JP4256950B2 - 内視鏡システム - Google Patents

内視鏡システム Download PDF

Info

Publication number
JP4256950B2
JP4256950B2 JP07976598A JP7976598A JP4256950B2 JP 4256950 B2 JP4256950 B2 JP 4256950B2 JP 07976598 A JP07976598 A JP 07976598A JP 7976598 A JP7976598 A JP 7976598A JP 4256950 B2 JP4256950 B2 JP 4256950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage
cable
display device
lcd
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07976598A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11276419A (ja
Inventor
秀樹 大桑
信之 猿谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP07976598A priority Critical patent/JP4256950B2/ja
Publication of JPH11276419A publication Critical patent/JPH11276419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4256950B2 publication Critical patent/JP4256950B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
内視鏡と、前記内視鏡と共に使用する例えば光源装置、電源装置、撮像制御装置、表示装置といった前記内視鏡の周辺装置と、前記内視鏡及び前記周辺装置を一体に収納するケースと、を有する内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、体腔内に細長な挿入部を挿入することにより体腔内臓器等を観察することができる内視鏡が医療分野で広く用いられている。また、医療分野以外においても、例えばボイラ、タービン、エンジン、化学プラント等の配管内の検査といった各種産業分野で広く用いられている。
【0003】
内視鏡は、保管や運搬を行い易いように、トランク型のケースに収納されることがある。また、このケースには、内視鏡を使用する検査で内視鏡と共に使用する例えば電源装置、観察対象物を照明するための照明光を発生する光源装置、観察対象物を撮像する内視鏡に備えた撮像手段を制御して観察対象物像の映像信号を得る撮像制御装置であるカメラコントロールユニット(以下CCUと呼ぶ)、内視鏡で撮像した観察対象物像を表示するための液晶表示装置(以下LCDと呼ぶ)等の表示装置、といった内視鏡の周辺装置も収納されることがある。
【0004】
本明細書では、内視鏡と、内視鏡の周辺装置と、内視鏡及び周辺装置を一体に収納するケースと、からなるシステムを内視鏡システムと呼んでいる。また、ケースに収納されている機器を収納機器と呼んでいる。
【0005】
この内視鏡システムを収納するケースは、内視鏡システムを収納するためばかりでなく、内視鏡システムを使用する際に収納機器を保持するためにも使用されることがある。例えば、内視鏡システムを使用時に表示装置を見易い高さや倒れ角保持するための表示装置保持手段をケースに備える場合がある。
【0006】
表示装置保持手段を備えた内視鏡システムの従来技術として、例えば特願平8−224068号では、複数の硬性の棒であるアーム部材を関節部材で接続してアーム部材間の角度を自在に調整できる多関節アームをケースに取り付け、この多関節アームの先端に表示装置の倒れ角を自在に調整できる部材を介して表示装置を取り付けた構成が提案されている。また、細長な可撓性を有するインターロック螺旋管をケースに取り付け、このインターロック螺旋管の先端に表示装置を取り付けた構成も示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
多関節アームにより構成された表示装置保持手段を有する内視鏡システムでは、充分な高さを得ようとすると多関節アームのために多くの収納スペースを必要とし、表示装置に係わる収納スペースが抑えられなかった。また、インターロック螺旋管により構成された表示装置保持手段では、見やすい高さまで長く伸ばそうとすると保持強度が弱くなり、表示装置を十分な高さに保持することができなかった。
【0008】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、使用時には表示装置を見易い高さ位置及び倒れ角に十分な強度で保持でき、収納時には表示装置に係わる収納スペースを抑えることができる内視鏡システムを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
内視鏡と、前記内視鏡と共に使用する少なくとも表示装置を含む周辺装置と、前記内視鏡と前記周辺装置とを収納すると共に、前記内視鏡及び前記周辺装置を同一面側から出し入れできる開口と、その開口に対して開閉する蓋を備えたケースと、を具備する内視鏡システムにおいて、前記ケースに設けられ、上端に前記表示装置が着脱自在に取り付けられて、前記表示装置の高さ位置を変更する表示装置高さ位置調整手段、及び前記表示装置の倒れ角を調整する表示装置倒れ角調整手段を備え、前記開口側から前記ケースに対して伸縮自在な表示装置保持手段と、前記表示装置保持手段の上端に設けられ前記表示装置を倒して当接する衝撃吸収部材が上面に取り付けられた保護板と、を備え、前記ケースは、収納された前記内視鏡と前記蓋との間で前記表示装置を収容することにより、
収納時には表示装置を前記ケース内の収納スペースに効率よく収納できるようにすると共に、前記衝撃吸収部材によって前記ケース内に収容された前記表示装置、及び前記表示装置倒れ角調整手段の損傷を防止する
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は内視鏡の概略構成を説明する図、図2はケースの外観図(正面図)、図3はケースの外観図(右側面図)、図4は上蓋と胴との当接部分の形状を説明する断面図、図5は上蓋開放状態での収納機器配置を説明する図(平面図)、図6は上蓋開放状態でのLCDを取り外した収納機器配置を説明する図(平面図)、図7はケーブル等の配置を説明する図(正面図)、図8は電源装置の接続ケーブル等を説明する図(右側面図)、図9はケーブル端固定具の配置を説明する図(正面図)、図10はケーブル端保持具の配置を説明する図(平面図)、図11はケーブル端保持具の配置を説明する図(正面図)、図12は仕切り板の配置を説明する図(平面図)、図13は仕切り板の配置を説明する図(正面図)、図14はCCUの寸法を示す図((A)は正面図、(B)は平面図)、図15はブラケットを付けたCCUの寸法を示す図((A)は正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図)、図16は光学アダプタ収納具の構成を説明する図、図17は操作部保持具の構成を示す図(平面図)、図18は操作部保持具等の配置を説明する図(正面図)、図19は操作部保持具等の配置を説明する図(右側面図)、図20は挿入部収納ドラムの機能概要を説明する図(平面図)、図21は挿入部収納ドラムの構成を説明する図(正面図)、図22は挿入部飛び出し防止部材の配置を説明する図(正面図)、図23は挿入部飛び出し防止手段の変形例の構成を示す図((A)は正面図、(B)は右側面図)、図24はドラム押さえ衝撃吸収部材の配置を説明する図(正面図)、図25はドラム押さえ衝撃吸収部材の配置を説明する図(左側面図)、図26は収納時の表示装置保持手段の構成を示す図(右側面図)、図27は使用時の表示装置保持手段の構成を示す図(右側面図)、図28は高さ位置調整ノブの構成を説明する図、図29はボール雲台の構成を示す図((A)は正面図、(B)は右側面図)、図30は使用時の内視鏡システムの外観を示す図(右側面図)である。
【0011】
各図内に示されている前後左右上下の方向は、図2内及び図3内に示されている前後左右上下の方向を基準としている。各図中、格子縞模様の部分はスポンジ等の弾性部材が配設されていることを示している。
【0012】
(構成)
図1を使用して、本実施の形態における内視鏡システムを構成する内視鏡24の概略構成を説明する。
内視鏡24は、この内視鏡24を操作者が把持したり操作するための操作部41を有している。
【0013】
この操作部41からは、観察対象物に挿入するための挿入部42が延出している。この挿入部42の先端部分には、観察対象物を撮像するための例えば図示しないCCD等の撮像手段及び観察対象物の照明や撮像ための図示しない光学系等を有する先端部42aが備えられている。
【0014】
先端部42aの一部又は全部は、着脱可能な光学アダプタ26により構成されている。光学アダプタ26を取り換えることにより、観察対象物に対する視野角、視野方向、観察深度、明るさ等を変更することができるようになっている。
【0015】
操作部41の側部からは、内視鏡24に照明光を供給するための図示しないLGファイバ(本明細書では、ライトガイドをLGと略す)等を内部に挿通させたLGケーブル43が延出している。LGケーブル43の他端には、照明光を発生する光源装置23に着脱自在に接続するためのLGコネクタ44が設けられている。LGファイバは、LGコネクタ44から、LGファイバ43、操作部24、挿入部42内を挿通して、先端部42aまで延びている。これにより、光源装置23で発生した照明光は、先端部42aから観察対象物に照射されるようになっている。
【0016】
LGコネクタ44からは、前記撮像手段を制御し前記撮像手段で撮像した観察対象物像の電気信号を受けて観察対象物像の映像信号を出力する機能等を有する撮像制御手段であるCCU22に接続するためのCCUコネクタ46を端部に備えたCCUケーブル45が延出している。前記撮像手段からは、前記撮像手段を制御する電気信号や前記撮像手段からの観察対象物像を伝送する電気信号等を伝送するための図示しない電気ケーブルが、挿入部42、操作部24、LGケーブル43、LGコネクタ44、CCUケーブル45、CCUコネクタ46内を挿通し、CCU22に接続されるようになっている。
【0017】
CCU22から出力された観察対象物の映像信号は、この映像信号を伝送するための映像信号ケーブル37を通り、観察対象物像を表示するための表示装置であるLCD27入力され、LCD27は観察対象物像を表示するようになっている。
【0018】
図2乃至図3を使用して、内視鏡24、内視鏡24と共に使用する例えば光源装置23、CCU22、電源装置21、LCD27といった内視鏡24の周辺装置を一体に収納するためのケース1の構成を説明する。
ケース1は上蓋2、胴3、底蓋4から主に構成される。
【0019】
上蓋2は、プラスチックシートを圧縮成形や真空成形して形成された蓋構成部材5及びこの蓋構成部材5の下端部に取り付けられたアルミニウム等で形成されたフレーム6等から構成される。
【0020】
胴3は、プラスチックシートを圧縮成形や真空成形して形成された2つの同一形状の胴構成部材7、これら2つの胴構成部材7を接続するアルミニウム等で形成されたフレーム8、上端部及び下端部にそれぞれ取り付けられたフレーム9、フレーム10等から構成される。
【0021】
底蓋4は、上蓋2を構成する蓋構成部材5と同様に形成された蓋構成部材5及びこの蓋構成部材5の上端部に取り付けられたアルミニウム等で形成されたフレーム11等から構成される。
【0022】
上蓋2と胴3とは、ケース1後側の蝶番12で開閉自在に接続されている。同様に、底蓋4と胴3とは、ケース1後側の蝶番12で開閉自在に接続されている。蝶番12は、上蓋2を胴3から特定の角度以上に開き、上蓋2を左方向或いは右方向にずらすことによって、上蓋2を胴3から外せるようになっている。同様に、底蓋4も胴3から取り外せるようになっている。ケース1の前側つまり蝶番12の配設された側と反対側には、バックル13が配設されており、上蓋2や底蓋4を胴3に閉じたとき、これら上蓋2や底蓋4が開かないようにロックすることができる。
蓋構成部材5や胴構成部材7には、ケース1を補強するための突起16や凹み17が設けられている。
【0023】
上蓋2の上面には、ケース1を持ち運ぶための可倒式の上部取っ手14が設けられている。また、胴3の側面には、2個の可倒式の側部取っ手15が取り付けられている。
【0024】
図4を使用して、上蓋2を胴3に閉じた際の上蓋2と胴3との当接部分の構成を説明する。
フレーム6はフレーム6の略全周にわたって上蓋2の蓋構成部材5の下端に外嵌しており、フレーム9はフレーム9の略全周にわたって胴3の胴構成部材7の上端に外嵌している。
【0025】
上蓋2を胴3に閉じると、フレーム6の下端面とフレーム9の上端面とは略全周にわたって当接するようになっている。フレーム6の下端面には略全周にわたって凸部が形成させており、この凸部に対応するフレーム9の上端面の位置には略全周にわたって凹部が形成されている。これら凸部と凹部とは略全周にわたって噛み合わさり、上蓋2を胴3に隙間無く閉じることができる。底蓋4と胴3との当接部分についても同様の構成となっている。
【0026】
図5乃至図6を使用して、ケース1に収納される収納機器の配置を説明する。
図5に示すように、蓋2を開けた際の胴3の開口面を上方から見ると、右端の後寄りの個所には、内視鏡システムの各部に電源を供給するための電源装置21が配置されている。
【0027】
電源装置21の左側の略中央寄りの個所には、CCU22が配置され、CCU22の左側の略中央寄りの個所には、左端に隙間を残して、光源装置23が配置されている。
【0028】
電源装置21、CCU22、光源装置23といったスイッチ類の備えられている収納機器は、スイッチ類の配設されている操作面が開口面側を向くように配置されている。
