JP4264051B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4264051B2
JP4264051B2 JP2004332940A JP2004332940A JP4264051B2 JP 4264051 B2 JP4264051 B2 JP 4264051B2 JP 2004332940 A JP2004332940 A JP 2004332940A JP 2004332940 A JP2004332940 A JP 2004332940A JP 4264051 B2 JP4264051 B2 JP 4264051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
color
area
character
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004332940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006148292A (ja
Inventor
清人 小坂
信昭 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PFU Ltd
Original Assignee
PFU Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PFU Ltd filed Critical PFU Ltd
Priority to JP2004332940A priority Critical patent/JP4264051B2/ja
Publication of JP2006148292A publication Critical patent/JP2006148292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4264051B2 publication Critical patent/JP4264051B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に、入力画像を適切に表示するために当該入力画像における文字等の画像の像域を正確に分離し、また、分離した文字を高精細に表示するために文字画像の画像データの最適化を行う画像処理装置に関する。
コピー機やファクシミリ装置のような画像処理装置は、原稿を読み取った入力画像を綺麗に表示するための処理を行うことにより表示のための画像(表示画像)を生成して、この表示画像を表示する。当該処理としては、種々の処理が知られている。例えば、入力画像が文字を含む場合、各々の画素値を所定の閾値を用いてスライスすることにより、入力画像から二値化画像を生成してこれを表示する。又は、誤差拡散・ディザ処理等により、入力画像から擬似中間調画像を生成してこれを表示する。このような処理により、入力画像における背景を除去し、黒くはっきりとした文字を表示する。
なお、入力画像を縮小して解像度を下げた後に、網点の抽出結果に基づいて像域分離処理を行う技術が、提案されている(特許文献1参照)。また、RGBのサブピクセルからなるカラー表示器において文字を高精細に表示する技術が、提案されている(特許文献2参照)。
特開平11−234512号公報 特開2004−29598号公報
前述の種々の処理により得た画像を表示装置等でそのまま見ると、以下のような問題を生じることがある。例えば、前述の入力画像のスライスによる二値化画像を用いると、絵がうまく表現できない場合があり、また、文字のかすれ等が発生することがある。また、擬似中間調画像を用いると、表示装置への表示によるモアレの発生などにより、見にくくなることがある。また、入力画像が古書を読み取ったカラー画像である場合、背景が色焼けしているために背景が着色されてしまうことがある。また、入力画像が文字を含むカラー画像の場合、文字が鮮明でなく、画像が見にくくなることが極めて多い。
更に、前述の種々の処理は、コピー機やファクシミリ装置のような画像処理装置における処理である。即ち、入力画像の解像度が、高解像度(600dpi程度)であり、かつ、固定されている。厳密には、より高い解像度とされることはあっても、低い解像度とされることは無い。これに対して、スキャナのような画像処理装置においては、その解像度は、高解像度から低解像度(150dpi程度)までの種々の値を採る。このため、特に低解像度の場合には、前述の種々の処理をそのまま採用することはできない。
即ち、前述の種々の処理においては、高解像度で読取した画像に対して像域分離を行い、それぞれの像域に対して適切な処理を行っている。しかし、コンピュータに大量の画像を取り込む場合、スキャナからコンピュータへのデータ転送速度や、コンピュータの記憶領域などにより、低解像度でかつ非可逆圧縮で読み取られる。このため、前述の種々の処理において、網点等がある場合、精度良く像域が分離できないために、また、非可逆圧縮による文字部のモスキートノイズやブロックノイズのために、画質が低下する。また、読取対象の原稿が年月を経過したもの(いわゆる古書)である場合、ゴミや色あせがひどく、スキャナで読み取った入力画像の画質が劣化する。これにより、当該画像を表示装置等で見た場合、人間にとって読み難いものになる。また、二値化画像等により、背景を白く文字を黒くすることは可能であるが、この場合、逆にコントラストが強すぎるため、長時間にわたって画像を読むことが困難になる。
本発明は、入力画像を適切に表示するために当該入力画像における文字等の画像の像域を正確に分離する画像処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、分離した文字を高精細に表示するために画像データの最適化を行う画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、入力画像の像域分離処理を行う画像処理装置であって、文字の像域の特徴に基づく第1の処理により当該第1の縮小画像の解像度が前記入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率を用いて前記入力画像を縮小することにより、前記文字の像域の特徴を残す第1の縮小画像を作成する第1縮小画像作成部と、絵柄の像域の特徴に基づき前記第1の処理とは異なる第2の処理により当該第2の縮小画像の解像度が前記入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率を用いて前記入力画像を縮小することにより、前記絵柄の像域の特徴を残す第2の縮小画像を作成する第2縮小画像作成部と、前記第1の縮小画像に残る前記文字の像域の特徴に基づいて前記文字の像域とそれ以外の像域とを判別し、前記第2の縮小画像に残る前記絵柄の像域の特徴に基づいて前記絵柄の像域とそれ以外の像域とを判別することにより、前記入力画像について文字、絵柄、背景のいずれの像域であるかを判定する像域判定部とを備える。
