JP4266729B2 - 電子商取引システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品の売買を仲介する電子商取引システムに関し、特にブロック約定指定注文を取り扱うリアルタイム式の電子商取引システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
商品の売買を仲介する電子商取引システムには、リアルタイム式とネゴシエーション式とがある。リアルタイム式は、複数の注文を同時に自動的に付け合わせて取引を成立させる形式であり、n:n取引である。ネゴシエーション式は、1つの注文に対して取引を行う者が個別に交渉して取引を成立させる形式であり、1:n取引である。
【0003】
リアルタイム式電子商取引システムでは、一般の商取引と同様に、「価格優先の原則、時間優先の原則」により約定する。価格優先の原則は、低い価格の売値は高い価格の売値に優先し、高い価格の買値は低い価格の買値に優先することをいう。時間優先の原則は、同一価格の注文に対しては時間的に先の注文が優先することをいう。
【0004】
リアルタイム式電子商取引システムには、オークション方式やマーケットメイク方式等が知られている。特開2002−149981号公報には、マーケットメイク方式の取引にオークション方式の取引を取り入れた方式が開示されている。
【0005】
一方、商取引においては、部分約定を許さないブロック約定指定注文が存在する。この注文は、対当する注文の取引条件が完全に一致しないと約定しない。売注文と買注文の間で、価格、数量、銘柄等の条件が完全に一致した場合にのみ、約定する。ブロック約定指定は売注文にも買注文にもなされる。
【0006】
ブロック約定指定注文は、対当する注文と付け合わせた時に即座に約定しなければ、キャンセルされる。理由は、他の注文の付け合せが停止して取引が滞らないようにするためである。従って、ブロック約定指定注文の成約率は、ブロック約定指定がない一般の注文に比較して低い。現状では、ブロック約定指定注文は、証券会社等との対人間的な相対取引が主流である。
【0007】
図10を参照して、リアルタイム式電子商取引システムにおける注文の処理、特に、ブロック約定指定注文の処理について説明する。ここでは、リアルタイム式電子商取引システムは、リアルタイム式取引処理プログラムP20によって処理を実行する。リアルタイム式電子商取引システムは、ステップS200にて、リアルタイム式取引指定の注文を受信すると、それをリアルタイム式取引処理プログラムP20に送信する。リアルタイム式取引処理プログラムP20では、先ず、ステップS201にて、売注文と買注文を付け合わせる付け合わせ処理を行う。次に、ステップS202にて、付け合わせ処理の結果より、約定が可能か否かの判断である約定判断を行う。上述のように、ブロック約定指定の注文では部分約定は成立しないから、売注文と買注文の間で、価格、数量、銘柄等の条件が完全に一致するか否かを判断する。約定判断の結果、約定可能であるなら、ステップS203に進み、約定処理を行う。約定可能でないならステップS204に進み、キャンセル処理を行う。即ち、約定しなかったブロック約定指定の注文をキャンセルする。
【0008】
図11を参照してオークション方式におけるブロック約定指定注文の例を説明する。図11は価格とそれに対する売り買いの数量を表示した板を示す。縦軸は価格、横軸は時間を表す。同一の価格では、中心側に近いほど、時間的に早い注文である。図11(1)は銘柄Aに対する売り買いの注文状況を示す。価格11では、数量50の売注文が2つあるが、買注文はない。価格10では、数量100、50、20、10の売注文がそれぞれ1つあり、そのうち、数量100はブロック約定指定売注文である。ブロック約定指定を示すために数量100に下線を引いた。価格10では、数量50、40の買注文がある。価格9では、売注文はなく、数量50、50の買注文がある。
【0009】
価格10にて、数量100のブロック約定指定売注文に対当して、数量50と40の買注文がある。合計の数量90の買注文がある。しかしながら、ブロック約定指定売注文は、部分約定しない。従って、数量100のブロック約定指定売注文をキャンセルする。ブロック約定指定でない数量50、20及び10の売注文と数量50及び40の買注文の付け合せを行う。付け合せの結果、最終的な注文状況は図11(2)のようになる。図11(2)の板では、キャンセルした数量100のブロック約定指定売注文と約定した売注文及び買注文が消去されている。
