JP4270803B2 - 冷熱生成システム - Google Patents

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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/22Refrigeration systems for supermarkets

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調、冷蔵、及び冷凍等、異なる複数の熱負荷に冷熱を供給するのに適した冷熱生成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
空調、冷蔵、及び冷凍等、異なる複数の熱負荷に供給する冷熱を生成する技術としては、例えば特開平10−103800号公報に記載されている複合型冷凍装置が知られている。この複合型冷凍装置は、冷蔵側圧縮機と凝縮器と受液器と第1冷蔵側蒸発器とを備え順次接続して冷蔵側冷凍サイクルを形成すると共に、第2冷蔵側蒸発器を備える冷蔵側装置と、冷凍側圧縮機と凝縮器と受液器と冷凍側蒸発器とを備え順次接続して冷凍側冷凍サイクルを形成する冷凍側装置と、第2冷蔵側蒸発器と冷凍側の凝縮器とを一体化して第2冷蔵側蒸発器による蒸発冷媒と冷凍側の凝縮器へ流れる冷媒ガスと熱交換させて冷媒ガスを凝縮させるカスケードコンデンサとを設けることを特徴とする。
【0003】
この複合型冷凍装置は、冷凍側と冷蔵側の各効率の調和を図って総合的に効率を向上させる上で有効な装置であるが、冷熱を蓄熱する手段を有さないことから、運転状況が限られる場合があり、運転効率の向上や汎用性において検討の余地が残されている。
【0004】
冷熱を蓄積することができ、かつ異なる複数の熱負荷に供給する冷熱を生成する技術としては、例えば特開平11−281103号公報に記載されている蓄熱システムが知られている。この蓄熱システムは、建物内の空調などを行う第1冷凍システムと、複数の冷蔵ショーケースや冷蔵庫等を冷却する第2冷凍システムと、水とブラインとを所定の割合で混合した水・ブライン混合液を貯蔵しておく蓄熱槽と、蓄熱槽内の水・ブライン混合液に蓄熱するための冷暖切り替え冷凍機と、冷暖切り替え冷凍機の熱を第1冷凍システムに間接的に供給する熱交換機と、冷暖切り替え冷凍機からの熱を蓄熱槽及び熱交換機に供給するパイプラインと、蓄熱槽内の水・ブライン混合液を第1冷凍システム及び第2冷凍システムに供給するパイプラインと、それぞれのパイプライン中に設けたバルブ、ポンプからなることを特徴とする。
【0005】
この蓄熱システムは、各冷凍システムに過冷却状態の混合液を供給することが可能であり、熱負荷の増減に対して適切に対応し、冷熱蓄熱等によって消費電力を有効に活用する上で有効なシステムであるが、冷凍システムと蓄熱槽とでブラインを共有することから、システム構成の簡略化やシステム制御の適正化において検討の余地が残されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記事項に鑑みなされたものであり、複数の異なる熱負荷用の冷凍サイクルを有する統合的な冷熱生成システムにおいて、生成する冷熱を有効に活用してさらなる省エネルギー化、省コスト化及び高精度化を実現することが可能な冷熱生成システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷熱生成システムは、複数の熱負荷に対応する複数の熱負荷用冷凍サイクルを有し、そのうちの少なくとも一つの熱負荷用冷凍サイクルを利用して蓄熱用の冷熱を生成し、蓄えた冷熱を、他の熱負荷用冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮及び液冷媒の過冷却に用いる冷熱生成システムである。
【0008】
すなわち、本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクルと、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第二の冷凍サイクルと、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を前記第二の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであり、少なくとも冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換器が、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続されている。
【0009】
本発明の冷熱生成システムは、第一及び第二の冷凍サイクルを少なくとも有することから、二以上の異なる熱負荷に供給する冷熱を生成することが可能である。
【0010】
本発明の冷熱生成システムは、冷熱蓄熱手段と蓄熱用冷凍サイクルとを有することから、冷熱を蓄えることが可能である。
【0011】
本発明の冷熱生成システムは、蓄熱用冷凍サイクルと第二の冷凍サイクルとが圧縮機及び凝縮器を共有することから、第二の冷凍サイクルの運転によって蓄熱用の冷熱を生成することが可能である。
【0012】
本発明の冷熱生成システムは、蓄熱媒体循環系を有することから、蓄えた冷熱によって第一の冷凍サイクルの冷媒を凝縮し、次いで第二の冷凍サイクルの液冷媒を過冷却することが可能である。これにより、各冷凍サイクルにおける圧縮機の容量を上げることなく、より高い冷凍能力を発揮することが可能となる。
【0013】
本発明の冷熱生成システムは、蓄熱媒体循環系を有することから、各冷凍サイクルの運転と、蓄えた冷熱の利用とを個別に制御することが可能である。これにより、冷凍サイクルの運転、蓄えた冷熱の供給、及び冷熱の蓄熱を、同時にかつ任意に行うことが可能であり、熱負荷の変動に対応した運転を実現することが可能となる。
【0014】
本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルをさらに有し、第三の冷凍サイクルは凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、蓄熱媒体循環系は、冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、過冷却用熱交換器、及び熱交換手段を接続し、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる循環系であると、前記第二の冷凍サイクルの運転によって蓄えられた冷熱を、第三の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却に利用することが可能となり、生成した冷熱を有効に利用し、第三の冷凍サイクルにおける圧縮機の容量増加を抑制し、省エネルギー化、省コスト化及び高精度化を実現する上で好ましい。
【0015】
本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し熱交換手段に供給する冷熱を生成する蓄熱媒体用冷凍サイクルをさらに有し、蓄熱媒体用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであると、さらに第三の冷凍サイクルの運転によって蓄熱媒体を冷却することが可能となる。また、第二の冷凍サイクル及び第三の冷凍サイクル、のいずれか一方の運転によって冷熱の蓄熱が可能となる。したがって、冷熱生成システムの多様な運転を実現する上で好ましい。
【0016】
本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、熱交換手段を加温することも可能となり、熱交換手段における熱交換効率を維持する上で好ましい。
【0017】
本発明の冷熱生成システムでは、第三の冷凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、第三の冷凍サイクルを暖房サイクルとして利用することが可能となる。また、暖房サイクルとして利用したときに熱負荷から汲み上げられた冷熱を、熱交換手段を介して蓄熱媒体循環系に供給することが可能となり、省エネルギー化を実現する上で好ましい。
【0018】
本発明の冷熱生成システムでは、熱交換手段は、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であると、さらに第三の冷凍サイクルの運転によって冷熱を蓄えることが可能となり、省エネルギー化を実現する上で好ましい。
【0019】
本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却を制御する上で好ましい。
【0020】
本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体循環系は、熱交換手段の上流側と下流側とを接続する熱交換制御用バイパス通路と、この熱交換制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する熱交換制御用バルブとを有すると、第三の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却を少なくとも制御する上で好ましい。
