JP4256560B2 - ステアリングホイールの芯金 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空部を設けたステアリングホイールの芯金に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステアリングホイールの芯金としては、例えば、鉄製の棒材を曲げて溶接し、あるいは、マグネシウム合金などを用いて一体に鋳造したものが用いられている。
【0003】
しかしながら、鉄材を用いる構成は、質量が大きく軽量化が困難であり、マグネシウム合金など軽量な合金を用いる構成では、軽量化は可能となる一方、材料が高価であるとともに成形後の仕上げ加工が必要で、製造コストの低減が困難である。
【0004】
この点、例えば、特開昭57−158158号公報、あるいは特開昭60−60065号公報に示されるように、鋼板をプレス成形した半割部材を突き合わせて溶接し、中空な芯金を形成する構成が知られている。
【0005】
そして、これら半割部材を突き合わせて溶接する構成では、比較的薄肉の鋼板を用いるため、質量の軽減が可能となるとともに、プレス加工を用いるため、仕上げ加工の煩雑さを低減することができる。
【0006】
また、ステアリングホイールは、所定の傾斜角度が付与され、かつ、運転者に対向して配置されるため、操作時にあってはリング状のグリップであるリム部の一部が乗員の腹部に近接する。そこで、車両の衝突時などに、乗員とステアリングホイールとが衝突する際には、リム部などが変形して、乗員に対する衝撃を緩和する構成が採られている。
【0007】
そして、衝撃の吸収特性の点からは、ステアリングホイール全体の形状を崩すことなく、例えばリム部が乗員と並行になるように傾斜角度を変化させる変形が好ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のように、鋼板をプレス成形した半割部材を突き合わせて溶接し中空な芯金とした構成では、中空部がつぶれるまでに大きな反力が生じやすいとともに、一定の限度を超えた力が加わった時点で芯金の全体が潰れて形状が崩れやすく、所望の衝撃吸収特性の実現には、形状を複雑化し、あるいは特殊な素材の採用などが必要になり、製造コストが上昇する問題を有している。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、衝撃吸収特性が良好で、軽量にできるとともに製造コストを低減できるステアリングホイールの芯金を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のステアリングホイールの芯金は、操向用シャフトに連結されるボス芯金部と、把持操作のためのリム芯金部と、これらボス芯金部とリム芯金部とを連結するスポーク芯金部とを第1の半シェル及びこの第1の半シェルに組み合わされた第2の半シェルとで構成したステアリングホイールの芯金であって、前記リム芯金部及びスポーク芯金部は、前記第1及び第2の半シェルの一方の縁部に沿って設けたフランジ部と、他方の縁部に沿って設けられ前記フランジ部を包持して結合される包持部とを備えるとともに、これら第1及び第2の半シェルを結合した状態でこれら第1及び第2の半シェルを管状としてこれら第1及び第2の半シェル同士の間に位置して構成された中空部を備え、前記スポーク芯金部は、前記リム芯金部に接続する部分に、このスポーク芯金部の前記ボス芯金部側に隣接する部分より断面積の大きいスポーク芯金径大部を備えたものである。
【0011】
そして、この構成では、包持部を塑性変形させてフランジ部を包持させ、第1及び第2の半シェルを結合することにより、中空部を設けたリム芯金部及びスポーク芯金部が構成され、製造コストを抑制しつつ軽量な芯金が構成される。包持による結合では、溶接による結合に較べ、温度変化がなく、素材の特性の変化が抑制されるため、所望の変形特性が得られるとともに、加工精度が良好になる。また、リム芯金部及びスポーク芯金部は、縁部に沿った包持による結合により補強されるとともに、リム芯金部とスポーク芯金部との接続部分にスポーク芯金径大部を備えたため、形状保持力が大きい。そこで、芯金に外力が加わった場合は、リム芯金部及びスポーク芯金部は形状を保ちつつ、ボス芯金部などが変形し、良好な衝撃吸収特性が容易に得られる。
【0012】
請求項2記載のステアリングホイールの芯金は、請求項1記載のステアリングホイールの芯金において、リム芯金部は、スポーク芯金部に接続する部分に、隣接する部分より断面積の大きいリム芯金径大部を備えたものである。
【0013】
そして、この構成では、リム芯金部の強度が向上し、リム部の形状保持力をさらに大きくして、良好な衝撃吸収特性が容易に得られる。
【0014】
請求項3記載のステアリングホイールの芯金は、請求項1または2記載のステアリングホイールの芯金において、スポーク芯金径大部は、リム芯金部に向かい断面積が連続的に大きくなるものである。
【0015】
そして、この構成では、リム芯金部とスポーク芯金部との接続部分など一部に応力が集中することが抑制されるので、第1及び第2の半シェルの薄肉化などが可能になり、芯金の軽量化が可能になる。
【0016】
請求項4記載のステアリングホイールの芯金は、請求項1ないし3いずれか記載のステアリングホイールの芯金において、ボス芯金部は、第1及び第2の半シェルをこのボス芯金部の外周の縁部に沿って結合するボス縁部結合部と、このボス芯金部の略中央部に位置し前記第1及び第2の半シェルの少なくとも一方に固着されたボス体を備え操向用シャフトに取り付けられるシャフト固定部と、これらボス縁部結合部とシャフト固定部との間に位置して前記第1及び第2の半シェル同士が連結されずに対向する弱部とを備えたものである。
【0017】
そして、この構成では、芯金に外力が加わった場合、リム芯金部及びスポーク芯金部は形状を保ちつつ、ボス芯金部の弱部が変形し、良好な衝撃吸収特性が容易に得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のステアリングホイールの芯金の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図2において、1は自動車のステアリングホイールで、このステアリングホイール1は、ステアリングホイール本体2と、このステアリングホイール本体2の乗員側に装着されるセンタパッドであるエアバッグ装置(エアバッグモジュール)4となどを備えている。なお、ステアリングホイール1は、操向用シャフトである車体側のステアリングシャフトに装着され、このステアリングシャフトは、通常傾斜した状態で車両に備えられるものであるが、以下、エアバッグ装置4側である乗員側すなわち正面側を上側、乗員側の反側すなわちステアリングシャフト側である車体側すなわち背面側を下側、車両の前側すなわち前側上方のフロントガラス側を前側、車両の後側すなわち後側下方を後側あるいは手前側とし、また、ステアリングシャフトの軸芯を操作軸Oとして説明する。
【0020】
そして、ステアリングホイール本体2の全体形状は、例えば略円環状をなし、グリップ部あるいはリング部などとも呼ばれる把持操作のためのリム部5と、このリム部5の内側に位置するボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結する複数の、本実施の形態では3本のスポーク部7とを備えている。
【0021】
また、このステアリングホイール本体2の構造は、芯金11と、この芯金11の一部を覆う被覆部12及び下カバー14とを備えている。
【0022】
そして、図1ないし図3に示すように、芯金11は、ハンドル芯金とも呼びうるもので、ステアリングホイール本体2の全体形状に応じて、リム芯金部15と、このリム芯金部15の内側に位置するボス芯金部(ボスプレート部)16と、これらリム芯金部15とボス芯金部16とを連結する複数の、本実施の形態では3本のスポーク芯金部17とを備えた形状をなし、乗員側に面する第1の半シェルとしての上シェル21と、車体側に面する第2の半シェルとしての下シェル22と、シャフト固定部を構成するボス体23とを組み合わせ、リム芯金部15とスポーク芯金部17との内側を中空部Aとして構成されている。なお、以下、リム芯金部15とスポーク芯金部17との接続部分を外側接続部18、ボス芯金部16とスポーク芯金部17との接続部分を内側接続部19として説明する。
【0023】
そして、上下のシェル21,22は、鋼板をプレス成形したもので、例えば、それぞれ、厚さ寸法1.0mmのSPCE鋼板を深絞成形して一体に形成されている。そして、上下のシェル21,22は、リム芯金部15の外周および内周に沿ったリム縁部結合部15a、スポーク芯金部17の両側に沿ったスポーク縁部結合部17a、及び、ボス芯金部16の外周に沿ったボス縁部結合部16aで結合されている。
【0024】
そして、上シェル21は、リム上部31、スポーク上部32、ボス上部33を備えている。そして、このボス上部33の中央には、円孔33aが形成されているとともに、この円孔33aを中心とする円周上に等間隔に複数、例えば3カ所に位置して、下方に突出する突起33bが形成され、さらに、この突起33bの外周側に位置して、円孔33aを中心として上側に断面略U字状に突出する補強部としての円環状の突起部33cが形成されている。なお、この突起部33cの内側は、突起部33cの外側より低い位置に配置されている。また、内側接続部19近傍には、すなわち、ボス上部33の両側部と後側部とには、エアバッグ装置4の高さ位置を規制する座部37が上側に突出して形成されている。
【0025】
また、スポーク上部32は、ボス上部33の両側部及び後側部から上側に傾斜して延設され、長手方向に沿って幅方向は略一定であるが、外側接続部18の近傍では、この外側接続部18に向かい、滑らかに連続的に幅寸法が拡大するスポーク芯金上径大部32aが形成されている。
【0026】
さらに、リム上部31は、平面円環状で、外側接続部18の近傍では、高さ寸法が他の部分より大きいリム芯金上径大部31aが形成されている。
【0027】
また、両側の内側接続部19近傍には、ボス上部33とスポーク上部32とに連続して、取付座38を構成するブラケット39が一体に形成されている。そして、各ブラケット39は、水平な板状をなし、それぞれ複数の通孔39a,39bが形成されている。
【0028】
さらに、リム上部31、各スポーク上部32、及びボス上部33の縁部は、図4(a)に示すように、平板状の基部41と、この基部41の縁部から下方に延設された縦壁部42とが形成されているとともに、この縦壁部42の下端に連続して、水平な板状の上フランジ部44a及びこの上フランジ部44aの外側の端部から下側に延設された巻締部44bとからなる塑性変形可能な包持部44が形成されている。
【0029】
一方、下シェル22は、上シェル21と同様に、リム下部51、スポーク下部52、ボス下部53を備えている。そして、このボス下部53の中央には、ボス上部33の円孔33aより径寸法の大きい円孔53aが形成されているとともに、この円孔53aを中心とする円周上に等間隔に複数、例えば3カ所に位置して、上方に突出する突起53bが形成されている。なお、これら突起53bは、ボス上部33の突起33bに対して60度ずれた位置に形成されている。さらに、この突起53bの外周側に位置して、円孔53aを中心として上側に断面略U字状に突出する補強部としての円環状の突起部53cが形成されている。そして、この突起部53cは、ボス上部33の突起部33c内に嵌合するように、突起部33cより外径は小さく、かつ、内径は大きく形成されている。また、内側接続部19近傍には、すなわち、ボス上部33の両側部と後側部とには、ボス上部33の座部37に対向して、図示しないセルフタッピングビスが螺合する取り付け孔53dが形成されている。
【0030】
スポーク下部52は、ボス下部53の両側部及び後側部から上側に傾斜して延設され、長手方向に沿って幅方向は略一定であるが、外側接続部18の近傍では、この外側接続部18に向かい、滑らかに連続的に幅寸法が拡大するスポーク芯金下径大部52aが形成されている。
【0031】
さらに、リム下部51は、平面円環状で、外側接続部18の近傍では、高さ寸法が他の部分より大きいリム芯金下径大部51aが形成されている。
【0032】
また、両側の内側接続部19近傍には、ボス下部53とスポーク下部52とに連続して、取付座38を構成するブラケット59が一体に形成されている。そして、各ブラケット59は、水平な板状をなし、それぞれ複数の通孔59a,59bが形成されている。
【0033】
さらに、リム下部51、各スポーク下部52、及びボス下部53の縁部は、例えばリム芯金部15について図4(a)に示すように、平板状の基部61と、この縁部から上方に延設された縦壁部62とが形成されているとともに、この縦壁部62の上端に連続して、水平な板状のフランジ部64が形成されている。また、この下シェル22のフランジ部64,64の外側の端部間の寸法は、上シェル21の巻締部44b,44bの内側面同士の間の寸法より小さく形成されている。
【0034】
また、ボス体23は、鉄材を、鍛造、鋳造、あるいはNC工作機械を用いてNC切削加工などして成形したもので、例えば、S15C相当の鋼材を切削加工して、略円筒状をなす筒状部23aと、略円板状をなすボスフランジ部23bとが一体に製造されている。そして、筒状部23aの内面部には、ステアリングシャフトの先端側の外周部に形成された波状突起に歯合する突起部(セレーション部)23cが刻設されている。また、ボスフランジ部23bの外周部には、等間隔に6カ所、半円形に切り欠かれたノッチ部23dが形成されている。さらに、筒状部23aの下端部には、矩形状の凹部であるキャンセル部23eが形成されている。なお、このキャンセル部23eは、図示しないステアリングコラム側に設けられた、方向指示器のランプの操作レバーを自動復帰させるキャンセルピンに係合するものである。
【0035】
そして、この芯金11は、ボス体23を間に挟んだ状態で、上下のシェル21,22を突き合わせて連結して構成される。
【0036】
すなわち、この芯金11の製造工程は、上シェル21のボス上部33と下シェル22のボス下部53との間にボス体23を配置し、上下のシェル21,22を重ね合わせる。この時、ボス体23の筒状部23aをボス下部53の円孔53aから下方に突出させるとともに、ボスフランジ部23bがボス上部33とボス下部53との間に挟まれ、さらに、ボスフランジ部23bの6カ所のノッチ部23dに、1つおきに上下から突起33b,53bが係合し、上下のシェル21,22及びボス体23の回転方向の位置決めがなされる。
【0037】
また、上下のシェル21,22を重ねた状態で、下シェル22の縁部に沿って設けられたフランジ部64が、上シェル21の縁部に沿って設けられた包持部44に収容される。この状態で、包持部44の巻締部44bをヘミング加工し、すなわち、例えばリム芯金部15について図4に示すように、図4(a)に示す状態から、自動機により巻締部44bに力を加えて折り返し、図4(b)に示すように、下シェル22のフランジ部64の下面側まで巻き付け、上下のシェル21,22を結合する。この状態で、リム芯金部15及びスポーク芯金部17は断面閉管状となり、内側に中空部Aが形成される。また、ボス芯金部16は、上下の突起部33c,53cが密着して嵌合し、かつ、固着はされない状態で固定され、この突起部33c,53cの内側かつボス体23の外側に位置して、外力により変形可能な弱部(中間弱部)Xが形成される。また、この弱部Xの断面形状は、リム芯金部15及びスポーク芯金部17の中空部Aの断面形状に対して、広幅で小丈、すなわち、操作軸Oに沿った方向である高さ方向の寸法は小さく、操作軸Oと直交する方向である幅方向の寸法は大きく形成されている。
【0038】
さらに、ボス体23は、所定の位置で下シェル22にスポット溶接などして固着される。
【0039】
また、この状態で、リム芯金部15とスポーク芯金部17とが連結される外側接続部18に連続し、スポーク芯金部17には、他の部分より幅方向に寸法が大きく断面積が拡大されたスポーク芯金径大部67が構成される。また、両側の外側接続部18に連続し、リム芯金部15には、他の部分より高さ方向に寸法が大きく断面積が拡大されたリム芯金径大部68とが構成される。
【0040】
さらに、この状態で、図2に示すように、上下のブラケット39,59が位置合せして重ねられ、取付座38が構成される。そして、この取付座38には、通孔39a,59aが互いに連通する位置決め孔38aと、通孔39b,59bが互いに連通する取付孔38bとが構成される。
【0041】
そして、このように構成された芯金11に対し、被覆部12及び下カバー14を装着して、ステアリングホイール本体2が構成される。
【0042】
そして、被覆部12は、上下に分割されたリムカバー71,72を備え、これらリムカバー71,72をリム芯金部15及びスポーク芯金部17の一部に被せて覆う。さらに、必要に応じて、例えば牛革などの天然皮革あるいは人工皮革などの表皮材73をリムカバー71,72の外周に巻き付けて縫合し、リムカバー71,72の全体を被覆する。
【0043】
また、下カバー14は、例えば合成樹脂にてボス芯金部16及びスポーク芯金部17の一部を覆う形状に一体に形成され、図示しないセルフタッピングビスを所定の通孔に下側から挿入し、下シェル22の取り付け孔53dに螺合してビス止めする。なお、下シェル22の取り付け孔53dに対向する上シェル21の座部37は、このセルフタッピングビスのねじ部が取り付け孔53dを突き抜けて上側に突出した場合にも、このねじ部が上シェル21に当接しないように避ける機能を有している。
【0044】
さらに、この下カバー14には、芯金11の取付座38に対向して、作業用通孔14aが形成されている。
【0045】
また、エアバッグ装置4は、金属製のベースプレート4aに、図示しない袋状のエアバッグ及びこのエアバッグにガスを供給するインフレータを取り付け、さらに、エアバッグが膨張展開する圧力で破断するカバー体4bで上側を覆って構成されている。また、ベースプレート4aには、下側に向かうねじ孔を有した両側一対のナット部が個設されているとともに、これらナット部の近傍に位置して、位置決め突起が設けられている。
【0046】
そして、このエアバッグ装置4は、芯金11のボス芯金部16上に重ねられ、上シェル21の座部37上に当接して高さ方向に位置決めされるとともに、位置決め突起を取付座38の位置決め孔38aに挿入して、水平方向(横方向)に位置決めされる。なお、位置決め孔38aを構成する上下の通孔39a,59aは、下シェル22の通孔59aが上シェル21の通孔39aより大きく形成され、通孔39aに挿入された位置決め突起が下シェル22に当接して干渉されることがないようになっている。そして、この状態で、下カバー14の作業用通孔14aを介して下側から挿入されたボルト75を、取付座38の取付孔38bを介して、ベースプレート4aのナット部に螺合することにより、エアバッグ装置4がステアリングホイール本体2に固定され、ステアリングホイール1が構成される。
【0047】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0048】
自動車の衝突などの場合には、エアバッグ装置4が作動し、乗員の前方にエアバッグを展開して、前側に投げ出される乗員を拘束し、衝撃を緩和する。
【0049】
また、このエアバッグ装置4の動作に関わらず、乗員がステアリングホイール1に衝突した場合には、図5に2点鎖線で示すように、芯金11が変形すなわちセルフアライニングし、衝撃を吸収する。
【0050】
この時、この芯金11は、ボス芯金部16の外周部は突起部33c,53cにより補強されているとともに、この突起部33c,53cに連続するリム芯金部15及びスポーク芯金部17は閉管状をなし、さらに包持結合構造がリブ構造となり強度が大きい。さらに、リム芯金部15とスポーク芯金部17とが連結される外側接続部18には、断面積が拡大されたスポーク芯金径大部67及びリム芯金径大部68が形成され、かつ、スポーク芯金径大部67は、滑らかな扇状をなして断面積が拡大されているため、外側接続部18への応力の集中を抑制できる。このため、ステアリングホイール本体2全体としての保形性を良好にできる。そこで、ボス芯金部16の、ボス体23のボスフランジ部23bの周縁部分が弱部Xとなって変形が集中し、外力に対して全体形状を保持しつつ、スポーク芯金部17のいわば付け根の部分の角度が変化して、衝撃を吸収する。
【0051】
図6は、図2におけるC点(ゼロ点)を押し下げた時の荷重−ストローク(F−S)特性を示すグラフである。そして、押し下げる速度は毎分50mm、P点は1.7kN、変形距離すなわち図5に示すストロークSは約70mmまでの計測結果を示している。すなわち、このグラフにより、マグネシウム合金製の芯金の衝撃吸収特性に近く、曲線の立ち上がりがなだらかで、ピーク加重も1.7kNに達しないという良好な衝撃吸収特性が実現されることが分かった。
【0052】
また、図2におけるD点(180度点)あるいはE点(45度点)における加重印加においても、芯金11全体としては変形せず、ボス芯金部16において角度が変化し、衝突時においてステアリングホイール1に任意の切り角がある場合であっても、ステアリングホイール本体2はボス部6で変形して角度が変化した。
【0053】
このように、本実施の形態によれば、芯金11の保形性が良く外力に対する変形が特定カ所で生起され、すなわち、リム芯金部15及びスポーク芯金部17とが所定の形状を保持しつつ専らボス芯金部16の弱部Xが変形して、芯金11全体としての形状を維持しつつ角度が変化する。このため、外力に対する反力すなわち反作用力を所望の値に容易に制御でき、セルフアライニング特性すなわち衝撃吸収特性を良好にできる。
【0054】
また、芯金11は、全体として中空であり、質量を容易に大幅に削減でき、すなわち、軽量化できた。例えば、従来の鉄製の棒材を曲げて溶接などした同等品に対して、約3分の1の質量にすることができた。なお、この質量は、マグネシウム合金製の同等品の約1.4倍の質量に相当する。
【0055】
さらに、芯金11は、上下のシェル21,22をヘミング加工で対向結合する包持結合によるため、機械的に強固に結合でき、強度を向上できるのみならず、強度の高い中空部Aを容易に製造でき、製造が容易で製造コストを低減でき、さらに、常温での加工が可能で加工工程における温度変化、局所的加熱などがなく、膨張、収縮による寸法変化や精度低下、あるいは素材のミクロ構造変化を伴わない、すなわち素材の特性が変化しないため、素材の特性を利用して精度の高い加工が容易になる。
【0056】
また、ボス芯金部16の弱部Xの断面形状は、リム芯金部15及びスポーク芯金部17の中空部Aの断面形状に対して、広幅で小丈、すなわち、操作軸Oに沿った方向である高さ(厚さ)方向の寸法は大きく、操作軸Oと直交する方向である幅方向の寸法は小さく形成されている。そこで、ボス芯金部16は偏平で幅広となり、操作軸Oに沿った方向の外力に対する弱部Xを容易に構成できる。一方、スポーク部7及びリム部5は、操作軸Oに沿った丈が大きく幅が狭くなるため、操作軸Oに沿った方向の外力に対する強度を容易に向上でき、ステアリングホイール本体2の外形を容易に所定の形状に保持でき、把持時の感触を良好にできるとともに、車体側のインスツルメントパネルに設けられたメータ類の視認性を容易に良好にできる。
【0057】
また、ボス芯金部16の中心部には、上下のシェル21,22とは別体をなすボス体23を上下のシェル21,22間に配置し、これらシェル21,22のいずれかと固着結合させることにより、ステアリングシャフトに取り付ける部分の高い強度を容易に確保でき、車体への取付性を良好にできるとともに、変形をボス芯金部16のボス体23の外縁部分で生起させ、好ましい衝撃吸収特性を容易に確保できる。
【0058】
さらに、ボス芯金部16を構成する上下のシェル21,22の少なくとも一方には、周縁部から離間され、かつ、周縁部に沿って形成された環状の***補強部である突起部33c,53cを設け、弱部Xは、この突起部33c,53cの内側に形成している。このため、ボス芯金部16の外周部とリム芯金部15とがスポーク芯金部17と一体のものとしての強度を有し、外力に対して保形性が高く、突起部33c,53cの内側で変形を生じさせ、好ましい衝撃吸収特性を容易に実現できる。さらに、この突起33c,53cは、強度を向上する一方、上下のシェル21,22を連結して拘束するものではないため、突起部33c,53cの内側に位置する弱部Xに変形を生起させやすく、保形性と衝撃吸収性とをともに良好に確保することができる。
【0059】
なお、上記の実施の形態では、上シェル21に包持部44を設け、下シェル22にフランジ部64を設けたが、この構成に限られず、例えば、下シェル22に包持部44を設け、上シェル21にフランジ部64を設けることもできる。
【0060】
また、ステアリングホイール1の構成は、上記のものに限られず、例えば、スポーク部7すなわちスポーク芯金部17は、3本の構成の他、1本、2本、あるいは4本以上とすることもできる。また、芯金11を覆う被覆部12は、予め形成した部材を取り付ける他、芯金11を金型に装着した状態で樹脂を射出してインサート成形することもできる。
【0061】
また、ボス体23は、上下のシェル21,22の一方に固着する他、上下のシェル21,22の両方に固着することもできる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1記載のステアリングホイールの芯金によれば、包持部を塑性変形させてフランジ部を包持させ、第1及び第2の半シェルを結合することにより、中空部を設けたリム芯金部及びスポーク芯金部を構成でき、製造コストを抑制しつつ軽量な芯金を提供できる。そして、包持による結合では、溶接による結合に較べ、温度変化がなく、素材の特性の変化を抑制できるため、曲げ特性及び加工精度を良好にできる。また、リム芯金部及びスポーク芯金部は、縁部に沿った包持による結合により補強されるとともに、リム芯金部とスポーク芯金部との接続部分にスポーク芯金径大部を備えたため、形状保持力を大きくできる。そこで、芯金に外力が加わった場合は、リム芯金部及びスポーク芯金部は形状を保ちつつ、ボス芯金部などが変形して、良好な衝撃吸収特性を容易に実現できる。
【0063】
請求項2記載のステアリングホイールの芯金によれば、請求項1記載の効果に加え、リム芯金部は、スポーク芯金部に接続する部分に、隣接する部分より断面積の大きいリム芯金径大部を備えたため、リム芯金部の強度が向上し、リム部の形状保持力をさらに大きくして、良好な衝撃吸収特性を容易に実現できる。
【0064】
請求項3記載のステアリングホイールの芯金によれば、請求項1または2記載の効果に加え、スポーク芯金径大部及びリム芯金径大部の少なくとも一方について、リム芯金部とスポーク芯金部とが接続する部分に向かい断面積を連続的に大きくしたため、リム芯金部とスポーク芯金部との接続部分など一部に応力が集中することを抑制でき、第1及び第2の半シェルの薄肉化などを可能して、芯金を軽量化できる。
【0065】
請求項4記載のステアリングホイールの芯金によれば、請求項1ないし3いずれか記載の効果に加え、ボス芯金部に、第1及び第2の半シェルを縁部に沿って結合するボス縁部結合部と、操向用シャフトに取り付けられるシャフト固定部との間に位置して、第1及び第2の半シェル同士が連結されずに対向する弱部とを備えたため、芯金に外力が加わった場合、リム芯金部及びスポーク芯金部は形状を保ちつつ、ボス芯金部の弱部が変形し、良好な衝撃吸収特性を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステアリングホイールの芯金の一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同上芯金を用いたステアリングホイールを示す一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図3】同上芯金を示す図1のI−I断面図である。
【図4】同上芯金の製造工程を示す説明図である。
【図5】同上芯金が変形した状態を示す図1のII−II相当位置の断面図である。
【図6】同上芯金の衝撃吸収特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
11 芯金
15 リム芯金部
16 ボス芯金部
16a ボス縁部結合部
17 スポーク芯金部
21 第1の半シェルとしての上シェル
22 第2の半シェルとしての下シェル
23 シャフト固定部としてのボス体
44 包持部
64 フランジ部
67 スポーク芯金径大部
68 リム芯金径大部
A 中空部
X 弱部

Claims (4)

  1. 操向用シャフトに連結されるボス芯金部と、把持操作のためのリム芯金部と、これらボス芯金部とリム芯金部とを連結するスポーク芯金部とを第1の半シェル及びこの第1の半シェルに組み合わされた第2の半シェルとで構成したステアリングホイールの芯金であって、
    前記リム芯金部及びスポーク芯金部は、前記第1及び第2の半シェルの一方の縁部に沿って設けたフランジ部と、他方の縁部に沿って設けられ前記フランジ部を包持して結合される包持部とを備えるとともに、これら第1及び第2の半シェルを結合した状態でこれら第1及び第2の半シェルを管状としてこれら第1及び第2の半シェル同士の間に位置して構成された中空部を備え、
    前記スポーク芯金部は、前記リム芯金部に接続する部分に、このスポーク芯金部の前記ボス芯金部側に隣接する部分より断面積の大きいスポーク芯金径大部を備えた
    ことを特徴とするステアリングホイールの芯金。
  2. リム芯金部は、スポーク芯金部に接続する部分に、隣接する部分より断面積の大きいリム芯金径大部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のステアリングホイールの芯金。
  3. スポーク芯金径大部は、リム芯金部に向かい断面積が連続的に大きくなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のステアリングホイールの芯金。
  4. ボス芯金部は、第1及び第2の半シェルをこのボス芯金部の外周の縁部に沿って結合するボス縁部結合部と、このボス芯金部の略中央部に位置し前記第1及び第2の半シェルの少なくとも一方に固着されたボス体を備え操向用シャフトに取り付けられるシャフト固定部と、これらボス縁部結合部とシャフト固定部との間に位置して前記第1及び第2の半シェル同士が連結されずに対向する弱部とを備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか載のステアリングホイールの芯金。
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