本発明の画像処理装置によれば、前述の縮小率を用いて、第1の縮小画像及び第2の縮小画像を作成し、文字の像域の特徴を残す第1の縮小画像及び絵柄の像域の特徴を残す第2の縮小画像を用いて文字、絵柄、背景のいずれの像域であるかを判定する。これにより、スキャナのような画像処理装置において、その解像度が高解像度から低解像度までの種々の値を採る場合でも、特に低解像度の場合でも、精度良く像域が分離できる。従って、正確に判別した像域毎に、色焼けを修正し、ノイズを除去し、平滑化し、色の復元等をすることができる。この結果、絵柄や文字を表示装置上に綺麗に表示することができる。また、入力画像が古書を読み取ったカラー画像である場合でも、色焼けしている背景を修正して見易くし、カラー画像における文字を鮮明に表示し、画像を見易くすることができる。
図1は、画像処理装置構成図であり、本発明の画像処理装置の構成の一例を示す。画像処理装置100は、入力された画像データ(入力画像)を入力画像ファイル300に格納し、当該入力画像を表示装置500に綺麗に表示するために、これについて本発明に従って所定の画像処理を行うことにより、表示装置500に表示するための画像データ(表示画像)を生成して表示画像ファイル400に格納し、これを表示装置500に表示する。入力画像は、例えばスキャナ200等の画像読取装置200によって読み取られ、当該画像処理装置100に入力された画像データである。
画像処理装置100は、入力画像の像域分離処理を行う画像処理装置であって、本発明に従う画像処理を行うために、像域処理部1、色焼け処理部2、ノイズ除去部3、平滑化部4、色処理部5、文字色処理部6を備える。像域処理部1は、第1縮小画像作成部11、第2縮小画像作成部12、像域判定部13を備える。色焼け処理部2は、色焼け判定部21、色焼け除去部22を備える。色処理部5は、モノクロ/カラー判定部51、色除去部52、色復元部53を備える。文字色処理部6は、明度最適化部61、高精細文字処理部62を備える。
像域処理部1は、入力画像ファイル300から読み出した入力画像について、その像域判定部13において、入力画像の像域分離処理を行う。具体的には、入力画像の網点の検出を行い、これに基づいて、入力画像の像域を絵柄、文字、背景のいずれかに分離する。ここで、網点は、ディザを含むものであり、印刷時における原稿上の色材定着領域を言う(以下同じ)。このために、像域処理部1は、第1縮小画像作成部11及び第2縮小画像作成部12を備え、各々において、像域分離を行うための2つの異なる縮小画像を作成する。2つの異なる縮小画像を用いる理由及び像域判定の原理は、以下の通りである。
一般に、多くの原稿において、通常の絵柄は「網点」と呼ばれるドットにより印刷されている。通常の絵柄とは、例えば図2における「風景写真」の領域(像域)Aである(又は、図8において黒く塗り潰される領域である)。網点の間隔は、通常、約100〜200線/インチであると考えて良い。そこで、本発明においては、縮小画像を作成する際に、当該縮小画像の解像度が入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるように、入力画像の解像度(即ち、網点の間隔)に応じて縮小率を変える。網点の間隔よりも十分に小さい間隔(解像度)とは、網点が潰れる解像度、例えば25〜75dpiである。この例では、50dpiを用いる(以下同じ)。これにより、網点を検出することができる。
最初に、第1縮小画像作成部11による第1の縮小画像の作成について説明する。第1縮小画像作成部11は、文字の像域の特徴に基づく第1の処理により、所定の縮小率を有する入力画像についての第1の縮小画像を作成する。第1の処理は、注目画素を当該注目画素の各々の画素値の平均値を有する画素で置きかえることにより、縮小画像を得る処理である。所定の縮小率は、前述のように、当該縮小画像の解像度が入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率である。
第1縮小画像作成部11は、第1の縮小画像の作成のために、最初に、図3に示すように、注目画素(処理対象画素)の各々の画素の値(階調値)の平均値を算出する。例えば、入力画像(スキャナ200で読み取った画像)の解像度が600dpiの高解像度の場合、図3(A)に示すように、前述のように、縮小画像の解像度を50dpiとするためには、12個×12個の画素の階調値の平均値を求めれば良い。そして、当該平均値を持つ画素で、入力画像における当該12個×12個の画素を置きかえる(代表させる)。同様に、図3(B)に示すように、300dpiの中間解像度の場合、6個×6個の画素の階調値の平均値を求める。図3(C)に示すように、200dpiの低解像度の場合、4個×4個の画素の階調値の平均値を求める。図3(D)に示すように、150dpiの低解像度の場合、3個×3個の画素の階調値の平均値を求める。他の解像度の場合、ここに述べた解像度に近い演算を採用すれば良い。これにより、50dpiの縮小画像が求まる。
次に、求めた縮小画像において、注目画素とその周辺画素の各々との差分を求め、その最大値を選択し、当該選択した最大値(差分)が所定の値(閾値)よりも大きい場合、文字のエッジ成分を抽出したものと判断する。閾値は、画素値を例えば256階調で表す場合、20とされる。
前述のように縮小画像を作成すると(縮小後の解像度を選択すると)、網点は潰れるが、文字のエッジ成分は残る。そこで、周辺画素との差分が所定の値(20階調)以上あれば、文字のエッジ成分と考えることができる。一方、絵柄は元々エッジ成分が少ないので、前述のように縮小後の解像度を選択すると、当該エッジ成分は消えてしまう。なお、背景はエッジ成分を持たない。従って、縮小画像におけるエッジ成分の有無の相違を利用することにより、文字の像域とそれ以外の像域(絵柄の像域及び背景の像域)とを判別することができる。これにより、図2に示すように、種々の像域の混じった入力画像から、エッジ成分を強く含む網点又は像域(即ち、文字の像域)と、これ以外の網点又は像域(即ち、絵柄の像域と背景の像域)とを判別することができる。従って、第1の縮小画像を用いた文字の像域は、第1の縮小画像において、注目画素とその周辺画素の各々との差分の中の最大値を求め、当該最大値が所定の値よりも大きい場合に当該文字の像域を抽出したと判断することで抽出される。
次に、第2縮小画像作成部12による第2の縮小画像の作成について説明する。第2縮小画像作成部12は、絵柄の像域の特徴に基づき前記第1の処理とは異なる第2の処理により、所定の縮小率を有する前記入力画像についての第2の縮小画像を作成する。所定の縮小率は、前述のように、当該縮小画像の解像度が入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率である。第2の処理は、注目画素を所定の処理により算出した当該注目画素の各々の画素値の最小値を有する画素で置きかえることにより、縮小画像を得る処理である。第2の処理においては、入力画像の解像度に応じた異なる処理により、当該注目画素の各々の画素値の最小値を算出する。
