JP4261889B2 - Hmg−1、hmg−2の測定方法及び測定試薬 - Google Patents

Hmg−1、hmg−2の測定方法及び測定試薬 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、敗血症等の疾患のマーカーとなりうるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定方法及び測定試薬に関するものである。
本発明は、臨床検査、臨床病理学、免疫学及び医学などの生命科学分野、並びに分析化学などの化学分野等において有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
ハイモビリティーグループプロテイン(High Mobility Group Protein)(以下「HMG」と略すことがある。)は、クロマチン構造に含まれる大量の非ヒストンタンパク質として1964年に発見され、すべての高等動植物に普遍的に含まれるタンパク質であり、種族間で一次構造の保存性は極めて高い。また、核内ばかりではなく、細胞質内にも豊富に存在することが分かっている。生理作用ははっきりとは分かっていないが、HMGはDNAと結合する際に二重螺旋構造を緩めることから、転写反応の際にDNAの高次構造を最適構造に変化させて転写活性を高めるという、極めて広範囲の転写促進因子及びヌクレオソーム弛緩因子として機能すると考えられている。
【0003】
HMGには、いくつかの種類が存在する。例えば、ハイモビリティーグループプロテイン−1(HMG−1)、ハイモビリティーグループプロテイン−2(HMG−2)、ハイモビリティーグループプロテイン−3(HMG−3)、ハイモビリティーグループプロテイン−8(HMG−8)、ハイモビリティーグループプロテイン−17(HMG−17)、ハイモビリティーグループプロテイン−I(HMG−I)、ハイモビリティーグループプロテイン−Y(HMG−Y)、ハイモビリティーグループプロテイン−I(Y)(HMG−I(Y))、ハイモビリティーグループプロテイン I−C(HMG I−C)等を挙げることができる。
【0004】
なお、本発明者らが、遺伝情報処理ソフトウェア「GENETYX」(Software Development社)を使用してアミノ酸配列の相同性の解析を行ったところ、ヒトのHMG−1に対して、ウシのHMG−1の相同性は98.6%であり、ブタのHMG−1の相同性は99.1%であった。
また、同様に、ヒトのHMG−1に対し、ヒトのHMG−2の相同性は81.2%であり、ウシのHMG−2の相同性は72.3%であり、ブタのHMG−2の相同性は79.4%であった。
【0005】
ワングらは1999年に、遺伝子組み換え技術により調製したラットHMG−1自体を免疫原として調製したポリクローナル抗体を使用したウェスタンブロット法により、初めて血清中(血液中)のHMG−1の定量測定を行った。その結果、ワングらは、HMG−1が敗血症のマーカーとなりうることを示した。そして、敗血症の患者において、生き残る患者と、死に至る患者を判別することが、精密に血液中のHMG−1を測定することによって可能であることを示した。即ち、ただ単に血液中でのHMG−1の存在を確認するだけではなく、精密に定量することの有用性が明らかにされた(非特許文献1参照。)。
【0006】
なお、先に、HMG−1の測定に用いる抗体、即ちHMG−1に結合する抗体については、パーキネンらや、レップらによって調製可能なことが示されていた(非特許文献2及び非特許文献3参照。)。
この抗体を用いてレップらはHMG−1に関して固相酵素免疫測定法(Solid−phase Enzyme Immunoassay)が可能であることを述べている。〔なお、この固相酵素免疫測定法は、精製したHMG−1をマイクロプレート(マイクロタイタープレート)のウェルに固相化し、これに酵素標識したHMG−1に結合する抗体を接触させ、作用させて、HMG−1に結合する抗体が精製したHMG−1に結合することを確かめたものである。〕
【0007】
【非特許文献1】
H.Wangら,SCIENCE,285巻,9号,248〜251頁,1999年発行
【0008】
【非特許文献2】
J.Parkkinenら,The Journal of Biological Chemistry,268巻,26号,19726〜19738頁,1993年発行
【0009】
【非特許文献3】
W.A.Leppら,Journal of Immunoassay,10巻,4号,449〜465頁,1989年発行
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、試料中に含まれるHMG−1の測定系を構築し、測定を行ってみたが、測定の感度が得られないことが分かった。
それは、測定により得られるシグナルの量が極めて小さいため、再現性が悪く、低濃度域の正確性に欠け、満足に測定できるものではなかった。
【0011】
本発明の目的は、試料中に含まれるHMG−1、そしてこのHMG−1と相同性の高いHMG−2の測定に当たり、充分な測定感度を得ることが出来るようにし、その結果として、再現性がよく、低濃度域も正確に測定することができるHMG−1及び/又はHMG−2の測定方法及び測定試薬を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決を目指して検討を行った結果、HMG−1及び/又はHMG−2とともに、陽イオン及び陰イオンを共存させることにより、測定感度を上昇させることが出来ることを見出し、詳細に検討を進め本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、以下の発明を提供する。
(1) 試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定において、ハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2とともに、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定方法。
【0014】
(2) 陽イオンがアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン又はアンモニウムイオンであり、陰イオンがハロゲンイオン、有機化合物よりなる酸基、又は無機化合物よりなる酸基である、前記(1)記載の測定方法。
【0015】
(3) 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が225mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、前記(1)又は(2)記載の測定方法。
【0016】
(4) 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の測定方法。
【0017】
(5) 試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定試薬において、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定試薬。
【0018】