【0021】
前述の構成においては、蓄熱媒体用の冷熱の生成に利用される熱負荷用冷凍サイクルと、生成した冷熱によって液冷媒の過冷却が行われる熱負荷用冷凍サイクルとが同一になることがあるが、本発明の冷熱生成システムはこのような構成に限定されず、冷熱の生成に利用される熱負荷用冷凍サイクルと、生成した冷熱によって液冷媒の過冷却が行われる熱負荷用冷凍サイクルが異なっていても良い。
【0022】
すなわち本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクルと、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第二の冷凍サイクルと、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルと、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであり、少なくとも冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換器が、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続されている構成とすることが可能である。
【0023】
前記冷熱生成システムでは、第三の冷凍サイクルは、凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、この熱交換手段は蓄熱媒体と冷媒との間で熱交換を行う手段であると、第三の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却を行うことが可能となり、生成した冷熱をより有効に活用する上で好ましい。
【0024】
前記冷熱生成システムでは、蓄熱用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、冷熱蓄熱手段における熱交換部位を加温することも可能となり、この熱交換部位における熱交換効率を維持する上で好ましい。
【0025】
前記冷熱生成システムでは、第三の冷凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、第三の冷凍サイクルを暖房サイクルとして利用することが可能となる。また、暖房サイクルとして利用したときに熱負荷から汲み上げられた冷熱を、熱交換手段を介して蓄熱媒体循環系に供給することが可能となり、省エネルギー化を実現する上で好ましい。
【0026】
前記冷熱生成システムでは、蓄熱媒体循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却を制御する上で好ましい。
【0027】
本発明の冷熱生成システムは、特別な構造の部材や装置等を用いることなく、本技術分野において公知の部材や装置等によって構成することが可能である。また、本発明の冷熱生成システムで使用される冷媒や蓄熱媒体には、公知のものを用いることが可能である。また本発明は、熱負荷用の冷凍サイクルの数を特に限定するものではなく、第四以降の冷凍サイクルをさらに設けても良い。
【0028】
前記第一の冷凍サイクルは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する。第一の冷凍サイクルは、冷熱蓄熱手段で蓄えられた冷熱が、圧縮後の冷媒の凝縮に用いられる冷凍サイクルである。第一の冷凍サイクルでは、凝縮器には水冷式(液冷式)の凝縮器が用いられる。第一の冷凍サイクルは、冷凍ショーケースのように、冷媒の蒸発温度が低く、圧縮比が大きく、かつ凝縮温度の低温化による大幅な効率向上が期待される冷凍サイクルに適用することが好ましい。
【0029】
前記第二の冷凍サイクルは、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する。第二の冷凍サイクルは、冷熱蓄熱手段で蓄えられ、第一の冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮に用いられた冷熱が、凝縮後の液冷媒の過冷却に用いられる冷凍サイクルである。第二の冷凍サイクルでは、過冷却用熱交換器には液−液式の熱交換器が好ましくは用いられる。第二の冷凍サイクルは、液冷媒の過冷却による高負荷運転に適していることから、例えば空冷式の凝縮器を用いる冷蔵ショーケース用の冷凍サイクルのように、冷媒の蒸発温度が比較的低い冷凍サイクルに適用することが好ましい。
【0030】
前記冷熱蓄熱手段は、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄熱する手段である。冷熱蓄熱手段は、各所に供給できる蓄熱媒体に冷熱を蓄えることが可能なものであれば特に限定されず、氷蓄熱槽等の公知の冷熱蓄熱手段を用いることができる。また、蓄熱の形態についても、顕熱、潜熱、化学反応熱、及びこれらの混合形態等、公知の形態を採用することができる。本発明の冷熱生成システムに好ましく用いられる具体的な冷熱蓄熱手段としては、例えば、蓄熱槽内に熱交換器を有し熱交換器表面に氷を固着して貯蔵するスタティックタイプの氷蓄熱槽や、氷を固着させずに蓄熱槽内に貯蔵可能なダイナミックタイプの氷蓄熱槽が挙げられる。
【0031】
前記蓄熱用冷凍サイクルは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し、第一の冷凍サイクルを除くいずれかの熱負荷用冷凍サイクルと、圧縮機及び凝縮器を共有する。蓄熱用冷凍サイクルで生成した冷熱は冷熱蓄熱手段に供給される。蓄熱用冷凍サイクルで生成した冷熱を冷熱蓄熱手段に供給する構成としては特に限定されないが、例えば、蓄熱用冷凍サイクルの蒸発器を冷熱蓄熱手段内に設け、蒸発器で蒸発する冷媒と蓄熱媒体との間で熱交換を行う構成や、蓄熱用冷凍サイクルの蒸発器で蒸発する冷媒と蓄熱媒体循環系を循環する蓄熱媒体との間で適当な熱交換器を介して熱交換を行う構成等が挙げられる。
【0032】
前記蓄熱媒体循環系は、少なくとも冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換器を接続し、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる。本発明において、蓄熱媒体循環系に接続される冷凍サイクルの数は二又は三に限定されず、さらに第四以降の冷凍サイクルと適宜接続しても良い。
【0033】
前記第三の冷凍サイクルは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系とを少なくとも有する。第三の冷凍サイクルには、必要に応じて熱交換手段が凝縮器と減圧装置との間に設けられる。熱交換手段は、前記蓄熱媒体循環系において前記過冷却用熱交換器の下流に接続される。第三の冷凍サイクルに熱交換手段が設けられると、第二の冷凍サイクルにおける液冷媒の過冷却に用いられた蓄熱媒体によって、第三の冷凍サイクルの液冷媒が過冷却される。第三の冷凍サイクルは、熱交換手段を設けた場合、高負荷処理を可能にする冷媒冷却効果が他の冷凍サイクルに比べて小さいことから、例えば空冷式の凝縮器を用いる空調用の冷凍サイクルのように、冷媒の蒸発温度が比較的高い冷凍サイクルに適用することが好ましい。なお前記熱交換手段には、公知の液−液式の熱交換器や、氷蓄熱槽等の冷熱蓄熱手段が好ましくは用いられる。
【0034】
前記蓄熱媒体用冷凍サイクルは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する。蓄熱媒体用冷凍サイクルは、熱交換手段に供給される冷熱を生成する冷凍サイクルであって、圧縮機と凝縮器を共有する冷凍サイクルが熱交換手段を有する冷凍サイクルである以外は、前述した蓄熱用冷凍サイクルと同様に構成することができる。
【0035】
前記ヒートポンプサイクルは、第三の冷凍サイクル、及びこれと圧縮機及び凝縮器を共有する冷凍サイクル(前記蓄熱媒体用冷凍サイクルや前記蓄熱用冷凍サイクル)の少なくともいずれか一方又は両方の冷凍サイクルで形成される。ヒートポンプサイクルは、熱負荷に対して冷暖房の両方を行うことができるので、第三の冷凍サイクルが空調用の冷凍サイクルである場合に適している。ヒートポンプサイクルは、例えば凝縮器や蒸発器等の、冷凍サイクル中に設けられた熱交換構造の中から凝縮器及び蒸発器を任意に設定でき、かつ任意に設定された凝縮器と蒸発器との間に減圧装置を配置でき、蒸発器と凝縮器との間に圧縮機を配置できる構成のサイクルであれば良い。
【0036】
このような任意の設定を可能とするための構成は、例えばバイパス通路、自動弁等の流量制御弁、流路切り替え弁等の公知の部材や装置を適宜配置することによって実現可能である。またこのような任意の設定を可能とするために、前記第三の冷凍サイクルや、前記蓄熱用冷凍サイクル、前記蓄熱媒体用冷凍サイクルに、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機を複数設けても良い。特に、凝縮器や蒸発器となり得る熱交換器、及びこの熱交換器に対応して設けられる減圧装置を複数設けることが、切り替え自在な前記ヒートポンプサイクルを形成する上で好ましい。
【0037】