第2縮小画像作成部12は、第2の縮小画像の作成のために、最初に、注目画素(処理対象画素)の各々の画素の値(階調値)の最小値MIN(「黒」色に相当する)を算出する。即ち、縮小画像の作成方法として、縮小する際に、注目画素の各々の画素の階調値の中の最小値MINを採ることにより、画像を最適に縮小する。この時、入力画像の解像度に応じて、前記最小値MINの算出方法を変更する。
一般に、入力画像が高解像度である場合、当該画像における網点の例を図4(A)に示す。高解像度とは、網点が解像できる解像度を言い、例えば600dpiである。この場合、図4(A)に示すように、(図2の領域Aにおける)網点が綺麗に解像できる(読み取れる)ので、黒成分(網点成分)を抽出することができる。入力画像が低解像度である場合、当該画像における網点の例を図4(B)に示す。低解像度とは、網点が解像できない解像度を言い、例えば150dpiである。この場合、図4(B)に示すように、(図2の領域Aにおける)網点が解像できない(読み取れない)ので、網点線分の抽出にばらつきが発生する。
以上から、入力画像が高解像度である場合、図5(A)に示すように、注目画素群からその最小値MINを採ればよい。即ち、例えば4×4=16個の注目画素(の値)d11〜d44の中で最も値の小さい画素を選択し、その値を最小値MINとし、当該画素s11で16個の注目画素d11〜d44を置き換える。即ち、注目画素d11〜d44を画素s11で代表させることにより、画像を縮小する。これにより、高解像度の網点成分(黒成分)を抽出している。
一方、入力画像が低解像度である場合、図5(B)に示すように、4×4=16個の注目画素群について、所定の演算を行うことにより、例えば2×2の領域に対して黒成分の抽出を行う。即ち、16個の中の4個の注目画素d11、d12、d21、d22を用いて、図5(B)に示す演算により、仮の黒成分t11=255−((255−d11)+(255−d12)+(255−d21)+(255−d22))を算出する。同様に、他の黒成分t12、t21、t22を算出する。これらの抽出された4個の仮の黒成分の中で最も値の小さい画素を選択し、その値を最小値MINとし、当該画素s11で16個の注目画素d11〜d44を置き換え、画像を縮小する。これにより、網点によるばらつきを押さえつつ、低解像度の網点成分(黒成分)を抽出している。
例えば、入力画像の解像度が600dpiの高解像度の場合、図6(A)に示すように、 縮小画像の解像度を50dpiとするために、12個×12個の画素の中から当該階調値の最も小さい値、即ち最小値MINを図5(A)に示す方法により求める。最小値MINは、例えば256階調で20〜30程度である。そして、当該最小値MINを持つ画素で、入力画像における当該12個×12個の画素を置きかえる。同様に、図6(B)に示すように、300dpiの中間解像度の場合、6個×6個の画素の中から最小値MINを図5(B)に示す方法により求める。図6(C)に示す200dpiの低解像度の場合及び図6(D)に示す150dpiの低解像度の場合、各々、4個×4個の画素及び3個×3個の画素の中から最小値MINを図5(B)に示す方法により求める。他の解像度の場合、ここに述べた解像度に近い演算を採用すれば良い。これにより、50dpiの縮小画像が求まる。
次に、求めた縮小画像に対して、図7に示すように、ヒストグラムを作成する。このヒストグラムを利用して分散等による閾値Tを決定し、この閾値Tを用いて縮小画像の2値化を行う。閾値Tは、例えば図7に示す演算により算出する。これにより、入力画像において、網点又は絵柄の像域に関しては、ある面積の黒領域が発生する。
この場合、更に、以下のようにして、網点と文字とを区別する。例えば、12ポイントの文字の大きさは4×4mm程度であり、一方、文字には隙間が発生し黒と白の成分ができる。これらのことを考慮すると、10×10ドット(5mm×5mm)の大きさ領域で黒成分が占める割合が高い場合、当該領域は、文字ではなく、網点又は絵柄であると判断することができる。
一般に、絵柄の黒成分は文字の黒成分よりも多く、前述のように縮小後の解像度を選択すると、文字の黒成分は消えてしまう。一方、絵柄については、低解像度においても隣接画素から黒成分を取得するので、黒成分が残る。なお、背景はエッジ成分を持たない。従って、縮小画像における黒成分(黒画素)の割合の相違を利用することにより、黒成分の多く存在する絵柄の像域と、これ以外の像域(即ち、文字の像域と背景の像域)とを判別することができる。そこで、当該縮小画像において、10×10=100個の画素の中に例えば98個以上の黒成分(黒画素)が存在する場合、絵柄の黒成分を抽出したものと判断する。これにより、図8に示すように、種々の像域の混じった入力画像から、黒成分の多く存在する像域(即ち、絵柄の像域)と、これ以外の像域(即ち、文字の像域と背景の像域)とを判別することができる。従って、第2の縮小画像を用いた絵柄の像域は、第2の縮小画像に基づいて作成したヒストグラムから定まる値により当該第2の縮小画像を2値化し、当該2値化画像における黒画素の割合が所定の値よりも大きい場合に当該絵柄の像域を抽出したと判断することで抽出される。
以上のように、図8及び図2に示す2個の縮小画像を比較することによって、絵柄、文字、背景の像域を判別することができる。従って、像域判定部13は、入力画像の解像度に応じた縮小率によって縮小画像を得て、第1の縮小画像を用いて文字の像域を抽出し、第2の縮小画像を用いて絵柄の像域を抽出し、第1の縮小画像と第2の縮小画像とを用いて背景の像域を抽出することにより、入力画像について文字、絵柄、背景のいずれの像域であるかを判定する。また、2つの縮小画像を作ることで、入力画像が低解像度である場合においても、高精度な像域分離を可能とし、その後に行う精度向上を図ることができる。更に、絵柄中の文字の像域を抽出し、その像域に応じて最適な処理を行うことで、画像の文字を読みやすくすることができる。なお、縮小画像を得る方法としては、例えば周知の縮小であるバイリニア/バイキュービック等の方法によっても良い。
色焼け判定部21は、色焼けの有無を判定する。即ち、像域処理部1において、背景像域であると判定された領域について、色焼け画像であるか否かを判定する。一般に、色焼けした原稿においては、図9(A)に示すように、背景の赤成分R ̄が強く、青成分B ̄が弱いという特徴がある。図9(A)は背景の像域のヒストグラムである。また、R ̄<G ̄<B ̄の傾向が強ければ、色むらの傾向が強いという特徴がある。そこで、前述の像域判定により背景と判別された像域において、相互に対応する位置の画素値がR>(G+10)>(B+20)を満たす画素が、背景の像域における全画素数に対して割合が高い場合、色焼け原稿であると判定する。なお、例えばRは当該画素の赤成分の値(階調値)であり、また、R ̄は当該像域(背景の像域)における各々の画素の赤成分の平均値(階調値)である(他も同じ)。更に、後述する色復元部53において用いられる色褪せ値KはK=R−Bにより求まる。
