図1に示す電気掃除機10は、掃除機本体11と、この掃除機本体11の接続口11Aに一端が着脱自在に接続されその他端には手元操作管13が設けられている集塵ホース12と、手元操作管13に着脱自在に接続した延長管14と、延長管14の先端部に着脱自在に接続された吸込口体15とを備えている。手元操作管13には操作部13Aが設けられており、この操作部13Aには電動送風機24の駆動を停止する切スイッチ13aや電動送風機24のパワーを設定する強弱スイッチ13bなどが設けられている。
吸込口体15には、その底面に塵埃を吸引する図示しない吸込開口(塵埃吸込口)を形成した吸込室(図示せず)が形成されており、この吸込室は延長管14と集塵ホース12と接続口11Aを介して掃除機本体11内に設けた集塵ユニット50(図10参照)の吸込接続口57aに連通している。
掃除機本体11は、本体ケース20と、本体ケース20内に装着された集塵ユニット50(図2参照)と、電動送風機24とを備えている。
本体ケース20の前側には、図2ないし図4に示すように、上部開口22Aを有する集塵ユニット室22が形成され、本体ケース20の上部に蓋ケース500(図1参照)が開閉自在に取り付けられている。この蓋ケース500により集塵ユニット室(収納室)22とともに本体ケース20の上部全体が覆われている。本体ケース20は蓋ケース500により密閉されないようになっている。
また、集塵ユニット室22内には、後述する集塵容器410(図11)をポップアップするポップアップ機構1000(図7参照)が設けられている。
また、図1に示すように蓋ケース500の両側部の下部には斜め下方に延びた一対の脚部501が形成され、この脚部501の下部501Aが本体ケース20に設けた円筒車軸17(図5参照)に回動可能に装着されるとともに、円筒車軸17に取り付けられた後輪16を覆っている。そして、図5に示すように円筒車軸17内には捩りコイルバネ18が装着され、捩りコイルバネ18の一端は円筒車軸17に固定され、捩りコイルバネ18の他端18Aは脚部501(図1参照)に固定されており、この捩りコイルバネ18は蓋ケース500を円筒車軸17を中心にして図1において時計回りに付勢している。
実際には、円筒車軸17に回転体900(図2参照)を回転自在に装着させ、この回転体900のアーム部901の突起902(図14参照)に捩りコイルバネ18の他端18Aを係止させ、アーム部901を蓋ケース500の脚部501内に係止させて、蓋ケース500を時計回りに付勢するものである。
そして、蓋ケース500は円筒車軸17を中心にして時計回りに回動することにより蓋ケース500が図16の鎖線で示すように開成するようになっている。
蓋ケース500の前側には、図6および図7に示すようにほぼ逆L字形の係合部材510が設けられている。
また、本体ケース20の電動送風機24の前側(図1において左側)に前面開口25B(図14参照)を有する円筒状の接続風路部(接続風路)25(図27参照)が形成され、この接続風路部25は電動送風機24の吸込開口24Aに連通している。
接続風路部25の前面開口25Bには図14に示すように回転自在な格子部材600が設けられており、この格子部材600はモータM1(図37参照)により回転するようになっている。
接続風路部25内には、図27に示すように、電動送風機24の吸込開口24Aに連通した吸込管27が設けられており、この吸込管27の先端部には開口27Aを開閉する第4開閉弁28が設けられている。この第4開閉弁28の開閉動作はモータM2(図37参照)によって行われる。
格子部材600には図14に示すように複数の突起601が設けられており、この突起601は後述するプリーツフィルタ(第2塵埃分離部)104(図13参照)の谷部に係合して、後述するプリーツフィルタ体100を回転させていくようになっている。このプリーツフィルタ体100を回転させることにより、後述する除塵機構2000(図31参照)の除塵手段2100がプリーツフィルタ104に付着した細塵を落としていく。
本体ケース20の接続口11Aの上には、閉成された蓋ケース500をロックするクランプ700が設けられている。
このクランプ700は、図7および図8に示すように、上面が曲面に形成された操作部701を有しており、この操作部701の後面701Aの両側には後方(図6,7において右側)へ突出した支持板部702,702が形成され、この支持板部の外側面に軸部703,703が形成されている。
