JP4251304B2 - バックフォーカスの長いレンズ系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバックフォーカスの長いレンズ系に関し、特にCCD等の固体撮像素子を用いた電子画像用のバックフォーカスの長い撮影レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、バックフォーカスの長いレンズが、特公昭57−54767号公報や特開平1−265216号公報などに開示されている。
なお、特公昭57−54767号公報は、主として銀塩写真用の光学系で用いる技術を開示している。また、特開平1−265216号公報は、電子画像用の光学系で用いる技術を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の各公報に開示された従来技術では、焦点距離に比してバックフォーカスを充分に長く確保することができないこと、諸収差の補正が充分でないこと、射出瞳を像面から充分に遠ざけることができないことのいずれかの欠点を有する。その結果、従来技術にしたがうバックフォーカスの長いレンズは、高性能な電子画像用の撮影レンズ等に適用するのに充分な性能を保有していない。また、色収差が良好に補正されていないので、近年の固体撮像素子の画素の微細化に対して解像力が不足気味となっている。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の電子画像機器用の撮影レンズ等に好適なバックフォーカスの長い高性能なレンズ系を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正レンズ群G2と、負レンズG3と両凸レンズG4との貼り合わせからなり物体側に凸の発散性の接合面を有する接合負レンズG34と、光軸から離れるにしたがって正の屈折力が弱くなるように形成された非球面を有する正レンズG5とを備え、
前記接合負レンズG34の焦点距離をf34とし、レンズ系全体の焦点距離をfとし、バックフォーカス(空気換算長)をbfとし、前記正レンズ群G2の最も物体側の正レンズG2Pのアッベ数をν2としたとき、
1.0<|f34|/f<10.0 (1)
1.0<bf/f<5.0 (2)
ν2>40 (3)
の条件を満足することを特徴とするバックフォーカスの長いレンズ系を提供する。
【0006】
本発明の好ましい態様によれば、前記正レンズG5中の前記非球面の近軸屈折力をφ5とし、前記接合負レンズG34中の前記発散性接合面の面屈折力をφcとし、レンズ系全体の焦点距離をfとしたとき、
0.05<φ5・f<2.0 (4)
−0.3<φc・f<−0.00003 (5)
の条件を満足する。
【0007】
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズ系の最も物体側のレンズ面の有効径をDbとし、レンズ系の最も像側のレンズ面の有効径をDZとしたとき、
0.9<DZ/Db<5.0 (6)
の条件を満足する。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の電子画像機器用の撮影レンズに適する条件について説明する。
第1の条件は、光学的ローパスフィルターや色分解プリズム等を挿入するために、前述のようにレンズ系全体の焦点距離に比して充分に長いバックフォーカスが確保されていることである。第2の条件は、シェーディングを回避するために、周辺光量が充分に確保され、射出瞳が像面から充分に離れていることである。
【0009】
このため、本発明では、最も物体側に負レンズ群(第1レンズ群G1)が配置され最も像側に正レンズ群(正レンズG5)が配置されたレトロフォーカスタイプの構成を採用している。この構成の採用により、レンズ系全体の焦点距離に比して十分に長いバックフォーカスが確保し易くなっている。
また、本発明では、上述のレンズ構成に加えて、開口絞りの位置を適切に設定することにより、射出瞳を像面から充分に遠ざけることができることを見い出した。
【0010】
さらに、本発明では、開口絞りよりも後方(像側)に、物体側に凸の発散性の接合面を有する接合負レンズG34を配置し、この発散性接合面に適切な屈折力を付与することにより、十分に長いバックフォーカスを得るとともに、特に良好な色収差補正を行うことが可能となり、その結果良好な光学性能を達成することができる。
また、本発明では、最も像側に配置された正レンズG5を回折作用を有する回折光学素子として機能させることにより、特に色収差に関して優れた補正が可能となり、その結果優れた光学性能を達成することができることを見い出した。
【0011】
以下、条件式の説明に沿って本発明の構成を説明する。
本発明においては、次の条件式(1)〜(3)を満足する。
1.0<|f34|/f<10.0 (1)
1.0<bf/f<5.0 (2)
ν2>30 (3)
ここで、f34は接合負レンズG34の焦点距離であり、fはレンズ系全体の焦点距離であり、bfはバックフォーカスであり、ν2は正レンズ群G2の最も物体側の正レンズG2Pのアッベ数である。なお、本発明において、バックフォーカスbfは、空気換算長である。
【0012】
条件式(1)は、接合負レンズG34の焦点距離f34とレンズ系全体の焦点距離fとの比について適切な範囲を規定している。
条件式(1)の上限値を上回ると、接合負レンズG34の焦点距離f34の大きさが大きくなりすぎて、バックフォーカスが小さくなってしまう。また、ペッツバール和が負側に変移しやすくなるため、像面湾曲が正側に過大となりやすくなるので、不都合である。
【0013】