色焼け除去部22は、例えば色焼け判定部21において色焼け画像であると判定された(入力画像における)背景像域である領域から、色焼けを除去する。色焼け除去部22は、色焼け原稿であると判定された場合、図 9(B)に示すように、各々の画素におけるRGBの値を合わせる(RGBのヒストグラムが重なるようにする)。即ち、色焼け除去部22は、前記判別された背景の像域の画素に対して、図9(A)に示すように、RGB成分毎にヒストグラムを作成する。このヒストグラムの平均値または分散値から算出される値を、白(画素の階調値で(256階調における)255)とする。即ち、Rを基準として、G及びBのトーンカーブを変更する。これにより、図9(B)に示すように、色焼けを除去する。
従って、本発明によれば、正確に判別された背景の像域が色焼け(色褪せ)をしているかどうか判断し、色焼けしている場合、背景から不要な色を除去することができる。これにより、例えば入力原稿が古書である場合、分離した背景の像域に注目して、古書特有の色焼けを判定することで、後述するように、背景のノイズを除去し、また、その他の部分のコントラストを高め、画像を見えやすくすることができる。
ノイズ除去部3は、入力画像からノイズを除去する。一般に、色焼けした原稿においては、年月の経過による劣化やゴミの付着等により、入力装置より得られた画像に劣化が見られる。そのため、ゴミの除去を行う必要がある。ノイズ除去部3は、図10に示すように、像域処理部1で作成した縮小画像を、更に2値化する。この時、図10の左側のように読み取られたゴミは、縮小画像を2値化すると、通常、周囲に連続する領域を持たないので、当該画像内において孤立点となる。そこで、この孤立点を除去することにより、大きなノイズ成分を除去する。ノイズ除去部3で除去可能であるゴミは、50dpiの解像度における1ドット、つまり約0.5mmより小さいゴミである。前述したとおり、12ポイントの文字の大きさが約4mmであるので、文字等を消去してしまうことは無い。
平滑化部4は、像域毎に画像(入力画像)を平滑化する。即ち、入力画像において文字、絵柄、背景の像域であると判定された領域の各々について、相互に異なるフィルタにより平滑化を行う。このために、平滑化部4は、例えば像域毎に用意される。即ち、前述のように分離された像域毎に、その平滑化に最適なフィルタを用意する(最適な平滑化部4を用意する)。これにより、像域毎に最適なノイズ成分の除去処理を行う。
一般に、背景の像域においては、非可逆圧縮によるブロックノイズ、小さいゴミ/傷等がある可能性がある。絵柄の像域においては、網点と入力装置の特性とにより、モアレや解像のバラツキがある可能性がある。また、文字の像域においては、エッジ成分が強いため、非可逆圧縮によるモスキートノイズが発生している可能性がある。
背景の像域においては、基本的には、図11(A)に示すように、平滑化フィルタを弱めにし、ノイズ成分の除去を行う。即ち、殆どぼかしの無いフィルタを用いる。一方、背景の像域のブロックノイズについて見ると、非可逆圧縮により8×8の領域(周知のJPEGのDCTのブロック)の境でノイズが発生する。そこで、図11(B)に示すように、当該8×8の領域の境においては、平滑化フィルタを強くして、ノイズ成分を除去する。即ち、やや強くぼかしたフィルタを用いる。
絵柄の像域においては、網点のモアレや解像のバラツキを除去するために、図11(C)に示すように、平滑化フィルタを最も強くして、ノイズ成分(網点)を除去する。即ち、強くぼかしたフィルタを用いる。
文字の像域においては、非可逆圧縮によるモスキートノイズについて見ると、図12(A)に示すように、8×8の領域でエッジ成分が強いほど大きい。そこで、注目画素と周辺画素の差分を取り、その差分がある閾値に対して小さい場合の画素との平滑化を行う。具体的には、図12(B)に示すように、特殊なフィルタを用いて、ノイズ成分を除去する。即ち、8×8の領域でエッジ成分が大きいほど、閾値を大きくする。これにより、文字成分は文字成分で平滑化を行い、その他の部分はその他の部分で、各々、平滑化を行うことでノイズ成分を除去することができる。
ここで、像域毎の平滑化フィルタの強さのばらつきによっては、像域の境にエッジ成分(階調値の段差)ができてしまう場合がある。そこで、像域の境においては、図12(C)に示すように、像域と像域の中間の平滑化フィルタを使用する。図12(C)のフィルタは、例えば絵柄の像域と背景の像域との境において用いられる中間平滑化フィルタを示す。これにより、エッジ成分が目立つことを防止するようにしても良い。
以上により、入力画像からノイズ成分を除去し、像域に応じた平滑処理を行うことができる。特に、前述のように正確に判別された像域毎に平滑フィルタを変更することにより、画像を滑らかにすると共に、背景のノイズ、絵柄領域の網点、文字領域の非可逆圧縮によるモスキートノイズ等を除去し、また、原稿についたゴミ/埃等を読み取ったデータを平滑化し、画像を綺麗にすることができる。また、画像読取装置200に特有のノイズ、非可逆圧縮に特有のブロックノイズ/モスキートノイズ、古書に特有のゴミなどを消去することができる。
モノクロ/カラー判定部51は、入力画像についてモノクロ画像であるかカラー画像であるかを判定する。一般に、原稿によっては、白地に黒文字であるとは限ない。即ち、原稿の地色がカラーである可能性があるので、判別が必要である。そこで、モノクロ/カラー判定部51は、背景の像域以外の像域について、色味成分を抽出する。この例では、各々の画素について、RGBの中の最大値Maxと最小値Minの差を、色味成分として抽出する。この時、RGB空間ではなく、色空間として周知のHSVの彩度やLabのab値に変換し、その値を色味成分としてもよい。モノクロ/カラー判定部51は、得られた色味成分の値が所定の値よりも大きい場合、カラー画像であると判断する。
色除去部52は、例えば入力画像がモノクロ画像であると判定された場合、当該入力画像から色(色成分)を除去する。即ち、色除去部52は、入力原稿がモノクロ画像であると判定された場合、色味成分は無駄であるので、その除去を行う。除去の方法としては、画素の値を、Y=0.30R+0.59G+0.11Bにより値Yとして求めることにより、RGBからグレー(Gray即ち中間調)に変換すればよい。このとき、色空間で知られるHSVやLab等に変換し、色味成分を除去した後、RGBに戻してグレー化してもよい。
色復元部53は、例えば入力画像がカラー画像であると判定された場合、入力画像の色(色成分)を復元する。即ち、色復元部53は、入力原稿がカラー画像であると判定された場合、色を復元する処理を行う。一般に、色焼け原稿においては、色も褪せていると考えられる。そこで、色焼け判定部21において算出された色あせ具合(色褪せ値K、図9(A)参照)に応じて、彩度の向上を図る。具体的には、RGBからHSVに変換して、色あせ値Kが大きいほど、Kに対してHSVのS成分を大きくする。このようにして算出されたHSVをRGBに戻すことにより、色を復元する。
以上により、カラー画像と判断された場合は色の復元を行い(色あせた原稿の色を修復し)、モノクロと判断された場合は色成分の除去を行い、明度による最適なコントラストを実現することができる。これにより、例えば古書等を読み取った入力画像を、表示装置500上に綺麗に表示し、見易くすることができる。