【0029】
また、光源装置23やCCU22といったスイッチ操作を頻繁に行う収納機器は、スイッチ操作を行い易いように、開口面の略中央寄りの個所に配置されている。
後端の左寄りの個所には、取り扱い説明書25が配置されている。
【0030】
前端のやや右寄りの個所には、LCD27をケース1に保持するための後述する表示装置保持手段を構成する後述する伸縮ポール102、ボール雲台104が配置され、表示装置保持手段の上端には、LCD27が取り付けられている。
【0031】
LCD27は、収納時には、表示装置保持手段の配設されている側とは反対側つまり後側つまり表示装置保持手段から見て開口面の中央側に向かって倒して収納されている。この時、LCD27は、表示面27aが上方を向くように倒されて収納されている。
【0032】
また、蓋2の開口面を見ると、左寄りの個所には、光学アダプタケース26cを収納するための光学アダプタ収納具26aが配設され、光学アダプタケース26cには、挿入部42から取り外された光学アダプタ26が収納されている。
【0033】
また、図5からLCD27を取り外して上方から見た図6に示すように、胴3の開口面の後側のやや右寄りの個所には、収納時には、内視鏡24の操作部41が収納されている。
【0034】
操作部41が収納される個所の左側には、挿入部42を巻き取って収納する回動可能なドラムである挿入部収納ドラム49が配置されている。挿入部42は、収納時には、挿入部収納ドラム49に巻き取られて収納されている。
【0035】
図6乃至図7に示すように、開口面の前端の左寄りから左端の前寄りの個所にかけては、LGケーブル43を収納するためのスペースであるLGケーブル収納スペース47が設けられており、LGケーブル収納スペース47には、収納時には、LGケーブル43が収納されている。操作部24から延出するLGケーブル43は、一旦上蓋2内のスペースを通り、LGケーブル収納スペース47でループしてLGコネクタ44に至る。
【0036】
LGケーブル43は上蓋2内のスペースも通るため、光学アダプタ収納具26a等といった上蓋2内に配設されている部材は、上蓋2を閉じた際にLGケーブル43と干渉しない位置に配置されている。
【0037】
LGコネクタ44は光源装置23に、CCUコネクタ46はCCU22に接続された状態で収納されている。これらLGコネクタ44、CCUコネクタ46を予め接続した状態で収納し、運搬時の振動等によるLGコネクタ44、CCUコネクタ46の破損等を防止している。
【0038】
図7に示すように、電源装置21の底面には、外部の図示しないACコンセント等のAC電源に接続するためのACケーブル31が着脱自在に接続されている。ACケーブル31は、収納時には、予め電源装置21に接続されている。
【0039】
電源装置21は、AC電源から電力供給を受け、AC−DC変換をして、各部にDC電源を供給する。そこで、電源装置21の底面には、光源装置23、CCU22、LCD27にDC電源をそれぞれ供給するためのDCケーブル32、33、34の一端がそれぞれ着脱自在に接続されており、他端はそれぞれ光源装置23の底面、CCU22の底面、LCD27の右側面に着脱自在に接続されている。これらのDCケーブル32、33、34の両端は、収納時には、予め各収納機器に接続されている。
【0040】
CCU22の底面には、映像信号ケーブル37の一端が着脱自在に接続されており、他端はLCD27の右側面に着脱自在に接続されている。映像信号ケーブル37の両端は、収納時には、予め各収納機器に接続されている。
【0041】
図8に示すように、ケース1は底蓋4を有しているため、収納機器の保守や交換等を行う際には、底蓋4を開けることにより、電源装置21の底面に接続されている接続ケーブルを着脱する作業を容易に行うことができるようになっている。図8では電源装置21の底面についてのみ示しているが、CCU22の底面、光源装置23の底面に接続されているケーブルついても同様である。
【0042】
図9を使用して、外部機器へ接続するための収納機器に接続されているケーブルである外部機器接続用ケーブルについて説明する。
【0043】
ケース1に収納されているLCD27に映像を表示する以外に、外部VTR、外部表示装置、外部コンピューター等といった外部機器に接続して、映像の表示、記録、加工等を行う場合があり、このような場合には、これらの外部機器にも電源や映像信号等を供給する。
【0044】
そこで、電源装置21には、外部機器に電源を供給するための予備用の1個以上のDCケーブル35の一端が着脱自在に接続されている。
【0045】
また、CCU22には、外部機器に映像信号を供給するための1個以上の映像信号ケーブル38の一端が着脱自在に接続されている。
【0046】
また、内視鏡24の操作部41には、図示しないマイクや各種スイッチが設けられている場合があり、これらから出力された信号は、CCU22を介して、CCU22の底面に着脱自在に接続される1個以上の音声信号等ケーブル39から出力される。
【0047】
本明細書では便宜的に、DCケーブル35、映像信号ケーブル38、音声信号等ケーブル39といった外部機器に接続するために収納機器に接続されるケーブルを総称して外部機器接続用ケーブルと呼ぶ。外部機器接続用ケーブルの収納機器側端は、収納時には、予め各収納機器に接続された状態で収納されている。
【0048】
外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタは、外部機器から延出されているケーブルである外部機器ケーブル123の収納機器側端のコネクタと接続するようになっている。
【0049】
この際、外部機器接続用ケーブルの外部機器側のコネクタは、これらをケース1に集合的に固定するための手段であるケーブル端固定具121に固定されている。このケーブル端固定具121は、上蓋2を開けた際の胴3の開口付近に開口側を向いて配置されている。
【0050】
従って、外部機器ケーブル123を接続する場合には、外部機器ケーブル123の収納機器側端のコネクタを、ケーブル端固定具121に固定されている外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタに接続するようになっている。
【0051】
外部機器接続用ケーブルは、それぞれ一端が各収納機器に予め接続され、他端がケーブル端固定具121に固定されているため、運搬時の振動等による絡まりや破損が防止されている。
【0052】
なお、ケーブル端固定具121を設ける代わりに、図10乃至図11を使用して説明する以下のような構成でもよい。
【0053】
上蓋2を開けた際の胴3の開口付近に、外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタを掛止して保持するための手段であるケーブル端保持具36を設けておく。
【0054】
このケーブル端保持具36は、プラスチック等の弾性のある部材で形成され、上下方向に貫通する1個以上の孔36aが形成されている。これらの孔36aの前側側部には、これらの孔36aに沿ってそれぞれスリット36b形成されている。孔36aの内径は、外部機器接続用ケーブルの端部のコネクタより小さく形成されている。またスリット36bの幅は、外部機器接続用ケーブルの外形よりやや狭く形成されている。
【0055】
これにより、スリット36bを通して外部機器接続用ケーブルを孔36aに嵌め込み操作者が手を離すと、コネクタは孔36aを通り抜けることができず、また外部機器接続用ケーブルはスリット36bから抜けないようになっており、外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタ近傍をケーブル端保持具36に容易に掛止できるようになっている。また逆に、外部機器接続用ケーブルはスリット36bを通して容易にケーブル端保持具36から外すことができる。
【0056】
外部機器接続用ケーブルの収納機器側端は、それぞれ予め各収納機器に接続されている。
【0057】
外部機器と接続する際には、ケーブル端固定具121を使用する場合と異なり、外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタをケーブル端保持具36から外して、このコネクタを直接外部機器に接続する。
【0058】
これにより、外部機器ケーブル123が不要となり、外部機器を接続する際のコネクタの接続作業を軽減することができる。
【0059】
外部機器を接続しない場合には、外部機器接続用ケーブルはケーブル端保持具36に保持されており作業の邪魔にならない。
【0060】
また、外部機器接続用ケーブルは、それぞれ一端が各収納機器に予め接続され、他端がケーブル端保持具36に保持されているため、運搬時の振動等による絡まりや破損が防止されている。
【0061】
図12乃至図13を使用して、光源装置23、CCU22、電源装置21といった収納機器をケース1に固定する手段の構成を説明する。
【0062】
図12に示すように、胴3には、CCU22及び光源装置23の前後左右側の周囲を取り囲むように、金属等の板で形成された仕切り板51、52が取り付けられている。また、電源装置21の周囲を取り囲むように、仕切り板53が取り付けられている。これらの仕切り板51、52、53により、光源装置23、CCU22、電源装置21が前後左右の4方向に動かないようになっている。
【0063】
仕切り板51、52、53の内側面には、スポンジ等で形成された複数の衝撃吸収部材55(図12中の格子模様の部分)が貼り付けられており、収納機器が傷つかないようになっている。
【0064】
仕切り板51、52、53の下部には、内側に向かって張り出した複数のつば54が形成されており、これらのつば54の上面は、光源装置23、CCU22、電源装置21の底面に当接している。これらのつば54により、光源装置23、CCU22、電源装置21は、下方向への移動を規制されている。これらのつば54は各収納機器の底面に接続されているケーブルを避けるような位置に配置されている。つば54の上面にはスポンジ等で形成された図示しない衝撃吸収部材が貼られており、収納機器に傷が付かないようになっている。
【0065】
各収納機器の筐体には、これら各収納機器の内部に設けられた冷却用のファンのための開口が形成されている場合があるので、仕切り板51、52、53、つば54、衝撃吸収部材55には、各収納機器の開口に対向する位置に穴等が形成されており、各収納機器の冷却用の風の流れを阻止しないようになっている。
【0066】
仕切り板51、53の上端側には上方向を向いたネジ穴を有する2個のネジ受け部材56が取り付けられており、これらのネジ受け部材56には、それぞれネジ57が上方から螺合するようになっている。ネジ57とネジ受け部材56との間には、ネジ57を貫通させる穴を有する前後左右方向に平らな収納機器押さえ板58が挟まれており、ネジ57を締めと、収納機器押さえ板58が収納機器を上方から押さえつけるようになっている。この収納機器押さえ板58により、収納機器は、上方向への移動を規制されている。
【0067】
以上のように、収納機器をケース1に固定するために、上下左右前後の6方向の内先ず5方向に対し収納機器の動きを規制するための部材である仕切り板51、52、53、つば54等を設けた。また、収納機器を収納した後に残り1方向の動きを規制するための部材である収納機器押さえ板58等を設けた。
【0068】
収納機器は上下前後左右の6方向の移動を規制されているので、運搬時の振動等による収納機器の飛び出しや破損が防止されている。
【0069】
収納機器押さえ板58は、上方向を向いたネジ57を外すことにより取り外すことができるため、収納機器の出し入れも行うことができるようになっている。
図13に示すように、仕切り板51の光源装置23と接する面の上端の一部分には、指を入れられる程度の大きさの切り欠き59aが形成されている。光源装置23を挟んで切り欠き59aに対向する仕切り板52の位置にも、指を入れられる程度の大きさの切り欠き59bが形成されている。これらの切り欠き59a、59bに指を通して光源装置23を把持することより、光源装置23を容易に出し入れすることができるようになっている。同様に、CCU22を容易に出し入れするための切り欠き59c、59dも仕切り板51、52に形成されている。
【0070】
図14乃至図15を使用して、CCU22より外形寸法の小さいCCU22aをCCU22用の収納スペースに収納するための構成を説明する。
【0071】
外形寸法が幅A1×奥行きA2×高さA3であるCCU22に合わせて形成されているCCU22用の収納スペースに、外形寸法が幅B1×奥行きB2×高さB3(A1>B1、A2>B2、A3>B3)であるCCU22aを収納する場合は、取り付けると外形寸法がCCUと等価になるブラケット91、92をビス93等でCCU22aに取り付け、ブラケット91、92を取り付けたCCU22aをCCU22用の収納スペースに収納する。
【0072】
ここではCCU22について述べたが、光源装置23、電源装置21といった収納機器についても、CCU22の場合と同様にブラケットを取り付けることによって、外形寸法の小さい収納機器をそれぞれの収納スペースに収納することができる。また、電源装置21の代わりにバッテリーを使用しようとする場合でも、電源装置21より外形寸法の小さいバッテリーにブラケットを取り付けて電源装置21と外形を等価にすれば、電源装置21用の収納スペースに収納可能となる。
【0073】
従って、収納スペースに本来収納される収納機器よりも外形寸法の小さい収納機器を収納した場合でも、これらの収納機器は収納スペース内に確実に固定され、運搬時の振動等による飛び出しや破損等を防止することができる。
【0074】
図16に示すように、光学アダプタ26は、光学アダプタケース26cに収納された状態で、光学アダプタケース26cを収納するためのスポンジ等の弾性の部材で形成された光学アダプタ収納具26aに形成された溝26bに嵌め込んで収納するようになっている。溝26bの寸法(横X2、縦Y2)は、光学アダプタケース26cの寸法(横X1、縦Y1)よりも小さくなっており(X2<X1、Y2<Y1)、光学アダプタケース26cは、光学アダプタ収納具26aの弾性力により、溝26bから抜け落ちないようになっている。
