JP4256827B2 - 金属板材の圧延方法および圧延装置 - Google Patents

金属板材の圧延方法および圧延装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属板材の圧延方法および圧延装置に関し、特に、キャンバーのない、あるいは極めてキャンバーの軽微な金属板材を安定して製造することのできる、金属板材の圧延方法および圧延装置に関する。
金属板材の圧延工程において、圧延板材をキャンバーすなわち左右曲がりのない状態で圧延することは、圧延材の平面形状不良や寸法精度不良を回避するだけでなく、蛇行や尻絞りといった通板トラブルを回避するためにも重要である。なお、本発明では、表記を簡単にするために、圧延方向を正面とした場合の左右である圧延機の作業側および駆動側のことを左右と称することにする。
このような問題に対し、特許文献1では、圧延機の入側および出側において圧延材の幅方向位置を測定する装置を配備し、この測定値から圧延材のキャンバーを演算し、これを修正するように圧延機入側に配備したエッジャーロールの位置を調整するキャンバー制御技術が開示されている。
また、特許文献2には、圧延機入側および出側に配備されたエッジャーロールの荷重の左右差に基づいて、該圧延機のロール開度の左右差すなわち圧下レベリングを制御するキャンバー制御技術が開示されている。
また、特許文献3には、圧延荷重の左右差の実測値を分析して、ロール開度の左右差すなわち圧下レベリングを制御するか、またはサイドガイドの位置を制御するキャンバー制御技術が開示されている。
また、特許文献4には、入側のエッジャーロールとサイドガイド、そして出側サイドガイドで圧延材を拘束してキャンバー制御する方法が開示されている。
特開平4−305304号公報 特開平7−214131号公報 特開2001−105013号公報 特開平8−323411号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された、圧延材の幅方向位置測定によるキャンバー制御技術に関する発明では、既に発生したキャンバーを修正することが基本となっており、キャンバーの発生を未然に防止することは実質的に不可能である。
特許文献2記載の、圧延機入出側のエッジャーロール荷重左右差に基づくキャンバー制御技術に関する発明では、入側の圧延材に既にキャンバーが存在する場合、これが入側のエッジャーロール荷重差の外乱になって高い制御精度を得ることが困難になる。また、出側のエッジャーロールは圧延材先端がエッジャーロールに衝突することを避けるため圧延材先端通板時は退避しておく必要があり、圧延材先端からキャンバー制御を実施することも困難である。
また、特許文献3に記載の、圧延荷重左右差によるキャンバー制御に関する発明では、圧延材の入側板厚が板幅方向に不均一であったり、圧延材の温度分布が板幅方向に不均一な場合は、圧延荷重の左右差からキャンバーを推定する方法は極めて精度が悪くなり実用的ではない。
特許文献4に記載の、入側エッジャーロール、入側サイドガイドおよび出側サイドガイドによるキャンバー制御に関する発明では、出側サイドガイドが出側圧延材を完全に拘束することができれば出側キャンバーを零とすることが可能となるが、圧延操業を円滑に実施するには出側サイドガイドを圧延材板幅より広げておく必要があり、この余裕代の分だけ圧延材にキャンバーを生じることになる。
上記のような従来技術の問題は、結局、種々の原因によって発生するキャンバーを高精度かつ時間遅れなく測定、制御する方法がないことに起因していると言える。
そこで、本発明は、以上のキャンバー制御に関する従来技術の問題点を有利に解決して、キャンバーのない、あるいは極めてキャンバーの軽微な金属板材を安定して製造することのできる、金属板材の圧延方法および圧延装置を提供することを目的とするものである。
上記したような従来技術の問題点を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)少なくとも作業ロールと補強ロールとを有する圧延機と、該圧延機の出側に配備された、被圧延材を挟持する少なくとも一対のピンチロールからなる圧延設備を用いて圧延を実行する方法であって、
前記ピンチロールから被圧延材に作用して前記作業ロールの作業ロールチョックの作業側と駆動側の両方で検出した圧延方向力の作業側と駆動側との差異、被圧延材を通じて前記圧延機の作業ロールに作用して前記ピンチロールのピンチロールチョックの作業側と駆動側の両方で検出した圧延方向力の作業側と駆動側との差異、の何れかまたは両方を演算し、それらの演算値である圧延方向力の作業側と駆動側との差異を、予め回転駆動させた前記作業ロールのキスロール状態で測定した圧延方向力の作業側と駆動側との差異の演算値でさらに補正し、この補正された作業側と駆動側との差異の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御することを特徴とする、金属板材の圧延方法。
(2)前記圧延機出側のピンチロールが、被圧延材に圧延方向力を加えることのできるピンチロール回転駆動装置を備え、該駆動装置から発生するピンチロールトルクを制御して被圧延材に張力を作用させることを特徴とする(1)に記載の金属板材の圧延方法。
(3)予めピンチロールをキスロール状態とし、ピンチロールを回転駆動させて圧延方向力を測定し、この測定値で作業ロールに作用する圧延方向力を、前記作業ロールのキスロール状態で測定した作業側と駆動側との圧延方向力の差異を用いた前記補正と同様に補正することを特徴とする(1)または(2)に記載の金属板材の圧延方法。
(4)少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールとを備えた上、
該作業ロールチョックから検出された圧延方向力の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定した作業ロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする、金属板材の圧延装置。