この軸部703,703は、図3に示すように本体ケース20に設けた軸受部27,27に回動自在に保持されている。そして、クランプ700は図示しないスプリングにより図7において軸部703を中心にして時計回りに付勢されている。クランプ700は図示しない規制部材より図7に示す位置より時計回りに回動しないようになっている。
そして、クランプ700は、操作部701が上から下方に押されると、図示しないスプリングの付勢力に抗して図7に示す位置から軸部703,703を中心にして反時計回りに回動するようになっている。
操作部701の前端には下方に延びた前壁部704が形成され、この前壁部704の下部には後方へ延びた押圧部705が形成されている。この押圧部705の後部には上方へ延びた支持部706が形成され、この支持部706の上部には係止爪707が形成されている。
この係止爪707は、図6および図7に示すように蓋ケース500の係合部材510の先端部511に係合して、蓋ケース500を本体ケース20にロックするようになっている。
クランプ700が時計回りに回動されると、図9に示すように、クランプ700の係止爪707は蓋ケース500の係合部材510の先端部511から外れ、蓋ケース500のロックが解除される。
集塵ユニット50は、図10に示すように、塵埃分離ユニット400と、この塵埃分離ユニット400に着脱自在に装着される集塵容器410とを備えている。
塵埃分離ユニット400は、塵埃分離部(第1塵埃分離部)52と、塵埃分離部52と一体となっているフィルタ部80とを備えている。
塵埃分離部52は、図10および図12に示すように外周壁53によって円筒状に形成された分離室部(上流風路)54と、この分離室部54内に分離室部54の軸線に沿って設けられたほぼ円錐形状の塵埃分離手段55と、分離室部54の右側壁54Aの外側に設けた吸引風路部(案内風路)56と、吸込接続口(塵埃吸込口)57aから分離室部54へ空気を案内する案内風路体57とを有している。吸込接続口57aは、塵埃分離ユニット400が掃除機本体11の集塵ユニット室22に装着されると、掃除機本体11の接続口11Aに連通されるようになっている。なお、吸引風路部56は案内風路体57の下に設けられている。
分離室部54の外周壁53の上部には、図12に示すように、空気から分離された塵埃を集塵容器410へ導入する導入開口53Aが形成されている。また、図23に示すように円弧面を形成している外周壁53の下部側には戻し開口53Dが形成されている。この戻し開口53Dには第2開閉弁K2が開閉可能に設けられている。戻し開口53Dには図24および図25に示すように戻し風路管2510の一端が接続されている。戻し風路管2510は戻し風路2511を形成している(図21および図22参照)。
第2開閉弁K2の一端に軸部KJ1が形成され、図24に示すように軸部KJ1が分離室部54の上流側に回動自在に軸支され、第2開閉弁K2の他端が分離室部54の下流側に位置されている。そして、第2開閉弁K2は図25に示すように軸部KJ1を中心にして反時計回りに回動することにより開成する。
この第2開閉弁K2は、後述する接続開口54Aaから分離室部54内へ導入される空気によって閉成され、戻し風路管2510から分離室部54内へ戻される空気によって開成するようになっている。
また、第2開閉弁K2は、図24に示すように分離室部54の内周壁面と同一曲率に形成され、その内周壁面と同一面上となるように設けられている。
案内風路体57には、図23に示すように分離室部54に連通する接続開口54Aaが形成され、この接続開口54Aaには第1開閉弁K1が開閉可能に設けられている。そして、この第1開閉弁K1が実線位置に切り換えられると接続開口54Aaは閉成され、鎖線位置へ切り換えられると接続開口54Aaは開成されることになる。案内風路体57から接続開口54Aaを介して分離室部54内へ導入される空気は図10において反時計回りに回転させるようになっている。
また、分離室部54の右側壁54Aには、円形の開口154A(図10参照)と扇状の開口154B(図12および図24参照)とが形成され、開口154Aには塵埃分離手段55が取り付けられており、開口154BにはネットフィルタNF2(図24参照)が取り付けられている。
