JP4255391B2 - 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法、炭素繊維複合ガラス材料及びその製造方法、炭素繊維複合ガラス成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記ガラス粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する。
本発明にかかる炭素繊維複合材料は、エラストマーと、該エラストマーに分散された、ガラス粒子とカーボンナノファイバーと、を含み、
前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する。
前記ガラス粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させる工程と、
を含み、
前記エラストマーに前記カーボンナノファイバーを剪断力によって分散させる工程は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて0ないし50℃で行われる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法は、エラストマーと、ガラス粒子と、を混合する工程と、
前記ガラス粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させる工程と、
を含み、
前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する。
れた、ガラス粒子とカーボンナノファイバーと、を含み、前記ガラス粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する。
本実施の形態にかかる炭素繊維複合材料は、エラストマーと、該エラストマーに分散された、ガラス粒子とカーボンナノファイバーと、を含み、前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する。
本実施の形態にかかる炭素繊維複合材料の製造方法は、エラストマーと、ガラス粒子と、を混合する工程と、前記ガラス粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させる工程と、を含み、前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する。
(1)サンプルの作製
(a)未架橋サンプル(炭素繊維複合材料)の作製
第1の工程:ロール径が6インチのオープンロール(ロール温度10〜20℃)に、表1に示す所定量(100g)のエラストマー(100重量部(phr))を投入して、ロールに巻き付かせた。エラストマーは、分子量300万の天然ゴム(NR)を用いた。
第1〜第5の工程は、未架橋サンプルと同様に行った。
前述の(a)実施例1〜3で得られた未架橋サンプル(炭素繊維複合材料)を型に入れ、100℃、100MPaにて予備成形し、ブロック状の未架橋サンプル(炭素繊維複合成形品)を作成した。さらに、未架橋サンプル(炭素繊維複合成形品)を容器(炉)内に配置させ、その未架橋サンプルの上にガラス板を置き、大気中でガラスの融点(600℃)で1時間保持した。ガラス板は溶融し、ガラスの溶湯となり、未架橋サンプルのエラストマーと置換するように溶融ガラスが浸透した。溶融ガラスを浸透させた後、これを自然放冷して凝固させ、カーボンブラック複合材料(ガラス基)を得た。熱によって分解されたエラストマーのガスは、ガストラップ装置でトラップして除去された。
複合材料の架橋サンプルについて、E’、TBおよびEBをJIS K 6521−1993によって測定した。これらの結果を表1に示す。
実施例1〜3の架橋サンプル及び実施例1〜3、比較例1,2の炭素繊維複合ガラス材料について、電子顕微鏡(SEM)を用いてマトリクス中におけるカーボンナノファイバーの分散状態を観察した。これらの結果を表1に、カーボンナノファイバーの凝集塊(黒点)がほとんど無いものには○印、カーボンナノファイバーの凝集塊(黒点)が多いものには×印で記入した。
実施例1〜3、比較例1,2の炭素繊維複合ガラス材料について、曲げ強さをJIS K 7171によって測定した。より詳細には、曲げ強さの測定は、試料形状が幅10×長さ80×厚さ4mm、支持台が試料の両端から10mmの位置になるように試料を配置し、曲げ速度1mm/minで3点曲げ試験を行い、最大応力を曲げ強さとした。
2 ガストラップ装置
4 炭素繊維複合成形品
5 ガラス塊
6 炭素繊維複合ガラス成形品
10 第1のロール
20 第2のロール
30 エラストマー
40 カーボンナノファイバー
50 ガラス粒子
Claims (30)
- エラストマーと、該エラストマーに分散された、ガラス粒子とカーボンナノファイバーと、を含み、
前記ガラス粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する、炭素繊維複合材料。 - エラストマーと、該エラストマーに分散された、ガラス粒子とカーボンナノファイバーと、を含み、
前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する、炭素繊維複合材料。 - 請求項2において、
前記エラストマーは、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、クロロブチルゴム(CIIR)、アクリルゴム(ACM)、ブタジエンゴム(BR)、エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)、ウレタンゴム(U)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリアミド系(TPEA)熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS)から選択される、炭素繊維複合材料。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記ガラス粒子は、前記エラストマー100重量部に対して、10〜3000重量部である、炭素繊維複合材料。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記ガラス粒子の平均粒径は500μm以下である、炭素繊維複合材料。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記エラストマーは、分子量が5000ないし500万である、炭素繊維複合材料。 - 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmである、炭素繊維複合材料。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の炭素繊維複合材料を所定の形状に成形した炭素繊維複合成形品。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の炭素繊維複合材料を架橋した炭素繊維複合成形品。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の炭素繊維複合材料を架橋するとともに所望の形状に成形した炭素繊維複合成形品。
- 請求項9または10において、
前記炭素繊維複合成形品は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃で測定した、混合されたカーボンナノファイバー1体積%あたりに換算した、スピン−格子緩和時間(T1)が、前記エラストマー単体の場合より1msec以上低下する、炭素繊維複合成形品。 - 請求項1ないし11のいずれかの炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品を粉末成形した炭素繊維複合ガラス材料。
- 請求項1ないし11のいずれかの炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品を、溶融ガラスに混入して鋳造した炭素繊維複合ガラス材料。
- 請求項8ないし11のいずれかの炭素繊維複合成形品に溶融ガラスを浸透させ、前記エラストマーを前記ガラスと置換した炭素繊維複合ガラス成形品。
- エラストマーと、ガラス粒子と、を混合する工程と、
前記ガラス粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させる工程と、
を含み、
前記エラストマーに前記カーボンナノファイバーを剪断力によって分散させる工程は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて0ないし50℃で行われる、炭素繊維複合材料の製造方法。 - エラストマーと、ガラス粒子と、を混合する工程と、
前記ガラス粒子を含む前記エラストマーに、カーボンナノファイバーを混合させ、かつ剪断力によって分散させる工程と、
を含み、
前記エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、不飽和二重結合を有する、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項16において、
前記エラストマーは、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、クロロブチルゴム(CIIR)、アクリルゴム(ACM)、ブタジエンゴム(BR)、エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)、ウレタンゴム(U)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリアミド系(TPEA)熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS)から選択される、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし17にずれかにおいて、
前記ガラス粒子は、前記エラストマー100重量部に対して、10〜3000重量部である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし18のいずれかにおいて、
前記ガラス粒子は、前記カーボンナノファイバーの平均直径よりも大きな平均粒径を有する、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし19のいずれかにおいて、
前記ガラス粒子の平均直径は500μm以下である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし20のいずれかにおいて、
前記エラストマーは、分子量が5000ないし500万である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし21のいずれかにおいて、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmである、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15において、
前記オープンロール法は、2本のロールの表面速度比が1.05ないし3.00である、炭素繊維複合材料の製造方法。 - 請求項15ないし23のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合材料を、所望の形状に成形する工程をさらに有する、炭素繊維複合成形品の製造方法。
- 請求項15ないし23のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合材料を、架橋する工程をさらに有する、炭素繊維複合成形品の製造方法。
- 請求項15ないし23のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合材料を、所望の形状を有する成形金型内で架橋するとともに成形する工程をさらに有する、炭素繊維複合成形品の製造方法。
- 請求項15ないし26のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品を粉末成形する、炭素繊維複合ガラス材料の製造方法。
- 請求項15ないし26のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合材料または炭素繊維複合成形品を、溶融ガラスに混入して所望の形状を有する鋳型内で鋳造する工程をさらに有する、炭素繊維複合ガラス材料の製造方法。
- 請求項24ないし26のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合成形品に、溶融ガラスを浸透させて前記エラストマーを前記溶融ガラスと置換する工程をさらに有する、炭素繊維複合ガラス成形品の製造方法。
- 請求項24ないし26のいずれかに記載の製造方法によって得られた炭素繊維複合成形品の上方にガラス塊を配置する工程と、
前記ガラス塊を加熱し溶融させることで溶融ガラスとするとともに、前記炭素繊維複合成形品中の前記エラストマーを気化させ、前記溶融ガラスを浸透させて該エラストマーと置換する工程と、
をさらに有する、炭素繊維複合ガラス成形品の製造方法。
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