(5)少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、回転駆動したキスロール状態の可能な圧下機構を有して該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールと、該ピンチロールのピンチロールチョックに被圧延材との間に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段を備えた上、
該出側ピンチロールから検出された圧延方向力、該作業ロールチョックから検出された圧延方向力のいずれかまたは両方の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定した作業ロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする、金属板材の圧延装置。
(6)少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、回転駆動したキスロール状態の可能な圧下機構を有して該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールと、該ピンチロールのピンチロールチョックに被圧延材との間に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段を備えた上、
該出側ピンチロールから検出された圧延方向力、該作業ロールチョックから検出された圧延方向力のいずれかまたは両方の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定したピンチロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする、金属板材の圧延装置。
(7)作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段として、作業ロールチョックの圧延方向入側および出側に荷重検出装置を備えることを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
(8)前記圧延機出側のピンチロールが、ピンチロールトルクを制御しながら被圧延材に圧延方向力を加える回転駆動装置を備えることを特徴とする(4)〜(7)のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
(9)作業ロールチョックの圧延方向入側、出側のどちらか一方に、該作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置を有することを特徴とする、(4)〜(8)のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
(10)作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置が油圧装置であることを特徴とする、(9)に記載の金属板材の圧延装置。
(11)作業ロールチョックの圧延方向入側と出側のうち、補強ロールを基準として作業ロールをオフセットしている側とは反対側に、該作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための油圧装置を備えることを特徴とする、(10)に記載の金属板材の圧延装置。
以下、発明の効果を説明する。
一般に、板材の圧延によってキャンバーを生ずる原因としては、ロールギャップ設定不良、被圧延材の入側板厚左右差あるいは変形抵抗左右差等があげられるが、何れの原因の場合でも、最終的には、圧延によって生じる圧延方向の伸び歪に左右差を生じることで圧延材の出側速度に左右差を生じキャンバーを生じることになる。
(1)に記載の本発明の圧延方法において、まずは、圧延機の構成部品の寸法誤差等が無いような、理想状態を考える。その場合、圧延材は圧延機出側のピンチロールによって挟持されており、かつピンチロールは幅方向には常時一様なロール周速で回転しているので、キャンバーの直接原因となる圧延材出側速度の左右差を生じた際には、ピンチロールの周速と圧延材出側速度との間に板幅方向に不整合を生じ、その結果、ピンチロールと圧延材との間に作用する圧延方向(水平方向)力に左右差を生じることになる。すなわち、圧延材出側速度の遅い側は相対的にピンチロールによって引き込まれ、逆に速い側は相対的にピンチロールによって押し戻される方向の力を受けることになる。このような圧延方向力の左右アンバランスは、ピンチロールに作用する圧延方向力の左右差、そして圧延材を通じて該圧延機の作業ロールに作用する圧延方向力の左右差として顕在化する。この何れかを検出・測定することにより、キャンバーの直接原因となる伸び歪差の左右差そして圧延材出側速度の左右差を、その発生時点で直ちに検出することが可能となる。このようにして検出された圧延材出側速度の左右差を解消する方向、すなわち圧延材出側速度の遅い側のロール開度を締め、速い側のロール開度を開ける方向にロール開度を制御することで、キャンバーの発生を未然に防止することが可能となる。
しかしながら、実操業においては、ロール円筒度偏差などの種々の外乱が、圧延方向力に影響を与える。そして、その外乱を全て、理論的に把握することは、実質上、不可能である。
これに対し、発明者らは、圧延前に、キスロール状態で圧延方向力の左右差を測定し、その測定値を用いて、圧延中に検出・測定した圧延方向力を補正すれば、キャンバー発生の直接原因となる圧延出側速度の左右差のみを抽出できることを見出した。
このようにして検出・補正された圧延材出側速度の左右差を解消する方向、すなわち圧延材出側速度の遅い側のロール開度を締め、速い側のロール開度を開ける方向にロール開度を制御することで、キャンバーの発生を未然に防止することが可能となる。
以上説明したように、(1)に記載の本発明の方法では、キャンバー発生の直接原因となる圧延材出側速度の左右差を検出・測定し、直ちにこれを均一化するためのロール開度操作を実施するため、実質的にキャンバー発生のない、あるいは極めてキャンバーの軽微な圧延が実現可能となる。
さらに、(2)に記載の本発明では、(1)に記載の構成に加えて、圧延機出側のピンチロールが、被圧延材に圧延方向力を加えることのできるピンチロール回転駆動装置を備え、該駆動装置から発生するピンチロールトルクを制御し被圧延材に張力を作用させる。この圧延方法によると、ピンチロールから被圧延材に張力を作用させながら圧延を実行するので、被圧延材の形状をさらに良好に保ちつつ、キャンバーのない圧延を実行できるとともに、ピンチロールと被圧延材との間に作用する圧延方向力が一方向となるのでピンチロール側から該圧延方向力を測定する装置構成が簡便となるという利点もある。
(3)に記載の本発明では、ピンチロールのキスロール状態における圧延方向力で補正するので、ピンチロールの寸法制度の外乱等を低減することができる。
次に、(1)〜(2)に記載の本発明の金属板材の圧延方法を実施するための(4)以下に記載の圧延装置に関する本発明について説明する。
(4)及び(5)に記載の本発明の金属板材の圧延装置では、作業ロールの作業側と駆動側のロールチョックの圧延方向入側と出側の双方に荷重検出装置が備えられているので、入・出側双方の荷重測定値の方向性を考慮して合力を演算することで、入・出側何れの方向に力が作用していても作業側および駆動側それぞれのロールチョックに作用する圧延方向力を求めることができる。
また、キスロールが可能な圧下機構を有するので、キスロール状態での圧延方向力の左右差が測定できる。
また、作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側の差異を演算する演算装置を備えているので、キャンバーの原因となる圧延方向の伸び歪の左右差に起因して圧延材より作業ロールに作用するモーメントを検出することができる。さらに作業ロールチョックに作用する圧延方向力の左右差に基づいて、伸び歪を左右均等化するための圧延機のロール開度の左右非対称成分制御量を演算する演算装置と、予め測定した作業ロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて該圧延機のロール開度を制御する制御装置が配備されているので、伸び歪の左右差の発生を未然に防ぎ、作業ロールの円筒偏差などの実操業上の種々の外乱の影響を軽減し、キャンバーのない、あるいは極めてキャンバーの軽微な金属板材を圧延することが可能となる。
したがって、この測定値を基に、作業側ロールチョックに作用する圧延方向力と駆動側ロールチョックに作用する圧延方向力の差異を補正することができ、キャンバー発生の直接原因となる圧延出側速度の左右差のみを抽出することで、(1)記載の金属板材の圧延方法を実施することが可能となる。
(5)に記載の本発明は、(4)に加えて、ピンチロールは、被圧延材とピンチロール間に作用する圧延方向力の左右差を直接検出・測定するための装置を有しているため、キャンバーの発生原因となる被圧延材の圧延機出側速度の左右差を直ちに検知して、キャンバーを発生させないように圧延機のロール開度制御を実施することが可能となる。
また、(5)に記載の発明では(3)の発明を実現する。(3)同様に(5)の発明は、ピンチロールのキスロール状態における圧延方向力で補正するので、ピンチロールの寸法制度の外乱等を低減することができる。
(6)に記載の本発明は、(4)及び(5)と同様に、作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側の差異を演算する演算装置を備えているので、キャンバーの原因となる圧延方向の伸び歪の左右差に起因して圧延材より作業ロールに作用するモーメントを検出することができる。さらに作業ロールチョックに作用する圧延方向力の左右差に基づいて、伸び歪を左右均等化するための圧延機のロール開度の左右非対称成分制御量を演算する演算装置と、予め測定したピンチロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて該圧延機のロール開度を制御する制御装置が配備されているので、伸び歪の左右差の発生を未然に防ぎ、ピンチロールの円筒偏差などの実操業上の種々の外乱の影響を軽減し、キャンバーのない、あるいは極めてキャンバーの軽微な金属板材を圧延することが可能となる。
(7)に記載の本発明は、(4)〜(6)の発明に加えて、荷重検出方法を規定したものである。作業ロールの入り側と出側の両方で測定することによって荷重検出値の信頼性が上がる
(8)に記載の発明では(2)の発明を実現する。(2)同様に、(8)の発明はピンチロールから被圧延材に張力を作用させながら圧延を実行するので、被圧延材の形状をさらに良好に保ちつつ、キャンバーのない圧延を実行できるとともに、ピンチロールと被圧延材との間に作用する圧延方向力が一方向となるのでピンチロール側から該圧延方向力を測定する装置構成が簡便となるという利点もある。
(9)記載の本発明の金属板材の圧延装置では、作業ロールチョックの圧延方向入側、出側のどちらか一方に作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置を有している。このような装置構成にして、作業ロールチョックを圧延方向に押し付けた状態で圧延すると、前記したように伸び歪の左右差によって圧延材から作業ロールにモーメントが作用した際、直ちに作業ロールチョックに作用する圧延方向力左右差として検出できるので、応答性および精度のさらに優れたキャンバー制御システムとすることが可能となる。
(10)記載の本発明の金属板材の圧延装置では、作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置が油圧装置となっている。油圧装置で作業ロールチョックを押し付けることによって、押さえ力を、圧延操業に支障がない程度に低く、しかも作業ロールチョックの圧延方向の振動を軽減してチョック位置を安定化できる程度に高く制御することが可能となる。
さらに(11)記載の本発明の金属板材の圧延装置では、作業ロールチョックの圧延方向入側と出側のうち、補強ロールを基準として作業ロールをオフセットしている側とは反対側に、該作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための油圧装置を備えている。このような配置にすることによって、作業ロールオフセットによって圧延荷重の水平方向分力として発生するオフセット分力が前記油圧装置で作用させる押し力と同じ方向に作用するので、該作業ロールチョックの圧延方向位置を安定させるために油圧装置から与えるべき押し力が小さくなって、油圧装置を小型化することができる。作業ロールチョックに対する圧延方向押し力が過大になると、板厚制御機能等によって与えられるような圧延中の圧下位置制御に対する追従性に問題を生じることがあるが、油圧装置から作用させる押し力を小さく抑えることによって、このような問題の発生も避けることができる。
以上のように、本発明の圧延方法および圧延装置を用いることによって、キャンバーのない、あるいは極めてキャンバーの軽微な金属板材を安定して製造することが可能となり、金属板材の圧延工程の生産性および歩留の大幅な向上が実現できる。
図1には、(1)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置または(4)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態例を示す。なお、図1は基本的に作業側の装置構成のみを図示しているが、駆動側にも同様の装置が存在する。本発明に用いられる圧延機は荷重をかけたキスロールのできる圧下機構を備えている。上ピンチロール30、下ピンチロール31を有する圧延機の上作業ロール1に作用する圧延方向力は、基本的には上作業ロールチョック5によって支持されるが、上作業ロールチョックには上作業ロールチョック出側荷重検出装置9と上作業ロール入側荷重検出装置10が配備されており、上作業ロールチョックを圧延方向に固定しているプロジェクトブロック(図示せず)等の部材と上作業ロールチョックの間に作用する力を測定することができる。これらの荷重検出装置は通常は圧縮力を測定する構造とするのが装置構成を簡単にするため好ましい。
上作業ロール圧延方向力演算装置14では、上作業ロール出側荷重検出装置9と上作業ロール入側荷重検出装置10による測定結果の差を取ることによって上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を演算する。
さらに下作業ロール2に作用する圧延方向力についても下作業ロール圧延方向力演算装置15で、下作業ロールチョック6の出側および入側に配備された下作業ロール出側荷重検出装置11および下作業ロール入側荷重検出装置12の測定値の差を取ることによって、下作業ロールチョック6に作用する圧延方向力を演算する。
次に作業ロール圧延方向合力演算装置16において、上作業ロール圧延方向力演算装置14の演算結果と下作業ロール圧延方向力演算装置15の演算結果の和をとり、上下作業ロールに作用する圧延方向合力を演算する。上記のような手続きは作業側のみならず駆動側も全く同じ装置構成で演算を実施し、その結果が駆動側の作業ロール圧延方向合力17として得られる。
そして作業側−駆動側圧延方向力差演算装置18において作業側の演算結果と駆動側の演算結果との差を取ることによって作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側の差異が演算されることになる。
さらに、ここで、予め、測定しておいたキスロール状態で圧延方向力の左右差によって左右非対称成分制御量を補正する。キスロール状態での圧延方向力測定の際には、レベリング制御装置に任意なキスロール荷重またはロールギャップを入力して、圧下装置13でロールを締め込む。なお、キスロール荷重は通常の圧延荷重程度の値を与えることが望ましい。
次に、圧下レベリング制御量演算装置19において、該圧延方向力の作業側と駆動側の差異と予め測定したキスロール状態での圧延方向力測定結果との演算結果に基づいて、作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側との差異を適正な目標値にし、キャンバーを防止するために必要な圧延機のロール開度の左右非対称成分制御量を演算する。
補正した左右差に基づいて、例えば、比例(P)ゲイン、積分(I)ゲイン、微分(D)ゲインを考慮したPID演算によって制御量を演算する。そして、この制御量演算結果に基づいて、圧下レベリング制御装置20によって圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御することでキャンバー発生のない、あるいは極めてキャンバーの軽微な圧延が実現できる。
図9は、圧延前に、予めキスロール状態でロールを回転させた状態で測定した、圧延方向力(上下合力)の左右差の時系列データの一例である。この例の場合、ゼロ点の移動(オフセット)は無いが、ロール回転速度と一致する周期的な外乱が発生している。
なお、ここで、圧延方向力の左右差FR dfを、FR df=(作業側の圧延方向力−駆動側の圧延方向力)と定義する。また、力の方向は、圧延材出側を+方向とする。
図10は、この外乱を考慮せずに演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値を時系列に示したものである。この場合、圧延方向の左右差が常に0となるように目標値が定められている。
図11は、図10を目標値としてキャンバー制御を実施した場合における、板平面形状の概念図である。大きなキャンバー発生は防止されているが、外乱の周期と一致する小さなキャンバーが連続的に発生していることが分かる。
図12は、図11を定量的に示すために、図11で定義したΔWでキャンバーを図示したものである。
一方、図13は、図9の外乱を考慮して演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値を時系列に示したものである。この場合、一例として、図9の各値に(−1)を掛けて求めている。また、キスロール締め込み時と圧延時とのロール回転位置を考慮することにより、位相を一致させている。
別な言葉でいえば、この図9の目標値分を圧延方向力の作業側と駆動側との差異から差し引く補正を行って、この圧延方向の左右差を常に0になるように制御すれば良い。
なお、本発明で、作業ロールのキスロール状態での圧延方向力の測定値で圧延方向力の補正をする場合は、キスロール締め込みの測定と同じロール位置になるように位相を一致させることが望ましい。また、ピンチロールのキスロール状態での圧延方向力の測定値を用いて補正する場合も同様に、ピンチロールも締め込みの測定と同じロール位置になるように位相を一致させることが望ましい。
図14は、図13を目標値としてキャンバー制御を実施した場合における、板平面形状の概念図である。外乱を考慮した目標値を用いたので、圧延した板には、キャンバーは殆ど発生していない。
図15は、図14を定量的に示すために、図11で定義したΔWでキャンバーを図示したものである。
なお、図14、図15の例では、図9に示すキスロールの測定時の締め込み荷重と実際の圧延荷重がほぼ一致していたので、図13を求める際には、図9に、単に(−1)を掛けただけで、高精度の制御が実施できたが、両者の荷重が大きく異なる場合は、それを考慮したゲインgを導入し、(−1)の代わりに(−g)を用いれば良い。また、最適となるgが板厚などの影響を受ける場合には、予め、それらの関係を求めておけば良い。さらに、図9の測定値をそのまま用いずに、フィルターを掛けた値を用いても良いし、三角関数などの関数で近似した式を用いても良い。
また、図9の外乱がオフセットの場合、あるいはオフセットと周期的外乱が同時に発生する場合にも、上記と同様の補正を実施すれば良い。
ところで、上記した装置構成において、作業側−駆動側圧延方向力差演算装置18の演算結果を得るまでは、基本的には作業側と駆動側を合わせて合計8個の荷重検出装置の出力の加減演算のみであるので、上記した装置構成そして演算の順番を任意に変更しても差し支えない。例えば、上下の出側荷重検出装置の出力を先に加算し、次に入側の加算結果との差異を演算し、最後に作業側と駆動側の差異を演算してもよいし、最初に上作業側の入出側差と上駆動側の入出側差との差異を演算し、一方で下作業側の入出側差と下駆動側の入出側差との差異を演算し、最後に上側と下側の差異を演算してもよい。この場合、予め測定するキスロール状態での圧延方向力を上下別に測定し、その値を用いて、上下別に外乱を排除しても良い。
図2には、(2)および(3)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置、すなわち(5)及び(6)並びに(9)〜(11)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を示す。図2で示した実施の形態では、図1で示した実施の形態に比べ、さらに、ピンチロール30、31によって被圧延材21に張力を作用させているので、被圧延材21の出側形状がさらに改善される。また、上ピンチロール30、下ピンチロール31それぞれに作用する圧延方向力の測定装置32および33は、作業側、駆動側それぞれのピンチロールチョックに作用する圧延方向力を測定できるように配備されているので、被圧延材21とピンチロール31、32との間に作用する圧延方向力の左右バランスを検出・測定することができる。すなわち、ピンチロールに作用する圧延方向力の左右バランスの演算装置18では、作業側の上ピンチロールチョックに作用する圧延方向力FP TW、下ピンチロールに作用する圧延方向力FP BW、駆動側の上ピンチロールチョックに作用する圧延方向力FP TD、下ピンチロールに作用する圧延方向力FP BDから、上下ピンチロールに作用する圧延方向力の左右差FP df
P df=(FP TW+FP BW)−(FP TD+FP BD
によって演算する。さらに、このFP dfを、実施例1の場合と同様に、予め測定したピンチロールのキスロール状態での圧延方向力測定結果で補正した演算値が、被圧延材とピンチロールとの間に作用する圧延方向力の左右バランスを代表する値となる。次に、該演算値に基づいて、圧延機1のロール開度の左右非対称成分制御量を演算装置19において演算する。ここでは、例えばFP dfを補正した値に基づいて、比例(P)ゲイン、積分(I)ゲイン、微分(D)ゲインを考慮したPID演算によって制御量を演算する。そして、この演算値に基づいて、圧延機1のロール開度の左右非対称成分を圧下レベリング制御装置20で制御することで、実質的にキャンバー発生のない圧延が実現できる。
以上の図1と図2とでそれぞれ説明した圧延装置を組み合わせて使用することも圧延方向力の左右バランスの演算精度を高めるという点で好ましい実施の形態となる。
図3には、(1)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置または(9)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を示す。図3の実施形態では、図1の実施形態に比べて、下作業ロールチョックに作用する圧延方向力の検出装置および演算装置を省略している。一般に伸び歪の左右差に起因して圧延材から作業ロールに作用するモーメントは、必ずしも上下作業ロールに均等に作用するとは限らないが、その時系列変化挙動については、上下作業ロールで傾向が逆転することはない。したがって圧下レベリング制御量演算装置19において適正な制御ゲインを設定することによって、上下どちらか一方の作業ロールに作用する圧延方向力の左右差に基づく良好なキャンバー制御を実現することができる。なお、この圧延機もキスロールする圧下機構を有するが、当然のことながら、この場合、補正に使用するキスロール測定値は、上ロールの値のみになる。
また図1、図3の実施形態では、ロール開度の左右非対称成分が直接的な制御パラメータとなっていたが、調質圧延のような極軽圧下圧延の場合には圧延荷重を目標値として圧延操業を実行する場合が多い。そのような場合には、制御目標値として圧延荷重の左右差を演算して与えても良い。すなわち、作業ロールチョックに作用する圧延方向力の左右差をキスロール状態での圧延荷重測定値に基づいて補正し、これを解消する方向に圧延荷重の左右差の制御量を演算し、これを目標値として圧延荷重制御を実施することで結果的にロール開度の左右非対称成分を制御することになる。
図4には、(4)、および(7)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を示す。図4の圧延装置では、ハウジングに固定されたプロジェクトブロック24、25に内蔵されたロールバランス装置(図示せず)によって作業ロールチョックが鉛直方向に支持されている。そして上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を測定するため、出側プロジェクトブロック24と上作業ロールチョック5との間に上作業ロール出側荷重検出装置9が、入側プロジェクトブロック25と上作業ロールチョック5との間に上作業ロール入側荷重検出装置10が配備されている。また下作業ロールチョック6に作用する圧延方向力を測定するため、出側プロジェクトブロック24と下作業ロールチョック6との間に下作業ロール出側荷重検出装置11が、入側プロジェクトブロック25と下作業ロールチョック6との間に下作業ロール入側荷重検出装置12が配備されている。このように入側、出側双方に荷重検出装置を配備することによって作業ロールチョックに圧延方向の何れの方向に力が作用しても、その力の大きさを正確に測定することが可能となる。
また、圧下装置13によってロールを締め込むことにより、ロールをキスロール状態にすることができる。
図5には、(4)、および(7)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を示す。図5の圧延装置では上補強ロールチョック7が上作業ロールチョック5を抱え込んだ型式となっている。この場合は、上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を測定するため上作業ロールチョック5と上補強ロールチョック7との間に上作業ロール出側荷重検出装置9および上作業ロール入側荷重検出装置10を配備している。この場合も作業ロールチョックの入側、出側双方に荷重検出装置を配備することによって作業ロールチョックに圧延方向の何れの方向に力が作用しても、その力の大きさを正確に測定することが可能となる。
この場合もまた、圧下装置13によってロールを締め込むことにより、ロールをキスロール状態にすることができる。
図6には、(9)に記載の本発明の圧延装置または(10)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を示す。図6の圧延装置では上作業ロールチョック5の入側に上作業ロール入側荷重検出装置10に隣接して入側作業ロールチョック押し付け装置27を有しており作業ロールチョック5を入側から出側に所定の押し力で押し付けている。このような構成とすることにより上作業ロールチョック5の圧延方向位置を安定させるとともに、上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力測定の応答性および精度を高めることが可能となる。なお図6の圧延装置では入側作業ロールチョック押し付け装置27は油圧装置としており、このような構成とすることによって圧延材咬み込み時のように作業ロールチョックが圧延方向に瞬間的に振動するような場合においても、安定した押し力を作用させて作業ロールチョックの動きを安定させることができる。
図7には、(11)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を示す。図7の圧延装置では上作業ロールが出側方向に Δx だけオフセットしており上作業ロールチョック5の入側に入側作業ロールチョック押し付け装置27が配備されている。このような配置にすることによって上補強ロール3から上作業ロール1に作用するオフセット力が上作業ロールチョック5を出側に押し付ける方向に作用するので、入側作業ロールチョック押し付け装置27の力を小さくすることができ、コンパクトかつ安価な設備とすることができ、また上作業ロールチョック5を挟み込む力を小さくすることができるので、他の制御の外乱因子を小さく抑えることもできる。なお、図7の圧延装置では上作業ロール入側荷重検出装置10が省略されているが、これは油圧装置となっている図7の入側作業ロールチョック押し付け装置27の油圧シリンダーに供給される作動油の圧力を測定するセンサー(図示せず)を配備することによって油圧装置そのものを荷重検出装置として代用している例である。
図8には、(11)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を示す。図8の圧延装置では、図7の実施形態に加えて上作業ロールチョックの出側に出側作業ロールチョック位置制御装置28が配備されている。この出側作業ロールチョック位置制御装置28も油圧装置であり、図8の圧延装置では、形式的には上作業ロールチョック5を入側および出側の油圧シリンダーで挟み込んでいることになるが、出側作業ロールチョック位置制御装置28の場合は出側作業ロールチョック位置検出装置29を配備して位置制御をしており、チョックの挟み込み力は入側作業ロールチョック押し付け装置によって与えられる構造となっている。このような構造とすることによって作業ロールのオフセット量、あるいは補強ロールとの間の微小クロス角を調整できる等の付加的な制御能力を与えることが可能となる。
ところで、図6、7、8の実施形態では圧延機入側に作業ロールチョック押し付け装置を配備した例を示しているが、これを出側に配備しても差し支えない。ただし図7、8の作業ロールオフセットとの位置関係は維持する必要がある。
また、図6、7、8の実施形態では上作業ロールチョック近辺の実施形態のみを示しているが、下作業ロールチョックに適用する場合の実施形態も基本的には同様である。
図1に示す()の装置を用い、(1)の方法で、ワークロール直径1020mmのリバース圧延機で、鉄の熱間圧延を行った結果を以下に示す。なお、圧延に先がけてキスロール荷重を5000tonfかけて圧延方向力の変化を調べた。圧延荷重は4000〜5000tonf程度であったので、ゲインgを0.8〜1.0として与えた。圧延の際には、キスロールの際とロールの位相をずらさないように配慮した。
入側板厚80mm、板幅4000mmの同一寸法の板について9パスで出側板厚7mmとする圧延を実施したが、圧延した板の52枚の平均キャンバー量は、2mmであり、キャンバーとしては小さいものしか発生しなかった。
比較例として、特許文献3に示す、圧延荷重左右差による制御を、同一寸法の板で実施した。その結果、圧延した板の48枚の平均キャンバー量は、32mmであり、キャンバーとしては大きいものが発生した。
(1)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置または(4)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (2)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置、すなわち、(5) 及び(6)並びに(9)〜(11)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (1)に記載の本発明の圧延方法に関する圧延装置または(4)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (4)、および(7)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (4)、および(7)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (9)に記載の本発明の圧延装置または(10)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (11)に記載の本発明の圧延装置の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 (11)に記載の本発明の圧延装置の他の好ましい実施の形態を模式的に示す図である。 キスロール時の圧延方向力の左右差を示す図である。 キスロール時の外乱を考慮せずに演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値を時系列に示す図である。 キスロール時の外乱を考慮せずに演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値として、キャンバー制御を実施した場合における、板平面形状の概念図を示す図である。 キスロール時の外乱を考慮せずに演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値として、キャンバー制御を実施した場合における、キャンバーを示す図である。 キスロール時の外乱を考慮して演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値を時系列に示す図である。 キスロール時の外乱を考慮して演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値として、キャンバー制御を実施した場合における、板平面形状の概念図を示す図である。 キスロール時の外乱を考慮して演算した、圧延方向力の作業側と駆動側との差異の目標値として、キャンバー制御を実施した場合における、キャンバーを示す図である。
符号の説明
1 上作業ロール
2 下作業ロール
3 上補強ロール
4 下補強ロール
5 上作業ロールチョック(作業側)
6 下作業ロールチョック(作業側)
7 上補強ロールチョック(作業側)
8 下補強ロールチョック(作業側)
9 上作業ロール出側荷重検出装置(作業側)
10 上作業ロール入側荷重検出装置(作業側)
11 下作業ロール出側荷重検出装置(作業側)
12 下作業ロール入側荷重検出装置(作業側)
13 圧下装置
14 上作業ロール圧延方向力演算装置(作業側)
15 下作業ロール圧延方向力演算装置(作業側)
16 作業ロール圧延方向合力演算装置[加算器](作業側)
17 作業ロール圧延方向合力(駆動側)
18 作業側−駆動側圧延方向力差演算およびキスロール荷重による補正演算装置
19 圧下レベリング制御量演算装置
20 圧下レベリング制御装置
21 金属板材
22 圧延方向
23 ミルハウジング
24 出側プロジェクトブロック
25 入側プロジェクトブロック
26 圧延荷重検出装置
27 入側作業ロールチョック押し付け装置
28 出側作業ロールチョック位置制御装置
29 出側作業ロールチョック位置検出装置
30 上ピンチロール
31 下ピンチロール
32 上ピンチロールに作用する圧延方向力の測定装置
33 下ピンチロールに作用する圧延方向力の測定装置
34 ピンチロール圧延方向合力演算装置

Claims (11)

  1. 少なくとも作業ロールと補強ロールとを有する圧延機と、該圧延機の出側に配備された、被圧延材を挟持する少なくとも一対のピンチロールからなる圧延設備を用いて圧延を実行する方法であって、
    前記ピンチロールから被圧延材に作用して前記作業ロールの作業ロールチョックの作業側と駆動側の両方で検出した圧延方向力の作業側と駆動側との差異、被圧延材を通じて前記圧延機の作業ロールに作用して前記ピンチロールのピンチロールチョックの作業側と駆動側の両方で検出した圧延方向力の作業側と駆動側との差異、の何れかまたは両方を演算し、それらの演算値である圧延方向力の作業側と駆動側との差異を、予め回転駆動させた前記作業ロールのキスロール状態で測定した圧延方向力の作業側と駆動側との差異の演算値でさらに補正し、この補正された作業側と駆動側との差異の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御することを特徴とする、金属板材の圧延方法。
  2. 前記圧延機出側のピンチロールが、被圧延材に圧延方向力を加えることのできるピンチロール回転駆動装置を備え、該駆動装置から発生するピンチロールトルクを制御して被圧延材に張力を作用させることを特徴とする請求項1に記載の金属板材の圧延方法。
  3. 予めピンチロールをキスロール状態とし、ピンチロールを回転駆動させて圧延方向力を測定し、この測定値で作業ロールに作用する圧延方向力を、前記作業ロールのキスロール状態で測定した作業側と駆動側との圧延方向力の差異を用いた前記補正と同様に補正することを特徴とする請求項1または2に記載の金属板材の圧延方法。
  4. 少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールとを備えた上、
    該作業ロールチョックから検出された圧延方向力の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定した作業ロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする、金属板材の圧延装置。
  5. 少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、回転駆動したキスロール状態の可能な圧下機構を有して該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールと、該ピンチロールのピンチロールチョックに被圧延材との間に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段を備えた上、
    該出側ピンチロールから検出された圧延方向力、該作業ロールチョックから検出された圧延方向力のいずれかまたは両方の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定した作業ロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする金属板材の圧延装置。
  6. 少なくとも作業ロールと補強ロールとを有し、かつ、キスロールが可能な圧下機構を有する圧延機と、作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段と、回転駆動したキスロール状態の可能な圧下機構を有して該圧延機出側に配備された被圧延材を挟持する少なくとも1対のピンチロールと、該ピンチロールのピンチロールチョックに被圧延材との間に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段を備えた上、
    該出側ピンチロールから検出された圧延方向力、該作業ロールチョックから検出された圧延方向力のいずれかまたは両方の測定値に基づいて、圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する演算装置と、該演算値に基づいて前記圧延機のロール開度の左右非対称成分を演算する演算装置と、予め測定したピンチロールのキスロール状態での作業側と駆動側との差に基づく補正手段と、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて前記圧延機のロール開度を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする金属板材の圧延装置。
  7. 作業ロールチョックの作業側および駆動側に作用する圧延方向力を作業側および駆動側で独立に測定する手段として、作業ロールチョックの圧延方向入側および出側に荷重検出装置を備えたことを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
  8. 前記圧延機出側のピンチロールが、ピンチロールトルクを制御しながら被圧延材に圧延方向力を加える回転駆動装置を備えることを特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
  9. 作業ロールチョックの圧延方向入側、出側のどちらか一方に、該作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置を有することを特徴とする、請求項4〜8のいずれかに記載の金属板材の圧延装置。
  10. 作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための装置が油圧装置であることを特徴とする、請求項9に記載の金属板材の圧延装置。
  11. 作業ロールチョックの圧延方向入側と出側のうち、補強ロールを基準として作業ロールをオフセットしている側とは反対側に、該作業ロールチョックを圧延方向に押し付けるための油圧装置を備えることを特徴とする、請求項10に記載の金属板材の圧延装置。
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