前記過冷却制御用バイパス通路と前記過冷却制御用バルブは、前記蓄熱媒体循環系において、前記過冷却用熱交換器を通過する蓄熱媒体の流量を制御するための手段である。同様に、前記熱交換制御用バイパス通路と前記熱交換制御用バルブは、蓄熱媒体循環系において、前記熱交換手段を通過する蓄熱媒体の流量を制御するための手段である。これらのバイパス通路は、過冷却用熱交換器又は熱交換手段の上流側と下流側とを接続する通路であれば特に限定されない。またこれらのバルブは、ボールコックのように通路の断面を狭める通常のバルブであっても良いし、三方弁のように蓄熱媒体の流路を切り換えるバルブであっても良い。
【0038】
本発明の冷熱生成システムは、店舗や冷凍倉庫等、常時稼動が必要な設備に適用することができる。本発明の冷熱生成システムは、コンビニエンスストア、ドライブイン、及び飲食店舗のように、全ての熱負荷用冷凍サイクルの24時間稼動が求められ得る設備に適用することができ、またスーパーマーケットのように、一部の熱負荷用冷凍サイクルの24時間稼動が求められ得る設備にも適用することができる。
【0039】
本発明は、蓄熱用の冷熱を少なくとも第二の冷凍サイクルを利用して生成する構成と、蓄熱用の冷熱を第三の冷凍サイクルのみを利用して生成する構成とを提供するが、これらの構成のいずれを採用するかは、第二の冷凍サイクルに求められる熱負荷処理能力によって決定することができる。第二の冷凍サイクルに高い熱負荷処理能力が求められる場合では前者の構成を、第二の冷凍サイクルに求められる熱負荷処理能力がそれほど高くない場合では後者の構成を採用することが好ましい。
【0040】
本発明の冷熱生成システムは、冷凍サイクルの冷媒と蓄熱媒体とが混合されないことから、既存のシステムに蓄熱媒体循環系等を適宜新設することによって構成することが可能であり、優れた効果を奏する冷熱生成システムを容易に構築する上でも効果的である。
【0041】
【発明の実施の形態】
<第一の実施の形態>
本発明の、第一の実施の形態における冷熱生成システムは、図1に示すように、冷凍ショーケース1と、冷凍ショーケース1に冷媒循環系2を介して接続される冷凍用冷凍機3と、冷蔵ショーケース4と、冷蔵ショーケース4に冷媒循環系5を介して接続される冷蔵用冷凍機6と、機内の熱交換器を蒸発器又は凝縮器として機能させることが可能なパッケージ型の空調機7と、空調機7に冷媒循環系8を介して接続される空調用冷凍機9と、冷媒循環系10を介して冷蔵用冷凍機6に接続されるスタティック型氷蓄熱槽11と、冷媒循環系12を介して空調用冷凍機9に接続されるスタティック型氷蓄熱槽13とを有する。
【0042】
冷蔵用冷凍機6から冷蔵ショーケース4への冷媒循環系5には過冷却用熱交換器14が設けられている。スタティック型氷蓄熱槽11、冷凍用冷凍機3、過冷却用熱交換器14、スタティック型氷蓄熱槽13、及びスタティック型氷蓄熱槽11は、蓄熱媒体循環系15で接続されている。
【0043】
蓄熱媒体循環系15には、前述した順序に蓄熱媒体である冷水を循環させるようにポンプが適宜配置されている。また蓄熱媒体循環系15には、過冷却用熱交換器14の上流側と下流側を接続するバイパス通路16が設けられ、バイパス通路16には自動弁等の制御用バルブ17が設けられている。制御用バルブ17には、図示しないが冷蔵ショーケース4内に設けられている温度センサが接続されており、制御用バルブ17は、例えば温度センサの検出値が設定温度よりも高い場合はバルブの開度を小さくし、温度センサの検出値が設定温度よりも低い場合はバルブの開度を大きくして蓄熱媒体の流量を制御する。
【0044】
冷凍ショーケース1は、蒸発器1aと、図示しない膨張弁(減圧装置)とを有する。冷凍用冷凍機3は、凝縮器3aと、圧縮機3bとを有する。冷媒循環系2は、凝縮器3a、前記膨張弁、蒸発器1a、及び圧縮機3bを接続している。これらにより本発明における第一の冷凍サイクルが形成されている。
【0045】
冷蔵ショーケース4は、蒸発器4aと、図示しない膨張弁とを有する。冷蔵用冷凍機6は、図示しないが凝縮器と圧縮機とを有する。冷媒循環系5は、前記凝縮器、過冷却用熱交換器14、前記膨張弁、蒸発器4a、及び前記圧縮機を接続している。これらにより本発明における第二の冷凍サイクルが形成されている。
【0046】
空調機7は、図2に示すように、気−液式の二つの熱交換器7a、7bと、二つのバルブv1、v2とを有する。なおここでの熱交換器やバルブの個数については、二つに限定されない。空調用冷凍機9は、気−液式の熱交換器9aと、バルブv3と、圧縮機9cと、四方弁9dとを有する。冷媒循環系8はこれらを接続している。この接続形態については後に詳しく説明する。これらにより本発明における第三の冷凍サイクルが形成されている。
【0047】
スタティック型氷蓄熱槽11は、蓄熱媒体として水を蓄熱槽に収容し、この蓄熱槽内には冷媒循環系10の蒸発器を構成する伝熱管が設けられている氷蓄熱槽である。冷媒循環系10は、冷蔵用冷凍機6における圧縮機及び凝縮器を接続しており、冷媒循環系5との分岐部(氷蓄熱槽側)よりも下流側に、図示しない膨張弁を有する。これらにより本発明における蓄熱用冷凍サイクルが形成されている。
【0048】
スタティック型氷蓄熱槽13も、スタティック型氷蓄熱槽11と同じものである。冷媒循環系12は、空調用冷凍機9における四方弁9d、圧縮機9c、凝縮器9a、及びバルブv3を接続している。この接続形態についても後に詳しく説明する。これらにより本発明における蓄熱媒体用冷凍サイクルが形成されている。
【0049】
蓄熱媒体循環系15は、凝縮器3a、過冷却用熱交換器14、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管の外側、及びスタティック型氷蓄熱槽11の伝熱管の外側を、冷水がこの順序で循環するように接続している。
【0050】
本実施の形態におけるバルブ(v)は、流路の開口面積を自在に調整でき、膨張弁としても用いることが可能な自動弁である。なお、バルブ(v)は、例えば、圧縮機の手前にアキュムレータを設置する、あるいは膨張弁とチャッキ弁とを組み合わせる等、圧縮機に冷媒が液の状態で戻らない構成を採用すれば、電子式膨張弁のみで蒸発温度を制御することも可能である。またこれらのバルブは、膨張弁として用いる場合に、この膨張弁に対応する蒸発器の出口温度を検出するように適宜配置された検出器と接続されており、蒸発温度と蒸発後の出口温度との温度差(過熱度)が所定値(例えば5℃)になるよう開度を制御する。
【0051】
本実施の形態において、第三の冷凍サイクル及び蓄熱媒体用冷凍サイクルは、熱交換器7a、7b及び9a、及びスタティック型氷蓄熱槽の伝熱管のいずれかを蒸発器として使用することが可能な、切り替え自在なヒートポンプサイクルを形成している。以下、図2に基づき、本実施の形態における第三の冷凍サイクルと蓄熱媒体用冷凍サイクルの構成について詳しく説明する。第三の冷凍サイクル及び蓄熱媒体用冷凍サイクルの接続状態を、熱交換器9aから順に説明する。
【0052】
熱交換器9aの下流にはバルブv3が接続されている。バルブv3の下流では、冷媒循環系は三方に分岐しており、一方にはバルブv4が接続されており、もう一方にはバルブv5が接続されており、さらにもう一方にはバルブv6が接続されている。
【0053】
バルブv4の下流では、冷媒循環系は分岐しており、一方はスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管内を通ってバルブv7に接続されており、もう一方はバルブv8を介して空調機7へ接続されている。バルブv5の下流の冷媒循環系は、バルブv8の下流の冷媒循環系に合流している。バルブv6の下流の冷媒循環系は、バルブv7の下流の冷媒循環系に合流している。
【0054】
空調機7、すなわちバルブv8の下流では、冷媒循環系は分岐しており、一方はバルブv1に接続しており、もう一方はバルブv2に接続している。バルブv1の下流には熱交換器7aが接続しており、バルブv2の下流には熱交換器7bが接続している。熱交換器7a及び7bの下流では、分岐した冷媒循環系が再び合流し、四方弁9dに接続されている。
【0055】
一方、バルブv6及びv7の下流で合流した冷媒循環系は、バルブv9に接続されている。バルブv9の下流では、冷媒循環系は分岐しており、一方は圧縮機9cに接続されており、もう一方は四方弁9dに接続されている。圧縮機9cの下流では、冷媒循環系は四方弁9dに接続されている。四方弁9dの下流には熱交換器9aが接続されている。
【0056】
なお、四方弁9dは、熱交換器7a及び7bの下流の冷媒循環系をA、圧縮機9cの下流の冷媒循環系をB、四方弁9dと熱交換器9aを接続する冷媒循環系をC、バルブv9の下流で分岐してそのまま四方弁に到達する冷媒循環系をDとしたときに、AとB及びCとD、及び、AとD及びBとCを接続する流路切り替え弁である。なお、図2中の太線は、前記ヒートポンプにおいて蓄熱する場合の冷媒の流路を示している。また図3〜図6及び図9、図10においても同様に、各図中の太線は、前記ヒートポンプにおいて様々な運転を行う場合の、それぞれの冷媒流路を示している。
【0057】
次に、この冷熱生成システムの稼動状態を説明する。前記ヒートポンプサイクルによる種々の運転については後に詳しく説明するものとして、空調機7の冷房運転のみの場合を例に、システム全体の稼働状態を説明する。
【0058】
