縮性遮光フィルム製細片を引裂くことによって、長尺感光材料シートの搬送(一旦巻き出した長尺感光性材料シートを巻き出す場合と一旦巻き出した長尺感光性材料シートを再度巻芯に巻き戻す場合とがある)が、円盤状遮光部材側に残った熱収縮性遮光フィルム製細片に妨害されにくくなる。
【0038】
熱収縮性遮光フィルム製細片が引裂かれる方向は、熱収縮性遮光フィルム製細片の配向性の影響を受ける。従って、熱収縮性遮光フィルム製細片を遮光性シートに付設する際には、熱収縮性遮光フィルム製細片の配向が遮光性シートの側端部に沿って平行な方向となるように、あるいは、該配向が遮光リーダとした時に長尺感光材料シートに接合する側に向かって遮光性シートの側端部から遠ざかる方向となるようすることが好ましい。
なお、熱収縮性遮光フィルム製細片が積層型である場合、遮光フィルムに実質的に配向のないフィルムを用い、熱収縮性フィルム(シュリンクフィルム)の配向により熱収縮性遮光フィルム製細片の配向を決定することが好ましい。
【0039】
【実施例】
[実施例1]
(遮光リーダの製造)
厚みが30μmのシュリンクフィルム(TNS、グンゼ(株)製)の両面に、遮光性フィルム(カーボンブラックを5重量%混入した厚みが30μmの低密度ポリエチレンシート)を貼り合わせて熱収縮性遮光フィルム製細片を製造した。得られた熱収縮性遮光フィルム製細片の熱収縮率は、100℃において、長さ方向で13.3%、幅方向で11.9%であり、長さ方向のエルメンドルフ引裂荷重は0.43Nであった。この熱収縮性遮光フィルム製細片を、厚みが100μmのPETシートの両側表面にカーボンブラックを5重量%混入した厚みが40μmの低密度ポリエチレンシートを貼り合わせてなる遮光シートの両側部に、それぞれ幅方向に突き出すように両側端部に沿って貼り合わせて遮光リーダを製造した。
【0040】
(遮光性感光材料ロールの製造)
上記の遮光リーダを、感光材料ロールの先端に粘着テープで接合し、円盤状遮光部材を感光材料ロールの両端部に取り付けた。次いで、ロール状感光材料の遮光リーダを、感光材料ロールの周囲に巻き付けながら、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片の表面に270℃の熱風を吹き付けて、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片を円盤状遮光部材の外周縁部を超えて外側表面に熱収縮した状態で接触させた。そして、遮光リーダの巻き終わりの先端部と該遮光リーダの一周回前の外側表面とを接着テープにより封止した後、円盤状遮光部材の外側表面に密着している熱収縮性遮光フィルム製細片の表面に130℃に加熱したヒータを押し当てて、円盤状遮光部材の外側表面と熱収縮性遮光フィルム製細片とを融着させた。
【0041】
[評価]
(1)ロール状感光材料包装体の遮光性試験
遮光性感光材料ロールを1000ルクスの下で1時間静置した後、ロール状感光材料包装体から感光材料シートを取り出して、感光材料の露光状態を調査した。その結果、感光材料シートは露光していなかった。
(2)遮光性感光材料ロールの感光材料シートの取り出し試験
遮光性感光材料ロールの遮光リーダを封止している粘着テープを外し、遮光リーダを引張った結果、26Nの荷重の付与により、遮光リーダを遮光性感光材料ロールから外すことができた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の遮光性感光材料ロールは、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片が円盤状遮光部材の外側表面に融着していることから、保存状態では遮光リーダが感光材料ロールから外れにくい。また、本発明の遮光性感光材料ロールは、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片が引裂き可能であることから、遮光リーダを引っ張ることにより容易に感光材料シートを取り出すことができる。さらに、本発明の遮光性感光材料ロールは、遮光リーダの熱収縮性遮光フィルム製細片を、加熱することにより円盤状遮光部材に融着させることができるので、従来の遮光性感光材料ロールよりも容易に製造することができ、製造コストが安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光性感光材料ロールの一例の分解斜視図である。
【図2】本発明の遮光性感光材料ロールの一例の組立工程図である。
【図3】本発明の遮光性感光材料ロールの一例の部分断面図である。
【図4】本発明の遮光性感光材料ロールから感光材料シートを巻き出す操作を表した概略図である。
【符号の説明】
1 感光材料ロール
2 巻芯
3 長尺状感光材料シート
4 円盤状遮光部材
4a キャップ
4b リング
5 遮光リーダ
6 遮光シート
7 熱収縮性遮光フィルム製細片
8a、8b 粘着テープ
9 ヒータ

Claims (7)

  1. 長尺状感光材料シートが巻芯の周囲に巻き付けられてなる感光材料ロール、該感光材料ロールの巻芯の両端部のそれぞれに取り付けられた、感光材料ロールの半径と略同一の半径を有する円盤状遮光部材、そして該感光材料ロールの長尺状感光材料シートの先端部に接合されている、長さが該円盤状遮光部材の円周よりも長く、幅が該長尺状感光材料シートの幅と略同一の長尺遮光シートの両側部に、それぞれ幅方向に張り出すように、両側端部に沿って、長さが該円盤状遮光部材の円周よりも長く、長さ方向に沿って引裂き可能で、100℃において長さ方向の熱収縮率が5〜30%の範囲にあり、幅方向の熱収縮率が長さ方向の熱収縮率よりも1%以上小さい値を示す熱収縮性遮光フィルム製細片が付設されてなる遮光リーダを含み、かつ該熱収縮性遮光フィルム製細片の張り出し部が円盤状遮光部材の外周縁部を超えて外側表面に主として長さ方向に熱収縮した状態で融着していることを特徴とする遮光性感光材料ロール。
  2. 巻芯が中空であり、かつ円盤状遮光部材がその中心部分の表面にリング状突起を有していて、そのリング状突起が中空巻芯の内壁に接触するように、巻芯内部にはめ込まれていることを特徴とする請求項1に記載の遮光性感光材料ロール。
  3. 引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が長さ方向に沿って0.1〜0.5Nのエルメンドルフ引裂強さを示すものであることを特徴とする請求項1に記載の遮光性感光材料ロール。
  4. 引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が、遮光リーダの巻き出し時に、遮光シートの側端部に平行な方向もしくは側端部から遠ざかる方向に引裂かれる特性をもつものであることを特徴とする請求項1に記載の遮光性感光材料ロール。
  5. 引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が、熱収縮性フィルムとその両側表面のそれぞれに積層された実質的に熱収縮性を示さない熱可塑性遮光性フィルムとからなるものであることを特徴とする請求項1に記載の遮光性感光材料ロール。
  6. 長尺遮光シートの両側部に、それぞれ幅方向に張り出すように、両側端部に沿って、長さ方向に沿って引裂き可能で、100℃において長さ方向の熱収縮率が5〜30%の範囲にあり、幅方向の熱収縮率が長さ方向の熱収縮率よりも1%以上小さい値を示す熱収縮性遮光フィルム製細片が付設されてなる遮光リーダ。
  7. 引裂き可能な熱収縮性遮光フィルム製細片が長さ方向に沿って0.1〜0.5Nのエルメンドルフ引裂強さを示すものであることを特徴とする請求項6に記載の遮光リーダ。
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