JP4253525B2 - 3ポジションイネーブル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業用ロボットの教示ペンダントやグリップスイッチにおけるデッドマンスイッチ等に使用され、非操作位置から中間操作位置を経由して完全操作位置まで操作された操作部材の復帰時に完全操作位置におけるオフ状態を維持し続けるようにした3ポジションイネーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業用ロボット等の機械装置の初期及び調整時等における動作の教示作業は、可搬型の教示ペンダントの操作によって行われる。教示作業時には作業者は、機械装置の可動部に近接した状態で把持した教示ペンダントを操作しなければならず、機械装置(被教示装置)の故障や教示ペンダントの操作ミス等が重大事故に繋がるような危険に晒される。
【0003】
このような機械装置に対する教示作業中の異常発生時における作業者の危険を回避するための手段として、教示ペンダントには教示信号の出力を選択的に有効にするためのイネーブル装置が設けられている。このイネーブル装置は、機械装置に対する教示信号の出力の指示入力を受け付ける操作スイッチとともに教示ペンダントに配置されている操作可能スイッチを含む。この操作可能スイッチは、デッドマンスイッチとも呼ばれ、作業者が教示ペンダントを予め定められた姿勢で把持している間に限り、操作できるようにされている。即ち、デッドマンスイッチが操作されている状態でのみ、オンされた操作スイッチの操作に基づく教示信号が有効にされ、機械装置に対する教示作業が可能になる。
【0004】
教示ペンダントにイネーブル装置を備えることにより、作業者がデッドマンスイッチの操作部材を押し込んでオンさせた状態で操作スイッチを押圧操作して機械装置に動作を教示している間に、機械装置の故障や教示操作装置の操作ミス等によって機械装置が作業者の意図しない動作を行った場合、作業者がデッドマンスイッチの操作部材から手指を離すか、又は、教示ペンダントを手放すことにより、デッドマンスイッチがオフし、機械装置に対する操作信号が無効にされ、機械装置を停止させることができる。
【0005】
ところが、機械装置が作業者の意図しない動作を行った場合の作業者の行動としては、デッドマンスイッチの操作部材から手指を離したり、教示ペンダントを手放すことだけでなく、デッドマンスイッチの操作部材をさらに強く押し込んだり、教示ペンダントをさらに強く握り締めることもある。したがって、デッドマンスイッチとしては、操作部材の押圧の有無に応じて単にオン/オフする通常の2ポジションのスイッチでは不十分である。
【0006】
このため、従来の教示ペンダントでは、オフ状態の非操作位置から操作部材が軽く押し込まれて中間操作位置に変位したときにオン状態となり、この中間操作位置から操作部材がさらに強く押し込まれて完全操作位置に達したときにオフ状態となる3ポジションイネーブルスイッチがデッドマンスイッチとして用いられている(例えば、特許文献1及び2参照。)。この3ポジションイネーブルスイッチは、操作部材が完全操作位置から中間操作位置を経由して非操作位置まで復帰する間には、中間操作位置においてオン状態となることなくオフ状態を維持し続ける。危険を回避すべくデッドマンスイッチの操作部材を完全操作位置まで押し込んだ作業者が機械装置の停止後にデッドマンスイッチの操作部材から手指を離し終えるまでの間において、機械装置が完全に動作を停止している必要があるからである。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−035300公報
【特許文献2】
特開2002−042606公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の3ポジションイネーブルスイッチでは、構造が複雑になり、小型化及びコストダウンの要請に十分に対応することができない問題があった。
【0009】
即ち、従来の3ポジションイネーブルスイッチは、固定接点と可動接点とを有する有接点式のスイッチを備えており、操作部材が非操作位置から完全操作位置まで押圧操作される間には固定接点に対して可動接点が非接触状態から接触状態を経由して非接触状態となるようにする一方、操作部材が完全操作位置から非操作位置まで復帰する間には固定接点に対して可動接点が非接触状態から接触状態を経由することなく非接触状態となるように、操作部材の変位を不可逆的に可動接点に伝達する機構が必要になる。
【0010】
つまり、操作部材の変位方向に応じて可動接点に対する操作部材の変位の伝達状態が変更されるように、操作部材の変位にともなって複数の部材を複雑に動作させる必要がある。
【0011】
この発明の目的は、操作部材の変位にともなって第1及び第2のスイッチから出力されるオン/オフ信号をその組み合わせに応じて選択的に有効にすることにより、操作部材の変位を不可逆的に可動接点に伝達する機構を不要にし、構造を簡略化して十分な小型化及びコストダウンを実現できる3ポジションイネーブル装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0013】
請求項1に記載した発明は、操作時に非操作位置から中間操作位置を経由して完全操作位置まで移動するとともに、復帰時に完全操作位置から中間操作位置を経由して非操作位置まで移動する操作部材を備えた3ポジションイネーブル装置において、
前記操作部材の非操作位置、中間操作位置及び完全操作位置のそれぞれで異なる組み合わせのオン/オフ状態となる複数のスイッチを含む少なくとも1つのスイッチ手段と、各スイッチ手段における複数のスイッチのオン/オフ状態の組み合わせに基づいて操作部材の操作時における中間操作位置でのみオン信号を出力し、操作部材の非操作位置、完全操作位置及び復帰時における中間操作位置でオフ信号を出力する信号出力回路と、を設け、
前記操作部材を前記非操作位置から前記完全操作位置まで直線状の移動方向に沿って往復移動自在に収納する筐体と、前記筐体内で前記移動方向に沿って立設された支柱であって側面における前記移動方向の位置が異なる2箇所のそれぞれに前記側面からの突出量が異なる小段部及び大段部が形成された支柱と、を備え、
前記操作部材は、前記側面に対向する係止片であって前記非操作位置と前記中間操作位置との間で前記小段部に当接し前記中間操作位置と前記完全操作位置との間で前記大段部に当接する係止片を、前記側面から離間する方向に向かって弾性的に変位自在に備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成においては、スイッチ手段を構成する複数のスイッチが操作部材の位置に応じて個別にオン/オフ信号を出力し、スイッチ手段から出力された複数のオン/オフ信号の組み合わせに応じて、操作部材が非操作位置から中間操作位置に変位したときにのみオン信号が出力されるように、信号出力回路が複数のオン/オフ信号を選択的に有効にする。したがって、操作部材の変位を不可逆的に可動接点に伝達する機構が不要になり、構造が簡略化される。
【0015】
(2)前記スイッチ手段は、操作部材が非操作位置にあるときのオフ/オフ状態と操作部材が中間操作位置及び完全操作位置にあるときのオン/オフ状態とが異なる第1のスイッチ、及び、操作部材が非操作位置及び中間操作位置にあるときのオフ/オン状態と操作部材が完全操作位置にあるときのオン/オフ状態とが異なる第2のスイッチによって構成し、
前記信号出力回路は、操作部材の復帰時における中間操作位置で完全操作位置における前記第1又は第2のスイッチのオフ状態を維持することを特徴とする。
【0016】
この構成においては、スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチが操作部材の位置に応じて個別にオン/オフ信号を出力し、スイッチ手段から出力された2つのオン/オフ信号の組み合わせに応じて、操作部材が非操作位置から中間操作位置に変位したときにのみオン信号が出力されるように、信号出力回路が2つのオン/オフ信号を選択的に有効にする。したがって、最小の構成のスイッチ手段を用いて操作部材の非操作位置、中間操作位置及び完全操作位置の何れにあるかが特定され、構造がより簡略化される。
【0017】
(3)前記スイッチ手段は、複数の無接点式スイッチによって構成したことを特徴とする。
【0018】
この構成においては、操作部材の位置に応じて無接点式スイッチである第1及び第2のスイッチからオン/オフ信号が出力される。したがって、スイッチ手段においてスイッチングの寿命が半永久的になる。
【0019】
(4)前記スイッチ手段は、それぞれ発光素子及び受光素子からなる第1及び第2の光学式スイッチと、前記操作部材に連動して前記発光素子に対向する位置の透光状態又は反射状態が変化するシャッタと、を含むことを特徴とする。
【0020】
この構成においては、スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチが、発光素子及び受光素子からなる光学式スイッチによって構成され、操作部材に連動するシャッタによって発光素子から照射された光の受光素子による受光状態が操作部材の位置に応じて変化する。したがって、2個の光学式スイッチと操作部材の変位に連動するシャッタとによって操作部材の位置に応じてオン/オフ信号を出力するスイッチ手段が簡易に構成される。
【0021】
(5)前記スイッチ手段は、それぞれ磁気センサからなる第1及び第2のスイッチと、前記操作部材に連動して前記磁気センサに離間又は近接する磁石と、を含むことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチが、磁気センサと磁石との組み合わせによって構成され、磁石が操作部材に連動して磁気センサに近接又は離間することにより、磁気センサの出力状態が操作部材の位置に応じて変化する。したがって、2個のスイッチと操作部材の変位に連動する磁石とによって操作部材の位置に応じてオン/オフ信号を出力するスイッチ手段が簡易に構成される。
【0023】
(6)前記スイッチ手段は、複数の有接点式スイッチによって構成したことを特徴とする。
【0024】
この構成においては、操作部材の位置に応じて有接点式スイッチである第1及び第2のスイッチからオン/オフ信号が出力される。したがって、スイッチ手段の信号処理のための構成が簡略化される。
【0025】
(7)前記操作部材が、非操作位置、中間操作位置又は完全操作位置の何れの位置にあるかを識別する信号を出力する少なくとも1つのモニタスイッチを設けたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、操作部材の位置を識別する信号がモニタスイッチから出力される。したがって、操作部材の操作状態が正確に認識される。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施形態に係る3ポジションイネーブル装置であるイネーブルスイッチの構成を示す図である。図1(A)は同イネーブルスイッチの正面断面図であり、図1(B)は図1(A)におけるX−X部の断面図であり、図1(C)は操作部材の操作に要求される操作荷重と操作部材のストロークとの関係を示す図である。この発明の実施形態に係るイネーブルスイッチ10は、上下面が開放した筐体1内に、2つのスイッチ手段2a,2bのそれぞれに含まれる第1の光電センサ21及び第2の光電センサ22を実装した基板3を収納し、操作部材4を上下方向に移動自在にして備えている。第1及び第2の光電センサ21、22は、この発明の光学式スイッチである。
【0028】