明度最適化部61は、入力画像の明度を最適化する。即ち、文字は黒く、背景は白くする処理を行う。一般に、文字等を表示装置500で見る場合、コントラストが高いほうがはっきりとして見える。そのため、文字は黒く、背景は白くするために、白レベルと黒レベルを決定する。明度最適化部61は、例えば色除去を行った画像に対して、ヒストグラムを作成し、そのヒストグラムの分散値等により所定の値(スライス)を求める。また、当該ヒストグラムの最大値Max、最小値Minを求める。これらのスライスと最小値Minとの中間点(階調)を黒とし、スライスと最大値Maxの中間点を白とする。従って、背景は白く、文字は黒くすることができる。これにより、文字の像域については、文字のかすれやジャギーを軽減することができ、絵柄の像域については、これが諧調性をもっているため、表示装置500等で見易い。
高精細文字処理部62は、文字を含む入力画像について少なくとも文字の像域についての高精細処理を行う。即ち、高精細文字処理部62は、更に、表示装置500で見易くするために、入力画像に含まれる文字の高精細化処理を行う。即ち、高精細文字処理部62は、図13に示すように、各々の画素のRGBが連続しているとみなして、図18を参照して後述するように、高精細文字処理を施す。即ち、少なくとも文字像域であると判定された領域について、入力画像に含まれる文字をモノクロ画像の高精細文字に変換した後、モノクロ画像の高精細文字をカラー画像の高精細文字に変換する。これにより、文字は細くなり、かつ、文字周辺部には若干色がつく。これにより、LCD(液晶表示装置)などではサブピクセル点灯の効果を有し、ジャギー低減が図られる。また、文字の周辺部に若干色がつくことにより、文字のコントラストがはっきりとする。
更に、白背景(画素値(階調値)は255)で黒文字(画素値は0)は、短時間で見るにはコントラスト(白背景と黒文字の差)が高く見易い。しかしながら、長時間表示装置500を見ているときには、コントラストが大き過ぎるため、目が疲れてしまう。そこで、黒文字に対して若干画素値を上乗せすることで、コントラストを小さくし読み易くする。即ち、黒文字の画素の階調値を本来の値よりも大きい値とすることにより、当該画像のコントラストを小さくする。具体的には、高精細文字処理部62は、黒文字の画素の階調値を0よりも大きい値、例えば20(256階調)とする。このとき、RGBをLabに変換して、色差ΔE(ここでは明るさ)を例えば階調値80(256階調)とし、LabからRGBに戻してもよい。
この後、高精細文字処理部62は、以上の処理により得た画像を出力画像として表示画像ファイル400に格納する。当該出力画像は、画像処理装置100により表示装置500上に表示される。この時、本発明により、原稿や入力画像を直接表示した場合よりも綺麗で読み易い画像が、表示装置500上に表示される。
以上のように、文字の高精細化処理等により、ジャギーを低減しコントラストを向上することができる。また、表示装置500等で読み易い画像にするため、明度による最適化および文字を対象にしたフィルタ処理を行うことで、長時間でも読みやすい画像を表示することができる。また、高精細文字処理部62において、強調とぼかしを併用することで、高いコントラストでかつ表示装置500上で目の疲れない読み易い画像を表示することができる。
以上、説明したように、本発明によれば低解像度においても、高精度な像域分離が可能で、その分離された像域毎に応じたフィルタ処理を行い、また、表示装置500等で見やすくするための処理を行うことにより、画像を読みやすくすることを可能とする。
図14は、画像処理フローであり、本発明の画像処理装置100における画像処理の一例を示す。像域処理部1は像域判定処理を行う(ステップS11)。像域判定処理については、図15〜図17を参照して後述する。
この後、色焼け処理部2は、色焼け判定部21により色焼け判定処理を行い(ステップS12)、この判定結果に基づいて、色焼けの有無を調べる(ステップS13)。色焼けが有る場合、色焼け除去部22は色焼け除去処理を行い(ステップS14)、色焼けが無い場合、ステップS14を省略する。この後、ノイズ除去部3はノイズ除去処理を行い(ステップS15)、平滑化部4はステップS11において判定された像域毎に、当該像域に最適な平滑処理を行う(ステップS16)。なお、ステップS15とS16とは、並列に実行しても良い。この後、色処理部5は、モノクロ/カラー判定部51により当該画像についてのモノクロ/カラー判定処理を行い(ステップS17)、この判定結果に基づいて、モノクロ画像かカラー画像かを調べる(ステップS18)。当該画像がモノクロ画像である場合、色除去部52は色味除去処理を行い(ステップS19)、当該画像がカラー画像である場合、色復元部53は色復元処理を行う(ステップS110)。
この後、文字色処理部6は、明度最適化部61により明度最適化処理を行い(ステップS111)、高精細文字処理部62により高精細文字処理を行う(ステップS112)。高精細文字処理については、図18〜図21を参照して後述する。
図15は、縮小画像作成処理フローであり、本発明の画像処理装置100における像域判定処理における縮小画像作成処理の一例を示す。この処理は図14のステップS11において第1縮小画像作成部11により実行される。
第1縮小画像作成部11は、前述のようにして第1の縮小画像を作成し(ステップS21)、当該第1の縮小画像から1個の注目画素を取り出し、この注目画素とその周囲の複数の画素(複数の周辺画素)の各々との差分を求め、その中で最大の差分を抽出し(ステップS22)、当該最大差分が所定のレベル(例えば、階調差20)以上の値か否かを調べる(ステップS23)。第1縮小画像作成部11は、最大差分が所定のレベル以上である場合、当該注目画素はエッジ(エッジ領域)であると判定する(ステップS24)。これは、前述のように、文字の像域を判定していることになる。最大差分が所定のレベル以上でない場合、当該注目画素はその他の領域であると判定する(ステップS25)。これは、前述のように、文字以外の像域(絵柄及び背景の像域)を判定していることになる。この後、第1縮小画像作成部11は、全ての画素についての処理が終了したか否かを調べ(ステップS26)、終了していない場合、ステップS22以下を繰り返し、終了した場合、エッジの隣接画素もエッジであると判定する(ステップS27)。これにより、図2の右側の結果が得られる。
図16は、縮小画像作成処理フローであり、本発明の画像処理装置100における像域判定処理における縮小画像作成処理の一例を示す。この処理は図14のステップS11において、図15における処理と並行に又はその後に、第2縮小画像作成部12により実行される。
第2縮小画像作成部12は、前述のようにして第2の縮小画像を作成し(ステップS31)、当該第2の縮小画像(の画素値)についてのヒストグラムを作成し(ステップS32)、当該ヒストグラムに基づいて第2の縮小画像を2値化処理して、2値画像を得る(ステップS33)。この後、第2縮小画像作成部12は、当該2値画像における黒画素の数をカウントして(ステップS34)、所定のレベル(数)以上の黒画素が検出された(100個の画素中98個以上検出された)か否かを調べる(ステップS35)。通常、絵柄の像域は真っ黒になる。第2縮小画像作成部12は、所定のレベル(数)以上の黒画素が検出された場合、網点画素(絵柄)であると判定する(ステップS36)。これは、絵柄の像域を判定していることになる。所定のレベル以上の黒画素が検出されない場合、その他の画素であると判定する(ステップS37)。これは、絵柄以外の像域(文字及び背景の像域)を判定していることになる。この後、第2縮小画像作成部12は、全ての画素についての処理が終了したか否かを調べ(ステップS38)、終了していない場合、ステップS34以下を繰り返し、終了した場合、処理を終了する。これにより、図8の右側に示す結果が得られる。
図17は、像域判定処理フローであり、本発明の画像処理装置100における像域判定処理の一例を示す。この処理は、図14のステップS11において、図15及び図16における処理の後に、像域判定部13により実行される。
像域判定部13は、第2の縮小画像を用いた処理(図16の処理)の結果が当該画素領域が絵柄領域であることを示しているか否かについて調べ(ステップS41)、当該処理結果が絵柄領域であることを示している場合、当該領域を絵柄領域(像域、以下同じ)であると判定する(ステップS42)。当該処理結果が絵柄領域であることを示していない場合、像域判定部13は、第1の縮小画像を用いた処理(図15の処理)の結果が当該画素領域が文字領域であることを示している否かについて調べ(ステップS43)、当該処理結果が文字領域であることを示している場合、当該領域を文字領域であると判定する(ステップS44)。当該処理結果が文字領域であることを示していない場合、像域判定部13は、当該領域を背景領域であると判定する(ステップS45)。この後、像域判定部13は、全ての画素についての処理が終了したか否かを調べ(ステップS46)、終了していない場合、ステップS41以下を繰り返し、終了した場合、処理を終了する。
図18は、高精細文字処理フローであり、本発明の画像処理装置100における高精細文字処理の一例を示す。この処理は図14のステップS112において高精細文字処理部62により実行される。
高精細文字処理部62は、入力画像に含まれる文字をモノクロ画像の高精細文字に変換する処理を行い(ステップS51)、全ての画素についての当該処理が終了したか否かを調べ(ステップS52)、終了していない場合、ステップS51以下を繰り返す。終了した場合、高精細文字処理部62は、この後、モノクロ画像の高精細文字をカラー画像の高精細文字に変換する処理を行い、これにより、黒い文字の周囲に当該周囲の色に基づいて定まる色を付け(ステップS53〜S55)、全ての画素についての当該処理が終了したか否かを調べ(ステップS56)、終了していない場合、ステップS53以下を繰り返し、終了した場合、処理を終了する。カラー画像の高精細文字処理は、周囲の色に基づいて定まる色の中のR成分についての処理(ステップS53)、G成分についての処理(ステップS54)、B成分についての処理(ステップS55)の順に実行される。
なお、ステップS52及びS56において、処理対象とされる画素(文字)は、少なくとも、前述の像域判定により文字の像域とされた範囲の全ての画素である。従って、入力画像の全ての像域について、図18の処理を行っても良い。
図19は、高精細文字処理フローであり、本発明の画像処理装置100における高精細文字処理におけるR成分についての処理の一例を示す。この処理は図18のステップS53において高精細文字処理部62により実行される。
高精細文字処理部62は、パラメータAlfaを求め(ステップS61)、これに基づいてパラメータBetaを求め(ステップS62)、これらのパラメータを用いて第1中間値Tmp1を求める(ステップS63)。第1中間値Tmp1は、当該文字のエッジの画素について、その左隣(又は右隣)の画素に基づいて算出した重みである。なお、各々の画素の値は、0〜255の256階調で表されているものとする。高精細文字処理部62は、同様にして、パラメータAlfaを求め(ステップS64)、パラメータBetaを求め(ステップS65)、第2中間値Tmp2を求める(ステップS66)。第2中間値Tmp2は、当該文字のエッジの画素について、その右隣(又は左隣)の画素に基づいて算出した重みである。この後、高精細文字処理部62は、第1中間値Tmp1及び第2中間値Tmp2を平均することにより、R成分の値r[i]を算出する(ステップS67)。
図20及び図21は、高精細文字処理フローであり、本発明の画像処理装置100における高精細文字処理におけるG成分及びB成分についての処理の一例を示す。これらの処理は、各々、図18のステップS54及びS55において高精細文字処理部62により実行され、共に図19の処理と類似であるので、その説明を省略する。
以上説明したように、本発明によれば、画像処理装置において、入力画像の解像度が高解像度から低解像度までの種々の値を採る場合でも、精度良く像域が分離できるので、正確に判別した像域毎に、色焼けを修正する等の種々の処理を行うことができる。この結果、絵柄や文字を表示装置上に綺麗に表示することができる。また、入力画像が古書を読み取ったカラー画像である場合でも、色焼けしている背景を修正して見易くし、カラー画像における文字を鮮明に表示し、画像を見易くすることができる。
本発明によれば、画像処理装置において、種々の理由による文字の像域の画質の低下を補うことができ、文字を表示装置上に綺麗に表示することができ、特に、カラー画像中の文字を表示装置上に綺麗に表示することができる。
画像処理装置構成図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 像域判定処理説明図である。 色処理説明図である。 ノイズ除去説明図である。 平滑化説明図である。 平滑化説明図である。 高精細化説明図である。 画像処理フローである。 縮小画像作成処理フローである。 縮小画像作成処理フローである。 像域判定処理フローである。 高精細文字処理フローである。 高精細文字処理フローである。 高精細文字処理フローである。 高精細文字処理フローである。
符号の説明
1 像域処理部
2 色焼け処理部
3 ノイズ除去部
4 平滑化部
5 色処理部
6 文字色処理部
11 第1縮小画像作成部
12 第2縮小画像作成部
13 像域判定部
21 色焼け判定部
22 色焼け除去部
51 モノクロ/カラー判定部
52 色除去部
53 色復元部
61 明度最適化部
62 高精細文字処理部

Claims (12)

  1. 入力画像の像域分離処理を行う画像処理装置であって、
    文字の像域の特徴に基づく第1の処理により当該第1の縮小画像の解像度が前記入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率を用いて前記入力画像を縮小することにより、前記文字の像域の特徴を残す第1の縮小画像を作成する第1縮小画像作成部と、
    絵柄の像域の特徴に基づき前記第1の処理とは異なる第2の処理により当該第2の縮小画像の解像度が前記入力画像における網点の間隔よりも小さい間隔となるような縮小率を用いて前記入力画像を縮小することにより、前記絵柄の像域の特徴を残す第2の縮小画像を作成する第2縮小画像作成部と、
    前記第1の縮小画像に残る前記文字の像域の特徴に基づいて前記文字の像域とそれ以外の像域とを判別し、前記第2の縮小画像に残る前記絵柄の像域の特徴に基づいて前記絵柄の像域とそれ以外の像域とを判別することにより、前記入力画像について文字、絵柄、背景のいずれの像域であるかを判定する像域判定部とを備える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の処理は、注目画素を当該注目画素の各々の画素値の平均値を有する画素で置きかえることにより、縮小画像を得る処理であり、
    前記第2の処理は、注目画素を所定の処理により算出した当該注目画素の各々の画素値の最小値を有する画素で置きかえることにより、縮小画像を得る処理である
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第2の処理において、前記入力画像の解像度に応じた異なる処理により、当該注目画素の各々の画素値の最小値を算出する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の縮小画像を用いた文字の像域は、前記第1の縮小画像において、注目画素とその周辺画素の各々との差分の中の最大値を求め、当該最大値が所定の値よりも大きい場合に当該文字の像域を抽出したと判断することで抽出される
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記第2の縮小画像を用いた絵柄の像域は、前記第2の縮小画像に基づいて作成したヒストグラムから定まる値により当該第2の縮小画像を2値化し、当該2値化画像における黒画素の割合が所定の値よりも大きい場合に当該絵柄の像域を抽出したと判断することで抽出される
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 当該画像処理装置が、更に、
    前記背景像域であると判定された領域について、前記背景像域において、赤成分が緑成分と第1の所定の値との和よりも大きくかつ前記緑成分と第1の所定の値との和が青成分と第2の所定の値との和より大きい画素の数の割合が当該像域における全画素数に対して高い場合に色焼け画像であると判定することにより、色焼け画像であるか否かを判定する色焼け判定部と、
    色焼け画像であると判定された背景像域である領域から、色焼けを除去する色焼け除去部とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 当該画像処理装置が、更に、
    前記入力画像において文字、絵柄、背景の像域であると判定された領域の各々について、相互に異なるフィルタにより平滑化を行う複数の平滑化部を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 当該画像処理装置が、更に、
    前記入力画像についてモノクロ画像であるかカラー画像であるかを判定するモノクロ/カラー判定部と、
    前記入力画像がモノクロ画像であると判定された場合、前記入力画像から色成分を除去する色除去部と、
    前記入力画像がカラー画像であると判定された場合、当該カラー画像の各々の画素について、赤成分の値から青成分の値を差し引いた値である色褪せ値に応じて、当該画素の彩度を向上させることにより、前記入力画像の色成分を復元する色復元部とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 当該画像処理装置が、更に、
    少なくとも前記文字像域であると判定された領域について、前記入力画像に含まれる文字をモノクロ画像の高精細文字に変換した後、前記モノクロ画像の高精細文字をカラー画像の高精細文字に変換する高精細文字処理部を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  10. 当該画像処理装置が、更に、
    前記背景像域であると判定された領域について、色焼け画像であるか否かを判定する色焼け判定部と、
    色焼け画像であると判定された背景像域である領域から、色焼けを除去する色焼け除去部と、
    前記入力画像において文字、絵柄、背景の像域であると判定された領域の各々について、相互に異なるフィルタにより平滑化を行う複数の平滑化部と、
    前記入力画像についてモノクロ画像であるかカラー画像であるかを判定するモノクロ/カラー判定部と、
    前記入力画像がモノクロ画像であると判定された場合、前記入力画像から色成分を除去する色除去部と、
    前記入力画像がカラー画像であると判定された場合、前記入力画像の色成分を復元する色復元部と、
    少なくとも前記文字像域であると判定された領域について、前記入力画像に含まれる文字をモノクロ画像の高精細文字に変換した後、前記モノクロ画像の高精細文字をカラー画像の高精細文字に変換する高精細文字処理部とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  11. 当該画像処理装置が、更に、
    前記文字は黒く、背景は白くする明度最適化部を備える
    ことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記高精細文字処理部が、黒文字の画素の階調値を本来の値よりも大きい値とすることにより、当該画像のコントラストを小さくする
    ことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
JP2004332940A 2004-11-17 2004-11-17 画像処理装置 Expired - Fee Related JP4264051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004332940A JP4264051B2 (ja) 2004-11-17 2004-11-17 画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004332940A JP4264051B2 (ja) 2004-11-17 2004-11-17 画像処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006148292A JP2006148292A (ja) 2006-06-08
JP4264051B2 true JP4264051B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=36627497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004332940A Expired - Fee Related JP4264051B2 (ja) 2004-11-17 2004-11-17 画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4264051B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4728921B2 (ja) * 2006-09-15 2011-07-20 株式会社リコー 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体
JP2008211360A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Sony Corp 印刷装置、及びその制御方法
JP2008252680A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Omron Corp 携帯端末装置用のプログラムおよび携帯端末装置
JP5151708B2 (ja) * 2008-06-10 2013-02-27 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置および画像処理プログラム
JP2010103813A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Seiko Epson Corp 画像処理装置および画像処理方法
JP2010288250A (ja) * 2009-05-12 2010-12-24 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP5500194B2 (ja) * 2012-03-22 2014-05-21 日本電気株式会社 撮影画像処理装置及び撮影画像処理方法
JP2014026535A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Gree Inc 画像表示装置、画像表示方法及びプログラム
JP5747114B2 (ja) * 2014-10-15 2015-07-08 グリー株式会社 画像表示装置、画像表示方法及びプログラム
JP6317413B1 (ja) 2016-10-28 2018-04-25 株式会社Pfu 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006148292A (ja) 2006-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7912280B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and image processing program
JP4926568B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
US7382915B2 (en) Color to grayscale conversion method and apparatus
JP6031286B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP4890973B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記憶媒体
KR100994644B1 (ko) 화상 처리 장치 및 그 방법
EP2670125B1 (en) Image processing device correcting color of border region between object and background in image
JP4684959B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
US20080055620A1 (en) Image forming apparatus, image forming method, program, and recording medium
JP4264051B2 (ja) 画像処理装置
JP2022145776A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
US8665498B2 (en) Method and system for automatically detecting and processing halftone regions in scanned documents
JP4084537B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法および記録媒体並びに画像形成装置
JP2005072635A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像読取装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP6794901B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP6834701B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP2001352453A (ja) 画像再生装置
JP2004235743A (ja) 画像処理装置および画像処理方法およびプログラムおよび記録媒体
JP5057598B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記憶媒体
US20180288282A1 (en) Image processing apparatus specifying first and second pixels, and generating processed image data in which the first and second pixels have first and second colors respectively
JP4545134B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP2002232704A (ja) 画像処理装置及び画像形成装置
JP2007142771A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラム
JP2003198839A (ja) 文字エッジ検出装置
JP2014110576A (ja) 印刷物識別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4264051

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150220

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees