JP4254576B2 - 鋼の連続鋳造装置および連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造装置および連続鋳造方法 Download PDF

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本発明は、浸漬ノズルを用いて溶鋼を鋳型に供給する鋼の連続鋳造において、溶鋼に移動磁場を印加することによって、流動を制御し、高品質鋳片を製造する技術に関する。
鋼の連続鋳造において、鋳型内溶鋼流動状態、特に溶鋼表面近傍の流動がモールドパウダーの巻き込みやノロかみに関係して、鋳片品質に影響することが知られている。欠陥のない鋳片を製造するために鋳型内の溶鋼流動制御技術は重要である。
従来から、鋳型内溶鋼に磁場を印加し、流動を適正化する方法が行われている。磁場の印加方法としては、例えば、鋳型の両長辺背面にコイルを対向して設置し、直流静磁場を印加する方法がある。特許文献1では鋳型の幅全体にわたる直流静磁場を印加し、その印加強度を鋳造速度、ノズル吐出孔角度、吐出孔面積、ノズル浸漬深さ、鋳型幅によって規定する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1のような静磁場を印加する方法は、静磁場が常に溶鋼流れに対して制動力として働くので、流れの停滞領域を効率的に活性化することができないといった問題がある。
特許文献2には、鋳型の長辺方向に移動磁界発生コイルを配置して、水平方向に旋回攪拌流を形成し、介在物を凝固シェルに補足させない方法が提案されている。この方法は、積極的に鋳型内溶鋼を攪拌して溶鋼に混在する介在物をスラブ表層に凝固させない方法であるが、攪拌によりパウダーなどを新たに混入させる危険もある。
これに対し、特許文献3には、リニア移動磁場型の移動磁場発生装置が開示されており、この装置では磁場が短辺からモールド中心の浸漬ノズルに向かって移動するようにしており、そのときの周波数は、吐出孔からの溶鋼流が磁場作用域を通過する間に、少なくともリニア移動磁界の作用を1周期以上受けるように設定しており、周波数の上限は、磁場の減衰(表皮効果)を考慮し、鋳型内部の溶鋼にも充分磁界の影響が届くように設定するとしている。特許文献4は、上記特許文献3を発展させ、磁束密度と周波数の両方を増減させて、適正流動が得られるとしている。
特許文献3、4では、溶鋼が吐出孔から鋳型短辺に向かってほぼ一定に流れることを想定して移動磁場を制御しているが、近年の広幅材の鋳造時には、低速鋳造から高速鋳造まで十分に流動を制御することは困難である。すなわち、特に、広幅材の場合には、浸漬ノズルから供給すべき溶鋼流量が多くなるため、浸漬ノズルからの溶鋼流速が高くなる。流速が高くなることは動圧を高くすることになり、浸漬ノズル付近で負圧を発生させて、メニスカスからの溶融パウダーの巻き込みを発生する可能性が高くなるといった問題がある。
さらに、近時、静磁場と移動磁場を組み合わせる方法が提案されている(例えば特許文献5)。このようにいろいろな種類の磁場を組み合わせることにより、状況に応じた制御が可能になる。しかしながら、この技術では、制御ロジックが複雑になるうえ、設備の大型化、電力消費の増大などが懸念される。
特開平7−314100号公報 特公昭58−49172号公報 特開平5−23804号公報 特開平10−5945号公報 特開2003−164948号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、複雑な制御を行うことなく、鋳型の幅が広い場合等、従来では溶鋼流動の適正化が困難な場合であっても、鋳造時鋳型内の溶鋼流動を適正に制御可能である鋼の連続鋳造用電磁流動制御装置および鋼の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、長辺と短辺とを有する矩形状の鋳型と、前記鋳型内の前記鋳型の長辺に沿う鋳型幅方向中央に設けられ、鋳型に溶鋼を注入する浸漬ノズルと、移動方向が前記長辺に沿う鋳型幅方向である移動磁場を形成して鋳型内溶鋼の流動を制御する電磁流動制御装置とを具備する鋼の連続鋳造装置であって、前記電磁流動制御装置は、前記鋳型幅方向の両側に互いに対向するように配列された複数の電磁コイルと、前記電磁コイルに給電する電源と、前記電磁コイルから発生する磁場の波形を制御する波形制御部とを具備し、前記波形制御部は、鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルから発生する磁場の波形が矩形関数系の波形となり、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから発生する磁場の波形が三角関数系の波形となるように波形制御することを特徴とする鋼の連続鋳造装置を提供する。
また、本発明は、長辺と短辺とを有する矩形状の連続鋳造用の鋳型内に鋳型の長辺に沿う鋳型幅方向中央に設けられた浸漬ノズルから溶鋼を注入し、複数の電磁コイルを前記鋳型幅方向の両側に互いに対向するように配列してなり、移動方向が前記長辺に沿う鋳型幅方向である移動磁場を形成して鋳型内溶鋼の流動を制御する電磁流動制御装置により、鋳型内溶鋼の流動を制御しながら鋳造する鋼の連続鋳造方法であって、鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルから矩形関数系の波形の磁場を発生させ、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから三角関数系の波形の磁場を発生させて鋳造することを特徴とする鋼の連続鋳造方法を提供する。
本発明において、前記磁場の波形制御は、少なくとも、前記鋳型幅方向の電磁コイルに供給する電流の波形を矩形関数系波形に制御することにより行うことができる。また、前記電磁コイルのポールピッチが100〜1200mmであり、前記電磁コイルから発生する磁場の強度が0.2T以下、磁場の周波数が0.5〜6Hzであることが好ましい。
本発明によれば、複数の電磁コイルを前記鋳型幅方向の両側に互いに対向するように配列してなり、移動方向が前記長辺に沿う鋳型幅方向である移動磁場を形成して鋳型内溶鋼の流動を制御する電磁流動制御装置を用いて連続鋳造を行う場合に、鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルからは矩形関数系の波形の磁場を発生させ、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから三角関数系の波形の磁場を発生させるので、浸漬ノズル近傍の鋳型幅方向中央では、矩形関数系の波形の磁場により、静磁場的となって溶鋼流動が抑制されて浸漬ノズルでの負圧を解消するように作用しメニスカスからの溶融パウダー巻き込み発生が抑制され、一方、鋳型短辺近傍では移動磁場の効果により凝固界面での流動を活性化して、凝固シェルでの介在物の促進が抑制され、凝固界面での清浄性を確保することができる。したがって、鋳型内での溶鋼流動を適正に制御することが可能となり、高品質の鋳片を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1を参照して、鋼の連続鋳造において溶鋼流動制御に用いられる、溶鋼に印加される磁場が鋳型の長辺に沿う方向(鋳型幅方向)に移動するタイプの電磁流動制御装置およびその溶鋼流動制御メカニズムの概略について説明する。なお、以下の説明における各式において示す物理量の添え字X、Y、Zは、図1のX方向、Y方向、Z方向のものであることを示す。
図1に示すように、一般的にこのタイプの電磁流動制御装置10は、長辺2aおよび短辺2bを有する矩形状の鋳型2において、浸漬ノズル3から吐出流が吐出される位置に配置されており、複数の電磁コイル1が矩形状の鋳型2の長辺2aに沿って(幅方向に)並んで設置されており、隣り合うコイルに流す電流の位相をずらすことにより、いわゆるリニアタイプの移動磁場を発生させている。なお、図1の符号3は浸漬ノズルである。
その磁場の移動速度は、コイル1のポールピッチ(S極からN極までの距離)τと電磁コイル1から発生する磁場の周波数fで以下の(1)式のように表現することができる。なお、以下の式において、各物理量の添え字X、Y、Zは、図1のX方向、Y方向、Z方向のものであることを示す。
=2τf (1)
また、図1に示すように印加磁場Bは、鋳型2を短辺方向に貫く方向に印加され、したがって、ローレンツの法則より、誘導電流は以下の(2)式のように表現することができる。
=σV (2)
さらに、電磁力は以下の(3)式で表現することができ、主に磁場の移動方向と同じ向きに電磁力が働くことが示される。