(6) 陽イオンがアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン又はアンモニウムイオンであり、陰イオンがハロゲンイオン、有機化合物よりなる酸基、又は無機化合物よりなる酸基である、前記(5)記載の測定試薬。
【0019】
(7) 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が225mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、前記(5)又は(6)記載の測定試薬。
【0020】
(8) 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、前記(5)〜(7)のいずれか1項に記載の測定試薬。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】
(1)発明の基本要件
本発明の、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定方法では、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定において、HMG−1及び/又はHMG−2とともに、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させることが必須である。
【0023】
また、本発明の、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定試薬では、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定試薬において、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で含有させることが必須である。
【0024】
以上のことにより、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定に当たり、測定感度を上昇させることができる。
【0025】
なお、「陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存(又は含有)させること」について、以下具体的に例示し説明する。
【0026】
例えば、陽イオンとしてナトリウムイオンを、陰イオンとして塩素イオンを共存(又は含有)させる場合には、イオンの価数はそれぞれ「+1」、「−1」であり、イオンの価数の絶対値はいずれも「1」であるので、ナトリウムイオン及び塩素イオンとも各々150mM以上のモル濃度で共存(又は含有)させる。
【0027】
また、陽イオンとしてナトリウムイオンを、陰イオンとして硫酸イオンを共存(又は含有)させる場合には、ナトリウムイオンの価数は「+1」、硫酸イオンの価数は「−2」であるので、イオンの価数の絶対値はそれぞれ「1」、「2」である。よって、ナトリウムイオンは150mM以上のモル濃度で、そして硫酸イオンは75mM以上のモル濃度で共存(又は含有)させる。
【0028】
そして、陽イオンとしてマグネシウムイオンを、陰イオンとして硫酸イオンを共存(又は含有)させる場合には、イオンの価数はそれぞれ「+2」、「−2」であり、イオンの価数の絶対値はいずれも「2」であるので、マグネシウムイオン及び硫酸イオンとも各々75mM以上のモル濃度で共存(又は含有)させる。
【0029】
(2)陽イオン及び陰イオンの濃度
本発明では、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存(又は含有)させる。
【0030】
そして、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が225mM以上となるような濃度で共存(又は含有)させることが、測定感度をより上昇させることができるため好ましい。
【0031】
同じ理由により、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM以上となるような濃度で共存(又は含有)させることが更に好ましい。
【0032】
そして、特に、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM〜825mMとなるような濃度範囲内で共存(又は含有)させることが好ましい。
【0033】
なお、陽イオン及び陰イオンが各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM未満となるような濃度で共存(又は含有)させた場合は、測定感度を上昇させる効果が不充分であり適当ではない。
【0034】
また、陽イオン及び陰イオンを各々共存(又は含有)させる濃度の上限は、特に限定されないものの、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が2,000mMを超えると測定感度が低下する場合もあるので、各々2,000mM以下とすることが好ましい。
【0035】
なお、前記の陽イオン及び陰イオンを共存(又は含有)させる濃度であるが、陽イオン及び陰イオンの各々が前記の規定の濃度以上であれば、それぞれが異なる濃度であってもよい。
【0036】
(3)陽イオン及び陰イオン
本発明において共存(又は含有)させる陽イオン及び陰イオンについて、以下説明を行う。
【0037】
〔1〕 陽イオン
前記の陽イオン及び陰イオンにおける陽イオンは、正の電荷を有するイオンであれば、特に限定されず用いることができる。
【0038】
この陽イオンとしては、1価の陽イオンであってもよく、又は2価以上の多価の陽イオンであってもよい。
【0039】
そして、この陽イオンとしては、例えば、金属イオン、アンモニウムイオン、又はその他の陽イオン等を挙げることができる。
【0040】
この金属イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、又はその他の金属イオン等を挙げることができる。
【0041】
アルカリ金属イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン等を挙げることができる。
【0042】
アルカリ土類金属イオンとしては、例えば、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、又はバリウムイオン等を挙げることができる。
【0043】
遷移金属イオンとしては、例えば、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、又は銅イオン等を挙げることができる。
【0044】
その他の金属イオンとしては、例えば、亜鉛イオン、又はアルミニウムイオン等を挙げることができる。
【0045】
アンモニウムイオンとしては、例えば、一級のアンモニウムイオン、二級のアンモニウムイオン、三級のアンモニウムイオン、又は四級のアンモニウムイオン等を挙げることができる。
【0046】
その他の陽イオンとしては、例えば、炭素原子、ケイ素原子、ホウ素原子、窒素原子(アンモニウムイオン以外の場合において)、リン原子、若しくは硫黄原子などが正の電荷を帯びている原子、又は原子団等を挙げることができる。
この具体的な例としては、炭素原子が正の電荷を帯びているコリンイオン等を挙げることができる。
【0047】
なお、この陽イオンとしては、1価の陽イオンが好ましい。