塵埃分離手段55は、複数の枠55aと、この枠55aの周囲に貼り付けたネットフィルタNF1とから構成されている。そして、吸引風路部56は、右側壁54Aの開口154A(図10参照)およびネットフィルタNF1(図12参照)を介して分離室部54内に連通し、また右側壁54Aの開口154BのネットフィルタNF2(図示せず)を介して分離室部54内に連通している。
吸引風路部56の底部には、図12に示すように開口56Dが形成され、この開口56Dにはフィルタ(プリーツフィルタ)PFが取り付けられている。また、開口56Dにはバイパス風路2500(図21参照)を形成するバイパス風路管2501の一端が図26に示すように接続されている。
バイパス風路管2501の他端は図27に示すように吸込管27に接続されており、このバイパス風路管2501を介して吸引風路部56と吸込管27とが連通している。そして、バイパス風路管2501には第5開閉弁(電磁弁)2502が設けられている。
吸引風路部56は、後述するフィルタ部80の収納ケース(第2塵埃分離ケース)81内に連通しているとともに、その右側壁部156(図12参照)に形成した接続開口56Aを介して後述する集塵ケース部74の集塵室73に連通している。
集塵容器410は、図11および図12に示すように、上部に左右方向に延びた連通路71を形成した連通ケース部72と、この連通ケース部72の右端部(図12において)から下方に延びるとともに塵埃を集塵する集塵室部(集塵部)73を形成した集塵ケース部74とを有している。
連通ケース部72の下面には、図11に示すように連通路71(図12参照)に連通する開口72Aと、フック72Fと、凹部73とが形成されている。凹部73内には上下方向に延びたリブ72Rが形成されている。開口72Aは図12に示すように塵埃分離部52の導入開口53Aに接続されている。
また、集塵ケース部74の左側壁部74Aには接続開口75が形成されており、この接続開口75にはネットフィルタNF3が取り付けられている。
また、集塵ケース部74は開閉可能な蓋部74Aを有しており、図11に示すように蓋部74Aの下部には下方に延びたリブ74Rが形成されている。蓋部74Aは、軸線74J回りに回動可能になっており、この回動によって開閉するものである。
そして、集塵容器410を塵埃分離ユニット400に装着すると、図12に示すように、集塵容器410の開口72Aに塵埃分離部52の導入開口53Aが接続され、集塵容器410の接続開口75が塵埃分離ユニット400の吸込風路部56の接続開口56Aに接続されるようになっている。
フィルタ部80は、図13に示すように後面が開口されるとともに円筒状の収納ケース81と、この収納ケース81内に回転自在に取り付けられたプリーツフィルタ体(二次フィルタ)100とを有している。収納ケース81の前壁部84の前面には塵埃分離部52(図10参照)が一体に形成されている。
収納ケース81の前壁部84には、図12および図13に示すように接続開口84Aが形成され、この接続開口84Aが吸引風路部56に接続されている。そして、その接続開口84Aを介して収納ケース81内と吸引風路部56とが連通している。
前壁部84の上部には、図29に示すように収納ケース81内に外気を導入させる外気導入口84Fが形成され、前壁部84の前面には図30に示すように外気導入口84Fを開閉する第6開閉弁K6が設けられている。外気導入口84Fは、導入される外気を後述するプリーツフィルタ(フィルタ面)104に向けて吹き付けるようになっている。第6開閉弁K6は弾性部材86により外気導入口84Fを閉成する方向に付勢されている。
第6開閉弁K6には図29に示す当接片87が設けられており、この当接片87が外気導入口84Fから収納ケース81内へ突出している。当接片87には、右にいくにしたがって(図29において)収納ケース81内への突出量が大きくなる傾斜面87aが形成されている。そして、当接片87を弾性部材86の付勢力に抗して押圧すると、第6開閉弁K6は開成して外気導入口84Fから収納ケース81内に外気が導入される。
また、図28に示すように収納ケース81の周壁部82の底部に底部開口82Aが形成され、この底部開口82Aには戻し風路管2510の他端部が接続されている。この戻し風路管2510によって後述するプリーツフィルタ体100の上流側の収納ケース81内と塵埃分離部52の分離室部54内とが連通されている(図21参照)。
プリーツフィルタ体100は、図13に示すように、収納ケース81の中心位置に設けた軸部101Aから放射状にプリーツを形成したプリーツフィルタ104を有している。この軸部101Aは後述する軸2001(図31参照)に回転自在に装着されている。
そして、本体ケース20の集塵ユニット室22に集塵ユニット50を装着すると、収納ケース81の後面開口81Bが本体ケース20の接続風路部25の前面開口25B(図14参照)に接合される。
ポップアップ機構1000は、図7に示すように、集塵容器410をポップアップ(集塵容器410をスプリングにより上に持ち上げること)させる一対のポップアップ手段1100,1110(図3参照)と、集塵容器410を塵埃分離ユニット400の装着位置に固定するロック手段1200と、このロック手段1200のロックを解除させる解除手段1300とを備えている。
ポップアップ手段1100は、塵埃分離ユニット400の塵埃分離部52の外周壁53の上面に設けられ且つ上方に延びるとともに断面が方形の筒状のガイドケース1101と、このガイドケース1101内に配置されたスプリング1102(図3において省略)とを有している。ガイドケース1101には上下方向に延びる一対のスリット1103(図3参照)が形成されている。
ポップアップ手段1110は、同様にして集塵ユニット室22に設けられた筒状のガイドケース1111(図3参照)と、このガイドケース1111内に配置されたスプリング1112とを有している。ガイドケース1111には上下方向に延びる一対のスリット1113(図3参照)が形成されている。
そして、集塵容器410を塵埃分離ユニット400に装着すると、集塵容器410のリブ72R,74R(図11参照)がガイドケース1101,1111のスリット1103,1113に入り込んでスプリング1102,1112(図7参照)を付勢力に抗して圧縮させる。このスプリング1102,1112の付勢力によって集塵容器410を上方に付勢するものである。
ロック手段1200は、案内風路体57の上部に前後方向(図7において左右方向)に移動可能に設けられるとともに前後方向に延びたスライド部材1201と、このスライド部材1201を前後方向へガイドするとともに覆ったガイドカバー1202(図4参照)と、スライド部材1201を左方向(図7において)へ付勢するスプリング(図示せず)とを備えている。
スライド部材1201の後部側には、上方に突出した断面が矩形の筒部1203が形成され、この筒部1203がガイドカバー1202の開口1202A(図3参照)から突出している。筒部1203の前後方向の長さはその開口1202Aの前後方向の幅より短く設定され、スライド部材1201の前後方向の移動に支障を来さないようになっている。
そして、筒部1203の上面には開口1204が形成され、集塵容器410を塵埃分離ユニット400に装着すると、集塵容器410のフック72Fがその開口1204に入り込んでその縁部(固定手段)1204aに係合され、この係合により集塵容器410が図7に示す位置(装着位置)にロックされるようになっている。
解除手段1300は、スライド部材1201と、このスライド部材1201を右方(図7において)へ移動させるクランプ700の押圧部705等とから構成される。そして、クランプ700は操作部701が上から押されて図9に示すように回動すると、クランプ700の押圧部705が図示しないスプリングの付勢力に抗してスライド部材1201の先端部1201aに当接してスライド部材1201を右方へ移動させる。この移動により、集塵容器410のフック72Fがスライド部材1201の筒部1203の開口1204の縁部1204aから外れ、集塵容器410のロックが解除される。
除塵機構2000は、図31および図32に示すように、収納ケース81の中央部に回動自在に設けた軸2001と、この軸2001に装着されるとともに上方に延びたアーム2002と、このアーム2002の上部(先端部)に設けられた除塵手段2100とを備えている。アーム2002の下部には第3開閉弁K3が一体に設けられており、この第3開閉弁K3はアーム2002および軸2001とともに一体に回動していき、図31に示す位置に回動されると収納ケース81の接続開口84Aを閉成する。