【0075】
図17乃至図19を使用して、内視鏡24の操作部41をケース1内に収納するための構成を説明する。
図17乃至図18に示すように、操作部24を掛止して保持するための操作部保持具48は、操作部41の挿入部42寄り側の筒状の部分の周囲を取り囲む形状をしており、仕切り板51の後面にL形部材等により固定されている。
【0076】
操作部保持具48の挿入部収納ドラム49寄り側つまり左側には挿入部42より太い幅のスリット61が形成されており、挿入部42をこのスリット61に通すことにより、操作部41を操作部保持具48に掛止したり、取り外すことができる。
【0077】
操作部保持具48には、右方向に向かって張り出したつば62が取り付けられており、操作部41を特定の高さ以下に落ち込ませないように規制している。また、つば62の上面には衝撃吸収部材63が貼られており、操作部41を傷つけないようにしてある。
【0078】
図18乃至図19に示すように、上蓋2の操作部41に対向する位置にはL形部材64が取り付けられ、このL形部材64の下部には弾性のゴムやスポンジ等の部材で形成された操作部押さえ衝撃吸収部材65が貼られている。上蓋2を閉めると操作部41は上方から操作部押さえ衝撃吸収部材65で押さえつけられ、上蓋2を開けると操作部41は上方を開放されるようになっている。
【0079】
これにより、運搬時の振動等により操作部41が操作部保持具48から飛び出す等して破損することを防止している。
【0080】
操作部押さえ衝撃吸収部材65は上蓋2と連動しているので、操作部押さえ衝撃吸収部材65のための特段の操作は不要である。
図20乃至図25を使用して、挿入部42を巻き取って収納するための挿入部収納ドラム49に係わる構成を説明する。
【0081】
図20に示すように、挿入部収納ドラム49は、操作部保持具48の略左下方側に配置されており、正面から向かって時計回り・反時計回りに回動できるようになっている。挿入部収納ドラム49を時計回りに回動させることにより、挿入部収納ドラム49の右側から挿入部42を巻き取ることができる。
【0082】
図21に示すように、挿入部収納ドラム49は、以下に説明する構成により仕切り板51の後面に取り付けられている。仕切り板51の後面には、挿入部収納ドラム49が回動する際の軸となるドラム軸71が、ビス等により固定され、後側に向かって突き立っている。このドラム軸71の寸法は、前側の外径がφ1、後側の外径がφ2(φ1>φ2)となっている。
【0083】
ドラム軸71の外径φ1の部分には、ドーナツ状のスポンジ72が回動可能に外嵌している。更にこのスポンジ72の後側には、ドラム軸71の外径φ2の部分にドーナツ状の円板73aが外嵌している。更にこの円板73aの後側には、円筒74が外嵌しており、この円筒74は円板73aにビス等により固定されている。この円筒74には、円板73aの外径より小さい外径を有するドーナツ状の2つのスポンジ75が外嵌している。更にスポンジ75が外嵌している円筒74の後側のドラム軸71の部分には、ドーナツ状の円板73bが外嵌しており、この円板73bは円筒74にビス等により固定されている。従って、円筒74に固定された円板73a、73b、スポンジ75が一体となって挿入部収納ドラム49を構成し、ドラム軸71の周囲を回動できるようになっている。ドラム軸71の後端面には、ドラム軸71から挿入部収納ドラム49が飛び出さないように、円板等による押さえ部材76がビス等により固定され、円板73bの後面は押さえ部材76の前面を摺動するようになっている。
【0084】
スポンジ72、75は、ドラム軸71に組み付けていない自然状態では図21に示す状態よりドラム軸71方向に厚い寸法であり、仕切り板51、円板73a、73bに挟まれてドラム軸71に組み付けられることによって、ドラム軸71方向に押し縮められた図21に示す寸法となっている。
【0085】
スポンジ75は押し縮められているため、挿入部42を挿入部収納ドラム49に収納する際に、挿入部42の先端を最初2枚のスポンジ75の間に挟み込むことにより、容易に挿入部42を巻き付けることができる。
【0086】
操作部41が操作部保持具48の近傍まで引き寄せられたら、挿入部42を操作部保持具48のスリット61を通し、操作部42を操作部保持具48に掛止して収納する。取り出すときは逆の手順で行う。
【0087】
スポンジ72は押し縮められているため、仕切り板51とスポンジ72との間及びスポンジ72と円板73aとの間には、スポンジ72の復元しようとする力によって摩擦力が生じている。すなわち、スポンジ72は、挿入部収納ドラム49の回動に摩擦抵抗を与えている。この摩擦抵抗が挿入部収納ドラム49に働いているため、挿入部24を巻き取った挿入部収納ドラム49から手を離しても逆回動しないようになっている。また、挿入部24を取り外す際に挿入部収納ドラム49を回しすぎて挿入部24が弛んでしまうことを防止している。
【0088】
図21乃至図22を使用して、挿入部収納ドラム49から挿入部42が前後方向に飛び出してしまうことを防止するための挿入部飛び出し防止手段である挿入部飛び出し防止部材78の構成を説明する。
【0089】
図21に示すように、挿入部収納ドラム49の円周近傍の操作部保持具48近傍以外の場所に、円柱状の挿入部飛び出し防止部材78が、仕切り板51の後面から後方向に突き立つように取り付けられている。この挿入部飛び出し防止部材78は、円板73a、73bに接するか、或いは、円板73a、73bとの隙間が挿入部42の外径より狭くなるように配設されている。本実施の形態では、挿入部飛び出し防止部材78は、図22に示すように2個所に配設されている。
【0090】
これにより、挿入部42は、円板73a、73b、スポンジ75の外周面、挿入部飛び出し防止部材78に囲まれて、挿入部収納ドラム49から飛び出さないようになっている。
【0091】
挿入部飛び出し防止部材78を設けたことにより、挿入部収納ドラム49から挿入部24を取り出す際、挿入部24が弛んで円板73a、73bから飛び出し、仕切り板51と円板73aとの間やその他の部分に挿入部24が挟まってしまうこと等を防止できる。
【0092】
挿入部飛び出し防止部材78は、円柱状の部材に限らず、例えば発泡スチロール等を角柱状に形成したもの等でもよい。
挿入部飛び出し防止手段は、挿入部飛び出し防止部材78を設ける代わりに、以下に説明する図23に示すような構成であってもよい。
【0093】
図23に示すように、挿入部収納ドラム49を構成する円板73aの前面側には、挿入部24が前方に飛び出すことを防止するための規制板131aが配設され、同様に円板73bの後面側には、規制板131bが配設されている。
【0094】
規制板131a、131bは、胴3に固定されている。規制板131a、131bの左右下の3方向の端は、蓋4を閉じた際には、胴3の左右側の内面及び底蓋4の左右下側の内面に接しており、挿入部収納ドラム49に巻き取られた挿入部24は、左右下の3方向において、ケース1を構成する胴3及び底蓋4で取り囲まれている。
これにより、挿入部24は、規制板131a、131bで前後を囲まれたスペースから前後に飛び出さないようになっている。
【0095】
図24乃至図25に示すように、上蓋2の挿入部収納ドラムの49の上方には、挿入部収納ドラム49を上方から押さえ付けるための弾性のゴム或いはスポンジ等で形成されたドラム押さえ衝撃吸収部材82が、L字部材81等により取り付けられている。
【0096】
蓋2を閉めると、ドラム押さえ衝撃吸収部材82は挿入部収納ドラム49を上方から押さえ付け、蓋2を開けると、挿入部収納ドラム49はドラム押さえ衝撃吸収部材から開放される。これにより、収納時には、挿入部収納ドラム49は回動を阻止され、運搬時の振動等により挿入部24が弛んでしまうことを防止できる。
ドラム押さえ衝撃吸収部材82は、蓋2に連動しているため、ドラム押さえ衝撃吸収部材82に対する特段の操作は不要である。
【0097】
図26乃至図29を使用して、LCD27を見易い高さ位置や倒れ角に保持する表示装置保持手段の構成を説明する。表示装置保持手段は、LCD27の高さ位置を調整するための表示装置高さ位置調整手段とLCD27の倒れ角を調整する表示装置倒れ角調整手段とから構成される。
【0098】
図26乃至図27に示すように、ケース1内の前端の右寄りの位置には、表示装置高さ位置調整手段である伸縮ポール102をケース1に固定するための固定部材101が、仕切り板51、52(図12参照)に取り付けられている。
【0099】
この固定部材101には、径の異なる複数の筒102a、102b、102cが入れ子式になって軸方向に伸縮できる伸縮ポール102の最も径の太い筒102aが上下方向に長く固定されている。これにより、伸縮ポール102を構成する最も径の細い筒102cの上端すなわち伸縮ポール102の上端102cは、上下方向に移動させることができるようになっている。
【0100】
最も径の細い筒102c以外の各筒102a、102bの上端には、各筒102a、102bに対して各筒102a、102bの1つ内側の筒102b、102cの高さ位置を固定する高さ位置調整ノブ103が備えられており、各高さ位置調整ノブ103で各筒102b、102cの高さ位置を固定することにより、伸縮ポール102の上端102dの高さ位置を任意の高さに固定することができるようになっている。
【0101】
図28に示すように、筒102bに対する筒102cの高さ位置を固定する高さ位置調整ノブ103には、レバー103aが備えられている。このレバー103aを起上させて筒102bに対して略平行にすると、筒102cの高さ位置は筒102bに対して固定され、このレバー103aを倒して筒102bに対して略垂直にすると、筒102cは筒102b内を軸方向に移動することができるようになっている。筒102aに対する筒102bの高さ位置を固定する高さ位置調整ノブ103も同様の構成である。
【0102】
図26乃至図27に示すように、伸縮ポール102の上端102dには、表示装置倒れ角調整手段であるボール雲台104が取り付けられている。ボール雲台104は、以下に説明する構成により、LCD27の倒れ角を変更且つ固定することができる。
【0103】
図29に示すように、ボール雲台104は、伸縮ポール102の上端102dに固定的に取り付けられる固定部104a、固定部104aに対して可動になっている可動部104b、可動部104bの上端にあるLCD27を載せる台である雲台104c、雲台104cにLCD27を固定するための三脚ネジ等のLCD取り付けネジ106、可動部104bの固定状態と可動状態とを切り換えるための倒れ角調整レバー105等から構成されている。
【0104】
可動部104bは、ボール状の部材であるボール部104ba及びこのボール部104baの一部に突き立った棒である棒部104bbにより構成されている。ボール部104baは、固定部104a内に包み込まれており、固定部104内を回動できるようになっている。棒部104bbは固定部104a上端に形成された溝から固定部104aの外に突き出しており、棒部104bbはこの溝の範囲で固定部104aに対する倒れ角を変更することができるようになっている。これにより、棒部104bbの上端に固定された雲台104cは、固定部104aに対して、倒れ角を変更することができるようになっている。つまり、雲台104cに載せられたLCD27は、伸縮ポール102に対して、倒れ角を変更できるようになっている。
【0105】
固定部104には、倒れ角調整レバー105が取り付けられている。この倒れ角調整レバーを起上させて伸縮ポール102に対して略平行にすると、この倒れ角調整レバーに連動するギヤの働きによって固定部104はボール部104baを締め付け、棒部104bbは動くことができなくなり、雲台104cに取り付けられているLCD27は伸縮ポール102に対して倒れ角を固定される。
【0106】
倒れ角調整レバーを倒して筒102に対して略垂直にすると、ボール部104baに対する固定104の締め付けは緩み、伸縮ポール102に対するLCD27の倒れ角を変更することができるようになっている。
【0107】
つまり、倒れ角調整レバー105の向きを変えるだけのワンタッチ式の操作で、伸縮ポール102に対してLCD27が固定される固定状態とLCD27が可動になる可動状態とを切り換えることができるようになっている。
【0108】
図26に示すように、LCD27を収納する際には、伸縮ポール102を最も縮めた状態にして、LCD27の表示面27aを上向きにした状態つまりLCD27を後側に倒した状態で収納する。伸縮ポール102はケース1内の前端の位置に配置されているため、LCD27を伸縮ポール102の反対側つまり後側に倒すことで効率的に収納されている。また、収納時には、LCD27は上蓋2内のスペースに位置している。従って、上蓋2を開けるとLCD27は周囲にケース1が無いため、取り出しや収納、倒れ角の変更等が容易である。
【0109】
図27に示すように、LCD27を使用する際には、伸縮ポール102を伸ばしてLCD27を見易い高さ位置に調整し、LCD27を見易い倒れ角に調整することにより、操作者はLCD27の表示面27aを見ることができる。
【0110】
また、LCD27にはDCケーブル34や映像信号ケーブル37は予め接続された状態で収納されており、使用時にこれらのケーブルを接続する作業は不要である。
【0111】
図26乃至図27に示すように、伸縮ポール102の上端102dには、伸縮ポール102の後側に延びるLCD保護板107が取り付けられている。また、このLCD保護板107の上面には、ゴム或いはスポンジ等で形成された衝撃吸収部材108が取り付けられている。
【0112】
図26に示すように、LCD27を後側へ倒すと、LCD27の後面は下方を向き、LCD保護板107上面の衝撃吸収部材108に押し当てられるようになっている。
【0113】
これにより、収納時には、運搬時等にLCD27が受ける振動を衝撃吸収部材108が軽減し、LCD取り付けネジ106に集中する応力を軽減し、LCD取り付けネジ106に破損等が生じることを防止している。