そして、この1価の陽イオンとしては、アルカリ金属イオンが好ましい。特に、ナトリウムイオンが好ましい。
【0048】
なお、この陽イオンとしては、1種類のものだけを用いてもよいし、又は複数種類のものを同時に用いてもよい。
【0049】
〔2〕 陰イオン
前記の陽イオン及び陰イオンにおける陰イオンは、負の電荷を有するイオンであれば、特に限定されず用いることができる。
【0050】
この陰イオンとしては、1価の陰イオンであってもよく、又は2価以上の多価の陰イオンであってもよい。
【0051】
そして、この陰イオンとしては、例えば、ハロゲンイオン、有機化合物よりなる酸基、又はその他の無機化合物よりなる酸基等を挙げることができる。
【0052】
ハロゲンイオンとしては、例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、又はヨウ素イオン等を挙げることができる。
【0053】
有機化合物よりなる酸基としては、例えば、酢酸イオン、クエン酸イオン、グルコン酸イオン、又はシュウ酸イオン等を挙げることができる。
【0054】
その他の無機化合物よりなる酸基としては、例えば、硫酸イオン、亜硫酸イオン、ピロ亜硫酸イオン、亜二チオン酸イオン、チオ亜硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、次亜硝酸イオン、ペルオキソ亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ピロ亜リン酸イオン、次亜リン酸イオン、二リン酸イオン、ホウ酸イオン、炭酸イオン、シアン酸イオン、イソシアン酸イオン、又はケイ酸イオン等を挙げることができる。
【0055】
なお、この陰イオンとしては、1価の陰イオンが好ましい。
そして、この1価の陰イオンとしては、ハロゲンイオンが好ましい。特に、塩素イオンが好ましい。
【0056】
また、この陰イオンとしては、1種類のものだけを用いてもよいし、又は複数種類のものを同時に用いてもよい。
【0057】
〔3〕 陽イオン及び陰イオン
試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定方法において、HMG−1及び/又はHMG−2とともに、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させる方法であるが、陽イオン及び陰イオンを各々HMG−1及び/又はHMG−2とともに、前記の濃度において共存させることができればいかなる方法でもよい。
【0058】
例えば、試料と、前記陽イオンを含む化合物と、前記陰イオンを含む化合物とを別々に混合して、陽イオン及び陰イオンを各々HMG−1及び/又はHMG−2とともに共存させてもよい。
【0059】
また、試料と、前記陽イオンと前記陰イオンの両方を含む化合物とを混合して、陽イオン及び陰イオンを各々HMG−1及び/又はHMG−2とともに共存させてもよい。
【0060】
そしてその結果として、前記陽イオン及び前記陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させられればよい。
【0061】
また、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定試薬において、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で含有させる方法であるが、陽イオン及び陰イオンを各々、前記の濃度において含有させることができればいかなる方法でもよい。
【0062】
例えば、前記陽イオンを含む化合物と、前記陰イオンを含む化合物を別々に添加して、前記測定試薬中に前記陽イオン及び前記陰イオンを含有させて、前記測定試薬を調製してもよい。
【0063】
また、前記陽イオンと前記陰イオンの両方を含む化合物を添加して、前記測定試薬中に前記陽イオン及び前記陰イオンを含有させて、前記測定試薬を調製してもよい。
【0064】
そしてその結果として、前記陽イオン及び前記陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で含有させられればよい。
【0065】
なお、前記の陽イオンと陰イオンの両方を含む化合物としては、例えば、この陽イオン及び陰イオンよりなる塩等を挙げることができる。
【0066】
(4)測定対象物質
本発明の測定方法及び測定試薬における測定対象物質は、ハイモビリティーグループプロテイン−1(HMG−1)、及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2(HMG−2)である。
【0067】
このHMG−1又はHMG−2としては、例えば、ヒト由来のもの、ウシ由来のもの、ブタ由来のもの、ウサギ由来のもの、ラット由来のもの、又はマウス由来のもの等を挙げることができる。更に、これらの遺伝子組み換え体由来のもの等を挙げることができる。
【0068】
(5)試料
本発明において、試料とは、前記のHMG−1及び/又はHMG−2が存在する可能性があり、かつそのHMG−1及び/又はHMG−2の存在の有無、又は含有量(濃度)の測定を行おうとするものをいう。
【0069】
例えば、ヒト又は動物の血液、血清、血漿、尿、***、髄液、唾液、汗、涙、腹水、羊水等の体液;ヒト若しくは動物の脳等の臓器、毛髪、皮膚、爪、筋肉、又は神経組織等の抽出液;ヒト又は動物の糞便の抽出液又は懸濁液;細胞或いは菌体の抽出液;そして、植物の抽出液等を挙げることができる。
【0070】
〔1〕 総論
本発明の、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定方法において、その測定原理は、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の存在の有無、又は含有量(濃度)を測定することができるものであれば、いかなるものであってもよい。
例えば、免疫学的測定方法等を挙げることができる。
【0071】
〔2〕 免疫学的測定方法
本発明の測定方法においては、その測定原理として、HMG−1及び/又はHMG−2に特異的に結合する抗体を用いて測定を行う免疫学的測定方法が好ましいものである。
【0072】
この免疫学的測定方法としては、例えば、酵素免疫測定法(ELISA、EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、放射免疫測定法(RIA)、発光免疫測定法(LIA)、酵素抗体法、蛍光抗体法、イムノクロマトグラフィー法、免疫比濁法、ラテックス比濁法、ラテックス凝集反応測定法、赤血球凝集反応法、粒子凝集反応法、特開平9−229936号公報及び特開平10−132819号公報などに記載された「測定対象物質(被検物質)に対する特異的結合物質が固定され、これで被覆された面を有する担体、及び測定対象物質(被検物質)に対する特異的結合物質が固定された粒子を用いる測定法」、又はDahlbeackらが示したELSA法(Enzyme−linked Ligandsorbent Assay)(Thromb.Haemost.,79巻,767〜772頁,1998年発行;WO98/23963)等を挙げることができる。
【0073】
そして、前記の免疫学的測定方法においては、サンドイッチ法、競合法又は均一系法(ホモジニアス系法)等のいずれの手法においても、本発明の測定方法を適用することができる。
また、本発明の測定方法における測定は、用手法により行ってもよいし、又は分析装置等の装置を用いて行ってもよい。
【0074】
〔3〕 標識抗体を用いた免疫学的測定方法
本発明の測定方法を酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法、放射免疫測定法又は発光免疫測定法等の標識抗体を用いた免疫学的測定方法により実施する場合には、サンドイッチ法又は競合法等により行うことができる。
【0075】
サンドイッチ法により実施する場合を例に取り以下説明を行う。
試料中に含まれるHMG−1を測定する場合には、固相化抗体及び標識抗体の両方の抗体とも、HMG−1に結合することができる抗体である必要がある。
また、試料中に含まれるHMG−2を測定する場合には、固相化抗体及び標識抗体の両方の抗体とも、HMG−2に結合することができる抗体である必要がある。
そして、試料中に含まれるHMG−1及びHMG−2を測定する場合には、固相化抗体及び標識抗体の両方の抗体とも、HMG−1及びHMG−2に結合することができる抗体である必要がある。
【0076】
前記測定方法に用いる固相担体としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルトルエン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ラテックス、リポソーム、ゼラチン、アガロース、セルロース、セファロース、ガラス、金属、セラミックス又は磁性体等の材質よりなるマイクロカプセル、ビーズ、マイクロプレート(マイクロタイタープレート)、試験管、スティック又は試験片等の形状の固相担体を用いることができる。
【0077】
固相化抗体は、前記の抗体と固相担体とを物理的吸着法、化学的結合法又はこれらの併用等の公知の方法により吸着、結合させて調製することができる。
【0078】
物理的吸着法による場合は、公知の方法に従い、抗体と固相担体を緩衝液などの溶液中で混合し接触させたり、又は緩衝液などに溶解した抗体と固相担体を接触させること等により行うことができる。
【0079】
また、化学的結合法により行う場合は、日本臨床病理学会編「臨床病理臨時増刊特集第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ−技術と応用−」,臨床病理刊行会,1983年発行;日本生化学会編「新生化学実験講座1 タンパク質IV」,東京化学同人,1991年発行等に記載の公知の方法に従い、抗体と固相担体をグルタルアルデヒド、カルボジイミド、イミドエステル又はマレイミド等の二価性の架橋試薬と混合、接触させ、抗体と固相担体のそれぞれのアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド基又は水酸基等と反応させること等により行うことができる。
【0080】
また、更に非特異的反応や固相担体の自然凝集等を抑制するために処理を行う必要があれば、抗体を固相化させた固相担体の表面又は内壁面に、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、ゼラチン、卵白アルブミンもしくはその塩などのタンパク質、界面活性剤又は脱脂粉乳等を接触させ被覆させること等の公知の方法により処理して、固相担体のブロッキング処理(マスキング処理)を行ってもよい。
【0081】
標識物質としては、酵素免疫測定法の場合には、パーオキシダーゼ(POD)、アルカリホスファターゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシダーゼ、乳酸脱水素酵素又はアミラーゼ等を用いることができる。
【0082】
また、蛍光免疫測定法の場合には、フルオレセインイソチオシアネート、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、置換ローダミンイソチオシアネート又はジクロロトリアジンイソチオシアネート等を用いることができる。そして、放射免疫測定法の場合には、トリチウム、ヨウ素125又はヨウ素131等を用いることができる。
【0083】
また、発光免疫測定法においては、NADH−FMNH2−ルシフェラーゼ系、ルミノール−過酸化水素−POD系、アクリジニウムエステル系又はジオキセタン化合物系等を用いることができる。
【0084】
前記の抗体と酵素等の標識物質との結合法は、日本臨床病理学会編「臨床病理臨時増刊特集第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ−技術と応用−」,臨床病理刊行会,1983年発行;日本生化学会編「新生化学実験講座1 タンパク質IV」,東京化学同人,1991年発行等に記載の公知の方法に従い、抗体と標識物質をグルタルアルデヒド、カルボジイミド、イミドエステル又はマレイミド等の二価性の架橋試薬と混合、接触させ、抗体と標識物質のそれぞれのアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド基又は水酸基等と反応させることにより結合を行うことができる。
【0085】
測定の操作法は公知の方法等(日本臨床病理学会編「臨床病理臨時増刊特集第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ−技術と応用−」,臨床病理刊行会,1983年発行;石川榮治ら編「酵素免疫測定法」,第3版,医学書院,1987年発行;北川常廣ら編「蛋白質核酸酵素別冊No.31 酵素免疫測定法」,共立出版,1987年発行)により行うことができる。
【0086】
例えば、固相化抗体と試料を反応させ、同時に標識抗体を反応させるか、又は洗浄の後に標識抗体を反応させることにより、「固相担体=固相化抗体=HMG−1=標識抗体」(又は「固相担体=固相化抗体=HMG−2=標識抗体」)の複合体を形成させる。
【0087】
そして、未結合の標識抗体を洗浄分離して、「固相化抗体=ヒトHMG−1」(又は「固相化抗体=ヒトHMG−2」)を介して固相担体に結合した標識抗体の量又は未結合の標識抗体の量より試料中に含まれていたHMG−1及び/又はHMG−2の量(濃度)を測定することができる。
【0088】
具体的には、酵素免疫測定法の場合は、抗体に標識した酵素に、その至適条件下で基質を反応させ、その酵素反応生成物の量を光学的方法等により測定する。
【0089】
また、蛍光免疫測定法の場合には蛍光物質標識による蛍光強度を、放射免疫測定法の場合には放射性物質標識による放射線量を測定する。
【0090】
そして、発光免疫測定法の場合は発光反応系による発光量(発光強度)を測定する。
【0091】
〔4〕 凝集反応法による免疫学的測定方法
本発明の測定方法を、免疫比濁法、ラテックス比濁法、ラテックス凝集反応法、赤血球凝集反応法又は粒子凝集反応法等の免疫複合体凝集物の生成を、その透過光や散乱光を光学的方法により測るか、又は目視的に測る測定法により実施する場合には、溶媒としてリン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液又はグッド緩衝液等を用いることができ、更にポリエチレングリコール等の反応促進剤や非特異的反応抑制剤を含ませてもよい。
【0092】