また、アーム2002および第3開閉弁K3が鎖線位置まで反時計回りに回動すると収納ケース81の接続開口84Aは開成される。
アーム2002が図31に示す位置に位置しているとき、アーム2002の先端部の軸部2011が図34に示すように第6開閉弁K6の当接片87の傾斜面87aに当接して第6開閉弁K6を弾性部材86の付勢力に抗して押圧し、第6開閉弁K6が図33に示すように開成する。
除塵手段2100は、図32,図35および図36に示すように、アーム2002の先端の軸心部2002Aに回動可能に設けた軸部2101と、この軸部2101から外方へ突出した一対の支持部2102と、この支持部2102の先端部に回動自在に設けたローラ2103と、軸部2101から外方へ突出した突起2104とを有している。一対の支持部2102は互いに所定角度をなして配置され、突起2104は所定角度を2等分する線上であって支持部2102と反対側に配置されている。
ローラ2103は図18に示すように収納ケース81の前壁部84の溝84Mの底面84Maに当接し、突起2104はプリーツフィルタ104の山部に当接するようになっている。溝84Mは図29および図31に示すように円弧状に形成され、この溝84Mの両端部でアーム2002の回動を規制し、アーム2002は溝84Mの範囲内、すなわち図31に示す実線位置と鎖線位置との範囲内で回動可能となっている。
そして、突起2104は軸部2101とともに軸心2002Aを中心にして左右方向(図35において)に回動可能となっており、スプリングBN(図18参照)の付勢力により突起2104は図32および図35に示す元の位置に戻るようになっている。
そして、プリーツフィルタ104が回転していくと、プリーツフィルタ104の山部に当接した突起2104は軸部2101とともに軸心2002Aを中心にして回動していく。プリーツフィルタ104が所定角度回転されると、突起2104はプリーツフィルタ104の山部を乗り越えてスプリングの付勢力により元の位置に戻る。このとき、突起2104が次のプリーツフィルタ104の山部を叩き、これによりプリーツフィルタ104に振動を与えてプリーツフィルタ104に付着している細塵を落とす。
収納ケース81に設けた軸2001は、図18に示すように前壁部84を貫通して前方に突出しており、この軸2001の先端部には、第1開閉弁K1を開閉する開閉機構2200のギア2201が設けられている。
開閉機構2200は、図19および図20に示すように、ギア2201に噛合したラック2202と、このラック2202を有するとともに左右方向に移動可能なスライド板2203と、このスライド板2203の一端(図19において左端)から前方へ延びるとともに先端にピン2205を設けた支持部2204と、そのピン2205が係合した長孔2206を有し且つ第1開閉弁K1の軸2207から延びたアーム2208とを有している。
スライド板2203には長孔2203Aが形成され、この長孔2203内に軸2001が挿入されており、この長孔2203に沿って軸2001が相対移動することによりスライド板2203の左右方向の移動に支障を来さないようになっている。
また、アーム2208の長孔2206に係合したピン2205はその長孔2206に沿って相対的に移動可能となっている。このため、スライド板2203が左右方向に移動することによってアーム2208が軸2207とともに回動し、この軸2207の回動により第1開閉弁K1が開成する。
例えば、スライド板2203が図19および図20に示す位置に位置しているとき、第1開閉弁K1は図23に示すように案内風路体57の接続開口54Aaを閉成する。このとき、第6開閉弁K6は図19および図20に示すように開成され、第3開閉弁K3は図31に示すように収納ケース81の接続開口84Aを閉成する。
また、スライド板2203が図19および図20に示す位置から右方向へ移動すると、第1開閉弁K1は図23に示す鎖線位置へ移動し、接続開口54Aaは開成され、第6開閉弁K6は図30に示すように閉成し、第3開閉弁K3は図31の鎖線で示す位置に移動して収納ケース81の接続開口84Aを開成する。
図37は電気掃除機の制御系の構成を示したブロック図である。図37において、200は操作部13Aの操作に基づいてモータM1,M2や電磁弁2502を制御する制御装置である。また、この制御装置200はプリーツフィルタ104やプリーツフィルタPFの目詰まり状態に応じて電動送風機24の駆動を制御する。