【0114】
図5を使用して、LCD27を伸縮ポール102及びボール雲台104等から構成される表示装置保持手段から取り外して使用する場合の構成を説明する。
【0115】
LCD27を表示装置保持手段に取り付けて使用するより、表示装置保持手段から取り外して例えば観察対象物の近傍に置いて使用した方が便利な場合がある。このようなときには、LCD27を予め表示装置保持手段から取り外しておき、上蓋2内に設けた柔軟な例えば布等の部材で形成された袋である表示装置収納ポケット111に収納しておくことができる。
【0116】
表示装置収納ポケット111には、前後上下左右の6方向のうち1方向である例えば左方向に開口113が形成されており、この開口113からLCD27を表示装置収納ポケット111に入れることができる。開口113からは蓋部114が左方向に延出しており、この蓋部114を図中の2点鎖線のように右側の表示装置収納ポケットに折り畳むことによりLCD27を収納するようになっている。
【0117】
蓋部114の面及び蓋部114に対向する表示装置収納ポケット111の面には、マジックテープ115(図中の斜線模様の部分)が貼られており、折り畳まれた蓋部114を固定して、LCD27が表示装置収納ポケット111から飛び出してしまうことを防止している。また、マジックテープ115を設けたことにより、表示装置収納ポケット111に収納するLCD27の寸法の違いに柔軟に対応することができる。
【0118】
蓋部114と表示装置収納ポケット111との間には切り欠き116が形成されている。これにより、LCD27にケーブル類を取り付けた状態で収納する際に、LCD27に接続されるケーブルはこの切り欠き116を通すことができ、LCD27にケーブルを接続したまま表示装置収納ポケット111に収納することができる。
【0119】
表示装置収納ポケット111は布等の変形可能な部材で形成されているので、表示装置収納ポケット111にLCD27を収納していない時には、上蓋2を閉じても、胴3等に配設されている収納機器等と干渉しても変形するため、収納の邪魔にならない。
【0120】
このように、表示装置保持手段以外にもLCD27を収納する手段である表示装置収納ポケット111を設けている。
【0121】
また、LCD27を表示装置収納ポケット111に収納した際にボール雲台104と干渉する場合には、上蓋2内にスポンジ等に穴を形成したボール雲台保持具112を設け、ボール雲台104を伸縮ポール102より取り外して、ボール雲台104をボール雲台保持具112の穴に嵌め込んで収納することができる。
(作用)
以下に、内視鏡システムの使用手順の一例に沿って、内視鏡システムの作用を説明する。
【0122】
収納時の内視鏡システムは、ケース1の上蓋2及び底蓋4が閉じられた状態(図2参照)となっている。ケース1には、内視鏡システムが一体となって収納されている。
【0123】
内視鏡システムを使用する際には、先ず、内視鏡システムを使用する現場までケース1を運ぶ。1人で運ぶ場合には上部取っ手14を持って運び、2人で運ぶ場合には2つの側部取っ手15を1つずつ持って運ぶ。
【0124】
現場に到着したら、上蓋2を開ける。
【0125】
上蓋2を開けたら、伸縮ポール102の上端にボール雲台104を介して取り付けられているLCD27を見易い高さ位置まで引っ張り上げる(図26、図27参照)。
【0126】
LCD27を引っ張り上げたら、伸縮ポール102を構成する筒102a、102bの上端にそれぞれ取り付けられている高さ位置調整ノブ103のレバー103aを起上させる。レバー103aを起上させると、筒102aに対して筒102bの上下方向の位置が固定され、また筒102bに対して筒102cの上下方向の位置が固定され、よって伸縮ポール102の上下方向の長さが固定される。これにより、LCD27の高さ位置が固定される。
【0127】
LCD27の高さ位置を固定したら、ボール雲台104(図29参照)の倒れ角調整レバー105を倒す。倒れ角調整レバー105を倒すと、可動部104bを構成するボール部104baに対する伸縮ポール102の上端に固定された固定部104aの締め付けが緩み、ボール部104baが固定部104a内で回動可能な状態となり、ボール部104ba上部に取り付けられている棒部104bbの固定部104aからの突き出し方向が変更可能となり、棒部104bbの先端に取り付けられている雲台104cの固定部104aに対する倒れ角が変更可能となり、よって雲台104cにLCD取り付けネジ106によって固定されているLCD27の伸縮ポール102に対する倒れ角が変更可能な状態になる。
【0128】
LCD27の倒れ角を変更可能な状態にしたら、収納時に後側に倒されていたLCD27を起こし、見易い倒れ角に変更する。
【0129】
LCD27を見易い倒れ角に変更したら、倒れ角調整レバー105を起上させる。倒れ角調整レバー105を起上させると、ボール雲台104のボール部104baが固定部104aに締め付けられて回動できない状態になり、よってLCD27の伸縮ポール102に対する倒れ角が固定される。
【0130】
次に、内視鏡24の操作部41を操作部保持具48(図17、図18参照)から取り外す。この時、操作部41を上方から押さえ付けていた操作部押さえ衝撃吸収部材65(図18、図19参照)は、既に上蓋2を開けた時点で上蓋2に連動して操作部41の上方から引き離されているため、操作部41は容易に操作部保持具48から取り外すことができる。
【0131】
操作部41を操作部保持具48から取り外したら、挿入部収納ドラム49(図20参照)を回動させながら、挿入部収納ドラム49から挿入部42を取り出す。この時、挿入部収納ドラム49を上方から押さえ付けて回動を阻止していたドラム押さえ衝撃吸収部材82(図24、図25参照)は、既に上蓋2を開けた時点で上蓋2に連動して挿入部収納ドラム49の上方から引き離されているため、挿入部収納ドラム49は回動を阻止されていない。
【0132】
挿入部41を挿入部収納ドラム49から取り出したら、LGケーブル43をLGケーブル収納スペース47(図6、図7参照)から取り出す。この時、LGコネクタ44は予め光源装置23に接続されており、またCCUコネクタ46は予めCCU22に接続されているため、これらを接続する作業は不要である。
【0133】
以上により、内視鏡24を構成する操作部24及び挿入部42は、ケース1から取り出された状態となり、取り出された内視鏡24は、ケース1内の光源装置23とLGケーブル43により繋がっている状態となる。
【0134】
内視鏡24を取り出したら、上蓋2内の光学アダプタ収納具26aに収納されている光学アダプタケース26cを取り出し、この中から光学アダプタ26を取り出し、挿入部42の先端部42a(図1参照)に光学アダプタ26を取り付ける。この時、光学アダプタケース26cは、光学アダプタ収納具26aの溝26bに光学アダプタ収納具26aの弾性により嵌め込まれているだけであるため、容易に取り出すことができる。
【0135】
以上により、内視鏡システムは図30に示すような使用状態の配置となる。
【0136】
内視鏡システムが使用状態の配置となったら、ACケーブル31を外部の図示しないACコンセント等のAC電源に接続する。ACケーブル31の一端は、予め電源装置21に接続してある。この時、光源装置23、CCU22、LCD27といった収納機器にDC電源を供給するためのDCケーブル32、33、34は予め接続されているため、使用時に改めて接続する作業は不要である。
【0137】
また、映像信号ケーブル37も予め接続されており、使用時に改めて接続する作業は不要である。以上のように、外部機器を接続しない場合には、ACケーブル31を外部のACコンセント等に接続する以外に、ケーブルを接続する作業は不要である。
【0138】
VTR、外部モニター、コンピュータ等の外部機器と接続する場合は、ケーブル端固定具121(図9参照)に配設されているコネクタに、外部機器から延出している外部機器ケーブル123を接続する。この時、ケーブル端固定具121は、胴3の開口付近に上方を向いて配置されているため、外部機器ケーブル123の接続が容易である。また、ケーブル端固定具121に接続されているDCケーブル35、映像信号ケーブル38、音声信号等ケーブル39といった外部機器接続用ケーブルの他端は、予め電源装置21、CCU22といった収納機器に接続されているため、使用時に改めてケーブルを接続する作業は不要である。
【0139】
また、ケーブル端固定具121の代わりに、ケーブル端保持具36(図10、図11参照)が設けられている場合には、ケーブル端保持具36に掛止されている外部機器接続用ケーブルを取り外し、外部機器に接続する。この時、外部機器接続用ケーブルは、これら外部機器接続ケーブルを周囲から包み込んでいる孔36aからスリット36bを通して引き抜くのみで容易に取り外すことができる。また、外部機器接続ケーブルの収納機器側端のコネクタは、予め収納機器に接続されているため、使用時に改めて接続する作業は不要である。また、外部機器には直接外部機器接続用ケーブルを接続するため、外部機器ケーブル123は不要である。
【0140】
次に、電源装置21、CCU22、光源装置23といった収納機器の電源スイッチをONにする。この時、これら収納機器の電源スイッチは、胴3の開口面を向いているため操作性良く操作することができる。
【0141】
CCU22、光源装置23といった収納機器には、電源スイッチ以外にも図示しないスイッチが配設されている場合があり、これらのスイッチも胴3の開口面を向いて配設されている。また、これらのスイッチは、内視鏡システムを使用時に頻繁に操作されるため、これらのスイッチを備えるCCU22、光源装置23といった収納機器は、開口面の中央寄りに配設されており、これにより頻繁に操作されるスイッチは操作性良く操作できる。
【0142】
内視鏡システムの使用が終了したら、先ず収納機器の電源スイッチをOFFにする。
【0143】
電源スイッチをOFFにしたら、ACケーブル31を外部のACコンセント等から外して、ケース1内に収納する。この時、ACケーブル31の他端は、電源装置21から外さないでおくことにより、次回使用する際に手間が省ける。また、電源装置21と各収納機器とを接続するケーブルも外さないでおくことにより、次回使用する際に手間が省ける。
【0144】
ACケーブル31を収納したら、外部機器ケーブル123をケーブル端固定具121から取り外す。ケーブル端固定具121に接続されている外部機器接続用ケーブルの他端は、各収納機器から外さないでおくことにより、次回使用する際に手間が省ける。また、外部機器接続用ケーブルの両端は、ケーブル端固定具121及び収納機器に固定されているため、収納時にケース1の内部で絡まりにくい。
【0145】
また、ケーブル端固定具121の代わりに、ケーブル端保持具36が備えられている場合には、外部機器に接続されている外部機器接続用ケーブルを外部機器から取り外し、ケーブル端保持具36にコネクタ付近を取り付ける。この時、外部機器接続用ケーブルは、ケーブル端保持具36のスリット36bを通して孔36aに差し込むだけでケーブル端保持具36に掛止することができる。また、外部機器接続用ケーブルの両端は、ケーブル端保持具36及び収納機器に固定されているため、収納時にケース1の内部で絡まりにくい。
【0146】
次に、挿入部42の先端部42aに取り付けてあった光学アダプタ26を取り外し、光学アダプタケース26cに収納し、これを光学アダプタ収納具26aの溝26bに収納する。この時、光学アダプタケース26cは溝26bに差し込まれているのみであるが、溝26bの寸法は光学アダプタケース26cの寸法よりも小さいため、光学アダプタ収納具26aの弾性力により、光学アダプタケース26cは抜け落ちないようになっている。
【0147】
次に、挿入部42の先端を挿入部収納ドラム49の右側から下方向に向かって挿入部収納ドラム49に差し込み、挿入部収納ドラム49を回動させて挿入部42を巻き取る。この時、挿入部収納ドラム49にはスポンジ72により摩擦抵抗がかかっており、挿入部収納ドラム49から手を離した拍子の反動等で挿入部42が弛んでしまうこと等がないようになっている。
【0148】
挿入部42を挿入部収納ドラム49に巻き取ったら、操作部41を操作部保持具48に掛止する。この時、操作部41は、操作部保持具48のスリット61に挿入部42の付け根付近を通すのみで掛止することができる。また、操作部41から手を離しても、つば62によって下方向へ落ち込んでしまうことを防止されている。また、つば62の上面には衝撃吸収部材63が貼られているため、操作部41を傷つけないようになっている。
【0149】
次に、LGケーブル43を下方向にループさせて、LGケーブル収納スペース47に収納する。LGケーブル43をLGケーブル収納スペースに収納したため、上蓋2を閉める時に挟まったり、運搬時にケース1内で絡まったり破損したりすることがない。
【0150】
LGコネクタ44、CCUコネクタ46は、光源装置23、CCU22からは外さないでおく。これにより、次回使用する際の手間を省くことができる。また、収納時にケース1内で絡まりにくくなる。
【0151】
次に、ボール雲台104の倒れ角調整レバー105を倒してLCD27の倒れ角を変更できる状態にし、LCD27をLCD保護板107にぶつかるまで後側に倒す。LCD保護板107の上面には、衝撃吸収部材108が貼られているため、LCD27に傷が付かないようになっている。LCD保護板107でLCD27の移動を規制したことにより、運搬等で振動等を受けても、LCD27をボール雲台に固定しているLCD取り付けネジ106にかかる応力が軽減されているため、LCD取り付けネジ106の破損が防止される。LCD27を倒したら、倒れ角調整レバー105を起上させて、LCD27の倒れ角を固定する。
【0152】
LCD27の倒れ角を固定したら、伸縮ポール102に取り付けられている高さ固定ノブ103のレバー103aを倒して、伸縮ポール102を上下方向に伸縮可能な状態し、LCD27を下方向に押し下げ、伸縮ポール102を最も縮めた状態にし、蓋2を締めて、バックル13により蓋2をロックする。
【0153】
この時、LCD27は倒して収納されているため、蓋2のスペースに収まり、LCD27は効率よく収納されている。また、伸縮ポール102といった縦長な筒体により表示装置高さ位置調整手段を構成したため、他の収納機器の収納スペースを圧迫することなく効率よく収納なさている。
【0154】
蓋2を閉めたことにより、蓋2に連動して操作部押さえ衝撃吸収部材65により操作部41が上方より押さえ付けられ、特段の操作を必要とせずに操作部41はケース1中に固定される。これにより、運搬時の振動等により操作部41が破損することを防止している。
【0155】
また、蓋2を閉めたことに連動してドラム押さえ衝撃吸収部材82により挿入部収納ドラム49が上方より押さえ付けられ、ケース1の運搬時の振動等により挿入部42が弛んでしまうこと等を防止している。
【0156】
一方、挿入部収納ドラム49には、挿入部飛び出し部材78(図21、図22参照)が取り付けられており、挿入部42の弛み等によって挿入部42が挿入部収納ドラム49の前後に配設されている円板73a、73bから飛び出してしまうことを防止している。
【0157】
以上は、LCD27がボール雲台104を介して伸縮ポール102に取り付けられている場合の手順であったが、LCD27を伸縮ポール102から取り外して使用する場合の手順を次に説明する。
【0158】
先ず、蓋2を開ける。
【0159】
蓋2を開けたら、LCD取り付けネジ106をLCD27から取り外す。
【0160】
LCD27を取り外したら、LCD27を観察対象物の側等見易い場所に移動させる。この時、電源ケーブル34、映像信号ケーブル37といったケーブルは、予めLCD27に接続されているため、使用時に改めて接続する作業は不要である。
【0161】
LCD27以外の収納機器については、LCD27が伸縮ポール102に取り付けられている場合と同様の手順により使用状態にする。
【0162】
内視鏡システムの使用が終了したら、LCD27以外の収納機器については、LCD27が伸縮ポール102に取り付けられている場合と同様の手順により収納する。
【0163】
次に、LCD27を表示装置収納ポケット111(図5参照)に挿入して、蓋部114を表示装置収納ポケット111側に折り畳み、マジックテープ115で蓋部114を表示装置収納ポケット111に貼り付けることにより、LCD27を収納する。この時、表示装置収納ポケット111は布等の柔軟な部材で形成されているため、LCD27の寸法の違いに柔軟に対応できる。
【0164】
LCD27を表示装置収納ポケット111に収納する際には、LCD27に接続されているケーブルは、LCD27から取り外さずに、切り欠き116から通しておく。ケーブルを取り外さないことにより、次回使用する際の手間が省ける。
【0165】
次回LCD27を使用する際には、マジックテープ114で貼られた蓋部114を剥がすのみで、容易にLCD27を取り出すことができる。
【0166】
LCD27を表示装置収納ポケット111に収納したら、上蓋2を閉じる。上蓋2の表示装置収納ポケット111の位置は、LCD27を伸縮ポールに取り付けて収納した際の胴3内のLCDの位置に対向している(図5参照)ため、上蓋2を閉じても、LCD27を収納した表示装置収納ポケット111は、他の収納機器等と干渉しない。
【0167】
上蓋2を閉じた際に、LCD27を収納した表示装置収納ポケット111がボール雲台104と干渉するような場合には、ボール雲台104を伸縮ポール102から取り外し、上蓋2内のボール雲台保持具112に収納してから上蓋2を閉じる。
【0168】
次に、内視鏡システムの組み立て等のために、電源装置21、CCU22、光源装置23といった収納機器をケース1に組み込む手順を電源装置21の例で説明する。
【0169】
先ず、上蓋2を開ける(図8参照)。上蓋2は、作業の都合に応じて取り外すことができる。
【0170】
次に、仕切り板53(図12参照)で前後左右の4方向を規制された電源装置21用の収納スペースに電源装置21を上方から差し込む。この時、仕切り板51、52の下部に形成されたつば54が電源装置の底面に当接し、電源装置21の下方向への移動も規制される。これらにより、電源装置21は、前後左右下の5方向の移動が規制される。
【0171】
次に、収納機器押さえ板58をネジ57により取り付ける。これにより、電源装置21は上方向の移動が規制される。
【0172】
以上により、電源装置21は前後左右上下の6方向の移動が規制され、運搬時の振動等によって機器が破損すること等を防止している。また、ケース1を逆さ向きにしてしまった場合に、電源装置21が収納スペースから外れて破損すること等を防止している。
【0173】
電源装置21を取り付けたら、上蓋2を閉めてバックル13で上蓋2をロックし、ケース1を横向き或いは逆さ向きにして、底蓋4を開ける。底蓋4は、作業の都合に応じて取り外すことができる。
【0174】
底蓋4を開けると、電源装置21の底面が現れるので、ACケーブル31、DCケーブル31、32、33、34、35といったケーブルを電源装置21の底面に接続する。電源装置21は既にケース1に固定されており、また電源装置21の底面がケース1の底側の開口付近にあるため、電源装置21の底面のケーブルの接続は容易に行うことができる。
【0175】
ケーブルを接続したら、底蓋4を締めてバックル13で底蓋4をロックし、ケース1を通常の向きに立てる。
【0176】
光源装置23、CCU22といった他の収納機器についても電源装置21と同様の手順で組み込む。
【0177】
次に、収納機器例えばCCU22用をCCU22よりも寸法の小さいCCU22aに交換する手順を説明する。
【0178】
先ず、収納状態のケース1の底蓋4を開け、CCU22の底面に接続されているケーブルをCCU22から取り外し、底蓋4を閉める。
【0179】
次に、上蓋2を開け、CCUコネクタ46をCCUから取り外し、収納機器押さえ板58を取り外し、CCU22を上方へ引き上げて胴3から取り出す。
【0180】
このとき、CCU22の前後左右方向を固定している仕切り板51の上端には、指が通る程度の大きさの切り欠き59c、59dが形成されているため、この部分からCCU22を掴むことにより、容易にCCU22を上方に引き上げることができる。
【0181】
次に、図15に示す形状のブラケット91、92をCCU22aに取り付ける。これにより、ブラケット91、92を取り付けられたCCU22aの寸法はCCU22と等価になる。
【0182】
ブラケット91、92を取り付けたCCU22aをCCU22用の収納スペースにCCU22aを差し込み、収納機器押さえ板58を取り付け、CCUコネクタ46をCCUに接続し、上蓋2を閉じる。
【0183】
このとき、ブラケット91、92を取り付けられたCCU22aの外形寸法はCCU22と等価であるため、CCU22aはCCU22用の収納スペースに確実に固定されて収納される。従って、ケース1の運搬時の振動等を受けても、CCU22aのガタツキは無く、CCU22aの破損等が防止されている。
【0184】
(効果)
以上述べた本実施の形態に係る内視鏡システムによれば、以下に挙げる効果が得られる。
【0185】
伸縮自在に長さを変更且つ固定できる伸縮ポール102を設け、伸縮ポール102の上端にボール雲台104を介してLCD27を取り付けたため、使用時にLCD27を見易い高さ位置に自在に変更且つ固定することができる。伸縮ポール102は、入れ子になった径の異なる複数の筒102a、102b、102cにより構成され、収納時には最も太い筒102a内に内側の筒102b、102cを収納でき、また伸縮ポール102はケース1内に縦長に配置されているため、ケース1内での占有面積が少く、収納スペースを抑えられる。また、伸縮ポール102は可撓性が無いため十分な強度を確保できる。LCD27は、LCD27の倒れ角を自在に変更且つ固定できるボール雲台104を介して伸縮ポール102の上端に取り付けられているため、使用時にはLCD27を見易い倒れ角に調整することができ、また収納時にはLCD27を倒して収納することにより収納スペースの高さ方向を節約することができ収納スペースを抑えられる。
【0186】
伸縮ポール102をケース1内の縁寄りに配置し、LCD27を倒して収納する際は、伸縮ポール102の反対側すなわちケース1内の中側寄りに向かってLCD27を倒して収納するようにしたため、ケース1の天井面積がLCD27を倒したときの面積に対して余裕のある場合には、LCD27を収納するためにケース1の天井面積を広げる必要がなく、効率よく収納することができる。
【0187】
収納時に倒して収納されたLCD27は、上蓋2内のスペースに位置するため、改めてLCD27のための収納スペースを必要とせず、収納スペースを抑えられる。
【0188】
LCD27を収納する際には、DCケーブル34、映像信号ケーブル37といったケーブルを予め接続した状態で収納するようにしたため、使用時にケーブルを接続する作業や収納時にケーブルを取り外す作業を省くことができる。
【0189】
伸縮ポール102をケース1内の前側寄りつまり操作者の立ち位置寄りの位置に配置し、LCD27を倒して収納する際にはLCD27を後側つまり操作者側から見て奥側に倒して収納するようにし、LCD27の表示面27aが上向きになるようにして収納したことにより、使用時にLCD27を起上させると表示面27aが前側つまり操作者側を向き、操作性を向上することができる。
【0190】
ケース1の底側に開閉可能な底蓋4を設けたので、電源装置21、CCU22、光源装置23といった収納機器の底面に接続するケーブルの接続や取り外しの作業効率を向上できる。
【0191】
ケース1を持ち運ぶために、1個の上部取っ手14に加えて、2個の側部取っ手15を設けたため、1人でも2人でも持ち運び易くなる。
【0192】
CCU22、光源装置23といったスイッチ操作を頻繁に行う収納機器は、上蓋2を開けた際の胴3の開口面において中央寄りに配置されているため、スイッチ操作の操作性が向上する。
【0193】
LGコネクタ44は光源装置23に接続され、CCUコネクタ46はCCU22に接続された状態でケース1内に収納するようにしたため、運搬時の振動等によってLGコネクタ44、CCUコネクタ46が破損することを防止でき、また収納する際の取り外す作業や使用する際の接続する作業を省ける。
【0194】
ケース1内にLGケーブル収納スペース47を設け、収納時にはLGケーブル43をLGケーブル収納スペース47に収納するようにしたので、上蓋2を閉める際にLGケーブル43が挟まることを防止でき、また運搬時の振動等によってLGケーブル43と他の部材が緩衝することを防止できる。
【0195】
蓋2を開けた際の胴3の開口面付近にケーブル端固定具121を設け、DCケーブル35、映像信号ケーブル48、音声信号等ケーブル39といった外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタをケーブル端固定具121に固定し、収納機器側端のコネクタを予め収納機器に接続した状態で収納したため、外部機器を接続して使用する際に外部機器から延出する外部機器ケーブル123を容易に接続でき、また外部機器を接続して使用する際に外部機器接続用ケーブルの収納機器側端を改めて接続する作業を省くことができ、また外部機器を接続せずに内視鏡システムを使用する際に外部機器接続用ケーブルが作業の邪魔にならず、また収納時に外部機器接続用ケーブルがケース1内で絡まることや破損することを防止できる。
【0196】
ケーブル端固定具121を設ける代わりに、蓋2を開けた際の胴3の開口面付近にケーブル端保持具36を設ける場合には、DCケーブル35、映像信号ケーブル48、音声信号等ケーブル39といった外部機器接続用ケーブルの外部機器側端のコネクタ付近をケーブル端保持具36に掛止し、収納機器側端のコネクタを予め収納機器に接続することにより、外部機器を接続して使用する際に外部機器接続用ケーブルをケーブル端保持具36から取り外して外部機器接続用ケーブルを外部機器に接続するのみで容易に外部機器に接続することができ、また外部機器を接続して使用する際外部機器接続用ケーブルの収納機器側端を改めて接続する作業を省くことができ、また外部機器接続用ケーブルを直接外部機器に接続できるため外部機器から延出する外部機器ケーブル123を不要にでき、また外部機器を接続せずに内視鏡システムを使用する際に外部機器接続用ケーブルが作業の邪魔にならず、また収納時に外部機器接続用ケーブルがケース1内で絡まることや破損することを防止できる。
【0197】
電源装置21、CCU22、光源装置23といった収納機器を前後左右上下の6方向の内5方向から移動を規制してケース1に固定する仕切り板51、52、53、54、つば54といった部材に加え、残り1方向の移動を規制する部材である収納機器押さえ板58を設け、この収納機器押さえ板を収納ネジ57により取り外し可能にしたことにより、収納機器は前後左右上下の6方向すべての移動を規制されているため運搬時の振動等による収納機器の破損が防止され、また収納機器押さえ板を取り外すことにより収納機器を収納スペースから容易に取り外すことができる。
【0198】
CCU22といった収納機器の収納スペースを形成する仕切り板51、52の上端の収納機器を挟んで対向する2個所に指が通る程度の大きさの切り欠き59c、59dを形成したことにより、収納機器を収納スペースから取り出す際に収納機器を把持し易くなり保守性が向上し、また収納機器を把持し易くするため余裕スペースを収納スペースから削減できる。
【0199】
収納機器例えばCCU22用の収納スペースに外形寸法がCCU22よりも小さい収納機器例えばCCU22aを収納する際に、CCU22aに取り付けると外形寸法がCCU22と等価になるようなブラケット91、92をCCU22aに取り付けて、ブラケット91、92を取り付けたCCU22aをCCU22用の収納スペースに収納するようにしたため、CCU22aはCCU22用の収納スペース内に確実に固定され、運搬時の振動等によってCCU22aといった収納機器が破損することを防止できる。また、同様にブラケットを使用すれば、電源装置21の代わりに、電源装置21よりも外形寸法の小さいバッテリ等を電源装置21用の収納スペースに収納することもできる。
【0200】
収納時に操作部41を固定するための操作部押さえ衝撃吸収部材65を設けたため、ケース1の運搬時の振動等によって操作部41が操作部41用の収納個所から飛び出してしまうこと等による操作部41の破損を防止できる。また、操作部押さえ衝撃吸収部材65を上蓋2内に配置し、上蓋2を閉じる際に連動して操作部押さえ衝撃吸収部材65が操作部41を押さえ付ける構成としたため、操作部押さえ衝撃吸収部材65を操作するための特段の作業を不要にできる。
【0201】
挿入部42を巻き取って収納する挿入部収納ドラム49の回動に対して摩擦抵抗を与える部材であるスポンジ72を設けたため、挿入部42を巻き取る際に挿入部収納ドラム49から手を離した反動等で挿入部収納ドラム49が逆回動して挿入部42が弛むことを防止でき、また挿入部42を取り出す際に挿入部収納ドラムが回動し過ぎて挿入部42が弛むことを防止できる。
【0202】
収納時に挿入部収納ドラム49を押さえ付けて固定するドラム押さえ衝撃吸収部材82を設けたため、運搬時の振動等によって挿入部収納ドラム49に巻き付けた挿入部42が弛んでしまうことを防止できる。また、ドラム押さえ衝撃吸収部材82を上蓋2内に配置し、上蓋2を閉じる際に連動してドラム押さえ衝撃吸収部材82が挿入部収納ドラム49を押さえ付ける構成としたため、ドラム押さえ衝撃吸収部材82を操作するための特段の作業を不要にできる。
【0203】
挿入部収納ドラム49に挿入部飛び出し防止部材78を備えたことにより、挿入部42の出し入れ時やケース1の運搬時等に挿入部42が弛んだ際に、挿入部が挿入部収納用ドラム49の円板73a、73bからはみ出してしまって挿入部収納ドラム49と仕切り板51との間等の隙間に挟まってしまうことを防止できる。
【0204】
挿入部飛び出し防止部材78の代わりに、規制板131a、131bを使用した挿入部飛び出し防止手段を設けた場合も、挿入部飛び出し防止部材78と同様の効果が得られる。
【0205】
伸縮ポール102の上端近傍に、LCD27の後側に延びる板であるLCD保護板107を設け、LCD保護板107の上面には衝撃吸収部材108を貼り付け、LCD27の倒れ角を変更且つ固定できるボール雲台104を伸縮ポール102の上端102dに取り付け、LCD27をボール雲台104にLCD取り付けネジ105で取り付け、LCD27を収納する際にはLCD27を後側に倒してLCD27がLCD保護板107上面の衝撃吸収部材108に当接するようにしたので、運搬時等にLCD27にかかる振動が衝撃吸収部材108を貼り付けたLCD保護板107により緩衝され、応力の集中するLCD取り付けネジ105にかかる応力が緩衝され、LCD取り付けネジ105の破損を防止できる。
【0206】
LCD27を収納するための表示装置収納ポケット111を設け、マジックテープ115で容易に蓋部114を開け閉めできるようにし、LCD27からケーブルを取り外さなくてもケーブルが通り抜けられる切り欠きを表示装置収納ポケット111に形成したため、LCD27を表示装置保持手段に取り付けずにケース1外に置いて使用する際に、LCD27を容易にケース1から出し入れできる。
【0207】
なお、本発明は、以上述べた実施の形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0208】
ケース1に収納される収納機器等の配置は、例えば本実施の形態と左右逆に配置されてもよい。
【0209】
伸縮ポール102を構成する筒の数は、実施の形態で述べたような3個に限らず、2個以上の何個でも構わない。
【0210】
挿入部飛び出し防止部材78の配設個数は、実施の形態で述べたような2個に限らず、何個でも構わない。
【0211】
内視鏡システムは、医療用途に限らず、各種産業用途に使用してもよい。例えば、配管の検査に使用してもよい。
【0212】
ところで、本実施の形態の内視鏡システムを構成する各部について、これらを本実施の形態で説明したような構成とした背景を以下に補足する。
【0213】
従来の内視鏡システム、例えば特願平8−224068では、収納機器の操作面がケースの開口側に面するように収納機器をケースに収納する構成が示されている。しかしながら、ケーブル接続のためのコネクタが操作面と反対側の面に配設されているような収納機器をケースに収納しようとする際には、予めケーブルを接続した状態で収納機器をケースに収納しなければならず、ケーブルが邪魔になって収納し辛かった。この問題点に鑑みて、本実施の形態では、ケース1に底蓋4を取り付けた。
【0214】
従来の内視鏡システム、例えば米国特許明細書第5323899号では、ケースを持ち運ぶための取っ手をケースの上面に設けた構成が示されており、1人でこの取っ手を掴んでケースを持ち運ぶことができた。しかしながら、ケースを持ち運ぶ場合には、1人で持ち運んだ方が良い場合や2人で持ち運んだ方が良い場合がある。例えば、人手の足りない場合には1人で運んだ方が有利な場合がある。また、ケースを持ち運んで狭い通路を通過しようとする場合には、1人でケースを持ち運ぶ際はケースの奥行きに自分の体の幅を加えた幅より狭い幅の通路は通過しにくいが、2人で持ち運べば体の幅かケースの奥行きの内大きい方の幅以上ある通路であれば通過できるため、2人で持ち運ぶ方が有利となる。この問題点に鑑みて、本実施の形態では、ケース1に上部取っ手14及び2個の側部取っ手15を取り付けた。
【0215】
従来の内視鏡システム、例えば特願平8−224068号では、外部の表示装置等の外部機器に映像信号等を供給するためのコネクタがケース内に設けられ、外部機器に接続して内視鏡システムを使用する際には、このコネクタと外部機器とをケーブルで接続する構成が示されている。また、本実施の形態においても、ケーブル端固定具121を設けて、ケーブル端固定具121に固定されているコネクタと外部機器とを外部機器ケーブル123で接続する構成を示している。しかしながら、これらの構成例えばケーブル端固定具121を設けた構成の場合、1本の外部機器ケーブル123を接続するために外部機器ケーブル123の両端にある2個のコネクタを接続する作業が生じてしまう。ここで、外部機器ケーブル123のコネクタ接続の作業を軽減するために、外部機器ケーブル123の収納機器側端のコネクタをケーブル端固定具121に固定されているコネクタに接続した状態で収納しようとすると、ケース1の運搬時の振動等により外部機器ケーブル123がケース1内で動いてしまい、外部機器ケーブル123が断線する等の不具合が生じる恐れがあった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、ケーブル端固定具121を設けた構成例に加えて、ケーブル端保持具36を設けた構成例を示した。
【0216】
従来の内視鏡システム、例えば米国特許明細書第5323899号では、光源装置等の収納機器をケースに固定するために、収納機器の前後左右上下の6方向の内上方向を除く5方向の移動を規制して収納機器を固定する部材をケースに取り付けて、収納機器をケースに収納する構成が示されていた。しかしながら、運搬時の振動等により、移動を規制されていない上方向から収納機器が飛び出して破損してしまう恐れがあった。この問題点に鑑みて、本実施の形態では、収納機器押さえ板58を取り付けた。
【0217】
従来の内視鏡システム、例えば米国特許明細書第5323899号では、光源装置等の収納機器をケースに固定するために、収納機器の前後左右上下の6方向の内上方向を除く5方向の移動を規制して収納機器を固定する部材をケースに取り付けて、収納機器をケースに収納する構成が示されていた。しかしながら、収納機器の保守等のために収納機器をケースから取り出そうとする際に、収納機器と収納機器を固定する部材との隙間が狭いと収納機器を取り出しにくく、また取り出し易いように隙間を広げると必要な収納スペースが大きくなりケースが大きくなってしまう。この問題点に鑑みて、本実施の形態では、仕切り板51、52に切り欠き59a、59b、59c、59dを形成した。
【0218】
従来の内視鏡システムでは、電源装置、CCU、光源装置等の収納機器を収納するための収納スペースに、元々収納されている収納機器と外形寸法の異なる収納機器を収納するための手段は設けられていなかった。このため、元々収納されている収納機器より外形寸法の小さい収納機器を収納しようとした場合、運搬時の振動等により収納機器が収納スペース内でガタついてしまい、収納機器が破損する恐れがあった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、収納機器例えばCCU22用の収納スペースにCCU22よりも外形寸法の小さい収納機器例えばCCU22aを収納しようとする際に、ブラケット91、92をCCU22aに取り付けて、ブラケット91、92を取り付けたCCU22aの外形寸法をCCU22の外形寸法と等価にし、ブラケット91、92を取り付けたCCU22aをCCU22用の収納スペースに収納するようにした。
【0219】
従来の内視鏡システム、例えば特願平8−224068号では、内視鏡の操作部を掛止して保持する操作部保持具をケース内に配置した構成が示されている。しかしながら、運搬時の振動等により、操作部が操作部保持具から飛び出し破損する恐れがあった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、操作部押さえ衝撃吸収部材65を配設した。
【0220】
従来の内視鏡システム、例えば特開平8−152563号や特願平8−224068号では、内視鏡の挿入部を巻き取って収納するための回動可能な挿入部収納ドラムをケースに設けた構成が示されている。しかしながら、挿入部を挿入部収納ドラムから取り出す際等に、挿入部収納ドラムが回りすぎて挿入部が弛んでしまう恐れ等があった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、挿入部収納ドラムの回動に摩擦抵抗を与えるための部材であるスポンジ72を設けた。
【0221】
従来の内視鏡システム、例えば特開平8−152563号や特願平8−224068号では、内視鏡の挿入部を巻き取って収納するための回動可能な挿入部収納ドラムをケースに設けた構成が示されている。しかしながら、挿入部収納ドラムを回動させて挿入部を出し入れする際やケースの運搬時に振動を受けて挿入部収納ドラムが回動してしまった際等に、挿入部が弛んで挿入部収納ドラムから飛び出し、挿入部収納ドラムの近傍に配設されている部材に挟まって、挿入部が抜けなくなったり破損してしまう恐れがあった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、挿入部飛び出し防止部材78、或いは挿入部飛び出し防止部材78の代わりに規制板131a、131b等により構成される挿入部飛び出し防止手段を設けた。
【0222】
従来の内視鏡システム、例えば特願平8−224068号では、多関節アーム等の上端に表示装置の倒れ角を自在に変更且つ固定できる表示装置倒れ角調整手段を取り付け、表示装置倒れ角調整手段に備えられた3脚ネジ等の取り付けネジにより表示装置倒れ角調整手段に表示装置を取り付けた構成が示されている。しかしながら、運搬時等に表示装置が振動を受け、表示装置を表示装置倒れ角調整手段に取り付けている取り付けネジに応力が集中し、LCD取り付けネジ及びこの近傍が破損してしまう恐れがあった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、LCD保護板107及びLCD107の上面に貼り付けた衝撃吸収部材108を設けた。
【0223】
従来の内視鏡システム、例えば特願平8−224068号では、ケースに取り付けられた多関節アーム等から構成される表示装置保持手段に表示装置を取り付けた構成が示されている。しかしながら、表示装置保持手段に表示装置を取り付けて表示装置を使用するよりも、状況に応じて表示装置を表示装置保持手段から取り外し、ケース外の例えば検査対象物の近傍等に表示装置を置いて使用した方が操作性が良い場合がある。このような場合、表示装置を使用する度に表示装置保持手段から取り外したり、表示装置を収納する度に表示装置保持手段に取り付けていると操作性が悪かった。この問題点に鑑み、本実施の形態では、表示装置収納ポケット111を設けた。
【0224】
(第2の実施の形態)
図31乃至図36は第2の実施の形態に係り、図31は上蓋開放状態での収納スペースの配置を説明する図(平面図)、図32は仕切り板の配置を説明する図(正面図)、図33は上蓋開放状態での胴内の機器配置を説明する図((A)は平面図、(B)は正面図)、図34は取扱説明書収納具の構成及び配置個所を説明する図((A)はケース内での収納個所を説明する平面図、(B)は構成を説明する斜視図、(C)はケース内での収納個所を説明する正面図)、図35はCマウントカメラの配置個所を説明する図((A)は上蓋の開口面を見た図、(B)は上蓋の正面図)、図36は、使用時の内視鏡システムの外観を示す図(右側面図)
である。
【0225】
なお、本実施の形態で説明しない部位の構成は、第1の実施の形態で説明した構成と同様である。
第1の実施の形態に係る内視鏡システムを構成する内視鏡は、先端部に備えられた撮像手段から電気信号により観察像を手元側まで伝送するビデオスコープであったが、本実施の形態に係る内視鏡システムを構成する内視鏡は、先端部からイメージガイドファイバ等で観察像を光学的に手元側まで伝送し必要に応じて手元側で観察像を撮像するファイバスコープである。
【0226】
図31乃至図33を使用して、収納機器の収納スペースの構成を説明する。
【0227】
図31に示すように、胴3内には、CCU22、光源装置23、電源装置21といった収納機器を収納するスペースが確保するための金属板等で形成された仕切り板301〜304が配設されている。
【0228】
仕切り板301〜304や挿入部収納ドラム49には、複数の棒305、306が取り付けられており、これらの棒305、306には、仕切り板301〜304や挿入部収納ドラム49を支持し且つ振動や落下による衝撃を吸収するためのゴム等で円柱状或いは角柱状等に形成された衝撃吸収部材307が嵌合する等してそれぞれ固定されており、これら衝撃吸収部材307は、図32に示すように、胴3の上下のフレーム9、10に取り付けられている。
【0229】
図31乃至図32に示すように、仕切り板301〜304の下端には、CCU22、光源装置23、電源装置21の底面が下側に落ち込むことを防止するための断面がコの字状の金属板等で形成された底面押え311〜313が、それぞれ仕切り板301〜304の内対向する2枚に跨ってこれら2枚を挟み込むように下方から取り付けられ固定されている。つまり、底面押え311〜313は、対向する2つの端部で仕切り板301〜304に固定されている。
【0230】
底面押え311〜313の上面側つまり収納機器と接する側の表面には、スポンジ等で形成された衝撃吸収部材314〜316が貼られている。
【0231】
図31、図33に示すように、仕切り板301〜304の上端には、上方からネジを螺合させることができるネジ受け部材308〜310のが取り付けられている。
【0232】
図33に示すように、仕切り板301〜304の上端のネジ受け部材308〜310が取り付けられている位置には、CCU22、光源装置23、電源装置21といった収納機器の上面を上方から押さえ付けて収納機器が飛び出すことを防止するための収納機器押え板330〜333が取り付けられるようになっている。
【0233】
収納機器押え板331は、断面がコの字状に形成されており、仕切り板301〜304の内対向する2枚の上端に跨ってこれら2枚を挟み込むように取り付けられるようになっている。
【0234】
収納機器押え板330〜333にはそれぞれネジを挿通できる穴が形成されており、この穴に上方からネジ57を挿通させてネジ受け部材308〜310に螺合させることにより、収納機器押え板330〜333は仕切り板301〜304の上端に固定されるようになっている。また、ネジ57を取り外すことで、容易に収納機器押え板330〜333を仕切り板301〜304の上端から取り外すことができるようになっている。
【0235】
収納機器押え板330〜333の下面側つまり収納機器と接触する側の表面には、スポンジ等でできた衝撃吸収部材334〜337が貼られている。また、胴構造部材7、仕切り板301〜304、ネジ受け部材309には、CCU22、光源装置23、電源装置21の周囲を取り囲むようにスポンジ等でできた衝撃吸収部材317〜328が貼られている。これらにより、収納機器に傷が付くことを防止している。
【0236】
図33に示すように、第1の実施の形態に係るビデオスコープである内視鏡24(図1参照)を収納する際と同様に、本実施の形態に係るファイバスコープである内視鏡353の図示しない挿入部42は挿入部収納ドラム49に巻き取り収納され、操作部41は操作部保持具48に収納され、LGケーブル43は光源装置23に接続され、LGケーブル収納部47に収納される。
【0237】
図34に示すように、胴3内の後端の挿入部収納ドラム49と胴3との間の位置には、取扱説明書341、342を収納する取扱説明書収納具340を収納するための収納スペースが確保されている。
【0238】
取扱説明書収納具320用の収納スペースの左右の両側には2つの仕切り部材338が設けられ、また下側には仕切り部材339が設けられており、取扱説明書収納具320が収納スペースに収まるようになっている。
【0239】
取扱説明書収納具340は、例えば長方形の厚紙やプラスチック板等を折畳式に形成したものであり、内面には、例えば長方形の厚手のビニール等で形成されたシートが、このシートの隣り合う2辺の縁の部分(図34(B)中の斜線部分)で貼り付けられており、他の2辺の部分から取扱説明書341、342といった書類を挟み込んで収納できるようになっている。
【0240】
取扱説明書収納具340に収納する取扱説明書341、342は、それぞれ寸法の異なる書類であってもよい。
【0241】
取扱説明書収納具340に取扱説明書341、342を収納したら、取扱説明書収納具340を折り畳み、胴3内の収納スペースに取扱説明書収納具340ごと収納する。取り出す時は、収納スペースから取扱説明書収納具340ごと取り出す。
【0242】
図31及び図35に示すように、第1の実施の形態(図5参照)のようなL字形部材81(ドラム押え)及びL字形部材69(操作部押え)を上蓋2に設ける代わりに、本実施の形態では、これらを一体に形成したL字形部材343が上蓋2に取り付けられている。
【0243】
このL字形部材343の操作部収納ドラム49や操作部41に接する面の表面には、衝撃吸収部材344が貼られており、上蓋2を閉めると、第1の実施の形態と同様に、上蓋2に連動した衝撃吸収部材344により挿入部収納ドラム49及び操作部41が上方から押さえ付けられるようになっている。
【0244】
一方、上蓋2及びL字形部材343で囲まれた上蓋2内のスペースは、撮像手段であるCマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351を収納する収納スペース348として使用される。
【0245】
収納スペース348は、左右の2方向を除く4方向の内、上蓋2及びL字形部材343により3方向が囲まれている。残り1方向は、例えば略長方形の布地或いはゴム紐等により形成されたバンド345により閉じることができるようになっている。バンド345の一端は上蓋2の内面つまり天井面に固定されており、他端はL字形部材343の下面の一部に、バンド345及びL字形部材343の対向する個所にそれぞれ貼り付けられたマジックテープ347により、自在に貼り付けたり剥がしたりできるように貼り付けられる。
【0246】
つまり、収納スペース348に、CマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351を収め、バンド345をマジックテープ347で閉じることにより、CマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351は、バンド345の締め付けられて収納スペース348に固定されるようになっている。
【0247】
L字形部材343のCマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351に接する側の面には、スポンジ等で形成された衝撃吸収部材349が貼り付けられており、CマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351に傷がつくことを防止している。
【0248】
CマウントTVカメラ350とCマウントアダプタ351とCCUケーブル352とは接続された状態で収納スペース348に収納され、CCUケーブル352の他端はCCU22に接続されている。
【0249】
(作用)
以下に、内視鏡システムの使用手順の一例に沿って、内視鏡システムの作用を説明する。なお、第1の実施の形態で既に説明されている内容については説明を省略する。
【0250】
先ず、第1の実施の形態と同じ要領で、ケース1を使用する現場まで運搬する。
【0251】
運搬時に振動等を受けても、仕切り板301〜304は衝撃吸収部材307を介して胴3の上下のフレーム9、10に固定されているため、仕切り板301〜304からフレーム9、10に加わる衝撃が緩衝される。また、ケース1から仕切り板301〜304に伝播する振動が緩衝される。
【0252】
また、収納機器の下方側を規制するための底面押え311〜313は、それぞれ両端で仕切り板301〜304に固定されて支えられているため、衝撃等により変形しにくい。また、底面押え311〜313は、それぞれ仕切り板301〜304の内対向する2枚に跨ってこれら2枚を挟み込んでいるため、仕切り板301〜304も変形しにくい。
【0253】
現場に到着したら、第1の実施の形態と同じ要領で、上蓋2を開け、伸縮ポール102を伸ばしてLCD27を見易い高さ位置に設置し、ボール雲台104を操作してLCD27を見易い倒れ角に調整する。
【0254】
次に、第1の実施の形態と同じ要領で、内視鏡353の操作部41を取り外し、挿入部42を取り出し、LGケーブル43を取り出し、光学アダプタ26を取り出して内視鏡353に取り付ける。
【0255】
そして、バンド345をL字形部材343から剥がし、収納スペース348に収納されていたCマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351を取り出し、これらを内視鏡353の接眼部354(図36参照)に接続する。
【0256】
この時、CマウントTVカメラ350とCマウントアダプタ351とCCUケーブル352とは既に接続されているため、使用時に改めて接続する作業は不要である。
【0257】
以上により、内視鏡システムは図36に示すような使用状態の配置となる。
【0258】
内視鏡システムが使用状態の配置となったら、第1の実施の形態と同じ要領で電源を入れ、内視鏡システムを使用する。
【0259】
内視鏡システムの使用中に取扱説明書341、342を見る場合には、胴3から取扱説明書収納具340を取り出し、取扱説明書収納具340を開いて取扱説明書341、342を取り出す。この時、取扱説明書341、342は、取扱説明書収納具340に収納した状態で、ケース1に収納されているため、異なる寸法の取扱説明書341、342が混在していても、取り出しや収納を容易に行える。
【0260】
内視鏡システムの使用が終了して、第1の実施の形態と同じ要領で電源を切ったら、内視鏡353の接眼部354からCマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351を取り外し、CマウントTVカメラ350とCマウントアダプタ351とCCUケーブル352とを接続したままの状態で、収納スペース348に収納し、バンド345をL字形部材343に貼り付ける。
【0261】
後は、第1の実施の形態と同じ要領で、各部材をケース1に収納する。
【0262】
(効果)
本実施の形態によれば、以下に挙げる効果が得られる。
【0263】
衝撃吸収部材307を介して仕切り板301〜304を胴3の上下のフレーム9、10に固定したため、振動や落下等により仕切り板からフレーム9、10に加わる衝撃が緩衝され、フレーム9、10の変形を防止できる。また、運搬時等にケース1から仕切り板301〜304に伝播する振動が緩衝されるため、収納機器の破損を防止できる。
【0264】
本実施の形態では、収納機器の下方側を規制するために設けていた第1の実施の形態に係るつば54の代わりに、底面押え311〜313を設けた。第1の実施の形態のつば54は1端で仕切り板に支えられていたが、本実施の形態の底面押え311〜313は2端で仕切り板301〜304に固定されて支えられているため、衝撃等により変形しにくくなる。また、底面押え311〜313は、それぞれ仕切り板301〜304の内対向する2枚に跨ってこれら2枚を挟み込んでいるため、仕切り板301〜304も変形しにくくなる。
【0265】
取扱説明書341、342を取扱説明書収納具340に収納した状態で、ケース1に収納するようにしたので、異なる寸法の取扱説明書341、342が混在していても、取り出しや収納を容易に行える。
【0266】
L字形部材343と上蓋2との間のスペースにCマウントTVカメラ350及びCマウントアダプタ351を収納するようにしたため、改めて収納スペースを確保しなくても済み、収納の効率が向上する。
【0267】
(第3の実施の形態)
図37乃至図38は第3の実施の形態に係り、図37は胴内の記録装置の配置を説明する図(平面図)、図38は記録装置を収納する手段の構成を説明する図((A)正面図は、(B)は平面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図)である。
【0268】
なお、本実施の形態で説明しない部位の構成は、第2の実施の形態で説明した構成と同様である。
【0269】
(構成)
図37乃至図38を使用して、電子映像、音声等を記録する記録装置355を収納するための構成を説明する。
【0270】
記録装置355は、CCU22用の収納スペースにCCU22と共に収納されるため、先ず、収納機器押え板331,330(図33(A)参照)を取り外し、CCU22を収納スペースから取り出し、衝撃吸収部材317,318,320(図33(A)参照)を剥がす。
【0271】
次に、CCU22と記録装置355とを以下に説明する一体化部材356を使って接続する。
【0272】
一体化部材356は、上方から見ると略コの字状(図38(D)参照)をしており、例えば記録装置355の後面とCCU22の前面とを重ねあわせ、記録装置355の前面側から、重ねあわせられた記録装置355及びCCU22の右側面及び左側面を覆うように、一体化部材356を外嵌するようになっている。
【0273】
一体化部材356の側面には、記録装置355やCCU22の側面から突き出たビスを避けるため穴360が形成されている。また、記録装置355やCCU22に内蔵された空冷用のファンの通気口に対応する位置には、図示しない通気口が形成されている。
【0274】
記録装置355及びCCU22の左右の側面には、図示しないネジ穴が形成されており、またこれらのネジ穴に対応する一体化部材356の位置には、ネジを挿通できる穴が形成されている。この穴にネジ359を挿通させ、ネジ穴に螺合させることにより、記録装置355及びCCU22は、一体化部材356に固定される。
【0275】
記録装置355及びCCU22を一体化部材356により接続したら、これらをCCU22が収納されていた収納スペースに収納する。
【0276】
一体化部材356の外面には、衝撃吸収部材361〜366が貼られており、運搬時の振動等による破損を防止している。
【0277】
一体化部材356の上端には、外向きのつば357、358は形成されており、つば357、358のネジ受け部材309、308に対応する位置には、ネジを挿通できる穴が形成されている。この穴にネジ57を挿通させ、ネジ受け部材309、308に螺合することにより、一体化部材355はネジ受け部材309、308に固定される。
【0278】
(効果)
本実施の形態によれば、以下に挙げる効果が得られる。
一体化部材356を使用することにより、1つの収納スペースに2つの機器を収納できる。
【0279】
[付記]
(1)内視鏡と、前記内視鏡と共に使用する例えば光源装置、電源装置、撮像制御装置、表示装置といった前記内視鏡の周辺装置と、前記内視鏡及び前記周辺装置を一体に収納するケースと、を有する内視鏡システムにおいて、
入れ子になった複数の筒から構成され、且つ最外周の筒が前記ケース内に上下に長く取り付けられ、且つ最内周の筒の上端に前記表示装置を取り付け、且つ各筒の1つ内周の筒の高さ位置を変更及び固定する手段を1個以上有し、よって前記表示装置の高さ位置を自在に変更及び固定でき、且つ外周の筒に内周の筒を収納できる伸縮自在のポールである伸縮式ポールからなる表示装置高さ位置調整手段と、
固定部分及びこの固定部分に対して倒れ角を自在に変更でき固定できる可動部分を有し、且つ前記固定部分が前記伸縮式ポールの上端に固定され、且つ前記可動部分に前記表示装置が固定され、よって前記伸縮式ポールに対する表示装置の倒れ角を自在に変更及び固定でき、且つ前記表示装置を倒した状態で前記ケースに収納できる表示装置倒れ角調整手段と、
を具備したことを特徴とする内視鏡システム。
【0280】
(2)前記表示装置高さ位置調整手段を前記ケース内の端寄りの位置に縦長に配置し、
前記表示装置を前記ケース内の前記伸縮式ポールの位置と反対側に倒して前記ケースに収納できるように前記表示装置倒れ角調整手段を構成した
ことを特徴とする付記(1)記載の内視鏡システム。
【0281】
(3)前記ケースは上部に開閉可能な蓋である上蓋を有し、
収納時すなわち前記上蓋を閉じた時に前記表示装置が前記上蓋内の空間に位置するように前記表示装置高さ位置調整手段及び前記表示装置倒れ角調整手段を配置した
ことを特徴とする付記(1)記載の内視鏡システム。
【0282】
(4)前記表示装置の使用時に前記表示装置に接続されるケーブルが予め前記表示装置に接続された状態で前記表示装置が前記ケース内に収納されている
ことを特徴とする付記(1)記載の内視鏡システム。
【0283】
(5)前記ケースに収納された状態の前記表示装置から向かって前記表示装置高さ位置調整機構側の方向に位置する操作者が前記ケースに収納された状態の前記表示装置を起上させると前記表示装置の表示面が操作者側を向くように前記表示装置が前記ケースに収納されている
ことを特徴とする付記(1)記載の内視鏡システム。
【0284】
(6)内視鏡と、前記内視鏡と共に使用する例えば光源装置、電源装置、撮像制御装置、表示装置といった前記内視鏡の周辺装置と、前記内視鏡及び前記周辺装置を一体に収納するケースと、を有する内視鏡システムにおいて、
前記ケースの上部側に開閉可能な蓋である上蓋を備え、
前記ケースの底部側に開閉可能な蓋である底蓋を備え、
前記周辺装置の操作面が前記上蓋を開けた際の前記ケースの開口面側に面し且つ前記周辺装置の操作面と反対側のケーブル接続のためのコネクタが配設された面である底面が前記底蓋を開けた際の前記ケースの開口面側に面するように少なくとも1個の前記周辺装置を前記ケースに配置した
ことを特徴とする内視鏡システム。
【0285】
【発明の効果】
内視鏡と、前記内視鏡と共に使用する例えば光源装置、電源装置、撮像制御装置、表示装置といった前記内視鏡の周辺装置と、前記内視鏡及び前記周辺装置を一体に収納するケースと、を有する内視鏡システムにおいて、
入れ子になった複数の筒から構成され、且つ最外周の筒が前記ケース内に上下に長く取り付けられ、且つ最内周の筒の上端に前記表示装置を取り付け、且つ各筒の1つ内周の筒の高さ位置を変更及び固定する手段を1個以上有し、よって前記表示装置の高さ位置を自在に変更及び固定でき、且つ外周の筒に内周の筒を収納できる伸縮自在のポールである伸縮式ポールからなる表示装置高さ位置調整手段と、
固定部分及びこの固定部分に対して倒れ角を自在に変更でき固定できる可動部分を有し、且つ前記固定部分が前記伸縮式ポールの上端に固定され、且つ前記可動部分に前記表示装置が固定され、よって前記伸縮式ポールに対する表示装置の倒れ角を自在に変更及び固定でき、且つ前記表示装置を倒した状態で前記ケースに収納できる表示装置倒れ角調整手段と、
を具備したことにより、
使用時には表示装置を見易い高さ位置及び倒れ角に十分な強度で保持でき、収納時には表示装置に係わる収納スペースを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡の概略構成を説明する図
【図2】ケースの外観図(正面図)
【図3】ケースの外観図(右側面図)
【図4】上蓋と胴との当接部分の形状を説明する断面図
【図5】上蓋開放状態での収納機器配置を説明する図(平面図)
【図6】上蓋開放状態でのLCDを取り外した収納機器配置を説明する図(平面図)
【図7】ケーブル等の配置を説明する図(正面図)
【図8】電源装置の接続ケーブル等を説明する図(右側面図)
【図9】ケーブル端固定具の配置を説明する図(正面図)
【図10】ケーブル端保持具の配置を説明する図(平面図)
【図11】ケーブル端保持具の配置を説明する図(正面図)
【図12】仕切り板の配置を説明する図(平面図)
【図13】仕切り板の配置を説明する図(正面図)
【図14】CCUの寸法を示す図((A)は正面図、(B)は平面図)
【図15】ブラケットを付けたCCUの寸法を示す図((A)は正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図)
【図16】光学アダプタ収納具の構成を説明する図
【図17】操作部保持具の構成を示す図(平面図)
【図18】操作部保持具等の配置を説明する図(正面図)
【図19】操作部保持具等の配置を説明する図(右側面図)
【図20】挿入部収納ドラムの機能概要を説明する図(平面図)
【図21】挿入部収納ドラムの構成を説明する図(正面図)
【図22】挿入部飛び出し防止部材の配置を説明する図(正面図)
【図23】挿入部飛び出し防止手段の変形例の構成を示す図((A)は正面図、(B)は右側面図)
【図24】ドラム押さえ衝撃吸収部材の配置を説明する図(正面図)
【図25】ドラム押さえ衝撃吸収部材の配置を説明する図(左側面図)
【図26】収納時の表示装置保持手段の構成を示す図(右側面図)
【図27】使用時の表示装置保持手段の構成を示す図(右側面図)
【図28】高さ位置調整ノブの構成を説明する図
【図29】ボール雲台の構成を示す図((A)は正面図、(B)は右側面図)
【図30】使用時の内視鏡システムの外観を示す図(右側面図)
【図31】上蓋開放状態での収納スペースの配置を説明する図(平面図)、
【図32】仕切り板の配置を説明する図(正面図)
【図33】上蓋開放状態での胴内の機器配置を説明する図((A)は平面図、(B)は正面図)
【図34】取扱説明書収納具の構成及び配置個所を説明する図((A)はケース内での収納個所を説明する平面図、(B)は構成を説明する斜視図、(C)はケース内での収納個所を説明する正面図)
【図35】Cマウントカメラの配置個所を説明する図((A)は上蓋の開口面を見た図、(B)は上蓋の正面図)
【図36】使用時の内視鏡システムの外観を示す図(右側面図)
【図37】胴内の記録装置の配置を説明する図(平面図)
【図38】記録装置を収納する手段の構成を説明する図((A)正面図は、(B)は平面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図)
【符号の説明】
1…ケース
2…上蓋
3…胴
4…底蓋
14…上部取っ手
15…側部取っ手
21…電源装置
22…CCU
23…光源装置
24…内視鏡
26…光学アダプタ
27…LCD
31…ACケーブル
32、33、34、35…DCケーブル
36…ケーブル端保持具
37、38…映像信号ケーブル
39…音声信号等ケーブル
41…操作部
42…挿入部
43…LGケーブル
44…LGコネクタ
45…CCUケーブル
46…CCUコネクタ
47…LGケーブル収納スペース
48…操作部保持具
49…挿入部収納ドラム
51、52、53…仕切り板
54…つば
58…収納機器押さえ板
59a、b、c、d…切り欠き
65…操作部押さえ衝撃吸収部材
78…挿入部飛び出し防止部材
82…ドラム押さえ衝撃吸収部材
102…伸縮ポール
103…高さ位置調整ノブ
104…ボール雲台
105…倒れ角調整レバー
106…LCD取り付けネジ
111…表示装置収納ポケット
121…ケーブル端固定具

Claims (1)

  1. 内視鏡と、
    前記内視鏡と共に使用する少なくとも表示装置を含む周辺装置と、
    前記内視鏡と前記周辺装置とを収納すると共に、前記内視鏡及び前記周辺装置を同一面側から出し入れできる開口と、その開口に対して開閉する蓋を備えたケースと、
    前記ケースに設けられ、上端に前記表示装置が着脱自在に取り付けられて、前記表示装置の高さ位置を変更する表示装置高さ位置調整手段、及び前記表示装置の倒れ角を調整する表示装置倒れ角調整手段を備え、前記開口側から前記ケースに対して伸縮自在な表示装置保持手段と、
    前記表示装置保持手段の上端に設けられ前記表示装置を倒して当接する衝撃吸収部材が上面に取り付けられた保護板と、
    を具備し、
    前記ケースは、収納された前記内視鏡と前記蓋との間で、前記内視鏡及び前記周辺装置を出し入れする方向に対して直交する面に前記表示装置の表示面が位置するように前記表示装置を収容することを特徴とする内視鏡システム。
JP07976598A 1998-03-26 1998-03-26 内視鏡システム Expired - Fee Related JP4256950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07976598A JP4256950B2 (ja) 1998-03-26 1998-03-26 内視鏡システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07976598A JP4256950B2 (ja) 1998-03-26 1998-03-26 内視鏡システム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007286413A Division JP4409594B2 (ja) 2007-11-02 2007-11-02 内視鏡システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11276419A JPH11276419A (ja) 1999-10-12
JP4256950B2 true JP4256950B2 (ja) 2009-04-22

Family

ID=13699321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07976598A Expired - Fee Related JP4256950B2 (ja) 1998-03-26 1998-03-26 内視鏡システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4256950B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005168672A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Olympus Corp 内視鏡装置
US8562513B2 (en) 2008-05-20 2013-10-22 Olympus Medical Systems Corp. Endoscope device
CN105300993B (zh) * 2015-10-26 2018-05-18 北京农业信息技术研究中心 一种基于时间戳雾滴叶面铺展特性获取方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11276419A (ja) 1999-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4384169B2 (ja) ケース
US7108656B2 (en) Endoscope apparatus
US6066089A (en) Portable remote visual inspection system and a case and a peripheral carriage case insert for transporting and storing a remote visual inspection system
JP2004109222A (ja) 内視鏡装置
JP4380475B2 (ja) 撮像装置
JPH10165362A (ja) 内視鏡用テレビカメラ装置
JP4409594B2 (ja) 内視鏡システム
JP4256950B2 (ja) 内視鏡システム
JP2005192011A (ja) カメラ
JP2011097347A (ja) 撮像装置
JP3730720B2 (ja) 内視鏡装置用収納ケース
JP3930289B2 (ja) 内視鏡装置
JP3954355B2 (ja) 内視鏡装置
JP4564128B2 (ja) 内視鏡装置
JP2001272609A (ja) 内視鏡用操作リモートコントローラ
JP2006061376A (ja) 医療器具システム
JP4398050B2 (ja) 内視鏡装置、および内視鏡用ケース
JP2001330784A (ja) 内視鏡の表示装置
JP2001187066A (ja) 手術用顕微鏡
JP2004086207A (ja) 内視鏡装置
JP4780913B2 (ja) ビデオカメラ
JP2011062250A (ja) 内視鏡装置
JP2000262458A (ja) 手術観察用撮像システム
JP3619555B2 (ja) 内視鏡保持装置
JP4253512B2 (ja) 内視鏡装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090202

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees