JP4253403B2 - 球面測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ等の光学素子の球面形状を測定する球面測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズ等の球面の測定を行う従来の球面測定装置としては、特開平8−233505号公報に記載されている。図5はこの従来装置の概念図を示す。球欠リング1と測定子2とがそれぞれの軸心を一致させた状態でハウジング3に取り付けられており、これにより、球欠リング1及び測定子2が一体的となっている。球欠リング1は有底の円環状となっており、下端の開放部分がレンズ18側に向くように配置されている。また、測定子2は球欠リング1に内部からハウジング3を貫通するように上方に延びている。ハウジング3の外周面には、横孔4が対向するように貫通している(図5では、一方の横孔4だけを示す。)。横孔4は軸受5が嵌合するものであり、その径が軸受5の外径と一致しており、軸受5をガタなく固定することができる。
【0003】
ハウジング3の周囲には、Xダイ6が配置されている。Xダイ6はその骨格だけを線図で示すように、ハウジング3を囲む平面ロ字形となっている。Xダイ6の外周には、一対の横孔7,8がそれぞれ貫通するように形成されている。一対の横孔7はY軸方向で対向し、一対の横孔8はX軸方向で対向するように設けられている。
【0004】
各横孔7には軸受5に挿入された軸9が嵌合しており、これにより、Xダイ6と軸9とは横孔7を介して一体となっている。軸9は軸受5に対して矢印Yaで示す方向に摺動自在となっている。また、Xダイ6は軸9を介して軸受5に対してYb方向に揺動自在となっている。
【0005】
一方、各横孔8には、軸受13がそれぞれガタなく固定されている。それぞれの軸受13には、軸12が嵌合し、軸12は軸受13に対して矢印Xa方向に摺動自在となっている。この軸12はYダイ10に連結される。Yダイ10はその骨格だけを線図で示すように、側面コ字形となっており、その両側の下端部分には軸12が嵌合して軸12が連結される横孔11が形成されている。従って、Yダイ10は軸12と一体となっている。また、Xダイ6はYダイ10に対し軸12を介して矢印Xb方向に揺動自在となっている。
【0006】
Yダイ10の上方には、骨格を線図で示す固定ダイ16が配置されている。固定ダイ16には、下方向に向けて複数のシャフト15が植設されており、このシャフト15がYダイ10に設けた軸受15aに嵌合し、これにより固定ダイ16は上下方向に摺動自在となっている。なお、シャフト15の外周には、ばね17が巻回されている。
【0007】
測定子2の上端部には、テーパ形状の嵌合部2aが形成されており、この嵌合部12aが固定ダイ16の中央に設けたテーパ形状の嵌合孔16aに係合している。嵌合部2a及び嵌合孔16aは球欠リング1及び測定子2の自重により、常時は係合状態となって相互に位置決めされるようになっている。
【0008】
被測定物であるレンズ18は球欠リング1の下方に配置され、このレンズ18が上昇して球欠リング1及び測定子2に当接し、この当接によってレンズ18の球面の測定が行われる。
【0009】
このような装置では、レンズ18が一定の圧力で球欠リング1の縁に圧接することにより、球欠リング1及び測定子2が計測と同時に上方に持ち上がり、ばね17が縮んで固定ダイ16の嵌合孔16aから測定子2の嵌合部2aが外れる。これにより、球欠リング1及び測定子2の位置決めが解除される。球欠リング1の縁にレンズ18の表面が片当たりしている場合、測定子2は軸受5及び軸受13をそれぞれガイドとして、直交するX及びY方向にスライド移動及びその軸心回りに揺動する。このため、チルト機構を備えている球欠リング1がレンズ18の球面に倣い、球欠リング1の内縁がレンズ18の球面に線接触する。このとき、測定子2の先端部分がレンズ18の球面に押されて上方に変位し、この変位量を測定子アンプ部(図示省略)が表示する。この変位量と球欠リング1の縁径とによってレンズ18の球面の曲率半径を測定することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置では、球欠リング1の揺動中心が軸9と軸12の軸心が形成するXY平面上であるため、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズの曲率中心位置に対しては、球欠リング1が上方で大きく離れた位置となる。このため、このようなレンズに対しては、球欠リング1はレンズ18の球面に沿った揺動運動ができないものとなる。これにより、上述したようなレンズの球面に対しては、球欠リング1の内縁が倣わないことが発生し、測定値の再現性が悪くなり、曲率半径の小さなレンズや、凸形状の曲率半径の大きなレンズの測定には不向きである問題を有している。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズを測定する際にも安定した球面測定を行うことのできる球面測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、測定子が光学素子に接触して光学素子の球面形状を測定する装置において、前記測定子と一体となっており、端面に前記光学素子の球面が圧接する球欠リングと、この球欠リングを保持し、前記測定子の軸心と一致した前記球欠リングの軸心Aと交差する軸心Bを揺動中心として球欠リングを揺動すると共に、前記軸心Bの方向に球欠リングを移動させる第1揺動部材と、前記球欠リングの軸心Aと交差し、且つ第1揺動部材の軸心Bと交差する軸心Cを揺動中心として球欠リングを揺動すると共に、前記軸心Cの方向に球欠リングを移動させる第2揺動部材と、前記第1揺動部材に保持された球欠リングを揺動可能状態と揺動停止状態とに切り換える切換手段と、前記光学素子が載置されると共に、前記軸心Bと軸心Cとの交点を含む平面上に光学素子の曲率中心が位置するように光学素子を移動させる移動手段と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
この発明では、球欠リングは軸心Bを揺動中心として揺動すると共に、軸心Cを揺動中心として揺動するため、球欠リングは軸心B及び軸心Cの交点を中心として揺動する。また、球欠リングは第1揺動部材及び第2揺動部材によって軸心B及び軸心Cの方向に移動可能となっている。これに加えて、移動手段が光学素子を移動させることにより、球欠リングの揺動運動の中心である軸心B及び軸心Cの交点と、光学素子の曲率中心とを一致させることができる。これにより、球欠リングの揺動中心が光学素子の曲率中心の高さと略同じ高さの平面上となるため、球欠リングが光学素子の球面に倣って移動することができる。従って、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズを測定する際にも安定した球面測定を行うことが可能となる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、前記第1揺動部材に保持された球欠リングの端面と、前記軸心Bと軸心Cとの交点を含む平面との距離を相対的に変化させる距離変更手段を備えていることを特徴とする。
【0015】
この発明では、距離変更手段が、球欠リングの端面と、その揺動中心である軸心Bと軸心Cとの交点を含む平面との距離を相対的に変化させるため、曲率半径の異なった光学素子であっても、そのまま測定に適用することができ、汎用性のある装置とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して説明する。なお、各図及び従来図で共通する要素には、同一の符号を付して対応させてある。
【0017】
図1及び図2は本発明の概念図をそれぞれ示す。図1と図2との相違は、軸受5が、図1では一対が配置されるのに対し、図2では軸受5が単一となっている点である。この相違により、軸受5が取り付けられる第1揺動部材51としてのXダイやハウジング(いずれも図示省略)の形状が異なるものである。しかしながら、図1及び図2の作用は実質的に同様であるため、以下、図1に基づいて本発明の概念を説明する。
【0018】
図1において、球欠リング1と測定子2とは一体的となっている。すなわち、球欠リング1はその軸心Aが測定子2の軸心と一致した状態で測定子2と一体となっている。測定される光学素子としてのレンズ18は凸レンズであり、その曲率中心19がレンズ18の下方に位置している。これらに加えて、第1揺動部材51及び第2揺動部材52が配置される。
【0019】
球欠リング1は第1揺動部材51に保持されている。第1揺動部材51は骨格を線図で示すようにコ字形となっており、その両側の下端部に軸受5が取り付けられている。軸受5はY方向に沿って配置されると共に、軸9が嵌合されており、これにより軸受5を介して軸9に対してY方向に微小距離移動可能であると共に、軸9の軸心Bを中心に揺動可能となっている。従って、第1揺動部材51は軸心Bを揺動中心として球欠リング1を揺動させると共に、軸心Bの方向に球欠リング1を移動させるように作用する。
【0020】
第2揺動部材52は骨格を線図で示すようにコ字形となっており、この第2揺動部材51に軸12が取り付けられている。軸12はX方向に延びていると共に、軸受13に挿入されている。この軸12はX方向に微小移動可能となっている。従って、第2揺動部材52は軸12を介してX方向に移動可能であると共に、軸12が回転することにより一体的に揺動するようになっている。
【0021】
上述した軸受5は第2揺動部材52の両端部に連結されており、この軸受5に第1揺動部材51を介して連結されている球欠リング1は第2揺動部材52にも連結される。従って、第2揺動部材52の運動が球欠リング1にも伝達され、球欠リング1は第2揺動部材52によってX方向に移動可能であると共に、揺動可能となっている。
【0022】
この場合、第1揺動部材51は球欠リング1の軸心Aと直交状に交差する軸心Bを有しており、第1揺動部材51の揺動はこの軸心Bを揺動中心として行われる。また、第2揺動部材52は球欠リング1の軸心A及び第1揺動部材51の軸心Bと直交状に交差する軸心Cを有しており、第2揺動部材52の揺動はこの軸心Bを揺動中心として行われる。
【0023】
図示を省略するが、レンズ18は移動手段に載置されており、移動手段の駆動によって上下方向に移動し、この移動によってレンズ18の曲率中心19も上下方向に移動する。この移動はレンズ18の曲率中心19が、第1揺動部材51の軸心B及び第2揺動部材52の軸心Cが交差する交点を含んだXY平面上に位置するように行われる。これにより、軸心B及びCが形成するXY平面はレンズ18の曲率中心と略同じ高さとなる。
【0024】
このような構成では、球欠リング1はXY方向に微小移動可能であり、しかも球欠リング1の揺動運動の中心は、レンズ18の曲率中心19の高さと略同じ高さのXY平面上である。このため、球欠リング1の縁にレンズ18が圧接した際の球欠リング1の運動は、レンズ18の球面に略沿った動きとなる。これにより、球欠リング1はレンズ18に倣い易くなり、球欠リング1の揺動運動を容易に行うことができる。従って、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズを測定する際にも安定した球面測定を行うことが可能となる。
【0025】
なお、軸受5と軸9との関係及び軸受13と軸13との関係では、第1揺動部材51及び第2揺動部材52に対する固定を逆にしても良く、軸受と軸との関係は相対的に一方が他方に対して微小移動し、且つ揺動可能であれば良いものである。また、図2における第1揺動部材51及び第2揺動部材52はL字形となっているが、図1と同様に作用することができる。
【0026】
(実施の形態1)
図3は本発明の実施の形態1を示す。球欠リング1は有底円環状となっており、その上部には環状凸部が設けられ、環状凸部の外周面に形成したねじをハウジング3にねじ込むことによりハウジング3に取り付けられる。球欠リング1には測定子2が固定される。測定子2はその軸心が球欠リング1の軸心Aと一致するように固定されるものである。
【0027】
測定子2の先端部は、レンズ18の球面に当接することにより上下動し、この上下動によって、測定子2の先端部は球欠リング1の内縁に対して相対的に変位する。かかる測定子2の先端部の変位は、測定子2の上端に接続されている検出電線39を介してアンプ(図示省略)に出力され、アンプに接続されたディスプレー(図示省略)が変位位置を表示する。
【0028】
ハウジング3は水平方向に配置されており、その両側には2つのXダイ6が固定される。2つのXダイ6は球欠リング1の下端よりも、さらに下方向に垂直状に延びた形状となっており、ハウジング3に対してはボルト21によって固定される。これらのハウジング3及び2つのXダイ6は球欠リング1を保持する第1揺動部材を構成するものである。
【0029】
2つのXダイ6のそれぞれの下部には、軸受5が挿入されることによって固定されている。軸受5の内部には軸9が挿入されており、軸受5は軸9に対してY方向に微小移動可能となっている。また、軸受5は軸9の軸心BをYb方向に揺動中心として揺動可能となっている。軸心Bは球欠リング1の軸心Aに対して直交状に交差するように設けられ、これにより、ハウジング3及び2つのXダイ6からなる第1揺動部材は、球欠リング1の軸心Aと直交状に交差する方向に揺動可能となっている。従って、球欠リング1を保持する第1揺動部材は、球欠リング1の軸心Aと直交状に交差する軸心Bを揺動中心として球欠リング1をYb方向に揺動すると共に、軸心Bの方向に球欠リング1を微小移動させるように作用する。
【0030】
軸9にはYダイ10が取り付けられる。Yダイ10は水平方向に延びたコ字形となっており、その両端部に軸9が挿入された状態でボルト22を螺合することにより軸9に取り付けられる。この場合、2つのXダイ6はYダイ10の内部に位置するものである。Yダイ10は第2揺動部材として機能するものである。
【0031】
Yダイ10の中央部分には、軸12が固定状態で挿入されている。軸12は軸受13内に挿入されており、軸受13に対してX方向に微小移動可能となっていると共に、軸12の軸心Cを揺動中心としてXb方向に揺動可能となっている。軸心Cは球欠リング1の軸心A及び第1揺動部材の軸心Bに対して直交状に交差するように設けられるものである。これにより、Yダイ10は球欠リング1の軸心Aと交差し、且つ第1揺動部材の軸心Bと交差する軸心Cを揺動中心としてXb方向に球欠リング1を揺動すると共に、軸心Cの方向に球欠リング1を移動させるように作用する。この場合、軸受13はベース25の支柱部25aに挿入され、ボルト24を螺合させることにより、ベース25の支柱部25aに固定される。
【0032】
なお、軸12の後端部には、軸12が軸受13から飛び出すことを防止するストッパボルト23が設けられている。従って、ストッパボルト23またはYダイ10の中央部分が当接する範囲で、Yダイ10はベース25の支柱部25aに対して微小摺動可能となっている。
【0033】
測定されるレンズ18は凸状の球面となっており、外周部分がレンズ台6に嵌合状態で挿入されることにより位置決めされる。レンズ台26はL字形の移動台27にねじ込み式によって固定されている。移動台27はベース25の支柱部25a側面に上下方向に設けられたガイドレール28に沿って上下動可能となっている。この移動台27の上下動は、ベース25上に設けられているシリンダ30によって行われる。シリンダ30はそのピストンロッド30aが自在継ぎ手などのジョイント29を介して移動台27下面に接続されており、シリンダ30が駆動することにより上下動する。シリンダ30はレンズ18を上下方向に移動する移動手段として機能するものであり、レギュレータ(図示省略)により圧力調整が可能となっており、所定の力量でレンズ18が球欠リング1のリング状の内縁に圧接できるように作用する。
【0034】
測定子2の上方には、エアチャック32が設けられている。エアチャック32はL字形のブラケット板33に取り付けられ、このブラケット板33がベース25の支柱部25aにねじで固定されることにより、ベース25の支柱部25aに取り付けられている。エアチャック32は測定子2の上部に延びる一対のチャック爪31を有しており、一対のチャック爪31によって測定子2を把持するようになっている。かかるエアチャック32はチャック爪31が測定子2を把持することによって測定子2を固定し、これにより球欠リング1を揺動停止状態とすると共に、チャック爪31が測定子2の把持を解放することにより、球欠リング1を揺動可能状態とする。従って、エアチャック32は球欠リング1を揺動可能状態と揺動停止状態とに切り換える切換手段となっている。
【0035】
なお、上述したシリンダ30の昇降及びエアチャック32の開閉は、図示を省略した手動ボタンによって行うことができる。
【0036】
この実施の形態において、軸9の軸心Bと軸12の軸心Cとによって構成されるXY平面の高さ(例えば、ベース25の水平部25bの上面からXY平面までの高さ)は、レンズ18の球面が球欠リング1のリング状の内縁に当接した際のレンズ18の曲率中心の位置(即ち、ベース25の平面部25bの上面からレンズ18の曲率中心までの高さ)となるように調整される。
【0037】
この実施の形態では、手動ボタンによってエアチャック32を閉じ、測定子2をチャック爪31によって測定子2を把持することにより、球欠リング1の位置を概略上下方向の初期位置に固定する。そして、シリンダ30のピストンロッド30aを下げた状態で、レンズ台26に被測定物であるレンズ18を嵌合させ、レンズ18を位置決めする。手動ボタンにより、シリンダ30を駆動してレンズ台26を上昇させ、レンズ18の球面を球欠リング1のリング状の内縁及び球欠リング1の中心部分の測定子2先端部に所定の圧力で圧接する。この圧接により、測定子2の先端部はレンズ18の球面によって上昇する。
【0038】
次に手動ボタンによりエアチャック32を開状態にし、チャック爪31による測定子2の把持を解除して球欠リング1、測定子2及びハウジング3を初期位置の固定状態から開放状態とする。これにより球欠リング1には、レンズ18の球面に対して安定した位置に動こうとする力、即ちレンズ18の球面に倣おうとする外力が作用し、測定子2の検出先端部の軸心上にレンズ18の曲率中心が位置していない場合には、軸心上にレンズ18の曲率中心が位置するように、一対のXダイ6は軸受5の摺動によりY軸方向に微小移動し、Yダイ10は軸12の摺動によりX方向に微小移動する。また、球欠リング1は軸9の軸心Bと軸12の軸心Cの交点、即ち、レンズ18の曲率中心付近を中心にして微小量揺動する。
【0039】
これにより、安定した位置である球欠リング1がレンズ18の球面に倣った位置、即ち、測定子2の検出先端部の軸心A上にレンズ18の曲率中心が位置して状態で停止する。このときアンプに接続されているディスプレーの表示により、レンズ18の球面の曲率半径(或いは曲率)を算出することができる。
【0040】
以上によって、測定が終了した後は、手動ボタンによりエアチャック32を閉状態として球欠リング1を初期位置に固定し、シリンダ30によりレンズ台26を下降させてレンズ18を取り出す。
【0041】
このような実施の形態によれば、倣い移動時に、レンズ18の曲率中心付近を中心として球欠リング1が揺動するため、球欠リング1がレンズ18の球面に無理なく倣うことができる。従って、曲率半径の小さいレンズや、凸形状の曲率半径の大きいレンズのような倣い難いレンズでも安定した測定が可能となり、測定の再現性が向上する。
【0042】
(実施の形態2)
図4は実施の形態2を示す。この実施の形態は、基本的には実施の形態1と同様となっている。この実施の形態における一対のXダイ6は磁性を帯びた素材が使用されている。一対のXダイ6の間にハウジング3を水平方向に取り付けてボルト21で固定するため、ボルト21固定用の固定用孔34がXダイ6に形成されている。固定用孔34はハウジング3の高さ位置を選択できるように、Xダイ6の高さ方向に沿って複数が形成されている。
【0043】
この実施の形態における水平方向のハウジング3と、ハウジング3を取り付けるボルト21と、下端部に軸受5を備えた一対のXダイ6とからなる骨格構造はコ字形を伏せた形状となる。従って、コ字形状の水平部の上方側に、磁性を帯びた素材を一体的に突出した構成とみなすことができる。そして、このように突出した形状では、全体がH字形となり、H字形の水平部がハウジングとして機能する。
【0044】
この実施の形態では、実施の形態1におけるチャック爪31、エアチャック32、ブラケット板33に代えて、コ字形の取付板35と、取付板35の両端下面に取り付けた磁石36と、取付板35を上下動させて磁石36をXダイ6付近まで下降させるガイド付きシリンダ37とが配置されるものである。なお、ガイド付きシリンダ37の昇降作動は不図示の手動ボタンによって行うことができる。
【0045】
このような実施の形態では、不図示の手動ボタンによってガイド付きシリンダ37を駆動して磁石36を下降させる。この下降により、磁石36はXダイの上面付近に位置するため、その磁力によってXダイ6が引き寄せられ、球欠リング1が概略上下方向の初期位置に固定される。
【0046】
曲率半径の異なるレンズを測定する際には、レンズ18を固定するためのレンズ台26を交換すると共に、Xダイ6にハウジング3を取り付けるためのボルト21を外し、球欠リング1のリング状の内縁に新たなレンズの球面が当接したときに球欠リング1の揺動中心がレンズの曲率中心近傍になるような固定用孔34にボルト21を入れ直してハウジング3の高さを調整する。その他の操作方法及び作動は実施の形態1と同様である。
【0047】
このような実施の形態では、ハウジング3やXダイ6を曲率が異なるごとに変更する必要がなく、曲率の大きく異なるレンズでもハウジングの高さ調整といったわずかな段取りで対応でき、安定した測定が可能となる。
【0048】
以上の説明から、本発明は以下の発明を包含するものである。
【0049】
(1) 光学素子の球面形状を測定する装置において、測定子と、この測定子と共通の軸心を有して一体化された球欠リングと、前記軸心に直交すると共に、それぞれが直交する2本の軸と、前記球欠リングを前記2本の軸のそれぞれの方向に微小移動させる移動手段と、前記球欠リングを前記2本の軸のそれぞれの回りに回動させる回動手段と、前記球欠リングに前記光学素子が圧接しないときに球欠リングを固定する固定手段とを備え、前記球欠リングの光学素子が圧接したときに前記2本の軸を含む平面上に光学素子の曲率中心が略位置するようになしたことを特徴とする球面測定装置。
【0050】
この発明では、球欠リングの回動中心が光学素子の曲率中心の高さと略同じ高さの平面上となるため、球欠リングが光学素子の球面に倣って移動することができ、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズを測定する際にも安定した球面測定を行うことが可能となる。
【0051】
(2) 前記2本の軸を含む平面の位置を、前記球欠リングに対して相対的に変位させる変位手段を備えていることを特徴とする上記(1)項記載の球面測定装置。
【0052】
この発明では、2本の軸を含め平面を変位させるため、曲率半径の異なった光学素子であっても、簡単な段取りで測定することができる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、球欠リングが光学素子の球面に倣って移動することができるため、曲率半径の小さいレンズや凸形状の曲率半径の大きいレンズを測定する際にも安定した球面測定を行うことが可能となる。
【0054】
請求項2の発明によれば、曲率半径の異なった光学素子であっても、簡単な段取りで測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明する斜視図である。
【図2】本発明の概念を説明する別の斜視図である。
【図3】実施の形態1の斜視図である。
【図4】実施の形態2の斜視図である。
【図5】従来の球面測定装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 球欠リング
2 測定子
5 13 軸受
9 12 軸
18 レンズ
51 第1揺動部材
52 第2揺動部材

Claims (2)

  1. 測定子が光学素子に接触して光学素子の球面形状を測定する装置において、
    前記測定子と一体となっており、端面に前記光学素子の球面が圧接する球欠リングと、
    この球欠リングを保持し、前記測定子の軸心と一致した前記球欠リングの軸心Aと交差する軸心Bを揺動中心として球欠リングを揺動すると共に、前記軸心Bの方向に球欠リングを移動させる第1揺動部材と、
    前記球欠リングの軸心Aと交差し、且つ第1揺動部材の軸心Bと交差する軸心Cを揺動中心として球欠リングを揺動すると共に、前記軸心Cの方向に球欠リングを移動させる第2揺動部材と、
    前記第1揺動部材に保持された球欠リングを揺動可能状態と揺動停止状態とに切り換える切換手段と、
    前記光学素子が載置されると共に、前記軸心Bと軸心Cとの交点を含む平面上に光学素子の曲率中心が位置するように光学素子を移動させる移動手段と、
    を備えていることを特徴とする球面測定装置。
  2. 前記第1揺動部材に保持された球欠リングの端面と、前記軸心Bと軸心Cとの交点を含む平面との距離を相対的に変化させる距離変更手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の球面測定装置。
JP20995199A 1999-07-23 1999-07-23 球面測定装置 Expired - Fee Related JP4253403B2 (ja)

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