[動 作]
次に、上記のように構成される電気掃除機の動作について説明する。
先ず、図2に示すように、集塵ユニット50を掃除機本体11の集塵ユニット室22に装着し、図1に示すように集塵ホース12を掃除機本体11の接続口11Aに接続するとともに手元操作管13に延長管14を介して吸込口体15を接続する。
このとき、図21に示すように、第1開閉弁K1と第3開閉弁K3と第4開閉弁28とが開成しており、第2開閉弁K2と第5開閉弁2502と第6開閉弁K6とが閉成されている。
すなわち、スライド板2203が図19および図20に示す位置から右方向へ移動されており、第1開閉弁K1は図23に示す鎖線位置へ移動し、接続開口54Aaは開成され、第6開閉弁K6は図30に示すように閉成し、第3開閉弁K3は図31の鎖線で示す位置に移動して収納ケース81の接続開口84Aを開成している。
手元操作管13の操作部13Aのスイッチ13bが操作されると、掃除モードとなって電動送風機24が駆動される。この電動送風機24の駆動により、電動送風機24の吸込開口24Aから空気が吸い込まれて、図示しない接続風路部を介して集塵ユニット50の収納ケース81内に負圧が作用し、さらに吸引風路部56を介して集塵ケース部74内や塵埃分離部52の分離室部54に作用する。そして、その負圧が案内風路体57を介して集塵ホース12,延長管14および吸込口体15に作用し、吸込口体15から空気とともに塵埃が吸引されていく。
この吸引された塵埃および空気が延長管14および集塵ホース12を介して集塵ユニット50の吸込接続口57aへ吸引されていく。この吸込接続口57aへ吸引された塵埃および空気は案内風路体57を通って塵埃分離部52の分離室部54内へ導入され、この分離室部54内では図10において反時計回りに回転していく。この空気の流れによって、第2開閉弁K2は開成していても強制的に閉成されることになる。
第2開閉弁K2は、分離室部54の内周面と同一曲率に形成され、その内周面と同一面上となるように設けられていることにより、分離室部54内を流れる空気の風路抵抗になってしまうことが防止される。
そして、この回転により塵埃と空気が慣性により分離され、空気が塵埃分離手段55のネットフィルタNF1(図12参照)や開口154BのネットフィルタNF2(図24参照)を通り、さらに吸引風路部56を通ってフィルタ部80の収納ケース81内へ吸引されていく。
他方、分離された塵埃は、慣性力によって分離室部54の導入開口53Aから集塵容器410の連通ケース部72内へ一部の空気とともに導入される。この導入された塵埃および空気は連通ケース部72の連通路71を通って集塵室部73へ吸引されていき、塵埃は集塵室部73に集塵されていく。
集塵室部73へ吸引された空気は、ネットフィルタNF3を通って吸引風路部56に吸引され、さらにフィルタ部80の収納ケース81内へ吸引されていく。
収納ケース81内へ吸引された空気は、プリーツフィルタ体100のプリーツフィルタ104を通って掃除機本体11の接続風路部25内の吸込管27(図21参照)へ吸引され、さらに電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引されていく。
電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引された空気は電動送風機24内を通って図2に示す掃除機本体11の排気口20H(図21参照)から排気されていく。
そして、掃除の終了後、集塵容器410に溜まった塵埃を捨てる場合、クランプ700の操作部701を上から押圧する。この押圧により、クランプ700は図示しないスプリングの付勢力に抗して図7に示す位置から軸部703を中心にして反時計回りに回動する。
クランプ700が反時計回りに回動されると、図9に示すように、クランプ700の係止爪707は蓋ケース500の係合部材510の先端部511から外れ、蓋ケース500のロックが解除される。このロックが解除されると、蓋ケース500は捩りコイルバネ18(図5参照)によって図16の鎖線で示すように開成する。
他方、クランプ700が図9に示すように回動すると、クランプ700の押圧部705がスライド部材1201を右方へ移動させ、この移動により集塵容器410のフック72Fがスライド部材1201の開口1204の縁部1204aから外れ、集塵容器410のロックが解除される。そして、集塵容器410のリブ72R,74Rが図15に示すようにガイドケース1101,1111のスプリング1102,1112の付勢力によって上方へ押し上げられる。すなわち、集塵容器410がスプリング1102,1112の付勢力によって図17に示すようにポップアップされる。
ところで、クランプ700の押圧部705とスライド部材1201の先端部1201aとの間に隙間があることにより、クランプ700の操作部701を押圧すると、蓋ケース500が開成した後に集塵ケース410のポップアップが行われる。
このように、クランプ700の操作部701を押圧するだけで、蓋ケース500は開成して集塵容器410がポップアップされるので、掃除機本体11からの集塵容器410の取り外しは簡単なものとなる。
手元操作管13の操作部13Aの切スイッチ13aが操作されると、除塵モードとなって制御装置200は電動送風機24の電流を読み取り、この電流に基づいてプリーツフィルタ104の目詰まりを検出する。そして、電動送風機24の駆動が停止される。
次いで、制御装置200は図22に示すように第4開閉弁28を閉成し、第5開閉弁2502を開成させる。そして、モータM1(図37参照)を駆動して格子部材600を回転させていく。
この格子部材600の回転によりプリーツフィルタ体100が回転し、除塵機構2000のアーム2002の突起2104がプリーツフィルタ104の山部に当接することにより、アーム2002および軸2001は図31の鎖線位置から時計回りにプリーツフィルタ体100とともに回転していく。
そして、アーム2002が図31に示す位置へ回動すると溝84Mの端部で規制され、アーム2002および軸2001の回動は停止され、プリーツフィルタ体100だけが回転していく。
アーム2002が図31に示す位置へ回動すると、第3開閉弁K3が収納ケース81の接続開口84Aを閉成する。また、アーム2002の軸部2011が第6開閉弁K6の当接片87を押圧して第6開閉弁K6を開成する。すなわち、図19,図20および図33に示すように収納ケース81の外気導入口84Fが開成される。
他方、アーム2002とともに軸2001が回動されていくことにより、図19に示す開閉機構2200のギア2201が回動していき、このギア2201の回転によりスライド板2203が左方へ移動して図19および図20に示す位置へ移動する。このスライド板2203の移動により、図23に示すように第1開閉弁K1が鎖線位置から実線位置へ移動して、案内風路体57の接続開口54Aaを閉成する。
このようにして、図22に示すように第1,第2開閉弁K1,K3が閉成し、第6開閉弁K6が開成する。
この後、制御装置200は、プリーツフィルタ104の目詰まりの状態に応じて電動送風機24を駆動する。例えば、プリーツフィルタ104の目詰まりが多くなれば、電動送風機24のパワーすなわち入力電力を大きくして電動送風機24を駆動させる。
電動送風機24の駆動によって、第6開閉弁K6が開成されていることにより、また蓋ケース500が本体ケース20に密閉して閉成されていないことにより、図22に示すように収納ケース81の外気導入口84Fから外気が導入される。
一方、アーム2002の回転の停止により、アーム2002の突起2104がプリーツフィルタ104の回転とともにプリーツフィルタ104の山部を乗り越えていき、この乗り越えるごとにアーム2002の突起2104がプリーツフィルタ104の山部を叩いていき、プリーツフィルタ104に付着している細塵を落としていく。
プリーツフィルタ104から落とされた細塵は、外気導入口84Fから導入された外気によって戻し風路2511を通って塵埃分離部52の分離室部54に戻される。
また、外気導入口84Fから導入された外気はプリーツフィルタ104に当たり、プリーツフィルタ104は空気洗浄されることになる。そして、プリーツフィルタ104の目詰まり状態に応じたパワーで電動送風機24が駆動されているので、その目詰まりが多い場合、外気導入口84Fからプリーツフィルタ104に向けて吹き付ける外気は強くなるので、プリーツフィルタ104に付着している細塵を効率よく落とすことができる。
第2開閉弁K2は、図25に示すように戻し風路2511を通る外気によって開成されるので、プリーツフィルタ104から落とされた細塵は確実に塵埃分離部52の分離室部54へ戻すことができる。
この分離室部54へ導入された外気および細塵は図10において反時計回りに回転していき、この回転により細塵と外気が慣性により分離され、この分離された細塵は慣性力によって分離室部54の導入開口53Aから集塵容器410の連通ケース部72を介して塵室部73へ集塵されていく。
また、細塵から分離された外気は、塵埃分離手段55のネットフィルタNF1(図12参照)や開口154BのネットフィルタNF2(図25参照)を通り、さらに吸引風路部56へ吸引されていく。吸引風路部56へ吸引された外気はバイパス風路2500を通って吸込管27へ吸引され、さらに電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引され、掃除機本体11の排気口20Hから排気されていく。
このように、プリーツフィルタ104から落とされた細塵は塵埃分離部52の分離室部54へ戻されるので、再度プリーツフィルタ104に付着してしまうことが防止される。
そして、所定時間が経過すると、電動送風機24の駆動が停止されるとともに格子部材600が所定角度だけ逆回転され、図21に示すように、第1開閉弁K1と第3開閉弁K3と第4開閉弁28とが開成され、第2開閉弁K2と第5開閉弁2502と第6開閉弁K6とが閉成される。
この第1実施例によれば、第2開閉弁K2が空気の流れで開閉するので、その構成を簡単にすることができる。
上記実施例では、プリーツフィルタ104の目詰まり状態に応じたパワーで電動送風機24を駆動させるが、電動送風機24のパワーを一定にして目詰まり状態に応じて駆動時間を制御するようにしてもよい。すなわち、目詰まりが多いときには電動送風機24の駆動時間を長くして、プリーツフィルタ104に付着している細塵を確実に落とすようにしてもよい。
また、除塵モードのとき、電動送風機24に流れる電流を読み取ることにより、バイパス風路2500のプリーツフィルタPFの目詰まりを求めることができ、このプリーツフィルタPFの目詰まりに応じて電動送風機24のパワーや駆動時間を補正するようにしてもよい。すなわち、電動送風機24のパワーがプリーツフィルタ104の目詰まりに応じて設定され、さらに、この設定されたパワーがプリーツフィルタPFの目詰まりに応じて設定し直す。例えば、プリーツフィルタ104の目詰まりに応じて電動送風機24のパワーがP1に設定された場合、プリーツフィルタPFの目詰まりが生じていれば、パワーP1より大きいパワーP2に設定するものである。
これは、プリーツフィルタPFの目詰まりが生じると、バイパス風路2500に流れる風量、すなわち外気導入口84Fから導入される外気の風量が低下するのを防止するものである。すなわち、プリーツフィルタPFの目詰まりに拘わりなくプリーツフィルタ104に吹き付ける外気の強さを一定にして、プリーツフィルタ104に付着した細塵を確実に落とすようにするものである。
プリーツフィルタ104の目詰まり状態に応じて電動送風機24の駆動時間を所定時間T1に設定した場合には、プリーツフィルタPFの目詰まりに応じて所定時間T1より長い時間T2に設定し直す。このようにすることにより、プリーツフィルタPFの目詰まりによる外気導入口84Fから導入される外気の風量が低下する分に応じて、プリーツフィルタ104の外気の吹き付け時間が長くなり、これによりプリーツフィルタPFの目詰まりに拘わりなくプリーツフィルタ104に付着した細塵を確実に落とすことができる。
また、プリーツフィルタ104の目詰まり状態に応じて電動送風機24のパワーと駆動時間とを設定し、プリーツフィルタPFの目詰まりに応じて、設定したパワーと駆動時間を上述のように設定し直すようにしてもよい。
上記実施例では、プリーツフィルタ104の目詰まり状態を電動送風機24に流れる電流から検出しているが、例えば格子部材600を回転させるモータM1に流れる電流で検出してもよい。これはプリーツフィルタ104の目詰りが生じてくると、プリーツフィルタ104を通過する風量が低下し、格子部材600を回転させる負荷が減少し、モータM1に流れる電流が小さくなるためである。
また、上記実施例の除塵モードのときには、アーム2002の突起2104でプリーツフィルタ104の山部を叩いて除塵するが、これを用いず、例えば外気をプリーツフィルタ104に吹き付けて除塵するもののみでもよい。