冷蔵用冷凍機6を稼動させると冷媒循環系5に冷媒が循環し、冷蔵ショーケース4用の冷熱が生成される。また冷蔵用冷凍機6を稼動させると冷媒循環系10に冷媒が循環し、スタティック型氷蓄熱槽11では伝熱管外表面に氷が生成、固着し、冷熱が蓄熱される。
【0059】
蓄熱媒体循環系15の前記ポンプを稼動させると蓄熱媒体循環系15に冷水が循環する。冷凍用冷凍機3を稼動させると冷媒循環系2に冷媒が循環し、冷凍ショーケース1用の冷熱が生成される。空調用冷凍機9を稼動させると冷媒循環系8に冷媒が循環し、空調機7用の冷熱が生成される。
【0060】
蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、スタティック型氷蓄熱槽11の伝熱管の外側から冷凍用冷凍機3の凝縮器3aに送られ、冷凍用冷凍機3の圧縮機3bによって圧縮された冷媒を冷却、凝縮する際の冷熱源として利用される。このような冷媒の凝縮によれば、所定の冷凍能力を発現させる場合に、外気を冷熱源とする通常の冷媒の凝縮を行う場合に比べて圧縮機の容量を小さくすることが可能になる。
【0061】
蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、凝縮器3aから過冷却用熱交換器14に送られ、冷蔵用冷凍機6の凝縮器で凝縮された液冷媒を過冷却する際の冷熱源として利用される。このような過冷却によれば、所定の冷蔵能力を発現させる場合に、過冷却しない液冷媒を用いる場合に比べて圧縮機の容量を小さくすることが可能になる。また、冷蔵用冷凍機6の稼動によって冷蔵用の冷熱と蓄熱用の冷熱とが生成されることから、生成する冷熱が有効活用される。
【0062】
前記液冷媒の過冷却については、例えば冷蔵ショーケース4内の温度によって、過冷却用熱交換器14の制御用バルブ17を制御することで、冷媒過冷却による高負荷処理を行うことができる。例えば、常時は閉の制御用バルブ17を各冷凍サイクルにおける熱負荷側(例えば空調機7や冷蔵ショーケース4)内の温度の上限値によって開にするような簡単なイベント制御でも良く、このような制御によって、中間季では冷媒を過冷却しない、通常の冷凍サイクルの運転を行い、夏季には冷媒の過冷却で冷却能力を増加させ、高負荷を処理することができる。
【0063】
蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、過冷却用熱交換器14からスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管の外側に送られ、スタティック型氷蓄熱槽13において熱交換を行い、スタティック型氷蓄熱槽11の伝熱管の外側に送られる。なお、前記熱交換の形態は、前記ヒートポンプサイクルの稼動形態によって異なるので、この稼動形態と合わせて説明する。
【0064】
前記ヒートポンプサイクルの稼動形態としては氷蓄熱運転が挙げられる。氷蓄熱運転は、図2に示すように、バルブv3、v4、v7、及びv9を開き、バルブv1、v2、v5、v6、及びv8を閉じ、熱交換器9aを凝縮器、バルブv4を膨張弁、氷蓄熱槽の前記伝熱管を蒸発器とし、蒸発した冷媒を、圧縮機9c、前記B及びCを接続する四方弁9d、及び熱交換器9aの順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0065】
氷蓄熱運転では、熱交換器9aで冷媒が凝縮され、前記伝熱管で冷媒が蒸発し、生成した冷熱が、伝熱管外表面に固着する氷の形態でスタティック型氷蓄熱槽13に蓄えられる。また熱交換器9aでは熱が放出されることから、例えば冬季における暖房運転において熱交換器9aに着霜し、これを除霜するためのデフロスト運転も、このような形態で行われる。
【0066】
また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形態としては、冷媒を過冷却しない冷房運転が挙げられる。冷媒を過冷却しない冷房運転は、図3に示すように、バルブv1、v2、v3、及びv5を開き、バルブv4、v6、v7、v8、及びv9を閉じ、熱交換器9aを凝縮器、バルブv1及びv2を膨張弁、熱交換器7a及び7bを蒸発器とし、蒸発した冷媒を、前記AとDを接続する四方弁9d、圧縮機9c、前記BとCを接続する四方弁9d、及び熱交換器9aの順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0067】
冷媒を過冷却しない冷房運転では、空調用冷凍機9で生成される冷熱のみによって空調機7での冷房が行われる。
【0068】
また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形態としては、冷媒を過冷却する冷房運転が挙げられる。冷媒を過冷却する冷房運転は、図4に示すように、バルブv1、v2、v3、v6、v7、及びv8を開き、バルブv4、v5、及びv9を閉じ、熱交換器9aを凝縮器、前記伝熱管を液冷媒過冷却用の熱交換手段、バルブv1及びv2を膨張弁、熱交換器7a及び7bを蒸発器とし、蒸発した冷媒を、前記AとDを接続する四方弁9d、圧縮機9c、前記BとCを接続する四方弁9d、及び熱交換器9aの順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0069】
冷媒を過冷却する冷房運転では、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管通過時に液冷媒が過冷却され、空調用冷凍機9の出力や圧縮機9cの容量を変えることなく、空調機7においてより大きな冷熱が生成する。このときスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管外表面に固着している氷は、伝熱管側から溶かされる。
【0070】
また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形態としては、冷熱回収を行わない暖房運転が挙げられる。冷熱回収を行わない暖房運転は、図5に示すように、バルブv1、v2、v3、及びv5を開き、バルブv4、v6、v7、v8、及びv9を閉じ、熱交換器7a及び7bを凝縮器、バルブv1及びv2を膨張弁、熱交換器9aを蒸発器とし、蒸発した冷媒を、前記DとCを接続する四方弁9d、圧縮機9c、前記AとBを接続する四方弁9d、及び熱交換器7a及び7bの順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0071】
冷熱回収を行わない暖房運転は、空調負荷から冷熱を汲み上げ、熱交換器9aから外部に放出することによって行われる。このような運転では、熱交換器9aが着霜することがあるが、着霜した場合には前記デフロスト運転を適宜行う。
【0072】
また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形態としては、冷熱回収を行う暖房運転が挙げられる。冷熱回収を行う暖房運転は、図6に示すように、バルブv1、v2、v4、v5、v7、及びv9を開き、バルブv3、v6、及びv8を閉じ、熱交換器7a及び7bを凝縮器、バルブv4を膨張弁、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管を蒸発器とし、蒸発した冷媒を、圧縮機9c、前記AとBを接続する四方弁9d、及び熱交換器7a及び7bの順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0073】
冷熱回収を行う暖房運転は、空調負荷からスタティック型氷蓄熱槽13に冷熱を汲み上げ、蓄える。
【0074】
また、スタティック型氷蓄熱槽は、伝熱管外表面に氷を固着させて冷熱を蓄熱する冷熱蓄熱手段であるが、冷熱の汲み上げ効率や冷媒の冷却効率を向上させるために、固着する氷を一旦溶かして伝熱管から離脱させることがある。このような場合では、スタティック型氷蓄熱槽の伝熱管を凝縮器とするヒートポンプサイクルを形成すれば良い。
【0075】
図1に示す冷熱生成システムは、例えば24時間営業のコンビニエンスストア等のように、24時間運転を通常要する場合に適用できる。本実施の形態における冷熱生成システムの運用について説明する。
【0076】
夏季には、スタティック型氷蓄熱槽11からの冷水は、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝縮冷熱源、次いで冷蔵ショーケース4における冷凍サイクルでの冷媒過冷却の冷熱源、最後に空調機7における冷房サイクルでの冷媒過冷却の冷熱源として利用される。これらの冷熱源として利用された冷水は、昇温されてスタティック型氷蓄熱槽11に戻る。夏季には、主に夜間の電力、すなわち夜間には冷凍、冷蔵の負荷が昼間と比較して減少するために余剰となる冷蔵用冷凍機6の能力でスタティック型氷蓄熱槽11槽内の氷を生成し、この氷によって蓄熱媒体循環系15を循環する冷水を低温に維持する。
【0077】
中間季(春季及び秋季)には、スタティック型氷蓄熱槽11からの冷水は、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝縮冷熱源として利用される。この凝縮器冷熱源として利用された冷水は、昇温されてスタティック型氷蓄熱槽11に戻る。冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルや空調機7の冷房サイクルでは、中間季において冷媒を過冷却しない。中間季でも、主に夜間の電力でスタティック型氷蓄熱槽11槽内の氷を生成し、この氷によって蓄熱媒体循環系15を循環する冷水を低温に維持する。
【0078】
なおスーパーマーケットのように、夜間における空調負荷のない設備に適用した場合には、空調用冷凍機9の夜間運転でスタティック型氷蓄熱槽13内にも氷を生成することができ、この氷とスタティック型氷蓄熱槽11内の氷とによって蓄熱媒体循環系15を循環する冷水を低温に維持する。
【0079】
冬季には、スタティック型氷蓄熱槽11からの冷水は、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝縮冷熱源、次いで冷蔵ショーケース4における冷凍サイクルでの冷媒過冷却の冷熱源として利用されて、昇温する。その後、スタティック型氷蓄熱槽13において、空調機7の暖房サイクルの熱源として利用され、冷却(冷熱回収)されてスタティック型氷蓄熱槽11に戻る。この暖房サイクルでの冷熱回収では、空調機7の暖房運転に伴い、スタティック型氷蓄熱槽13において、伝熱管内側の冷媒から伝熱管外側の冷水に冷熱が供給されるので、スタティック型氷蓄熱槽13に送られた冷水は、冷却された後、スタティック型氷蓄熱槽11に戻る。
【0080】
回収できる冷熱量は蒸発温度で規定されるので、特に冷凍ショーケース1の負荷(凝縮負荷)が小さい場合には、冷蔵ショーケース4における冷凍サイクルでの冷媒過冷却の冷熱源としても冷水を利用して、回収できる冷熱量を確保することも可能である。なお、スーパーマーケットのように、夜間における空調負荷のない設備に適用した場合も同様である。
【0081】
本実施の形態における冷熱生成システムは、スタティック型氷蓄熱槽11及び13、蓄熱媒体循環系15を有し、前記ヒートポンプサイクルを形成することから、種々の運転形態が実現でき、熱利用効率が良く、冷熱生成システム運転の省エネルギー化及び省コスト化に優れている。
【0082】
また、本実施の形態における冷熱生成システムは、熱交換器や氷蓄熱槽を適宜配置することでスタティック型氷蓄熱槽11及び13、蓄熱媒体循環系15を設けることができ、既存の冷熱生成システムへ容易に適用することができる。また、本技術分野において通常使用される部材によって構成することができ、省コスト化に有利である。
【0083】
<第二の実施の形態>
本実施の形態における冷熱生成システムは、図7に示すように、スタティック型氷蓄熱槽11を有さない点、及び、蓄熱媒体循環系15はスタティック型氷蓄熱槽13槽内に収容されている冷水を、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管の外側から凝縮器3a、及び過冷却用熱交換器14の順序で循環させる循環系である点が異なる以外は、第一の実施の形態における冷熱生成システムと同様に構成されている。
【0084】
本実施の形態における冷熱生成システムは、ショーケース負荷が空調負荷に比べて極めて小さい設備に適用することができ、第一の実施の形態における冷熱生成システムと同様に運用することができる。
【0085】
<第三の実施の形態>
本実施の形態における冷熱生成システムは、図8に示すように、スタティック型氷蓄熱槽13に代えて熱交換手段である熱交換器18が設けられる点、蓄熱媒体循環系15に、熱交換器18の上流側及び下流側を接続する熱交換制御用バイパス通路19を有する点、及び熱交換制御用バイパス通路19に冷水の流量を制御する熱交換制御用バルブ20を有する点、が異なる以外は、第一の実施の形態における冷熱生成システムと同様に構成されている。
【0086】
本実施の形態における冷熱生成システムでは、第三の冷凍サイクルでの氷蓄熱運転はなく、第三の冷凍サイクルでの氷蓄熱運転と同様の冷媒の動きをする運転は、熱交換器9aのデフロスト運転時のみとなる。また本実施の形態における冷熱生成システムは、第三の冷凍サイクル側で氷を蓄えられないことから、前述した冬季における暖房サイクルでは、空調機7での暖房能力を維持した上で、前記ヒートポンプサイクルにおける冷媒の蒸発温度が氷点温度以上に制御される。これらの点を除けば、本実施の形態における冷熱生成システムは、第一の実施の形態と同様に運用される。
【0087】
本実施の形態における冷熱生成システムは、熱交換器18を設けており、これによって冷熱回収を伴う暖房運転が、前述した実施の形態と同様に行われるが、本実施の形態では熱交換器18において熱の生成がないことから、ここで前記暖房運転での冷熱回収について検証する。
【0088】
一般に、冬季の暖房運転での冷熱回収では、暖房熱源を熱交換器18から得る場合と、暖房熱源を熱交換器18と熱交換器9aから得る場合とが考えられる。いずれの場合もバルブ(v)で蒸発温度(蒸発温度の下限値)を制御する。蓄熱媒体に冷水を用いる場合では、蒸発温度を0℃以上に制御する。なお、後述するが、蓄熱媒体として氷スラリーを用いる場合では、蒸発温度を製氷温度以上に制御する。
【0089】
熱交換器18から暖房熱源を得る場合では、所定の暖房能力を維持するために、熱交換器18の能力が十分に大きいこと、すなわち冷凍ショーケース1の冷凍サイクルの凝縮熱や冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルの過冷却熱が十分に大きいことが必要になる。しかし、一般には、これらの能力(熱)のバランスが時間的にも保たれることは難しい。
【0090】
また、外気温度が比較的高い場合、空調用冷凍機9の熱交換器9a(ここでは蒸発器)から十分な暖房熱源を得ること(通常の暖房サイクルで十分な暖房熱源を得ること)ができるにも係わらず蒸発温度を低温化させて冷熱回収すると、圧縮機の動力自体が増大する。したがって、冷熱回収ができるにも係わらず、通常の暖房サイクルに比べて効率が低下することにつながる。
【0091】
そこで、熱交換器18と熱交換器9aから暖房熱源を得る場合の冷媒の制御とその動作について、外気温度の変化にしたがって、以下に説明する。なお、熱交換器18と熱交換器9aから暖房熱源を得る構成は、例えば図6においてスタティック型熱交換器13を熱交換器18に置き換え、かつバルブv3を膨張弁として開いて形成されるヒートポンプサイクルが挙げられる。
【0092】
ここでは、蒸発温度を0℃以上(例えば5℃)とする場合を例に説明する。冷熱の回収は、外気温度と蓄熱媒体の温度に応じて行われる。そこで、図13から図16を用い、外気温度の低下にしたがって説明する。
【0093】
図13のように、外気温が高い場合、暖房負荷自体が小さいので、空調用冷凍機9の蒸発器(熱交換器9a)だけを利用して、暖房負荷を処理できる。この蒸発温度よりも熱交換器18へ流入する蓄熱媒体の温度の方が低いので、冷媒が熱交換器18に流れようとしても冷媒は加熱・蒸発せず、「過熱度=0」によって膨張弁は全閉になる。
【0094】
図14のように、外気温度が低下して、空調用冷凍機9における熱交換器9aでの蒸発温度が、熱交換器18での冷水(蓄熱媒体)温度よりも低くなることで、初めて冷熱が回収される。蒸発温度が設定値よりも高い場合は、膨張弁を開き、その開度を調整し、空調用冷凍機9の熱交換器9aと熱交換器18は同じ蒸発温度となるように制御される。
【0095】
図15のように、図14に比べてさらに外気温度が低い場合に、蒸発温度は低下する。熱交換器18の蒸発温度は一定に制御されるが、空調用冷凍機9の熱交換器9aの蒸発温度は設定値以下にも低下する。
【0096】
図16のように、さらに外気温度が低下し、かつ空調用冷凍機9の熱交換器9aが着霜した場合には、さらに蒸発温度が低下する。熱交換器18は、一定の蒸発温度で一定の能力を維持しているが、ヒートポンプサイクル(暖房サイクル)の能力(冷媒の循環流量)が低下して暖房負荷が処理できなくなる。このような場合では、熱交換器9aのデフロスト運転を行い、除霜後に再び暖房運転を行う。
【0097】
前記ヒートポンプサイクルによる冷熱回収により、通常の暖房サイクルに比べ、空調用冷凍機9の熱交換器9aが外気から得る暖房熱源の熱量(採熱量)が少ないので、デフロスト運転の頻度は少なくなり、高効率運転に寄与できる。
【0098】
なお、以上の説明では、便宜上、熱交換器18における蓄熱媒体温度を一定として説明したが、この温度を一定に制御する必要はない。
【0099】
空調用冷凍機9の熱交換器9aでの除霜や、熱交換器18における冷媒循環系内での結氷除去のためのデフロスト運転については、通常の冷凍サイクルのホットガスデフロストと同様に行われる。前記ヒートポンプサイクルを有する冷熱生成システムでは、空調用冷凍機9の熱交換器9a、熱交換器18、及び空調機7の熱交換器7a、7bの三種類の熱交換器を使い分けて、熱ロスがないようにデフロスト運転を行うことが可能である。
【0100】
前記デフロスト運転は、本実施の形態では、熱交換器7a、7b、9a、及び18(スタティック型氷蓄熱槽13を用いる場合では熱交換器18に代えてスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管)の少なくともいずれかを凝縮器とし、その他の熱交換器の少なくともいずれかを蒸発器とするように冷媒を循環させれば良い。このようなデフロスト運転について、本実施の形態を例に好適な構成のヒートポンプサイクルを図9及び図10に示す。
【0101】
図9及び図10に示されるヒートポンプサイクルは、バルブv7とバルブv9とを接続する冷媒循環系と、圧縮機9cの下流の冷媒循環系Bとを接続する冷媒循環系、及びこの冷媒循環系に設けられているバルブv10を有する点で、図3〜図7に示したヒートポンプサイクルと異なる以外は同様に構成されている。
【0102】
熱交換器9aのデフロストは、熱交換器9aを凝縮器とし熱交換器18を蒸発器として行う(図2参照)。このデフロスト運転は、第三の冷凍サイクルにおいて氷蓄熱運転を行う形態と同じであるので、その説明を省略する。
【0103】
熱交換器18のデフロストは、図9に示されるように、熱交換器18を凝縮器とし熱交換機9aを蒸発器として行う。この場合、ヒートポンプサイクルは、凝縮器としての熱交換器18、膨張弁としてのバルブv3、蒸発器としての熱交換器9a、及び圧縮機9cに冷媒を循環させるサイクルを形成している。このヒートポンプサイクルでは、四方弁9dは冷媒循環系C及びDを接続しており、バルブv1、v2、及びv8は閉じられており、図9中の太線が示す流路を冷媒が循環する。これにより、熱交換器18の伝熱管外側の着氷は解除される。
【0104】
また、図10に示されるように、熱交換器9a及び18を凝縮器とし熱交換器7a及び7bを蒸発器とすれば、熱交換器9a及び熱交換器18の同時デフロストを行うことが可能である。この場合、ヒートポンプサイクルは、四方弁9dはAとD及びBとCを接続しており、バルブv1、v2、及びv8を開いた以外は図9と同様のサイクルを形成している。このヒートポンプサイクルでは、凝縮器は熱交換器9a及び18であり、膨張弁はバルブv1及びv2であり、蒸発器は熱交換器7a及び7bである。このヒートポンプサイクルでは、圧縮機9cで圧縮された冷媒は、熱交換器9a及び18へそれぞれ送られ、熱交換器9a及び18でそれぞれ凝縮され、バルブv4とv8の間で合流し、バルブv1及びv2へ送られる。これにより、熱交換器18の伝熱管外側の着氷と、熱交換器9aの着霜とが解除される。なおこのとき、空調用冷凍機9のファンは稼動させないことが好ましい。
【0105】
<第四の実施の形態>
本実施の形態における冷熱生成システムは、図11に示すように、スタティック型氷蓄熱槽11の代わりにダイナミック型氷蓄熱槽21、製氷用循環系22、及び製氷器23を有する点で異なる以外は、第三の実施の形態における冷熱生成システムと同様に構成されている。
【0106】
ダイナミック型氷蓄熱槽21は、蓄熱媒体として氷スラリーを収容する氷蓄熱槽である。ダイナミック型氷蓄熱槽21には、必要に応じて攪拌機が設けられる。製氷用循環系22は、蓄熱媒体循環系15とは異なる蓄熱媒体の循環系であり、製氷器23が設けられ、またポンプ等の送液手段が必要に応じて設けられる。製氷器23は、冷蔵用冷凍機6と製氷器23との間で冷媒を循環させる冷媒循環系10の冷媒と製氷用循環系22との間で熱交換を行って、製氷用循環系22での水や溶液から氷スラリーを製造(製氷)する、一種の熱交換器である。後述のように、熱交換器18も同様に製氷する場合がある。
【0107】
ダイナミック型氷蓄熱槽21は、真水の氷スラリーを製造する過冷却方式(例えば商品名スーパーアイスシステム)のものと、水溶液の氷スラリー(いわゆるブライン水)を製造する溶液式のものに大別される。溶液式の場合、循環水は水のみではなくて水溶液になる。一般に溶液式の製氷器(製氷機)は稼動部を有するので、製氷や暖房時における冷熱回収だけでなく、冷媒の過冷却にも利用すること(熱交換器18で製氷する場合)を考え合わせると、稼動部のない過冷却方式の方が望ましい。ただし過冷却方式に限定しない。
【0108】
なお、過冷却方式の製氷器は、図示はしていないが、微細な氷が過冷却器に流入しないように流入水を加熱する熱交換器である予熱器と、水を過冷却域まで冷却する熱交換器である過冷却器と、過冷却水の過冷却状態を解除して過冷却水を氷に相変化させる容器である過冷却解除器とにより構成される。
【0109】
ここで過冷却方式についてさらに言及すると、過冷却水を製造するためには、次のことに留意する。まず、過冷却器内の伝熱面温度を所定の温度(例えば0℃以下で−5.8℃以上、特許第2103798号公報、特許第2548637号公報など)になるように蒸発温度を制御することである。
【0110】
次に、微細な氷が過冷却器に流入しないように流入水を加熱する予熱器の温度制御(例えば流入水の温度を0.5℃以上に制御すること)である。ポンプ及び製氷器からなる氷スラリーの製造系では、例えば凝縮フロン冷媒を熱源にして温度制御することができる。
【0111】
一方、蓄熱媒体循環系15における熱交換器18では、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝縮器3aや、冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルでの過冷却用熱交換器14を経た冷水(二次冷媒)がある温度以上(0.5℃以上)になった場合のみ、暖房サイクルでの冷熱回収の熱交換器18で過冷却水を生成するなどして製氷すれば良い。
【0112】
本実施の形態における冷熱生成システムを、スーパーマーケットのように夜間の空調負荷のない設備に適用した場合では、夜間の空調負荷がないので、夏季の夜間には、製氷器23と共に熱交換器18で氷スラリーを製造し、ダイナミック型氷蓄熱槽21にシャーベット状の氷を貯蔵する。なお、夜間の空調負荷がない場合、さらに空調負荷よりも冷蔵負荷の方が大幅に小さい場合等では、熱交換器18のみで氷スラリーを製造することも可能である。
【0113】
本実施の形態における冷熱生成システムでは、ダイナミック型氷蓄熱槽21を用いることから、スタティック型氷蓄熱槽を用いるシステムと異なり、製氷と氷の貯蔵とを分けることが可能であるため、一台の氷蓄熱槽で、前記スタティック型氷蓄熱槽二台分と同じ機能を発現させることができる。
【0114】
<第五の実施の形態>
本実施の形態における冷熱生成システムは、図12に示すように、ダイナミック型氷蓄熱槽21と冷凍用冷凍機3の凝縮器3aとを接続する蓄熱媒体循環系15に製氷器23を設け、蓄熱用の冷媒循環系10を製氷器23に接続し、製氷用循環系22を除いた点以外は、第四の実施の形態における冷熱生成システムと同様に構成されている。
【0115】
本実施の形態における冷熱生成システムは、蓄熱媒体循環系15における蓄熱媒体の流れによって、製氷器23で生成した氷を凝縮器3aに搬送し、熱交換器18で製氷し、ダイナミック型氷蓄熱槽21に氷を供給する。製氷に係る構成を簡略化する上で有利であり、かつさらなる省エネルギー化を実現する上で有利である。
【0116】
以上、本発明の実施の形態として、種々の形態を説明したが、本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、冷凍ショーケース1、冷蔵ショーケース4、及び空調機7における各冷凍サイクルを統合した冷熱蓄熱機能を有する。
【0117】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、ショーケースや空調等の室内で生じる熱負荷を処理するにあたり利便性に優れた冷媒(フロン冷媒)を用いる「直膨システム」を構築することができる。
【0118】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、季節に関係なく通年において蓄熱媒体として冷水や氷スラリーが用いられる。
【0119】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、特別な機器を設けず、汎用機器の組み合わせで構成される。
【0120】
本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、以上のような共通の特性を有することから、省エネルギー性の観点から、凝縮温度の低温化による冷凍サイクルの高効率化を実現することができる。すなわち冷凍ショーケース1(蒸発温度=−40℃程度)のように蒸発温度が低い冷凍サイクルの冷媒凝縮冷熱源として、低温の循環冷水を利用する。このような、圧縮比の大きい冷凍サイクルでは、凝縮温度の低温化(凝縮圧力の低圧化)で大幅な効率の向上が期待できる。
【0121】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、暖房運転時の冷熱回収による高効率化を実現することができる。すなわち、空調の暖房サイクル(ヒートポンプサイクル)での熱源として循環冷水を利用する。冷凍ショーケース1の冷凍サイクルの凝縮熱等で昇温された循環冷水が冷却され、循環冷水系へ冷熱が回収でき、システム全体の効率の向上が期待できる。
【0122】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、圧縮機容量の低減による部分負荷運転を回避することができる。すなわち、冷蔵ショーケース4(蒸発温度=−10℃程度)の冷凍サイクルでは、空冷コンデンサで冷却・凝縮された液冷媒を、循環冷水でさらに冷却して高負荷を処理する。冷房サイクルでも、同様に、冷媒を過冷却して夏季の日中の高負荷を処理する。このような冷媒の過冷却で高負荷を処理することによって、圧縮機容量が低減でき、効率の悪い部分負荷運転の期間を短くできて、通年単位での効率の向上が期待できる。
【0123】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、経済性について、
上記の省エネルギー(電力消費量の削減)による電気使用料金の削減に加えて、二次冷媒系が蓄熱機能を有することで、以下のような観点から、従来の冷熱生成システムに対してさらなる電気使用料金の削減が可能である。
【0124】
まず本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、負荷処理(冷熱生成)に要する電気使用を昼間から夜間に移行することが可能である。すなわち、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルや冷房サイクルでは、昼間の電力消費を増加させずに、循環冷水による冷媒の過冷却で高負荷を処理する。この過冷却の冷熱源には、氷蓄熱槽内の氷を利用するため、昼間の電力消費を夜間に移行できる。
【0125】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、氷蓄熱による夜間電力の活用が可能である。すなわち、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝縮冷熱源、冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルや空調機7における冷房サイクルでの冷媒の冷却冷熱源として利用される循環冷水は、氷蓄熱槽内の氷で冷却される。この氷は主に、安価な夜間の電力で製造されるため、システム全体において、冷熱を生み出すために要する電気使用料金を削減することができる。
【0126】
また本発明の実施の形態における冷熱生成システムは、圧縮機容量の低減による電気使用料金の削減が可能である。すなわち、冷凍ショーケース1における冷凍サイクルでの凝縮温度の低温化や、冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルや空調機7における冷房サイクルでの冷媒の過冷却によって、冷凍サイクルの圧縮機の容量が低減でき、圧縮機の運転に係る電気使用料金を、従来の冷熱生成システムに比べて削減することができる。
【0127】
【発明の効果】
本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクルと、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第二の冷凍サイクルと、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し前記冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第二の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであり、少なくとも冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換器が、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続されていることから、複数の異なる熱負荷用の冷凍サイクルを有する統合的な冷熱生成システムにおいて、生成する冷熱を有効に活用してさらなる省エネルギー化、省コスト化及び高精度化を実現することができる。
【0128】
また本発明では、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルをさらに有し、第三の冷凍サイクルは凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、蓄熱媒体循環系は、冷熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、過冷却用熱交換器、及び熱交換手段を接続し、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる循環系であると、生成した冷熱を有効に活用し、また省エネルギー化や省コスト化、高精度化を実現する上でより一層効果的である。
【0129】
また本発明では、凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し熱交換手段に供給する冷熱を生成する蓄熱媒体用冷凍サイクルをさらに有し、蓄熱媒体用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであると、多様な運転が可能となり、汎用性を高める上でより一層効果的である。
【0130】
また本発明では、蓄熱媒体用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、蓄熱媒体循環系の凍結を防止又は解除でき、適正な運転を実現する上でより一層効果的である。
【0131】
また本発明では、第三の冷凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、第三の冷凍サイクルに対応する熱負荷から冷熱を汲み上げ、冷熱の蓄熱に用いることができ、省エネルギー化や省コスト化、高精度化を実現する上でより一層効果的である。
【0132】
また本発明では、熱交換手段は、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であると、冷熱を蓄えるための運転形態が多様化し、省エネルギー化、省コスト化及び高精度化を実現し、また汎用性を高める上でより一層効果的である。
【0133】
また本発明では、蓄熱媒体循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおける熱負荷の変動に適宜対応する上でより一層効果的である。
【0134】
また本発明では、蓄熱媒体循環系は、熱交換手段の上流側と下流側とを接続する熱交換制御用バイパス通路と、この熱交換制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する熱交換制御用バルブとを有すると、第三の冷凍サイクルにおける熱負荷の変動に適宜対応する上でより一層効果的である。
【0135】
また本発明では、第三の冷凍サイクルの熱負荷に比べて第二の冷凍サイクルの熱負荷が大幅に小さい場合では、第三の冷凍サイクルによって、第二の冷凍サイクルの冷熱、及び蓄熱用の冷熱を生成することが可能となることから、第三の冷凍サイクルと蓄熱用冷凍サイクルとが凝縮器及び圧縮機を共有し、第三の冷凍サイクル側にのみ冷熱蓄熱手段を設ける構成とすることができる。
【0136】
このような構成の冷熱生成システムにおいて、第三の冷凍サイクルは、凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、この熱交換手段は蓄熱媒体と冷媒との間で熱交換を行う手段であると、第三の冷凍サイクルにおいて液冷媒を過冷却することが可能となり、生成した冷熱を有効活用する上でより一層効果的である。
【0137】
また前記構成の冷熱生成システムでは、蓄熱用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、蓄熱媒体循環系の凍結を防止又は解除でき、適正な運転を実現する上でより一層効果的である。
【0138】
また前記構成の冷熱生成システムでは、第三の冷凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、第三の冷凍サイクルに対応する熱負荷から冷熱を汲み上げ、冷熱の蓄熱に用いることができ、省エネルギー化や省コスト化、高精度化を実現する上でより一層効果的である。
【0139】
また前記構成の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおける熱負荷の変動に適宜対応する上でより一層効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷熱生成システムにおける一実施の形態を示す図である。
【図2】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプサイクルにおける、氷蓄熱運転時の状態を示す図である。
【図3】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプサイクルにおける、冷媒を過冷却しない冷房運転時の状態を示す図である。
【図4】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプサイクルにおける、冷媒を過冷却する冷房運転の状態を示す図である。
【図5】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプサイクルにおける、冷熱回収しない暖房運転の状態を示す図である。
【図6】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプサイクルにおける、冷熱回収する暖房運転の状態を示す図である。
【図7】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の形態を示す図である。
【図9】図8の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプにおける、熱交換器18のデフロスト運転の状態を示す図である。
【図10】図8の冷熱生成システムに形成されるヒートポンプにおける、熱交換器9a及び18の同時デフロスト運転の状態を示す図である。
【図11】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の形態を示す図である。
【図12】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の形態を示す図である。
【図13】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイクルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度よりも高い場合のモリエル線図である。
【図14】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイクルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度よりも低く過熱度に基づく設定値よりも高い場合のモリエル線図である。
【図15】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイクルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度及び過熱度に基づく設定値よりも低い場合のモリエル線図である。
【図16】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイクルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度及び過熱度に基づく設定値よりもさらに低い場合のモリエル線図である。
【符号の説明】
1 冷凍ショーケース
1a、4a 蒸発器
2、5、8、10、12 冷媒循環系
3 冷凍用冷凍機
3a 凝縮器
3b、9c 圧縮機
4 冷蔵ショーケース
6 冷蔵用冷凍機
7 空調機
7a、7b、9a、18 熱交換器
9 空調用冷凍機
9d 四方弁
11、13 スタティック型氷蓄熱槽
14 過冷却用熱交換器
15 蓄熱媒体循環系
16 バイパス通路
17 制御用バルブ
19 熱交換制御用バイパス通路
20 熱交換制御用バルブ
21 ダイナミック型氷蓄熱槽
22 製氷用循環系
23 製氷器
v1〜v10 バルブ

Claims (13)

  1. 蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、
    凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクルと、
    凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し、前記冷熱蓄熱手段で蓄えられ、前記第一の冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮に用いられた冷熱が、凝縮後の冷媒の過冷却に用いられる第二の冷凍サイクルと、
    圧縮機及び凝縮器を前記第二の冷凍サイクルと共有する蓄熱用冷凍サイクルであって、
    凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し前記冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、
    少なくとも前記冷熱蓄熱手段、前記第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び前記過冷却用熱交換器が、この順序でこれらに前記蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続されていることを特徴とする冷熱生成システム。
  2. 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルをさらに有し、前記第三の冷凍サイクルは凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、前記蓄熱媒体循環系は、前記冷熱蓄熱手段、前記第一の冷凍サイクルの凝縮器、前記過冷却用熱交換器、及び前記熱交換手段を接続し、この順序でこれらに前記蓄熱媒体を循環させる循環系であることを特徴とする請求項1に記載の冷熱生成システム。
  3. 前記熱交換手段に供給する冷熱を生成する蓄熱媒体用冷凍サイクルをさらに有し、
    前記蓄熱媒体用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を前記第三の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであることを特徴とする請求項2に記載の冷熱生成システム。
  4. 前記蓄熱媒体用冷凍サイクルは、前記蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴とする請求項3に記載の冷熱生成システム。
  5. 前記第三の冷凍サイクルは、前記第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴とする請求項3又は4に記載の冷熱生成システム。
  6. 前記熱交換手段は、前記蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の冷熱生成システム。
  7. 前記蓄熱媒体循環系は、前記過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する前記蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷熱生成システム。
  8. 前記蓄熱媒体循環系は、前記熱交換手段の上流側と下流側とを接続する熱交換制御用バイパス通路と、この熱交換制御用バイパス通路を通過する前記蓄熱媒体の流量を制御する熱交換制御用バルブとを有することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の冷熱生成システム。
  9. 蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、
    凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクルと、
    凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し、前記冷熱蓄熱手段で蓄えられ、前記第一の冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮に用いられた冷熱が、凝縮後の冷媒の過冷却に用いられる第二の冷凍サイクルと、
    凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルと、
    圧縮機及び凝縮器を前記第三の冷凍サイクルと共有する蓄熱用冷凍サイクルであって、
    凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し前記冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、
    少なくとも前記冷熱蓄熱手段、前記第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び前記過冷却用熱交換器が、この順序でこれらに前記蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続されていることを特徴とする冷熱生成システム。
  10. 前記第三の冷凍サイクルは、凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有し、この熱交換手段は前記蓄熱媒体と前記冷媒との間で熱交換を行う手段であることを特徴とする請求項9に記載の冷熱生成システム。
  11. 前記蓄熱用冷凍サイクルは、前記蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴とする請求項10に記載の冷熱生成システム。
  12. 前記第三の冷凍サイクルは、前記第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴とする請求項10又は11に記載の冷熱生成システム。
  13. 前記蓄熱媒体循環系は、前記過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する前記蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを有することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の冷熱生成システム。
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