操作部材4は、筐体1の上面側に露出しており、筐体1内に備えられたスプリング5a,5bの弾性力によって上方向に付勢されている。操作部材4の内側面からは下向きに係止片41a,41bが、一定の間隔を設けて平行に延出している。係止片41a,41bの各々において互いに対向する面の下端近傍には、突起42a,42bが突出している。また、操作部材4の内側面には、シャッタ6の上端が固定されている。シャッタ6の下端は開放している。
【0029】
筐体1の下面を閉塞する底面部材7は、基板3の下端部を保持している。基板3に構成されている回路に導通する出力ピン8a〜8cは、底面部材7を貫通して筐体1の下面側に露出している。また、底面部材7の内側面からは上向きに支柱71が延出している。支柱71の上端部は、操作部材4から延出した係止片41a,41bの間に臨んでいる。支柱71において係止片41a,41bに対向する2側面のそれぞれには、係止片41a,41bから突出した突起42a,42bのそれぞれが当接している。この支柱71の2側面のそれぞれには、突出量の大きい大段部71a,71b、及び、突出量の小さい小段部72a,72bが形成されている。
【0030】
したがって、操作部材4を下方に押圧操作していく際の操作荷重Fは、スプリング5a,5bの弾性力により操作部材4のストロークLの増加に比例して増加するとともに、突起42a,42bが小段部72a,72b及び大段部71a,71bを越える際に小段部72a,72b及び大段部71a,71bの突出量に応じて急激に増加する。小段部72a,72bは、操作部材4の中間操作位置に対応して形成されており、操作部材4を中間操作位置まで操作する際に比較的軽いクリック感を発生する。また、大段部71a,71bは、操作部材4の完全操作位置に対応して形成されており、操作部材4を完全操作位置まで操作する際に比較的重いクリック感を発生する。
【0031】
光電センサ21,22は、発光素子21a,22a及び受光素子21b,22bを所定の間隙を挟んで対向するように備えている。この発光素子21a,22a及び受光素子21b,22bの間隙に、シャッタ6が上方から挿通されている。
【0032】
図1(A)に示すように、操作部材4に下向きの操作力が作用しておらず、操作部材4がスプリング5a,5bの弾性力によって最も上方の位置である非操作位置にあるときは、突起42a,42bは支柱71の2側面において小段部72a,72bよりも上側に当接している。図1に示す状態から操作部材4に下向きの操作力が作用すると、操作部材4が下方に移動し、操作部材4の中間操作位置において突起42a,42bが小段部72a,72bを越えて大段部71a,71bの上端に当接し、操作部材4の下方への移動が停止する。
【0033】
中間操作位置にある操作部材4に対してより大きな操作力が作用すると、係止片41a,41bが互いに離間する方向に弾性変形し、突起42a,42bが大段部71a,71bを下向きに乗り越え、操作部材4は最も下方の位置である完全操作位置まで移動する。操作部材4が完全操作位置にある状態から操作部材4に操作力が作用しなくなると、操作部材4はスプリング5a,5bの弾性力によって上方に押し上げられ、中間操作位置を経由して非操作位置まで復帰する。
【0034】
以上のことから、図1(C)に示すように、操作部材4に作用する操作荷重は、スプリング5a,5bの弾性力によって操作部材4の非操作位置から中間操作位置を経由して完全操作位置に至る間のストロークLに比例して増加するともに、小段部72a,72bを越えて中間操作位置に達する際に小さく増加し、大段部71a,71bを越えて完全操作位置に達する際に大きく増加する。したがって、操作部材4を非操作位置から中間操作位置まで操作する際に比較的小さなクリック感が生じ、操作部材4を中間操作位置から完全操作位置まで操作する際に比較的大きなクリック感が生じる。
【0035】
図2は、上記イネーブルスイッチにおけるスイッチ手段及び信号出力回路の構成及び動作を示す図である。また、図3は、上記信号出力回路の各部(C1及びC2)における信号のタイミングチャートである。
【0036】
図2に示すように、シャッタ6は、光学スイッチ21に対向する下側部6aと光学スイッチ22に対向する上側部6bとを含む。下側部6aには、下方から上方に向って遮光部61a及び透光部62a,63aが形成されている。上側部6bには、下方から上方に向って遮光部61b,62b及び透光部63bが形成されている。
【0037】
操作部材4が非操作位置Paにあるときは、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれにはシャッタ6の遮光部61a及び遮光部61bのそれぞれが対向する。操作部材4が中間操作位置Pbにあるときは、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれにはシャッタ6の透光部62a及び遮光部62bのそれぞれが対向する。操作部材4が完全操作位置Pcにあるときは、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれにはシャッタ6の透光部63a及び透光部63bのそれぞれが対向する。
【0038】
イネーブルスイッチ10において、この発明の信号出力回路は、光電センサ21,22とともに基板3上に実装されたSCR9によって構成されている。SCR9のアノード端子9aには光電センサ21の受光素子21bのエミッタ端子が接続されており、SCR9のゲート端子9bには光電センサ22の受光素子21bのエミッタ端子が接続されている。SCR9のアノード電圧(アノード端子9aとカソード端子9cとの間の電位)電圧が、イネーブルスイッチ10のイネーブル信号S1として出力される。なお、SCR9のカソード端子9cは、端子Gにおいて接地されている。
【0039】
上述のように、操作部材4が非操作位置Pa、中間操作位置Pb又は完全操作位置Pcの何れに位置するかに応じて、シャッタ6の下側部6a及び上側部6bにおける光電センサ21,22との対向位置が変化する。この変化により光電センサ21,22の受光素子21b,22bのオン/オフ状態が変化し、これに応じてSCR9の動作状態も変化する。以下に、操作部材4の位置に応じたSCR9の動作状態を説明する。
【0040】
まず、操作部材4が下方に向けて移動する操作部材4の押圧操作時において、操作部材4が非操作位置Paにある場合には、シャッタ6の遮光部61a及び遮光部61bのそれぞれにより、光電センサ21,22の発光素子21a,22aの光は受光素子21b,22bに受光されず、受光素子21b,22bはともにオフしている。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0041】
操作部材4が非操作位置Paから中間操作位置Pbに移動すると、シャッタ6の透光部62a及び遮光部62bのそれぞれにより、光電センサ21の受光素子21bは発光素子21aの光を受光してオンする一方、光電センサ22の受光素子22bは発光素子22aの光を受光せずにオフしたままである。したがって、SCR9のアノード電圧がハイレベルになり、オン状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0042】
さらに、操作部材4が中間操作位置Pbから完全操作位置Pcに移動すると、シャッタ6の透光部63a及び63bのそれぞれが、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれに対向し、光電センサ21,22の受光素子21b,22bが発光素子21a,22aの光を受光してオンする。したがって、SCR9のゲート端子9bがハイレベルになってSCR9がオンし、受光素子21bのエミッタ端子がSCR9を介して接地され、SCR9のアノード電圧がローレベルにされることによってオフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0043】
次に、操作部材4が上方に向けて移動する操作部材4の復帰時において、操作部材4が完全操作位置Pcから中間操作位置Pbに移動すると、シャッタ6の透光部62a及び遮光部62bのそれぞれが、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれに対向し、光電センサ21の受光素子21bは発光素子21aの光を受光してオンしたままである。したがって、SCR9のアノード端子9aと受光素子21bのエミッタ端子との接続部の電位はハイレベルに維持され、SCR9のゲート端子9bの入力はローレベルになる。しかし、SCR9は、ゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになってオンすると、その後にゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまでオン状態を維持する。このため、受光素子21bのエミッタ端子はSCR9を介して接地され続け、SCR9のアノード電圧がローレベルになり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0044】
操作部材4が中間操作位置Pbから非操作位置Paに移動すると、シャッタ6の遮光部61a及び61bのそれぞれが、光電センサ21及び光電センサ22のそれぞれに対向し、光電センサ21,22の受光素子21b,22bは発光素子21a,22aの光を受光せずにオフしている。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0045】
以上のようにして、イネーブルスイッチ10では、信号出力回路を構成するSCR9においてゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになった後はゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまで導通状態を維持することを利用して、操作部材4の操作時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオン状態にする一方、完全操作位置Pcまで移動させた後の操作部材4の復帰時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオフ状態にしている。
【0046】
このように、イネーブルスイッチ10は、操作部材4の移動にともなうシャッタ6の変位により、受光素子21b,22bのオン/オフ状態の組み合わせを操作部材4の非操作位置Pa、中間操作位置Pb又は完全操作位置Pcの各々において異ならせ、操作時における操作部材4の中間操作位置Pbにおいてのみイネーブル信号がオン状態となるように信号出力回路によって受光素子21b,22bのオン/オフ状態を選択する。このため、操作部材4の動作を操作時と復帰時とで異なる状態でスイッチ手段に伝達するための複雑な機構を用いることなく、操作部材4が往復動作する間にイネーブル信号の状態を不可逆的に変化させ、操作部材4が中間操作位置Pbにある時のイネーブル信号S1を操作部材4の封鎖時にはオン状態にするとともに操作部材4の復帰時にはオフ状態にすることができ、スイッチの小型化及びコストダウンを実現できる。
【0047】
なお、図1〜3に示す構成では、イネーブルスイッチ10において光電センサ21,22を上下方向に配置し、シャッタ6の下側部6a及び上側部6bを互いに異なる状態に遮光したが、図4(A)に示すように、シャッタ6の左右側部のそれぞれに対向するように光電センサ21,22のそれぞれを左右方向に配置することもできる。この場合には、図4(B)に示すように、シャッタ6の左側部6a′及び右側部6b′に遮光部61a′,61b′,62b′及び透光部62a′,63a′,63b′を構成する。シャッタ6は光電センサ21,22に対して相対的に移動すればよく、筐体1内に固定されたシャッタ6に対して光電センサ21,22を操作部材4とともに移動させることもできる。
【0048】
また、図1〜図4に示した構成では、信号検出回路をSCR9によって構成したが、トランジスタの組み合わせやロジック回路による等価回路によって構成することもできる。図5は、2個のトランジスタTR1及びTR2によるSCR9の等価回路を示す図である。また、光電スイッチ21,22のエミッタ端子を入力端子に接続したIC回路によってSCR9と同様の動作をさせることもできる。
【0049】
さらに、スイッチ手段及び信号検出回路は、例えば、図6に示すように構成することもできる。図6では、光電センサ21,22を上下方向に配置しているが、左右方向に配置することもできる。この場合、シャッタ6の上側部(61b,62b,63b)及び下側部(61a,62a,63a)を右側部及び左側部に配置する。
【0050】
加えて、図1〜図6に示した構成では、光電センサ21,22として透過型フォトセンサを用いたが、図7に示すように、シャッタ6の透過部62a,63a,61b及び遮光部61a,61b,62bのそれぞれを反射部(白色部等)62a″,63a″,61b″及び無反射部(黒色部等)61a″,61b″,62b″にした反射板6″を用いるとともに、反射型フォトセンサPS1,PS2を用いることもできる。この場合、例えば、反射板6″をアルミニウム板の表面における無反射部に黒色インクを塗布して構成することができる。
【0051】
また、光電センサ21,22に代えて、ホール素子等の磁気センサを用いることもできる。この場合、図8(A),(B)に示すように磁気センサに対向するマグネットを操作部材4の移動にともなって変位させる方法と、図8(C)に示すように磁気センサとマグネットとの間に操作部材4の移動にともなって変位する磁気遮蔽板を配置する方法と、が考えられる。
【0052】
図8(A)に示す構成では、操作部材4の移動にともなって移動する移動板116の上下方向(操作部材4の移動方向に平行な方向)における所定の位置にマグネット117a〜117cを固定し、このマグネット117a〜117cを上下方向に並設した磁気センサ121a,122aのそれぞれに所定の間隙を設けて対向させている。
【0053】
図8(B)に示す構成では、操作部材4の移動にともなって移動する移動板116の左右方向(操作部材4の移動方向に直交する方向)における所定の位置にマグネット117a〜117cを固定し、このマグネット117a〜117cを左右方向に並設した磁気センサ121a,122aのそれぞれに所定の間隙を設けて対向させている。
【0054】
また、図8(C)に示す構成では、部分的に切欠を形成した磁気遮蔽板106を磁気センサ121a,122aとマグネット121b,122bとの間において操作部材4の移動に伴って変位させる。
【0055】
なお、図8(D)に示すように、磁気センサ121a,122aを挟んでマグネット121b,122bに対向するように磁性体123を配置することにより、マグネット121b,122bからの磁界方向を規定して磁気センサ121a,マグネット121b,122bの変位に応じて122aを正確に動作させることができる。また、図8(A),(B)及び(C)に示すマグネット121b,122b、及び、図8(C)に示す磁気遮蔽板106は、操作部材4の移動に伴って磁気センサ121a,122aに対して相対的に移動すればよい。
【0056】
図9は、図8(A)に示すように構成されたスイッチ手段に適用される信号出力回路の構成及び要部における信号のタイミングチャートである。図8に示す例では、磁気センサ121a,122aの出力端子のそれぞれをトランジスタ118及び119のそれぞれのベース端子に接続し、トランジスタ118のコレクタ端子をSCR9のゲート端子9bに接続し、トランジスタ119のコレクタ端子をSCR9のアノード端子9aに接続し、トランジスタ119のコレクタ端子とSCR9のアノード端子9bとの間の電圧をイネーブル信号S1として出力する。
【0057】
図9に示す構成において、操作部材4が下方に向けて移動する操作部材4の押圧操作時には、操作部材4が非操作位置Paにある場合、磁気センサ121aにマグネット117aが対向するとともに、磁気センサ122aにマグネット117cが対向し、トランジスタ118,119の両方がオンする。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0058】
操作部材4が非操作位置Paから中間操作位置Pbに移動すると、磁気センサ121aにはマグネット117bが対向するが、磁気センサ122aにはマグネット117cが対向しなくなり、トランジスタ119がオフする。したがって、SCR9のアノード端子9aとトランジスタ119のコレクタ端子との間がハイレベルになり、オン状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0059】
さらに、操作部材4が中間操作位置Pbから完全操作位置Pcに移動すると、磁気センサ121a,122aの両方にマグネットが対向しなくなり、トランジスタ118,119の両方がオフする。したがって、SCR9のゲート端子9bがハイレベルになってSCR9がオンし、トランジスタ119のコレクタ端子がSCR9を介して接地され、トランジスタ119のコレクタ端子とSCR9のアノード端子9aとの間がローレベルにされることによってオフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0060】
次に、操作部材4が上方に向けて移動する操作部材4の復帰時において、操作部材4が完全操作位置Pcから中間操作位置Pbに移動すると、磁気センサ121aのみにマグネット117bが対向し、トランジスタ118のみがオンする。したがって、SCR9のアノード端子9aとトランジスタ119のコレクタ端子との間はハイレベルに維持され、SCR9のゲート端子9bの入力はローレベルになる。しかし、SCR9は、ゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになってオンすると、その後にゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまでオン状態を維持する。このため、トランジスタ119のコレクタ端子はSCR9を介して接地され続け、SCR9のアノード端子9aとトランジスタ119のコレクタ端子との間がローレベルのままにされ、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0061】
操作部材4が中間操作位置Pbから非操作位置Paに移動すると、磁気センサ121aにマグネット117aが対向するとともに、磁気センサ122aにマグネット117cが対向し、トランジスタ118,119の両方がオンする。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0062】
以上のようにして、磁気センサ121a,122aを用いた場合にも、図9(B)に示すように、図1〜7に示した光電センサを用いた構成と同様、信号出力回路を構成するSCR9においてゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになった後はゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまで導通状態を維持することを利用して、操作部材4の操作時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオン状態にする一方、操作部材4の復帰時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオフ状態にすることができる。
【0063】
図10は、この発明の別の実施形態に係るイネーブルスイッチの構成を示す正面断面図及び信号のタイミングチャートである。このイネーブルスイッチ200は、図10(A)に示すように、筐体201の内部に光電センサ21,22及びシャッタ6からなるスイッチ手段を2組備えるとともに、操作部材4の位置を検出するための4個のモニタスイッチ210a〜210dを備えている。モニタスイッチ210a〜210dは、一例として光電センサ(透過型フォトセンサ)である。
【0064】
モニタスイッチ210a,210bのそれぞれの発光素子と受光素子との間には、操作部材204の内側面から下方に延出した検出片220が臨んでいる。モニタスイッチ210c,210dのそれぞれの発光素子と受光素子との間には、操作部材204の内側面から下方に延出した検出片221が臨んでいる。検出片221は検出片220に比較して、操作部材4の非操作位置と中間操作位置との間の距離だけ短くされている。
【0065】
図10(B)に示すように、操作部材204が操作時における中間操作位置Pbにある場合にのみ、基板203a,203b上に構成された信号出力回路からオン状態のイネーブル信号S1a,S1bが出力される。また、操作部材4が非操作位置Paにある場合にはモニタスイッチ210a〜210dの全ての出力信号(モニタ信号)がオンし、操作部材4が中間操作位置Pbにある場合にはモニタスイッチ210c,210dの出力信号がオンし、操作部材4が完全操作位置Pcにある場合にはモニタスイッチ210a〜210dの全ての出力信号がオフする。つまり、モニタスイッチ210a,210bとモニタスイッチ210c,210dとは同一のモニタ信号を出力する。
【0066】
このように、図10に示す構成によれば、無接点式のスイッチ手段及び無接点式のモニタスイッチを2組ずつ備え、イネーブル信号及びモニタ信号が2重に出力されるため、スイッチ手段又はモニタスイッチの一方に故障を生じた場合にもイネーブル信号及びモニタ信号を確実に出力することができ、信頼性がさらに向上する。
【0067】
図11(A)〜(C)は、この発明のさらに別の実施形態に係るイネーブルスイッチにおけるスイッチ手段の構成、信号出力回路の回路図、及び、操作部材の位置に応じたスイッチのオン/オフ状態を示す図である。また、図12(A)〜(C)は、同スイッチ手段の動作状態を示す図である。この実施形態に係るイネーブルスイッチ300は、下面に2つの導体313a,313bが当接する操作部材304を備えている。導体313a,313bの下面には導電性スプリング312a,312bの上端が固定されており、導電性スプリング312a,312bの下端に可動接点311a,311bが取り付けられている。可動接点311a,311bは、固定接点310a,310bに対向している。また、導電性スプリング312aの有効長は、導電性スプリング312bの有効長に比較して、操作部材304の中間操作位置から完全操作位置までの移動距離だけ長くされている。可動接点311aと固定接点310a、及び、可動接点311bと固定接点310bは、この発明の第1のスイッチ320及び第2のスイッチ321に相当する。
【0068】
図12(A)に示すように操作部材304が非操作位置Paにある場合には可動接点311a,311bの両方が固定接点310a,310bに接触せず、図12(B)に示すように操作部材304が中間操作位置Pbにある場合には可動接点311aのみが固定接点310aに接触し、図12(C)に示すように操作部材304が完全操作位置Pcにある場合には可動接点311a,311bの両方が固定接点310a,310bに接触する。これによって、操作部材304が非操作位置Pa、中間装置位置Pb及び完全操作位置Pcのそれぞれにある時には、第1のスイッチ320及び第2のスイッチ321は、図11(C)に示すようにオン/オフする。
【0069】
図11(B)に示すように、スイッチ320がSCR9のアノード端子9aに接続され、スイッチ321がSCR9のゲート端子9bに接続されて信号出力回路が構成されている。信号出力回路においてSCR9のアノード端子9aの入力がイネーブル信号S1として出力される。
【0070】
図11に示す構成において、操作部材4が下方に向けて移動する操作部材4の押圧操作時には、操作部材304が非操作位置Paにある場合には、スイッチ320,321が共に開成されている。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0071】
操作部材304が非操作位置Paから中間操作位置Pbに移動すると、スイッチ320のみが閉成される。したがって、SCR9のアノード端子9aとスイッチ320との間がハイレベルになり、オン状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0072】
さらに、操作部材4が中間操作位置Pbから完全操作位置Pcに移動すると、スイッチ320,321が共に閉成される。したがって、SCR9のゲート端子9bがハイレベルになってSCR9がオンし、スイッチ320がSCR9を介して接地され、スイッチ320とSCR9のアノード端子9aとの間がローレベルにされることによってオフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0073】
次に、操作部材4が上方に向けて移動する操作部材4の復帰時において、操作部材4が完全操作位置Pcから中間操作位置Pbに移動すると、スイッチ320のみが閉成され、スイッチ321は開成される。したがって、SCR9のアノード端子9aとスイッチ320との間はハイレベルに維持され、SCR9のゲート端子9bの入力はローレベルになる。しかし、SCR9は、ゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになってオンすると、その後にゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまでオン状態を維持する。このため、スイッチ320はSCR9を介して接地され続け、SCR9のアノード端子9aとスイッチ320との間がローレベルのままにされ、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0074】
操作部材4が中間操作位置Pbから非操作位置Paに移動すると、スイッチ320,321の両方が開成される。したがって、SCR9のアノード端子9a及びゲート端子9bはともにローレベルであり、オフ状態のイネーブル信号S1が出力される。
【0075】
以上のようにして、有接点式スイッチであるスイッチ320,321を用いた場合にも、図1〜10に示した光電センサを用いた構成と同様に、信号出力回路を構成するSCR9においてゲート端子9bの入力が一旦ハイレベルになった後はゲート端子9bの入力がローレベルになってもアノード端子9aの入力がローレベルになるまで導通状態を維持することを利用して、操作部材4の操作時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオン状態にする一方、操作部材4の復帰時には操作部材4が中間操作位置Pbにあるときにイネーブル信号S1をオフ状態にすることができる。
【0076】
なお、以上の何れの実施形態においても、信号出力回路をイネーブルスイッチの筐体内に配置したが、イネーブルスイッチの筐体内に設けられたスイッチ手段からオン/オフ信号をイネーブルスイッチの筐体外に設けられた信号出力回路に供給するようにしてもよい。この場合、内部にスイッチ手段を設けた筐体と筐体外の信号出力回路とにより、この発明の3ポジションイネーブル装置が構成される。
【0077】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0078】
(1)第1及び第2のスイッチから操作部材の位置に応じて個別にオン/オフ信号を出力させ、操作部材が非操作位置から中間操作位置に変位したときにのみオン信号が出力されるようにオン/オフ信号を選択的に有効にする信号出力回路を設けることにより、操作部材の変位を不可逆的に可動接点に伝達する機構を不要にすることができ、構造を簡略化して装置の小型化及びコストダウンを実現できる。
【0079】
(2)スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチが操作部材の位置に応じて個別にオン/オフ信号を出力し、スイッチ手段から出力された2つのオン/オフ信号の組み合わせに応じて、操作部材が非操作位置から中間操作位置に変位したときにのみオン信号が出力されるように、信号出力回路が2つのオン/オフ信号を選択的に有効にすることにより、最小の構成のスイッチ手段を用いて操作部材が非操作位置、中間操作位置及び完全操作位置の何れにあるかを特定でき、構造をより簡略化することができる。
【0080】
(3)操作部材の位置に応じて無接点式スイッチである第1及び第2のスイッチからオン/オフ信号を出力することにより、スイッチ手段においてスイッチングの寿命を半永久的にすることができる。
【0081】
(4)スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチを、発光素子及び受光素子からなる光学式スイッチによって構成し、操作部材に連動するシャッタによって発光素子から照射された光の受光素子による受光状態を操作部材の位置に応じて変化させることにより、2個の光学式スイッチと操作部材の変位に連動するシャッタとによって操作部材の位置に応じてオン/オフ信号を出力するスイッチ手段を簡易に構成することができる。
【0082】
(5)スイッチ手段を構成する第1及び第2のスイッチを、磁気センサと磁石との組み合わせによって構成し、磁石が操作部材に連動して磁気センサに近接又は離間させることにより、磁気センサの出力状態が操作部材の位置に応じて変化させ、2個のスイッチと操作部材の変位に連動する磁石とによって操作部材の位置に応じてオン/オフ信号を出力するスイッチ手段を簡易に構成することができる。
【0083】
(6)操作部材の位置に応じて無接点式スイッチである第1及び第2のスイッチからオン/オフ信号を出力することにより、スイッチ手段の信号処理のための構成を簡略化することができる。
【0084】
(7)操作部材の位置を識別する信号をモニタスイッチから出力することにより、操作部材の操作状態が正確に認識されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る3ポジションイネーブル装置であるイネーブルスイッチの構成を示す断面図である。
【図2】上記イネーブルスイッチにおけるスイッチ手段及び信号出力回路の構成及び動作を示す図である。
【図3】上記信号出力回路の各部における信号のタイミングチャートである。
【図4】上記イネーブルスイッチのスイッチ手段の構成を示す図である。
【図5】上記イネーブルスイッチにおけるスイッチ手段及び信号検出回路の別の構成を示す図である。
【図6】上記イネーブルスイッチにおける別のスイッチ手段及び信号出力回路の構成を示す図である。
【図7】上記イネーブルスイッチにおけるさらに別のスイッチ手段及び信号出力回路の構成を示す図である。
【図8】上記イネーブルスイッチにおけるスイッチ手段として磁気センサを用いた構成を示す図である。
【図9】上記磁気センサを用いたスイッチ手段に適用される信号出力回路の構成及び要部における信号のタイミングチャートである。
【図10】この発明の別の実施形態に係るイネーブルスイッチの構成を示す正面断面図及び信号のタイミングチャートである。
【図11】この発明のさらに別の実施形態に係るイネーブルスイッチにおけるスイッチ手段の構成、信号出力回路の回路図、及び、操作部材の位置に応じたスイッチのオン/オフ状態である。
【図12】同スイッチ手段の動作状態を示す図である。
【符号の説明】
1−筐体
4−操作部材
6−シャッタ(スイッチ手段)
9−SCR(信号出力回路)
2−光電センサ(スイッチ手段)
21−フォトカプラ(第1のスイッチ)
22−フォトカプラ(第2のスイッチ)
Claims (7)
- 操作時に非操作位置から中間操作位置を経由して完全操作位置まで移動するとともに、復帰時に完全操作位置から中間操作位置を経由して非操作位置まで移動する操作部材を備えた3ポジションイネーブル装置において、
前記操作部材の非操作位置、中間操作位置及び完全操作位置のそれぞれで異なる組み合わせのオン/オフ状態となる複数のスイッチを含む少なくとも1つのスイッチ手段と、各スイッチ手段における複数のスイッチのオン/オフ状態の組み合わせに基づいて操作部材の操作時における中間操作位置でのみオン信号を出力し、操作部材の非操作位置、完全操作位置及び復帰時における中間操作位置でオフ信号を出力する信号出力回路と、を設け、
前記操作部材を前記非操作位置から前記完全操作位置まで直線状の移動方向に沿って往復移動自在に収納する筐体と、前記筐体内で前記移動方向に沿って立設された支柱であって側面における前記移動方向の位置が異なる2箇所のそれぞれに前記側面からの突出量が異なる小段部及び大段部が形成された支柱と、を備え、
前記操作部材は、前記側面に対向する係止片であって前記非操作位置と前記中間操作位置との間で前記小段部に当接し前記中間操作位置と前記完全操作位置との間で前記大段部に当接する係止片を、前記側面から離間する方向に向かって弾性的に変位自在に備えたことを特徴とする3ポジションイネーブル装置。 - 前記スイッチ手段は、操作部材が非操作位置にあるときのオフ/オフ状態と操作部材が中間操作位置及び完全操作位置にあるときのオン/オフ状態とが異なる第1のスイッチ、及び、操作部材が非操作位置及び中間操作位置にあるときのオフ/オン状態と操作部材が完全操作位置にあるときのオン/オフ状態とが異なる第2のスイッチによって構成し、
前記信号出力回路は、操作部材の復帰時における中間操作位置で完全操作位置における前記第1又は第2のスイッチのオフ状態を維持することを特徴とする請求項1に記載の3ポジションイネーブル装置。 - 前記スイッチ手段は、複数の無接点式スイッチによって構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の3ポジションイネーブル装置。
- 前記スイッチ手段は、それぞれ発光素子及び受光素子からなる第1及び第2の光学式スイッチと、前記操作部材に連動して前記発光素子に対向する位置の透光状態が変化するシャッタ、又は、反射状態が変化する反射板と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の3ポジションイネーブル装置。
- 前記スイッチ手段は、それぞれ磁気センサからなる第1及び第2のスイッチと、前記操作部材に連動して前記磁気センサに離間又は近接する磁石と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の3ポジションイネーブル装置。
- 前記スイッチ手段は、複数の有接点式スイッチによって構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の3ポジションイネーブル装置。
- 前記操作部材が、非操作位置、中間操作位置又は完全操作位置の何れの位置にあるかを識別する信号を出力する少なくとも1つのモニタスイッチを設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の3ポジションイネーブル装置。
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