一方、条件式(1)の下限値を下回ると、接合負レンズG34の焦点距離f34の大きさが小さくなりすぎて、主光線よりも上方の光線に外向性コマ収差が生じ易くなるため、良好な結像性能を得ることが困難となってしまう。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(1)の上限値を6.0とし、下限値を3.5とすることが好ましい。
【0014】
条件式(2)は、バックフォーカスbfとレンズ系全体の焦点距離fとの比について適切な範囲を規定している。
条件式(2)の上限値を上回ると、バックフォーカスが長くなりすぎて、レンズ系の全長が長くなり大型化を招いてしまう。また、正レンズ群G2のレンズ径が過度に大きくなるので、不都合である。
【0015】
一方、条件式(2)の下限値を下回ると、バックフォーカスが短くなりすぎて、フィルターやプリズムを配置するための空間を確保しにくくなくなってしまう。また、射出瞳の位置が像面に近づく傾向となるので、不都合である。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(2)の上限値を2.0とすることが好ましい。
【0016】
条件式(3)は、正レンズ群G2の最も物体側の正レンズG2Pのアッベ数について適切な範囲を規定するものである。
条件式(3)の下限値を下回ると、正レンズG2Pの分散が大きくなりすぎてしまう。その結果、短波長の軸上色収差が負側に、倍率色収差が正側に、いずれも大きくなりすぎて、良好な結像性能を得ることができなくなってしまう。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(3)の下限値を40とすることが好ましい。
【0017】
また、本発明においては、次の条件式(4)および(5)を満足することが望ましい。
0.05<φ5・f<2.0 (4)
−0.3<φc・f<−0.00003 (5)
ここで、φ5は正レンズG5中の非球面の近軸屈折力であり、φcは接合負レンズG34中の発散性接合面の面屈折力である。また、fはレンズ系全体の焦点距離である。
【0018】
条件式(4)は、正レンズG5中の非球面の近軸屈折力について適切な範囲を規定している。
本発明では、正レンズG5に非球面を導入することが、十分なバックフォーカスを確保するとともに射出瞳を像面から十分に遠ざけつつ、諸収差のうち特にディストーションおよびコマ収差の補正に有効であることを見い出した。そして、正レンズG5中の非球面の効果をさらに有効に発揮するには、条件式(4)を満足することが望ましいことを見い出した。
【0019】
条件式(4)の上限値を上回ると、正レンズG5中の非球面の屈折力が相対的に強くなり過ぎて、収差バランスを失いやすくなるので好ましくない。特に、像面湾曲の補正が困難となり、ペッツバール和が正側に変移しやすくなるので、不都合である。
一方、条件式(4)の下限値を下回ると、ディストーションが正側に大きくなりすぎて、その補正が困難となるので好ましくない。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(4)の上限値を0.5とし、下限値を0.1とすることが好ましい。
【0020】
条件式(5)は、接合負レンズG34中の発散性接合面の面屈折力について適切な範囲を規定している。
条件式(5)の上限値を上回ると、ディストーションの補正が困難となるので好ましくない。また、基準波長よりも短波長の倍率色収差がアンダー傾向となるため、好ましくない。
【0021】
一方、条件式(5)の下限値を下回ると、接合負レンズG34中の発散性接合面の面屈折力が強くなりすぎて、収差バランスを失いやすくなるので好ましくない。特に、像面湾曲の補正が困難となり、ペッツバール和が正側に変移しやすくなるので、不都合である。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(5)の下限値を−0.06とすることが好ましい。
【0022】
また、本発明においては、次の条件式(6)を満足することが望ましい。
0.9<DZ/Db<5.0 (6)
ここで、Dbは、レンズ系の最も物体側のレンズ面(第1レンズ群G1の物体側の面)の有効径である。また、DZは、レンズ系の最も像側のレンズ面(正レンズG5の像側の面)の有効径である。
【0023】
条件式(6)は、レンズ系の最も像側のレンズ面の有効径DZと最も物体側のレンズ面の有効径Dbとの比についての適切な範囲を規定している。
条件式(6)の上限値を上回ると、後玉径(正レンズG5のレンズ径)が大きくなりすぎるので好ましくない。また、全体の収差バランスを失いやすくなるだけでなく、主光線よりも上側の光線に色のコマ収差が発生しやすくなるので、好ましくない。
【0024】
一方、条件式(6)の下限値を下回ると、前玉径(第1レンズ群G1のレンズ径)が大きくなりすぎるだけでなく、歪曲収差が負側に大きくなるので、好ましくない。また、主光線よりも下側の光線に色のコマ収差が発生しやすくなるので、好ましくない。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(6)の上限値を2.0とすることが好ましい。
【0025】
また、本発明においては、第1レンズ群G1を物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズで構成し、正レンズ群G2を両凸レンズで構成し、負レンズG3を両凹レンズで構成し、正レンズG5を両凸レンズで構成するとともに、次の条件式(7)および(8)を満足することが望ましい。
0.03<d23/|f34|<2.0 (7)
1.0<(rb+ra)/(rb−ra)<10.0 (8)
ここで、d23は正レンズ群G2と接合負レンズG34との軸上空気間隔であり、f34は接合負レンズG34の焦点距離である。また、raは接合負レンズG34の物体側のレンズ面の曲率半径であり、rbは接合負レンズG34の像側のレンズ面の曲率半径である。
【0026】
条件式(7)は、正レンズ群G2と接合負レンズG34との軸上空気間隔d23と、接合負レンズG34の焦点距離f34との比についての適切な範囲を規定している。すなわち、開口絞りの近傍の構成に関して、好ましい条件を規定している。
条件式(7)の上限値を上回ると、前玉径が大きくなりすぎるだけでなく、歪曲収差が負側に大きくなるので、好ましくない。また、主光線よりも下側の光線にコマ収差の色差が発生しやすくなるので、好ましくない。
【0027】
一方、条件式(7)の下限値を下回ると、全体の収差バランスを失いやすくなるだけでなく、主光線よりも上側の光線にコマ収差の色差が発生しやすくなるので、好ましくない。また、後玉径が大きくなりすぎるので、不都合である。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(7)の上限値を0.4とし、下限値を0.06とすることが好ましい。
【0028】
条件式(8)は、良好な結像性能を達成するとともに生産技術的に良好な形状を規定するための条件式であって、接合負レンズG34の形状因子(シェイプファクタ)について適切な範囲を規定している。
条件式(8)の上限値を上回ると、像面湾曲が正側に過大となるので好ましくない。また、接合負レンズG34が加工しにくい形状となり、生産技術的に無理が生じるので、不都合である。
【0029】
逆に、条件式(8)の下限値を下回ると、歪曲収差が負側に過大となるので好ましくない。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(8)の上限値を8.0とし、下限値を2.0とすることが好ましい。
【0030】
また、本発明においては、正レンズG5は物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成され、次の条件式(9)を満足することが望ましい。
0<△asp /f5<0.2 (9)
ここで、△asp は、正レンズG5の物体側の非球面の最大サグ量であり、f5は正レンズG5の焦点距離である。なお、非球面の最大サグ量とは、光軸に垂直な方向の高さyにおける非球面上の位置と非球面の頂点での接平面との間の光軸に沿った距離として定義されるサグ量のうちの最大の値である。
【0031】
条件式(9)は、正レンズG5の物体側の非球面の形状を規定するための条件式であって、その最大サグ量について適切な範囲を規定している。
条件式(9)の上限値を上回ると、像面湾曲が正側に過大となるので好ましくない。また、正レンズG5の物体側の非球面が加工しにくい形状となり、生産技術的に無理が生じるので、不都合である。
【0032】
逆に、条件式(9)の下限値を下回ると、歪曲収差が負側に過大となるので好ましくない。また、主光線よりも上側の光線のコマ収差の補正が困難となるため、不都合である。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(9)の上限値を0.04とし、下限値を0.004とすることが好ましい。
【0033】
以下、本発明のレンズ系の実際の構成についてさらに説明を加える。
さて、本発明のレンズ系を5枚のレンズで構成する場合、第1レンズ群G1を物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズで構成し、正レンズ群G2を単一の両凸レンズで構成し、負レンズG3を両凹レンズで構成し、正レンズG5を両凸レンズで構成することが望ましい。また、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間の光路中に開口絞りSを配設することが好ましい。
【0034】
そもそも、最も物体側に配置される第1レンズ群を正レンズ群とし、その像側に隣接して配置される第2レンズ群を負レンズ群とする構造では、十分なバックフォーカスを確保しにくく、射出瞳が像面に近くなりがちとなるので、不都合である。さらに、像面湾曲が曲がりやすくなり、歪曲収差が正側に大きくなり易い欠点があるので、好ましくない。
上述のように、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズで構成することが好ましい。この場合、色収差の発生を小さく抑えるために、この負メニスカスレンズを構成する光学材料のアッベ数が50よりも大きいことが好ましい。
【0035】
また、第2レンズ群を複数のレンズで構成する場合、正レンズ群G2は、物体側から順に、像側に強い曲率の面を向けた正メニスカスレンズと、負メニスカスレンズと両凸レンズとの貼り合わせからなり物体側に凸の発散性の接合面を有する接合レンズとで構成することが好ましい。この場合、接合レンズにおいて、負メニスカスレンズの屈折率は両凸レンズの屈折率よりも高くなっている。さらに、球面収差を良好に補正するために、像側に強い曲率の面を向けた正メニスカスレンズの屈折率は、第1レンズ群G1中の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの屈折率よりも高いことが望ましい。具体的には、像側に強い曲率の面を向けた正メニスカスレンズのd線に対する屈折率は1.75よりも大きいことが望ましい。
【0036】
また、上述のように、正レンズ群G2において負メニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズを配置することは、接合レンズ自身でレトロフォーカスタイプの構造をとることになり、射出瞳を像面から充分に遠ざけるとともにバックフォーカスを充分に長く確保するのに好都合である。
【0037】
さらに、開口絞りの位置も重要であって、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間に開口絞りを配置することが望ましい。開口絞りを接合負レンズG34に隣接させることにより、軸上色収差の良好な補正が可能となる。
一方、従来から知られているタイプのレンズ系のように負レンズG3と両凸レンズG4とが分離した状態では、色消しが不十分となり、良好な結像性能を得ることができない。さらに、接合レンズの一般的な効用として、偏心誤差による性能劣化を減ずることができるので、生産技術上からも負レンズG3と両凸レンズG4とを貼り合わせて接合負レンズG34を形成している本発明の構成が好ましい。
【0038】
また、光学系の入射瞳位置をできるだけ物体寄りに位置させる方が、他の光学機器との光学的なマッチングが良い。このため、本発明においては、次の条件式(10)を満足することが望ましい。この場合、射出瞳が像面から物体側へ離れる方向となるため、テレセン性の確保の観点からも、条件式(10)を満足することが好ましい。
0.05<Den/L<0.5 (10)
ここで、Denは、レンズ系の最も物体側のレンズ面(第1レンズ群G1の物体側の面)から入射瞳位置までの光軸に沿った距離である。また、Lは、レンズ系の最も物体側のレンズ面(第1レンズ群G1の物体側の面)から最も像側のレンズ面(正レンズG5の像側の面)までの光軸に沿った距離である。
【0039】
条件式(10)は、レンズ系の最も物体側のレンズ面から入射瞳位置までの光軸に沿った距離Denと、レンズ系の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸に沿った距離Lとの比について適切な範囲を規定している。
条件式(10)の上限値を上回ると、入射瞳が像面に近づきすぎて、第1レンズ群G1のレンズ径が大きくなるだけでなく、収差バランスを失いやすくなるので、好ましくない。
一方、条件式(10)の下限値を下回ると、開口絞りよりも像側のレンズ群の径が大きくなりすぎるだけでなく、収差バランスを失いやすくなるので、好ましくない。
【0040】
また、本発明においては、次の条件式(11)および(12)を満足することが望ましい。
15<△ν (11)
0.05<△n (12)
ここで、△νは、接合負レンズG34中の発散性接合面の両側のレンズのアッベ数の差の大きさである。また、△nは、接合負レンズG34中の発散性接合面の両側のレンズのd線(λ=587.6nm)に対する屈折率の差の大きさである。
【0041】
条件式(11)を満足することにより、軸上色収差の良好な補正が可能となるので好ましい。
また、条件式(12)を満足することにより、球面収差の良好な補正が可能となるので好ましい。
【0042】
また、結像性能をさらに高めるためには、開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmと開口絞りよりも像側に配置されるレンズ群Guとの屈折力配分も重要である。すなわち、開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmが全体として正の屈折力を有し、開口絞りよりも像側に配置されるレンズ群Guも全体として正の屈折力を有することが好ましい。この場合、本発明においては、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間に開口絞りが設けられ、次の条件式(13)を満足することが望ましい。
1.0<fm/fu<1.5 (13)
【0043】
ここで、fmは、開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmの全体の焦点距離である。また、fuは、開口絞りよりも像側に配置されるレンズ群Guの全体の焦点距離である。
条件式(13)を満足することにより、球面収差の良好な補正が可能になるともに、像面湾曲やコマ収差の良好なバランスを得ることが可能となる。
【0044】
また、さらに良好な色収差補正のためには、レンズ群Gmを構成するレンズのアッベ数の平均値νmは次の条件式(14)を満足することが望ましい。
νm>48 (14)
これは、アッベ数の大きいガラスは二次スペクトルが小さく、結像性能上好ましいからである。
【0045】
なお、結像性能をさらに高めるためには、次の条件式(15)を満足することが望ましい。
0.4<fm/f<2.0 (15)
ここで、fmは、開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gm(すなわち後述の各実施例では第1レンズ群G1および正レンズ群G2)の合成焦点距離である。また、fは、レンズ系全体の焦点距離である。
【0046】
条件式(15)の範囲を逸脱すると、像面湾曲やコマ収差の良好なバランスを失い易くなる。すなわち、条件式(15)の上限値を上回ると、全長が長くなりすぎるだけでなく、球面収差の補正が困難になるので好ましくない。また、条件式(15)の下限値を下回ると、バックフォーカスを確保することが困難になるので好ましくない。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(15)の上限値を1.7とし、下限値を1.0とすることが好ましい。
【0047】
また、本発明においては、次の条件式(16)を満足することが望ましい。
0.2<d12/fm<2.0 (16)
ここで、d12は、第1レンズ群G1と正レンズ群G2との軸上空気間隔である。また、fmは、開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmの合成焦点距離である。
【0048】
条件式(16)の上限値を上回ると、全長が長くなりすぎるだけでなく、像面湾曲が負側に過大となるので好ましくない。
一方、条件式(16)の下限値を下回ると、バックフォーカスを確保することが困難になるだけでなく、像面湾曲が正側に過大となるので好ましくない。
なお、本発明の効果をさらに充分に発揮するには、条件式(16)の上限値を1.0とし、下限値を0.25とすることが好ましい。
【0049】
また、本発明では、レンズ系の最も像側に配置された正レンズG5の物体側の面および像側の面のうちのいずれか一方の面の上に回折作用によるレンズ面(以下、「回折レンズ面」という)を形成することにより、特に色収差に関して優れた補正が可能であり、その結果さらに優れた光学性能を達成することができることを見い出した。以下、この点について詳述する。
【0050】
一般に、光線を屈曲させる作用として、屈折作用、反射作用、および回折作用の3種類が知られている。本発明において、「回折レンズ面」とは、光波としての回折作用を利用することにより光線を屈曲させて、種々の光学作用を得ることのできるレンズ面をいう。具体的には、回折レンズ面は、負分散を生じさせることができること、小型化しやすいこと、ペッツバール和が0であることなどにおいて数々の利点を有し、特に色収差の優れた補正が可能であることが知られている。
【0051】
なお、回折光学素子の性質および高屈折率法による設計手法に関しては、「応用物理学会日本光学会監修の回折光学素子入門」に詳細が掲載されている。図7は、高屈折率法による回折レンズ面がレンズ面上に形成された様子をモデル化して示す図である。図7では、レンズ1の一方のレンズ面に高屈折率ガラスからなる層2(図中斜線で示す)が形成されている。この高屈折率ガラス層2は、レンズ1の中心から周辺に向かって所定の光路差分布を有し、その表面は非球面状に形成されている。このように、図7に示すレンズ1の一方のレンズ面の上には、高屈折率法による回折レンズ面が形成されている。
本発明においては、正レンズG5に回折レンズ面を導入することにより、特に色収差を改善させて結像性能を向上させることができることを見い出した。
【0052】
まず、電子画像用のレンズ系にとって重要な条件は、バックフォーカスを十分に大きく確保すること、および射出瞳を像面から十分に遠ざけることであることは前述した通りである。これは、電子画像用のレンズ系においてその像側の部分で各光線高が高くなること(光軸からの距離が大きくなること)を示しており、収差の発生が大きくなりやすいことを意味している。本発明において、最も像側に配置された正レンズG5に非球面や回折レンズ面を導入することは、収差の発生を抑えて良好な収差補正を可能とする。特に、非球面は上側コマ収差および像面湾曲の補正に有効であり、回折レンズ面は倍率の色収差およびコマ収差の色差の補正に有効である。本発明においては、回折レンズ面の特徴を利用して倍率色収差の優れた補正およびコマ収差の色差の優れた補正を実現することができることを見い出した。
【0053】
開口絞りよりも物体側のレンズ面上に回折レンズ面を形成するようにしてももちろん効果があるが、前述したように、最も像側のレンズ群に回折レンズ面を導入する方が効果が大きい。
さらに、本発明においては、もともと屈折面として非球面状に形成された正レンズG5のレンズ面に回折作用を有するキノフォームまたはマルチレベルのバイナリ層を付加することが生産技術上好ましいことも見い出した。以下、この点について更に説明する。
【0054】
一般に、ガラスモールド法で非球面レンズを形成する場合、いわゆる「型」を作り、その「型」の形状を有する多数のレプリカをガラスで安価に且つ精度良く作っている。したがって、もともと屈折面として非球面状に形成されたレンズ面の上に回折レンズ面を形成するには、その「型」にキノフォームまたはバイナリ層を付加するだけで良い。この方法は、コストアップおよび工程時間の増加をそれほど招かずに済むため、実用的価値が高い。特に、レンズ面にバイナリ層を付加する方法は、半導体チップの製造方法と似通っているため、より実用的価値が高い。図8は、高屈折率法で求めた光路差関数からキノフォームを求め、8レベルのバイナリ形状に変換する一連の流れ手順を示している。なお、レンズ面を平面状または球面状に形成し、その表面に薄い透明な樹脂層を付加して、キノフォームまたはバイナリ形状を作成しても良い。
【0055】
特に、本発明のレンズ系において良好な結像性能を確保するには、正レンズG5の物体側の面に非球面および回折レンズ面を導入することが好ましいことを見い出した。なお、回折レンズ面での光路差分布は、光軸に関して回転対称であって、中心から周辺に向かうにしたがって増加することが好ましい。さらに、ピッチはレンズの有効径端において最小となり、その値は5μm以上であることが好ましい。
また、本発明のレンズ系の一部のレンズまたはレンズ群を光軸とほぼ直交する方向に変位させることにより、防振(レンズ系のブレに起因する像位置のブレを補正すること)を行うことも可能である。
【0056】
近距離物体への合焦方式としてレンズ系全体を物体側へ繰り出す方式が最も機構的に簡単であるが、レンズ系の一部のレンズ群だけを移動させて近距離物体への合焦を行うことも可能である。特に、最も物体側のレンズまたはレンズ群を物体側へ繰り出す合焦方式が、至近結像性能において優れているため望ましい。
また、本発明のレンズ系を構成する各レンズに対して、非球面レンズ、回折光学素子、屈折率分布型レンズ等をさらに用いることにより、さらに良好な光学性能を得ることができることは言うまでもない。
【0057】
【実施例】
以下、本発明の各実施例を、添付図面に基づいて説明する。
各実施例において、本発明のレンズ系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正レンズ群G2と、負レンズG3と両凸レンズG4との貼り合わせからなり物体側に凸の発散性の接合面を有する接合負レンズG34と、光軸から離れるにしたがって正の屈折力が弱くなるように形成された非球面を有する正レンズG5とを備えている。
【0058】
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をxとし、頂点曲率半径をrとし、円錐定数をκとし、n次の非球面係数をCn としたとき、以下の数式(a)で表される。
【数1】
Figure 0004251304
各実施例において、非球面状に形成されたレンズ面には面番号の右側に*印を付している。
【0059】
また、第3実施例において、高屈折率法による回折レンズ面の非球面も同様に、以下の数式(b)で表される。
【数2】
Figure 0004251304
第3実施例において、回折レンズ面の非球面には面番号の右側に**印を付している。
【0060】
〔第1実施例〕
図1は、本発明の第1実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。第1実施例では、たとえば130万画素を有する1/2.7インチCCDを用いた電子画像機器用の撮影レンズに本発明を適用している。
図1のレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズから構成されている。また、正レンズ群G2は、両凸レンズのみから構成されている。さらに、負レンズG3は、両凹レンズから構成されている。また、正レンズG5は、物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成されている。
なお、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間の光路中には開口絞りSが配置され、正レンズG5と像面との間の光路中には平行平面板(フィルター)F1およびF2が配置されている。
【0061】
次の表(1)に、本発明の第1実施例の諸元の値を掲げる。表(1)において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、2ωは画角をそれぞれ表している。また、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rはレンズ面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径)を、dはレンズ面の間隔を、n(d)およびn(g)はそれぞれd線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する屈折率を、νはアッベ数をそれぞれ示している。
【0062】
【表1】
Figure 0004251304
Figure 0004251304
Figure 0004251304
【0063】
図2は、第1実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高を、dはd線(λ=587.6nm)を、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
各収差図から明らかなように、第1実施例では、諸収差が良好に補正され、良好な結像性能が確保されていることがわかる。
【0064】
〔第2実施例〕
図3は、本発明の第2実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。第2実施例においても第1実施例と同様に、たとえば130万画素を有する1/2.7インチCCDを用いた電子画像機器用の撮影レンズに本発明を適用している。
図3のレンズ系において、第1レンズ群G1は、両凹レンズから構成されている。また、正レンズ群G2は、両凸レンズのみから構成されている。さらに、負レンズG3は、両凹レンズから構成されている。また、正レンズG5は、物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成されている。
なお、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間の光路中には開口絞りSが配置され、正レンズG5と像面との間の光路中には平行平面板(フィルター)F1およびF2が配置されている。
【0065】
次の表(2)に、本発明の第2実施例の諸元の値を掲げる。表(2)において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、2ωは画角をそれぞれ表している。また、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rはレンズ面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径)を、dはレンズ面の間隔を、n(d)およびn(g)はそれぞれd線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する屈折率を、νはアッベ数をそれぞれ示している。
【0066】
【表2】
Figure 0004251304
Figure 0004251304
Figure 0004251304
【0067】
図4は、第2実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高を、dはd線(λ=587.6nm)を、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
各収差図から明らかなように、第2実施例では、諸収差が良好に補正され、良好な結像性能が確保されていることがわかる。
【0068】
〔第3実施例〕
図5は、本発明の第3実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。第3実施例においても、第1実施例および第2実施例と同様に、たとえば130万画素を有する1/2.7インチCCDを用いた電子画像機器用の撮影レンズに本発明を適用している。
図5のレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズから構成されている。また、正レンズ群G2は、両凸レンズのみから構成されている。さらに、負レンズG3は、両凹レンズから構成されている。また、正レンズG5は、物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成されている。そして、正レンズG5の物体側の非球面(面番号10)上に回折レンズ面(面番号9)が形成されている。この回折レンズ面は、光軸に関して回転対称な光路差分布を有する位相面であって、回折次数として+1次の回折光を用いるように構成されている。
なお、正レンズ群G2と接合負レンズG34との間の光路中には開口絞りSが配置され、正レンズG5と像面との間の光路中には平行平面板(フィルター)F1およびF2が配置されている。
【0069】
次の表(3)に、本発明の第3実施例の諸元の値を掲げる。表(3)において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、2ωは画角をそれぞれ表している。また、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rはレンズ面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径)を、dはレンズ面の間隔を、n(d)およびn(g)はそれぞれd線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する屈折率を、νはアッベ数をそれぞれ示している。
【0070】
【表3】
Figure 0004251304
Figure 0004251304
Figure 0004251304
【0071】
図6は、第3実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高を、dはd線(λ=587.6nm)を、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
各収差図から明らかなように、第3実施例では、諸収差が良好に補正され、良好な結像性能が確保されていることがわかる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の電子画像機器用の撮影レンズに好適なバックフォーカスの長い高性能なレンズ系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。
【図2】第1実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
【図3】本発明の第2実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。
【図4】第2実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
【図5】本発明の第3実施例にかかるレンズ系のレンズ構成を示す図である。
【図6】第3実施例の無限遠合焦状態における諸収差図である。
【図7】高屈折率法による回折レンズ面がレンズ面上に形成された様子をモデル化して示す図である。
【図8】高屈折率法で求めた光路差関数からキノフォームを求め、8レベルのバイナリ形状に変換する一連の流れ手順を示している。
【符号の説明】
G1 第1レンズ群
G2 正レンズ群
G2P 正レンズ群G2の最も物体側の正レンズ
G3 負レンズ
G4 両凸レンズ
G34 接合負レンズ
G5 正レンズ
S 開口絞り
F1、F2 平行平面板(フィルター)

Claims (14)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正レンズ群G2と、負レンズG3と両凸レンズG4との貼り合わせからなり物体側に凸の発散性の接合面を有する接合負レンズG34と、光軸から離れるにしたがって正の屈折力が弱くなるように形成された非球面を有する正レンズG5とを備え、
    前記接合負レンズG34の焦点距離をf34とし、レンズ系全体の焦点距離をfとし、バックフォーカス(空気換算長)をbfとし、前記正レンズ群G2の最も物体側の正レンズG2Pのアッベ数をν2としたとき、
    1.0<|f34|/f<10.0 (1)
    1.0<bf/f<5.0 (2)
    ν2>40 (3)
    の条件を満足することを特徴とするバックフォーカスの長いレンズ系。
  2. 前記正レンズG5中の前記非球面の近軸屈折力をφ5とし、前記接合負レンズG34中の前記発散性接合面の面屈折力をφcとし、レンズ系全体の焦点距離をfとしたとき、
    0.05<φ5・f<2.0 (4)
    −0.3<φc・f<−0.00003 (5)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のレンズ系。
  3. レンズ系の最も物体側のレンズ面の有効径をDbとし、レンズ系の最も像側のレンズ面の有効径をDZとしたとき、
    0.9<DZ/Db<5.0 (6)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ系。
  4. 前記第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズから構成され、前記正レンズ群G2は両凸レンズから構成され、前記負レンズG3は両凹レンズから構成され、前記正レンズG5は両凸レンズから構成され、
    前記正レンズ群G2と前記接合負レンズG34との軸上空気間隔をd23とし、前記接合負レンズG34の焦点距離をf34とし、前記接合負レンズG34の物体側のレンズ面の曲率半径をraとし、前記接合負レンズG34の像側のレンズ面の曲率半径をrbとしたとき、
    0.03<d23/|f34|<2.0 (7)
    1.0<(rb+ra)/(rb−ra)<10.0 (8)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ系。
  5. 前記正レンズG5は、物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成され、
    光軸に垂直な方向の高さyにおける前記物体側の非球面上の位置と前記物体側の非球面の頂点での接平面との間の光軸に沿った距離として定義されるサグ量のうちの最大サグ量を△asp とし、前記正レンズG5の焦点距離をf5としたとき、
    0<△asp /f5<0.2 (9)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ系。
  6. 前記正レンズG5は両凸レンズから構成され、該両凸レンズの物体側の面および像側の面のうちのいずれか一方の面の上に回折レンズ面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレンズ系。
  7. 前記正レンズG5は、物体側の面が非球面状に形成された両凸レンズから構成され、該両凸レンズの物体側の非球面の上に回折レンズ面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレンズ系。
  8. レンズ系の最も物体側のレンズ面から入射瞳位置までの光軸に沿った距離をDenとし、レンズ系の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸に沿った距離をLとしたとき、
    0.05<Den/L<0.5 (10)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のレンズ系。
  9. 前記接合負レンズG34中の前記発散性の接合面の両側のレンズのアッベ数の差の大きさを△νとし、前記接合負レンズG34中の前記発散性の接合面の両側のレンズのd線に対する屈折率の差の大きさを△nとしたとき、
    15<△ν (11)
    0.05<△n (12)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレンズ系。
  10. 前記正レンズ群G2と前記接合負レンズG34との間には開口絞りが設けられ、
    前記開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmの全体の焦点距離をfmとし、前記開口絞りよりも像側に配置されるレンズ群Guの全体の焦点距離をfuとしたとき、
    1.0<fm/fu<1.5 (13)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のレンズ系。
  11. 前記正レンズ群G2と前記接合負レンズG 34 との間には開口絞りが設けられ、
    前記開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmを構成するレンズのアッベ数の平均値をνmとしたとき、
    νm>48 ( 14
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレンズ系。
  12. 前記正レンズ群G2と前記接合負レンズG 34 との間には開口絞りが設けられ、
    レンズ系全体の焦点距離をfとし、前記開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmの全体の焦点距離をfmとしたとき、
    0.4<fm/f<2.0 ( 15
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のレンズ系。
  13. 前記正レンズ群G2と前記接合負レンズG 34 との間には開口絞りが設けられ、
    前記開口絞りよりも物体側に配置されるレンズ群Gmの全体の焦点距離をfmとし、前記第1レンズ群G1と前記正レンズ群G2との軸上空気間隔をd 12 としたとき、
    0.2<d 12 /fm<2.0 ( 16
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のレンズ系。
  14. 前記接合負レンズG 34 の焦点距離をf 34 とし、レンズ系全体の焦点距離をfとしたとき、
    1.0<|f 34 |/f<6.0 ( 1B
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のレンズ系。
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