抗体を固相担体に感作させて用いる場合には、固相担体としては、ポリスチレン、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、ポリアクロレイン、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−グリシジル(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、ラテックス、ゼラチン、リポソーム、マイクロカプセル、赤血球、シリカ、アルミナ、カーボンブラック、金属化合物、金属、セラミックス又は磁性体等の材質よりなる粒子を使用することができる。
【0093】
抗体を固相担体に感作させる方法としては、物理的吸着法、化学的結合法又はこれらの併用等の公知の方法により行うことができる。
【0094】
物理的吸着法による場合は、公知の方法に従い、抗体と固相担体を緩衝液等の溶液中で混合し接触させたり、又は緩衝液等に溶解した抗体と固相担体を接触させること等により行うことができる。
【0095】
また、化学的結合法により行う場合は、日本臨床病理学会編「臨床病理臨時増刊特集第53号 臨床検査のためのイムノアッセイ−技術と応用−」,臨床病理刊行会,1983年発行;日本生化学会編「新生化学実験講座1 タンパク質IV」,東京化学同人,1991年発行等に記載の公知の方法に従い、抗体と固相担体をグルタルアルデヒド、カルボジイミド、イミドエステル又はマレイミド等の二価性の架橋試薬と混合、接触させ、抗体と固相担体のそれぞれのアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド基又は水酸基等と反応させること等により行うことができる。
【0096】
また、更に非特異的反応や固相担体の自然凝集等を抑制するために処理を行う必要があれば、抗体を固相化させた固相担体の表面又は内壁面に、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、ゼラチン、卵白アルブミンもしくはその塩などのタンパク質、界面活性剤又は脱脂粉乳等を接触させ被覆させること等の公知の方法により処理して、固相担体のブロッキング処理(マスキング処理)を行ってもよい。
【0097】
なお、ラテックス比濁法を測定原理とする場合、固相担体として用いるラテックス粒子の粒径については、特に制限はないものの、ラテックス粒子が測定対象物質(HMG−1又はHMG−2)を介して結合し、凝集塊を生成する程度、及びこの生成した凝集塊の測定の容易さ等の理由より、ラテックス粒子の粒径は、その平均粒径が、0.04〜1μmであることが好ましい。
【0098】
また、ラテックス比濁法を測定原理とする場合、抗体を固相化させたラテックス粒子を含ませる濃度については、試料中のHMG−1及び/又はHMG−2の濃度、抗体のラテックス粒子表面上での分布密度、ラテックス粒子の粒径、試料と測定試薬の混合比率等の各種条件により最適な濃度は異なるので一概にいうことはできない。
【0099】
しかし、通常は、試料と測定試薬が混合され、ラテックス粒子に固相化された抗体と試料中に含まれていたHMG−1及び/又はHMG−2との抗原抗体反応が行われる測定反応時に、抗体を固相化させたラテックス粒子の濃度が、反応混合液中において0.005〜1%(w/v)となるようにするのが一般的であり、この場合、反応混合液中においてこのような濃度になるような濃度の抗体を固相化させたラテックス粒子を測定試薬に含ませる。
【0100】
また、ラテックス凝集反応法、赤血球凝集反応法又は粒子凝集反応法等の間接凝集反応法を測定原理とする場合、固相担体として用いる粒子の粒径については、特に制限はないものの、その平均粒子径が0.01〜100μmの範囲内にあることが好ましく、0.5〜10μmの範囲内にあることがより好ましい。そして、これらの粒子の比重は、1〜10の範囲内にあることが好ましく、1〜2の範囲内にあることがより好ましい。
【0101】
なお、ラテックス凝集反応法、赤血球凝集反応法又は粒子凝集反応法等の間接凝集反応法を測定原理とする場合の測定に使用する容器としては、例えば、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル又はポリメタクリレートなどからなる、試験管、マイクロプレート(マイクロタイタープレート)又はトレイ等を挙げることができる。
これらの容器の溶液収容部分(マイクロプレートのウェル等)の底面は、U型、V型又はUV型等の底面中央から周辺にかけて傾斜を持つ形状であることが好ましい。
【0102】
測定の操作法は公知の方法等により行うことができるが、例えば、光学的方法により測定する場合には、試料と抗体、又は試料と固相担体に感作させた抗体を反応させ、エンドポイント法又はレート法により、透過光や散乱光を測定する。また、目視的に測定する場合には、プレートやマイクロプレート等の前記容器中で、試料と固相担体に感作させた抗体を反応させ、凝集の状態を目視的に判定する。
なお、この目視的に測定する代わりにマイクロプレートリーダー等の機器を用いて測定を行ってもよい。
【0103】
(7)測定試薬
〔1〕 総論
本発明の、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定試薬は、前述した本発明の測定方法に使用することができるものである。
従って、本発明の測定試薬の測定原理、使用方法等については、前述した本発明の測定方法と同様である。
【0104】
〔2〕 その他の試薬成分
本発明の測定試薬において、溶媒としては、各種の水系溶媒を用いることができる。
この水系溶媒としては、例えば、精製水、生理食塩水、又は、トリス緩衝液、リン酸緩衝液もしくはリン酸緩衝生理食塩水などの各種緩衝液等を挙げることができる。
【0105】
この緩衝液のpHについては、適宜適当なpHを選択して用いればよく、特に制限はないものの、通常は、pH3〜12の範囲内のpHを選択して用いることが一般的である。
【0106】
また、本発明の測定試薬には、前記の抗体を固相化した固相担体、前記の抗体を感作した固相担体、及び/又は前記の抗体と酵素などの標識物質を結合させた標識抗体等の試薬成分の他に、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン(HSA)、カゼインもしくはその塩などのタンパク質;各種塩類;各種糖類;脱脂粉乳;正常ウサギ血清などの各種動物血清;アジ化ナトリウムもしくは抗生物質などの各種防腐剤;活性化物質;反応促進物質;ポリエチレングリコールなどの感度増加物質;非特異的反応抑制物質;又は、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤もしくは陰イオン性界面活性剤なとの各種界面活性剤等の1種又は2種以上を適宜含有させてもよい。
そして、これらを測定試薬に含有させる際の濃度は特に限定されるものではないが、0.001〜10%(W/V)が好ましく、特に0.01〜5%(W/V)が好ましい。
【0107】
なお、前記の界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、フィトスタノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油もしくはポリオキシエチレンラノリンなどの非イオン性界面活性剤;酢酸ベタインなどの両性界面活性剤;又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩もしくはポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩などの陰イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
【0108】
〔3〕 測定試薬の構成
本発明の測定試薬は、そのもの単独にて、試料中のHMG−1及び/又はHMG−2の測定に使用することができる。
そして、そのもの単独にて、販売することができる。
また、本発明の測定試薬は、他の試薬と組み合わせて、試料中のHMG−1及び/又はHMG−2の測定に使用することもできる。
そして、他の試薬と組み合わせて、販売することもできる。
【0109】
前記の他の試薬としては、例えば、緩衝液、試料希釈液、試薬希釈液、標識物質を含有する試薬、発色などのシグナルを生成する物質を含有する試薬、発色などのシグナルの生成に関与する物質を含有する試薬、校正(キャリブレーション)を行うための物質を含有する試薬、又は精度管理を行うための物質を含有する試薬等を挙げることができる。
【0110】
そして、前記の他の試薬を第1試薬とし、本発明の測定試薬を第2試薬としたり、又は本発明の測定試薬を第1試薬とし、前記の他の試薬を第2試薬としたりして、適宜様々な組合せにて使用、及び販売を行うことができる。
【0111】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に説明する。
なお、本発明は、これらにより限定されるものではない。
【0112】
〔実施例1〕(陽イオン及び陰イオンの濃度を変えてのヒトHMG−1の測定)陽イオン及び陰イオンの濃度を変え、発光免疫測定法によりヒトHMG−1の測定を行った。
【0113】
1.測定試薬
〔1〕 パーオキシダーゼ標識抗体
参考例2で調製した、ヒトHMG−1及びヒトHMG−2に結合する抗体にパーオキシダーゼを結合させたパーオキシダーゼ標識抗体を、発光免疫測定法のサンドイッチ法における酵素標識抗体として使用した。
【0114】
〔2〕 マイクロプレート固相化抗体
参考例3で調製した、ヒトHMG−1に結合しヒトHMG−2には結合しない抗体をマイクロプレートの各ウェルに固相化したマイクロプレート固相化抗体を、発光免疫測定法のサンドイッチ法における固相化抗体として使用した。
【0115】
〔3〕 希釈試薬
試料の希釈試薬を、各々下記の通り調製した。
【0116】
〔A〕 塩化ナトリウム濃度がそれぞれ下のものである100mMグッド緩衝液(pH7.0)。
(イ) 0mM
(ロ) 300mM
(ハ) 500mM
(ニ) 800mM
(ホ) 1,000mM
(ヘ) 1,500mM
(ト) 2,000mM
【0117】
〔B〕 塩化ナトリウム濃度がそれぞれ下のものである100mMグッド緩衝液(pH8.0)。
(イ) 0mM
(ロ) 300mM
(ハ) 500mM
(ニ) 800mM
(ホ) 1,000mM
(ヘ) 1,500mM
(ト) 2,000mM
【0118】
〔C〕 塩化ナトリウム濃度がそれぞれ下のものである100mMグッド緩衝液(pH9.0)。
(イ) 0mM
(ロ) 300mM
(ハ) 500mM
(ニ) 800mM
(ホ) 1,000mM
(ヘ) 1,500mM
(ト) 2,000mM
【0119】
〔D〕 塩化ナトリウム濃度がそれぞれ下のものである100mMグッド緩衝液(pH10.0)。
(イ) 0mM
(ロ) 300mM
(ハ) 500mM
(ニ) 800mM
(ホ) 1,000mM
(ヘ) 1,500mM
(ト) 2,000mM
【0120】
※ 塩化ナトリウムのナトリウムイオンの価数は「+1」であり、塩素イオンの価数は「−1」であって、イオンの価数の絶対値はそれぞれ「1」であるので、上記の各希釈試薬におけるナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値は、それぞれモル濃度の通りである。
【0121】
〔4〕 洗浄液
0.05%ツイーン20(Tween20)を含むリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)を調製し、洗浄液とした。
【0122】
〔5〕 パーオキシダーゼ基質液
PS−1試薬(ルミノゲン社製)を、パーオキシダーゼ基質液として用いた。
【0123】
2.試料
〔1〕 参考例1において調製したヒトHMG−1を含む溶液を、生理食塩水(150mM塩化ナトリウム水溶液)で充分に透析した。
この透析後の前記ヒトHMG−1を含む溶液のタンパク質濃度をプロテインアッセイ(バイオラッド社製)で求めた。
そして、この前記ヒトHMG−1を含む溶液を、生理食塩水(150mM塩化ナトリウム水溶液)で希釈して、前記ヒトHMG−1濃度が10ng/mLの試料を調製した。
【0124】
〔2〕 前記〔1〕と同様にして、ヒトHMG−1濃度が100ng/mLの試料を調製した。
【0125】
3.発光免疫測定法(サンドイッチ法)による測定
〔1〕 前記2の〔1〕で調製した試料(ヒトHMG−1濃度が10ng/mLである150mM塩化ナトリウム水溶液)の500μLを、前記1の〔3〕の希釈試薬(計28種類)の各々の500μLと混合して、計28種類の混合液を調製した。
【0126】
なお、この混合液中のナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値は、それぞれのモル濃度の通りであって、以下の通りである。
【0127】
〔A〕 50mMグッド緩衝液(pH7.0)。
(イ) 75mM
(ロ) 225mM
(ハ) 325mM
(ニ) 475mM
(ホ) 575mM
(ヘ) 825mM
(ト) 1,075mM
【0128】
〔B〕 50mMグッド緩衝液(pH8.0)。
(イ) 75mM
(ロ) 225mM
(ハ) 325mM
(ニ) 475mM
(ホ) 575mM
(ヘ) 825mM
(ト) 1,075mM
【0129】
〔C〕 50mMグッド緩衝液(pH9.0)。
(イ) 75mM
(ロ) 225mM
(ハ) 325mM
(ニ) 475mM
(ホ) 575mM
(ヘ) 825mM
(ト) 1,075mM
【0130】
〔D〕 50mMグッド緩衝液(pH10.0)。
(イ) 75mM
(ロ) 225mM
(ハ) 325mM
(ニ) 475mM
(ホ) 575mM
(ヘ) 825mM
(ト) 1,075mM
【0131】
〔2〕 前記〔1〕で調製した混合液(計28種類)の各々を、前記1の〔2〕のマイクロプレート固相化抗体のそれぞれのウェルに100μL添加して、37℃で2時間静置して、マイクロプレートに固相化された抗体と試料に含まれていたヒトHMG−1との抗原抗体反応を行わせた。
【0132】
なお、この抗原抗体反応の際のナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値は、希釈されていないので、上記の通りである。
【0133】
〔3〕 次に、前記のマイクロプレート固相化抗体の各ウェルを前記1の〔4〕の洗浄液で洗浄した。
【0134】
〔4〕 前記1の〔1〕のパーオキシダーゼ標識抗体を、3%BSAを含むリン酸緩衝生理食塩水で1,000倍希釈した。
次にこれを、前記〔3〕の洗浄操作を行ったマイクロプレート固相化抗体の各ウェルに、100μLずつ添加した後、37℃で2時間静置した。
これにより、マイクロプレートに固相化した抗体に結合したヒトHMG−1に、パーオキシダーゼ標識抗体を結合させる反応を行わせた。
【0135】
〔5〕 その後、前記のマイクロプレート固相化抗体の各ウェルを前記1の〔4〕の洗浄液で洗浄した。
【0136】
〔6〕 次に、前記のマイクロプレート固相化抗体の各ウェルに、前記1の〔5〕のパーオキシダーゼ基質液を100μLずつ添加した。そして、室温で反応させた。
【0137】
〔7〕 前記のパーオキシダーゼ基質液の添加10分後に、前記のマイクロプレート固相化抗体の各ウェル中の溶液の発光強度を、発光マイクロプレートリーダー〔CT9000D〕(ダイアヤトロン社製)により測定した。
【0138】
〔8〕 前記2の〔2〕で調製した試料(ヒトHMG−1濃度が100ng/mLである150mM塩化ナトリウム水溶液)について、前記〔1〕〔7〕の通りに操作を行い測定を行った。
【0139】
〔9〕 以上の操作により得られた、前記の各測定値を表1及び図1〜図4に示した。
なお、表及び図1〜図4に示した各々の測定値(相対発光強度)は、生理食塩水(150mM塩化ナトリウム水溶液)を試料とした場合の測定値(相対発光強度)を盲検値として差し引いたものの値を示した。
【0140】
【表1】
Figure 0004261889
【0141】
この表1における数値は測定値(相対発光強度)であり、そして括弧内の数値はナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が75mMの場合の測定値(相対発光強度)で他の濃度における測定値(相対発光強度)を除したときの百分率を示す。
【0142】
図において、図1はpHがpH7.0の場合の測定結果を示し、図2はpH8.0の場合の測定結果を示し、図3はpH9.0の場合の測定結果を示し、そして、図4はpH10.0の場合の測定結果を示す。
【0143】
これらの図において、横軸は混合液中におけるナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値(すなわち、抗原抗体反応系におけるナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値)である。また、縦軸は、相対発光強度である。
【0144】
4.まとめ
表1及び図1〜図4より、pHがいずれの場合においても、ヒトHMG−1と共存するナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が、それぞれ75mMのときには、測定により得られるシグナルの量(相対発光強度)が極めて小さく、感度が得られていないことが分かる。
【0145】
これに対して、いずれのpHの場合においても、ヒトHMG−1と共存するナトリウムイオン及び塩素イオンの各々のモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が、それぞれ150mM以上においては測定により得られるシグナルの量(相対発光強度)が増加し感度が高くなっており、更に225mM以上においてはシグナルの量(相対発光強度)がより多く高感度化されていることが分かる。特に、475mM〜825mMの範囲においては、シグナルの量(相対発光強度)が多く更に高感度化されていることが分かる。
【0146】
これらのことより、試料中のHMG−1の測定において、HMG−1とともに、陽イオン(ナトリウムイオン)及び陰イオン(塩素イオン)を各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させることにより、測定により得られるシグナルの量を顕著に増加させることができ、これにより充分な測定感度を得ることができ、低濃度域も正確に測定することができることが確かめられた。
【0147】
〔参考例1〕(ヒト細胞よりのヒトHMG−1及びヒトHMG−2の調製)
ヒト細胞(HL60細胞)より、ヒトHMG−1及びヒトHMG−2を調製した。
【0148】
〔1〕 まず、RPMI1640にて培養したヒト細胞(HL60細胞)の培養液の上清の3Lを、約250mLに濃縮した。
【0149】
〔2〕 次に、終濃度が200mMとなるように、塩化ナトリウムを添加した。
【0150】
〔3〕 これを遠心分離機で遠心分離を行い(10,000rpm、30分間)、その上清を分取して、ポアサイズ0.45μmのフィルターで濾過を行った。
【0151】
〔4〕 この濾液を、ハイトラップ・ヘパリン・カラム(アマシャムファルマシア社製)に通した。
【0152】
〔5〕 このカラムに、200mM塩化ナトリウムを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)を流して洗った。
【0153】
〔6〕 次に、リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)において、塩化ナトリウム濃度が200mMから2,000mMまでのグラジエントをかけて前記カラムより溶出させた。
【0154】
〔7〕 前記の各溶出画分をSDS−ポリアクリルアミド電気泳動にかけ、その易動度よりヒトHMG−1及びヒトHMG−2を含む画分を同定した。
この画分は、塩化ナトリウム濃度が500mMから1,000mMにあるときに溶出した画分であった。
【0155】
〔8〕 前記〔7〕のヒトHMG−1及びヒトHMG−2を含む画分を、7.5mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)で平衡化しておいたCM−セファデックスC25のカラムに通した。
そしてその後、200mM塩化ナトリウムを含む7.5mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)により溶出させて、陽イオン交換クロマトグラフィーを行った。
【0156】
〔9〕 ここで溶出した各画分を、SDS−ポリアクリルアミド電気泳動にかけ、その易動度よりヒトHMG−1を含む画分、及びヒトHMG−2を含む画分を各々同定した。
【0157】
以上の操作により、ヒト細胞(HL60細胞)より、ヒトHMG−1を調製し、また、ヒトHMG−2をも調製した
【0158】
〔参考例2〕(パーオキシダーゼ標識抗体の調製)
ヒトHMG−1及びヒトHMG−2に結合する抗体(モノクローナル抗体)にパーオキシダーゼを標識化して、パーオキシダーゼ標識抗体を調製した。
【0159】
(1)パーオキシダーゼへのマレイミド基の導入
パーオキシダーゼ(西洋ワサビ由来)4mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)の0.3mLに溶解後、N−サクシニミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルホン酸の1.0mgをN,N’−ジメチルホルムアミドの60μLに溶解したものを添加して、30℃で60分間反応させた。
その後、0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)で一夜透析を行った。
以上の操作により、前記のパーオキシダーゼに、マレイミド基を導入した。
【0160】
(2)抗体へのチオール基の導入