【0010】
ところで、近年、電力自由化が議論され、電力取引に関する検討が必要となっている。発電設備には次の制約がある。
(a)最低限、設備に規定された一定量の発電(最低出力)をしなければならない。
(b)いったん起動したら一定時間(最小連続運転時間)は必ず運転しなければならない。
(c)いったん停止したら一定時間(最小運転再開時間)は再起動できない。
【0011】
従って、売電用に発電設備を稼動させる場合、発電電力量、発電時間帯に対するブロック約定のニーズが高い。また、余剰電力のみを売電する場合でも、発電設備を安定的に稼動させて発電コストを安価に抑える目的から、同様なブロック約定のニーズがある。
【0012】
電力取引は、先物取引、一日前取引、及び当日取引の3つの方式に分類することができる。後者になるほど即時の取引が要求され、ネゴシエーション式取引ではなく、リアルタイム式取引への要望が高くなる。
【特許文献1】
特開2002−149981号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のリアルタイム式電子商取引システムは、前述したようにブロック約定指定注文の成約率が低く、取引効率が悪い欠点があった。
本発明の目的は、電子商取引システムにおいて、ブロック約定指定注文の約定機会を増加することにより、成約率を改善し、取引効率を向上させることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では、以下の(1)、(2)に示すように、ブロック約定指定注文の約定機会を増加させることによって、ブロック約定指定注文の成約率を改善し、リアルタイム式電子商取引システムにおける取引効率を向上させる。
(1)リアルタイム式電子商取引システムで約定しなかったブロック約定指定注文を、従来(図10)のようにキャンセルせずに、ネゴシエーション式電子商取引システムへ移行することにより、約定機会を増やす。
(2)リアルタイム式電子商取引システムで約定しなかったブロック約定指定注文を、従来(図10)のようにキャンセルせずに、もう一度付け合せ処理へ戻すような判断処理を追加することにより、約定機会を増やす。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1を参照して本発明によるリアルタイム式電子商取引システムの例を説明する。本例のリアルタイム式電子商取引システム20は、ネットワーク13を介して複数のユーザ端末10及びネゴシエーション式電子商取引システム30に接続されている。尚、リアルタイム式電子商取引システム20とネゴシエーション式電子商取引システム30の間の接続に、ネットワーク13の代わりに、専用の回線を使用してもよい。ユーザ端末10は、入出力部11及びデータ処理部12を有する。
【0016】
本例のリアルタイム式電子商取引システム20は、リアルタイム式取引を処理するリアルタイム式取引処理部21とリアルタイム式取引に関するデータを格納する取引処理データベース22とを有する。リアルタイム式取引には上述のようにオークション方式、マーケットメイク方式等が知られている。
【0017】
リアルタイム式取引処理部21は、実際には全てのリアルタイム式取引指定の注文を処理するが、以下では、特に、ブロック約定指定注文の処理についてのみ説明する。
リアルタイム式取引処理部21は、リアルタイム式取引指定注文の付け合せを行う付け合せ処理部201、付け合せの結果より約定するか否かを判断する約定判断部202、約定可能と判断されたブロック約定指定注文を約定処理する約定処理部203、約定不可能と判断されたブロック約定指定注文をどのように処理するのかを判断する取引処理判断部205及びルール206を有する。
【0018】
取引処理判断部205は、ルール206に基づいて、未約定のブロック約定指定注文をどのように処理するかを判断する。取引処理判断部205は、未約定のブロック約定指定注文を直ちにキャンセルするのではなく、ネゴシエーション式電子商取引システム30に移行するか、又は、付け合せ処理部201に戻すかの判断をする。取引処理判断部205及びルール206の例は、図2及び図6に示す。
【0019】
ユーザ端末10は、入出力部11から入力されたユーザの注文情報を、データ処理部12によって電子データに変換し、ネットワーク13を介して送信する。リアルタイム式取引指定の注文はリアルタイム式電子商取引システム20へ送信され、ネゴシエーション式取引指定の注文はネゴシエーション式電子商取引システム30へ送信される。
【0020】
リアルタイム式取引処理部21は、リアルタイム式取引に基づいて注文の付け合せを行い、随時、付け合せ状況、取引履歴等の取引情報を取引処理データベース22に書き込み、ネットワーク13を介してユーザ端末10の入出力部11へ送信する。
【0021】
ネゴシエーション式電子商取引システム30は、ネゴシエーション式取引を処理するネゴシエーション式取引処理部31とネゴシエーション式取引に関するデータを格納する取引処理データベース32とを有する。ネゴシエーション式取引処理部31は、ネゴシエーション式取引に基づいて注文の付け合せを行い、随時、付け合せ状況、取引履歴等の取引情報を取引処理データベース32に書き込み、ネットワーク13を介してユーザ端末10の入出力部11へ送信する。
【0022】
図2を参照して、リアルタイム式取引処理部21の動作、特に、ブロック約定指定の注文の処理を詳細に説明する。図示のように、リアルタイム式取引処理部21はリアルタイム式取引処理プログラムP21によって処理を行う。
【0023】
リアルタイム式取引処理部21は、ステップS200にて、リアルタイム式取引指定の注文を受信する。リアルタイム式取引処理プログラムP21は、先ず、ステップS201にて、売注文と買注文を付け合わせる付け合わせ処理を行う。ここでは、売注文と買注文の少なくとも一方はブロック約定指定であるとする。先ず、処理の対象となるブロック約定指定注文の付け合せ優先順位が最も高いかどうかを判断し、次に、優先順位が最も高い場合には、付け合せができる対当の注文が存在するかどうかを判断する。対当の注文が存在する場合には、その注文と付け合せを行い、ステップS202に進む。尚、ステップS201の付け合せ処理は、リアルタイム式取引指定注文を受信した毎に実行する。
【0024】
ステップS202にて、付け合わされたブロック約定指定注文が約定可能か否かを判断する。約定可能の場合には、ステップS203に進み、そのブロック約定指定注文を約定する。約定可能でない場合には、ステップS400に進む。
【0025】
ステップS400にて、未約定のブロック約定指定注文をルール206に従って処理する。即ち、未約定のブロック約定指定注文をステップS201の付け合せ処理に戻すか、又は、ネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行するか、のいずれかを判断する。
【0026】
ルール206の例を、以下に説明する。
(a)ブロック約定指定注文を対当する注文と付け合わせた最初の時t0から経過した時間T1が規定の待機時間Tを超えた場合、ネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行する。
(b)特定の判断処理を実行した回数M1が規定の判断回数Mを超えた場合、ネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行する。
【0027】
最も単純な処理フローは、何もせずに待機時間Tを待ち、約定しなかった時にはネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行することである。この場合でも、待機時間T1中に新たに対当する注文が発生して約定する可能性があり、従来よりも約定可能性が高くなる。より複雑な処理フローでは、(a)、(b)において、該当のブロック約定指定注文をステップS201の付け合せ処理に戻す際に、該当注文の状態を変える処理を行う。その処理の例を以下に示す。
(c)該当注文の時間優先順位を変更する。
(d)該当注文の価格優先順位を変更する。
(e)該当注文のブロック単位を複数のブロックに分割する。
【0028】
こうして本例によると、ステップS202にて、ブロック約定指定注文を約定することができなかった場合に、従来(図10)のようにキャンセル処理を行うのではなく、ステップS400の判断を介して、ステップS201の付け合せ処理に戻るから、未約定のブロック約定指定注文の約定機会を増加させることができる。
【0029】
ステップS400にて、未約定のブロック約定指定注文をネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行すると判断した場合を説明する。ネゴシエーション式取引処理プログラムP30は、ステップS300Aにて、リアルタイム式取引処理プログラムP21から移行されたリアルタイム式取引処理指定の未約定のブロック約定指定注文を受信し、ステップS300Bにて、ネゴシエーション式取引指定注文を受信する。ネゴシエーション式取引指定注文には、ブロック約定指定注文とブロック約定指定ではない注文が含まれるが、ここでは、ブロック約定指定注文の処理について説明する。
【0030】
ネゴシエーション式取引処理プログラムP30では、先ず、ステップS301にて、ブロック約定指定注文の付け合せ処理を行う。尚、ステップS301の付け合せ処理は、ネゴシエーション式取引処理プログラムP30が注文S300A、S300Bを受信した毎に実行する。
【0031】
ステップS302にて、付け合わされた未約定のブロック約定指定注文が約定可能か否かを判断する。約定可能の場合には、ステップS303にて未約定のブロック約定指定注文を約定する。約定可能でない場合には、未約定のブロック約定指定注文をステップS301に戻す。ステップS301では、未約定のブロック約定指定注文の付け合せを再度行う。
【0032】
図2の例では、リアルタイム式取引処理プログラムP21とネゴシエーション式取引処理プログラムP30の2つのプログラムを使用した。しかしながら、リアルタイム式取引処理プログラムP21とネゴシエーション式取引処理プログラムP30を統合して1つの電子商取引処理プログラムを作成し、この統合化した電子商取引処理プログラムによって、リアルタイム式取引処理プログラムP21における処理、未約定のブロック約定指定注文をリアルタイム式取引処理プログラムP21からネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行する処理、及び、ネゴシエーション式取引処理プログラムP30の処理を、順次実行するように構成してもよい。
【0033】
次に、図3〜図9を参照して本発明による電子商取引システムのより詳細な例を説明する。本例では、ユーザは発電事業者であり、取引の対象は発電事業者による電力である。また、リアルタイム式取引として、オークション方式を例に説明する。
【0034】
図3は、定格50kW、最低出力30kWの発電設備を所有する発電事業者の発電計画の例を示す。時間帯9:00〜10:00では、売電予定40kWのうち、20kWがブロック約定指定売注文であり、時間帯10:00〜11:00では、売電予定30kWのうち、10kWがブロック約定指定売注文であり、時間帯11:00〜12:00では、売電予定20kWのうち、ブロック約定指定売注文はゼロである。
【0035】
図4は、ユーザ端末10の入出力部11に表示された入力画面の例を示す。入力データは、例えば、「発電日」、「売/買の区別」、「売買単価」、「時間帯」、「売買電力量」、「ブロック約定の指定」、「取引市場の指定」等である。ここでは、図3に示した発電事業者が、ユーザ端末10の入出力部11からデータを入力する場合を想定する。従って、「売/買の区別」の項目には「売」が入力され、「売買電力量」の項目には、図3に示した、「売電電力量」が、入力される。
【0036】
ブロック指定500では、売買電力量に関してブロック取引の指定を行う。図3の例と同様に、9:00〜10:00は売電電力量40kWのうち20kW、10:00〜11:00は売電電力量30kWのうち10kW、11:00〜12:00は売電電力量20kWのうち0kWがブロック約定指定となる。
時間帯に関しては、電力量が入力された範囲9:00〜12:00がブロック約定指定となる。
【0037】
取引市場指定501では、注文の取引市場を選択する。本例では、ユーザは、以下のように、取引市場を選択することができる。
(1)「オークション取引1(ネゴシエーション取引へ移行する)」
(2)「オークション取引2(ネゴシエーション取引へ移行しない)」
(3)「ネゴシエーション取引」
(4)「オークション/ネゴシエーション取引」
【0038】
ユーザがオークション取引1を指定した場合、ユーザの注文は、先ずリアルタイム式電子商取引システム20に送信される。そこでリアルタイム式取引処理部21によってオークション取引の処理がなされる。約定しなかったブロック約定指定注文は、ネゴシエーション式電子商取引システム30へ移行される。
【0039】
ユーザがオークション取引2を指定した場合、ユーザの注文はリアルタイム式電子商取引システム20に送信される。そこでリアルタイム式取引処理部21によってオークション取引の処理がなされる。約定しなかったブロック約定指定注文はキャンセルとなる。
【0040】
ユーザがネゴシエーション取引を指定した場合、ユーザの注文は直接ネゴシエーション式電子商取引システム30へ送信される。そこでネゴシエーション式取引処理部31によってオークション取引の処理がなされる。
【0041】
ユーザがオークション/ネゴシエーション取引を指定した場合、ユーザの注文はリアルタイム式電子商取引システム20とネゴシエーション式電子商取引システム30の両者に送信される。リアルタイム式電子商取引システム20では、リアルタイム式取引処理部21によってオークション取引の処理がなされ、ネゴシエーション式電子商取引システム30ではネゴシエーション式取引処理部31によってオークション取引の処理がなされる。注文がどちらか一方の取引市場で約定した時には、他方の取引市場では注文をキャンセルする。
【0042】
こうして、本例では、「オークション取引1」及び「オークション/ネゴシエーション取引」を設けることによって、ブロック約定指定注文の約定機会が増加し、成約率が増加する。
【0043】
図5を参照して説明する。ユーザ端末10の入出力部11を介して入力された注文内容は、データ処理部12によって電子データに変換され、ネットワーク13を介してリアルタイム式電子商取引システム20へ送信される。図5は、リアルタイム式電子商取引システム20へ送信されたデータの例を示す。
【0044】
図6を参照して、リアルタイム式電子商取引システム20における処理、特に、リアルタイム式取引処理部21におけるブロック約定指定注文の処理を説明する。リアルタイム式取引処理部21はリアルタイム式取引処理プログラムP22を実行する。以下に、リアルタイム式取引処理プログラムP22の処理を説明する。尚、随時、図7、図8及び図9を参照して、注文の付け合せ状況を示す板の例を参照する。
【0045】
ステップS200にて、リアルタイム式電子商取引システム20は、リアルタイム式取引指定注文を入力する。リアルタイム式取引指定注文には、上述のように、「オークション取引1」、「オークション取引2」及び「オークション/ネゴシエーション取引」の指定がある注文が含まれる。
【0046】
次に、ステップS406にて、ステップS201、S202及びS401の処理の実行回数M1を0とする。
ステップS201にて、リアルタイム式取引処理プログラムP22は、図5に示したブロック約定指定売注文と他の注文との付け合せ処理を行う。ステップS202にて、約定可能か否かの判断を行う。
【0047】
図7(1)に、ブロック約定指定売注文601〜603の付け合せ開始時点t0での板の状況を示す。これは、下線が引かれた注文は、図3に示したブロック約定指定注文を含み、括弧内は、ブロック約定指定注文の数量を示す。この時点で、売注文601は買注文609と数量30で約定することが可能であるが、売注文602、603はまだ時間優先順が最高位ではないため、付け合せができない。図3に関して説明したように、本例では、3つの時間帯9:00〜10:00、10:00〜11:00及び11:00〜12:00にブロックが指定されている。従って3つの時間帯9:00〜10:00、10:00〜11:00及び11:00〜12:00に含まれるブロック指定注文が同時に約定されない限り、未約定となる。ステップS202における約定判断は「未約定」となり、ステップS401に進む。
【0048】
ステップS401では、規定の待機時間Tと付け合せ開始時点t0からの経過時間T1とを比較する。経過時間T1が待機時間Tを超えるまでは、ステップS201に戻り、付け合せ処理を実行する。この間に図7(2)に示すように売注文612〜614、買注文615、616の新規注文が入ったと想定すると、売注文607と買注文616が数量20で、売注文608と買注文610が数量10で約定し、T=T1時点で図8(1)のようになる。ブロック約定指定売注文601〜603はT≧T1の時間内に約定しなかったため、ステップS402の処理に進む。
【0049】
ここで、規定の待機時間Tは固定値であってもよいが、条件によって変化させてもよい。例えば、ブロック約定指定注文のブロック合計数量と相手方注文の合計数量との一致割合に注目し、一致割合が50%以下であればTn秒、50%を超えている時にはTm(Tn<Tm)秒とする。この条件を図7(1)に適用すると、ブロック約定指定売注文のブロック合計数量30(20+10+0)と約定可能な相手方注文の合計数量20(20+0+0)から一致割合が20/30で50%を超えるため、規定の待機時間はTm秒となる。
【0050】
ステップS402では、ステップS201、S202及びS401を実行した回数M1を規定の判断回数Mと比較する。実行回数M1が規定の判断回数Mを超えるまでは、ステップS404に進み、実行回数M1を1つ加算し、ステップS405にて、ブロック約定指定売注文601〜603の時間優先順位を最下位にする処理を行う。結果として、板の状況は、図8(2)のようになる。
【0051】
その後、図9(1)に示すように売注文617、618、買注文619〜621の新規注文が入ったと想定すると、売注文604、612と買注文609、615、619が合計数量75で、売注文605、613と買注文616、620が合計数量40で、売注文606、614と買注文610、611、621が合計数量65で約定する。
【0052】
図9(2)は、このような新規注文に対する約定が完了した後の板の状態を示す。この時点にて、売注文601は買注文619と数量20で、売注文603は買注文621と数量10で約定することが可能であるが、売注文602はまだ時間優先順が最高位ではないため、約定はできない。仮に経過時間T1が規定の待機時間Tを超えるまでに、時間帯10:00〜11:00に対して数量15以上の買注文が入れば、ブロック約定指定売注文は約定するため、ステップS203の約定処理を行う。そうでない場合には、ステップS401及びS402におけるルール206の判断処理に移る。
【0053】
「オークション/ネゴシエーション取引」の指定がある注文に対してステップS203の約定処理を行った場合には、その注文情報をネゴシエーション式電子商取引システム30に送信する。ネゴシエーション式電子商取引システム30は、対応する未約定のブロック取引指定の注文を消去する。
【0054】
なお、本実施例では該当注文の時間優先順位を変更したが、例えば価格優先順位を高くする(売注文の場合は売値を安く、買注文の場合は買値を高くする)等、価格優先順位を変更してもよい。また、約定の可能性を高めるために、例えばブロック指定数量の分割、あるいはブロック指定時間帯の分割等、該当注文のブロック単位を複数のブロックに分割する処理を加えてもよい。
【0055】
このように判断処理S201、S202、及びS401を繰り返し、これらの処理を実行した回数M1が規定の判断回数Mを超えた場合、ステップS403の判断に移る。未約定のブロック約定指定売注文601〜603に「オークション取引1」(ネゴシエーション取引へ移行する)の指定があるかどうかを判断する。「オークション取引1」(ネゴシエーション取引へ移行する)の指定がある場合には、未約定のブロック約定指定売注文をネゴシエーション式取引処理プログラムP30へ移行する。「オークション取引1」の指定がない場合、即ち、「オークション取引2」又は「オークション/ネゴシエーション取引」の指定がある場合には、ステップS204に進み、未約定のブロック約定指定売注文をキャンセルする。
【0056】
尚、未約定のブロック約定指定売注文のキャンセル、又は、ネゴシエーション取引への移行に関する情報は、ネットワーク13を介してユーザ端末10の入出力部11へ送信し、ユーザに通知することが望ましい。
【0057】
ネゴシエーション式取引処理プログラムP30は、ステップS300Aにて、リアルタイム式取引処理プログラムP22から移行した未約定のブロック約定指定売注文を受信し、ステップS300Bにて、ネゴシエーション式取引指定注文を入力する。ネゴシエーション式取引指定注文には、上述のように、「ネゴシエーション取引」の指定の注文と「オークション/ネゴシエーション取引」の指定の注文を含む。
【0058】
ネゴシエーション式取引処理プログラムP30における、ステップS301の付け合せ処理、ステップS302の約定判断、及びステップS303の約定処理は図2を参照して説明した例と同様である。
【0059】
本例によると、ステップS202にて、約定ができないと判断されたブロック約定指定注文は、直ちに、ステップS204にて、キャンセル処理されるのではなく、ステップS401、S402を介して、ステップS201の付け合せ処理に戻るため、ブロック約定指定注文に対する約定機会が増加する。更に、リアルタイム式電子商取引システムにおいて約定されなかったブロック約定指定注文は、ネゴシエーション式電子商取引システムに移行されるため、ブロック約定指定注文の約定機会が増加する。
【0060】
以上、本発明による例を説明したが、本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者に理解されよう。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、ブロック約定指定注文の約定機会を増やすことができるため、ブロック約定指定注文の成約率を改善し、取引効率を向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリアルタイム式電子商取引システムを含むシステム概要図である。
【図2】本発明のリアルタイム式電子商取引システムの処理を示す図である。
【図3】発電計画の一例を示す図である。
【図4】入力画面の一例を示す図である。
【図5】電子データの一例を示す図である。
【図6】本発明によるリアルタイム式電子商取引システムの処理の詳細を示す図である。
【図7】本発明を適用した時の注文付け合せ状況を示す板の一例を示す図である。
【図8】本発明を適用した時の注文付け合せ状況を示す板の一例を示す図である。
【図9】本発明を適用した時の注文付け合せ状況を示す板の一例を示す図である。
【図10】従来のリアルタイム式電子商取引システムの処理の概要図である。
【図11】従来の注文付け合せ状況を示す板の一例を示す図である。
【符号の説明】
10…ユーザ端末、11…入出力部、12…データ処理部、13…ネットワーク、20…リアルタイム式電子商取引システム、21…リアルタイム式取引処理部、22…取引処理データベース、30…ネゴシエーション式電子商取引システム、201…付け合せ処理部、202…約定判断部、203…約定処理部、205…取引処理判断部、206…ルール

Claims (2)

  1. ネットワークを介してユーザ端末に接続され、ネットワーク又は専用回線を介してネゴシエーション式電子商取引システムに接続されたリアルタイム式取引処理部と、
    リアルタイム式取引の取引情報を格納する取引処理データベースと
    を備え、
    ブロック約定指定注文を含むリアルタイム式取引指定の注文を受信し、対当する注文同士を同時に付け合わせ、及び約定が可能である注文同士の約定処理を行うリアルタイム式の電子商取引システムであって、
    前記リアルタイム式取引処理部はコンピュータシステムによって構成され、
    1) リアルタイム式取引指定の未約定の対当する注文を時間優先順位を付して蓄積する取引板部を有し、前記ユーザ端末からブロック約定指定注文を含むリアルタイム式取引指定の注文を受信した際には、当該注文の時間優先順位を最下位にして該取引板部に記憶するとともに、該取引板部に蓄積されている未約定の対当する注文同士の付け合せを各注文の時間優先順位にしたがって行う付け合せ処理部と、
    2) 該付け合せ処理部による付け合せ処理の結果に基づいて、各注文の約定可否を判断する約定判断部と、
    3) 該約定判断部により約定可と判断された注文の約定処理を行う約定処理部と、
    4) 該約定判断部により約定可と判断された注文を前記付け合せ処理部の取引板部から消去し、該取引板部に蓄積された未約定の対当する注文の内容を更新する取引処理判断部と、
    を有し、
    該取引処理判断部は、さらに、
    4-1) 前記付け合せ処理部の取引板部に蓄積されている未約定の注文の中のブロック約定指定注文毎に、該取引板部に時間優先順位を最下位にして記憶又は記憶し直してからの経過時間を計測し、当該経過時間が規定の待機時間を超えたのを検出する待機時間検出部と、
    4-2) 前記付け合せ処理部の取引板部に蓄積されている未約定のブロック約定指定注文毎に、該待機時間検出部による待機時間の検出回数を計数する待機時間検出回数計数部と、
    4-3) 前記付け合せ処理部の取引板部に蓄積されている未約定のブロック約定指定注文毎に、前記待機時間検出回数計数部による待機時間の検出回数を規定の判断回数と比較し、当該待機時間の検出回数が規定の判断回数以下である場合には、当該未約定のブロック約定指定注文を時間優先順位を最下位にして前記取引板部に記憶し直す一方、待機時間の検出回数が規定の判断回数を超えた場合には、当該未約定のブロック約定指定注文を前記ネゴシエーション式電子商取引システムに送信し、前記取引板部から消去する付け合せ実行制御部と
    を備えていることを特徴とするリアルタイム式の電子商取引システム。
  2. 請求項1記載のリアルタイム式の電子商取引システムの動作をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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