JP4268329B2 - 養毛料、毛髪退行期移行抑制剤等の予防あるいは治療用組成物 - Google Patents

養毛料、毛髪退行期移行抑制剤等の予防あるいは治療用組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イソクマリン類、特にフィロズルシンを有効成分として含有する毛髪等の予防あるいは治療組成物に関する。より詳しくは、イソクマリン類、特にフィロズルシンを有効成分として含有する養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療剤に関する。より好適には、毛髪の伸長を促進するイソクマリン類、中でもジヒドロイソクマリン類、特にフィロズルシンを有効成分として含有する養毛料あるいは毛髪退行期移行抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
その養毛料あるいは育毛剤と呼称される毛髪用化粧料は、毛髪の伸長を促進することが期待されており、それには、毛根に浸透して、血管を拡張、血行を促進、さらに毛乳頭を刺激、毛髪の生成を助け、発毛を促進するような薬剤が含有されている。その養毛料に含有されている薬剤を作用別に示すと、血行促進、局所刺激、毛包賦活、抗男性ホルモン、抗脂漏、角質溶解、殺菌あるいは消炎等の作用を有する成分が配合される。
【0003】
それらの作用を期待して従来配合されている成分としては、具体的にはセンブリエキス、ビタミンE、トウガラシチンキ、ビタミンB6、ヒノキチオール、エストラジオール、イオウ、サリチル酸、メントール、グリチルリチンあるいはパントテン酸等がある。
【0004】
そして、その養毛料の評価方法については、マウス、ウサギもしくはサル等の動物を使用する方法、ヒトを使用する方法又は組織培養を使用する方法等が既存の手法として存在する。そのうちのヒトを用いる方法は、ヒトの頭部等に被験物質を塗布し、毛髪の伸長を観察する直接的方法であり、組織培養を使用する方法には、例えば皮膚から分離した毛包を被験物質の存在下で培養し、培養された毛の伸長の程度を測定する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来方法に関しては、前者のヒトを用いる方法は結果を得るのに長時間を要し、後者の方法は結果を得るのに顕微鏡を必要としていて操作が複雑であり、かつ多数のサンプルを一度に検定することが困難である等の問題点がある。そのため短時間で、かつ簡便な操作で実施することができ、しかも一度に多数のサンプルを検定することができるスクリーニング方法が望まれていた。
【0006】
そのようなことから、本発明者らは、養毛料のスクリーニングに適用することができ、しかも短時間で、かつ簡便な操作で一度に多数のサンプルを検定することができる新規はスクリーニング方法を開発し、既に特許出願した(特願平11−86406号)。
【0007】
この新規なスクリーニング方法は、腫瘍増殖因子(Transforming Growth Factor−β2;TGF-β2)が毛髪成長サイクルにおける成長期から退行期への移行を促進し、TGF-β2の拮抗作用物質(アンタゴニスト)により退行期への移行を抑制することにより育毛効果が得られることを本発明者が見出したことに基づいて開発されたものである。
【0008】
本発明者らは、さらにTGF-β2と、TGF-β2に対するアンタゴニストの存在下もしくは非存在下でヒト乳頭細胞を培養した場合、アンタゴニスト非存在下に生産されるプラスミノーゲン−アクチベーター阻害物質−1(PAI-1)の量に比べて、TGF-β2アンタゴニストの存在下ではPAI-1の生産量が低下することを確認した。本発明は、この確認された新規事項の発見に基づいて開発されたものである。
【0009】
このスクリーニング方法の有効性を確認する過程において、各種の生薬を対象にスクリーニングを行い、多くの生薬にTGF-β2に対する拮抗作用があることを確認し、それらに関して養毛料の発明として前記スクリーニング方法の発明と共に特許出願した。また、その中でもアマチャエキスはTGF-β2に対する拮抗作用が最も強力であることも確認した。
【0010】
その最も強力な拮抗作用(PAI-1を指標とするTGF-β抑制作用、ヒト毛包器官培養による伸長作用)を持つことが判明したアマチャエキスについて、さらに研究を進めたところ、その有効成分を同定することができた。すなわち、それは、イソクマリン類、特にジヒドロイソクマリン類の一つであるフィロズルシンがその作用の本体であることが確認できた。
本発明は、以上のとおりの研究成果及び新規な知見に基づいてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記したとおりの研究成果及び新規な知見に基づいてなされた養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬または腎炎治療剤に関するものであり、そのうちの養毛料は、イソクマリン類(化合物)、特にフィロズルシンを有効成分として含有するものである。また、それ以外の毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬又は腎炎治療薬についても、いずれも同様にイソクマリン類(化合物)、特にフィロズルシンを有効成分として含有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明を生み出すもととなった新規なスクリーニング方法について具体的に説明する。
ヒトの毛髪の成長サイクルは、5〜6年間の成長期、2〜3週間の退行期及び2〜3ヶ月の休止期を経て脱毛し、やがて新しい毛髪が発生し、その成長期が新たに開始される。
【0013】
本発明者らは、まずTGF-β2が退行期を誘導・開始させること、すなわち成長期が短縮されることを実験的に証明した。すなわち、ヒト頭皮から得られた成長期の毛包をTGF-β2の存在下及び不存在下で器官培養し、TGF-β2の存在下で培養を行った場合に、自然状態での退行期への移行と同様の形態的変化が生ずることを確認した。また、成長期にあるヒト毛包及び退行期にあるヒト毛包におけるTGF-β2の分布を抗TGF-β2抗体を用いた免疫組織染色により観察し、成長期のヒト毛包に比べて退行期の毛包に顕著にTGF-β2が発現分布していることを見出した。
【0014】
さらに、TGF-β2のアンタゴニストであることが知られている抗-TGF-β-抗体及びフェチュイン(Fetuin)の存在下及び非存在下で、ヒト毛包を器官培養し、毛の伸長を測定した。その結果、抗-TGF-β2-抗体又はフェチュインの存在下では、それらの非存在下に比較して毛の伸長が大であり、TGF-β2のアンタゴニストにより、TGF-β2が中和され退行期への移行が抑制されることが確認された。
【0015】
次に、TGF-β2に対するアンタゴニスト効果を簡単に生ずる手段を見出すべく、種々の濃度でTGF-β2を含有する倍地中で毛乳頭細胞を培養し、培養物中のPAI-1を測定することにより、TGF-β2により毛乳頭細胞でのPAI-1の産成が促進されることを確認した。さらに、TGF-β2の存在下で毛乳頭細胞を培養するに際して、TGF-β2のアンタゴニストである抗-TGF-β2-抗体を添加することにより、PAI-1の生産(産成)の上昇が抑制されることを見出した。これらの実験により、毛乳頭細胞の培養物中のPAI-1を常法にしたがって測定することにより、TGF-β2に対するアンタゴニストの存否、量、活性等を容易に測定することができることが確認された。
【0016】
以上の新規な知見に基づき、本発明者らは、スクリーニング方法も開発し、前記したとおり既に特許出願をした。すなわち、TGF-β2及び種々の被験物質の存在下で毛乳頭細胞を培養し、培養物中のPAI-1の量を測定し、低いPAI-1測定値をもたらした被験物質について、毛包の器官培養による伸長を測定したところ、PAI-1測定値を低下せしめる被験物質は、毛の伸長を促進することを確認し、このスクリーニング方法の有効性を確認した。
【0017】
この方法によれば、PAI-1産生能を有する細胞(毛乳頭細胞、繊維芽細胞)を、TGF-β2と被験物質との存在下で培養し、培養物中のPAI-1量を測定すればよい。その場合、PAI-1の測定値が被験物質を添加しなかった対照に比べて有意に低い場合、その被験物質は、TGF-β2(アンタゴニスト)と判定され、養毛料の候補とすることができる。
【0018】
この方法に使用する毛乳頭細胞は、ヒトの頭皮から、Messengerの方法(Messenger AG:BR J Dermatol 110,685、1984)に準じて単離する。また、その培養は、10%のウシ胎児血清(FBS)を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)などを用いる。なお、使用する毛乳頭細胞としては、不死化した培養毛乳頭細胞を用いることもできる。不死化した毛乳頭細胞は、その培養により随時、多量に得ることができ、多数の被験物質を一時に、又は数次にわたりスクリーニングすることができるという利点を有する。
【0019】
不死化した毛乳頭細胞は、SV40−T抗原を正常な毛乳頭細胞に感染させ、培養数週間後に成長型のコロニーから細胞を多数クローン化し、増殖能に優れ、形態や性質が正常な毛乳頭細胞に近いクローンの培養を継続して行くことにより不死化細胞株を樹立することができる。例えば、半田らの提案した方法(特願平9−271927号)に従って樹立することができる。
【0020】
毛乳頭細胞は、動物細胞を培養するための常用の培地中で培養することができる。スクリーニング用培地中のTGF-β2の濃度はおよそ0.01ng/ml〜100ng/mlとし、培養は通常37℃にてCO2の存在下で行われる。PAI-1を測定するまでの培養時間はおよそ8〜72時間である。
線維芽細胞についても、常法により単離、培養することができ、不死化細胞を樹立することができる。PAI-1の測定は、常法に従って例えば抗PAI-1抗体を用いたサンドイッチELISA(酵素免疫測定法)により測定する。
【0021】
本発明は、本発明者らが開発し、その有効性を確認した前記スクリーニング方法を使用することにより、本発明の養毛料あるいは毛髪退行期移行抑制剤等の有効性を確認したものであり、以下に、そのスクリーニング方法の有効性を具体的確認試験を以ってさらに説明する。
【0022】
[TGF-β2が退行期の開始を促進することの確認]
前記確認を以下の試験により行った。
(1)TGF-β2が退行期の開始を促進する確認試験
Williams E培地(Gibco)にペニシリン、ストレプトマイシン及びファンギゾン(Fungizone)の3種類の抗生物質を加え、さらに10ng/mlヒドロコーチゾン、10μg/mlインシュリン、五セレン酸ナトリウム及び10μg/mlトランスフェリンを添加した培地をインシュリン含有培地、添加しない培地を基礎培地としてヒト毛包器官培養に用いた。
【0023】
実体顕微鏡下でマイクロせん刃を用いて、ヒト頭皮から成長期の毛包を単離した。単離した毛包は基礎培地で洗浄した後長さを測定し、インシュリン含有培地(24穴のマイクロプレート使用:1穴当たり1ml)中に沈ませて、37℃、5%CO2を含む空気の気相条件下で一晩培養した。再度長さを測定した後、伸長が0.25mm以上かつ成長期の形態が維持された毛包を選択し、伸長が均等になるように10から12本づつの群に分けた。
【0024】
それぞれの群について被検物質を含む培地に交換した後、上記の気相条件下で培養した。毛包の伸長は倒立顕微鏡の接眼鏡部にミクロメーターを挿入して経時的に測定した。毛包全体および毛球部の写真は、倒立顕微鏡に接続したカメラによって撮影した。培養2日目に、TGF-β2を基礎培地に最終濃度50μg/ml添加した培地に交換し、さらに5日間毛包の伸長と形態変化を観察しながら培養を続けた。
【0025】
培養6日目においてTGF-β2を添加した毛包は、無添加のコントロールに比較して退行期様の形態変化が促進された。その他の増殖因子やサイトカインでは、退行期様の形態変化が促進される前記現象は認められなかった。従って、TGF-β2に退行期の促進作用があると考えられた。
また、自然な頭髪における成長期から退行期に移行する際の毛包の形態変化も観察した。その両者の観察結果の比較から、TGF-β2により退行期への移行が促進されることが明らかである。
【0026】
(2)ヒト毛包におけるTGF-β2の局在の確認試験
ヒト頭皮組織または器官培養した毛包をPBSで洗浄した後、4%パラフォルムアルデヒド−リン酸バッファー(pH7.2)で4時間固定し、エタノール系列で脱水、パラフィン包埋後、厚さ5μmの組織切片を作製した。
ヒト毛包におけるTGF-β2の役割を明らかにするため、ヒト毛包におけるTGF-β2の局在を調べた。ヒト毛包におけるTGF-β2の局在の観察は、ヒト頭皮組織切片の抗TGF-β2抗体免疫染色により行った。
【0027】
脱パラフィン処理及びエタノール系列で親水処理したヒト頭皮組織切片を用い、一次抗体として抗TGF-β2抗体(Santa Cruz)、二次抗体としてパーオキシターゼ標識ウサギIgGを用いて、アビジン−ビオチン−パーオキシターゼ複合体法により、ヒト毛包におけるTGF-β2の存在部位を免疫組織化学的に染色した。その結果、TGF-β2(の免疫染色性)は成長期後期の毛包では外毛根鞘の最外層に認められた。他方、退行期後期の毛包では、外毛根鞘最外層の細胞と毛乳頭上部の退縮してゆく上皮系細胞にTGF-β2(の免疫染色性)が認められた。このことから、退行期後期においてTGF-β2が働いていると考えれた。
【0028】
(3)ヒト毛包の退行期初期におけるTGF-β2の局在の確認試験
毛包の器官培養において、成長期の毛包断片をインシュリン含有培地で培養した場合、約2週間にわたって成長期の形態が保持されるのに対して、インシュリンを含有しない基礎培地で培養した場合には、毛包は退行期の毛包に類似する形態に変化する。
【0029】
したがって、インシュリンを含有しない基礎培地で成長期の毛包を培養し、わずかに形態変化が見られた毛包でのTGF-β2の局在を調べれば、退行期においてTGF-β2が働いているかを推定できる。そこで1日だけ器官培養した後、成長期の形態を保持している毛包と、わずかに退行期の毛包に類似する形態変化を示した毛包を、抗TGF-β2により免疫染色した。
【0030】
その結果は、完全に成長期の形態を保持していた毛包では、毛母や毛乳頭にTGF-β2(の免疫染色性)はほとんど認められなかった。
一方、わずかに退行期の毛包に類似する形態変化を示した毛包では、毛母と毛乳頭の境界部に強いTGF-β2の免疫染色性が認められた。このことから、インビトロ(in vitro)においてもTGF-β2が働いて退行期が誘導されることが明らかとなった。
【0031】
[TGF-β2抑制による毛髪退行期移行抑制効果の確認]
以上の結果から、ヒト毛周期において、TGF-β2が働いて退行期が誘導されることが示された。すなわち、成長期の毛包においてTGF-β2の作用を抑制すれば、退行期への移行を妨げるもしくは遅らせることができると考えれる。つまり、TGF-β2抑制による毛髪成長期延長効果が期待できる。具体的には、ヒト毛包器官培養においてTGF-β2の作用を抑制する物質を添加した場合に、毛伸長が促進される、もしくは退行期様の形態変化が抑制されるかどうかで毛髪退行期移行抑制効果を検証した。
【0032】
(1)TGF-β中和抗体の影響確認試験
TGF-β中和抗体(ヒトTGF-β1及びTGF-β2の中和作用を持つことが知られている)の毛髪退行期移行抑制効果を検証した。その方法は、ヒト毛包器官培養法にしたがった。培養2日目に、TGF-β中和作用を有する抗TGF-β抗体(Genzyme社製)、又はコントロールのマウスIgGを、基礎培地に最終濃度20μg/ml又は100μg/mlになるように添加した培地に交換し、さらに4〜7日間毛包の伸長と形態変化を観察しながら培養を続けた。
それによれば、TGF-β中和抗体の添加で毛伸長が促進される傾向が見られた。また、表1に示すように、TGF-β中和抗体の添加で毛球部が保持された毛包の割合が上昇した。
【0033】
【表1】
Figure 0004268329
【0034】
(2)シアロ糖タンパク質フェチュインの影響確認試験
シアロ糖タンパク質フェチュイン(分子量48,400)は、哺乳動物胎児血清や、種々の疾患(特に外傷時)の成体血中などに存在する物質である。またフェチュインは、TGF-βのレセプターに類似したアミノ酸配列と二次構造を持ち、TGF-βのアンタゴニストとして働くことから(Demetriou M et al: J Biol Chem 271: 12755-12761, 1996)、フェチュインの毛髪退行期移行抑制効果を検証した。
【0035】
フェチュイン(最終濃度1,10,50μM)またはコントロールのウシ血清アルブミン(最終濃度50μm)を基礎培地に添加した培地に交換し、さらに7日間毛包の伸長と形態変化を観察しながら培養を続けた。コントロールのウシ血清アルブミン添加に比べて、フェチュイン添加で毛伸長は有意に促進された。これらTGF-β中和抗体とフェチュインの結果から、TGF-β2作用抑制による毛髪退行期移行抑制効果が実証された。
【0036】
[PAI-1の測定によりTGF-βの抑制効果が測定できることの確認]
ペニシリン、ストレプトマイシン及びファンギゾン(Fungizone)の3種類の抗生物質を加えたDMEM培地に、10%ウシ胎児血清を添加した培地を用い、96穴プレート(1ウエル当たりの細胞数約7,500)でヒト毛乳頭細胞の培養を行った。まず、PAI-1の発現上昇のTGF-β2濃度依存性を調べた。適当な細胞密度になったところで、種々の濃度のTGF-β2を含む培地に交換し、さらに24時間培養を行った。培地10μlを取り、市販のPAI-1測定キット(TintElize PAI-1:biopool社)により定量した。その結果では、TGF-β2の濃度依存的にPAI-1の上昇が見られた。
【0037】
また、TGF-β2と同時に20μg/mlのTGF-β中和抗体を加えておくと、TGF-β2によるPAI-1の上昇が完全に抑制された。この結果は、TGF-βとその作用を打ち消す物質を共存させると、PAI-1の上昇が抑制される例であり、本評価方法がTGF-βの作用抑制物質のスクリーニングに適していることを示すものである。
【0038】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例により限定されるものではなく、特許請求の範囲により特定されるものであることはいうまでもないことである。
【0039】
[アマチャエキスに含有される成分についての確認試験]
本発明者は、アマチャエキスの50%エタノール抽出液を作成し、その含有成分を分析したところ、フィロズルシン、ヒドランゲノール、クロロゲン酸、ウンベリフェロン等の多くの物質が存在することを確認した。本発明者は、前記のとおり確認作業を行ったが、それら物質がアマチャエキス中に存在することは図1に示すように既知の事実である。
【0040】
ついで、本発明者は、そのうちの1つで、イソクマリン類化合物であるフィロズルシンについて、TGF-β2によるPAI-1の発現上昇を抑制する作用があるかどうかを以下のとおり調査した。フィロズルシンをDMSOに0.05〜50μg/mlの濃度で溶解させて用いた。1ng/mlのTGF-β2を含む培地で24時間培養後、培地10μlを用いてPAI-1量を測定した。また、培養終了時にアラマーブルー(Alamar Blue)法により細胞の生残率を測定した。
【0041】
それは以下のとおり行った。すなわち、新しい培地で細胞を2回洗浄した後、1/10量のアラマーブルー(アラマーバイオサイエンス社)を含む培地に交換、37℃(5%CO2)で4時間インキュベートした。インキュベート後、595nm及び570nmの吸光度をマイクロプレートリーダーで測定して各ウエルのアラマーブルー還元率を算出し、これをフィロズルシン試料不添加のネガティブコントロールのアラマーブルー還元率で割ることにより、細胞の生残率を算出した。
【0042】
前者の結果は、図2に図示してあり、それによれば、フィロズルシンはPAI-1の発現上昇を抑制する。すなわち、この図の縦軸はPAI-1の量で、フィロズルシンを添加した場合には18であり、不添加の場合の100より大幅に低く、優れたPAI-1の上昇抑制効果を有することが理解できる。
【0043】
また、図3は、後者のフィロズルシンの細胞毒性を図示しており、それによれば、フィロズルシンには細胞毒性は殆ど認められなかった。すなわち、図3において縦軸は、アラマーブルー還元率(%)を示し、この値が100%に近いほど細胞毒性は低く、フィロズルシンを添加した場合の還元率は、95%で、不添加の場合の100%に近接した値であるから、細胞毒性が低いことがわかる。
【0044】
(2)毛包伸長効果の確認試験
フィロズルシンの器官培養法における毛伸長促進効果の検証を以下のとおり行った。フィロズルシン(和光純薬:生薬検定用標準品)をDMSO50mg/mlの濃度で溶解させた。使用した方法は、ヒト毛包器官培養法に従った。培養2日目に、基礎培地に最終濃度0.06μg/mlにフィロズルシン溶液を添加した培地に交換し、さらに7日間毛包の伸長と形態変化を観察しながら培養を続けた。
【0045】
その結果、図4に図示してあり、それによれば培養8日目においてフィロズルシン0.06μg/mlの添加群で、溶媒コントロールに比べて有意に毛伸長が促進された。このことから、TGF-βの作用抑制物質として選択されたフィロズルシンには、毛髪退行期抑制効果があることは明らかであり、本発明の有効性が確認できる。
【0046】
(3)毛髪の毛伸長効果の確認試験
ヒトの単離毛髪にフィロズルシンを添加した際の毛髪の伸長を調査した。結果は図5の写真に示すとおりであり、この写真よりフィロズルシンを添加した場合には、コントロールの場合に比較して毛髪が伸長していることが明確に確認できる。
【0047】
そして、TGF-β2が肝硬変や腎炎の病因の一つであることは既知であり、フィロズルシンには、前記したとおりTGF-β2に対する作用抑制能(拮抗作用)があるので、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療剤としての性能を有することも明らかである。また、フィロズルシン以外のイソクマリン類化合物もフィロズルシンと同様にTGF-β2に対する作用抑制能(拮抗作用)を有しており、養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療剤として有効である。
【0048】
本発明は、前記したとおりイソクマリン類、中でもヒドロイソクマリン類、特にフィロズルシンを有効成分として含有する養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療剤を提供するものであり、そのうちの養毛料については、医薬品、医薬部外品あるいは化粧料の形態として提供することができる。
【0049】
その剤型については、本発明の効果を発揮できるものであれば、特に制限はなく、任意に選択できる。例えば、液状、乳状、軟膏、クリーム、ゲル、エアゾール、ムース等が例示できる。具体的には、トニック、ローション、コンディショナー、スカルプトリートメント、シャンプー、リンス等が挙げられる。
【0050】
そして、これの製剤中には、本発明にかかるフィロズルシンを含むイソクマリン類化合物のほかに、通常医薬品や化粧料に配合可能な成分を、本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。例えば、薬効成分としては、血行促進作用を有する薬剤として、センブリエキス、ビタミンE及びその誘導体、ニコチン酸ベンジルエステル等のニコチン酸エステル類などが挙げられる。
【0051】
また、局所刺激作用により血液循環を促進する薬剤としては、トウガラシチンキ、カンタリスチンキ、カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等が挙げられる。毛包賦活作用を有する薬剤としては、ヒノキチオール、プラセンタエキス、感光素、パントテン酸及びその誘導体等が挙げられる。抗男性ホルモン作用を有する薬剤としては、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストロン等のホルモン剤などが挙げられる。抗脂漏作用を有する薬剤としてはイオウ、チオキソロン、ビタミンB6等が挙げれる。
【0052】
その他、フケの発生を防止するために角質溶解作用、殺菌作用を有するサリチル酸、レゾルシン等が挙げられ、頭皮の炎症を防止するためにグリチルリチン酸及びその誘導体、メントール等が、さらには毛包への栄養補給、酵素活性の賦活のためにセリン、メチオニン、アルギニン等のアミノ酸類、ビオチン等のビタミン類、生薬エキス等が挙げられる。
【0053】
また、アルテア、ヨクイニン、ペパーミント、ヨウテイ、トウガラシ、アロエ、クコ、ヨモギ、イネ、マンケイシ、マンネンロウ、コッサイホ、エニシダ、リンドウ、タンジン、ヘチマ、キキョウ、マツ、クジン、トウキ、ベニバナ、メギ、ビンロウジ、ユーカリ、カゴソウ、モクツウ、ゴシツ、サイコ、チャ、カンゾウ、ホップ、キク、セネガ、ゴマ、センキュウ、カシュウ、カッコン、マイカイカ、サフラン、ローズマリー、ジオウ、ゼニアオイ等の植物抽出物を配合することもできる。
【0054】
また、アルコキシカルボニルピリジンN−オキシド、塩化カルプロニウム、アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤;セファランチン等の皮膚機能亢進剤;ヘキサクロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジウムクロリド、ウンデシレン酸、トリクロロカルバニド、ビチオノール、フェノール、イソプロピルメチルフェノール等の抗菌剤;亜鉛及びその誘導体;乳酸又はそのアルキルエステル;クエン酸;コハク酸;リンゴ酸等の有機酸類、トラネキサム酸等のプロテアーゼ阻害剤等を配合することもできる。その他、サイクロスポリン類、オキセンドロン、ジアゾキシド、ミノキシジル等の薬剤も配合可能である。
【0055】
また、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類;高級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素油、天然油脂、エステル油、シリコーン油等の油分;界面活性剤;香料;キレート剤;1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸及びその誘導体、マルチトール、アテロコラーゲン、乳酸ナトリウム等の保湿剤;マルメロ粘質物、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム等の増粘剤;高分子化合物;酸化防止剤;紫外線吸収剤;色素;水;安定化剤等、通常医薬品や化粧料に配合される成分を配合することができる。
【0056】
本発明の毛髪等の予防あるいは治療組成物の有効成分であるイソクマリン類は、医薬品、医薬部外品、化粧料等における皮膚外用剤に配合することができ、特に、ニキビ等の皮膚障害を改善する皮膚障害治療剤として有用である。その皮膚外用剤の形態は、例えば、軟膏、ローション、乳液、クリーム、パック、ジェル、ファンデーション、口紅、フェイスカラー、皮膚洗浄料、浴用剤等、通常皮膚外用剤として適用される剤形であれば特に限定されない。また、皮膚外用剤には、カウレン類の他、通常皮膚外用剤に配合可能な成分を問題の生じない範囲で配合することができる。
【0057】
また、本発明のイソクマリン類を含有する組成物は、上記以外の医薬用組成物、化粧用組成物としても使用可能である。医薬組成物としては、経口用、非経口用剤型のいずれでもよく、その剤型も任意で、例えば、液状、シロップ状、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、座剤あるいは注射剤等の剤型とすることができる。
【0058】
その剤型化の際には、必要に応じて希釈剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、安定化剤、可溶化剤、pH調製剤等、通常使用される添加剤を用いて、常法により製造すればよい。例えば、液状製剤とするには、生理食塩液、エタノール、1,3−ブチレングリコールなどを希釈剤または担体として使用することができる。
【0059】
本発明の組成物中におけるイソクマリン類化合物の配合濃度については、組成物の形態または使用目的等に応じて適宜決定されるが、通常組成物中に0.001〜2重量%配合される。0.001重量%未満では、本発明効果を十分に発揮することが難しく、他方2重量%を超えると製剤上好ましくない。
また、その投与量についても、組成物の形態または使用目的等に応じて適宜決定されるが、養毛料又は外用剤の場合には、通常0.001〜100mgを1日1回または数回に分けて頭皮または皮膚に塗布または散布することが好ましい。
【0060】
【発明の効果】
本発明は、腫瘍増殖因子(TGF-β2)が毛髪成長サイクルにおける成長期から退行期への移行を促進し、TGF-β2の拮抗作用物質(アンタゴニスト)により退行期への移行を抑制することにより育毛効果が得られることを本発明者が見出したことに基づいて開発した新規なスクリーニング方法により、フィロズルシンを含むイソクマリン類に、養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療薬の有効成分としての特性を持つことを見出したことにより開発されたものである。
【0061】
本発明は、これら組成物中に、フィロズルシンを含むイソクマリン類を含有することにより、養毛料、毛髪退行期移行抑制剤、肝硬変治療薬あるいは腎炎治療薬として有効に効能を発現することができるものである。また、イソクマリン類は、細胞毒性もほとんどなく、養毛料あるいは毛髪退行期移行抑制剤等として適正な性能を発現することができるものである。さらに、その化合物は飲料用として利用されているアマチャ中の成分でもあり、この点からしても、安心して使用できる有効成分である。
【図面の簡単な説明】
【図1】アマチャエキス中の既知成分の化学構造式一覧。
【図2】 TGF-β2によるPAI-1の発現上昇を抑制する作用に関し、フィロズルシンについて調査した結果を示す。
【図3】フィロズルシンの細胞毒性について、アラマーブルー還元率を測定した結果を示す。
【図4】フィロズルシンについて実施した毛包伸長促進効果に関する試験結果を示す。
【図5】ヒトの単離毛髪にフィロズルシンを添加した際の毛髪の伸長調査結果を示す写真。

Claims (2)

  1. フィロズルシンを有効成分とする養毛料。
  2. フィロズルシンを有効成分とする毛髪退行期移行抑制剤。
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