ヒトHMG−1及びヒトHMG−2に結合する抗体(モノクローナル抗体)〔自家調製品〕を、10mg/mLの濃度で含有する0.1Mリン酸緩衝液溶液(pH6.5)の0.5mLに、S−アセチルメルカプト無水コハク酸の0.6mgをN,N’−ジメチルホルムアミドの10μLに溶解したものを添加して、室温で30分間反応させた。
【0161】
その後これに、0.1MのEDTAの20μL、0.1Mのトリス塩酸緩衝液(pH7.0)の0.1mL、及び1Mのヒドロキシルアミン塩酸塩(pH7.0)の0.1mLをそれぞれ添加して、30℃で5分間放置した。
【0162】
次にこれを、5mMのEDTAを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化しておいたセファデックスG−25のカラムに通し、単純ゲル濾過クロマトグラフィーを行い、過剰のS−アセチルメルカプト無水コハク酸を取り除き、抗体画分を集めた。
以上の操作により、前記のヒトHMG−1及びヒトHMG−2に結合する抗体(モノクローナル抗体)に、チオール基を導入した。
【0163】
(3)標識抗体の調製
前記(1)で調製したマレイミド基を導入したパーオキシダーゼ及び前記(2)で調製したチオール基を導入した抗体を一対一で混合し、30℃で20時間反応させて、前記抗体へのパーオキシダーゼの導入(標識化)を行った。
【0164】
その後これを、0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)で平衡化しておいたウルトラゲルAcA34のカラムに通し、ゲル濾過クロマトグラフィーを行った。
このゲル濾過クロマトグラフィーの各画分を、10%ポリアクリルアミド電気泳動にかけて確認を行い、未結合のパーオキシダーゼが混入しないように、パーオキシダーゼが結合した抗体の画分だけを集めた。
【0165】
このパーオキシダーゼが結合した抗体の画分を濃縮して、パーオキシダーゼが結合した抗体、即ちパーオキシダーゼ標識抗体を得た。
そして、このパーオキシダーゼ標識抗体を含む溶液のタンパク質濃度を測定した。
【0166】
〔参考例3〕(マイクロプレート固相化抗体)
ヒトHMG−1に結合しヒトHMG−2には結合しない抗体(ポリクローナル抗体)をマイクロプレートに固相化して、マイクロプレート固相化抗体を調製した。
【0167】
(1) ヒトHMG−1に結合しヒトHMG−2には結合しない抗体(ポリクローナル抗体)〔ベクトンデッキンソン社販売〕を、リン酸緩衝生理食塩水(5.59mMリン酸水素二ナトリウム、1.47mMリン酸二水素カリウム、137mM塩化ナトリウム、2.68mM塩化カリウム(pH7.2))により15μg/mLとした後、96ウェル−マイクロプレート(ヌンク社製)に1ウェル当り100μLずつ加え、37℃で2時間静置して、前記抗体を前記マイクロプレートの各ウェルに吸着させ、固相化した。
【0168】
(2) この抗体が固相化されたマイクロプレートを洗浄液(0.05%ツイーン20(Tween20)を含むリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2))で洗浄した後、1%BSAを含む10mMリン酸二水素カリウム−リン酸水素二カリウム緩衝液(pH7.2)を1ウェル当り300μLずつ加えて、37℃で2時間静置してブロッキングを行い、その後再び洗浄液で洗浄した。
【0169】
以上の操作により、ヒトHMG−1に結合しヒトHMG−2には結合しない抗体(ポリクローナル抗体)をマイクロプレートに固相化した、マイクロプレート固相化抗体を調製した。
【0170】
【発明の効果】
本発明のHMG−1及び/又はHMG−2の測定方法並びに測定試薬は、試料中に含まれるHMG−1及び/又はHMG−2の測定に当たり、多量のシグナルを得ることができ、高感度に測定を行えるものである。その結果として、再現性よく、そして、低濃度域も正確に測定することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 pH7.0において陽イオン及び陰イオンの濃度を変えた場合のヒトHMG−1の測定値を示したグラフ。
【図2】 pH8.0において陽イオン及び陰イオンの濃度を変えた場合のヒトHMG−1の測定値を示したグラフ。
【図3】 pH9.0において陽イオン及び陰イオンの濃度を変えた場合のヒトHMG−1の測定値を示したグラフ。
【図4】 pH10.0において陽イオン及び陰イオンの濃度を変えた場合のヒトHMG−1の測定値を示したグラフ。

Claims (8)

  1. 試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定において、ハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2とともに、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定方法。
  2. 陽イオンがアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン又はアンモニウムイオンであり、陰イオンがハロゲンイオン、有機化合物よりなる酸基、又は無機化合物よりなる酸基である、請求項1記載の測定方法。
  3. 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が225mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の測定方法。
  4. 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM以上となるような濃度で共存させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の測定方法。
  5. 試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定試薬において、陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が150mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、試料中に含まれるハイモビリティーグループプロテイン−1及び/又はハイモビリティーグループプロテイン−2の測定試薬。
  6. 陽イオンがアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン又はアンモニウムイオンであり、陰イオンがハロゲンイオン、有機化合物よりなる酸基、又は無機化合物よりなる酸基である、請求項5記載の測定試薬。
  7. 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が225mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、請求項5又は請求項6記載の測定試薬。
  8. 陽イオン及び陰イオンを各々、それぞれのモル濃度にイオンの価数の絶対値を乗じた値が475mM以上となるような濃度で含有させることを特徴とする、請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の測定試薬。
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