=J=2τσfB (3)
このような電磁流動制御装置10においては、鋳造速度が速く、鋳型2の中の溶鋼流動を抑制したい場合には、磁場を鋳型2の短辺2b側から浸漬ノズル3の方向に移動させ、吐出流を抑制(減速)するように作用させる。一方、鍋交換などの鋳造速度が遅い場合には、磁場を浸漬ノズル3側から短辺2bの方向に移動させ、浸漬ノズル3からの吐出流を加速し鋳型2内の溶鋼の流動を活性化し、熱供給の促進効果を発揮させることができる。あるいは、鋳型2の長辺2aの前面と後面で磁場移動方向を逆転させ、磁界が回転するように設定し、溶鋼の旋回による洗浄効果を得ることもできる。
従来から一般的に観察されている鋳型内の流動パターンの模式図を図2に示す。図2の(a)は鋳型の水平断面図であり、(b)は垂直断面図である。この場合には、溶鋼流速はおおよそ幅方向に亘って一様で、吐出流4に対して、磁場を鋳型2の短辺2bから浸漬ノズル3に向かう方向に移動させることで所期の溶鋼流制動効果が得られる。なお、符号5はモールドパウダーであり、6は凝固シェルである。この場合の電磁流動制御装置の溶鋼流制動効果の作用イメージ図を図3に示す。この図に示すように位置によらず移動磁場により溶鋼流速が減速されている。
しかし、鋳造条件(鋳造幅、浸漬ノズルから溶鋼流に吹き込むアルゴンガス流量、鋳造速度)のバランスによっては、図4のような流動パターンも出現することがわかっている。図4の(a)は鋳型の水平断面図であり、(b)は垂直断面図である。特に、近年の生産性向上対策で実施される幅広の鋳型を用いて鋳造した場合にこのような流動パターンが観察されることが多い。このような場合には、鋳型短辺側への熱供給が不足し、未溶融のモールドパウダーが溶鋼中に混入したり、ノロかみなどの不具合が生じる。これを避けるためには、磁場を浸漬ノズル側から鋳型短辺側に移動させる加速のモードを使用するのが通例であるが、広幅材の鋳造の場合には、浸漬ノズルから供給すべき溶鋼流量が多くなるため、浸漬ノズルからの溶鋼流速が高くなって動圧が高くなり、浸漬ノズル付近で負圧を発生させて、メニスカスからの溶融パウダーの巻き込みを発生する可能性が高くなる。
そこで、本発明では、上記電磁流動制御装置において、浸漬ノズル近傍である鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルからは矩形関数系の波形の磁場を発生させ、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから三角関数系の波形の磁場を発生させる。これにより、浸漬ノズル近傍の鋳型幅方向中央では、矩形関数系の波形の磁場により、静磁場的となって溶鋼流動が抑制されて浸漬ノズルでの負圧を解消するように作用しメニスカスからの溶融パウダー巻き込みが抑制され、一方、鋳型短辺近傍では移動磁場の効果により凝固界面での流動を活性化して、凝固シェルでの介在物の促進が抑制され、凝固界面での清浄性を確保することができ、かつ溶鋼流動を抑制する効果で高速鋳造時の鋳型短辺の凝固シェルの再溶解を防ぐことができる。
次に、このような制御を実現するための具体的な装置構成について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る連続鋳造装置を示す水平断面図である。上述した図1と同様に、長辺2aおよび短辺2bを有する矩形状の鋳型2の中央に、浸漬ノズル3が配置されている。そして、電磁流動制御装置10aが鋳型2の浸漬ノズル3から吐出流が吐出される位置に配置されている。この電磁流動制御装置10aは、図1で説明した電磁流動制御装置10と同様、鋳型2の浸漬ノズル3から吐出流が吐出される位置に配置されており、複数の電磁コイル1が矩形状の鋳型2の2つの長辺2aに沿って(幅方向に)両側に並んで設置されており、隣り合うコイルに流す電流の位相をずらすことにより、いわゆるリニアタイプの移動磁場を発生させるようになっている。両側の複数の電磁コイル1は、それぞれヨーク7に取り付けられて一体化されている。そして一方側の電磁コイル1の数は12個であり、他方の側も同様に12個のコイルが配置されており、両側の各電磁コイルは対向して設けられている。なお、図中の矢印は、ある瞬間における磁場の向きを示している。
これら電磁コイル1には、3相交流電源11から隣り合う電磁コイル1の位相が120°ずれるように給電される。そして、電源11から電磁コイル1に至る給電線には、電磁コイル1に供給する電流値を制御する電流値制御部12が設けられている。また、図示するように電磁コイル1に左側からA〜Lの符号を付した場合に、D、E、Fの電磁コイル1の給電線には、通常の三角関数系の電流波形を矩形関数系の波形に変化させるインバーター13が設けられ、G、H、Iの電磁コイル1の給電線にも同様の機能を有するインバーター14が設けられている。
このような装置において、電磁コイル1のポールピッチは100〜1200mmの範囲が好ましく、500〜900mmがより好ましい。また、電磁コイル1から発生する磁場の強度は0.2T以下が好ましく、0.05〜0.15Tがさらに好ましい。さらに、磁場の周波数は0.5〜6Hzが好ましく、0.5〜2Hzがさらに好ましい。
このように構成される電磁流動制御装置10aにおいては、図示しない取鍋からタンディッシュに貯留された溶鋼が浸漬ノズル3から鋳型2内に注入された際に、電源11から電磁コイル1に電流を供給して移動磁場を形成することにより鋳型2内の溶鋼流動を制御する。
この際に、D、E、F、G、H、Iで示す鋳型幅方向中央部に存在する電磁コイル1には、インバーター13、14により、矩形関数系の電流波形が供給されるため、図6に示すような矩形関数系の波形の磁場が発生する。これに対し、A、B、C、J、K、Lで示す鋳型短辺側に存在する電磁コイル1は、電源11からの三角関数系の電流波形が供給されるため、図7に示すような三角関数系の磁場が発生する。
このため、浸漬ノズル3近傍の鋳型幅方向中央では、矩形関数系の波形の磁場が印加されることになり、静磁場的となって、浸漬ノズル3での負圧を解消するように溶鋼流動が抑制され、鋳型短辺2b近傍では、三角関数系の波形の磁場が印加されることになり、移動磁場の効果が発揮されて凝固界面での流動が活性化し、凝固界面での清浄性を確保することができる。
なお、A、B、C、J、K、Lで示す鋳型短辺側に存在する電磁コイル1にはインバーターを設けなかったが、インバーターを設けて所望の三角関数系の波形の磁場を発生するようにしてもよい。また、電磁コイル1の配列数は12個に限らず、印加電流も隣接する電磁コイルで位相をずらすことができれば3相交流に限らず2相交流であってもよい。例えば、電磁コイルの配列数を10個にし、2相交流を用い、隣接する電磁コイルで90°位相をずらしたものを挙げることができる。
ここでは、1800mm幅、250mm厚の鋳片を、2.5m/minの連続鋳造条件で、かつ設置した図5に示す構造の電磁流動制御装置により浸漬ノズルから鋳造スラブ短辺方向に、スラブ中心での最大磁場の強さを0.08T、周波数を1Hzで移動磁場を発生させた。ヨークの長さは2mでポールピッチは0.5mとし、図5に示すように、120度位相差の3相電流が流れる12個の電磁コイルを配置した。幅の半分に相当する中心部分の6コイルには矩形関数系の波形の磁場を印加して、両端から1/4幅に相当する短辺側部分の6コイルには三角関数系の波形の磁場を印加して鋳造を行なった。その結果、従来の鋳造条件では2.2m/minで発生していた溶融パウダーの巻き込みによる欠陥を皆無にすることができた。
また、磁場の強さを変化させて鋳造実験を行い、品質欠陥率を把握した。品質の欠陥は連続鋳造装置の出側に設けられた光学的検査装置によって測定した。その結果を図8に示す。ここでは、ポールピッチ250mm、磁場の周波数を1.5Hzとした。磁場の強さが弱いと、品質改善が顕著に表れないが、0.05Tくらいから効果が確認でき、0.15Tではほぼ品質欠陥率はほぼ0となった。ただし、0.2T以上では設備が大きくなりすぎるので好ましくない。総合的には、0.05〜0.15Tが好ましいことが確認された。
磁場の周波数とポールピッチは、移動磁場の速度を0.5m/sから1.5m/s程度にすることで凝固界面の清浄性も確保されるため、望ましい条件は、周波数が0.5Hzから6Hz、より望ましくは0.5Hzから2Hzであり、ポールピッチが100mmから1200mm、より望ましくは500mmから900mmである。250mmのポールピッチで周波数を1.5Hzにすることで、移動速度は0.75m/sになる。ポールピッチをP、周波数をFとすればP×Fが、磁場の移動速度であり、0.5<2×P×F<1.5に設定することで良好な鋳造鋳片を製造することができた。なお、鋳造条件によっては、本実施例とは逆の磁場移動方向で鋳造しても同様の効果が得られることはいうまでもない。
本発明によれば、鋳型内の溶鋼流動を適正化することが可能となるので、鋳型の幅が広い場合等、従来では溶鋼流動の適正化が困難な場合であっても、鋳型内の溶鋼流動を適正に制御可能となり、高品質の鋳片を製造することができる。
溶鋼に印加される磁場が鋳型の長辺に沿う方向(鋳型幅方向)に移動するタイプの移動磁場発生装置を示す概略構成図。 従来一般的に観測されている鋳型内の溶鋼流動パターンを示す水平断面図および垂直断面図。 図2で示す流動パターン時に従来の電磁流動制御を適用した場合の状態を示すイメージ図。 幅広の鋳型を用いて鋳造したときに観測されやすい鋳型内の溶鋼流動パターンを示す水平断面図および垂直断面図。 本発明の一実施形態に係る連続鋳造装置を示す水平断面図。 矩形関数系の波形の磁場の例を示す図。 三角関数系の波形の磁場の例を示す図。 磁場の強さと品質欠陥率との関係を示すグラフ。
符号の説明
1;電磁コイル
2;鋳型
2a;長辺
2b;短辺
3;浸漬ノズル
4;吐出流
10,10a;電磁流動制御装置
11;3相交流電源
12;電流値制御部
13,14;インバーター

Claims (6)

  1. 長辺と短辺とを有する矩形状の鋳型と、前記鋳型内の前記鋳型の長辺に沿う鋳型幅方向中央に設けられ、鋳型に溶鋼を注入する浸漬ノズルと、移動方向が前記長辺に沿う鋳型幅方向である移動磁場を形成して鋳型内溶鋼の流動を制御する電磁流動制御装置とを具備する鋼の連続鋳造装置であって、
    前記電磁流動制御装置は、
    前記鋳型幅方向の両側に互いに対向するように配列された複数の電磁コイルと、前記電磁コイルに給電する電源と、前記電磁コイルから発生する磁場の波形を制御する波形制御部とを具備し、
    前記波形制御部は、鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルから発生する磁場の波形が矩形関数系の波形となり、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから発生する磁場の波形が三角関数系の波形となるように波形制御することを特徴とする鋼の連続鋳造装置。
  2. 前記波形制御部は、少なくとも、前記鋳型幅方向の電磁コイルに供給する電流の波形を矩形関数系波形に制御することにより磁場の波形を制御することを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造装置。
  3. 前記電磁コイルのポールピッチが100〜1200mmであり、前記電磁コイルから発生する磁場の強度が0.2T以下、磁場の周波数が0.5〜6Hzであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼の連続鋳造装置。
  4. 長辺と短辺とを有する矩形状の連続鋳造用の鋳型内に鋳型の長辺に沿う鋳型幅方向中央に設けられた浸漬ノズルから溶鋼を注入し、複数の電磁コイルを前記鋳型幅方向の両側に互いに対向するように配列してなり、移動方向が前記長辺に沿う鋳型幅方向である移動磁場を形成して鋳型内溶鋼の流動を制御する電磁流動制御装置により、鋳型内溶鋼の流動を制御しながら鋳造する鋼の連続鋳造方法であって、
    鋳型幅方向中央部に対応する電磁コイルから矩形関数系の波形の磁場を発生させ、鋳型短辺側に対応する電磁コイルから三角関数系の波形の磁場を発生させて鋳造することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  5. 前記磁場の波形制御は、少なくとも、前記鋳型幅方向の電磁コイルに供給する電流の波形を矩形関数系波形に制御することにより行われることを特徴とする請求項4に記載の鋼の連続鋳造方法。
  6. 前記電磁コイルのポールピッチが100〜1200mmであり、前記電磁コイルから発生する磁場の強度が0.2T以下、磁場の周波数が0.5〜6Hzであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の鋼の連続鋳造方法。
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